オーガに捕らえられてしまった亜衣夢。絶体絶命の時にレミリアが助けに来てオーガに対し圧倒的な力の差を魅せ叩きのめした。そんな中で亜衣夢は自分の能力を土壇場で発揮したのだった。
静かな食堂に紅茶の注がれる音が響く。それと同時に高級感溢れる香りがあたりに漂ってきた。咲夜はその場にいる四人分の紅茶を入れ、皆に配る。
「どうぞ。今日の紅茶はいつもより良い物を使いました。」
「うおぉ・・・めっちゃ美味そう・・・・」
「本当、流石は咲夜ね。」
「・・・・」
「・・・・・咲夜。」
「はい、何でしょうか? お嬢様。」
皆が褒めているなか明らかに不機嫌な顔をしているのが二名。そのうちの一人レミリアが咲夜を睨みながら質問した。
亜衣夢はなぜそんなにも不機嫌なのかは理解できなかった。何が不満なのだろうか。と思っていた。
「あなたに問うわ。今日は何をイレた?」
―・・・・・は?『何を入れた?』何を言っているんだ?
亜衣夢はその発言があまりにもおかしく咲夜の方をチラッと見た。するとどういうことか咲夜は口笛を吹きつつレミリアから目を背け明後日の方を見ている。
これを見た亜衣夢は確信した。何か入れたな、と。
「え? なんの事ですか? 私わかりませーん。」
どうやらあくまでシラを切るようだ。レミリアの紅茶をみると明らかに色が違った。亜衣夢のは透き通った赤茶いろだが、レミリアのはなんと真っ青。
亜衣夢はあまりの咲夜の嘘と隠しかたの下手さに少し失笑した。とりあえずこの状況を楽しもうと紅茶を口にする。
するとレミリアは少しため息をつき、咲夜の方を再度見た。
「そう、じゃあ咲夜。」
「はい?」
亜衣夢がレミリアの方をよく見ると違和感があった。それもそのはず。左肘から先が無いのだから。それに気が付き今度は咲夜の方に目を向けると。悲劇は起きた。
「ソコに隠しているペンとスケッチブックと怪しい袋は何!!」
「きゃぁぁぁあ!!?」
「ぶふぅぅう!!」
「ちょ!汚い!」
「・・・・」
レミリアの分身のコウモリが咲夜のスカートを後ろから思い切りめくりあげたのだ。咲夜はたまらず前の方を抑えるが後ろはどうにもならなかった。
亜衣夢はその光景を目の当たりに口に含んでいた紅茶を盛大に吹き出しその被害は隣にいたものにも及んだ。
するとバサバサっとレミリアの言った通りペンとスケッチブックと怪しい袋が咲夜のスカートから落ちてきた。
「・・・・さて、なにか言うことは?」
「・・・・お嬢様。」
「なに?」
「逃げるが・・・・勝ちです!!」
「あ! こら待っ――――」
レミリアが立ち上がった時には既に咲夜は姿を消していた。咲夜がいたであろう場所には数枚のトランプが残されていた。
レミリアはそれを見てこめかみのあたりに青筋を立ててトランプを自分の羽で八つ裂きにした。
「あの駄メイドめ・・・・・」
「・・・・・(唖然)」
「あはは、いつも通りねあのメイドは。」
「・・・・・」
「ていうかあなた、なんでそんな不機嫌なのよ。」
レミリアは今の今までずっとしかめっ面をしていたパチュリーに問いかけた。パチュリーはいかにも不機嫌な顔をしてやっと口を開いた。
「・・・・なんで。ここにアリスがいるのよ。」
「へっ? 私?」
「そうよあなたよ、あ・な・た。レミィと亜衣夢がやっと帰ってきたかと思えばなんであなたまでついてきてるのよ。」
「何でってそれは――――」
時は戻り、亜衣夢とレミリアがオーガを倒して帰ろうとした時既に朝で日差しが木々の隙間から漏れておりレミリアは洞窟から出ることはできず亜衣夢に日傘の代わりとなれという始末であった。
さてどうしたものかと悩んでいるとき森の奥の方から誰かがやって来た。
「・・・・あら? レミリアじゃない。どうしたのよ。それに・・・誰?」
―いや、それこっちのセリフ。あなたこそ誰?お嬢様の知り合いっぽいけど。
シャンハーイ
「うおぉお! 何この小さいの! てか喋った!?」
「この子は『上海人形』私の人形よ。」
「亜衣夢、安心しなさい。あれは悪いやつではないから。」
「悪の塊みたいのにそんなこと言われたくないわよ・・・・まぁいいわ。私の名前は『アリス・マーガトロイド』一応魔法使いよ。」
「あ、自分は三紗亜衣夢です。紅魔館の使用人です。」
「レミリア、あんたもモノ好きね。」
「ふふ、そうかしら?」
「そうよ。ってかどうしたのよここで。」
「そう、それよ。実は・・・」
よ・・・少女説明中〜
『スペルカード』
ピチューン
「・・・・なるほどね。そういう事なのね。それならちょっと待ってなさい。家から持ってくるから。」
「いや、今のは一体な」
「あら、助かるわ。そうよ、あなた館に来なさい。少しの間お茶にしましょう。」
「あら、いいわね。ありがたくちょうだいするわね。」
―・・・・・(´・ω・`)
「・・・・・と、いう訳で私はここにいるのよ。」
今思えばすごく大変な思いをした。そう亜衣夢は思いつつ紅茶の飲み直していた。ルーミアに引き続きオーガ。連続で人喰い妖怪に会い対峙し生き残った。こんな体験は前の世界ではまず体験できないだろう。
それにアリスに会わなければ夜になるまでずっとあの洞窟の中か己が傘になるか。亜衣夢は心の中でアリスに合掌した。
パチュリーはその話を聞いて少し表情をゆるめた。疑いは晴れたが全部という訳ではないのだろう。だがある程度の緊張は解けたようだった。
「ふーん、あの白黒みたいに本を盗みに来たのかと。アレはちゃっかりしてるから。」
パチュリーがそう言うとアリスはムッとした顔をしてそちらの方へ向けた。
「しないわよ・・・私だってあいつの被害者なのよ?」
「あぁ、そうだったわね。お互い大変ね。」
「今度にとりに頼んでトラップでも作って貰おうかしら。」
「それがいいわ。」
『フフフフフフフフ』
―こ、恐え・・・・何この人達?いや、魔法使いか。どっちでもいい、とりあえず恐い。
「そうよ。みんな聞いて。」
今まで黙り込んでいたれが突然声を張り上げていった。皆の視線はたちまち声の方へ向かう。レミリアは何を言いたいのか誇ったような顔をしていた。
「昨日(実際には今日)は色々ありすぎて忘れていたけど、よく聞きなさい。遂に、亜衣夢の能力が開花したのよ!」
その発言でみな驚きを隠せなかった。亜衣夢自身もそれを忘れていて今思い出した。あたりがざわめく。視線は亜衣夢に集まった。
「凄いじゃない亜衣夢。元はただの人間なのに能力を発揮するだなんて。」
「いやぁ、俺も驚きでしたよ。」
「で? 名前はどうするの? というかどんな能力?」
「うっ・・・」
アリスの質問攻めに亜衣夢は一歩引く。そもそも亜衣夢はあの時何が起きたのかいまだに理解できていないのだ。記憶もオーガによる恐怖により曖昧。アリスがグイグイ来るたび亜衣夢は後ろに引いていく。
そして壁際まで追い詰められてしまう。
「アリス、そいつはオーガに怯えて何も覚えていない。けど代わりに私が覚えているわ。」
「そうなの? それならごめんなさいね。」
アリスは少々申し訳無さそうな顔で亜衣夢を見た。亜衣夢も同じような顔をして謎のお辞儀をした。アリスはレミリアの方をみてまた問いかけた。
「それでどんな能力なの?」
「ふふっ、そいつの能力は。」
「・・・・・」
あたりに謎の緊迫感が走る。亜衣夢は生唾の飲み込み心して聞いた。アリスは興味津々にレミリアを、パチュリーは紅茶を飲みつつ横目で見ている。
「今はそいつ能力を『モノを回復させる能力』とでも言っておきましょう。」
「モノを回復させる?」
「そう、亜衣夢は壊れたモノを元の状態へ回復させることが出来る。例えば・・・・そうね、ここに亜衣夢のお気に入り(笑)Tシャツがあるでしょ?それを、破きます。」
そう言うとレミリアは亜衣夢のTシャツを無慈悲に破り捨てたのだ。それを見た亜衣夢は目を大きく見開き盛大に叫んだ。
「ちょっと何しているのですかァァァ!!」
「さぁ! 直しなさい!」
レミリアはこれでもかと酷い仕打ちをしてきた。亜衣夢はやけくそになってTシャツを拾いに走っていった。目の前には無惨にも破り捨てられたモノ。一心不乱にそれらを掴む。
「ち、ちくしょぉぁあ! 元に、戻れ!!」
亜衣夢の声は虚しく広々とした食堂に響き渡るだけであった。掴んでいるモノは破れたままで何も変化しなかった。亜衣夢は濁った目でレミリアの方へ顔を向ける。
その時レミリアは「あーあ、失敗したwww」という目でこちらを見ていた。アリスは「ま、そんなものよね。」パチュリーは「あらら、お気の毒に。」
それらの意味が三人の目から伝わった。亜衣夢は何語かもわからない言葉を発してこの場を去った。
「・・・・あれは少しやり過ぎじゃない? レミィ。」
「そうかしら?」
「あまりイジメると後が怖いわよ? ああいうのは怒ったとき何するか分からないんだから。」
「・・・そうね、少し控えるとしますか。」
そして三人は再び紅茶を飲み直した。その後何食わぬ顔して咲夜が戻ってきたのでデザートなどを出させて他愛の無い会話が始められた。
その頃亜衣夢は・・・・・
「戻れぇ~! 治れぇ~!」
自室にてまだ諦めきれずTシャツの蘇生(?)に励んでいた。しかし現状変わらず破れたTシャツはそのままであった。
「くそぉ、治んねぇ・・・何で? あの時は瓦礫が元の状態に戻ったじゃんか・・・・」
頭を抱え悩むがそれだけで何も変わらない。時間を見て再度何度も試してみたが意味はなかった。繰り返すうちにもう無駄だと完全に理解しきったのでやめてベットの上に寝転がる。
―・・・・はぁ、何で出来ないんだろ。破かれて着れなくなったことよりも、あの場所で発揮出来ない方が悔しいや。
「何をそんな酷い顔しているのよ。」
「それですね・・・・・って!」
亜衣夢は飛び起きてその声の主の方を向いた。そこにいたのはいつも夢の中に出てきて自分に語りかけてくる、紫出会ったのだ。流石に慣れていた亜衣夢もこれには驚きバランスを崩してしまいベットから転げ落ちてしまった。
「あらあら、大丈夫かしら?」
「だ、大丈夫・・・です。」
「それでどうしたのよ。お姉さんに言ってみなさい。」
「お姉っ、・・・・て言うか何があったのか解ってますよね?」
「もちろんよ。」
「じゃあ聞かないでくださいよ。」
「あらら? 随分やられたようね。あなたも忙しい日々を送っていることで。」
「おかげ様で。」
「まぁ、とりあえずアドバイスでも上げるわ。どうしたら能力を発動できるのか。それは・・・」
コンコン
「亜衣夢いる?」
「あ、咲夜さん。」
「邪魔が入ったわね、時間がないから簡単に言うわね。『どこまで治すのか。』これが大事。それじゃあね。」
紫はそういつもらしからぬ早口で言いスキマを出して咲夜が入ると同時に消えていった。咲夜はキョロキョロあたりを見回し不思議そうな顔をしていた。
「いま誰かいた? なんか覚えのある妖力を感じたのだけど。」
―ドラゴン○ールか(あ、今回は仕事してる。)
「それよりも大丈夫? 随分と荒れたって聞いたのだけど。」
「ああ、それなら大丈夫です。俺は立ち直りはそこそこ早い方なので。」
亜衣夢はそう言うが咲夜は心配そうな顔でこちらを見ている。正直に言えば辛いが、ここで雇われている上使用人という底辺地位のこともあり無理せずにいられなかった。
「あ、そういえばアリスがあなたに用ができたって言ってたわよ。」
「・・・・・・え?」
場所は戻り食堂
「・・・・それで、俺に用があると聞いたのですが?」
「そう、あなた一応オーガを倒したのよね?」
「まぁ、トドメ的に考えましたらそうなりますが・・・・」
―嫌な予感しかしない。だってこの人の目がなんか輝いてんだもの。
「あのオーガってかなり頑丈で厄介だったのよね。でも、それを倒したなら実力はあるわよね?」
―・・・・あ、これアカンやつ。回収したなこれ。
「ちょっとでいいわ。私の・・・」
―うわぁ、聞きたくない聞きたくない、やめてやめて話さんといてな~頼みますからお願いしますお願いしますおねg
「相手になってくれない?」
―チーン(´・ω・`)
やっぱり、逃げることはできなかったよ・・・・
投稿が少々遅れた理由を一つ述べよ。
「それは俺のセリフ。」
だって!テスト!テストが!
「テストテスト...お前全然勉強しなかっただろが!」
はぁ!?したし!自習時間と乗り物の中でやったし!
「そんな時間で点は取れんだろが!...まぁいい、こんな話は無駄だ。てかさ、なんだあのモンハン小説は。」
あれ?なんかパッと出てきたからで書いちゃった(๑>•̀๑)テヘペロ
「...そんな君に絶望を上げよう。あの小説、これよりも人気があ」
皆様これからもどうぞよろしくお願いします!!サヨナラ!
「あ、おい待てやこら」
......仕方ないよね(´・ω・`)