魔法科高校の比企谷君 再投稿   作:sazanamin
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やはり生徒会と絡むとメンドクサイ

「どうぞ、気楽に腰掛けて。話はご飯でも食べながらにしましょう」

 

 そう言って会長は壁側にある機械を操作し始めた。

 自配機、まぁ簡単に言うと自販機の弁当版だ。

 その名前の通りに配る機能も付いてるのだがそれは時間がかかるので多くは使われなかったりする。

 

 「お肉とお魚と精進、どれがいい?」

 

 「魚でお願いします」

 

 「じゃあ私も……」

 

 「俺は元々弁当を持ってるんでいいです」

 

 って言うか精進て……そんなもん食べる奴いるのか?

 

 「じゃあ、まずは自己紹介からかしら」

 

 なん、だ、と

 神は俺を見捨てたのか……

 

 「入学式のとき一度しているのだけど一応初対面だしね、まず私の隣にいるのが市原鈴音、通称りんちゃん。会計よ」

 

 「……私のことをそういうのは会長だけです」

 

 なんか中条先輩の時も聞いたようなセリフだな。

 まぁこっちの方は確かにちゃん付けされるような感じではないな。

 中条先輩?

 ……………………………………

 さ、さぁ次行こうか。

 

 「その隣は知ってますよね?風紀委員の渡辺摩利」

 

 何当たり前のように言ってんの?

 僕知らなかったよ?

 

 「それで最後に書記の中条あずさ、通称はあーちゃん」

 

 あれ?風紀委員には通称はないんだ……

 絶対会長にはあだ名をつけられたくない。

 って言うかなんでみんな容易にあだ名をつけようとするの?

 ちなみに俺のあだ名は108まである。

 嘘だ。

 80ぐらいだと思う。

 ちなみに中条先輩は会長に自分の呼び名について抗議をしているが意味のない事なので割愛

 

 「あ、できたようね」

 

 そう言って皆は自分のトレーを取りに立ちあがる。

 

 「あ!あと、一人生徒会副会長のはんぞーくんを加えたのが今季の生徒会役員ね」

 

 可哀想に、はんぞーくん

 アンタ今完全に忘れられていたぞ……

 って言うかはんぞーって……

 どこかの忍者かよ。

 よかった、流れ的に俺は自己紹介をしなくてよさそうだ。

 

 閑話休題

 

 ここから行われたのは当たり障りのない話

 この料理はあーだとかこーだとか。

 渡辺先輩って料理するんですか?

 とか、

 比企谷お前も料理するんだな……

 とか、

 主夫志望なめんな!

 ちなみに俺がしゃべった言葉は「お、おう」とか「は、はい」だけだった。

 どうもこういう目的のない会話って言うのは苦手だ。

 こういうのをあたかも楽しく話すことこそがリア充の条件なんだろうか?

 ……俺はボッチでいいや、ボッチがいいや。

 

 途中司波兄妹が惚気を発揮していた。

 帰りたくなった。

 でも今帰ったところで小町はいないのでぐっと我慢。

 いい加減本題に入らないかな~

 なんて思っていると、やっと会長が口を開いた。

 

 「そろそろ本題に入りましょうか……皆さんもご存じのとおり当校では生徒の自治が重視されており、その生徒を統括する生徒会には大きな権限が与えられています」

 

 あ、あれ?

 なんかいやな予感がする。

 

 「そしてその生徒会は生徒会長に権限が偏ってるのです」

 

 あ~なるほど、自慢したかっただけね。

 凄いっすね。

 ……で、帰っていいですか?

 なんて逃避をしてみても現状は一切変わらない。

 

 「そのため生徒会長は選挙で選ばれますが、そのほかの人任に関しては全て自由なんですよ……ちなみに風紀委員とかを抜かした殆どの委員会の委員長任命権ももってます」

 

 おいおい、ここまでのものなのかよ生徒会長って。

 実質、生徒会長になったらそこらの教師よりも権力を持つんじゃないか?

 やっぱり関わりたくないな……

 

 「ちなみに私も同等の権力を持っているぞ」

 

 とは渡辺先輩

 

 「生徒会が独裁に走らないようにですね……」

 

 「その通りだ。司波」

 

 だからなんでこいつはこんなに察しがいいのだろうか?

 

 「私が言いたいのはここからです。毎年新入生総代を務めた人物に生徒会入りをしてもらうという伝統が続いています」

 

 あ、じゃあ俺は帰っていいですね?

 

 「コホン、司波深雪さん、比企谷八幡さん。私はあなたたちの生徒会入りを希望します」

 

 「お断りします」

 

 「早くない!?」

 

 やっぱりこうなった。だから嫌だったんだよ。

 

 「り、理由を聞かせてもらえますか……?」

 

 クールそうな市原先輩が目に見えて動揺していた。

 ちなみに会長の方はやっぱりか~みたいな様子をかもしだしている。

 だったらもともと誘わないでほしい。

 

 「いや、俺は新入生総代じゃないんで入る理由なんてないですよね?それだったら司波兄妹そろって生徒会入りさせたらどうですか。筆記1位はあいつですよね?」

 

 ここで生徒会入りしたら家に帰るのが遅くなる。

 そもそも俺が生徒会に入るなんてことはありえない。

 そういう自己保身のためのセリフだったのだが、このセリフで火が付いてしまった人物が一人いたようだ。

 

 「そうです!兄の成績はほとんどが1位です。そもそも生徒会の仕事の中心はデスクワーク、知識や判断力のあるものが役員になるべきです」

 

 おーい司波さーん。

 さらっと俺のことを馬鹿にするのやめてくれませんか―?

 なんて心の中で呟いてみても彼女は兄のことをヨイショすることでいっぱいだ。

 

 熱く語る司波深雪

 だがその一方で生徒会役員たちの反応は冷めたものだった。

 

 「それはできません」

 

 確固たる意志を持って会長が告げる。

 

 「生徒会の面々は1科生から選ばれます。これは不文律ではなく規則です。あなたも入学案内で確認をしたはずです」

 

 え!?そんな項目あったっけ?

 

 「実技にも優れている者は成績もいい。達也君のような例外はありますが基本的にその通りです。勿論入試では測れない実力があることは確かですが1科生と2科生の溝がその事実を認めようとはしません」

 

 ああ、森下の話か……

 実技が俺の方が上だからもう人間として俺の方が偉い

 その考えが学校にある限り2科生を生徒会にするとそれは生徒たちの大きな不安の種になる。

 1科生にとっても2科生にとっても……

 こんなことは1科生である俺から見てもおかしいことだ。

 だが、もうすでに魔法と言う訳の訳のわからないものが蔓延っている社会自体がおかしいのだからそれは仕方のない。

 

 「規則を変えるためには生徒の三分の二の承認が必要ですが、1科生と2科生が対立している以上半数を超えることはないでしょう」

 

 市原先輩が会長の言葉に付けたしをする。

 その声音から市原先輩……いや、現職の生徒会役員は全員がこの体制に反対であることがうかがえた。

 副会長のはんぞーくんとやらはどうか知らないが……

 

 「分かりました。過ぎた物言いをお許しください。生徒会の業務私でよければ精一杯務めさせていただきますのでよろしくお願いします」

 

 「こちらこそ、お願いしますね」

 

 「で、比企谷君の答えは変わらないんですか?」

 

 中条先輩……

 蒸し返さないでください。

 このまま終わる流れだったでしょ

 

 「はい、変わりません。俺に生徒会をやる気なんてありません」

 

 だが何と言われようとここは譲れない。

 俺には生徒会なんてやっている時間はないのだから……

 

 「あなたは実技だけでなく筆記も成績は学年が違えば主席であってもおかしくないような点数です。……理系を除いて」

 

 最後の言葉は聞こえなかった。

 アーナンテイッタンダロウナー

 

 「スミマセン。ここだけは本当に無理なんです……勘弁して下さい」

 

 「仕方ありませんね……」

 

 「比企谷、風紀委員もダメなのか?」

 

 「放課後活動があるようなのは俺には無理です。それこそ司波にでもやらせればいいじゃないですか……」

 

 「「「「「…………………………………………」」」」

 

 え!?何この沈黙?

 俺なんかやらかした?

 小学6年の時俺がしゃべりだしたときとまったく同じ空気が流れてるよ?

 

 「それだー!」「それです!」「それがあった!」

 

 ちなみに左から会長、司波深雪、渡辺先輩だ。

 

 「そうよ!!なんで気付かなかったのかしら!風紀委員にもデスクワークはあるわ!」

 

 「会長!兄は腕っぷしも相当なものですよ!」

 

 「それは本当か!?司波妹。一回誰かと模擬戦をやらせて見るのも手だな……」

 

 何が起こってるんだ!?

 なんとなく言ったことがこんなことになってるのか訳が分からない。

 

 「比企谷……やってくれたな……」

 

 そう司波に声をかけられ恐る恐る彼の方へ顔を向ける。

 そこには怒った顔などなくただただ辟易している男子生徒の顔があった。

 怒られるよりも申し訳なく思って、司波に心の中で合掌をしたのだった

 








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