気付いたらモンハンの世界に転生していた主人公……。

 テンプレみたいな展開になってるし、テンプレみたいに最強目指そうぜ!

 なんて思ってた彼が知る事となる『現実は甘くなんかない』という言葉。

 これはそんなちょっとした小話です。

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 モンハン二次作のモンスター転生のチート成り上がり物見ていて以前から考えていた物を書いてみました。

 自分に文才が無い為にSSの形を取らせてもらいましたが、もしも反響が良いようでしたらちょこちょこと短い文章で投稿していこうかなと考えている次第でございます。

 テーマはタグにもある通り『最強には成れない』です。


世の中実際こんなもん

  △ △

 (・ω・)<にゃ~ん

 

 

 

 ……猫じゃないです、ナルガです。

 

 

 

 いやね、正直自分でも良く分かってないの。

 気付いたら自分モンハンのナルガになってるし、かと思ったら「モンハンって何?」ってな具合に前の事が分からないし、それなのにモンハンクロスまでの事は携帯ゲーム機の事までならそこはかとなく分かるし、どこまで分かるのかと考えてみれば所謂エピソード記憶ってやつが分からない記憶喪失?っていう状態なんだろうっていう予測は付くし……もう何が何だか分からないんだよね?

 

 ってな訳で即座に『魔法の言葉』を唱えたんだ。

 

 

  ~もうどうにでもな~れ♪~

 

 

 うん、現実逃避だよね、自分もその事はちゃんと分かっているんだ。

 

 何はともあれ二次作界隈でもこういったモンスターに転生、又は憑依みたいな作品は結構好物だったので読んできた憶えはあり、そういった作品では食事内容や生活環境によって進化する事によって亜種すら超えた希少種のような存在となる作品が結構な数あった、そして今現在自分はMHP2Gの時から大好きだったナルガに何故かなっている……つまりだ!

 

 

 ―最強……目指そうぜ!!―

 

 

  ~二時間後~

 

 

 ……なんて格好つけてた時代が自分にもありました……。

 

 いやね、無理無理、最初っから自分みたいなパンピー上がりなんかが最強モンス目指せる訳無かったんですよ、そもそも最強になりたいんだったら産まれが古龍種である事、更に言えば真っ白な幼女からのクエストに出てくるアイツやらスネ夫みたいな頭部の形状が有名な奴みたいなラスボス級である事が前提なんだろうね、たかがナルガにゃそんな事は無理だったんですよ……個人的にナルガ超好きな自分としては情けなくて泣きたくなったけどね。

 

 取り敢えずまぁ、失敗談を話していくとしよう、まず最初に食生活を変化させる事で刃翼とか尻尾の体組織を強化しようとしたんだけどさ……現実的に考えてみれば分かりきった事だったんだけど、採掘ポイントがそんなモンハンクロスとかのアレみたいに分かり易くなんかないんだよね……2Gの時みたいな自然の中に紛れてるポイント探さなきゃならんかったんだよ……。

 でだ、取り敢えず2Gの記憶を頼りに岩場の隙間から採取しようとするんだけどさ、人間みたいな器用な手なんかある訳無いから方法は素手でぶん殴る一択な訳よ?……物凄く痛かったです。

 そんな感じで地味に苦戦しつつようやく鉱石掘り当てたから張り切って食ってみようとしたらさ……鉱石クッソ硬いんでやんの……。

 鉄鉱石ですら歯が立たなかったのに最初に食ってみようとしたマカライトでどうなったかなんてお察しの有様ですわ……もうあんな歯が折れそうな痛みなんて味わいたくないよ……。

 

 それでも諦め辛くて今度は手を出しやすい野菜類……というか菌類に挑んでみたんだけどね?……結果はお察しってやつですわ……。

 まずアオキノコは全く問題無かった、寧ろ問題無さ過ぎて何も影響無い様にすら感じた位だった……薬草と一緒に食えばワンチャン回復薬の効能得られるかもだけど今は置いておこう。

 次にマヒキノコ、数本程度ならなんかピリピリとクル感覚が楽しくて食ってたら、ものの見事にマヒ状態になってしまった……ゲームじゃ体中に電気でも走ってるようなエフェクト出てるけど、正にそんな気分だった、正直キツイ。

 お次はクタビレタケ、食えば食う程腹が膨れるのに腹が減るという訳の分からん状態に陥って腹の五分目位食ったところで食うのを辞めた……なんというか気力まで削られるような感じがしてヤバイ。

 更にその次は毒テングダケ、こいつは数本程度なら毒にならずとも済むんだが、一度毒になったら正直キツイし、何よりもクソマズイ……これはもう食うのは最終手段ですわ……。

 ニトロダケは……うん、噛んだ瞬間口の中でボンッ!!っつって弾けて口内大火傷……水に浸して冷めるのを待ち続けたよ、あぁ……。

 そして最後に我等が友と言うべきドキドキノコ(薄い本ではお世話になりました)……なんだが、こいつが一番曲者だった……味そのものが形容し難い異常な物であり、飲み込んだ瞬間麻薬やった人間が言う『空を飛ぶ様な感覚』に陥って、阿呆みたいにその感覚のまま空飛んでたら自生してた大木に顔面から衝突してしまって目が覚めた……。

 

 この時点で既に俺の最強になるという野望のやる気はゼロに等しかったんだが、そこからポッキリと意思が折れる切っ掛けとなったのが……俺がぶつかった大木の下に偶然居たジンオウガに襲われた事だった。

 大木のそこそこ高い位置にぶつかった俺はそのまま重力に引かれてジンオウガの上に墜落、不意に自身の上に結構な重量がある物体が墜ちてきた痛みによって一気に跳ね上がるジンオウガの俺に対するヘイト値、そしてそこから始まるジンオウガとの『ドキドキ☆鬼ごっこ(ポロリもあるよ!)』が始まった……もちろん『命懸けの』って言葉が付くけどな!!

 殺されまいと必死に抵抗しながら逃げ惑う俺に迫るジンオウガの体術と電撃……特に電撃はナルガクルガの弱点属性でもある為に本能がとんでもない警鐘を鳴らす程であり、それに従って回避し続けなければ俺は今頃感電死待ったなしだったと思う。

 ……弱点属性って凄く怖いお(´・ω・`;)

 

 そんなこんなでやる気が底を付くどころか底を抜け、意思の柱が砕ける通り越して風化した俺はボロボロになりながらも何とか逃げ延びた事によって生きている事の素晴らしさを噛み締め、生きていく上で必要最低限の力といざという時の逃走手段だけは確保する事を決めたのだった。

 因みに怒れるジンオウガからどうやって逃げ延びたのかというと、まだ飛ぶ事に慣れてはいないのだが滑空は出来るの利用して崖から大ジャンプした後滑空で距離を稼ぐ事によって逃げ切る事が出来たのだ……が、なんだかあのジンオウガとは事ある毎に会う事になりそうな気がするのは……気のせいであってほしい(泣)



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