大本営第二特務課の日常   作:zero-45

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前回までのあらすじ

 デッチを緑の地獄へ叩き込んだ蒼ちゃん、そんな彼女の秘密とは……


 それでは何かご意見ご要望があればお気軽にどうぞ。


2018/12/27
 誤字脱字修正反映致しました。
 ご指摘頂きました黒25様、Bertz様、坂下郁様、雀怜様、有難う御座います、大変助かりました。


アマゾンと握り飯スキーな不思議ちゃんの話・弐

「ったくまさか攻略以外でこんなトコまで来るハメになるなんて思ってなかったぜ」

 

 

 高雄型三番艦、重巡摩耶が鼻の下を擦りながら思案顔でそう呟いた。

 

 周りを見れば鉄の壁に囲まれ、油の匂いに波の音、波に煽られ上下するそこは艦娘が遠洋に出る際乗艦する輸送艦"くにさき"

 

 軍の再編前、まだ海上自衛隊と呼ばれていた頃に就役していたおおすみ型三番艦を艦娘用の母艦として改修した輸送艦である。

 

 第二特務課の轟天号の凡そ三倍程の大きさであるその船は、外洋で活動する事を想定して改修されており、元々ヘリの離発着用として設置されていた飛行甲板を索敵用観測機器で埋め尽くした外観が特徴的な"海の鎮守府"と呼べる代物であった。

 

 

 場所は南方戦線最南拠点リンガ泊地より更に数百km北西のベンガル湾、日本海軍の支配海域から東に位置する深海棲艦の縄張りである。

 

 

 摩耶の居る場所は艦娘が出撃前に待機する艦尾下層出撃甲板。

 

 布面積が少ない服に身を包んだ勝気な雰囲気の艦娘が、面白く無さそうな顔で辺りをぐるりと見渡せば、床に固定された無骨なスチール製の椅子に腰掛ける今回の作戦に従事する第二艦隊の面々と+αの姿が見える。

 

 

 大本営麾下第二艦隊

 

 旗艦である摩耶を筆頭に副艦である軽空母龍驤、航空巡洋艦鈴谷に熊野、そして軽巡洋艦五十鈴に駆逐艦照月という人員で構成されるこの艦隊は、第一艦隊が攻略に出る際はそのサポートとして随伴し、単独で出撃するならその索敵力と軽快な足を使っての強行偵察を旨とする大本営の切り込み隊である。

 

 重巡系を主体に対空から対潜、果ては夜戦と全てにおいて満遍なくこなせる戦力のバランスが取れたこの艦隊は、姫や鬼と対峙するにはやや心許ないが、それ以外のエリートクラスやフラッグシップが旗艦の相手なら難なく捌ける正に万能型の艦隊とも言えた。

 

 

 そんな彼女達に混じり、出撃待機している艦娘は他にもう六名、大本営潜水艦隊から伊58、伊168、伊19、伊8、更に駆逐艦Z1(レーベヒト・マース)とZ3(マックス・シュルツ)、人数的には丁度連合艦隊が組める人数ではあるが、艦種を総合すると運用には難のある変則的なメンバーであった。

 

 

「お~いおやっさん(艦長)、まだ先方からの連絡来ないのか?」

 

『あ? 艦長と呼べと何度言ったら判んだこの対空バカ、まだ連絡は来て無ぇよ、黙って待ってろ!』

 

「チッ、対空バカは無いだろ対空バカは、あ~あ~ 敵さんのド真ん中に居るってのにのんびり待機かよ、もう予定時刻はとっっくに過ぎてるんだぜ?」

 

「まぁそうカリカリしいなや、あちらさんも地中海からスエズ通っての長旅や、途中でくたびれてインドで茶ぁシバいとったとしてもしゃーないと思わんか?」

 

 

 壁に備え付けのインターホンからは一方的な会話の終了を告げるブツリという音が聞こえると、摩耶は不機嫌な相を隠そうともせずツカツカと歩く勢いのままドカリと音を立て硬い椅子に身を投げる。

 

 そして大袈裟に足を投げ出し所在無さ気にだらける旗艦に、軽口を挟み場の雰囲気を和ませようとベタな突っ込みを入れる副艦の龍驤。

 

 どうやらこの一連の行動はこの艦隊のデフォルトらしく、他の艦隊員も特にこのやり取りに突っ込みは入れず、摩耶程では無いが少なからずダラけた雰囲気という凡そ軍人としての品位に欠ける状態で其々待機しているといった具合であった。

 

 

「っかしドイツ人ってのは時間にキッチリしてるっつーイメージがあったんだけどな、楽しい楽しいデートの場所にワクテカして来てみたら何とまぁ大遅刻、なぁ……今のこれどう思うよお嬢さん方」

 

 

 摩耶のぶっきらぼうな言葉に表情を濁しながらドイツ艦の二人はどう答えたものかと言葉に詰まる。

 

 確かにドイツ人は厳格で職人気質というイメージが日本人の中にあるのは確かだが、摩耶の言うそれは他国の者が"日本人は勤勉でブシドー精神溢れる人種である"と言い切りそのイメージを摩耶に押し付けるのと同意であって、暴論以外の何物でも無い。

 

 

「摩耶、幾ら待機時間が長いからってこの二人に当たるのは筋違いでち、怒りのぶつけ所が間違ってるでちよ」

 

「せやで摩耶、この嬢ちゃん達はどっちかっちゅうと上からの無茶振りで引っ張り出された被害者や」

 

「……わーってるよ、久し振りに深海ヤローらの縄張りに来たってのにお預け喰らっちまってイライラが押さえらんなかったんだ、その……何て言うかカンベンな、二人共」

 

 

 流石の摩耶もいつも無茶振りしている為頭が上がらない副艦と、色々世話になる事が多い潜水艦隊旗艦から同時に諌められて頭が冷えたのか、素直に頭を下げる。

 

 

 今回この様な寄せ集め的な人員で深海棲艦の支配海域まで出てきた経緯は龍驤が言う様に、大本営上層部の意向という無茶振りと、日本とドイツという国の都合によるしわ寄せ的な事情が絡んでいた。

 

 

 彼女らが駆り出された作戦は『S1号作戦』と呼ばれ、ドイツで建造されたU-511をドイツから受領するのを目的とした作戦であった。

 

 

 この当時ドイツは艦娘先進国である日本からの情報提供と数々の協力を受け自国での艦娘の建造が軌道に乗り始めた時期であり、艦種こそ少ないものの、自力で領海の防衛が可能な程にはなっていた。

 

 そんな最中更なる技術投入と技術者の執念が実を結び、ドイツ海軍の代名詞であったU-boatの建造を成功させるに至る。

 

 全ては順調に事が進むと思われたこの艦娘増産計画であったが、ドイツという国は日本とは違い周りを他の国に囲まれ、また日本程切迫はしていないが資源やエネルギーの幾らかを他国に依存していた。

 

 

 そんなドイツであったがヨーロッパの内で一国だけ深海棲艦と戦える戦力を配備しようとすれば、それに危機感を抱く周辺国との軋轢は当然生まれ、それが元で外交面でも支障が出る事になるのはごく自然な流れだと言えよう。

 

 

 軍は自国の力で防衛する力を欲するが、諸外国との関係を懸念しそれを良しとしない連邦議会が待ったを掛ける、どちらも国を考えての立場であるが相容れないという歪な関係がそこに成り立ちつつあった。

 

 そしてドイツの国土は海にそれ程面しておらず、北部に面している北海には脅威となる深海棲艦上位個体という存在は確認されていなかった、加えて陸続きで他国と繋がってる関係上日本とは違い艦娘に対する依存度はそれ程高くは無いという世情が背景に存在している。

 

 この様な事情が絡み、ドイツ軍としては艦娘の有用性を示し、運用の正当性を国民に認めさせねばならない事情があったが、それをする為の作戦実行という行動が世論を味方に付けつつある連邦議会に制限され詰みに近い状態であった。

 

 

 一方日本では、海に囲まれた地理的事情で艦娘の存在は生命線という立場であり、ドイツとは違い戦力があればあるだけ欲しいというのが本音であった。

 

 しかし実情を述べれば艦娘の総数は頭打ちで数は増やせず、国を生かす為に他国との繋がりを保つ為の海域維持がギリギリの状態。

 

 特定艦種、特に潜水艦の様に有用なれど種類が少ない艦娘の運用に至っては壊滅的と言える程の惨状になっていた。

 

 

 艦娘というのは色々不可思議な性質を持つ、そしてその殆どが妖精と呼ばれる存在由来の物と言っても過言では無い。

 

 例えば艦娘が戦う際、見た目は彼女達が艤装を操り、兵装を使用して戦っている様に見えるが実際はその行動の殆どを妖精さんのサポートに依存し、砲の調整から艤装の動きまで全てにおいて彼女らの手助けが無ければ成り立たない。

 

 艦娘はただ人型になり、デフォルメされた兵装を操る存在では無い、明確に戦闘艦が人型になり縮小された者である、その兵装も実艦と同じく妖精さんという船乗りが居ないとどうにもならないのである。

 

 

 そういった前提の上で発生する問題で有名なのが、艦隊内で同名同種の艦が居ると妖精のサポートが受けられず行動不能に陥るという事象。

 

 戦闘時艦娘は艤装の動きや兵装の扱いを体の一部を動かすが如く扱っている様に見えるが、実はそういった動きは全て艦娘から発せられる"無言の命令"を妖精さんが読み取り兵装に反映させている。

 

 そしてその妖精さんは自分に命令を与える艦娘を艦種と個体という形で認識しているのだが、もし同一艦隊に同じ艦種の同一個体が居た場合、そちらからの命令と自分がサポートしている艦娘からの命令が判別する事が出来ずまともな行動が出来なくなる。

 

 故に一艦隊に同一艦を複数編入する事は出来ず、同一艦種の個体別数は艦隊運営の層の厚さに直結する。

 

 

 この当時日本で建造、または邂逅して確認されていた潜水艦は伊58、伊168、伊19、伊8、そして陸軍から供与されたまるゆの五種、その全てを投入したとしても一艦隊に満たない状態。

 

 なれば建造を繰り返しローテーションを成立させる程に数を揃えようとしても、建造する資源の割合が他の艦種と被り狙った建造結果を得る事はままならず、艦娘の総数が頭打ちの状態でそれを成立させようとすれば狙った艦種が建造されるまで解体と建造を繰り返すという行為が必要となる。

 

 それは一時期行われていた捨て艦という行為と何ら変わることの無いものであって、実行すればかの時と同じく妖精さんは去り艦隊運営は立ち行かなくなるのは目に見えている、要するに潜水艦という艦種に限って言えば絶対数も、そして種類も少ない現状、大本営としては新規艦と言うのは喉から手が出る程欲しい存在であった。

 

 

 艦が存在しても活躍の場を用意出来ず、されど早急に有用性を証明しなければならないドイツ海軍と、海域維持に必要な艦娘の絶対数が足りない日本海軍。

 

 そんな双方の時勢と事情が絡んだ結果、たった一隻の潜水艦を譲渡する為だけに無茶とも言えるこの作戦は立案、実行される事になった。

 

 

 折りしもその時期大本営の最大戦力である第一艦隊は各所の"定期清掃"の真っ最中で作戦に参加する事はままならず、更にドイツ艦と日本の艦娘とは装備の規格が違う為に何かあった場合U-511の発する識別信号を捕らえる事が出来ないという問題も残されていた。

 

 よって作戦の主導は第二艦隊に、加えて兵装規格が合致するドイツ艦であるレーベとマックスが駆り出され、更に譲渡対象が潜水艦であったが為にサポートと哨戒の為に潜水艦隊全員が投入されるという"寄せ集め連合艦隊"が編成される事となったのである。

 

 

「確かに僕達に責められる(いわ)れは無いけど、摩耶が憤慨する気持ちは当然だと思うよ」

 

「そうね、日時を指定してきたのはDeutsch(ドイツ)側だし、デートの時間は厳守するのが当たり前だと私も思うわ、だから気にしないで摩耶」

 

 

 一方的に難癖をつけた事を周りに諌められ、更に貶した相手に庇われるという何とも身の置き場の無い立場に立たされた摩耶はばつが悪そうな表情で、お……おう、と呟いた後、頭をガシガシと掻きながら押し黙ってしまった。

 

 

「何や無口で大人しいお嬢ちゃん達やなって思てたけど中々えげつない乗っかり方するやないか、こらちょっち評価改めらんといかんなぁ」

 

「て言うか摩耶が短絡過ぎるだけなのではなくて? 艦隊旗艦としての自覚を以ってもう少し思慮深く行動する事をお勧め致しますわ」

 

 

 結局の処この場に居る全員がこの待機状態にイライラを募らせておりそれを我慢していたのだが、それを隠そうともせず当り散らしたはずの艦隊旗艦が最終的に槍玉に挙げられるという何とも締まらない状況が展開されていた。

 

 

「待機するのは別にいいんだけどここが敵の縄張り内って事と、連絡が来るのが余りにも遅過ぎるのはちょっと気になるわね」

 

 

 今作戦の為用意してきた対潜装備をチェックしつつ、五十鈴が難しい表情で壁に取り付けられたデシタル時計に目を向けている。

 

 時計に表示される数字は2346、事前に指定された時間は2000であり、本来の予定では既に受け渡しを完了し今頃は軍の防衛ラインに到達している頃であった。

 

 約四時間の遅れは時間的損失という単純なトラブルの話に留まらない、ここは軍の力が及ばぬ敵勢力下である、もしこの遅延が更に続くならば最悪帰還途中日が昇る時間帯でも尚敵陣の真っ只中という可能性も在り得る。

 

 もしそうなった場合はあっという間にこの母艦は捕捉され、あちらこちらから沸いて出る魑魅魍魎に取り囲まれるという悪夢を見るハメになるだろう。

 

 

 作戦に参加している人員の殆どは夜戦に対して強みのある者が多く、現状なら例え相手に戦艦級の深海棲艦が含まれていてもある程度対応は可能である。

 

 だが裏を返せば日が昇り、距離を置いての砲撃戦に引き込まれでもすれば大型艦に囲まれ地力の差がはっきりと現れてしまう、それは即ち作戦失敗を意味する処か生還の可能性すら望めなくなってしまうだろう。

 

 

コイツ(くにさき)の足だと最大25ノットが限界か、そこから逆算すると夜明けまでにウチの勢力圏に到達しようとしたら後二時間辺りがここに留まれる時間のリミット……て事は、こりゃ一戦ぶつ暇もないって事か?」

 

 

 摩耶も時計に目をやりそう呟いた。

 

 その顔は先程見せた苦い物でもなければ好き勝手暴言を吐いていた我侭艦娘のそれではなく、大本営第二艦隊旗艦にして命を預かる現場責任者、重巡洋艦摩耶が戦場でのみ覗かせる兵士の貌であった。

 

 

「あと一時間待機して、それでも接触の気配が無ければ……」

 

 

 撤退、そう摩耶が言葉を吐き出す前にけたたましいサイレンが出撃甲板に響き渡り、回転灯が眩しい赤を振りまいた。

 

 待機していた者は瞬時に飛び起き己の艤装へ駆け寄り、摩耶は他の者にも聞こえる様に壁際のインターホンのスイッチを室内のスピーカーへと切り替える。

 

 

おやっさん(艦長)、来たか!」

 

『ああ来たぜ、やっこさん等大遅刻かました上漸く連絡が付いたと想ったら最悪の連絡をよこしやがった、いいか良く聞け、我々と邂逅予定だったドイツ海軍の輸送艇は深海棲艦の襲撃を受け轟沈した、繰り返すドイツ海軍の輸送艇は轟沈した』

 

「んだって? じゃぁこっちはこのまま撤退すんのか?」

 

『そうなりゃ楽だったんだが話はこっからだ、やっこさん等が沈んだのはここから東へ約50海里、轟沈寸前に積荷の艦娘を発艦させてこっちへ向かわせた様だ』

 

「ちょっと待て、じゃぁまさか最悪の連絡って……」

 

『今からブリーフィング端末にドイツ艦からこっちへ届いたデータを転送する、恐らくそいつは発艦させた艦娘の航路予定図だ、各自そいつをよっく頭に叩き込んどけ!』

 

 

 インターホン横のスクリーンには周辺海域の海図と思われる物に、恐らくボールペンか何かで記入されたのであろう歪な線が一本引かれていた。

 

 

「バッカヤロウ、航路も何も轟沈地点からただ東へ直進してるだけじゃねーか、幾ら潜水艦だからってこんな敵のド真ん中を突っ切ってきたら一溜まりもねーぞ!」

 

「摩耶!」

 

 

 艤装の準備を終えた鈴谷が摩耶に準備を促す、それに"応"と一言返すと摩耶は淀み無く、あっという間に兵装を整えチェックを始めた。

 

 

 サイレンが停止し回転灯の光が落ちる。

 

 それと同時に出撃甲板に潮の香りが充満し、ドックゲートがゆっくり開くと共に漆黒の世界が広がり始める。

 

 

 兵装のチェックを手早く済ませ出撃位置へ着くとそこには漆黒の中に出撃甲板からの光が散乱し、僅かに濃い青が見え隠れする。

 

 主機のアイドリング音と心臓の鼓動が重なり始め、徐々に戦う者としての意識を覚醒させていく。

 

 そうして程無く漏れ出る空気の音が止み、金属のぶつかる鈍い音がすると目の前のゲートは全開になり、いつでも黒い世界へ飛び出せるというサインの青いランプが点灯する。

 

 

『いいかお前ら、幾ら最悪の目を引いたからって今回はイモ引く訳にはいかねぇからな、保護対象はゲルマンの海兵共が命を掛けてエスコートしてきた姫さんだ、いいか? お前らはそのお姫さんを丁重にお迎えしてこちらに案内して差し上げろ!』

 

 

 

 

「おう! 第二艦隊いくぜ! 旗艦摩耶、抜錨だ!」

 

 

 

 こうして深海棲艦のテリトリーの中、ドイツより輸送された艦娘を迎える為、大本営麾下寄せ集め艦隊が漆黒の海へと抜錨した。

 

 

 




 誤字脱字あるかも知れません、チェックはしていますが、もしその辺り確認された方は、お手数で無ければお知らせ下さい。

 また、拙作に於ける裏の話、今後の展開等はこっそりと活動報告に記載しております、お暇な方はそちらも見て頂けたらと思います。


それではどうか宜しくお願い致します。

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