終末のイゼッタ 偽りのフルス(完結)
作者:ファルメール

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新無銘  2017年07月16日(日) 22:46 (Good:1Bad:0) 26話 報告

感想が大幅に遅れてしまい申し訳ありません。
これから順次述べてゆきたいと思います。

 第26話『最後の戦い Ⅲ』の感想です。

(14行省略されています)

返信:ファルメール 2017年07月17日(月) 06:59

感想ありがとうございます。

ゾフィーとフルス、二人の間における最大の差は、やはりフルスの一族が魔法を数百年にわたって研究し、発展させてきたその知識と研鑽の違いですね。例えるなら火縄銃とレーザーガンの対決です。しかしその魔法の発展は、フルスが嫌っていた人殺しの為のものである事を考えると、またしても皮肉なものであるとも言えます。

数百年前の真実、狡兎死して走狗煮られるという言葉があるぐらい、リアルの歴史でも繰り返されてきた出来事ですがやはりやりきれないものがあります。しかもそれが、ゾフィーが純粋に愛で動いていたからだというのが、尚更ですね。

付け加えると、人間はどうしたって他人を評価したり推し量ったりするのには自分を物差しにしますからね。だから『利』で動く大多数の人間は、他の人間も同じように『利』で動くと思っています。それが無欲な振る舞いを見せていると、何か企みを隠しているのではないか? そんな風に考えてしまうものです。当時のゾフィーが、純粋さを多分に残した年代であった事が不幸の一因だと考えると、これもやりきれないです。

フルスは、ゾフィーの身に起こった悲劇をしかしそれは魔女の力という「人以上の力」で「人の世界」に関わったからだと語りました。無理な力で運命を変えたのだから、どこかでその歪みは帳尻を合わせようとして戻ってくると。勿論道理ではあるのでしょうが、ゾフィー当人からすればそんな言葉一つで納得しろというのも酷な話ではあります。

ただ、仰るとおり確かにフルスにはゾフィーを諭す事が出来るのかも知れません。フルスもまたゾフィーと同じように守った相手に裏切られ……しかし彼女はその相手を許したのですから。

そんな風に感じていただけたなら、この作品は上手く書けていたと思います。


新無銘  2017年05月07日(日) 21:52 (Good:1Bad:1) 26話 報告

長かったこの物語もいよいよ終わりに近づいてきました。

ゲルマニアの首都ノイエ・ベルリン郊外において最後の戦いが始まりました。
フルスの言っていた『最後の魔法』とは人としての生と死を捨て、自分の命が
大地に還った後も、自分という『個』を保ち続けるという物でした。
(25行省略されています)

返信:ファルメール 2017年05月10日(水) 23:31

感想ありがとうございます。

炭焼き党さんを初め、皆様の応援のお陰でここまで来られました。このまま最後まで頑張っていきたいと思います。

原作と異なり最終決戦は、ノイエベルリンで行われます。ゲルマニア帝国側は魔石持ちのゾフィーを含む百名以上の魔女と帝都の守備隊。対してエイルシュタット側はフルス一人。しかしフルスは最後の魔法を使っています。戦力的には五分以上でしょう。

戦力という意味では、単騎で戦局を左右する魔女を多数抱えているゲルマニア側も恐るべきものがありますが、最後の魔法を使ったフルスの戦力は大きいとか少ないとか、そういう括りの外、評価規格外。最後ですからこの作品の設定の中で、考えられる限りチートにしました。確かにこれぐらいせねば、エクセ・コーズを撃破する事が不可能なのもありますが。

フルスとファルシュの別れのシーンで、それほどに感動していただけたのは作者として感無量です。本当に嬉しいです。

フルスの人生、作者である私自身、書いていて吐き気がしてくるぐらい失い続ける人生でしたが……最後に、命を捧げても守りたいものが出来たのは……幸せだったかは私も分かりません。でも、その人生に意味があったのは確かでしょう。その人生を全うすることは、有意義ではあると思います。


新無銘  2017年05月07日(日) 21:25 (Good:1Bad:1) 26話 報告

そしてついに全ての因縁に決着が付き、魔女の歴史が終わる時が来ました。

『利』ではなく『愛』で動く。それは確かに美しい物であるかもしれませんが…
しかし人間と言う生物は基本的には『利益』で動きますし『悪意』や『恐怖』といった
感情も持つ生物です。
(10行省略されています)

返信:ファルメール 2017年05月10日(水) 23:44

最後の戦いは単純にゲルマニアとエイルシュタットの最後の戦いという意味ではなく、魔女の歴史が終わりでもあります。終末と偽り、イゼッタとフルスの結末がどのようなものになるのか、最後までお付き合いいただければ幸いです。

「利」ではなく「愛」で動く、それはとても人間的であるとは思いますが……皮肉な事にそういう意味では人間には人間的でない人の方が多いのですよね……利益や打算で動く者が多いから、ある意味相手を信用出来るのだとも言えますから。ままならないものです。

ゾフィーも、数百年前は何も知らない無垢な少女ですからね。ある意味、そうした時期にマティアス大公と接してしまったのが不幸だったと言えるかも知れません。もっと年端もいかない幼子ならそもそも戦いに出れなかったでしょうし、逆にもう少し年を重ねていればフルスのように保身の為に動いたりもしたかも知れません。

しかしそれらよりもっと根本的な問題として、やはり魔女として生まれてしまったのがゾフィーの一番の不幸だったかと思います。魔女とて、心は只の人間なのですから。フルスも似たような事を言っていますが、人間が人間以上の力を振るったら何かが歪むのは当たり前で、それが跳ね返ってきた結末が火炙り……しかもそれは、大切な人を助けようと善意で力を使ったのに……本当に、やりきれない話です。

作中でフルスは魔女の力に関わった者は不幸になると発言していますが、それは魔女自身も含むと私は考えています。それが例え善意によるものだとしても、不幸になってしまう。だから魔女の歴史は終わるべきなのだと。

確かにこのSSの設定では命の循環が続く限り魔力もあり続けますが……魔女自体が滅びゆく種族でもありますからね。これも独自設定ですが、魔女の力はもう次代に遺伝しなくなっているとしています。だから仮にイゼッタに子供が産まれても、その子は魔女の力を継ぐ事はないでしょう。後は突然変異的な先祖返りぐらいですかね……参考になる意見、ありがとうございます。

話の結末を、少し調整しようかと思います。


ロト ID:DYB55Zvc  2017年06月12日(月) 23:21 (Good:1Bad:1) 25話 報告

こんなにも早く更新されていて、前回の感想も含め遅れてしまいました。

オットー・・・アニメでは最期は描写される事無く死にましたが、ここではやや見っとも無く死んでしまいましたね。これも不老不死を求めてしまったが故なんでしょうか・・・火の鳥等を読んでいると不老不死なんて永遠に苦しむだけだと思うんですけどね。

そして、バスラー大尉の代わりにリッケルトがベルクマンを撃ちましたか、これは薄々そうなってしまうのではないかと思ってました。

魔女の戦いも終わり、世界やイゼッタ、フィーネ達、そしてレイラインとなったフルスがどうなったのか次の更新も楽しみに待っています。

返信:ファルメール 2017年06月15日(木) 23:35

感想ありがとうございます。

オットー、アニメでは最後は描写されずに終わりましたが、あれ、直接描写されていないだけにエリオットが殺害したという考察の余地もあると思うのですよね。実際は盲目だから無理でしょうが……こちらでのエリオットがベルクマンに暗殺を依頼、というのはそこから話を膨らませました。

富と権力を持つ人間が考える事は昔から一つ。しかし不老不死なんて、元々長生きしても百年な人間には荷が勝ちすぎると思いますね。生きる事も、また苦しみを伴いますし。それと、不老不死は無病息災とは違いますからね。死ねなくて苦しむのは、ギリシャ神話のケイローンの時代から語り尽くされているテーマでもあります。

ベルクマンを撃ったのは、こちらではリッケルトでした。もし、アニメで生きていたならこんな展開もあり得たかも知れません。その場合はあるいはエイルシュタット側の人間として、であったかも知れません。

魔女の戦いは終わりました。その後の世界がどうなるか、それを次回で語ろうかと思っています。

この作品も終わりが近づいてきました。最後まで楽しんでいただけたらと思います。


新無銘  2017年04月02日(日) 23:23 (Good:1Bad:1) 23話 報告

 最後にして初めて明かされた母のフルスへの想い。そしてフルスの母親もかつて魔女をやめようとしていたという衝撃の事実。そしてフルスの母は魔女をやめようとして挫折したという無情な現実。

 母の言葉はフルスには届かなかったが…それは現実の物になるわけですね。

この戦争の真の目的はゲルマニア皇帝オットーが不老不死を手に入れる事に驚愕するフィーネ。君主としてはフルスを許せなくとも一人の人間としてはフルスの気持ちを理解してくれました。
(34行省略されています)

返信:ファルメール 2017年04月04日(火) 00:07

感想ありがとうございます。

フルスの母、これまでは狂人として書いてきましたが、最後の最後で少しだけ人間性を持たせました。私としては一から十まで狂っている救いようのない人物というのもそれはそれで魅力的とは思うのですが、彼女に関しては魔女としての宿命から逃れようとして、でも出来ずにその結果狂った人物として描きました。

彼女の過去は、そのままフルスにも当て嵌まる事となります。

理由はどうあれフルスがメーアを生き返らせようとしなかったらゲルマニアはエイルシュタットに侵攻しなかった訳ですから、フィーネとしては公人としてフルスを許せない部分はあります。ですが心情的には、フルスの気持ちを理解してくれました。この辺りが、フィーネの感情としては妥当な線引き・落とし所でしょう。

不老不死への可能性。とんでもなくエグイ話です。仮に実現するとしてもその為だけに、ゾフィーがクローンされ続ける訳ですから……ここまで来ると不老不死を求める相手への典型的な台詞ですが、そこまでして欲しいものかと思ってしまいます。

フルスがゲルマニアに囚われていたのは、自棄になって捕らえられる時に何の抵抗もしなかったからでした。ですが、あの輸送機でイゼッタと出会って、それが彼女の戦う理由となったのです。

魔石の最悪の使い方、環境兵器。これ、書いている私自身とんでもなくチートだなと思いました。エクセニウム爆弾なら発射地点を制圧するなり飛んでくる所を撃墜するなりすれば防げる可能性はありますが、環境兵器として使われた場合は、魔女の侵入をまず防げない。しかも効果が発生するまで数ヶ月から一年のタイムラグがあるから、いつ攻撃されたかも分からない。戦闘が起こらないから軍隊も兵器も役に立たない。戦争の概念・意味それ自体が変質するような超兵器です。

ゲルマニアも今はその使い方に気付いていませんが、時が過ぎてゾフィーが魔力を吸収した場所と死に始めた土地が合致する事が分かれば、秘密に気付かれます。特にベルクマンは絶対に気が付くでしょう。残された時間は、多くありません。

そして魔石の実験場として狙われるのは、エイルシュタット。もし魔石が環境兵器として使われた場合、エイルシュタットは何万年も続く不毛の荒野となります。そこに住む人も居なくなって、もう占領下だとか属国だとかそんなレベルじゃありません。国破れて山河ありと言いますが、この場合は国破れて山河もなくなるです。その場合はエイルシュタットが水と緑に囲まれた土地だったという記憶すら、長い時間の中で失われるでしょう。敗戦や降伏など比ではない最悪中の最悪です。

どうにかして全ての魔石とエクセニウムを破壊せねばですが、しかし敵は魔石を持つ魔女が一人とエクセニウムで武装した魔女が100人以上。フルスも言っていますがイゼッタとフルスが二人でも、物量差に押し切られて終わります。勝てません。しかし、もう逃げる事も出来ない。イゼッタとフルスが生きている限りどこの国も彼女達を追い続け、そして捕まったら何をされるか……フルスはそんな思いをさせない為に、イゼッタを苦しませない為に彼女を殺して自分も死ぬ……心中とも言える行為に出ましたが……

そしてノイエベルリンが炎上中。

唐突な展開が続きますが、上手く繋げたいと思います。

次回もお楽しみに。頑張らせていただきます。


新無銘  2017年03月31日(金) 01:59 (Good:1Bad:1) 23話 報告

詳細はまた後日書きたいと思いますが・・取りあえず読んだ感想を。

フルスとイゼッタが死亡…しかもノイエベルリンが炎上中?

これ一体どうなってしまうのでしょうか…。

返信:ファルメール 2017年03月31日(金) 23:22

感想ありがとうございます。

はい、エライ事になっています。

一体全体どうなるのか……

急転直下というヤツですが……ここからどうなるのかを、お楽しみに。


新無銘  2017年03月26日(日) 23:34 (Good:1Bad:1) 22話 報告

22話の感想です。

 明かされる開戦の理由とファルシュの秘密。

魔力の受け継がれなかったメーアの身体に魔石を埋め込んで動き始めたファルシュ。
(42行省略されています)

返信:ファルメール 2017年03月27日(月) 22:52

感想ありがとうございます。

前回に引き続いて回想と謎解き回です。

ファルシュの正体は魔石の力で動くメーアの遺体。その能力や特徴についての解説でしたが……しかし書いていてとんでもなくエグイ設定になってしまったと正直頭を抱えました。特にファルシュの体を繕うという設定は……頭の中でそのシーンを想像して、自分で考えたのにドン引きしてしまいました。

フルスがフィーネにイゼッタを大切にするよう言ったのは、彼女の過去故にでした。フルスは一度はファルシュを殺そうとしましたが……ですが、ファルシュが慕ってくれる気持ちを受けてそれを思い留まりました。これが、以前の回想にあったシーンですね。

そうしてファルシュとの静かな生活が始まりましたが、今度はゲルマニア帝国に狙われる事に。それが、村人達を殺さなかったからというのも、皮肉なものです。原作でのイゼッタと同じく、魔女の力を欲してのものですが……しかしこの時奪われた研究資料が原因で、エイルシュタットへの侵攻が始まる事に……フルスのせいで戦争が始まったというのは、こういう経緯でした。

原作と違って、ゲールはゾフィー一人ではなくクローンによる魔女兵団を組織していますから単純に考えると、戦力は原作の百倍以上ある計算になります。これだけでも世界を相手に戦っても勝てそうな絶望的数値・圧倒的戦力差です。

このままでは魔女兵団に世界が蹂躙され、本当にオットーが不老不死を手に入れる事になるかも知れません。

マジでシャレになりませんが……実はシャレにならない事態は、ここからが本番なのです。更に拙い事が起こっているんですよね……詳しくは次話を読んでみてください。


新無銘  2017年03月25日(土) 01:58 (Good:1Bad:1) 21話 報告

感想が遅れ気味なっていますが21話の感想です。

明かされる戦争の原因。それは魔女の歴史にも深く関わりのある事であった。
ヨーロッパ各地に残る魔女の伝説とイゼッタ本編が混じり合った歴史が秀逸です。

(35行省略されています)

返信:ファルメール 2017年03月25日(土) 23:41

感想ありがとうございます。

この戦争、ゲルマニアのエイルシュタット侵攻の原因。遂にフルスの口から語られる時が来ました。

魔女の伝承の正体については、上手く出来たようで嬉しいです。

かつてのエイルシュタット王家の判断は……当時の国際情勢とか色々考えると賛否両論ですね。ゾフィーを庇うもしくは逃がす、あるいはゾフィーを他国に引き渡す。どちらの判断にも一応の理はありますから……ただやはりエイルシュタットが人も物も乏しい小国であることを考えると……諸外国との付き合いは大切ですからね……悩みどころです。

そのゾフィーの行動が、魔女の一族を割る遠因となった訳で……無論、実際に行動に踏み切ったのは当時の魔女達の判断ですからゾフィー一人の責任とは言えませんが。

魔法は、適切に運用すれば確かに現代でも恐るべき武器となるかと思います。しかしやはり戦争で使うよりも暗殺に使用する方が適切かとも思います。ナイフや針の一本でも持っているとボディーチェックや金属探知機に引っ掛かりますが、魔法が使えるから反応するセンサーなどありませんからね。それで潜入さえしてしまえば、後は小石だろうが枝切れであろうが、どんな物体でも銃弾と同じ働きをして、しかも周囲の物が無尽蔵に使えるので現実的には弾切れ無し。暗殺者としては一つの理想かも知れません。

そんな殺人を生業とする一族に生まれながら、フルスはそれを拒絶して出奔し、追ってきた一族を返り討ちにして壊滅、その先でイゼッタの母・ロレッタと出会いました。彼女はこのSSでのオリキャラですね。原作でもイゼッタの両親については語られなかったので、少し踏み込んでみました。

フルス、病に倒れたロレッタを助ける為に再び殺人を犯してしまいますが……受けた教育や置かれた立場・環境によって同情や酌量の余地はありますが、しかし強要された訳でもなく、緊急避難や正当防衛でもなく自分の意志でやっている事ですからね。これについては作者の私もあまり擁護出来ません。神の視点から未来の事も合わせて考えると、フルスはロレッタの傍に付いていて最後まで彼女を安心させてやるのが最善だったかと思います。それを選ばなかったのが、(勿論当事者にそんな判断が出来る訳ありませんが)あるいは最大の間違いであったかも知れません。

イゼッタ達と別れたフルスは、流れ着いた鉱山の町で結婚して子供も産みました。しかし、魔法を使った事で幸せな時間が崩れる事に……

「魔女の力に関わった者は不幸になる」とフルス自身が言いましたが、それは他者だけではなく魔法を使う魔女自身も含まれる感じです。フルスが落盤が起きた時、魔法を使わなかったらメーアは殺されなかった。しかしその場合生き埋めになった人達は間違いなく死んでいた。じゃあどうすればベストだったのか? そもそも何をもってベストとするのか? これはもう言葉遊びのレベルです。どちらにせよ、誰かが死んでいた。やりきれないものがあります。

その結果の、メーアの死は……私も自分が考えたシナリオながら書いていて吐き気がしました。近代・現在でも海外ではカルト宗教の襲撃で殺されたりとかは良くある話ですからね。ましてや魔女の娘。これ以上ないぐらい分かり易い差別対象です。フルスへの恩義で差別意識はなりを潜めてはいたのでしょうが、火事という切っ掛けで爆発して、後は……集団心理は恐ろしいですからね。

そうして娘を喪って、でもフルスは村人達を殺さなかった。殺せなかった。理性もありますが、それ以上に殺しをしたくなかったのですね。でも、それが正しい事だったのか、いや、良い結果を導く事だったかどうかは……また別の話なのです。

魔石は、レイラインが大地に還った命の流れというオリジナル設定をこっちではぶち上げているので、それに絡めて設定を膨らませました。楽しんでいただけたようで嬉しいです。フルスの名前も、レイライン・魔力が命の流れという設定から来ています。その流転する命を操る者だから、流転(フルス)と。しかし言われてみれば彼女の人生にも重なりますね。我ながら良いネーミングだったと思います。

そしてメーアに行った魔石の施術、それによって誕生したのがファルシュだった訳です。

では何故、ゲルマニア帝国は傷の娘ことファルシュを欲するのか? そしてエイルシュタットに侵攻した本当の理由とは?


その答え合わせは、次回になります。お楽しみに。


新無銘  2017年03月18日(土) 01:22 (Good:1Bad:1) 20話 報告

20話の感想です。

 ゲルマニアによるエイルシュタット侵攻の一年前。ファルシュに絵本の読み聞かせを行うフルス。本編では存在するかどうかすら定かではなかった日本がこんな所で登場するとは。
やはりこの世界でも日本は史実通り破滅に向かって進んでいるのでしょうかね。

(31行省略されています)

返信:ファルメール 2017年03月19日(日) 01:34

今回の冒頭回想は本編から1年前ぐらいのお話です。

ファルシュに絵本を読み聞かせるフルス。こうした所だけ見るとどこにでも居そうな親子なのですが……色々と厄ネタが多いのですよね、この親子……
恐らくこの世界にも日本は存在するでしょう。あるいは「○○皇国」とかそんな呼び名だったりするかもです。こうした架空戦記ものだと大抵ドイツや日本は悪役サイドですからね。仮に登場したとしてあまり良い描写をされるとは思えないです。

フルスがファルシュに語る言葉は、これは……お話の続きを、ご覧下さい。

魔女の兵団が相手では、この時代の戦闘機では対抗する事はまず不可能です。しかも原作よりも魔女もV1も多いという過剰戦力です。ブリタニアは、蹂躙されるに任せる形となっております。原作以上に、戦争の形が変わっています。バスラー大尉が生きていたら、それこそ何と言ったか……難しいものです。

原作とは違い生存しているリッケルトですが、ある意味原作以上に残酷かも知れません。地獄を作ったのは、彼がエイルシュタットから魔石を持ち帰ったからなのですから……

一方のペルクマンは、こちらは原作通りオットーから警戒されて魔女兵団の指揮権を剥奪されましたが……しかし飄々としております。どんな所へ行っても生きていける。生きる為にはあらゆるものを利用する。こういうしたたかなキャラクターが彼かと思われます。

さて、エイルシュタット側では……フルスが大変な事になっております。キャラデザ繋がりで、どこの勇者部で何回満開・散華したのだって感じです。イゼッタを連れて逃げるようにとのフィーネからの申し出も、残された時間が少ないフルスには出来ない事で……イゼッタは大怪我で下半身が不随、フルスは五感や神経があちこち蝕まれている、ファルシュは片腕を喪っている……と、エイルシュタットの魔女達は全員ボロボロ。対してゲルマニア側は魔女を量産出来る体制が整っていると、絶望的を通り越して詰みと言って良い状況です。

フィーネとしても、やはりイゼッタの力があれば国を救えるとは思っていた部分はあるのでしょう。しかし、やはりイゼッタを巻き込めないという想いもあって……その狭間で常に葛藤していたと思います。だから、傷付いたイゼッタを見て罪悪感が一気に大きくなったと……ただ、イゼッタに協力を要請しなかった場合、とっくの昔にエイルシュタットは亡国となっているでしょうし……少なくとも為政者としては正しい判断であった筈で……ままならないものです。

ここまで来ると、状況を打開出来る可能性はフルスの最後の魔法ですが……これは他の魔法と違って簡単に使えるものではなく……それこそ絶唱か満開か……

さて、探していた魔石を発見したフルスですが……イゼッタが使おうとしているのを見て仰天。取り上げました。しかしイゼッタも簡単には引き下がらないですし……

次回以降はフルスの回想や謎の解明回になります。

お楽しみに。


新無銘  2017年03月09日(木) 00:28 (Good:2Bad:1) 19話 報告

19話の感想です。

ゾフィーが過去に行った行為が魔女を二つに分けるきっかけとなった…
人の世に関わることなくひっそりと生きる道を選んだのがイゼッタの一族。魔法を
自らの欲望のために使い栄華を手に入れようとしたのがフルスの一族。
(37行省略されています)

返信:ファルメール 2017年03月09日(木) 01:22

感想ありがとうございます。

ゾフィーの出奔により分かたれた二つの魔女の一族。その道が、最後の生き残り達の時代に交わりました。一族が分かたれた元凶であるゾフィーも交えて……伝説の舞台であるエイルシュタットで……本当に、皮肉なものです。

ゼルン回廊では、現れたファルシュによって凄まじい戦いとなりました。設定上、彼女もこちらのゾフィーも弱点を破壊されない限り動けるので、必然的にこんなエグイ戦いになります。
イゼッタ救出の為の被害が軽減出来たのは、ファルシュのお手柄ですね。ちなみに彼女が身一つで飛べる原理は、フルスとはまた違うものがあります。それも、近く解説します。

ゲルマニア帝国の魔女量産計画「エクセ・コーズ」。ゾフィーは原作でも「所詮は死人」と自暴自棄になっていましたし、エイルシュタットを滅ぼせるなら後はどうなっても良いという心境なのでしょう。それほど、彼女が受けた痛みと絶望は大きいものなのでしょう。
不安定なクローンであるゾフィーの肉体は常に調整が必要というのは原作でも言及され描写されていましたし、それがゲルマニア側のゾフィーへの手綱なのでしょう。仮に反乱した所で、調整や投薬無しでは数日も生きられないと。

近代兵器を凌駕する魔女の力。しかもエクセ・コーズで量産されるのはイゼッタやフルスが魔法を使えない場所でも魔法を使えるという、質・量双方で上位の存在です。勝ち目はありません。

首都は陥落し、後はゲリラ・レジスタンスとして戦うしかないでしょうが……それもいつまで保つか……

ヴォルガ連邦は、史実通り人海戦術の国ですね。この世界の○○○グラードとかどんなになるのか、想像するだけで恐ろしいです。

フルスの体も限界が近く、そして「最後の魔法」と「魔石の本当の恐ろしさ」。

そろそろ、種明かしの時間に入ろうかと考えております。

この物語もそろそろ終盤。どのような結末を迎えるのか……最後まで頑張ります。どうか、お楽しみに。



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