やはり俺がボーダーA級部隊隊長をやっているのは間違っている。-改訂版ー 作:新太朗
ワートリはジャンプからS.Qに変わるが連載するには変わりない。
頑張って更新していこうと思う。
では、そうぞ。
葉山と一色との話し合いの次の日、急遽生徒会選挙をする事になった。それは生徒会長に雪ノ下が立候補したからだ。
候補が二人のため選挙をする事になった。雪ノ下が立候補しなければ一色が生徒会長になっていた。まったく迷惑な話だ。
ちなみに生徒会長以外の役職はもう決まっていた。まあ、生徒会で一番面倒なのが生徒会長だから誰もやりたがらないからな。
ついでに言うと綾辻は前回の生徒会に続き副会長をするらしい。まあ、ボーダーの『顔』である嵐山隊のオペレーターは他とは仕事量が違うからな。
だから生徒会長をしながらは無理だそうだ。オペレーターで無理なら戦闘隊員ではなおの事、無理だ。
それはさて置き、一色を生徒会長にするため雪ノ下を落選させるために下準備をしておくか。念には念をしておかないとな。
やる事は簡単だ。これまで雪ノ下がやらかした失態を全生徒にバラせばいい。とは言え職場見学での事や文化祭の事はもう知っている生徒が大半なので他の事をだ。
例えば未成年でバーに行った事や夏休みで行ったボランティアで小学生のいじめの問題に勝手に奉仕部の依頼として乗り出そうとした事、修学旅行で出来もしない恋愛相談で危うく人間関係に大きな溝を作ろうとした事など……上げたらキリが無い。
それだけの事を雪ノ下はやって来たのだ。いや何もしなかったと言った方がいいかもしれない。
さて、そろそろ始めるか。雪ノ下を落選させるか!!
「浅葱。それで準備は?」
「バッチリよ!いつでも行けるわ」
俺は浅葱に頼み、雪ノ下のこれまでの事をSNSなど総武高校の生徒がよく使う掲示板などに書き込んでもらった。
これで大方の準備は完了した。もう一押ししておくか。
俺は三年の教室に向かった。犬飼先輩と荒船先輩に会うためだ。二人に頼み一色に票を入れてもらおうとしている。
「犬飼先輩、荒船先輩。ちょっといいですか?」
「あれ?比企谷ちゃん。どうしたの?」
「どうした?比企谷」
今日、この二人の部隊は夜が防衛任務だから良かった。
「実は今日の生徒会長選挙で1年の一色いろはと言う生徒に票を入れていただきたいんです」
「1年の一色いろはって子に?別にいいけど」
「まあ、3年で……雪ノ下に入れる奴は少ないからな」
そうだよな。文化祭でやらかした事だしな。それはこっちとしても都合がいいな。
「そうですか、分かりました。ありがとうございます」
「またね比企谷ちゃん」
「またな比企谷」
俺は二人にお礼を言って3年の教室を後にした。次に向かったのは1年の教室だ。
総武1年でボーダー関係者はそこそこ居る。まず夜架に染井、歌川、菊地原、古寺と、とりあえずはこれ位か。
その内、歌川と菊地原は遠征で今は居ない。古寺は防衛任務中のはずなので居ない。そこで俺は染井の居る教室に向かった。
ちょうどいい事に染井が教室から出てきた。
「染井。ちょっといいか?」
「比企谷先輩?どうしたんですか?」
「聞きたい事があってな。一色いろはって知っているか?」
「……一色さんですか?」
染井は少し考える素振を見せた。流石に分からないかもしれない。
「……確か今日の生徒会選挙の一人で隣のクラスの人だったと思いますけど。一色さんの何を聞きたいんですか?」
「ああ。一色ってどの位、人気があるんだ?」
「……男子には可愛いとそれなりに話題になっていて、女子には葉山先輩を狙っているって噂になっていてあまり好まれてはいないですね」
一色が葉山を狙っているって1年ではそれなりに知られていたんだな。だからこそ、それを面白く無いと思っていた女子達が一色を生徒会長に推薦したのか。
一色の自業自得とはこれは酷いな。
「そうか。ありがとな染井、助かった。助かったついでに一色に票を入れてくれないか?」
「それは構いません。一色さんか雪ノ下先輩のどちらに入れた所で私にはそれほど関係ないので」
「……まあ、大抵の生徒はそうだよな。知り合いにも一色に票を入れてもらえないか聞いてもらえないか?」
「いいですよ」
俺は染井と別れて2年の教室に戻る事にした。これで下準備は完了だ。後は選挙の結果を待つばかりだ。
楽しみだな、雪ノ下がどんな顔をするか。
そして放課後になり全生徒は体育館に集まった。この時季、体育館の床は冷たい。それは他の生徒も思っていた。
「……ああ~床、冷たいな~」
「そうだよな。早く終わってくれないかな?」
「それでお前はどっちに入れるんだよ」
「もちろん一色さんだよ」
「お前も?」
「それりゃそうなるよ。文化祭で委員長の暴走を止められなかったんだぜ?それなら一色さんの方がいい。それに一色さんってクラスメイトから推薦されたらしいんだよ。それってそれだけ人気って事だろ」
「だよな!他も一色さんに入れるようだし、これはもう結果が見えただろ」
一色と雪ノ下の事を話しているのが聞こえた。人気は一色の方が上だろ。さっき話していた奴も一色に入れるようだし問題は無いな。
そう言えば、雪ノ下は生徒会長になるにあって何もしていない。自分が選ばれるだろうと思っているんだろ。
まあ、そっちの方がこちらとしては都合がいいな。
そしていると一色と雪ノ下が壇上に上がってきた。一色はどこか不安げな表情をしていたが、こちらを見た瞬間に一気に明るい表情になった。
葉山でも見つけたのか?
一方、雪ノ下は自信に溢れた……いやあれは傲慢な王のような顔をしていた。自分が生徒会長に選ばれると本気で思っているらしい。
本気で雪ノ下が哀れに思えてきた。そんな事を考えていると壇上に上がった雪ノ下と視線があった。
俺と視線が合った途端、顔を歪めて睨んできた。ホント、睨んだ所で俺が怯えるとでも思っているのか?だとしたらバカだな。
周りの生徒はいきなり雪ノ下の表情が険しくなった途端、ざわつき始めた。
「お、おい……雪ノ下はどうしたんだよ。顔、怖いんだけど……」
「あ、ああ。あれが視線で人を殺せるってやつだな。目を合わせない方がいいな」
「怖っ!?マジでどうしたんよ……」
「どうしたの雪ノ下さんは?やっぱり雪ノ下さんに入れるの辞めようかな……」
俺への睨みがまさかの出来事を起こしてしまった。残念だな雪ノ下、折角票を入れてくれる生徒が居たのに。
そうしている内に二人の演説が始まった。
『初めましてみなさん。1年の一色いろはと言います。私はクラスのみんなから推薦で生徒会長になることになりました。最初は不安でした。ですけど、私の周りには私を支えてくれる人達が居る事を知りました。ですので精一杯、生徒会長を務めたいと思いますので、清き一票をどうぞお願いします』
一色にしては中々の演説だったな。生徒達からは拍手が起こった。それに一色のやつ、『クラスのみんなから推薦で』と言った。
それは他のクラスからしたら一色いろはという生徒は絶大な人気者と言う事だ。そして一色のクラスメイト……特に一色を推薦をしようと女子からしたら面白くない展開だろ。
なんせ元々、やる気が無かったのに今では自分から生徒会長になろうとしているのだから。
『皆さん。2年の雪ノ下雪乃です。私はそこの一色いろはさんがいじめられていると知りました。人の悪意によって今、生徒会長にさせれているので、私が生徒会長になった暁にはこの学校からいじめを撲滅したいと考えています。どうか、清き一票を』
雪ノ下はそれだけ言って壇上から降りた。少しの沈黙から生徒達は一色のクラスを見た。ホント、雪ノ下って予想外な事を平然としてのけるよな。
折角、一色のいじめを隠していたのにそれをバラすんだからな。教師達も色々と話しているのが見える。
一色の担任と思える教師を中心に話していた。
まさか一色の推薦がいじめだと分かっていなかったんだから。それにいじめがあると表ざたになれば学校としても死活問題だ。
いじめがある学校に態々、自分の子供を預ける親はいない。だから学校は必死になって隠す。それを雪ノ下は全生徒が居る前で堂々と喋ってしまった。
すると一色がまた壇上に上がってマイクを取った。
『みなさん!!私は確かに雪ノ下先輩の言う通り、いじめの一環で生徒会長に推薦されました。ですけど、私は考えました。私を推薦した人達を見返して後悔させてやろう!と。ですのでみなさんは私が可哀相とかそんな事を考えずに投票してください!!』
一色の発言にザワついていた生徒達が静まり返った。今の言葉は俺が一色に前に言った事だ。推薦した連中を見返してやろうと。
それから予定通り投票が行われた。学校側としては中止にしたかったが一色のやる気に関心したようだった。
そして選挙の結果が次の日に発表になった。
事前に下準備をしたといえ、結果は俺の予想を遥かに超えるもだった。それはと言うと一色に入れらた票はなんと、全生徒の97%だった。
これには驚いた。80%位は超えるだろうと思っていたらまさか97%だとは思わなかった。
これで一色が生徒会長になり雪ノ下は落選した。
一色はクラスの自分を推薦したいじめの主犯を見返す事が出来た。その時の一色のざまぁ見ろと言わんばかりの顔は推薦した女子達に苦虫を潰したような顔にさせた。
そして俺は雪ノ下の敗北に塗れた顔を見る事が出来たので満足した。
まあ、こうして生徒会選挙は終わった。落選ざまぁ雪ノ下!!!