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安置所 2026年08月13日(木) 00:37
非常に興味深く、一気に読ませていただきました。
ソフィアの嫌らしさというか、共産主義に対する先入観的な嫌悪感にそのまま人格を持たせたかのような彼女の性格が、一人称の視点で延々と開示され続けるため、共産主義って怖いな……と民主主義の素晴らしさを改めて感じた次第です。
博愛的な共産主義者であったなら、確かにその主義に一部心情的に共感できるところはあるかもしれませんが、そのような甘い幻想を読者に抱かせないスタンスは見事だと思います。独善的で自己中心的で冷酷な彼女の態度、ようは自己正当化だけは得意なイヤなインテリみたいな性格を前面に押し出すことで、共産主義の思想の根底にある問題点を露悪的に突きつけているのだと感じました。
そういう意味でなかなか他には見られない、かなり面白い試みだと感じた次第です。つまり、読者の主人公への共感を一部排除し意図的に嫌悪感を催させつつ、一方で物語としての魅力を保つという……(271文字省略されています)
猫元帥 2026年08月13日(木) 11:08
お読み頂き誠にありがとうございます。お褒め頂き光栄です。
仰るとおり、ソフィアは割とエゴ丸出しのめんどくさいインテリで、決してキレイな聖女なんかではありません。
これはメタ的に言えば、キャラとしての魅力を増やしつつ、同時に読者にとっては理想主義者の綺麗事から遠ざけて、その人間らしさで読者が持ち得る”負の共感性”というべきものを作りたいと思っての試みでした。
まずはそれが上手くいったようで、本当にホッとしております。
しかし残念ながら一方で、彼女の背負ったものはボリシェヴィズムという形に濃縮還元されているだけで、共産主義というよりは「近代」の背負った業そのものです。
同時になぜ、「近代」が――かつて欧州の作ったローカル文化でしかなかったはずのそれが、今や地球の全てを、変形・発展しつつ覆い尽くしてしまったのか――という暴力的なまでの”強さ”をも描いていきたいと思います。
正しいから勝つのではない、強いから勝つのだ、という面が必ずあります。
実は、マルクス主義思想というものは、割とパブリック・イメージと違って「近代資本主義が旧世界を破壊し再構築した」ということを結構正面から称賛している節があります。ソフィアが叩き込まれたマルクス主義思想は第二インターナショナル時代のものが起源なのでなおさらでしょう。
その教えどおり、彼女はこの異世界を踏み躙り、作り変え、混沌の渦に叩き込むのです。
しかし一方で、彼女に救われたと思う人々も、必ず出てきてしまいます。
『現状を肯定することは、抑圧されている人々がいる現状を肯定することだ』というロジックが出てきたのは現代思想によるものですが、ここにはある種のグロテスクさがあります。
もちろん一方でついていけない人々も多く出てきてしまうのでしょう。
ですが、そんな好むと好まざるとに関わらず、彼女が”外部注入”する「近代」というものは、世界を変えていってしまうのです。
是非、ソフィアの今後の活躍(?)をお楽しみください。
ホイホイホイホイ 2026年08月12日(水) 07:49
自分ただ一人の幸せではなく人類全体の幸福を望んで行動するのは魅力的ですね
まあボリシェビキなんですが
知識量もすごくて私にとってはUSSRな作品です
猫元帥 2026年08月12日(水) 08:13
お読み頂き誠にありがとうございます!そう言っていただけて光栄です。
本編でも少し触れたように、ソフィアは大学を飛び出して以来、大いなる歴史の渦の中に身を投じることにこそ生の実感を得てしまい、そして彼女の本質を承認しエゴをある意味甘やかして肥大化させたボリシェヴィキという共同体への家族的愛着から、二度と引き返せなくなり、“革命をやってる時が幸せ”になってしまった人種です。
そんな彼女は、自分たちのやってることは全人類に解放の光をもたらすためのことだと硬く信じ続けています。
例え、誰かの好むと好まざるとに関わらず、そしてどれ程の死体を積み上げようとも。
超がつくほどハタ迷惑な一方で、彼女のもたらす変革で救済されうる人間が前近代のクリヴィアにいるのもまた事実。
そんな彼女の活躍に、乞うご期待ください!
こたねᶴ᳝ᵀᴹᴷᵀᶴ᳝͏≪.O 2026年08月11日(火) 23:11
「私の革命」「私の革命根拠地」というようなワードが出てきたのにハラハラします。「私達の」だろう!と。
たんにまだ『クリヴィア共産党』は彼女ひとりしかいないから、というだけであればよいのですが…
-追記-
そういえばちょうど序盤の階層でスターリンも「俺の国」という表現を使っていました。
なんだか劇的な感じがします。美しい構造ではあるのだけれど、どうかそんな結末には至らないでとも思うところですね。同志ソフィア、ご健全に!
猫元帥 2026年08月11日(火) 23:24
お読み頂き誠にありがとうございます。
仰る通り極めて危ういです。もちろん今のソフィアの脳内にしか『クリヴィア共産党』は存在しないせいでもありますが……。
とはいえ彼女にとって今のところ心から『私たち』と言える人々がいるとしたら、オールド・ボリシェヴィキの幹部たちしかまだいないのでしょう。
彼女は身も蓋もないことを言えば、前世ですら抽象的な“プロレタリアート”を尊び愛していたのであって、目の前の労働者のことを真に見れていた訳では無いのですから。
彼女が異世界で真に『党』を作れるのか、是非暖かく見守っていただければと思います。
改めて、これからもお付き合い頂ければ幸いです。
こたねᶴ᳝ᵀᴹᴷᵀᶴ᳝͏≪.O 2026年08月11日(火) 23:04
序章完結お疲れさまです!
本当はいくつかの話に分散するべき複数の感想だったところ、先々読み進めていたらずっと投稿しそびれていたので、この節目にまとめて書いたらば、めちゃ長くなってしまいました…
作者さんはそういう長いのも結構喜んでらっしゃるのかな?という様子がみえるので、投げちゃいます。
(28行省略されています)
猫元帥 2026年08月12日(水) 00:29
お読み頂き誠にありがとうございます。
とても熱の篭った文章を書いていただいて身に余る喜びです。
さて、メタい話をさせていただきますと、擦れたとこのある現代の読者に、身も蓋もないことを言えば“綺麗事”を動機にする主人公はウケないだろうな、ということから生み出された(もちろん他にも色々キャラを形成した発想はあるが)キャラが『ソフィア・レーベン』ではあります。
一方でジェンダーによる疎外感がロシア・インテリゲンツィアの社会的疎外感と相似して革命運動への参加にかき立てていたり、帝政ロシアという抑圧的な社会で現代的にいえば『生きづらさ』を抱えた人間が多く身を投じたからこそロシア革命運動はあそこまで拡大したという近年の研究に一周まわって近づいてしまったのは、まさしく怪我の功名(?)と言うべきですし、そして何よりエゴまみれの人間であるからこそ逆に魅力あるキャラにできたのかなと勝手に思っています。
しかし同時に、ソフィアはマルクス主義を『道徳主義でも平等主義でもない』とみなしたからこそ惹かれた節があります。
彼女が出会ったのは第二インター的な正統派マルクス主義だったので、まだ西欧マルクス主義に派生していませんから。
同時に彼女は、彼女の知るドイツ的世界観で形成された革命思想だったからこそマルクス主義にドハマリしたのです。
ちなみに彼女は、まず物質的条件から作ろうとしていますが、この中には一応紙“や印刷機の確保”も入る故の仕方ない面もあるのでしょう。何せ前世で革命家やってた時アホほど調達に苦労した一方で、製紙産業や印刷業自体は明確に確立してたのですから。
とはいえソフィアは、もちろん彼女というレンズにバイアスがかかっている面もありますが、“ロシア社会民主主義運動”をドイツの正統な弟子だと思っている節があります。
そして第一次世界大戦そして十月革命で袂を分かったとはいえ、エンゲルスと彼の弟子たちが築いたものすなわちSPDこそが、マルクス主義の総本山なのに関しても疑ったことはありません。
イリイチがやろうとしたことは、SPDの、労働者大衆の政党の、新聞のネットワークであると信じていたりします。
私がソフィア・レーベンを作り出したネタ本に、Lars.T.Lihというカナダの学者の『Rediscovered Lenin』や『What was Bolshevism?』というものがあります。(和訳が出版されてないので日本だとドがつくほどマイナーですが)
これらの本の要旨をまとめると、『レーニンはドイツ社会民主主義の再現に苦心していた、しかし生涯全く諦めることのなかった、“楽観的革命的ロマン主義者である”というものです。』
まさしく冷戦期〜アーカイブ開示期に形成されたレーニン観にケンカを売るような内容だったのですが、しかし同時に膨大な物証によって、無視しがたい有力な仮説になっていたりもします。
ソフィア・レーベンというキャラは、筆者たる私が考えた『レーニンのドイツ的側面を極端にした
さて、長くなりましたがソフィアの行く末をぜひ見守っていただければと思います。
改めて、これまでお付き合い下さり誠にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
ハコ割れ 2026年08月10日(月) 20:19
>おまけに彼女は、搾取した剰余価値すなわち利益は、贅沢などの私的な使い道ではなく、全て人民を解放するために使われるのだから、全く問題ないと、そうみなしたのだ。
歴史上、真の意味で共産主義が成立した事はないとされる最大の問題点がしっかり出ている +19911226点
現実的にはデタラメに賢く製作者の命令を無視するタイプのAIがトップに台頭しない限り解決が困難なのでしょうが、果たしてソフィアはどれだけやり通せるのか見物ですね
猫元帥 2026年08月10日(月) 21:50
お読み頂き誠にありがとうございます。
仰る通り、共産主義は歴史上成立したことはないのですが、そもそもソフィアの場合「『共産主義の高い段階』なんて高度な資本主義からでも百年はかかるわよ」と開き直っているレベル(まあマルクスのゴータ綱領批判しっかり読んでるせいもあるが)なので、そこが我々現代人と話がややこしくなる原因なのでしょう。
彼女はこのクリヴィア革命で共産主義社会が作れるなど欠片も思ってません。あくまで社会主義へ移行するための移行期としての国家独占資本主義を実行するソビエト権力なのです。
下手したらむしろ「あなたマルクスエアプ?」みたいなこと言ってきやがるでしょうね……。うーん実にめんどくさい!
さて、改めましてお付き合い頂きありがとうございます。
是非これからもソフィアの活躍をご期待ください!
so_rei_zero 2026年08月10日(月) 06:39
転生特典:赤い書庫 USSR(ウルトラスペシャルスーパーレア)
猫元帥 2026年08月10日(月) 08:03
お読み頂き誠にありがとうございます!
チートスキル系で『Wikiをいつでも見られる』とか『説明書をいつでも見られる』とかそういうものは割とあれど、『マルクス主義関連の本をいつでも読める』なんてしょっぱいスキルなのはおそらく拙著だけなのかなと思いたいですね(笑)
しかし史実ボリシェヴィキたちはこれらでUSSRを作ってしまったとも言えますし。
人間の方が余程チートスペックな集団、そんな連中の一員がソフィアだったのです。
改めて、彼女の活躍をご期待ください。
邪気メーカー 2026年08月10日(月) 05:41
同志!
しかるべき決起(一章投稿)まで、待機いたします!
猫元帥 2026年08月10日(月) 08:06
お読み頂き誠にありがとうございます!
それなりのお休みをいただくのですから、じっくり練って参ります。
もちろん、ソフィアが父のように慕うイリイチこと我らが同志レーニンも『武装蜂起は芸術であり、同時に客観的条件の熟成は絶対に不可欠』だと仰っておりますからね。つまり小説執筆は武装蜂起。(ぐるぐる目)
まあ冗談は兎も角、まずは無事に帰って来れるように、そして今月中に何かまた投稿自体はする予定ですので、ごゆっくりお待ちいただければと思います。
吉府星凛 2026年08月10日(月) 04:24
序章投稿乙です
twitterで知り、大変面白く、ここまで一気読みしてしまいました。
10月の再開を首を長くして待ってます!
猫元帥 2026年08月10日(月) 07:59
お読み頂きありがとうございます!
そう言って頂けて本当に嬉しいです。
是非、今後も末永くお付き合い頂ければと思います。
ひとまずは、今月中に何か1本新エピソードを投稿したいと思っていますので、そちらをお待ち頂ければ……。
改めて、手に取っていただきありがとうございました!
ques 2026年08月09日(日) 23:44
マルクス主義自称しながら農民を見下し搾取対象として認識してるのは破綻者以外の何物でもないのよね
そのくせ支配階級への嫌悪だけ先立ってて誰のための何のための革命なのよって
主義のための革命、革命のための革命、手段のための目的になってる
もしかして党組んでみんなとわちゃわちゃしてるのが楽しかっただけで革命自体は他人の目的に乗っかっただけなんじゃ
猫元帥 2026年08月10日(月) 00:18
お読み頂き誠にありがとうございます!
仰る通りで、『私のための革命』になっちゃってますね……
結局、前世もそうですが彼女はエゴのために革命運動に身を投じた面が(もちろんそれだけではないが)あるのです。
まあ農民を本質的にプチブルとしてそもそも評価していない、というより農民は本質的には政治的に警戒対象なのがマルクス主義思想ではあるのですが……。
何より農民をプロレタリアートに変える、それこそが資本主義であり、資本主義を辿ることを肯定してしまう思想という面もあるでしょう。
それに加えてバルト・ドイツ人貴族のロシア農民蔑視が悪さをしまくっています。
しかしめちゃくちゃややこしいことに、ソフィアは前世の生まれのせいで『慈悲深い領主』を演じることはできるのです。
前世で散々苦しめられているので、農民をめちゃくちゃ警戒しつつも、しかし同時に抑圧された彼らの爆発力を高く評価している、そんな矛盾した存在が彼女ですから、果たしてこのテルベルクの農民をどう彼女の革命に巻き込んでいくのか。
乞うご期待ください。
ふとん屋 2026年08月09日(日) 23:28
【物語の感想】
この主人公は手段の目的化を平然とするところがいい(せざるを得ないのだろうけど)。
ボリシェヴィキをキメてる感じがとてもよい。共産主義者はこうでないと。
貴族連中も主人公基準(+現代基準)だと手が汚れないやつは皆無なので、ボリシェヴィキをキメた主人公がどうぶっ壊していくのか、今後の展開が楽しみです。
(37行省略されています)
猫元帥 2026年08月10日(月) 00:24
お読み頂き誠にありがとうございます。
ソフィアはスターリン主義の犯罪には関与していない(それどころか被害者)が、それでもロシア内戦の赤色テロや脱コサック化等にはボリシェヴィキ指導部としてガッツリ関与しているという、ギリギリにアウトライン上で踏ん張っている(できてるか怪しいけど)主人公です。
しかし同時に、革命に身を投じる前の彼女は紛れもなく家父長制の被害者であり、「革命家になる」というバグ技が生えて来なかったら自殺していたような生きづらさを抱えた人間なのです。
彼女の衝動を、彼女の知るドイツ思想(ソフィア、いや「ローゼンブルク男爵令嬢シャルロッテ・ヘレーネ」にとって、カントやヘーゲルなどは父の書斎に行けばいつでも読めるような空気のような存在だったでしょう)の言葉で全肯定してしまったのが、マルクスとエンゲルスなのでしょうね。
こんなネジが飛んだ彼女の活躍を、どうぞご期待ください。