めっちゃ可愛いショタが行くハイスクールL×G   作:ロック大佐

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 長らくお待たせしました。ドーナシークとの決戦となります。
 バトルを書くのはやっぱり難しいな……。

 最初の方は三人称SIDEかもしれないので注意してください。


聖堂が広いではなイカ……やれ

ドーナシーク

「むぅん!」

リーちゃん

「ぐわああああーーーーッ!!」

イッセー

「ク……フリーサ・セルゼーーン!?」

 

 ドーナシークのバーストステッキによる一撃でフリーサが吹き飛ばされる。

 ダメージは大きく、フリーサは受け身が取れそうにない。

 このまま聖堂の壁に激突すれば、更なる大ダメージは確実だ。

 

小猫

「ぐ、ううぅぅぅ……!!」

 

 しかし間一髪、先回りをした小猫がフリーサを受け止める。

 だがルークの力でも少しだけ押された。直接攻撃されたわけでもないのにだ。

 つまりバーストステッキとやらはそれだけの威力を秘めていることになる。

 う~ん、これは侮れないぞ……どうする?イッセー。

 

イッセー

「フリーサを簡単に吹き飛ばすなんて、凄いパワーだ……三回倍加しても倒せないかもしれねぇ」

ドーナシーク

「当たり前だ。人口とはいえ神器だからな」

リーちゃん

「気をつけろよ、糞悪魔くん……生半可な倍加だと返り討ちにあっちまうぞ」

 

 まさにフリーサの台詞は()()()()()()という言葉そのものだった。

 もしドーナシークが武器を持っていなかったらここまで苦戦はしなかったはずだ。

 だがドーナシークとバーストステッキの相性が本人の予想以上によかったのが問題だった。

 ある程度戦闘経験を積んでいるのか、ドーナシークは下っ端堕天使とは思えないほどいい動きをするのだ。

 更に下っ端であるが故の決定力不足をバーストステッキが補っている。

 おかげで経験と力を両立させた強敵と化したのである。

 まるで赤い糸で結ばれることが決定事項な恋人同士のようだ♡

 

小猫

「……イッセー先輩、私が敵を食い止めます。その隙に最大まで倍加してください」

イッセー

「小猫ちゃん!?」

 

 数で挑んでも勝てないと踏んだのか、イッセーに限界まで倍加しろと言った。

 このまま戦うには力が足りなすぎる。かといって火力の高い部長と副部長はここにいない。

 きてるにはきてるが小猫達とは別ルートから進入中なのでまだ合流できてないのだ。

 だからこそ一番火力の出せるイッセーを頼るつもりなのだろう。流石主人公。

 

リーちゃん

「お、いいねぇその作戦。じゃあ私様も食い止めてやるからさっさと倍加してちょーだいな!」

イッセー

「だ、だけどさ……大丈夫なのかよ?」

小猫

「心配しないでください。最低でも倍加してないイッセー先輩よりは持ちこたえます」

 

 さり気なく毒を吐きながら小猫はドーナシークに突撃した。

 続いてフリーサも動くが、すぐには近付かずに小猫とドーナシークの周りに待機する。

 恐らく小猫が作ったドーナシークの隙を光剣で突く魂胆なのだろう。

 隙を見せなければ祓魔銃で援護するつもりだろうか。遠距離も近距離も得意なのは便利だなぁ。

 当然少しだけとはいえ、経験を積んでいるであろうドーナシークがわからないはずもない。

 

ドーナシーク

「そうくるか、ならば先に赤龍帝を倒すだけだ!ブラックショット!」

小猫

「あ!」

リーちゃん

「げげ!?」

 

 ドーナシークがバーストステッキで増幅させた光の槍を放つ。

 しかし、槍を放った先は小猫でもフリーサでもなくイッセーであった。

 いきなり本命を狙われるとは思っていなかったのか、二人とも一歩遅れてしまう。

 残念ながら倍加を一切していないイッセーでは槍を避けれるだけの速さはない。

 更にバーストステッキによって強化されているのだから万が一にも回避は不可能である。

 

レイナーレ

「させないわよ!」

 

 ……回避が不可能なら防御すればいいじゃない!まあ肝心のイッセーには防御力もないのだが。

 回避も防御もできないので、結果的にレイナーレに守られる形で戦線離脱を回避した。

 レイナーレもイッセーの重要性は理解しているのだろう。

 そうでなければ恋敵のイッセーなど意地でも助けようとはしなかったはずだ。

 少なからず原作よりもレイナーレは成長しているのだろう。

 

小猫

「すいません、油断しました」

イッセー

「サンキュ、夕麻ちゃん……いや、レイナーレ。助かった」

レイナーレ

「……何度も防ぐのは無理そうだからあまり期待はしないで欲しいわね」

 

 こう見えても堕天使三人を率いてた身なので少し強化した程度の槍ならレイナーレでも弾ける。

 だが弾いた腕が震えているので何度も攻撃されたら危うそうだ。

 しかもイッセー達が聖堂へくる前のダメージも残っているのであまり頼るのは危険すぎる。

 MAXまで強化されたら今のレイナーレではおそらくは弾けない。

 

ドーナシーク

「くそ……意外に厄介なコンビだな?お二人さん」

小猫

「あまり嬉しくないですね」

リーちゃん

「僕っちもそこまで嬉しくはないない感じ?つか褒める暇があんならさっさと死ね!」

 

 小言もそこそこに、小猫とフリーサは今度こそドーナシークを足止めし始める。

 流石に二度もミスを犯すことはなく、イッセーへの攻撃をさせないでいた。

 ドーナシークも何とかチャンスを作ろうとはしているが、中々上手くいかない。

 まあ味方視点から見れば上手くいっているの間違いなんだけどさ。

 

ドーナシーク

「本当にうっとおしい……ならばまずお前達から倒れるがいい!」

 

 遂に我慢が限界に達したドーナシークは限界まで充電されたバーストステッキを解き放った。

 ドーナシークの周りに魔力の波動が放出され、床や祭壇などが破壊される。

 当然近くにいた小猫とフリーサは無事では済まなかった。

 

小猫

「──っ!」

リーちゃん

「ぐ、がぁ!」

 

 元々ダメージを受けていた小猫は勿論、悪いタイミングで近付いてしまったフリーサも痛手を負う。

 そして蓄積していたダメージ、連続で受けた大ダメージによって小猫とフリーサがダウン。

 これで足止めができる者はレイナーレのみ。しかも守りながらの戦いでは分が悪すぎるだろう。

 ……一人で、守りながらの戦いならばの話だが。

 

イッセー

「おっし!これで四回倍加、今の俺のMAXパワーだ!下がってろレイナーレ」

レイナーレ

「悔しいけど、今の貴方にとって私はお荷物ね……まさか貴方に守られる日がくるなんて思わなかったわ」

 

 二人が倒されるのと倍加が限界まで達するのはほぼ同時であった。同時にレイナーレの役目も終わった。

 複雑な思いを胸に抱いたまま、レイナーレは吹き飛ばされた小猫とフリーサを回収してイッセーとドーナシークの戦場から距離を取る。

 勿論逃げる気はない。完全に戦線離脱はせず、最後まで見届けるつもりではある。

 何故なら裏切り者のドーナシークの最期を見届けるのは上司の義務だと思ったから……だと思う。

 

イッセー

「歯ぁ食いしばれ、二人の仇を取ってやる!」

ドーナシーク

「なってしまったものは仕方がない、全力で返り討ちにしてやろう!」

 

 ドーナシークがバーストステッキを構えると同時にイッセーも拳を握って突撃した。

 すかさず牽制用の槍を何本か放つが、全て片手で弾かれる。

 弱い攻撃は無意味と判断したドーナシークは牽制用とは違う特大の槍を投げた。

 流石に弾くのは難しいと判断したのか、槍を受け止めようとはせずに避ける。

 

ドーナシーク

「こいつ……いい判断力を持っている!」

 

 一瞬驚いたが、本気の槍は受け止められないと思ったドーナシークは更に巨大な槍を放ち続ける。

 イッセーも回避に徹しながらも近付くが、流石に主人公といえど全ては避けられない。

 まともに食らってこそないが、何発かは体を掠ったので軽く出血している。

 だが数箇所に傷を負っただけで格上のドーナシークに近付けたのは安い。

 ドーナシークも迎撃用の槍を出そうとするが、今からでは間に合うはずもなかった!

 

ドーナシーク

「槍の生成が追いつかん──!」

イッセー

「ぶっ飛べ!変態糞堕天使!」

 

 イッセーの渾身の一撃がドーナシークを殴り抜ける!

 三回の倍加でも原作のレイナーレが一撃で倒されるほどのダメージになる。

 なので四回倍加された一撃をドーナシークが防ぎきれるものではない。

 攻撃される瞬間にバーストステッキで受けようとはしたが軽減程度にしか効果がなかった挙句、肝心のバーストステッキがバラバラに砕けてしまった。

 これによってドーナシークは火力を失ってしまったことになる。

 しかもバーストステッキで受け止めたにも関わらず、天井に激突するほどの衝撃がドーナシークを襲った。今ので大きなダメージを受けてしまったので、まさにドーナシークにとって絶体絶命。

 ……しかし、残念なことに運命はイッセーばかりに味方するわけではなかった。

 

『RESET!』

 

 突然聖堂に響く声。その瞬間イッセーから力が抜けてしまう。

 そう、パワーアップの時間切れ……タイムアップである。

 

イッセー

「な!?」

レイナーレ

「そんな……!」

 

 赤龍帝の篭手の強化には制限時間がある。

 禁手状態ならば、禁手化が解けるまでパワーアップしたままだが、通常時ではそうはいかない。

 一度リセットされてしまえば、また十秒毎に強化しなければならないのだ。

 幸いなことに後一回は最大まで強化できるほどの魔力がイッセーには残っている。

 しかし……イッセーだけでは限界どころか一回の倍加すら不可能だろう。

 一応レイナーレがまだ残っているので少しなら時間稼ぎができる。

 だが精々一回分、多くて二回が限度だ。それ以上は望めない。

 レイナーレが万全の状態であればまだ違うかもしれないが、レイナーレも結構消耗している。

 バーストステッキが壊れたとはいえ、二回のみの倍加では確実に勝てるとは言いがたい。むしろどちらかというなら難しい方だろう。

 しかも二回というのは運がよければの話。現実的に考えて一回しか無理と思うのが普通だ。

 たったの一回だけの倍加ではドーナシークには敵わない……どう見ても完全に詰んでいる。

 

ドーナシーク

「ふぁあーっはっはっはっは!最後の最後に笑うのは私のようだな!」

 

 今この瞬間、ドーナシークは勝利を確信した。

 確かに火力こそ失ってしまったが、下級悪魔一人程度ならば自分でも充分倒せるからだ。

 他の障害であった三人はダウン。部長と副部長はまだ到着しない。

 オマケに唯一残ってるレイナーレも弱っているときた。

 後は目の前の二人を撃破し、アーシアの神器を頂く。まだこない二人とは戦わずに逃げてしまえばいい。

 一番の強敵とは戦わずに済むのだ。これで勝利を確信しない方がおかしい。

 ドーナシークは最早一麻きゅんをこの手に握ったも同然の気持ちになっていることだろう。

 だがな?ドーナ……じゃない、ドーカシータよ。

 例え勝率99%だろうが、まだ勝敗が確定してないのに勝ち誇った奴は必ず負けるんだよォ!!

 

イッセー

「あ!」

ドーナシーク

「ぐおぉ!?」

 

 突然変態糞堕天使が叩きつけられていた天井が崩れた。

 かなりの衝撃だったので、崩れただけならそれほど驚かない事態だろう。

 イッセー達が驚いたのは天井が崩れたということではなく、天井を崩したと思われる何かであった。

 その物体を一言で表すとコロコロローラー。あの掃除に使う道具である。

 

レイナーレ

「あれは何なの!?身長約183cmのドーナシークが小さく見えるほどでかい!」

 

 一体これは何なのか?偽紳士(ド変態)堕天使を攻撃する為の武器なのか?

 ……はいそうです堕天使のおっさんを叩きのめす為の武器ですよ~。

 多分もうどんな武器かはわかってると思うので、皆さんもご一緒に!せーの!

 

一麻

スプラローラーだッ!

 

 ……三人称SIDEだと思った?残念!()()()()()S()I()D()E()でした!

 このままビッグライトで二倍にまででかくしたローラーでおじ様をぶん殴る!

 

ドーナシーク

「どわああああ!!」

一麻

「イエーイ☆私だよ!」

 

 それと同時に僕、参上!実はずっと天井から様子を窺ってたんだよね。

 上手い具合にナナナシシシが天井にぶつかってきたのでそれに合わせて破壊。ナイスコンビネーション!

 ちなみに聖堂の様子はすけすけゴーグルくんで透視してチェックしてました。

 服が透けないように調整するのは苦労したぜぃ。おじさんの下着姿とか絶対見たくないし。

 

イッセー

「一麻!なんで戻ってきたんだ!?」

一麻

「確かに一度は逃げたけど、姉さん達が心配なんで帰ってきたんだ」

 

 それに姉さん達が負けたら追われるじゃないか……そんなの御免だよ。

 まあ原作主人公とその仲間達なんだから負けることはないとは思うが……。

 世の中には負けイベントというものがある。今回がそれじゃないとは限らない。

 まあ十中八九勝つとは思うけど、過信は失敗の元さね。

 

ドーナシーク

「ぐぅ……私としても、探し出す手間が省けて助かるが……」

一麻

「今は僕を捕まえるどころじゃないって感じ?まともに食らっちゃったもんね」

 

 最早ドコデモナクはまっすぐ立つことすらできず、少しフラついている。

 まあよく考えれば当たり前か。耐久力は不明だけどイカちゃんを確一にできる攻撃力だし。

 むしろまだ倒れない変態紳士の方が凄いのかもしれない。

 

ドーナシーク

「確かにな……だが!絶体絶命なのはそちらも同じことだろう!?」

一麻

「そうだねぇ。姉さんの倍加は消えちゃったみたいだし」

ドーナシーク

「つまり再度倍加する前に赤龍帝を倒してからレイナーレを撃破すれば勝てる!一麻も神器を持っているようだが、神器を使われる前に倒してしまえば済むことだ!」

イッセー

「ぐ……舐めんなよ、すぐに倍加を終わらせてもう一度ぶっ飛ばしてやる!」

ドーナシーク

「もう一度限界まで倍加などさせはせん。諦めろ赤龍帝」

 

 なるほど……確かに僕一人だとかなり危ない状況だ。

 ビッグスプラローラーはでかすぎて近接戦闘をするのに適してない。

 さっきみたいに不意打ちなら勝てるだろうが、もう一度食らってくれるとは思わない。

 そして残念なことに今の僕に強力な武器を出せるほどの魔力は残ってない。

 かといってスプラローラーを送還すれば、その隙を突かれるだろう。

 せめて武器召喚に必要な魔力量が武器じゃない道具並なら召喚できたんだけど……。

 だが、何か勘違いをしているんじゃないのか?この駄目紳士。

 この神器……もとい、俺の真骨頂はサポートにある!

 

一麻

「この僕が、何の作戦も考えずに戦線復帰すると思うの?」

ドーナシーク

「ほう?どんな作戦を思いついたのか、是非教えて欲しいものだ」

レイナーレ

「一麻様なら……一麻様なら一発逆転の策をお考えになられているはず!」

 

 夕麻ちゃんからのプレッシャーが凄いよぉ!流石堕天使のお姉さん!

 その期待に添える最高であり、簡単な作戦を見せてやろう!

 行くぞォォォォォォォォォッッ!!!

 

一麻

「ドーナシィィィィィィィック!」

ドーナシーク

「な、なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一麻

「抱っこぉ!」

 

 僕は思いっきり両手をドーナシークに向かって突き出して宣言した。

 変態なるエセ紳士ならば必ず引っかかるはずだ。何故なら奴はショタコンだからな。

 この可愛いショタからのお願い攻撃に耐えられるはずがない。

 更に引っかかりやすくする為にビッグスプラローラーは送還した。

 え?さっきは送還する隙はないとか言ってなかったかって?なんのこと?

 ともかくどうよ?この完璧な作戦。この作戦を破った者は誰一人としていない!

 そうそう、この作戦を実行するのは今回が初めてじゃんとか言った奴は乳首引き千切るから♪

 

ドーナシーク

「………………」

レイナーレ

「う、羨ましい……駄目よ、飛び込んでは駄目。我慢よ私」

イッセー

「くそ、これが作戦じゃなければすぐにでも止めるのに……俺が弱いばっかりに!」

 

 先程までとは打って変わり、静けさが聖堂を包む。

 静かじゃないものと言えばレイナーレと一誠の呟き、後はブースト!という声(マダオボイス)ぐらいだろうか。

 そんなこんなで数十秒後、黙りこくっていた変態天使が遂に口を開く。

 

ドーナシーク

「こ……こんな見え見えの罠に……罠に……!」

 

 あらやだ失敗?

 

ドーナシーク

「引っかかる以外の選択肢があるはずないだろうがァァァ!!」

 

 一瞬でも失敗したと思った俺が馬鹿だったわ。うん。

 両手を伸ばした体勢の僕に向かってドーナシークが飛び込んでくる。

 顔は完全ににやけまくっており、攻撃や拘束が目的ではないのは明白。

 ここまで上手く行くと自分で自分がちょっと怖くなるけど、まあよし!

 さあ、ここからは俺のステージだ!一切のシリアスは許さんぞ!

 

一麻

「はい顔面ビンタァ!」

ドーナシーク

「ぶふぉ!?」

 

 バチーン!といういい音が聖堂に響いた。流石にこれは予想外だったらしい。

 ビンタの勢いで地面に倒れたドーナシークに僕は追撃をかける。

 まずは足蹴にして動きを封じます。

 

一麻

「あはは!簡単に騙された!変なのー♡」

ドーナシーク

「ぐ、悔しい……でも可愛い!」

一麻

「このポジションだとまるで僕がご主人様、君が奴隷みたいだよね?だから奴隷みたいな君に僕からのプレゼントをあげちゃうよ☆装備魔法カード発動!魔界の足枷!」

 

 踏んでる間に召喚しておいた魔法カードで攻撃力、守備力共に下げる。

 足枷だから動きづらくなっているはずなので、ここからはハードなSMプレイ開始である。

 そういえば道具であれば魔法とかも使えるのかな?一応今のも魔法カードだし。

 まあそれは後でたっぷりと検証するとして、今は踏み続けることに集中だ。

 ……色々ともうすぐ終わりだろうしねぇ?

 

一麻

「ほらほら、ここかな?ここがええのか~?」

ドーナシーク

「ぐぅ……痛気持ちいいぞぅ……もっと踏んでくれ!」

一麻

「ほいほーい」

 

 そこまで望むのなら仕方ないな。お望み通りにもっと踏ん付けてやろう!(ノリノリ)

 ……と見せ掛けて踏むのではなく思いっきり蹴っ飛ばしてみる。

 流石にかなり痛かったのか、苦しそうな表情を浮かべた。

 

ドーナシーク

「ぐぁ……不味い、このままだと禁断の扉を開いてしまう!」

 

 駄目だこいつ、早く何とかしないと……。

 何かすればするほどパワーアップするとか危険過ぎる。

 それに()()()()はもう充分だろう。俺は足を退けた。

 これ以上は怖くて踏んでられねぇ!こっちから踏み始めたけどもうお断りじゃ!

 そのまま僕は背を向けて歩き始める。

 

ドーナシーク

「何故踏むのをやめる!もっと私を踏みつけろォ!」

 

 突然踏みつけを止められたのが不満らしく、僕を追いかけようとした。

 しかし、魔界の足枷のせいで上手く動けずに僕から距離を離されてしまう。

 

一麻

「もう踏みつける必要はないかなって思ってさ。もう充分稼いだしね」

ドーナシーク

「稼いだ?何を……まさか!?」

 

 今更何の為に僕が足蹴にしていたのかに気が付いたようだが、もう遅い!

 恨むのなら僕ではなく、罠だとわかっていたのにあえて引っかかった己を恨むのだぁ!

 慌ててドナドナークがイッセーの方へ振り向くのと、姉さんの倍加が完了するのは同時だった。

 

イッセー

「よくもあんな羨ましいことを……絶対に許さねぇ!!」

 

 そう叫ぶと同時にイッセー姉貴は飛び出す。

 勝ち目がないと踏んだのか、下級マゾ堕天使も急いで逃げようとした。

 だが僕が装備させた魔界の足枷のせいで移動速度は大幅ダウン。当然空中にも逃げれない。

 仲間を裏切り、バーストステッキも壊した愚か者に最早味方してくれるものはいなかった!

 

一麻

「自制できない変態は害悪だ、赤龍帝様の渾身の一撃を受けて敗北しろ!フナッシーク!」

フナッシーク

「いや、私の名はドーぬがぁぁぁ!?」

 

 わざと間違えて呼ばれた名前を訂正しようとしたのが仇となり、防御行動すらできずに一誠お姉ちゃんの一撃をモロに食らってしまった。

 今まで蓄積されたダメージも合わさったのか、既にフナッシークの瞳に光はなくなっていた。

 姉さんが拳を引っ込めると同時にフナッシークの体も地面へ崩れ落ちる。

 この瞬間、勝敗は完全に決した。僕の、僕達の初めての戦いは勝利に終わったのだ!

 や っ た ぜ 。




作者
最初の方は三人称SIDEかもしれない(断言はしてませんでしたよね!)などと、その気になっていた読者の姿はお笑いだったぜ。腐☆腐」
一麻
「おい作者」
作者
「ん?」
一麻
「今一人用のポッドに乗るとモテモテになるらしいぞ」
作者
「」

 ウィィィィン……カシャン

ミルたん
「……で、このボールみたいなのを潰せばいいにょ?」
一麻
「うん、お願い」
作者
「え、ちょ!?」
ミルたん
「わかったにょ!……ふんぬッ!!」

 ミシミシミシ……メキメキメキ!

作者
「自分の改変キャラに殺されるとは、これも二次小説作家の定めか……」




 はい、茶番はここまで!今回も読んでくださりありがとうございます!
 上手くギャグとシリアスを融合した展開にできていたでしょうか?
 少なくとも予想が当たらないような流れにできていたらなと思う次第。
 まあイッセーがトドメを刺す展開は予想してた人が多そうですが。
 それでも一麻の行動は予測できなかったことを期待しよう!
 次回はもっと早く更新できるといいなぁ……。(ポーヒー

 地味にアーシア生存ルート。悪魔化させるべきか否か……悩むなぁ。
 え?騎士?そういえば完全に空気だったね。
 まあ木場ちゃんはエクスカリバー編で活躍するから許してちょんまげ♡
 ちなみに次の章にて原作では七回は倍加できていたはずなのでこの時点では三回が限界、事前に赤龍帝の篭手であることを知ったので一回分増えて最大四回できるようになった……という設定です。独自設定なので矛盾点があるかもしれませんが、作者は原作の小説を持ってないので笑って許して!




 今回召喚した道具一覧

『すけすけゴーグルくん』
 様々な物体が透けて見えるというエロ漫画に出てきそうなゴーグル。
 実際原作では服どころか下着すら透視してしまっている。
 今回のようにちゃんと使えば普通に便利な道具ではあるのだが……。
 ちなみに人体は何故か透けない。ご都合主義ですねぇ。

『ビッグライト』
 光を当てた物体を大きくする効果を持つライト。
 そのままの召喚は不可能だったので、通常の二倍にしか大きくできないという感じに弱体化して召喚した。
 それでも組み合わせ次第では強力な効果を発揮できる。

『スプラローラー』
 コロコロ転がしたり振ったりすると強力なインクが飛び出すブキ。
 あのゲームで不意打ちと言ったらこれだよね!てとこで召喚された。
 残念ながらダイナモローラーは魔力不足で召喚できなかった……。
 巨大化したことにより攻撃範囲がダイナモ以上に広がっている。
 ただし確一範囲はそのままなのでキル性能はそれほどでもない塗り特化。

『魔界の足枷』
 装備した者を弱体化させるというちょっと変わった装備魔法カード。
 ダメージはコントローラーに行かない代わりに行動制限効果がある。
 当初は召喚する予定は一切なかったのだが、最近作者が3DSにて配信されている遊戯王の無料ゲームにハマった影響で急遽追加で召喚となった。

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