「リヒトラウム王国国王たる余が命ず、勅命である。余を殺せ」
 かつて古代ベルカ諸王時代において一人の王がいた。悪逆非道たる民を顧みない『愚王』と称された男コルネリウス・グロスハイム。
 卑劣たる宰相と共に王国における悪として断罪された王はそう歴史に記された。
 時は変わって現代。現在のベルカ、リヒトラウムに一人の少年が誕生した。彼の名はテオドール・ケスラー、日本という国の知識を持つ転生者であった。
 ここ、リヒトラウム一帯の地主であるケスラー家の嫡男である彼は魔法に対する適正がなく落ちこぼれとされたある日、倉庫の奥から一つのネックレスを見つける。それが、彼とかつて『愚王』と称された二人の物語の始りであった。

 ※古代ベルカ諸王時代において多少のねつ造設定あり。聖王オリヴィエを穢すな! という熱烈な教会信徒はブラウザバック推奨です。
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