舞台はいつもと変わらない木組みの街
綺麗な雑貨屋や美味しそうな香りのするパン屋さん
ラビットハウスに手伝いに来ていたチノの同級生「マヤ」と「メグ」
2人がチノを夏祭りに誘い、とことん楽しむサイドストーリーです。



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台本式SSです
若干説明不足な部分もあると思います、申し訳ありません。


チマメ隊の夏祭り

 

 チノ「えっ……『夏祭り』ですか?」

 メグ「うん!去年はチノちゃん行けなかったでしょ?」

 マヤ「チノも行こうよー、夏休みだってあと少しなんだしさー」

 チノ「い……いえ私は別に……」

 リゼ「せっかくだから行って来い、店番は私たちがしておくからさ」

 チノ「……分かりました、じゃあお願いします」

 ココア「お姉ちゃんも心配だからついていくねっ!」

 チノ「ココアさんはついて来なくていいです」

 ココア「そんなぁ……」

 

             ***

 

 メグ「今年はチノちゃんも一緒で楽しみー」

 マヤ「前はすぐ帰っちゃったからなー」

 チノ「それより本当にいいんですか?浴衣まで貸してもらって」

 メグ「うん!全然平気ー、チノちゃんすごく似合ってるねー」

 マヤ「着物美人ってやつ!?いーなー」

 チノ「そんなことありません……お二人の方が似合ってます」

 マヤ「そんなに照れるなよー」

 メグ「甘兎庵でも着てたって千夜さんから聞いたよー」

 チノ「あれはお店の制服ですから」

 マヤ「あっ!着いた!」

 チノ「この階段を上がるんですか……浴衣で……」

 メグ「えへへ、頑張ろー」

 

 階段を上がりきるとお祭り特有の匂いと共に

 様々な屋台が提灯《ちょうちん》の道に沿って立ち並んでいる。

 

 マヤ「すっげー!まずはかき氷食べようぜー!」

 メグ「そうだねー、チノちゃんは何か食べたい物あるの?」

 チノ「私はマヤさんとメグさんの好きな物で大丈夫です」

 メグ「でもでも去年来れなかったんだから遠慮しないで!」

 マヤ「選ばないと私とメグは野菜食べちゃうぞー!」

 チノ「じ、じゃああの『すずカステラ』を……食べた事ないので凄く興味があります」

 マヤ「なにそれ美味そー!」

 メグ「美味しそうだねー」

 チノ「お二人も食べた事なかったんですね、良かったです」

 

 チノ「これがすずカステラ……すずの形をしてて可愛いです」

 マヤ「甘くてうめー!」

 メグ「砂糖がかかってて美味しいねー」

 チノ「素朴な甘さです。しっとりしてて美味しいです」

 メグ「食べたら奥に行ってみようよー」

 マヤ「さんせーい!」

 チノ「行ってみたいです」

 

            ***

 

 奥に進むとヨーヨー釣りや金魚すくい等、遊び中心の屋台が数多く並んでいた

 

 チノ「色々ありますね」

 マヤ「あーっ!射的だ!」

 メグ「やるの?難しそうだけど大丈夫ー?」

 マヤ「へっへーん!チノとメグがいない時にリゼから教わったんだー」

 メグ「へぇー、すごーい!でもそこは『ハワイでお父さんに教わったんだ』って言うところだよ!」

 マヤ「それ『ハワイで親父に』じゃなかったか?メグがボケるのは珍しいなー」

 チノ「どこの名探偵ですか、いいから早く撃ってください」

 マヤ「それじゃあ……あのコーヒーカップ狙お!」

 チノ「頑張ってくださいマヤさん」

 

 脇を締め、狙いをコーヒーカップに合わせる

 

 マヤ「いくよー!それっ―――――やったぁ!」

 メグ「やったねー!これすごく高そうだよ?」

 チノ「私、見たことないです」

 

 チノがそのカップに見惚れているとマヤがカップを差し出してきた

 

 マヤ「はい」

 チノ「どうしました?」

 マヤ「あげるよ!どうせ持って帰っても使わないからそれに割っちゃうかもだし」

 チノ「いいんですか……?ありがとうございます」

 メグ「良かったねー」

 チノ「貴重そうです、家宝にします」

 マヤ「チノ喜びすぎだよー」

 

 ――ドンッ、ドンッ

 突然、大きくてカラフルな傘が開く音が全員の耳に入ってくる

 

 マヤ「花火だ!」

 メグ「綺麗ー!」

 チノ「大きい……!」

 メグ「せっかくだし一番見えるところに行こうよ!」

 マヤ「私穴場スポット知ってるよ!付いてこーい!」

 チノ「ん……待ってください!」

  三人はこれ以上無いほどに夢中で走った

 メグ「はぁ……はぁ……」

 チノ「はぁ……はぁ……マヤさん急ぎすぎで――」

 

  チノとメグが顔をあげるとそこには暗闇を覆うように大きく光る菊の花があった

  2人の疲れきった顔は花火を見るなり次第に笑顔に変わっていく

 

 メグ「近くで見るとこんなに大きいんだねー」

 マヤ「ここは誰も知らないんだよ!」

 チノ「マヤさんは何でも知ってますね」

 マヤ「小さい頃アニキに連れてってもらったから覚えてたんだ!」

 チノ「そうなんですね」

 

 ――ドォン、ドォン、ドォン

 三つの花火が水平線上から横一列に夜の空へ散る

 

 チノ「水色……」

 マヤ「青……」

 メグ「赤色……まるで私たちの髪の色みたいだねー!」

 マヤ「メグー!それは私のセリフ!」

 メグ「ごめーん」

 チノ「………………」

 マヤ「ん?どうしたチノ?」

 メグ「チノちゃん?」

 チノ「なんでも……なんでもないです」

 マヤ「もう夏も終わりかー、夏休みが早く感じたよー」

 メグ「また来年もこの三人で集まれるといいねー」

 チノ「そうですね」

 マヤ「だからメグー!それも私のセリフー!」

 

 人気《ひとけ》の無い暗がりの中で笑っている三人の声を花火の音と光が優しく包んだ

 

            ***

 

 夜が明け小鳥のさえずる音が耳に入ってくる

 窓から射す光がいつもよりも眩しく感じた

 

 

 チノ「ココアさん、起きてください」

 ココア「チノちゃん!?昨日はどこに行ってたの?」

 チノ「内緒です。それに付いてこなくて大丈夫って言いました」

 ココア「えー!お姉ちゃんとして心配したのに……」

 チノ「……ありがとうございます」

 ココア「え?」

 チノ「なんでもないです、早く仕事の準備してください」

 ココア「はぁい……」

 チノ「……まったくココアさんはしょうがないココアさんですね」

 

 

       ~fin~




最後まで読んでくれた方ありがとうございます。
素人・処女作なので至らぬ点はあると思いますがご了承ください。
知ってるアニメでしたらリクエスト待ってます。

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