とある魔術の禁書目録における超能力者の超能力が、なぜ上条さんの不幸の右手で消せるのか。
理由をある研究者の覚書、という形で独自に馬鹿正直に適当に考察したものです。適当な理系知識があると理解しやすいと思われます。(雰囲気を重視するために本編中には用語解説等は載せていませんが、要望があれば致します。ネットで調べてもちんぷんかんぷんなものもございますので……)

注・私は原作を途中までしか読んでいません。故に、既出でしたらごめんなさい。

また、投稿設定がわかり次第、チラ裏に移動します。

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とある魔術の禁書目録における超能力者の超能力が、なぜ上条さんの不幸の右手で消せるのか。
理由をある研究者の覚書、という形で独自に馬鹿正直に適当に考察したものです。適当な理系知識があると理解しやすいと思われます。(雰囲気を重視するために本編中には用語解説等は載せていませんが、要望があれば致します。ネットで調べてもちんぷんかんぷんなものもございますので……)

注・私は原作を途中までしか読んでいません。故に、既出でしたらごめんなさい。

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とある科学の異端邪説(マイノリティ)

 

 

1、風系超能力における、分子動力学的観点からの考察(一部抜粋)

 

……風系能力者、彼らが操っているものは、気体分子であると容易に予測できる。しかし、目立ったエネルギー消費もなく風力を生み出すことは、現代科学では説明がつかない。しかし、分子動力学を拡大解釈することで、これらを説明づけることができる。なぜなら……

……端的に言えば、彼らは、『乱雑に移動している』気体分子を『自らの都合のいい方向に』、『偶然にも』移動するよう働きかけているのである。

『乱雑に移動』の定義上、指向性を持った「風」となることは許されないはずだが、彼らが全ての気体分子が『同方向に』『乱雑に』移動する、というとんでもない『幸運』な状況を作り出せるのだとすれば、エネルギーを使わずに「風」を起こす、という現象に一応の説明が付く……

 

……この仮説の検証として、理論絶対零度下での風系能力使用実験、または非常に巨視的な系における気体分子移動の反作用の存在の検証を提案するが、それを作り出せる能力者、研究施設は見つかっていない。

 

 

2、電気操作系能力者の、熱力学的観点からの考察(一部抜粋)

 

……彼らの本質は、『発火能力(パイロキネシス)』と同様である。なぜなら、彼らは万物の持つ電子を熱励起させることによって電流を発生させているからである。しかし、通常、空気は絶縁体であり、固体物理学におけるエネルギーバンドすらも構成しないため、一般に、常圧下では絶縁破壊を起こさなければ電気は流れない。しかし、さきほども述べた通り、『幸運』を操る彼らに、統計熱力学などの統計によって成り立つ物理学は通用しないことを考えると、電気の導線上から気体分子が『幸運』にも消え去ることにより一時的な真空を作り出し、またボルツマン分布によって常温常圧下にもわずかに存在する高エネルギーを持った分子や原子が『幸運』にも電子を放出することによって電流が流れる、とすれば、電圧、電流共に思いのままに電気を操ることができる。……

 

……電子のような、不確定性原理に則って『曖昧な』ものですら『幸運』で操れるとするならば、ヒッグス粒子等の数多の実験による量子力学的な「統計」によって存在を証明された素粒子たちですら、彼ら能力者の『幸運』によって容易にその性質を変じることが容易に想像できる(テレポータ―や原子崩しの能力を説明づけることも可能であるとは思うが、私は素粒子物理学は専門外であるので割愛する)……

 

 

 

 

3、以上の仮説を踏まえた上でのAIM拡散力場の役割に関する考察(一部抜粋)

 

……このように、超能力者は自身の『運』を操ることによって超能力を使用できていると考えると、AIM拡散力場とは彼ら超能力者の『幸運』の及ぶ範囲であるという仮説がにわかに現実味を帯びてくる。この仮説が正しければ、完全に同一な能力者を何らかの方法で複数作成し、広範囲にAIM拡散力場を展開させることによって、その範囲内において、統計学的な科学理論に異常をきたさせることができるのではないかと考えられる。……

 

…… また、それらの拡散力場の影響を無視させ、強制的に能力者の『幸運』を『普通運』と呼べる状態まで戻させることができれば、この世の物理学に従い、彼らの起こした超常現象は瞬く間に霧散するであろう……

 

……しかし、こういった能力は未だ見つかっていない。あの『学園都市最強』ですら、生み出された『幸運』の『方向』しか変えることができなかったのだ。

 

・ここからは私見だが、彼の能力の本質はおそらく『エネルギーの保存』なのだと思う。なぜならエネルギーはそのままに、そのベクトルのみを彼は変換せしめるからである。

量子力学において、粒子の位置と運動量は明確には定まらないハイゼンベルグの不確定性原理、万物の波動性の証明であるドブロイの物質波によって、彼は粒子の持つ運動量を波動に変換することによって位置を曖昧にした後、自分の都合のいい方向に波動を再変換していると考えれば(さすがに飛躍し過ぎであるため、要削除)、説明がつくはずである。

 

 

 

※この覚書(該当項目削除後)に関する別の研究者の見解。(一部抜粋)

 

この仮説は非常に興味深いが、『運』などという非常に定量性に欠ける要素を持って論じているため、異端邪説の域を出ないことは明白である。

仮に、『普通運』の能力者が存在するならば、そこにだけ幸運の及ぶ範囲、つまりAIM拡散力場が存在しないことになり、能力者が歪めた物理学のしわ寄せを食らうことになるはずである。

たとえば、風系能力者が風を吹かせば、普通運の能力者の周囲には逆風が吹き、発火能力者が火を起こせば、普通運の能力者の周囲の気温は下がる、という風に、である。

……こんなものは「風が吹けば桶屋が儲かる」レベルの与太話であり、因果律に喧嘩を売っているとしか思えない。

 

それに、普通運の能力者も、能力者であるならばAIM拡散力場(運を操れる領域)を持つという点で矛盾が見られる。

 

 

 

 

 

 

 




作:「はい、暴走しました申し訳ありません。」
じわ:「先に謝るぐらいなら載せるなとあれほど…」
作:「皆さんがきちんと「SF」としてとあ禁を読んでいるかどうか、知りたかったんです!! 謝罪はしても、後悔はしないし反省もしない」
じわ:「ねぼし、の時点で大抵の読者は現実との整合性を捨てたゾ」
作:「そうだよ(便乗)」

ほんとは、上条さんがセロリさんのぶっ飛ばした鉄骨を受け止められない理由について考察して、ひいては幻想殺しの能力の範囲について触れようと思ってたのに、どうしてこうなった……。(要は右手で『普通運』状態になってもエネルギー保存則は効いてるんで運動エネルギーは消せない、という感じ)

ちなみに着想は、インデックスさん(だったかどうかは記憶曖昧)の「学園都市は幸運の量が異常だ」という発言です。



では、次作まで気長にお待ちください。


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