もしも、百夜優一郎が子供のとき(孤児院に入る前)に吸血鬼に会っていたら 作:ブラッディー・メアリー
ぶっちゃけ、誰にも読まれないかも、と思っていたのでとても嬉しいですm(_ _)m
さて、前回の本編の修正をしました。
百夜優一郎→天音優一郎
よく、考えてみると、まだ百夜孤児院に入っていませんね(笑)すいません。
サブタイトルも変えました。
まだまだ、拙い文章ですが、楽しんで頂ければ幸いです!
これからもよろしくお願いします(≧∇≦)
やっと、脳が働き出した優一郎は、開口一番
「あんた、本当に人間か?」
と言った。特に考えてした発言では無かったのだろう。クレアは、そう思ったが何となく気になって優一郎に聞いた。
「何で、そう思うの?」
「と、特に理由はない。何となくだ。」
目線を逸らし、何故かしどろもどろになる優一郎にクレアは、訊き返さなかったら良かったかなと思いつつも、そっか、と応えた。
しばらく特に、何を話すでもなく、二人は静かに眼下に広がる街並みを見ていた。すると、突然優一郎がクレアに話しかけてきた。
「なあ、あんたは俺が悪魔の子だと思うか?」
いきなりの質問に驚いたが、クレアは慎重に答えた。
「思わないよ。けど、もし優一朗君が自分の事を悪魔だと思っているなら、まあ、そうなんだろうね。世の中には中二病なる病も存在するらしいから、うん、否定はしないよ」
なんだか、よく分からん気遣いをされた気がする、優一朗はそんなんじゃねえよ、とふて腐れたようにそっぽを向いた。
「え、や、ご、ごめんね?こっちを向いて??」
よく分からんがなんか間違えたと理解したクレアは、そっぽを向いてしまった優一朗に謝ろうとあわあわする。
こうなったら、最終手段と日本の伝統的謝罪奥義DOGEZAを敢行しようと思い始めていたクレアに、優一朗がぽつりと呟いた。
「悪魔の子って何なんだろな」
それまであたふたとしていたクレアは、その言葉に静かに応えた。
「さぁなんだろう?私にも分からないな・・・けど、私はね、気持ち次第で人は悪魔にでも天使にでもなれると思うんだ。難しいかな?例えるなら、そうだな・・・もし、天音優一郎君が人間を殴ったとしよう。それは悪い事だ。此処までは、わかるね?」
優一郎はクレアが、何を言いたいのかが分からなくて、困惑していたが、人を殴るのはいけない事だと分かっていたから頷いた。
「けどね、例えば天音優一郎君が、大切な人間を守る為に相手を殴ったとしよう。じゃあ、これは、悪い事なのかな?・・・・逆に天音優一郎君が意味もなく相手を殴ったとしよう。それは、いい事なのかな?」
「でも、俺が守ったやつが、前にそいつを殴っていたとしたら。」
「そうだね。大切なのはそこだよ。そう考え始めたら、結局何が良くて何が悪い事なのか分からなくなるんだ。だからね、結局のところ気持ちの持ちようだよ。自分が間違っていないと思うならそうすれば良いし、間違っていると思うならしなければ良い。」
「じゃあ、殺すのもか?」
「殺す方はそれが正しいと思っているんだろう。けど殺される方はそれは違うと思っているんだろう。だからね、やっぱり人間それぞれで、考え方は違うんだ。・・・・天音優一郎君、君はまだ若い。これから、色々なことに、巡り会うだろう。苦しくて、悲しくて、どうしようもならなくなる事があるだろう。けどね、そういう時こそよく考えて。自分にとって何が正しくて何が間違っているのか。後悔しない方を選んで」
中二病患者予備軍かもしれないといらん心配をしているクレアの言葉は、どうやら本人の意図していない形で優一朗の心に響いたようだ。
優一郎は暫く黙って何か考えるようにしてから、フッと笑って言った。
「あんた、お節介だってよく言われないか?」
「自由に生きすぎだ。周りの事も考えろ、はよく言われるけどね」
「ほどほどにしてやれよ」
「考えとく」
真剣に考え込んでいるクレアをみて、笑いながら優一郎は礼を言った。
「ありがとう。あんたのお陰で気が楽になった」
「そう?ならよかった。・・・さあ、そろそろ帰りな」
「そう、だな」
表情を暗くしながら、優一郎は応えた。それを見てクレアはこう言った。
「大丈夫だよ。君はまだ死なない」
まるで予言のようにそう言うクレアにどういう事だ?と優一郎が聞く前にクレアは姿を消していた。
「幽霊か?」
そう思わせるほどに、クレアは一瞬のうちに消えていた。
ここまで、読んで下さってありがとうございます。
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