ロリコンを滅する者『バックベアード』が幻想入り   作:にゃもし。

1 / 1
バックベアードの幻想入り

 

 

命名決闘法案=スペルカードルールが生まれる切っ掛けとなった『吸血鬼異変』

幻想郷を揺るがす大事件にも関わらず、こと人里にいる人間たちの認知度は低い。

それ故にか人間の中でこの異変について詳しく知る者は皆無に等しい。

だが、人間以外ならば話は変わってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

自分たちの根城である紅い洋館、紅魔館(こうまかん)ごと幻想郷に転移してきた吸血鬼レミリア・スカーレットとその従者たち。

幻想郷の妖怪たちが弱体化してることもあるが彼女は前もって準備してきたのであろう……幻想郷に到着した途端、周囲の妖怪を暴力で下して、次々と配下に治めていった。

 

 

しかし、やられる方はいい気分になるハズもなく……幻想郷を管理している八雲紫(やくも ゆかり)が幻想郷内の強い妖怪たちを引き連れて暴力という名の話し合いを執行する。

 

 

 

 

『少女移動中…』

 

 

 

 

紅魔館から少し離れた霧の湖、その上空にて幾つもの人影が宙に浮いている。

紫と彼女の式である九尾から始まり、祟り神と化した悪霊、魔界の神にして女王、花妖怪に山の四天王の一人……と、紫自らが声をかけた、いずれも幻想郷に名を轟かせる強者たちだ。

 

 

その強者たちは何をするわけでもなく……紅魔館の周囲を取り囲んで防衛に勤めている蟻のように蠢く大群に辟易していた。

吸血鬼の配下に下った妖怪たち、それらが立ちはだかるのは彼女たちの予想の内だが……その中に人間たちが混じることは予想外であった。

 

 

「紫様……あの人間たちは一体?」

 

 

九尾である(らん)が己の主人に問うと、紫が不愉快そうに片眉を上げて紅魔館に力を貸す人間たちの正体を明かす。

 

 

「あれは “ ロリコン ” どもよ」――――と。

 

 

やる気のない妖怪とは対照的に、多種多様な人種、民族で構成されたロリコンたちはギラギラと目を輝かせてヤル気に満ち溢れていた。

 

 

「方法は知らないけど……十中八九、当主たちの仕業ね」

 

 

紫は忌々しそうに答えた。

 

 

 

 

 

 

 

遥か上空で大軍を目前にして紫たちが攻めあぐねていると……

 

 

突如、地上にいる十数体のロリコンたち目掛けて、極太の光線が上空から落ちる。

光に当てられたロリコンたちは一瞬で全身を小麦色に焼かれて、断末魔を叫びながら倒れた。

 

 

すぐさま、妖怪とロリコンたちは光の発射元、頭上へと目を向けると……夥しい木の枝のような触手を生やした黒く巨大な球体が一つしかない大きな目を見開きながら空に鎮座していた。

 

 

その存在は眼下に群がるロリコンたちを凝視すると…

 

 

「このロリコンどもめ ! 」

 

 

威厳のある男の声でそう発し、その声が戦場に響き渡った。

 

 

「 “ ロリコンを滅する者( ロリコンスレイヤー ) ” バックベアード……ロリコンたちを追って、この幻想郷にやって来たみたいね」

 

 

紫たちが見ている前でバックベアードは瞳から光線を放ってロリコンたちを駆逐。

一方、地上にいるロリコンたちは空中に浮かぶバックベアードに対抗する手段がなく、一方的に数を減らされていき……妖怪たちは力の差に恐れをなしたのか一斉に散り散りに逃げ始め、戦場から姿を消す。

 

 

そして一体どこから聞きつけてきたのか、金髪の小さな人食い妖怪や、地底の化け猫が猫車にロリコンの死体を乗せて持ち去っていく。

 

 

ほどなくして、紅魔館の周辺で動く者はいなくなった。

あとに残るのはそれを成し遂げたバックベアード本人のみ。

 

 

「ロリコンどもには死を、死を、死を、死を…(残響音含む)」

 

 

一方的な虐殺が終えたのを見計らい、今まで傍観していた紫たちがバックベアードに近づく。

 

 

「お久しぶりね、バックベアード。外の世界にいるハズのあなたが幻想郷にいるのはロリコン絡みかしら?」

 

 

紫の質問に短く「うむ…」と頷いて肯定を示し…

 

 

「世界各地に点在するロリコンどもの気配が消えた。奴らの残り香を辿ると、ここ幻想郷に着いた。あとは見ての通り、ロリコンどもに罰を与えた。それだけだ」

 

 

言葉をいったん区切り、紅魔館の方に視線を向けると…

 

 

「だが、あの建物からロリコンどもの気配を感じる、る、る、る…(残響音含む)」

 

 

紫一行にバックベアードが加わり、特殊な性癖を持つ者(ロリコン)のみに限定されるが戦力が大幅に強化されたのであった。

 

 

紅魔館へと突入する一行、紫の能力を使えば時間をかけずに当主の元に辿り着けるのだが……ロリコン撲滅を謳うバックベアードと、完膚なきまでに相手の心をへし折りたい紫たち双方の意見が一致し、彼らは道中の敵を殲滅しながら異変の元凶へと向かう。

 

 

やがて豪奢な両開きの扉の前に到着、ここに至るまでに相当な数のロリコン、妖怪に妖精と遭遇したが、その全てがバックベアードの眼力と紫たちの力の前にひれ伏し道を譲り、ロリコンたちは嵐のような暴力をその身に受け、止めにバックベアードの光を浴びて灰となる。

 

 

無論、扉の前にも門番のように立ち塞がるロリコンたちがいるが……それらが幻想郷の猛者たちを食い止めることなどできるハズもなく……

 

 

「お前たちはロリコンか?」

 

 

「はい、そうですが…?」

 

 

「死ね! ロリコンども!」

 

 

「「ぎゃぁぁぁ――――――――っ!?」」

 

 

バックベアードの瞳から放たれた雷で一人残らず塵と化す。

 

 

門番のロリコンたちが倒されると同時に扉が不快な音を立てながら少しずつ開いていき……その扉の奥にある玉座に異変の首謀者が待ち構えていた。

 

 

「ようこそ紅魔館へ」

 

 

紅魔館の主、レミリア・スカーレット。

幼い子供の容姿をしているが支配者特有の貫禄と不釣り合いな色気をその身から出している。

 

 

「戦意高揚で気持ちを昂らせているところを悪いが……」

 

 

彼女は宣言する。

 

 

「紅魔館は降参しよう」

 

 

突然の降伏に眉をひそめて互いに顔を見交わす。

この面々なら致し方なしか……と肩を竦めて見せる中、紫が「なるほど…」小さく呟く。

 

 

「ロリコンどもを駆逐するために、この “ 幻想郷 ” を利用したわね?」

 

 

紫の詰問に対してレミリアは牙を見せるように口の端を上げて妖しく笑う。

 

 

「さてね?」と…

 

 

こののちに幻想郷の妖怪たちと紅魔館の間に契約が結ばれ、危機感を募らせた妖怪たちは今代の博麗の巫女である博麗霊夢(はくれい れいむ)と相談、スペルカードルールが誕生した……と云われている。

 

 

双方にいろんな意味で痛みと記憶を残した吸血鬼異変……真に利益を得たのは数多のロリコンを葬ってホクホク顔のバックベアードと一部の妖怪だけかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今宵もバックベアードは幻想郷を駆け抜ける。

バックベアードの眼下には今まさに幼女に襲いかからんとするロリコンどもの光景が…

 

 

「このロリコンどもめ!」

 

 

「「ぎゃぁぁぁ――――――――っ!!!?」」

 

 

警告もなしに頭上からの熱線で燃やされ灰になるロリコンたち、地面に彼らの痕跡である黒い人影が色濃く残る。

バックベアードはそれを確認すると東の空へと飛んで消えていった。

 

 

ロリコンどもを狩るために……

 

 




 

(´・ω・)にゃもし。

いったい何処の誰が喜ぶのか、バックベアード様です。
鬼太郎設定じゃない方です。

何気にこのバックベアード様って強いのに……誰も使わない。
目から雷、ビーム、催眠術、真っ二つにされても死なない。
魔女に下僕にされた鬼太郎の行方を親切に教えてくれたりと、見た目のインパクトもあって好きなんですけどね。

バックベアード様をもっと活躍させたい。







※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。