スーパーロボット大戦V~次元を渡る者達~ (ジンオウガ)
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序章~三日月と竜牙~
鉄血のオルフェンズの最終回を見てもし火星で最後を遂げた三日月がスーパーロボット大戦Vの世界に主人公と共に現れたらと思いこの形にしました。
見てくれるとありがたいです!
「……んっ……此処……何処だろ?」
「お?目が覚めたみたいだな」
何処かの部屋。その部屋にて一人の少年が目覚め、その少年が寝ていたベッドの隣にあるソファーに座っていた青年が話し掛けてきた。
「あんたは?」
「俺か?俺は竜牙、流竜牙だ。お前は?」
「三日月、三日月・オーガス。ところで此処は何処なの?」
そう三日月は起き上がりジャケットのポケットから火星ヤシを取りだして食べて竜牙に聞く。
「何処かの地下施設らしいが俺もよく分からないんだよな。そういや、なんで三日月は此処にいたんだ?」
「分かんない。俺、鉄血団の皆を逃がすために昭弘と一緒に殿をしてその後、目の前が真っ黒になって気が付いたらこのベッドに寝てた。竜牙は?」
「俺は……所属している研究所のイカれ研究者の実験に巻き込まれてこの施設にいた……あの腐れジジィ……戻れたら覚えてろよ……っ!」
そう言って竜牙は顔に怒りマークを付けながら拳を握り締めていた。その時、三日月は竜牙を見てある事に気が付いた。
「あれ?竜牙のその右腕と左目って……」
「ん?あぁこいつか?まぁ昔戦いで仲間を庇った時に右腕と左目を持ってかれてな。だから義手と義眼で代用しているんだよ」
「ふーん……」
「さて、とりあえずこの施設を探索するかね。行こうぜ」
「分かった」
そう三日月に言い、竜牙は三日月と共に部屋から出て施設を探索する事にした。
(あれ?そういえば何で俺、普通に
☆
部屋を出てから数分後、二人は施設の格納庫ブロックに着いていた。そこには巨大な扉がありその扉には笛のようなマークが描かれていた。
「このマーク……チョコの人の乗ってた奴の肩のマークだ」
「チョコの人?誰だよそれ?まぁちょっと待ってろ。今この扉のロック解除するから……」
ピー!ガシャン!ウィーン……
「これは……!」
「……ッ!!」
扉を開き、その中を見た二人は驚愕した。そこには膝を着けた状態で静止している二機の機体があった。その二機はどちらも同じ機種であるが、それぞれの機体の装甲と装備が違っていた。
「……ガンダム・バルバトスルプス」
「バルバトスルプス?そっちの機体の名前か?」
「うん、俺が乗ってたモビルスーツ。でもそっちのモビルスーツはチョコの人が乗ってたモビルスーツ」
「確かに、そのバルバトスルプスと違って何かこいつは変わった奴だな」
そう言って竜牙は白と青の外装の機体のコックピットに座り、手元の端末でデータを確認していた。三日月もバルバトスルプスのコックピットに座り、懐かしむように触っていた。
「三日月、今この施設の情報をこの機体『ガンダム・バエル』を通して確認したんだが……」
「どうだったの?」
「どうやら、此処は俺の世界でも、三日月のいた世界でもないみたいだ」
「?どういう事?」
「まぁ簡単に言えば平行世界って奴だ」
そう言って竜牙は三日月に説明するが、三日月はいまいち理解していなく首を傾げていた。
「平行世界?よく分かんないや」
「おいおい……υ」
ドガァーン!!
「「!?」」
三日月の言葉に竜牙は苦笑いしていたその時、突然爆発音が格納庫内に響き渡ったのだった……
次回に続く!
鉄血のオルフェンズの最終回、色々ありますが皆はどうでしたか?自分は三日月達の生き様に感動しました。ちょっと泣きそうになりましたが……υ
という訳で次回も楽しみにしていてください!
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第1話~復活の悪魔を冠するガンダム達~
突然の爆発音に二人は驚愕し始める。竜牙はガンダムバエルから降りて機体の側にあった端末を操作する。
「この爆発音は……地上の方か!」
「どうなってるの?」
「どうやら地上で戦闘が起きているみたいだ。てか、此処って火星だったのかよ」
「……ねぇ、どうすれば良い竜牙?」
そう言って三日月は竜牙に聞く。三日月は竜牙を見てかつて自分に進むべき道を教えてくれた男『オルガ・イツカ』と重ねていた。
「そうだな、とりあえず……この戦闘に介入するぞ。ちょうど、機体もあるんだしだ!」
「うん、竜牙がそう言うなら俺もそうするよ」
「とにもかくにも、使える武装を持っていくぜ。こんなに有るんだしな」
そう言って竜牙は、バエルに乗り込み機体を立ち上げて右腕の義手を通して神経リンクをし、使える武装を装備されていく。三日月も着ていたジャケットを脱ぎ、背中にある戦闘用インターフェース《阿頼耶識》のコネクターをコックピットの端子に接続して乗り込み、三日月もまた慣れ親しんだ武装を装備されていく。
「んじゃ、行こうかバルバトス!」
「よろしく頼むぜ、バエル!」
そう言って二人は機体のレバーを握った。それに答えるかのように二機のツインアイが強く光輝いた。
「とりあえず、どうやって地上に出ますかね……」
ドガァン!!
「……はい?」
竜牙がどうやって地上に出るか考えようとしていたその後、三日月の乗るガンダムバルバトスルプスは飛び上がり、格納庫の天井を手に持ったソードメイスでぶち抜いて外に出ていく。
「ちょっ!?普通格納庫の天井ぶち抜いて行くかよ!?」
竜牙は慌ててガンダムバエルを動かして三日月の開けた穴から地上に出る。そして先に出ていた三日月の隣に降り立つと目の前に巨大な戦艦が飛んでいた。
『うわぁ……イサリビ以外にもあんな船があるんだ』
「アレって戦艦大和?いや、普通大和ってあんな飛ばねぇよな?」
そう言っていると、向こうから10機のゴーグルのような顔をしたモビルスーツが手に持ったビームライフルを撃ちながら向かって来た。
「とりあえずあいつらを片付けるぞ!」
『了解!』
そう言って二人は動き出す。竜牙は背部の翼状のスラスターに内蔵されている電磁砲で牽制し、三日月が人外染みた軌道で近づき、ソードメイスで一機目を叩き潰す。一機目が倒された事に戸惑って止まっていた三機を竜牙はバエル・ソードで切り裂き、更には電磁砲を連射して更に二機撃ち落とす。三日月も両腕の200㎜砲を撃ちながら近づきコックピットに腕を突き刺して捩じ込む。後ろから二機目が近付いてきた。
『あ、そういえば背中の奴無いんだった』
そう言って三日月はバックパックのサブアームを起動してコックピットを潰し、更にはソードメイスでまとめてに二機を叩き潰す。
「凄い機動力だなこのガンダムバエルって奴。反応速度が段違いだ。てか、三日月の戦い方は結構えげつないな」
『終わったよ竜牙』
「そうみたいだな。さて、この後どうするかね」
そう言ってコックピットの中で腕を組んで考えているとガンダムバエルに大和似の戦艦から通信が掛かってきた。
「ん?あの戦艦からか?」
『そちらのモビルスーツ二機、協力感謝します。出来れば事情を聞きたいのでこちらに来ていただけませんか?』
「こっちも聞きたい事があるから手間が省ける。了解した。三日月も良いな?」
『うん、分かった。けど……』
「ん?」
『何かバルバトスが動かなくなったみたい』
「……ハァーー!?」
☆
あの後、動かなくなったバルバトスルプスを戦艦に運び終えて降りた二人は応接室にて責任者と話していた。そこでは宇宙海賊クロスボーン・バンガードのトビア・アロナクスから現状を宇宙戦争ヤマトの戦術長の古代進に話しているところだった。
(しかし、まさか此処が火星だったとはな。現在の地球がガミラスっていう奴等のせいで滅亡の危機になってるわ、更にはトビアって奴が壊滅させた筈の木星帝国って奴等がまた動き出すとか、完全に目茶苦茶な世界だぜ)
「さて、確か流竜牙君と三日月・オーガス君だったか?君達の事について聞きたいんだが」
「そうだな、まず最初に言うと俺と三日月はこの世界の人間じゃない」
「何?この世界だって?どういう事なんだ?」
「平行世界、似ているようで似て非なる世界の事だ。俺と三日月はそれぞれ別世界からこの世界にやって来たんだ。俺は…とあるイカれ研究者の実験に巻き込まれてしまったんだがなυ」
「そ、そうなのか。じゃあ三日月君も竜牙君と同じか?」
「俺はよく分からないんだ。最後にコックピットを破壊されて外が見えた瞬間、目の前が真っ黒になって気が付いたらあの施設に寝てた」
三日月はそう言って火星ヤシを食べながら言う。三日月も自分が何故生きていてあの施設に寝ていて尚且つ、身体が元に戻っているのかが分からないでいた。
「そうなのか。にわかには信じ難い話だな」
「かもな。だが、実際俺の世界じゃ平行世界の行き来は出来ていたからな」
「そうなのか」
「なぁ、ちょっと良いかな?君達の乗っていたあのモビルスーツはいったい何なんだ?あんなタイプのモビルスーツは初めてなんだけど?」
「ガンダム・バルバトスルプス」
「ガンダム・バルバトスルプス?」
「三日月の乗ってたモビルスーツの名前みたいだ。ちなみに俺が乗ってたのはガンダム・バエルって名前だ。詳しい事はあの施設から抜き取ったデータを見ないと分からないな」
「そうか、それじゃ二人はどうする?もし、俺達の旅に同行するなら艦長には俺から進言するが?」
「ならお願いする。どうせ簡単に帰れそうにないしな。三日月は?」
「俺も協力する。行く宛もないし」
「そうか、ならよろしく頼む」
「こちらこそ頼むぜ」
そう言って竜牙は古代と握手するのだった……これが二人の長い旅の始まりでもあったのだ……
次回に続く!
オリ主の搭乗するガンダム・バエルのコックピット通常のコックピットになっていますが、義眼の機能で阿頼耶識システムモドキのような事が出来ます。
では、次回もお楽しみ!
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第2話~木星へ~
二人がヤマトの一員になった後、竜牙はヤマトの乗員達と共にバルバトスとバエルがあった地下施設から予備パーツや武器に二機の装甲に使われているとされる塗料や弾薬等の資財をヤマトに積み込みトビア達と共に木星へと向かっていた。三日月はヤマトの戦闘員とシュミレーターで訓練し、竜牙はヤマトの格納庫でバエルとは違うモビルスーツのOSを調整していた。
「……よし、こいつで大丈夫だな。しかし、まさかあの二機以外にももう一つあるなんてな」
そう言って竜牙はコックピットから降りて調整し終えたモビルスーツ《シュヴァルベグレイズ》を見る。このシュヴァルベグレイズもあの施設にあった機体で左腕にワイヤークローが装備されており、肩や脚等にスラスターが増設された機体だった。
「お疲れ様竜牙君」
「ん?あぁ、チトセか」
そう言って竜牙は無重力により浮遊して飛んできた女性《如月千歳》を受け止める。千歳はヤマトの一員で特殊な機体《ヴァングレイ》のパイロットである。
「それでどうなのこのモビルスーツ?」
「OSは調整が終わったから誰でも使えるぜ。後、このモビルスーツ達の機関部に使われているエイハブ・リアクターって奴の改良も施しておいた」
「改良?」
「あの施設から抜き取ったデータにコイツらの機関部から精製させるエイハブ粒子によるエイハブ・ウェーブの影響で有線やレーザー通信以外の電気利用器具が使えなくなるみたいなんでな、だから資財の中にあった火星ハーフメタルって奴を加工して三機の機関部の周りに取り付けてみた。これでもし市街地何かで戦闘しても影響がない筈だ」
そう言って竜牙はチトセに端末機に写された図面を見せる。チトセは竜牙の手際に驚く。
「凄い……竜牙君って機体とかも弄れるんだ」
「研究所じゃテストパイロットと整備士をしていたからな。こうした機関部問題もある程度は何とか出来る。まぁ俺が使っていた機体とは扱いが違うがな」
「そうなんだ」
「てか、バルバトスはともかくバエルを造った奴バカだろ。武器がバエル・ソードと電磁砲だけってないだろ。それにバエルのリアクターの調整が全く出来てなかったみたいだし次の出撃はシュヴァルベグレイズを使うしかない」
「確かにそれだけじゃ厳しいわねυ」
そう言ってチトセは苦笑いをする。バエルは機動力こそバルバトスと同等だが武装が圧倒的に少ないという欠点があるのだ。
「まぁ幸いあの施設に大量の武装があったから助かったんだがな」
「もしかしてあの可変式ランチャーも?」
チトセはヤマトの整備員達が整備している大型のビーム砲を見ながら竜牙に聞く。
「ストライクカノンか?一応はバエルとバルバトスで使う事にしてる。データによると実弾とビームの2モードに切り替えが出来て、最大出力で戦艦クラスの威力が出るらしくてな」
「そうなんだ」
「そういえば、チトセは確か三日月達とシュミレーターやってなかったか?」
「そうなんだけど、私……三日月と戦って3分で負けちゃったんだよね……」
「あぁ……御愁傷様としか言えんわυ」
竜牙も三日月の強さを見に染みているのでチトセの心境を理解していた。
「前にシュミレーターで戦ったけどあの強さはヤバイな。ギリギリ引き分けだったよ」
「竜牙君でギリギリかぁ……三日月君って本当に強いよね」
「聞いたら元の世界じゃ少年兵だったらしくて、生きていくためにずっと戦っていたみたいだ」
「少年兵か……やっぱりどの世界でも変わらないんだね……」
チトセはそう言って悲しい顔をして俯く。それを見た竜牙はチトセの頭に手を置き撫で始める。
「り、竜牙君……?」
「だったらさ、少しずつでもいいから三日月に教えていこうぜ。戦い以外の事とかさ」
「……うん!」
「さてと、んじゃこのシュヴァルベグレイズ、シュミレーターで使ってみるか?」
「使ってみる!」
そう言って竜牙はチトセと共にシュミレーターでシュヴァルベグレイズのテストをするのだった。
☆
~ヤマト・食堂~
シュミレーターでの訓練を終えた三日月はトビアと古代と共に食堂で食事をしていた。
「それにしても、凄いな三日月は、シュミレーターであれだけの数値を出す人はでもそうそういないよ」
「そう?」
(竜牙君があの地下施設から抜き取ったデータによると、あの施設では人体強化によるモビルスーツをナノマシンによる制御をするための研究所で、三日月君は元の世界で阿頼耶識システムという適合手術を三回受けたって言ってたが……正直あまり良い思いはしないな)
古代は三日月の背中にある阿頼耶識のピアスを見ながらそう思っていた。三日月の話を聞いた古代達からすれば阿頼耶識システムははっきりいえば禁忌の技術であり、十代前半の子供にしかナノマシンが定着しない上に適合する確率がかなり低いのだ。その事を知ったヤマトの技術長の真田志郎と技術科仕官で情報長の新見薫はこんな技術は存在してはいけないと強調するくらいであった。幸いにもその施設はガミラスの進行に伴い中止になっていたのだ。
(まさかガミラスが攻めてくる前に火星にこんな非人道的研究が行われていたなんてな)
「ん?どうしたの?」
「いや、何でもない」
「?」
(もう、三日月君のような子供は増えない事を祈りたい……)
そう思いながら食事を再開する古代だった……
次回に続く!
古代達からすれば、三日月の世界の阿頼耶識システムは本当に許しがたい技術な筈ですよね。
因みに、話に出てきたストライクカノンのイメージは魔法戦記リリカルなのはForceの奴です。
では、次回もお楽しみ!
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第3話~流星の記憶~前半
オリ主の機体は少しの間シュヴァルベグレイズ(改造)になります。
今回は三日月視点になります。後、原作のアマクサよりもある奴で強化させています。
木星圏内にワープで着いたヤマトはトビアの提案により木星帝国の基地の偵察する為に、トビア、千歳、三日月、竜牙の4名を向かわせたのだった。三日月のバルバトスルプスにクタン参型を装備させ、竜牙は赤いカラーリングに変更され改良されたシュヴァルベグレイズ改に乗り向かっていた。
「ねぇ二人供」
『ん?何?』
『どうしたの三日月君?』
「さっきの自爆した奴が言ってたアムロ・レイってどんな奴なの?」
『俺も気になっていたんだが、何者なんだ?』
三日月はクタン参型に掴まっているトビアと千歳に聞き、同じくクタン参型に掴まっている竜牙も三日月と同じ質問をする。数分前に木星帝国の偵察隊を拘束し情報を得ようとするがその前に自爆したのだがその前に木星帝国兵が言ったアムロ・レイという人物が気になっていたのだ。
『アムロ・レイは百年近く前の伝説のエースパイロットよ。一年戦争時にRX―78ガンダムを駆る白き流星で撃墜スコアは百機以上だったらしいわ』
『百機以上!?とんでもないパイロットだな』
『そしてシャアの反乱のアクシズ・ショックの中心にいたのもアムロ・レイって話よ。でも彼はMIA認定されているし、もし生きていてももう100歳以上なのよ』
「んじゃ、あの軍人のデタラメ?」
『もしくは……クローンの可能性があるかもな』
『それを確認する為にも急ごう!』
そう言って、トビア達は木星帝国の基地へと向かうのだった。
☆
木星圏に着いた4名は木星帝国の基地がある小惑星を視認する。三人はクタン参型から離れ、三日月もクタン参型から分離する。すると基地から数機のバタラが出てくる。
『ガンダムは今のところいませんね』
『とりあえずは一安心ね』
『油断大敵だぞチトセ。こうした場合絶対奴らは隠し玉を用意してるはずだ』
「三人供、来るよ!」
三日月が言った通りバタラがビームライフルを放って来る。4名は散開し各個撃破に移る。三日月はバルバトスルプスの圧倒的機動力で近付きバックパックのツインメイスを使いバタラを次々と殴り倒していく。竜牙はシュヴァルベグレイズ改の機動力を巧みに使いライフルでバタラを撃ち落とし、更にはワイヤークローを射出しバタラを拘束し引き寄せて至近距離からライフルで撃ち抜く。そして弾切れになったライフルを投げ捨て両腰に取り付けていたブレードを装備して近接戦闘をしていく。トビアと千歳もそれぞれの戦闘スタイルでバタラを撃ち落とし行く。
「ここまでは普通だけど……」
『あぁ…ちょっと呆気ない気がっ!?三人供!避けろ!』
『『え?』』
「っ!」
竜牙が叫んだ次の瞬間、四人を謎のモビルスーツの攻撃が襲う。
『は、速い!?』
「今の感じ……何か前にも感じた奴に似てる」
『フハハハ!!見たか海賊共!我らがアマクサの力を!』
『オープンチャンネルか』
『そのアマクサはアムロ・レイの戦闘データをインプットした人工脳と脊髄をある男から頂いた技術により完成させた機体だ!』
「もしかして……三人供、気を付けて。もしかしたらあの機体……
『阿頼耶識システムだと!?それって三日月の背中にある奴だよな!?……まさか、あのガンダムモドキは!』
『人工脳と脊髄だけ取り付けられた阿頼耶識システム搭載型モビルスーツ!?』
『そ、そんな……!?』
三日月の言葉に竜牙達は驚愕していた。あのアマクサというモビルスーツには人工的に造った脳と脊髄だけをコクピットに取り付けられた阿頼耶識システム搭載型モビルスーツであり、その人工脳にはアムロ・レイの戦闘データがインプットされているのだ。
『テメェら……っ!そんな事が許されると思っているのか!?』
『知った事ではない!貴様らを倒せるなら何でも使う!それにいくらでも代えの人工脳はあるのだからな!』
『この……下衆共がぁ!!』
木星帝国兵の言葉に怒りを露にした竜牙はアマクサに向かってブレードを振るうがまるで生身のような動きで避け、そのまま蹴りを入れた。
『がぁ!?』
『竜牙君!!』
千歳は急いで援護をするが、アマクサは素早い動きで避け、背後に回り込み手に持ったビームライフルで背中を撃つ。
『キャアァァ!?』
「竜牙!千歳!」
『な、何て動きだ!これが、阿頼耶識システムの力なのか!?』
「やっぱりあの時の黒いグレイズと同じ奴だ!」
三日月はかつて、エドモントンでの戦いで戦った黒いグレイズを思い出しで顔をしかめる。四人は最大のピンチに陥ってしまうのだった……
~後半に続く!~
これは木星帝国ならやりそうだと思って出しました。そして木星帝国に阿頼耶識システムの技術を教えた男はいずれ出します。ヒントはケツアゴ……
では、また次回に!
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第4話~流星の記憶~後半
阿頼耶識システム搭載型モビルスーツのアマクサにより四人は最大のピンチに陥っていた。阿頼耶識システムによる圧倒的な機動力により四人の機体は徐々にダメージを負っていた。
「ちっ……やっぱりあの黒い奴同じで厄介だ」
『確かに、実際に阿頼耶識と戦うとこうも厄介なんてな』
『なんとかあの機体の動きを止められたら……』
そう言って何とかしようとした時、アマクサはシールドに内臓されていたハイパーハンマーを千歳のヴァングレイに向けて射出する。
『っ!』
『チトセ!!』
いち早く気付いた竜牙が千歳を庇い、ハイパーハンマーがシュヴァルベグレイズ改を左腕を砕く。竜牙は直ぐ様破損した左腕をパージする。
『グッ!?』
『竜牙君!?』
『大丈夫ですか!?』
『かすり傷だし左腕を持ってかれたが何とかな。だが、あの機体をどうにか倒さないとな』
「……みんな、アイツは俺に任せて」
そう言って三日月はアマクサの方を向く。そして三日月はバルバトスにある物を外そうとする。
『まさか……!?三日月!!』
「おいバルバトス……余計な楔外してやるからお前の力を寄越せ」
三日月のやろうとする事に気付いた竜牙は叫ぶがそれよりも早く三日月はバルバトスルプスの枷を外す。するとバルバトスルプスのツインアイが緑から赤に変わりそしてリアクターから獣のような機械音がなり始めた。しかし、この時三日月はある違和感を感じていた。
(あれ?何時もなら鼻血とか血涙とか出るのに何か頭が痛いだけだ)
「まぁ良いや……んじゃ行こうか!!」
そう言って三日月は動き出す。その動きは先程のバルバトスルプスを軽く凌駕していた。アマクサはバルバトスルプスに向けてまたハイパーハンマーを射出するがそれをツインメイスを使い弾く。
『何あれ?さっきまでのバルバトスルプスと動きが違う……』
『あの馬鹿、バルバトスルプスのリミッターを外しやがって』
『リミッター?』
トビアはリミッターについて聞こうとした時、木星帝国の増援が現れる。
『今はあの増援をどうにかするぞ!』
『でも三日月君が!』
『三日月は大丈夫だ……少なくとも、あの状態になったバルバトスルプスはな……』
そう言って竜牙は近くにあったバタラのビームライフルを掴み使い始める。それに続くように二人も動き出す。
☆
ハイパーハンマーを弾いた三日月はそのままアマクサに向かいツインメイスを振るうがアマクサはシールドのクローを使いバルバトスルプスの右腕を挟む。
「うざったい……なぁ!!」
そう言って三日月は空いていた左腕の方のメイスを離してアマクサの顔を殴り飛ばす。殴り飛ばされたアマクサは右目部分が破損し、その際にクローを離す。三日月は残りのメイスを投げ捨ててそのままアマクサの右腕を掴み千切った。更には左腕も千切り、そしてその腕に付いていたシールドを突き刺した。アマクサは最後の足掻きで頭部のバルカン砲をバルバトスルプスに向けて放つがバルバトスルプスのナノラミネートアーマーの前には何のダメージも与えられなかった。
「お前……もうくたばれよ」
そして、三日月はアマクサに右腕を突き刺しコクピット部分を抉り出してそのまま握り潰した。アマクサが動かなくなった瞬間、バルバトスルプスのツインアイの色が赤から緑に戻る。すると戦いを終えた竜牙が近づいてきた。
『終わったか?』
「何とかね。でも何か頭が痛い……」
『その程度で済んだだけありがたいと思いやがれ。ほら、丁度ヤマトが来ているから運んでやるよ』
「ありがとう竜牙」
『礼は良いが、帰ったら真田さんと佐渡さん辺からの説教が待ってるからな』
「えぇ……やだなぁ……」
そう言って三日月は嫌がるのだった。そして案の定、ヤマトにて千歳に泣き付かれ、更には真田と佐渡からの説教コースを受ける事になったのだった……
次回に続く!
原作と違いモビルアーマー以外でのリミッター解除によるデメリットはかなり軽減されています。まぁ、モビルアーマーではどうなるかは分かりませんが……
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第5話~アヌビス~上編
今回はちょっと飛ばしてスペシャルシナリオ見たいのにしてみました。そしてバエルの新形態とあの人達が登場します。更に昔あったゲームの敵と竜牙の宿敵も登場させてみました。
あの戦いの後、木星にあるガミラスの浮遊大陸へ攻撃を開始したヤマト。この戦いには竜牙と三日月は参加していない。理由は竜牙は先の戦いで負傷、三日月はバルバトスルプスのリミッター解除の後遺症の危険性を考慮して沖田艦長が待機を命じたのだ。そして浮遊大陸での戦いはヤマトの波動砲により幕を閉じ、現在ヤマトは新たに仲間になったキンケドゥ・ナウとベルナデット・ブリエットと共に再びイスカンダルへ目指していた。
「よし、やっとリアクターの調整と俺に合わせたカラー変更と換装は完了だな」
怪我が治った竜牙は格納庫でバエルの最終調整を完了させていた。装甲も青い部分は赤色に変更されていた。武装も右腕には可変式ライフル《ストライクカノン》、両腰にはハンドガン、左腕にはナノラミネートアーマー仕様の盾《バエルシールド》が装備されておりその盾の裏側には太刀が取り付けられ、竜牙が持って来ていた
「三日月がかなり派手に壊したからあんまり使えるパーツが無かったけど、背部バックパックとビームサーベル、シールドに付いてたハンマーが使えたからちょっと改良出来たな」
『しかし、出来たのは機動力強化と武装強化のみです。バエルは何とかリアクター調整が完了しましたが武装も殆どが資材内にあった物で補うしかできませんでした』
「武装に関しては仕方ないさ。それにお前を持って来ていたお陰でバエルの最終調整が早く終わったから問題ないさ」
『そうですね。それにあなたをお守りするようにと彼女に頼まれています』
「あいつ、何時の間にそんなことを……まったく心配性なんだからなぁ……」
『あなたが何時も無茶ばかりするからです』
「ウグッ……悪かったよ《エイダ》」
そう言って竜牙は左腕に着けた腕時計型デバイスを通して言ってくるバエルに搭載した独立型戦闘支援ユニット《エイダ》に謝る。エイダは竜牙が元の世界にて本来の機体に搭載していたユニットであり竜牙の大切な相棒である。
『それよりも、お話しておきたい事があります』
「なんだ?」
『バエルのリアクター調整を行っていた際に機体のプログラム内を調べていたところ気になる物を発見しました』
「気になる物?」
『はい、バエルのフレームの素材に私達の世界の機体に使われているあの鉱物が使用されているみたいです』
「まさか……アレか?だが、何でバエルに……」
ビィー!ビィー!
「!」
竜牙が疑問に思っていたその時、ヤマト全体にサイレンが鳴り響くのだった。
☆
~???~
とある宙域、その宙域に一隻の艦と2機の機体がいた。一機目は背部に2門のロングバレルの砲台があるピンク色の機体で頭部には目のペイメントがされていた。もう一機は薄いピンク色のカラーの機体だった。
『どうだシノ?何か反応はあったか?』
「今の所は何も反応ないぜ名瀬さん。しかし、本当に何処なんだ此処は?」
『とりあえず、火星付近じゃないのは確かだね』
強襲艦ハンマーヘッドの艦長《名瀬・タービン》と名瀬の妻であり百錬のパイロット《アミダ・アルカ》はピンク色の機体『4代目流星号(ガンダムフラウロス)』のパイロット《ノルバ・シノ》に言う。彼等も三日月同様、本来は死んだ筈だったのだがどういう訳か何故かこの宇宙に機体共々いたのだ。
「何で俺や名瀬さん達が生きてんのか分かんないぜ。あの時俺はアリアンロット艦隊に突っ込んで死んだ筈なんだけど……」
『俺やアミダもラフタ達を守って死んだ筈なんだがな』
『本当にどうなってるんだかね』
ビィー!ビィー!
話していたその時、突然サイレンが鳴り響く。そして次の瞬間、空間を裂くように謎の機体が腕を組んで現れる。更にその回りに鳥の頭を思わせる細い身体をした機体が次々と現れる。
「な、何だコイツら!?何もない所から突然現れやがった!」
『ほぉ……次元カタパルトの試運転の為にこの世界に転移したが、丁度良い……貴様らでこのアヌビスとラプターの性能実験をしてやる』
謎の機体はそう言って回りにいた鳥頭の機体をシノ達に向かわせる。シノ達も追撃を開始した。シノは手にもったナイフとバックパックのロングバレルのレールガンを巧みに使い鳥頭の機体を破壊していき、アミダも百錬のライフルとサーベルを駆使していき破壊していく。そしてすべての機体を破壊した二機を謎の機体が突然側に現れ何処からか出現させたランスで突き飛ばした。
「ぐわぁ!?」
『くぅ!?』
『アミダ!シノ!』
『中々やるじゃないか。だが、その程度でこのアヌビスと相手は勤まらんよ』
そう言って、謎の機体はそのままトドメをさそうとしたその瞬間、何処からかビームが飛んできて謎の機体の背中に当たった。
『何?』
「い、一体何が……?」
『……ふ、フハハハハ!まさか……貴様がこの世界にいるとはな……流の息子よ!』
そう言って謎の機体はビームが飛んできた方を見た。そこにはストライクカノンを構えた新しい姿のバエル《ガンダム・バエルスターダスト》がいた。
~次回に続く!~
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第6話~アヌビス~後編
「……まさか、あんたが生きているなんてな……リドリー・ハーディマン!」
『ふふふ……君には分かるか。そうだろうな、四年前……私と戦った君なら私の事に気付くと分かっていた。しかし、今の私の名前はノウマンだ』
謎の反応を感知して一人先行した竜牙は謎の機体に乗っているパイロットに言う。
「お前は四年前の事件で死んだ筈だ」
『その筈だったが、こうやって別次元の世界で生き返ってな』
「……お前が何で生き返ったなんてどうでも良い……だが、此処でお前を倒す!」
そう言って竜牙はストライクカノンを腰にマウントしてバエルシールドから太刀を抜きノウマンに突撃する。ノウマンもランスを使い太刀を防ぐ。
『機体コードが分かりました。あの機体はオービタルフレーム《アヌビス》です』
「アヌビスだと?確か一年前に開発中に行方が分からなくなってたオービタルフレームだよな?」
『はい、データにはそのようになっています』
「なるほど、つまりは一年前に開発中だったアヌビスを拾った訳か!」
『その通り。偶々私がいた世界に流れ着いていたこの機体を完成された訳だ』
そう言ってノウマンは切り払いホーミングレーザーを竜牙に放つ。竜牙は太刀をバエルシールドに直しハンドガンを両手に持ち、左右から飛んでくるホーミングレーザーをガン=ガタの動きのように撃ち落としていく。そして、そのままアヌビスに向かって撃ち込むがアヌビスは突然消える。
「何!?」
『はぁ!』
消えたアヌビスが竜牙の後ろに現れてランスを降り下ろす。咄嗟にハンドガンでガードする。
「どうなってるんだ!突然消える上に何時の間に後ろに現れやがった!」
『恐らくはベクタートラップを用いた亜光速移動かと思われます』
「おいおい、それじゃアヌビスはウーレンベック・カタパルトの力を応用した能力が使えるのかよ!」
そう言って押し返して再びハンドガンで攻撃するがまた亜光速移動で回避されまた後ろから攻撃され竜牙はギリギリ避ける。
「クソ、やばすぎるだろあの能力!」
『そのアヌビスの力に食い付いて来ている君はやはり私の好敵手に相応しい』
「そりゃどうも!!」
そう言って後ろから攻撃しようとしたアヌビスに回し蹴りをして阻止してハンドガンを撃つ。その攻撃は何発かは命中して少しだけダメージを与える。
『ほぅ、もう対応して来たか……』
「感頼りだがな!三日月!!」
そう言って竜牙が叫んだ瞬間、アヌビスの後ろから三日月の改良された『ガンダムバルバトスルプスⅡ』がソードメイスを降り下ろしアヌビスを吹き飛ばす。
『っ!仲間がいたか』
『ちっ……今のは浅かったか……』
「さてどうするノウマン?いくらお前でも2対1は分が悪いんじゃないか?」
『……ふ。そのようだな』
そう言ってノウマンは武器を仕舞い腕を組むとアヌビスを謎の光が包み込む。
「まさか、次元カタパルトか!」
『また会おう。次は此方側の世界でな』
そう言ってノウマンは消えて行った………
次回に続く!
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第7話~再会~
今回は三日月の名瀬達との再会と竜牙の大切な人との再会です。
アヌビスとの後、ヤマトと合流した竜牙達。名瀬は沖田艦長達と状況説明をする為にヤマトに行き、竜牙はハンマーヘッドと百錬とフラウロスのリアクター改修をしていた。更にハンマーヘッドの改良作業をしていた。
「しかし、こうやって三日月と再会出来るなんてな」
「うん、俺もシノと再会出来て嬉しいよ」
ハンマーヘッド艦内にて三日月とシノはドリンクを飲みながら再会を喜んでいた。
「にしても、まさか別の世界に飛ばされるって事が本当にあるとはな。まぁ難しい話はわっかんねぇがよ」
「竜牙が言うには平行世界?ってらしいよ」
そう言って三日月は外でシュヴァルベグレイズを使って改良作業を終えてハンマーヘッドに着艦している竜牙を見る。そして数分後、ドリンクを持った竜牙とアミダが三日月達の所にやって来た。
「お疲れ様、改修と改良作業は終わった?」
「フラウロス「4代目流星号だ!」……4代目流星号以外は全て完了した。ハンマーヘッドはヤマトにあった連邦軍の船のデータで大気圏の飛行が可能、後はガミラスの船の残骸にあったパーツを使ってワープも使えるようにしたぜ」
「本当にウチの整備士が見たら驚くよ。まさかほんの数時間で作業を終わらすなんて……」
「なぁなぁ!俺の4代目流星号はまだ終わらねぇんのか?」
「流星号はまだ掛かるよ。各部のパーツを新品に変えたがノウマンの攻撃でリアクターに不具合が起きてるから再調整にちょっと掛かる。その代わりにバックパックのレールガンを改良してヤマトの三式融合弾とショックカノンを使えるようにしとくさ。アミダさんの百錬はバタラのビームライフルとビームサーベルにナノラミネート仕様のシールドと両脚にミサイルポットとX1のスクリューウィップを追加しといたぜ」
そう言って二人に詳細を書いた電子端末を渡し、二人はそれに目を通す。
「驚いたね。私の百錬、元の世界の百錬よりかなり性能が上がってる」
「すげぁなお前!」
「こんぐらいなら朝飯前だよ。まぁ本業はパイロットなんだがな」
そう言って竜牙がドリンクを飲むと話し合いを終えた名瀬がやって来た。
「お帰り名瀬」
「ただいま、これからの方針だがこのままヤマトに付いていく事になった。向こうじゃもう死亡扱いになっているし地球を救うってのも悪くないって思ったしな」
「私はあんたに付いていくよ」
「俺もだぜ名瀬さん!」
そう賛同する二人を見ていた時、ふと名瀬は竜牙の方を向いた。
「そういや、お前って確か竜牙って名前か?」
「ん?そうだがなんで名前を知ってるんだ?」
「いや、実はお前達に助けられる前に宇宙を漂ってた機体を拾ってな。んで助けたパイロットがなんかお前を探しているって話してたんだよ。今そのパイロットは医務室で休んでいるがな」
「機体?それってどんな奴だ?」
「確か……こんな奴だな」
そう言って名瀬はその機体の画像を載せた端末を渡しそれを見た竜牙は驚いた顔をした。
「こいつは『ドロレス』!?ま、まさか!」
そう言って竜牙は急いで医務室に走りだし、名瀬達も後を追う。そして医務室に着いた竜牙は慌てて中に入った。
「あ!アミダさん?どうしたん……ですか……っ!」
「や、やっぱりお前だったのか……《イオン》!」
「り……竜牙君!!」
そう言ってイオンと呼ばれた少女は竜牙に抱き付き、後に到着した名瀬達はどういう状況か全く分からなかったのだった。
~次回に続く!~
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第8話~黒き機械天使~
今回はある男が従えている機体二機が登場、そして主人公と三日月とシノ、そしてヒロインが跳ばされます。
あの後、落ちついた少女は竜牙達と共に格納デッキに来ていた。
「改めて自己紹介するね。私はイオナサル・ククルル・プリシェール。竜牙君と同じ部隊に所属してるの。イオンって呼んでね」
「俺は三日月・オーガス。よろしく」
「うん、よろしくね三日月君」
「それにしてもよくこっちの世界に来れたな。いくら次元カタパルトでもオービタル・フレームで行けないんじゃ?」
「それに関しては新型のスタビライザーを装備させて……そうだった!?た、大変なの竜牙君!ドロレスが動かなくなったの!」
「動かなくなったぁ~?……はぁ……」
竜牙はため息を吐くとドロレスと呼ばれる機体の頭部に近付く。
「竜牙?」
「何する気なんだあいつ?」
「スゥ……ハァ………起きろドロレス!!」
ガァン!!
「ちょっ!?」
そう叫んで竜牙はドロレスの頭部を思いっきりぶん殴った。突然ぶん殴った竜牙に名瀬達は驚いた。
『い、痛ったぁい!お兄様!いくらなんでも殴る事はないじゃないですかぁ!』
「やかましい!こうでもしないと起きねぇだろうが!唯でさえお前はイオン用の特殊な機体なのに……」
「……なぁお前ら……あの機体……誰も乗ってないのに勝手に動いてないか?」
「動いてるねぇ……」
「動いてるよな」
「へぇー、何か凄いね」
「いや、そこじゃないだろ」
名瀬達は勝手に動き出したドロレスに驚いていた。動いてくれたドロレスにイオンは心配した顔で近付く。
「良かったぁ!心配したんだよドロレス!」
『ご心配をお掛けしましたイオンお姉様。そして無事だったんですねお兄様!心配していたんですよ』
「心配かけたな二人共。まぁ原因のあの馬鹿爺のせいなんだがな」
『あ!その敷島博士ですが、竜馬おじ様と千冬おば様達がお仕置きされてましたよ』
「親父と母さん、ナイス!」
ドロレスがそう言うと竜牙は元の世界にいる父親達に感謝した。
「なぁ、その機体どうなってるだ?なんで誰も乗ってないのに動ける上に喋っているんだよ?」
「ん?あぁ、こいつはオービタル・フレーム《ドロレス》。イオン用に作られた試作機でまぁ…あれだ……動く理由は俺にも分かんない」
「「「……はぁ!?」」」
「だって、完成間近でエイダと同型のAIを積んだらどういう訳か勝手に色んなネットワークやデータとかで学習するし自己進化して自立化するのわって意味分かんない事になってたんだよ。一体何が原因なんだか……」
そう言って竜牙は顎に手を添えて回想で組み立て作業を思い出す。コックピットにAIを組み込み作業をしている傍らに敷島博士が何か妙なプログラムを不気味な笑みを浮かべながら入れていた。
「「「イヤイヤイヤ!?100%そこの爺さんが原因だろ!?」」」
「あ、やっぱり?」
「私もそう思うかも……」
三人が竜牙にツッコミを入れてイオンは否定できないのか苦笑いをした。そんな時だった。
「「っ!」」
「竜牙君?三日月君?」
「三日月……感じたか?」
「うん、何か妙な気配がする」
ビー!ビー!ビー!
《この空間に転移する反応を探知》
「やっぱりか!出るぞ三日月!」
「分かった!」
そう言って二人は自身の愛機に乗り込み出撃する。今回は三日月のバルバトスルプスⅡにはランサーメイスを装備し、竜牙のバエルスターダストはストライクカノンとシールドは外し何時ものバエルソードを両手に装備させていた。
「ヤマトとハンマーヘッドは先に行ってくれ!」
『だが、そうしたら君達が!?』
「いざとなったらガミラスの船を直して追い掛ける!良いから行け!」
『……分かった!気を付けろよ二人共!』
『私も残るよ!』
そう言ってハンマーヘッドからドロレスに乗ったイオンが出てきた。
『イオナサル君!?』
『ドロレスには新型のスタビライザーが装備させています。それを使えば二機と共にワープで追い掛ける事が可能です!』
『俺も残るぜ!』
更には、ハンマーヘッドからシュヴァルベグレイズ改に乗ったシノが出てきた。
『シノ!?』
『四代目流星号じゃねぇが、ダチを見捨ててなんてできないからよ!』
『竜牙君!』
「心配するなチトセ。ちゃんと生きて戻って来るからよ」
そう竜牙はチトセに安心させるように言う。そして、少し不安そうにするが決意した。
『分かった……必ず……帰って来てね!』
「あぁ!」
(あのチトセって人……もしかして……?)
そう言ってヤマトとハンマーヘッドを見送った後、気を引き締める。そして、空間に穴が空きそこから二機の黒い天使を思わせる見たことのない機体が現れた。
「なんだあの機体……エイダ?」
『該当するデータ無し。見たことのない機種です』
『どうする?』
そう言って三日月は聞いた瞬間、二機の黒い機体は手に持ったビームライフルで竜牙達に攻撃してきた。
「攻撃してきたから敵だ!俺とイオンは片方を、もう片方は三日月とシノだ!」
『『『了解!』』』
☆
~竜牙&イオン視点~
黒い機体はビームライフルで牽制しながら剣で竜牙に切りかかるが竜牙は持ち前の機動力で避け、そしてイオンがホーミング・レーザーで黒い機体を牽制する。
『私達が動きを止める!』
《お任せください!》
「任せる!」
イオンはもう一度ホーミング・レーザーを放ち黒い機体を牽制し、そして腕をブレードに変えて黒い機体を切る。
『竜牙君!』
「サンキューイオン!トドメは俺が!」
そう言って驚異的な加速で黒い機体に近づき、バエルソードでコックピット部分を突き刺した。
「ん?何か妙な違和感が……」
そう言って竜牙は動きが止まった黒い機体のコックピット部分の装甲を引き剥がした。
「ッ!?なんだと!?」
☆
~三日月&シノ視点~
一方、三日月&シノペアはというと黒い機体を一方的に攻撃しまくっていた。
『オラオラぁ!!足が止まってんぜ!』
「フッ!」
シノの乗ったシュヴァルベグレイズ改が二本のバトルアックスで黒い機体を切り、三日月のバルバトスルプスⅡがランサーメイスを巧みに使い黒い機体に叩き付ける。そして、トドメにランサーメイスを投げ、それが黒い機体を貫く。
『意外と苦戦しなかったな三日月』
「……なんだろう」
『あん?どうした?』
「手応えが無さすぎる」
そう言って三日月は突き刺したまんま黒い機体を竜牙達の所に運び始めたのだった。
☆
合流した二人は竜牙から驚きの事実を聞いた。竜牙達が倒した機体には誰も乗っていない事が分かったのだった。
『マジかよ。まさか誰も乗っていない機体だったのかよ』
『通りで手応えが無さすぎたんだ』
『これって一体……?』
「さぁな。俺にも何が何だ……ッ!?」
その時、突然回りの空間が歪み始めた。竜牙はこの感覚に見覚えがあった。
「これは、次元転移現象!?」
『な、何だこりゃ!?』
『ッ!?』
『ま、まさか……跳ばされる!?』
キュイィィィン!!
『『『『うわぁぁぁ(キャアァァァ)!?』』』』
そして、その瞬間……四人は次元の渦に呑まれてしまうのだった………
☆
~???視点~
「フフフ……一応お膳立てはしたよ」
「あぁ、感謝するぜ……これで……アイツを……」
「では、私の計画に協力してもらうよ……」
「分かった……さぁ……早く来やがれ……流竜牙!!」
次回に続く!
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第9話~無人島での出逢い~
~何処かの無人島~
「イオン?六番のレンチとボルト二本渡してくれ」
「はい。こっちのコードは二番に繋げる?」
「いや、そこは八番を経由して繋げないとバランスよくエネルギーが回らないぞ」
「あ、確かにそうだね。こっちにドライバーとネジ頂戴」
「……何か、暇だな」
「……そうだね」
あの後、どういう訳か竜牙達は無人島にいた。各々の機体から下りた四人は無人島を探査した。そしてその無人島に誰も使っていない破棄された軍施設を発見しそこに機体と一緒に転移してきた黒い機体と共に移していたのだ。それから2週間、現在竜牙とイオンは破損の少ない黒い機体をベースに別の三日月達が倒した機体の使えそうなパーツと島に流れ着いていた黒い機体と似たような残骸から使えそうな物を使って製作していた。
「どう二人共?」
「もうちょいだな」
「ごめんね二人共。わざわざ私の為に機体を作ってくれて……」
「気にしないで“ナオミ”ちゃん。こうした作業は元の世界でもしていたから」
「まぁ使っている技術は違うからちょっと手間どうがな」
そう竜牙とイオンはピンク色の髪をした少女“ナオミ”に言う。ナオミは1週間前に浜辺で倒れていた所を竜牙が保護し、そしてナオミからある程度のこの世界の事を聞き、そしてナオミの機体を作っていたのだ。
(この世界はマナと呼ばれる力を持つ者を人間、マナを持たない者をノーマと呼んで区別する社会……そしてそのノーマは人間扱いしないって……これは俺達の世界じゃ考えなれない奴だな)
そう思いながらコックピットシートを固定する。そして、そのままOSを組み込み作業に入る。
「イオンは休んでも良いぞ。後はOSを組み込むだけだからな」
「分かった。それじゃ私はナオミちゃんとお風呂入ってくるね」
そう言ってイオンはナオミと一緒に風呂場に向かう。そして、シノがそろりと何処に行こうとした瞬間、シノの顔ギリギリをすり抜け壁にドライバーが突き刺さった。シノは顔を真っ青にしながら振り向くとOSの組み込み作業をしながら左腕を向けていた。
「覗きに行こうとしたら……どうなるか分かってるよな?」
「は、はい……すいません……」
そう言ってシノは素直に元の場所で戻り、竜牙はOSを組み込み終えた後、残っていたパーツを見ながら考えていた。
「さて、この残ったパーツは………バルバトスとバエルの強化に使いますかね」
そう言って竜牙はスパナやレンチを取り出してまた作業を開始し始めるのだった。
☆
~風呂場~
「うぅーん!気持ちいい♪」
「確かにそうだね。作業終わりのお風呂は最高だよぉ♪」
あの後、風呂場に来たイオンとナオミは気持ち良さそうに湯船に使っていた。
「今思ったけど、イオンって綺麗だよね」
「そ、そうかな?」
「そうだよ。髪も綺麗で胸も大きいし……」
「そ、それを言ったらナオミちゃんも同じだよ」
「それでもだよ。あ!そういえば、竜牙君と一緒の部隊にいたんだよね?」
「うん、わりと最近なんだけどね」
「最近?」
「実はね?私……竜牙君の世界とは別次元の人間なの」
そう言うとナオミは驚いた顔をした。最初は竜牙と同じ世界だと思っていたら実はまた別世界の人間だったのだ。
「昔ちょっとした出来事で竜牙が私のいた世界に来たの。それでね、竜牙は他人の私の為に傷付いたりしながらも私と私の世界を救ってしてくれたの」
「もしかして、その時に竜牙君の世界に来たの?」
「うん、最初は戸惑ったけど私を支えてくれた人達の後押しで付いていったの……」
そう言うとイオンは湯を手で掬い上げて覗き込む。そして、顔を赤くしながらも嬉しそうに笑う。
「だから、私は……他人の為に優しく接してくれる竜牙君の事を……愛してるの」
「そっか……私も……イオンの気持ち分かるなぁ……竜牙君……凄く優しくて……か、格好いいし……」
「ナオミちゃん…もしかして、惚れちゃった?」
「……ふぇ!?」
「やっぱり、本当に竜牙君は罪作りなんだから……もしかしたら三日月君もだけどね……」
そう言うとイオンは苦笑いしながら顔を真っ赤にして慌てるナオミを見る。
「あ、いや、えっと!?」
「男の人に惚れたの初めて?」
「……うん」
「ねぇ、ちょっと提案があるんだけど……」
そう言うとイオンはナオミと話し合いをし始めたのだった。
「ぶえっくしょい!!……誰か俺の話ししてんのか?」
格納庫にてバルバトスルプスⅡとバエルスターダストの強化していた竜牙はくしゃみをしながらまた作業を再開するのだった。
次回に続く!
スパロボ!中断メッセージ1
「ねぇ竜牙。ちょっと聞いていい?」
「どうした三日月?」
「この強化パーツに『火星丼』ってあるんだけど……何でロボットに食べ物装備出来るんだろう?」
「それは……まぁあれだ」
「?」
「スパロボにありがちのご都合主義って奴だ」
「……そんな物かな?」
「そんなもんだ」
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