もしも、百夜優一郎が子供のとき(孤児院に入る前)に吸血鬼に会っていたら 作:ブラッディー・メアリー
まさか、二桁になるとは思ってもみませんでした。念願の夢が叶ってとても幸せです(涙)
まだまだ、拙い文章ですが今後とも宜しくお願いします!
さっきまで二人で立っていた丘の後ろの林から、クレアは優一郎が帰るのを見届けていた。
「頑張りなよ。天音優一郎君。取り敢えず中二病はいかんぞぉ~、黒歴史になるぞぉ~」
否、検討違いのことを念じていた。
全く、解っているのかいないのか、分からん奴である。
「こんな所で何をしていらっしゃるのですか?クレア様」
むむぅ~と念じるクレアの背後から突然、男性の声がした。
いや、確かに声は突然だったがクレアは気配で気付いていた。何だかんだ言って、吸血鬼しているクレアは振り返らずに応えた。
「何か用?ラクス、レーネ」
一人は黒髪、もう一人は紫の髪をした男だった。どちらも目は赤い色をしていた。
「第3位始祖、クルル・ツェペシ女王陛下がお呼びです。至急、サングィネム王城にお戻り下さい」
黒髪の堅苦しそうな男がそう応えた。
「あーあ、私のヴァカンスがぁ~!……レーネ、要件はそれだけ?」
心底いやそうな顔をして、項垂れていたクレアは、暫しの沈黙の後にやりとして、そう尋ねた。
黒髪の男、レーネがクレアのその様子に、いやな予感がしつつ答えた。
「はい」
「そう。じゃ、もう帰って」
レーネの返答にさらに笑みを深くしたクレアは、あくまでも素っ気なくそう返した。
そんなクレアに対して紫の髪の男、ラクスはヘラヘラとした様子で慇懃に答えた。
「そう言う訳にはいきませんよ〜。女王陛下から、首根っこひっつかんででも連れ戻せって、言われてるんですから」
「おい、こらラクス。そういう言い方は!」
「え?でも、本当の事でしょ?」
「まあ、そうだが」
ラクスの言い方を注意したレーネが、ラクスにそう言われていると、クスリと笑い声が聞こえた。二人は訳もなく悪寒を覚えた。
楽しそうな顔をプリントした顔でクレアがニコリと尋ねた。
「ふーん、貴方達が私を無理矢理連れて行くの?そんな事、できるのかな?」
「「絶対に無理ですね。」」
二人は同時に否定した。
そんな、二人の様子にさらに笑みを深めながら、クレアは玩具で遊ぶように無邪気に笑った。
「しかし、我々も女王陛下から命令されていますので。」
「でも、わたしはまだ帰りたくないなぁ。さてどうする?力ずく、かな?」
二人の反応を楽しんでいるクレアは、あえて好戦的な構えをみせた。
「「いえ、それは遠慮させて頂きます。」」
「あら、残念。じゃあ、どうするの?」
ぶんぶんと首を振る二人に心底面白そうな、顔をしながらクレアは二人に聞いた。
「女王陛下から、もし駄々をこねる様ならこのように言えと言われてます( ̄▽ ̄)」
「おい、コラ、ラクス!だから、そういう言い方は」
顔を青くしながらレーネが言い終わるより前にクレアが、
「へぇ、何て?」
と不敵な表情を浮かべながら、クレアはラクスに聞いた。
「別に帰ってこなくても良いけど、帰って来ないならクレア様の大切にしている本を、全て焼きますよ、と」
そう、ラクスが言うと見る間にクレアの表情が変わり、苦虫を噛み潰したような顔になった。
「うわぁ、腹黒だな、クルルは。分かった分かった、帰りますよ。帰りますとも、はい。・・・・はぁ。もうちょっと遊びたかったのに」
イタズラが不発に終わったことと、帰らなければならない物足りなさに、盛大なため息を吐きながら、クレアはラクスとレーネと共にサングィネムへの帰路につくのであった。
今回は少し短いです。
誤字、脱字、感想、アドバイスなどありましたらお願いしますm(_ _)m
さて、次の話では、クルルが出てきます。そして今、猛烈に悩んでいます。クルルって、敬語は話すのかな?と