サウザンドブレイブ日記   作:くるみ

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少なくとも彼女の生まれで人族やめずに生き残るのは不可能ですし
そもそも企画担当は地下で暗殺斡旋所営んでるあのラーリス神官なので
彼女の種族に関する文句は受け付けておりません。 あしからずご了承ください。

なお、時系列上ではミストキャッスルクリアから7年がたっており、
ダーレスブルグとミストキャッスルの反蛮族組織同士は互いに連絡が取れます。

……所々の事情で、反蛮族組織同士でいがみ合っていますが。


島につくまで

○月★日 霧

 

色々あって、グレイシア島に行くことになりました。

二突射撃とか言う、とても強い流派があるらしいので見に行くらしいです。

 

わたしが行っても大丈夫か聞いたら、「護衛してくれんならいくらでもウチから出せるわよと言ったら

全員見事に黙ったので問題ない」そうです。

 

初めての霧の町の外。

色々嫌なことばかりだったこの街をようやく出られると思うと涙が止まりません。

 

…グレイシア島に行くことになったことを街の地下に行ったみんなに伝えるために

地下に行ったら、たまたま出会った男の人に、何かあった時のためと連絡しやすいからと

いう理由で日記を書いておいたほうがいいと言われました。

確かにその通りなので、霧の街に帰ってくるまで日記を書くことにします。

 

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○月□日 霧

 

イグニス島から回り込むルートの方が楽そうだったのだけど、

すでに話が付いてるらしいのでダーレスブルグ経由で向かうことにしました。

人族の街は初めてなのでとても楽しみです。

 

グレイシア島でも人族と蛮族の戦いは続いているらしいので

血にこだわりさえなければ、そこそこ長い時間いれそうです。

 

でも、何があるかわからないからストックは多めに持っておきました。

多分大丈夫だよね……?

 

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○月※日 晴れ

 

はじめての霧の街の外。 蛮族がうろついているので血を補給しながら

ダーレスブルグに向かいます。

 

……太陽の光が辛い。 わたし、人間じゃなくなっちゃったんだよね………。

今まであんまり真剣に考えたことはなかったのだけど、

よく考えたら霧が太陽を遮ってくれたからだったんだ。

 

あんなに嫌だった霧の街が今では懐かしい。 人間じゃなくなっちゃったのが悲しい。

 

でも、わたしが自分で選んだ道。

生き残るために選ばざるをえなかったとしてもわたしが選んだ道だから。

 

 

受け入れるしかないのよね。 時間を巻き戻すことはできないのだから。

 

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○月■日 晴れのち曇り

 

わたしが吸血鬼になった時に、言われた言葉を今でも覚えてる。

 

 我々が君に提供できる力は前借り形式、要するに借金であり君は返済の責任を負う。

 その責任がどのような形で現れるかはまだ未定だが、不幸になることだけは間違いない。

 その代わり、君は努力と時間を先払いしなくても強くなれる。

 

 借金は使い方次第だ。 大抵の借金なんてする奴は借金に借金を重ねて早死にするが故に

 このようなことは、普通はしないんだがね。 君がそんなバカでないことを祈るよ。

 まあ、形もなく定量もできないものを借りるような奴に言うことでもないが。

 

……こんな言葉を今更思い出すのは、やっぱり日差しが辛いからかなあ。

いけない。弱気になってる。 せっかく人の街に行けるのだから頑張らないと。

 

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○月◎日 曇り

 

蛮族を殺してる時に限っては、わたしが人間じゃなくなっちゃったことを考えずに済む。

もうちょっとやってきてくれてもいいんだけど、先に進むほど数が減ってる。

 

……減ってる分、街に近づいてるんだよね?

 

 

持ってきた矢の数を数えておかなきゃ。

あとどのくらいの数を殺せるか把握しておかないと。

 

いざと言う時に矢がありませんでしたでは、話にもならないから。

 

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○月*日 雨

 

雨でそこそこ嬉しい。 傘さえさせばいいから。

でも日記を書くときに濡れちゃうのが辛いので、今日はこれで終わり。

 

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○月+日 晴れ

 

日記を書いておくといいってアドバイスしてくれた男の人、本当にありがとう。

多分、この日記書いてなかったら辛くて心折れてたと思う。

 

日記を書くときだけ、昨日と違う気持ちでいられる。

太陽は辛いけど、それを忘れていられる。

 

今日は手頃な洞窟を見つけたのでそこで一泊。

中に妖魔がいたのでさくっと殺してご飯もゲット。

 

でも妖魔の血っておいしくないのよね。 まあみんなの敵だから絶対許さないけど。

 

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○月÷日 晴れのち曇り

 

やっと街が見えてきた。 わたしやっと街に入れるのね……。

 

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○月¥日 晴れ

 

街に近づくにつれて吐き気がする……体がだるい……

これが守りの剣の力なのかな。 なるほど、これがあれば街は安全だわ。

 

こういうのが、霧の街にもあったらみんなは死ななくて済んだのかなあ。

 

で、通行許可はもらえたけど、なんか強そうな人がわたしの周りをきっちり固めてる。

でも今はちょっとだけ嬉しい。 あんまり長居できそうにないから。

 

船に乗って、目的地のグレイシア島へ。

はじめての人族の街なのに、あんまり見て回れなかった……

 

 

(以下後日追記)

実はこの日のために大量の剣のかけらを使って守りの剣を強化してたらしいと聞いたわ。

やっぱり人間じゃなくなったから信用されないのかなあ。




この主人公の少女の名前はカルゾラルで20レベルに強化したにも関わらず
1人の手番を使い切らせることすらできずに死んじゃった彼女から拝借していますが特に本文で書く予定はないです。

ちなみにたまたま出会った男の人=企画担当のアイツです。

なお彼女はレッサー種で、こうなった理由である「一緒に暮らしていた人族のみんなとの楽しい記憶」と「みんなが蛮族に殺された記憶」を強化して残されております。
結果として蛮族殺す思想が加速+人族としていたいと考えるようになるという結果を生んでいます。
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