今回は見ていてかなり胸糞悪くなる、
主人公の癇癪がひたすらに述べられています。
物語の進行上どうか見ていただきたい話ですが
政治や軍部に対する批判や文句ばかりで
見ていて不快になります。
そういったテーマやムードが苦手な方は
ご了承の上、次回までお待ちいただくか
そっと物語をお読みください。
今回の話は主人公の今後の信念を持つ
重要なポイントなので、書かせていただきました。
フネのパート長以上が集められ、何やら
慌ただしくなりそうな『むらさめ』
深海悽艦のような”何か”が日本に来るのか?
静かに迫る軍靴の足音。
そして主人公の人生を決めることになる
新たなる信念。
むらさめ電信室 1410i
「おおっ、やっとオペ終わったわ。
ちとマズいことになるかも知れん」
電信長が戻ってきて開口一番にそう言う。
「マズいって緊急出港とかですかい?」
田島海曹が待っていた通信員を代表して
電信長に尋ねる。
「緊急では無いが、出港は確定だ。日程は未定だが
結構長期、2週間は見とくべきやな」
『『ハァーーー…』』
電信長も含めた通信員全員のため息が
電信室に響く。
「群と護衛艦隊(EF)からはまだ指示は
来とらんが、隊司令から出港の準備をする様にと
1護隊(第1護衛隊)の各艦に電話で
示達が来たらしい」
うへぇ、出港ですか…
いやいや、意味無いでしょうに。
いくら警戒とかでも、ここは横須賀だぜ?
太平洋を目の前にした立地の軍港で、
そんなポッとさっきの深海棲艦モドキが
現れるもんかいねぇ…
むむっ、いかんな!相手は正体不明。
さっきのロシアのやつも、港近くで襲撃してたし、
レーダーや監視網を潜り抜けてきたのかも
しれんしな!
もし本当に『深海棲艦』ならいきなり
現れたりすることなど簡単だろう。
ゲームでも鎮守府正面に堂々と来てるし、
1隻とはいえ東京湾沖にそんなのが現れたら
海上の民間船はパニックになっちまう…
俺たちは『自衛隊』だからな。
日本を守らないといけないし、
面倒くさいとか言ってる場合じゃ無い。
「艦長からは各パートの人員を半分に分けて、
交代で下宿に戻って荷支度をして明日から
フネで総員待機との指示が出た。
まだ正式な指示や般命(一般命令)とかは
出とらんが、まあ上からそのうち似た様な
指示が出ると思うけえ」
…さすがにこうなるとはさっきテレビ見てた
時点では考えもしなかったな。
むしろ他人事決め込んでたし。
まあわかってても何も出来んだろうし、
ここは過去を振り返ってもしゃーないな。
俺はここ数日を思い返すが、無意味だと悟り
すぐに気持ちを入れ替える。
過去を悔やむより、今に即応する。
それが今すべきことだ。
「で、この後のことだが……」
そして電信長から今日一時帰宅できるメンバーが
伝えられ、そのメンバーに入っていた俺は、洗濯
物や不要品をいつも使うリュックの中に詰め
込み、通勤用の自転車で下宿へと戻るのであった。
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横須賀市船越町 某商店街 1540i
あれから俺は明日からフネで必要になるであろう
物資を買い出しに来ていた。
買い出しっつってもただの帰宅途中の
買い物だけどな。警戒行動とはいえ、ワッチ以外
ではする事がなくてヒマを持て余すのは確実。
漫画や本などを買い込んでおかないと…
洋上じゃあ携帯の電波は入らないからなー。
これは海上自衛官の悲しいところでもある。
今出た『ワッチ』ってのは仕事の交代番だな。
パートの仕事は、パートの人間全員が
同時に、一緒にやるわけじゃ無い。
訓練や戦闘時は当然フルの人員配置にしても、
それ以外は3、4交代で数時間ずつ回す。
詳しくは言えんが数人の直で電信室を
切り盛りして、数時間やったら休息がある。
人間の集中力というのは2、3時間すると
急速に低下していく。
だから単純に
「お前8時間仕事やっとけ、それから休みな」
と言われても、無理だし無駄なワケ。
効率良く、なおかつうまく回転させるためには
適度な休息、適切な交代があってこそだ。
ちゃんと休んでリフレッシュ!
補給体調共に準備万端、全力発揮可能!
これぞ軍人の取るべき準備と言えるだろう。
これは当たり前なんだが、
それをわかってない奴もいないわけじゃ
ないからな。
旧日本軍や今の自衛隊にもダメ〜な
お偉いさんは時変われども変わらずなわけで…
バカな幹部、通称バ幹部。
弱い味方は、強い敵よりも強い。
…ちょっと本屋で歴史コーナーのぞいてみっか。
「はい、らっしゃ〜い…」
たまに寄る下宿の近くにある古い本屋。
ここの店主は目がかなり遠いバーチャン。
話したことは無いし、多分顔も認識されてない。
常連さんの顔も忘れそうな感じだし、
長時間いてもたまに移動してれば
何にも言われない。
おかげで立ち読みし放題!!
それに品揃えも店構えの割には全然悪く無い。
おかげで週末の暇つぶしになる。
ちょっと艦これ関連の本を読んだり、
ミリタリー本をあさったり…
特に昔の日本軍の事を調べると、
その辺がザックザックと出るわ出るわ。
陸軍だと
突っ込めー!突っ込めー!ばっかり!
精神論だけじゃ無いにしても、
それが重視されていたのは事実だ。
現場の将兵は駒の様に扱われ、食う物にも
困る有様。休みなんてほとんどなくひたすら
戦地で戦いを強いられる。
やっと休みがもらえるかと思ったら、
他の戦地に進出してまた連戦。
食い物も無ければ敵を倒す為の
武器弾薬もロクに支給されない作ってない。
玉無ぇ!大砲無ぇ!車無ぇ!つかメシ無ぇ!
戦え無ぇ!死ぬしか無ぇ…
…おいおい、なにがしたいんだ?
陸軍ばかり叩かれているブラックなところが
目に付くが、海軍も他人事では無かった。
戦前からだが、まずばフネでの
指導という名のイジメ、私的制裁。
殴る、ビンタは毎日の様に有って、通称バッター
と呼ばれた海軍精神注入棒とかいう木の棒で
尻を叩くというか殴る。
陸軍でも私的制裁はあったが、ここまで
ひどく無かったそうだし、海軍ではこの
バッターで死者も出たりした。
特にフネは閉鎖空間ということもあり
鉄拳制裁は元より、陰湿な事も行われて
いたらしく逃げ場の無い下級の水兵らは
首を吊って自殺したりしてしまうことも
珍しく無かったという。
軍隊は何のために作られたのか。
それは国を守るためだ、そんなの単純だ。
国を守り、国民を守る。
…あれ?軍人も国民だよな?
軍は国民を、現場の将兵を守ったのか?
それに一部の将兵も戦地の国民から食料を
徴収したり奪ったりしていなかったか…?
現場の将兵を支えるお偉いさんはどうだ…?
戦地の将兵のために食料を補給したり、
現場に必要な兵器とかを開発配備したか…?
あれ、してないよな?
うん…
『…アホか、何がしたいんだ?』
軍隊ってのは、国ってのは国民を守るために
あるんじゃねぇのかよ?!
あ?ボケがっ!!
国民助けずに何を守るんですかー?!
戦っている将兵見捨てて何してるんですかー?!
俺はそんな軍に、政治家とかにキレた。
何に対してキレているのかわからなかったが、
日本軍の、いや日本のそんなところがあった、
いや今でもあるのが許せなかったと思う。
偉い人だけじゃ無い、上から下まで。
特に軍人の、クソな将官からクソな兵士まで
そんなやつがいたという事に信じられないし
ひたすら「何で?」としか思えなかった。
艦これの、艦娘や戦いごとの歴史の本などを
手に取り、ぱらっと読んでも同じだった。
艦娘が生まれた経緯、戦歴、そして終焉…
どうして?
何でこんなことするの、したの?
こんなことなんでできるの?
何なんだあの作戦、用兵!
バカじゃねぇのか!?
いくら現実では兵器っつってもよ、
それは人が動かしてんだし、人が
戦って、死んでるんだぞ!!
勝った負けたって騒いでてもよぉ、
人の死は所詮数字でしかねぇのかよ?!
あー、こんな癇癪起こしたの久々だわ…
それもめっちゃ、胸糞悪りぃ…!
現実も艦これも、歴史を知れば知るほど
胸糞悪くなってきやがる…!
…ちょっとさっきの国民や将兵のを
棚に上げて話すぞ。
艦これのゲームについてだ。
艦娘みたいな可愛い子が戦うだろ?
まあ、ここは百歩譲っていいとしよう。
中破で進撃する提督いるよな?
動画サイトとかでも他の提督のプレイ
を見たりするんだが、ボス直前とかで
「行ける行けるw」みたいな。
まあ、俺はそういう奴を見るだけで
眉が勝手に動くんだが…
別に沈まないようにアイテムとか持たせてて、
『轟沈』しないようにしてりゃあいいけどよ。
沈めて「あーあw」みたいな、全然悔しがったり
とか呆然とするわけでもなく
ただ笑ってたり何とも思ってないような奴を
見たことがあったんだがよぉ…
『それを何で沈められるんだ?』
『艦娘』はオメーの大事なモノ
なんじゃねぇのかよ?!
あ?!なんだヘラヘラしてよ?!
『捨て艦』とかなんとも思わねーのかよ?!
確かに所詮ゲーム、二次元だけどよ!
オメーは人間として何とも思わねーのかよ?!
あんな可愛い娘たちを、沈めて!
あの娘だって、前世で沈められたりして
辛かっただろうに!!
望んだ望まずはあっても
また艦艇としての生命(いのち)を与えられ
姉妹艦や、かつての仲間ともう一度一緒に
なったり、なろうと頑張ろうって誓い合ったのに…
折角、また仲間と会えた、いや、『逢えた』のに
最低な野郎のせいで…
日本はどうなっちまうんだ…
こんな奴らがそこら中にいるのか。
戦争で亡くなっていった先達(せんだつ)に、
犠牲になった人たちに申し訳ねぇよ…
戦前からクソな軍人や政治家も沢山いて、
現在でも変わってないなんて。
歴史から何を学んで、何を良くしたっていうんだ。
(俺ゃあ絶対にそんな提督にならないし、
自衛官として、軍人として守るべきモノを
守るんだ!)
『艦これ』でも絶対に誰も沈めないし、
仕事でも努力を欠かさないぞ。
自衛官として、誇りある自衛官として
日本を守ってみせる!
偉くなって、部下を大切にして、
でも本当に守るべきモノを見失わない。
例え僅かな平和であっても、
こんなクソみたいな国であっても、
”守りたいヒトがいる”んだ!!
…ってこのキャッチフレーズ、陸自の
じゃねーか!
俺は海自だってーの!
ふと腕時計を見れば、
もう1800(ヒトハチマルマル)過ぎてるじゃん。
ずっと癇癪起こしてたんか。
むしろ感傷に浸っていたというべきか?
我に返ってカウンターを見れば、
店のバーチャンもうたた寝をしていた。
ギュルルル…
おうっ!?
腹めっちゃ減った
「もう帰って飯作らんとな。出港に備えて冷蔵庫の
中身を空にせんと、冷蔵庫がバイオハザードに
なっちまう。本買ってさっさと帰ろう」
寝ているバーちゃんを優しく起こして
会計してもらう。
…なんだか無駄に疲れた。
帰って、フネに持っていく物を準備したら
今日はもう寝よう。
夕飯は肉じゃがだな、確か
ジャガイモが余ってたし…
スーパーで安い肉売ってっかなぁ?
そんな事を考えながら自転車に跨り、
書店を後にする。
季節は春になったとはいえ、まだ風が
吹いておりやや肌寒い。
だが風に僅かに含まれた磯の香りを
俺は鼻から深く吸い込みながら、
春の訪れを静かに実感していた…
ごめんなさい、主人公の癇癪というか文句だけで
今回は終わってしまいました。
ですがこういったシーンあっての小説、登場人物
だと私は考えていまして、この物語をいい意味で
軽く、単純にしたくないと思っております。
戦闘に勝った、敵倒した、そしてケッコンみたいに
いいところだけを書くというのは、艦娘たちに
失礼でしょうし、何よりその礎となった軍人や
戦争で亡くなった人たちに申し訳が立ちません。
艦これをメインに書かせてもらうつもりですが、
登場人物の心情や、権力闘争や政治といった
方面も、拙くグダグダと書きたいと考えています。
そういった内容が苦手な方は、申し訳ありませんが
閲覧を控えていただいたほうが
よろしいかと思います。
展開についてはまだしばらくは艦娘は
(あまり)登場しない予定です。
ご安心下さい、ちゃんと出ますから!
ネタバレになりますが最初は『村雨』ちゃんです。
本来なら物語をホイホイ進めて、艦娘も
じゃんじゃん出したいところですが
それじゃあちょっと味気ないので、
やはり少しずつ進めていきます。
「それじゃあ超編になっちゃう
じゃないすか!ヤダー!」
…そこは申し訳ない。そこは前述の味気なさ対策の
内容を濃くした着実なストーリー展開をですね、
していきたいとね、思っている次第ですハイ。
「さっさと艦娘出して、どうぞ」
なかなかストーリーが進められないんです!
急展開というのは、私の勝手な考えなのですが
シラけると言いますか、無理があるのではと
思いかなーり控えています。
読者の皆様どうぞご了承くださいませ。
さて、次回予告です。
下宿に戻った主人公は、夜に不思議な夢を見ます。
なぜか出港した『むらさめ』は無人。
艦橋に上がると、いるはずのない謎の少女。
夢だと気が付いた主人公は少女に
夕方あった事を話します。
それに対して少女は…