もしも、百夜優一郎が子供のとき(孤児院に入る前)に吸血鬼に会っていたら 作:ブラッディー・メアリー
あ、それから補足の話を一部変更しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願い致します。
ー百夜孤児院前ー
(思っていたより小さいな)
それが、クレアの百夜孤児院を見た率直な感想だった。
≪百夜孤児院≫
・終わりのセラフの実験場
・肉体的精神的な苦痛を伴う実験が多数あり。
・天音優一朗、他多数の身寄りのない子供たちが入院している。
・現在、天音優一朗は実験当時の記憶をなくしている。(本人が記憶をなくしていることに気づいているかは不明)
・天音優一朗は本日入院
このような、報告を受けていたのでクレアはもっと大きな施設であると考えていた。
やっぱり、実際に見ないとダメだなあと改めて感じた。
現場重視、これ絶対。
この辺りには、クレア以外の吸血鬼は一人もいない。クレアがその様に割り振ったからだ。
ガラガラと何かが崩れる音や、子供の泣き声など以外には、パトカーや救急車のサイレンの音なども何も聞こえない。
そんな中、クレアが外から孤児院を眺めていると孤児院の中から声が聞こえてきた。
「優ちゃんは子供たちを頼む。僕は院長先生を」
「あ、ああ。・・・・・・・大丈夫だ。俺がお前らを守ってやるからな」
二人の男の子の声と、小さな子供たちの泣き声が聞こえた。その内の一人の声にクレアは聞き覚えがあった。
(天音優一朗君。懐かしいなあ)
その声は、クレアが二年前雪の丘の上で出会った、天音優一朗だった。
初めて会った時よりも大人びているような感じがしたが、意志の強そうな声は当時のままだった。
(さて、どうやって中に入るか・・・)
クレアが此処に来たのは何も優一朗を見る為ではない。サングィネムに連れていくためだ。別に、必ずしも連れて行かなければならないという訳ではないが、まあ、そっちの方がクレアにとっても都合がいい。
子供たちの声が聞こえるのは庭に面した壁一面がガラス張りの部屋だった。
(さて、どうしよっか?真正面からいって逃げられでもしたら面倒くさいし・・・・・。やっぱり庭から行った方が良いかな?)
そう思ってクレアが庭に回ると小さな子供たちと、倒れた一人の大人がいた。子供たちは周りより大きな黒髪の少年の方に集まっていて、もう一人の同じくらいの金髪の少年は倒れた大人に声を掛けながら揺すっていた。子供たちを落ち着かせている黒髪の少年が天音優一朗だった。
(随分と子供たちに懐かれているんだね。天音優一朗君。・・・・・・・あれ?でも報告じゃあ今日来たばかりじゃなかったけ?)
兵からの報告と相違する点がありクレアは疑問に思った。
(ま、いっか)
特に気にする必要もないかと思い、クレアはそのままガラス窓に近づいた。
☆優一朗side☆
俺は今日からこの百夜孤児院で暮らすことになった。別にそれはどうでもいい。ただ、ミカエラと言った俺と同じ年の奴が親し気に話しかけてきたのには、何だか腹が立った。何が家族だ!俺がそういうとあいつは訳の分からない事を言って、俺に喧嘩を吹っかけてきやがった。もちろん、俺は買ったがあっさりと負けてしまった。その様子を見て院長先生が
「仲良くなれそうね」
と言っていた。どこがだ!と言おうと思ったが突然院長先生の鼻と口から血が出てきて倒れた。突然のことにパニックを起こすガキどもの声が聞こえる。すると、さっきまで飄々としていたあいつが俺に
「優ちゃんは子供たちを頼む」
と言ってきた。いきなりで驚いたが何となく本能的にこれはマズいと思ったので俺はその言葉に従い子供たちを抱きしめ何とか落ち着かせようとした。外からは沢山の爆音と悲鳴が聞こえる。
そのすぐ後、いきなり外からの光が遮られた。なんだろうと思って、俺たちは外を見た。そこには、そこらの大人とは違う雰囲気を纏う何処か既視感を感じる白い服を着た銀髪赤眼の女性がいた。本能的な恐怖に震えると同時に、落ち着きかけていた子供たちが再び泣き出した。
外にいるそいつは驚いた様な顔をしながら俺をみていた。
いかがでしたでしょうか?優ちゃんsideの話を入れてみました。なんだか日記の様になってしまった気がします
感想、お待ちしております!(^^)!