五年前―――。世界の五分の一を支配する大国、永きに渡り圧制を敷いていたアーカディア帝国は『革命』により、その負の歴史へ終止符を打たれ、滅んだ。
その後、帝国に変わり革命軍を率いたアティスマータ伯によって、アティスマータ新王国が誕生。新王国では帝国から解放された国民が平和に幸せに暮らしていた。

そんな中、国民達の間では語り継がれている物語が一つだけ存在する。それは、あの『革命』は『黒』と『銀』―――、二体の『竜』により、成し遂げられたのだと。

帝国を焼く業火でその身を照らす『黒』と『銀』の『竜』。
縦横無尽に空を駆け、最強とされ、空を支配し、意のままに力を振るう帝国の『竜』たちを次々に地へと落とした『竜』。

その正体、目的は一切不明。姿でさえ正確に確認された訳ではない。実在していたのかさえ謎に包まれている。

その『竜』は滅びの悪魔。

その『竜』は救いの英雄。

国民は敬意と恐れを称して二体の『竜』をこう呼んでいる。

『黒き英雄』と『銀色の狩人』と―――。



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