俺ガイルとワートリのクロスです
今書いてる小説が行き詰ったので、息抜きに軽く書きました
何煎じかわかりませんが、よかったら読んでみてください

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ここにワートリ風のプロフィール乗せときます(ねつ造も入ってます)

ボーダー本部所属個人(ソロ)B級隊員

比企谷八幡

16歳(誕生日はまだ迎えていない)高校生

8月8日生まれ

ペンギン座AB型

身長168cm

好きなもの読書、MAXコーヒー 妹

ポジションは本編で登場します。でもあんまりうまく書けてる自信がないです(あまりにも不明点が多いポジションなので)
そのため、モロねつ造してます
それでもいという方は、どうぞ


こうして彼の物語は始まりに至る

異世界『近界(ネイバーフッド)』からの襲来者『近界民(ネイバー)』を受ける街千葉県三門市(みかどし)。そんな彼らに対抗できる唯一の組織界境防衛機関(かいきょうぼうえいきかん)『ボーダー』が所有する彼ら近界民(ネイバー)と戦うための戦場である、ボーダー本部周辺警戒区域の一角の民家の影に一つの人影がある。

身近な黒髪と僅かにはねたアホ毛と若干猫背な少年。此処だけ聞けば、どこにでもいる様な普通の少年だが、その比較的整っている顔を何倍にもダメにする様な死んだ魚の様な濁った眼が、民家の影と彼の着ている黒いジャージと合わさって、とにかく印象的で暗いイメージを与える。

僅かに影が差す中で、少年は手持ちのノートパソコンにカタカタとを打ち込んでいる。というか、打ち込むたびに、少年の目が更に淀んでいるような気がする。

そんなおり、少年にとっては聞きなれた警報音が辺りに響く。

 

『八幡、仕事だぞ』

 

それと同時に、今回の(・・・)部隊の隊長より、コールが届く。一瞬、今まで以上に目を淀ませたB級特殊工作兵(トラッパー)の少年比企谷八幡(ひきがやはちまん)は、了解と返す。

 

『なら、早い来いよ。じゃねえとぶった斬るぞ』

 

「荒船さんがいうと、冗談に聞こえないんですけど‥‥」

 

『マジだから、心配するな』

 

そういって通信相手は通信を切る。

 

「さて、頑張って社畜根性見せますか‥‥」

 

何処か悔やむように、呟きながら八幡はその場所を離れ、現場に向かった。

 

 

暫らく走っていると、2~3階だて程の大きさの捕獲専用トリオン兵『バムスター』が数体見えて来る。それを見た八幡は、即座に民家の影に隠れ、通信を始める。

 

加賀美(かがみ)先輩。今の状況を教えてください」

 

『出てて来たのは、バムスターが五体とモールモッドが二体。その内、穂刈(ほかり)くんと半崎(はんざき)くんがバムスターは二体と荒船さんがモールモッド一体を倒している。でも、転送の位置がが悪いから、一体づつ逃がしてる』

 

「わかった。全員の位置とトリオン兵の位置をリアルタイムで送ってくれ。直ぐに照らします(・・・・・)

 

わかったという声が聞こえると同時に、八幡の脳内に送られる。と、即座に八幡は先ほどのノートパソコンを開き、何か打ち込み、通信を入れる。

 

「荒船さん。今から、一番遠い位置のバムスターの右隣の民家の屋上にワープさせますんで、その場所から三歩右に行って下さい。穂刈は、今からお前の右隣のビルの屋上にワープさせる。半崎はちょうど今、バムスターの直線にある民家の屋上だ。加賀美先輩はワープ位置送るから、ナビを頼みます」

 

『それだとモールモッドを逃がしますよ?見失ったら、ダルくないっすか?』

 

『考えはあるのか、八幡』

 

「それについては心配いらない。俺が仕留める」

 

『なら、早くしろ。もう位置についてるぞ』

 

『わかった。お願いね、比企谷くん』

 

その声を聞いた八幡は、ノートパソコンのボタンを押した。

そして直後に光る狙撃光と何かを斬り裂く音が聞こえる。流石だと八幡は思う。

 

「さて、どれに(・・・)引っかかる?」

 

そう呟く八幡の口は不気味に大きく弧を描いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

住宅の通路をクモとカニを合わせたような戦闘用トリオン兵器であるモールモッドが歩いている。モールモッドが辺りを警戒しながら新たに一歩、歩を進めたと時を同じくして、八幡はつぶやいた。

直後、モールモッドの脚元に、一瞬ボーダーエンブレムが浮かび上がると同時に、その足が爆破される。体制が崩されたモールモッドが地面になだれ込む様な体制になる。そして続けるように壁際からトリオンで作られた刃が、横凪の一閃としてモールモッドを斬り裂く。

手元のノートパソコンからトリオン兵の反応が消えたことを確認した八幡は、静かにノートパソコンを閉じる。

 

『全トリオン兵の反応消滅確認。みんなお疲れさま。それにしてもさすがだね、八幡君』

 

『足潰してから、一撃とか、相変わらず(・・・・・)っすね』

 

「おい半崎、どういう意味だ?」

 

自然につぶやかれた一言に八幡が問い詰めるように問う。

 

『凄腕って、言いたいんだと思うぞ、半崎は』

 

「そうか?俺には別の意味に聞こえたんだが?」

 

『まあまあ、八幡君も落ち着いてよ。きっと半崎くんもそう思ったからこそ呟いたんだと思うよ。ねえ、荒船さん』

 

『そうだな。八幡。お前いい加減、うちのチームに入れよ』

 

『そうだよ。八幡くんがいれば、私たちの部隊もさらに()に上がれると思うし』

 

『賛成だ、俺も』

 

『比企谷先輩がいてくれたら、ダルさが低くなるっすね』

 

「何度も言ってるじゃないですか……もう(・・)チームに入る気はないって」

 

『………そうかよ』

 

八幡の言葉に荒船は、何か含みがありながらも何も言わずに諦めた。実際、このやり取りは八幡と荒船達にとってはありふれた会話である。

その後、襲撃もなく、八幡は静かに時間を過ごした。

 

「それじゃあ、今日はありがとうございました」

 

「比企谷先輩、お疲れ様っす」

 

「助かったぞ、今日は」

 

八幡の言葉に、本日協力した部隊。荒船隊、スナイパーのザ・倒置法穂刈篤(ほかりあつし)と同じスナイパーの怠いけどまじめ半崎義人(はんざきよしと)が、その苦労をいたわる。

 

「また、予定が合えば、うちを手伝いに来やがれ」

 

『八幡君、今日は本当にありがとうね』

 

荒船隊、創作系オペレーター加賀美倫(かがみりん)は感謝を述べ、荒船隊隊長 アクション映画好きアタッカー荒船哲次(あらふねてつじ)は、きつめの口調ながら八幡を気遣うような言葉を発する。その言葉に、八幡は頬を掻きながら、視線を逸らす。

 

『そういえば、八幡くんってこれから暇?暇だったら、一緒にご飯いかない?今日は、みんなで食事行こうと思って』

 

「…申し訳ないんですが、午後から諏訪隊のフォローに入らないといけないので」

 

『……そっか。それなら、仕方ないね』

 

加賀美の誘いを八幡は、断りの言葉を入れ、その場で頭を下げる。そのあと、ある程度話した八幡は、荒船隊と別れた。

 

「それにしても比企谷先輩って、なんでチームに入ったり作ったりしないんですかね?。個人(ソロ)でダルくないんですかね?」

 

『それは確かに、そうだよね』

 

「何か知っているか、荒船さん?」

 

受け渡しも終わり帰路につくなかで、ふと半崎が疑問を口にする。その疑問を問われた荒船は、空を見ながらつぶやく。

 

「……ボッチが性に合ってる(・・・・・・)んじゃねえか?」

 

荒船の言葉に隊の全員が「確かに」と笑い声をこぼした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボーダー本部ラウンジ。荒船隊と別れた八幡は、次の集合時間までラウンジで軽い昼食と休息をとっていた。一人でMAXコーヒーを飲みながらボケーとしてる八幡のもとに

 

「あら、八幡君じゃない」

 

A級部隊加古隊隊長 感覚派セレブシューター加古望(かこのぞみ)が、ゆっくりと歩いてきて、当然のように八幡の隣の席に座る。なんでこうもセレブオーラを纏ってるんだろう?あと、近い、近くてボッチにはつらいと内心の感情をおくびにも出さず、八幡は冷静沈着を保つ。

 

「ねえ、八幡君…「お断ります」まだ、何も言ってないじゃない」

 

「どうせまあ、あの無茶ぶりでしょう」

 

「あら、わかってるじゃない」

 

自身の目的を指摘されても加古は笑みを絶やさない。それが八幡にとっては恐怖でしかない。

 

「何でも言ってますが、俺のイニシャルは『K』じゃないですので、加古さんのチームには入れませんよ。それに代わりに、ちゃんと俺の弟子(・・・・)を紹介したじゃないですか…」

 

「ええ、喜多川ちゃんはすごくいい子よ。でも双葉(ふたば)も私も、あなたにはチームに入ってほしいのよ」

 

「だからって、黒江(くろえ)と付き合えってどういう意味ですか?そんな罰ゲームやってたら、嫌われますよ」

 

そう、加古のチームは全員がイニシャル『K』で揃えたガールズチーム。もちろん、八幡では入れるわけがないのだが、加古は自身のチームの隊員である山育ちニンジャガール黒江双葉(くろえふたば)と付き合えば、例外的に認めると言っているのだ。むろん、八幡は丁重に断りつつ、そんなことはダメだと加古に軽く怒りを込めて叱った経験もある。

実際、黒江の奴。俺と会っても下向いて顔合わせなし、なんかいつも加古さんの後ろに隠れ気味だし、嫌われるんだろう。と八幡は言葉を発しながら、内心で心にダメージを受ける。

しかし実の妹のように可愛がっている双葉の気持ちに気が付いている加古としては、決して引けない面もある。

 

「八幡君、黒江じゃなくて、双葉って呼ばなきゃだめよ?」

 

「……………」

 

「八幡君」

 

「……わかりました」

 

「うん、それでいいわよ」

 

無言の笑顔に恐怖を感じた八幡は、わずかに声を震わせながら気を付けると告げる。その返答に満足した加古は、ふとあるアイディアを思いつく。

 

「あ!そうだわ。八幡君、今からうちの作戦室にいらっしゃい。私のお手製のチャーハンを食べさせてあげるわ」

 

「すみません!!今から諏訪隊と防衛任務があるので失礼します!!」

 

加古が言い終えると同時に、八幡は即座にその場から離れる。あまりの速度に加古が何も言えないほどだ。加古望のチャーハン。それはボーダー美女に関する禁忌の一つとされている。加古望オリジナルチャーハン「チョコミント炒飯(チャーハン)」で堤隊員が死に、「いくらカスタード炒飯(チャーハン)」で太刀川隊員が死に、「蜂蜜(ハチミツ)ししゃも炒飯(チャーハン)」で再び堤隊員が死んだ。

何より厄介なのは、加古さんには全く悪気がないところなんだよな。実際今だって、親密になるために自分の特技として食べさせそうとしたわけだし……100%善意なんだろう。これはサイドエフェクトを使わなくてもわかる(・・・・・・・・・・・・・・・・)ことだし。

 

急いでその場を離れた八幡は、加古が追ってくる気配を見せなと感じると安堵の息を吐く。

 

「どうした比企谷?何をそんなに慌てていた」

 

「うわぁ~比企谷先輩だ」

 

「どうしたんですか?」

 

聞きなれた声に振り向けば、A級部隊風間隊隊長 小柄かつ高性能風間蒼也(かざまそうや)が不思議そうな顔をし、同じく風間隊隊員 好きより嫌いが多い菊地原士郎(きくとはらしろう)が嫌そうな声を上げ、風間隊隊員地味だけど強い歌川遼(うたがわりょう)もまた不思議そうに問うている。

 

「風間さん……いえ、ちょっと加古さんのチャーハンから逃げてきたんで」

 

それだけで大体の事情を察した面々は、少し引き気味によかったなと肩をたたく。ただし菊地原だけは「食べればよかったのに」とつぶやいている。

 

「比企谷、お前まだ戻ってくるつもりはないか?戻ってくるつもりなら、うちのチームに来い。お前がいれば、さらに()に行ける」

 

「嬉しいですが、すみません」

 

定例文と化した言葉に八幡は即座に答える。というか、野心高すぎません?こんなボッチまで引っ張り出してとは口が裂けても言わない。

もともと大して気にしてなかったのか、風間はそうかと短く告げる。そして「時間を取らせた。行くぞ、お前たち」と言って歩き出す。

 

「それじゃあ、比企谷先輩。失礼します」

 

「戻ってきてもいいですけど、うちのチームはやめてくださいね」

 

歌川と菊地原も各々一言つげ、八幡を通り過ぎる。そんな中で風間が一度立ち止まり

 

「比企谷。一度、うちの作戦室に顔を出せ、三上の奴もお前に会いたがってる」

 

簡潔にそう告げる。予想外の言葉に、一瞬あっけにとられた八幡だが「は、はあ」ととりあえずうなずいておく。

それを見た風間は「忘れるなよ」と告げて、今度こそ八幡の視界から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

「風間さん。なんでいつも比企谷先輩を誘うんですか?そんなことしなくたって、うちは十分強いじゃないですか」

 

「そうか?実際、比企谷先輩のトラッパーとして実力は冬島さんに匹敵すると思うし、戦力として申し分ないだろう?」

 

「あんなボッチの先輩が来たところで、チームの輪が崩れるだけですよ」

 

「お前なぁ…」

 

いつも通りの菊地原の言葉に歌川はあきれた声をこぼす。彼が嫌っている理由を知ってるだけに、何とも言えない。

 

「歌川の言うとおりだ。比企谷の実力は高いし、実際狙っているチームも多い。まあ、本人に戻ってくるつもりがないとはいえ、何が起きるかわからんからな。ツバはつけておいて損はない。実際、知らないところであいつが他のチームに行ったりしたら、癪だからな」

 

「う~~む」

 

「お前なぁ、いい加減、比企谷先輩に負けた(・・・・・・・・・)こと忘れろよ」

 

「はぁッ?別に、根になんて持ってないし。大体、あの人がおかしいんだよ。なんで倒すかな~絶対にポジション違うでしょ」

 

歌川の言葉に図星を突かれたのか、菊地原の口調があわただしくなる。二人の言葉を聞きながら、風間は少し前のことを思い出し、少し悲しそうな顔をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風間たちと別れてしばらくして八幡は、再び警戒区域にいた。八幡の他にも、諏訪隊隊長 ザ・不良系先輩諏訪洸太郎(すわこうたろう)に隊員である、意外なるギャンブラー堤大地(つつみだいち)とザ・高校生笹森日佐人(ささもりひさと)がいる。

 

「諏訪さん、今日はお願いします」

 

「おう、こっちも頼りにしてるぞ」

 

「されると、困ります」

 

「相変わらず、目の腐ったこと言ってんなぁ、おい」

 

目の腐りぐわいとか、関係なくないですか?思いながらも、ガシガシと頭を掻いてくる諏訪の手から逃れる。

 

「まあまあ、諏訪さんも落ち着いて。そんなこと言いながら、比企谷君が手を抜いたことなんてないんですから」

 

いや、割かし抜いてますよ?と思ったが、ここでいえばせっかくのフォローも無駄になると考え何も言わない。というか、堤さん、こんな優しいのにあんなに賭け事好きなんだろうか?しかも分の悪いほうに…

 

「比企谷先輩。今日はお願いします!!」

 

「お、おう。こっちも期待してるぞ」

 

「はい!!」

 

ホント、プレッシャーはかけないで!!と叫びそうになるが、コミ力が足りないのか言葉に出せない。

 

『ハッチー、今日はよろしく~』

 

ある程度場が収まってきたところで、諏訪隊感覚派オペレーター小佐野瑠衣(おさのるい)からの通信が届く。

 

「おう。早速で悪いが…」

 

『ほいさ、エリアマップ渡すよ~』

 

「助かる」

 

『気にしないでいいよ。ハッチーには必要だしね』

 

貰ったエリアマップをノートパソコンに移しながら、八幡は罠の設置位置を考える。基本的にトラッパーの仕事は仕掛けること。ゆえに敵が攻めてくる前に仕事の大半が終わる。だからこそ、その仕事を迅速かつ丁寧にしなければいけないのだ。

ゆえに八幡は、集中しノートパソコンに打ち込む。その大切さがわかっているからこそ、諏訪隊の誰もが八幡の邪魔をしないようにしている。

時間にして一分弱して、八幡は打ち込むことをやめる。

 

「今から罠の位置を送信するから、視覚情報として提示を頼む」

 

『了解』

 

しばらくして諏訪隊の全員の視覚にいくつか、色がついた地点が見える。そこが八幡の仕掛けた罠であろう。

 

「敵の量や行動によっては、その場で設置するんで、その時は例のごとくフォローお願いしますね」

 

「おう、任せてけ!!」

 

八幡の言葉に諏訪が答え、堤と笹森もうなずく。

そしてしばらくしたのち、防衛を告げる警報が響いた。

 

 

「おらよっ!!」

 

ショットガン型の銃より放たれた一撃が、バムスターの装甲を大きく削る。

 

「堤、もうちょい下がるぞ。引っかかるなよ(・・・・・・・)

 

「了解」

 

隣にいる堤に告げ、二人はその場から大きく跳んで後退する。必然、捕獲をメインとするバムスターは追うために前進するが、踏み込んだ瞬間、足元に現れたボーダーエンブレムが現れ、トリオンの刃が半月を描くようにバムスターを斬り裂く。

 

『反応完全に消滅確認。あとは、ひさとが相手してるバンダーだけだね』

 

「よし。やっぱ、比企谷の罠があると、楽だな」

 

「そうですね」

 

「日佐人!!フォローいるか?」

 

『大丈夫です。比企谷先輩の罠もありますし、フォローに入ってくれてますので』

 

「そうか」

 

笹森の言葉に諏訪と堤は、笑みを浮かべる。

 

「あ~、やっぱ比企谷の奴、うちの隊に入ってくんねぇかな」

 

『私もハッチーがいると楽しいから賛成』

 

「うおっ!おサノテメェ、日佐人のフォローはいいのかよ」

 

『全部、ハッチーが受け持ってくれてるよ』

 

「確かに、比企谷君が入ってくれれば、いいんですけどね」

 

「まあ、無理だろうな~」

 

『だよね~~』

 

互いにため息を吐く三人。と同時に、近くで何かが破壊される音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

諏訪隊との防衛任務を終えた八幡は、諏訪に誘われ、ラウンジでの打ち上げに参加していた。

 

「おつかれ~~」

 

棒つきのキャンディーをなめながら小佐野が音頭をとる。それに従い、全員が缶ジュースをぶつけ、一口飲む。

 

「かぁーやっぱ、仕事あとは一段とうめぇな」

 

「そうですね」

 

「すわさん、おやじ臭い」

 

「うんだと!!って、比企谷、まだそれ飲んでんのか?」

 

先ほどから一言も話さずに、八幡が飲んでいる物をみて諏訪の顔が若干ひきつる。

 

「ハッチー本当に好きだね」

 

「逆に飲めないんですか?」

 

「「「「飲めない」」」」

 

勧めるように差し出すが、口をそろえ否定される。そのことに若干ショックを受けながらも八幡は、MAXコーヒーを飲む。やさしさ以上の甘さが、疲れた自分の体を癒すような感じを八幡は感じる。

そうやって、ぎゃあぎゃあと騒ぐ諏訪隊メンツを見ながら無意識に薄く笑みを浮かべる八幡。

ふと、自身の携帯にメールが入っていることに気が付く。

 

なぜだろう。すごく嫌な予感がする。見たくないけど、見ないともっとめんどくさくなりそうな予感。

意を決して八幡は差出人を見る。そしてその相手を見て、すべてを察する。

ああ、1000%絶対に片棒担がされる。

 

「うん?どうした比企谷。なんか顔色?つか、目がいつも以上に淀んでんぞ」

 

「……すみません。少し用事が出来たので、失礼します。また、組んだ時はお願いします」

 

「あっ!おい」

 

簡単に挨拶をすました八幡は、即座にその場から去る。

 

「どうしたんですかね?」

 

「こりゃ、厄介ごとだね」

 

「だろうな」

 

「大変ですね」

 

笹森の疑問にほかの面々が答える。

 

「え?どうしてわかるんですか」

 

「そりゃ…」

 

「「「目があんだけ淀めばな」」」

 

笹森の疑問に口をそろえて答えた。そして実際、八幡も厄介ごとだと用件を聞く前に決めつけているのだから、ほとんど正解だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メール内容は『話があるから、屋上まで来てくれ』ただそれだけが記されていた。そして八幡は、メールに従い屋上まで来ていた。扉を開けた先には

 

「よう、八幡。ぼんち揚げ食う?」

 

「どうもっす」

 

S級隊員にして実力派エリート迅悠一(じんゆういち)の姿。

 

「いや~来てくれて助かったよ」

 

「何でもいいで、用件教えてくださいよ。そしてできれば、それでさよならしていいですか」

 

だって、あんたの頼み事聞いてろくな目にあったことねぇんだもん。聞くだけ聞いて逃げてもいいよね?

 

「あはは、ダメ」

 

ああ、やっぱり。

 

「それに少しは世間話ぐらいしようぜ」

 

「生憎と、ボッチなんで話すネタもないんですよ」

 

「あ~その、ごめん」

 

謝らないでもらえます。余計にグサって来るじゃん!!

 

「それで用件ってなんですか?」

 

「ああ、実は今度俺が防衛任務に出るとき、一緒にいてほしいんだよ。だから、その時を開けといてくれ」

 

「具体的な日時ってわかりますか?」

 

「そこまではまだ……でも夜だってのは確定(・・)してる」

 

「俺、結構防衛任務入ってるんですけど」

 

「またまた~。夜はいうほど、入れてないだろ」

 

なんで知ってんのこの人!!なに?ストーカー。

 

「お前がいてくれたら、救える確率がほぼから100%になる。人命がかかる以上最善を尽くしたい」

 

「人命って、警戒区域に誰か入ってくるんですか?」

だとしたら何そいつ、自殺志願者?それともバカなの?

 

「ああ、だからその時八幡と俺がいないといけないんだ」

 

!!この、いつも通りの柔らかい笑みじゃなくて、まっすぐと見つめてくる決意の感情(・・)。それだけマジだってことか

「わかりました。兼ね合いがあるんでせめて、どの期間に起きるかぐらいは教えてください」

 

「そうか、助かるよ」

 

「別に……そんなことはいいで、早く教えてくれますか?」

 

「八幡はあれだな。ツンデレならぬ捻デレだな」

 

なんでこの人、小町と同じ言葉を言うの?小町だから許されてるんですよ?ほかの奴が言うと、なんかバカにしてる気がする。特にその笑み!!

「そういうのはいいで、教えてください」

 

「来週の日曜から一週間。おれのサイドエフェクトがそう言ってる」

 

「了解です。じゃあ、その時が来たらまた連絡ください」

 

「おう頼むよ」

 

そう言って八幡は、屋上をあとにしようとする。しかし、ふとあることを思い出し、迅に告げる。

 

「迅さん」

 

「うん?どうした」

 

「ただ働きは嫌なんで、協力の報酬としてMAXコーヒー箱でおごってください」

結構片棒とか担いで、上層部とかにも目をつけられかけてんだから、これぐらいの我儘は言っていいはずだ。

 

八幡の言葉に一瞬呆けた迅だが、次の瞬間には笑い声をあげる。

 

「ああ、いいよ。何なら、ぼんち揚げも一箱つけてやる」

 

「じゃあ、それで」

 

それだけ告げて、今度こそ帰ろうとしたが、今度は迅が八幡を引き留める。

 

「八幡。これは、受けてもらったお礼だ。お前はもう少ししたら、学校でスゲェ美人と知り合いになるよ。おれのサイドエフェクトがそう言ってる」

 

「それはあり得ませんね。俺のサイドエフェクトがそう言ってます」

 

迅の言葉に八幡も一瞬、何を言っているのかわからないという顔をするが、意味を理解し迅に不適返す。そう言って屋上を去った八幡。出て行った扉を見つめながら、迅は小さくつぶやく。

 

「ここから先大変だが、頑張れよ」

 

一つの物語の引き金に指がかかり、もう一つの引き金が静かに構えられる。二つの運命の引き金に携わる少年は、まだ己の運命の苛烈さに気がつかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         「さて、比企谷。このふざけた文章に対する言い訳を聞こうか?」

 




続きません。

書かない理由としては

1そもそも本編を見てわかるように、ほかの小説のそれと違って一人称で本文が構成できない(違和感感じまくってたら、すみません。、だって、自分で書いてて八幡?ってなったので)
だから、書ける人を本当に尊敬しますッ!!

2トラッパーというポジションの情報が少なすぎる

3うまく二つの世界のキャラをからませれる自信がない

以上の三つがあげられます
だから、続きを書くことはないと思います


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