東方紅夢想〜Red・Dreams〜   作:漸々夢

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前回のあらすじ〜


美鈴からは門番の仕事を命じられ、日中はその仕事に没頭した亜衣夢。次に人里までの買出しを頼まれ急ぎ向かう。その帰りの途中、亜衣夢は会っては行けないものと出会ってしまい窮地に立たされるのだった。


絶対絶命

に・・・逃げろ!!

 

 

頭の中ではそう何度も言い聞かせた。しかし身体は一向に動こうとしない。足はガクガクと震えて力が入らず少し気を抜いてしまえば容易くその身体は大地に接してしまうだろう。

 

 

 

「く、来るな・・・」

 

「ふふふ・・・」

 

 

 

そいつはゆっくり、まるで蛇が獲物を追い詰める時のように、亜衣夢を弄ぶように近づいてくる。幼い瞳の中には鋭い狂気と血に飢えた捕食者が映っていた。

 

 

 

「く、くそ・・・」

 

 

その時亜衣夢は思い出した。自分には強力な武器があることを。

 

 

 

そうだ・・・コイツを使って!!

 

 

「この・・・失せろ!!」

 

 

バアァァァン!!!

 

 

強烈な発砲音がした後すぐさま腕全体に激しい痺れがきた。それもそのはず、マグナム弾を発射したのだから。だがこの痛みが亜衣夢の身体を正気に戻した。亜衣夢は化物に目もふれずに急いで紅魔館まで走っていった。

 

 

「こ、これで多少は時間稼ぎが出来た!!今のうちに・・・逃げなくちゃ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・危ない危ない。あの人類、こんなものを持っていただなんて。」

 

肩にごくわずかな傷を付けられた少女はおぞましい顔で笑い、すぐさま亜衣夢を追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃紅魔館では・・・・・

 

 

 

 

地下室にて、咲夜とフランドールが話をしていた。その内容はフランドールに亜衣夢を合わせるという感じだった。

 

「・・・という訳なので今日の晩餐の時に会えますよ。妹様。」

 

「やったぁ!やっと会える!」

 

「では、その時まで少々お待ちを。」

 

「うん!楽しみにしてるね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・遅い。」

 

「確かに・・・亜衣夢さん遅いですね。」

 

 

 

 

咲夜と美鈴が玄関先で亜衣夢の帰りを待っていた。しかし、辺りが暗くなっても帰ってこない亜衣夢を2人は心配していた。

 

 

「咲夜さん、まさかあの『森』に入ったんじゃ。」

「まさか、亜衣夢はそこまで馬鹿じゃないわ。」

 

「で、でも・・・」

 

その時だった。

 

 

バァァァァン……

 

 

「!?今のは!」

 

「あれは・・・私が渡した44マグナムの発砲音!!」

 

「ええ!!さ、咲夜さん!?なに渡して・・・いや、それはどうでもいいです!つまりそれを撃ったと言うことは・・・」

 

「!」

 

 

咲夜は一瞬にして一つの痕跡も残さず姿を消した。美鈴はそれに一瞬気付くのに遅れた。

 

 

「ああ!咲夜さん!先にいかないでください!!」

 

 

美鈴も急いで外にでて亜衣夢の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ・・・」

 

 

亜衣夢は全力で紅魔館まで走っていた。元陸上部だったので足にはそれなりの自信があった。しかしふと後ろを見た瞬間、その自信というのは呆気なく崩れ去った。

 

 

追ってきていたのだ。

 

 

さらに驚くところは走っていないところ。そう、

飛んでいるのだ。

 

 

「あはは、それじゃ私から逃げられないよ?」

 

「この化物が、喰らえ!!」

 

 

バアァァァン!!!

 

 

「効かないよ。」

 

 

少女は何も無い空間から光球を発射したのだ。それはいとも容易くマグナム弾を砕いた。しかも一つではない。大量にだ。

マグナム弾でさえ歯が立たないこの攻撃に亜衣夢はただ呆然とするしか無かった。そして、

 

 

 

「う、うわぁぁぁぁ!!」

 

 

被弾した。

 

その衝撃は凄まじく足に当たっただけで数メートルは吹き飛ばされた。近くにあった大木に背中をうちしばらく呼吸が出来なかった。

 

 

「げほ…なんだよ、いまの……」

 

身体は動かない。言葉を発するのでさえ辛い。体が冷たくなっていく。恐怖に冷えているのだ。最早視界もまともではなくなってきた。なにかが近づいてくるが正体が解かっていても認識できない。

 

 

 

「あなた外から来たのでしょ?教えておくわ。この世界ではねそここら来た人を食べてもいいの。もちろん博麗のとことかそういう所に保護されて入れば別だけど、あなたはこんな所でうろうろしていた。」

 

 

なにを言っているんだ?・・・だめだ。上手く聞き取れない。

 

 

「ダカラタベルヨノヨ。」

 

目の前が黒色から暗い紅色に変わった。残った思考で思いついたのは、奴が口を開けたということ。

 

 

 

ああ、ここで死ぬのか。なんか、早かったな。終わるの。・・・いや待て、ここで死ねるか!!連載5話目で・・・主人公が死ねるか!!!

 

 

「イタダキマ〜ス」

 

「そこまでよ。」

 

「!?」

 

 

 

なんだ・・・?あいつが消えた?・・・

 

 

ザクッ!!

 

!?な、なんぞ!?な、ナイフ?いやまて、今の声は・・・

 

 

「・・・なんだ、紅魔館のメイドか。いま食事中何だけど?」

 

 

「そう、それはごめんなさいね。でも・・・」

 

この声は・・・まさか・・・

 

「おあずけよ。」

 

咲夜さん!?

 

「これ以上亜衣夢に手を出すというなら、私が相手になるわ。」

 

「私は今、お腹ペコペコなの、だから、よこせ!!」

 

「いいわ、なら2度と空腹にならないようにして上げる。」

 

「闇符『ディマーケイショ―――』」

「幻世『ザ・ワールド』」

 

 

亜衣夢は夢でも見ていたかのようだった。少女が大量の光球を放とうとした瞬間、少女の前にいたはずの咲夜が、いつの間にかその背後に立っていたからである。しかし、これで亜衣夢の驚きは止まらない。その少女を覆うようにして無数のナイフが飛んでいったのだ。

 

 

鮮やか、華麗、颯爽。いくつかの褒め言葉が亜衣夢の脳内に湧き出てきた。それほどに感動したのだから。

 

 

「全く。弱いくせに向かってきて。」

 

「ガハ・・・」

 

「さ、咲夜さん・・・」

 

「大丈夫?亜衣夢。」

 

 

咲夜は全身強打して動けない亜衣夢に手を差し伸べてくれた。それをみた亜衣夢は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・どこだここ?あれ?動けない。ああそっか、あの化物にやられたんだもんな。そりゃ動けんわ。

 

 

「ずいぶんとこっぴどくやられたようね。亜衣夢。」

 

! その声は・・・紫さん!!

 

「ご名答。どう?もう幻想郷から出たくなったんじゃない?こんな目にあったのだから。恥ずかしい事じゃないわ。」

 

・・・ふっ、紫さん。なんでもお見通しのあなたでも分からないことはあるのですね。

 

「・・・?」

 

あの程度で逃げたくなるほどやわな覚悟、決めてません!!俺はまだ幻想郷に居続けます!!ここが、俺の居場所なんです!!

 

 

「・・・そういうと思った。」

 

へ?

 

「けど、もし帰りたいとかそういう弱音が聞こえたら・・・ね?」

 

ハイキモニメイジマス

 

「では戻りなさい。あなたの第2の帰るべき場所へ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――む――

 

 

え?なんて?

 

 

―あ―――む――

 

もう一回おなしゃす、あっしは耳が遠いいもんで。

 

―あいむ――

 

え?

 

 

「亜衣夢!!!!起きなさい!!!」

 

「はいバッチリ目覚めました皆様おはようございます!!!」

 

「うるさい!!!」(亜衣夢を殴り飛ばす)

 

「あべし!!」

 

「あ!起きましたよ!!」

 

「・・・あれ?ここは?」

 

「ふん、やっと起きたようね。ずいぶんとうなされていたようだけど。」

 

「お、お嬢様?という事はここは。」

 

「そうです。紅魔館です。」

 

「さ、咲夜さん・・・」

 

「いやービックリしたのですよ。私が向かっていったら咲夜さんがあなたを抱き抱えて運んでいたのですから。」

 

 

・・・うっわ。はっずかし。女性に抱っこされちまったよ。なに?これ?助けてくれたはいいけどなんか・・・ねぇ?

 

 

「亜衣夢・・・無いとは思うけど、まさか森に入ったりしていないわよね?」

 

「入ってません・・・本当です。ただ、人里でちょっと人にからまれて、遅くなってしまい急いでいたら、あの化物に襲われたのです。」

 

「・・・!本当に?」

 

「はい・・・」

 

「なんて言うことなの・・・」

 

「亜衣夢さん、あの妖怪はルーミアといい闇を操ることができる妖怪なのです。」

 

「や、闇を・・・ですか。」

 

「多分その能力を使って亜衣夢さんにしのびよったのだと思います。」

 

「災難だったわね。でも、あいつが人里近くまで来るなんて・・・今日は新月では無いはず。」

 

「まぁ、いいじゃないですか咲夜さん。亜衣夢さんも無事だったのですし、これで妹様にも怒られずに済みますよ。」

 

「それもそうね。」

 

「ちょっと!私をおいてけぼりにするな!!」

 

「ははは・・・」

 

「さてと、そろそろ夕食の用意でもしますか。」

 

「あ、でも亜衣夢さん買い物どころでは。」

 

「大丈夫です、ちゃんと死守しましたので。」

 

「・・・あんた凄いガッツね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半刻後、夕食の準備が出来たので食堂へと集まる亜衣夢達。亜衣夢のハプニングにより少々時間が遅れていたため皆空腹状態であった。それにより食事が始まるとすごい勢いで食べ恥じたのであった。

 

 

 

「亜衣夢、ちょっといいかしら?」

 

「ふぇ?ふぁい、いいでふぅよ。」(約︰え?はい、いいですよ。)

 

「あ、やっぱり食べ終わってからでいいわ。」

 

ゴクン「あ、はい。」

 

 

 

少年飲食中……

 

 

 

「プッハーご馳走様でした!」

 

「食べ終わったようね。それじゃあ、妹様、来てください。」

 

 

来たのはレミリアよりちょっと小さいくらいの少女であった。金色の髪にレミリアと同じような帽子。そして極めつけはまるで木の枝に宝石をぶら下げたような、なんとも奇妙な羽らしきものがあった。

 

 

「この方はフランドール・スカーレット。お嬢様の妹です。」

 

な、妹!?マジで!?いたのか!

 

「あなたが亜衣夢?」

 

「え?はい、そうですよ。亜衣夢です。」

 

「ふーん、予想以上に壊れやすそう。」

 

今の発言で俺のカバーガラスハートが壊れかけましたよ。

 

「てか、なんで今なのですか?昨日でも紹介するなら良かったのでは。」

 

「それは・・・」(亜衣夢の耳元により)

(妹様は少々情緒不安定でして、いつ暴れるのか解らないのです。なので調子のいい今にしたのです。)

 

(なるほど、了解です。)

 

「そうだ、ねぇ亜衣夢。」

 

「は、はい、何でしょうか、妹様?」

 

うわぁお、慣れねえなこの言い方。

 

「私と、遊んでくれない?」

 

 

その言葉が発せられた瞬間、この場に緊張感が走ったことに、亜衣夢は気づけなかった。そいて意味も・・・フランドールの言う「遊ぶ」の本当の意味さえも・・・

 




さ、咲夜さんではないですか!!どうしたのですかこんなところで!!

「どうしたもこうしたもないわよ。あなたのせいで亜衣夢は夜はうなされ睡眠不足がしばらく続いたのよ?」

いやいやいやそれはあいつがポンコツヒューマンであっただけで-

「さらにそれのせいで粗相するは居眠りするはでこちらも大変なのよ。という訳で...」

ちょ、なんですかその大量のナイフはなんですか!

「天誅!!覚悟なさい!」

お、お待ちくだされ!明日まで!(パラガス風)

「殺人ドール」


ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピチューン



『こうして紅魔館のメイド長、十六夜咲夜の活躍によりこの小説の平和は保たれたのだった。頑張れクソ主、負けるなゴミ虫!お前の小説なんか誰も待ってない。永久に去るんだこの×××。』

Byナレーター

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