そのサーヴァント達が人理修復という目的のために同じ陣営に属して戦うというのも、FGOの醍醐味の一つなのですが、それにより、これまでのFateとは違った別れの演出が可能になります。

マスターとの別れはもちろん、味方サーヴァント同士の別れを描けるわけです。特に、EXTRAシリーズなどの要素も織り混ぜた上で、サーヴァント同士の確執も含めた関係性への作者さんなりの回答や決着を描かれていて、Fateシリーズやキャラクターへの強いリスペクトを感じます。

また、作劇上必要な知識について下調べをきちんと行われているため、サーヴァントの生前についてなど、これまで知らなかったことも知ることができるかもしれません。

総じて、真剣、真摯に取り組まれ、作り込まれた作品と感じます。読んでいただければ、作者さんの熱意が伝わると信じます。
▼読む際の注意事項など

「別れ」というテーマを扱うため、シリアスな場面は多く見られます。もちろん力を抜いて読める部分もありますが、そういったシーンを中心に読みたい方には重たい内容かもしれません。

また、上記の通りサーヴァント同士の関係性に作者さんなりの回答や肉付けなどがされているため、それについて違和感を覚える可能性はあります。

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