それは神の気紛れか?それとも定められた運命だったのか?

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一応書いてみましたが、連載するかは未定です。


 一夏になった白き獣と槍と寅を持つ簪 試作版

それは神の気紛れか、それとも運命なのか?それは誰にもわからない。

 

 

 

 ある並行世界の日本で大きな大きな戦が終わりが近付いていた。その戦いは序盤から僅か1対に対して5億を超えていた勢力であった。しかしながら僅か数時間前までは其の一体が圧倒的な武力能力を以て5億を超える数を逆に圧倒していた。現在ある一匹の大妖と一人の少年を中心とした日本人と一部外国人そして、古来から住む日本の東西妖怪群と土地神群と『冥界の門』から来た日本を救おうと立ち上がった古から日本の魂群や一部欧州から応援に来た妖怪群、更に陸海空の自衛隊残存部隊の連合がその均衡を破ろうとしていた。

 

 そして、遂にその戦いに休止符を打つ時が来た。

 

 「今、オレ達は...太陽と一緒に戦っている!」

 

 「我は憎む!光あるものを!!

生命を、人間を!!

人間と和合する妖を!

何故 我は 陰に、

闇に生まれついた・・・

国々が、まだ形の定まらぬ

「気」であった時、

澄んだ清浄な「気」は

上に昇って人となり・・・

濁った邪な「気」は

下にたまって・・・

我になった・・・

 

キレイダナア・・・

ナンデ ワレハ アアジャナイ・・・

ナンデ ワレハ ニゴッテイル・・・!?

おぎゃああああああああああ

 

 

誰か…名付けよ、我が名を…

 

断末魔の叫びからでも、哀惜の慟哭からでもなく、

 

静かなる言葉で…誰か、我が名を呼んでくれ…

 

我が名は 白面に あらじ。

 

我が── 呼ばれたき名は…」

 

 と白き獣がまるで自身の境遇を嘆く様に声を張りあげた瞬間。その獣は忽然と消え去る様に砕け散り、塵となった。

 

 

 

 ….はずだった。しかし、神と言う存在が居るとしたら、その白き獣にもう一度チャンスを与えた。そして、この世界線とは違う並行世界に其の者を送り込んだ。

 

 

 『インフィニット・ストラトス(自由に広い空を飛びまわる)』という兵器があった。未だに多々の問題がある欠陥機だが、それを帳消しにする攻守を持つ装着型機動兵器だった。

 

 「クソ、何でおれがこんな目に遭わないといけないんだ!」

 「煩い黙れ。殺すぞ!」

 「何で、あいつが出ているんだ。これじゃあもう交渉は決裂だと判断していいな」

 「兄貴。じゃあ、ああもう交渉決裂だ。忠告通りあいつを殺すぞ。いいな」

 「了解」

都市部から随分と離れた廃棄都市群の中の一つの廃墟ビルの中で、『織斑一夏』が拘束されていた。彼の唯一の肉親である姉の『織斑千冬』は、現在第二回『モンド・グロッソ』に出場中であり、現在決勝戦が開始された直後であった。男の仲間達は、依頼人から莫大前金と共に『織斑一夏』の拉致及び日本政府に『織斑千冬』の出場辞退を忠告し、出来なかった場合は『織斑一夏』の殺害を決行するという犯行声明を現地の日本政府関係者と日本国に対して電子メールで忠告したが、その約束を軽視にしたために犯行通りに殺害を実行した。椅子に縛り付けられたうえに、口元には自殺防止用の猿轡をされた一夏の前に彼を拉致した仲間の一人が彼を眺める様に立ちふさがると、腰に備え付けられた。大容量マガジン付き軍用のオートマチックピストルをスライドさせ、初弾を装填し、銃にサイレンサー銃口に取付けると一夏の両太腿に続けざまに2発ずつ乾いた音共にはき出し、一夏の両太腿に穴をあけた。

 「おっとまだ簡単に殺させねえよ。お前さんの姉貴やこの世の女共のせいで俺たちゃこの先真っ暗だからなあ。これまでの恨みをお前にくれてやるよ。恨むなら姉貴やこの世の女共を恨むんだなぁ」

というと、いきなり一夏の顔面を数発殴り、そのうえで更に銃で腹部と両肩に4発ずつ撃ち込むと男はゲスのような笑みを浮かべると一夏の額に銃の銃口を押し込む様にすると、引き金を引こうとした瞬間。其れは起こった。

 

 それは突如として部屋の入り口付近に歪みの様な現象が起き、すぐさま収拾したが,それまで居なかった筈の者が現れた。其の者は頭部はどこか爬虫類と哺乳類を足して二で割ったような風貌であるが、何処か人間身が少し見え隠れしていた。しかし一番の特徴は長く美しい9本の体長よりも長い尻尾だった。

 

 突然の闖入者に鳩が豆鉄砲食らったように暫くぽかんとした。犯罪者達は、ハッと我に返ると、

 「おい、なんだ。彼奴は!」

 「おい、彼奴の尻尾九本あるぞ」

 「まあいい、目撃者を消した後。彼奴の皮剥ぐぞ。あれだけ綺麗なんだ。それだけでもずいぶん高値で売れるぞ!」

 「よし、まずは彼奴からだ。全員やれ!!!」

というや、犯罪者たちは、持っていた各種銃火器をその者に一斉射撃を開始した。

 

 部屋に無数の銃の発砲音と地面に落ちた空薬莢の乾いた金属音が満ちていき、辺りに埃やチリが舞い上がり、辺りの視界を遮った。そして、辺り一面の地面に敷き詰められた無数の空薬莢が敷かれた。

 暫くすると、リーダー格の男が、

 「よし、そろそろ良いだろう死体を確認するぞ」

「「「「おう」」」」

というと、硝煙や舞い上がった塵や埃が未だに視界を遮っている所にテロリスト集団はマガジンを換装した銃器を油断なく構えながら前進した。

 

 少しずつ進んでいった男たちは前方に大きな影が見えてくると、ハンドサインを交わしながら進んでいった。しかし、その埃と塵等が少しずつ晴れたらそれは現れた。そうあの白き獣が全くの無傷で佇んでいた。それを見たテロリストたちは愕然と驚愕した表情で

 「な、なんだあの化け物は」

 「し、白い、化け物」

 「た、リーダー、如何しますか?」

 「狼狽えるな。もう一度くらわせてやれ」

 「「「「「おう」」」」」

と言うと男たちは狙いを付けてその者に狙い銃の引き金を引き、多数の銃口から火花が迸った。然しその銃弾は全て、その獣の前で何らかの壁の様な物に遮られていった。

 その現象を見たテロリスト集団は唖然とした表情になるとその獣は口を開いた。

 

 「弱し、弱し下らぬ者よ!こんなもので我を倒そうとするのか下らぬ!消えよ!」

というと九本の尾を振った。

 

 その瞬間にテロリスト達は跡形もなくこの世から文字通り消え去った。

 

 僅か一振りだったが、その一撃は廃墟の土台ごと瞬時に消し飛ばし、消滅させた元廃墟だったところは瓦礫の一つも無く完全に跡形もなく消失しており、唯一残ったのは、椅子に縛り付けられた一夏とこの光景を作り出した白き者の二人だけであった。

 

 「それにしても此処は何処なのだ?それに私はあの時蒼二人に負けた筈だ。それも完璧かつ清々しさも感じる負け方だった。それに今の我のこの気持ち。不思議だ。今までどす黒い負の感情しかなかった我がこんな余りにも負の感情がこんなに感じられない。ふっ、まあいいそれに何だか体も軽い。それに此処は何処だ。まあいい其処の人間に聞いてみるとするか。本当なら婢妖(ひよう)を出そうと思うがなぜか今の我から精製出来ずにいるしな。おい其処の少年生きているか。今助けてやろうぞ」

と言うとゆっくりと身体を動かし九本の尾が揺らり、ゆらりと揺らしながらひとなつのちかくにいったが、一夏は度重なる暴行と銃弾による銃創の影響で生命活動が今にも止まる瞬間であった。それを感じ取った白面は、別の世界で古代中国王朝を滅ぼした様に一夏の身体に憑依し、一夏の深層意識体に語り掛けた。

 

 「此処は、何処だ?おれは死んだのか?」

ふと、気が付いた一夏は不思議な空間に居た。其処は一夏以外の者は存在せず只真っ白な空間だった。

 「おい、其処の少年」

 「えっ」

と一夏はすぐ後ろの方で声が聞こえ振り返ると、其処には今まで居なかった筈の者が居た。その者は、硬質感と何処か気高い雰囲気を持っていた。そしてなりより目を引くのは九本の美しい尻尾であった。一夏は、その姿を見て、言葉を失った。なぜなら、その気高さと共にどこか畏怖さを持った者だった。そして、声を絞る様に

 「貴方は何者ですか?」

 「ほう、我の姿を見て最初の言葉はそれか。まあいい、我の名は『白面の者』そう言われていた、もう過去の話だ。そして、此処は貴様の深層意識空間だ。貴様は、もうすぐ肉体は死ぬぞ。まああれだけ肉体的に痛み付けられたんだ。貴様の体力的にはとっくに限界を迎えているはずだ」

 「そうなんですか。俺もうすぐ死ぬのですか?えっと白面さん」

 「余り、自分の事に興味が無いみたいだな。それで良いのか?このままでは貴様もこの世から完全に消え去り、この意識空間も崩壊するぞ」

 「そうなんですか。でも少し残念な気がします」

 「ほう、それは何故か?」

 「俺には、姉さんが居るんだ。それが、外ではカッコいい姉さんだけど、家ではダメな姉さんで、俺がいないと色々と大変なんだ」

と言うと、少し唖然とした白面は、口を盛大に開け大笑いをしだした。

 「クカカカカ、面白いなお前は!自分の事より自分の姉の事が大切とは、これは傑作だ。面白いなら貴様に2つの選択をさせてやろう。一つ目は、このまま貴様が朽ち果てて死ぬことだ。そして2つ目は、我が貴様の肉体と精神に完全に憑依融合し、貴様はこの深層意識で肉体が完全に回復するまで眠っていてもらおうか。なあに心配するな個の身体は我が大切に使わせて貰おう。そして時が経てば返還しよう。さあ、どちらかを今すぐに選べ。あまり時間は無いぞ。そろそろ此処も限界にきているからな」

そう白面の者が言うと、ゆっくりと奥の空間から亀裂が入り、崩壊が始まった。一夏は一度目を閉じると、艦がるとゆっくりと目を開けた。その目には何か決心を決めたという意思がひしひしと白面の者には感じられた。

 「俺決めたよ。白面様。貴方にこの身体をお預けします。どうか俺の身体を使って下さい」

 すると、白面の者は、

 「貴様の覚悟を受け取った。まあ、心配するな。我の眼や意識の日恥部はおぬしの意識に間接的に作用するからなあ。鷲と貴様はここの世界でいつでも会えるぞ。貴様はここでゆっくりと休め。では行って来るぞ」

 「よろしくお願いします。後、姉さんの事もよろしく頼みます」

 「うむ、判ったぞ」

すると一夏は、ゆっくりと崩れる様に前に倒れるとそれを白面の者は、九本の尻尾で一夏を包み込むように支えそっと一夏を地面に降ろすと、その顔を白面は自身の尻尾の一つで軽く撫でると、独り言のように呟いた。

 「不思議だ、我は陰から産まれた存在なのにこの気持ちはなんだ。この陽の様な温かい気持ちは、それに我は、向こうの2人に倒された筈。まあいい、この生まれ変わった気持ちを大切にし、この世界に住まわせて貰おうか。さて、一夏よ、貴様の肉体を少しの間だが貸してもらうぞ。それまでゆっくりと休むがいい」

と言うとゆっくりと意識世界がゆっくり真っ白になり、白面もその身を委ねる様に瞳を閉じた。そして、現実世界の一夏の身体が微かに動き出し、目を開けた。瞳の色は前の一夏と大きく違い、今の瞳の色は真紅の色彩であった。そして身体の彼方此方から開いた穴から次々と銃弾が抜ける様に落ちるのと同時に閉じていき治癒していった。

 

 そして、ふと一夏は空を見上げると、其処は広大且つ壮大な蒼が広がって織、それを支えるように優しい陽光が一面を温かく照らしていた。それを見た一夏は、

 「此れがあいつらの言っていた強さの秘密か。なるほどな。これが『気持ちが良い』と言う事か。まあいい、これからの我の道は我が切り開こうぞ。その前にあいつが言っていた『姉』という者に会って見るか」

と呟くように言った後、真っ直ぐと前を見てゆっくりと歩み出した。

 

 

 

 

 これから一夏が歩む道は自身にすら未だ判らなかったが、その道を蹂躙し破壊し自身の足で進んでいく九本の尾をもつ獣の姿が幻視した。そして、同時刻遠く離れた日本のある地方で一人の水色の髪を持つ少女にも転機が訪れようとしていた。たまたま自宅の敷地内の蔵の片づけの時に地下室内に槍が突き刺さった一匹の大妖が巨大な槍に貫かれ壁に縫い合わせてあった。

 

 「け、何だ其処の女子よ。おめえ俺が見るのか?見えるんだったら、俺の腹に突き刺さった槍を抜きやがれ!」

 「おいおい、本当に抜くのかよ、なんでだあ?はあ、姉を助けたいだあ。まあいい早く槍を抜きやがれぇ」

 「け、此れで俺も自由だぁ。腹減ったな。そうだまずは貴様から食らってやろう」

 「おいおい、冗談だろう!なんでお前みたいな女子が個の槍を抜くだけじゃなく使いこなしているんだろう」 

 「け、判ったよ。でもいつか必ずお前を食ってやるからなぁ。覚悟しろよ」

 

 そして、一人と一匹は、出会った。そして、彼らはどの様な道を歩むかはまだ誰にも判らない。

 

 

 

 

 さらに同時刻 沖縄沖海底凡そ1000メートル海底隆起帯

 其処は全くの暗闇に包まれた完全なる暗黒と猛烈な水圧が支配していた。其処には、無数の海底山脈が無数に連なっていた。その山脈の奥深くに一つの一際巨大な山が聳えていた。

 その山の山頂に随分と不気味な幾つもの輪の様な物が山に巻かれる様にあった。いや違う。良く見るとそれは少しずつ輪が動いているように見えていた。そしてそれは、巨大な蛇の様な頭とそこに宿る血の様に赤く禍々しい目があった。 そしてそれは少し口を開けると無数の気泡が泡立った。

 

 そして、これから違う境遇で出会った少年少女の物語はどの様に終結するのかは、今はまだ誰にも判らない。

 

 


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