三年前。突如として人々は強大な力を手にし、世界は大きな混乱に包まれた。
 『混沌』と呼ばれるその出来事の後、世界は新たな制度を発表する。それこそが――

 『絶対評価制』。

 評価を絶対とし、他者からの評価によって対象の能力を開放、封印していく制度である。
 これによって、混沌前の秩序を取り戻していた世界は激変する。
 能力が、評価が人生を左右し、人々は評価を得ようと積極的に外面を気にするようになった。
 そうしてできあがったのが現在の世界。
 退屈など存在しない、非日常的な日常だ。

 『世界』が決めた制度は、この二年間で全ての国に定着した。
 人間は全知全能に近づき、地球上で負けを知らない最強の生物になったのだ。

 これはそんな世界ではじまる、とある少女の物語。

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