愉快な邪眼は月輪を越えて異世界に飛ぶ   作:きりがる

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とりあえず二話ほど投稿しておいて、次からは何書くか今から考えるスタイル。


第弐話 邪眼は小さな化け物の痴女にストーカーされている

 

 

 さて、それから此処にいても仕方がないというのが分かったのでどこかに行くためにこの山を出ることにする。

  

 早速目を閉じて飛んでみたんだがあら不思議。木も形がわかるから簡単に避けれるんだわ。何なら小動物や虫なんかもわかるから、割りと探知能力としては優秀なんじゃねーの?

 

 それを抜きにしてもミネルヴァは他のフクロウとは違うから、聴力も視力も更に上がっている気がする。

 にしても、これって気なのか? 生命力なのか? とりあえず無機物から出ているのは魔力かもしれないといわれたから、この独特の紫色の揺らぎは覚えておこう。

 

 木の上を飛び、山を超えるなんて訳無いんだが、空の上なら目を開けていても問題ないよな? ということで開眼!

 

 目を開けた瞬間、丁度遠くから殺意や殺気を見ることが出来てついついそちらを向いてしまった。

 

 ミネルヴァは殺気を見ることが出来るんだよ。その道の向こう側を見れば相手がいるんだが…見ちまったぜ。しまったな……。

 

 何やら神社に居た変な集団を見てしまったらしく、そいつらが思いっきり遠方で目と口から血を吹き出して仰け反るようにして悲鳴を上げて死んでいきやがった。

 

 わ、わざとじゃなんだぜ? そんなにわかりやすい殺気を出しているから、今までのミネルヴァの経験のせいで咄嗟に見ちまったんだって!

 

 おっと、これ以上目を開けている訳にはいかないな。

 

 目を閉じて近づいてみるんだが、とりあえず少し離れた神社の鳥居の上に止まって目を瞑ったまま見てみると、生きている二つの気配がある。

 

 それにしても死んだ死体は灰色のオーラみたいなのが見えるのか。これも覚えておこうか。

 

 生きている気配は一つは小さな女の子で、もう一つは女性のもの。もしかしたら襲われていたのはこいつらで、あいつらに隠れていて運良く俺に見られずにすんだのかもな。

 

「母さま……」

「こ、これは一体……朱乃も私も無事よね。じゃあなんで…?」 

 

 なんでだろうねー、何処のフクロウのせいなんだろうねー、俺じゃないからねー。……俺だよ。わざとじゃねえんですよ。

 

「あ…見て見て母さま! 白いふくろう!」

「あら、本当ね。シロフクロウなんて珍しい…なんでこんなところにいるのかしら?」

 

 朱乃と呼ばれた小さい女の子が俺を指差してはしゃいでいるが、お前さん…血だらけの恐ろしい死体の側でよくはしゃげるな。将来立派な子になりそうですね、お母さん。

 

 このガキもそうだが、女性の方も耐性ついているとか…この世界はどうなってんだ……。む、もう一つでかい魔力と生命力の塊が高速でやってきた。

 

「朱璃! 朱乃! 大丈夫か!!」

「あなた…ええ、大丈夫ですけど、いきなり相手側が血を吹き出して死んでしまったのよ」

「なに? …これは一体。分からんが、こいつらだけということは何か疫病にかかっていたか呪われていたかだ。影響を受けないうちに消滅させておこう」

「ええ、そうね。朱乃、近づいちゃ駄目よ」

「うん……」

 

 呪毒だからね、触っちゃ駄目だぞー。ばっちいから手を洗ってうがいをしてからおやつは食べなさいねー。

 

 じゃあお兄さんはもう行くけど、達者でな。

 

「あ、ふくろうが……」

 

 音もなく飛び立って目を瞑ったまま街へと飛ぶ。かつての東京のように地獄の七日間なんて作りはしないさ。

 

 とりあえず、腹ごしらえにノネズミでも探しますかねぇ…喰わなくても仙人並みに生きていけるけど。霞どころか周りの生命力や気を少しずつ貰ってっからな。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ 

 

 

 

 ……割りと美味いと思ってしまったノネズミを食っ霧軽空那でございます。探すこと自体は楽に見つかったが、食うまでに時間がかかった。

 

 葛藤がね、長かったのが原因だわ。いやだって、お前らいきなり生のネズミ食えって言われたら食えるか? 無理だろ? なにせネズミは細菌保有者(バクテリアホルダー)だからな。

 

 そう考えるとお前らの大好きなハハッな黒い夢の国の住人のあいつも危ない気がしてくるだろ? ネズミーランドの奴らは何時でもバイオハザード出来るかも知れねーぞ。

 

 何が夢の国だ、悪夢の始まりじゃねーかコノヤロー。可愛いと謳われる雌のピンクネズミも腹に一物抱えてるどころか二物も三物も収めてっからな。寄生虫に寄生されてるかんな。

 

 これ以上は規制されそうだからやめとくけど、今度からもっと食えるもん増やしとくわ…この超鳥的な肉体なら別のものも余裕で食えんだろ。パフェとか。

 

 とまあそんなこんなで一ヶ月程度経って今日もネズミを公園で食っていたんだが……

 

「おかーさん、鳥さんのお口が真っ赤だよー」

「見ちゃいけません! あんな汚らわしい物……」

 

 ………お前の顔を真っ赤にして汚らわしい物に変えてやろうか……!!

 

 おっと、子供に罪はないんだから自重しようか。だが母親、テメーは駄目だ。お前みたいなのに育てられたら子供が歪んじまうかもしれん…それより何より俺を侮辱したことに切れてんだけどな……!!

 

 目でも開いてやろうかとか思ったけど、それより口を洗いに行くことにした。まあ、幸い此処は公園だからすぐに洗うことが出来たけど、それにしてもこの公園は可怪しい。

 

 どうも気違いが出るようだ…紙芝居でおっぱいのことを子供に聞かせている奴が出るほどだもん。あ、警察来た。

 

 よく見てみればさっきの女が電話してたっぽい…なんだ、やるじゃねえか。

 

「ほら、行くぞ。まったく、こんな真っ昼間からこんなものを子供に見せるなんて」

 

 全くだ、どうかしてるぜ! にしても、おっぱいの絵、めっちゃ上手いなこのおっさん。

 

「おっちゃん! おっちゃん! どうして! どうして!」

 

 どうかしたのはお前のほうだ、クソガキ。この年からおっぱい大好きとは…いや、俺も好きだよ? でもな、ここまで狂信的じゃねえから!

 

 タバコが大好きな奴が乳首依存患者のように、胸が大好きな奴は乳房依存患者という称号を与えてもいいんじゃないだろうか。

 

 あとおっさん、ガキに向かって、警察の前でよくもおっぱいを揉めやら吸えやら言えたな。呆れるぜ……。

 

 パトカーが去って行くと同時に俺もその場を去る。それにしても毎日暇だな…山奥で魔力や気の使い方を練習する以外何もすることがないのだ。

 

 今日も練習していたのだが、最近誰かに見られている感じがするのだが…一体何だっつ―の。俺のストーカーか? それにしては化け物みたいなやつだが…。

 

 まるで地球の何処にいても分かってしまうくらい大きな生命力と魔力は化け物としか言いようが無い。なのに無限とも言えるほどの量を収めている器は小さな女の子程度の大きさだ。

 

 それが空間の間?から覗いてくるのだが…最近頑張って覚えている途中の仙術を使った簡単な幻術で逃げているが、日が経つといつの間にかバレているという始末。自在に操れるから仙術も割りと早めに扱えるようになったんだよ。

 

 極めたら色々出来そうだし、今は出来ない変化の術とかも使えるようになったら人間になれるし! 頑張るしかねーだろ。

 

 ストーカーだが、姿を見せたら睨んでやる…果たしてこの強力すぎる猛毒の呪毒すら効くのかすらわからないほどの化け物を殺せるのか。

 

 ……無理な気がしてきた。一回見て直ぐに逃げよう。急いで空間操作出来るようにならないと…! 空間転移で逃げたり異空間に逃げこんだりするしかないじゃない!

 

 小さなフクロウに何させる気ですか、俺以上の化け物相手に何かできるわけないじゃないですかやだー! 

 

「…見つけた。変な鳥……」

 

 ファッ!? 

 

 こいつ、いつの間に……!! 俺の後ろを取るとは、やるな! 

 

 伸ばされた手が尋常じゃないほど速い件について、誰か何か言いたいことある? 俺はあるね、なんで残像すら見えないほどの速さで動かせるんだよ気持ち悪いよ意外と可愛い子だったよ!

 

「キエエエエッ!!」

「む……」

 

 魔力と気を体中に巡らせて、直感で羽ばたいて避けると羽と羽によって円になった間を手が通り抜けていった。

 

 それと同時に首を180度ぐるりと回転させて真後ろを向き、ひと睨み。一瞬で確かに呪毒は送り込まれた……はずだった。

 

 そのゴスロリ美少女?は確かに呪毒を目と耳から送り込まれて大量の血を吹き出した。頭だけ仰け反らせるようにして噴水のように出血したが、倒れることはない。

 

 マジか…こいつ、呪毒が効かないほど強いのかよ……。

 いや、効いていることは効いているが、死ぬことはないってことか? 

 

 口からも滝のように血を流して胸元を濡らしているが……なんで胸をテープで隠してんの? 痴女?

 

 目も白いところが血で黒くなってしまっているが、なんてことはないように見える。不死身か、こいつは……!!

 

「呪い…毒? 我にここまでするなんて……欲しい」

「クエッ!?」

 

 驚いて変な声出た! いやいや、それよりこいつなんて言いやがった? 俺が欲しい? 捕まったら呪毒を調べるためにどうするでしょうか! 正解は解剖だ!

 

 そりゃ無限に出続けるこれほどまでに強力な呪毒はないだろうぜ。というわけで逃げるかね。

 

 一回羽ばたいただけで時速三四〇キロを優に超える。ただ空を飛ぶだけではいい的なので山に向かって飛び、木の間を縫うようにして飛んだ。

 

 それなのに気づけば奴は追いついてきて隣を走っている。逃走中のハンターですらここまで大人げないことはしねえよ!? ちょっとは逃走させてくれや! 

 

「速い…やはり、普通じゃない…?」

「キエエッ」

 

 気分は第三部に出てきた犬猫が売られている店の名前の、パズドラに出てくるホルスによく似ているあの鳥さん。

 魔力弾と気弾を右横に出現させて撃ちだした。しかしそれは手で弾くようにして防がれてしまった。

 

 嘘だろ、これでもデカいクレーターを余裕で作るほどの威力なのに……ならッ、自然からも取り入れた攻撃をするだけだ!

 

 気分はあの魔法少女! 仙術によって自然の気をかき集めて収束し、自身の気も注ぎ込んで行く。何かされる前に睨みつけて呪毒で殺す…事はできなかったので足止め。なんで死なねえんだよ……。

 

「キエエエエエエエッッ!!!」

 

 スターライトブレイカーって叫んだつもり。もしくは気分的にマスタースパークとかでもいいや。どっちも魔力なんだけどな! 

 

 あ、かめはめ波でどうだ!? かわかみ波とかでもいいぞ! 

 

 連なる山を幾つも抉り、吹き飛ばし、削り取ったビームに呑まれた少女はどうなったのかは知らないが、今のうちに逃げさせてもらうことにした。

 

 いつの間にか街からかなり離れて山が沢山の所に来てしまっていたが…まあ、明日の朝刊やニュースになるのは確実じゃねーかな。

 

 少し気怠い体に周りから集めた気を送り込んで、元のようにしたところで三百キロ程の速度で飛んで帰った。

 あれで死んでたらありがたいんだけど……。にしても気を集めすぎたな。今度からは手加減して集めよう。

 

 

 




呪毒で死なないオーフィスマジチート。ある意味凄いですね(笑)
あ、イッセーのちっこい頃の話だけど、時系列おかしいのはわかってるから!
あれだよ、あれ……書くこと無くてたまたま読んでいたその話をちょうどいいと思って書いただけだから突っ込まんといて!ね!?
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