学園生活やら仕事関係その他色々な場面での恋愛模様を
1話完結で記していきます‼
こんな状況で書いてほしい‼やこんな状況を組み込んでほしい‼など
がありましたらどんどん教えてくれると頑張ります‼
それでは恋愛をしたい作者が贈る恋の物語(短編)をどうぞ‼
ちなみに言って頂ければどんなジャンルでも挑戦します‼(グロ無)
私はどうすればいいの?
私はいったい―――――――――――――
私の名前は神谷響子23歳
高校・大学と卒業し無事に情報系の会社に就職
同じ職場で働いていた彼、西畑日向とお付き合いし結婚
新居も決定し子供は2人欲しいなぁ♪などと言いながら幸せな結婚生活を送る予定だった
はずだったのに・・・
それは結婚2年目の事だった
ある日会社で働いていたとき私の携帯に一本の電話が届いた
日向さんが事故に遭った
それはお義母さんからの電話だった
私はいてもたってもいられなくなり会社を飛び出した
「お義母さん‼日向さんは大丈夫なんですか⁉」
「ええ・・・身体には特に目立った傷は無いらしいわ」
「そ、そうですか・・・」
私はホッと胸を撫で下ろすと同時に一つの疑問が生まれた
なぜここの人たちの顔はこんなにも暗いのだろうか?
ここにはお義母さんの他にもお義父さん、それに彼の妹が駆けつけていた
しかし誰一人として彼の無事を喜んでるような顔をしていない
彼の妹に至っては目が腫れて泣いていた跡がはっきりと分かった
むしろこれから起こる悲劇に顔を歪ませているようだった――――――――
「あの・・・」
「彼は無事なんですよね・・・?」
「えぇ・・・無事よ」
「じゃあなん「身体はね」・・・えっ?」
身体は?どういう意味だろうか?
「日向は意識が戻らないの」
お義母さんが涙ながらに捻り出すように声を出した
「植物状態というやつらしいんだ・・・」
お義父さんが言った
聞けば遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)らしく、重度の昏睡状態を指す症状に今彼は陥ってるらしい
テレビとか小説とかでは聞いたことあったけどまさか私の周りにも起こるなんて・・・
「今・・・彼に会っても大丈夫ですか・・・?」
「えぇ・・でもあまりショックを受けないで下さいね」
そう言われて私は彼のいる病室に足を踏み入れた
「――――――――――――っ‼」
そこには心電図だけが動いている彼がいた
「日向さん‼」
彼に駆け寄り身体を揺さぶる
「日向さん‼日向さんっ‼」
何度も何度も身体を揺らした――――――――
それでも彼は目覚めなかった
「響子さん‼」
お義母さんが止めに入る
「だから言ったでしょう・・・あまり驚かないでと」
「でも・・・」
「あなたの気持ちはよくわかるわ・・・でもあまりあなたには引きずらないで欲しいの」
「・・・」
「そうです。響子さん。あなたに日向を貰って頂いたことは本当に嬉しかった。本当に嬉しかったわ・・・でも」
「あなたのこれからの人生に・・・いつ意識が戻るかわからない日向を巻き込むわけにはいかないわ」
「・・・」
私はそんなことないです‼
と素直に言い返すことが出来なかった・・・事実、彼の今の姿を毎日見ていたら、私も壊れてしまうかもしれない・・・そう思ってしまったからだった
「私も響子さんがお姉ちゃんになってくれて本当に楽しかったです‼でも、お姉ちゃんが幸せにならないと私も
嬉しくないから・・・またいい人が出来たら私に教えてね・・・」
声を裏返しながらも私のことを思ってくれてることが伝わってきた
「最後に・・・新しい人が出来ても貴女の事をおねぇちゃんと呼び続けてもいい・・・?」
「・・・勿論よ」
そして私は先に病院をあとにした
会社に戻らなくてはいけないから・・・っていう理由をつけて
本当はあのまま彼の事を見ていたら私の心がどうにかなってしまいそうだったからだ
私はそのまま会社に戻らず家へと向かった
彼といつまでも一緒に―――――
そう誓った新居へと・・・
彼のいない家は広く空しく、何よりすごく寂しかった・・・・・
次の日
私は昨日の事を会社に謝りに行った。詳しくは伝えなかったけど夫が事故に会った旨を話した
幸いにも大事には至らず私は仕事に復帰した
でも、集中できる訳もなく私は今までにない程ミスをした
夕方となり彼の病室へ向かった
お義母さんやお義父さんはここには無理して来なくても良いと言われたが、私が向かわない訳が無い
昨日と同じ病室に向かった――――
そこには昨日と全く同じ姿の彼がいた
「・・・何でこんなことになってしまったの?」
「私たちは幸せに過ごしてはいけなかったの⁉」
「私は貴方と一緒にいたかっただけなのに・・・」
一つ、また一つと私の目から涙が零れる
ふと彼に目を落とすと涙で濡れる私の目にキラリと光る彼の指輪が目に入った
「いつもは恥ずかしいからって指輪は付けないって言ってたのに・・・」
私はいつも家でも職場でも指輪は付けてほしいって言ったのだが、彼は職場でからかわれるのは恥ずかしいと言って
指輪は家に置いていたのだ
それが、今日は何で・・・?
ふと病室のカレンダーが目に入る
「そうだ・・・今日は私の誕生日だったんだ・・・」
それで今日は付けてくれてたのね・・・
また私の目からは涙が溢れる
今度は涙が止まらなかった
あなたがプロポーズしてくれたのも私の誕生日だったよね――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
―――――――
―――
―
会社に就職し出勤した初日、隣の席には私と同じで緊張した顔をした男性がいた
「あなたも私と同じですか?」
彼も私の言葉の意図を察したらしく少し照れた顔で
「そうなんです‼まだ職場に慣れなくて・・・」
そういいながら私たちは隣の席ということもあり初日で会話することができた
「私の名前は神谷響子っていいます‼よろしくお願いしますね」
「僕の名前は西畑日向っていいます‼こちらこそよろしくお願いします‼」
それが私と西畑さんとの出会いだった
これお願いします‼
はい‼こちら○○会社です‼
これからもよろしくお願いします‼
それから二週間が過ぎ
ザワザワ
ザワザワ
ザワザワ
「はぁ・・・大変だわ」(´・ω・`)
「そうですね・・・」(´・ω・`)
私たちは今、会社の新人歓迎会と称した飲み会に来ていた
先輩たちの飲め飲めをなんとかくぐり抜け二人で近況報告っていっても
隣の席だしほとんど何の仕事してるかは分かってるんだけどね
「神谷さ~ん・・・仕事疲れましたよぉ・・・」
少し酔ってるらしく彼が弱音を吐いていた
「私も・・・電話の対応から書類やら上司の叱責やら残業やらでもう大変よ」
最初の一週間は自分は新入社員だっていう自覚の元こういうものだと頑張っていたのだけど
もいう今では慣れが入ってしまいもう仕事がしんどくなってきた
「また明日も仕事ですよぉぉぉ。一週間のうち休みが日曜日だけっておかしくないですかぁ?」
「そうなんですよ・・・」
私たちが就職した会社は休日が日曜日しかなく仕事の量も膨大で常に残業しないと終わらないのだ
残業手当もつく時と付かない時がありもう不満もかなり溜まっているのだ
「まぁ明日も頑張りましょう?一人で帰れる?」
「大丈夫ですぅ・・・」
そういいながら私たちは足早に居酒屋を後にした
私の家は彼と真反対の所にあり帰り道は一緒にはならないのでいつも別々で帰っている
さて明日も頑張りましょうか・・・
それから1か月2か月と経ち不満はありながらも私たちは頑張って仕事をこなしていった
そんなある日のことだった
「ふぅ・・・」
「大丈夫ですか?神谷さん」
「えぇ・・・大丈夫よ」
とは言いながらも私の身体は少し悲鳴をあげていた
(最近寝不足だったからなぁ・・・)
最近残業続きであんまり寝ることが出来なかったので今すごいやばいのだ
「お~い神谷君少しこの書類について言いたいことがあるのだが」
「分かりました・・・」
はぁまたか・・・と思いながら椅子から身体を浮かせ歩こうとした瞬間のことだって
「あれ・・・?地震・・・?」
身体がうまく動かない・・・それになんか熱い・・・?
バタン
「か、神谷さん‼」
それからしばらくして私が目を覚ましたのは病院のベットだった
「神谷さん‼もう大丈夫ですか⁉」
「あれ・・・?なんで私こんなところに?」
「神谷さん倒れたんですよ⁉職場で‼しかも1日中眠ってたからホントにもう・・・起きないんじゃないかと・・・思って・・・」
そっか・・・私倒れたんだった
「ごめんね、迷惑かけちゃって・・・あなたにも仕事が溜まってるのに」
「そんなこと関係ありません‼心配したんですよ⁉いきなり倒れたから・・・」
よく見ると彼の目にはクマが出来ていた一日中起きていてくれていたのだろうか?
「本当にありがとう。もう大丈夫だから‼明日にはもう会社に行くからね♪」
「そんなこと言わないで下さい‼明日もここで休んで下さい‼」
そういって彼は私を再びベットに寝かせた
私はまだ疲れていたのだろう・・・私はまた眠りにつこうとした
「ホントに心配したんですから・・・」
そう言って彼は私の頭を少し撫でた後病室から出て行った
私は少しの恥ずかしさと安心感を覚え眠りについた
それからもう一日休みを貰い翌日会社に出勤した
「今までの仕事溜まってるんだろうなぁ・・・」
そりゃ二日も休んだからには相当の仕事が溜まっているだろうと思い自分の机に座りふと違和感に気づく
今までなら仕事が溜まっていたら容赦なくそれぞれの人の机に置いていくといったスタンスをこの会社はとっていた
なので、私の机にはもう大量の書類やら注文やらが溜まっていると思っていたけど・・・
今見るといつもの量しか置かれていなかった
ふと隣を見ると顔を机につけて寝ている西畑さんの姿が目に入る
「もう・・・こんな所で居眠りしちゃって・・・怒られてしまいますよ~」
そう思い、起こそうと思ったとき私のもう一人の隣の席の人から
「もう少しだけ寝かせてあげてください」
「えっ?」
隣の内田さんから声がかかった
「彼には言うなって言われたんですけど言っちゃいますね。彼、貴女の分まで仕事をこなしていたんですよ」
「―――っ⁉」
自分分で精一杯なのに私の分まで?
「自分の分でほとんどの時間を使っちゃうので貴女の分は夜中にずっとこなしていたんですよ」
「で、でも残業代とかは・・・」
「出ていません。それに貴女と彼では書類の形式が違うのもありかなり上司に怒られていましたよ。それでも彼はあなたの為だって言って頑張っていました」
「そ、そうなんだ・・・」
「俺も少し手伝ったから感謝していただいてもいいんですよ」フフッ
「あ、ありがとうございます‼」
「いえ、俺は彼が残したほんの少しを片付けただけですのでお礼は彼に、笑顔で言ってあげて下さい。それと申し訳なさそうに言わないでくださいね?彼は貴女の嬉しそうな顔を見たくて頑張ったんですから 」
俺から聞いたことは秘密でお願いしますね~ (*゚ノ3゚)ヒミツネ ...
そういいながら再び仕事に戻っていった
「zzz・・・」
この前よりも酷いクマを目の下につけ疲労した顔で寝ていた
「はっ⁉」ビクッ
彼がやってしまったといいたそうな顔で飛び起きた
「すみません寝てました・・・って神谷さん‼もう身体は大丈夫なんですか⁉」
「えぇ・・・もう大丈夫よ」
「よかった~それじゃあ今日も身体に気を付けて頑張りましょうね‼」
「それなんだけど・・・私の溜まってた仕事知らない?結構溜まってたと思ってたんだけど・・・?」
知ってるんだけど一応聞いてみた
「そ、それは課長があいつが過労で倒れたって聞いたから少し減らしとくかって言って無かったんですよ‼」アセッ
「西畑さんって本当にいい人なんですね」
私は彼の隠しきれない焦りに愛しく思いながら感謝の意を伝えた
「本当は聞いたんです。内田さんに。西畑さんが終わらせてくれたんですよね?本当にありがとうございます‼」
「えっとぉ・・・それは」
まだ隠そうとしてるんだろうか?
「いいですよ、本当のことを言ってください。ていうかもう聞いたんで隠さないでくださいよ」
「・・・言うなって言っておいたのになぁ・・・。いや、どんどん神谷さんの机に溜まっていく書類を見ていてもたってもいられなくなってですね・・・まぁ、ちょっと頑張ったわけです」
どんどん声が小さくなっていくと同時に顔が赤くなっていく
可愛いです( *´艸`)
「それじゃあこのお礼に今度どこか二人で食事にでも行きませんか?もちろんお代は私が出します」
「い、いえ‼そんなことを期待して仕事したわけでは無いので・・・」
「私と一緒に食事・・・行きたくないですか?」
「いっいえ‼本当はめちゃくちゃ行きたいです‼」
「では今度の日曜日でもどうですか?」
「是非‼めっちゃ楽しみです‼」
そう言いながら彼は再び仕事に戻っていった
この日からだろうか・・・私が彼を意識し始めたのは―――――――――――――――
今週の日曜日に二人でちょっといいところで食事した
お互いの愚痴を吐き出しながら楽しく食事をした
大人数で行ったあの歓迎会よりもホントに楽しかった
次の日から私は彼の姿を目で追うようになっていた
同僚の仕事を教えてあげる場面
雑務を進んでこなす場面
同僚と笑って休憩時間を過ごす場面
そして
女の人と触れ合うとき少し心がざわつき出したのもこの頃からだった
席は隣なのに・・・この間二人で食事に行ったのに・・・
なかなか心の距離が縮まらない
もどかしいよ・・・西畑君・・・
そんな日から一年が経過した
去年の自分を見ているような後輩が会社に入ってきた
私の立場は変わらないが彼の立場は変わった
彼は二年目にして課長へと立場が上がった
席も変わり立場も変わり私と彼の距離はどんどん遠くなっていく気がした
私の仕事量は変わらないが彼は目に見えて増えていた
今までの仕事量に加え新人の指導から新しい仕事からと給料は増えたらしいが日に日にやつれていくの見て
心が苦しくなった
それから一か月私はほとんど彼と話す機会が無くなってしまった
それからしばらくしたある日彼が会社を休んでしまった
何かあったのだろうか?そう思いながらも明日になったらまた来るものだと思っていた―――――――――
次の日も彼は会社に来なかった
内田さんがこっそりと教えてくれたのだけど彼は高熱を出し、家で寝込んでいるらしい
どうして私に言ってくれなかったの・・・?
どうして・・・?
そう思ったが、そのことを考えるよりも彼に直接聞こうと思った
彼の家は知っている一度彼の家のすぐ近くのお店で食事をした時に偶然だけど彼の家も教えてくれたのだ
その記憶だけを頼りに私は風邪に効きそうな物を買い揃え彼の家へと向かった
たらたらたらんたたらたらたん
ガラガラガラガラ
「はい。どなたです・・・か・・・って神谷さん⁉どうしてここゴホッゴホッ」
「西畑さんが風邪って聞いて来ちゃいました♪」
「何で・・・?内田にしか言って無いのに・・・」
「そんなこといいじゃないですか‼とりあえず早くベットに戻って下さい‼」
半ば無理やりだが私は家へと入った
中は思ったよりもきれいに整頓されており男性の家とは思えなかった
「風邪はどうなんですか?」
「まぁ・・・ゴホッ大丈夫だゴホッよ」
全然大丈夫じゃなさそうなのはもう目に見えて分かる
「そんな嘘をつくのはやめて下さい。今だけはもう本当の事だけを教えてください」
それから私は病院に行って薬は貰ってきたこと。少なくともあと三日は安静にしておかなければならないこと
食事は少しなら食べれるということ
「それじゃあおかゆくらいなら食べれますか?」
私は一人暮らし歴がまぁまぁあるので料理はある程度なら作ることが出来る
「いいですよ・・・そんな・・・これ以上迷惑ですし風邪も移してしまうかも・・・」
「こんな時までそんなこと考えないでください‼今だけは私に甘えてどんどん頼んでください・・・それとももう私と食事に行ったり話したりするのは嫌ですか・・・?」
こんな時に私は一体何を話しているのだろうか?今は彼の看病に徹しないといけないというのに
「・・・そんな訳ないじゃないですか‼僕だって去年みたいにもっと話したかった‼いつも愚痴を言い合いたかった‼もっと貴女と・・・」フラッ
そういいながら彼はベットに倒れた。驚いたが寝てしまったようだ
私は彼の乱れた服やシーツを整えおかゆを作り始めた
彼の言葉にときめいたのはここだけの秘密です(#^.^#)
「う・・・ん・・・?」
「あ、目覚めた?ちょうどおかゆも出来て起こそうかなと思ってたです」
「あ、ありがとうございます・・・」
そういって土鍋を持ってきた
「ホントにありがとうございます・・・」
「もうすぐお礼を言わないでください・・・私だってこんな事を言うのは不謹慎だとは思うんですがあの時の
お礼を形として返すことが出来て嬉しく思ってるです」
「それは、あの時・・・食事に連れて行ってくれたじゃありませんか」
「何か私も行動したかったんです‼それに・・・私も最近貴方と話すことも触れることも笑うこともできなくて寂しかったんです・・・それに・・・」
「それに・・・?」
「あなたが風邪をひいた事を私に言ってくれなかったことが凄く寂しかったです・・・」
「そうですか・・・ではもう少しわがままを言ってもいいですか?」
「はい‼何でも言ってください‼」
「それじゃあそのおかゆを食べさせてもらってもいいですか?」
「分かりました‼」
ってえぇっ⁉
そそそれってあの「あ~ん」っていうやつだよね⁉
「いいですか?」
「全然いいですよ‼」
よ、よし・・・え~とふふふ、ふ~とかした方がいいんだよね?
か、顔赤くなってないかな⁉
「ではどうぞ」
レンゲでお米をすくい口に運んでいく
彼の顔が赤いのは風邪のせいかもしれないけど私の顔が赤いのは風邪が移った訳では無さそうです・・・///
少し多く作りすぎたかなと思っていたけどお腹が空いていたのか全部食べてくれた
「おいしかったです」
「お粗末様です♪では、私はお皿を洗ってくるので何かあったらすぐ呼んでくださいね」
私はお皿を洗いついでに買ったリンゴの皮をむいて彼の所に戻った
「何から何までありがとうございました・・・」
「いえ・・・他にも買ってきたものもありますからこれであと3日安静にしていてくださいね‼」
そう言って私は彼の額のタオルをもう一度濡らして部屋から出ようとした
グイッ
「・・・?」
何か引っかかってるのかと思い後ろを振り返ると引っかかってるのではなく彼が私の服を引っ張っていたのだった
「どうしたんですか?」
「・・・もう一つ僕のお願いを聞いていただいてもいいですか?」
彼は顔を隠しながら
「もう少しだけここにいてもらえませんか?」
なにこの人⁉すっごく可愛い(*'ω'*)
「なんか心細くて・・・」
風邪をひいたときってなんか寂しくなるもんね・・・
「いいですよ。私は貴方が起きるまでずっといますからね」
彼の手を握る。少し汗ばんでいるが温かくてがっしりとした男性の手だった
「・・・ありがとうございます・・・」zzz
そういって彼はゆっくりと眠りに落ちていった
このとき私は彼に本格的に落ちたのかもしれない・・・
その後私は仕事が終わってから彼の家へと向かい看病を続け3日後にはすっかり元気になった
翌日久しぶりに彼と会社で話をした
「この節はホントにありがとうございました‼」
「いえ・・・私がしてげたかっただけですのでお構いなく 」
「本当にありがとうございました‼それと会社では席も離れて話しづらくなってしまったかもしれませんが、もっと休憩時間でも仕事終わりでも話しかけてくれると嬉しいです‼」
「そうですか・・・」ウルッ
「それでは仕事頑張りましょうね‼」
そう言ってお互い仕事に戻っていった
それからは仕事でも再び話すようになり休日でも二人で遊ぶようになりました
遊園地に行ったり動物園に行ったり
ある時は居酒屋で愚痴を言い合ったりと楽しい時間を過ごした
それからしばらく経ったある日曜日の事
私は食事に誘われた。なんか彼曰くたまにはいいところで食事でもしましょう~
と誘われたのだけど・・・
「ここ大丈夫・・・なんかメニューはあるんだけど、値段が書いてないんだけど・・・」
「大丈夫です‼それに今日は僕から誘ったので僕が支払いますよ‼」
いや・・・それは申し訳ないって言おうとした途端になんか料理が運ばれてきた
「すごい・・・」キラキラ
なんか・・・こうテレビでしか見たことないような料理が運ばれてきた
「じゃ食べましょう♪」
なんか彼が予め頼んでいてくれたらしくコース料理が運ばれてきた
もう全てが美味しくてもう最高‼
「ふぅ~もう最高です♪」(^^)/
全ての料理に舌鼓を打ちました~
「じゃあ最後にデザート食べましょうか」
これまた美味しいケーキを食べて私たちは店をあとにした
「今日はどうしてこんないい所に連れてきてくれたの?」
結局、先ほどの代金は彼が払ってくれた
「だって今日は貴女の誕生日じゃないですか」
「どうして知ってるの?」
「内田から聞きました」
そういやさらっと聞かれた気が・・・
「それで言うのは今日かなと思いました」
言うって・・・?
「会社で席が隣になった時からこれまでずっと愚痴を言い合ったり色々な所に行ったり看病してもらったりと貴女と過ごした時間全てが楽しかったです。これからも僕と一緒の時間を歩んでくれませんか?」
「・・・えっ⁉えっ⁉」
これって・・・えっ⁉告白されてる⁉
「それってつまり・・・?」
「僕と結婚してくれますか?」
「ええええええええっ⁉で、でも私たちまだ付き合ってるとか色々・・・あるんじゃ?」
「それも考えたんですがもう僕は貴女と・・・神谷響子さんと結婚したいんです‼一緒の名字になりたいんです‼」
僕があなたと共に歩んでいくことを喜んでくれますか・・・?
「―――――――――っ、ぜ、是非‼こちらこそ‼」
私もそんなことを考えたことが無かった訳ではない。むしろ最近はそんな事しか考えてなかった…でだから・・・
「これからも・・・よろしくお願いしますね‼」
そう言って私の薬指に指輪を嵌めてくれた
「給料3か月ぶんです‼」
結構いい指輪を贈ってくれたのは嬉しいんだけど・・・
「私の指にピッタリなんだけど・・・なんで?」
「内田に聞きました」
「えっ・・・?」
と思ったけどそういやさらっと指のサイズ測られてたな・・・
「じゃあこれからよろしくお願いしますね‼」
そう言って二人手を繋いで彼の家へと向かった
別にいやらしいことは一切してないんだからね‼
ちなみにキスはしました・・・///
そのあとお互いの親元に挨拶しに行った
彼は何着ていけばいいのかと焦ったり
反対されないかとすっごく不安がってたりもした
まぁ・・・結果はどっちの親も全然反対なんかしなくてむしろ泣いて喜んでくれた
私は一人っ子だったので新しく義理だけど妹が出来て嬉しかったし
お互いの両親もめっちゃ仲がいい
もうこれからが楽しみで仕方ないです‼
あの日から二年・・・
貴方と色々な思い出があったわね・・・
また・・・貴方と色々話したいよ・・・
いくら体を揺すっても目を開けることはない
頭ではわかってても心が理解できない
その時担当医の先生が病室に入ってきた
「これから貴女には日記をつけて頂きたい」
「日記ですか・・・?」
「はい。明日から西畑日向さんの脈や心拍数髪の毛の伸び具合や排泄の時間帯、それにその日貴女が思ったことを書いていただきたい」
「その身体の事とかはお医者さんがしたほうがいいのでは?」
「勿論そうなのですが、もしかしたら関係の強い人が傍にいて検査などを行えばいつか目覚めるのではないかと思いまして、勿論、貴女がこれない場合は親御さんが来て頂ければ幸いです。もし、誰も来ることが出来ないのなら私共が検査を行います」
「分かりました日記をつければいいんですね?」
「はい。お願いします」
そう言って担当医の人は病室をあとにした。なぜ毎日身体の事を検査しなければいけないのかの詮索はしないことにした
それから毎日私は彼についての検査結果を手帳にまとめた
最初は悲しみの旨を書くことが多かったが1年、2年と経つうちに検査結果しか書かなくなっていた
そして今日は彼が事故で意識を取り戻さなくなってから3年が経過した
「ねぇ・・・今日も聞いてくれる?
今日ね・・・後輩の男の人から付き合ってくださいって告白されちゃった・・・指輪してるのを見せたんだけど、何故か貴女の事を知ってるみたいでね・・・そんな人といるより俺と一緒に幸せになりましょうだって・・・私思わずその人のほっぺた叩いちゃった・・・」
勿論後悔はしていない・・・けど・・・
「あなたはどう思う・・・?私、貴方から独り立ちしないといけないのかな・・・」
また、涙が溢れてくる。ようやくこの環境にも耐えることが出来たと思っていたのに
「それじゃあ私もう行くね・・・また明日もくるから‼」
そういって私は病室を後にする
あれから毎日仕事の後私は彼に会いに来てその日あったことを話している
いつか私の話に相槌を打ってくるんじゃないかと思いながら―――――――――――――――
それから1年・・・彼はまだ目を覚まさない
手帳はもうすでに5冊目に入った
彼はもう目覚めないのだろうか・・・?そんなことさえ頭によぎる様になってしまった
父も母もお義母さんもお義父さんも、もういいんだよと私に言うが私はこの人以外に嫁ぐつもりはもうこれっぽっちもない
彼以外に考えることが出来ない
明日も明後日も同じことを繰り返す日々が始まる。仕事を終え病院に向かう。そして家に帰り、少し寝てまた会社へ。その繰り返しだ
あなたのいない生活を繰り返す・・・
それから一週間後の事だった
私は初めて内田さんと病室に来た
仕事終わりに社内では彼だけに初めて真実を告げた
いつも笑っていて彼の事を何でも教えてくれる人だけど彼に教えるのには少し躊躇いがあった
まずこのことを身内以外に教えることにためらいがあったからだ
でも、少しずつ心に余裕ができ今日初めて内田さんに言おうと思った
「あの・・・内田さん少しいいですか?」
「いいよ~」(^^)/
いつものように楽観的な顔で彼が来る
日向さんの事を伝えないと・・・
「あの・・・日向さんの事ですが・・・」
「一回深呼吸しましょうか神谷さん」
私の声を遮って内田さんは私深呼吸を促してきた
そんなに心が顔に出ていたのだろうか?
そして私がもう一度言おうと思っていたとき
「僕貴女が何を言おうとしているかがわかっています。だから無理をしていう必要はありません」
「いや・・・それはわからな「わかります」」
「彼の意識が戻らないことですよね?」
いつもの笑っている顔とは違い真面目な顔つきで彼は言った
「俺は知ってたんですが、貴女が俺に言うまで見舞いは行かないようにしようと思ってたんです」
「なんで知っているの?」
私を気遣ってお見舞いに来なかったのだろうが私はそれよりも彼が何で知っているのかが不思議で仕方なかった
「それは秘密です」(゜レ゜)
そこは教えてくれなかったが今日、一緒に日向さんのお見舞いを行くことにした
「ホントに起きないんですね・・・」
「・・・うん」
私は今日も彼に話しかける
今日の出来事を・・・しかし彼は目覚めない
内田君も持ってきた花を花瓶に飾り帰ろとした
私も最近不規則な生活をしていたため、体調があまりよろしくなく今日は少し早めに帰ろうと思っていたんだけど・・・
フラッ
「あ・・・やばっ・・・」
強烈な目まいが身体を襲った
また、過労だろうか・・・?
慌てて内田さんが倒れそうな私を抱えようとした時だった――――――――――
もう床にぶつかるっ・・・
その時私を抱きとめて支えてくれたのは―――――――――――――――――――――――――――
あの懐かしい声だった
大丈夫ですか⁉響子さん‼
「え・・・っ?」
これは夢・・・?
・・・それでもいい。貴方の声がまた聞こえたのだから・・・
そして私の意識は途切れた
目を覚ましたのは同じ病院の病室だった
「大丈夫ですか?」
聞こえたのは彼の声ではなく内田さんの声だった
「やっぱり夢だったのね・・・」
分かっている。分かっているのだけど・・・
「どうしたんですか?」
「夢を見たんです」
「夢・・・?」
「日向さんが私を助けてくれた夢」
「・・・それで?」
「私がふらついて倒れそうなとき抱きかかえてくれたんです」
「西畑さんがですか?」
「えぇ・・・でも、それは間違いだったようね・・・」
さっきのは夢だったんだ・・・
せっかく抑えていた思いが抑えられなくなってしまいそう・・・
そんな時内田さんはいつものように笑っていた
「何がそんなに可笑しいんですか?」
私は少しむっとした夢であっても彼の事を笑われた気がしたから
「いえ、少し疑問に思いませんか・・・?」
「何がですか?」
「それが夢なら先程貴女を抱きかかえてくれた人は一体だれなのだろうと」
「いや・・・それは内田さんじゃないんですか?」
「いやぁ~僕もそうしようと思ったんですけどぇ?やっぱり他の男に抱きかかえるのが彼は嫌だったらしくてですね?」
「えっ?彼って・・・?」
「無理やりにでも意識を戻したんですかねぇ~?愛の力は無限大ですね」( ̄▽ ̄)
彼の言っている意味が理解できない
「つまりどういうこと?」
「つまりこういうことですよ」
そう言って内田さんが隣のカーテンを勢いよくあけた
そこにいたのは意識のなかった寝ている日向さんではなく――――――――――――――――――――――――
「いやぁ・・・響子さんが無事で良かったです」
意識の戻った日向さんだった
めまいも身体のダルさも全て吹き飛んでしまった
彼の元に飛び込んだ
「ホントに意識が戻ったの・・・?」
「はいっ‼お手数をおかけしました・・・」
未だにこの状況が信じられない
「これは夢じゃないよね・・・?」
「ホントですよ‼」
「神谷さんはいまだにこの状況を信じられないご様子。そんな時に王子さまはどうやってお姫様を目覚めさせるのでしょう?」
ちゅっ
「これで信じることが出来ましたか?」
「はいっ‼」
私はもう一度彼の身体を強く抱きしめた
今度はもうどこにも行かないように強く・・・強く・・・
「それではお邪魔虫は退散しますかね~」
「「っ⁉」」
すっかり忘れてたけど内田さんも来てたのよね・・・///
日向さんの顔も真っ赤になっていた
「それではお二人とも今まで話すことすら出来なかった4年間を取り戻してくださいね‼アデュ~ 」
なんで彼は日向さんが4年間眠っていたことまで知っていたのだろう・・・?
むしろどこかで出会ったようなことさえあるような気までした
でも、今はそんな事さえどうでもよかった
彼が帰ってきてくれたのだから――――――――――
これからは彼の体のリハビリで忙しくなるだろう
仕事もその間休まなくてはいけない
子供も当分お預けだろう
それでも構わない
貴方が傍にいるのだから――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ホントに良かったですね~彼が目を覚まして」
「本当に良かった良かった」
「いや~てっきりどこかでバレてるかもって思ったんですけど大丈夫でしたね~」
「何で事故の事を知ってるかって?」
「それは」ベリベリ
「僕は彼の担当医ですからね♪」
「会社から夜間だけは特別に認めてもらってるんですよね。病院での勤務を」
「だからですよ♪」
「それではここらでお別れと致しましょう」
「彼らの幸せな未来はまたいつか記すと致しましょう」
「それでは」
to be continue...