この世界だけは勘弁してください(白目)! (ジャック・ザ・リッパー)
しおりを挟む

1話

リハビリ作品です。
続きを書く為のリハビリなので、感想による評価などで続きを書く(他作品も)か決めます。
感想ありましたら、お願いします。


僕の名前は、守崎篝。どこにでもいる普通の小学生だ。

嫌、正直なところ普通ではない。僕は、転生者と呼ばれる存在なのだ。先ずは、僕が転生した経緯を説明しよう。

 

 

 

神『君には、これから転生してもらう。』

僕「やったー!チート転生だー!」

神『チート?知らんな。そんなものをやる気はない!』

僕「ええっ!?そりゃないよー!」

神『転生先は、《インフィニット・ストラトス》の世界だ!』

僕「えっ!?あの理不尽な暴力が振るわれることで有名な、あの世界ですか!?その世界だけは勘弁してください!」

神『拒否権は始めからない、逝ってこい。』

僕「(´;д;`)」

 

 

 

こうして、僕はめでたく理不尽な世界に転生しましたとさ。めでたくないめでたくない。

僕のクラスには、剣一本で世界を制した修羅になる姉を持つ弟と、マッドサイエンティストで人格破綻者一歩手前な姉を持つ理不尽な暴力を振るう(木刀の突きで扉を蜂の巣にする)事で有名なブロリー系ヒロインの妹と、金髪イケメンの自称主人公を名乗る残念な子以外は普通なクラスである。

僕は、転生はしたが普通の生活がしたいのだ。

このまま普通に進学して、普通に社会人になって、普通に恋をする。それが僕の目的なのだ。

今の所、金髪がヒロイン(狂人)に絡む以外はそこそこ普通の生活を送れている。このまま何事もなければいいんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを思っていた時期が僕にもありました。案の定、忘れ物を取りに戻ってきたら修羅の弟が教室を覗いているではありませんか。僕も教室を覗くと、ヒロイン(狂人)が掃除をしていて、男の子3人に男女と馬鹿にされていました。

 

「やーい、男女!男女の癖にリボンなんか着けてんじゃねぇよ!」

 

「そうだそうだ!キモいんだよ!」

 

「五月蠅い、私は掃除をしているんだ。」

 

おい馬鹿やめろ!ヒロイン(狂人)を、それ以上刺激するんじゃない!ブロリーに襲われたみたいに嬲り殺しにされるぞ!

僕は、修羅の弟に向かって頼み事をすることにした。

 

「織斑、急いで先生を呼んできてくれ!このままだと、怪我人が出る!」

 

「えっ、でも、箒が......」

 

「僕が何とかする!だから速く!」

 

クラスメイトがヒロイン(狂人)にボコボコにされて入院なんて、冗談でも笑えない。早くクラスメイトを止めないと!

教室に入ろうとすると、男の子の一人がヒロイン(狂人)のリボンを奪い取った。

 

「っ!返せ!」

 

「やだね!こんなもの、こうしてやる!」

 

男の子は、ヒロイン(狂人)のリボンを地面に投げ捨てて踏みつけようとした。僕は走った、地面に落ちたリボンに向かって。

 

「待てえぇぇぇ!」

 

リボンは、なんとか踏まれる前に掴むことが出来た。そして、そのまま踏みつけようとした足は僕の腕を踏みつけた。

 

「痛ッ!」

 

「な、なんだよいきなり!?」

 

「もうやめなよ!寄って集って、女の子を男が3人で馬鹿にして楽しいのかよ!」

 

「う、うるさい!」

 

僕はまた踏みつけられた。僕は、リボンを守るように抱え込んで丸くなった。そして、そのまま3人に踏みつけられた。

 

「お前には関係ないだろ!どっか行けよ!」

 

「きっとこいつ男女の事が好きなんだぜ!」

 

「弱い癖に意気がってんじゃねぇ!」

 

耐えろ!耐えるんだ!僕一人が少し怪我をするくらいでクラスメイトが助かるんだ、これくらい余裕だぜ!でも、然り気無く僕がヒロイン(狂人)が好きなんだとか言わないでください、死んでしまいます。死因が、木刀による頭蓋骨陥没で。

 

 

 

 

その後、修羅の弟が先生を連れてきたことで、この騒動は終わった。僕は、この状況の説明をしてヒロイン(狂人)にリボンを渡して保健室に向かった。男の子3人は先生に怒られ、保護者にも怒られたそうだ。他人の罵倒する中に入るなんて無謀なことは、もう二度とゴメンだ。これからは、もっと距離をおいて他人のふりをしていよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「守崎君は、とっても強い子ね。」

 

「何処がですか?先生も見た通り、守崎はずっと踏みつけられていただけですよ?」

 

「篠ノ之さん、強さは力が強いとかだけじゃないの。守崎君は、篠ノ之さんのリボンが踏みつけられないように勇気を出して守ろうとしてくれたのよ。守崎君の強さは、誰かを思いやることができる心の強さなのよ。」

 

「心の、強さ......」

 

 

 

 

 

 

次の日、席替えでヒロイン(狂人)が隣の席になった。

 

「篠ノ之箒だ。守崎、これからよろしく頼む。」

 

あの、無愛想で学校では殆ど喋らないヒロイン(狂人)が挨拶をして来た。僕の他人のふりをするという計画は、いきなり失敗となった。

 

僕の希望は消えた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。