キャラだけ借りてます。原作殆ど関係ありません。
初投稿+初小説(晒すのは初めて)です。
今回のssは、学校で作った絵本の話を9割再構成して(つまり原型をとどめて無い)作っているので、
東方はあんまり関係ありません。でもアリスは出ているので二次創作ですw
アリスもキャラ崩壊しているので。
多分面白くないです。悪しからず。
中世ヨーロッパ 魔女狩り
「はあっ‥‥はあっ‥‥」
森の道を土砂降りの中、肌着で靴も履かずに駆け抜ける。草を払う手の甲から二の腕、両足には無数の擦り傷が出来ていた。
「いたぞ!魔女の子だ!」
「忌まわしい‥‥子供だろうと容赦はせん。矢を放て!」
ヒュウッ
「っ!」
矢が頬を掠め、身体に新たな赤い筋が一線引かれる。
矢は一本だけでなく、続けさまに飛んで来た。
ヒュンヒュンヒュン!
矢は一方行から連続で飛んで来る。
避けきれなかった。
ブスッ!
「あああっ!」
文字通り刺すような鋭い痛みを足に感じると同時に、身体が言うことを聞かなくなり、私は地面に倒れ伏した。
「つぅ‥‥」
数人の人の影がガサガサと草を分け入ってこちらに近づいて来る。
木蔭から教会の騎士の甲冑を着けた男と、司祭の服を着た男が現れ、司祭服の男がこう言った。
「忌わしき魔女の系譜‥‥マーガトロイドの血は此処で絶えるのだ。
神の祝福を」
そう私に告げると、男は騎士に目配せし、騎士は剣を抜き、私に突きつけた。
ーそっか。私、ここで死ぬんだー
全身から力が抜けていくのを感じる。騎士が剣を振り上げ、私に突き立てようとしているのが視界に入った。
全てを諦め、目を閉じる。
最期はせめて痛くないと良いのだけど。
だが、
覚悟していた痛みは
いつまで経っても来なかった。
「‥‥?」
恐る恐る薄目を開けると、そこには胸を光で貫かれている騎士の姿があった。目は驚愕と痛みで大きく見開かれたまま、閉じられること無く、騎士は倒れた。
「アリス、大丈夫か!?」
こちらに駆け寄りながら、私の名を呼ぶ声が聞こえた。
「父‥‥さ…ま」
「ああ、俺だ、危ないところだったな。‥‥どうして家から出たりした?お前はまだ魔法も使えない子供だろう!」
「だって‥‥急にいなくなっちゃうから‥‥母様も‥‥」
母様、という単語に一瞬だけ顔を曇らせたのは私の杞憂か。
「母さんなら大丈夫だ。ちゃんと隠れてる。それよりも、早く家に帰るぞ、また魔女狩りの連中に出会ったりしたら面倒だ」
「うん‥‥あっ!」
「!どうした!?」
立とうと足を動かした瞬間、弓が刺さった足に激痛が走り、再び崩れ落ちる。
「酷い傷だな‥‥傷を癒すから、ちょっと待ってろ」
父様はそういうと、傷口に手を当て、回復の魔法を詠唱し始めた。
痛みのない内に矢が抜け、急速に傷が小さくなっていった。
他の切り傷にも手を当て、詠唱する父さん。
詠唱を終えた時、傷は完全に消えていた。
「さて、これで大丈夫だ。アリス、歩けるか?」
「うん。」
もう痛みも出血もない。父様と一緒に歩き出した。
その時。
「いたぞ、二人だ!」「射殺しろ!」
私達の10メートル程前に数十人もの敵が現れた。
「ちっ、見つかったか!逃げるぞ!」
「うん!」
父様は手を敵の方にかざし、短く詠唱した。
その手からは炎が飛び出したが、それが敵に届くのを見る前に父様は私の手を引いて走り出した。すぐに矢が飛んで来る。
「父様、どこに逃げるの!?」
「‥‥‥‥。」
私の問いに、父様は答えようとしなかった。
私達の家は森の奥深くにあって、まだ敵に知られているとは思えないけど、一人で森に出たことのない私は、今どこを走っているのか、どこに向かって行くのか全く分からなかった。
「ねえ、父様」
「アリス」
父様は私の声を遮り、言った。
「この小道を真っ直ぐ走り続ければ家に着く。ここは私が食い止めるから、お前は先に帰っているんだ。」
「そんな!父様は」
「アリス!!」
父様はいきなり立ち止まり、私の両肩をしっかりと掴み、怒鳴った。
「このまま逃げてもいずれ捕まるんだ、私達両方ともな!あいつらは子供のアリスですら魔法使いの子であるという理由だけで殺そうとした!
私は!お前の父親として、魔法使いとして!大切な娘、マーガトロイド家の末裔アリス・マーガトロイドを守り抜くんだ、例えこの身が滅びてもな!」
鬼気迫る勢いでそう告げられるが、対する私は気迫に押し潰されて身じろぎすら出来ない。
父様は物凄い形相で私を睨みつけ、その金色の瞳を爛々と輝かせていたが、すぐにいつもの優しい微笑みをたたえて、私の頬に手を伸ばして、触れてくれた。
「大丈夫だ、アリス。私はいつでもお前の側にいる。……これを持って行くんだ」
父様はどこに隠していたのか、懐から大きな本を取り出した。
表紙にはアルファベットの筆記体で、Grimore of Aliceと記されている。
「グリモア……アリス…父様、これってまさか…」
「そうだ。我がマーガトロイド家に代々伝わる魔法…それらを魔導書としてお前専用にまとめておいた。そこには捨食の魔法(食物の摂取による栄養の摂取を必要とせず、魔力の供給による生命維持を可能とする魔法。先天性でなく修行で魔女になった者はこの魔法を取得することで魔女となる)や、捨虫の魔法(体の代謝を停止する魔法。つまり不老長寿)も記されている。使う時はよく考えてから使え。魔女になったその瞬間からお前は人間ではなく、魔法使いという種族の妖怪となってしまうのだからな。…さあ、行け。もう時間が無い」
「でも、それじゃあ父様が!」
「何度言えば分かるんだ、お前がいても足手まといなだけだ。…っ!来たぞ!早く逃げろ」
早口でまくし立てられ、反論も出来ないまま父様は敵の方を向いてしまった。
でも、確かに父様の言うとおりだ。ろくに魔法も使えない私が父様の手伝いなどできるはずがない。第一、人も殺したことが無いというのに、今ここでいきなり人を殺めることなどできはしないだろう。
なら、今ここで私がとるべき行動は。
「……………っ!」
私は家への小道を、わき目も振らず走り出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「そうだ……それでいい」
私はアリスが小道の向こうに消えるのを確認したの後、敵に再び向き直った。
敵の数は30人余り。恐らく追撃部隊もさらに差し向けられているだろうから、私に勝ち目は無いだろう。
この国で魔女の排除措置命令が発令されて以来、魔法使いの数は減少の一途を辿り、ここフォークランド地域では魔法使いは私達だけになっている。だからここまで教会の兵力をここまで割くことができているのだろう。
だから、私にできることは、アリスに危険が及ばないように、可能な限り道連れにすることだ。
精神を集中し、炎を生み出す魔法陣を創り出す。
「……行くぞ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はぁ…はぁ……はぁ……!」
10分程全速力で走り続けると、不意に視界が開けた。
見慣れた洋館風の小綺麗な家。ここで私達の一家は服や人形を作り、町に持って行って販売をしていたが、それは表向きの隠れ蓑。実際には父様と母様が魔法の研究を日夜行っていた。
そして、それと同時に。
私達一家の思い出が詰まった家でもある。
家に入れば、今まで3人で幸せに過ごしてきた日々が走馬灯のように再生された。今朝家から抜け出したばかりなのに、何年も帰っていなかったような印象を受ける。あの平和な日々から随分と遠いところにきてしまったと思いつつも、この家で待っていれば、すぐにまた父様と母様が帰ってきて、前みたいにまた幸せな生活が送れるのではないかと期待してしまう。
いや、きっと大丈夫だろう。父様も母様もとても強い魔法使いだ。
追手の10人や20人、赤子を捻るも同然だろう。
私はさほど心配することもなく、両親の帰りを待った。
一夜明けた。
まだ二人共帰ってこない。多分、追手を巻く為に別の町にでも逃げているのかもしれない。真っ直ぐ家に帰って来たら居所が知れてしまうに違いない。
そう納得することにした。
3日経った。
まだ帰ってこない。
父様も母様も随分と用心深いものだ。でも、その方が正しいだろう。一度でも見つかってしまえば、全てが台無しになる。
そう納得することにした。
…5日経った。
まだ帰ってくる気配はない。
流石にもう大丈夫なのではないかと思う。二人とも大丈夫だろうか。
もうすぐ帰ってくると信じる。
…1週間経った。
いくらなんでも遅過ぎる。
本当にどうしてしまったのだろう。
この頃から、私は朝昼夕と一人で食事をとる度に父様と母様を思い出してしまい、一人で泣くようになった。
二週間経ち、
一ヶ月経ち、
半年が過ぎた。
父様と母様は
帰って来なかった。
「………………。」
いつものように自分一人で作った食事を一人で食べる。父様と母様の事を思い出しても涙が出ることはなかった。悲しいと思う全ての感情が枯れ果ててしまっていた。
それと同時に胸の内から湧き上がって来る、怒り。
それは俗にいう復讐心、だった。
父様と母様を殺した人間共を、決して赦さない。
汚れた血を浄化するという名目のもと、魔法使いの地位を弱め自己の権力を拡大するために虐殺を行った教会を、潰してやる。
私の復讐を達成するためには、まず力が必要だった。
「…………これだ」
父様が渡してくれた魔導書を手に取る。
「見ていろ、人間共……必ず葬り去ってやる。
……ククッ、クッ、アハハハハハハハハ…!」
私の金色の瞳は、もう光を映していなかった。
ちょっと内容薄過ぎるね…
初投稿だから、許してね!