主人公が願った願いは、完全な篠ノ之束の上位互換だった!

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何時の間にか真剣に書いてしまった。 (錯乱)

これはちょっとした勢いで生まれた、偏見と独善のアンチスパイラル。

※注意※束さんのアンチが多く含まれていますので、こんなの嫌だと言う人は見るのをお薦めしません。
因みに作者は結構、束さんが好きです。



その女尊男卑という幻想をぶち殺す!

 そこは真っ白な世界だった。何処まで続いているのか定かではない、白だけの空間。

 そこに俺はいた。

 

「やあ、■■■■君」

 

 直後、脳に響き渡る声。

 声の主を探すと、目の前に輝く靄のようなモノが浮いていた。それからは神聖な空気が漂っていた。理由は分からないが、俺にはそれは人を超越した〝何か〟だと確信していた。

 

 圧倒的な威圧感、そこに居るだけで、まるで自身が矮小な存在だと認識させられる。

 靄を相手に何を弱気になっているんだって、此処に来る前の過去の俺なら間違いなく言いそうだが、これは実際に対面した者だけが理解できる。

 

 靄―――否、靄様は神だ。きっと、たぶん、メイビー。

 

「確かに、僕は君達が表現する言葉で表すなら神だよ」

 

 わー、合ってたんだ。パチパチパチ……。

 

 静寂の場に、拍手が木霊する。

 それに反応せず、神様は話を進める。俺は無表情で努めて話を噛み締める。

 

「君は死んだ」

 

 どうやら、俺は死んだようだ。と言っても、神様に言われるまでもなく、俺は死んだんだと察していた。というのも、此処に来る直前に車に撥ねられた記憶があるのだ。

 

 あれは即死だった。頭が、パンっ、と風船が破裂するように粉砕されたのが見なくても分かっていた。

 幽体離脱? だろうか、上空から頭が潰れた自分が痙攣して倒れている姿を眺めていた。その近くで写真を撮る人達に憤りを感じたのも覚えている。

 

「うんうん、よく分かってるじゃないか」

 

 神様はウンウンと頷いて (靄だから頷いているのか分からないが)次の瞬間、衝撃の言葉を発した。

 

「じゃあ■■君、転生してね」

 

 転生? 輪廻転生的な? 記憶を持って? 無くして?

 

「そうそう、記憶は……まあ保持OKだよ」

 

 それって元の世界or他の世界で一からやり直すっていう?

 

「元の世界は無理だけど、アニメ、漫画、ゲーム、とかの世界に転生してもらうよ」

 

 元の世界は無理なのか。まあいいけど。突発的な死に方だったけど、未練とかないし。

 彼女もいなかったし。友達も少なかったし。高校生だった自分的には、まだ遊びたいと願っていたから万々歳だ。

 

「さて、じゃあ転生する世界を選ぶよ」

 

 ポンッ、と白い煙が発生すると、中から穴が空いた箱が現れた。それがガサガサと独りでに動いて、中身が入っていることを音で教える。

 

「中には転生先の世界が書かれているよ。その中から一つ取り出して、選ばれた世界が君の転生先さ」

 

 テンプレだな。

 と、ここで少し疑問が浮かんできた。

 何で、俺が転生するんだ? 実は死んだ人間はみんな俺と同じような目に?

 それとも、俺だけ?

 

「単純に君が選ばれただけさ。偶然だよ、偶然」

 

 そう呟いて、ササッと箱が目の前に押し出される。

 ……まあ、嬉しいし別にいいか。記憶を持って新たな人生を歩めるのは、それはそれは運が良いはずだ。間違っても文句を言って、神様に不評を買えば転生をナシにされるかもしれないしな。それは、嫌だ。

 

「エロゲー世界、こい!!!」

 

 残念な叫び声を上げて、俺は箱から紙を掴み取ると高らかに掲げた。折り畳まれた紙を開くと、そこには―――

 

 ―――〝IS・インフィニット・ストラトス〟

 

「ohNooooooooo!!!」

 

 崩れ落ちる俺。

 酷い、これは酷い! なんて事だぁ!!

 

「ぷっ、はっはっはっはっはっ!!」

 

 神様はそんな俺を見て嘲笑している。それに少しムカッ、としたが俺は努めて無視して、転生先の世界の知識を呼び起こす。

 

 最後に原作を読んだのは数年前。だから覚えていなかったり、間違っているところはあるが、転生先としては劣悪な世界だと知っている。

 

 〝IS〟という名称のパワードスーツみたいな機械を身に纏って戦う、学園バトルラブコメ物語なのだが、この〝IS〟には欠点がある!

 それは〝女にしか使えない〟ことだ!

 

 主人公は男のくせして異例に使えるのだが、他の男は誰一人〝IS〟を起動する事はできない。主人公は世界で唯一の〝IS〟に乗れる男性として、〝IS〟を扱う日本の学園に通い出す。

 

 そこでは主人公の姉が先生だったり、過去に離れ離れになった幼馴染みがいたり、イギリス金髪美女が喧嘩を売ってきたり、セカンドお馴染みがまた喧嘩をしてきたり、男装美女とお風呂に入ったり、銀髪少女と戦って親愛を深めたり……兎に角、テンプレのようなヒロインが在籍する学園に通う。

 

 そんな甘々な桃色世界だが、世界唯一の〝IS〟を起動できる男性だからか、命とか細胞とかを狙われたり、ハニートラップされたりと、色々とヤバイ。

 だが、そんな事は関係ない。

 

 もう一度言うが、そんな事は関係ないっ!! 

 

 〝IS〟は既存の兵器を超越したトンデモ兵器だ。言ってみれば重火器を相手にガンダムを使うようなぐらいトンデモない。何世代も先の未来に存在する超科学技術で作成された兵器だ。

 元々は宇宙で活動するように作られた様だが、兵器だ。

 

 大事な事を言うが〝兵器〟だ!!

 

 そして、そんな兵器がぁあ!! 女にしか乗れないとなるとぉおお!! どうなるぅうう!?? (錯乱)

 

 〝女尊男卑〟になりますた。

 

 女が偉い。女が最高。男は女の奴隷。ショタ最高。イケメン最高! お前()の物は()の物。と、ジャイアン系女が大量に発生した。

 まるで一匹いたら、百匹いるよ、な〝G〟の様に至るところにうじゃうじゃと現れ出した。 (偏見)

 

 そして世界は男を見下す世界へと変わった。

 

 実際、男と普通に接する女でも心の何処かでは男を下に見ている描写があったりと、真っ黒な世界だ。主人公の機体は白いけど。

 

 そして男は社会的に女の下になった。

 〝IS〟が使えないからという理由で、見下され蔑まれ、不当に人生を終わらされた男もいるはずだ。痴漢冤罪とか、無実の罪で謂れのない罰を受けた男もいるだろう。

 そんなごみ溜めのような世界に俺は転生するのか……。 (絶望)

 

 次の来世に期待しよう。 (希望)

 

 初っぱなから死ぬことを想定する。豆腐メンタルで、若干コミュ症な俺が〝IS〟の世界で生きていけると?

 テロ起こして盛大に爆死する未来が見えている。 (遠い目)

 

 無理無茶無謀、の三拍子が揃うぐらい俺には合わない。

 転生先としては、絶対に行きたくない世界の上位には入るよ。

 

「クックック……まあ、諦めなよ。運が悪かった。それだけさ」

 

 確率操作とかしてないよね、神様……?

 

「そんなズルはしないさ。これは君が選んだ結果。それに文句をつけてはいけないよ」

 

 絶望だが、まあいい。田舎にでも行けば、女尊男卑はそこまで広がってないだろ。そこでひっそりと過ごせば……

 

「因みに、君が原作に関わるのは絶対だよ。因果を弄くったから」

 

 サラッと絶望宣言をした神様。俺が口を開く直前に、パチッ、と音が響くと俺の意識が闇に消えた。

 

「特典は後から選んでね―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は死んだ。でも生き返った。別の世界で……。

 そこは〝インフィニット・ストラトス〟という題名のライトノベルの世界。ヒロインは可愛いし、全体的に女性の顔面偏差値は高いし、嬉しいのだが俺は陰謀渦巻く未来の世界を知っている。

 

 知識として知っているから、無邪気に喜べない。オリ主なら喜べるのだろうが……あっ、俺ってオリ主だった。 (残酷)

 

 兎に角、この世界から早く逃れたいのだが自殺する気はないし、かといって夜逃げする事は不可能だ。えっ? 何故かって?

 

 俺が小学生だからだよ!

 

 気づいたら小学生だった。今までの記憶はあるし、自分の名前が折紙趣だということも知っている。

 記憶が戻った原因は、ベットからダイナミックに落ちて頭を強打したからだろう。

 

 頭痛が痛いです。 (錯乱)

 

 そんな小学生の俺のクラスには一人の若者が在籍している。みんな大好き織斑一夏君です!

 

 ハイ! 拍手!! パチパチパチ……。

 

 飽きたな……。

 

 まあ、そんな訳で俺のクラスには主人公がいて、どうやら俺達は親友のようだ。これは原作に関わらせようとする神の策略だな。 (憤慨)

 それもベッタベタに引っ付いてきて、ホモかと思ってしまうんですがー? 俺は例え子供だろうと、本気を出すぞ? (真剣)

 

 そんなこんなで、精根尽きた俺は自室のベットで横に寝転がっていたら、一枚の紙が不自然に飛んできた。

 それは目の前に落ちると、文字が浮かび上がった。

 

 ~特典を書いてね♪~

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 この・の数からして3つ特典が貰えるのか。

 素晴らしい。excellent。ビューティーフォーーー!!

 これは良い。1つだと思っていた特典(チート)が2つも増えたのだから、こんなにも嬉しいことはない。

 

 俺は早速、筆箱から鉛筆を取り出すと紙に書き出した。

 

 ・篠ノ之束を越える頭脳。

 ・篠ノ之束が生まれてから死ぬまでの間に開発する発明品の情報全て。

 ・無から物体を生み出す能力。

 

 書き終わると、紙はフッと消失する。何も変わった様子はないが、俺は掌を翳してオレンジジュースよ出でよ、と念じた。

 

 すると、ボフンと煙が発生して宙からコップに入ったオレンジジュースが落ちてきて、慌てて俺は掴む。

 あぶねぇー……。

 

 だが、これで特典を授かったと実感した。実際、記憶を探ると知らない機械の情報が湯水の如く溢れ出る。最初の頭脳は分からないが……。

 

 っと、此処で察しの良い人なら理解できるだろう。

 

 俺がすることはズバリ、篠ノ之束が作成した〝IS〟を俺も作るということだ。

 〝IS〟には重大な欠陥がある。それが〝女性にしか扱えない〟ということ。

 

 篠ノ之束が何を思って、そう設定したのか。特別な友人を更に特別にするためか。特別な友人の弟を唯一の特別にするためか。それとも、篠ノ之束にすら理解不能なバグなのか。

 

 それは定かではない。

 しかし、今の俺は篠ノ之束を越える頭脳があり、篠ノ之束が生涯を通して開発した未来の発明品の情報を持っており、無から有を生み出す永久機関。

 

 例え女しか乗れないという〝IS〟のバグだろうが、取り除くことは不可能ではないはず。

 王の財宝とか、特別なISとか、そんな(チート)はいらない。

 俺は女尊男卑という住みにくい世界を消したいのだ。

 

 そのために俺は〝IS〟を作成する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある日、世界は震撼した。

 

 日本を射程に捉え、発射される世界各国のミサイル。2341発の核ミサイルが一斉にハッキングされ、日本へと発射されたのだ。

 日本を含め、世界各地で混乱する中、ミサイルの前に突如、現れた白銀の機体。

 

 中世の騎士を思わせる格好をした正体不明の〝IS〟は空を駆け、瞬く間に核ミサイルの半数を剣で叩き斬った。

 そして残りの半数を、当時は世界各国で試作段階に過ぎない大型荷電粒子砲を空中に召喚させると、瞬時に核ミサイルを塵に変えた。

 

 ほんの数分で撃墜された核ミサイルの大群。

 

 各国は『白騎士』を撃墜、若しくは捕獲しようと大量の戦闘機、戦艦等の兵器を送り込んだが、それもまた一蹴されてしまう。しかも、パイロットの命を奪うことなく、機体だけを破壊するという手加減をして……。

 

 ・超音速による格闘能力。

 ・大質量の物資を粒子から構成する能力。

 ・ビーム兵器の実用化。

 

 どれを取っても、匹敵する現代兵器は存在しなかった。

 

 世界は知った。〝IS〟の存在を、その力を……。

 世界は負けた。たった一機の騎士に敗北した。

 世界は受け入れざるを得なかった。

 例え一機であろうと、世界の軍事力を凌駕する事実に世界は震えた。

 

『ISを倒せるのはISだけである』

 

 と篠ノ之束の言葉と事実を、敗北者である世界は無抵抗に受け入れた。

 

 これにて後に『白騎士事件』と呼ばれる、大事件は終わりを告げた。

 

 世界は〝IS〟の開発に取り組み、開発者である篠ノ之束の行方を探った。

 

 その理由の1つは、〝IS〟には重要な核となるコアがある。

 

 しかし、それは開発者である篠ノ之束しか作成できないブラックボックス。数多の科学者が調べたが、終ぞ判明したことは不明。

 篠ノ之束が作成された400強のコアだけが世界が保有する〝IS〟の数となった。

 

 そしてもう1つの理由。世界は躍起になって篠ノ之束を探した理由。

 

 それは〝IS〟の唯一の欠陥といえる〝女性しか扱えない〟という事実。

 世界に圧倒的な恐怖の爪痕を残した〝IS〟は、男性には使えないという欠点があったのだ。

 

 それによって、女性権力者の増加、男性は不遇される道を辿り、女尊男卑が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――かに、思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『皆さん、おはこんばんわ』

 

 不愉快な挨拶と共に現れたのは、狐のお面を被った正体不明の〝何か〟。背格好や声から〝何か〟が女ではなく、男だということは分かった。

 その〝何か〟世界中のテレビ、ラジオ、といった電子機器を一斉に乗っ取り、剰え世界中の上空に自身の姿を投影するという暴挙を起こした。

 

  まるで出鱈目な―――『白騎士事件』の再来に世界中に緊張が走る。

 

『あぁ、リラックスしてくれよ。俺は間違っても篠ノ之束とかいう狂人の関係者ではないので、悪しからず』

 

 〝何か〟の発言に露骨に表情を歪める者、顔を顰める者、安堵の溜め息を漏らす者がいた。しかし警戒を解こうとする者はいなかった。

 〝何か〟の発言が真実だという証拠はないし、〝何か〟が起こしたせいで、世界に新たな混乱が招かれたのだから。

 

 

『俺のことは、そうだな……キャベツ太郎とでも呼んでくれ』

 

 〝何か〟改めて、キャベツ太郎は腕を大きく広げると、

 

『俺はこの世界にいる全ての男に問いたい。今の現状に満足しているか?』

 

 この発言に大半の女と少数の男は意味が分からない、といった顔になる。

 しかし、大半の男と少数の女はキャベツ太郎の言葉の意味を理解した。

 

 キャベツ太郎は〝このまま女尊男卑の世界にしていいのか?〟と訊ねたのだ。

 〝不遇され、蔑まれ、一部のイケメン以外は優遇されない世界でいいのか?〟と男たちに訊ねたのだ。

 

 1つの波紋は瞬く間に全世界に広がり、大きな波紋としてキャベツ太郎の元に返ってきた。

 

『そうだよな。〝そんなわけない〟だよな。俺もそうだ。〝IS〟が女性にしか扱えないだけで、女尊男卑が始まった。

 

 これまで男女平等だと宣っていた女共はコロッと意見を変えて、女尊男卑に鞍替えした。

 

 今じゃあ、男は女の奴隷。一部のイケメン以外はいつ狙われるか分からない世界になったよな。

 

 無実の罪を着せられて、ブタ箱にぶちこまれて、女に従わないと苛められて……。

 

 これって〝男が悪いのか?〟』

 

 違う、と何処からか声が上がった。

 

『じゃあ、〝女が悪いのか?〟』

 

 その呟きに反応して、男は烈火の如く燃え上がり、女は憤慨する。

 

『確かに〝女()悪い〟。絶対的な力である〝IS〟が〝女にしか搭乗できない〟という事実が、女を助長させた。その結果、今の風習が生まれた。

 

 しかし、〝全ての女が悪いのか?〟』

 

 キャベツ太郎の言葉に、〝違う〟という意見と、〝そうだ〟という意見で別れる。

 何時の間にか正体不明の不気味な存在であるキャベツ太郎の言葉を世界は真摯に聞いていた。

 

『俺は〝違う〟と思う。確かに悪い女はいる。調子に乗って人の人生を奪った最低のクソ女はいるだろう。

 

 しかし、〝根元の悪は誰だ?〟』

 

 その言葉に誰もが思ったはずだ。〝ISを作成し、女にしか扱えない様に設定した、ISの生みの親である篠ノ之束〟の姿を。

 世界が女尊男卑になったのは、元々は篠ノ之束のせいなのだから。

 

 ある日、日本を危機に陥れて、尚且つ既存の兵器を越えた新しい兵器で救わせた。それは世界を片手間に蹂躙する力を秘めた兵器。しかし、それは女性にしか扱えない。

 一から十まで、彼女の行いによって起こった出来事だ。

 

『〝根元の悪、それは篠ノ之束だ〟! 奴が〝IS〟を女性にしか扱えない様に設定した。奴が女尊男卑を作り出した。

 

 勝手に世界を混乱に陥れて、詫びを入れず今も何処かで世界を嘲笑して見ているだろう。

 

 まるで神になったかのように、神の視点から世界を見下している!』

 

 キャベツ太郎は篠ノ之束が嫌いだ。我が儘で、人を人だと思っておらず、自分と親しい者以外は実験道具だとしか思っていない、腐った思考を持った篠ノ之束に嫌悪していた。

 

 それは篠ノ之束が死ぬまでに生み出す発明品の情報を特典として貰った際に、偶然紛れ込んでいた断片的な記憶のせいであった。

 彼女の思考が、人を人だと思っていない狂人の思考が、凡人であった彼には理解できなかった。

 

『俺は奴が嫌いだ。篠ノ之束が大嫌いだ。

 故に、俺は奴をアンチする。

 

 これを、見ろ』

 

 そう言って視界が切り替わる。テレビを空を食い入るように見詰めていた人類は驚愕した。

 

 〝IS〟の軍隊。

 

 まさにそれだ。待機状態の〝IS〟、そして大量のコアがだだっ広い空間に設置されていた。

 在るはずのない存在。世界が保有する〝IS〟の数量を優に越えていた。

 

 すると、キャベツ太郎は突然、〝IS〟に触れる。

 瞬間、キャベツ太郎は〝IS〟をその身に纏うと、空を自由に飛び舞った。そして、数多の武装を振り回す。

 

 その不可思議な光景に、またもや世界は驚愕した。

 

 〝ISは女にしか扱えない〟。その前提条件が狂ったのだ。

 

『このように、俺は〝ISのコア〟を作成できる。そして〝IS〟の欠陥である〝女にしか搭乗できない〟という条件を消し去った』

 

 呆気なく告げられた言葉に、沈黙が溢れる。

 キャベツ太郎は簡単に言ったが、その条件を消し去る事がどれだけ大変で偉業なのか、国の重鎮は科学者は知っている。そしてブラックボックスであるコアを作成するという事態に口が塞がらない。

 

『俺はこの〝IS〟をコアを世界に渡そうと思う。勿論、この〝IS〟は男も女も扱える。そして奴が作成した〝IS〟と同等の機能が搭載されている。

 

 しかし、それも俺の条件に従ったらの話だがな』

 

 キャベツ太郎の次の言葉に世界が固唾を呑んで見守る。

 

『1.奴が作成した〝IS〟は廃棄しろ。俺が責任を持って消滅させる。

 2.俺が作成した〝IS〟で殺しあいをするな。もししたら、何億もの〝IS〟が襲撃すると思え。言っておくが、間接的に殺しの手助けをした国でも襲撃するから。

 3.女尊男卑を止めろ。男も女も今までの事は出来るだけ水に流せ。以上だ』

 

 その言葉を最後に、証明として世界各国の権力者の目の前に〝IS〟が虚空から出現した。

 待機状態の〝IS〟に、触れた男が〝IS〟を纏う姿を見て、世界は歓声に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 20××年。

『お狐事件』から数年。

 本来の用途として〝IS〟は宇宙に進出していた。

 折紙趣の思惑通りに事は運び、篠ノ之束の〝IS〟は世界から無くなり、女尊男卑の風習は終わりを告げた。

 

 〝IS〟はスポーツとして、便利な道具として、人々に愛される利器となった。

 

 本来通る道からは隔絶したが、まあ別にいいだろ、と折紙趣は思っている。歪んでいたはずの世界は、正しく回り始めたのだから。

 

 ……『お狐事件』から篠ノ之束が世界に姿を現さないのが、少し不気味で不吉な予感はするが、別に大丈夫だろ。

 

 折紙趣は楽観的に構えていた。

 

 

 

 しかし、事態は予想外な展開に発展していた。

 〝IS〟という〝インフィニット・ストラトス〟の物語の基盤となる存在の改変。

 正史が変わった未来で起こる主人公の存在理由の消滅。

 〝インフィニット・ストラトス〟における重要なキャラクターである〝篠ノ之束〟を越えた上位互換のオリ主。

 

 物語の改変による、物語の崩壊。

 

 原作破壊(ブレイク)によって、世界は歪に狂い形を変えていた。

 

 神でさえ見通せなかった未来。チートを選ぶだろうと適当に選んだ転生者が、神の予想を越えて世界を変えてしまった。

 

 故にこれよりは、神の掌から離れてしまった世界の物語。運命の糸が解れ切れた世界は、誰にも予想できない変貌を遂げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リリカルマジカル、NEXT TIME⏩




途中から雑になってきている話。
因みに続かない。

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