【完結】TSオリ主は完璧なチートオリ主になりたいようです 後書きとか裏話とか少々

 オリ主らしいオリ主書きてぇ……

 これまで数々のオリ主物二次創作に触れて、ふとした時に一周回ってそう思い始めました。
 そんな私が、オリ主らしいオリ主ってなんだよ?(哲学)と自問してみたのが、本作を書き始めたきっかけだったりします。

 それと、なんだかんだで十年ぐらいネット小説を書いたりしてみて、ここらで一発オリジナルの長編小説を完結させてみたかったという小さな野望もありました。何度目かの挑戦で、ようやくの完結達成です。わーい。

 はい。そんな感じでぼくがかんがえたさいきょうのおりしゅが、テンプレートオリ主A、「T.P.エイト・オリーシュア」でした。

 実は「テンプリエイト・オリーシュア」という名前は昔私が書いて(エタった)ポケモンのSSのオリキャラの名前だったりするのですが、本作ではその名前を再利用して捻った結果、いい感じの厨二ネームができて割と気に入ってたりします。察した方もいるかもしれませんが、オリ主を「おりぬし」ではなく「おりしゅ」と読むのは某理想郷で読んだ有名SSの影響です。

 普段エタってばっかりマンである私が長編オリジナル作品では初めて完結させることができた「TSオリ主は完璧なチートオリ主になりたいようです」ですが……私の中では全102話をハイペースで投稿することができたと思っています。
 その理由として多くの感想や評価、ここすきをくれた皆さんのおかげであることはもちろんそうなのですが、本作においては題材的に「あんまりオリジナル作品っぽくないオリジナル作品」だったからなのもあったのかなと思っています。

 一応分類上は「原作:オリジナル作品」となっていますが、厳密には「原作:二次創作ネタみ」たいなものですからね。無から設定を練り上げていく他作者さん方の完全オリジナル作品と比べて、本作にはここまで積み重なってきた膨大な二次創作の歴史という舞台が土台としてあったので、私としては最後まで短編二次創作小説のような感覚で書き続けることができました。本当に偉大な原作様です。

 そんな自分語りでしたが、完結の感慨が今になって強く湧いてきたので、最後に本作の世界観やキャラクターたちの裏話とか、語っていきたいと思います。規約の「小説以外の投稿」に触れるかもしれないので、活動報告に記載です。触れていなかったら小説の最後のところに載せるかもしれませんが念の為。




【T.P.エイト・オリーシュア】


 本作の主人公。オリ主。私の考えるオリ主らしいオリ主──を目指すTSオリ主です。
 他作者さんの作品を読み漁りながら、「ロールプレイに命を懸けたオリ主」というのがとても面白いと思ったので、私も便乗して「自分が思い描いたいい感じのオリ主を全力で演じるアホ」というのをコンセプトにキャラメイクを行いました。

 何故TS要素を入れたかって? 意味などない。単に私が好きだからだ。

 私的には意味の無いファッション的なTS物は、意味が無いことこそが意味(哲学)だと思っているので、この主人公はTS転生者でありながら自分の性別の変化に対する戸惑いは一切無く、何ならオシャレにも積極的な前向きな性格になりました。

 そんなエイトですが、例に漏れず男の子たちからモテモテでありながら最後までメス堕ちすることがなかったのは、単にそこまでの情緒が育っていないからです。

 エイトにとって恋愛諸々は外から見る分には楽しいけど、自分が当事者になるのは前世の頃からピンと来ていません。それは自分が長生きできないことを小さい頃から何となく察してきたから……という割と重い事情もあったりしますが、そうでなくても「そんなことより友人と馬鹿やっている方が楽しいいいい!」という感性のまま短い人生を駆け抜けてきたので、恋愛感情に発展するほど大人な頭をしていないのです。精神年齢は小学生男子みたいなもんですね。

 そのくせ可愛いものとカッコいいものが大好きなので、恋する乙女や少年を見守るのは大好き。本作ではそういうシーンはありませんでしたが、エイトはギャルゲの友人枠みたいなムーブには定評があったりします。そうやって前世では、姉夫婦のキューピッド役になりました。

 外見のイメージは……あれは私がやる夫スレを読み漁っていた頃……あ〜このAAい〜い! この子は誰だ? 誰だ? ……宇佐美蓮子……いいね……閃いた!


 と、大体そんな感じのイメージになりました。オリ主の容姿を商業キャラの容姿で表現するのはお約束だからな……

 もちろん性格は全く違いますが、私としては主人公だけはきっちりした外見のイメージを固めておきたかったので、他のキャラに比べて一人だけくどいほどねっとり描写していたのではないかと思います。
 そしたらステキな絵師の方から完璧なイラストをいただき大感激! 本当にありがとうございます。おかげさまで、更新へのモチベーションがすこぶる高まりました。

 そんなエイトのキャラ付けですが、最初の方は二次創作のテンプレートを理屈っぽく解説しながらノリノリで実行していく変人キャラをイメージして書いていたのですが、自分より先に転生した(と勝手に思い込んでいた)メアの存在をはじめ、イレギュラーな出来事と対面し続けた結果、本人的には振り回すよりも振り回されるシーンの方が多くなり、私の中でも割と早い段階でアホの子で固定されました。

 そんなエイトはタグの通りアホではありますが、基本的には育ちの良い甘ちゃんな為、純粋な子供を相手にする時にはロールプレイの仮面が剥がれ、ついつい素の性格が出てしまう。
 そんなこの子の姿を間近に見た子供の性癖が狂う……というのが本作のおねショタテンプレートです。私、ショタの無垢さにおねの仮面が剥がされるシチュエーションがすき。

 数々の予定外に振り回されつつも、その状況さえ割とエンジョイしている主人公は、私としても書いていて楽しいキャラでした。しかし一番驚いたのが、この主人公の正体に対してネタとガチ、両方の面で多くの考察を感想としてお届けしてくれた読者さんたちが多かったことでした。おかげで神話に対する知識が増えました。本作はユニークな感想欄も合わさって完成した物語なのかなと思っています。本当にありがとうございました。

 私自身としてはエイトの正体は、当初から「十人いる敵集団の十一人目のポジション」として設定を用意していました。ダァトの立場はロイヤルナイツで言うアルファモンみたいなポジションで考えていたのです。

 まあ、そこは敵集団のモチーフがセフィロトの樹なのですぐに バ レ バ レ と気づいた方も多かったかもしれませんが、エイト=ダァトそのものではなく、「前世からダァトが転生した人間だった」という点はそこまでバレていなかったようなので安心しました。嬉しい悲鳴ですが予想以上に反響が大きかった為、ネタバラシがちょっと怖くなったりしたところもあったので……

 エイトの基本設定はそのように元からある程度は固めていたのですが、終着点に関しては書きながら皆さんの反応を見てライブ感で色々と変えたところがあります。
 

 ──と言うか、最初はベタな死亡エンドにするつもりでした。


 何パターンかの結末は考えていたのですが、エイトの望む完璧なオリ主としてメアリー・スーがあり、本家メアリー・スーは最後に原作キャラたちに惜しまれながら退場するからと、エイトもそれにあやかって自ら自己犠牲を選んで原作を救う――みたいな展開を考えていました。

 その場合は自分の身体をダァトに返して、後のことを全部彼女に託して気持ち良く逝くと言った感じの曇らせ展開になっていたかもしれません。
 そして数年過ぎたエピローグでは、フェアリーワールドで三度目の転生を果たした元エイトの少年とダァトが巡り合い……というラストを考えていました。

 途中から「このSSでしんみりした終わり方はねーな」と思い日和ったわけですが。

 最終的に自己犠牲エンドは無くなり、寧ろ主人公がそれを否定する感じの展開になりました。そう言いながらもエイト自身は自分が犠牲になって世界が救われる展開もそれはそれで悪くないと思うような奴だったりします。
 そう言う意味では「このオリ主、実は結構闇が深い奴なのでは……?」と感じるところもあるかもしれませんが、最終回後はカロン様と融合したことでその辺りの自制は働くようになったようです。そんなわけで、カロン様との融合は本人が思っている以上にプラスに働いていたりします。

 作中キャラから見たT.P.エイト・オリーシュアの評価は、最初に長太が言った「ちょっと悪ぶっただけの可愛い姉ちゃん」に大体落ち着いたようです。

 本人的には常にどの勢力からも一歩退いたポジションに立つクールでカッコいいミステリアスな美少女チートキャラという認識でしたが、セイバーズの皆さんも能天気ではないので一緒に旅をしている中でエイトの甘ちゃんな内面を察し始めていました。

 仮にケテルに攫われなかったら同行期間がさらに延びた為、察しの良い翼あたりは中身のぽんこつっぷりに気づいてしまったかもしれません。そういう意味ではケテルはエイトの恩人だったりします。勘違い系オリ主の勘違いバレはエイト的にはNG案件なので死活問題です。気づいた方はそれはそれとして親しみを抱くので悪い関係にはならないかもしれませんが。

 一方でエイトから見た作中キャラの評価は、アニメ「フェアリーセイバーズ」に登場していたキャラに対しては常にハイテンションなファンボーイである為甘々です。
 しかし基本的には初対面の人物にも好印象から入る人懐っこい性格をしている為、エイト自身の態度は原作知識の有無ではそこまで変わらなかったかもしれません。前世では周りの人間に恵まれていたり、短命で大人の悪いところを見る前に死んだ為、本人が思っている以上に世間知らずで無防備なところがあります。
 万能なチート能力を持っているので、初対面の人の懐にグイグイ入り込むことにも忌避感が無いのかもしれませんね。そして出来上がったのが闇を抱えたショタを殺すモンスターです。

 そんなエイトが送る第二の人生で最も特別な存在だったのが、カロン様です。
 彼女のおかげで前世の夢の一つだった異世界転生ができたのだから当然ですが、この女神様っぽい人のことをエイトはかつての両親と同じぐらい尊敬しています。それはもう、カロン様から見たエイトは「最初から好感度200%のチョロインかよ」ってぐらい無条件な好感を抱いています。
 カロン様もカロン様でエイトのことは自分には無いものを持っている偉大な人間だと評価しているので、互いにリスペクトし合った関係ですね。
 そうでなくてもカロン様にとってエイトは姪みたいものなので、物凄く可愛がっているしもしかしたら他の天使たちより甘々かもしれません。


日時:2022年07月26日(火) 21:56

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