一人の少年と10枚の仮面 (一十百千)
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番外編
番外-適用、マスタールール4 やまけんside-


「さて、お前ら…よくぞ集まってくれた」

 

ボロい机の上に胡坐をかいて座っているのはこの家の主、緑だ。

周りには俺、レイラ、ニヤニヤ野郎、秘色さん、緑青さん、魔理沙、博麗の巫女さん、守矢の巫女さんがいる。

 

「今回は先日発表されたマスタールール4について各人と…あー…神様もいるがまあ、すり合わせておきたくて集まってもらった」

 

傍を見ると守矢の巫女さんがフンスとドヤ顔をしている…。マジで肝っ玉が据わってるというかなんというか…アホみたいだ…。

 

「このマスタールール4によっていくつかのデッキが大打撃を受けると予想される。それについてはそこら辺に置いておいた資料を適当に配って読んでくれ、もちろんこれからKONAMIがこの1ヵ月の間に良調整を行いそうでなくなる可能性もなくはない、と付け加えておく」

 

「まるで、期待してねェような口調で言われてもなァ」

 

ニヤニヤ野郎が茶々を入れるがここに集まっているやつらみんなが期待していないのは明らかだった。

 

「P召喚の時も良調整なんて行われなかったんだから仕方がねぇだろ」

 

もっともである。というかむしろぶち壊しに来てた。

 

「それはわかったのだけれどそこからどうするの??」

 

博麗の巫女さんが声をあげる。少しざわついていた周囲の…人やら神様やらも次第に静かになっていく。

それを待っていたかの如く、緑は告げる。

 

「もちろん俺らもマスタールール4に適応したデュエルをしていかなくちゃならん」

 

「オイ待てやァ、お前はスタンダード次元だからいいが俺ら他の召喚法使ってる奴らは相当な打撃受けんぞ、場合によっちゃァ展開速度が遅すぎてクソみてェなデュエルになったり、EXモンスターゾーンがヨコシマウマで塞がれちまうなんていうクソなデュエルが起こり得る」

 

「そうですよー!!仮面さんはそれでもいいかもしれないですけど私たちはそうもいかないんですよー!!」

 

他にも不満の声が噴出する。

 

「まぁ、みんな待とうぜ。わざわざそんなこと言うためにこいつが俺らを集めたりはしないって」

 

「流石やまけんわかってんじゃねぇか、みんな落ち着いて聞いてくれ」

 

再び周りが静かになる。

 

「俺もいきなり変えろとは言わん。だが、ルールとして3月下旬辺りにあれが適用されるなら遊戯王プレイヤーとしてそれに従わなくちゃならん。よってこの小説では2日目からマスタールール4に移行する」

 

「質問いいですかー」

 

守矢の巫女さんが手を挙げる。

 

「結局それ私たちが不利になるの変わってませんよねー??」

 

「まぁ、そうだな…」

 

「根本的な解決になっt」

 

「黙れダボハゼ」

 

緑の口調がガラッと変わる。

 

「マスタールール4もそれを適用すんのも決まったことだ。不満があるのは汲むがそれだけだ。グチグチ文句言う暇があったら構築見直したり、展開の仕方考えなおしとけ。それすらできねェ豚を今回の集会に呼んだ覚えはねェ」

 

あの仮面バカのせいで空気が死んだ。見ろよ守矢の巫女さんめちゃくちゃ泣きそうな顔で口パクパクさせてんじゃねぇか…。

 

「私からも質問いいか??」

 

この場面で手を挙げる勇者がいた。みんながそちらを振り向く。

 

「なんだ魔理沙、そいつと同じようなことじゃねェ質問なら歓迎だぜ」

 

魔理沙が立ち上がりながらそれに応える。

 

「まぁ、それについても不満がないわけじゃないんだが、私のは違うぜ」

 

「ふーん…じゃあなんだ??」

 

「適用のタイミングが2日目ってのはわかった、が、具体的には何話先だ??」

 

「ああ、言っていなかったな」

 

緑が立ち上がり近くのボードに書き込んでいく。

 

「今、1日目の朝から昼にかけての時間帯までのお話が投稿されている。今回のデュエルが終わったら昼から夜にかけてのデュエルだ」

 

「つまり、あとデュエルは2回行われるってことでいいのか??」

 

「まぁ、全員が全員そういうわけじゃないが俺、やまけん、ナナシがあと2回やるのは確定と言ってもいいだろう」

 

ああ、メタいメタい。

 

「じゃあ、それまでに各人展開の仕方を確認するって感じなのか??」

 

「そうだな」

 

「なるほど、わかったぜ」

 

そう言うと魔理沙はその場に再びすとんと座る。

 

「ハイハーイ」

 

もう一人の手が上がる。

 

「なんだ秘色、お昼ご飯はさっき食っただろ」

 

「私まだボケてないよ!!そうじゃなくてさー私、2日目まで出番ないじゃん??」

 

ああ、こっちもメタいメタい…

 

「2日目も出番ないぞ」

 

「ガッデム!!…まぁいいや」

 

なんかすげぇ、胴体真っ二つにされたのに余裕で生きてるみたいな感じだ。

 

「そう言う人はいきなり今までの展開紹介無しにマスタールール4なの??」

 

「そうだな…そこでマスタールール3を許可するとめんどくさくなるからな…いるとは思えないが展開が気になる読者の方には動画なりなんなりでそれを補完してもらうしかないな」

 

「おーけーおーけー」

 

秘色さんは手をひらひら振って終わりの意思を見せる。

 

「他は居ねぇな??」

 

緑が周りを見回して問う。

が、もうみんな何も無いようだった。

 

「んじゃ、解散!!みんなありがとなー」

 

緑が手を打って机から降りる。

 

それを皮切りに各々帰っていく。

 

「霊夢―このあとちょっと付き合ってくんねー」

「良いけど魔理沙、このフリーズしちゃった早苗を送るの手伝ってよ、あとあそこの神様達宥めんのも」

「しょうがないなー」

「ひーちゃんひーちゃん」

「なんだよ秘色、夕食はまだだぞ」

「だからボケてないよ!!ろーちゃんが寝ちゃったからおぶってってくんない??」

「だから、ずっと静かだったのかァ…」

 

みんなが帰ってレイラも自分の仕事に、緑も自分の部屋に帰りその場には俺一人が残された…。

 

「でもあのルールはねぇよなぁ…」

 

そのつぶやきに応えてくれる者は誰も居なかった。

 

 

 

 



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1日目
1話-邂逅、博麗の巫女 緑side-


「ふぃー…今日も疲れたな…そろそろ寝るわ…やまけんは??」

「仮面さん、お休みなさいです。やまけんさんは、明日朝早くから作業だと言ってだいぶ前に寝に行きました。」

「りょーかい。レイラもとっとと寝ろよー」

「わかりましたー」

 

いつものやり取りをして自室へと戻る。

特に広くもない部屋だし、本やら実験用の素材やらでさらに狭く感じるが、それが逆に居心地の良さを出している。

布団を端っこに引いて仮面を脇に置き眠りにつく。

 

ここまではいつもの通りだった。

 

「…ん??騒がしいな…」

 

翌朝、外からの言い争いの声で目をさます。時計を見てもまだ朝の6時を過ぎたくらいだ。

 

「朝っぱらからどこのどいつだ??」

 

そもそもここに来るような知り合いは少ないし、こんな時間に来るような迷惑極まりない奴に至っては心当たりがない。

言い争いになるということは麗羅辺りが対応しているのだろう…。やまけんなら言い争いになる前にリアルファイトになる。

 

服を着替え、最低限の身だしなみを整えて外に顔を出す。朝日が眩しくて顔を顰める。

 

「おい、こんな朝早くから他人の家に来るとか教育がなって…」

 

言い切ることなく来客が言葉を被せる。

 

「何が教育よ。よくわからない異変起こしてるのはあんたじゃないの。今までは大人しかったから見逃してあげてたのにいい度胸じゃない。」

 

スッパーンッ!!といい音を響かせて戸を閉める。今までで一番最悪な目覚めだ。ちなみに2番目は緑青が一緒の布団で寝ていた時である。あれ以来國嵜の連中とは別々に暮らしている。

それはともあれ、最悪なのは現在である。

 

「夢だ、夢だろ…??」

 

今まで絶対に関わりたくないと思っていた奴に絡まれている。

 

「仮面さん!?私まだ外なんですけど!!」

「そーよ、とっとと開けなさいよ!!」

 

ドンドンと戸が叩かれる。元々丈夫ではない戸が嫌な音を立てている。壊されてはかなわないので、そろっと、顔を出した。

 

そこにいたのは、まごうことなき赤と白の巫女装束に身を包んだ博麗の巫女であった。

 

「…これは夢か??」

 

目の前の巫女に尋ねる。

 

「私もそう思いたいけどね、どうやら異変が起きたのは確からしいから大人しく成敗されてくれないかしら??」

「待て…まず異変なんて俺は起こしてないし、関わってもない」

「とぼけたって無駄よ、私の勘が貴方だと言ってるもの」

「いやマジで…話を聞いてくれ…」

 

朝はあまり強い方ではないのだ。正直お腹いっぱいである。

 

「レイラ、博麗の巫女様がおっしゃっていることを俺にわかりやすく教えてくれ」

「えーとですね、原因は不明ですがどうやら異常事態が起こっているらしいのです。」

「もっと具体的に頼む」

「えーと、同じ人が2人も3人もいらっしゃるとか」

「…そりゃ大変だ。給料も3分の1にしなくちゃならねぇ」

「それでですね、どうやらハクレーノミコサマは仮面さんが異変を起こしたとお考えらしいのです」

「なるほど…おい、巫女様。俺ァ何もしてねー。帰ってくれ」

「そうは問屋が卸さないわよ、大人しく一回成敗されなさい」

 

どうやら一回成敗されなくちゃならんらしい。別に、死ぬわけでもないから接待みたく戦ってやることにする。

 

「…へいへい。レイラ、俺の部屋から何でもいいからデッキ持ってきてくれ」

「了解です、仮面さん!!」

 

しかし、どうやらこの巫女様の勘が当たっているらしいとわかるのはそう遅くない出来事なのだ。



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2話-邂逅、忘れたはずの過去 やまけんside-

「よぉよぉ、そこな青年よ。ちとばかし顔を貸してくれやしねぇか」

 

またか、と思いながら山中謙介ことやまけんはため息を吐く。身長の足りなさと、顔つきの幼さ故にか里に出るとこういったチンピラに良く絡まれる。

絡まれる度に返り討ちにしてやるのだが、こういった輩はいくらでも沸くらしい。しかも今日は予定があるのだ。こんなところで油を売っている場合ではない。

手早く済まして、さっさと行かないと、と思いながら振り返る。が、そこにいたのはそこらへんのチンピラなどではなかった。

 

「なんで…??俺が…!?」

 

そこにいたのは紛れもない自分自身の姿。すわ、緑の野郎の仕業かと疑うがあいつは家を出るときには爆睡していたはずだ。

愕然としているとその自分自身が口を開く。

 

「いやぁ、俺も腑抜けたもんだぜ。まさかの自己犠牲の塊ときたもんだ。反吐すら出ねぇや」

 

その言葉に雷のような衝撃が走る。

 

「お、お前…は…!!」

「おお、ようやく気付いたって感じか腑抜けてるだけじゃなく間抜けにもなっちまったらしい。全く、鳥頭にもほどがあるってんだ」

 

自分自身のようで自分自身ではないそいつは相変わらずの毒を吐き続ける。

 

「いやはや、久しぶりに現世に来たと思ったらこんなやつを目撃するとはな。これなら地獄にぶち込まれて永劫の責め苦を受けてた方がマシだぜ」

「過去の俺…!!」

 

恥ずかしながらやまけん自身にも緑並みに荒れていた時期はある。多数の友人との出会いによって今はどこへ出しても恥ずかしくはない好青年だと自負はしている。喧嘩さえ吹っ掛けられなければ。

しかし、そんなことはどうでもいいのだ。大事なのはその自分自身が目の前にいるという異常事態である。

 

「なんで…??俺が…!?」

「おいおい、さっきと同じリアクションだぜ??そんなんじゃピエロだってしょぼくれちまう」

 

ニヤリと笑う自分自身に背筋が震え一歩自然と下がりそうになる。

だが、そんな後ろ向きな気持ちを踏みつぶして答える。

 

「なんで、いまさらお前が出てくるんだ。『山中謙介』は俺だけだ!!お前がどんな手を使って出てきたのかは知らねーがこの事実は曲げられない!!とっと失せろ!!」

 

しかし、自分自身は大きく嗤う。そのことに不本意ながらたじろいでしまう。

 

「はー…笑いすぎて腹が捻じ切れちまう。いいか、それはあくまでもお前が存在する限りだ。その限りにおいて、確かに俺は『山中謙介の過去』としか存在はできない。」

「何が言いてぇ!!」

「簡単な話だ。バカ野郎。俺がお前を殺しちまえばいいのさ」

 

目の前の存在が纏う雰囲気が一気に冷たくなる。氷のような冷たさではなく、金属を思わせるような冷たさだ。

 

「お前が存在しなくなりゃ、俺は晴れてこの世界にただ一人の『山中謙介』になれるっつーわけだ」

「そ、そんなこと…死体が出ちまえば…」

「そう、そこが問題だ。死体の跡形もなしにお前を消し去らなくちゃなんねェ…だがここにはそれを行うのにちょうどいい対決方法があるじゃねぇか」

「…決闘(デュエル)か」

「おお、そこそこおつむは回るようになってきたな。エンジンかかる前にやられちゃいましたーなんてならねぇようにな。俺が恥ずかしいぜ。」

「無駄口はやめろ、こんなとこで命まで賭け合うような決闘を始めれば管理者どもにばれるぞ」

 

命がかかっていると理解すると自分でも恐ろしいくらいに心が冷えていくのがわかる。

こいつと自分がぶつかれば勝率は5分5分。だが、緑なり誰か他人が来さえすれば、その確率を傾けることが出来る。

自分のすべきとはあいつらが気づくまでの時間稼ぎだと考えたところで自分自身が口を開く。

 

「まさか、異常事態が起きてるのが自分だけと思ってるとはな、やっぱり平和ボケしてやがったか」

「な…!?そんなんじゃそれはもう」

「そうさ、異変だなぁ??こんなんじゃ、お前のお仲間も助けにはこれねェなァ!!」

 

自分自身が声を歪ませる。これはもう覚悟をするしかない。

 

「いい顔だ!!ルールは簡単、ライフが0になった方が勝者に吸収される。いやぁ、便利なもんだなぁ。このシステムはよォ…何でも無理を設定できる。さぁ、どうする??受けるか??」

「…!!」

 

ここで受けないということもできるという選択肢もあると相手は示してきた。つまり、やまけんは今、()()()()()()()()()()

ぷっつんと何かが切れた。

 

「上等じゃねェか、このクソガキがァ!!てめェの力量も分からず、挑んできたことを後悔させてやらァ!!」

「いいぜ、いいぜェ!!それでこそこの俺だ!!よかったなァ!!最後の死に様は無様じゃねェ!!」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

 



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3話-邂逅、新たな己 ナナシside-

ようこそ、×××。ここはあなたの世界だ。

 

「気味わりィなァ、こりゃァ…扉の向こうが自分の後ろ姿だったり自分の後ろ姿が自分の正面だったり…全くもってつながりがねェ」

 

そう言わないで×××。君が望んだのは

 

「うるせェ、言いたいことはわかってる。どこの神様も意地悪なもんだなァ…」

 

君が私を

 

「黙れ、深碧。いや、こいつも俺かァ…」

 

そうだよ、もう深碧はいないんだ。ねぇ×××。君が未来に得たものは過去に失ったものに釣り合うのかい??

 

「何回も言わせるな、黙れ」

 

そうはいかない、これを聞かないことには

 

「黙れッ!!」

 

自身の大声で目を覚ます。嫌な汗が額から口へと流れ込む。

 

「しょっぺェ」

「ひーくん、どうしたの」

「…緑青か、わりィなんでもねェ」

「…そ」

 

扉から顔を出した緑青はそのまま引っ込んで離れていく。

もはや、自分の名前とは思えもしない響きを口に出そうとする。

 

「…。…??」

 

口から出るのは息だけ、声にはならずそのまま虚空へと消えて行く。

 

「参ったなァ…」

 

頭をガシガシ掻きながら、秘色と緑青の元へと向かう。

 

「へーいひーちゃん。うなされたのー??」

 

ソファから顔を逆さにしてこちらを見てくる秘色にムカついたので取りあえずソファを蹴っておく。

 

「いったーい、不機嫌だねぇ」

「おかげさまでなァ」

「えへへ、じゃあ感謝してよね!!」

「するかタコ」

「まぁ、それはそれとして、お客さんだよ」

「あァ??」

 

秘色が指し示す方向には見知った、しかし見慣れない姿があった。

 

「おいおいこりゃァ、一体全体どういうことだァ??」

「俺も聞きたいけどね、そのムカつく顔が自分の物だと思うととてもイライラするよ」

 

そこにいたのは自分自身であった。

 

「ひーちゃんが二人とはねー。深碧姉さんが生きてたらさぞかし大喜びでしょうよ」

「深碧は関係ないだろォがァ」

「全くだ、秘色は何言ってんだか」

 

ソファの背もたれ部分に腰かける。目の前の自分自身は、警戒しているのかすぐそばに置いてある椅子にすら座ろうとしない。

 

「…そんなピリピリしなくても大丈夫だぜェ…俺も今のとこはお前に害を加える予定はねェ、もちろんそこの秘色もそこの緑青もだ。」

「…わかった」

 

しぶしぶといった様子で座る。ちょうど緑青がふわふわと浮きながら、飲み物を持ってくる。

各々のまえに緑青は置いて行ったが俺と秘色しか飲もうとはしなかった。

 

「さァてェ…この状況を整理すると俺が二人いるってェことでいいのかァ??」

「どうだろうね、ひーちゃんだけと考えるのは早計かもよ」

「ボク達も二人いる可能性があるわけだよ」

「…俺がここに来れたのは運が良かったからだ。確かに、その二人が言うことも一理ある。」

 

ボソリと自分自身が答える。通るような声ではないが聞こえない声ではない。なるほどと頭の中にメモしてから本題に入る。

 

「大事なのは今この世界に俺が二人も存在してるっつー異常事態が他に何の問題もなく存在できちまってることだ」

「確かに、ひーちゃん以外に目立った変化はないね。私が知覚できる限り」

「ボクも同じだね、だけどひーくん。それに何か問題でも??」

「今すぐにでも俺たちの中の『國嵜』が仕事をし始めても構わない…そういうことだろう??」

 

今度ははっきりと自分自身が答える。やはり、こいつの大元の存在は自分自身だと確信しながら話を続ける。

 

「そういうわけだァ…今のところこの存在自体は問題はないが、時間が経ってくるとどォなるかはわからねェ」

「…速やかな対処が求められる、か」

「あァ、しかもこれは俺たちの体質上なかなか簡単なことじゃねェ」

「お互いがお互いに致命傷を与えられない、ならどうする」

「この世界には便利なもんがあるじゃァねェか」

 

「「「「決闘(デュエル)」」」」

 

「流石俺と俺の姉妹だ、話が早い」

「でもひーちゃん、それじゃあ、消えるのは『こちらの』ひーちゃんの可能性もあるってことだよね」

「馬鹿か秘色、いきなり生み出されといて存在が危険だから消えろだなんて言えるわけねェだろ」

「つまり二人のひーくんのうちどちらか消えればいいという事実をそのまま受け止めて本当にどちらかが消えるという勝負に持ち込む…??」

「そォだ、緑青。あんたもそれでいいだろう??」

「ああ、構わない。そもそも、そんなことをしなくても俺はあんたに消えろと言われれば素直に従うつもりだった」

「ひゅー、真面目さんはこれだから困るぜェ…もっと自己主張してかねェとなァ!!」

 

誰からともなしに立ち上がる。一同は外に足を向けて歩き出した。



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4話-緑vs博麗の巫女-

「仮面さんこのデッキでいいですか??」

「何だっていいよ」

「準備はできた??さあ行くわよ!!」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

-------------

 

先攻 緑LP4000 後攻 博麗霊夢LP4000

 

「俺が先攻を貰うぜ!!俺のターン!!スタンバイ、メイン!!俺は手札から通常魔法『苦渋の決断』を発動!!デッキから『メルキド四面獣』を墓地に送りもう一枚を手札に加える!!」

「通常モンスター??あなた馬鹿にしてるの??」

「まさか、大真面目だ。さらに手札にある『アンブラル・ゴースト』の効果を発動。手札の『メルキド四面獣』と自身を特殊召喚する!!」

 

《メルキド四面獣》闇 悪魔族 ☆×4

ATK1500/DEF1200

 

《アンブラル・ゴースト》闇 悪魔族 ☆×2

ATK200/DEF200

 

「この効果を発動しちまえば俺は通常召喚が行えない」

「あらそう、おとなしくターンを渡してくれるのかしら??」

「悪いがまだあるのさ。俺はフィールドの2体のモンスターをリリース!!呪われし仮面と新たな贄を喰らいて降臨せよ!!『仮面魔獣デス・ガーディウス』!!」

 

《仮面魔獣デス・ガーディウス》闇 悪魔族 ☆×8

通常召喚不可

ATK3300/DEF2500

 

「俺はカードを一枚伏せてターンを終了する!!」

 

緑LP4000 手札 1枚 魔法・罠 1枚 

 

「そう、それがあなたのエースモンスターというわけね」

「ああ!!」

「なら、私のターン!!ドロー!!」

 

博麗霊夢LP4000 手札6枚

 

「スタンバイ、メインまで。手札の『墓守の司令官』を捨てて効果を発動。私のデッキから『王家の眠る谷-ネクロバレー』を手札に加えるわ。そしてそのまま発動。」

 

《墓守の司令官》地 魔法使い族 ☆×4

ATK1600/DEF1500

 

「ふぅ…今回は手札があまりよくないわね…『墓守の召喚師』通常召喚、さらにカードを3枚伏せるわ。ターン終了よ」

 

《墓守の召喚師》地 魔法使い族 ☆×4

ATK1200/DEF1500

   ↓

ATK1700/DEF2000

 

博麗霊夢LP4000 手札 1枚 魔法・罠 3枚

 

「…墓守、厄介だな」

「あら、知っているの??」

「そのフィールド魔法だけな」

 

その厄介な効果ゆえ様々なデッキが組まれたカード、俺のこのデッキに具体的な対策法はない…。

 

(まぁ、墓地で発動する効果を無効にされるわけではないからまだ、大丈夫だ)

 

そこまで考えて、自分の目的が勝利に変わっていることに気付く。

 

(おいおい、大丈夫か、俺。一番の目標を見失っちゃいけねぇ…)

 

気合を入れ直し、ターンの宣言をする。

 

「俺のターン!!ドロー!!」

 

緑LP4000 手札2枚

 

「スタンバイ、メイン!!俺は手札からヘルウェイ・パトロールを通常召喚!!」

「リバースカードオープン!!『黒魔族復活の棺』!!『ヘルウェイ・パトロール』と私のフィールド上の『墓守の召喚師』を墓地に送る!!」

「クソッ!!」

「さらにデッキから『墓守の祈祷師』を守備表示で特殊召喚するわ」

 

《墓守の祈祷師》闇 魔法使い族 ☆×6

ATK1500/DEF1500

   ↓

ATK2000/DEF2400

 

「『墓守の祈祷師』は墓地の墓守モンスターの数だけ守備力が上昇するわ」

「…だけど、俺のモンスターの攻撃力の方が越しているぞ」

「残念だけどね、だけどまだ効果は発動するわよ」

「何??」

「墓守の召喚師の効果を発動するわ。デッキから『墓守の司令官』を手札に加える。さあ、どうぞ??」

「攻撃の手数が減るのは痛いが仕方がない、バトルフェイズ!!蹴散らせ!!『仮面魔獣デス・ガーディウス』!!」

 

《仮面魔獣デス・ガーディウス》ATK3300

   攻撃↓

《墓守の祈祷師》DEF2400

 

「かかったわね。さらに発動!!『破壊輪』!!あなたの『仮面魔獣デス・ガーディウス』を破壊し、お互いにその攻撃力分のダメージを負うわ!!」

 

博麗霊夢LP4000→700 緑LPLP4000→700

 

「だが、墓地の『仮面魔獣デス・ガーディウス』の効果発動!!デッキから『遺言の仮面』を相手のモンスター一体に装備する!!その恨みを晴らせ!!」

「無駄よ!!『墓守の祈祷師』がフィールドに存在する限り墓地で発動するモンスターの効果は無効化されるわ!!静まりなさい!!」

「…ッ!!そんな効果が!!」

 

正直、覚えていなかった自分の落ち度ともいえる。墓地に眠る自身のモンスターに詫びながらフェイズを進める。

 

「俺は、カードを追加で一枚伏せてターン終了だ」

 

緑LP700 手札0枚 魔法・罠2枚

 

「フィールドががら空きよ??それでいいのかしら」

「よくはねぇが手札がねぇ。それにまだ伏せカードがある」

「…そのようね。私のターンドロー!!」

 

博麗霊夢LP700 手札3枚

 

「スタンバイ、メイン。私は手札から『墓守の司令官』を通常召喚。バトルフェイズ。攻撃よ、『墓守の司令官』!!」

「罠カード発動!!『アヌビスの呪い』!!『墓守の司令官』を守備表示に、さらにその守備力を0にする!!」

「いいカードね、だけど私にも伏せカードはあるのよ。リバースカード『降霊の儀式』を発動。墓地の『墓守の召喚師』を特殊召喚!!攻撃を続行するわ!!」

「…ッ!!」

 

緑LP700→0

 

「私の勝ちね」

「そうみたいだな」



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5話-やまけんvs過去-

-------------

やまけんLP4000 やまけん(過去)LP4000

 

「先攻は俺だ!!」

「構わねぇ!!せいぜい散り際を美しくしな!!」

「過去は現在(いま)に勝てねェってことを分からせてやる!!スタンバイ、メイン!!俺は手札から『武神ヤマト』を通常召喚!!」

 

《武神ヤマト》光 獣戦士族 ☆×4

ATK1800/DEF200

 

「カードを1枚伏せエンドフェイズ。『武神ヤマト』の効果を発動!!デッキから『武神器ヘツカ』を手札に加え、手札から『武神器ヘツカ』を墓地へ送る!!」

 

やまけんLP4000 手札 3枚 魔法・罠 1枚

 

「いいねぇ!!気概が伝わってくるぜ!!俺のターンドロー!!」

 

やまけん(過去)LP4000 手札6枚

 

「おお…こりゃ中々。スタンバイ、メイン。手札を3枚伏せてターン終了だ!!」

「待て!!フェイズ終了前にこちらの伏せカードを発動!!『ツイン・ツイスター』!!手札の『武神器ツムガリ』を捨て、お前の2枚の伏せカードを破壊するぜ!!」

「チッ…『聖なるバリアミラーフォース』と『手札断殺』だ。俺はそのままターン終了するぜ」

 

やまけん(過去)LP4000 手札3枚

 

「こちらのターン!!行くぜ!!ドロー!!」

 

やまけん LP4000 手札3枚

 

「スタンバイ、メイン!!俺は手札から『十二獣モルモラット』を通常召喚!!」

 

《十二獣モルモラット》地 獣戦士族 ☆×4

ATK0/DEF0

 

「2体のモンスターでオーバーレイ!!雷司りし雷神よ!!その身に器を纏い顕現せよ!!『武神帝-カグツチ』!!このモンスターがX召喚に成功した時俺はデッキから5枚を墓地に送りその中の『武神』カードの数×100ポイント『武神帝-カグツチ』の攻撃力は上昇する!!効果で墓地に落ちた『武神』カードの数は4枚!!攻撃力は400上昇する!!」

 

《武神帝-カグツチ》光 獣戦士族 ★×4

ATK2500/DEF2000

   ↓

ATK2900/DEF2000

 

「さらに俺は『武神帝-カグツチ(モルモラット)』の効果を発動!!X素材を一つ取り除きデッキから『十二獣モルモラット』を特殊召喚!!」

「リバースカードオープン!!『デモンズ・チェーン』!!その効果を無効にする!!」

「チェーン!!俺は墓地の『武神器ヘツカ』の効果を発動!!墓地のこのカードを除外することでその効果を無効にする!!」

「クッ…俺は他にはチェーンを乗せない…」

「ならば通常通りに特殊召喚!!さらに手札の『武神ヒルメ』を墓地に落ちた『武神ヤマト』を除外することで特殊召喚!!」

 

《武神ヒルメ》光 獣戦士族 ☆×4

ATK2000/DEF1000

 

「2体のモンスターでオーバーレイ!!雄々しき角持つ守護者よ、今ここに現れよ!!『十二獣ブルホーン』」

 

《十二獣ブルホーン》地 獣戦士族 ★×4

ATK?/DEF?

 

「『十二獣ブルホーン(モルモラット)』の効果を発動!!デッキからさらに『十二獣モルモラット』を特殊召喚!!『十二獣ブルホーン』の効果を発動!!デッキから獣戦士族モンスター1体を手札に加える!!俺が加えるのは『武神ヒルコ』!!さらに『十二獣ブルホーン』1体でオーバーレイ!!冷静沈着なる知恵持つ守護者よ、今ここに現れろ!!『十二獣ワイルドボウ』!!」

 

《十二獣ワイルドボウ》地 獣戦士族 ★×4

ATK?/DEF?

 

「バトルフェイズ!!『武神帝-カグツチ』で直接攻撃(ダイレクトアタック)!!」

「そのダメージを貰うわけにはいかねぇ!!手札から『バトルフェーダー』の効果を発動!!こいつを特殊召喚し!!バトルフェイズを終了する!!」

 

《バトルフェーダー》闇 悪魔族 ☆×1

ATK0/DEF0

 

「チッ…メイン2!!俺は手札から『武神ヒルコ』をペンデュラムスケールにセッティング!!」

 

《武神ヒルコ》光 獣戦士族 ☆×4

【Pスケール:青3/赤3】

ATK1000/DEF2000

 

「『武神ヒルコ』のP効果発動!!フィールドの『武神帝-カグツチ』を対象にとるぜ!!闇に侵されし太陽神よ!!その身に器を纏い顕現せよ!!『武神帝-アマテラス』!!」

 

《武神帝-アマテラス》光 獣戦士族 ★×4

ATK2600/DEF2500

 

「『武神帝-アマテラス』の効果を発動!!除外ゾーンに存在する『武神ヤマト』を蘇生させるぜ!!甦れ『武神ヤマト』!!さらに俺は『十二獣ワイルドボウ』1体でオーバーレイ!!X(エクシーズ)召喚!!『十二獣ブルホーン』!!『十二獣ブルホーン』の効果発動!!デッキから『武神ミカヅチ』を手札に加える!!再び『十二獣ブルホーン』でオーバーレイ!!壮大なる巨躯もつ守護者よ、今ここに現れろ!!『十二獣ドランシア』」

 

《十二獣ドランシア》地 獣戦士族 ★×4

ATK?/DEF?

 

「俺は『武神ヤマト』の効果でデッキから『武神器ムラクモ』を手札に加え、墓地に送るぜ!!ターンエンドだ!!」

 

やまけんLP4000 手札 2枚

 

「くっそ…やりたい放題やってくれるじゃねぇか…!!俺のターンドロー!!」

 

やまけん(過去)LP4000 手札 3枚

 

「俺は手札から『精神操作』を発動!!対象はお前の『十二獣ドランシア』!!」

「…俺は『十二獣ドランシア』の効果を発動!!フィールドの『十二獣ドランシア』を破壊する!!」

「ふ…予想通りだ!!俺は手札から『クリボーを呼ぶ笛』を発動!!デッキから『ハネクリボー』を特殊召喚する!!」

 

《ハネクリボー》光 天使族 ☆×1

ATK300/DEF200

 

「2体のモンスターでオーバーレイ!!現れろ!!『ゴーストリック・デュラハン』!!」

 

《ゴーストリック・デュラハン》闇 悪魔族 ★×1

ATK1000/DEF0

   ↓

ATK1200/DEF0

 

「『ゴーストリック・デュラハン』でオーバーレイ!!現れろ!!『ゴーストリックの駄天使』!!」

 

《ゴーストリックの駄天使》闇 天使族 ★×4

ATK2000/DEF2500

 

「さらにさらに!!手札から『RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース』を発動!!『ゴーストリックの駄天使』でオーバーレイネットワークを再構築!!現れろ、CNo.101!!満たされぬ魂の守護者よ、暗黒の騎士となって光を砕け!!『CNo.101 S・H・Dark Knight』!!」

 

《CNo.101 S・H・Dark Knight》水 水族 ★×5

ATK2800/DEF1500

 

 

「効果によって俺はお前の『武神帝-アマテラス』をエクシーズ素材にする!!ダーク・ソウル・ローバー!!」

「くそ!!『武神帝-アマテラス』の効果を発動!!除外ゾーンに存在する『武神ヒルコ』を手札に加える!!」

「バトルフェイズ!!俺は『CNo.101 S・H・Dark Knight』で『武神ヤマト』を攻撃!!」

 

《CNo.101 S・H・Dark Knight》ATK2800

    攻撃↓

《武神ヤマト》ATK1800

 

「…!!来たな!!俺は墓地の『武神器ツムガリ』を除外し効果を発動する!!『武神ヤマト』の攻撃力はこの戦闘中、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分上昇し!!相手に与える戦闘ダメージは半分になる!!」

 

《武神ヤマト》ATK1800

        ↓

       ATK4600

「なっ…!?」

 

やまけん(過去)LP4000→3100

 

「さぁ、ターンエンドか??」

「ぐぅ…く…そ…ターンエンドだ…」

 

やまけん(過去)LP3100 手札 0枚 魔法・罠 1枚(デモンズ・チェーン)

 

「そうか、俺のターン!!ドロー!!」

 

やまけんLP4000 手札4枚

 

「これで終わりだ。俺は手札から『武神ミカヅチ』を通常召喚!!」

 

《武神ミカヅチ》光 獣戦士族 ☆×4

ATK1900/DEF1500

 

「そいつらで俺を攻撃すれば…」

 

過去の自分自身が口を開く。それは怯えというよりも確認すると言ったような声色だった。

だから、それを認めさせる。

 

「ああ、攻撃力合計は3700だ」

「…そうか。ならば、来い!!」

 

そういった自分自身の顔は最初に会ったような気味の悪いような顔ではなく、晴れ晴れとした気分のいい顔だった。

 

(お前が俺自身じゃなければ俺たちはいい友人に成れたよな)

 

そう思ってから打ち消す。

 

(馬鹿か、そりゃ、自分自身だものな。ならせめて…)

 

綺麗に葬り去ってやる。

 

「言われなくても!!バトルフェイズ!!俺は『武神ヤマト』で直接攻撃(ダイレクトアタック)!!」

 

やまけん(過去)LP3100→1300

 

「まだまだァ!!俺は『武神ミカヅチ』でとどめだァ!!」

「…うぐぁああああああああ!!」

 

やまけん(過去)LP1300→0

 

「消えろ、過去」

「じゃあな、未来」



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6話-ナナシvsナナシ-

「んじゃァ、ルールの確認だけしとこうかァ」

「LPは4000。相手のLPを0にした方が『俺』になる…引き分けはどうする」

「そんときゃ殴りあいだ、ガチめの」

「…わかった」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

-------------

 

先攻新ナナシLP4000 後攻ナナシLP4000

 

「先攻はくれてやらァ!!」

「いいのか??行くぞ。俺のターン!!」

「お手並み拝見と行くぜェ!!」

「俺は手札から『ドッペル・ウォリアー』を捨て、手札から『クイック・シンクロン』を守備表示で特殊召喚!!」

 

《クイック・シンクロン》風 機械族 ☆×5

チューナー

ATK700/DEF1400

 

「さらに手札から『ジャンク・シンクロン』を通常召喚!!効果により墓地の『ドッペル・ウォリアー』を守備表示で特殊召喚!!」

 

《ジャンク・シンクロン》闇 戦士族 ☆×3

チューナー

ATK1300/DEF500

 

《ドッペル・ウォリアー》闇 戦士族 ☆×2

ATK800/DEF800

 

「『ドッペル・ウォリアー』に『クイック・シンクロン』をチューニング!!集いし怒りが忘我の戦士に鬼神を宿す。光さす道となれ!!シンクロ召喚!吠えろ、『ジャンク・バーサーカー』!!」

 

《ジャンク・バーサーカー》風 戦士族 ☆×7

ATK2700/DEF1800

 

「墓地に送られた『ドッペル・ウォリアー』の効果発動!!俺のフィールド上に『ドッペル・トークン』を2体攻撃表示で特殊召喚する!!」

 

《ドッペル・トークン》闇 戦士族 ☆×1

トークン

ATK400/DEF400

 

「さらに俺は『ドッペル・トークン』2体に『ジャンク・シンクロン』をチューニング!!集いし思いが遥かな速度の限界へ挑む。光差す道となれ!!未来への力、シンクロ・チューナー、『アクセル・シンクロン』!!」

 

《アクセル・シンクロン》闇 機械族 ☆×5

チューナー

ATK500/DEF2100

 

「俺はカードを1枚伏せターンを終了する」

 

新ナナシLP4000 手札1枚 魔法・罠1枚

 

「アクセルシンクロでもするつもりかァ??だがそのフィールドじゃァ出てくるモンスターはいねェなァ」

「…お前のターンだぞ」

「んじゃァ、お言葉に甘えて。俺のターン!!ドロー!!」

 

ナナシ LP4000 手札6枚

 

「俺は手札から『レベル・スティーラー』を墓地に捨て、手札から『クイック・シンクロン』を守備表示で特殊召喚!!さらに『レベル・スティーラー』の効果を発動!!『クイック・シンクロン』のレベルを1つ下げ自身を特殊召喚する!!」

 

《レベル・スティーラー》闇 昆虫族 ☆×1

ATK600/DEF0

 

《クイック・シンクロン》☆×5 → ☆×4

 

「俺は『レベル・スティーラー』に『クイック・シンクロン』をチューニング!!集いし力、轟音あげて噴出せよ!!光差す道となれェ!!飛び立てェ、『ジェット・ウォリアー』!!」

 

《ジェット・ウォリアー》炎 戦士族 ☆×5

ATK2100/DEF1200

 

「『ジェット・ウォリアー』の効果を発動!!お前の『ジャンク・バーサーカー』をバウンスするぜェ!!リフト・オフ・シークエンス!!」

「リバース・オープン!!『リミットオーバー・ドライブ』!!俺はフィールドの『アクセル・シンクロン』と『ジャンク・バーサーカー』をエクストラデッキに戻し、レベル12シンクロモンスター1体を特殊召喚する!!古の天空を彩る星々よ!!神雨となりて世界を祓え!!シンクロ召喚!!レベル12超来迎!!『聖珖神竜 スターダスト・シフル』!!」

 

《聖珖神竜 スターダスト・シフル》光 ドラゴン族 ☆×12

ATK4000/DEF4000

 

「な、にィ!?レベル12…!!」

「ふ…さぁ、続けな!!」

「…まだだァ!!『レベル・スティーラー』の効果を再び発動!!『ジェット・ウォリアー』のレベルを1個下げ自身を蘇生する!!」

 

《ジェット・ウォリアー》☆×5 → ☆×4

 

「手札から『シンクロン・エクスプローラー』を通常召喚!!効果で墓地の『クイック・シンクロン』を蘇生する!!」

「無駄だ!!『聖珖神竜 スターダスト・シフル』の効果を発動!!お前のモンスター効果を無効にし!!『ジェット・ウォリアー』を破壊する!!」

「…くっ…手札から『幽鬼うさぎ』を墓地へ送って発動!!『聖珖神竜 スターダスト・シフル』を破壊する!!」

「1ターンに1度俺のフィールドのカードは破壊されない!!」

「だがもうそいつは攻撃力4000の木偶の坊だぜェ!!『死者蘇生』!!俺は墓地の『クイック・シンクロン』を蘇生!!手札から『ドッペル・ウォリアー』を特殊召喚する!!レベル1『レベルスティーラー』とレベル2『ドッペル・ウォリアー』に『クイック・シンクロン』をチューニング!!集いし希望が新たな地平へいざなう。光さす道となれ!!シンクロ召喚!!駆け抜けろ、『ロード・ウォリアー』!!」

 

《ロード・ウォリアー》光 戦士族 ☆×8

ATK3000/DEF1500

 

「そいつで終わりか??攻撃力は3000.手札は0だぜ??」

「まだまだァ!!俺は『ドッペル・ウォリアー』の効果を使わずに『ロード・ウォリアー』の効果を発動する!!デッキから『ジェット・シンクロン』を守備表示で特殊召喚!!」

 

《ジェット・シンクロン》炎 機械族 ☆×1

ATK500/DEF0

 

「さらに!!『レベル・スティーラー』の効果!!『ロード・ウォリアー』のレベルを下げ自身を蘇生!!」

 

《ロード・ウォリアー》☆×8 → ☆×7

 

「『レベル・スティーラー』に『ジェット・シンクロン』をチューニング!!集いし願いが新たな速度の地平へ誘う。光さす道となれェ!!シンクロ召喚!!希望の力、シンクロチューナー、『フォーミュラ・シンクロン』」

 

《フォーミュラ・シンクロン》光 機械族 ☆×2

ATK200/DEF1500

 

「効果で俺は1枚ドローするぜェ!!さらに『シンクロン・エクスプローラー』をリリース!!墓地の『ジェット・ウォリアー』を守備表示で特殊召喚!!今引いた手札を墓地に送り、『ジェット・シンクロン』を墓地から特殊召喚!!そしてまた、『レベル・スティーラー』の効果を発動!!『ロード・ウォリアー』のレベルを下げ!!自身を特殊召喚!!」

 

 

《ロード・ウォリアー》☆×7 → ☆×6

 

「そんな…馬鹿な…これほどまでに動くのか…」

「さらにィ!!再び『レベル・スティーラー』と『ジェット・シンクロン』をチューニング!!光差す道となれェ!!『フォーミュラ・シンクロン』!!効果で1枚ドロー!!『レベル・スティーラー』の効果で『ロード・ウォリアー』のレベルを1つ下げる!!」

 

 

《ロード・ウォリアー》☆×6 → ☆×5

 

「レベル5『ジェット・ウォリアー』とレベル5『ロード・ウォリアー』にレベル2『フォーミュラ・シンクロン』をチューニング!!集いし星が1つになるとき、新たな絆が未来を照らす!!光さす道となれェ!!リミットオーバー・アクセルシンクロ!!進化の光、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』!!」

 

《シューティング・クェーサー・ドラゴン》光 ドラゴン族 ☆×12

ATK4000/DEF4000

 

「行くぜ!!バトルフェイズ!!『シューティング・クェーサー・ドラゴン』で『聖珖神竜 スターダスト・シフル』を攻撃!!」

 

《シューティング・クェーサー・ドラゴン》ATK4000

     ↓攻撃

《聖珖神竜 スターダスト・シフル》ATK4000

 

「くっ…だが相討ちだ!!迎え撃て!!『聖珖神竜 スターダスト・シフル』!!」

「まだ終わりじゃァねェ!!『シューティング・クェーサー・ドラゴン』が破壊された時!!エクストラデッキから『シューティング・スター・ドラゴン』を特殊召喚する!!」

 

《シューティング・スター・ドラゴン》風 ドラゴン族 ☆×10

ATK3300/DEF2500

 

「俺は『シューティング・スター・ドラゴン』で直接攻撃(ダイレクトアタック)!!」

 

新ナナシLP4000 → LP700

 

「『レベル・スティーラー』で追い打ちだァ!!」

 

新ナナシLP700 → LP100

 

「はァ…はァ…俺はこれでターンエンドだぜェ…」

 

ナナシLP4000 手札1枚 魔法・罠0枚

 

「俺のターン…ドロー!!」

 

新ナナシLP100 手札2枚

 

「俺は、『ダークバースト』を発動!!墓地の『ジャンク・シンクロン』を手札に加える!!『ジャンク・シンクロン』を通常召喚!!墓地の『ドッペル・ウォリアー』を特殊召喚!!『ドッペル・ウォリアー』に『ジャンク・シンクロン』をチューニング!!幾多の幻に身を包む守護者よ、その煌めきで敵を裂け!!シンクロ召喚!!『幻層の守護者アルマデス』」

 

《幻層の守護者アルマデス》光 悪魔族 ☆×5

ATK2300/DEF1500

 

「さらに手札の『シンクロ・マグネーター』を特殊召喚!!『幻層の守護者アルマデス』に『シンクロ・マグネーター』をチューニング!!集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!!シンクロ召喚!!飛翔せよ、『スターダスト・ドラゴン』!!」

 

《スターダスト・ドラゴン》風 ドラゴン族 ☆×8

ATK2500/DEF2000

 

「バトルフェイズ!!俺は、お前の『レベル・スティーラー』に『スターダスト・ドラゴン』で攻撃!!シューティング・ソニック!!」

 

《スターダスト・ドラゴン》ATK2500

     ↓攻撃

《レベル・スティーラー》ATK600

 

ナナシLP4000 → 2100

 

「…良い面するようになったじゃァねェかァ」

「…そうかな…俺はもう何もできない、ターン終了だよ」

 

新ナナシLP100 手札0枚 魔法・罠0枚

 

「だが、おめェの顔は最後まで無駄だと知っても抗う、その顔だ」

「お前もにやにや笑いをやめたらどうだ??」

「残念、もう遅せェんだわァ…俺のターン、ドロー!!」

 

ナナシLP2100 手札2枚

 

「バトルフェイズ!!『シューティング・スター・ドラゴン』で『スターダスト・ドラゴン』を攻撃!!」

 

《シューティング・スター・ドラゴン》ATK3300

     ↓攻撃

《スターダスト・ドラゴン》ATK2500

 

新ナナシLP100 → LP0

 

-------------

 

「終わったな」

「あァ…」

 

 



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7話-邂逅、カード泥棒 緑side-

「さぁ、話してもらいましょうか」

「いや、ほんと知らんて」

 

決闘が終わった後にそう凄んでくる博麗の巫女に正直に答える。

 

「まだとぼける気??」

「いや、そういうわけじゃないし…その最後まで残った伏せカード見てみろよ」

「なんでよ」

「いいから」

 

口では渋りながらもやはり最後まで残ったこのカードが気になるらしく彼女はそれをめくる。

 

「え…これ…」

 

彼女が持っているのは『デモンズ・チェーン』。モンスター効果や攻撃を止められる愛用しているカードの一つである。

 

「このカードを使えばあなたは…」

「勝てたかも??いいや、あの状況で1枚引いて勝てるカードなんて俺のデッキには入っていない」

「全力を尽くさないの??」

「尽したさ。でもそれでもどうにもできない時もある。それにこうやって見せれば俺の言うことの説得力も上がるだろ??」

「…!!」

 

それを聞いた彼女は悔しそうに唇をかむ。当然だ。俺だって同じことを言われたらそいつの胸ぐら掴んでぶん殴る。だが、こうでもしないと本当に話を聞いてもらえそうになかったのだ。

 

「…帰るわ」

「レイラが茶を淹れてるぞ。少し休んで行ったらどうだ」

「結構よ、あなたのことを信じたわけではないけれど、異変はまだ終わっていないみたいだし、私がやらなくちゃね」

「そうか、気をつけろよ」

「貴方に言われるまでもないわ」

 

冷めた目でこちらを見下しながら吐き捨てるようにして飛び去って行った。

しばらくその場でボーっと突っ立っていると中から麗羅が出てきた。

 

「お茶淹れましたけど…必要ないみたいですね」

「異変解決の方が重要だと」

「中で飲みます??」

「そうすっか…」

 

出来ればもう一度眠ってしまいたいが、そろそろ起きて活動を始めないと後々大変なことになる。1杯茶を飲んだら動き出すべきだろう。

そう思って家の中に入る。

 

「それにしても仮面さんが負けるなんて珍しいですねー」

 

お茶を飲みながらゆっくりしていると同じく茶を飲んでいる麗羅が話しかけてくる。

 

「当たり前だろ、そんな100回やって100回とも勝つようなデッキがあればそりゃイカサマだ」

「いえいえ、そういう負けではなく。そうですねー、相手を勝たせるなんて珍しいですねって言い換えましょうか??」

「寝起きで調子が出なかったんだ」

「途中で思いっきり覚醒してたじゃないですか」

「…虫の居所悪い??」

「いいえー??」

 

のんびり二人で話しているとあることに気付いた。

 

「そう言えば俺、仮面デッキなんて最近出してないんだけどよく見つけられたな」

 

そう、最近は他のもっとグルグル回すようなデッキを使っていたためそちらを持ってくると思っていたのだ。まぁ、どれを持ってこられても、結果は変わらなかっただろうが。

 

「えー、だってデッキケースこれしかありませんでしたよ??」

 

「は??」

 

一瞬思考停止に陥る。いやいや、今までに何個デッキ作ってきたと思ってんだよ10はあるぞ他のデッキどこ行ったんだよ。

ドタバタと立ち上がり自分の部屋に駆け戻る。

 

「マジで無い…」

 

確かに影も形もなくなっていた。それどころか、カードBOXの中からも数百枚単位で消えている。

 

「まじかよ…くそ…」

 

朝からのこの怒涛のラッシュになんか吹き飛ばしたくなってきた。

 

「あーくそ、めちゃくちゃイライラするぜ」

 

ペットボトルとドライアイスを取りにキッチンへと向かう。

 

「ね、なかったでしょう??」

 

キッチンへと行く最中に山のような洗濯物を抱えた麗羅が得意げに言ってくる。

正直イライラ度合いが増す笑顔である。

 

「念のため聞くんだが…お前が隠したとかではないよな??」

「まさか、なんで私が仮面さんの逆鱗に触れるようなことせにゃーならんのですか」

「だよなぁ…」

 

考えられるのは泥棒。しかし、俺の部屋に入れるのは俺と麗羅、それとやまけんだ。

麗羅は嘘がつけないし、やまけんがそんなことをするとは思えない…が現状俺麗羅ではないのならやまけんがどこかにやってしまったと考えた方がよさそうだ。

 

「あいつ、帰ってきたらドライアイス喰わせてやる…」

 

そう決心しながらペットボトルに水を入れる。

コポコポ音を立てて入れていると再び麗羅が通りかかる。

 

「仮面さん何してんです??」

「むしゃくしゃするから、爆発物作って投げる」

「…」

 

呆れ顔と関わりたくないみたいな顔をされた。失礼な奴だ。

程よく入れたところで蛇口を閉め、外に出る。

外で、ペットボトルの中にドライアイスを入れ、全力で振る。

ペットボトルが限界まで膨張したところでそれを思いっきり投げる。

 

「オラァ!!吹き飛べやァ!!」

 

ボゴンと鈍い音がして上空で破裂する。

満足した俺は振ってくる水を避け、外に置いてある水道に向かう。

 

「あー…きもちー…」

 

蛇口の下に頭を突っ込んで上から水を被る。

 

「つーか…なんで今日はこんな目に遭わにゃならんのだ」

 

まず、博麗の巫女の異変騒動、やまけんによる悪戯…

 

「あんにゃろ、ぜってーただじゃ置かねぇ」

 

そこまで考えてふと、気づく。

 

(あれ…なんで博麗の巫女さん来たんだっけ??)

 

『えーと、同じ人が2人も3人もいらっしゃるとか』

 

…。部屋に入れるのは俺&麗羅&やまけん。可能性の低い物から潰していくと…

 

「犯人俺だァ!!!!!!」

 

いや待て、うん、一度よく考えようぜ俺。うん。そうだな正しい言い方を心がけようぜ。

落ち着いて、そう。落ち着いた??んじゃもうワンテイク行ってみようか。

 

「犯人は俺じゃない俺かもしれない他の俺だああああああああ!!」

 

「何訳の分からないことおっしゃってるんです??」

「あ、麗羅」

「常日頃から頭がおかしいとは思ってましたけど、こんなひどいとは思いもしませんでしたよ。あ、そこどいてください、邪魔です」

「おめーやっぱ、虫の居所悪いだろ」

 

問いには答えてもらえず、なんかよくわからんものを色々と洗い出したのでおとなしく戻ろうとした時再び来客があった。

 

「よぉ、元気にしてるかよ、俺??」

「してねーよ。どっかの誰かさんが俺の大事なもん根こそぎ持ってっちまったからな」

 

犯人が来やがった。

 

「正直、お前の相手すんのメンドクセ―から返すもんだけ返してとっとと失せろ」

「虫の居所が悪いのはお前の方じゃねーのか??もっと笑顔で過ごそうぜ」

「2,3回肉塊になってから死ぬのとおとなしく言うこと聞いて逃げ帰るのどっちがいい??」

「肉塊になるのはひょっとしてこいつか??」

 

目の前の俺が指を鳴らすとその場にぐったりとした博麗の巫女が現れる。

 

「…!?なんで!?」

「いやぁ、里の方ふらふら歩いてたらいきなり喧嘩吹っ掛けられてよ。LPが0になったやつが死ぬなんてルールでなぁ」

「…」

「にしてもすげーいらついてたぞこいつ。おめーなんかしたのか??全く今日っていうすげー日に限ってみんな不機嫌だなんてついてねーな、そう思うだろ??」

「知るか、もう一度言うぞ。2,3回肉塊になってから死ぬのとおとなしく言うこと聞いて逃げ帰るのどっちがいい??」

「おめぇを軽くのして俺が本物になるっていうもう一つの選択肢は??」

「あるぜ。ただし、その選択肢はお前が消える方に傾くだろうがな」

 

懐からデッキを取り出す。

 

「いいぜ、そうこなくっちゃなぁ??ルールは負けたやつは消える」

「勝ったやつが残る。簡単だな」

 

決闘(デュエル)!!」

 



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8話-邂逅、白黒の魔法使い やまけんside-

「…あいつらにもよろしく言っといてくれ」

 

そう言い自分自身が消えて行く。

 

「言えるなら俺だって言いてぇんだがなぁ…」

「頼むよ、俺の頼みだ」

「…」

 

彼の体は既に半分近くが無くなっている。

諦めにも似たため息をついてやまけんは言う。

 

「わかったよ。あいつらに言っとく。だからとっとと消えな」

「任せたぜ、またな」

 

それを最後に彼はいなくなった。

先ほどまで彼がいた場所には彼のデッキが残っているのみ。

 

「…どっからこんなもん持ってきたんだろうねぇ」

 

つぶやき、それを拾い上げた瞬間。

 

やまけんは空を飛んだ。

 

「ふ、へ??」

 

間の抜けた声が出るもそのまま空へ。

 

「ふぉおおおおおおおあああああああああああ!?」

 

「おーすげー声だな」

 

「だ、れだ、テメェ!!」

 

見上げるとそこには

 

「私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだ」

 

ザ・魔女。みたいな少女がいた。箒にのっかって何か飛んでる。やまけんはどうやらその柄の先に引っかかっているらしい。

 

「知るか!!降ろせ!!お前らみたいなのにかかわってる時間はねぇんだ!!」

 

「知ってる知ってるー。だけどあんたの用事ってのはあんな状況でも達成できることなのか??」

 

下を見ると里が見えた…が、どうも様子がおかしい。

 

「まさか…全員に起こってるのか??あの異変が」

 

「ご名答~♪っつーわけでこの魔理沙様にちょいと付き合ってほしいわけだ」

 

「嫌だね、降ろせ」

 

「わかったわかった。ほーらよ」

 

空中に放り投げられる。

 

「テメェ!!馬車の上から乗客振り落とす御者があるかぁ!!」

 

風を切る音を聞きながら体を丸める。身体が潰れる衝撃に耐える準備をする。自分は死にはしないが、痛みで失神はあり得る。そして体を突き抜ける衝撃が()()()()()

 

「あっはっはっは!!そんなわけないだろ!!これはこの魔理沙様のパフォーマンスだぜ!!」

 

どうやらアクロバット飛行に付き合わされただけらしい。

 

「ふざけんな!!今日は用事があるから早く出たってのに散々じゃねぇか!!」

 

「いーからいーから♪」

 

「人の話を聞け!!」

 

「お前だって私の話を聞かないじゃないか、どうせ里は混乱の真っただ中なんだから、行ったってなんも出来ないって」

 

「くっそ、緑と言い、どいつもこいつも魔術に手ェ染めてる奴はァ…」

 

「お、ついて来てくれんのか??やりぃ!!」

 

「…もう、なんか色々疲れた。あー!!白縫ぃぃぃぃ!!帰りてぇよぉぉぉぉぉぉ!!」

 

--------------------------

 

「んで??何の用で俺を連れてくんだよ」

 

下に森を望みながら、魔理沙に尋ねる。

 

「私をぶっ倒してほしい」

 

「OK、任せろ。顔は無しにしといてやるよ」

 

「違う違う。ほら、この異変で出来ちまったんだよ」

 

「…もう一人のお前が、か??」

 

「おー、話が早いな。その通りだぜ」

 

指をパチンと鳴らして魔理沙が肯定する。

 

「だけどよー。んなの、お前が自分でやりゃあいいじゃねぇか」

 

「…見れば分かるぜ」

 

「それに、そもそもの話、お前が偽物って可能性もあるわけだ。そうなったら俺は協力なんてできねぇぞ」

 

「…それも見ればわかる」

 

「意味わかんねぇ…」

 

「私も意味わかんないぜ」

 

--------------------------

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

そして、魔法の森奥の魔理沙の家にて沈黙だけが流れていく。

 

「なぁ…」

 

「ひゃいっ!?」

 

家の隅っこで丸まる魔・理・沙・に声をかける。

 

「…」

 

「…」

 

「…(プルプル」

 

「僕は悪いスライムじゃ…悪い何でもない」

 

つい、口走ってしまった、言葉を取り消す。

どうやら長い事、おしゃべりな野郎と一緒にいたせいでそれが移ってしまったらしい。

二人の冷めた視線が辛い。

仕方がないので話題を逸らして本題に戻ることにする。

 

「で、この子がお前の偽物だと??」

 

「な??見ればわかるだろ??」

 

「…紛い物だってのは分かるが、なんで自分で戦わないのかが分からん」

 

「…」

 

「無言で目を逸らすな」

 

「りょ、良心の呵責が…こんなおびえてる子をフルボッコにするだなんて…」

 

「それ根本的な解決になってねーよ!?良心の呵責にあうのが俺になるだけだからな!?」

 

「いやいや、『私』が『あの私』を倒したくないだけだから」

 

「マジで魔法使いってクソだな!!」

 

「緑の事言ってるのか??」

 

「お前もだよ!!つーか知り合いだったんだな!!驚きだわ!!」

 

「それよりもほら」

 

「なんだよ!?あ…」

 

魔理沙が指さす方向に目を向けると

 

「…ぐすっ」

 

自分の出していた大声で涙腺がえらいことになってる魔理沙がいた。

 

「うーわ、泣かせた―」

 

「小学生か!!あー!!もう!!」

 

これだから魔法使いって奴は…!!

 

「わかったよ!!とっとと決闘デュエルすりゃあいいんだろ!!」

 

「おー話の分かるやつだな、お前!!」

 

「お前らの言ってることはマジで意味わかんねぇけどな!!」

 

「…え、え??」

 

「ほら、そこのお前もデッキ持て、始めるぞ」

 

あたふたとしている魔理沙(ビビり)に声をかける。

 

「はい、え、はい??」

 

「悪ぃがやるからには本気で行くぜ」

 

「え、はい!!」

 

「「決闘デュエル!!」」



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9話-邂逅、現人神 ナナシside-

「…」

 

新しい自分は穏やかに目を閉じて消えて行く。

 

「これで良かったんかねェ…」

 

キラキラと次第に認識できる部分が少なくなっていく自分自身に声をかける。

 

「良くはないが悪くはねぇよ」

 

「そォかい、お利巧なこって…やりてェ事やなんかはなかったのかァ??」

 

もう返事はなかった。やるべきことを頭の中で組み立てながら家に戻ろうとする振り返る時、先ほどまで自分自身がいた場所にカードが置き残されているのに気づいた。

 

「ちッ…立つ鳥跡を濁さずってェ言葉を知らねェのかアイツは」

 

そのままにしておくのも気分が悪いと回収する。

 

「…??」

 

しかしそれを懐に入れる直前に違和感に気付く。そのカードをよく見てみる。

 

「星屑の…来訪??」

 

自分の知る限りこんなカードは存在していない。効果を見ようとするがそこにはよくわからない言葉の羅列があるだけ。しかし、

 

「…スターダスト・ドラゴン」

 

効果の中ほどにあるその一点のみ判別が可能だった。なぜそう読めるのかどの文字がどの文字と対応しているかもわからない。ただ、そこはその文字だと分かるのだ。

 

「…。やれやれだなァ…」

 

天を見、カードを見、再び天を見てこぼす。

 

「ぐちゃぐちゃにかき混ぜていきやがったなあの野郎…」

 

頭を掻きながら家へと戻った。

 

--------------------------

 

家に着くと椅子の背もたれにだらりと寄りかかりながらだれている秘色と、その横のソファで眠っている緑青がいた。

「お帰りー、どっちのひーちゃん??」

 

「どっちだろうがどっちも俺だろォがァ…」

 

「捻くれてた方のひーちゃんかー」

 

「その舌引っこ抜かれたくなければ顎閉じて地中にでも埋まってろ」

 

「なにそれー、嘘でもつかないと閻魔様は舌抜かないんだよー」

 

「…本気で言ってんならやっぱ抜かれるわなァ」

 

ソファで寝ている緑青を横にどかして座り込む。

 

「う…む…おかわり、ひーくん」

 

「帰宅を労ってんのか、飯を催促してんのかどっちだ」

 

「おかわり」

 

「可愛げのねェ妹だ」

 

「ひーちゃんも鏡見よー」

 

秘色は取りあえず無視しておく。

 

「緑青、緑んトコ行かなくていいのか」

 

「んー、なんで??」

 

「いつもだったら、緑殺す勢いで保護しにかかるじゃねェか」

 

「今回は、緑は安全かなーって」

 

「意味わかんねェ」

 

「理屈では語れない絆がボク達の間にはあるのだよ」

 

「マジで意味わかんねェ…」

 

よくわからない緑青とわけの分からん戯言を言う秘色に今回の事について話す。

 

--------------------------

 

「んー、よくわからないけどそのカードはもう一人のひーちゃんの形見ってこと??」

 

「分かんねェ」

 

「これ使えるの??」

 

「分かんねぇ」

 

こういったものに詳しそうな緑青ですら拾ったカードがなんなのかが分かっていないようだった。

 

「ひーくん、調べてきてよ」

 

「…俺が??」

 

「うん」

 

「お前のために??」

 

「そう」

 

「…はァ??」

 

「ほらほら我らがろーちゃんが御所望ならひーちゃんはその通りに動くんだよー」

 

「姉さんは他にもボク達の偽物いないか探してきて」

 

「えー、お姉ちゃんまで使うのー!?」

 

緑青は容赦がなかった。どう考えてもあちらの方が辛すぎる。何せ居るかどうかわからんものを探さなくちゃならないからな。こっちは調べりゃいいだけだからまだ楽だ。

そうと決まれば余計な役割振り分けられる前にずらかった方が自分の身のためだ。

 

「…俺ァ行ってくるぜェ、あばよ」

 

「あー!!ずるーい!!」

 

自分と同じことを考えていたと思われる秘色の悲鳴を聞きながら飛び出す。

 

--------------------------

 

「取りあえず…近場で聞き込みと行くかァ」

 

里に降りて、伸びをしながらぶらつく。出で立ちが奇妙すぎて人にじろじろ見られるのには慣れた。

ふと、こちらをじっと見ている7、8歳くらいの男の子と目が合う。まぁ、あちら側から見たらフードのせいで暗闇がこちらを見ているようにしか見えないのだが。

おびえた様子の少年にフードを取り払いながら近づく。

 

「おい、ここらへんで一番賢い奴は誰だァ??」

 

「ひっ…」

 

「早く言え、テメェをどうこうするつもりなら今やってる」

 

「え、えと、寺子屋の慧音先生!!」

 

「なるほどなァ、寺子屋はどこだ」

 

「あ、あっち」

 

「ありがとなァ、んじゃなァ」

 

取りあえずの目的は決まった。少年が示した方向に歩いて行くと、上の方から声が聞こえる。

 

「んー…??」

 

良く見えはしないが、箒にまたがった誰かとそれにぶら下がる誰か…のように見える。

 

「ありゃァ、やまけんじゃァねェか」

 

ぶら下がった方の人影は良く見知った、ともいえる間柄の少年だった。となると箒にまたがっているのは霧雨魔理沙とかいう魔法使いであろう。

目線を前に向けると上を見ながら歩いてたせいか、全くよくわからない場所についてしまった。

キョロキョロと周りをうかがうと一つ向こうの路地に人だかりが見える。

誰かに道を聞きなおした方が早いだろうと考えてそちらへふらふらと歩いて行く。

 

「さぁ、皆さん!!今こそ守矢を信仰しましょう!!この異変、この東風谷早苗が解決してみせます!!」

 

なんか宗教勧誘の真っ最中らしかった。

別を当たった方がよさそうだと、通りを進むことにする。

何かを信じるのは悪いとは言わないが、それを妄信してただ救われるのを待つようなのは、

 

「正直、阿呆くせェ…」

 

「待ちなさい!!」

 

「あァ??」

 

「アホとは何ですか!!アホとは!!」

 

なんか巫女さんがこちらに大幣を向けながら詰め寄ってくる。

どうやら、心の声が漏れ出ていたらしい。

 

「何でもねェよ、俺なんかに構ってねェで演説でも続けたらどうだ」

 

「あなたの一言で皆さんが帰っちゃったんですよ!!」

 

見ると確かに誰も居ない。あんな熱心に聞いてたのだから一人か二人くらいは残っていても、とは思うが。演説がよほど下手なのか、

 

「…人望が絶望的に無いか」

 

「なんて失礼な人なのでしょう!!もしや、今回の異変も貴方の仕業じゃないでしょうね!!成敗します!!」

 

「いや、ちげェけど」

 

「成敗します!!」

 

「聞けよ」

 

言うがあちら側は既にデッキを取り出して臨戦態勢だった。

逃げるのは気に喰わない。

 

「…文句は言うんじゃねェぞ」

 

「私が勝ったら入信してくださいよね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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10話-緑vs緑-

先攻 緑(仮面)LP4000 後攻 緑(???)LP4000

 

「先攻は俺だ!!とっととミンチになって消えやがれ!!」

 

「おいおい、自分の死刑宣告とは趣味が悪くねェか?」

 

「よく言われるぜ、俺は手札から魔法『予想GUY』を発動!!デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚するぜ!!デッキからメルキド四面獣を特殊召喚!!」

 

《メルキド四面獣》闇 悪魔族 ☆×4

ATK1500/DEF1200

 

「さらに手札から『苦渋の決断』を発動!!メルキド四面獣を墓地に送り同名カードを手札に加える!!そのまま通常召喚!!」

 

「へっ、攻撃力の低い通常モンスター程度で粋がってんじゃねぇぞ」

 

「まぁまぁ落ちつけって!!二体のモンスターをリリース!!呪われし仮面と新たな贄を喰らいて降臨せよ!!『仮面魔獣デス・ガーディウス』!!」

 

《仮面魔獣デス・ガーディウス》闇 悪魔族 ☆×8

通常召喚不可

ATK3300/DEF2500

 

「俺はカードを1枚伏せてターン終了だ」

 

緑(仮面)LP4000 手札 1枚 魔法・罠 1枚

 

「なるほどなぁ、よくもまぁ、毎回エースモンスターを引き込める奴だな」

 

「文字通りの自画自賛されてもなぁ…」

 

「全くだ、俺のターン、ドロー!!」

 

緑(???)LP4000 手札6枚

 

「俺は手札を2枚伏せ、手札から手札抹殺を発動!!お互いの手札を全て捨てそれぞれのプレイヤーは自身が捨てた手札の枚数ドローする!!」

 

「OK、俺は手札を1枚捨て1枚ドロー!!」

 

「俺は3枚捨てて3枚ドローだ…さて来やがったぜ!!俺の墓地に存在するモンスター全てをデッキに戻すことで特殊召喚!!今こそその封印を糧に降臨せよ!!『究極封印神エクゾディオス』!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》闇 魔法使い族 ☆×10

通常召喚不可

ATK?/DEF0

 

「さらにフィールドに伏せた『テラ・フォーミング』を発動!!デッキから『神縛りの塚』を手札に加える!!そしてそのまま発動!!」

 

「さっき伏せてやがったのはこれのためか!!」

 

「さらにフィールドに伏せた『高等儀式術』を発動!!デッキからレベル4『アレキサンドライドラゴン』2体、『ガード・オブ・フレムベル』2体を墓地に送り、手札から『サイバーエンジェル-美朱濡-』を儀式召喚!!」

 

《サイバーエンジェル-美朱濡-》光 天使族 ☆×10

儀式

ATK3000/DEF2000

 

「美朱濡の効果でお前のフィールドのEXデッキから特殊召喚されたモンスターを破壊するが存在しないみてぇだな」

 

「…不幸中の幸いってか」

 

「まぁ、どちらにせよお前は終わりだ!!バトルフェイズ!!エクゾディオスでガーディウスに攻撃!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》ATK?

   攻撃↓

《仮面魔獣デス・ガーディウス》ATK3300

 

「エクゾディオスの攻撃宣言時にデッキから『サファイアドラゴン』を墓地に送る!!さらにエクゾディオスの攻撃力は墓地に存在する通常モンスターの数×1000アップする!!攻撃力は5000!!怒りの業火エクゾードフレイム!!」

 

緑(仮面)LP4000→2300

 

「さらに神縛りの塚の効果により1000ダメージ!!」

 

緑(仮面)LP2300→1300

 

「墓地に送られたデス・ガーディウスの効果を発動!!お前のフィールドの美朱濡に遺言の仮面を装備する!!」

 

「無駄だ!!神縛りの塚の効果によって俺のレベル10モンスターは効果の対象にならず、効果で破壊されない!!」

 

「チッ…また不発か!!」

 

「美朱濡で攻撃!!終わりだ!!」

 

「まだだ!!罠カード発動!!リビングデッドの呼び声!!墓地のデス・ガーディウスを特殊召喚!!」

 

「ちっ…攻撃力はそっちの方が上か!!しぶとい野郎だな!!俺はカードを2枚伏せターンを終了するぜ」

 

緑(???)LP4000 手札 0枚 魔法・罠 2枚

 

「俺のターン!!ドロー!!俺は『ハ・デスの使い魔』を召喚!!」

 

《ハ・デスの使い魔》闇 ☆×2

ATK700/DEF700

 

「自身をリリースし効果発動!!デス・ガーディウスの攻撃力と守備力を700上昇させる!!」

 

《仮面魔獣デス・ガーディウス》ATK3300/DEF2500

                  ↓

               ATK4000/DEF3200

 

「さらに!!俺は『貪欲な壺』を発動!!墓地に存在する『メルキド四面獣』3体、『カードカーD』、『ハ・デスの使い魔』をデッキに戻し、2枚ドロー!!」

 

「へっ、最期のあがきか」

 

「応よ、あがかせて貰うぜ!!バトルフェイズ!!俺はデス・ガーディウスで美朱濡に攻撃!!」

 

《仮面魔獣デス・ガーディウス》ATK4000

   攻撃↓

《サイバーエンジェル-美朱濡-》ATK3000

 

「美朱濡を破壊!!」

 

「俺はそのダメージステップ時に罠カード発動!!『パワーウォール』!!ダメージが0になるように500ダメージにつき1枚デッキからカードを墓地に送る!!2枚のかーどを墓地に送り、俺の受けるダメージは0になる!!」

 

緑(???)LP4000→4000

 

「さらに墓地に通常モンスターが1体増えたことによって俺のエクゾディオスの攻撃力はさらに上昇する!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》ATK5000/DEF0

                  ↓

              ATK6000/DEF0

 

「結局お前のしたことは無意味だったようだな!!」

 

「かもしれねぇな、俺はカードを2枚伏せてターンを終了する!!」

 

「エンドフェイズ終了時に俺はさらに罠カードを発動する!!『針虫の巣窟』!!俺のデッキから5枚を墓地に送るぜ。そして、墓地に通常モンスターが3体落ちた、よってエクゾディオスの攻撃力は3000上昇する!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》ATK6000/DEF0

                  ↓

              ATK9000/DEF0

 

緑(仮面)LP1300 手札 0枚 魔法・罠 2枚

 

「俺のターン、ドロー!!『ギャラクシー・サイクロン』を発動!!お前の伏せカードを破壊する!!さぁ、そのカードはなんだ!!」

 

「…お前が破壊したのは強制終了だ」

 

「ふっ、残念だったな!!さぁ、バトルフェイズだ!!エグゾディオス!!デス・ガーディウスに攻撃だ!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》ATK10000

   攻撃↓

《仮面魔獣デス・ガーディウス》ATK4000

 

「今だ!!罠カード発動!!『スキルドレイン』!!」

 

「あ??」

 

「あー、ちゃんちゃらおかしいぜ。デス・ガーディウスの効果なんて無効にされるの前提での効果なのに1度不発にした程度で調子乗ってそのまま攻撃してくるなんてよ」

 

「何を…どういう意味だ!!」

 

「お前の負けだってことだよ。まぁ、調子に乗りやすいのは俺も言われてるし、しょうがないんじゃねぇかね。ほら自分のエクゾディオス見ろよ」

 

「…!!」

 

《究極封印神エクゾディオス》ATK10000/DEF0

                  ↓

              ATK0/DEF0

 

「さ、バトル続行だ、返り撃てデス・ガーディウス!!」

 

「くそっ!!くそぉっ!!」

 

緑(???)LP4000→0

 

「俺が負けた…」

 

「ま、俺も危なかったんだけどね」



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