第零遺跡の「鍵の管理者」   作:奈々歌

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アイリ可愛いですよね!ね!

では、どうぞ(笑


再会。そして編入。

 

 

 

 

 

「そういえば、ノエルさんは名前を半分しか覚えていないほど記憶を無くしているのに自分の年齢などは憶えているのですね」

 

学園長室を出た後。今日からこの部屋に暮らして頂戴と渡された紙の場所へノクトに案内してもらっていると、疑問に思ったのかノエルに尋ねてくる。

 

「ん? あぁ、その辺は昔知り合いと一緒にしたんだ。見た目とか身長とか同い年みたいだったからね」

 

「そうなんですか。確かに私よりも年上みたいな見た目ですよね、納得です」

 

「ちなみに『ノエル』にちなんで、誕生日はクリスマスってことにしてるんだ」

 

ノクトとそんな話をしていると目的の部屋にたどり着いた。

 

 

「案内ありがとねノクト」

 

「Yes.頼みごとがあればいつでもお申し付けください。ノエルさんは命の恩人ですので」

 

「わかったよ。なんか困ったことがあったら頼らせてもらうね」

 

「Yes.お任せください。リーフレット家の名に懸けてお答えします」

 

ノエルは一礼するノクトに微笑みながら軽く手を振り、部屋へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

部屋は机や本棚、ベッドなどが置いてある一人部屋だった。

 

ノエルは窓際に二本の機攻殻剣を立てかけてベッドに座り一息つく。

 

「はぁ、疲れたー。本当に学園に通うことになるとはな…どうなることやら…」

 

ノエルはこれから始まる新しい生活に若干の不安を抱きながら、夕焼けの日差しに照らされて輝く白色と銀色の機攻殻剣を眺めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朝です。起きてくださいノエルさん」

ノエルはドアの向こうから聞こえる声で目を覚ます。

 

「んん……。ノクト?」

 

「Yes.そろそろ起きて朝食を摂りませんと、学校に遅れてしまいます」

 

そうだった。今日から学園に通うんだったなと思いつつ体を起こし軽く身支度をすると、ノクトと共に食堂へと向かった。

 

 

「見て! あれが噂の転入生らしいよ!」

食堂に着くと、周りの女生徒達がノエルを見てなにやら話している様子だった。

 

「なんか注目されてる気がするんだけど……」

ノエルはパンや目玉焼きなどをトレイに取りながらノクトに尋ねた。

 

「Yes.昨日はあれだけ目立ちましたから無理もないかと」

 

ノエルはそんな周囲の視線を気にしながら、座るための席を探していると久しぶりに見る見知った顔の兄妹を見つけた。

 

「ルクスに……アイリか?」

 

名前を呼ばれた兄妹はノエルを見て、驚きの表情になる。

 

 

「えっと…もしかしてノエル!?」

「ノエル兄さんじゃないですか! どうしてここに?」

 

「なんか俺もここに通うことになっちゃってさ…」

ははっ、と笑いながらどこか遠い目をしながらルクスの隣に座る。

 

「ルクスさんもアイリも知り合いだったんですね」

ノクトはアイリの横に腰を下ろした。

 

「ルクスとは最近王都のほうで会ったけど、アイリとは五年ぶりくらいになるのかな?」

 

「そうですね。ノエル兄さんは一切連絡をよこさないですからね」

アイリは少し拗ねた様子で視線を向けてくる。

 

「いや、俺って手紙とか苦手だしさ……。はい、ごめんなさい…」

アイリの向ける視線にノエルは勝てず、素直に謝った。

 

「まぁ、ノエル兄さんがどこで何していようと私には関係ありませんけどね」

 

「Yes.アイリは『久しぶりに会えてとても嬉しいです。ノエル兄さん』と言っております」

 

「勝手に意訳しないで下さいノクト!!」

アイリは顔を赤くして否定する。

 

「でも、学園に通う男が僕だけじゃなくて良かったよ」

ルクスは安堵の息をついた。

 

「確かに一人よりは気が楽だな」

ノエルもそのことについては同感だった。

 

「そもそもルクスはなんで通うことになったんだ? 俺は女王に言われたからだけど……。もしかしてルクスも?」

 

「ええっと……。本当は機竜の整備の依頼で来たんだけどね……」

そこまで言いかけると、苦笑いを浮かべて言葉を区切った。

 

「ルクスさんは女子寮の女湯で覗きに痴漢、さらには下着泥棒を仕出かし、捕まりました。そして不幸な事故であると証明するためにお姫さまと模擬戦をし、見事無罪放免となり整備士ではなく生徒として通うよう言われたそうです」

ノクトが代わりに教えてくれた。

 

「ざっくりと言うとそうだけどさ! その説明だと僕がまるで変態みたいじゃないか!!」

 

「ついに妹で欲情するだけでは飽き足らず、そんなことまで……見損なったよ」

 

「兄さん私をそんな目で見てたんですか……」

ノエルとアイリは軽蔑の眼差しをルクスに向けた。

 

「ちょっと! そんな目で見ないでくれる!?」

 

そんなルクスを見てノエルは笑うと、

「まあそれは置いとくとして、じゃあ昨日演習場で模擬戦していたのはルクスと姫さんだった訳だな。じゃああの攻撃は《ティアマト》のか……、まさかルクス『あの』機竜は使ってないよな?」

 

「うん。でも使わないとまずいかなって思いはしたけどね……」

ルクスそう言って、腰に下げている黒い機攻殻剣に触れた。

 

「ならいいさ…。ところで返済の調子はどうだい?」

 

「おかげさまで順調だよ。まだまだあるけどね」

ルクスはあははと苦笑する。

 

「順調なのはノエル兄さんのおかげでもあるんですからね? 兄さん」

アイリが話題に入ってきた。

 

 

 

ルクスとアイリは新王国設立時、恩赦として元皇族であった罪を許され仮釈放されている『咎人』だ。そのとき、同時に交わした契約で国家予算の五分の一に相当する借金を負わされている。

 

 

 

 

「まあ、女王から受けた『仕事』の報酬はほとんど可愛い妹のほうにいくようにしてるからね」

 

「可愛いは余計です! ですが本当に助かっています」

 

「なら良かったよ」

ノエルは手を伸ばし、アイリの頭を撫でる。アイリはやめてくださいと言いつつも振りほどこうとはしなかった。

 

 

「ルクスさんとアイリのやっている仕事は知っているのですが、ノエルさんはどんな仕事をしているんですか?」

ノクトは疑問に思い、ノエルに尋ねた。

 

「俺の仕事? 基本的には帝国支持派だった隣国に逃れた残党の排除とか遺跡周辺に出没した幻神獣の駆除だね。諜報部隊が情報を仕入れてこない時は暇なんだけどね」

 

「随分と危険な仕事をしているのですね」

 

「誰かがやらなきゃいけないことだからね。稼ぎもいいし、機竜の練習にもなる。そして可愛い妹のためにもなる一石三鳥だよ」

 

そういってノエルは立ち上がる。

 

「そろそろ行こうぜ。長話したから時間、あんまりないぞ?」

 

「そうだね、初日から遅刻はまずいもんね」

ルクスもノエルに続いていく。

 

「私たちも行きましょうノクト」

 

「Yes.そうですね」

こうして四人は食堂を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼らが今日からこの学園に通うことになった、ルクス・アーカディアとノエルだ」

 

ノエルとルクスは学園の校舎二階にある二年生の教室に来ている。

担当の先生である、ライグリィ・バルハートの紹介を受けてノエル達はすごく微妙な表情を作った。

 

「えっと…、ノエルです。よろしく」

 

「ルクス・アーカディアです。よろしくお願いします…」

二人はぎこちなく挨拶をしていく。

 

すると教室に小さなざわめきが起きた。

 

ノエルとルクスは顔を合わせ、

((はぁ……。帰りたいな))

 

そんなことを思っていると、

 

「あ。ルーちゃんとノエルちゃんだ」

 

声のした方を見ると、窓際の席に座っている女の子がこちらを見ていた。

 

「もしかしてフィルフィ……?」

 

「うん、久しぶりだね」

フィルフィはルクスの問いに答えた。

 

 

ノエルとルクスとフィルフィは歳が同じなこともあり、昔よく一緒に遊んでいたことがあった。

 

 

「学園に通うんだ? よろしくね、ルーちゃん。ノエルちゃん。」

 

「うん。こちらこそよろしく」

 

「よろしくな」

 

ノエル達が挨拶を交わしていると、ライグリィがせっかくなので近くの席に座るよう促した。そしてフィルフィの隣にルクス、その隣にノエルの順で席に座る。

 

 

「えっと、フィルフィさん。て呼んだ方がいいよね?」

 

「…………」

 

ルクスがそう言うと、フィルフィはプイッとそっぽを向いてしまった。

 

フィルフィの行動にルクスが首を傾げていると、

 

「フィーちゃん。でしょ?」

 

「えっ!? その呼び方で呼ばなきゃダメなの!?」

 

こくりと、フィルフィが頷く。

 

「でも、さすがにその呼び方をここで使うには……。ほらここ士官学園だしさ……」

 

ざわざわとクラスメイトたちがどよめきだす。

 

「静かにしろ。授業を始める」

ライグリィはそう言うと黒板に向った。

 

だがノエルやルクスは急な編入だった為、教科書を持っていない。

 

ノエルは隣の席の子に見せてくれるよう頼むと、快く見せてくれたので安心していた。そしてルクスの方を見ると、フィルフィに頼んでいるようだった。

 

「あの、フィルフィさん。教科書見せてくれない?」

 

「…………」

 

おもいっきり無視されていた。

 

「フィルフィあの、おねがいだからさ……ね?」

 

「…………」

 

ついにルクスは諦めてたようで、

「フィ、フィーちゃん。教科書見せてくれない……かな?」

 

「うん、いいよ。ルーちゃん」

 

その会話を聞いたクラスメイト達はクスクスと笑いだす。

 

「フィーちゃんだって」「可愛いー」「そういう仲なんですね」などさまざまな声が聞こえ、あのマジメなライグリィでさえ、笑いを堪えていた。

 

ルクスの顔が真っ赤になる。

 

隣ではノエルが「お前マジか…」って顔をしていた。

 

ルクスは今すぐ逃げ出したい気持ちを抑えて、授業を受けることになった。

 

 

 

 

 

 

ノエルはなんだか先が思いやられるなぁーとため息をついたのだった。

 

 

 

 

 

 

 






もう少ししたらノエルの神装機竜をだしていく予定なんですが、機竜の名前や神装。特殊武装の能力などは小説を書く前に決めていたのに武装のいい名前が思いつきません(笑

変な名前になっていても暖かい目で見てください(笑


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