東京キングダムでイき抜く魔族さん (ヤトラ)
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設定:キャラ紹介

オリ主や登場人物の軽い独自設定が中心です。
読まなくても問題は無いと思います。要するに作者の自己満足(ry

データは対魔忍決戦アリーナのカードを参考にしています。

10/1:一部キャラ紹介追加(フィル・シュレイ・月影・イングリッド・オーク達)
11/3:精鋭オーク一覧追加
12/1:一部キャラ紹介追加(霜月萌花・リリーナ)
1/26:一部キャラ紹介追加(オリキャラ・ニミエ)
2/11:思い出したように一部キャラ紹介追加(ブリュンヒルド)
2021/11/30:オリキャラ及び精鋭オーク追加(アサモ・オータ・オースト・オーグシ)


~オリ主について~

 

●名前:オスカー ライマキー

●レアリティ:SR(自称HR)

●属性:魔族

●攻撃力:2234

●防御力:7109

●スキル:再生肉壁(味方魔族の防御力を3000アップ)

 

触手と蟲の足を生やすクトゥルフっぽい合成獣の魔族に転生したオリ主。

変身能力・再生能力・吸収能力とチートっぽいが対魔忍では大半がチートなのでチートっぽくない。

見た目は鋼の錬金術師に登場するキャラ・セリム=ブラッドレイことプライド。要するにショタ。

 

中身というか能力は同作のエンヴィーとグラトニーを足して2で割らなかったもの。

獲物を食した分だけ成長するが、その圧倒的な巨体と触手の数は内側に押し込んでる。

驚異的な重さと防御力を持つ魔族界きってのガチタン。触手で味方を守りながら攻める。

 

オークを中心とした小さな組織「イ・グー」のボス。元は米連が東京キングダムに配置したダミー会社を乗っ取ったもの。

オスカーの放つオーラが鞭となり、オスカーの気遣いや報酬が飴となってオーク達は精鋭部隊に育っていく。

ノマドも放っておく程に小さい組織なので、ノマドの子会社に雇われ雑魚の対魔忍や米連を蹴散らしては売りさばく仕事が中心。

 

魔族に転生したからか、人間としての感性は殆ど消えかけている。ゲーム知識も殆ど役に立たない。本人は大して気にしていない。

自分1人で生き抜く度胸も無いのでオークを雇って育てながら、彼にとって無理難題だらけの組織運営に勤しむ毎日。

対魔忍に殺されかけてから自分にあまり自信が無く、組織を率いるようになっても精々HR級だと思い込んでいる。

 

 

~その他の登場人物一覧~

 

●オークボ

精鋭オークの中でもリーダー格であり、オスカーの右腕。厳ついが礼儀正しい筋肉モリモリマッチョオーク。

米連から奪った彼専用ガトリングガンと肉奴隷フィル=リードを与えられている。牝犬プレイが大好き。

 

●精鋭オーク

オスカーに拾われ育てられた精鋭部隊。オスカーの計らいによりそれぞれ名前があり、モブのオークに比べ(少しだけ)個性的。総勢18名。

武装を持たせれば下手するとオーク兵よりも強い。また食欲と物欲を程よく満たし規律に煩いオスカーの教育もあって組織力も高い。

・おっぱいマニアのオータニ

・ピッチリスーツ好きのオーハラ

・ぶっかけ派のオークラ

・スパンキング大好きオーニシ

・通信役にしてエロ写真家オータ

・爆乳に憧れるオーエダ

・目隠しプレイがしてたいオーワラ

・時折キモオタ風になるオーバシ

・コスプレさせるのが好きなオーミチ

・自称薬剤師のオーモリ

・指圧マッサージから快感責めまで出来るオーマガ

・アナル弄り大好きなオードリ

・輪姦で凌辱される女をオカズにオナニーしてる事が多いオーギリ

・尻もませろオラ!なオータラ

・痩せよりデブめが好きなオースト

・ザーもぐってエロいよね。なオーグシ

 

●フィル=リード(米連R)

元米連特殊部隊所属。専用武器「カラドボルグ」の所有者。現在はイ・グーの肉奴隷として囚われている。

オークボの牝犬奴隷として飼われ凌辱の日々を過ごし、イ・グーの健康的な生活に心身共に浸食されつつある。

 

●シュレイ=ディアック(米連HR)

元米連特殊部隊所属。専用武装「ハープーン・アンカー」の所有者。現在はイ・グーの肉奴隷として囚われている。

オーク達の性処理奴隷として毎日ザーメンを処理し、イ・グーの健康的な食生活に体重が気になりつつある。

 

●月影永夜(対魔忍R)

盲目の代わりに魔族の気配を察知する邪眼・月影を宿す対魔忍。アネモネの命を狙っていたがイ・グーに囚われた。

オスカー監視の下、様々なSM調教や雑事をやらされている労働奴隷。徐々に扱いがパートさんみたくなっていく。

 

●霜月萌花(対魔忍R)

他者の異能を強化する珍しい異能を持つ対魔忍。レベッカと共にイングリッドを討とうとして逆に捕らえられた。

感度を上昇させる淫紋を施され、オスカーの専用肉奴隷となった。構ってちゃん系マゾヒスト。

 

●蜘蛛姫アネモネ(魔族HR)

オスカーの仕事仲間にして唯一の友人。体を許せる程に互いの関係は良好。最近では趣味趣向が似ているのか親近感を覚えるようになった。

アネモネはオスカーの能天気さを馬鹿にしていると同時に気に入っており、今ではほぼ恋人のような間柄となっている。オスカーと同じく酒豪。

 

●ブリュンヒルド(魔族UR)

ワルキューレの長にしてオスカーにゾッコンLOVEな鬼神乙女。オスカーのエロ特訓で魔改造を施され、性的耐性がかなりアップした。

マゾッ気はあるものの実力は本物で、イ・グーと同盟を組んで連携や組織経営などを学んでいる。ロスヴァイセという親友が居る。

 

●井虞アサモ(魔族HR級)

オリキャラ。イメージ画像:

【挿絵表示】

 

劣化クローンアサギがイ・グーに奪われた後、オスカーの脳の一部を授けられ死地から蘇ち触手アサギとなった、ある意味で謎の存在。

アサギの思考3:オスカーの思考7の残念美人と化した。本家よりもむちむちでエッチになり、両手両足が触手に変じ高いパワーを誇る。

 

●ベルベット(魔族R)

オスカーお気に入りのバーの店主。情報の仕入れ先でもある。

話し相手程度には良好な仲だが、ベルベット自身はオスカー(というか触手)が苦手だったりする。

 

●リリーナ(魔族R)

イングリッドの配下にしてノマドの調教師。高級娼館を経営している。

イ・グーが捕獲したロージィを貰って以来、オスカーとは友好的な関係を築いている。

 

●ロージィ・ザ・ファントム(魔族EXSR)

元怪盗。イ・グーに盗みに入った所を捕らえられ、リリーナの手に堕ちた。

リリーナに調教されて以来、ロージィ・ザ・カウスレイブとして素敵な肉奴隷生活を送っている。

 

●レベッカ=シルキー(対魔忍SR)

ネームドの対魔忍【武装聖光】。霜月萌花と共にイングリッドを討とうとして逆に捕らえられた。

以後はリリーナに引き渡され、調教の果てにリリーナが営む高級娼館の肉奴隷となる。

 

●イングリッド

ノマドの幹部が1人。オスカーの組織「イ・グー」を使える物と判断し多少は評価している。丁寧にお茶を出してきたオークに内心驚いたとか。

イ・グーの実力と有効性を認め、彼女の配下として加える事になった。現在はオークの育成を任せている。

 

●ベルグレンド

オリキャラ。見た目は青黒い速疾鬼。朧の配下の1人。傭兵時代に荒稼ぎして得た財力と、長年傭兵として生き抜いた実力を併せ持つ。

オスカーの組織とは縄張りが被っており、彼を疎ましく思っている。オスカーとしては出来れば懐柔できればなぁと思っている。

 

●ニミエ(魔族HR)

ベルグレンドの肉奴隷で戦力としても宛てにされている。主の趣味で多重の拘束を施されている。

長年の付き合いなだけあってコンビネーションも抜群で、更には性的な相性もバッチリだったりする凸凹主従コンビ。




どうでもいい設定ですが、今後も増えていく予定です。


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凌辱:対魔忍斥候(女)

●本日の依頼
・東京キングダムの繁華街に忍び込んだ対魔忍を包囲及び捕獲。蜘蛛姫アネモネ及び蜘蛛魔族との共同作戦。

初回はエロス控えめ。所詮モブですしお寿司(ぉぃ)
オリ主の経緯などが中心になります。


闇の存在・魑魅魍魎が跋扈する近未来・日本。

人魔の間で太古より守られてきた「互いに不干渉」という暗黙のルールは、人が外道に堕ちてからは綻びを見せ始め、人魔結託した犯罪組織や企業が暗躍、時代は混沌へと堕落していった。

 

そんな時代の中、魔界の勢力と結託するエドウィン・ブラックが頭目の多国籍複合企業体ノマドは、世界各国に進出してはその国の闇世界を牛耳っている。

東京の地下深くに存在する闇の無法都市『ヨミハラ』。東京湾に浮かぶ廃棄島『東京キングダム』。元対魔忍・朧が主催する闇の格闘技『カオス・アリーナ』。

 

それらノマドの支配下に関わる者は人間・魔族と数多あるが、人間側も黙って飲み込まれているわけではない。

政府が組織した魔に対抗する忍び集団―『対魔忍』。最新鋭の武装兵器とサイボーグ技術を取り込んだ組織―『米連』。

 

しかしながら己の欲望や正義の為にいがみ合うばかりの連中で、それは魔界より来たりし魑魅魍魎―『魔族』ですら例に漏れない。

誰が何かの為に戦い、誰が何かの為に死ぬ。人間だろうが魔族だろうが穢れていき、汚れ、始末するかされていく。

この世の闇の世界では、三つの組織が争い合う血みどろの戦いが日々繰り広げられているのである。

 

 

 

そんな世界に『転生してしまった』私はといえば―――。

 

 

 

―――

 

 東京キングダムに夜などない。闇の帳が降りても電灯が落ちず、夜こそ本番と言わんばかりに様々な種族が行き交うからだ。

 ある時は歓楽街で欲を貪る人間。ある時は娼館で女を貪る魔族。ある時は闇の人身売買や違法ドラッグの売買等々……全てが欲と禁忌で濡れた糞共の楽園。

 しかし欲に溺れるばかりが集うのではない。最低限の秩序や制裁がなければ、この東京キングダムはとうに破綻しているからだ。

 

 その制裁を下されるのは、大抵は東京キングダムに紛れ込む余所者(・・・)なのだが。

 

「あっ、あんっ、あひ、あぁぁんっ!」

 

「おら、もっと腰を振れ!」

 

「口が留守じゃねぇか、ちゃんと咥えろ!」

 

「こっちの女は素直でいいぜぇ、ブルってやがるがな」

 

「んぼっ……んぢゅ、じゅるるるるっ」

 

「おーおー、必死にフェラしてやがって、そんなに怖かったかぁ?」

 

 蛍光灯が照らされる密室の中、首輪を嵌められた2人の女が複数のオークに取り囲まれ犯されていた。

 

 女は赤紫色のラバースーツのようなものに包まれているが、乳房と股間を覆う箇所は破れ、先程まで被っていた覆面は剥ぎ取られ素顔を晒されていた。

 彼女達2人は「対魔忍」と呼ばれる魔に対抗するくの一だ。しかし今は媚薬にもなるオークの体液と精液で濡れ、鬼気迫る表情で犯されている。

 女1人につき2~3人のオークが取り囲み、黒髪ロングの大人びたくの一は乱暴に腰を突かれ、茶髪セミロングの若きくの一は何かを恐れるようにして3本のオークチンポに奉仕していた。

 

 楽な仕事だった。

 

 夜の東京キングダムに威力偵察で忍び込んでいた対魔忍を追い込み、捕縛して拉致するのが彼らオーク達に与えられた仕事だった。

 情報は彼らの言うボス(・・)が、追い込みはオーク達が、そして捕縛は蜘蛛姫アネモネを筆頭した蜘蛛魔族達が行い、報酬と褒賞は山分けとなった。

 勿論、弱小とはいえ只のオーク如きに容易く追い込まれるような対魔忍ではなかったが、相手が悪かった。

 

 彼女らを追い込んだオークは、オークと思えぬ程の精鋭部隊だったのだ。

 米連から奪ったという優秀な武装、武装に見合った筋力、スピードは劣るが徹底的に追い込めるタフネス、計画的に連携する知能、そして生かさず殺さずの残忍さと性技。

 高がオークと侮った結果、蜘蛛魔族の捕縛作業が楽になる程の手負いとなってしまい、山分けの一環として彼らオークに犯される羽目となった。

 

「んぁ、あっ、あんっ、んんん……っ!」

 

「おうおう、この女もようやく大人しくなりやがった」

 

 黒髪のくの一は自らの失態を思い返し気が緩んだのか、体の強張りどころか膣の締め付けまでもが緩んでオークのチンポに最適な快感を与えてしまった。

 しかし無理もない。時間の感覚が解らなくなる程の長時間、オークの媚薬にまみれ密室で犯され続けているのだから。破瓜の痛みも既に忘れられ、抗う気力も徐々に失せていく。

 

「ぐひひ、丸一日じっくりと犯してりゃそうなるわな」

 

「休憩を挟んでやった俺達とボスに感謝しろよ?」

 

「殺さず壊さずがボスの教えだからな。難しいけど」

 

 いっそ延々と犯してくれれば壊れて楽になれた。しかし彼らはそれを許さず、あろうことか、くの一らに適度な休憩を挟みじっくりと犯され続けてきた。

 電撃を放つ首輪が装着されているとはいえ、抗うだけの体力はあっても快楽と精神的な疲労が抵抗の意志を薄れさせ、オークのチンポを易々と受け入れるしかない。

 黒髪の女はチラリとセミロングの女を見る。彼女は精神こそ壊れてはいないものの、何かを忘れたがっているようにオークのチンポをしゃぶり、ザーメンを浴びて幸せを噛み締めていた。

 

「んん~……んぐっ……ん……ぷぁっ、あ~……」

 

「ぐふぅ~、しっかり飲み込めて偉いぞぉ。1日でここまでフェラが上手くなるたぁ、おめぇ才能あるなぁ」

 

「雑魚対魔忍だがフェラは一流ってか?ぐははは!」

 

「もっとぉ、もっとチンポちょらぁい!忘れさせてぇ!アレ(・・)を忘れさせてぇ!」

 

「おーよちよち、怖かったんでちゅね~。いまオチンポあげまちゅよ~」

 

 オークの赤ちゃん語とかきめぇよ、と下劣に笑いだすオーク達だが、セミロングのくの一は差し出された新たなオークチンポを無心になってしゃぶりだす。

 黒髪のくの一、さらにはオーク達ですら、密かに彼女の心情に同情していた。彼女がここまで犯されたいと懇願する理由を知っているからだ。

 

 彼女達斥候部隊を追い込んだあの怪物(・・・・)が……。

 

「おう、邪魔するぞ」

 

 重々しい鉄の扉が開き、精液臭い室内に入ってきたのは、オークより一回りほど大きい屈強なオークだった。

 禿頭に傷跡が走り、通常のオークの倍以上の筋肉と背丈からして、オーク達のリーダー格だと見て解る―――因みにこのオークが彼らのボスではない。

 

「オークボの旦那、お疲れさんです」

 

 賢者タイムに入っているのか一匹のオークが礼儀正しく挨拶し、オークボと呼ばれたオークはそれに応じて軽く挨拶。

 女二人を犯していたオークも中断し、精液と愛液と唾液まみれの下半身を晒したままオークボに注目する。性欲にまみれているはずのオークからは考えられない行動の早さだ。

 チンポから逃れられたくの一だが部屋から逃げ出そうとする素振りは見えず、セミロングのくの一に至ってはオークの腰にしがみついてチンポを欲している。即行で足蹴にされたが。

 

 

「ボスから呼び出しだ。そこの女二人を連れていけ。洗ってからな」

 

 

「いやぁぁぁぁ!行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない!」

 

 ここで初めてセミロングのくの一が抵抗の意志を見せた。泣き叫び、無様にコンクリートの床を這い蹲って部屋の隅を目指す。

 オーク達はそれを止めようとせず、むしろ何故か這い蹲るくの一に同情の目を向けていた。対魔忍の誇りを未だに持ち続けている黒髪のくの一ですら、可哀そうな目で震えあがる彼女を見る。

 セミロングのくの一はガタガタと部屋の隅で震えながら、恐怖を忘れたいからと快感に逃げるべく、腰を突き上げオークらに見せつけるようにオナニーを始めた。

 

「あ、あ、あ、気持ち、気持ちいいっ。オークチンポぶちこんでぇぇ!何でもするからどうか、どうか此処から出さないでくださいお願いひましゅぅ!うえぇぇぇん!」

 

「あー、完全に頭がイっちまわない当たりマシだろうが……どうすっかねぇ。ボスの命令じゃ話があるから連れてけっつんだが」

 

 命乞いをするようにオナニーを始める対魔忍を見てオークボは困ったように禿頭を掻く。どうやら前にも似たような状況があったらしい。

 彼女の首輪から電撃を放ち気絶させてもいいが、話があるから連れて来いと言われた以上、手荒な真似もできない。オークらもどうすかと話し合う中―――。

 

 

 

「その必要はありませんよ」

 

 ぞわり、と全身に纏わりつくような何かがこの場に居る全員に伸し掛かる。それは脂汗と震えが止まらなくなる程の恐怖だった。

 部屋の隅に逃げ込んでいたはずのセミロングのくの一に至っては声どころか息もできなくなるような恐怖にさらされ、しきりに周囲を見渡す。

 

「ひ、ひぃぃぃ!ひぃぃぃぃ!」

 

 彼女は正体を見つけたのか四つん這いで逃げ出し、手近な位置に立っていたオークの陰に隠れる。酷く怯えているようで、体をオークの太い脚に密着させて震えていた。

 オーク達と黒髪のくの一は慌ててセミロングのくの一が見ていた先を見て……絶句する。

 

 そこに居たのは、壁に寄りかかる1人の少年だった。

 

 歳は見た目からして10代ぐらい。スーツのような黒い衣服を着込み、オークと汚れた全裸の女が居るというのに平然と微笑み、手を振っている。

 凌辱に夢中だったにしても、先程まで気配も姿もなかったはずだ。なのに彼は当たり前のように其処に居て、凶悪なまでに禍々しい気配を漂わせている。

 

(この子は……!)

 

 黒髪のくの一は少年を見て戦慄を覚え――同時に忌まわしい記憶が脳裏に蘇る。

 

 先導する対魔忍の先輩。夜の繁華街の屋根を飛び越える光景。姿を消しやすい路地裏の闇に入り込み、そこに居た少年。対し油断なく武器を構える自分達。

 対して少年は微笑んだまま……蛸のような触手が幾つも伸び、枝分かれする度に蟷螂のような前脚が混ざり、肉の壁となってゆっくりと自分達に迫り来る光景。

 新人ではあるが様々な妖魔を見てきた自分達にとって、あの光景は悪夢でしかなかった。悪夢故に恐怖し、恐怖故に逃亡。そのまま武装オークと共に追い込まれ――。

 

「ボス……いつから其処にいやしたので?」

 

「んー……6人がかりでソコの対魔忍を輪姦してたあたりですかね?」

 

 オークボは恐る恐る問いかけ、ボスと呼ばれた少年は恥ずかしそうに頬を指で掻きながら応えた。覗き見してすみませんね、と囁いて。

 オーク達は彼の気配を全く感じ取れなかったらしく、知らなかっただの全然解らなかっただのと口々に囁く。そんなオーク達を「まぁ仕方ねぇよ」とオークボが慰める。

 だが一番驚いているのは彼女達だ。輪姦されていたとはいえ、そこのセミロングのくの一だけでなく、黒髪のくの一ですら対魔忍でありながら察知できなかった。

 

 ずっとこの化物が此処に居たという事実に驚愕している中、黒髪のくの一は少年の品定めをしているような視線に気づく。

 

「殺さず壊さず、を守って調教できるようになって偉いですね。あとでご褒美を上げましょう」

 

 満足げに少年は頷いて褒めると、オーク達は恐縮しつつも嬉しそうに禿頭を掻く。

 傍から見ればオークの3分の1にも満たない小さな少年に褒められるなど、有り得ないような光景である―――魔界では有り得る光景だと知らずに。

 

「そうそう、お二人に話があるんでした―――もう貴方達の用は無くなりました。お仲間が情報を洗いざらい吐いてくれたんですよ」

 

 あどけない微笑みを浮かべながら、少年は2人の対魔忍に告げた。

 

「同業者の方が吐かせてくれましてね。精力を絞られながら問いかけたら、半日も経たない内にペラペラと話してくれたそうです。先輩面していたのに酷い男ですよねぇ」

 

「そんな……」

 

 明かされた事実を耳にして、自分達の抵抗はなんだったのか、と黒髪のくの一は其の場にへたり込む。

 少年の微笑みからして、男の対魔忍4人は既に亡き者となったのだろう。それが自害はなく、精を絞られながらなど……無残な死に方だ。

 

「というわけで、貴女達は奴隷として調教し売り飛ばす事にします。はした金でも稼ぎにはなりますからね」

 

「う、売り飛ばしゅ?も、もう貴方様と会わなくて、しゅ、しゅむんですか?」

 

 少年の言葉に真っ先に反応したのはセミロングのくの一だった。オークの剥き出しの下半身から顔を出し、カタカタと震えつつも少年に問いかける。

 すると少年は未だに禍々しいオーラを醸し出したまま、顎に指を添えて考え出す。

 

「んー……少なくとも私は貴女達に用が無いので、今後会う事はないかと」

 

「よ……よかっひゃ……あは、あははは」

 

 今後会う事が無い―――それが解ったセミロングのくの一は緊張が解けたのかへたり込み、心底嬉しそうに笑い出す。

 何があったのか披裂から更に大量の愛液が零れ落ちるが、少年はそんな彼女をマジマジと見て、嬉しそうに微笑みだした。

 

「なんだか嬉しそうですね。快楽調教が進んでいる証拠でしょうか。良き事です……というわけですので徹底的に調教してくださいね」

 

『へ、へい!合点です!』

 

 いや違いますと少年に言えるはずもなく、オーク達は敬礼する―――相変わらず下半身マッパであるが、少年は気にも止めない。

 

 気にも止めず……少年は部屋の隅にちょこんと座り、頬杖をついてオーク達と対魔忍達をじーっと見つめだす。

 何も言わず見つめる少年に全員からの視線が注がれるが、彼は全く気にせず見つめ続ける。禍々しい気配こそ薄れているものの存在感は隠し切れない。

 

「……あの、ボス」

 

「ああ、どうぞ僕に構わず。続けちゃってください」

 

 痺れを切らした1人の勇者(オーク)が声をかけるも、少年は続けてと言わんばかりにハンドサインを示す。しかも好奇の視線を向けたまま。

 構わずということは、このままオークによる凌辱調教を見続けるつもりなのか……少年を除く誰もが頭を抱えそうになった。

 

「あ、いえ、せっかくなんでこれから綺麗にしとこうと思いやすので!」

 

「そうそう!たっぷり出しやしたしね!俗にいう賢者タイムってやつでさぁ!」

 

「おら女ども!いつまで座ってやがる!さっさと洗いにいくぞ!」

 

「ボ、ボス、アネモネの姐さんと待ち合わせの予定がありやしょ?さ、行きますぜ」

 

 そうは問屋が卸さないとばかりにオーク達が中断を決意し、トドメとばかりにオークボがこれからの予定を伝える。対魔忍達も進んでオークの指示に従う程。

 これからがお楽しみなのにー、と言わんばかりに少年は頬を若干膨らませるが、仕方ないとばかりに溜息を吐いて立ち上がる。

 

「……解りました。では行きましょうか、オークボ」

 

「へい?あっしもですかい?」

 

「ええ。たまには私の側近らしく商談に付き合いなさい。酒ぐらいは奢りますよ」

 

「へ、へい……」

 

 まるで死刑判決を下された囚人のように肩を落とし、少年に続いて部屋を出るオークボ。

 ガチャリと扉が閉まり、廊下を歩く音が遠ざかっていくと、オーク達は安堵の溜息を零した。

 

「ふぅ~……すっかり萎えちまったぜ」

 

「んだんだ。ボスったら怖ぇもん」

 

「んなこというなよ、めっさ良い魔族やで?」

 

「よかったなぁ嬢ちゃん達、もうボスに怯える心配はねぇぞ……まぁこれから肉奴隷に仕立て上げてやるがな!」

 

 居ないと解った途端にコレである。散々彼女らを凌辱し精液を吐き出した後ということもあるだろう。

 しかしそれは対魔忍の2人もそうで、これからの己の定めを知ってしまいながら、ほっと安堵の溜息を零してしまった。

 特にセミロングのくの一など「アレ(・・)の傍に居るぐらいなら肉奴隷になった方がマシかも」と囁くほどだ。

 普段なら怒鳴るだろうが、黒髪のくの一は同情してしまったが故に何も言えなくなる―――自分もそう思ってしまったが故に。

 

 彼女は思い出したくもない出来事を思い出す……斥候部隊が10人から6人に減った出来事を。触手の濁流に飲まれ、ベキベキと不快な音を立てながら消えて行った4人の結末を。

 

必死に逃げる最中―――何気なく囁いた少年の言葉を。

 

つい食べちゃいました(・・・・・・・・・・)

 

 もしかしたら、自分達は奴隷どころか彼の―――そう考えると震えが止まらなくなる。

 

 

 

 

(いやー、オークの輪姦は興奮しますねぇ。いつ見ても飽きません。いやマジで)

 

 などと少年が考えていることに気づかないまま。

 

 

 

―――

 

 さて、私の話をしましょう。私はオスカー・ライマキー。しがない転生者にして魔族です。

 

 いや本気で転生しちゃったんだから仕方ないじゃないですか。二次創作あるあるですよね?

 本当に人生とは何が起こるか解らないものです。ゲーム好きな人間の一生を唐突に思い出したんですもの。

 

―――触手と蟲の集合体みたいな魔族が人間の記憶思い出すとか、マジでありえん。

 

 自分の姿みてビックリしました!蛸みたいな蜘蛛みたいな……いや宇宙人?クトゥル?とにかくグロテスクな自分の姿を毒々しい水辺で見てビビった!

 周りも凄い事になっているし、女の子が居たと思ったら滅茶苦茶強かったし、双頭の犬やらデカい蜂やら化物ばかり出るし、とにかく混乱しましたよ。

 

 けど不思議と、あの時は自分が何者かとか、自分が何処にいるのかとか冷静に判断できていました。

 自分は合成獣みたいな魔族で、此処は魔界と呼ばれる場所でと……心はパニくってたけど頭はクールになってたんでしょうかね?

 

 しかし更に驚いたのはその先―――自分の性質が大体解ってきた頃でした。

 いつの間にか私は魔界とは違う森に迷い込んでて、暗闇の中で此処は何処なんやーとウロウロしていたら……出たのである。

 

 

 ムチムチタイツのボンキュッボンな褐色美人のおねーさんが!

 

 驚くことにその人は、対魔忍の「蘇我紅羽」だったんですよ!決戦アリーナではお世話になってます!

 

 つまり私は、かの有名なエロゲー「対魔忍シリーズ」の世界に生まれ変わったのだと知ったのです!!

 

 

 いやー驚きましたよ。その時はクナイっぽいの滅茶苦茶投げられて必死に逃げてましたが。

 化物的な魔族なのに何故逃げるかって?化物的な姿でもクナイが針鼠みたいに刺されたら死にそうなほど痛かったからです。

 チート転生したんじゃないのかって?獣みたいに唸って獣みたいに睨んで獣みたいに猛烈な攻撃受けてボコられました。

 

 とにかく私は死ぬ気で逃げました。死に際だったからか、肉体を収縮するようなイメージで変身能力を編み出して、全裸の子供の姿になって。

 その後は本当に必死中の必死で……東京キングダムに迷い込んで、適当に路地裏の人間やらオークやら襲って、金品やら衣服やら巻き上げて生き延びて……。

 

 

 気付けば、派遣会社的な弱小組織を乗っ取って、ちっぽけな傭兵団を率いるようになってました。

 

 

 道中でオークと交戦していた米連の武装車両みたいなの襲ったのは覚えているんですけどねぇ。

 助けたオーク達はやたらと私に平服していましたし、自分の身を守ってもらおうと承諾したのも覚えています……どうしてこうなった。

 

 こうして私は、ここ東京キングダムを支配するノマドの監視下の元、色々な魔族と交流しながら会社を営んでます。

 ノマドに許可とって勝手にやっている自警団みたいなもので、小さな裏企業の警護だとか、対魔忍狩りだとか、下っ端米連の襲撃とか小さな仕事をコツコツとこなしてきました。

 幸いにも武装は奪った武装車両から引き出せましたし、怯え続けていたオーク達は立派な部下として働いてくれています。

 

 今の私の姿は、漫画「鋼の錬金術師」でいう処のセリム=ブラッドレイ(或いはプライド)を参考にしています。能力はエンヴィーに近いですが。

 何故子供のままかというと、油断させやすいからです。油断してくれればこちらの勝率がグンと上がりますからねぇ。気配さえ消せば90%騙せます。

 能力も日々強化されています。まぁ筋トレで蛸っぽい触手を太くしているだけなんですが。パワーなら負けない自信あり。

 

 コツコツ私とオーク達を鍛え上げ、コツコツ対魔忍や米連の小物を狩って、コツコツ団体を営んで、コツコツ凌辱調教して奴隷を育てる。

 何せこの世は実力主義者が跋扈する世界。魔族でも対魔忍でも米連でも、少しでも調子に乗ればすぐにやられる世界なんです。地道な努力と継続力って大事です。

 

「……ふふっ」

 

「どうしたんですかいボス?」

 

「いえ、なんでもないですよ」

 

 夜の街中を歩く中、つい漏らした笑い声に反応したオークボから問いかけられたので、短く返す。

 この筋肉モリモリマッチョオークのオークボとも長い付き合いです。オークボは私が鍛え上げたオークの中でも優秀なエリートですから。

 

 

 さて……そんな私達の組織を支えてくれる友人(・・)アネモネさんと、久々にゆっくりお話ししましょうかね。

 

 




●本日の成果
・依頼料+対魔忍(女)×2

対魔忍(女)は奴隷として売りさばきます。彼女達のその後は不明。
なお、対魔忍(男)は蜘蛛魔族が美味しく頂きました。


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談話:蜘蛛姫アネモネ

●本日の予定
・東京キングダムのバーで蜘蛛姫アネモネと待ち合わせ。お互い酒豪なので大金が必要。

恒常ガチャでお馴染みのHR魔族「蜘蛛姫アネモネ」さんがゲスト。作者の好みです。


 魔族の女・ベルベットは力なく溜息を吐いた。彼女が運営するバーに人が減り、その原因を知っているが故に、憂鬱な気分になるからだ。

 

 良い意味でも悪い意味でも活気づく東京キングダム。その中央に位置する小さなバーを営んでいるのが、このベルベットだ。

 荒々しい或いは卑しい魔族が犇めく街中にありながら洒落た内装をしており、飲みに来るのも静かに飲みたいという客が多く、中々にムードがある良店である。

 勿論、ただ酒を飲む為の場所というわけではない。静かな店だからか情報交換や取引と交渉事に打って付けで、ベルベット自身が情報通な事もあって顧客はそういった者が多い。

 

 しかしこの時は例外である―――とある客(・・・・)が来る時間帯故に、客足が遠のくからだ。

 

「のぉベルベットや、そのように暗い顔をしとると酒が飲みにくいのじゃが」

 

 いつも以上に静かになった店内など気にも止めず、目の前の白髪の少女―――蜘蛛魔族を治める姫君は焼酎を口に含みながら文句を垂れる。

 何が飲みにくいだ上物の焼酎瓶2本も持っていった癖に、と心中で毒づき視線で訴えるも彼女……アネモネは涼しい顔でグラスの酒を飲み干す。

 

「ええまぁ……これから来るお客さんを考えると……ねぇ」

 

「気持ちは解る。じゃがアヤツとて客であり、妾の商談相手じゃ。粗相を起こすでないぞ」

 

 己が上位であるという確信と自負故か上から目線のアネモネだが、ベルベット自身も実力の差を理解しているが故にとやかく言うつもりはない。呆れはするが。

 それに粗相を起こすと言われても、あの客(・・・)を前に粗相を起こす気力どころか根性ですらない。それほどまでにヤバい相手だ。

 

 そんな事を考えているとドアベルが鳴り―――全身に寒気が生じる。

 

 ぞわりと湧き上がる何かを懸命に堪えるがピクリと体が反応してしまったベルベット。対するアネモネは自然体を保ってはいるものの、移りそうになった視線を固定し、額から冷や汗が滲む。

 そんな2人の心情を知っていないかのように、ドアを閉じる大柄のオークを背後に、黒髪の少年―オスカーは微笑んだ。

 

「お待たせしました、アネモネ嬢」

 

 軽く頭を下げて挨拶を述べるオスカーに対し、アネモネはヒラリと手を振って会釈する。遅れてオークボも大きく頭を下げるが、特に気にされていない様子。

 カチコチに緊張しているベルベットを見たオークことオークボは同情の眼差しを向け、テクテクと歩むオスカーに続く。

 

 そのまま自分の背丈と同じ高さのスツールに腰掛けようと―――ズルリと足から触手の束を生やし、体を宙に浮かせる。

 

「オスカーさん。ここはお酒を飲む所ですので……その、触手を伸ばすのは遠慮して欲しいんですが……」

 

 おほん、とワザとらしく咳をしてから注意するベルベット。内心は紫色の太い触手にビビりまくりだ。

 オスカーは「こうでもしないと座れなくて」と呟いた後、触手で浮かした体をスツールに腰掛け、そのまま触手を引っ込ませる。

 オークボは触手が収まると解ればオスカーの隣の席に座る。ベルベットの勇敢さを心の中で賞賛しながら。

 

「お飲み物は?」

 

「ウィスキーのロックで。オークボは?」

 

「あっしはバーボンでも頂きやしょう」

 

 ベルベッドの問いに答えた後、彼女はそそくさと壁一面に並ばれた酒に手を伸ばし、リクエストに応じて酒を注ぎ、氷を入れる。

 グラスを2人の前に置くが、オスカーは酒に手を出すよりも先にアネモネに伝える事があるので、先に口を開く。

 

「改めましてアネモネ嬢、此度のご協力、誠に感謝いたします」

 

「何、妾は餌を欲していたに過ぎん。其方の対魔忍狩りとは利害が一致しているが故に」

 

(ボスを相手に平然としてるたぁ、相変わらずすげぇお方だぜ姐さんは……)

 

 オスカーの感謝を軽く流すアネモネを見て、オークボは改めてアネモネの凄さを思い知る。

 

 アネモネにとって、オスカーは奇妙な相手であった。

 

 魔族は強さが全ての実力主義者。強者は全てを許され弱者はそれに甘んじるしかない、僅差や油断ですら地位が変化する弱肉強食の世界。

 恐ろしい気配を漂わせ凶悪な能力を有している彼は間違いなく、蜘蛛魔族の王妃である自分以上の上位種として君臨するはずだ。

 しかし彼―オスカーは下から目線で自分を敬っている。力の差は僅かであるが故に時に親しげでもあるが、基本はアネモネを上に立て、彼の部下にもアネモネを始めとした蜘蛛魔族に粗相がないよう躾けている。

 

 アネモネはそれが奇妙に思う反面、嬉しくもある。

 

 強者として絶対の自信があるのか、単に能天気なだけか……真相は定かではないが、声色や動作からして、邪な感情らしきものは些細なものですら感じられない。

 今見るとウィスキーを片手に能天気で真っ赤な顔を浮かべている……彼の正体を知っているアネモネから見れば同一人物とは思えぬ程の間抜け面である。

 本当に楽しそうに、しかし仕事や世間話にも手を抜かない。自分を対等よりやや上の立場として扱い、誠の友と想わせる……。

 

 そんなオスカーとの談笑は心地いいものだ、貴重な時間を存分に堪能するとしよう……そう思えるぐらいには信頼している。

 

 

 

 

(ロリは愛でるもの、キリッ)

 

 などとオスカーが心の中でドヤ顔している事に気づかないまま。

 

 

 

―――

 

 いやーアネモネさんカワイイ。のじゃロリ最高。これでボインならパーフェクツでした。

 

 などと供述しておりますが、私ことオスカーは蜘蛛姫アネモネさんとお酒を交えてお喋り。これって強さが物を言う魔族の間では貴重なんですよ。

 なにせ連中は些細な談笑ですら弱みを握ろうと虎視眈々ですから。格下の魔族ですら媚諂いながら虎視眈々と狙ってきますし。嫌になっちゃいますわ。

 アネモネさんも当初はそんな感じでしたが、まぁマトモな方かなと思い仕事を共にし、いつしかこうして対等な話し相手として確立しています。

 

 対魔忍の世界はシビアなんですよねぇ……少しでもチンポされると堕ちちゃうような世界だから仕方ない……か?

 

 さて、何故か緊張しているベルベットさんとオークボを交えつつ、今後の事について色々とお話し。

 アネモネさんは、そろそろオークに拘らず強力な駒を持ってはどうかとか、ノマドあたりに注目されているのではないかと、組織を大きくするかしないかの質問が多い。

 確かに東京キングダムには様々な魔族が揃っている。ネームドから名無しまで幅広く、探そうと思えばオークよりはマシな戦力を得られるだろう。

 なにせオークの死亡率は高い。女を手懐ける調教道具としての価値は高いが、戦士であるオーク兵ですら簡単に死ねるのだ。

 

 だがしかし、私はオークを手放さない(キリッ)

 

 私が世話してきた精鋭オークは、確かに育て上げるのに苦労した。特にオークボのような「ボスっぽい見た目の強そうなオーク」は希少と言っても過言ではないだろう。

 それでも私は今後もオークを雇い続け、死なせないよう鍛え上げるのだ。ちょっとした育成ゲーム感覚なのは上位魔族になったが故か。

 

 何故なら私は……オークによる凌辱を見るのが大好きなのである!

 

 ファンタジー系エロゲーではお約束の魔物であるオーク。その殆どはヒロインを凌辱し、私を性的に興奮させたものだ。

 特に「対魔忍」シリーズでは(エロい意味で)活躍してくれる。そんなオーク達に感謝を! そして今後もエロい輪姦シチュを見せて欲しい!

 自分も参加すればいいのにって? やだなぁ輪姦は眺めるのがいいんじゃないか(ハァハァ)

 

 精鋭オークによる軍団を築き、いずれは人間牧場を作るのが私の夢です。人間を物扱いするな? 魔族に転生して価値観変わったから仕方ないネ!

 そんな小さな夢を女性の前で話せば普通ドン引きするだろうが、ベルベットさんもアネモネさんも「ゲスい」と軽く罵るだけで批難も批判もしない。魔族って素敵ダネ!

 

 まぁそんなわけで、オーク達は手放しません。そしたらオークボが「アンタに一生ついていきやす……」と涙を零して手を握られた。照れるぜ。

 

 けど強力な駒というのは確かに魅力的なので、アネモネさんにツテがあったら紹介して欲しいとお願いしておく。ベルベットさんもお金さえ払ってくれれば情報提供してくれる。

 その後は対魔忍の侵入経路だとか斥候隊の目的とか、苦悶に歪む対魔忍(男)を面白そうに語らうアネモネさんの話を聞き、お酒を飲み続ける。

 

 やがてベルベットさんが「いい加減にしないと酒が切れます」とお願いされたので切り上げようとしたら……。

 

「のぉオスカー、これから何か用事があるかえ?」

 

「……特にありませんけど?」

 

 デロンデロンとまではいかないが真っ赤に染まったアネモネさんが艶やかな笑みを浮かべて言い寄ってきた。これはもしかして……。

 

「なら妾の屋敷に来るがいい……今宵こそ極上を味わわせてやろうぞ?」

 

 ああ、これは前回と同じ(・・・・・)拉致されるパターンだな、と抱きしめられながら思った。

 背丈の似通った子供同士が抱きしめ合う姿は青春じみたものがあるでしょうけど……私は瞬時に粘着糸で絡めとられました。

 

「さぁ行くぞオスカー! 今度こそ貴様の精力を吸い付くし、妾が上であることを証明してみせようぞ!」

 

 酔いのせいか色々とはっちゃけて、どこにそんなパワーあるんだと思える程の怪力で私を抱えるアネモネさん。

 

「ベルベットさん、お金はココに置いときます。オークボ、帰りは私一人で大丈夫ですので」

 

 僅かな隙間から触手を伸ばしてお金を置き、連れ去られていく中でオークボに言っておく。

 そのまま外に待機していたのであろう車に投げ込まれ、アネモネさんも搭乗して上級淫魔の運転手にゴーサイン、猛スピードで発進しました。

 アネモネさんって酔うと色々はっちゃけるんですよねー。そこが可愛いんですけど。この後のエロエロ展開にも期待しちゃいますし。

 

 

 

「お金足りないんですけど……」

 

「……あっしのコレで足りやすかね?」

 

「……全然ですね」

 

 

 

―――

 

 蜘蛛魔族の糸で簀巻きにされた私ことオスカーがドナドナ(仮)されて少し経った頃、蜘蛛姫アネモネさんの住処に到着。時代の流れと場所を無視したような素敵な洋館です。

 門の前では牛程もある巨大な蜘蛛とその脇に控えるメイドらしき魔族が立っており、車から降り立ったアネモネさんに向けて深々と頭を下げた。巨大蜘蛛は雁字搦めの私を車から引きずり出し、そのまま重そうにズルズルと引きずりながらアネモネと共に屋敷に向かう……重くてゴメンねぇ蜘蛛君。

 

 そうして複数のメイドと蜘蛛に囲まれ、アネモネさんはメイドの手で召し物を変え、私は蜘蛛数匹に引きずられる。そうでないと重すぎて階段上れないのよね、私。

 やがてとある個室の壁に貼り付けられ「ここにてお待ちください。直に主様が参られます」と言って蜘蛛達が退出。オークボ達みたいに恐縮している癖に手際が良いね君達。

 

 蝋燭と月明かりだけの薄暗い部屋で待つこと暫し……キィ、と音がして扉が開き、アネモネさんが入ってきた。薄紫色のネグリジュに包まれ妖艶に笑うアネモネさんに、不意にもドキっとしちゃいました。オラドキドキすっぞ!

 

 

 

―――

 

 アネモネとオスカーは以前、酔っぱらって悪ノリで「身体で払え」とオスカーを拉致し、淫らな方法でアネモネを満足させた事がある。本来ならアネモネは酒の勢いに乗じて従順なのを良い事に、オスカーの弱みを握ろうと考えていた。見た目からして童貞っぽかったし。

 その結果は惨敗。蜘蛛姫アネモネの生気を奪う糸で吸収しきれぬ程のタフネスを見せつけられ、セックスして負けたのだ。しかも犯されたが精気で満たされ、そのまま調教されてもおかしくないのに手を出さず、現状の関係を維持している。アネモネは安堵した半面、悔しくもある。

 

「故に……今回こそは妾がリードを握って見せようぞ……なぁに、生かしてもらった身じゃ。殺しはせんよ」

 

「お手柔らかにお願いします……」

 

 アネモネはネグリジュを脱ぎ捨て、白い裸体を見せつけながら壁に貼り付けられているオスカーに歩み寄る。オスカーの四肢と背面だけに粘着糸が絡んでいる為、前面は剥き出しだ。易々とズボンのチャックに手を掛け、中のペニスを引きずり出そうとし……。

 

―ぼろん

 

「……いつ見ても小童な面に似合わぬ巨根よなぁ」

 

 小柄な体格に似合わぬ大人顔負けの肉棒が顔を出す。勃起していなくても十分にデカい。そしてオスカーはドヤ顔である。

 そんな肉棒に唾液を垂らしてから両手で握って幹を扱く。オスカーは声こそ出さないものの、肉棒は正直に徐々に勃起していく。やがて肉棒は太く硬くなって天を向き、唾液に混ざった先走り汁の匂いがアネモネを魅了する。思わずごくりと唾を飲み、そのまま先端にキスをする。

 

「んぇ……れろれろれろ……れろぉ……じゅ、じゅぷ……んれぇ~」

 

 口で咥えるには大きすぎるので、アネモネは舌で愛撫する。幹を一周するように舌を這わせ、先走り汁の味を堪能しながら亀頭を舐め回し時に軽く加え込む。舌だけではもどかしいと腰を跳ねらせるオスカーだが、アネモネがそれを笑うとオスカーは恥ずかしそうに俯く。気のせいか我慢汁の量も増えていく。

 

「お♪ ちゅ、ちゅる、ぢゅるるる……んぐっ……ん……甘露じゃのぉ……。はぁぷ……れろ、れりゅるる……じゅるるるぅっ」

 

 これがオークのチンポであれば我慢汁一滴でも媚薬の毒にやられただろうが、相手が体を許せる程の(・・・・・・・)友だからか、安心してカウパー液を味わえる。大量にあふれでた我慢汁を啜って飲み込み、そのまま大きく口を開いて亀頭を咥え、亀頭だけを舌で撫でる。

 オスカーもアネモネの口内愛撫に感じているのか徐々に子供らしい喘ぎ声を漏らすが、アネモネは友の様子を見る余裕はなく、口内限界まで肉棒を頬張ってモゴモゴと硬さと熱を味わう。唾液とカウパー液が潤滑油となり、オスカーにオナホールのような快感をチンポから、アネモネは女としての快感を口から感じ取る。

 

「アネ、モネさん……っ、そろそろ……出ます……っ!」

 

「んぼ、んぶっ、ぶぁ、良い、出すが良い!妾にこってりザーメンを存分に吐き出し生気を寄越せ♪ あむっ、はぶ、じゅ、ずぼっ、んっんっんぶぅぅっ♪」

 

 オスカーの言う通り、射精が近づいてきたのか身体と肉棒がビクビクと震えてきた。肉棒の震えと膨張を口内で感じ取りながら、搾り取ろうとディープスロートを繰り出す。喉の奥まで挿入しても肉棒の半分いかないが、片手で肉棒の袋を弄び、もう片方の手は湧き上がる性欲で濡れた秘裂を指で弄っていた。

 上からも下からも響く淫らな水音がアネモネの聴覚を犯す。口いっぱいに広がるしょっぱい味と滑りが味覚を犯す。口を犯す肉棒で触覚が、喘いでいるオスカーの表情で視覚が犯されていく。愛おしい、汚したい、気持ちよくなりたいと心が犯されていく……自分自身が穢れていく感覚ですら気持ちいい!

 

「出る―――っ!」

 

 直後、アネモネは名残惜しくも瞬時に肉棒を引き抜き、暴れないよう片手で肉棒を固定しながら先端から溢れ出る精液を顔全体に浴びていく。ようやく射精が終わった頃には顔どころか慎ましい上半身までもが白濁液で染め上げられ、顔に掛かった精液を手で掬っては口に運んでいく。

 

「うぐぁ……吸い取られ……っ」

 

「んぷ……れる……ふふっ、いつもながら大量の生気(・・)じゃのぉ……♪」

 

 オスカーから吐き出されたのは精液だけではない。オスカーを縛り付ける蜘蛛の姫アネモネの糸は絡みつけた者の生気を奪う性質を持ち、射精と同時にオスカーの生気を吸収していたのだ。

 しかし直に枯れ果てるようなオスカーではないのは前回の時に解っている。息を荒げてはいるが顔色は赤いままで、残滓を吐き出しているペニスも未だ勃起を続けている。

 

「ふふふ……流石というか、まだまだいけるようじゃな……よしよし♪」

 

 そんな硬いままのペニスを精液まみれの手で撫でまわす。ビクビクと反応する肉棒を楽しそうに眺めていたが、肌についた精液を手で拭い取り、淫靡に笑う。

 

「さぁ、これからが本番ぞ?」

 

 火照った顔で淫靡な笑みを浮かべるアネモネは、ぐちゅぐちゅと激しい水音を股から響かせながらゆっくりと立ち上がる。

  フェラだけで終わるつもりはないと思ってはいるが、生気を吸う糸に絡まれている以上、オスカーはどう反応すればいいのかと困ったように笑うのだった。




後半「凌辱:蜘蛛姫アネモネ」へ続く。

尚、ベルベットは蜘蛛姫アネモネ宅に請求書を届け出る覚悟。
当分は店で日本酒とウィスキーは出せなくなったと少し悲しんでいる。

つい最近まで蜘蛛姫ア『ラク』ネと勘違いしていました(苦笑)

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凌辱:蜘蛛姫アネモネ

●前回のあらすじ
アネモネさんリベンジでオスカーを攫ってエッチする。

「♥」が多くなります。苦手な方はご注意ください。
また今回は触手要素があります。これも苦手な方はUターン希望です。


 お元気ですか?見た目は子供・中身はオッサンな魔族のオスカーです。私は今、生気を吸う糸に絡められアネモネさんにチョメチョメされています。

 

「妾も随分と厭らしくなってもうたわ……ほれ、ココがグショグショなのが解るであろう?」

 

 両足を広げて腰を突き出し、秘裂を指で開いて見せる。火照って精液と汗で濡れたアネモネさんメチャエロ。視線を下に向ければ、開いたマンコの奥で汁を垂らしながら肉壁がヒクヒクと蠢いている。

 そのままアネモネさんはクチュクチュと指先で内側の肉壁を弄り、いつでも挿入できることを指し示す。小さい身体に私の勃起チンポと大きさが不釣り合いなのに、さっきから勃起が止まらない。エロい。

 

「くふふ……じゃがな、これでも妾とて、女としてのプライドというものがあるのじゃ。以前は不覚を取ったが、今回はじっくりとな……」

 

 対魔忍の世界、それも裏の世界ではSEX一つで大惨事につながりかねない。感度ウン千倍は伊達じゃないのです。そこで女のプライドもへったくれもないんじゃぁ……。

 などと考えているとアネモネさんは抱き合うように近づきながら、チンポの先端を大陰唇に宛がい、腰をグラインドさせて焦らし始めた。亀頭がくすぐったくてもどかしい……。

 そのままアネモネさんは壁に手を当て両足を開いたまま、ペニスを挿入せず、亀頭を飲み込もうとして離したり裏筋に押しやるだけ……けど反応しちゃう。ピクンピクン。

 

「まだ挿入してもいないのにピクピクしておるわ。この間の対魔忍なんぞは猿のように腰を振って入れてくださいと泣いて頼んでおったのに……こちらの方が愛おしく感じるのぉ」

 

 よしよし、と私の頬を撫でるアネモネさん母性マシマシ妖艶MAXで素敵。ロリババアはこれだからたまらないぜ!しかしそれは、安易に頼んだり腰を振ってアピールしたりしにくくなります……出したばっかなのに勃起が止まらんとです。

 こうなったら根競べ!ぶっちゃけこれだけでも十分気持ちいいからトコトン……おや?なんかアネモネさんがコッチを凝視したままプルプルしているけど……?

 

「……ぷっ。其方は本当に顔に出やすいのぉ」

 

 あ、笑いを堪えてたのね。そのまま脱力して笑い出しちゃいました。一体私どんな顔してたねん……。

 恥ずかしさのあまり俯いてしまう私でしたが、肉棒から伝わる包まれるような感覚が徐々に広がっていくのを感じた。どうならアネモネさんが腰をゆっくりと落としていったようだ。

 

「本当に、愛い奴よの……愛でたくなる……んぎっ♥」

 

 少しずつゆっくりと、キツキツの膣内に肉棒を埋め込んでいく。股間から伝わる圧迫感と熱が尋常じゃない……安い娼館で遊んだ奴隷とは大違い……っ!

 そのままアネモネさんは厳しそうに喘ぎ声を出しながらも腰を落としていき、ようやっと膣壁すべてに肉棒を収めたのか動きが止まった。プルプル震える腰がダイレクトに肉棒に伝わってくる。

 アネモネさんのお腹はポッコリと膨れ、肉棒は3分の2までしか収まっていない。ここまでは前回と同じだが、吹き出てくる愛液と先走り汁のお陰か滑りは良い。

 

「……アネモネさん、御無事で?」

 

「妾を、心配するで……ないわ、戯けぇ……♥」

 

 息が熱っぽくて目にハートでも浮かびそうなほど情熱的な視線を向けていますが……これが対魔忍世界の即堕ち率、なのか?

 そのままじっとするかと思えば、ゆっくりと腰を上げては降ろしてを繰り返す。立ちながらだから膝を軽く曲げるだけで済むので楽なのだろう、少しずつだがグラインドの幅が広がってきた。ヤバいキツキツマンコが気持ちいい……!

 

「んぉ、ん……んぃ、んぁ♥あ、あぐぁ……ひぃっ♥」

 

 先ほどのフェラで塗り付けられたアネモネさんの唾液と僕のザーメン、そしてアネモネさん自身の柔肉から出る膣液が潤滑油となっているからか、キツキツにも関わらず腰遣いがスムーズになっていく。ずるぉ~っと抜いてはずぷずぷと沈めるを繰り返すロースピードなものだけど、熱っぽいアネモネさんの顔と必死ながらも頑張る様、そして何よりキツキツマンコ&ゆっくり扱きが逆にチンポに来る……っ!

 背丈も見た目もアネモネさんと同じ子供の私ですけど、こっちだってアネモネさんが愛おしく見える……まぁエロパワーのおかげでもあるんでしょうけど、元々アネモネさんは妖艶と可愛らしさが合わさった美人さんだし、こうして裸体を晒してチンポを咥えてくれるのは本当に幸せ感パないです。生気吸う糸で縛られてるけど。

 

「……なんじゃ、その、可愛い物を、見る……目はぁ……生意気、じゃぞぉ……っ!」

 

「え?そんな目してたの……ってイタいイタいです!」

 

 ほっぺた抓らないで、斬るのも殴られるのも痛いけどコレもかなり痛いんですから!しかもアネモネさんパワーあるし!なんでそんな怒ってますねん?

 

―あ。

 

「んぎゅっ♥……気のせいかの?さっきよりも固く……あぎゅっ♥」

 

 ずちゅんっと腰を落としたアネモネさんが鳴く。気のせいじゃないです、ペニスがさっきより膨張しちゃってますナンデダロウネハズカシイネ。

 きっと顔を真っ赤にしちゃったのか、アネモネさんが僕を見上げながらニヤニヤと口角を釣り上げた。相変わらず艶っぽくて色っぽいんですが、ちょっとその笑み怖い―――って。

 

「あぐっ!?」

 

「んちゅ、れりゅ……ほりぇほりぇ、ほうひへやるふぁ♥」

 

「ち、乳首責めらめです……!」

 

 アネモネさんが僕の乳首加えてきた!しかも軽く甘噛み、片方なんか抓ってくるぅぅぅ♥こ、これが感度ウン千倍の脅威……!しかも恥ずかしい事に勃起が強化しているらしく、アネモネさんの膣内がさらにキツく感じる。乳首責め&膣キツで勃起さらに倍(恥)

 だがアネモネさんにとっては諸刃の剣らしく、私の反応を面白がって乳首を執拗に舐め回している反面、腰遣いは徐々に拙くなっている。そりゃ先ほどのペニスですらキツキツなのにさらに大きくなったらたまらないよなぁ……。

 

「んぁ、ん、んぎ、んご……もう、我慢できぬっ♥」

 

 ここでアネモネさんの方がギブアップ。乳首責めをやめて腰に意識を集中させるつもりなのか、一旦膣からペニスを抜いて後ろを向き、ペニスに対し膣が直立するように立って再び挿入。

 

「んぉ、おおぉぉんっ♥ こりぇ、こりぇいいっ♥ 深く、入るぅぅっ♥」

 

 ペニスの反りと膣内の構造が一致したのだろうか?先ほどよりもズルリと肉棒の幹が膣内に飲み込まれ、ギチギチというよりガッチリという効果音が似合う程にハマっている。さらにほぼ直立状態なので少し膝を曲げたり伸ばしたりするだけで出し入れができ、上下運動がよりスムーズになった。

 散々ペニスを咥え込んできたからか膣の締め付けも程よいものとなって刺激し、膣内のヒダが愛液と共に絡みついて非常に気持ちいい……あ、コツコツって先端が子宮をノックしだした。

 

「ふぎゅぅっ♥しきゅ、妾の、妾の子宮が、突かれ……こりぇ、ビリビリすりゅぅっ♥」

 

 ビリビリするのはこっちだって同じです……腰遣いが激しくなっただけじゃなくて膣内の締め付け、ヒダの絡み具合も凄い……!愛液とザーメンの残滓でヌルヌルして、膣肉が慣れてきたからか上下運動もスムーズになって、アネモネさんの腰遣いも軽やかなものに。

 アネモネさんの顔が見れないのは残念ですけど、嬌声と結合部から聞こえる水音がとてもエロいので効果は倍増、徐々に射精したくてたまらなくなる……っ!

 

「はぁっ、んぁ、んっんぅぅっ♥ チンポ、ビクって、ビクってなったぁぁっ♥ 早よぉ、早よぉ出しておくれ♥」

 

 子供のように喘ぎ声を漏らして腰振り速度を増していくアネモネさん。こんな可愛い魔族の子に懇願されて、チツキツのロリマンコで搾られるとか、これ凄い気持ちいい……っ!

 自ら腰を振れないのがモドカシイが、アネモネさんの腰振りの激しさのお陰もあって射精感は徐々に込み上げてきて……そのまま先端部からザーメンが解き放たれる!

 

「あっ♥ あぁぁぁっ! 出てるっ♥ オスカーのザーメン出てるっ♥ 妾も、イく……っ!」

 

 ゴプゴプと狭い膣に―これ子宮にも入ってるかも―先ほどよりも沢山出していると自負している精液が注がれていく。狭い膣に大量の精液が爆発するように噴射したからかアネモネさんの腹部がさらに膨らみ、アネモネさんもその急激な膣内の増加に絶頂。背を逸らしてビクビク震え出した。

 冷静でいるようだけど、私も彼女も言葉にならないような嬌声を上げつつ、繋ぎっぱなしで精液を注ぎ続ける。よく見たらアネモネさんの股間から噴水が……潮吹きってやつですな。

 

―にしても……。

 

「あひぇ……ふぁぁ……♥ おしゅかぁ、ザーメン多すぎじゃ……馬鹿者ぉ……♥」

 

 トロ顔で振り向いて微笑むアネモネさん……めちゃエロ―――ああ、もう!

 

「我慢……できない……!」

 

 アネモネさんが可愛すぎて滅茶苦茶犯したくなってきた……前回も似たような事あったし、いいよね!?

 

 

 

(あ、これ地雷踏んでもうた)

 

 などとアネモネさんが蒼褪めた顔で考えている事など、私は知る由もなかったのです。

 

 

 

―――

 

 オスカーは一定以上性的に興奮すると暴走する事がある。自覚していて制御する気がないから余計に質が悪い。

 

 アネモネを気に入り敬うと同時に可愛がっているオスカーにとって、アネモネのトロ顔はかなり興奮したらしく、アネモネの糸ですら吸収しきれないタフネスを発揮して暴走状態に陥ってしまったのだ。

 地雷を踏んだと自覚し蒼褪めたアネモネだが前回よりも大量に絡ませた糸を使って生気を吸い暴走を止めようとしたが、それより先に糸が絡んでいない肌から触手や蟲の前足を無造作に伸ばして彼女を拘束、彼女を大の字に持ち上げてしまった。

 

―そこから先は……蹂躙であった。

 

「んぼ、じゅっ、んっ! んぶおあぁぁぁっ!」

 

 アネモネは息苦しくも抗えない。紫色の触手は彼女の口内を蹂躙し、達したのか先端から濃いザーメンが吹き出て喉に直接注がれる。唯一の呼吸器官である鼻を精液で詰まらせないためにも、アネモネは嘔吐感が湧き出ても無理やりザーメンを飲み込む他なかった。

 そして濃厚なザーメンを飲み干す間にも、両太ももを縛る触手によって体は縦に揺れ動き、膣に埋め込まれたチンポが蹂躙せんと暴れまわる。一旦抜いて先ほどのザーメンを吐き出したのはよかったが、この調子だと再び注がれるのも時間の問題だろう。

 

「ごきゅっ……ごくっ……んご……ぶへっ! ごぼっ! おげぇぇぇ……」

 

 吐き出させて満足した触手がアネモネの口から退けるが、アネモネは呼吸よりも先に湧き上がる嘔吐感に苛まれ、胃に溜まった大量の精液を吐き出す。咳き込む度に塊のように精液が飛び散り、酸素を補給したいと必死に呼吸する。

 激しく上下に揺さぶられ小さな肉壺にペニスが出し入れされて苦しむも呼吸を最優先し、息を吸って吐いて調え……再び口内へ無理やり触手チンポが蹂躙する。

 

「あぶっ! んぼ、んじゅるるっ」

 

 呼吸を少しでも整えられたのがせめてもの幸福か、アネモネは口内の触手チンポを満足させようと今度は舌を絡める。しかし彼女の周りにはチンポ空間の如く触手チンポがウネウネと蠢き待機していた……絶望しかないが、少しでも早く終わらせたいとばかりに舌を絡め、両手に握られた触手チンポを手で扱く。

 オスカーは下半身を6対の蟷螂の前足に変化させ、赤く目を光らせながら「フシュー、フシュー」と蒸気を口から吐き出しているだけだ。しかし性欲と征服欲に駆られた彼はアネモネを凌辱せんと触手を動かし、彼女をオナホールの如く扱う。そして射精、彼女の膣に大量の精液が雪崩れ込む。

 

「んぶおぉぉぉっ♥ んおぉぉぉーっ♥」

 

 触手チンポを咥えたままアネモネが絶頂。ゆっくりと腹部が膨らんでいき、彼女を持ち上げればチンポが抜かれドボドボと滝のように精液が零れ落ちていく。両足は触手に預けるようにダランとしており、アネモネも白目を剥いて絶頂を噛み締めていた。

 だがオスカーは容赦しない。一段と口から蒸気が吹き出し、今度は彼女を包囲していた触手チンポが彼女の膣に入り込む―――その数、3本。

 

「おご、んごぁぁぁぁっ! あぉ、ぎっ! ひぐおおぉぉぉっ♥」

 

 ゴリゴリと内側から乱雑に入り込む触手は膣壁を内側から不規則に押しだし、触手同士が絡んで複雑な凸凹チンポとなって膣を抉る。そのランダムな強い刺激にアネモネは触手を咥え込んだまま鳴き叫び、何度目かになる絶頂で潮が吹く。

 脱力し、脇と膝を抱える触手に全体重を預ける間にも触手チンポはアネモネを包囲し、体中に絡みついたり口の中と膣内を蹂躙んしていく。もはや彼女は触手の為の愛玩人形と言っても差し支えないだろう。

 

(もう……堕ちて良いかなぁ……)

 

 途切れかけた意識の中、気持ちよさと苦しさが入り混じっていく体の感覚を心地よいと感じながら、オスカーの(モノ)になってもいいかもしれない……と考えてしまったアネモネ。

 そのまま心地よい怠惰感に身を委ね、意識を鎮めていく。薄れていく視界の中、尚もこちらに迫ってくる触手の束を最期に捉えたまま。

 

 

 

―――

 

 アネモネが意識を失ってから2時間ほどして。

 

「この戯け。阿呆。馬鹿。おたんこなす! あんぽんたん! エロ触手ー!」

 

「ハイ全くもってその通りですイタいイタい鼻が地面にイダダダダ」

 

 タオルケットで覆われていない肌からホコホコと熱気を放つアネモネは、眼下で全裸土下座しているオスカーの頭を何度も踏みつけ、オスカーはそれを甘んじて受け止めている。周りでは怒り心頭のメイドと蜘蛛魔族達が「もっとやっちゃってください姫様!」とアネモネを応援していた。

 

 オスカーが我に返った頃、自分が半怪物モードになっている事に気づき、精液まみれで白目を剥いているアネモネの姿を見た時は女のような叫びを上げて驚いたものだ。

 慌てて触手で抱きかかえて彼女のシモベ達に助けを求めた所、メイド達は慌てて彼女を風呂場へ運び、蜘蛛魔族達は姫を(また)凌辱したとオスカーを脚でガンガン踏みつけた。オスカーはそれを受け入れ、反省と謝罪の言葉を何度も口にしたという。それでいいのか上級魔族。

 そしてアネモネは湯浴みで体中の精液を洗い落とし、目覚めたと同時にオスカーの下へ案内しろとメイドに命じ、このような対面となったわけだ。

 

 オスカーはアネモネの怒りは御尤もだと思っている。体を許した仲とはいえ、前回と同じように触手攻めしてしまった事を酷く後悔している事もあって彼女の怒りを受け入れる覚悟だった。

 

 しかし対するアネモネは、複雑な心境を抱えていた。

 あのままオスカーのモノとなってしまってもいいと思っていたのに、逆にオスカーはアネモネを助け、しかも自分がした事を悔いている。それほど親友として優しく扱っているのだろうが、あれだけしといて無かった事にしようとするのが悔しい。

 だからといって蹂躙された身である以上、オスカーにこれ以上強く言い出せない。しかも堕ちる前にシモベ達に助けを呼ばれたので、シモベ達に示しをつける為にも「オスカーを自分のモノに」という欲求は封印しなければならなくなった。

 

 なのでアネモネは非常に悔しい。女として貰ってくれないし自分の物にもできない。そういった心境を頭で理解できないまま、オスカーに怒りをぶつけるのだ。

 

「とーへんぼく!かいしょうなし!お主のチンポはなんのためについておるのだー!」

 

「イダダダ頭グリグリしないで鼻が、鼻がぁぁぁ!」

 

 オスカーの頭に体重を押し付けグリグリと踏みつけながら、アネモネは思いつく限りの悪口を彼にぶつけるのだった。オスカーが無事に帰路についたのは、十数分も彼女の罵倒を浴びらせられ、最後にビンタをお見舞いされて「さっさと帰れ!」と泣いて怒られた後だったという。

 

 

 

―なんとも締まらない凌辱の最後なのであった。




●本日の成果
・アネモネに2連勝(ただし心身共にオスカーに大ダメージ)

魔族メイド「姫様、ベルベットより酒代の請求書が来ていますが」
アネモネ「……丁度良い、オスカーこれ払え。そうすれば帳消しにしてやる」
オスカー「……はい(こりゃ今月赤字だなぁ)」

そういえばアネモネさんの一人称って「我」なんですよねぇ……別にいいかなぁ(ぉ)

次回は米連相手にドンパチする予定。


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戦闘:フィル&シュレイ

●本日の依頼
・ノマド傘下の横流し組織の救援及び米連新型兵器の鹵獲。

●登場する原作キャラ
・フィル=リード(米連R)
・シュレイ=ディアック(米連HR)

シュレイはチケガチャでゲット。フィルは当たってないけどwikiで調べて気に入った子です。
ざっくりとした展開な上にエロ無しです。


 それは、アラクネ嬢からしこたま踏まれた後の事。私は自室の企業用PCを開きメールを確認した際、とある組織からの依頼メールを受信した。

 

『東京キングダム内に潜入した米連の新型特殊兵器の破壊、もしくは鹵獲を依頼したい』

 

『我々は東京キングダムに通じている米連直下の組織に潜入、新兵器の情報をノマドに提供し続けてきた。しかし先日、大胆にも特殊兵器の実験も兼ねた襲撃を計画していると報告を受けた』

 

『どうやら本国が我々の存在に気づいたらしいく、米連は情報漏洩防止も兼ねて我々を潰すつもりらしい。一般兵程度なら我々でも対処できるが、敵が使用する新兵器の対処は、残念ながら我々では無理だ』

 

『そこで貴様らの出番だ。貴様らの成績は聞き及んでいるが、中でも鹵獲・包囲戦に秀でているらしいな。情報によると、新兵器は攻撃力の高い大型両手剣らしい。これを鹵獲、最低限破壊してくれれば米連の損害は大きくなる』

 

『依頼料は勿論の事、これが成功した暁には、貴様らの成果をノマドに口添えすることも吝かではない。……我々には時間が無い、早めの返答を頼む』

 

 

 

―――

 

 真夜中の東京キングダムは光に包まれているが、その外側に位置するとある港では、戦乱の炎が上がっていました。

 

 ぶっちゃけ、依頼メールに書かれていた我々の目的地です。

 

「なにが『一般兵程度なら我々でも~』……ですか」

 

 次々と背後の武装車両(盗品)から米連武装のオーク達が降りて整列する中、オスカーは轟々と闇夜の中で燃え上がる炎……正確には依頼主が居るであろう燃え盛る施設を眺めてました。

 依頼メールを受信した日時と依頼メールに書かれていた時刻を考慮すべきとしても、アネモネ嬢の酒代で運営資金が危うかった事で依頼文を見た直後に返信、オーク達を招集し即座に武装車両に乗って出撃したのだ。オークボのスピードましまし運転の事もあり、かなり早くに到着したはずだ。

 

 しかし眼前に広がる光景は悲惨なものだった。構成員であろうオーク兵達がヤケクソのように武器を乱射するもハチ型ドローンや蜘蛛型ドローンの機械じみた連携の前に蜂の巣にされ、湾港に停められた米連の武装船からは次々と米連の兵士が突入、魔族の傭兵や鬼達と正面衝突している。

 

「あっはははは!」

 

 しかもボロボロの施設の中からは喧騒に掻き消されぬ程の音量で笑い声が轟き、中から大剣のような武器を両手で持って振り回す少女が現れた。どうやらあのピンク少女が振り回している剣が新兵器なのだろう、次々と炎から逃げ出すオークや襲い掛かるブラックドッグを一刀両断していった。滅茶苦茶切れ味よさそう。

 刀傷まみれの施設から飛び出たのを見る限り、先陣を切ったのはあの新兵器らしき剣を持った女の子なのだろう。新兵器の実験も兼ねた襲撃と依頼文にも書いてていたし。

 

「完全に出遅れましたねぇ……」

 

「ボス、いかがしましょう」

 

 いつでも参戦できるよう精鋭オークが武装を構えて一列に並び、専用のガトリングガンを背負うオークボが代表して私に問いかける。一応武装車両が背後にあるので逃げることもできるが、戦う意志も一応はあるようで何よりです。

 元々運営資金補充目的で依頼を即決で受けてしまったが、よくよく考えると色々キナ臭かったもんなぁ……ノマド傘下っていうけどピンからキリまであるから「口添え」も我々傭兵をおびき寄せる疑似餌でしかないだろう。

 さらに依頼主は米連から盗み取った襲撃予告を間違いないと判断して魔族の傭兵に声をかけてたが、その情報はダミーで襲撃はずっと早い物だったのだろう……あのピンク少女の暴れっぷりを見ると先走った感があるが。

 

 この様子だと、もう依頼主は死んじゃってるかも。アーメン。

 

「ボス、依頼主から連絡が入ってますぜ」

 

 あ、死んでなかった。武装車両に装備された通信機を弄っていたオーク(通信専門のオータ)に声を掛けられ、私は通信機に声をかける。

 

「イ・グーのオスカーです。ご無事で?」

 

『依頼主のベレッドだ! 今は地下シェルターに退避している! は、早く連中を追い返せ!』

 

「我々に与えられた任務は新兵器の鹵獲だったはずでは? 既に其方の部隊が半壊している以上、我々が出た所で迎撃は不可能と思われますが」

 

『私と情報と資金さえ無事ならなんとでもなる! 金も倍出す! 貴様らは時間稼ぎさえすればいいんだ!』

 

 うわぁ上から目線、解り易いまでの格下要素です本当にあり(ry)。完全に当て馬じゃないですかヤダー。恐らく私は呆れ顔をしているのだろう、オーク達も私に同情するような目を向けている。

 しかし上が無事なら最低限後払い金は払ってくれるだろうし、我々にとって米連が相手だからこそ旨みがある。殺せば殺す程、壊せば壊す程、米連の部品や武器は闇市でよく売れるからね。余った武器は我々が頂きます。

 

「では依頼内容を変更、其方の脱出の時間を稼ぎます。鹵獲した兵器や武装、人員は我々が好きにさせてもらいます」

 

『時間を稼ぎさえすれば、それで構わん! 頼むぞ!』

 

 色々投げやりで良い感じしないけど、せめて前払い分の働きはしないとね。通信機を切って武装車両を出ると、外で待機していたオーク達を一瞥する。

 

「我々の行動は決定しました。ようは時間稼ぎの為の盾になれとの事ですが、いつもの米連狩りだと思ってください。防衛戦ということで、向かってきた敵のみを迎え撃ちましょう。余裕があれば前進、めぼしい物を略奪します」

 

『おう!』

 

 ガチャリ、と武器を構えるオーク達。オークは引き続き武装車両に待機、装備品のレーダーを使ってオペレートをしてもらいます。電子機器に強いオークが居てホントよかった。

 一列に並ぶオーク達の前を歩き、一定の距離を取ってから変身。内側に溜め込んでいた合成獣としての自分を、衣服を破きながら引き出す。こら後ろのオーク達、ビビって一歩下がらない。見てますよ?

 

 

 

 ――さぁて、どれだけ稼げるかなっと。

 

 

 

―――

 

 突如として現れたその武装集団と怪物は、人魔全てが驚愕し戦く事となった。

 

「なにが『たかが弱小程度』なんだよ……っと!」

 

 少女――米連所属のフィル・リードは、手に持った剣「カラドボルグ」を一閃、眼前を蠢いていた太い触手を切り裂く。しかしグロテスクな断面から溢れる粘着液が切断された先端を引き寄せ、何事も無かったかのように接着して再び蠢きだす。

 触手は大きく振り上げてフィルに向けて振り下ろされるが、大人より大きなソレで叩きつけるには圧倒的に遅く、フィルは難なく横に避ける。だがコンクリートの地面が陥没するほどの威力故、油断はできない。

 

『目標が後退、50mほど前進します』

 

了解(りょうけぇ)!」

 

「女を1人捕まえやした!」

 

『捕縛組に引き渡しといてください』

 

「合点です!」

 

 グチャグチャと水音の混ざった声が響き、妙にハキハキとした男の声が聞こえてくる。捕らえた女とは米連(みかた)の特殊兵士のことだろう。

 

 フィルの眼前に立ち塞がっている物は、一軒家ほどもある巨大な紫色の蛸だった。正確には蛸のような合成獣で、触手の至る所に蛸の目が生え、先端には蜘蛛の脚が掌のように広がっていて非常にグロテスクだ。

 邪魔になる廃墟や瓦礫は分厚い触手が押し寄せる度に押しつぶされ、その後に続くようにオークがマシンガンやグレネードで逃げる兵士を攻撃、襲い掛かる米連のドローン達は触手の先端で掴んで叩きつける。

 合成獣ことオスカーは先ほど襲撃した施設の前を陣取ったかと思えば、圧倒的巨体と複数の触手を盾にジリジリと前進。米連を追い込み、逃げ遅れた一般兵や壊し損ねたドローンはオーク達の包囲攻撃を受けていた。

 女は対人ネットを用いて無傷で捕獲していったが、捕らえられた先はオークや魔族の慰み物になる運命だろう。

 

 フィルもカラドボルグで迫りくる触手を斬りつけては後退しているが、触手と捕獲ネットが執拗に迫ってきている。直に逃げないのは好戦的な彼女の性分もあるが、人員の退避を優先させているからだ。

 実験目的とはいえ即時撤退を選ぶほど、目の前の怪物とオーク達は厄介な相手だった。紫色の壁……いや山はカラドボルグの切れ味ですら無効化する再生能力を持ち、フィルの補佐を目的としたドローン兵器の集中砲火も効かなかった。

 

「あーもう、しつこいなぁ!」

 

 迫りくる触手とネットを切り裂きながらフィルが怒鳴る。先陣を切って前に出たのはよかったのに、防戦一方というのは彼女の性分に合わずイライラが溜まる一方だった。敵を倒せないのも腹が立つし、連中がガッつかずジリジリと追い詰めていくのもムカつく。

 

「いたぞ! ピンク色の女だ!」

 

「奴らより先に新兵器を奪い取れ! 賞金は山分けだぞ!」

 

「バカだけど、バカだけど痛てぇんだよぉー!」

 

「こっちもしつ……こいっ!」

 

 さらに蛸の魔族が押し返して調子に乗ったのか、フードを被った魔族の傭兵やオーク兵の残党、オレンジ色のトゲトゲしたナニカが襲い掛かってくる。そちらはカラドボルグの一閃で瞬殺できるが、その一瞬の隙ですら見出す目を持っているのか、敵を切り伏せたと同時に接近してきた触手が枝分かれして襲い掛かってくる。

 

(やば……っ!)

 

 振りぬいた直後だが、その僅かな隙はフィルからすれば致命的な時間だ。人の腕ほどもある枝分かれした触手が散弾銃のように迫りくる。

 そのまま触手はフィルを捕らえようとし……空を切った。根元の触手に生える眼玉は、フィルが何者かに抱きかかえられたまま、そらを飛んでいくのを捉えていた。

 

「シュレイ! 遅かったじゃないかー!」

 

「ごめんねフィル、設置に手間取った!」 

 

 フィルを触手の脅威から救ったのは、米連の特殊兵士・シュレイ=ディアックだった。抱かれる事で豊満な乳房が顔に当たりフィルの嫉妬を買うが、シュレイは構わず専用装備「ハープーン・アンカー」のワイヤーを引き寄せる。

 腕の装備から伸びるワイヤーを巻き取り、アンカーが食い込まれている廃墟の高層ビルめがけて空を駆ける。そのまま某蜘蛛ヒーローさながらのワイヤーアクションでビルを飛び交い港へ向かうが……。

 

『にーがーすーもーのーかー!』

 

 オスカーは燃えている。その根性たるや、オークボ達を置いてけぼりにしてまで速度を上げ、地鳴りを起こしながら前進する程。何が彼をそうさせているのかって? 美女と新兵器が欲しいからさ!

 触手をセカセカと動かし地面を走る様はまるでムカデ。その気持ち悪さ足るや、高層ビルを飛び交う事で空高くから見下ろしているフィルとシュレイの身体に寒イボが走るほど。

 

「きっしょ……そうだシュレイ、状況は?」

 

「全員が船に乗り込んだよ! 後はあたいが君を回収、船に乗り込み撤退すればミッション完了さ!」

 

 元より雑魚処理も兼ねた新兵器の実験目的だ。万が一にもフィルとカラドボルグを鹵獲されないよう、ワイヤーアクションによる高い機動力と空間移動に長けたシュレイが彼女の補佐に回るよう指示を与えた。

 想定外の化物には驚いたが、武装船とフィルさえ無事なら退却に徹するのは道理。そしてシュレイは、ただフィルを迎えに行くだけには留めない……道中に罠を設置するのもお手の物だった。

 

 ――ばぎゃっ!

 

『うわ、わっ!?』

 

 追いかけていたオスカーに食い込むのは、見えない程に細いワイヤー。そのワイヤーは廃墟の高層ビル同士を繋いでおり、オスカーが食い込む事で発動するワイヤートラップと化する。

 そのまま巨体に引きずられるようにビルの壁が崩れ、山のように大きなオスカーの両側からビルが倒れ込む。瓦礫が雪崩れ込み、オスカーの巨体を埋め尽くしていく。

 

「いぇいっ!」

 

 事前に巨大生物だと通信で聞いていたから設置したのだが、見事に引っかかってくれた事に喜ぶシュレイ。フィルも「ざまーみろ!」とばかりに瓦礫の山を見て喜んでいた。

 そのまま低い位置でワイヤーを切断、2人同時に地面に着地し目的の港まで走り出す。武装船に待機していた米連の兵士達が周囲の魔族を殲滅しておいたおかげで帰路は楽なものだ。

 

―その安堵も、背後の瓦礫の山から轟音が響いた事で消え去る事になる。

 

「な、なんだっ!?」

 

「まさかだけど……」

 

 背後を振り向いたフィルがカラドボルグを構え、シュレイはいつでもワイヤーを射出できるよう腕を構える。その先には瓦礫の山から触手が幾本も伸びていた。

 

『よくもやってくれましたねぇぇぇ!』

 

「「嘘だろぉっ!?」」

 

 触手の目玉達が一斉にフィルとシュレイを睨みつけ、巨体こそは瓦礫に埋まっていても水音が混ざる大声からして無事なのだろう。オスカーのタフネスと執念に唖然とするしかない。

 逃げようと振り向くが、地下を掘り進んでいたのか別の触手が回り込んで逃げ道を塞ぐ。しかも先ほどの動きを学習したのか、ハープーン・アンカーを放とうとシュレイが腕を翳せば、その進路方向に触手が立ち塞がる。

 

「万事休す、だね……!」

 

「このやろー!」

 

 しかし無鉄砲にもフィルは船への道を走る! 勿論ながら触手が襲い掛かるが構わずカラドボルグを振り回し、なんとか道を切り開こうとする。だが無情にも触手は次から次へと襲い掛かり、シュレイを守る余裕ですらなくなってくる。

 

「きゃあっ!」

 

「シュレイ!」

 

『とったどー!』

 

 フィルのカラドボルグのような高攻撃力の武装を持たないシュレイは触手の束に捕まり、上半身と下半身を2本の触手に巻き付かれ、そのまま瓦礫の山に引きずり込む。フィルは連れ去られていくシュレイを救おうと剣を振うが、再生力の高い触手が幾つも襲い掛かってくる。

 すると瓦礫の山から紫色の蛸のような姿が這い出てきて、獲物を捕らえた喜びを示すようにシュレイを天高くに晒す。後はフィルだけだと言わんばかりに残りの触手で包囲し、さらに地中を掘り進んでいた触手も伸ばす!

 

「うわぁぁぁっ!」

 

 振り回していた事で疎かになっていた足元を掴まれ、そのまま伸びていく触手に吊るされるフィル。武器を振り回さないよう腕にも触手を絡ませ、力を込めて武器を落とさせる。武器はしっかりキャッチ。

 

『いよっしゃぁぁぁ!』

 

 眼前で2人の美少女が触手に巻き付かれ、苦しそうに呻くのを気にせずオスカーは勝利の雄叫びを上げる。

 

「ボス、テンション高いなー」

 

「初の上物だもんな」

 

 そんなテンションの高いオスカーを、ようやく追いついたオーク達が微笑ましい物を見るような顔で見上げるのだった。ちなみに負傷こそすれど死者は無し、各々は米連から奪った武器やドローンをホクホク顔で背負っていた。

 なお、オスカーが落ち着けば依頼主はとっくの昔に逃げ出した事を伝える予定である。まぁ人攫いや武器の略奪が彼らの主な収入源なので、大儲けと言えるだろう。

 

 

―ミッション、コンプリート!

 




●本日の成果
・依頼料(前払い)
・米連の武装やドローンの残骸
・米連女兵士×4
・フィル=リード&シュレイ=ディアック
・米連の新兵器「カラドボルグ」

最初に書かれていたメールはAC3もしくはAC3SLのメールをイメージ(笑)
それと途中変なのが居ましたが気にしないで、感想であった一発ネタだから(ぉ)
戦闘+捕獲って結構書くのしんどいんですね(汗)

次回、後処理やエロ調教入ります。ふうまみたく仲間にできるか怪しいけどなウチら。


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調教:シュレイ=ディアック

●本日の予定
・シュレイ=ディアックとフィル=リードの凌辱。2人が目覚めたのは襲撃翌日の昼頃。

イベント時にガチャでゲットした米連HR「シュレイ」を犯します。
あのムチムチさとボディバランス、一人称「あたい」が好き(笑)

触手・輪姦・拘束要素あります。苦手な方はご注意ください。


 いやぁ、米連の武装にドローンの残骸部品(ジャンクパーツ)、米連の女兵士と獲得した物は多くて懐がホックホックです。略奪はコレだから止められません。魔族だからか、それとも明確な敵相手だからか、略奪への罪悪感が殆ど無いのも利点。

 しかも美少女を2人も捕虜に加えられたのも大きい。この2人は対魔忍や米連の一般兵に比べても格別の美人で、捕縛班のオーク2人が必死で理性を保つ程に性欲をそそられる。

 惜しむべきは、脱出したはずの依頼主から連絡が繋がらないことか……道中で奇襲にあったとかなら即座に連絡するだろうし、バックれるつもりなのだろうかアノヤロウ。

 

 まぁいいでしょう。無事にアジトへ帰還した私達には、お楽しみイベントが待っているのですから。

 

 私達のアジト……東京キングダムに密入国した米連が使用していたのを奪った施設には様々な個室があり、その内の幾つかは捕らえた女を凌辱・調教する為に使用している。

 とはいってもオークが輪姦しているだけですが、体液が媚薬となるオークに延々と犯されれば対魔忍や米連と言えど、一般兵程度なら一日ぐらいで肉欲の奴隷となる。お手軽。

 そんな肉奴隷一歩手前の女を奴隷商人に売りつけ、はした金を受け取るのだ。処女も高く売れるのだが、私達の場合は仕事を終えたオーク達へのご褒美と性欲処理も兼ねている。

 

 

 そして今日、上玉の女が手に入った……つまりは組織を立ち上げて初となる「調教部屋」を使う時が来たのです!

 

 

―――

 

 シュレイ=ディアックは意識を取り戻しつつあった。最初に眼前が暗闇であることを自覚し、重い瞼をゆっくりと開き、ぼやけてきた視界と意識が徐々にクリアになっていく。

 

「こんばんわ」

 

 最初に感じ取ったのは聴覚。幼子の声が挨拶を交わしてきた。

 次に感じ取ったのは触覚。四肢と首がピクリとも動けず、体中には細い糸のような何かが巻き付かれていて、自分は拘束されているのだと自覚させる。心なしか肌寒い。

 次に感じ取ったのは視覚。眼前には黒髪に黒スーツの少年が足を組んで座っていて、彼の背後には下賤な声で笑うオークが4匹も整列している。

 最後に感じ取ったのは嗅覚。

 

 そして唐突に記憶が蘇る。自分はフィルと共に触手に囚われ、そのまま組み伏せられて麻酔薬を打たれ、眠らされた事を。

 

「そうだ、フィル……っ!」

 

 フィルの安否を確認すべく周囲を見渡したかったが、やはり首が動かない。今更気づいたが、彼女の両手首と首はギロチン板の穴に通されていた。

 さらに言えば視界が板で遮られて見えづらいが、自分の身体は全裸も当然だった。地面に向かって垂れ下がる乳房を強調するように上半身がワイヤーでキツく縛られ、両足には一本の棒で繋がれた足枷が嵌められている。四つん這いに近い恰好だった。

 

 体が裸体である事と淫らな恰好で拘束された事への羞恥心で顔を紅潮させるも、彼女をこうさせたであろうオーク達と少年を睨みつける。しかし今の恰好で睨んでも、彼らの嘲笑と加虐心を誘うだけだった。

 少年までもがクスクスと笑い出した。余りの屈辱に歯を食いしばるも、オスカーは気にせず声をかける。

 

「目覚めたようで何よりです。自分の置かれた状況も解ったようですし」

 

「そうだね、最低最悪の目覚めだよ」

 

 唾でも吐き出しそうな程にシュレイの顔は怒りで歪んでいるが、少年はそれを見てもなお微笑みを浮かべている。

 

「私の名はオスカー。貴女のワイヤートラップにまんまと引っかかった魔族です」

 

「……はぁ?」

 

「まぁ当然ながら解りませんよね……これでどうです?」

 

 少年ことオスカーは名乗ったが、ワイヤートラップに引っかかった魔族と言われても「何言っているんだコイツ」としか考えられない。

 なのでオスカーが右手を掲げると、メキメキと音を立てながら右手を触手の束へと変貌させる。その触手は紫色で、蛸の目が生えていた。その見覚えのある触手にシュレイの記憶は再び呼び起こされ、目の前の事実に驚愕する。

 

「あの時のデカブツ……アンタだってのかい!?」

 

「ご名答です。そして貴女達を襲い誘拐したのも私達です」

 

「おめぇのオッパイ張りがあってよかったぜ~」

 

「ムチムチスーツは裂かずにとってあるから安心しな」

 

「オーハラおめぇ、ほんっとピッチリスーツ好きなんだよな」

 

「フィルは? フィルは何処にやったんだい!?」

 

「……ナチュラルにスルーしやがった、この女」

 

「まぁまぁ。フィル、とはピンクの髪の女の子ですか? 彼女は別の部下に預けていますが……今頃はどうなってますかねぇ?」

 

 切羽詰まる表情で問いかけるシュレイだが、オスカーは相変わらず穏やかな笑みを浮かべており、背後のオークらへ振り向く。そしたらオーク達は猥談から一転して下賤な笑いを漏らしており、その様子からフィルの最悪の末路が予想される。

 

「やっぱり最低だね、魔族って奴は」

 

「まぁ魔族の価値観はこんなもんですよ」

 

 オスカーは涼しい顔で肩を竦める。その余裕綽々の態度と自分の状況を比べてしまい、シュレイは屈辱で歯を食いしばる。

 するとオスカーは左手を掲げて触手に変貌させ、両手合わせて10本もの触手がウネウネとシュレイへと伸びていく。

 

「ひっ……な、なにすんだ!?」

 

「お喋りは此処までにして、我々も楽しませてもらいますね? まずは馴らしからってことで……なるべく気持ちよくしてあげますね?」

 

 動けぬ身体を包囲するように近づいてくる触手に怯えるシュレイだが、オスカーは楽しそうに、しかし少年とは思えぬ淫靡な笑みを浮かべて見せる。4人のオークも2人を取り囲み、その様子を傍観する。

 

 紫の触手は指三本分の太さがあり先端はあまり細くなく、吸盤は大きめ。しかし滑りを帯びたそれらはシュレイの裸体に近寄り、まずは乳房と尻肉に触れる。一房に付き二本の触手が割り振られ、乳首を挟むように尻と胸を揉む感じだ。

 

「うひゃうっ……ぬめぬめして、気持ち悪……ひゃぁぁんっ、揉むなぁぁ」

 

「ボス、ええ張りしてやんしょ?」

 

「ええ、お尻もお胸も弾力があっていいですね。しかし体はキュっと引き締まってて無駄な贅肉が無い……」

 

 おっぱいマニアを自称するオーク・オータニの問い掛けに、テイスティングしているかのように目を閉じているオスカーが答える。尻肉の弾力を確かめるように二対の触手が絡みつきながら締め付け、同じく二対の触手が垂れ下がる乳房を下からフックのように持ち上げながら揉む。

 両手両足さらには首まで固定されているのでシュレイは身をよじることしかできないが、それを嘲笑い体つきを確かめるように、粘液まみれの太い触手は彼女の裸体を這いずり回る。ローションのような滑りと触手のベタつく触感は意外にも不快感は薄いが、それでも不気味な触手に絡まれているという感覚は気味が悪かった。

 

(うぇぇ触手が……案外プニプニして悪くは……けどヌルヌルしてて変な感じぃ……っ)

 

 グミのような触感をした触手が体中に巻き付き、敏感な部分を這いずり、時に体の肉質を堪能しているのか締め付けてくる。特に尻と胸は念入りで、螺旋状に巻き付いたり、二房まとめて搾ったりして弄んでいる。

 しかもスタイリッシュな体を強調させるような触手責めをオーク達が眺めている為、シュレイは羞恥心と屈辱でどうにかなってしまいそうだ。触手で責められている事もあり、意識は徐々に混乱していく。

 

「さて、充分に身体を堪能しましたし、さっさとやりますか」

 

 そういってオスカーはシュレイを粘液(ローション)まみれにした後、尻と胸を揉んでいた触手を引っ込めて股間へと集まっていく。予感はしていたがいざ触手が太ももと臀部を伝って膣口へと向かっていくと解ると心音が荒くなっていく。

 処女膜を破らない程度につぷつぷと触手の先端が突き、細い触手が小淫唇を開閉して柔らかくする。

 

「いや、あぅ、やめ、やめろぉ……んぁ、ひ、んぅぅっ」

 

 処女ではなかったらしくニュプリと細い先端が入り込み、それより前の小淫唇を触手達が入り口を広げようと割り込んでくる。さらに粘液という水分もあって熱を帯び、徐々に肉質がふやけて柔らかくなっていく。

 膣内へ入り込んだ触手は入り始めこそ細かったものの、馴らしということもあってか徐々に太くなっていき、粘液の分泌量も多い。徐々にシュレイに異物感と粘液の気持ちよさに身を焦がし、甘い声を出し続ける。

 さらに尻肉や太ももなどをリラックスさせるようにして触手の先端が押して揉み、オスカーもオッパイ好きなのか執拗に乳首や乳輪を触手で絞って弄んでいる。

 

「いよっしゃ勝ったー!」

 

「はい、一番乗りはオータニに決定ですね」

 

 犯す順番の一番が決まってはしゃぐオークのオータニ。それを見て頃合いと思ったオスカーはシュレイの裸体に纏わりついていた触手を引っ込める。

 只でさえ全裸で拘束されてエロいのに、粘液まみれの股間から僅かな湯気が籠り、顔を紅潮させて息を荒げるシュレイはとてもエロい。下半身マッパのオーク達もボッキギンギンだ。

 

「では私はココで見ていますので、ほどほどに楽しみつつ凌辱しなさい」

 

「へ、へい」

 

「ボス、どうかあの怖ぇオーラは引っ込めてくだせぇね」

 

「はいはい、気配消してますよ」

 

 恐縮して述べるオーク達に頬を膨らませると、途端にオスカーの気配が希薄となり、部屋の隅でちょこんと座る。彼は部屋の隅から凌辱を眺めるのが好きなのだ。

 オータニと呼ばれたオークが一歩踏み出す度にシュレイはビクっと震える。そんな恐怖ですら嘲笑っているかのように拘束板に近づき、その大きな手でシュレイの胸を鷲掴みにする。

 

「いたっ、あぅ、んんん……っ」

 

「ぐへへ、捕まえた時からテメェのオッパイ揉んでみてぇって思ったんだ」

 

 おっぱいマニアらしいオータニは両手で両乳房を乱暴に揉む。弾力を楽しむように太い指を食い込ませ、ボールで遊ぶように掌で押しつぶしたりと完全に遊んでいた。粘液の滑りもあって感触は抜群だった。

 

(いやぁぁぁ……乱暴に、オッパイいじめられてるのに……熱いよぉ……!)

 

 荒く揉まれる度に乳房の芯から熱い感覚が伝わってくる。内側の熱に当てられたか、粘液も暖かくなってオータニの冷たい手が温められる。

 一頻りオッパイを楽しんだ後、オータニはいよいよとばかりにシュレイの後方へ向かい、その柔らかな尻肉を掴んで腰を固定させ、極太のペニスが股間に押し当てられる。

 

「いやだぁぁ! お願いだからやめてぇぇ! 口、口ならいくらでも……!」

 

「ばーか、お楽しみを目の前にして止めるオークがいるかってんだ」

 

 精一杯叫ぶシュレイを嘲笑うオータニ。にちゅにちゅとペニスの先端をふやけた秘裂に擦りつける毎にシュレイの鳴き声は続き、オーク達の嘲笑を誘う。そして一通りシュレイの無駄な抵抗を弄んだあと―――それは挿入される。

 

「んぎ……あ、ああぁぁぁぁっ!」

 

―ずぷんっ

 

「おほぉ~、キツキツでええマンコだぜぇ」

 

 腰を一気に突き出し根元まで膣口に押し込んだオータニは気持ちよさそうだが、強烈な異物感と犯された事への敗北感によってシュレイは目を見開き口をパクパクと開閉させる。

 そのまま硬直が続くわけでもなく、オータニは乱暴に腰を振り、ヒダが絡みつく膣口を触手よりも太く大きい肉棒が蹂躙する。1ストロークごとにシュレイは苦しそうにも気持ちよさそうにも聞こえる嬌声を上げ、強烈な腰遣いで乳房がブルンブルンと揺れ動く。

 

(ぐやじい、ぐやじいよぉ……! 痛くって、気持ち悪くて……けど、体が、熱くなる、なんてぇ……!)

 

「どーでぇオータニ」

 

「すげぇぜ、ローションで滑りも良いし、ヒダが絡みついて吸い取られるようだ! そこらの雑魚や奴隷たぁ大違いだ!」

 

「くぁ~、早く犯してぇ。」

 

 周囲のオークの羨望の眼差しを受けながら、オータニは乱雑に腰を振い、ムッチリとした尻肉とぶつかり合う音が何度も響く。シュレイはひたすらその突きを受け止め、膣内を蹂躙する肉棒に苦しむしかない。

 だが先ほどの触手による馴らしと潤滑油が効いているのか、痛いのは始めだけで、シュレイの身体は徐々に快感と熱が籠っていく。苦しくて気持ちよくて、それが逆に悔しい…それがシュレイの想いだった。

 

 ここでオータニはシュレイの背に上半身を預け出した。腰遣いは弱まったものの筋肉質で重い身体が寄りかかる事でシュレイの負担が増すが、オータニは構わず大きな手を伸ばし、乳房を強く鷲掴みする。

 

「いだっ、やら、あぅ、んあぁぁっ」

 

「へへ、やっぱオッパイ苛められるのがたまらねぇんだろ」

 

 張りのある胸はオータニの握力を持ってしても抵抗力を生み、抜群の揉み心地を提供する。逆にシュレイは力強い揉みに痛み、徐々に慣れていく手つきに嬌声を漏らす。

 弱点を分析するようにオータニの手は厭らしくなり、尚も腰は前後へ揺さぶられ膣内を肉棒で蹂躙する。前も後ろも弄られ、徐々に痛みよりも快感が勝っていく。

 

「く~、今までにないムッチムチのオッパイだぁ」

 

「お楽しみの所だがよ、そろそろ出してトロトロにしちまえって」

 

「んだんだ、一度出しちまえばコッチのもんだ」

 

「名残惜しいが、それもそうだな」

 

 待ちきれないのか勃起した肉棒を慰めるオーク達が口々に言い、オータニは確かにそうだと頷き、上半身を起きあげてシュレイの腰を掴み、勢いを付けたピストン運動を開始する。

 

「ひやあぁぁぁぁ!」

 

 乱暴にされる、というより搔き乱される、といった感覚がシュレイを襲う。肉同士が打ち合う音が小刻みに響き、ローション・愛液・先走りのブレンド液が結合部から雨のように次々と零れ落ちる。

 ハイペースで膣口を出入りするペニスに膣内のヒダが無意識に絡みつき、ぐちゃぐちゃになっていく頭とは裏腹に膣は何かを求めているかのように収縮を繰り返しているのをシュライは感じ取った。

 

(やだ、あたい……オークのザーメン、欲しがってるってのかい!?)

 

「うぐおぉ、すげぇ締め付け……そんなに欲しいなら出してやる……よっ!」

 

 脳内の疑問は、バチュンッ、という音と衝撃により打ち消される。オータニが腰を大きく引いて、一気に肉棒を押し付けて子宮口に叩きつけたのだ。

 子宮を突かれたことで激しい快楽がシュレイに襲い掛かり、次いで腰を掴んでガッシリと固定した後、膣内に射精。

 

「あ……が……っ」

 

 叫ぶこともできず、口をあんぐりと開け目を見開くシュレイ。呼吸ですらままならず、ただ精液を子宮に注ぎ込まれ、絶頂で体が硬直する。

 硬直した体が痙攣している間にも子宮にはオークの精液が注ぎ込まれ、それが媚薬となって彼女の身体を更に火照らせていく。只でさえペニスがクッキリと浮かび上がっていた腹部が、流れ込む精液によってさらに膨らんでいく。

 

「ふぃ~、出した出したぁ」

 

 満足げにオータニは腰を引き、甘い声を上げるシュレイの膣からペニスを抜く。栓が抜かれたことで大量の精液が膣口から溢れ出て地面に落ちていく。

 コポコポと精液が零れていく最中でもシュレイはひたすら小さな嬌声を上げ、ピクピクと震えているだけだ。涙も薄らと出ており、顔も紅潮している。

 

 だが、休む時間を許すオーク達ではない。

 

「じゃあ次は俺だな!」

 

「俺ぁ口マンコで扱いてもらうとすっかぁ」

 

「けっ、じゃあ俺ぁこのオッパイをチンポで虐めてやるとすっか」

 

「お、じゃあ反対側は俺だな。エロ過ぎてまた勃起しちまったんだよ」

 

 新たな肉棒がシュレイの膣を満たし、再び捩じり込まれ声を上げたシュレイの口を肉棒が塞ぎ、両側から堅くて熱いペニスがオッパイを小突いて変形させる。

 粘液で濡れた裸体はペニスを扱くに最適で、硬い肉質が体を小突く事に快感が体を突き抜ける。さらに膣が再び熱い肉棒で蹂躙される快感、口を蹂躙される快感が、媚薬となるオークの精液で増していく。

 

(もう……どうにかなっちゃいそうだよぉ……)

 

 前も後ろも左右もチンポでまみれたシュレイの意識が朦朧となり、気づけば口内を暴れるペニスに舌を絡めていた。

 体は更なる快感を求めて熱くなっていき、徐々にオークの思惑通りの身体になっていく。そんな屈辱的な状況ですらゾクゾクと背筋から電撃に似た何かを感じてしまっている。

 

「すげぇ締め付け……出すぞっ!」

 

「げははは! 早すぎだオーハラ!」

 

 激しいピストン運動で体中が揺さぶられ、再び最深部に亀頭をねじ込まれ精液を注がれる。まだ残留していた精液と合わせて腹部をさらに膨らせ、腹痛を感じさせる。

 大笑いするオーク達を無視してオーハラはペニスを引き抜き、今度は勢いよく膣内の精液が吐き出される。その排出ですら敏感に感じ取て声が出したくなるが、シュレイの口はペニスで蹂躙されているので無理だ。

 

「く、こっちも出すぞ……ぶっかけたらぁ!」

 

 ずぼり、とペニスが口から抜かれ、ゼリーのようなザーメンがシュレイの顔面に降り注がれる。粘度が高く強烈な異臭を放つ精液はシュレイの惚けた感覚をさらに鈍らせ、目が蕩けていく。

 

「うっし、次は俺だな。オッパイパワーでチンポバッキバキよ」

 

「口でしてもらったし、俺もオッパイ苛めてやろうかね」

 

「俺ぁ一度、このオッパイでヌいてやるか。プリップリでけしからんぜ」

 

「じゃあお掃除フェラでもしてもらうかね、シュレイさんよぉ」

 

(もう、どうにでもして……)

 

 徐々にオークの精液の匂いで感覚が麻痺してきて脳内も蕩けてきたシュレイは、自暴自棄になって精液まみれのペニスを淫らに舐め回す。

 

 抵抗の意志すら見せることなく、広がってしまった膣に肉棒を挿入されながら。

 

 

 

―――

 

 ようやくシュレイが輪姦より開放されたのは、四人目のオークが膣内射精を終えた頃だった。

 

「ぶふぅ~、えがっだぁ~」

 

 満足げに最後のオークであるオーニシは、挿入中に何度も手で叩いて真っ赤になった尻からペニスを引き抜く。その直後、ドロドロと濁流の如く精液が溢れ出てきた。

 シュレイの精神は満身創痍も同然だった。言葉にすらならない声を精液と共に口から吐き出し、四肢を固定しているにも関わらず、精液まみれの体がぐったりと倒れる。顔も涙と精液まみれだ。

 

「はい、皆さん此処まで」

 

 パンパン、と手を叩く音が響くと同時にオスカーの気配が湧き出す。凌辱に夢中だったオーク達はオスカーの存在に気づき、性欲で満ちた脳が切り替わる。

 

「へへぇ、この女を頂きありがとうございやす」

 

「売り出すのは勿体ない逸材と解りましたからね。暫く様子を見ましょう」

 

「合点でさぁ」

 

「じゃあ洗い場に連れていきやす」

 

「頼みます」

 

 会話の間にもシュレイの拘束を解き、だらんと倒れ込む彼女に電流装置付きの首輪を装備してからオーク2人で持ち運ぶ。

 

(終わった……ようやく……)

 

 体中に響き渡る満足感と物足りなさを無視しながら、朦朧とした意識の中でシュレイは安堵する。最早一歩も動く気力もなく、オークに運ばれるがままだ。

 

「ボス、戻りやした」

 

「ああ、おかえりなさいオークボ。楽しかったですか?」

 

 運ばれる最中、ぼやけた視界の中に一際大きなオークが部屋に訪れたのを見た。その腕には何かが抱きかかえられている。

 

「へい。この女は育て甲斐がありやすぜ」

 

 オークが抱えていたものをオスカーに見せつける。オークの腕の中には、自分と同じく精液まみれでぐったりとした少女の姿があった。

 

(フィ……ル……)

 

 

 

 同じ米連の兵士にして友人であるフィルの無残な姿を最期に、シュレイの意識は途切れた。

 




「調教:フィル=リード」に続きます。

米連の女兵士は、特に大きな成果を上げれなかったオーク達が(性的に)頂きました。

●どうでもいい精鋭オーク一覧
おっぱいマニアのオータニ・ピッチリスーツ好きのオーハラ・ぶっかけ派のオークラ・スパンキング大好きオーニシ。

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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調教:フィル=リード

●本日の予定
・シュレイ=ディアックとフィル=リードの凌辱。2人が目覚めたのは襲撃翌日の昼頃。

こちらは決戦アリーナWikiで見て気に入ったキャラの一人「フィル=リード」です。
脳筋の女キャラっていいですよね。しかし所有していないとキャラが把握しづらい。

露出・スパンキング・牝犬プレイ要素あります。苦手な方はご注意ください。


 少女の心境は今、怒りと羞恥心と屈辱と恐怖と恥辱でグッチャグッチャだった。

 

(いつか……いつか絶対、殺してやるからな!)

 

―ピシャンッ!

 

「ひぎゅっ!」

 

 湧き上がった殺意が尻より伝わってきた鋭い痛みで霧散され、叫び声を上げる。未だ残る痛みで歩みが止まりかけるが、それを許さないと言わんばかりに首から伸びる縄が引かれ、歩みを強行させる。

 縄の先は大柄で筋肉質なオークが握っており、もう片方の手には細い棒状の鞭が握られている。彼女を打ったのも彼なのだろう、トントンと鞭で自分の肩を叩きながら少女を見下している。

 

「生意気な面しやがって。おら、さっさと行くぞ」

 

 ひときわ強く縄を引き、少女を引っ張る。そうすることで首が絞めつけられ、息苦しさから少女はオークの足取りに合わせて歩かなければならなかった。

 

 フィル=リード。元米連の女兵士であり、新兵器「カラドボルグ」の所有者であった少女。現在は巨漢オーク・オークボの牝犬となって、全裸の四つん這い歩きを強いられていた。既に打たれたのか、柔らかく白い尻には赤い線が何本も浮かんでいる。

 

 彼女は魔族の傭兵組織に捕まり、一番多く米連ドローンを撃破したオークボへの褒美として下賜されてしまった。オークボの好きなように調教して良いとの事で、フィルは目覚めて早々、このような全裸に首輪だけの姿と化してしまった。

 なお、肘と膝には青いサポーターのようなものが装着されているので、コンクリートの地面を歩いても平気だ。変なところで気を使っている。

 カラドボルグも防護スーツも奪われた彼女は身体能力の高い小娘でしかなく、鞭と首輪の電流装置によって迂闊な反抗は許されない。しかも出発前に(当然ながら)拒み続けようとして尻に何発も鞭を打たれた為、その恐怖と痛みが抜けきれず怯えてばかりだった。

 

 それでも彼女は思わずにはいられない。何故こうなったのか。何故自分がこうなったのか。シュレイは……。

 

「……ねぇ」

 

―ヒュッ

 

「ひ……っ!」

 

「犬はワンと鳴けっつったろ……まぁ初めてだし、今日の処は勘弁したらぁ」

 

 もはや完全に牝犬扱いして見下しているオークボに再び殺意を覚えるが、鞭を軽く振うだけで萎えてしまう。

 

「シュ、シュレイは、どうしたのさ。それと何処へ行くのさ……」

 

「しゅれい? あのパッツンパッツンの姉ちゃんか、今頃ぁアジトでアンアン言っているだろうさ。行先は行ってからのお楽しみって奴だ。俺らのな」

 

「げへへ、オラも連れてってくれてありがとうございやすオークボの旦那」

 

「オータは通信で活躍してくれたしな、調教の手伝いもあるしよ」

 

 オークボを歩く一回り小さい(ようするに普通の)オークことオータが言う。オーク2人が楽しみにする行先など、犬のように歩かされる彼女にすれば最悪には違いないだろう。

 それにシュレイも自分同様に凌辱されているのだろうと思うと、さらに腹の底からマグマのような怒りがこみあげてくる。しかし逆らえない現状を何度も認識してしまう為、悔しさで涙が滲んでくる。

 

 自分達以外の誰にも会わない事を祈りつつ黙々と歩き続けると、不意に明るい所へ出た。今まで薄暗い路地裏を歩いていたので、太陽の光が眩しくて反射的に目をつむる。

 

「着いたぜ、此処が目的地だ」

 

 オークボが満足そうに言うも、フィルは彼の足元で呆然と目の前の光景を見ているだけで返事がない。顔色も蒼く、息を飲んでいる。

 

 そこは廃墟となった公園で、今は淫靡で非常識な世界と化していた。

 

 オーク達が縄やリードを手に持ち、その先には全裸になった女達が四つん這いになって犬のように甘美の鳴き声を上げている。フィルとは違い、彼女達は犬に成り切っているのが見て解る。

 ある女はオークのチンポをしゃぶり、ある女はオークに鞭打たれて悦び、ある女はマーキングなのか片足を上げて放尿し、ある女は別の女を双頭ディルドーで繋がり四つん這いのまま犯し合ってオーク達を楽しませている。

 その中には人間ほどの大きさがある魔犬ブラックドッグの子供が幾つか混ざっており、女を追い立て遊んだり、捕まえた女を犯したりと悲惨な光景を見せ、女達を恐怖に駆り立てオークに頼らざるを得なくなる。

 

 犬の交流。そうとしか言いようのない光景だった。本物の犬ではなく、魔界の犬と犬のように振る舞っている女だが。

 

「なに……これ……」

 

「へへへ、ドッグランって奴さ。最近流行ってんだよ、牝犬を連れたオークの集まりが」

 

 驚愕のあまり誰という訳でもなく問いかけるフィルに対しオークボが答える。犬のように調教した女を集めオークらが自慢する集まりのようだ。

 

「おうデケェの。おめぇもついに牝犬を飼う事になったのか」

 

「しかしなんだこのチビスケ。まだ尻尾(・・)もつけてねーじゃねぇか」

 

「ああ、この間の略奪で褒美としてボスから貰ったのさ。まだ調教すらしてねぇが、つい先走ってな」

 

 オークボを見るなり、各々の牝犬を引き連れたオーク達が群がってくる。大柄なオークボと比べると小さく見える、ごく普通のオークである。殆どのオークは粗雑な服装だが、オークボとオータは軍服(米連製)と区別がつきやすい。

 フィルは思わずといった感じにオークボの陰に隠れるが、そんなフィルを見下しては笑い声を漏らしており、彼女から怒りと恐怖が湧き出てくる……が鞭を見せつけられて萎縮し大人しくなる。

 

 そんなオーク達とは別に、牝犬として調教された女達はフィルに近寄ってくる。犬のように荒く息を吐いては欲情した眼でフィルを見やり、精液で汚れた尻を振ってアピールしてくる。

 いずれも精液や土汚れが目立ち、人間としての誇りを忘れたかのように獣じみた行動を平然とやっている。中には女同士だというのに、四つん這いで互いの秘裂を舐め回す始末だ。

 

―ぱんっ!

 

「きゃぅんっ! くぅん、くぅぅん」

 

「あぅん♪ わんわんっ」

 

「ああくそ、コイツも随分とレズビアンになっちまったもんだ。すまねぇな、うちの牝犬が」

 

「いやこちらこそ。こっちなんかマゾっ気マシマシになっちまって……おら、これで満足か、オラ!」

 

 片や同じ牝に欲情し身を寄せる牝犬の尻を叩き、片や背を土足で踏まれて悦ぶ牝犬を更に踏みつける。何れも変態だとフィルは感じ、自分の末路もああなるのかと思うと顔が蒼褪めていく。

 

「よっこらせっと」

 

「うわ、わっ!?」

 

 不意にオークのオータがフィルの腰を持ち上げ始めた。仕方なくフィルは両腕で体を支える中、丸出しの下半身をオークと牝犬達に向ける。

 ツルツルで濡れても居ない秘裂と、何度も打たれたであろう痛々しい鞭の痕が残る尻肉を公然に晒され、フィルの青ざめていた顔に血流が上り再び紅潮する。

 

「なにすんだよ!」

 

―スパァンッ!

 

「ひぎゃあぁ!」

 

「大人しくしやがれガキ犬」

 

 思わず叫んでしまってもオークボは容赦なくフィルの尻を打つ。フィルの腰を押さえつけるオータは、その様を見て下賤に笑い、懐から液体の入った瓶を取り出す。

 そのままフィルの尻に垂らすと、それが滑りを帯びた物だと感覚で解り思わずギュッと目を閉じるが、オークボは手を伸ばし液体を尻の谷間に集めていく。

 

「ひゃ、ぬる、ぬるって、ふあぁぁぁっ」

 

「オークの唾液から抽出した媚薬ローションだ。効き目は薄いが、その分、滑りはいいぜ」 

 

 ニタリと笑いながらオークボは太い指で尻の割れ目をなぞり、媚薬ローションを塗り込んでいく。その度に甘い声を漏らし体が無意識に逃げようとするが、ガッシリと腰を掴んでいるオータの手がそれを許さない。

 淫らな水音を出しながら少女の秘裂と菊門に塗り付けていき、幼さすら残す少女の尻を弄ぶ様をオーク達が嘲笑いながら眺める。牝犬達はそんなフィルを羨ましそうに見やり、中には主であるオークにおねだりする程だ。

 

(くそぉ……私、こんな汚らしい奴らの前で、犬みたいに四つん這いになって、お尻を……!)

 

 自分の現状を脳内で整理してしまい、悔しさで涙が零れ、口からは嬌声が漏れる。既にオークボの太い指が膣内と腸内を弄りまわし、媚薬ローションを塗り付けるように何度も指を出し入れする。

 効き目は薄いというが、媚薬の効果かフィルの身体は膣とアナルを通して熱を帯びていき、徐々に体温が上がって汗が滲んでいく。声色も徐々に甘い物となっていき、オークボが指を膣内で曲げると甲高い声を上げる。

 

「そろそろだな……オータ」

 

「へいよ」

 

 ぬぽん、と膣口とアナルからローションまみれの指を引き抜くと、オータは持っていた荷物を漁ってとある物を取り出し、それをオークボに手渡す。

 

「おお、ここで牝犬デビューさせんのか」

 

「オークボの旦那も見せつけるねぇ」

 

 いつしか勃起したペニスを牝犬で処理していたオーク達が、オークボの持った尻尾付きアナルパールを見て、彼が何をしようとしているのかを理解する。

 勿論フィルも解ってしまったらしく逃げようとするが、やはりオータは逃がそうとせず再びフィルの腰を掴み、尻を両足がヘの字を描くように高く持ち上げた。

 

 オークボはアナルパールをベロリと舐めて唾液を塗り付けると、躊躇なくフィルの菊門に先端を宛がい、そのままニュルルっと挿入した。

 

「ふあぁぁぁんっ!」

 

「いっちょあがりっと」

 

 ぺちん、とオークボは痕だらけの尻を叩く。アナルパールは根元までフィルの腸内に突き刺さり、尻にはアナルパールの末端である柴犬のような尻尾が装着されていた。

 

「はぅぅぅっ! ぬ、抜いてぇ! これ抜いてよぉ!」

 

「ぐははは! そんなに振ってもめんこい犬にしか見えねぇよ!」

 

 尻を突き出したり振ったりして抜いて欲しいと懇願するフィルだが、傍から見れば尻尾をアピールしているようにしか見えず、周囲の笑いを誘った。これにはオークチンポをしゃぶっていた女達も笑いが噴き出してしまう。

 自分のしたことが逆にオーク達を喜ばせる行為だと今更になって知ったフィル。恥ずかしさのあまり体を縮こまるも、オークボが首輪の縄を引いた事で身を起こし、再び四つん這いとなった。

 

「……そこまで言うなら仕方ねぇ。抜いてやるから尻を高く上げな」

 

「え……?」

 

「早くしねぇんならそのままで「わ、解った、解ったからお願いします!」……解ればいいんだよ。ほれ、痛ぇから眼ぇ閉じてな」

 

 一瞬オークボの言葉を疑うも、フィルはアナルパールを抜いてもらえればと両足を伸ばし、尻をなるべく高く上げる。周囲の嘲笑が聞えるも、腸内を圧迫し醜態の基であるアナルパールを抜いて欲しくてそれどころではなかった。

 

 オークボは彼女の尻肉を片手で鷲掴みし、目を閉じている事を良い事に―――ズボンから露出した肉棒を膣口に挿入させる。

 

「んぎぃぃぃっ!?」

 

「ぐへははは! チンポ挿入(いれ)る為の嘘だよ馬鹿犬め!」

 

 ローションが塗られ太いとはいえ指一本だけで馴らした程度では、オークボの肉棒が入り込むには狭すぎる。キツキツのマンコを堪能するオークボだが、フィルは痛みで絶叫を上げた。

 そのままオークボはフィルの腰を両手で持って尻の高さを固定し、揺さぶることでオナホールのように肉の幹が膣内を往復する。ローションのお陰で滑りは良いが、相変わらずキツい。

 

「んぎ、んぁ、あっ、あがぁぁっ!」

 

 腰を高く持ち上げられている事で両手を地面に押し付けてバランスを保つしかないフィルは、涙と涎をまき散らしながら叫びを上げ続ける。

 その間にもオーク達はフィルの無様を嘲笑い、中には幼気な少女が犯されている様をオカズに四つん這いの女を犯している程だ。

 

―パシャリ

 

「へへ、大事な思い出だ」

 

 オークボの隣では、いつの間にか取り出したカメラでフィルの凌辱する様を撮影している。

 

(ぐやじい、ぐやじいよぉぉぉ!)

 

 騙された事、オークに犯された事、皆に見られている事、凌辱されている姿を撮影されている事など屈辱ばかり。ひたすら腰を揺らしオークのチンポで犯されているだけの自分が情けない事もあって涙が次々と溢れ出てくる。

 だが徐々に媚薬の毒が回ってきたのか、肉棒が膣内を蹂躙する度に快感が芽生えてくる。或いはこの凌辱に快感を覚える変態性があったのかもしれない。

 

(そんなことない! 私は、こんなことされて悦ぶ変態じゃぁ……!)

 

「おらおら、もっと気持ちよくしてやんからな!」

 

「ひぎゃぁぁぁっ!」

 

 腕だけでなく腰まで使う事でオークボのチンポピストンは加速する。両腕の支えがあってもガクガクと揺れる身体を抑えきれず、フィルは尚も絶叫を上げた。

 再び膣に痛みが走るも、どれだけ締め付けようがキツキツだろうがペニスの前後運動は止まらない。肉壁を擦りつけ、太い幹が内側から押し上げられる。

 

 

(いやだ……こんな辱めを受けて気持ちよくなんて、なりたくないぃぃぃ!)

 

 

 頭の中では拒絶しても、オークボが腰を密着させ精液が解き放たれると同時に絶頂、膣内が急激に収縮を繰り返すのだった。

 

 

 

―フィルが意識を失うまで、オークボの公然牝犬セックスは続く。

 

 

 

―――

 

 暖かな水が自分の身体を清めていくのを感じる。モコモコの何かが自分の身体から流れていくのが解る。

 

「……あぅ」

 

「気が付いたんだね、フィル」

 

 うっすらと目を開けば、そこは明るい空間と、自分を心配そうに見つめるシュレイの姿があった。

 意識を取り戻して周囲を見れば、底の浅い浴槽にシャワーが設置された、広くて清潔感のある浴室だった―――目玉だらけの触手が天井の穴から伸びていなければ完璧だったのに。

 

「あれは此処のボスが監視用に伸ばしている触手さ……外には見張りのオークも居て、換気扇も小さくて通れない。脱出しようとしても無駄だよ」

 

 泡まみれのスポンジでフィルの身体を優しく洗いながら、シュレイは忌々し気に天井から伸びる触手を見やる。

 さらに彼女を見やれば首輪が装着されており、伸びた鎖が中央の床に固定されて浴室から外へ出られないようになっている。自分の首からも伸びている為、より脱出不可能だと悟った。

 

「けど良かった……オークボっていう大きなオークが、ぐったりとしてた君を運んできた時はどうしようかと……」

 

 安心しきったのかシュレイはフィルに優しく微笑みかけるが、フィルの顔はすぐれないままだ。枷の無い手を自分の尻に伸ばせば、鞭で打たれた痕が微かに痛む。

 

「どうして、浴室なんかに……」

 

「洗ってこいってオークに放り込まれたんだ。お互い精液まみれだったから、願ったり叶ったりだけど……」

 

「……私さ、鞭でいっぱい打たれたよ……牝犬みたいに歩かされて、犬の尻尾みたいなのもつけられて、嘘つかれて犯されて……」

 

「フィル……」

 

「あたし、いろんな人に、見せられながら犯されて……恥ずかしい恰好までさせられて……!」

 

 ポタポタと涙を零し、嗚咽交じりに言葉を吐き出すフィル。苦しさと気持ちよさと恥ずかしさで混濁する中、オークボとオータに何度犯され、見せつけられた事か。

 それを曖昧ながらも覚えている自分が悔しくて歯を食いしばる中、シュレイは泡だらけのフィルをそっと抱きしめ、張りのある胸が彼女の顔を包む。安心感を与える柔らかさだった。

 

「あたいもさ。オークに目一杯犯されたよ……触手に苛められたり、オッパイを弄ばれたりで散々でさ……」

 

「シュレイ……」

 

 気づけばフィルもシュレイの背に腕を回し、互いに抱きしめていた。お互い悔しさで嗚咽を零す。

 

「悔しいよ……」

 

「悔しいね……」

 

 自分達は敗北し、彼らの所有物とされ、凌辱された。その事実を改めて思い知った2人だった。

 

 

 

(まだまだですよ……これからじっくりと、調教していくんですから)

 

 

 

 浴室の触手の視界を脳内で再生しているオスカーは、自室の社長椅子に腰かけながら、これからのプランを練り上げていく。簡単に彼女達を壊さぬよう、適度な優しさを与えながら。

 

 

 

「……ところでさ、なんか湯船から良い匂いするね」

 

「入浴剤が入っているんだって。肩こり腰痛に効くんだとか」

 

「何その健康志向」

 

「しかもシャンプーとボディソープは天然成分入り」

 

「お肌に嬉しい!」




●本日の成果
・オーク達の満足感
・フィルとシュレイの性知識+性経験

 因みにシュレイ達が入っている浴室は捕虜及び奴隷用の小さな物。オスカー及びオークが使用する浴室は銭湯そのもの。
 さらにオスカーの命令によりオーク達は、一日一回は入浴、凌辱後は最低でもシャワーで洗い流し、一週間に二回は体を石鹸で洗うようにしている。

フィル&シュレイ「通りでオークにしては臭くないと思った……」

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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来訪:イングリッド

●本日の予定
・初の奴隷であるシュレイ&フィルにイ・グーの生活リズムを叩きこむ事。

今回はエロは殆どありません。ゴメンよ……。

※対魔忍も米連も魔族も、決戦アリーナのように簡単に堕ちはしないという認識追加。


 AM6:00……傭兵組織「イ・グー」構成員の起床時間にして奴隷達を起こす時間……つまりは地獄の一日の始まりである。

 

 彼らの朝は、シャッターから漏れる朝日が広々とした空間を照らし、軽快なリズムで場を盛り上げる事から始まる。

 

「……ねぇシュレイ、私達……何やっているんだろう」

 

「見て解るでしょ、ラジオ体操してるんだよ」

 

 目を点にしているフィルが問い掛け、隣のシュレイは淡々と答える。シュレイの声色は「どうでもいい」と言わんばかりに平坦だった。提供された服装はスポーツブラにスパッツと非常に簡素。

 

 フィルとシュレイだけでなく総勢18名のオークがラジオ体操に勤しんでいる。一糸乱れぬ、とは言えないが、いずれも程々に(何名か寝ぼけている)真面目に取り組んでいる。

 それは組織のボスであるオスカーも同じことで、CDラジカセを背後に立つオスカーは、フィルとシュレイ、オーク達を前にラジオ体操を行っている。服装は白シャツに半ズボンと子供らしい。

 

「健康的な身体は生存に欠かせませんからね。それに貴女達のしなやかな身体を維持する為にも、奴隷でいる限りは毎朝参加してもらいますよ」

 

 電流装置付き首輪を装着しているからか、それとも武装を持たない人間相手に勝てると自負しているのか、オスカーは手足が自由な元米連兵士を前にしても平然としている。

 そもそもフィルとシュレイの周囲には筋骨隆々なオークが勢揃いしている為、身体能力が高かろうとも諦めざるを得ないのだ。オスカーが例の触手の化物だと判った以上、勝てない相手だと解っているし。

 

((言っている事は解らなくもないけど……))

 

 オスカーの熱弁に納得するフィルとシュレイ。確かに動ける体は戦場を生き抜く資本となる。軍人であった彼女達も日々の鍛錬と柔軟は欠かせなかった。

 

 だが2人は思う……オークが真面目にラジオ体操している姿は違和感しかない、と。

 

「オデも最初は馬鹿馬鹿しいと思ってたんだが、ラジオ体操してからは腰が軽くなってよ。グラインドテクニックが磨かれたぜ」

 

「オラなんか射撃のブレが直っただ」

 

「肩コリが解消した」

 

「何その嬉しい結果!」

 

 口々にラジオ体操の成果を伝えるオーク達を横目にフィルは突っ込まざるを得なかった。

 

 

―――

 

 イ・グーの今朝の朝食は……ヨーグルト・ハムとチーズのサンドイッチ・牛乳・トマトサラダ。

 

「……なにこれ」

 

「量多いね」

 

 唖然とするフィルを横目に、分厚く切ったハムとチーズと野菜を挟んだ大きめのサンドイッチに齧りついたシュレイが答える。その目に光は無かった。

 今度は手錠こそされているものの、手錠同士を繋ぐ鎖は程々なので食事の邪魔にはならない。しかもオーク達は時々やらしい眼で胸や尻を見るものの、食事を優先していて襲う気配もない。

 

「食事は朝と夜の二回。その体のラインを維持する為にも必ず食事を取ってもらいます。昼に空腹だったら各自、自腹か自炊です」

 

 三角巾を被りエプロンをつけたオスカーが厨房より現れる。まさかボスが自炊しているとは思わず、フィルとシュレイの顔が作画崩壊を起こした。

 

「あ、まさかとは思いますがアレルギー持ってたりします? 小麦か乳製品の」

 

「変な気遣いをありがとう」

 

 そう答えたフィルはヤケクソだと言わんばかりにサンドイッチに豪快に齧り付いた。

 

「サラダにはシーザードレッシングだな、やっぱ」

 

「あぁん? 胡麻ドレだろJK!」

 

「青じそドレッシングのサッパリ感には敵わねぇべ」

 

「和風ドレッシング取ってください」

 

「シュレーイ!?」

 

 

―――

 

 先日に牝犬プレイを強いられたフィルは、いつか絶対殺してやると心に誓った時もあった……今まさにそれが叶おうとしている。

 

 ありったけの殺意を、この手に!

 

「うらららららー!」

 

「いでででで!」

 

 全身にプロテクターを装備したオークボにフィルの竹刀が叩きこまれる。その竹刀捌きは瞬く間にプロテクターの防御数値を削り、オークボにダメージを与えていく!

 同じプロテクターを装備しているとはいえフィルは小柄だ。反撃の暇を与えず、右へ左へと跳躍してオークボを惑わし、一気に畳みかける!

 

『100Atp(アタックポイント)超過しました。シミュレーションを終了します』

 

「うっしゃー!」

 

 警告音と同時にアナウンスが入って試合終了。結局オークボは一振りもできず完敗、その勝利を喜ぶフィルは竹刀を掲げてガッツポーズ!

 

「あのガキめっさつえぇ」

 

「オークボの旦那ですら勝てねぇとはなぁ」

 

 観戦していたオーク達がそんなことを言う。反逆者用の首輪が無ければこんな呑気な事は言えないだろう。

 

 ここは「イ・グー」の訓練室。元米連の物とあって結構なトレーニングマシンが揃っており、オークボとフィルが使用している戦闘シミュレーションも人気トレーニングマシンの1つだ。

 その他にも、ベンチプレス、ランニングマシン、サンドバック、果てはボルダリングと筋トレやストレス解消にも役立つものばかり。因みにシュレイは一心不乱に、それこそ何かを忘れたいかのようにサンドバックを蹴り上げている。

 

『ふむ、流石はカラドボルグの所有者と言いますか、身体能力が凄いですねぇ。オークボ、まずは耐える事から始めましょう』

 

「へ、へい……チクショウ、ここまで強ぇたぁ思わなかったぜ」

 

「……あのさ、オークボ……さんだっけ? 怒らないの?」

 

 オスカーは社長室で事務処理中らしく、天井から伸びる眼玉付き触手がプロテクターを脱いだオークボに声をかける。

 ボコボコにされて悔しそうではあるが、奴隷の首輪をされているフィルに対してオークボが暴力を振るわないのを不審に思い、恐る恐る質問してみる。

 

「公私混同はダメだってボスがよぉ……まぁ鍛えてっと生存率上がるしな、ワガママ言っていられねぇよ」

 

 そう言ってオークボはフィルの頭をポンポンと軽く叩く。手が大きく厚いので、ドスドス、と音を立てているが。

 子ども扱いされているようでフィルはムっと来るが、散々竹刀を叩きつけた後なのと、今だけは自由にさせてもらっているという現状もあってか、不思議と火山のような怒りはわかなかった。

 

「ま、この後の性処理で少しぐれぇは仕返ししてやっがな」

 

「少しぐらい見直してやろうと思った私の気持ちを返せ」

 

(見直そうと思った時点で負けているよフィル……)

 

 

――

 

 これまでのイ・グーは運動後にシャワーと休憩をし、9時には各自仕事へ向かう。警護・ならず者の取り締まり・情報交換など東京キングダムの治安に少しでも関わる小さな仕事ばかりだが。

 しかしシュレイとフィルという恒久的な肉奴隷が手に入った今、オーク達の性処理は豪華な物となった。

 

「んぶ、ぶっ、んぶぉぉ!」

 

「おら、しっかり咥えろ!」

 

「れる、あむ、んぁ……んれぇぇ~」

 

「げへへ、こっちの姉ちゃんは随分とフェラが上手くなってるじゃねぇか」

 

「仕込んでやった俺らに感謝しろよ?」

 

「オークラはマンコに出すまではフェラさせてばっかだったからなぁ」

 

 二人の牝奴隷はギロチン台に首と両手首を拘束され、前後をオーク達のチンポで満たされていた。調教を兼ねた凌辱ではなく、オーク達の性処理を優先している為にさっさと射精する事が多い。

 犯されているシュレイとフィルにとっては苦しいし恥ずかしいと災難には違いないが、18名全てを満足させれば解放されるので、さっさと射精して欲しいと懸命にオークチンポをしゃぶっている。

 

―べしっべしっ

 

「んぶ、んお、おおぉぉっ!」

 

「ぐへへ、さっきの仕返しだ、おらおら!」

 

 オークボ専用肉奴隷という扱いな為、フィルへの多少の乱暴は許されている。先程の竹刀滅多打ちの恨みを晴らさんと、腰を乱暴に振ってチンポを膣内で暴れさせながら尻を叩く。

 たっぷり吐き出されて頬一杯にザーメンを頬張りながら、フィルは恨めしい目をギロチン台越しにオークボへ向ける。ついでに足蹴にしたいが、足枷で上手く動けないので空振りだ。

 

「オレのザーメン頬ばって睨むフィルたんカワユイよハァハァ」

 

「久々に見るなオーバシのキモオタ風」

 

ふぃふもああなんでふか(いつもああなんですか)?」

 

「おおう咥えながら喋るな阿呆キモチイイぞコンニャロ。オーバシはオタクなんだよ」

 

 昨日の輪姦と本日3人目のフェラで慣れてしまったのか、シュレイはチンポを咥えながら話しかける。お隣でハァハァ言ってるオークがキモいと思った故に。

 因みに腰を大きくグラインドさせると、シュレイは気持ちよさそうに身を揺らしながらフェラを再開、目の前のオークのフェラ講座を受けながら舌で絡めるのだった。

 

 

―――

 

 総勢18名、それぞれ9名のオークの性処理を終えた後の2人はシャワーを浴びて膣内の精液を洗い流した後、専用奴隷の牢屋へと放り込まれる。見張りは留守番組のオーク2名。

 

「く……時代遅れのポンコツの癖に……」

 

「意外とハマるねぇ……!」

 

 牢屋にはスプリング付きのベッド2つに格子窓1つ、ベッドを分かつ遮光カーテンに壁に設置した棚2つ、替えのシャツとスパッツが入った籠など色々ある。

 そして2人が夢中になってやっているのは……中古テレビに繋がれているスーファ●の某赤い配管工カートであった。檻越しにオーク2名も観戦して楽しんでいた。

 

『この後お2人には魔族の種類や東京キングダムにおける勢力図を勉強してもらいますからね。お偉いさんに粗相の無いよう教育します』

 

 天井から伸びるオスカーの触手が声をかけるが、ゲームに夢中になっている2人には聞こえていないようだった。代わりに見張りオークが後で伝えるとの事なので、そのまま目玉触手もゲーム画面を鑑賞し出した。

 

(フィル……あたい、凌辱を除けばココでの暮らし悪くないかなって)

 

(ダメだシュレイ考えたら! 米連の誇りとか女の威厳とかを思い出すより先に、ココでの居心地の良さを考えるとか捕まった身としてどうなの!? しかもまだ半日しか経ってないし!)

 

 ボソボソと互いの心境を明かすフィルとシュレイ。そんな2人の内緒話を耳にしたオーク2名は勝ち誇ったかのようにニヤニヤと笑みを浮かべる。

 

 

イ・グー(ここ)での暮らしは快適だろう……と。

 

 

―――

 

 うーむ、やはりと言いますか簡単には堕ちてくれませんか。流石は米連の戦士といいますか、当たり前といいますか、一日凌辱された程度では簡単に堕落しませんよね。

 経費処理を終えた私ことオスカーは、触手越しに見える2人の牝奴隷を見て考えます。見張りも兼ねていますが、置いてあった●ーファミにハマってます。それでいいのか米連の特殊兵。

 とはいえ私が転生した世界は、私が前世で知っているエロゲーに限りなく近いとはいえ、やはりチョロくは無いようです。対魔忍も魔族も、雑魚を除けばチョロくはないんでしょう。

 

 まぁそれは置いておきましょう。これからの予定を練らなくては。

 

 私が今日やるべきは組織の収入を安定させること、そして依頼主と連絡を取り続ける事だ。

 前者に関してはドローンの残骸と一日凌辱した米連兵士を売り出しに出かけたオーク達に任せている。相手は信頼のおけるノマド業者なので心配はいらない(ちょっとケチですが)。

 問題は後者だ……倍出すとか言っておきながら未だに連絡が取れない。応答しないのではなく繋がらないのだ。ワザと出ていないのか、それとも途中で殺されたのか……そこんとこ解らない。

 前払いだけでも貰えただけラッキーと考えるべきか……そう考えて社長椅子に体重を預けると、机上の受話器が鳴った。内通用の電話だ。

 

「私です」

 

『オークボでやす。ボスに面会を求める客人が来てやす』

 

「こんな時間に珍しいですね……解りました、通してください。因みにどのような客人で?」

 

『そ、それがでやすね……』

 

 何やら歯切れの悪いオークボ。心なしかいつも以上に緊張しているような……それだけ強そうな客人なのだろうかか?ちょっと怖い。

 

『ノマド本社のイングリッドと名乗ってやした。ありゃ本物の、魔界騎士イングリッド様でやすぜ』

 

「Oh……」

 

 

 

 訂正。滅茶苦茶怖くなってきました。

 

 

 

―――

 

 少し狭い客室に配置されたオークボとオーハラの心は一致している……早くこの場から逃げたいと。

 

 2人の眼前にはソファに腰かけるオスカーの後姿。背筋をピンと伸ばしているが、首筋には冷や汗が浮かんでいる所を見ると緊張しているようだ。

 そのオスカーと机を挟んで対面しているのは、薄紅色の長髪に褐色肌の魔族……かの有名な「魔界騎士」にして「エドウィン=ブラックの右腕」ことイングリッド。今は客用のソファに悠々と腰かけ、此方の機会をうかがっている。

 

 東京キングダムで相当な知名度を誇る魔族・イングリッド。その忠誠はエドウィン=ブラックにのみ捧げられ、ノマドに敵対する数多を炎で屠ってきた魔界の剣士。

 そんなノマドの幹部が、このような小さな組織に居るのか。そして何故、自分達を威嚇するように見ているのか。

 オスカーもオーク2名も冷や汗が止まらない。できればこのまま事を終わらせたいが放っておけば何を言われるか解らない……そう思ったからか、イ・グーのトップとしてオスカーが口を開く。

 

「改めましてイングリッド様、我々のような小さな組織に、どのようなご用件で参られたのですか?」

 

 挨拶と自己紹介は既に済ましていたので、なるべく自然体を崩さないようオスカーは問いかける。

 するとイングリッドは眉を顰める。何かやったのかとオスカーはピクリと反応するが、彼女は面倒くさそうに小さな溜息を零し、言葉を紡ぐ。

 

「先日、米連の特殊部隊がノマドの傘下を襲い、貴様らが防衛の依頼を受けたと報告を受けた。これに相違は?」

 

「……ありません」

 

「では、傘下のトップが奪った米連の新兵器を貴様らに横取りされた、という報告に相違は?」

 

「……? それは違います。我々の到着時には依頼主は逃走中で、その時間稼ぎを依頼されました。我々が略奪した米連の武装や人材は我々の取り分である事も了承しました」

 

 イングリッドの凛とした佇まいと声色に惚れ惚れしつつも、オスカーはしっかりと彼女の問いに応える。

 元々イ・グーに依頼された内容は鹵獲であったが、到着した頃には米連の襲撃を受けていて、依頼主は逃走するから守れと言われたのだ。

 元よりイ・グーにとっての最大の目的は略奪。略奪の機会と品の権利さえ得られればそれだけで儲かり物なので、依頼内容の変更については問題なかった。

 

 しかしまさか上司に嘘の報告をするとは……そう思うとオスカーは、依頼主への怒りを腹の中で煮えたぎらせた。

 

「やはりか……安心しろ、奴は此方で始末した。余りにも粗雑な言い訳ばかり並べてきたのでな……」

 

 イングリッドは忌々し気に言葉と悪態を吐く。しかし当たり前のように始末とか言っちゃうとか、ノマド怖い。

 

「格下が起こした不始末とはいえ、正当な働きに応じた報酬を支払わないのはノマドとして恥だ。金は後日、口座に振り込んでおく」

 

「それはありがたい! 感謝いたします」

 

 思わず深々と頭を下げるオスカー。前払い金だけでは心もとなかったので嬉しかったのだ。だが顔を上げると、イングリッドは変な物を見るような目でオスカーを睨んでいる。

 

「……貴様は少し軽率すぎる。貴様も組織のボスなら軽々しく頭を下げるな」

 

「あ、はい……」

 

 完全な悪という訳でもないが、イングリッドは厳しい。騎士の称号を持つ魔族なら当然と言えば当然か。

 

「次の要件だが……件の新型兵器とやらを見せてもらおう」

 

「そうおっしゃると思い、用意させてきました」

 

 即座に微笑みと共に応じれば、客室のドアにノックが掛かる。入るよう促せば、米連の兵器「カラドボルグ」を持ったオークの姿が。イングリッドが客室に来ると聞いて事前に頼んだのだ。

 オークはテーブルにそっとカラドボルグを置き、その柄をイングリッドが持つ。流石は剣の使い手なだけあって、カラドボルグは軽々と持ちあがり、その刀身を眺める。

 

「……成程」

 

 何度かカラドボルグを傾け様々な角度から見た後、イングリッドは何事も無かったかのように再びテーブルの上に置いた。何が成程なのか、何故興味が薄いのかとオスカーは首を傾げる。

 

「オークを斬り殺しやすくなる程度の玩具も当然だな……あの者め、このような物の為にノマドから金を毟り取っていたのか」

 

 先ほどよりも忌々し気に眉を顰める。その表情からは怒気と殺気が入り混じっている為、オークどころかオスカーですらビビってしまったほどだ。流石イングリッドさんやで。

 するとイングリッドは胸ポケット(ぽよんと変形してオーク達の視線を集めてしまった)から何かを取り出し、それをテーブルに投げ出す。どうやら写真のようだ。

 

「話はこれで最後だが……ここ最近、東京キングダムを中心にノマド傘下の娼館や人身売買組織に襲撃……いや窃盗事件が相次いでいる」

 

 カラドボルグを寄越せと言われなかった事、怒りが此方へ向かわなかった事に安堵の溜息を洩らしつつ、オスカーはテーブルに広がった写真の内の一枚を手に持って見る。

 

「窃盗事件……噂の魔族怪盗ですか?」

 

 オスカーは写真に写っている人物……完全にカメラ目線でウィンクしている魔族の美女を眺めながら口を開く。

 

 魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントム。人身売買組織を中心に、商品である美女を盗んでいく女怪盗。

 

 襲われた組織の人間は彼女の手によって幻や催淫に侵され、盗まれた美女達はより淫乱となって東京キングダムに放たれるという傍迷惑な怪盗だと、情報通であるベルベットから聞いていた。

 いずれの写真もカメラ写りが良く、まるでノマドを挑発しているかのようである。余裕綽々な表情から見ても、余程の自信家か無鉄砲な馬鹿としか思えない。

 

「そうだ。未だ捕らえていないとなればノマドとしての沽券にも関わる為、こうして情報を拡散させている」

 

 イングリッドとしてはライバルであるノマド幹部が1人・朧を出し抜く目的もあり、ノマドの被害を抑える為にも幅広く情報を集めているらしい。

 

「我々ノマドは貴様らの働きを多少だが評価している。今後も働きを期待している」

 

 「多少だが」の部分に力が入っているのは気のせいだろう。それよりもオスカー達は、ノマドの幹部に評価されている事に感激していた。

 そのままイングリッドは立ち上がり「では失礼する」と言って客間を後にした。その後ろ姿でさえ凛々しい何かを、オスカー達は感じ取っていた。

 

「すげぇですぜボス! ノマドの幹部に認められちまったぜ俺ら!」

 

「驚きですねぇ……」

 

 騒ぐオーク達に対し、オスカーの気持ちはホッコリしていた。小さな組織で細々と暮らしていたつもりが、いつのまにか東京キングダムの支配者に少しながら認められていたとは。

 ふとオスカーは手に持っていたロージィ・ザ・ファントムの写真を見る。

 

「……魔族怪盗、ねぇ」

 

 魔族は欲望に忠実とはいえ、人身売買組織から人を攫う……いや盗むとは変な魔族だ、とか思っちゃったり。

 いずれにしても、あのイングリッドに評価され、女怪盗の存在を知った以上、頑張って運営していかなければと改めて気を引き締めるオスカーであった。




●本日の成果
・依頼料の後払い分
・ノマドの評価
・魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントムの出没情報

因みに本日の夕飯は具沢山シチュー(お代わり自由)にバケット、デザートにプリン。

フィル「エロい芸を仕込まれて傷ついた心に沁みるよ……美味しいよ……」
シュレイ「あたいはお尻の穴がヒリヒリするよ……」

イ・グーはボスの意向により健康的な生活を心がけています。変な組織ですね。

フラグになるかどうかは別として、ロージィえろかわ。

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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接近:月影永夜

●本日の予定
・イ・グーの仕事探し

●登場する原作キャラ
・月影永夜(対魔忍R)

 今回もエロは控えめ。基本的にフィルとシュレイがどうなったかの報告がメイン。
 にしてもソシャゲをやっているとはいえ、創作意欲が結構沸いてきます。皆さんの評価もありがたいです。
 殆どが対魔忍シリーズに相応しくない温いエロと戦闘描写ばかりですが(汗)


 イングリッド様に(多少でも)評価され、魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントムの出没を知ってから1週間後。ロージィの被害は私達の居る区画には届いていない様子。

 ドローンの残骸と米連の肉奴隷を売り払い、ノマドからの報酬(口封じもあってか少し割高だった)を得たことで少しは余裕が出てきました。東京キングダムでは人間界に出回るマトモな食材が高額なのだが、アネモネ嬢の酒代が予想以上にね、高かったんですよ……。

 肉奴隷2名追加されたとはいえ、性処理が安定して行えるようになった事でオーク達の志気は上々、ノマド幹部に認められた事も伝わって派遣仕事への精も出て良い事尽くしです。良き哉、良き哉。

 

 そういえな肉奴隷ことフィルとシュレイの、その後はといえば……。

 

「わ、わん……わんわんわんっ!」

 

「んだよガキ犬。今ボスと打ち合わせしてんだからチンポは後回しにしやがれ」

 

(うぅ……やっと人前でもワンワンって言えたのに褒めてくれない……)

 

 社長室……つまりは私の私室にはオークボと、彼の足元で全裸四つん這いになっているフィルの姿がある。彼の調教の軌跡か、白い肌には何本か鞭の痕が残っていて痛々しい。けどエロい。

 フィルはオークボの気を惹こうと足元をグルグル回っていますが、オークボは私の前だからか無闇に相手せず足を振って彼女を追い払うので、その度に彼女はしょんぼりしてる。可愛い。

 目玉付き触手を床を這うようにコッソリと伸ばせば、フィルの股間は濡れており、尻尾付きバイブの弱い振動を受けてピクピクと尻が震えている。やっぱりエロい。

 

 まだまだ羞恥心が勝って牝犬に成り切っていないとはいえ、随分とオークボに従順になってきましたねぇ、このピンク少女。訓練でも大分デレが入ってきたし、総合的に見てエロ可愛いです。

 今では自然と尻尾バイブを受け入れるようになり、人前でも片足上げ放尿をするようになったと聞きました。オークボの飴3割・鞭7割の調教が良い感じに働いているようですね。

 お手・お座り・チンチンと犬の基本芸も覚え、私達に披露しました。簡単な芸でも育ち盛りの女体がやるとエロいですねぇ、やる度に羞恥心で赤くなりますが、同時にアソコも濡れちゃいますし。

 

「良い感じに調教できているようですねオークボ。初の専用奴隷にしては素晴らしい成果ですよ」

 

「げへへ、ドッグランの先輩方のおかげでやすよ。こいつぁ見た目以上に頑丈で苛め甲斐がありやすしね」

 

 そういってオークボはしゃがみ込み、フィルの頭と尻を撫でる。フィルは抵抗の素振りも受けずにオークの大きな手を受け入れ、嬉しさと羞恥心で小刻みに震えています。

 近い内に組織外のオーク達に輪姦させることを考慮し、最終的にはドッグランの魔犬に獣姦させるのだとか。完全な牝犬になったら、イ・グーでの生活リズムを変える必要がありますかねぇ……。

 

「シュレイの方も調教は順調のようです。最近のお気に入りはパイズリだとか」

 

「へい。あっしも混ざったんでやすが、中々に良い乳してやしたね。パイズリは俺らの間じゃ人気っすよ」

 

 シュレイのオッパイを思い出したのかオークボの口から涎が垂れる。胸の差を自覚しているのか、オークボの脛に頭をゴリゴリと押し付けているフィルの姿が。可愛い。

 

 奴隷というより肉便器扱いされているシュレイは、最近になってリング状の乳首ピアスを付けられ、首輪だけの事実上自由な状態でも進んで性処理を行うようになりました。

 徐々にオークの媚薬成分に侵された……というより、性処理はイ・グーでの仕事の1つ、と捉えてきたようです。勿論、媚薬効果もありますが、後者の意味合いが強く感じるのはなんでだろう……。

 

 アナル開発もされたシュレイは3つの穴とオッパイ、手コキ好きなオーミチの教育もあって一度に大勢のオークを相手するようになり、輪姦が基本となってます。

 特に彼女の性感帯はオッパイらしく、パイズリや乳首責めが大好きになり積極的にオッパイで奉仕してオーク達を楽しませている。オッパイは正義ですね(キリッ)。

 初め辺りこそ体力切れを考慮して凌辱は控えめにしてきましたが、毎日定期的に犯されれば慣れて体力が付くというもの。毎日運動しているおかげもあってスタイルも維持できてます。

 

 今ではシュレイは性処理奴隷として、フィルは牝犬奴隷としてイ・グーで重宝しています。

 そして1つ解った事があるが……そう簡単にアヘ顔やイキ堕ちは晒さない。ゲームとは違うね、やっぱり。

 

「ボスも忙しいのは解りやすが、肉奴隷を飼ってみたらどうです? 楽しみが増えますぜ」

 

「皆さんが書類仕事をできるようになれば考えれるのですが」

 

「すいやせんアッシ文字を見ると禁断症状が」

 

 禁断症状(睡魔)が出るんですね解ります。マシな理性と知性を得ても書類仕事は全然ダメですねオークってば……。

 この身体の何が良いかと言えば、情報処理の速さですね。触手にも目玉を生やせるからか一度に色々な物を見ても平然と処理できるのが一番の利点です。前世じゃあり得ないぐらいに文字が読めて処理できます。すげぇ。

 なので組織運営を任される者として、私は常に書類と格闘しているのです。仕事が忙しくて性処理している暇が無いというか……だからアネモネさんと性的に遊ぶと暴走するんですよねぇ……。

 

「……肉奴隷かぁ」

 

 ゲームでは憧れだったけど、今の生活と組織を維持したいという欲求がある以上、その願望は薄れつつある。これはこれで充実しているから良いんですが。

 それでも自分は魔族で、略奪を繰り返し人間を奴隷に仕立てるような外道だ。人間としての自我は完全に捨て、魔族としての生涯を歩む。変わり者には違いないけど。

 

 あー、自分用の肉奴隷とか欲しいなぁ。いつか手に入るかなぁ。

 

「……ところでなんの話をしていたんでしたっけ?」

 

「対魔忍がまた忍び込んでるって話でやすよ」

 

「そうでしたそうでした」

 

 脳内で愚痴ってないで仕事探そ。

 

 東京キングダムの外れの森で目撃情報及び殺傷事件があったんでしたよね。犠牲者は全て魔族で、情報収集に適した魔族も何人か討たれたらしい。

 だからか、その森に近い施設や企業の警護からの依頼が出回っている。私達イ・グーもその警護任務にあたろうかと各種依頼書をテーブルの上に広げているんでした。

 

 この仕事とかどうだろうかと話し合っている中、ふと視界にある物を捉えた……白くて小さな蜘蛛だ。

 

「あ、アネモネ嬢の使いの者ですか」

 

『ご無沙汰しています、オスカー様』

 

 白い蜘蛛が喋ったが、私達は特に気にせず……あ、テーブルの上に喋る蜘蛛が出たと知ってフィルが威嚇してた。まんま犬だね犬、わはは、蜘蛛が嫌いなのかねチミ。

 この白い蜘蛛は時々私達の処へ来る、蜘蛛姫アネモネ嬢の配下だ。小さいが故にあらゆる場所から現れ、要件を伝えに行く伝令である。こういうの羨ましい。

 

「貴方を使いに出したということは、我々イ・グーに用件が?」

 

『その通りでございます。実は……』

 

 

―――

 

 

『我が主、アネモネ様の屋敷の警護をお願いしたいのです』

 

『連日、東京キングダムの外れの森にて、対魔忍の目撃情報が寄せられているのは御存じですか? 察しの通り、我らの姫君の屋敷はその森の中に建っており、暗躍する者にとって拠点として役立つ位置にあるらしいのです』

 

『その為か、何度か対魔忍が我らの屋敷を襲撃してきました。殆どは返り討ちにしましたが、日に日に連中の数は増えていく一方。加えて噂を考慮すれば、此度の対魔忍は相当の手練れを連れていると予測されます』

 

『アネモネ様は万が一を考え、貴殿らイ・グーの力を借りたいとの事です。……姫様を凌辱した事への無礼はともかく、我々シモベ一同は貴殿を信頼しています。報酬は支払います故、何卒アネモネ様をお守りください』

 

 

―――

 

 魔を討つ存在・対魔忍にとって、蜘蛛姫アネモネの住まう屋敷は、東京キングダム侵入の為の足掛かりとして是が非でも欲しい拠点であった。外れの森に位置する故にノマドからの介入も少なく、深い森は隠密行動や密輸ルートに打ってつけだ。

 しかし屋敷と周辺は蜘蛛魔族の巣窟も同然。巨大な物から米粒サイズまである蜘蛛達は独自のネットワークで索敵網を展開し、侵入者のあらゆる情報を蜘蛛姫に伝えている。何度も奇襲を仕掛けようとし、逆に網に掛かってしまった犠牲者は数知れず。

 

 欲を張った対魔忍は、ある助っ人を投入することで解決の糸口とした。女対魔忍が1人、月影永夜である。

 

 彼女の持つ邪眼・月影は魔を看破する能力が備わっており、大小様々な蜘蛛魔族の位置を見極め、僅かな抜け道を探り出す事ができる。さらに彼女は視力を除いた感覚も異常なまでに発達している為、見えずとも蜘蛛の糸を掻い潜る事も可能だ。

 看破能力に秀でた彼女が先頭を駆けるだけで必要最低限の暗殺に抑えきれる為、後続の対魔忍達が続々とアネモネの住まう屋敷に接近していく……周囲に罠を張り警戒しているはずの蜘蛛魔族の目を欺きながら。

 

「やっと此処まで来たか……」

 

「月影様、ご協力感謝いたします」

 

 植物を操る木遁の術を使用する女対魔忍達は、光の無い目で眼下にある屋敷を見つめ続けている女対魔忍・月影永夜に感謝する。彼女らは木々の枝に留まっており、いつでも飛び出す事が出来る。

 

「……我々の任務は蜘蛛姫アネモネの抹殺と屋敷の占拠だ。それが完了するまでは油断するな」

 

「はっ」

 

 永夜の忠告に素直に応じる対魔忍達。森の中故に木遁の術・風遁の術を扱う現在の部隊に有利ではあるが、狙う先は蜘蛛と淫魔の魔族が集いし館。凶悪な魔族故に油断はできない。

 そして屋敷の主たる蜘蛛姫アネモネは相当な実力者。彼女から逃げ切った生き残りは名うての対魔忍ばかりであり、特殊な糸によるエナジードレインだけが全てではないと物語る。

 邪眼・月影によって微かに見える気配からも解る……盲目の目に映る暗闇の中、蜘蛛魔族や淫魔らしき赤い揺らめきとは別格の、濃厚な白い揺らめき。仲間と囲んでも相打ちできるか怪しいレベルだと永夜は悟る。

 

 故に月影が狙うは、蜘蛛姫アネモネへの特攻。その他一切を無視し邪眼で急所を看破、一瞬の内に穿つ。その為にも、屋敷に突入し、強襲対魔忍と木遁使い・風遁使いが敵を錯乱する機会を伺うべく時を待つ。

 

 

「……っ!?」

 

 

 不意に、永夜の全身に悪寒が走る……極度の低温による鋭い痛みに似た感覚が全身に行き渡り、得体のしれない恐怖と混乱が襲い掛かった。

 

「つ、月影様?」

 

「おい、あれを見ろ……増援か?」

 

 大袈裟なまでに全身を痙攣し出した永夜を不審に思った風遁使いが声を掛けるが、別の対魔忍が注目するよう促す。

 半分は震え出した永夜を、半分は屋敷の前で停車した武装車両に注目が集まる。武装車両から出てきたのは武装オーク数名、それから小さな子供だ。

 

「あのオーク……普通のオークよりはやるようだ。しかしあの子供は一体……?」

 

「なんなのだ、あの子の異常な気配は……有り得ない……!」

 

 武装オークの前に立ち屋敷のドアにノックする少年に疑問を持つのが大半だが、その少年から異常な程の揺らめぎを永夜は邪眼を通じて感じ取っていた。

 永夜の邪眼は敵の実力を測る事ができる。彼女自身の優れた生存能力と隠密行動もあって経験も積み重なり、その精度は高いレベルに達している。

 幾度となく魔族を観てきた彼女だが、能的に身震いする程の魔族は片手で数えられる程しかいない……つまりはあの少年がそれ程までに恐ろしい魔族だということ。

 

「月影様が此処まで怯えるとなれば……一度撤退するか?」

 

 あの集団は屋敷の警護に当たるらしくオーク達が屋敷の周りを警戒し出した。少年は本丸の護衛なのか、淫魔メイドに導かれ屋敷の中へと入っていく。

 身震いが収まるも呼吸が落ち着かない永夜と、特殊な能力を持たない強襲対魔忍ですら解る微弱で悍ましい気配に当てられた事で、退却を考慮する。

 

 しかしそれに待ったの掛けたのは……その気配に当てられたはずの永夜だった。

 

「……いや、私は大丈夫だ。……蜘蛛魔族の位置が変わっている。無事に抜けられるか怪しい上、抜けられたという事実を知った連中は更なる警戒網を敷く可能性も考えられる」

 

「では……」

 

「此処まで来たのだ。やるしかない……ついてきてくれるか?」

 

 永夜自身も覚悟を決めたのか、忍者刀の柄を握る手に力が籠り、盲目でありながら周囲の仲間達に振り向く。

 

『承知』

 

 戻れぬというのなら最後まで。元より、犠牲を払ってでも蜘蛛の姫君を討つ……即ち永夜の活路を開くが彼らの役目。そしてコレまでの犠牲があってこその別の対策(・・・・)もある。

 ならば断わる理由は無い。全員が頷き、いつでも突入できるよう足に力を籠め、各自の向かうべき先に意識を剥ける。彼らの意気込みを察知した永夜は強く頷く。

 

 

 

「これより、蜘蛛姫アネモネを討つ―――作戦、開始」

 




 次回「襲撃:月影永夜」へ続く。

 今回は前振り。次回は戦闘+凌辱に持って行きたいなぁと思っています。

 他の対魔忍SSを見ていると、自分の戦闘描写及び戦術の貧弱さを実感します(汗)
 まぁ対魔忍シリーズのPCソフト版は全然プレイしていないんですがね(汗)

 それでもなるべくキャラを出したいので、登場する原作キャラはソシャゲで所有しているキャラが中心になります。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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凌辱:月影永夜

●本日の予定
・蜘蛛姫アネモネの護衛

●登場する原作キャラ
・月影永夜(対魔忍R)

 今回は久々にガッツリとしたエロス。前半の戦闘描写で後半ちょっと手抜き間がありますが、ガッツリ(っぽい)エロスです。

 触手・鞭打ち・媚薬・拘束要素あります。苦手な方はご注意ください。


 さて、対魔忍による蜘蛛姫アネモネ襲撃を前に、配置を確認させて貰おう。

 

 月影永夜の邪眼に映るオスカーの気配こと禍々しい紫の陽炎。魔の強さと揺らぎの濃淡が比例する以上、濃密な強さを持つあれ(・・)が白い揺らめぎを放つアネモネと並べられると厄介だ。

 よってオスカーが屋敷に乗り込んだのを切欠に、月影率いる強襲部隊は動き出す。他にも武装オークというイレギュラーが存在しているとはいえ、本丸を狙う事に変わりはない。

 屋敷の周辺の木々―徘徊する蜘蛛魔族の視界に入らない木を選んでいる―には強襲・斥候・風遁使い・木遁使いが配置されている。忍具の確認も完了、今は姿が見えぬ月影の突入準備も出来た……後は合図を待つだけ。

 

 対するアネモネの配下とオスカーの配下……淫魔と武装オークの取った陣形はスリーマンセル。お互い仕事と上司の関連上、いがみ合いは多少あれど互いのスペックを理解しあっているが故、警備に支障は出ない。

 武装オークコンビの内1人はタワーシールドを装備している。オスカーが生存能力を上げる為にと配備し、スリーマンセルを組ませたオークの1人に体を覆える程の盾を持つよう指示したのだ。淫魔は大袈裟だと笑うが、オーク達は至って真面目だ。

 また、車程もある大型の蜘蛛魔族は屋敷周辺の木々の中に潜んでいる。周辺の警戒は勿論、いざとなれば屋敷に向けて跳躍する事も可能だ―――尤も、月影の邪眼によって看破された為、包囲網を潜られてはいるが。

 

 最後に屋敷内。此処にはアネモネのメイドや給仕である高位淫魔族が多数おり、アネモネは2名の淫魔メイドを侍らせて二階の自室に、オスカーは執事長を名乗る淫魔に案内されて階段を登っている。

 蜘蛛姫アネモネは(頭では思っていないが)友人が来ることを楽しみにしており、オスカーは依頼なのだからと気を引き締めつつもドキドキしていた。いずれも、下手をすれば隙を突かれても可笑しくはない。

 

 オマケとして屋敷の門前に置かれたイ・グーの武装車両。レーダーは起動しているが対魔忍が映らないので、通信オークのオータは呑気に昼寝をしていた。監視あるある?

 

 襲撃の準備は万全。警備の人数は良し。ターゲットと護衛は少し慢心気味。月影の姿は無い。

 

 

 

―さぁ、対魔忍と魔族の攻防が始まる。

 

 

 

―――

 

 今現在、屋敷の正面では木の葉と突風で出来た刃が嵐の如く魔族達に襲い掛かっていた。

 

「げぎゃぁぁっ!」

 

「くっそぉ! オーエダがやられた!」

 

「オメェ、爆乳の肉奴隷を手に入れてオータニに自慢するんだって夢見てたじゃねぇか!」

 

「勝手に殺すな! イデデデデ!」

 

「ふざけている場合か! ええい蜘蛛達は何をしている!」

 

 風遁使いと木遁使いが放つ豪雨の如き風と葉の刃が飛び交う中、タワーシールドを一列に並べて防ぐ魔族達。既に数名のオークや淫魔に深い斬り傷を負わせており、救護に当たっていた。

 それでもオークと淫魔はシールドの合間からマシンガンや魔弾を放つも、俊敏に飛び交う対魔忍には無力。だがタワーシールドの装甲が予想以上に厚いからか破く事は出来ず、攻めあぐねている。

 

 魔族側も対魔忍が正面突破を仕掛けるとは予想していなかったのか、周辺の魔族を集めてタワーシールドの数を増やし壁を築く。武装オークの数も揃ってきたので弾幕も厚い。

 防御に徹しているのは蜘蛛魔族の応援を待っているからだ。戦闘が始まって数分も経っていないが、木遁使いの植物操作により妨害されている蜘蛛魔族の到着が待ち遠しくなっている。

 

―強力な風遁・木遁を前にした彼ら魔族は気づかない。この苛烈な襲撃が陽動でしかないことと、屋敷の窓から煙が出ている事を。

 

 

 

 一方、外側の魔族が一点に集められた事によって手薄となった警備を突き、屋敷内に侵入。斥候と強襲忍のみだが、入ってからの行動は素早い物だった―――廊下に大量の煙玉を、各自一斉に投げ入れたのだ。

 

「げほっ、げほ……オスカー様、早くアネモネ様の……ぐぁっ!」

 

「げっほ、いだ、痛い痛いっ!」

 

 いかに魔族と言えども五感の幾つかを封じられては戸惑いもする。マスクで覆われている斥候と強襲忍者は煙で満ちた廊下内でクナイを投げ、煙たがっているオスカーと執事長を執拗に攻撃する。

 オスカーは半裸になりつつ触手を生やすも、突然の爆発の混乱が未だに残っており態勢を立て直しきれないでいた。仕方なく太い触手で身を包むも、鋭いクナイが次々と刺さる。

 この煙玉による奇襲と攪乱が成功したのも、位置を特定できる邪眼あってこそ。そして幸いなことに、オスカーは触手を使った肉弾戦が主。魔術を扱える淫魔の執事も強襲忍者の鉄爪で黙らせた以上、煙に紛れた対魔忍を見つけ出す事は不可能に近かった。

 

「痛い……っつってんでしょうが!」

 

 だが物理で攻めるのがオスカーである。上半身の衣服を完全に破く羽目になるが、人ほどの太さとその倍以上の長さを持つ触手が飛び出し、前後に向け触手の束を乱れ打つ。

 分厚い触手は壁となって煙の中を突き進み、その勢いと重さによって衝突した対魔忍達は吹っ飛ぶも、触手は逃さないとばかりに対魔忍どもに巻き付き、床が陥没する程に叩きつけた。

 

「ごほっ……アネモネ嬢っ!」

 

 手応えを感じたオスカーは有り得ない方向に曲がった対魔忍達を投げ捨て、煙に苛まれつつもアネモネが居るであろう個室に急ぐ。クナイの傷は既に修復されていた。

 触手を引っ込め、脳内の構図を思い出しながらアネモネの部屋を目指すオスカー。何度か訪れている為、煙の中でもアネモネの自室へ一直線に向かえる。

 

 

 

 オスカーと執事長が対魔忍の煙玉に見舞う数秒前、屋敷の門前での騒ぎに気付いたアネモネが自室から出ようとした時……彼女達は現れた。

 

「な―――」

 

 何者じゃ、と叫ぶアネモネよりも先に指先が向けられ、月影永夜と強襲忍者は懐から取り出した玉を床に叩きつけ―――室内を強烈な閃光で包み込んだ。

 強烈な閃光をモロに食らった事で流石の高位淫魔もアネモネも怯んでしまうが、アネモネは関係ないとばかりに糸を五指から解き放つ。人並外れた条件反射と銃弾の如く飛ぶ太い糸が、両脇の対魔忍を壁に激突させる。

 

 しかしそれよりも早く動いたのは、邪眼により指先に集中された魔素を読み取り、糸が射出されるよりも先に地を這うように跳躍、魔力糸の光線を掻い潜った月影だ。

 蛙を押しつぶしたような声が耳に届くにも関わらず、月影は跳躍速度を維持したまま短刀を左右の淫魔メイドに投擲。メイドの核を貫き瞬く間に命を奪う。

 

 残すはアネモネ。肉薄しているからこそ見える、白い陽炎の中に浮かぶ赤い点―――その魔族の急所を射抜くべく本命の忍者刀を2本とも抜く。

 目が開けぬアネモネは指先から伸びる糸を切り放し、自身に向けて糸による防護壁を築こうとするも、既に眼前にまで月影が迫っている事に気づいていない。

 

 そのまま忍者刀は、アネモネの命を刈るべく急所を―――。

 

―バギャァンッ!

 

 突如として壁を貫いてきたのは、蛸の目を生やした紫色の触手。その太さに似合わぬ豪速で月影を斜め後ろから突き飛ばそうとする。

 だが月影は邪眼の範囲外とはいえ、対魔忍足り得る身体能力、持ち前の優れた感覚と反射神経、更には邪眼の弱点を補うべく磨かれた経験則に従って急停止。触手の軌道に沿って体を側転するすることでコレを回避した。

 そのまま月影は回転の勢いに応じて着地、触手は困惑しているアネモネを中心に螺旋を描き、触手の本体であるオスカーが壁の穴から姿を現した。

 

「アネモネ嬢、御無事で!?」

 

「目が見えぬ!」

 

 未だ失明中らしくアネモネは慌てた様子だが、オスカーは右腕の触手でアネモネを守り、左腕の触手は枝分かれして月影に向けられていた。既に触手は獲物を定めたように鎌首を擡げている。

 一方で月影はオスカーから見て右側……螺旋を描く触手に守られたアネモネの隣で、いつでも跳べるよう忍者刀を構えながら姿勢を低くしている。しかし表情は険しく、アネモネとオスカーを頻繁に見比べていた。

 

「もはやこれまで……っ!」

 

 すると月影は意を決したように懐―爆乳の谷間―に手を入れ、即座に何かを投擲した。オスカーは身構えるが、触手の目玉はそれがクナイであると察知し……まったく見当違いな処へ飛んでいった。

 それは壁に激突し赤い染みを滲ませる対魔忍の腰の両側につけられた竹筒に刺さり、クナイにつけられた爆薬に点火され……。

 

 

 

―ドゴォォォンッ!

 

「な、なんでぇっ!?」

 

 タワーシールドを構えるオークの1人が、屋敷から響く轟音に驚いて声を上げる。遅れて他のオークや淫魔、怪我人も振り向いて絶句する。何せアネモネの自室を始め、二階の窓という窓から、黒い煙が文字通り爆発するように溢れ出たのだから。

 それを見たのは対峙していた風遁使い・木遁使いも同じらしく、それを合図に自身らの後方を取り囲んでいる大型の蜘蛛魔族を潜り抜け、逃走を開始した。

 

「アネモネ様が!」

 

「急げ!」

 

 蜘蛛魔族はすれ違った対魔忍を捕らえようとするよりも先にアネモネを心配して屋敷へと向かう。その目的もあったのか、対魔忍側も下手に手を出さず逃走に徹していた。

 淫魔やオーク達も己の主を案じてか、次々と窓から爆発を起こす屋敷に突入。黒い煙と白い煙で満ちた空間に咳き込むオークを置いて、淫魔達が先に二階へ向かう。

 

「アネモネ様ぁっ!」

 

「ここにおるわ!」

 

 叫んでも意味は余りないと思っていたが故に、階段から己の主の声が聞こえて驚いた淫魔達。煙から出てきたのは、触手をうねらせるオスカーと、その触手に抱きかかえられたアネモネだった。

 触手に抱かれているアネモネ、そして下半身が蛸となっているボロボロのオスカーは、2人そろって不機嫌そうだった。オーラも溢れている為、主君への心配も忘れた部下達が戦く。

 

「あやつら……よくも妾の屋敷を爆破してくれたのぉ……」

 

「再生能力がなければ即死でしたよ……」

 

 アネモネを仕留めきれなかった時の保険だったのだろう。屋敷に侵入した対魔忍達は、揃って我が身を犠牲に抱えていた爆薬に点火し、屋敷を爆破させた。

 だが魔族界きってのガチタンたるオスカーは耐えた。アネモネを幾多もの触手で守り、自分は再生能力を盾に爆発に飲み込まれながらも生き延びたのだ。

 

 オークも淫魔も蜘蛛も己の主が息災であったことに歓喜する中、アネモネは触手から降り立ち、部下に消火作業に入るよう命ずる。オーク達は怪我をした者の救護に当たった。

 オスカーは再生中なので平気だと苦笑いするも触手形態は解かず、何かを巻き取っている触手を解く。するとそこから粘液と共にドシャリと音を立てて、オスカーの目の前に落ちる。

 

「しかしオスカーよ……何故この者を生かすのじゃ?」

 

 肌の傷を再生するオスカーを一瞥したアネモネは、忌々し気に地面に転がったソレ(・・)を蹴りつける。

 

 それはアネモネを狙った対魔忍―――月影永夜だった。アネモネとは違い触手の粘液にまみれているが、強く巻き付かれた事で骨を折られ呻き声を上げようとし、自害防止の為に注入された粘液を口から吐き出す。

 消火作業と救護作業に当てられていない淫魔達が粘液まみれの対魔忍を見て驚き、アネモネを狙い屋敷を爆破した存在だと解るや否や、冷たい殺意が降り注ぐ。しかしオスカーは手でそれを制した。

 

「何って……決まっているじゃないですか、アネモネ嬢」

 

 オスカーは穏やかな笑みを浮かべてはいる……しかしアネモネはその笑顔の裏にある邪悪な何かを悟ったか、疑問や怒りを抱くより先に愉悦感を覚えた。

 オスカーは必死にもがき咳き込む月影に、非道にも追い打ちをかけるようにその爆乳を踏みつけた。

 

「ごばっ、あがぁぁっ!」

 

「私達を怒らせた罰を与えませんと」

 

「……流石は我が友よな」

 

 まるでボールを蹴る子供のように無邪気な笑みを浮かべながら、オスカーは月影の爆乳を何度も蹴り上げる。その度に月影は粘液を吐き出しながら悲鳴を上げるが、その蹴りは止まる気配がない。

 胸を蹴り続けるオスカーを見る蜘蛛姫アネモネは、嘲笑を浮かべる淫魔達を背後に三日月のような笑みを浮かべる。

 

(私は……私は……っ!)

 

 そんな邪悪な気配を醸し出す2匹の魔族に戦慄を覚える月影。逃げる事も抵抗する事も死ぬ事も許されぬ状況の中、いかに生き延びるかを必死に考えるのだった―――それが無駄な事と気づかぬ振りをして。

 

 

 

―――

 

 夜―――鎮火されたアネモネの屋敷の門前で、月影永夜の拷問が行われていた。

 

「ひぃぃぃっ! くひぃぃぃっ!」

 

「こんな強力な媚薬よく持っていましたねぇアネモネ嬢」

 

「淫魔を雇えばそれなりに手に入る品じゃぞ」

 

 淫魔とオークから抽出された物を混合させた強力な媚薬は、視力を代価に鍛えられた月影の触感を大いに狂わせる。引きちぎられたスーツから覗く肌に塗られる度、強烈な痒みと熱を帯びるからだ。

 月影は木々から伸びる蜘蛛の糸で両手両足を大の字に拘束され、複数の男性淫魔の手で媚薬を塗られ、オスカーの鞭のように細い触手に彼女の身体を打ち付けられていた。

 

 既に歯に仕込んだ自害用の毒を抜かれた今は、自ら命を絶つ事も出来ず、媚薬の痒みと触手鞭の痛みに翻弄され続ける。

 そんな彼女を嘲笑うはオーク達。重傷により参戦できないオークも居たが、大半は無残に引きちぎられたスーツ姿で弄ばされる月影を見て楽しんでいる。

 

「ほれ、もっと叫びを上げぬか」

 

「ぎ、ひゅぎぃぃぃっ!」

 

 笑い者にされて歯を食いしばっていた所へ、両手両足にへばりつく糸が引き上げられ、身を引き裂くような鋭い痛みが全身に襲い掛かる。

 アネモネは月影から見て右斜め上の木の枝に腰掛けており、淫魔に絡まれオスカーに鞭打たれている月影の悲鳴と喚きを堪能していた。手には長い鞭が持たれており、時折それを振う。

 

―びしゃぁんっ!

 

「ぎゃあぁぁぁ!」

 

 弧を描く鞭が剥き出しの爆乳を打ち付け、媚薬で敏感になった感覚に強烈な痛みが走る。媚薬と粘液で濡れた乳房は面白いように跳ねまわり、オーク達が口笛で歓喜を現した。

 どうどうと手で制するアネモネだが、オスカーは月影の背後から何度も何度も鞭で尻や背中を打ち付けて楽しんでいた。ストレス発散の為に遊んでいるようなその姿に狂気を覚える。

 

「ふふふ、敏感ですね。苛め甲斐があるというものだ」

 

「乳首もこんなに堅くなって……いけないメス豚だな」

 

 裸になって勃起しているペニスを晒してはいるが、淫魔達は気にせず月影の肌に媚薬を塗り付け、乳首を念入りに弄る。コリコリ摘まんだりするたびに乳首は硬くなり、しかし乳輪は愛撫により柔らかくなっていた。

 

「いひゃぁぁやめへぇぇぇっ! 身体、おかひくなひゅっ! かゆ、いた、ああぁぁぁっ!」

 

 痛みと痒みと快楽で体中が既に可笑しくなっているからか、月影は呂律の回らない舌でひたすら叫び続ける。その間にも鞭と愛撫の手は止まらず、その度に声が枯れる程の悲鳴を上げるしかなかった。

 

「さぁて、いよいよ下半身を弄るとしましょうか」

 

「これをオマンコに塗り付けたら……どうなるでしょうねぇ?」

 

 脳も体も混乱している月影だが、淫魔の囁きに火照っていた顔が急に蒼褪める。オーク達も「いよいよか?」と言っている以上、その予感は的中しているに等しいだろう。

 

「だめ、だめぇぇっ! それだけは、それだけは止めてくだひゃいぃぃいっ!」

 

 抵抗しようにもギリギリまで引き上げられた両手両足は体を捩じる事も許されず、首をイヤイヤと横に振るしかない。涙と涎が宙に舞う様はオーク達の笑いを更に買う。

 

―ぎゅむっ!

 

「ひゅぎぃぃぃっ!」

 

「我が主・アネモネ様を殺害しようとした罪は重いぞメス豚」

 

「本来ならこの状態を数日間維持して壊したい処だが……オスカー様は慈悲深い方だ。いっそ楽にしてくださる」

 

 そんな彼女の乳房を思いっきり絞ってやることで黙らせた淫魔は、彼女への怒りを露わにして耳元に囁き、するりと身を屈めて手を下へ下げる。

 そのまま徐々に脇・腹・太ももへと滑らせ、股間の布地を引き裂いて、ピッチリと閉じた披裂を露わにさせる。足を開いているからかよく見えるので、オーク達の歓声があがった。

 2人の淫魔の指が大陰唇に触れられ、ぱっくりと開かせる。ひくひくと痙攣する其処に、たっぷりと媚薬が絡みつけられた手が当てられる。

 

「うあ゛ぁぁぁぁっ! イぎ、あ゛あぁぁぁっ!」

 

 ねちょりと触れた途端に伝わる程の強烈な媚薬。特に敏感な秘所故に月影は痛覚にも似た痒みに襲われ、一層甲高い悲鳴を上げる。

 

「あ゛ーっ! ア゛ァーッ! 助け、許じでぇぇっ!」

 

「ほーらお尻の穴も弄ってやろう」

 

「やめでぇぇぇっ! いやぁぁぁぁ!」

 

 狂い叫ぶ月影を無視して悪戯っぽく笑う淫魔の手がスルスルと豊かな尻肉を伝い、きゅっと閉じられた其処に人差し指を無理やり捩じり込む。

 当然ながら媚薬の効果は伝わり更なる痒みが月影を苛む。2人の淫魔はジュポジュポと膣と腸内を指で弄り、ローションにもなる媚薬を塗り付けていく。

 

―ばしぃっ!

 

「ぐああぁぁぁっ!」

 

 唐突に襲い掛かる背中からの痛撃。飛んできた触手の鞭に掠りそうになってビビった淫魔に謝りながら、オスカーは触手の鞭と化した腕を振るう。

 

「私も怒っているんですからね? 私の大事な友人たるアネモネ嬢に害を及ぼした怒り……自分でも不思議なぐらい滾っているんですよ」

 

「オスカー……」

 

 オスカーの言葉に、心にジ~ンと来る何かを噛み締めるアネモネ……まぁ遠慮なく鞭を振ってはいるが。

 

 飛び交う鞭。体内を荒らす媚薬。巧妙かつ淫猥な淫魔のテク。オーク達の拍手と嘲笑。触覚と聴覚をこれでもかと虐められている月影は気が狂い、泣き叫ぶばかり。

 スーツはズタズタになって体中に痛々しい傷が走り、二つの肉穴は指が3本も入る程に開発され、体中が痛みと熱と快楽で蝕まれていく。徐々にそれが気持ちいいと錯覚してしまう程に、月影は狂ってきた。

 

「ふぅ……こんなものでしょう」

 

「ふむ、ご苦労じゃったの」

 

「ありがたき幸せ」

 

 一仕事やったぜと言わんばかりの清々しい笑みを浮かべた淫魔2名と、そんな2人を褒めるアネモネ。オスカーもだいぶ満足したのか、汗を拭って爽やかな笑みを浮かべていた。

 対する月影の姿は悲惨なものだった。涙と鼻水と涎で濡れ、全身は媚薬と傷跡でまみれ、媚薬で犯された大事な所はヒクヒクと物欲しげに脈動している……途中で絶頂を迎えていたのか、ちょろちょろと尿を垂れ流している。

 

「では、一番槍は頂きますね」

 

「ボス、俺らの事も忘れねぇでくだせぇね?」

 

「爆乳! 爆乳! 憧れの爆乳!」

 

「盲目女ってなんか萌えね?」

 

「いやオメェだけだからなオーワラ」

 

 オスカーとオーク達の言葉を微かに聞き取った月影だが「いひゃ……いぁ……」と力なく首を振うしか抵抗の意志が残っていない。体は痛めつけられ精神的にも参っている状態だった。

 そんな月影の現状を把握していたアネモネが指を鳴らすと、両手の糸が枝から切り離され上半身が重力に従って落ちる。そんな月影をオスカーの触手が受け止め、腰を突き上げた状態になるよう彼女を寝そべらせる。

 

 碌に言葉を発せない口だけで抵抗の意志を示す月影は、尻を高く突き上げ、爆乳を地面に押し付けるようにして上半身を地面に伏せられた。僅かに震えてはいるが、蜘蛛の糸が地面にへばりついて足も腕も動かせない。

 そんな月影の尻を掴み、オスカーはオークにも負けず劣らぬ剛直を晒し、それが挿入しやすいよう位置を調整する。そして月影の膣にそれを押し当て、ゆっくりと腰を突き出した。

 

「あ、あっ、あ、うぁあぁぁぁぁっ」

 

 甲高くはないが悲鳴を上げる月影。碌にセックスの経験の無い膣はオスカーのチンポを締め付け、しかし媚薬が潤滑油となって膣内を亀頭が押し進んでいく。

 

「うはぁぁっ、ヒダヒダが凄い絡みつく……っ!」

 

 子供のような歓喜を上げながら、オスカーはその小さな体に似合わぬ腰遣いで月影の尻を打ち付ける。その度に月影の身体がガクガク揺れるも、快楽に染まっているのか結合部から愛液が溢れ出ている。

 

「うぁ、あ、気持ち、気持ちいっ、あ゛、あっ、あ゛っ」

 

 媚薬に侵された月影の身体と脳内はペニスの蹂躙による快楽で満ちており、アヘ顔こそ晒さないものの膣内と体中から熱を発し、膣壁の痒みが肉棒によって擦られ気持ちよくなっていく。

 もはや剥き出しの乳房が芝生の地面に擦りつけられるだけでも快楽と化し、鞭打たれた痕もジンジンとした快感として体中に巡っていく。その快感は電気のように巡り、自然と膣の締め付けに脈動を与えて行った。

 

「ぐ……凄い締め付け……出そう……っ」

 

 愛液が溢れ出て潤滑油となり、膣の締め付けが心地よくペニスに絡みつく。しばらく溜まっていた事もあってかオスカーは歯を食いしばり、荒いピストン運動を繰り返す。

 大きく体が揺れる月影もオスカーの射精が近づいているのを膣内で感じたか、ぎゅっぎゅっと搾るようにして膣が収縮を繰り返し―――オスカーは呆気なく射精した。

 

「おおぉぉ……お゛……あ゛あ゛ぁ……」

 

 どくっどくっと注がれていく精液に声が出てくる。射精の脈動に合わせるようにして絶頂の痙攣が起こり、ビクビクと危うい動きをオーク達に見せつける。

 たっぷり数十秒かけて子宮に精液を注ぎ……オスカーは満足そうに溜息を零してから腰を引き、ずるりと勃起したままのペニスを抜く。量は多く、どろりと膣口から精液が溢れ出てきた。

 

「はぁぁぁ……とりあえず満足です……オークと淫魔の皆さん、輪姦どうぞー」

 

 オスカーが一歩下がると同時にオーク達が嬉しそうに月影に群がっていく。淫魔と重傷で参加できない(悔しそうに涙を零す)オークは一歩下がった位置で輪姦する様を眺めるつもりだ。

 あるオークは爆乳を揉み、あるオークはアナルにペニスを捩じり込み、あるオークは上半身を起こした月影の口にペニスを捩じり込む。順番待ちのオークはペニスを手で扱きながら待機。久々の全力凌辱にオーク魂が騒いでいる。

 そんなオーク空間に放り込まれた月影は気持ちよさそうな、それでいて狂ったような声をオークの中心から上げていた。淫魔達の助言の基、オーク達は月影の精神を壊さぬよう輪姦していく。

 

 オスカーはそれを満足そうに眺めていると、ふと自身の横に降り立ったアネモネに視線を移す。

 

「……アネモネ嬢?」

 

「オスカー、お主ヤり足りぬのであろう?……妾も見ていたら盛ってもうてのぉ?」

 

 下半身を晒すオスカーに堂々と近寄り、妖艶な笑みを浮かべながら剥き出しのペニスを優しく撫でる。その顔は紅潮しており、何かを強請るような目でオスカーを見つめている。

 オスカーは弁解しようとしたが、長い付き合いと性交をした仲だからか、観念したように苦笑いを浮かべてアネモネの背に手を回し、彼女を抱き寄せた。

 

「今度は暴走しない自信がありますよ?」

 

「それは朗報じゃな」

 

 お互いに笑みを浮かべ、何も言わず唇を重ね合い、舌を絡め合う。アネモネはスルリと衣服を脱ぎ、オスカーの手は自然と彼女の股間を弄っていた。

 (見た目は)子供2人が絡み合う他所で、1人の対魔忍を輪姦するオーク達。そしてそんな2組を見やる淫魔2名と観戦オーク。色々と混沌としている。

 

 

 

 蜘蛛魔族が周辺を見回りする中、月夜の大乱交は暫くの間、続くのだった。

 

 

 

―――

 

 一方、イ・グーアジトでは、大問題が発生していた。

 

「おい、まだボスと連絡が取れねぇのか」

 

「それがオータの奴が出払ってるみてぇで、通信が繋がらねぇんでさぁ」

 

「あークソッ! 通信記録では対魔忍どもは死んだっつったから、今頃はお楽しみなんだろうが……オータの野郎ぉ……!」

 

「ねぇ、あたい達に出来る事ってないのかい? もぐもぐ」

 

「牢屋に閉じ込めてなくていいの? ウマしウマし」

 

「作り置きのカレー食いながら喋るんじゃねぇ。どっちかにしろぃ」

 

「とりあえずボス達が早く戻ってくることを祈るしかねぇな……」

 

 隣でカレーを食べているフィルとシュレイを他所に、数名のオーク達はテーブルの上に置かれた物を凝視して唸っている。

 

 

 

 それは一枚の洒落たカードで、そこにはこう書かれていた。

 

 

 

【明日の深夜0時、囚われの美女達を盗みに参上します―――魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントム】

 

 




「予告:ロージィ・ザ・ファントム」もしくは「乱交:月影&アネモネ」に続きます。
「乱交:月影&アネモネ」に関しては幕間のような感じで別の日に書く予定です。

これが私なりのガッツリエロスです……前半の(拙い)戦闘描写に力を注いでしまい後半ガタガタでした(汗)
ですけど書くなら纏めてしまいたいと想い、頑張って詰め込みました。

活動報告にて少しアンケートがあります。上記のドチラを優先して欲しいというリクがありましたら其方でお願いします。宜しければ見てください。

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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予告:ロージィ・ザ・ファントム

●本日の予定
・イ・グーへ帰還
・月影永夜を労働奴隷として拉致
・ロージィ・ザ・ファントムの対策


●登場する原作キャラ
・ロージィ・ザ・ファントム(魔族SR)

 活動報告のアンケありがとうございます。キリシア・オズワルドの人気っぷり(笑)流石恒常ガチャ出身。
 今回もエロは控えめ、しかし作者の変な欲望を詰め込みました(ぉ)

10/8:誤字修正


 対魔忍による襲撃が終わり、主犯である月影永夜を壊さぬ程度に凌辱した翌日の朝。

 二階が黒焦げになった屋敷の前で、寝起きなのか髪が跳ねまくっているアネモネは呆然と眺めていた。

 

「イッチニ、サン、シー」

 

『ゴー、ロク、シチ、ハチ』

 

 そう―――オスカーを筆頭に行われている謎の儀式だ。木漏れ日が差し込んでいるからか異様度が倍増している。

 

「何やっとるんじゃ妾の屋敷の前で」

 

「ラジオ体操です」

 

「らじおたいそー?」

 

 森でひっそりと暮らす貴族のような魔族にラジオ体操という習慣は知らないようだ。まぁこんな魔族が犇めき合う森の中でラジオ体操する奴などいないだろうが……。

 

 オスカーらイ・グーは月影を凌辱した後、夜襲を考えて屋敷の前で野宿をしていた。凌辱でボロボロになった月影を、ご丁寧に湯で体の汚れを洗い流してから預かってもいる。

 今の月影はイ・グーが用意したテントの中で泥のように眠っている。アネモネはあの凌辱の後に殺すべきだと言ったが、勿体ない病を抱えるオスカーがなんとか説得して生かしといたのだ。

 

 その説得の理由が「なるべく長く生かしてジワジワと反省と調教兼ねた労働奴隷に」というのだから魔族らしく性質が悪いが。

 

「ボス、アジトから連絡が入ってましたぜ」

 

 ラジオ体操を終えた頃、置きっぱなしの武装車両に向かっていたはずのオータがやってきた。

 

「こんな早朝から珍しいですね」

 

「いえ、昨夜から着信履歴がめっさありましてん「チェストォ!」あべしっ!」

 

 通信をサボっていたオータに脳天触手チョップ!頭頂部をぶっとい触手で叩きつけられてオータは一発でダウンした。アーメン。

 

「アネモネ嬢、私達は急いでアジトに戻らなくてはならなくなったので、早い目の支度をお願いします」

 

「了解じゃ。ちぃと待っておれ」

 

 そうオスカーに促されるとアネモネは欠伸を掻きながら屋敷へと戻っていく。屋敷の二階は焼かれてしまったが、一階と地下は無事なので私物がある程度残っているのだ。

 アネモネを見送った後、オスカー達も中庭に広げていたテントや調理器具を片づけ、テントの中で眠っていた月影に拘束具を取り付けてから起こす。散々凌辱された後か、すっかりオーク相手に怯えている。

 

「あ、おはようございます月影さん。朝食はそこにありますからね」

 

「―――ッ!」

 

 まぁオスカーが姿を現した途端、滅茶苦茶怖がられたわけだが。オスカーの恐ろしい気配を正確に察知できる自分の体質を軽く呪う月影であった。

 

 

 

―――

 

 オスカー達を乗せた武装車両がイ・グーのアジトに到着。車で向かうとアネモネ宅から片道1時間だ。

 

「ただいま戻りましたー」

 

「……お帰りなせぇボス」

 

 アジトの玄関先で待っていたオークボは気にせず彼らを出迎える。足元で四つん這いで待機しているフィルは目を点にしていたが。

 

―――蜘蛛姫アネモネが高級車から降りてきても、続いて降りてきた淫魔メイド2名が軽々と天蓋付ベッドを運んでいても、両手両足を棒で拘束されガニ股で歩く全裸の女が武装車両から降りてきても、オークボは気にしないったら気にしない。

 

「アネモネ嬢の屋敷が対魔忍によって半壊したので、暫く彼女ををイ・グー(うち)で預かる事になりました。あ、これお土産の対魔忍です、労働奴隷としてコキ使いますんで」

 

「ご丁寧な説明ありがとうございやす」

 

 オスカーの丁寧な説明は毎度のことながら端的で解り易い。アネモネも「よろしく頼むぞ」と言ってオスカーの横に並び、オーク達は重傷から軽傷まで様々いれど全員生きて戻れたようだ。

 そしてオークボは「うひょー」と声が出る。何せ全裸でガニ股になっている対魔忍の女はシュレイを越える程の爆乳で、目が見えないのか首輪を引かれる度にオドオドと歩くのだから加虐心をくすぐられる。

 

「あぶっ」「いでぇっ!」

 

 そんなデレデレしているオークボの脛に噛みつく牝犬奴隷ことフィル=リード。すっかり飼い主大好きっ子になったものである。

 

「それよりもオークボ、通信記録で見ましたが早く会議室に集まりましょう。時間が惜しい」

 

 嫉妬してくれていると理解しているが故にフィルの尻を軽く叩くだけのオークボに声を掛けるオスカー。

 キャンキャン鳴くフィルを宥めてからオークボは了解し、オスカーとアネモネを会議室へと案内し、内部放送でオーク達を呼び集める。

 

 

―――

 

 会議室。オーク十数名が入れる程の広々とした個室であり、その中央に置かれたテーブルを取り囲むようにオーク達はパイプ椅子に座る。

 そんな彼らのボスたるオスカーは社長椅子に座る……はずだが、彼はパイプ椅子に座っており、来客であるアネモネが社長椅子に座っている。妙に様になっていてオーク達の眼差しを集めていた。

 この時ばかりはフィルもシュレイも、首輪と手枷を付けながらも直立して彼らの背後に立っている。何せ此度の問題は彼女達の問題でもあるのだから。

 

 静かに黙っている中、会議室のドアが開かれる。入ってきたのは鎖を握るオークと、鎖付き首輪に引かれて歩く全裸の月影だが……。

 

「……お茶を、ひぐ……お持ち、しまし、たぁ……っ」

 

 乳首は洗濯バサミで留められ、そこから伸びる「ヘ」の字の金属棒が御盆の端と繋がっており、爆乳が御盆の重さで引っ張られ月影に苦痛を与えている。両手は後ろ手に拘束されていた。

 その御盆は特殊な形状をしており、前方が乳首を挟む洗濯バサミとチェーンで繋がれ、後方は布団バサミとなっていて月影の腹を挟み込んで固定されている。だが乳首の洗濯バサミが外れでもすればバランスが崩れ、上に載っている急須と人数分の湯飲みが床に落ちることになろう。

 更に両足首は先ほどと同じように棒で固定されており、強制的にガニ股で歩かされている。上記の状況もあって月影は道中で何度を足を止めるが、鎖を引くオークが歩みを強行させた。

 

 特殊な御盆により常に乳首責めを受け、盲目で見えない急須と湯呑を案じながらガニ股で盆を運び、恐怖と痛覚に苛まれながら嘲笑うオークに引かれてヨタヨタと歩く。

 そんな状態なら零れるなり落とすなりしても仕方ないと言えるだろうが、労働奴隷と認定され仕事をさせられた月影に、拒否も失敗も許されなかった。

 

「ご苦労様です」

 

 そんな月影とオークに一瞬だけ気を向けて声を掛ける。オークは震える御盆から急須をテーブルの上に置き、一人一人に湯呑を手前で置く為に月影を歩かせる。

 よたよたとガニ股で歩き無様な恰好で御盆を運ぶ全裸の対魔忍。そんな彼女が後ろを通る度にオークらが侮蔑し笑う。彼女は涙を零しながらも、御盆を落とさないよう慎重にガニ股で歩くのだった。

 

(うわぁ……あたい達より扱いが酷いね……)

 

(対魔忍はタフだからアレぐらいーってボスが言っていたけど……私達がああならなくてよかった……)

 

 目の前を横切った月影を横目にヒソヒソと話し合うフィルとシュレイ。聴覚も優れた月影には駄々漏れな為、悔しさで静かに嗚咽を漏らす。

 

(ボスったら意外な趣味してやすなぁ)

 

((オークボさんですら知らなかった!))

 

 イ・グーを纏め上げるボスの意外な一面を目の当たりにした留守番組であった。

 

「さて、配っている間にアネモネ嬢について説明しましょう」

 

 ヨチヨチガニ股歩きの月影だと湯呑を配り終えるのに時間がかかる。その間にアネモネと淫魔メイドについて留守番組に軽く話す事にした。

 

 アネモネは貴族のような魔族だ。数多くの配下を連れ富を蓄える高飛車な魔族であるアネモネは、その地位と美貌に目が眩み自分の物にしたがる敵が存在している。

 屋敷が半壊し対魔忍に手痛い仕打ちを受けたと知れば、アネモネを目の敵にする連中や、アネモネを平伏させたい欲望で満ちた野蛮な男達に狙われる可能性が高い。

 

 それを心配したオスカーがアネモネに、屋敷を立て直す間イ・グーに滞在しないかと相談を持ち掛けた。

 半壊したとはいえ屋敷としての機能は衰えていないし蜘蛛魔族の包囲網もあるが、先の対魔忍襲撃もあって用心に越したことはないと、オスカーの案に了承し今に至る。

 決してオスカーと同伴できるのが嬉しいとか思っていない。淫魔メイドが暖かい目で見ているがきっと気づかれてはいない。そう信じるアネモネであった。

 

 追加報酬も支払うという事でイ・グーへのお泊りが決まったのは良いが、新たな問題に気づいてしまった―――魔族怪盗の予告状である。

 

「まさかイ・グー(ウチ)のような中小企業に予告状が届くとは思いませんでしたよ……」

 

「あっしの牝犬調教で目ぇ付けられたんでやしょうか」

 

 囚われた美女を盗むという魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントムの噂はオーク達とアネモネの耳にも届いている。

 彼女が盗む対象は、当然ながらフィルとシュレイの2人の事だろう。特にフィルはオークボの露出調教で連れ出す事が多い為、そこで漏れたのかもしれない。

 下手をすると今日連れてきたばかりの月影も対象になるかもしれない為、オスカーは勿論、せっかくの肉奴隷を手放してなるものかとオーク達も気合が入っている……しかし。

 

「俺らってボスを盾にして撃つだけの脳筋っすからねぇ。怪盗相手とかどうすりゃええんだよ」

 

「ノマドに報告するっぺか? あの魔族怪盗が相手ならマシな奴を寄越してくれっかもしれねっぺよ」

 

「ノマドの監視付きってだけの小さな組織だべ? 大型の人身売買組織や娼館と比べちゃ放っとかれるだろうよ」

 

「ベルベットの姐ちゃんから情報聞けっか?」

 

「一応聞いてみたんだが、全部事後ってことで大した情報は得られなかったぜ。強力な催眠だとか幻覚とかは解ってんだが、その手段が解ってねぇとよ」

 

「せめてイングリッド様に直接報告できりゃいいんだが、下のもんが情報歪めるだろうしなぁ……」

 

「つーか、この場にはいねぇが重傷者いるだろうが。そいつらどうするよ?」

 

「地下室にでも押し込んどくか? 奴隷用の牢屋とは階は別だしよ」

 

 オスカーが黙って見ている事もあってか、オーク達はあーでもないこーでもないと意見を交わす。時間が無いので出来る事は限られているし、無駄かもしれないが、それでも論議を重ねていく。

 

(な、なんかオークが知的な意見交換をしてるよシュレイ……)

 

(あたいもオークとは何度か遭遇したことあるけど、ここまで考えるオークって中々ないよ)

 

(こいつら、本当にオークなのか?)

 

 元は外部の人間である肉奴隷達が会議しているオーク達に驚くのも無理はない。

 オークは多くの人間や魔族から発情豚と卑下される程に短絡的思考をしているが、オスカーの教育と組織指南の結果、それなりに考え対策を練るだけの知恵を得ていた。

 

「はい、一旦止まってください」

 

 オスカーが手を叩いて鳴らすと騒めいていたオーク達が静かになり、彼に注目が集まる。何か名案が?という期待の眼差しだった。

 

「皆さんも随分と考えるようになりましたね、ボスとして嬉しいですよ。……ですが大丈夫です。その為に(・・・・)彼女が来てくれたのですから」

 

 微笑みながらオスカーは手を彼女……社長椅子に座り無い胸を反らす蜘蛛姫アネモネに向けられる。

 蜘蛛姫アネモネはイ・グーにとって最も馴染みのある上級魔族だ。ふんぞり返っている彼女の性格や能力は十分把握している。エナジードレイン、魔素を用いた糸による罠や攻撃、眷属たる蜘蛛を用いたネットワーク……。

 

 ふとオークボは、後ろでシャーっと天井に向け威嚇するフィルに気づき、何なのだと自身も上を見上げ……顔が引きつった。遅れて他のオーク達も天井を見るが、皆して小さく驚愕する。

 

「依頼料はしかと払う故……此度の協力(・・)は貸しじゃぞ?」

 

 自信に満ちた笑みを浮かべたアネモネが手を翳すと、上から落ちてきた小さな蜘蛛が彼女の手の甲に着地する。

 会議室の天井に蔓延る無数の蜘蛛は、全て屋敷から連れ出した彼女の眷属であるようだ。どこから連れてきたんだというツッコミは置いといて。

 手の平サイズとはいえ魔界生まれの危険極まりない蜘蛛だ。これら全ての蜘蛛がビルの内部を埋め尽くせば、少しでもロージィ捕縛の糸口に繋がるだろう。

 

「とても大きな貸しですね……期待していますよ、アネモネ嬢」

 

 オスカーに借りを与えたことへの優越感に浸りながら、アネモネは得意げに頷くのだった。

 

「……あのさボス、こんなこというの言うのは、あたいでも変だとは思うけど……」

 

 隣で苦手な蜘蛛に威嚇しっぱなしのフィルを置いといて、シュレイはオスカーに声を掛ける。

 

 

 

―――

 

 夜11時―――魔族怪盗ロージィ・ザ・ファントムの犯行予告まで残り1時間を切った。

 

「ちょーっと、これは面倒かなぁ」

 

 暗闇の中、高層ビルの頂上で高級オペラグラスを掲げるのは、蝶のようなペルソナを被る有角の女魔族……ロージィ・ザ・ファントムであった。

 彼女は、カッコイイとエロいを掛け合わしたような派手な恰好をしているにも関わらず堂々と直立し、オペラグラス型の暗視スコープに映る光景を見ている。

 因みに彼女の背後には、このビルの警備員であろうオークや魔族が幻惑によって虚ろな目でオナニーをしている。よほど強い催淫効果を与えたのだろう。

 

 そんな下品な魔族を放っておいて、ロージィは緑色に映る景色を見て困ったように溜息を零す。

 

 眼下には小さなビル……イ・グーのアジトがあり、入り口と屋上には警備員と思わしき、ガスマスクを装着したオークが数名。武装や身体つきこそ通常のオークに比べれば優秀だろうが、それは問題ではない。

 問題なのは壁や通気口といった至る処に張り付いている蜘蛛の群れだ。小さくて見えづらいが、確か相当危険な種であったはず。昆虫の類は自分の異能が発揮できない為、コレが一番の厄介所である。

 以前の偵察や仕入れた情報には全く無かった存在だが、今日中に仕入れた新たな情報と重ねれば一致する。ロージィには怪盗らしく独自の情報網があるのだ。

 

「だからこそ燃えるんだけどねぇ……新しく入った美女も、あたしの好みだし♪」

 

 そんな逆境に燃えているのか或いは大した事ではないと侮っているのか……いや、イ・グーに新しく入った対魔忍と魔族を美味しく頂く事への期待かもしれない。オペラグラスを懐に入れたロージィは笑みを浮かべ、唇を舐めた。

 

「こういう時は……」

 

 そう口にした途端、ロージィは高所ビルにも関わらず一歩足を出し、そのまま直立姿勢のまま空中へ落下。姿勢を正す為に調整するも、重力と風圧に任せて下へと落ちていく。

 そして地面へと激突……するかと思えば、慣性を無視するように優雅に着地し、そのまま着地の為に折りたたんだ脚に力を籠め、一気に跳躍。低空飛行と思える程の速度で前進する。

 

―向かう先は……なんとイ・グービルの正面!

 

「な、なんでぇっ!?」

 

「正面突破に限るね♪」

 

 弾丸の如く迫ってくる奇抜な恰好をした女を眼前にして驚愕するガスマスクオーク2名に対し、ロージィは楽しそうに呟く。

 跳躍の速度を維持したまま、ロージィはフワリと手を振う。オークが銃器を構える頃には振った手から蝶のような霧が幾つも舞い、ロージィよりも早い速度でオークに向かっていく。

 霧の蝶は銃器を構え発砲しようとしたオークの眼前に停止、弾幕の如く連鎖的な小爆発を起こす!

 

「ぼげっ」

 

「げばっ」

 

「Good night♪」

 

 ガスマスクを粉砕する程の爆発。そして爆発の際に飛び散った幻惑の粉がオークの嗅覚を伝って浸食し、オークは糸の切れた人形のようにその場に倒れ込む。

 ストンっとロージィが倒れ込んだオークの直前で着地すると、今度はビルの壁を伝っていた大量の蜘蛛が雨のように襲い掛かる。ガンシューティングで見るような光景だ。

 しかしロージィは落ち着いて上を見上げ、再び手を振って爆薬の蝶を作り出す。蜘蛛に比べると少ない蝶は壁を作るように連鎖爆発を起こし、爆破で蜘蛛どもを蹴散らす。

 

 その隙にロージィはビルの玄関を潜り、堂々と侵入していった。

 

「うっはぁ……」

 

 下賤なオークのお出迎えかと思っていたロージィだが、目の前の光景に思わず声を漏らす。

 ビルの内部はこれでもかと言わんばかりに蜘蛛の巣が張り巡らされており、人間の頭ほどもある蜘蛛がガサガサと蠢いている。赤く光る8つの目が十数匹もいるから、暗闇の中で赤い点ばかりが光る。

 ロージィを睨む蜘蛛達は、警告音の代わりか甲高い音を出す。さらにはロージィに近い蜘蛛が糸をバネに跳躍し一斉に襲い掛かってくるではないか。玄関口から入り込む蜘蛛の群れも合わさり袋の鼠だ。

 

「こんな事で怯む怪盗ロージィ様じゃないよっ!」

 

 こういう時にも自分の異能は役立つ。フィギュアスケート選手のようにスピンして両手を振う事で、幻惑の粉が舞い、蝶が彼女を包み込む。

 蝶は飛びかかってきた蜘蛛達を蹴散らし、煌びやかに光る粉は蛇のよう群がって奥へ舞っていく。幻惑の蛇に当てられた蜘蛛達が次々と爆発を起こし、巨大な蜘蛛の巣を一網打尽にする。

 

 煙が止む頃には蜘蛛の巣は消え、奥にいるであろうオーク達が幻惑の粉で倒れているだろうと、玄関ホールで蜘蛛達を蹴散らしていくロージィは余裕の笑みを浮かべていた。

 

 

 

―しかし、その余裕は脇腹を掠って伸びるワイヤーによって驚愕に変わる。

 

 

 

「―――んぇ?」

 

 間抜けな声を上げる僅かな間にアンカーが弧を描き、ぐるりとワイヤーが取り囲み、気づけば右腕を巻き込んで拘束されてしまった。

 しまった、と声を漏らし右腕ごとワイヤーで巻かれた自分の状況を知り、いつの間にか足元に群がり粘着糸を張り付ける蜘蛛達に驚愕する。

 

「あたいのハープーン・アンカーは自由に操作できるんだ」

 

 蜘蛛を追い払おうと思った矢先に掛かる声。もがく中で振り向けば、ガスマスクに覆われ、悩ましいボディを米連製のスーツに押し込んだ女性が右腕を突き出していた。

 恐らくこのワイヤーを射出したのは彼女……情報で手に入れたイ・グーの奴隷だったはずのシュレイ=ディアックその人だ。何故、助けに来た自分にこんな仕打ちをするのかと思いつつ、咄嗟に幻惑の粉を放とうとする。

 

―だが!

 

「チェストーッ!」

 

「ふげっ!?」

 

 天井裏より現れたフィル=リードが、ロージィの脳天に竹刀を叩きつけた! 角にもダメージを与えた威力を持つ一刀は、ロージィの意識を見事刈り取った!

 

「うちとったりー!」

 

「お見事!」

 

 ガスマスクを被っているので表情は解らないが、蜘蛛達に群がれたロージィを足場に竹刀を掲げる様は明らかに喜びの顔だろう。シュレイも群がる蜘蛛達も、ワーワーとフィルを賛美する。

 

「さ、油断は禁物だよ!」

 

「おっけーシュレイ!」

 

 目を回して気絶しているとはいえ相手は怪盗と称する魔族。ガスマスクを外すことなく、そして敗北を味わったが故に油断することなく、持っていた拉致道具を掲げ蜘蛛達と協力していく。

 

 

 

―ロージィ・ザ・ファントム、最大のピンチ!

 

 




●本日の成果
・月影永夜
・アネモネ護衛の報酬
・アネモネ及び蜘蛛魔族の臨時雇用
・ロージィ・ザ・ファントム

月影「あんな惨めな仕打ちは初めてだ……次は何をされるというのだろうか……」

オスカー「あ、アレは思い付きでやっただけですので毎度はしません。盲目ですしやることは限られてるでしょうし」

月影「思い付きかよ……(TへT)」

アネモネ「それより妾より奴隷2人が仕留めるとかどうなってるの」

 後半かなり詰め込んだ感。いつもの事です(汗)
 ロージィの能力って地味に凶悪ですよね(対魔忍世界じゃよくあるのかもしれませんが……)

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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来訪:リリーナ

●本日の予定
・リリーナ来訪

●登場する原作キャラ
・リリーナ(魔族R)

 どういう展開にしようかなぁとモヤモヤしましたが、こうなりました。滞った時は勢いに任せて書くに限ります(苦笑)

 触手・鞭打ち・搾精・若干のレズ要素あります。苦手な方はご注意ください。


 ええ。解っていました。このオスカー=ライマキー、いずれこの時が来るだろうと解ってはいました。

 

 イ・グーの為に戦うと言い出したシュレイとフィルがロージィ・ザ・ファントムを捕らえた後、地味に悩んでいた問題……ノマド社からの回し者が絶対に来るって。

 ロージィ・ザ・ファントムはノマド関連の娼館や人身売買組織の商品(と書いて牝奴隷)を盗んでいく怪盗。当然ながらノマドの関係者にとって、ロージィ捕獲はノマドにおいて大きな手柄になるだろう。

 玄関口で起こった爆発は目立ったし、見張りに出ていたオーク2人(オーキジとオーモリ)はロージィの幻惑に侵され闇医者に見せなければならなくなり、ノマドの関係者に目を付けられることは明確だった。

 

 そんな翌日の午前中、イ・グーに来訪したノマド社の使者が社長室にやってきたのだったが……。

 

「……やっすい紅茶ですわねぇ。しかも淹れ方がなってませんわ」

 

「すいやせん、何せティーバックなもんでして……」

 

 私の前で優雅な仕草で紅茶のカップを飲んだかと思えば、お茶を出したオークに嫌味を言うこの魔族のお姉さん。

 ただでさえ東京キングダムは食料品が高いのに、茶葉なんて高級品ウチじゃ買えませんよ。……けど食べ物に関してはケチらない、それがイ・グークオリティ(どやぁ)。

 

「すみません、来客用の紅茶はこれで精一杯でして」

 

「まぁ水を出されるよりはマシだと思っておきますわ」

 

 そういって飲む気のないカップをテーブルに置く彼女の名はリリーナさん。見るからにお嬢様ちっくな、ボンキュッボンな淫魔のお姉さんである。

 彼女は東京キングダムに数多く聳える娼館の1つを本社より任されている魔族で、ふたなりチンポを持った凄腕調教師としても有名だ。ノマドに関われば自然と耳にする「ネームド」と言う奴だ。

 

「それでリリーナ様、ウチになんの御用で」

 

―バンッ

 

「ネタは上がってますのよ?」

 

 ビックリした……テーブルを叩きつけて質問を遮らないでください。けど目つきが怖いので言い出せません。怖い目つきのお姉さんは苦手だなぁ。

 それにしたってリリーナさんの目つきはマジだ。獲物を逃さない黒豹のような目で私を凝視し、真剣な眼差しと表情を見ていると冷や汗が出てくる。

 

「ろ、ロージィ・ザ・ファントムの事ですか?」

 

「やはりイ・グー(ココ)に来ていましたのね……まさか弱小如きに予告状を出すとは思わなかったわ」

 

 名前を言っただけなのに当てるあたり、彼女はウチにロージィが居るという確信を突いているのだろう。ツテの情報屋か偵察員、或いはそういう異能が備わっているのでしょうか? 

 彼女は眉間に指を押し立てて悔しそうな顔をしている。コレを見るに彼女もロージィ捕獲の手柄を横取りしようとしているんでしょう。やっぱりというかなんと言うか……。

 

 しかし彼女を簡単に渡すのは勿体ない。手柄としても戦利品としても。ここは組織のボスとしてビシっと……!

 

「もう解っているようなので言いますが、アレは私の部下が「手柄なら横取りしませんわよ」獲った……ん?」

 

 だから人の話に割り込まないでください。けど言っている事が単刀直入かつ求めていた応えなので凄い助かりました。

 私の言う事は想定の範囲内だったのか、リリーナさんは続けて語り出す。

 

「大方、私がロージィ捕獲の手柄を横取りに来たとお思いなのでしょうけど、そのような低俗な真似は致しませんわ。貴方達がロージィをコチラに引き渡して頂ければ、それはイ・グーの手柄であると私が伝えておきます。疑うのでしたら私と来ればいいわ、見聞も広められるわよ?」

 

「はぁ……それは願ったり叶ったりですが」

 

 まぁ見た目と口調からしてプライドが高そうだし、手柄を横取りするような事はしたくないのだろう。落ち着いた雰囲気のあるアネモネ嬢と比べると高飛車なイメージだが、流石は経営者というか、言葉に説得力がある。

 先の情報力の高さを物語るようにイ・グーと私の評価もリリーナさんは理解していたし、その辺のオーク系ボスみたいに無下な扱いはしないということだろうか?

 

「ただし条件がありますの」

 

 やはりというか、そんな美味いだけの話なんてないのでしょうけど。リリーナさんはニタリと笑って私を見る。そして少し間を空けてから、彼女は身を乗り出して叫ぶ。

 

 

「ロージィ・ザ・ファントムを抱かせなさい! 今すぐ!」

 

 

 凄いキラキラした目で私を見てくる……忘れてましたが、リリーナさんは相当なレズビアンとしても有名なんでした……。

 

「はぁ……それにしたって随分と積極的で直球ですね。受け取りの後でも出来そうですのに」

 

「私のお気に入り奴隷を寝取られた恨みと、あの美貌とフタナリを滅茶苦茶にしたいという欲求が合わさりまして非常にムラムラしていますの」

 

「サッキマデカッコヨカッタノニー」

 

「抱かせないっていうのならアンナ手やコンナ手を使う事も吝かではありませんのよ?」

 

「そっちに全力注いでどうするんですか」

 

 漫画やアニメとかで顔が黒く染まりグフフフフと声を漏らすような迫力を見せるリリーナさん。欲望駄々漏れである。魔族で淫魔だからシカタナイネ!

 こういう直球な欲望が見え隠れするのも魔族の利点です。重度のレズビアンという風評もあって、彼女の目的はロージィとアンナ事やコンナ事をしたいのが本音だと解る。

 

「解りました、確かに抱きたくなるような美人ですものね。案内しますよ」

 

「感謝しますわ」

 

 なので私は苦笑いを浮かべつつも承諾します。涼しい顔で笑みを浮かべるも、「よっしゃ!」と言わんばかりに握りこぶしを握るリリーナさん。ちょっと親しみ湧きました。

 因みに私が何故、苦笑いを浮かべているかといえば……ヒントは、空いた背中から触手が壁の穴に向けて伸びている事です。その事もリリーナさんにお話ししときましょうか。

 

 

 

―――

 

 ロージィを捕らえている個室に案内するようオスカーに頼んだが、彼は動けないという事で案内役はオークに代役させることになった。

 動けない彼の事情を知ったリリーナは、美女の淫魔の1人や2人雇っておけと文句を言ってオークの後に続く。向かう途中に肉奴隷との性交を目の当たりにするだろうから勘弁して欲しいと言われたが……。

 

「んちゅ、れる、ぷぁ……もっと、もっと腰振ってよご主人んっ♪」

 

「んだよガキ犬、今朝から積極的じゃねぇか腰まで振ってよ」

 

 右の牢屋には通常の二倍ほど大きなオークが寝そべり、筋肉質な体の上で四つん這いのまま天を向く剛直を膣に加え込んでいるピンクの髪の美少女……フィル・リードの姿が。

 腰を上下に揺らす度に振動する尻尾付きアナルバイブが揺れ、息を荒げながら彼の胸板を舐める様はまさに牝犬だ。それでもご主人と呼んだオークことオークボに甘えるように頬を胸板に擦りつける。

 

「だってご主人、シュレイや月影さんのオッパイばかり見ててさぁ……確かに私は控えめだよ? けど責任とって可愛がってよー!」

 

 言葉を紡ぐために腰のグラインドを控えめにして余裕を持てたのか、フィルは不満そうに頬を膨らませてオークボを睨む。しかし首輪とアナル尻尾だけの裸体で睨まれても、オークボは可愛い奴めと頭を撫でてしまう。

 

「げっへっへ、オッパイは正義なのさ。だがオメェはそのまんまの方が良いぜ、可愛いからな」

 

 オーク相手とはいえ、可愛い、と言われて顔を赤くするフィル。不意を突かれ目を丸くするが、そこへオークボは腰を突き上げてさらに追い打ちをかける!

 

「んあぁぁんっ」

 

「ほれほれ、ご主人様が腰を振ってやるよ!」

 

 そのままオークボは寝そべったまま腰を揺らし、大きな腕が伸びてフィルのアナル尻尾を掴んで前後に揺らす。ローションで濡らしていたのか、アナルバイブは柔らかくなった菊門を出入りして淫らな水音を立てる。

 二つの穴を犯されているフィルは「わんわん」と嬉しそうに鳴きながら腰を振り、気持ちよさで背を反らす。小柄な美少女が犬のようにオークと愛し合う様は見ていて羨ましい。

 リリーナにとってオークは下賤な下等生物扱いな為に、そんな美少女を抱けることに結構な不快感を抱くが、東京キングダムではあるあるなので気にしないで置く。

 

 

 僅かに漏れた涎を拭いた後、リリーナは右側の牢屋を見る。

 

「ん……んっ……れろ、れろ、んれぇ~……」

 

「ほぁぁぁ気持ちえぇぇ、シュレイのパイズリ奉仕は最高だべなぁ」

 

 重傷を負ってアチコチを包帯で巻かれたオークがベッドの上で寝そべっており、その股間に美女の上半身が乗っかっている。

 彼女……シュレイは裸に首輪だけの恰好で乳房を寄せ、オークのチンポをパイズリ奉仕している最中だった。オッパイの大きさとチンポの大きさが絶妙にマッチしており、谷間から覗く赤黒い亀頭を舌で舐め回して愛撫する。

 

「次ぁ俺頼むよぉ、イマラチオでな!」

 

「んぷ、ぷぁ……もう少し待ってよ、あたいは1人しかいないんだからね?」

 

 見渡せば広めの牢屋にはベッドが幾つか並んでおり、包帯をグルグルと巻かれたオークが多数存在している。流石にトランクスぐらいは穿いているらしいが、いずれもテントを張っておりシュレイに脱がされる定めだろう。

 糸を引きながらペニスを口から離すシュレイは周りのオークに困ったような笑みを浮かべる。オークのチンポに奉仕することに抵抗感が殆ど薄れたようだ。

 

「けど怪我で動けねぇ俺らの為に奉仕するたぁ、もう立派な肉奴隷だぜ」

 

「正確にはイ・グーの(・・・・・)肉奴隷だからね? 堕ちた身とはいえ、あたいが許せるのはココだけだから」

 

「……くぅぅ泣けるじゃねぇかシュレイちゃんよぉ」

 

 昨夜の捕物帳といい、シュレイのイ・グーに対する愛着と忠誠心が物語る。同じくイ・グーの生活を気に入っているオーク達も思わず涙だ。お前ら本当にオークか。

 そしてシュレイは目の前のオークチンポにギュッギュっとオッパイを押し付けてマッサージ。あの美乳で私のも扱いて欲しい……と妄想に浸って涎を垂らすリリーナだった。

 

 

 そんな涎を垂らすリリーナの気持ちが解らなくもないと言わんばかりに、微妙な顔をするオーク。同じ男性器持ちとはいえ微妙な所で違うのだ。

 とりあえずロージィの下へ案内しようと歩いていると、今度は鞭が打ち付ける音と女の悲鳴が聞こえてきた。リリーナは気になるので、さりげなく道を外れた振りをして近づく。

 

―びしゃんっ!

 

「ああぁぁっ!」

 

「ほほぉ、お前は随分と尻を叩かれるのが弱いようさのぉ」

 

「尻はいいぞ」「黙っとれ」「へい」

 

 此方もまた広々とした牢屋であり、中央では天井にへばり付いた蜘蛛の糸で両腕を吊られた美女……月影の裸が四方から鞭打たれていた。

 邪眼で相手の場所こそ解るが、股間を剥き出しにしているオーク4名と蜘蛛姫アネモネが持つ鞭はドコから飛んでくるか解らない。風切り音を耳にするのと、鞭が傷だらけの肌を打つのと重なるからだ。

 昨夜からオスカーより「退屈しのぎに」とアネモネに貸し与えられて以降、オーク達の力を借りて様々なSM調教を月影に与えている。ロージィが鹵獲されたこともあって、気兼ねなく遊んでいる。

 

 口枷ですらしていない事から、アネモネは月影の苦しむ様を楽しんでいるのだろう。威力の弱い鞭とはいえ傷跡だらけの月影を見てほくそ笑んでいる。

 しかも淫核と乳首にはローターが貼り付けられており、更には弱い媚薬を塗られたのか全身がテカっている。微弱な振動と熱によって月影の肌を更に狂わせる。

 適度な快感によりもどかしさを感じながら、イかさず壊さずを維持するように鞭が舞い、月影が無様に暴れる。オークもアネモネも嘲笑を浮かべながら楽しんでいた。

 

「あら、アネモネさんではありませんか。ご機嫌麗しゅう」

 

「……む? おおリリーナではないか。このような所で会うとはの」

 

 そんな時に背後から声を掛けられたので振り向けば、知人であるリリーナの姿が。お楽しみの邪魔をされた苛立ちも瞬時に萎え、気軽に挨拶を交わす。

 

「ええ、ロージィに用があるのですが……また女を虐めて楽しんでらっしゃいますの? 女は愛でてこそ美しい物ですのに」

 

「この対魔忍は妾を殺そうとした狼藉者でな。退屈しのぎも兼ねた調教をオスカーに任されてるのじゃ。まぁ妾の趣味もあるが……なっ!」

 

―パァンッ!

 

「ひゅぎぃぃっ!」

 

 リリーナが呆れたように溜息を漏らしていても、アネモネは気にせず鞭を振い月影の爆乳を弾き飛ばす。鞭からの衝撃と痛みによる暴れによって爆乳が面白いように跳ねる。

 ブルンブルンと揺れる傷を帯びた爆乳を見たオーク達は涎を垂らし、勃起しっぱなしのチンポを手で扱く。今からでも犯したい気分だが、アネモネの許可が出るまで我慢だ。

 

「おねがいぃ……お願いします、少しだけ……少しだけでいいので、休ませてください……」

 

「……アネモネの姐さん、そろそろヤバいですぜ。ちぃと休ませねぇと壊れちまう」

 

 散々打たれ叫んだ事で精神的にも体力的にも厳しいのか、月影が擦れた声で懇願する。

 オーク達はそんな月影の様子と体を見やると確かに危ういと感じたのか、アネモネに休憩を与えるべきだと進言する。オスカーの教え「殺さず壊さず」は大事だ。

 アネモネは少し考え込む。オーク如きに指図されるなど……と少し思ったが、彼らの言う事は確かに利に叶っている。此処で壊しては反省も糞もないし、オスカーに調教を任された以上、壊すわけにはいかない。

 

「ふむ……仕方あるまい。お前達、後は頼むぞ」

 

『へい、姐さん』

 

 そういって指を鳴らせば蜘蛛の糸がちぎれ、月影の身体が重力に従って地面に倒れ込む……よりも先にオークが受け止めた。糸が切れた人形のように弱っている月影をオーク達が運んでいく。

 その場ですぐに犯さないオークに目を丸くするも、運ばれていく月影の顔と体を凝視して涎を垂らす……さっきから涎垂れてばっかだな、とか案内役のオークが思ったのは内緒だ。

 

「どの娘も魅力的ですわね……後で誰か抱かせなさいな。それなりに支払えますわよ?」

 

「それはボスに言ってくだせぇ」

 

「月影は妾の玩具奴隷じゃ。暫くは渡さんよ」

 

「……まぁ良いですわ。それよりロージィのもとへ」

 

「へい」

 

 脱線しまくったが、さっさとロージィのいる部屋に案内しようとオークが先導する。

 

「あ、あぎ、いた……っ!」

 

「ぐへへへ、痛ぇだろうが我慢しろや」

 

「ほーれほれ、気持ちいいだろう?」

 

「へへへ、これから良いモノ飲ませてやるよ」

 

「……何しとんじゃ」

 

 オークAことオーモリは傷薬を月影の身体に塗り付け、オークBことオーマガは手首に指圧マッサージ、オークCことオーワラはホットココアを淹れている。

 どうせ後でまた気晴らしついでに調教するというのに、念入りな事をするものだ。しかしオーク達は言葉とは裏腹に行動は真剣そのものだ。

 

「アフターケアは大事だってオスカー様が言ってたッス。1時間は休ませますぜ」

 

 そういって月影の為に布団を敷いたオークDことオーナマは言う。時々セクハラお触りするのは有り。勃起しているのに律儀な連中である。

 先ほどまでの鞭打ちでぐったりしていた月影も、布団の上で横になり、指圧マッサージで徐々に気分が解れていくのが解る。傷薬も効いているようだ。

 

 

―――そんな献身的なオークを見て、変なオーク、と思った魔族の女2名であった。

 

 

 

―――

 

 実験室、と書かれた自動ドアが開くと、そこは様々な機器やモニターを弄る眼鏡オークがおり……強化ガラスの向こう側にリリーナが求める存在が居た。

 

『あひえぇぇぇっ! 出りゅ、出るぅぅぅっ!』

 

 目玉だらけの触手に両手と両足を縛られ、大の字になるように拘束された裸のロージィ。彼女は触手に体を支えられながら、勃起しっぱなしのフタナリチンポを触手によって扱かれていた。

 体を水平にしていることで肉棒から噴射する精液が床のバケツに注がれる。搾精から暫く経っているのか、バケツの中は並々と白濁液が注がれ、肉棒から出る精液は直に勢いが衰えていく。

 

『もうだみぇだよぉぉ、精液でないぃぃぃ、金玉痛いよぉぉぉ!』

 

 涙と唾液を撒き散らしながらロージィは子供のように泣き叫ぶ。イヤイヤと首を振り暴れるが触手はビクともせず、肉棒に絡みついた触手が再び扱きあげる。

 出せ出せと言わんばかりに太い肉棒がキツく肉棒を締め上げ、ワガママは許さないとばかりに壁の穴から伸びる新たな触手がロージィの身体を打ち付ける。鞭のようにではなく打撲のように打ち付けている為、叩きつける音がガラス越しでも痛々しく聞こえてくる。

 

―じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ

 

『んおぉぉぉ、ぜ、前立しぇん、突かないでぇっ!』

 

 菊門を掘り進める触手チンポがロージィの前立腺を攻め立てるように突き上げる。その度にロージィの身体は大きく揺れ、乳房とチンポも合わせるように揺らぐ。

 まさに家畜。リリーナは社長室のオスカーから伸びている触手に縛られ、触手によってチンポを扱き精液を絞り取ろうとしているのだ。触手による打撲はオスカーの趣味だろうか。

 

「あぁ……聞いてはいましたが、ロージィがあんな顔を晒すだなんて……興奮しますわぁ」

 

 オスカーが社長室から動けない理由はコレにあった。ロージィの体液、つまり汗や精液が催淫剤となるせいでオークによる輪姦ができず、オスカーの触手で調教していたのだ。

 オスカーの触手は視覚と聴覚と触覚は機能しているが、嗅覚は働いていない。ロージィの催淫液に惑わされることなく、こうして家畜の搾乳のように精液を搾り取っている。

 

 そんなロージィの乱れっぷり、家畜っぷりをガラス越しに眺めているリリーナは恍惚な表情を浮かべている。機器を操作するオーク達はそれをみて「恍惚のヤンデレ顔」と思ったほど。

 

「空調と空気清浄機、正常に稼働してやす。ですが強力にゃぁ違ぇねぇんで気をつけてくだせぇ」

 

「私とて淫魔ですのよ? そう簡単に毒されたりしない自信がありますわ」

 

 オークの忠告に対しリリーナは軽く返す……が、念のためにマスクをする当たり、慢心なりして堕ちないよう警戒はしているようである。

 何せ己の愛人(という名の牝奴隷)を奪われた際に経験しているのだ。淫魔の体質で抵抗こそできたものの、濃度が上がれば自身とて危ういと考えた結果だ。

 

 マスクを装着したリリーナは目でオークに合図を送ると、彼は頷いて自動ドアを操作して開く。濃密な催淫ガスは空調機によって一時的に除去され、その隙に強化ガラスの部屋に入り込む。

 ぷしゅー、と音を立てて締まる自動ドアを他所に、より鮮明に聞こえるロージィの鳴き声を心地よく感じながら歩き出し……涙で濡れたロージィの顔を覗き込んだ。

 

「あひぇ、ひぎえぇ……んぁ?」

 

「ふふふ、お久しぶりですわねぇ、ロージィ?」

 

 リリーナの冷酷な微笑みを見たロージィは、その人物が誰なのかを思い出し、自分の置かれた状況と脳内で重なることで顔を青く染める。

 

 

 

「今度は私が、たぁっぷり可愛がってあげますわよ?」

 

 

 

 そういって彼女は、ロングスカートを脱ぎ去り、ロージィ以上に大きく硬いフタナリペニスを見せびらかした。




●本日の成果
・ノマドへの口添え
・ロージィ出荷予定(リリーナ行き)

 次回はストーリー重視に話を進めるか、エロ重視にロージィ×リリーナを書くか……活動報告にてアンケとります。特になければストーリー優先で行こうと思います。
 何せ「乱交:月影&アネモネ」もいずれ書かないとなーと思っていたもので、この際そっちを優先するのもありかなとか(苦笑)

 とりあえずシュレイとフィルは好待遇です。月影も今は厳しめですがいずれは……。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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調教:ロージィ・ザ・ファントム

●本日の予定
・リリーナ、ロージィを犯す
・リリーナ経営の娼館のパーティーに出席

●登場する原作キャラ
・リリーナ(魔族R)
・ロージィ・ザ・ファントム(魔族EXSR)

 ノリにノッてエロスを書きまくりました!活動報告でもエロを希望される方が多かったので(笑)
 それにしても、妄想がハッキリしていると書きやすいですね(笑)

 フタナリ要素・搾精・露出調教要素あります。苦手な方はご注意ください。


 ロージィ・ザ・ファントムは数多くの美女を盗んでは犯す淫魔の怪盗だ。美女との性交目当てといっても過言ではなく、しかし善意で盗んでいると自負している。

 そして怪盗である以上は、例え娼館の主がとびっきりの美女であっても、怪盗という矜持を保つ為に手を出さないという変な決まりをロージィは持っていた。

 逆に言えば、相手が美女であれば足りない(オツム)でも大抵は覚えられる。目の前に居る美女……自分が盗みを働いた先の経営者であるリリーナの事もバッチリ覚えていた。

 

「り、りりーにゃ……」

 

「あらぁ、私の名を覚えておいでとは光栄ですわね」

 

 触手に縛られ精巣の精子を搾り取られた事で体力が低下しているので息が荒いが、それでもリリーナの名を呼ぶ。リリーナはクスクス笑うも目が笑っていない。

 リリーナとロージィの最後の出会いは、リリーナの愛人を称する肉奴隷を盗み去った時だ。しかもリリーナの目の前で、肉奴隷の女性と熱烈なキスを見せびらかした。

 

「あの時は私の愛人を目の前で奪って『彼女の意志で、あたしを選んだんだ。私は悪くない、君が悪いのさ』などと捨て台詞を置いて行きましたわね」

 

 ドレスを脱いで黒の下着姿になったリリーナにロージィは、自分は悪くない、と言おうとして言えなかった。彼女の妖艶な笑みに恐怖を感じ取ったからだ。

 そこへロージィの四肢に巻き付いていた触手が伸び、彼女をゆっくりと下ろして、リリーナのフタナリチンポが眼前に見える位置に固定する。リリーナは「気が利くわね」と目玉触手にウィンクする。

 ロージィもフタナリチンポを持つ淫魔だが、大きさで言えばリリーナの方が上だった。天を向くソレは圧倒的な長さを持ち、ビクビクと脈打っている。因みにオッパイは互角である。

 

「此度はタァップリと礼をしてあげますわ……たんと味わいなさいっ!」

 

「やめ―――んごっ!?」

 

 ロージィの頭を両手で掴むと、リリーナは腰を突き出してフタナリチンポを無理やりロージィの口に捩じり込んだ。咄嗟に叫ぼうとして口を開いたロージィの失態だ。

 喉の奥に亀頭がぶつかる程に加え込まれたロージィは強烈な吐き気を覚える。もがこうと頭が暴れるが、魔族らしい握力を持ってガッシリと頭を押さえつけ、リリーナの腰がゆっくりと前後に揺れ動く。

 

「はぁぁぁ、これがロージィの口マンコ……涙目ですら可愛らしいですわ」

 

 顎に力を込めよう物なら頭蓋骨にヒビを入れかねない。ロージィは悔しさと苦しさで涙を流すも、リリーナはその泣きっ面をオカズに腰を振る。

 お互い淫魔故に催淫効果のある体液に免疫があるが、今は関係ないとばかりにリリーナはロージィの口内を堪能する。今でこそ動きはスローだが、長いペニス故にロージィの口いっぱいに含めても1/3も余っていた。

 口の中を出入りするペニスに不快感と息苦しさを覚えるも、ロージィを縛る触手が力強いからか暴れようにも身動きが全くといっていいほど取れない。体を揺らしても胸と肉棒が暴れて滑稽なだけだ。

 

「んぼ、じゅっ、んっ、んごぉ……んおぉぉぉっ」

 

「ほらほら、鳴き叫べるものなら鳴き叫びなさいな!」

 

 肉棒を咥えながらのロージィの呻き声。唾液と先走り汁で水音が混ざるそれはリリーナの加虐心を擽り、喉を小突くように最奥へ押し込み小刻みに腰を揺らす。

 完全にオナホール扱いされたロージィの口。それを強化ガラスを隔ててオーク達が眺め、オカズにシコシコと肉棒を扱いていた。後でシュレイか月影を犯そうと思いながら。

 

『おや? リリーナ様、ロージィはどうやら気持ち良くなっているみたいですよ?』

 

 唐突に、リリーナの横から伸びてきた目玉触手(他の触手と違って先端に蛸の頭がある)から、ぐちゃぐちゃと水音が混ざった不可思議な声が響く。オスカーの声だ。

 腰を小刻みに揺らしながらリリーナは首を傾げると、オスカーは『ほら』と言ってロージィの股間に触手を伸ばし……勃起した肉棒を強引に横に向ける。

 

「ふごおぉぉぉっ!」

 

「あらあらまぁまぁ」

 

 くぐもった悲鳴を上げ、横に曲げられた事で彼女の身体からピョッコリと亀頭が露わになる。僅かにでもロージィの勃起チンポが見えたことで、リリーナは意外と言わんばかりに笑みを浮かべる。

 先程まで出ないと言っていた……つまりは散々射精したのに勃起できるのだ、ロージィは。それは被虐心で快感を得ているという証明にもなり……リリーナの口端が吊り上がる。

 

「おほほ、それほど私のペニスが気に入ったようですのね……でしたらとびっきりのザーメンを御馳走しなくては」

 

「んーっ! んん、んぅぅーっ!」

 

 そうじゃないと否定したいロージィだが、リリーナは気にせず腰振り速度を上げた。ジュポジュポと音が出る程に、興奮して更に膨張したペニスが蹂躙する。

 尋常でない量のカウパー液が結合部から漏れ、呻き声よりも淫猥な水音が激しく実験室に響く。オークから見ればイマラチオなのにセックスと変わらぬ激しい腰使いに見えた。

 

「出ますわよ……大事な水分とタンパク質、しっかりと飲み干しなさい!」

 

―どぷっ! どぴゅっ、どびゅびゅっ! びゅるるる!

 

「―――っ!」

 

 喉の奥まで亀頭を捩じり込み、ドクドクと注がれていく精液。逆流を許さぬ程に隙間なく肉棒で満ち、胃へ直接流し込んでいく。

 もはや肉棒と精液で呼吸を止められたも同然。ロージィは、ごきゅごきゅっと喉を鳴らすも、息苦しさと嗚咽感が込み上げ白目を剥く。

 

「……ぷはぁっ! えほごほっ、ご、ごへっ! げほっげほ……っ」

 

「今ならアネモネさんの気持ちが解りますわ……憎たらしい相手ほど、不幸の蜜は極上ですのね」

 

『解ります』

 

 口を解放されたロージィは激しく咳き込み、息一杯吸い込もうとしてまた咳き込み、時折精液を吐き出す。そんな様ですらリリーナの加虐心を刺激し、恍惚そうな表情を浮かべた。オスカーも納得。

 咳き込むロージィを他所に、汗で濡れたブラジャーを脱ぎ捨てて完全に裸体になったリリーナは、再び勃起して天を向くペニスを揺らしながら優雅な歩みでロージィの横を進む。

 そのまま背後に回れば、ロージィの太ももを締め付けている触手が動き、リリーナを歓迎するようにロージィの足を広げる。リリーナが視線を下に向ければ、フタナリチンポが下を向いて勃起していた。

 

「ふふふ、まだまだ元気ですのねぇ、可愛いらしい……ことっ♪」

 

―ぴんっ

 

「ひぅぅんっ!」

 

 リリーナがロージィのフタナリチンポを指で弾く。デコピン一発とはいえ生殖器という急所を打たれたロージィは鋭い痛みに悲鳴を上げた。

 そのままリリーナの手は肉棒の裏筋を伝って上へと伸びていき淫唇へと向かうが……大陰唇が開かれ、ひくひくと膣内が蠢いている事が解った。

 

「あら? ……オスカー、貴方がココを解したのですの?」

 

 くちゅくちゅと秘所を二本の指で弄びながら、蛸の頭を先端に生やす触手に尋ねる。指先が開きかけた膣口を弄る度にロージィは喘ぎ声を漏らすが、リリーナは敢えて無視した。

 蛸の頭に生える一対の眼がロージィの股間を凝視し、はて、と首を傾げるような仕草を見せる。

 

『いえ? 実は楽しみを取っておこうと、アナルとオッパイしか弄ってなかったんです。媚薬も軽いものですし』

 

「……あらぁ」

 

 オスカーの言う事に嘘は無いのだろう。そう解るとリリーナは再び笑みを深め、2本の指を激しい勢いで牝唇から出し入れさせ、膣壁を刺激する。

 

「イマラチオ程度で、こぉんなに濡らしてしまって……貴女意外とマゾなのですね」

 

「ち、ちが……はぎゅ、ふぁ、んあぁぁっ!」

 

 とても楽しそうに笑うリリーナ。触手で責められ搾り取るように射精させられた事で感度が上がっているのだろうが、この牝汁の溢れ具合は異常だ。これまでロージィを弄っていたオスカーも初めて見る濡れっぷりである。

 女相手だから興奮したという線が強いが、リリーナは敢えてマゾなのだからと指摘。否定の言葉を遮るようにグチョグチョと牝穴を指先で掻き混ぜ、ロージィをヨガらせる。

 

「ではあまり焦らすのも悪いでしょうし、そろそろ頂いちゃいますわね」

 

「いやだぁぁぁ! やめてよぉぉぉっ! い、いまマンコ侵されたらおかしくなるからぁぁぁ!」

 

 犯す側は良くても犯される側は嫌だと言わんばかりに、まるで歯医者を嫌がる子供のように駄々を捏ねるロージィ。天真爛漫な怪盗でも、犯される側になってようやく危機を覚えたか。

 そんなロージィを押さえつけるように腰を掴み、腰を大きく引いてフタナリチンポの先端を蒸れた秘裂に押し付ける。カウパー液とマンコ液で、にちょり、と水音が響いた。

 

「こういう言葉がありますわ……年貢の納め時、よっ!」

 

―ずぷ……ずぶぷんっ!

 

「ぎゃああぁぁぁっ!」

 

 今まで犯す側だった者が犯される側になる。淫魔としてある種の屈辱をロージィはキツい膣口に肉棒を挿入された痛みと共に悲鳴として発した。

 時折バイブオナニーを嗜んだ事があるとはいえ、肉棒を受け入れることを想定していないロージィの膣にとってリリーナのフタナリチンポは予想外の痛みを与えられる。

 

「キッツキツですわね……まぁ解りますわ、私達ふたなり淫魔にとって、肉棒を挿入されることは恥ですものね」

 

 同性相手を犯す事を前提とした淫魔にとって、犯されるという選択肢は無い。膣口を弄っていいのは指とバイブぐらいで、男でも女でもチンポを受け入れられない。

 そんな淫魔としての威厳をブチ壊されたロージィはボロボロと涙を零し、それを成したのが自分であるという優越感と膣の締め付けがリリーナを満たす。

 

 そんな中、リリーナは緩やかな腰使いで膣壁を肉棒で抉る。

 

「ひぎゅ、ふぁ、うあぁぁんっ! ぐず、ひぐっ、うぅぅ~……!」

 

 痛みと悔しさと気持ち良さで喘ぎ声と鳴き声が混ざり合う。ロージィは強烈な異物感を股間から感じ取り、そこから全身に電流のような何かが流れていくことに羞恥心を覚える。

 

「あぁ……ロージィの鳴き声が心地いい……オマンコもキツキツで最高ですわ」

 

 目を閉じて優越に浸っているリリーナ。彼女の子供じみた泣きをBGMにリリーナは腰を様々なペースと角度で振り、ロージィの膣と子宮口を亀頭と幹で扱き続ける。

 時に下から上へ腰を突き上げ、時にロージィを降ろすよう指示して上から覆いかぶさるようにチンポを叩きつける。前立腺を亀頭で小突いているので、ロージィのフタナリチンポも勃起していた。

 今まで一度たりとも肉棒で犯された事のないロージィは、ただ出し入れするだけでない、様々な角度と速度で膣や肉壁を小突くリリーナのテクに翻弄されてばかりだ。最早、泣いているのか喘いでいるのかですら解らない。

 

「オスカー、どうやらロージィは勃起しているようですし……もっと搾り取ってやりなさいな」

 

『了解です』

 

「ふぇっ!? ま、まだ搾りゅの!? やら、やだやだやだやら―――ひぎぃぃぃっ!」

 

 ゴシュゴシュと巻き付いてきた触手によって乱雑に扱かれるロージィの肉棒。リリーナの激しい腰使いも合わさる事でペニスの扱き具合が荒くなり、快感と痛みが同時に股間を蝕む。

 アナルを触手ペニスで貫通された時とは違う、熱と圧迫感によって苛まれる身体。膣内の異物感の直そこに肉棒への快感も合わさり、快感が重点的に集まっていく感覚だ。

 

 快楽と痛みと屈辱で顔も脳も心もグチャグチャになっていいく中、膣壁を擦る肉棒がより膨らんでいるのを敏感に察知し、ある予感を得る。

 

「んあぁぁ、出るっ出るわよロージィっ!」

 

「んひえぇぇぇらめぇぇぇ! せ、せーし出さないで! 妊娠しちゃうよぉぉぉっ!」

 

 実際に妊娠するか解らないが、ロージィは膣内で射精されるのを拒むべく首をブンブン振って懇願する。あまりの焦りに、嬌声と悲鳴が混ざって言葉の意味が解らなくなっていく。

 乱れに乱れた言葉遣いを放ち命乞いのように懇願するロージィを、リリーナはこれ以上に無いまでの幸福感に満たされ、より腰を尻肉に密着させるようにグラインドさせていった。

 

 パンパンと小気味よい音を尻肉と腰を用いて奏で―――。

 

―びゅくっ! びゅるるっ! ぶびゅびゅーっ!

 

「――――ッ!!!」

 

 「イヤ」と叫んでいるつもりなのだろうが、ロージィの盛大な叫び声は音が割れて何を言っているのか解らない。解っているのは、リリーナのフタナリチンポから子宮へ精液が注がれたということだ。

 膣壁の僅かな隙間ですら漏らさぬよう腰と尻肉を密着させているリリーナは、余程の快感を得たのかギリギリアヘ顔に近い表情を浮かべていた。声も出さず、ひたすら満足そうな溜息を漏らしている。

 

 オナニーしていたオーク達が強化ガラスに向けて精子をぶっかける中、リリーナとロージィは腰を密着させたまま……かと思えば。

 

―パンッパンッパンッパンパンパンッ!

 

「あひえぇぇぇっ!」

 

「まだ! まだですわ! 勃起と腰が止まりませんの!」

 

 ついにアヘ顔を晒したロージィは突如として激しく腰を突き出されて背を反らし、リリーナは出し足りないからと結合部から精液を漏らしつつ再び肉棒を出し入れさせる。

 気のせいか二人の眼にはハートが浮かぶ程に熱が籠っており、ロージィはイヤイヤ言いながら舌を突き出してトロ顔を晒し、リリーナは許さないとばかりに激しくロージィを攻め立てる。

 

 

―2人のフタナリ美女の絶倫セックスはまだまだ続くそうだ。観戦オナニーをしていたオーク達も拍手喝采。

 

 

「随分と気に入ったようですねぇリリーナさん」

 

 所変わって社長室。オスカーが社長室に身を任せ目を瞑っている中、触手の目玉越しにセックスを続ける2人の淫魔を眺めている。

 シュルリと触手が解けロージィを降ろせば、ロージィは抵抗することもなく四つん這いになり、むしろ自ら腰を振って乳房とペニスを激しく揺らす。いつのまにか、達していたらしいロージィのフタナリチンポからザーメンが噴射していた。

 

 さて、私の出番は終わりかなと目を開くと……机の上に腰掛けるアネモネの姿が目の前にあった。

 

「……アネモネ嬢、失礼ですが何時から其処に?」

 

「十数分前からかの。目を瞑っていて妾に気づかなかったから眺めておったんじゃ」

 

 気恥ずかしさで紅潮するオスカーを見てクスクスと笑うアネモネ。机に腰掛けるんじゃありません、と言いたかったが、上から足を組んで見下ろすアネモネはちょっとカッコイイ。

 不意に股間に違和感を覚えれば、アネモネの素足がオスカーの股間を軽く踏んでいた……触手から映る光景に目を奪われてばかりで感覚まで鈍っていたとは。オスカーも赤面モノだ。

 

「よっぽど夢中になって覗き見しておったようじゃの……このように堅くなってもうて」

 

「あうっ」

 

 小馬鹿にするように笑いながら、アネモネはホレホレと軽くオスカーの勃起したペニスをズボン越しに踏みつける。痛くて気持ちいいとハッキリ言っているように可愛らしい声を発するオスカーに、アネモネは内心キュンキュンだ。

 

「つ、月影の調教は?」

 

「今は休憩中との事じゃが……終えればオークの輪姦でも始まるだろうよ」

 

「そ、そうですか、ん……んく……っ」

 

「ほーれほれ、どうして欲しいのか言うてみー」

 

 抵抗の意志を示さず痛気持ちいい声を上げている以上、オスカーも満更でもないらしい。だからアネモネは捏ねるように股間を踏むのだ。

 

 

 

―この後滅茶苦茶セックスした。

 

 

 

―――

 

 ロージィとリリーナの激しいセックスから一週間後―――オスカーとその一行は、とある娼館に招待された。

 

 あの後トロトロのロージィはリリーナに引き渡され、そのままノマドのお偉いさんと会合。捕獲したのはイ・グーなる組織であるとリリーナが伝えれば、彼女の地位と権力が堅実な物である為か、魔族の男は渋々と弱小組織の成果を認めた。

 後日に改めてノマド関連の者が訪問するという約束を得たオスカーは大満足。リリーナもロージィを自らの娼館の奴隷に仕立てられるからと大満足。結果、リリーナとオスカーは互いの手を握り満点の笑顔。2人に小さな友情が芽生えたのだった。

 

 芽生えた結果だからか、リリーナがオスカーとアネモネ宛てに、自らが経営する娼館への招待状を送ってきた。手紙の内容によるとロージィを目玉としたショーを行うとの事だ。

 リリーナの娼館を知るアネモネは、オスカーにそれなりの衣装を着せるよう言いつけ、彼女と共に相応しい衣装をコーディネート。着せ替えなどではない。決して。

 

 結果、オスカーはショタな見た目でありながら、シルクハットと杖が似合うダンディな背広を着こなしていた。

 相方となるアネモネは白を基調としたドレスを着こなしており、袖口のフリフリが良く似合う。まさに蜘蛛の姫といった風貌だった。

 

「オスカーさん、アネモネさん。此度は私の娼館へようこそ」

 

 娼館の主たるリリーナは、そんな幼子の紳士淑女に首を垂れ、ドレスを摘まんで優雅に挨拶。アネモネも同じような仕草で挨拶を返し、オスカーは緊張した状態で挨拶を交わした。

 オスカーは娼館へ足を運んだことは何回かあったが、このような洒落た娼館は初めてだった。今まで言った娼館はオーク向けの野蛮で安い所であって、リリーナの営む娼館は本格的な物だからだ。

 

 広々として洒落たパーティー会場。ソファは貴族が買うような高級品。会場を照らすのはステンドグラス。BGMは何と多種多様な魔族が集まる楽団が奏でていた。

 集まる魔族達も様々。警備員は無く、エリート教育を施した魔族が給仕を務める。オークですら貴族然としており、様々な魔族が酒や香を嗜んでいる。

 そして娼館であると裏付けるのが、所々で平然と行われている淫猥行為だ。公然で行われているポールダンス、まんぐり返しで拘束されフタナリチンポを扱かれる女奴隷、貴族オークとセックスするドレスを着た娼婦……それらを客人は嘲笑しながら楽しみ酒を飲むのだ。

 

 このような見た目が高級な娼館も、支配級を中心とした魔族に需要があるのだ。

 

「す、凄く豪華な娼館もあったのですね……き、緊張します」

 

「やれやれオスカーは……ほれ、妾がリードしてやる故、安心せぇ」

 

 オスカーを余裕でリードできる事に勝ち誇りつつ、アネモネはカチカチと震えるオスカーを宥める。リリーナはそれが微笑ましくて笑ってしまった。

 挨拶だけ済ませたリリーナはメインイベントに立ち会うべく2人の前から立ち去る。そのメインイベントとやらが始まるまで、酒を嗜みながらポールダンスを眺める事に。

 

 そして時は流れ……照明が一斉に消えて暗闇が訪れ、スポットライトが1人の令嬢を照らす―――メインイベントの始まりだ。

 

『ご来場の皆様、お待たせいたしました。司会を務めます、当娼館の主リリーナでございます。これより始まりますメインイベントの為に、お客様はマスクを御着用くださいませ』

 

 蝶を模した仮面を被ったリリーナのアナウンスに従い、奴隷を除いた客と給仕は様々なマスクをかぶり出す。オスカーは嘴のようなペストマスク、アネモネは蜘蛛の巣の装飾が施されたマスクだ。

 多種多様なガスマスクを装着した楽団がドラムンロールを奏で、数多くのスポットライトが1人の女性を照らせばシンバルを鳴らして注目を集める。

 

 スポットライトに照らされたのは……淫らな恰好を施されたフタナリの美女―――ロージィであった。

 

 彼女はカウベル付きの首輪と目隠しを装着され、薬か手術でも施されたのか乳がより大きくなって爆乳と化し、後ろ手に縛られた彼女はフタナリチンポを勃起させ裸体を晒していた。

 だが口からは涎と荒い息遣いが吐き出され、かなり興奮しているのが解る。リリーナが首輪から伸びる鎖を引けば、ロージィはフラフラと客の輪へと歩み出す。

 

「り、リリーナ様に飼われている元怪盗のロージィ・ザ・カウスレイブです。 調子に乗って弱小組織に捕まった、哀れな雌牛れす……ご来場の皆様、この度はお騒がせして本当に申し訳ありませんでしたぁ……!」

 

 ロージィはその場で正座し、後ろ手に縛られたまま地面に額を擦りつけるように頭を垂れる。それを見下した客人達は、土下座した彼女を嘲笑うと同時に拍手を送る。その中にはオスカーとアネモネも含まれていた。

 

 リリーナが拍手を手で制して止めると、打ち合わせしていたのかロージィはゆっくりと立ち上がり、フタナリチンポを見せつけるようにガニ股になる。

 そして幾つかスポットライトが照らされ、観客と娼婦に紛れるように、ウサギやネコといった動物耳のカチューシャを付けた淫猥な恰好の娼婦たちが踊るように登場、スポットライトに導かれてロージィに群がる。

 ネコ耳、ウサ耳、イヌ耳の3人の美女はロージィに厭らしい手つきで撫でまわし、ネコ耳がロージィのチンポを掴む。ウサ耳は爆乳を鷲掴み、イヌ耳はアナルにバイブを押し当てた。

 

『さぁ皆様、我々ノマドを散々からかった愚かな雌牛の痴態を存分にお楽しみくださいませ!』

 

 リリーナの合図と共に3人の娼婦はロージィを弄び始める。ロージィのチンポを扱き、爆乳を揉み、アナルにバイブを挿入して。いずれも彼女の元虜だったのか、虐める事に喜びを感じていた。

 

「ひゅぎぃぃっ! ごめんにゃひゃい、ごめんなひゃいっ! ノマドの皆しゃまに生意気な事してごめんなしゃいぃぃっ!」

 

 歯を食いしばりながらロージィはガニ股を崩さず、しかし腰をヘコヘコと前後しながらひたすら謝罪の言葉を述べる。だが口はだらしなく開いており、涎が溢れ出ていて説得力が無かった。

 彼女に恨みの有る者が多いのか、多くの客は事前に持っていた媚薬入りペイントボールをロージィに投げつける。様々なカラーペイントがロージィの裸体にブチ撒かれ、アクションペインティングを施していく。

 オスカーとアネモネが互いに頷くと、それに交じって紫と白のペイントボールを投げる。偶然にもオスカーのボールはロージィのペニスに直撃、ネコ耳少女の腕も紫のペイントが施された。

 

「あひえぇぇぇっ! 出る出る出る―――くあぁぁっ!」

 

 叩きつけられた痛みが快楽に変わり、ロージィは呆気なく射精。背を反らしながら腰をガクガクと突きだし、噴水のように濃厚な精液が吐き出される。

 その精液の匂いに愛撫を施した娼婦達が恍惚の表情を浮かべ、女奴隷はその匂いに催淫効果を得たのか、どこからともなく現れて床に散らばった精液を貪るように舐め始めた。

 

『ご覧の通り、ロージィのザーメンと母乳には、臭いだけで低級牝奴隷をメロメロにするほどの催淫効果がございます。この催淫液を500mlから販売いたしますので、ご希望の方は挙手をお願いします!』

 

 リリーナがロージィの催淫液(ザーメン)を売り出すと聞いて、我先にと客人達は手を上げて売買希望を強調する。オスカーは既に大量のザーメンを薬に変えているので問題は無い。

 何せ牝奴隷は犬のようにベロベロと床の精液を舐め回し、高級娼婦はトロンとした表情でロージィをより責め立てている。効果の高さは言うまでもなかろう。

 

『さぁロージィ、大勢のお客様が貴女の母乳と精液を欲しているわ。ドンドン吐き出しなさい!』

 

「あはぁぁっ♪ せーし、せーし出すの気持ちいいよぉぉっ! もっと、もっと出したいのぉっ! お乳もチンポも出したくて出したくて苦しいんだぁっ♪」

 

 薬でも盛られたか、ロージィは次々と母乳と精液を噴出していく。それを瓶や缶に流し込んではロージィを罵倒し楽しむ客や、ロージィを抱く為に競りに出す者まで出てくる。

 その中心となっているロージィはカラフルで無様な姿を晒しながら、その事を悦び、むしろもっと虐めて欲しいと懇願し様々な痴態を見せつける事だろう。

 

 ある時は四つん這いになってリリーナに犯され、ある時は巨根のオーク2名に2穴責めされ、ある時はペニスバンドを装着した貴婦人に犯され、ある時は鞭打ちを受け、ある時は牝奴隷総員で苛められる。

 いずれも彼女から精液と母乳を搾り取る為であり、お客様を楽しませる為のアクセントだ。飛び入り参加のオスカーとアネモネによる、蜘蛛の糸で拘束してからの触手責めも観客達を楽しませた。

 

 

 

―今宵のナイトパーティーは、ロージィの精巣が空になるまで続くのだった。

 

 

 

「あ、あの娼婦いいですね。ちょっと遊んできまー……いだだだっ!」

 

「妾という女の前で無節操な事をするでないわオスカー。少しは紳士ぶれ馬鹿者」

 

 




●本日の成果
・ノマドの評価+
・高級娼館を体感
・ロージィ特性催淫液の貯蓄
・アネモネとデート(オスカー得)

オーク達「俺達お留守番」
シュレイ&フィル「オークに犯されてます…(満更でもない」
月影「激しい輪姦を受けています…(諦め気味」

 すっかりアネモネがウチの作品のヒロインと化してますね(笑)

 次回はノマドのお偉いさん訪問と、それによる組織の改革の予定。具体的には用心棒の雇用、ノマド入りの為の任務への下準備です。
 ストーリー重視になると思いますが、それでもエロい経過や調教の成果を入れる予定です。

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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番外:ブリュンヒルド

●登場する原作キャラ
・【鬼神乙女】ブリュンヒルド(魔族UR)

 前作のイベントの最終日に、ついに当てたこのカード……!その記念に殴り書きしたものです。
 作者の性癖と趣味が一部暴露する話です。時期としては「戦闘:フィル&シュレイ」の大分前。

 鬼神乙女(←特に重要)・露出・獣姦・鞭打ち・エロバカ・描写薄め要素があります。苦手な方、特に鬼神乙女という特殊性癖に抵抗のある方はご注意ください。


 東京キングダムには魔界より来たりし種族が多数存在しています。

 

 魔境といっても過言でない東京キングダムに魔族として暮らしていると、様々な魔族……だけでなく対魔忍や米連といった勢力とかち合う事がある。私は魔族贔屓ですが、同じ魔族でも時には醜く争う事だってあるんです。

 人間と言う種族だけでも体格や性格に個性が反映されるが、魔族はそれ以上に個性的である。オーク、淫魔、悪魔、鬼などなど。私のような変身能力を持つ触手・ザ・モンスターですら意外とポピュラーだったりします。

 超有名で超強い魔族と言えば、吸血鬼の祖エドウィン=ブラック様、獄炎の女王アスタロト様かな……会った事も見た事もないけど。噂だと屍の王って方も相当凄い魔族だとも聞いています。

 

 

 まぁ魔族にも色々あって、色々面倒な処があるわけですが……眼前の相手は物凄いです。

 

 

「ぜぇああぁっ!」

 

「いっだぁぁっ!」

 

―今、私こそオスカー・ライマキーは……秩序を重んじる女傑の上級鬼族「鬼神乙女」に殺されかけています。

 

 おっかしぃなぁ……確か東京キングダム外れの廃墟付近を散歩していたはずなのに、バッタリ出会って5秒で戦闘開始しちゃいました……流石は魔境、出会って即戦闘もあるあるなのね?

 

 真っ裸ですが体のアチコチから触手を生やし目の前の敵に襲い掛かるんですが……彼女が強いのなんの! 双剣でバッサバッサと、自慢の再生能力が追い付かない程の速度で切り裂いてきます。痛ぇ。

 大柄な体を持つ彼女に合わせるよう、下半身を触手で束ねた蜘蛛と化しています。上半身姿は少年状態に保っており、背中と両腕から触手を伸ばして攻撃しています。

 

 特撮番組に出るような、しかし爆乳の形を隠そうともしない黒のスーツ。邪魔にならずしかし最低限の防御を果たせる篭手。そして桃色のモノアイが光る独特的な仮面。

 見たまんま特撮ヒーローのような姿をしているが、れっきとした彼女達の生まれたままの姿。彼女達が信じる神「天帝」に与えられたという体……らしい。以前、返り討ちにした別の上級鬼族の戦士に教わりました。

 

 滅多に会う事のない種族だけど、その中でも特にヤバいと思えるほど、目の前の黒い爆乳ヒーロー(いやヒロイン?)は強い。剛力にして俊足、軽業師にして豪傑。彼女が自慢する双剣を振う様は鬼神の如し。

 彼女の名はブリュンヒルド。誇り高い種族とあって名乗りも堂々としていました。あ、私もフルネームで名乗りましたよ。そしたら感心させられちゃいました、どうもね。

 

 しっかし襲い掛かってきた理由が……。

 

「その小さい成りでその気配、そしてこの力と再生! 天帝と私の見込みに間違いは無かった。もっと力を見せよオスカー=ライマキー!」

 

「わっかりましたよぉ、もぅ!」

 

 半場ヤケクソに叫ぶ私は斬られた下半身を変貌させる。蟷螂のような前脚を蜘蛛のように広げ、高速移動を実行。瓦礫を食い込ませながらガサガサと走り、ブリュンヒルドさんから距離を取る。

 彼女は脳筋みたいな思考をしているが戦いに関してはそうではなく、距離を取ろうとする私めがけて飛ぶ斬撃をお見舞い。咄嗟に触手でガードしようとするが当たらず、しかし進路方向にあった瓦礫の壁が切り裂かれ崩れてきた。

 

 触手ガードを崩さず背中の触手で崩れ落ちてきた瓦礫を薙ぎ払うも、その瞬間は彼女にとって余裕のある時間らしく、触手の猛攻を潜り抜けて私の脚を斬り崩す。痛い!

 紫の体液があふれるも、斬り口から倍に増えた蟷螂の脚が伸び、ブリュンヒルドに襲い掛かる。その間にも彼女は駒のように踊り、気づいた頃には周囲の触手と私の脚部が散っていた。凄い痛い!

 

 さっきから痛い痛いとしか(脳内で)言っていないけど、この方の斬撃めちゃくちゃ痛いんですよ! しかも剛力も併せ持っているので触手の分厚い肉でも防げない。

 それでも私の再生能力が間に合っているのは不幸中の幸い。蟷螂の前足を生やし過ぎてクローと化した脚を開きブリュンヒルドを捕らえる。

 

「しまっ―――」

 

「獲ったぁっ!」

 

 流石の戦神と言えども四方八方から迫る触手を前に、自分の死角でどれだけ再生しているか気づけはしない。獲物を掴む事に特化した蟷螂腕のクローが彼女の腹部を締め付ける。

 呻き声をあげ苦しむ隙も逃さず、触手の殴打が襲い掛かる。まずは双剣を握る手へ集中的に狙い、得物を手放す為に。

 

「おらおらおらおらおら!」

 

 掌のはずなのに鋼鉄を叩くような触感を得ながらも殴り続け、ついにブリュンヒルドさんは武器を落とす―――が!

 なんと彼女は開脚キックで蟷螂クローを切断、緩んだところを抜け出して着地し、落とした武器を拾―――わないっ!?

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無ァ!」

 

 敢えてブリュンヒルドさんは膂力に力を込め、まるで漫画のネタを知っているかのように叫びながら拳を連打!鉄拳の嵐が触手の連打に立ちはだかる!

 四方八方から弾丸の如く飛び交う触手を拳で叩き落とす彼女。何度か腹部や胸部に当たるも、鬼神乙女の身体は柔ではなかった。ハッキリ言います、むしろ殴っているこっちが痛いです!

 

 このままじゃ埒が明かないと私が断念、触手を引き上げ身を屈み一気に跳躍。蟷螂脚だと跳躍力が上がるんです。

 私が轟音と共に着地した頃にはブリュンヒルドさんは双剣を手にもって構えていた。拳の殴打が効いているのか疲労がたまっているのか、機械音に紛れて白い吐息が漏れる。

 

「フッ……やるではないか。これまで卑怯者や臆病者ばかり相手していたが、私と此処まで殴り合えたのは初めてだ」

 

「そりゃどうも」

 

 彼女の実力を直に味わうと、「卑怯者」は頭脳派の暗殺者、「臆病者」は巧妙な魔術師だったのだろうと推測してしまう。私もガチタンなんて言われているから、彼女の強さがよーく解ります。

 

「天帝の導きの下……貴様を更に試させてもらう!」

 

「こうなったらとことん相手してやろうじゃないですの……!」

 

 頭に血が上っているのがよーく解りますし、久々のガチの肉弾戦に魔族としての本能が刺激されまくっています。なのでヤケクソです。

 双剣を構える彼女。触手の異形へと変貌する私。どっちも悪なんでしょうけど、どっちが悪でどっちが正義に見えるかは一目瞭然。

 

 そして私達は、一気に肉薄する―――彼女の雄姿を見て私はこう思わざるを得ない。

 

 

 

―エロカッコいい、と。

 

 

 

―――

 

 妾……蜘蛛の姫たるアネモネは朝日が昇る頃、オスカーが居住とするビルの前で仁王立ちする。

 昨夜の内から仕事の打ち合わせに訪れたのじゃが、当人が居ないということで仕方なく従者と共に泊まっていったのじゃ。オークとは思えぬほど対応が良いし「ツクリオキのトンジル」とやらは美味かったのぉ。

 

―朝帰りのオスカーが、奇妙なデカ女に抱えられて来たのじゃ。しかもデカ女は爆乳で挟んだオスカーごと、両腕でギュっと抱きしめておる。

 

「……なんじゃ、そのデカ女」

 

「えっと、どこから話せばいいのやら……」

 

 オスカーは爆乳に体を挟まれたまま苦笑いしておる。そのインパクト抜群な見た目に、妾の従者も、主人の帰宅に安堵していたオーク達も唖然としておる。うん、万年発情豚のオークですらそうさせるとは流石よの。

 しかしこのデカ女、妾達など眼中にないとばかりにオスカーを抱きかかえおって……この奇妙な身なり、確か鬼神乙女と呼ばれる鬼族じゃったよな? 何ゆえにこのような所に……。

 

「おい、そこの鬼神乙女。貴様は何者じゃ。何故にオスカーと共におる?」

 

 オスカーはしどろもどろしていて答えぬので、仕方ないからこのデカ女に直接聞く。するとようやっと妾達の存在に気づき、(ムダにデカい)胸を張ってこう答える。

 

「昨夜、オスカー=ライマキーの妻となったブリュンヒルドだ」

 

「お主、変な趣味してんのな」

 

 きっと妾は白い目でオスカーを見ておるのじゃろうなぁ。こんな趣味全開の見た目した奴を妻にするとか―――心と頭がイラっとしたのはなんでじゃ?

 オークボを始めとしたオーク達も、拍手や口笛でオスカーとブリュンヒルドの門出を歓迎しておる。まぁ大半はオスカーの意外な趣味に驚いておるようじゃが。

 

「違います違います! 昨夜この方に襲われて死闘を繰り広げてたんですけどね? 僅差で私が勝っちゃったんですけどね?」

 

「私を打ち倒したオスカーこそ私の夫に相応しい! 強い子孫を生むべく子種を要求した所、夫は大胆にも私を押し倒して……その、子作りセックスをだな♪」

 

 無理やり脱出して妾達に弁解するオスカーと、頬(にあたる部分)を赤く染めて身をクネらせるブリュンヒルドとやら。そういや鬼神乙女って自分より強い雄を求める体質じゃったような。

 妾は既に経験したから知っておるが、どうやらオスカーを暴走状態に陥らせたのじゃろう。妾の脳内では、小柄なオスカーがブリュンヒルドに種付けプレスをする姿が用意に想像できる。なんかエロい。

 

「だーかーら、私は貴女の夫にはなりません! 大体何が子作りセックスですかメス豚みたいにアヘアヘ言っていたくせに! それに東京キングダム(ココ)には私以上に強い魔族なんて沢山いますし、何より責任が持てません!」

 

「何を言うんだアナタ! あれだけ激しいセックスなら鬼神乙女と言えども陥落するわ! せめて私達の子供が生まれるまではココに身を置くからな!」

 

「どーだか! 大体、私はアネモネ嬢のような女性がタイプなんです!」

 

「……はぁ?」

 

「こんなチンチクリンの何が良いのだ!? ロリか? ロリコンなのか!?」

 

 オスカーの好みのタイプが妾? こんな時に暴露するとか何考えてるんじゃコイツ。まぁ妾は美しいし気品溢れるから無理もないが。とりあえずデカ女は後で殺そうそうしよう。

 

「アネモネ嬢は気品溢れる素敵な女性なんです! 常に妖艶に微笑み、例え凌辱の時だって無闇にヨガらないその芯の強さこそ魅力ってものがあるんですから!」

 

「貴様何を言うとるか阿呆!」

 

 妾は跳躍してオスカーと視線を合わせ、バシンっと頭を殴る。あの時の過ちを暴露するなら妾とて容赦せんぞ馬鹿、恥ずかしくて……そこのオーク、口笛吹くな後で覚えておれ!

 

「大体、こんなデカ女捨ておけばよかろうに」

 

「いやけど……エロカッコいいじゃないですか」

 

「えー……」

 

 いや確かに体はエロいがな? あの姿はないわー。顔なんぞ、あれ(・・)で素顔なんじゃぞ?

 

「……あ、そうだ。そこまで私を夫にしたいというのなら、貴女の芯の強さを確かめさせてもらえばいいんですよ」

 

「本当か! 相思相愛の夫婦になれると言うのなら是非も無し! 何をすればいい?」

 

「私の部下のオーク10名を相手に連続で凌辱されてもアヘらなかったら、私を真に愛していると認め、貴女の夫になりましょう! 男に二言はありません!」

 

「ぬぅぅ……アナタ以外の男、それも下賤なオークに犯されるなど癪だが……夫と認めてくれるというなら相手になろう!」

 

 えー……なんじゃその無理ゲー、オスカーって鬼畜じゃの。つうか、そんな条件よく飲めるなこのデカ女。

 

 確か鬼神乙女は、強い雄が見つかるまで性交はせぬ種族故、色事や性的快感には極端に弱いと聞くぞ? 見るからに脳筋そうじゃし犯されたらひとたまりも無さそうじゃけどなぁ……。

 まぁオーク共もジャンケンを始める程やる気じゃし、ブリュンヒルドとやらも気合充分じゃし……気に障るが、見物ぐらいはしておくかの。何人抜きで限界を迎えるか、オーク共と賭け事でもするか。

 

「見ていろオスカー、私は絶対にオークなんかに屈しない!」

 

 

―場所は変わってイ・グーの地下室。

 

 

「アヘぇぇぇっ! オークチンポ、キモチいいのぉぉぉっ!」

 

 オークに種付けプレスされて数分もせずに悦ぶ鬼神乙女の図。おいおいまだ1匹目でしかも射精しておらんぞ賭けにならぬではないか。

 妾を含めた観客オーク達も興奮しながらも「えー」と呟くほど、この鬼神乙女チョロすぎた。覆いかぶさって腰を振るオークを愛おしそうに抱きしめてすらいるぞコイツ。

 それにしてもまー、奇妙な見た目しておる癖にグラマラスなおかげで、仮面のような顔を除いてもエロいのぉ。いやだからこそか、だらしなく淫猥な言葉を紡ぐ姿は中々に滑稽じゃ。

 

「んほぉぉぉ! こりぇが、これが本当のオスの味なのぉぉっ!? 子種欲しくて子宮疼いちゃうぅぅっ!」

 

 それにしたって尻軽過ぎないかこの……な、なんじゃこの恐ろしい気配は……ってオスカーじゃったか納得―――な、なんか怒っていないかコイツ?

 

「……変わりなさいオータニ」

 

「ふぇっ!? は、はひっ!」

 

 いつの間にか服を脱いで全裸となったオスカーの気配に当てられたオータニとやらはズポンっとブリュンヒルドからチンポを引き抜く。見ればこの場に居る全てのオークがオスカーにビビっておる。

 はひー、はひーっと声を荒げビクビク震えるブリュンヒルデを仰向けから四つん這いにひっくり返し、尻を上げてポッカリと開き物欲しそうにヒクついている秘裂を向けさせ……オーク以上に大きなチンポを捩じり込む。

 

「あひえぇぇぇっ!」

 

「尻が軽すぎなんですよ、このメス豚さんがぁっ!」

 

 一気に子宮口へブチ込んだのかブリュンヒルドの身体が大きく揺れ、小柄な体に似合わぬオスカーのパワフルな腰遣いに膣肉が肉棒で抉られていく。オータニよりも激しい動きじゃな。

 

「ボ、ボスが珍しく怒り心頭だぁ……!」

 

「妾は初めてみるが……ああなるとどうなるのじゃ?」

 

「ああなったボスは気が済むまで止まりませんぜ……おおなんと恐ろしい、地獄の特訓の日々を思い出しちまうぅ」

 

 オスカーは確かに凶悪な気配を醸し出す事もあるが、怒る姿は見たことが無かった。じゃから、目の前で腰を突きながら激しく叱咤するオスカーなど目新しいのぉ。

 オークが恐れ妾が観戦している間にもオスカーは尻を叩きながらブリュンヒルドを叱咤。やれ天帝の意志はどうしただの、やれ鬼神乙女の誇りはどうしただの、それを保てないなど言語道断だのと。

 ブリュンヒルドがアヘろうとする度にオスカーは尻を強く叩き、泣き声の謝罪は受け止めつつも腰は止まらず……やがて腰と尻を密着させて射精、叫ぼうとしたブリュンヒルドだがオスカーが喝を入れる事でぐっと堪えた。

 

「はひ、はひぃぃ……ふひっ、ふはぁぁ」

 

 ゴプゴプと膣穴から精液を吹き出しながら、尻を高く上げたままのブリュンヒルドは息を荒げる。オスカーは涼しい顔で、しかし怒りのオーラを隠そうとしなかった。

 

「……特訓しましょう、ブリュンヒルドさん」

 

「は、はひぇ?」

 

 スタスタとオスカーはブリュンヒルドの眼前で膝をつき、ブリュンヒルドの顔を見下ろす。その顔は本気(マジ)じゃった。

 

「貴女を! 簡単にはエロ堕ちしないような! それでいて魅力的な女に仕立て上げてやります! 鬼神乙女としてのプライドを守るのです!」

 

 目が炎でも浮かんでいるように爛々と輝き、そんな目でブリュンヒルドを見つめ、くたびれた手を取る。

 

「おしゅかぁ……こんな私を、立ち直らせてくれるのか……っ」

 

「私の事はコーチと呼びなさい……辛くエロい特訓を乗り切ってもらいますよ!」

 

「はい、コーチ……っ!」

 

 精液まみれの尻を仕舞って正座し、オスカーの手をギュッと握るブリュンヒルド。立ち直り早っ!

 そして2人はどことも知れぬ空を共に見上げ始めた……なんじゃこれ。

 

「ああ、ボスのスイッチが入っちまったなぁ……」

 

「俺達も随分と扱かれたっぺなぁ」

 

「アネモネの姐さん、悪いっすがこうなったボスは止まりませんぜ」

 

「……まぁ好きにすればよい」

 

 オーク達の話によればオスカーは止まらぬようじゃし、妾はたまに顔を見に行く程度でいいかの……なんじゃろうか、この胸のざわめきは。

 

 

 

―――

 

 こうして、オスカーとブリュンヒルドの地獄……いや淫獄の特訓が始まった。(イ・グーに住み込み)

 

●特訓その1:ひたすらオーク姦!

 

「大抵の女はオークに犯されると堕ちます! それに耐える為には慣れるしかありません! 朝昼晩、決まった時間にオークに輪姦されなさい! アヘッたら私が激励します!」

 

「はい、コーチ!」

 

 体液が媚薬となるオーク18名全員に輪姦されるブリュンヒルド。顔はアレだが爆乳、そして鬼神乙女という戦士を存分に凌辱できるということでオーク達もやる気満々だ。

 喘ぎ声や即堕ちしそうになればオスカーの竹刀が叩きつけられ正気に戻させる。快楽の中に激励が混ざることで意識が取り戻され、誇りや自我を保つよう叱咤される。

 

 オスカーは「それでも私を夫としたいのかぁ!」とか「貴女の魅力たる戦士の佇まいはどうしたぁ!」だのとブリュンヒルドを褒めてもくれるので、感激も一塩。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その2:ひたすら鞭打ち!

 

―ばしぃっ!

 

「んあぁぁぁんっ!」

 

「ほら、甘い声が出た! 卑劣な者ほど身動きを取れなくしローターや鞭で嬲るものです! 自我を保つのは困難を極めますが、耐えるのです!」

 

「はい、コーチ……ひぎゃぁぁっ!」

 

 十字架に拘束されたブリュンヒルドに鞭が飛び交う。乳首とクリトリスにはローターが貼り付けられ微弱な振動から快楽に変貌させる。甘い声が出るのも仕方ないというもの。

 オスカーだけでなくオーニシとオーハラも合わさって、三方から鞭の雨をお見舞いさせていく。この時もオスカーはブリュンヒルドへの激励を欠かさず、体力の見極めも怠らなかった。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その3:エロトレーニング!

 

「いくら天帝より授かりし頑強な身体でも、鍛えなければ錆びゆくのみ! 筋トレにエロを加えてエロ耐性も鍛えましょう! まずはエロスクワット400回!」

 

「はいぃ、ん、んぁっ、コォ、ちぃぃ……んおぉぉっ」

 

「はい『ん』を3回言ったので403回です!」

 

「はい、コーチぃ!」

 

 トレーニングルームでは、床に貼り付けたディルドの上でバーベルを担ぎスクワットするブリュンヒルドと、竹刀を杖に立つオスカーの姿が。

 スクワットの度に膣穴へディルドが出たり入ったりするので、喘ぎ声と淫らな水音が響きオーク達のトレーニングの手を止めさせる。

 

 この後、乳首とクリトリスに分銅付き洗濯バサミを挟んで縄跳びをしたり、代わりにローターをつけてルームランナーを走らせるなど、常に快楽を与え続けながら筋トレに励むのだった。

 終わったその都度、オスカーに「お疲れ様です」と言われスポーツドリンクを受け取ったブリュンヒルドは少し感動した。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その4:飯づくり!

 

「体力の限界が来たら十分な睡眠、そしてしっかりとした食事! しかし自分の食事ぐらい自分で作れ! 男は手料理で喜ぶし作れて損はありません! まずはツナマヨ入りオニギリを200個握りなさい!」

 

「はい、コーチ!」

 

 うおぉぉぉ!と叫びながら連続でオニギリを握るブリュンヒルド(三角巾+エプロン着用)は鬼の如し! オニギリだけにな!

 オークだけでなくオスカーも程よい握り具合だと絶賛してくれたので、料理という物を作ったことが無く食卓にも囲んだ事のないブリュンヒルドは珍しく照れてしまう。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その5:放置プレイ!

 

「輪姦のように激しくもなく、鞭打ちのように痛くもないが苦しい責め……それはジワジワと快楽を与え焦らさせる事! よって今回は半日以上の放置プレイです! カメラを設置しときますので、帰ったらじっくり見てあげますからね……では仕事行ってきます!」

 

「はい、コーチぃ……っ」

 

 まんぐり返しで拘束され、SM用のロープで乳房や太ももをキツく縛られ、マンコとケツマンコには微妙に足りないサイズのバイブが挿入され微弱な振動を与え続ける。

 この状態で地下牢に放置されたブリュンヒルドだが、そんな痴態を余すことなく設置されたカメラで撮影される。下手に喘げば後でどんな罰を受けるか解ったものでないと声を押し殺すしかなかった。

 

 狂うような微熱と寂しさですすり泣くブリュンヒルドを、仕事から帰ってきたオスカーが優しく宥めるのは数時間後の話。

 

 オスカーへの好感度+20%

 

●特訓その6:露出調教!

 

「ぐぅ……見るな、こんな無様な私を見るなぁ……っ!」

 

「耐えるのですブリュンヒルドさん……東京キングダムの者はこのように、元強者の奴隷を引き回し自分の強さを見せつけるのです……厳しいかもしれませんが、心を強く持つのです!」

 

「は、はい、コーチ!」

 

 両腕を後ろ手に縛られ、爆乳を強調するように縄で縛られ、棒付きの足枷で強制的にガニ股にさせることで二穴に挿入されたバイブを見せびらかす。

 そんなブリュンヒルドを首輪のリードで引きながら、オスカーは夜の東京キングダムの廃墟を練り歩き、チンピラやオーク達の視線を集める。鬼神乙女と知った者は罵倒を浴びせ続けた。

 

 一発ヤらせろと言い寄れば一発だけだと言って嫌がるブリュンヒルドを犯させるなど非道を働くが、耳元で強く持つよう語り掛けるなど、凌辱の間はずっとブリュンヒルドを支え続けた。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その7:獣姦!

 

「いやあぁーっ! お願いしますっ、これだけは、こればかりはぁぁぁ!」

 

 今、ブリュンヒルドは専用の拘束具で強制的に四つん這いになり、勃起したペニスをぶら下げる牛ほどもある大きさを持つブラックドッグから必死に逃げようとしている。

 必死に懇願し泣き叫ぶブリュンヒルドを見下ろしながら、しかしリードを杭で留めることでブラックドッグから逃げられないよう細工する。拘束具も鬼神乙女では引き千切る事もできない。

 

「恐れなさい。苦しみなさい。そして心は折られる事でしょう……私が傍にいます、一度は経験しないと二度目は無いと思いなさい!」

 

「ひっ! あ、あぁーっ! アアアァァァアァッ! コォーチィィィッ!」

 

 オスカーは叫ぶブリュンヒルドの頭を優しく抱きしめる。魔界の猟犬に覆いかぶされ、獣の肉棒に犯される彼女を興奮した目で見ながら。

 獣に犯されているという事実に目を逸らしそうになるほどの苦しさを覚え、体には味わったことのない熱くて堅い肉棒に翻弄され快感を覚えてしまう。

 そんな自分に不安を覚え屈しそうになる中、オスカーの温もりと声だけが、彼女の自我を保ち続けた。圧倒的な快楽を貪りながらも。

 

 オスカーへの好感度+10%

 

●特訓その8:時には甘えを。

 

「これまで、よくぞ特訓に耐えてきましたねブリュンヒルドさん。私は貴女の夫にはなれませんが、耐えきり鍛えられて行く貴女を労うぐらいはできます。さぁ、貴女の好きになさい。そしてゆっくりと身を休めて、明日に備えるのです」

 

「はい……コーチ……♪」

 

 激しく厳しいエロ特訓をこなしてきた彼女は、ベッドの上で寝そべるオスカーに抱き着き、好きなように腰を上下させてペニスを味わってきた。自分のペースでセックスできる喜びは何とも言えぬ……。

 ここ最近オークに犯されているときもそうだが、不思議と無闇矢鱈と淫らな発言や、蕩けるような快感に惑わされる事もない。ペニスを膣内に収め膣壁を擦りあげられても、心地よい気持ち良さを感じながらも余裕すら持てる。

 

「……今の貴女は、最初の尻軽メス豚の時より魅力的ですねぇ。エロカッコいいですよ!」

 

「コーチぃ……♪」

 

 オスカーへと好感度+30%

 

 

―――

 

 気まぐれにイ・グーに立ち寄ったアネモネの思惑は外れた。ブリュンヒルドはメス豚奴隷にでもなってオスカーに飼われているだろうと思っていたからだ。

 

「ではなオスカー、オークの皆。今までお世話に……なんだ、この間のチンチクリ……アネモネ殿ではないか」

 

 アネモネの目の前には、凛々しさですら感じさせる立ち姿のブリュンヒルド。気のせいか最初と変わらぬはずなのに、確かな色香を感じさせる。

 彼女の背後にはオスカーを筆頭としたオーク集団が立っており、名残惜しいのか何人かが啜り泣きしていた。

 

「せっかくの爆乳がぁ」「世話になりました姉御!」「また遊びに来てくだせぇぇ」「試したいバイブあったのにぃ」

 

 別れを惜しむオーク達に手を振って応じるブリュンヒルド。イ・グーのオークは変わり者だが、ブリュンヒルドと長く関わった為か、互いに愛着を持った様子。

 オスカーもアネモネに対し気軽に挨拶を述べ、彼女は特訓の末、素晴らしくエロカッコいい魔族に生まれ変わったのだと自慢げに語る。そんな事言われてもアネモネは「へぇ」としか言えなかったが。

 

 そんな中、ブリュンヒルドは片膝をいてオスカーと視線を合わせる。まるでヒーローショーを見に来た子供を相手にするような構図だが、気にしないで欲しい。

 

「オスカー……天帝の導きに間違いはなかった。お前と出会えた事、淫らながらも厳しい特訓の日々を過ごした日々は、私にとってかけがえのない宝だ」

 

「私も楽しかったです。また機会があったら遊びに来てください。私から貴女に頼み事をするかもしれませんしね」

 

「色事か? 次は足で踏まれてみたいが、どんな酷くて淫らな事をしてくれるのか、今から楽しみにしているぞ?」

 

「あはは、そっちの頼み事も期待しちゃいますね」

 

 こいつめ、と額を小突くブリュンヒルドと、小突かれたオスカーは互いに笑い合う。アネモネはそれを見て、どうしてこうなった、と思いつつ顔を引きつらせる。

 

「いつかは私も他のオスに倒され犯されるだろうが……女としてでも牝奴隷としてでも、どちらでもいいから……オスカー、貴方を振り向かせてみせる」

 

「ブリュンヒルドさん……」

 

「……では、しばしの別れ!」

 

 そういってブリュンヒルドは高く跳躍、ビルの屋上を伝って、オスカーと出会った森へと向かって言った。

 そんなブリュンヒルドの後姿を目で追いながら、オスカーとその部下達は見送っていく……彼女との淫らな日々を思い出しながら。

 

「やっぱり、エロカッコいい……」

 

 ぽつりと、オスカーは呟いた。その目は恋する少年……というよりヒーローを見つめる夢見る少年のように輝いていた。

 

 

 

(今後は積極的にオスカーにアピールせにゃいかんのか? でないと後れを取る……ような気がする!)

 

 いつまでも見えなくなったブリュンヒルドを見続けるオスカーを見ながら、アネモネは心の中で決意する。身に湧き上がる焦燥感に苛まれながら。

 アネモネのオスカーへの想いはココから加速することになるのだが……それは後日に解る話。

 




●本日の成果
・ブリュンヒルド魔改造
・アネモネの想い
・やりきったぜ感

 チケット毎日チマチマ浪費してブリュンヒルドが当たった時は嬉しかったですね!
 なのにあんなにも尻軽なのは残念だなーと感じ、なら魔改造しちゃおうと思って書きました(笑)

 エロ堕ちしにくい体質になったよ!やったねブリュンヒルドちゃん!アネモネ最大の恋のライバルです(ぇ)

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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戦闘:キシリアVSレベッカ

●登場する原作キャラ
・キシリア=オズワルド(魔族HR)
・レベッカ=シルキー(対魔忍SR)

 やっと投稿できた……次話をエロオンリーにしたいからどうにか詰め込もうとして唸ってました(汗)
 というわけで今回はエロ無し。しかも戦闘って書いておきながら殆ど無し。さらに粗削り。ゴメンよ……。


 それは早朝の出来事だった。

 

(……何故、私がこんなことをしなければならない)

 

 魔族が大半を占める東京キングダム……その中に聳えし小さな組織「イ・グー」に囚われし対魔忍・月影永夜は自問する。答えは解り切っているのに、思わずにはいられなかった。

 彼女は盲目だ。特異体質である邪眼の代償として視覚を失い、それでも対魔忍として十全に任務を遂行できたのは、彼女の努力と優れた感覚によるものだ。

 

 そんな彼女に朝早くからオスカーより命令され、ある任務に勤しんでいる。抵抗すれば何をされるか解らなかったし、抵抗する気にもなれなかった。

 

 彼女は手で熱を察する。臭いで判別する。周囲を音でイメージする。普段では味覚を使う事は無いが、コレ(・・)に関しては機能する。

 視覚を除くあらゆる感覚器官を用いて事を成す。背後より佇む凶悪な気配を感じ取りながら、気配の主に何か言われぬよう、手を抜かず真剣に取り込む。

 

―そして今、彼女は与えられし任務を乗り越えた。湧き上がる小さな達成感を(育ち過ぎた)胸にしまい込み、ボスに報告する。

 

「梅干しオニギリ20個できたぞ」

 

「ありがとうございます」

 

 邪眼によって映るはオスカーの触手の気配。今さっきまで握り終えた握り飯を乗せた皿を持って行ったのだろう。月影は安堵と疲れの溜息を零す……何をやっているんだろう自分、と改めて思いながら。

 

 月影は現在、電流装置付き首輪と鉄球付き足枷を付けられた状態で、イ・グーの朝食を作らされていた。メニューは握り飯と味噌汁(ワカメと豆腐)、沢庵である。

 盲目である彼女にも出来る作業としてオスカーより命令され、しかし月影に掛かれば握り飯を作ることなど容易い事。散々SM調教された成果か、或いはくだらないけどマシな雑事だからか、月影は大人しく従った。

 

―――なお、コスプレ好きのオーミチの趣味で裸エプロンと三角巾を着用。爆乳だから、はみ出た横乳がエロい。

 

「オメェおかか入り取りすぎだろ」「早いもん勝ちだ」「うぇぇ、梅干し入りだったぁぁ。シュレイ食べてぇぇ」「はいはい、仕方ないなぁ」「沢庵うめぇ」「握り飯も良いが納豆ご飯食いたかったっぺなぁ」

 

 賑やかな食卓を耳にして月影は舌打ちする。中には元米連の肉奴隷まで混ざっているのだから憎たらしい事この上ない。

 

「では次は鮭オニギリを20個お願いします」

 

「まだ握るのか!」

 

 ドンと目の前に置かれたホカホカのご飯入りボウルと鮭フレークを感知した月影は、新たな任務を早く片付けようと握り飯を作るのだった。

 アチチ、と言いながら月影は盲目とは思えぬ見事な手つきで鮭フレークを埋め込んだ白米を握る。綺麗な形の握り飯が次々と皿の上に乗る様は、厨房を覗き見していたオーク達を感心させる。

 

 月影永夜、最近はちょっと待遇が良くなって元気が付いてきた様子。

 

 

 

―因みにアネモネとメイド達は先日、修繕が終わった自身の屋敷に帰宅した。

 

 

 

―――

 

 時は一気に加速して夜。日課の訓練、近隣企業の警護、ボスにとっての難敵書類整備を終えたオスカーはベルベットの経営するバーに足を運んでいた。

 酒だけでなく情報交換も主とするこの酒場には大勢の魔族とそれに紛れる人間がいるが、オスカーが来客すると喧騒が一気に静かになる。オスカーは気配と能力が恐ろしいと密かに評判なのだ。

 

「オスカーさんが来ると静かになるから良いですね。これだけは認めます」

 

「これだけとはなんですか、これだけとは」

 

 ウィスキーの水割りをチビチビと飲みながら、オスカーはどこか嫌味ったらしいベルベットの笑みを見て苦笑いする。しかし自身の体質を理解し周りの空気を読んでいるから強くは言えない。

 時折視線を感じるが、それでも周りはボソボソと情報交換に勤しんでいる。そんな中でオスカーはカウンター席で酒を飲み、ベルベットはグラスを磨く―――ここ最近はこれを繰り返していた。

 

―何故なら。

 

「そういえばオスカーさん、ようやくイ・グーに雇われたいっていう傭兵が出てきましたよ」

 

「やっとですかぁ」

 

 新たにグラス磨きを始めながらベルベットは何気なく言う。それを聞いたオスカーは待ちに待ったと言わんばかりに溜息を零した。

 

 ロージィ捕獲から一週間と一日後……リリーナ主催の高級娼館パーティーの翌日にイ・グーに訪れたのは、魔界騎士イングリッドだった。彼女が先日リリーナと対面した、ノマドの偉そうなオークの言っていた訪問者である。

 オスカーは二度目の対面とはいえ緊張していたが、自身の縄張り内でロージィを捕まえられた事が喜ばしかったらしく、イングリッドはいつになく上機嫌だった。リリーナは彼女の配下だったようだ。

 その功績を素直に称え、イングリッドによるとあのエドウィン=ブラックも「使える方」と評価された事によりオスカーは大喜び。慎めとオスカーを叱った後、彼女はある提案をオスカー……正しくはイ・グーに持ちかけた。

 

 イングリッドはある作戦に参戦するようイ・グーに要請。成功した暁には自身の配下に加えると約束してきたのだ。要するにノマドの傘下に入れるという事態に、オスカーは目を丸くして驚いた。

 

 しかし使えると評価されても、東京キングダムにおけるイ・グーは未だ弱小組織という認識が基本的だ。これまでの依頼も警備や対魔忍狩りといった低レベルな物故、仕方がないだろう。

 【二丁拳銃(トゥーハンド)】アイナ・ウィンチェスターや【斬鬼の対魔忍】秋山凛子と言った「ネームド」と対峙した経験ですらない彼らが、最下層とはいえイングリッドの手駒になるには実力・名声ともに不足している。

 それでも同じ幹部である朧に取られるよりはマシだと考え、イングリッドはこのように考案したというわけだ。朧への強い敵対心が見て取れる。

 

 作戦決行は1週間後。その間に負傷したオークが何名か復帰するだろうが、現存の戦力と作戦の要である敵ターゲットを考えると心もとない。

 そこへイングリッドは、ロージィの懸賞金は渡してあるし傭兵でも雇えばいいだろうと指摘。受けるとオスカーは返答していないが、既に彼女の中ではイ・グー参戦は決定しているようだ。

 

 そんな会合から5日後……広告としても信頼されているベルベットのバーにて傭兵を募らせた所、ようやく当たりの傭兵を引けたらしい。

 それなりに信頼を得ているとはいえ、やはり弱小組織が雇い主で、此度の作戦内容には相当な「ネームド」と相手をすると書かれている。高額とはいえ割に合わないのだろう。

 金目当てのゴロツキのような傭兵が現れないのは、ベルベットの手腕と人脈あってこそだろう。彼女の紹介ならば確かな腕を持つだろうし、期待が持てる。

 

 そんな安心しきったオスカーの背後……少し離れた席から立ち上がり、ふらりと歩き出す人物……いや魔族の姿があった。

 

 褐色の肌とポニーテールにした白髪、豊満な乳を持つ背丈の高い女性。グラマラスな体型を隠さない軽装を施しているが、腰に携えている鞘入りの刀、何より佇まいと気配が武人の質を醸し出す。

 彼女は席に立つ前に度数の高い酒を呷ったにも関わらず足取りはしっかりと、そして静かに音を立てずオスカーに近づいていく。

 

「あ、キシリアさ―――」

 

―チャキ

 

 

 ベルベットが声を掛けられるより先に鞘を握り―――音が響いたと同時に白銀の太刀筋が煌めく。

 

 

 

「……」

 

「……いったぁ」

 

 周囲をどよめきを無視するように、刀を抜いた女魔族は無表情のまま目の前を見据え、背を向いていたはずのオスカーは痛みで眉を歪めていた。

 

 彼女の刃はオスカーの右腕……正確には一本の触手が防いでいた。防いだと言っても触手の幹の半分以上が斬られており、ドクドクと紫色の粘液が溢れ出ている。

 握る鞘から女の手へ伝わってくるのは、半ばまでしか斬れなかった触手の肉質。それは鉛を斬り裂いたような重い手応えだった。抜こうものなら梃子摺るのは必須だろう。

 

「キシリアさん! 私の店で斬りかかるなとアレほど言ったじゃないですか!」

 

 そんな修羅場など気にせず―正確には何度も修羅場を見たので慣れているだけ―ベルベットは刀を振り上げた姿勢のままでいる女魔族にプリプリと怒る。

 どうやら一度や二度では済まない数でやったらしい。キシリアと呼ばれた彼女は初めて表情を崩し、申し訳ないとばかりにベルベットに視線で謝った。

 

「キシリア嬢、でしたか。これは何の真似なのでしょうか?」

 

「まずは詫びさせて欲しい。突然斬りかかって済まなかった。私の取柄は見ての通り刀のみなのでな、依頼主の実力も見たいと思い、このような真似をした」

 

「なるほど」

 

 キシリアが内心驚いたほどにオスカーは淡々としていた。微笑みですら浮かべて割れかけた触手の傷を開き、キシリアの刀を解放する。粘液まみれのそれを振り払い、鞘に納めた。

 傷口から漏れた粘液は瞬く間に凝固し、そのまま傷口にくっついて接着剤の働きをする。傷口は瞬く間に消え、触手がミチミチと音を立てて子供らしい小さな腕に変貌した。袖は犠牲となったのだ……。

 

 下手をすれば殺され、逆に殺される立場にあるというのに……子供じみた化物と剣豪の魔族を前に、バーの客達は静かにそれを傍観、あるいは無視することにした。

 

「めっさ痛かったですが、まぁそれは置いとくとして……では貴女がベルベットさんの言っていた……」

 

「キシリア=オズワルド。流れの傭兵だ。此度の依頼に応じるべく参上した」

 

「オズワルド……貴女があの【疾風のキシリア】ですか。お噂はかねがね」

 

 そういって彼女……キシリア=オズワルドは軽く頭を下げ、オスカーは喜ばしいと目を丸くした。

 【疾風のキシリア】と言えば、風の如く敵を即座に切り伏せると言われている魔族の傭兵だ。戦いを矜持とする彼女は非常に腕が立ち、しかし選り好みの激しい事でも知られている。

 彼女を無下に扱った事で逆に殺された依頼主は多いが、彼女に見合う仕事を与えれば報酬に見合う働きをすると評価されている。そんな彼女がベルベットの酒場で釣れるとは予想外だ。

 

「良い雇い主が無いかとベルベットに愚痴を零したら、お前を紹介されたんだ。話の分かるショタ触手モンスターだと」

 

「誰がショタ触手モンスターですか」

 

 思わずオスカーがジト目でベルベットを見るも「てへぺろ★」と舌を出してウィンクするだけ。言っている事に間違いはないので強く言及できず。

 そんな2人を差し置いてキシリアはオスカーの隣に座り適当な日本酒を注文する。ベルベットがオスカーの視線から逃げるように背を向き、棚から酒瓶を選ぶ。

 

「……して、此度の依頼は戦闘が主とあるが、詳しく聞かせて貰えるか?」

 

「ええ。しかも貴女にお誂え向きの内容ですよ。何せターゲットは、かの【武装聖光】ですから」

 

 微笑みながら告げる「ネームド」の二つ名を耳にしたキシリアは思わずとばかりにビクリと震え、目を見開いてオスカーを見る……彼は相変わらず楽しそうに微笑んでいた。

 彼の言った事は真実なのだろう……キシリアは口角を吊り上げ「そうか」と一声漏らす。

 

「期待してくれオスカー=ライマキー殿。そして期待させてくれ―――かの対魔忍を私に討たせてくれると」

 

「そのつもりですよ」

 

 そう言って2人は力強く握手を交わす―――契約成立の証であった。

 

 

 

「そういやもう噂になっていますが、あの(・・)ブリュンヒルドを手懐けたんですよね? 彼女は呼ばないんですか?」

 

「連絡先知らないので……」

 

「アホショタ」

 

 

 

 

―――

 

 

『夜襲を仕掛ける対魔忍共を始末し、【武装聖光】レベッカ=シルキーを討伐する』

 

『諜報部隊より、街はずれの廃墟で行われる武器の密輸を突き、対魔忍どもが彼女を率いてくるという情報を得た。このイングリッドを小娘1人導入した程度で討てると思うなど甚だ不本意だが、飛んで火にいる夏の虫とはこの事だ』

 

『それを逆手に取り包囲網を敷き、連中に買収された闇商人共々殲滅する。レベッカ=シルキーは小娘にしては腕の立つ【ネームド】だ。対魔のオーラを練り上げ武器や防具に纏わせる能力は、高い汎用性と防御力を持つ。集団戦に置いて厄介な奴だ』

 

『生死問わず貴様らがレベッカを討った場合、私の配下に加えるとしよう……送り出す配下は私の忠実な僕だ、嘘の報告はせぬから安心しろ。殲滅戦の報酬も支払う。失敗は許されん、心して掛かれ』

 

『……私か? 破綻している商談に赴くほど私は暇ではない。赴くのは私の影武者だ、気にするな』

 

 

―――

 

 作戦当日……霧雨が振る深夜に行われるはずだった商談は対魔忍の襲撃によって破綻、しかし事前に察知していた故にノマド側の増援が取り囲み、廃墟は激戦区と化していた。

 既にノマドを裏切った闇商人は死に、イングリットを討ったと思った相手が実は影武者だと気づいた頃には、銃と術が飛び交い始めた。

 魔界騎士イングリッドを討つ為に仕掛けた部隊とイングリッドの忠実な配下という対決は両者とも精鋭ばかり。傭兵やオークとは比べ物にならないノマド戦士や魔術師、腕の立つ強襲忍者や対魔兵士が各々の武器で争っている。

 

 しかしながら、武器の質で見れば向こうが上手だった。

 

『痛っ!』

 

 太さだけでも人間の二倍はある巨大な触手にクナイが数本刺さるだけで、オスカーは強烈な痛みを覚え叫んでしまう。水音の混ざる不快音故に対魔忍側は気持ち悪がるが。

 

「くそっ!」

 

「ボス、九時の方角に味方がっ!」

 

『はいはいもう―――やっぱ痛いっ!』

 

 巨大な蛸となっているオスカーの傍を陣取りガトリングガンを放っているオークボの叫びにオスカーの触手が蠢き、ノマド戦士達に襲い掛かる強襲忍者の鉄爪を受け止める。当然ながら痛い。

 それでも鉄爪程度ならオスカーの分厚い肉を切り裂くことは不可能。食い込んだ鉄爪を抜こうとした所をノマド戦士の銃撃で射殺。オスカーに感謝を述べ、触手の壁を潜り抜け前線に出る。

 

 切り裂かれても居ないのにオスカーに激しい痛みを与えている理由は、対魔忍側が持つ武具にあった。

 

(予想以上ですねぇ【武装聖光】の威力は……)

 

 多数の(オスカーから見れば)小さな傷からはシュウシュウと煙が立ち、未だに再生を終えておらず体液を染み出していた。

 

 闇商人が密輸してきた武具……襲撃してきた対魔忍達が使っているそれ(・・)には特殊なオーラが込められている。魔族に対して絶大な効果を持つ対魔の力だ。

 武具や防具に練り上げた対魔の力を付与するレベッカ=シルキーの異能【武装聖光】。オスカーの触手に突き刺さっているクナイも淡く光っており、それがオスカーに鋭いダメージを与えている。

 しかもこの対魔の力はオスカーの再生能力を阻害している。傷口に残っているオーラが蓋をして再生を防いでいる感じだ。しかも傷口に塩を塗られたような痛覚まである。

 

 まぁ幸いにも、対魔忍が持つ全ての武器はオスカーの触手を完全に斬り裂く事は出来ず、阻害されているとはいえ時間が経てば対魔の力が薄れ再生することが出来る。

 加えて連中は最初から魔界騎士イングリッド目当てだったからか、1人(・・)を除けば強襲や攻撃力に特化した対魔忍が多く、ノマド戦士や魔術師のような集団戦に慣れていないようだった。

 

「ほらほらぁっ! どんどん行くよー!」

 

 顔バレ防止も兼ねたオーミチ特製フェイスヘルメット(蜂がモチーフ)を被っているフィル=リードが両手剣カラドボルグを振り回して対魔忍達を切り裂いていく。

 米連製の科学による武装は、【武装聖光】の効力を受けず忍者刀程度なら難なく切り裂ける。電流装置付き首輪を装着しているとはいえ、久々の米連スーツを着れる事もあって絶好調だった。

 

「刈って刈って刈りまくって、ボスとオークボさんからご褒美貰うんだー!」

 

 殺人を躊躇なく行い暴れまくるフィルの好戦っぷり、或いはイ・グーに汚染されきった精神力が伺える発言である。因みにボスからはプリンアラモード、オークボは調教1日お休み権が報酬らしい。

 

 そんなフィルを見ていたからか、オスカーは自身の足元を跳躍する存在に気づけなかった。

 

―ザシュッ!

 

『いっだあぁぁっ!』

 

 唐突に襲い掛かる今までにない痛覚。思わずオスカーは軽い衝撃波のような絶叫を周囲に与える。

 叫び終えたオスカーは現状を確認すべく、体に生えた無数の目玉を用いる。原因は根元から斬られている触手にあった。木のように太く長い触手が地に伏せドスンドスンと跳ねまわる。いい迷惑だ。

 

 オスカーの触手を斬り裂いた犯人は―――金色のオーラをビームソードのように纏った剣を握る、金髪をツインテールにした少女【武装聖光】レベッカ=シルキーだった。

 

 資料にあった写真と同一の存在であると解ったオスカーは根本側の切断面から触手を生やそうとしたが、先程よりも強い対魔の力に覆われ再生することができない。

 その僅かな思考の硬直を突くようにレベッカは脚に力を込めて跳躍、オスカーの絶叫で頭が眩んでいるオーク達を跳び越して別の触手を根元から斬り落とす。

 

 だが大量の目玉はその様を目撃している為、そうはさせぬと目玉を先頭に触手を伸ばす。人の腕ほどもある目玉付触手がレベッカを睨み、一斉に襲い掛かる。

 レベッカは勢いを殺さず、身を回転させて剣を振う。金色に輝く対魔の力が弧を描く衝撃波となって剣より放たれ、目玉触手を一掃した。

 しかし対魔の剣撃を放った事で勢いは衰え、更に意識を取り戻したオーク達のマシンガンが火を噴く。それをオーラを込めた手甲と脛当(グリーブ)で防ぎつつ地面に着地した。

 

 そして彼女は剣を掲げて周囲の注目を集め、こう叫ぶ。

 

「我が名はレベッカ=シルキー! 私の前に立ちはだかるならば剣の錆になると心得なさい!」

 

 その堂々として凛々しい叫びと、掲げた剣より漏れる金色のオーラに戦く魔族達。それはオスカーとて例外ではなかった―――ただ1人を除いて。

 

 

―キィンッ

 

 

 鉄を打つ音が響く直後、一陣の風が場を乱す。乱れる風に乗ってレベッカのツインテールと、彼女を斬り伏せるべく駆けた魔族剣士・キシリア=オズワルドの銀髪が舞う。

 両者とも驚愕で目を見開いた。レベッカは直感を用いて剣で防いだとはいえ、何時の間に零距離を許した事に。キシリアは疾風の如き跳躍で不意を突いたにも関わらず、対魔のオーラを纏いた剣で刀の斬撃を防がれた事に。

 刹那の鍔迫り合いを脱するようにキシリアは跳躍、レベッカはキシリアを見据えて剣を構えるも追いかける事はせず、距離を取ったキシリアと対峙する。

 

「……流石【武装聖光】、能力だけで戦場を生き抜いた訳ではないか」

 

「……その動き、褐色の肌に白銀の髪……【疾風のキシリア】とお見受けします」

 

 腰に刀を携え何時でも抜刀できる態勢を維持するキシリアと、両手で剣を握り剣を構えるレベッカ。レベッカは以前見た要注意リストの中に載っていた写真を思い出し、目の前の存在が強者であると理解する。

 

『レベッカを任せますよ傭兵! 露払いはしておきますので!』

 

「感謝する」

 

 周囲の喧騒は触手が壁となる事で遮られ邪魔者が居なくなった。その事を感謝したキシリアは、にぃっと笑みを深める。

 その笑みと周囲の状況を考えるに、一対一の戦いを所望していると解ったレベッカは、騎士道を重んじるが故にその状況を好ましく思い、柄を握る手に力が籠る。

 

 

 後は言葉など不要。互いに刃を向け合い―――真剣勝負の幕が上がる。

 

 

 

―それを遮るのは、両者の合間に投げ込まれた煙玉だった。




 シュレイと月影はオーク達と留守番。重傷だった者も治りつつあります。

「あたい、料理なんてパスタぐらいしか作ったないからねぇ」

「けど美味いぜ、このミートソース」

「かぁ~不味いっ! もう一杯!」

「なんで青汁なんておいてあるんだ、合わないだろうミートスパゲッティと」

「健康が一番だっぺよ」

 因みに当作品ではスキル名を二つ名にした【ネームド】という独自設定があります。中には独特的なスキル名があるのでキャラによって二つ名が変わりますが(汗)

 次回、バレバレな最後なので解ると思いますが捕らえられてエロシーンに入る予定。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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拷問:キシリア=オズワルド

 レベッカ=シルキーを凌辱すると思った?残念キシリアを凌辱するんだよ!

●登場する原作キャラ
・レベッカ=シルキー(対魔忍SR)
・キシリア=オズワルド(魔族HR)
・霜月萌花(対魔忍R)

 唐突な霜月萌花の登場。理由はスキルにあり。

 媚薬責め・焦らしプレイ要素があります。苦手な方はご注意ください。


 まさか計画が此処まで台無しになるなど、東京キングダムに潜んでいた対魔忍組織の長は予想だにしなかった。

 

 男は機会を伺う為、色香と金の臭い漂う東京キングダムの誘惑に耐え続けた。自分の手が掛かった潜入員を何人も送り込んでノマドの情報を多く盗んできた。

 表向きはノマド企業に関する物流……密輸や武器売買といった裏での取引を本部に届ける事を生業とし、裏では私情が大きく見え隠れしている。

 

―彼の最大の目的は、魔界騎士イングリッドを捕らえ自分の女にするという、単純にしてくだらないものだった。

 

 最初は単なる一目惚れだった。しかし彼女の圧倒的な強さを目の当たりにし逃げ出す事しかできなかった屈辱が、イングリッドを屈服させ奴隷にしたいという欲望を抉らせてしまった。

 イングリッドの隙を突く為にノマドに探りを入れた結果、彼女に恨みを抱えている武器商人を相手にすると耳にし、此度のイングリッド強襲作戦を決行して……失敗した。

 

 念入りに、それこそ二重三重の偽情報を敵側に掴ませ、蜥蜴の尻尾切りも完全だったはず……なのに何故バレた上に包囲網を敷かれたのか。

 しかも、イングリッドを討つ為と上層部に無理を言って引き入れた海外からの留学生レベッカ=シルキーを見殺しにしてしまう所だった。あのような規格外の化物と女魔族が相手というのも計算外だ。

 保険として付き人ならぬ付き対魔忍と()()をレベッカに忍ばせなかったら、集団戦用煙玉を用いて逃げ出すことはできなかっただろう。万が一の為の手段が機能し、あの戦場から脱出できただけでも幸いと言える。

 

 否、何が幸いか。ここまで計画が台無しになったとなれば、いずれ本部に知られるのは必然……男の行く末は無残な末路しか想像できなかった。

 腹が立つ。解り切った未来に頭が痛む。イングリッドの嘲笑が幻覚となって聞こえてくる。男はガシガシと頭髪を掻きながら、負傷して呻く対魔忍達を無視して廊下を歩く。

 

 此処は対魔忍達が仮の拠点としている廃墟のビル……元は東京キングダムの逸れ者やホームレスの集まりだったが、彼らを皆殺しにして乗っ取ったのだ。

 先ほどの魔族達の包囲網から逃げ出したとはいえ、50名も居た対魔忍は半分以下に減り、その殆どが負傷者だ。生きてこの離島から出られるかも怪しい。

 

 

 ――そんな彼らの不安と、彼らの長である男の理不尽な怒りをぶつける為に、彼女を捕らえた。

 

 

「……ふっ、ん……くぅっ!」

 

「ははは、すげぇ陥没乳首だ。指がチュポチュポ音を立てて入りやがる」

 

「おら、もっと声を出してもいいんだぜ? 気持ち良くてたまらないだろう」

 

 長が扉を潜れば、そこには縄で両腕を縛られ宙ぶらりんになっている褐色肌の女……キシリア=オズワルドが複数の男に愛撫されていた。

 彼女の裸体に塗り付けているのは。女泣かせの媚薬に様々な薬草を混ぜ込んだ特製の媚毒だ。全身に痒みが走り、特に彼女の痴態である陥没乳首には執拗に媚毒を塗った指を挿入している。

 刀は没収され、人間以上の筋力を持つ身体も薬を盛られて上手く動けない。両手首を縛る縄はびくともせず、男達の陰湿な愛撫に翻弄されていた。

 

「徹底的に吐かせろ。その為ならどのような事をしても構わん」

 

 長はそう()()()して口角を吊り上げる。長の言葉に男達も笑みを深めて頷いた。

 

「だから……言っているだろ……私は傭兵だ、イングリッドの居場所など……知らん……っ!」

 

 息遣いを荒くしながらもキシリアは長を睨んで言う。彼らが望んでいる「イングリッドの居場所」など、ノマドとは別の組織に雇われた身である以上は皆目見当もつかない。

 

 ――ぱぁんっ!

 

「ひぅぅんっ!」

 

「嘘をつくな! 甘い声まで出しおって……媚毒の効果が回っているようだな、早く白状しなければもっと酷い目に合うだけだぞ?」

 

「だから知らぬと……んひぃぃっ! 乳首、ちゅくちゅく、すりゅなぁぁ……っ」

 

 媚毒で照り付いている臀部を叩かれれば甘い悲鳴を上げ、知らぬと言えば背後に回り込んだ男が陥没乳首に挿入した指をさらに激しくピストンする。

 キシリアは既に理解していた。男達は情報を漏らしたい為に拷問しているのではなく……自分を辱め男達が満足する為に拷問をしているのだと。だが、知らぬものは知らぬと貫くしかなかった。

 

 勿論、男達はそれを解っていて……敢えて無視する。

 

「では次の手段だ」

 

 長はニィっと笑みを見せつけ、懐から等間隔で結び目がついた縄を取り出し、男達が使っている媚毒が溜まっている桶に浸し込む。

 チャプチャプと染みこませた縄を取り出し、それを合図に男の1人が薬の効果で動かないキシリアの足を持ち上げる。そして瘤のような結び目を塗れた割れ目に押し付けた。

 

「ん、んぅぅ」

 

 親指サイズとはいえ肉豆を押しつぶすソレはキシリアを大いに悶えさせる。周囲の嘲笑も合わせて羞恥心で満ちていくが、コレからされることを考えると焦りすら出る。

 小声でイヤだ止めろというキシリアを無視し、男は彼女の脚を降ろし、長は股に挟まった縄の両端をグイっと持ち上げた。裂けるような軽い痛みが襲うが、次に長が縄を動かすと……。

 

―にゅぞぞぞっ!

 

「きゃおぉぉぉっ!?」

 

「いくら魔族とはいえ、女の急所があればこの様よ」

 

 縄が股を行き来する度に、縄の結び目が陰唇と肉芽を刺激する。しかも縄には体を蝕む媚毒が含まれており、敏感な女唇を更に熱くさせる。

 こそばゆいでは済まない痛覚にも似た快感が股から伝わる。人体の急所の1つを無機質な縄で扱かれるのは強い刺激として伝わっていく。

 

―ずりゅりゅりゅりゅっ!

 

「ああぁぁぁっ!」

 

―じゅる、ずりゅっずりゅっ、ぎゅううぅっ

 

「ん、んぁ、あ、ああぁーっ!」

 

 端から端まで一気に引っ張り上げたり、変則的に交互させたり、時には股を引き裂くように同時に引き上げる。様々な動きでキシリアを翻弄させ女の急所を虐めぬく。

 加えて背後に回り込んでいる男はしつこい程に胸―特に陥没乳首―を弄っている。下も上も媚毒に侵され火照ってきたからか、にょきにょきと勃起した乳首が露わになっていく。

 

「面白ぇ、まるで肉棒みたいに乳首が生えてきやがった」

 

「真面目そうな顔して陥没乳首とか、人間も魔族も見た目によらぬ物よなぁ」

 

 勃起した乳首は小指程もある為か、媚毒が塗られているにも関わらず男2人が乳首を口に含み、吸い付いたり舌で転がしたりして弄ぶ。甘噛みすれば甲高い喘ぎ声を上げる程、キシリアは感じまくっていた。

 普段は隠れているが故に乳首は性感帯の1つであり、女としての急所である女陰を結び目付きの縄で刺激されては体中が微熱と快感で満ちていく。ひたすら嬌声を上げ、ひたすらビクビクと悶えるだけだ。

 

 このように快感に乱れ、身動きの取れない吊るされた女を見れば男達は即座に襲い掛かりたくなるだろうが、東京キングダムに潜み続けた対魔忍(彼ら)は違う。

 それは簡単に欲に溺れないとか、拷問や尋問が得意だとか、対魔忍として魔族相手は犯さないとかそういう意味ではない――女をじわじわと性的に追い詰める事が好きなだけだった。

 

「じっくりと責め立てろ。絶対にイかせてはならん。情報を吐露するか自分から犯してくださいと泣いて願うまで、徹底的に快楽責めするのだ」

 

 媚毒で濡れた指先を彼女の菊門に挿入しながら、長は意地の悪い笑みを浮かべて男達に言う。彼と波長の合う手下達は無言で頷いて愛撫を続ける。

 

 

 ――延々と繰り返される縄責めと媚毒責めにより、キシリア=オズワルドの甘い声は常に部屋に響く事になる。

 

 

―――

 

 そんなキシリアの嬌声を壁越しに耳にして、壁に背を預けていたレベッカ=シルキーは溜息を零した。

 

「あのように気高い戦士を貶める連中を放っておくなど、騎士として見過ごせませんが……致し方ありませんわね」

 

 レベッカはキシリアに同情すら抱いていた。あれほどの剣客と一騎打ちは、誇りと騎士道を重んじる彼女にとって好ましかったが、仲間によって遮られるとは思わなかった。

 確かに仲間の立場も解らなくはない。本来なら討つべき対象がおらず包囲網を敷かれた以上、集団にとって逃げ出すのは臆病ではなく最適だからだ。騎士道に反するが、味方の無駄死はもっと反する。

 だが、いくらイングリッドの本当の居場所を吐き出す為とはいえ、あのような淫猥な責め苦を強いるなど……長の腹黒さを直感で察したレベッカにとって、この責め苦も茶番にしか感じなかった。

 

 魔族とはいえ相手は同じ女、それも自分に釣り合うような剣士。そんな彼女を凌辱する事に対し、レベッカはフツフツと怒りを沸かす。

 

「あ、あの、レベッカさん……」

 

 そんな苛立ちが表に出ていたのか、彼女に歩み寄ってくる少女は怯えつつも声を掛けてきた。幼い顔と身体つきに似合わぬ豊満な乳を持つ対魔忍の少女……霜月萌花だった。

 

「ミス霜月ですか」

 

「お気持ちは解りますが……その、皆さんは任務も失敗して死にかけたんです……怒りをぶつける相手がいなければ私達は共倒れになりかねません」

 

「だからといって……すみません、言っても仕方ありませんよね。気が立ってましたわ」

 

 おずおずと語った霜月に対し反論しようとしたが、言っても仕方ない事だと思考を切り替えて怒りを鎮めた。

 霜月の言いたい事は解る。あの自尊心の強い長の事だ、もし彼女(キシリア)を捕らえていなければ、今頃は自分達2人に凌辱の魔の手が迫っていたかもしれないのだ。

 争い事を好まないが故に落ちこぼれと称されているが、危機管理能力に秀でているとも言える。騎士道精神に反するし彼女(キシリア)が気になるが、ここは堪えるしかない。

 

「はぁ……これだから野蛮な男は嫌ですわ」

 

「レ、レベッカさん、もう少しオブラートに……」

 

『解ります。もう少し余裕を持てばいいのにねぇ』

 

 

 

 ――2人の頭上から水音の混ざった不快な声が響くと同時に悍ましい気配が放たれ、レベッカは跳躍、霜月は恐怖で足が竦んでしまった。

 

 

 

 ――2人の頭上こと通気ダクトから、何本もの触手が突き破って襲い掛かる。

 

 

―――

 

「んく、んひぃぃぃっ!」

 

「ほれほれ、腰が動いておるぞ。そんなにコレ(・・)が欲しいと見える」

 

 手に余る爆乳を揉まれながら耳元に囁かれるも、キシリアは歯を食いしばって快感に耐えるしかなかった。

 

 縄責めから一転、2人の男に板挟みに合い、雄々しくそそり立つ肉棒を擦りつけられていた。前方に立つ長は割れ目に、後方に立つ男は尻肉の間に。

 しかも2本の肉棒には幾多もの突起物が付いたコンドームが着用されており、敏感になっている女陰唇と肉芽、菊門をゾリュゾリュと刺激してくる。

 

 先ほどの縄には無い熱と肉質が雌としての本能を刺激する。媚毒によって内側から熱せられた彼女にとって男根は欲しくて欲しくてたまらない一品となっていた。

 

「さっさと吐くか、入れてくださいと懇願すれば入れてやってもいいが……我々としてはこのままでも構わんのだぞ?」

 

(くそ……一思いに犯せばいいものを、この状況を楽しんでいるな……っ!)

 

 キシリアは悔しかった。いっそのこと男達の欲望に犯されていれば楽になれるというのに、彼らは歯を食いしばって快感に耐えている自分を弄んで楽しんでいるのだ。

 抵抗したくても体は動けず、彼らの思うがまま。しかし彼らの言う情報を吐けず、仮に情報を与えたとしても嘘だと断言し焦らしプレイを続行する。

 体を動かせれぬ薬と敏感になる媚毒を用いていながら快楽責めの薬は用いず、一定以上の強い刺激は与えない……まさに生殺しの状態だ。本当は犯して欲しくてたまらないのに、絶妙な加減故に狂えずにいる。

 

 長が突起物だらけとなった亀頭を膣口に擦りつけてきた頃、彼女の限界は訪れた。

 

「……れて」

 

「んん~? 聞こえぬなぁ?」

 

 意地の悪い笑みを浮かべる長。解り切っている答えなのに、敢えて聞えぬ振りをしない。それを大声で言わせたいが故に。

 目尻に涙ですら浮かべてキシリアは睨みつけるが、長は平然と厭らしい笑みを浮かべて言葉を待つ。ちゅく、ちゅくっと膣口に亀頭を浅く埋め込みながら。

 

 犯して欲しい。肉棒を膣内と腸内に挿入して欲しい。この痒みを鎮めて欲しい……!

 

「――いれt」

 

 

 ――どごぉぉんっ!!

 

 

 建物全体に響き渡る轟音と地鳴り。崩れかけの建物故に細かな瓦礫が落ちてきて男達は大慌て。大きく体が揺れて悶えるキシリアを置いて男達は狼狽する。

 

「な、何事だっ!?」

 

 咄嗟に脱ぎかけのズボンを穿き、瞬時にして警戒態勢に入る長。他の責めに参加していた男達も同様に着服している所は流石対魔忍と言うか。

 

「た、大変です! 例の触手の化物とオーク達が侵にゅ――がはっ!」

 

 対魔忍がドアを開けて報告したかと思えば、その者は背後から撃たれて死んでいく。あまりの展開にベテランである長ですら呆気に取られてしまった。

 倒れ込み血の海を作る男を足蹴にして現れたのは、重火器を手に持ちガスマスクを被っているオーク達だった。扉を占拠するように並び、武器を構える。

 的確にマシンガンを撃って回避手段を塞ぎ、ライフル銃で射殺を狙う。通常のオークよりも優れた射撃精度を持つ為、対魔忍達を確実に追い詰めていった。

 

「くそっ!」

 

 長はその辺に居た対魔忍を肉壁にして懐から煙玉を取り出し、地面に叩きつける。一瞬にして煙玉が部屋を包み込むが、オーク達は構うものかと盾持ちのオークを壁にして中央に突き進む。

 オーク達が狙っているのは長ではない。宙ぶらりんにされているキシリアだった。前は見えぬがガスマスクで防いでいるので問題なく進み、キシリアを盾持ちが囲んで安全を確保する。

 

「キシリアの姉御、確保! このオーエダに続けぇっ!」

 

 お気に入りなのかタワーシールドを構えていたオークことオーエダが鼓舞し……入口に向かって走り出す。助けるもの助けて、さっさと脱出してしまおうという魂胆だった。

 

「犯して……私の事を、犯して……」

 

 片手にタワーシールドを握ったまま、オーエダの肩に担がれたキシリアが弱弱しい声で語り掛ける。入り口を出て煙が晴れたからか、褐色肌の綺麗な尻肉がオーエダの眼に入る。

 オーク達は走り、襲い掛かってくる少数の対魔忍を銃器で追い払いながらもキシリアの魅力的な裸体を目にし、ゴクリと生唾を飲む。すぐにでも犯したい欲求に狩られるが……。

 

「くぅぅぅっ! 脱出が先だぁ! 大人しく俺らに助けられやがれ!」

 

 ボス(オスカー)よりキシリア救出隊のリーダーに任命されたオーエダは、ぐっと性欲を堪えて叫ぶ。ボスを怒らせたくないという恐怖もあるが、ここでモタモタしていたら危ないからだ。

 他のオーク達もオーエダの叫びにハっと我に戻り、急いで建物から脱出する。何かが暴れているのか建物の揺れは徐々に酷くなり、瓦礫の崩れ具合が早まっていく。

 

『そらそらぁっ!』

 

「はぁぁぁっ!」

 

 その犯人は化物(オスカー)騎士(レベッカ)。巨大化とはいかないが触手の怪物となって建物を壊しながら暴れ、レベッカはそれを食い止めようと武装聖光を帯びた剣で斬りかかる。

 霜月萌花は既に触手に捕まっており、それが原因で(・・・・・・)レベッカと対等の戦いを繰り広げているのだ。ついでに対魔忍ごと押しつぶせて一石二鳥である。

 

 

―まぁその分、逃げているオーク達の寿命も縮む羽目になるのだが。

 

 

「もう少し抑えてくだせぇボスぅぅぅっ!」

 

 

 オーエダの叫びは崩れゆく瓦礫の音に掻き消されたのだった。

 

 

―――

 

「ふ~、スッキリしました」

 

「なんて清々しい顔してんですかい……」

 

 所変わって廃墟地帯の外れ……すっかり崩れ落ちた瓦礫の山からは煙が充満し、そこからオスカーが裸体で姿を現した。逃げおおせたオーク達も呆れ気味である。

 オスカーの背中からは触手が生えており、息絶え絶えな打撃痕まみれのレベッカと、気絶して目を回している霜月が握られている。オスカー自身も傷まみれだが、清々しい笑顔を浮かべていた。

 

「オーエダ、ナイス発信機でした」

 

「へい。キシリアの姉御に仕掛けておいて正解でしたぜ」

 

 ニタリとオーエダが笑う。彼は事前にキシリアの服に発信機を仕込み、それを辿って対魔忍達の居場所を突き止めたのだ。発信機を発射する銃器は何名か持っているが、もしもの事を考えて正解だったようだ。

 そして気配を消せるオスカーが触手の姿で建物内に侵入、中央に居たレベッカと霜月めがけて一気に姿を現し、パニック中にオーエダ達が突入。見事成功して、傭兵の救出とレベッカの討伐に成功した。

 

「しかし、この小娘は相当危険な対魔忍でしたよ」

 

「そらそうでしょうよ、あんだけつえぇオーラでバッサバッサと斬りまくってんですから」

 

「レベッカじゃありません、こっちですよ」

 

 そういってオスカーは触手を引き寄せ、目を回している幼女をオーエダに突き付ける。

 オーエダは、こんな小童が?と首を傾げるが、実際に2人と交えたオスカーは霜月萌花の能力を理解し、先に気絶させたのだ。そのおかげで(・・・・・・)レベッカと対等に戦えたのだから。

 

 何にしても、レベッカを生きて捕らえた事で、任務に成功した上にイングリッドへの手土産にもなれる。霜月萌花の能力とグラマラスな身体も手に入って一石二鳥。

 上機嫌なオスカー故に、物陰から響いている嬌声と水音に視線を向けても、大して怒る事もなかった……だが敢えて聞く。

 

「ところで何をしているんです?」

 

「えっとですね、キシリアの姉御は媚毒にやられてたようで……」

 

 オーエダは罰の悪そうな顔でオスカーの顔色を伺う――いくら精鋭とはいえ淫猥な女の姿には耐えられなかったよ。

 

「んぁ、あっ、あっ、気持ちい、あっ、あっ♪ もっと、もっと突き上げてっ」

 

「ぐおぉぉぉ、膣のヒダヒダが絡みついて、俺のチンポを搾り取ってきやがる……っ!」

 

「アナルも最高だ、締め付けがいいべ!」

 

 キシリアは心底幸せそうな顔でオークに挟まれ、腸内と膣内を肉棒で犯されていた。爆乳と勃起した乳首をオークの逞しい胸板に押し付け、2人の腰遣いに合わせて拙い動きで上下運動する。

 媚毒に犯され散々焦らされたキシリアにとって、彼女のペースに合わせて突き動かしてくれるオーク達の責めは心地よく、普段の誇りを忘れて快楽を貪っていた。腸壁が物欲しそうに肉棒に絡みつく。

 

「……まぁキシリアさんも幸せそうですし、多めに見るとしましょうか。オーエダ、この2人を縛る準備を」

 

「へ、へい! てぇわけだ、あまり長引くなよ!」

 

 隊長特権という事で既に一発抜いていたオーエダはキシリアを取り囲むオーク達に忠告し、オスカーの後に続く。

 

 

 対魔忍達が消え去った事もあって、野外とはいえオーク達の輪姦を止める者はいない。キシリアが落ち着くまで、オーク達の輪姦は続くのだった

 




●本日の成果
・レベッカ捕獲
・霜月萌花捕獲
・キシリア救出+キシリア輪姦(オーク得)

 何気にオスカーが脳筋化しつつあるこの頃(苦笑)こういった焦らして焦らして懇願させるプレイも好きですが、時間掛け過ぎた(汗)
 霜月萌花を出した理由?そろそろオスカー専用奴隷が欲しいなーと思って、一番好きで有能なモブキャラを強引に捩じり込みました(ぇ)

 これで依頼は達成。イ・グーは無事にノマド入りなるか。
 活動報告にてアンケートを取らせてもらっています。其方もよければご覧ください。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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凌辱:レベッカ=シルキー

活動報告で沢山の意見が寄せられました、ありがとうございます!
多くの読者様が考えてくれると思うと、嬉しさが込み上げてきます(笑)

ちょこっとだけエロシーンを挟み、今後の組織経営へのフラグを建てる話です。

ふたなり・媚薬責め・淫紋要素があります。苦手な方はご注意ください。


 対魔忍との包囲戦から数日後。オスカーは魔界騎士イングリッドより呼び出され、ノマド本社へと足を運んでいた。

 現在はスーツ姿のイングリッドとオスカーがテーブルを挟んで対面している。イングリッドは相変わらず威厳のある佇まいだが、彼女に慣れたのかオスカーは普段通りに微笑んでいた。

 

「ご苦労だった。まさかレベッカ=シルキーを討伐するどころか生捕りにするとは」

 

「一時は対魔忍共々逃げられたのでどうなるかと思いましたが、運が良かったです」

 

 レベッカをイ・グーが捕獲したという事実は瞬く間に東京キングダムに知れ渡った。対魔忍にして騎士を名乗るレベッカの知名度はネームドの中でもトップクラスに位置していた為、それが事実と知れば誰もが驚く事になる。

 捕らえたレベッカはイングリッドに献上。幾多もの拘束具に包まれた彼女を引き渡す様はノマド関連者の注目を集め、朧の嫉妬心を大いに刺激した。

 

 これで名実ともにイ・グーという組織はノマドに知れ渡った。下っ端とはいえノマド入りしたとしても問題ないレベルに。

 しかも包囲戦に参加していたイングリッドの配下からの評価も高い。まさか組織のボスが肉壁となって自分らを守るとは思ってもいなかったからだ。

 よって配下からの報告書は丁寧なもので、イングリッドに解り易くイ・グーの評価を伝え、その実用性を理解する事が出来た。総合的に言えば「まぁ役に立つ組織」という程度だが。

 

「では約束通り、今後は私の配下として存分に働いてもらう。働き次第では多少の資金及び人員の援助を約束する」

 

「ありがとうございます、イングリッド様。これからは私達一同、誠心誠意を込めてノマドに尽くします」

 

 ノマドという後ろ盾を得て、高名な魔界騎士の配下となった。個人営業のような弱小組織を営んでいたオスカーは大きな達成感を得る事が出来た。

 内心感激で嬉し涙を零しながら、オスカーは普段通りの笑みを浮かべつつ、深々と頭を下げる。元より魔族贔屓な思考故に、イングリッドやノマドに従う事に抵抗はない。

 

「では早速だが、貴様に依頼したいことがある」

 

「私達に出来る事なら何なりと」

 

 まぁ実績を得たとはいえ、入り立てだから評価が低いのは仕方ないし、元よりイングリッド様は上から目線が通常運転。オスカーは気にしないし。

 

 

 ――しかし、イングリッドより与えられた依頼は意外な物であった。

 

 

―――

 

 オスカー=ライマキーと呼ばれる化物に拉致され、魔族が蔓延るノマドに売り飛ばされたレベッカ=シルキーの末路は、当然ながら悲惨なものだった。

 

 武装は全て没収、魔族の魔術師により刻印を刻まれて言いなりとなり、娼婦として凌辱・調教される。女対魔忍は実力が高い者ほど、魅力的な肉体を持ちながら性経験が乏しい傾向にあるからだ。

 レベッカは胸こそ控えめだが美貌・肉体美ともに優れており、高貴な性格は落とし甲斐があると多くの調教師が我先にと彼女を求める。彼女を上手く調教すればイングリッドへの印象も上がるし。

 

 その白羽の矢が刺さったのは、イングリッドからの信頼も厚い調教師……淫魔の調教師リリーナだ。オスカーの何気ない推薦もあったりする。

 守備範囲の広いリリーナはレベッカの美貌を大層気に入り、自身の高級娼館の新たなスターにしようと張り切っていた。飛びっきりの淫乱に育ててやろうと奮起して。

 

 レベッカは騎士道に重んじて敗北を受け止めるも、心までは淫靡に染まるものかと意気込んでいた―――だがリリーナの切り札は、それを容易く飲み込めるのだ。

 

「ひあっ、あっ、あっ、はあぁぁんっ!」

 

「あひぇあぁぁっ♪ 気持ちいいっ、気持ちいいよぉぉっ! レベッカのキツマンコ、すっごくいいぃぃっ!」

 

 夜……リリーナが営む娼館は普段よりも大勢の来客で賑わっていた。その注目はステージに設置されたガラスケース内で行われている性行為に向けられている。

 

 職人技を思わせる装飾が施されたガラスケースの中では2人の美女が痴態を繰り広げている。1人は先日囚われた事で有名になったレベッカ、もう1人はこの娼館の花形スターであるロージィだった。

 

 ロージィ・ザ・カウスレイブ。亡霊の名を捨て牛奴隷の名を与えられた元怪盗は、今では調教・搾精・搾乳・肉奴隷と様々な役割をこなす稼ぎ頭と化していた。

 彼女は幸せそうな表情を浮かべたまま、首輪のカウベルを鳴らしながらガニ股で激しい腰遣いを披露。己の頭の倍はある超乳の先端には乳を搾るミルカーが装着されており、揺らしながら母乳を搾り取られている。

 このようなガラスケースに閉じ込めているのも、ロージィの異能たる催淫液がお客様に及ばない為である。両腕は背中に回され拘束しているが、これは単なるリリーナの趣味だ。

 

 ロージィのフタナリチンポに犯されているレベッカは、ガラスケースの天井から伸びる鎖で両腕を縛られ、催淫液となるロージィの先走り汁によってかなり興奮していた。先程イマラチオで吐き出された精液の効果も合わさっている。

 今日の舞台の為にリリーナは様々な調教をレベッカに課してきた。処女消失からアナル開発と快楽責めを施され、トドメとして今日のロージィとのセックス。徹底的な快楽責めだった。

 

「ふぁ、あんっ、あっ、見られ、見られて、ますぅ! 大勢の人が、私を……見てぇっ、見て、くださいぃぃっ!」

 

「んぁ、ん、んぉ、おおぉぉんっ♪ 見られて気持ちいいでしょぉ? 僕と一緒に、ド変態奴隷になっちゃいな……よぉぉっ♪」

 

「んきゃぁぁぁっ! 奥、ワギナの奥、ズドンッてぇぇっ」

 

 大きく腰を引いて一気に最深まで突き上げる。レベッカの身体も大きく揺れ、喉の奥から大きな嬌声が上がる。見えづらいが腹部が小さく隆起している。

 2人の嬌声はスピーカー越しに伝わっていく。淫猥極まりない会話と腰を打ち付ける音を直に聞けないのは残念だが、それでも客人の興奮を買っていた。

 何度もステージ上で淫らに演じているロージィはともかく、今回が初のステージ、つまりは初の露出調教でもあるのにレベッカは客の視線で快感を得ていた。

 その快感は膣壁にも影響し、ピストン運動を繰り返しているロージィのフタナリチンポをヒダや膣壁が刺激する。まるで精液を欲しているかのように。

 

「レベッカのマンコ、急にウネウネしだしてっ、またすっごい量のザーメン出そう……っ!」

 

「あ、んぁっ、あっあっあっ、子宮口、コツコツらめ、気持ちいっ」

 

 ただでさえキツいのに膣壁が蠢いてペニスを刺激してくる事で込み上げる射精感。子宮に吐き出そうとロージィは腰と尻肉を密着させ短く速いペースで打ち付ける。

 パンパンと小刻みに打ち付ける音が響き、亀頭が子宮をコツコツと叩く。女性の急所を何度も小突かれてレベッカも気持ちよさそうに体全体を揺らして相手の腰遣いに合わせた。

 

「出すよ? 出すよっ? 嫌がっても出す! レベッカにたぁっぷりザーメン御馳走しちゃうっ」

 

「いひゃぁぁぁ! これ以上エッチになるザーメン注がないでぇっ! 出すなら、出すならせめて外にっ!」

 

「気づくのが遅いよバーカっ!」

 

 セックスに加え周囲の視線にロージィの催淫効果。こんな立て続けに責めてくる快楽に心身ともに浸っていたレベッカの脳内に今更なレッドアラートを鳴らした。

 ロージィの催淫効果は短期間とはいえ散々味わってきた。これ以上味わったら更に変になると危惧して泣いて拒絶するも、ロージィは小馬鹿にして更に腰遣いを早めた。両腕が拘束されてなければ腰を掴む程の勢いだ。

 

 連続でゴツゴツと、亀頭がレベッカの狭い膣壁と小さな子宮口をに叩きつける。それが圧倒的に気持ちいい。

 

「あぎゅっ、んぁ、あ、あああっ! イく、イく、イくぅぅっ! イっちゃいますぅぅっ!」

 

「僕も……出るぅぅっ!」

 

 一頻り声を出した後、2人は声を押し殺すように互いに腰を密着させ……互いに背を反らして甲高い悲鳴とザーメンを吐き出した。

 数秒後には子宮を満たし、密着している腰と尻から精液が溢れ出てくる。その間にも2人は「あーっ、あーっ」とバカのような嬌声を上げ続ける。

 

 やがてレベッカは鎖に繋がれた両腕を残して脱力し、ロージィはガニ股ゆえにフラつきながらも腰を引いてチンポを引き抜く。チュポンっという間抜けな音を上げ、ドロドロと精液が零れていく。

 

 しかし、ロージィは未だ舌を突き出して荒い吐息を吐きながら、よろけつつも再び腰を突き出そうとしていた。

 

「こ、今度はアナル! アナルセックスやらせてぇっ!」

 

 絶頂で脱力しているレベッカを無視するように、ロージィはザーメンまみれのチンポをレベッカの尻に押し付けていた。精神がハイになっているのか、照準が定まらず引き締まった尻肉に擦りつけるだけだが。

 目もハイライトが消えてひたすら腰をヘコヘコするだけの獣に成り下がっている。そう判断したのか、ガラスケースの奥にある自動ドアが開かれ、防護服を着込んだ魔族が入り込む。

 

「どいてよ! もっとレベッカを犯すんだ―――ギャアァァァ!!」

 

 ロージィの痛々しい悲鳴が響く。運ばれていくレベッカを追いかけようとしたロージィが、別の防護服の魔族の電流ロッドでロージィを感電させたのだ。しかもチンポに。

 死ぬレベルではないが死にそうな痛みが男の急所を伝ってロージィに流れ込み、あえなく失神。ジョロジョロと尿を零して倒れ込んだ彼女を防護服の魔族達が運んでいく。

 

 

『これにて騎士奴隷レベッカの公開セックスショーは閉演となります。休憩を挟み、レベッカ輪姦ショーの出演権をセリにて決めさせていただきます』

 

 

―――

 

「いやー、この短期間でよくあそこまで調教できましたねぇリリーナさん」

 

「これでも調教師ですので。しかしレベッカの処女喪失はおいしかったわぁ……♪」

 

「ロージィのような変態奴隷にならなければいいがのぉ」

 

 レベッカの公開セックスショーを眺めていたオスカーとアネモネは、酒がズラリと並んだ席を陣取ってリリーナと挨拶を交わし、そのまま酒の席を満喫していた。

 捕らえたレベッカを引き渡す際、オスカーがイングリッドに何気なくリリーナの娼館を推薦したという恩もある為、アネモネとの会談を耳にしたリリーナは彼を再び娼館に招待したのだ。勿論アネモネとペアで。

 しかし会談よりもレベッカ主催の淫猥なショーに夢中だった。流石リリーナだと2人して頷き、こうしてリリーナの腕前を評価していたというわけだ。

 

「……してオスカーよ、そろそろ話に戻るとするかの」

 

「私も是非お聞きしたいですわね。イングリッド様の配下となった貴方が、今後どのような動きをなさるのか」

 

 アネモネは不敵に微笑み、リリーナは着席してワイングラスにワインを注ぎながら楽しそうに微笑む。2人ともオスカーの話とやらに興味津々だった。

 

「そうですね……まずイングリッド様の初依頼の話をしましょう。精鋭オークを増やせと言われたんです」

 

「「精鋭オークを?」」

 

 イングリッドのイ・グーに対する依頼内容は、イ・グーで働いているオークを増やし、ノマドに派遣させるという物だった。

 イングリッドの精鋭部隊の評価では、イ・グーのオークは通常のオーク兵よりも高い性能を持っているという。

 単純な身体能力は勿論の事、周りと連携する組織力、愚鈍なオークには無い行動力、前に出過ぎず堅実に行く防衛力など様々。知能も悪くなく、協調性も高い。 

 オークといえば使い捨ての駒という印象を覆す性能の高さ、更には訪問の際にオークらしからぬ恭順な姿勢を見た為、この評価を本物と捉えたイングリッドはこう思う。

 

 ―これだけ従順なオークは珍しく、しかし増えれば間違いなく組織力が上がる。

 

 性能が高く増やせる駒。これは使えると思ったイングリッドは、物の試しとしてオスカーに命じたのだ。

 

「なるほどのぉ。確かにお主の処のオークは変わっておるが……どう増やすのじゃ?」

 

「潰れた別の組織のオーク10名と、少ないですが軍資金や人材をウチに寄越すそうです。まずはそれらを精鋭に育て上げてみよ、と仰っていました。育て具合や期間によって報酬、更には今後のイ・グーの評価も変わるとのこと」

 

 ノマドは東京キングダムの彼方此方に広まっているが、当然弱小組織も多い。組織が潰れて弾き者となったオークも多い為、この際だからとイ・グーに押し付けたに過ぎない。

 しかしオークを育て上げる事に定評と遣り甲斐を感じるオスカーはその依頼に承諾、後日オーク10名がイ・グーのアジトに送られる運びとなる。

 

「あー、ですけど孕ませて生ませて増やすのも捨てがたいですねぇ……人間牧場……」

 

「涎を足らしとるところ悪いがな……幾ら繁殖豚のオークとはいえ、成長を促進する技術は物凄い金がかかるのじゃぞ?」

 

「諦めます」

 

 魔族の技術は人間の道徳やら人道やらを簡単に覆すが、魔族から見ても滅茶苦茶金がかかる。そういった魔界技術に手を出せない組織は多いのである(イ・グーは下の中程)。

 

「アジトは広いし資金はあるので10名なら何とか受け入れられますが、武装の調達や性欲処理、育成の手間を入れるとなると忙しくなりそうです。

 リリーナさん、貴女の経済手腕と顔の広さを見込んでお願いしたいのですが、こちら側(・・・・)に寝返った米連にツテはありますか?」

 

「それでしたら私も手を貸せますわ。幾つかツテがございますの」

 

 魔族も米連も対魔忍もそうだが、人間も魔族も集まりすぎればそう易々と一枚岩になれない。組織が大きくなれば敵側に寝返る者だって出てくるのは知恵ある者の特権である。

 中には裏で魔族と繋がっている米連や対魔忍もおり、リリーナもそう言った商人と売買を交わす事もある。彼に紹介できる米連の闇商人も何人か脳内リストに挙げておく。

 

「情報料は勿論ですが、今後捕らえた対魔忍は積極的に貴女に送るということで……」

 

「期待してますわよぉオスカーさん」

 

 そう言って互いに悪い顔で笑い合う魔族2人。相互の利益は勿論の事、ロージィに続いてレベッカと上玉を捕まえて来た実績を持つオスカーは信頼できる……まぁエロ仲間という細やかな友情もあるのだが。

 

「さて、ここからが本番なんですが……」

 

 1人日本酒をのんびり飲んでたアネモネに振り向くオスカーの顔は、真剣ではあるがちょっと緊張気味だ。そんなオスカーの顔を見て首を傾げるアネモネ。

 するとオスカーはアネモネの手を両手で握り出した。唐突の出来事に驚くアネモネは、オスカーの真剣な眼差しに焦りを覚える。

 

「な、なんじゃ?」

 

「アネモネ嬢……どうか私と結―――託しませんかっ!」

 

 傍で「まさかまさかの?」と言わんばかりに両手で紅潮する頬を覆っていたリリーナと、「まさかまさかの?」と顔を真っ赤にしていたアネモネがズッコケた。

 どうしたのだろうと頭に「?」マークを浮かべていたオスカーだが、ようやく自分がしでかした勘違い要素に気づいて顔を真っ赤にして慌てだす。

 

「い、いえ、勿論アネモネ嬢とけっこ、いや結ばれたら幸せ、じゃなくてですね、組織的な結託をお願いしたくて!」

 

「判った判った、続きを言え続きを」

 

 慌てながらもオスカーは必死に弁解し、変な期待を胸に抱いていたアネモネは酔い覚ましにお冷やを飲む。リリーナも飛んだ期待外れだと肩を降ろし、その辺の娼婦を呼び止めて犯す事にした。

 

「これまでは仕事ごとに手を結んでいましたが、これからは組織として協力体制を敷きたいんです」

 

「それは妾にノマドの手先になれ、と言いたいのか?」

 

 アネモネの眼が一気に冷たくなる。エドウィン=ブラックは尊敬できるしオスカーは好ましい相手だ。しかしノマドに入れ、というのなら首をするのが彼女である。

 我儘で女王様気質のアネモネは、誰かに指図される事を嫌う。高名な組織とはいえ傘下に入る事は嫌なのだ。

 

「いえ、ノマド云々は関係ありません。あくまでイ・グーと結託して欲しいんですよ。組織のボスは私だけですから、ノマド入りした今後は裏でフォローしてくれる方が必要なんです。アネモネ嬢は顔も広いですし、人材や資産にも優れておりますから是非お願いしたいんです。イ・グーの影の女王、といった所ですね」

 

 オスカーは変わり者だ。それは自他ともに理解しているが、かといって戦闘を好まなかったり穏やかな魔族は居ないわけでもない……まぁ元人間の転生者、という奇異な存在は滅多に居ないだろうが。

 アネモネが従える蜘蛛魔族や淫魔給仕は高い能力を有しており、外部への派遣で稼いだ財産の額も馬鹿にならない。彼女は意外にも人材教育に秀でているのだ。

 そういう意味でも、友好的な意味でもアネモネへの信頼は高く、オスカーは是非にと勧誘したいのだ。別に同居するわけではないが、繋がりを強めたいという意志があるのは確かだ。

 

「影の女王……」

 

 しかしアネモネの思考は、自身への利益や利害は大して考慮していなかった。

 

 ―彼女の脳内では、献身的に仕えるオスカーを侍らせ、オスカー愛用の社長椅子に座り高笑いする自分の姿が。

 

「……ふ、ふむ。元よりお主との関係は良好だった故、信頼も出来るしな……受けてやるとしようかのぉ」

 

「本当ですか? ありがとうございます、アネモネ嬢!」

 

 再びアネモネの小さな手を、同じく小さな両手でギュッと握り、キラキラした目で見るオスカー。よほど嬉しいのだろうか。

 そんな綺麗な目で見てくるオスカーを前に紅潮して戸惑うアネモネを、ワイングラスを片手に可愛らしい物を見る眼でリリーナが眺めている。レズでも男女の恋愛は酒の肴になるのです。

 

「失礼します、オスカー様」

 

 唐突にかかる凛々しい声。オスカーは後ろを振り向くと、そこにはこの高級娼館で働く淫魔の調教師と、その隣に立つ美少女の姿があった。

 

「あぅ、あうあう……」

 

 その者は先日レベッカと共に捕らえた対魔忍の少女、霜月萌花だった。この娼館で買った青紫のラバースーツを着込み、大きな乳房・左手で隠している腹部・無毛の股間・そして柔らかな尻肉を強調するように晒している。

 彼女は常にオドオドしていたが、オスカーを眼前にしてより恐怖心を刺激し、目尻に涙を浮かべている。先日の襲撃が未だに忘れないのか、首輪が無かったとしても抵抗の素振りを見せなかった。

 

「あ、もしかしてもう施した(・・・)んですか?」

 

「はい。こちらにございます」

 

 感心するオスカーに証明するように、淫魔の男は強引に萌花の両腕を掴み、嫌がる彼女が隠していた乳房と腹部が露わになる。そこには、淫魔が刻む呪術……淫紋が刻まれていた。

 

「……なんで蛸なんです?」

 

「オスカーさんといえば蛸ですもの」

 

 リリーナの進言に「あ、それ解る」とアネモネが同調した。オスカーは解せぬ。

 

 萌花に刻んだ淫紋は蛸をモチーフにしており、子宮に当たる箇所には蛸がハートを掲げており、乳房は脇下から伸びる太い触手の淫紋が鷲掴みするように刻まれていた。

 マジマジと三者からの視線で自分の淫紋を見られて紅潮し、ぎゅっと目を瞑る霜月。プルプルと震える彼女を見ると……。

 

「なんかこぉ……虐めたくなるのぉオスカーの肉奴隷は」

 

「でしょ?」

 

 サディストなオスカーとアネモネが楽しそうに笑い合うのを見て、萌花はビクリと身を震わせ、思わず後退る。

 しかしそれを許さないとばかりにオスカーの腕が触手となり、一気にソファから伸びて萌花を取り囲む。

 

「ひ……っ!」

 

「あはは、逃げたくなるのも解りますが、大人しく苛められなさいな」

 

 オスカーは楽しそうに笑って萌花の剥き出しの尻肉を軽く叩き、そのまま触手が彼女を取り囲んで自分へと引き寄せる。嫌がる素振りを見せる萌花に、オスカーは試しに淫紋に念じてみる。

 

「ひぅ……んっ、んぁぁぁっ!?」

 

 すると淫紋の蛸が淡い紫色に光だし、萌花が内股になって悶え始めた。よく見れば股間はみるみる内に水気を帯び、声色が徐々に艶っぽくなっていく。

 試しにオスカーが触手の先端で尻肉を引っぱたけば悲鳴が嬌声に変わり、擽る様に乳首を擦れば解り易い程に喘ぎ声を漏らしだした。

 

「ほぉー、本当に私の体液を混ぜただけで反応するんですねぇ」

 

「ふふふ、オスカーさんは本当に淫魔の術を知らないのですね。まぁ私の教育の賜物ですわ」

 

 軽く弄るだけで身悶えする萌花を見て、オスカーはリリーナの部下が施した淫紋の効力を思い知った。高い金を払って注文しただけの事はあったものだ。

 淫魔が萌花に施した淫紋はオスカーの体液を使って施されたもので、彼から受ける快楽は何倍にも高められ、首輪以上の拘束力を受けるという優れモノだ。勿論お金がかかる上、お得意様とはいえ安くはならない。

 

「さぁて、折角リリーナさん所にお邪魔したんです、アネモネ嬢と此処で遊んでいっても?」

 

「ええ、このように愛らしい子も私の好みですからね。うちの道具で調教する様を見させてもらいます」

 

「ようやっと出来たオスカーの専用奴隷とやらで遊べるとは、妾も光栄じゃのぉ?」

 

「あ……あぁぁ……」

 

 三人のサディストに囲まれた萌花は、火照った身体を忌々しく思いながら、目の前の恐怖に……淡い期待を抱いてしまった。

 レベッカの凌辱を目の当たりにした事で、自分もあのような目に合うのだろうかと、自身の心の奥に隠れたマゾヒズムを刺激しながら。




●本日の成果
・ノマド入り
・リリーナの娼館に招待
・霜月萌花に淫紋
・米連のツテ入手予定

 ロージィはリリーナの娼館の花形スター。リリーナの奴隷は美しく上品な娼婦が多い中、彼女は牛のように派手で淫らと異色気味。だがそれが良い。
 今後も作品内でリリーナの娼館が登場する予定なので、レベッカはここで飼育することになります。奴隷騎士レベッカの行く末をお楽しみに!(ぇ

 次回「調教:霜月萌花」に続きます。ようやっとオスカーにも専門奴隷だよ(笑


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調教:霜月萌花

中々進まなかった(汗)しかし細々とエロを乗せられて満足です。

感想で要望が多かったので、焦らさずに結果を出す事にしました!

ふたなり・言葉責め・鞭打ち・バイブ責め・淫紋要素があります。苦手な方はご注意ください。


 リリーナの娼館はパーティ会場のように広々として仕切りが無い。貴族のような魔族と上品な娼婦及び奴隷が集まる中、人前でも平然と性交やSMプレイを行っている。

 東京キングダムでは陰謀や暗殺などが頻繁に起きているが、この娼館にはそういった物は無い。乱入による乱交・輪姦・ハーレムなどに及ぶ事もあるが、この施設の警備と防止策が優れているという証拠でもある。

 

「んぷ、ん、んっ……ぶはっ、ひやぁ、ああぁぁっ……」

 

「ほらほら、続けなさいって」

 

 ―ぴしゃんっ

 

「んきゃぁぁぁっ!」

 

「お、軽く潮を吹きおった」

 

 霜月萌花の背を触手で軽く叩いただけで、彼女は軽く達してしまったらしい。背を反らしてビクンっと震えたかと思えば、股間からプシッと愛液が吹き出る。それをアネモネは面白そうに眺めていた。

 霜月萌花がこのように悶えるのも無理はない。彼女はオスカーの肉棒を豊かな乳で扱きながら、彼の触手で敏感な所を弄られているのだから。

 

「んちゅ……れる、んぷ……れろろろ……んっんっ……」

 

 彼女はソファに悠々と居座るオスカーの股間を陣取り、エロ蹲踞で居座っていた。淫紋を刻まれた乳で肉棒を挟み柔らかな圧力を加える度、燃えるような熱を帯びて気持ち良くなっていく。

 淫紋が刻まれた腹部と下半身が剥き出しになっており、対魔忍らしくない柔らかな肉付きの尻肉と太ももが晒され、股間の二穴をグミのような触手が弄っている。

 プニプニとした触感を持つ肉厚な触手は、まるでバイブのように膣穴と尻穴を犯していく。エロ蹲踞の姿勢と、にゅぷにゅぷと音を立てながら出入りする様子は、見ていてとても淫らだ。

 

(熱い…熱い、です…っ)

 

 触手に犯されるという不快感は全くなく、むしろ達した直後でも、もっと弄って欲しいと言わんばかりに腰をグラインドさせて触手責めにアクセントを加えだす。

 かと言って奉仕を怠らない。両手で乳房を挟んで圧力を強め、たんたんっと上下に揺らしながら、ピョコピョコと谷間から飛び出る亀頭を咥え込む。萌花の巨乳を持ってしても、オスカーの男根は有り余る大きさだった。

 

「ん……初めてのパイズリなのに、上手ですよ。いい子いい子」

 

 気持ちよさそうにピクピクと悶えるオスカーは、微笑みを浮かべながら手で彼女の頭をそっと撫でる―――それだけで萌花は軽く達してしまった。

 

(嬉しい……この人に撫でられると、すっごい気持ちいいです…)

 

 亀頭に吸い付きながら萌花は嬉しくなる。相手が魔族だと解っていながら、萌花は彼に犯され、彼に喜んでもらえる事に悦びを感じてきたのだ。

 淫紋という魔族の技術を施されたと頭では分かっていながら、対魔忍だった頃には無かった充実感が彼女を満たし、もっともっとと言わんばかりに乳を押し付け、腰を揺らす。

 

「……見ていて淫らじゃが、待っている側はつまらんのぉ」

 

「そうですか? 私は、ん……オカズにできますけどね♪」

 

 ヨシヨシしながらパイズリフェラしているエロ蹲踞の巨乳幼女を触手責めしているオスカー。外野も幼女の可愛さと淫らさ、そしてオスカーの触手テクを観戦して楽しんでいる。

 アネモネは面白くなさそうに不貞腐れながら焼酎を飲み、リリーナは適当な女奴隷をオナホール感覚で犯しながら触手責めされる巨乳幼女を見つめていた。色々とオープンだが、これが魔族の娼館というものだ。

 

「んぼ、ちゅっちゅっ、んぷっ、んっ……んぅぅっ♪」

 

「随分と積極的ですねぇ。頑張り屋な奴隷は好きですよ」

 

 穏やかな微笑みを見上げ優しい声を耳にした萌花は、周囲の視線を忘れ胸がときめくのを感じた。乳房から伝わる摩擦熱と肉棒の熱で直に上書きされたが。

 ご褒美のように触手は丁度良い太さになって膣内と腸内に推し進み、パイズリの邪魔にならない程度に前後運動を始める。オスカーは加減しているつもりだろうが、彼女には快感が強すぎて足が震えていた。

 それでも萌花は口を窄めてでも亀頭を頬張り、柔らかな乳房に宛がった手に力を込めて上下に揺らす。柔らかな圧力に先走り汁と唾液の潤滑油、そして少女の懸命な舌使いがオスカーに快感を与える。

 

「く……出る……んっ!」

 

 きゅっと目を閉じたオスカーは、腰をビクンっと跳ねて射精。ずっと亀頭を咥えていた萌花の口内に大量の精液が注ぎ込まれる。

 

(んおぉぉぉぉ♪)

 

 目を見開き脳内で叫び、口内に溢れる精液の味と量、そして臭いを体感して絶頂を迎えた。体がビクビクと震えるも亀頭は離さず、ぎゅーっと乳房を肉棒に押し付けていた。

 断続的に股間から潮が吹き、萌花の身体が小刻みに震え続ける。それを察知したのか二穴責めしていた触手の動きは止まり、萌花に余裕を与える。

 今回で3度目となる精飲。1度目は彼のアジトで処女を喪失した初日、2度目は体と心を休めた二日目。精液を味わった経験はこの短期間でそれなりだったが、今になって思う。

 

(熱い……喉と胸が熱いよぉ……臭いが癖になりそう……)

 

 正直に言えば精液は不味い。だが愛しい。これもまた淫紋の効力なのだろうか、と考える程に不思議な快感と浮遊感を萌花は味わっていた。

 尚、この蛸の淫紋は彫りの際に提供した体液の主(この場合はオスカー)からの感度を倍化させるという効力だけで、決して主に惚れるような要素はないのだが……それは彼女もオスカーも聞いていなかったりする。

 

「ごきゅ……んっ、ぷはぁ……ちゅるるっ」

 

 萌花はようやく口内に残った精液を飲み干し、肉棒を乳から解放させる……かと思えば、肉棒の泡立った先走り汁や残った精液を舐め始める。巻き付くように絡める舌使いが、幼女という見た目も籠めて周囲を欲情させる。

 そんな萌花をオスカーはそっと撫でる。彼は撫でるのが好きなのだろうか?萌花も幸せそうに表情を緩め、より一層肉棒に舌を絡ませる。

 

「いい子ですね萌花は。ご苦労様です……さぁて、次はアネモネ嬢も遊びませんか?」

 

「ようやっとか。もう苛めたくて苛めたくてたまらなくなってのぉ」

 

「私はこの奴隷で一発ヌいてから参戦しますわ~」

 

 ハッと我に返った萌花は周囲を見る。バイブと乗馬鞭を持ちサディスティックに笑うアネモネと、アヘ顔を晒す四つん這いの女をバックで突き上げるリリーナ。

 明らかに一線を超す相手に怯えた萌花は縋るようにオスカーを見上げるが、彼も開口具や縄といった娼館で提供される拘束具を手に持って微笑んでいる。

 

 

 ―幸せすら噛み締めていた萌花は、この時になってようやく、自分が凌辱される側だと理解したのだった。

 

 

―――

 

 ここから始まる、巨乳幼女・霜月萌花の数々の凌辱とSM調教。その一部を、ソファ越しに眺める魔族の客人達視点で御覧頂こう。

 

「あっあっあっあっ、イ、イグ、まだイギます、イきゅぅぅぅっ!」

 

「イったか。じゃが誰も止めはせぬがのぉ」

 

「あぎぃぃぃっ! バイブ、ぐちゅぐちゅしないでくだしゃいぃぃぃっ!」

 

「そろそろアナルのバイブも変えますか?」

 

「あらあらオスカーさん、貴方アナル開発に不慣れで? アナルはじっくり慣らすものですわ」

 

 テーブルの上でまんぐり返しに拘束された萌花が、膣をアネモネのバイブで、アナルはリリーナの持つバイブで犯されている。慣らしも兼ねて控えめなサイズだが、それでも連続で出し入れされては感度も高まるというもの。

 しかも敏感なクリストリと乳首にはローターがテープで貼られており、強烈な快感が三点より襲い掛かってくる。振動は程々なのだが、感度が高まった身体には過敏すぎた。

 それでいて萌花が絶頂して潮を吹いても、尚アネモネは秘所のバイブを扱くように出し入れさせる。高速ピストンが持ち上げられた彼女の股間を揺らす。

 

「まだまだ20回程度ですよー。アネモネ嬢を満足させるまでイき狂っちゃいなさいな」

 

「んきゃあぁぁぁっ!」

 

 彼女の頭を膝枕で支えていたオスカーの触手が、触手模様の淫紋に重ねるように揉む。オスカーから受ける快感が倍化する為、また萌花は絶叫を上げる。

 マシュマロのように変形する巨乳と幼子の悲鳴というギャップが周りの観客を呼びよせ、恥部を晒され嬌声を上げる彼女をマジマジと見つめていた。

 

「マンコは充分に広がったのぉ。次は2本の細いバイブで弄ってやろうか」

 

「ひぎぃぃぃっ!」

 

 チュポンと抜いたかと思えば細く真っ直ぐなだけのバイブを2本同時に秘所に挿入し、左右交互に上下運動させてグチャグチャと掻き混ぜる。

 アネモネの加虐的な責めに過剰なまでに反応を示し、しかし悲鳴というより気持ちよさそうな嬌声を上げている所から、萌花のマゾヒズムを物語らせた。

 

「次コレ試しましょうコレ! 凄くうねるんですよ~このバイブ」

 

「あらあらオスカーさんったら、そんな極太バイブ出すとか鬼畜ですわねぇ」

 

「ふあぁぁぁんっ!」

 

 

―――

 

 ―ぱぁんっ!

 

「ひやぁぁぁっ!」

 

「おお、随分と甘い声を出すようになったのぉ、このメス豚が」

 

「可愛い声で鳴くマゾは大好きですよ、私」

 

 鋭い痛覚が快感に変わり、ジンジンとした痛みが肌に焼き付き、アネモネの嘲笑が心に響く。しかしそれらを一瞬にして上書きするのは、オスカーの優しい言葉だったとさ。

 

 まんぐり返しからのバイブ責めから解放されて一転し、オスカーの触手で縛られた状態で空中に持ち上げられ、2人から鞭で打たれていた。

 両足の太ももを両腕で抱え込ませて拘束するコレは寝狸と呼ばれているらしい。しかも秘所には先程のウネるバイブが挿入されており、それを縄で蓋をしている。

 淫紋の効力によりオスカーの触手鞭で打たれると快感が、アネモネの乗馬鞭で打たれると鋭い痛みが襲い掛かってくる。最初こそ痛さで泣いたが、徐々に快感が勝り甘い声で鳴くようになった。

 

「はぁーっ……ふぅーっ……はぁーっ……ふっ、はぁぁぁっ」

 

「最初はイヤだと泣いておったくせに、気持ち良くなってきおって……本当にマゾ女よなぁ」

 

 鞭が鳴り止んだ事で膣内でうねり肉壁をアンバランスに押し上げるバイブに身を委ねていたが、そこへアネモネが耳元で囁き、鞭の柄で縛られた胸を突く。

 押し上げ強調するように根元で巻き付かれた乳房は張り詰めており、吸収する柔らかさが足りないので鞭の柄が押し付ける度に強い刺激となり、萌花の口から甘い声が出る。

 

 ―バシィンッ!

 

「ぴきゃあぁぁっ!」

 

 太ももに伝わるは快感の度合いが強い痛み。オスカーの触手の鞭がヒットしたのだ。

 

「流石高級娼館の淫紋、効力が解り易いですね。私が打つと凄い甘い声を出しますよ」

 

(ふえぇぇ……この痛気持ちいいも、本当に魔族の仕業なのかな……)

 

 ヒリヒリとした痛みで快楽に浸り微睡む萌花は、腹部と胸の内側から熱い何かを錯覚する。

 自分が自分で無くなるような恐怖感もジリジリと胸を焦がし、それでも気持ちいいから別にいいかなと考える自分がいる。しかし……。

 

「あ、あの……」

 

「なんじゃ? 妾に何か用なのか?」

 

「背中は特に痛いから、止めてくれませんか……?」

 

 潤んだ眼でアネモネを見つめる―――縄で縛られて吊るされた状態で鞭打たれて快楽を得てる状態でも、頭は妙に冷静だった。

 

「よし、背中はオスカーに任せる」

 

「合点です」

 

「ふぇぇぇんっ!」

 

 まぁサディスト魔族2人にオネダリは逆効果だったが……因みに背中はオスカーでも凄く痛くて泣いちゃったそうな。

 

 

―――

 

 次にオスカーは自身よりも頭1つ……いや下手をすれば頭2つ分も背が高い萌花を触手でV字開脚になるよう持ち上げ、立ったまま彼女を後ろから突き上げる背面立位と呼ばれる体位で犯していた。

 当然ながら彼女の痴態とセックスを見ようと観客達が正面に集まる。しかし集まっているのはこれだけではない。言葉責めと視線責めも兼ねていた。

 

「はい、貴女は私のなんですか?」

 

「わ、わたひは……おしゅかーしゃまの、あひぃっ!」

 

「はい噛まないー。丁寧に言わないといつまでも終わりませんよー?」

 

「私、は……オスカー様の、専用ロリ巨乳奴隷・霜月萌花です……パイズリ、大好きですぅっ」

 

「よく言えました。では続いて、貴女は今、私に何をされてますかー?」

 

「私は、ご主人様の、オチンチンで……んあぁぁっ!」

 

「オチンチン、じゃ子供っぽいですね。オチンポ、とか、オマンコ、とか下品に言ってみなさい」

 

「お、オチンポで、オマンコ、ズコズコされてます……気持ちいいですぅ!」

 

「偉い偉い。次に、貴女は周りからどんな風に見られているでしょーか?」

 

「えっと……えっと……うぅ……」

 

「言わないとお預けにしますよー?」

 

「ご、ごめんなひゃいっ! 言います、言いますから、動いてください! もっと、もっとエッチになりたいですぅぅっ」

 

 オスカーが腰を突き上げ、彼女の両足を支える触手が下におろす度、大きく長い肉棒が彼女の狭い膣を抉る。しかしペースは早くなく、人々に見せつけるように前後運動を続けている。

 人々は触手に縛られ蛸の淫紋が彫られた元対魔忍の少女をマジマジと見つめ、顔を真っ赤にして目を瞑る彼女の恥ずかしい言葉に耳を傾けている。

 

 どう見てもショタな彼が、下手すれば彼の姉とも見られかねない少女を、子供を躾ける親のように言いつける。そんな様もまた彼女への恥辱となって快感を満たしていた。

 紫色に淡く光る淫紋の効果と彼女に眠っていたマゾヒストが合わさり、焦らすように自らを上下させるオスカーに懇願し、気持ち良くなりたいともがく。抵抗の意志というよりは、もっと犯して欲しいと言わんばかりに。

 

「じゃあ……ごにょごにょ……ごにょごにょごにょ……」

 

「……ふぇっ!? い、いやです、それだけはぁ……!」

 

「これも肉奴隷の定めです。嫌なら此処までに「やりましゅっ! お願いやらせてくださいぃっ!」……よろしい」

 

 ボソボソと萌花にしか聞こえない音量で囁くと、萌花は露骨に嫌がる。だが鶴の一声というか、腰遣いを止めようとすれば、彼女は悔しそうに涙を零して大声を上げた。

 ご褒美のつもりで大きくグラインドさせれば巨乳が揺れ、甘い声が萌花の口から放たれる。そのまま彼女が好むストロークの深い上下運動を始める。

 

「み、みなしゃま……ご主人様の計らいによりぃ……わ、わたひを、犯してくれる方を、募集しますっ! お、お代は、お酒1瓶奢りです」

 

 極太ペニスが出入りする度に声を荒げるので聞きづらいが、それでも観客達は萌花の宣言に歓声を上げた。メインであるレベッカ凌辱の順番の競りには劣るが、それでも中々の人気だった。

 我先にと、オーク貴族からフタナリ女魔族と多くの魔族達が挙手する。中にはレア物の酒瓶を見せつけアピールし、当然のようにリリーナが割り込んできた。

 

「ほいほい、記入は此方からじゃ。悪いがオーナー権限でリリーナが一番乗りじゃぞ。早く犯したかったら酒を寄越せ~♪」

 

 そんな横で受付嬢の役目を請け負ったアネモネが上機嫌に声を上げる。奢りの酒瓶の半分は彼女の口に収まる事だろう。数名の魔族達が押し寄せて紙に記載する。

 

「よかったですねぇ萌花、貴女人気者ですよ……聞いてませんか」

 

「ふにゃぁぁっ♪ ご主人様のオチンポ、もっと突き上げてぇっ! 萌花を愛してくだしゃいぃぃっ♪」

 

 すっかり出来上がってトロ顔を晒し、ジュプジュプと愛液と先走り汁が混ざった液体を結合部からまき散らす萌花。オスカーがイくまでこの調子だろう。

 触手に縛られ巨乳を揺らしながらショタに犯され、トロ顔を晒す元対魔忍……レベッカとは違う魅力を持つ彼女の魅力により、酒瓶を捧げる客が瞬く間に増えていったそうな。

 

 

―――

 

 萌花は今、残酷・冷酷・非道の3つを思い浮かべ、それをオスカーに向けて念じていた。

 

「ほらほら、よそ見してはいけませんわ……よっ!」

 

 ―ばちゅんっ

 

「んあぁぁんっ!」

 

 腰から突き上げられ、萌花は大きく叫ぶ。彼女は亀甲縛りを施され四つん這いとなって、一番乗りとなったリリーナのフタナリチンポに膣穴を犯されていた。

 バイブとは違って熱と脈動を膣壁から感じ取り、肉ヒダを亀頭のカリで擦られる。女性相手とはいえ肉棒で犯されている為、牝の本能が刺激されて膣壁に収められた肉棒を締め付ける。

 

「ふふふ、レベッカと似たようなキツマンです……それでいて甘い声を出して……可愛い♪」

 

 レベッカの処女喪失の場面を思い出しながら、萌花の背に覆いかぶさる後背位で腰を突き続ける。リリーナの好みのペースは小刻みに肉棒を叩きつける事だ。

 そんな動きで腰を突かれて小刻みに揺れる萌花だが、快感が理性も体も浸食される中、やはり頭だけはしっかりとしていて、床下からソファへと視線を上に向ける。

 

 萌花の羨望の眼差しは、対面座位で犯し合うオスカーとアネモネに向けられていた。

 

「はぷ、れりゅ、ん、んぷぁぁ……。くふふ、このメス豚で散々出したというのに勃起しおって……本当に節操のない男よの♪」

 

「くぁぁ、だ、だから乳首らめですって……!」

 

 オスカーは先程まで下半身だけを脱いだ状態だったが、今ではシャツの前を開けており、そこをドレス姿のアネモネが顔を埋め乳首を舌で転がしていた。

 乳首責めに快感を得ているオスカーに対し、アネモネは当然というか、オスカーの極太ペニスを膣に収めゆっくりと腰をグラインドさせている。

 白いドレススカートで見えないが、黒のレースパンツをずらしてオスカーのペニスを受け止めている。腰使いも大人しく、2人は遊びのように座位セックスを楽しんでいた。

 

(ご主人様と白い魔族さん、恋人みたい……)

 

 喘ぎ声と談笑を交わしながらの座位セックス。リリーナと激しい交尾をしている自分とは違い、優美な物を感じさせる。それが酷く羨ましく、アネモネに嫉妬していた。

 その嫉妬も快感に埋まり、オスカーとアネモネを見れば再び嫉妬が芽生える。それを繰り返し、やがては自分も四つん這いの状態で前後に揺らしてリリーナのフタナリチンポを堪能するようになっていた。

 

「萌花ったら随分と積極的で……可愛らしいですわぁ♪」

 

 膣の締め付けが自身の腰使いからなる快感だと勝手に解釈し、リリーナは嬉しそうに彼女の腰を掴み、臀部に腰を突き付ける。

 

 そんな萌花とリリーナのセックス、そして周囲の者達を気にせず、オスカーとアネモネは座位セックスに夢中になっていた。

 乳首責めを止めて腰遣いに集中するアネモネ。オスカーは、そんな彼女の気持ちよさそうな顔をじっと見つめて……決意を固める。

 

「アネモネ嬢……謂いそびれましたが、やはり私は、貴女が―――」

 

 オスカーが言い切るよりも先に、アネモネの人差し指が口に添えられる。気持ちよさそうな顔は一転し、真剣そのものと化していた。

 腰使いも控えめな物になり、タンッタンッと小さく打ち付ける音を響かせながら、周囲を見渡したアネモネはオスカーの耳元に顔を近づける。

 

「不用意な発言は控えよ。リリーナの娼館は信頼できるが、油断はできん。些細な弱味が、我らの首を絞める事になりかねん」

 

 小声でアネモネはオスカーに囁く。

 

 様々な魔族と敵対してきたアネモネから見れば、オスカーは未だ魔族としての経験が足りない。周囲の警戒心が日頃から足りないのだ。

 娼館内ならセックス程度はネタにもならない。それでも恋愛沙汰となれば周囲の魔族の注意をイヤでも集めてしまう。萌花やレベッカに夢中なのが幸いか。

 ましてやオスカーはノマド入りが決まった身。少しでも彼の安全を考慮したアネモネは、彼を止めるに至った……その言葉の続きを理解したが故に。

 

「故に……続きは、2人っきりでな?」

 

 そうアネモネが言うと、オスカーはみるみる内に喜びと羞恥が入り混じった笑顔を浮かべ始める。

 

「アネモネ嬢……っ!」

 

 オスカーは構わずアネモネの唇を奪う。アネモネはこれを予知していたかのように受け入れ、重ねた唇越しに舌を絡め合う。キスぐらいなら娼館では普通だ。

 愛おしそうに互いに抱き合い、ディープキスを交わし、互いの腰が打ち付け合い肉棒が膣内という鞘に収まる。気のせいか互いに感度が高まり、上と下の結合部から漏れる液の量が増えていく。

 

(あぁ……ご主人様ぁ……)

 

「急に締め付けてきて……そろそろ出そうです……っ!」

 

 萌花は愛し合うオスカーとアネモネを見つめ続けた。心に渦巻く感情のせいか、リリーナのペニスを包む膣壁が徐々に狭まり、潤滑油である愛液の分泌量が増えていく。

 順番待ちの客達のヒソヒソ話や視線が突き刺す中、助けを求めるようにオスカーを見る。だが彼はアネモネに夢中だ。そして今もなお、自分は同性に犯されている。

 怖い。悲しい。羨ましい。少し前まで犯してくれたのが懐かしく感じる。今まで思ってきた家族や仲間の事が軽く感じる。萌花はアネモネに嫉妬していた。

 

「で、出る……っ!」

 

「出して、出してたもれっ♪ 妾の中に、中にぃぃっ♪」

 

(私も……私も欲しいです……!)

 

「出ますわよ……たっぷり味わいなさいっ!」

 

 ―そうして、それぞれの肉棒がそれぞれの膣内に放たれる。一方は愛し合いながら、一方は押し付けるように。

 

 アネモネとオスカーはギュッと抱き合いながら、徐々に腹部―正確には子宮―が膨れていく程に精液を吐き出していく。股間同士は密着されており、結合部から漏れる気配もない。

 リリーナは腰を掴む手に力を籠め、無理やり萌花の尻肉を腰に密着させていた。遅れて萌花も、膣内に込み上げる熱と精液に快感を覚え、絶頂した。

 

「ごひゅじんさま……っ」

 

 脱力しそうなほどの快感を味わいながら、萌花は床を這いずり始めた。肉棒はゆっくりと抜け、捕まえようとするリリーナの手を振りきって前へ進む。

 そして萌花は膣口から精液を漏らしたまま、もう一度キスをしようとするオスカーとアネモネに割り込もうと上半身を起こし、オスカーに引っ付く。

 

「な、なんじゃコヤツ」

 

「わわ。どうしたんです?」

 

 これから輪姦なりされるであろう萌花が急に割り込んできたことに驚く2人。そんな2人を、萌花は潤んだ眼で見上げた。

 

「わ、私、肉奴隷でも肉便器でも、なんでもやりますから……どうか私の事を……見捨てないで……」

 

 ―キュゥゥゥンッ×2

 

 不安そうに眼を潤ませ、捨てられた子犬のように見上げ、構って欲しいオーラを振りまく萌花。

 そんな絵にかいたような萌要素を見てしまったアネモネとオスカーの心はキュンキュンだ!傍から見ていた客人の何人かも心を射抜かれた程。

 

「こ、これが萌えとやらか……」

 

「大事にする。大事にしますからね……!」

 

 人生ならぬ魔生初の萌えに焦燥感を覚えるアネモネと、そんな萌花を見て愛おしい気にさせられたオスカー。

 オスカーにヨシヨシされてご満悦な萌花だが、その後ろでは「早く犯させろ」と言わんばかりに待ちきれない魔族の皆さんが居た。

 

 

 

 ―かくして、レベッカの凌辱ショーとロージィの雄牛交尾ショーに並ぶ人気奴隷、萌え萌え萌花(仮称)が誕生したのだった。所有者はオスカーだが。




●本日の成果
・アネモネに告白
・タダ酒

●萌花に施された蛸モチーフの淫紋の効力
・主(この場合オスカー)からの感度強化
・隠された性癖の浮上(萌花の場合マゾヒズム)
・避妊効果(主の許可なしに授精されない)
なお、オスカーの要望により洗脳効果は無し。萌花は元々から構ってちゃん。

 次回は新入りオーク+意外な客が来訪。ヒントは顔見知りの爆乳魔族(バレバレ)


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再来:ブリュンヒルド

●本日の予定
・組織に帰還
・翌日に新入りオークがやってくる

次のエロスに備えて勢いで書きました。余計な文章が多いなぁと自覚はしております(汗)
番外編に登場したあのキャラが登場!作者のお気に入りにして魔族パのリーダーです(笑)

最近、Lilithワールド特有の背徳感や緊張感を盛り込まないとなーと思いつつ
しかし自分の書き方だとどーしても緩やかになってしまう事に悩んでいます……;


 リリーナの娼館を後にして帰路に着いたオスカーの現状は……両手に華という奴だった。

 

「えへへ……♪」

 

「な~に顔を緩めておるんじゃ奴隷風情が」

 

 人気の少ない路地故に街灯が少なく、月明りが3人を照らしている。黒い服装に身を包むオスカーを挟むように、白いアネモネと薄紅色の萌花が寄り添っていた。

 オスカーは心身共にスッキリとしていて爽やかな笑みを浮かべており、彼の右腕をギュっと抱いて歩く萌花と、それに対抗するように彼の左腕を抱くアネモネが居る。

 

 アネモネはオスカーに告白され、萌花はオスカーに大事にされるという確約を受けた。故に2人とも幸せそうで、故に互いへの対抗心を抱いている。

 ただオスカーとしてはアネモネの方に意識があるので、自然とアネモネに寄り添う。アネモネは少し戸惑ったが、それでも嬉しそうに寄り添う彼の方に頭を預けた。

 

(奴隷でもなんでもいいです……幸せ……♪)

 

 アネモネの方に重心が寄せられている事を理解しながらも、それでも萌花は幸せそうにオスカーに寄り添っていた。すっかり骨抜きである。

 

 そうやって歩いていって、ようやく戻ってきたイ・グーのアジト。今夜はアネモネはお泊りということになっており、部下達にも伝えてある。

 

「ボス、お帰りなせぇ……お楽しみでしたねぇ」

 

「あはは、ただいま戻りました」

 

 両手に華状態のオスカーを迎えたオークのオーモリはニタニタと笑う。オスカーは笑って返事を返すが、女子2人は少し恥ずかしそうだ。

 羨ましいと思いつつもオーモリはオスカー達をアジトに通す。玄関ホールを抜けて社長室に歩いていると……。

 

 ―お、おい、ボスが帰ってきたぞ

 

 ―もう少しだけぇ……♪

 

 ―どうなっても知りやせんよ

 

 奥の部屋から声と嬌声が聞え、それに交じって水音が響いてくる。

 

「……シュレイか月影かと思ってましたが違いますね……誰か来ているので?」

 

「いやそれは、あ~っと……」

 

 オスカーが問えばオーモリはどうしたものかと頭を掻く。何気に奥の部屋に入らないよう、彼らの進路方向に立ち塞がっているのも怪しい。

 萌花は捕まった際にオークと戯れた事があったので警戒して下がり、アネモネは隠し事をしているオーモリを上目遣いで睨む。睨まれてオーモリもタジタジだ。

 

 ―しかし所詮はオーク。ボスであるオスカーの前では、彼の些細な抵抗など無力なのだ。

 

「ちょっくら失礼っと」

 

 にゅるーっと伸ばした目玉付き触手がオーモリの脇を抜け、奥の部屋のドアの隙間を抜ける。呆気ないがコレも宿命なのよね。

 

 

―――

 

 2人分のベッドが置かれただけの仮眠室に入り込んだオスカーの目玉触手。そこに居たのは……。

 

「んぅ、ん、んん~……ん、くぁ、くひぃぃっ」

 

「必死に声を抑えるヒルドの姉御もエロいっすなぁ」

 

「すっかり好きモノになりやしたね姉御」

 

 鬼神乙女のブリュンヒルドとオーク2名……爆乳大好きオーエダとコスプレ好きオーミチであった。絶賛性交中である。

 ブリュンヒルドは前後のオークに挟まれ立ったままヤるサンドイッチファックと呼ばれる体位で犯されていた。彼女の黒いレザースーツのような身体には精液が滴っており、結構な回数犯された事が解る。

 オークが前後から腰を突き上げる度にブリュンヒルドの身体がガックンと震え、オーエダの眼前で爆乳が面白いように跳ねまわる。

 

「ぐひひ、爆乳はコレだからたまらねぇぜ」

 

「ふあぁぁっ♪ 乳首、咥えるなぁっ♪」

 

 ブリュンヒルドは自ら両腕を頭の後ろで組んで、オークが腰を突き上げやすいように軽く足を開いている。抵抗の素振りは無く、膣もアナルも易々とオークチンポを受け入れていた。

 愛液と先走り汁を股間から漏らしながら、ブルンブルン震える乳首をオーエダの大きな手で掴まれ、勃起した乳首を甘噛みされる。それも気持ち良くて嬌声を上げようとして、堪える。

 

「げっへっへ、暫く会ってねぇがアナルが程よく締め付けてきやがる。アナニーでもしてやがったかぁ?」

 

「カリが、菊門を抉ってくりゅぅぅっ♪ 日頃から、エロ特訓してるからな……あぅんっ♪」

 

「してんのかよエロ特訓……」

 

 オーミチは腰を引いてギリギリまで菊門からペニスを抜き、太い亀頭がブリュンヒルドの菊門を出たり入ったりする。もどかしくて腰を後ろへ突き出してしまう程だ。

 体に付着した精液の量からしても随分と犯されてきたことが解るが、ブリュンヒルドは嬌声こそ上げど倒れず、堕落した声を上げない。むしろ背筋をまっすぐ伸ばている。

 

「それじゃよ、ボスが帰ってきたらしいし……」

 

「ああ、いい加減イかせてやる……よっ!」

 

 オーク2人が頷き合うと、オーエダがブリュンヒルドの両太腿を、オーミチが両脇を持ち抱え、2人同時に激しく腰を突き上げる!

 

「んあぁぁぁぁぁっ! 激し、あっ、あっ、あっ、あっ、気持ちいいぃっ!」

 

 長身のブリュンヒルドを4本の腕で持ち上げ、彼女の身体を腰遣いに合わせて上下に揺らす。激しいストロークが膣壁と腸壁を抉り、太いカリが膣のヒダと腸壁を刺激する。

 オークに身を任せるように、しかし後頭部で組んだ腕を解くことなく成すが儘にされる。爆乳も激しく揺れて、オスカーから見てもとても淫らだった。

 

「おうし、4発目注いでやるよ……!」

 

「これで……イっちまえっ!」

 

 急に腕の力を抜き、ブリュンヒルドの身体が落ちる。それと同時にオーク達は力の限り腰を突き上げ、膣と腸の最深部に捩じり込む!

 

「――――ッッッ!!」

 

 強烈な快感の波が襲い掛かり、思わず組んでいた両腕を解き、両手で自らの口を塞ぐブリュンヒルド。地に足をつけるもガクガクと震え、内部に注ぎ込まれる熱い精液で絶頂する。

 連続で潮を吹きながら体を震わせ、何とか両足に力を込めて立ち続ける。下賤に笑うオーエダとオーミチだが、両腕はしっかりと彼女を支えていた。

 その姿勢を保って数十秒後、オーク2名が腰を引けば萎えたチンポが引き抜かれ、名残惜しそうにヒクつく膣口と菊門からは下品な音を立てて精液が零れ落ちる。

 

「くぁ……あ……はふぅ……♪ オスカー程ではないが、やはり良い……♪」

 

 ダラリと両腕を垂らし、ガニ股のままブリュンヒルドは幸せそうに溜息を漏らす。満足したようだ。

 するとオーエダが「お疲れさん」と言って置いてあったぬるま湯入りのバケツから濡れたタオルを手渡し、ブリュンヒルドは温められたタオルで体を拭う。

 アフターケアもバッチリで、ティッシュで互いの股間の精液を拭いながら、いそいそと準備を始める。

 

「さぁて、ボスを待たせちゃいけねぇ。 さっさと戻らねぇと」

 

「そうだな。オスカーを待っている間、息抜きついでに犯されたのだが……予想以上にハマってしまったな。申し訳ない」

 

「……それなんだけどよぉ」

 

 先程まで激しく犯されていたとは思えぬ切替の速さ。オーエダはせっせと着替え、ブリュンヒルドは膣口と腸内の精液をひり出す。

 だがオーミチだけは違う。何故か汗を垂らしながら扉を指さしていたので、2人は遅れて視線を其方に向けて……同じく汗を流した。

 

『やぁ。オーミチにオーエダ、それにブリュンヒルドさん』

 

 そこには蛸の目玉を生やした紫色の触手が扉の隙間から伸びており、オスカーの声が響いた。

 

『お楽しみでしたね、お邪魔しました~』

 

「ああ、待ってくれオスカー! つまみ食い、つまみ食い程度なんだ~!」

 

 するすると引っ込める触手に手を伸ばそうとして届かなかった事を嘆くブリュンヒルド。なんだこの喜劇。

 

 

 

―――

 

「こちらはブリュンヒルドさん。鬼神乙女という魔族で、以前イ・グー(ウチ)でお世話した方なんですよ」

 

「ブリュンヒルドだ。夢はオスカーの女として認められること」

 

 オスカーとブリュンヒルドの変なやり取りを終え、客室に案内することに。せっかくだからとフィル・シュレイ・月影も招いて彼女を紹介する。因みに女性全員スポブラにスパッツというラフな格好だ。

 夜中にも関わらず要件があると呼びつけたオークボ、ブリュンヒルドで遊んでいたという事でゲンコツされたオーエダとオーミチ、そしてソファに座るオスカーの両側に座るアネモネと萌花。

 そんな中、オスカーの向かいに座っているブリュンヒルドは全員に向けて軽く頭を下げる。夢の内容を聞いたアネモネと萌花はブリュンヒルドに警戒心を覚えた。

 

「超デカいおっぱい……」

 

「ていうかアレって仮面なのかな……」

 

「あれが鬼神乙女……特撮ヒーローの間違いではないか?」

 

 既にブリュンヒルドと顔合わせをしたとはいえ、改めて彼女の容姿をマジマジと見ると度肝を抜かれる気分になる。

 

「いやしかし、今までドコに行ってたんですか? なんでまたイ・グー(ここ)に来られたので?」

 

「外れの山で手下達を鍛えていてな。ココへ来たのは昼間で、留守だったから待っていたんだ。オスカーの顔を見たかったのと、噂を聞きつけてな」

 

 だが奴隷3人の言う事など気にせず、オスカーとブリュンヒルドは再会を喜んでいる。アネモネは相変わらずスルーされている事が気に食わず、萌花は見知らぬ魔族にビビりつつも唸り声を上げる。

 するとブリュンヒルドは、ソファの傍に置かれていた大きな包みを持ち上げる。全員の注目を集めるようにテーブルの上に置いて布を取れば、特大の生肉が姿を現す。

 

「気に食わないが、ノマドという大組織に組したと聞いて祝いでもとな。山で採れた巨猪の肉だ、程よく腐りかけだから美味いぞ」

 

「それはそれは! ありがとうございます」

 

 デカい肉と聞いてオーク(+フィル)が涎を垂らす。オスカーも肉と聞けば喜ばずにはいられない。

 

「いや、こちらこそ礼を言わせて欲しい……あの特訓の日々を過ごした私は、手下の鬼神乙女達にもと思い特訓に特訓を重ねたのだ」

 

 マジか、とオーク達は内心で驚く。フィル達は知らないが、エロくてバカらしくて辛い特訓をブリュンヒルドは受けた事がある。輪姦に獣姦、露出調教にエロ筋トレと様々。

 そんなエロ特訓を、ブリュンヒルドの手下にも施したというのだ。いくら頑丈な鬼神乙女とはいえ、あの特訓を受けてどうしろというのだ。オスカーも興味津々でブリュンヒルドの言葉を待つ。

 

「そしたらどうだ! オーク如きでは簡単にアヘらない強い精神力とエロ耐性を手に入れ、男を手玉にする事さえ出来たのだ! 体力も以前より増し、我々はより強い牝へと進化を遂げた!」

 

 ブリュンヒルドは何処までも自慢げで、アネモネとオーク達は頭を抱えだした。特訓のコーチをしていたオスカーは嬉しそうにしていたが。

 

「これもお前のおかげだ、オスカー。この猪の肉はロズヴァイゼを始めとした手下達が、是非コーチにと捧げたのだ」

 

「そうだったんですかぁ。今度会ってみたいですねぇ……どんな風に育ったんだろう」

 

 育成バカな一面を持つオスカーはウキウキワクワクと言わんばかりに、鬼神乙女達との出会いを想像しだした。

 ダメだこの2人、早くなんとかしないと……そう考えたアネモネは思い切ってブリュンヒルドに問いかける。

 

「……で? 用件はそれだけなのかぇ?」

 

 用件が終わったなら帰れ、という威嚇。アネモネは冷たい眼差しでブリュンヒルドを睨みつけた。

 

「それだけではない。オスカーに頼みがあってきたのだ……先の話と繋がっていてな」

 

 そんなアネモネの睨みなど全く気にせず、ブリュンヒルドは身を乗り出し、オスカーの手を両手で包み込んだ。

 真剣な眼差しのつもりなのか彼女のピンク色のモノアイが『ぐぽーん』と光り、オスカーはその光り具合を察して生唾を飲み込む。

 

「オスカー、是非とも我ら鬼神乙女と同盟を組んで欲しい。組織力の無い我らには、お前のようなコーチが必要だ」

 

「よし帰れ」

 

 真剣なブリュンヒルドに対しアネモネはどうでもいいと言わんばかりに返答。シッシッと手で追い払う仕草までしておる。

 確かに鬼神乙女は強さを求める誇り高い魔族。我の強い彼女達はブリュンヒルドという筆頭が居てようやく落ち着いてはいるが、それでも組織にするには余りにも不向きだろう。

 余りにも人間離れした異形の姿もあって、人間と魔族が入り混じる東京キングダムにも馴染みにくい。そもそも喧嘩っ早い為、最低限の秩序が敷かれた闇の市で大人しくできるはずもない。

 

 なのでアネモネなら拒絶する。強いんだから山にでも籠っていればいいだろうし……だがオスカーはそうはいかなかった。

 

「その同盟、受けましょう! 私達に足りない攻撃力が貴女達にはありますから、ボディーガードに最適ですね!」

 

「ありがたい!」

 

 互いの手を握り合うオスカーとブリュンヒルドに、周りは思わずズっこける。決断早いなオイ!

 

 確かにイ・グーの火力は米連の武装頼りで、現状の最高火力はカラドボルグという武器を持ったフィルぐらいだ。

 アネモネ陣営は幅広い見解と蜘蛛を用いたネットワーク、そして蜘蛛の糸による罠がある。捕縛力にも優れた彼女達は包囲戦を得意とするイ・グーとも相性が良い。

 ここに優れた肉体と技を持つ鬼神乙女が加われば、脳筋度は上がるが確かに心強い味方になろう。

 

「詳しい話は後日、其方で鬼神乙女達と相談してから話し合いましょう」

 

「我が友ロズヴァイゼにも声を掛けておく。感謝しても足りないぐらいだ……私に出来る事ならなんでもいってくれ!」

 

「……今、なんでもするって言いましたね?」

 

 熱くなっているブリュンヒルドの何気ない一言を、オスカーは聞き逃さなかった。

 ニタリと悪い顔を浮かべたオスカーを見て、ブリュンヒルドは首を傾げたが、直ぐにその意図を察して……頬に当たる部分を赤く染める。

 

「なら体で払ってもらおうじゃないですか」

 

「存分に使い潰してくれ……♪」

 

 悪い笑顔を浮かべるオスカーを前に、ゾクリと全身に快楽の波が走るブリュンヒルド。乳首は勃起し、気のせいか股下が濡れていた。

 クックック、と悪役のような笑い声をあげ、触手を伸ばすオスカー。期待に震えるブリュンヒルドの爆乳を触手で締め付けながら、しばしの間弄ぶ。

 

「思ったんじゃが、この2人が揃うと変な化学反応ばかり起きないか?」

 

「そのようでやすね……」

 

「さっきから話がついてこれないんだけど……」

 

 そんな2人に呆れて溜息を零すアネモネとオークボ。話がついてこれず呆然と佇んでいるフィル・シュレイ・月影の3人。

 萌花はライバルが増えたと察したのか、ブリュンヒルドを可愛い目で睨みつけ、オスカーの腕をギュっと抱きしめるのだった。

 

 

 

 この後、オスカーがアネモネと同盟を結んだことを発表し、その場で告白。

 オーク達の拍手喝采、女達の歓喜、鬼神乙女と肉奴隷の魂の叫びが夜のイ・グーに響き渡るのだった。

 

 

―――

 

 その夜から数日後。ノマドから新入りオーク達が来訪する日がやってきた。

 

「あーあ、やってらんねぇよ」

 

「ボヤくなよ。俺だってダリィんだぞ」

 

「あのクソ野郎、俺達を巻き込みやがって……」

 

 ボロボロの衣服に身を包んだオーク10名が日中の東京キングダムを練り歩く。「これぞオーク」と言わんばかりのガラの悪さに、周囲のチンピラや魔族達の冷たい眼差しが向けられ、直ぐに放っておかれる。

 彼らはノマドの三下会社で部下をしていたオーク達だ。その会社の長がヘマをして米連に襲撃、生き残ったのは彼ら10名だけという悲惨な最期を辿った。

 親玉が死んで当てもなくさ迷っていた所、別の組織に移転するとイングリッドの部下に言い渡され、その組織に向かう事になった。お払い箱に押し付けるガラクタの如しだ。

 

「次はしっかりと媚を売らねぇとなぁ……」

 

「期待すんな、俺らのようなゴミを引き入れるような奴だぞ? 俺らを使い潰すに違いねぇ」

 

「不吉な事を言うんじゃねーよ、カスが」

 

「んだと?」

 

「黙って歩け」

 

 口々に悪態を言っては不機嫌になるオーク達。不毛な争いだと解っていても止められず、ダラダラブチブチ駄弁っていると目的地に辿り着いた。

 少し古いが立派なビルだった。彼らが以前勤めていた組織は相当にボロいビルだったので、場所間違ったか?と思ってしまう。

 

「おう、お前らが新入りか?」

 

 呆然とビルを見上げていた彼らに声を掛けるのは同じオーク……なのだが、筋肉が付いていて立派な軍服を着込んでいた。それが2人も。

 

「へ、へい。今日からイ・グーに世話になるもんでさぁ」

 

「なら入りな。ボスが直々に挨拶に回るからな」

 

 揉み手をするが軍服オークは気にせず玄関ホールへと足を運ぶ。無視された事に腹を立てるが、もう1人の軍服オークが睨んでいるので素直に後に続く事に。

 ゾロゾロと歩き、しっかりとした施設をキョロキョロと見渡す新入り達。先頭を歩くオークに導かれるまま歩き、やがて目的の部屋に辿り着く。

 

「ミーティングルームだ。ここで待っていろ、ボスを呼んでくる」

 

 広々とした個室に新入り達を押し込め、軍服オーク達が退室する。

 

 どんなボスなのかと不安がよぎるオーク達はドアに注目する。訪れるであろうボスを待っているとドアが開かれ、そこから大柄なオークが姿を現した。

 傷跡のある禿頭。自分達より一回りもある巨躯。威圧的な眼光。間違いない、彼こそがイ・グーのボスだと。

 

「お、お目に掛かれて光栄ですオスカー様(・・・・・)

 

 再びオークの1人が揉み手をしてオークボに歩み寄る。見て解る程に強そうな相手に媚を売ろうと、先陣したオークに続いてヘコヘコと頭を下げる。

 だがオークボは「アホ言っているんじゃねぇ」と言わんばかりにオーク達を見下し、そのまま歩いて直立する。誰かを待っているかのように。

 

 ―そうしていると、ドアから小さな子供が現れ、オークボの傍まで歩き出した。

 

 あまりにも場違いな存在に目を点にして見下すオーク達だが、少年は気にせず歩き出し、注目を集めるように踵を床に叩きつける。

 

「僕がオスカー=ライマキーです!」

 

 集まり出したオーク達を見上げ、ニパっと笑顔を浮かべる少年。少ししてからオーク達は顔を見合わせ……盛大に笑い始めた。

 

「ゲヒャヒャヒャヒャ! バカ言ってんじゃねぇよクソガキ!」

 

「おめぇがオスカーだとぉ!? ここのボスだとぉ!? 寝言は寝てから言うもんでちゅよ~?」

 

 口々にオーク達が言う中、オークボは「やっちまったなぁ」と言わんばかりに禿頭を掻く。

 下賤な笑い声を上げ続けるオーク達を満足そうに見上げると、すうっと息を吸い……。

 

「はい、ここで貴方達の間違いは3つあります。

 1つ目は私の隣に立つオークボに尋ねない事。確認するだけでも良い結果を得られます。

 2つ目は疑問に思わなかった事。確認を取らないということはそういう事なのでしょうが、まずは疑問に思い、考える事が大事です。

 3つ目は―――」

 

 ベラベラと少年ことオスカーが熱弁し始める。偉そうに語る彼を見下すオーク達は腹を立て、ついに……。

 

「ベラベラとウゼェんだよガキがっ!」

 

 オークの1人が、子供の頭ぐらいなら簡単に潰せる拳骨を食らわせようとして……返ってきたのは強烈な痛みだった。

 

(……いっでぇぇ! なんだこのガキ、めちゃくちゃ硬え!)

 

 ジンジンと拳から痛みが走り、受け止めておきながら微動だにしない少年に驚愕を覚える。周囲のオーク達も驚きのあまり後退る。

 

 「……侮る事。貴方達は今までどんな魔族を見てきましたか? 魔族にも色々あり、中には子供のような魔族もいます。見た事ありませんかね?」

 

 

 ―ゾワリ

 

 

『ひいぃぃぃ!?』

 

 不意に少年から何かが溢れ出てきた。黒いオーラのような気配がにじみ出るような錯覚を覚え、オーク達は揃いも揃って恐怖で悲鳴を上げる。

 溢れ出たのはオーラだけではない。首や手・脛から蛸のような触手が生え、それが肥大化して人程の太さと長さを持つ触手となり、王の字を描くように伸ばす。

 オーク達は更に恐れ戦くが、その触手は直に引っ込んで元の少年に戻る。摺り足で離れていたオークボもホっと息を撫でおろす。

 

「……これで、私がボスだと証明できたと思いますが。異論のある方は?」

 

『ありません!』

 

 ビシっとオスカーの前で直立するオーク達。「よろしい」と言って微笑みを浮かべ、楽にするよう促す。

 

「これからは私が貴方達を養います。そして貴方達は組織の為に働いてもらいます。私と貴方達は雇用の関係である。これを忘れなきよう」

 

『へ、へい!』

 

「……では、これから貴方達の歓迎会を行おうと思います! 入ってどうぞー」

 

 特に深い話をするわけでもないからか、オスカーは切り替えて『歓迎会』を始めるべく声を掛ける。

 入ってきたのはリードのような紐を握るオーエダ。オーエダがリードを引きながら入室すると、遅れて2人の女が入ってきた。

 

『おおぉぉ!』

 

 オーク達の歓声があがる。1人は全裸に首輪だけの月影。羞恥心で顔を赤く染めつつも、キっとオーク達を睨みつけている。

 もう1人は奇抜な恰好をした女……鬼神乙女のブリュンヒルドだった。彼女は月影と違い、乳首とクリトリスにローターを装着させており、興奮しているのか荒い吐息を漏らしていた。

 2人はオーク達のに並んで立つと、月影は仕方なくと言わんばかりに、ブリュンヒルドはノリノリでガニ股になってオーク達にアピールし始めた。

 

 

 

「貴方達の今後の働きと成長を願って、この2人を好きに犯しても構いません。ただし1人5発までですからね?」

 

『うおぉぉぉぉ!』

 

 

 ―これだけで、イ・グーに入れてよかった、と思ってしまったオーク達であった。




●本日の成果
・鬼神乙女組(組織名を付けるか検討中)と同盟
・ブリュンヒルドの協力
・新入りオーク10名
・鬼神乙女の性耐性への強化(ブリュンヒルド得)
・アネモネに婿入り(オスカー得)

 ようやっと自他共に恋人と認められたオスカーとアネモネ。夫婦と呼ぶには早い。

 まずは油断させて、その後で正体を明かし叱咤するのが新入りへの挨拶。
 そして肉奴隷が充実したので甘い蜜を先に吸わしてやるのが歓迎会。

 尚、ブリュンヒルドはイ・グーの協力者という関係であって肉奴隷ではない。

 次回「輪姦:月影&ブリュンヒルド」に続きます。前者は労働奴隷として、後者は体力があるからとチョイスしました。
 エロッエロに書いてやるぞ~!(更新遅れますという意味)


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輪姦:月影&ブリュンヒルド

●本日の予定
・新参オークと輪姦(月影・ブリュンヒルド)
・新参オークの教育(ちょうきょう)
・ブリュンヒルドとご褒美セックス

私の妄想で描いた野蛮系オークをひたすら演出します。エロエロに書けたかなぁ。

暴力行為・罵倒・輪姦要素があります。苦手な方はご注意ください。


 イ・グーの労働奴隷となり性的にも肉体的にも酷使されている月影だが、対魔忍としての誇りが薄れてきてはるものの人間しての誇りは捨ててはいない……捨てる必要も無かった。

 当初こそ激しい凌辱やSM調教を施されたが、現在は扱いが軟化して心に余裕を持てるようになったからだ。十分な食事に運動、清潔感もあって輪姦の日々に苦しさを覚えなくなった。

 それでも屈辱的には変わらず、此度の『歓迎会』でオーク達相手に輪姦されるのもとてもイヤだった。奇妙な成りをしたブリュンヒルドと一緒なのも地味にイヤ。

 

 ―だが新入りオークを前にして思った……イ・グー(ココ)のオークは変だがマシ(・・)であったと。

 

「いやぁぁぁ!」

 

「おぉぉ、入ってくぜぇぇ」

 

「ケツマンコも具合がいいぜ! 壊れかけの女たぁ大違いだ!」

 

「対魔忍を犯せるなんざぁ夢みてぇだ……おら、口開けやオラ!」

 

「ほぶっ、んぼ、ん、んぐ、おぼえぇぇっ!」

 

 強烈な臭気。事前に慣らしていたとはいえアナルとマンコに躊躇なくチンポを奥まで突っ込む荒々しさ。乱暴な腰使い。有無を言わさぬイマラチオ。

 歓声から仰向けのオークに無理やり騎乗位させられ、後ろからアナルを犯される。後ろのオークに胸を鷲掴みされたまま、オナホールのように口と喉をチンポで犯される。

 イ・グーのオークとは違った臭く荒っぽい輪姦を受け、月影は今までの以上の苦しさと屈辱を覚える。今までの輪姦やSM調教もキツかったが、これは酷かった。

 

「おら、手で扱けやメス豚!」

 

「なんのための手だと思ってやがんだ。えぇっ!?」

 

 ―バシンッ!

 

「おごぉぉっ!」

 

 横入してきたオークから乳を叩かれる。左右から割り込んできたチンポを仕方なく手で扱き、計5本のチンポを相手にしなければならなかった。

 両手で左右のペニスを扱く間にも、足元のオークも後ろのオークも自分勝手な腰遣いを続け、ガックンガックンと月影の身体が揺れる。その度に「扱き方が雑だ!」と叱られまた乳を叩かれる。

 理不尽な暴力に月影の怒りは高まっていく。だがこれまでの調教と凌辱の経験、そしてオークの体液によって快感が勝っていく。

 

「げへへ、見ろよコレ! パイズリ2本差しだぜ!」

 

 月影を取り囲んでいたオークの何人かが、腰を動かしたまま声を掛けて来た方へと振り向く。

 仰向けになったブリュンヒルドを犯すオーク3名。彼女の腹部に跨るオークと、彼女の頭部に跨るオーク。その内の1人がブリュンヒルドの爆乳を両腕で挟み、2本のペニスを同時にパイズリしていたのだ。

 

「おらおら! こんな牛みてぇなみっともねぇ乳、俺らのチンポ様で成敗してやらぁ!」

 

「フェラできねぇ分、こっちで満足させな痴神乙女さんよぉ!」

 

「んぁ、あっ、あっ、あっ、すご、これ、凄いぞっ! オッパイにチンポが2本挟まってるぅぅっ!」

 

 ギュウギュウとオークの太い腕で圧迫され、2本のペニスが先走り汁を纏って巨大な乳房の中で暴れる。実はオークに凌辱される際はよくやられていたのだが、それでも気持ちいい。

 一方でオマンコを貫くチンポも気持ちいい。孕ませようと子宮目掛けてチンポを出し入れするオークはそれだけでは足らないと、肩に回している両足の太ももを強く叩く。

 

「ひゅぎぃっ!」

 

「ぎゃはは! 鬼神乙女様もザマァねぇな! もっと鳴け豚やァ!」

 

「ぶひぃぃっ!」

 

 どうやら鬼神乙女を気に入らないと思っているオークらしく、執拗に太ももを叩いては腰を力強く突き上げる。爆乳を犯すオーク2人も同じ気持ちらしく、これでもかとオッパイを叩いて弄んだ。

 ボッコリと腹部が膨れる程の勢いに合わせ、ブリュンヒルドはオークを悦ばせるべく豚のような鳴き声を上げる。一見アヘっているように見えるが、傍から見ているオスカーはそれが演技であると見て解っていた。

 だがオーク達は本気で豚みたいに鳴くとは思っていなかったらしく、無様なブリュンヒルドに欲情して様々な暴力を振るいながら腰を突き上げる。

 

「もう我慢できねぇ……おらおら、鬼族がなんだってんだ!」

 

 犯されるブリュンヒルドをオカズにオナニーしていたオークがブリュンヒルドの腹を蹴る。

 

「強ぇからって良い気になりやがって! 実際はチンポでブヒブヒ鳴いているマゾ豚じゃねぇか!」

 

 反対側のオークがブリュンヒルドの頭頂部に立ち、洗っていない足で彼女の仮面のような頭を踏みつける。

 

「あがぁぁっ! ぶひゅぅぅっ!」

 

「ぶひゅー、だってよぉ情けねぇ!」

 

「しかも感じてやがんぞ! マジでマゾ豚乙女だったか!」

 

「こりゃたまらねぇ……イくぞっ! ザーメンコーティングだぁっ!」

 

 踏まれ、蹴られて感じているブリュンヒルドを見てオーク達は一層興奮する。普段弱者だった自分達が強者を犯し、嬲れるこの瞬間を味わえるとは夢にも思っていなかった。

 満たされる事が無いと思っていた征服感と加虐心を味わったオーク達は呆気なく射精。爆乳とマンコからチンポを引き抜き、シコシコと扱いてから彼女に特農ザーメンをぶっかける。

 

「あぁぁぁっ! 臭い! 臭いぞ! よほど溜め込んでいたのだな、凄いベタつきだ……♪」

 

 固形物のような黄ばんだ精液が体中に浴びせられる。その精液を体で味わうかのようにブリュンヒルドは両手で乳房を挟み、にちゃにちゃと音を立てながら爆乳を揉む。

 太ももを擦り合わせくねらせる様は、奇抜な見た目を除いて……いや恰好良さを重視したかのような見た目だからこそ、敗北を与えたヒーローのようでオーク達の加虐心を更に強める。

 

 そこへオスカーが近寄り、ブリュンヒルドの耳元に顔を近づける。

 

(ブリュンヒルドさん、大丈夫ですか?)

 

(心配してくれて感謝する。なぁに、この程度なら『特訓』で熟知しているさ)

 

 ボソボソと再び勃起したチンポを扱いているオーク達に聞えぬよう話し合う。彼女の声は先程の無様とはまるで違い、余裕のある物だった。

 確かにオークの体液で体が火照っている。鍛えられた被虐心が快感を求めている。だが彼女の理性は至って冷静で、ヘバっている様子もない。

 それがわかったオスカーは満足そうに頷き「後で裏ね」と呟いて彼女の額にキスをする。ブリュンヒルドは顔(?)を真っ赤にし、オスカーは後にした。

 

「さぁて、そちらの3名……あ、あちらも5名も1発ずつ射精しましたね。残り回数を考えて、じぃっくりと遊んでいってください」

 

 横目で見れば、月影の身体が精液で真っ白に染まっていた。開きかけのアナルとマンコからは精液があふれており、既に射精してしまったのだろう。

 オスカーの言葉に再びオーク達が歓声を上げる。本当に太っ腹なボスだと思いながら、再び魔の手が月影とブリュンヒルドに襲い掛かる。

 

 

 

―――

 

 月影とブリュンヒルド。どちらも爆乳持ちのグラマーなスタイルの持ち主だが、その遊び方は大きく違っていた。

 

「オラオラオラ! オラッ!」

 

「もっと舌使えやタコ!」

 

「おご、ごぇ、んぶっ、ぶっ、ぶべあぁぁっ!」

 

「な~に言ってんだか解んねぇなぁ、ゲヒャヒャヒャ!」

 

 仰向けになった月影の膣口をオークのチンポが蹂躙しているが、上半身はもっと酷い事になっていた。

 月影の頭上をオークが跨ぎ、膣口で犯すかのように腰を打ち付け、喉に亀頭を捩じり込ませる勢いでイマラチオを。

 月影の腹にもオークが跨っており、両手で力いっぱい圧迫しながらパイズリを堪能している。いずれも対魔忍の肉体と口を存分に堪能していた。

 

 月影は若い女性だ。中も外も壊れていない体力のある女は、オーク達の肉欲を存分に発散していく。

 

「やっぱ女っつったら肉穴で犯すのが基本だな」

 

「早く変われよ! 四つん這いで犯してやらぁ!」

 

「てめぇら既に3発目だろ! 俺ぁまだ2発だぞ!?」

 

「細けぇこたぁ気にすんな! 出せ出せ!」

 

 例えこの3人が終わっても次のオークがまたチンポを穴に捩じり込むだろう。体は精液で濡れ、喉と腹には濃厚なザーメンが詰め込まれ吐き気が込み上げてくる。

 それだけオークのザーメンに漬かれば媚薬成分も存分に発揮されるだろうが、今もなお月影は苦痛と屈辱、そして吐き気で一杯だった。

 それでもオーク達は関係ないとばかりに腰を振り、舌・乳・膣と女の味をチンポ越しに味わう。次のザーメンが注がれるのは直だろう。

 

 だがブリュンヒルドの扱い方はもっと酷い。

 

「お、おご、はひ、ひぃぃっ! ひぐ、ぐあぁぁっ!」

 

「鳴けやメス豚! みっともなく、そして惨めになぁ!」

 

 肉を叩く音が2種類響き渡る。1つは四つん這いのブリュンヒルドとアナルセックスしているオークの腰が、彼女の引き締まった尻肉に打ち付ける音。

 もう1つは、そんなブリュンヒルドの尻を執拗に手で叩く音だ。黒いレザーのような肌故に腫れた後は無いが、叩きすぎた故に鋭い痛覚が彼女に響き渡る。

 

 扱いはそれだけではない。オークの汚い素足がブリュンヒルドの背を踏み、上半身を地面に押し付けていた。グリグリと足に体重を乗せている。

 

「げっへっへ、はみ出た乳がエロいぜ……おい、もっと踏みつけてやれよ!」

 

「あいよ……おら、苦しめ豚ぁ!」

 

「おぐおぉぉぉっ! この、調子に……乗るな、あぐっ!」

 

 さらに体重をかけて来たオークに叱咤……するフリをして反抗心をチラつかせると、横から別のオークがブリュンヒルドの頭を踵で踏みつけた。

 

「調子に乗ってんのはテメェだ! 穴2つでしか俺らの性処理ができねぇんだから、わざわざこうして遊んでるんだろうが!」

 

「ちげぇねぇ! 口マンコが無い分、たぁっぷり虐めてやん……よっ!」

 

 理不尽な暴力と罵倒がブリュンヒルドに襲い掛かる。はみ出た横乳を踏みつけ、シコシコと扱くチンポからザーメンを顔にぶっかける。

 強い女を虐げる事に征服感を覚えご満悦なオーク達だが……エロ特訓を施され、自主エロ鍛錬を続けてきたブリュンヒルドはこう思う。

 

(オスカーの特訓に比べればチョロいのだがな)

 

 オークは単純だ。性欲や征服感を満たせれば苛めのような軽いもので満足してしまう。オスカーのように飴と鞭を交えたSM調教の方が激しいぐらいだ。

 自主エロ鍛錬でオーク20人に犯され苛められもしたブリュンヒルドにとって、快感こそ得つつも軽く流せられるのだ。タフになったものである。

 

「しっかりチンポ締め付けろやゴラァ!」

 

 ―バシィッ!

 

「ひぎゅぅぅっ!」

 

 尻を叩かれて意識を取り戻したブリュンヒルドは、オーク達を楽しませるようにして無様な鳴き声を上げ、菊門を締め付ける。

 その腸壁の締め付けやうねりがオークチンポを刺激し、射精。4発目ということもあって大分濃度が下がったザーメンが注がれ、ブリュンヒルドは小さな達成感を覚えるのだった。

 

 月影で肉欲を。ブリュンヒルドで征服欲を。新入りオーク達の性欲と心は今までにない程に発散されていく。

 

 

 

―――

 

「あっ、あっ、イグ、イグイグ、イぎまずぅぅっ! んおぉぉぉぉ!」

 

「ぶひゅぅぅ……5発目ぇぇぇ」

 

 名残惜しそうに腰を突き出し、月影の子宮に薄くなったザーメンを注いでいく。腰を密着させていても結合部から精液が溢れ出る程、膣内には大量の精液が含まれていた。

 その証拠にオークチンポを引き抜けば、すぐにドロドロとザーメンが垂れ流されていく。月影は腰を突き出したまま、ピクピクと痙攣している。

 

「こっちもだ……おら、オーク様のザーメンで孕めや!」

 

 こちらはブリュンヒルドに強烈な種付けプレスを行っていたらしく、腰と地面でサンドイッチして子宮に亀頭を押し付けザーメンを吐き出す。

 注がれたザーメンでブリュンヒルドの腹部は膨れ、荒い吐息を吐きながらオークと密着させる。オークが腰を引き抜けば、ぶびゅっと膣口から精液が噴き出した。

 

「かひゅっ、ひゅー……ひゅー……げぼぇっ」

 

「ふふふ、貴様もまだまだだな月影よ」

 

 ごぼっと口から精液を吐き出し、呼吸を整える月影。そんな彼女をブリュンヒルドは軽く笑う……自身も精液まみれではあるが。

 月影は何か言いたげにブリュンヒルドを睨むが、咳き込むばかりで声に出せない。だがオーク達は2人を見て解った事がある。

 

「コイツら……随分と余裕じゃねぇか……!」

 

 今まで散々発散しておきながら、オークの1人が苛立ち気に2人を見下す。

 1人5発という約束とはいえ、計50発ものザーメンを浴びせ、注いできた。なのに月影の眼は死んでおらず、ブリュンヒルドも涼しい風貌だ。

 そんな2人の対応に納得できないのか、オーク10名は憎い物を見るように彼女らを取り囲む。そして1人のオークが手に掛けようとして……。

 

「はい、歓迎会は終わりです。オーエダ、2人を浴場へ」

 

「へい」

 

 パンパン、と手を叩いてオスカーが言う。いつの間に入室していたのか、彼の隣には軍服オーク数名が並んでいる……オークの輪姦にオナっていたが。

 オーエダを筆頭に軍服オーク達が月影とブリュンヒルドを丁重に運び出そうとする中、新入りオークが割って入ってきた。

 

「待てよ! まだ満足できねぇ! そいつらを徹底的に犯させろや!」

 

「あぁん?」

 

 下手をすると殴りかかりそうな勢いで新入りが喚くが、オーエダが睨んだだけで後退る。新入りオークは弱いからシカタナイネ。

 それでもオーク達は数の理があると考えたかオーエダ達に襲い掛かろうとするが……そこへ太い紫色の触手が割り込んでくる。

 

「ひぃっ!?」

 

「満足できない? あれだけ遊ばせてあげたのに、新参者の貴方達はコレ以上を求めると?」

 

 滑りを帯びて光沢を放つ触手が新入りオーク達を取り囲む。驚異的な気配に視線を移せば、顔が全く笑っていないオスカーが両腕の触手を伸ばして近づいてくる。

 それを見たオーエダ達は月影とブリュンヒルドを抱えてスタコラと逃げ出し、オスカーの右腕であるが故に残ったオークボは「ご愁傷様」と合掌。

 

「貴方達は新参者であるということをお忘れなく。これ以上を求めたければ生き残り、自身の価値を私に示しなさい。そうすれば私は貴方達を評価しますし、生かして報酬も与えます」

 

 ゾルゾルと触手とオーラを伸ばしながらオーク達を威嚇するオスカー。取り囲む触手を前に新入り達が抱き合って怯え、それを見たオークボは入社当初の自分達を思い出す。

 そのままオスカーは触手で道を作り、まずは部屋を出るよう促す。新入りは逃げるように部屋から出て、オスカーとオークボもそれに続く。

 

「では最初の貴方達の仕事です……しっかりと覚えてもらいますよ」

 

 歓迎会も終え、彼らに教育を施そうとオスカーはほくそ笑む。その笑みですら新入り達は恐れ、オスカーの作る触手の逃げ道に沿って進んでいく。

 

 

 

 ―さぁ、オスカーの教育(ちょうきょう)が始まる……!

 

 

 

―――

 

(俺ら何してんだろ……)

 

「まずはイカ臭い身体を洗う事から! 徹底的に汚れを落とし、次に備えなさい!」

 

 ぴしゃん、と触手の鞭が浴場の床に叩きつけられる。オーク達はビビり、言われるがままに石鹸を体に塗り付けて泡立てる。

 銭湯そのものな浴場は10名のオークがギリギリ入るほどに広く、せっせと体を洗うことができた。浴場の中心には全裸のオスカーが立っているが、目玉付触手を伸ばしているので襲う事は無い。

 

「すっげぇ臭いすんなコレ」

 

「ばか、そりゃ石鹸の香りって奴だよ」

 

 碌に体を洗った事のないオーク達にとって、石鹸も広い風呂も初めてでビクビクしっぱなしだった。

 

 

―――

 

「ぎゃあぁぁぁ!」

 

「だずけでぐれぇぇぇ!」

 

『ほーらほら走りなさい! 体力を作りたければ走る! 私から逃げたければ走る!』

 

 ビルの屋外にあるグランドでは、10名のジャージ姿のオーク達が死に物狂いで外周を走っている。その後ろには蛸の化物と化したオスカーが追いかけてくる。

 1人のオークが躓いて倒れれば、オスカーは触手で倒れたオークを掴み、そのまま触手を伸ばして集団の先頭に立たせ、そのまま走らせる。

 

「あと10周だよー! 頑張れー!」

 

『おおぉぉぉ!』

 

 グラウンドの中央では、コスプレマニアのオークお手製のチア衣装に着込んだシュレイが応援している。ギリギリ見えるか見えないかのスカートと胸元がポイントだ。

 両手のポンポンを振りかざしてピョンピョン跳ねる様はオーク達のやる気を上げさせ、必死にオスカーから逃げていく。因みにズルをしようしたらオスカーに捕まります。

 

「……」

 

「おう、おめぇはチアやんねぇのかフィル」

 

「どうせ私はチッパイだよ……」

 

 グラウンドを走るオーク達を見ながら、チア衣装を着て落ち込むフィルを優しく撫でるオークボであった。

 

 

―――

 

 霜月萌花にとっては、対魔忍だった頃よりも悲惨な生活ではあるが、同時に満たされる奴隷生活でもあった。

 此処では無理に戦わなくて済むし、オスカーの調教は気持ちいいし、オーク達も荒っぽいが悪い人ではない。何より……。

 

「ど、どうぞ召し上がってください。初めて作った親子丼ですけど……」

 

 対魔忍だった頃にはできなかった料理ができる。オスカーから貰ったレシピ本で作った「ガッツリ親子丼」を盛り付けてオークに手渡す。

 美少女を犯したいが食堂の中央で睨みを利かせるオスカーが居るので出来ず、渋々と暖かな丼を受け取るオーク。彼ら(・・)の仲間に入る為に。

 

「ふめぇっ! うめぇよぉっ!」

 

「こんな美味ぇもん食ったの始めでだぁ」

 

「残飯食ってた頃が情けなくなっちまうぜチキショウ!」

 

 新入りオークの大半が泣きながら親子丼をかっ込んでいる。雑魚のオークは賃金も扱いも悪く、碌な物を食ってきた記憶が無いからだ。

 そんなオーク達を見て満足そうに微笑んだ萌花は、社員のオーク達の分も作ろうと張り切って厨房に駆け込む。

 

 ちなみにオスカー用の特製親子丼が別に取ってある。

 

 

―――

 

「ぐぎゃぁぁっ!」

 

「情けない、この程度で音を上げるなどと」

 

 食後のシャワーを終えたオーク達は、トレーニングルームで第二の地獄を味わっていた。特訓地獄である。

 ある者はランニングルームで走らせられ、ある者は筋トレをさせられ、ある者はひたすらスパーリング。いずれも自分達より強いオーク達が相手なので逃げる事も怠ける事も許されない。

 

 中でも一番キツいのは、ブリュンヒルド相手の組手だろう。パンチにキック、全てが手加減でも強烈な一撃だった。耐える訓練です。

 

「て、てめぇ! さっきまでブヒブヒ鳴いてたくせに、生意気なんだよっ!」

 

 一応は手加減されているのでボロボロながらも元気なオークが反抗する。だがブリュンヒルドはそれを鼻(?)で笑った。

 

「オスカーより賜った魔法の言葉がある」

 

「あぁん?」

 

「それはそれ。これはこれ」

 

 というわけで続行。ブリュンヒルドは逃げ腰でツッコミを入れようとしたオークに雨霰の拳をお見舞いする!

 それはもう徹底的に!圧倒的に!まるで先程の怒りをぶつけるかの如く―――!

 

「それはそうとオスカー様、ちょっといいですかね?」

 

「なんでしょ?」

 

 休憩に入った1人のオークが揉み手をしながらオスカーに近寄る。特訓の総監督という事で竹刀を持ち、目玉触手をトレーニングルーム全体に広げている。

 

「あのピンク髪の奴隷、今度遊ばせてくれやしませんかねぇ?」

 

 へっへっへ、と卑屈な笑みを浮かべて指さす。そこには竹刀を振り回すプロテクター姿のフィルが、同じくプロテクターを着込むオークを滅多打ちしている。耐える特訓です。

 

「あれはダメです。オークボの専用奴隷ですから私でも容易に貸せませんよ」

 

「……ふぁ!? 専用奴隷ぇ!?」

 

「ええ。オークボはよく働く上に腕前もありますし、何より信頼がありますからね。彼に専用の肉奴隷を授けたんです。

 貴方達も鍛えて評価を重ねれば、専用の肉奴隷を与える事も吝かではありませんよ?」

 

 オークは耳を疑った。あんな落とし甲斐のある元気な美少女をオーク用の奴隷として与えられるなどとは。

 そこを突いて、オスカーは働き次第ではお前にも肉奴隷を与えようと言う。オークは夢が広がったのか涎を垂らし、やる気を出して再び特訓に入る。

 

 

 こうして、オークに飴と鞭を与えながら、初日の訓練は終了するのだった。

 

 

 

 勿論、ブリュンヒルドへのご褒美セックスも忘れない。新参オークよりも逞しい肉棒を受け、ブリュンヒルドは大層満足したそうな。




●本日の成果
・新参オークにボスの威容を叩き込めた
・新参オークの教育初日クリア
・ご褒美セックス(ブリュンヒルド得。因みに種付けプレス)
・初料理(萌花得)

 オーエダ「大丈夫かぁ?」
 月影「お前らがマシで変なオークだというのがよく解った……うう、喉がイガイガする……」
 オーニシ「変は余計だボケ。しっかり休んで明日に備えな」

 萌花は料理に憧れていたのでオスカーからレシピ本を授かりご満悦。性処理以外は厨房で働く事が多いと予想。
 ブリュンヒルドの参戦は初日だけで、翌朝になって山に帰還。手下達と同盟について話し合う予定。

 さぁ、少しクローズアップして仕事に入らせようかなっ(更新遅くなりますという意味)



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会合:ヴィクトリア=ザハロフ

●本日の予定
・新米オークの教育報告(2週間後)
・キシリアと雇用相談
・アネモネ陣営の淫魔メイド訪問
・萌花の異能チェック
・米連商人ヴィクトリア=ザハロフと商談
・鬼神乙女達と合同演習
・リリーナ訪問
・アネモネがお泊り

●登場する原作キャラ
・ヴィクトリア=ザハロフ(米連R)
因みに決戦アリーナで私が持っているのは【死の商人】(米連HR)の方。

今回は次話に備えて予定がギッシリ。エロも含めてダイジェストでお送りします。
余談ですが、決戦アリーナで、チケガチャを用いてURアルベルタをゲットできました。やったぜ。


 新入りオークを受け入れてから2週間ほど経った頃。

 

 私ことオスカー=ライマキーとフィル=リードは手を組み、今朝の特訓にちょっと変わった事をします。私に関する大事な事です。

 

「オークボさ~ん!」

 

 トレーニングルームの片隅でサンドバックを殴り続ける新米オークを叱咤しているオークボ。そんなんだから後ろがガラ空きで、フィルと私は背後に忍び寄って声を掛ける。

 

「なんでぇ……うおぉぉっ!?」

 

『さぁ、本物の私はどーっちだ!?』

 

 ふふふ、オークボったら驚いてる驚いてる。フィルが2人に増えたら(・・・・・・・・・・・)驚くのも無理はないでしょう。私たちはバレリーナのように体を合わせている。

 オークボは何がどうなっているのかと言わんばかりに口をパクパクしているが、真剣な表情で私とフィルを交互に見比べる。解るかな~?

 

「……おすわりっ!」

 

「わんっ」

 

 手を翳してオークボが叫ぶと、隣のフィルがその場に座り出す。条件反射らしく、フィルは座ったまま顔を真っ赤にしていた。

 

「ハッハー、俺の牝犬はおすわりって言ったらお座りするんだぜ! てぇわけでお前さんは誰でぇ!?」

 

「オークボずるい! ……あーあ、しょうがないなぁ」

 

 顔を真っ赤にして俯いているフィルを他所にオークボが自慢しているので、仕方ないから正体(・・)を明かす事にする。

 外見も表面上の肉質もフィルそっくりになった私が即座に紫色に染まり、触手が全身を巻き付いたような姿になる。そのまま触手を解せば、私服姿の私が出てくる。

 触手を引っ込ませる私を呆然と見ているオークボに答え合わせをすべく、すぐそこに隠れていた霜月萌花を呼び出す。

 

「どど、どうなっているんですけぇボス?」

 

「驚いたでしょう? これは萌花の異能のおかげなんですよ」

 

「えへへ……」

 

 照れている萌花可愛い―――だがその異能「超能飛躍」のポテンシャルの高さは控えめに言っても凄まじい。

 

 私の触手や再生能力は触手モンスターとしての特性であって異能ではない。私の異能は意外にも「変身」なのである。

 今までは子供姿と化物姿の2種類だけだったのが、萌花の異能でブーストを得た私は、見た目だけでなく中身や服装も含めて擬態できるようになったのだ。

 

 事前に異能持ちである月影にも試したところ、陽炎のように映っていた魔素が、まるでサーモグラフィのように表示され精度が上がったという。

 効果は3時間で、屋敷内に潜むアネモネの配下である蜘蛛達の気配にビクついていると聞く。あちこちに蜘蛛が居ると解れば女性としては嫌だろうなぁ。

 

 この萌花の異能は、対魔忍だけでなく、異能に頼る種族にとって美味しい物だ。以前争った【武装聖光】レベッカの異能もコレで強化し、オーラを強めたのだろう。

 思わぬ拾い物をしたものだ。これは何としても奪われるわけにはいかない。折角の専用奴隷だし、巨乳だし、可愛いし。この2週間で料理上手になったし。

 

「この子は特に大事に扱わないとですねぇ」

 

 良い子良い子してあげると萌花は幸せそうに頬を緩める。可愛い。まぁSMプレイとかしちゃうんだけどね。

 

 

―――

 

 訓練を終えた後の私は、本来なら組織関連の書類整理や経理などに追われる事が多かったのですが……。

 

「オスカー様、今月の食費が先月より25%も超過しております。輸入先を●●●に変更する事を薦めますが……」

 

「新入りとはいえオークが10名も増えては食費が掛かりますからねぇ。ですけど●●●で取り扱う食材は粗悪品ばかりですので、輸入先は▼▼▼のままで」

 

「オスカー様、ベルグレンド郷への賄賂の捻出は如何様に?」

 

「あー、朧様の管轄内の組織ですか……縄張りが被ると面倒ですねぇ。解りました、私の方から捻出してください。金額は貴女にお任せします」

 

「ご主人様、シュレイさんと月影さん用の避妊薬が底を付きそうですよ?」

 

「コンドームで代用しましょう。オークが訴えるようなら給料割引するぞと言っといてください」

 

「因みにフィルさんのは備蓄があります。なんでですかね?」

 

「オークボに限っては要らないっていうんですよねぇ彼女……もしや」

 

「……はぅぅ! 牝犬とご主人様の禁断の愛っ!?」

 

 萌花、勝手に盛り上がらないの。オークボはドチラかというとブッカケ派かなって話をしたかったのに。

 

 それほど広くない社長室には机が2卓あり、室内の中央に置かれたテーブルの上に様々な書類を広げながら2人の女性淫魔と霜月萌花が整理しています。

 スーツ姿に眼鏡と如何にもキャリアウーマン風な淫魔はアネモネさんから派遣された部下です。古いながらも算盤をパチパチと打ちながら書類に目を通している。

 もう1人は私の専用肉奴隷でもある霜月萌花。白いカッターシャツと黒のスカートという簡素な恰好ですが、彼女もイ・グーの在庫を念入りにチェック中。

 

 いやー、計算や書類整理できる人が増えるって有難い! アネモネ様様ですし、萌花もデスクワークに強い対魔忍で助かりました。

 特に萌花は私に評価して欲しいと、在庫チェックだけでなく料理に掃除と家庭的な作業に力を注いでいる。そんな彼女に尋ねよう。

 

「萌花、今日のスケジュールはどうなっています?」

 

 ハンコを押す作業を繰り返しながら聞いてみると、萌花はたわわな胸元のポケットから手帳を取り出す。

 

「えっとですね。午前は順に、この後に来訪なさるリリーナ様に定期報告、次にキシリア=オズワルド様との雇用手続きですね。キシリア様は別件の用もあるそうですよ?

 お昼過ぎから鬼神乙女の皆様とオークの皆様による合同演習、次に武器商人のヴィクトリア=ザハロフさんという方とビジネストーク、その後は本日宿泊されるアネモネ様の来訪準備……以上ですっ」

 

 ペラペラと今日のスケジュールを述べてから、パタン、と手帳を閉じる。萌花の「私やりました」と言わんばかりのドヤ顔が可愛い。

 思わず私は微笑んで触手を伸ばし萌花に「いい子いい子」してやると、彼女は幸せそうに頬を緩ませた。可愛い。だが肉奴隷だ。

 

 まぁそれは良いとしよう。今日は結構なスケジュールですねぇ。

 

 時の流れはあっと言う間ですが、新米オーク達は未だ成長途中。これまでのオーク達に比べるとまだまだ劣る。

 けど劣るってだけで、大分規律や加減が解ってきた様子。最初は足の引っ張り合いや罵倒が飛んでいたのに今は少なくなり、不慣れだった警護や見回りにも精が出ている。

 ここ数日間は警邏や警護の稼ぎも上々、潜入していた対魔忍や米連諜報員も沢山捕らえたので、性欲発散ついでの人身売買も増えてウハウハです。相変わらずショボい金額だけど。

 

 するとノック音が響き、巨漢のオークボがドアを開けて入ってくる。

 

「ボス、リリーナ様がいらっしゃいましたぜ」

 

「解りました、客間に向かいます……ではお2人とも、後は頼みます。萌花、一緒に来なさい。」

 

『はい』

 

 トテトテと私の後を付いてくる萌花。返事をした後に黙々と書類と睨めっこするキャリアウーマン。うん、心強い味方で助かります。

 オークボの後について行きながら、私も淫魔雇おうかなぁ、とか考えてしまう私であった。浮気じゃないよ? 適材適所だよ?

 

 

―――

 

 すっかり友人として仲良くなれた淫魔リリーナさん。彼女はイングリッドに一番近い配下ということで、こうして一週間毎の定期報告に訪れてきます。

 

「雑魚とはいえ対魔忍及び米連の兵士を以前より多く捕獲しているようですね? 薄汚いオークにしては中々の成果ですわ」

 

 ―んぷ、ちゅ、んぉ……はぷ、んぷぷ……

 

「むしろ、こんなに対魔忍や米連潜入員が東京キングダムに蔓延っているってのが驚きですよ。まだまだいるんですよね、連中?」

 

 ―ちゅぷ、んれれぇ~……んぷ、れろれろれろ……♪

 

「まぁ人間なんて……んっ……鼠には及びませんが増える種族……っ……ですもの。」

 

 ―はぁむ……んぽっ、んぷっ、んっんっ……んぅ~……

 

「……そういえばリリーナさん、処女のまま差し上げた対魔忍のその後は? お気に入りが見つかったんですって?」

 

 ―ん……っ

 

「そうそう! 雑魚にしては素晴らしい髪質と乳でしてね? 髪を梳かしながらアンアン言わせた時などたまりませんわぁ……素敵な贈り物をありがとうございます♪ ……出しますわよ、一度抜きなさい」

 

「んぷぁっ……あ~♪」

 

 ―びゅくっ、びゅくっ、びゅぶぶっ

 

 テーブルの向かい側のソファに腰掛けているリリーナさんがブルっと震えたかと思えば、ビュクビュクと射精する音が響く。結構出すんですねぇリリーナさん。

 先ほどから聞こえていた淫らな音の正体は、テーブルの下に潜り込んだ霜月萌花のフェラチオでした。覗き込めば、リリーナさんのフタナリチンポから出る精液を顔面に浴びている。

 

「あぷ……ぷぁ……れるっ……ありがとうございましたぁ……♪」

 

 顔面パックのようにこびり付いた精液を指で掬って舐め、嬉しそうに微笑む萌花。スッキリしたリリーナさんは萌花の萌え萌えスマイルにときめいている様子……フフフ、可愛いでしょ?

 

「可愛らしいですわぁ! 貴方の専用奴隷でなければ大枚叩いてでも買い付けましたのに……」

 

「止めてくださいね、私の可愛い肉奴隷なんですから。萌花、次はコッチを」

 

「はぁい♪」

 

 待ってました、と言わんばかりに萌花は嬉しそうに笑顔を浮かべ私の股下に潜り込む。口だけでチャックを開き、既に半勃起状態のペニスにキスをする。

 

「では次にノマドからの……正確にはイングリッド様の支給についてです。ここ1週間で随分な数を捕獲した事を評価されており……」

 

 萌花のフェラチオを堪能しながら、リリーナさんとの会談は続く。ビジネスパートナーとしても同じイングリッド様の配下としても信頼できる仲を持てて、私は幸せ者ですねぇ。

 

 

―――

 

 リリーナさんが帰路に着いた直後、褐色肌の銀髪剣士ことキシリア=オズワルドさんが来訪。床に散った精液を舐め終えた萌花を下がらせ、彼女を客間に案内する。

 なんでかキシリアさんはオーエダとの同行を求めていたので、折角だからと呼び寄せる。私、キシリアさん、オークボ、オーエダの4人が集まりました。

 

「改めましてキシリアさん……レベッカと戦わせてあげられなかったこと、申し訳ない」

 

「謝らないでくれオスカー殿。お前は私とレベッカを立ち会わせてくれたではないか。不意打ちした対魔忍共に責がある」

 

 深々と頭を下げたけど、キシリアさんは気にしないでと言ってくれた。確かに横入するとは思わなかったけど、許してもらえるのならそれでいいとしよう。

 対魔忍達に囚われた所を助けて以降、彼女は我々に恩義を感じているのか、普段の堅い雰囲気が若干軟化しつつあった。それこそ気にしなくていいですのに。

 

「では話を戻して……このまま我々イ・グーとの雇用契約を続けるということで宜しかったですね?」

 

「ああ。お前の強さとオークらの協調性には助かった。前線にも積極的に出させてもらえる以上、文句のつけ所など何一つない。次の戦場があれば是非呼んでくれ」

 

 そこは恩義関係なく、実際に感じた評価なのだろう。確かにキシリアさんの疾走は、防衛戦を得意とする我々とは相性が良かった。

 隙あらば横入して切り裂き、危うくなれば我々を盾に下がる。その高い攻撃力と機動力は、敵の陣形の要所を突くには打ってつけで、我々としても必要な戦力に成り得た。

 

「ええ。次の活躍も期待していますよ」

 

「報酬以上の成果を上げて見せよう」

 

 立ち上がり、何も言わずに握手を交わす。身長差がネックだが、お互いに利益のある契約になろう。

 するとキシリアさんは内股を擦り合わせ、チラチラと横を見る……オーエダを見ているんですか?

 

「その……1つ頼みがあるのだが……そこのオーエダに用がある」

 

「へい?」

 

 オーエダが「オレですかい?」と言わんばかりに自身を指さすと、キシリアさんは気恥ずかしそうに頷く。

 

「非常に恥ずかしい上に恩義がましい話だが……彼らに恩返しをさせて欲しい」

 

 

 

―――

 

 キシリアさんは、対魔忍達の快楽責めを受け、助けた後もウチのオーク達と和姦を行った。その快感が忘れられないらしい。

 勿論、あの場で自分を犯そうとせず助け上げたオーエダ達にも恩義を感じており、療養中も彼ら1人1人を個別に認識し忘れなかったらしい。義に生きる魔族だなぁ。

 体は時折悶え、しかし易々と痴態に走るのも、そこらの男に犯されるのも嫌だ。ならばあの時のオークに犯されたい、と思うようになったようで。

 

「んぁ、あ、あ、もっと、もっとぉっ♪」

 

「うぉぉ、すげぇ締め付け……ちぃと落ち着けってキシリアの姐さんよぉ」

 

「あぁんっ。焦らさないでくれ、腰を突き上げてくれぇ……♪」

 

「慌てなさんな、チンポはまだまだあるんだからよぉ……まずはじっくりと楽めや」

 

 リリーナさんやアネモネ嬢と言った「お客様と遊ぶ用の部屋」には、数名のオークに囲まれた裸のキシリアさんがいる……オーク2人に駅弁サンドイッチされてますけど。

 救出隊のリーダーをしていたオーエダが肉壺を、後ろのオークはキシリアの両太ももを持ち上げてアナルを突き上げている。キシリアさんは幸せそうに蕩けていました。

 

 私は触手の目玉で観察していますが、オーエダ達はガっつかず、快楽を貪ろうとするキシリアさんを諫める。成長しましたねぇオーエダ達……。

 

「なんで、んぁ、あっ、あひっ……優しくするんだ……?」

 

「いや、俺達だってガっつきてぇよ? けどよぉ、俺達ぁ雇われの関係だぜ? 貴重な兵力を無駄にしたらボスに怒られちまう」

 

「それにキシリアの姉御はクールな方が似合ってますぜ! 安易に快楽に溺れさせちゃぁ勿体ねぇ」

 

 オーエダに抱き着きながらキシリアさんが問えば、オーエダを始めとしたオーク達はさも当然とばかりに応える。ウチのオークは程よく性欲を発散しているしね。

 だからといって、彼らが彼女を案じてゆっくりと輪姦するとは、流石の私も驚きましたよ。徐々に強めていくのでしょうけど、傭兵だからと加減するとは。

 

「ほぉれ、こうして子宮をグリグリすんのがたまんねぇんだろぉ?」

 

「んぉぉっ♪ 子宮、ゴリゴリ、いい、いいぃぃっ♪」

 

 キシリアさんの陥没乳首を銜えているオーエダが腰を突き上げ、そのままグリグリと腰を押し付ける。

 

「ほれほれ、もっとリラックスリラックス」

 

 両足を持ってキシリアさんを揺さぶる背後のオークだけど、それ逆効果だからね? キシリアさん、肉壺と腸壁を抉られて凄く嬉しそうに鳴いてますし。

 そんな可愛らしく喘ぐキシリアさんをオカズに3名のオーク達がチンポを手コキしながら次を待つ。順番待ちのようだ。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ、イグ、イくぅぅっ! 体も、心も、凄く気持ちいいぃっ♪」

 

 キシリアさんが幸せそうで何よりです。

 

 

―――

 

 キシリアさんとオーエダが満足し終えた後、スヤスヤと眠るキシリアさんを置いて昼食。今日のお昼はウドンで、月見・狐・とろろと種類豊富に取り揃えてます。

 萌花が作ったという天ぷらウドンを食べ終えた私は、キシリアさんを起こして昼食に誘う。顔を真っ赤にして黙々とウドンを啜るキシリアさん可愛い。

 

 その後、ブリュンヒルドさん筆頭の鬼神乙女達がやってきました。彼女の戦友だというロスヴァイセさんを含めても総勢8名という小規模な団体だった。

 秩序を重んじていても鬼族らしい剛毅な性質故に、格上に挑んで逆に敗北し殺されたり囚われたりするワルキューレも多いらしく年々数が減っているのだとか。

 

 そんな彼女達(何故か私の事を「コーチ」と呼んで憧れているのが不思議)に教える合同練習とは……。

 

「おおぉぉぉ! このオーエダに続けぇぇぇっ!」

 

「ツーマンセルを維持しろ! 連中は1人1人が強ぇんだからな!」

 

「オーク如きに怯むな! それでもワルキューレ……ぐぁっ!?」

 

「今だぁぁぁ! 押せぇぇぇ!」

 

 オーク2人1組のツーマンセルに対してワルキューレ1人。たかがオークと思って侮るとどうなるか、たかが1人と思って侮らない大切さを学ぶ特訓です。

 高位の鬼族であるワルキューレは奇抜な見た目に見合った高い身体能力と頑丈さを持つ。人間で言う鱗のような外装は滅多なことでは傷つかず、膂力もある。

 

 だが個人1人では成り立たないのが戦場だ。それをワルキューレ達に解らせる為、オークは2人だけでなくオーク全体で連携を取る。

 最初こそワルキューレ達が押していたが、流石に7対18の数の差は埋められず、防御陣形から徐々にオーク達が押すようになった。

 特にタワーシールドを構えて切り込み役を買って出たオーエダの快進撃が強い。盾を受け止めたワルキューレを3人がかりで押し倒し、そのまま手を縛る。

 

「……なるほど、連携とやらが大事なわけだ」

 

 そんなオーク達の止まらない快進撃を目の当たりにしたロスヴァイセさんが悔しそうにつぶやく。横を向けばデカいヒップを間近で見れる私は役得です。

 横から足で小突くブリュンヒルドさんを無視して、今度は見学している新米オーク達を見る。先輩オーク達の動きに圧巻されているようだ。ウチのオークは優秀だろう、えへん。

 

「私も目の当たりにするのは初めてだが、オークが我々を此処まで追い込むとはな。……どうだ、コーチの指導は素晴らしいだろう?」

 

「ふん……オーク共が群れる意味が下品な生殖行為だけではない事は解ったさ」

 

 ブリュンヒルドさんも自慢げに言うが、ロスヴァイセさんはまだ納得できないらしい。ブリュンヒルドさん、そろそろ私の足をつま先で小突くの止めてくれない?

 やがて生き残ったオーエダとオークボ、それと2人が残りのワルキューレを捕らえて試合終了。応援していたチア衣装のシュレイとフィルも嬉しそうに歓声を上げる。

 

「皆さんお疲れ様です! よい連携でしたよ!」

 

『あざーっす!』

 

 オーエダとオークボを筆頭とした4人のオークが深々と頭を下げる。シュレイとフィル、それと新米オークは倒れた者の搬送に入る。

 

「ワルキューレの皆さんもご苦労様です! 後で軽い食事を用意しますので安静にしててください!」

 

『は、はい……コーチ……』

 

 縛られた状態で固まっているワルキューレ達の覇気の無さときたら……余程オークに負けたのが堪えたんでしょうか?

 

「この調子で連携を身に着け、また連携した敵に対する対処法などを実戦で学ぼうと思います。これが有意義だと判断した場合、貴女達は改めて私達と同盟を組むのでしたね」

 

「私は断固反対したのだがな……オーク共を相手に性的に強くなれたのは認めるが、なんでこのようなチビっ子にブリュンヒルドは……」

 

 ブツクサと文句を言うロスヴァイセさん。ていうかワルキューレ達もそうでしたけど、あのエロ特訓をよく受けようと思いましたね……筆頭命令とはいえ逆らえばいいのに。

 ブリュンヒルドさんみたいに力を示すべきでしょうか……そう思って見上げていると、ブリュンヒルドさんが屈んで私の耳元に顔を近づけてきた。

 

(オスカー、いずれはロスヴァイセにもお前の強さを示すべきだろうが、それは待ってはくれまいか?)

 

(なんでです?)

 

(ライバルは増やしたくないからな。アネモネと霜月に負担を掛けたくない)

 

(はぁ……)

 

 ブリュンヒルドさんも霜月も私に好意を寄せてくれているのは解っていますが、このツンツンワルキューレも肉堕ちしたらああなるんだろうか。

 まぁブリュンヒルドさんみたいなのが増えたら困るので助言通りに黙っておきましょう。プリプリ文句を言うロスヴァイセさんを見ると戦いたい気になるけど。

 

 

 因みに恋愛ならアネモネ嬢一筋だってことは霜月もブリュンヒルドさんも解っています。

 

 

―――

 

 今度は鬼神乙女が立ち去った後に件の武器商人が来訪。テンポが良くて助かります。

 先輩オークは今頃シュレイや月影で性欲を発散しているだろうから地下に送っておき、萌花を秘書に見立て武器商人……ヴィクトリア=ザハロフと会合する。

 

「お前がリリーナの言っていたオスカーか……なるほど、可愛らしい癖に悍ましい魔族も居たものだ」

 

 スーツ姿の、下手をすると先ほどの淫魔よりもキャリアウーマン的な知性を見せつけるヴィクトリアさん。

 リリーナさんの話によると、自身の娼館の警護員やイングリッド配下の兵士に米連製武装の密輸先らしい。魔族相手だろうとも商談に応じる程に肝が据わり、合理主義な思考は魔族にとって相手しやすいんだとか。

 なので舐められないよう化物としての気配をほんの少し滲ませたところ、ヴィクトリアの額には汗が滲んでいる。やったぜ。

 

「此方の情報網でお前らの働きは理解している……米連製ドローンを最小限の破損で回収しているそうだな。大抵はガラクタ同然として売り出されているが、破損の少ないドローンはそれだけで価値があがる」

 

「まぁ私達もドローンは大破が基本ですからね。そういったドローンは高く売れる場所と決まっているんです」

 

 米連にとって、ドローンとは代えの効く兵器であり、修理が可能な兵器でもある。人間と違って重要な機器さえ生きていれば再生が可能なのだ。

 大抵は破壊されてドローンのパーツが売り飛ばされていくが、再稼働が可能な程に無事なドローンは修理すればそのまま使えるので、当然後者の方が高く売れる。

 それをヴィクトリアさんは狙っており、ドローンの個数や破損率に応じて、イ・グーに武器を大量かつ格安で売ってくれるらしい。

 

「だがドローンだけで武器を譲れるわけはないよな。武器の売値としては……こんなところでどうだ?」

 

「んー、弾薬まとめ買いしますから安くなりませんかね?」

 

「武器と弾薬を同時に売買すれば輸送コストは安くなるがな、無駄撃ちするのは米連も同じで直に減るんだ。むしろ武器より弾薬を高く売りたい」

 

「あー……」

 

 高性能な電卓を指で叩きながらヴィクトリアさんは金額を見せつけ、私はもう少し安くならないかと交渉。

 私はオーク程ではないが頭が悪いという自覚もあるので、少しでも安上がりになれるようにしかできないのです。

 イングリッド様から臨時収入を得たとはいえ、バカスカ使う訳にもいかんのです。東京キングダムは賄賂も出来なきゃ生き残れない裏社会なのよ……。

 

「あの、ドローンをイ・グーで再利用するわけにはいきませんか? ヴィクトリアさんが修理屋に心当たりがあればですけど……」

 

「それも面白そうですね」

 

「ふむ、それなら安上がりにはなるな。性能は多少ダウンするが……」

 

 しかしヴィクトリアは話が分かるし、高く売りつけようとする割には真摯に対応してくれるから良い人だ。

 こういった合理主義者な人間が増えれば、東京キングダムも明るくなれるのに……ヴィクトリアは女だから下手したら凌辱されそうだけど。

 

 

 ―さぁて、この後はアネモネ嬢の為の支度をしませんと。

 

 

 

 




●本日の成果
・萌花の評価アップ
・キシリアと雇用続行
・キシリアとセックス(オーク得)
・ヴィクトリアと取引(今後も続行)
・鬼神乙女と合同演習(今後も続行)
・書類処理が捗った
・イングリッドからの臨時収入

 次回「宿泊:蜘蛛姫アネモネ」に続きます。今回は色々飛ばしましたが次回はガッツリエロに走ります!
 その次はいよいよイ・グーを組織的に活動させようと思ってます。イ・グーのライバルキャラは決まってます(ニヤリ)

 にしてもフィルやシュレイ、月影の出番が減ったなぁ……ちゃんと出さないと(汗)

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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宿泊:蜘蛛姫アネモネ

●本日の予定
・アネモネ外泊

クローンアサギ手に入らなかったよぉチクショー。
年の瀬ギリギリの投稿なのに内容が薄いよぉチクショー。

要するにいつも通りの雑エロなんですけどね(汗)
エロを沢山書けるようにはなりましたが、描写力と想像力と集中力が欲しいです。

今回は注意要素は少なめ。


 アネモネが宿泊しにやってきた。イ・グーの仕事は全て片付き、スーツ姿から給仕服に着替えてた淫魔メイドの協力も加わってアネモネ用の個室も用意できた。

 すっかりアネモネはイ・グーを気に入っており、彼女曰く「安いがサービスの悪くないホテル」らしく、たまに打ち合わせついでに外泊するのが楽しみなんだとか。

 報酬(金銭的な意味と人間的な意味)の受け取りや打ち合わせなどを済ませたアネモネは、オスカーと食事がしたいと言って、給仕に霜月萌花だけを指定して個室に連れ込む。

 

 テーブルクロスを掛けたテーブル。アネモネの私物が小奇麗に積まれた棚。部屋の3分の1を占める天蓋付きのベッド。天井には違和感を与えない程度に洒落たシャンデリア。

 アネモネに仕える淫魔メイドがコツコツと持ち出してきた彼女の為の個室だ。オスカーは家具の配置を手伝った程度である。

 

 そして今宵はもう一つだけ家具が増える。これはオスカーの趣味であったが、アネモネは面白そうに笑って受け入れた。

 

「先の鶏肉のワイン煮は中々に旨かったぞ。メイドから聞いたが、このような小さな組織にしては割高な輸入先を選んでおるそうだな?」

 

 アネモネはガラスのテーブル(・・・・)にワイングラスを置く。カタカタとワイングラスは微動し、飲みかけのワインは大きく波打つ。地震ではない。

 テーブルの上に置かれた燭台も揺れ、炎が淡く揺れる。シャンデリアの蝋燭を消しているので薄暗いが、淡い炎に照らされたこの空間は2人きり(・・・・)の雰囲気を盛り上げる。

 

 ずっとテーブルの下(・・・・・・)から響いている、電動音と()には耳を貸さない。

 

「ええ、食事には妥協しないのがイ・グーの拘りですので。殆どが痛みかけや化学肥料ドッサリですから……」

 

 アネモネ同様一人掛けのソファに体を沈ませながら、オスカーは嫌な思い出に眉を歪める。アネモネにも心当たりがあるのか、僅かに苦笑いを浮かべた。

 綺麗なガラス故に、ズボンのチャックから剛直が天に向かって伸びているのが見えるが、アネモネに嫌悪感はない。むしろ剛直に少し見惚れている程だ。

 そしてアネモネも、大胆にも白のカーディガンを羽織っているだけの裸だ。ソファの上に体育座りしてカーディガンに裸体を隠そうとしているが、僅かに見える裸体にオスカーの目が行く。

 

「お主は拘りが多いのぉ。こういった趣向(・・)も、お主の拘りなのか?」

 

 身を僅かに乗り出し、テーブルに置かれた皿に手を伸ばしてスモークチーズを取る。

 ここでアネモネは意地悪そうに笑ってから、小指でガラスのテーブルを、魔族ならではの怪力で強く押す。

 

「ふぐ、ぎゅ、んあぁぁっ」

 

 ここで始めてテーブル(・・・・)が2人に聞こえる声を上げた。嬌声と呻きがブレンドした少女の声だ。

 

 ガラスのテーブルの正体は、ガラスの板を背に四つん這いになっている、亀甲縛りを施された裸の霜月萌花だった。

 両手両足を伸ばしてテーブルの足となっている彼女は、テーブルの重み、そしてアナルと肉壺を犯すバイブの振動と快感で震えている。ガラスの板から伸びるロープを体に括り付けているが、下手に動けば大きくバランスを崩すだろう。

 目の前にオスカーの肉棒がチラついているのも、テーブルに徹するよう命じられた萌花にとっては拷問も同然だ。ずっとペニスを凝視し、今にも貪りたいと涎と汗を垂らす。

 

「好きなんですよね人間家具……後9分ですね。それまではしっかりテーブルになりなさい」

 

「は、はひぃ……っ」

 

 オスカーは素足で萌花の胸を軽く蹴り、柔らかな乳房の感触を楽しむ。脇下から伸びる触手の淫紋が淡く光り、萌花の身体に被虐的で甘い快感が走る。

 声を押し殺し、再びテーブルに徹する為に両手両足に力を籠める。9分後に貰えるはずの「2人からのご褒美」を享受する為にも。

 

「……しかし解らぬものよなぁ。お主と関わってからは退屈しなくなったわ」

 

「ですねぇ。今じゃすっかり貴女に夢中ですよ」

 

 そう言ってお互いにクスクスと笑い出す。アネモネはオスカーを能天気な魔族として、オスカーは高飛車で見た目に似合わぬ老獪さを持つ魔族として認識していたが、今では仕事仲間から愛人にまで至っている。

 アネモネと関わってからイ・グーも昇進していき、設立当初では考えられなかったノマド入りも達せた。肉欲も物欲も順調に満たせるようになり、しかもまだ上を目指せる。

 

 少し惚けていたオスカーだが、ふとアネモネを見れば、彼女は神妙な表情を浮かべていた。彼女は静かにワインを飲み干し、グラスを置く。

 

「オスカー、今のうちに聞いておきたい。お前は何処まで行くつもりじゃ?」

 

「何処までというと……欲張るつもりはないから、自分の手が届く範囲ですかね?」

 

 何時になく真面目なアネモネの問いの意味を察したのか、オスカーはすんなりと応える。

 

「届く範囲だから先へ。そこも届いたからまた先へ……慎重で確実とはいえ、油断はするな」

 

 オスカーから見たアネモネは、経験者としての何かを思わせた。伊達にアネモネは魔族として、そして数少ないアラクネ族として長生きしていない、という事だろう。

 

「特に執着は禁物じゃ。愛に生きようとした魔族なんぞ碌でもない末路ばかりでのぉ……狂愛・寝取り・喪失感と多種多様じゃ。妾……我は貴様が初じゃが、だからといって依存はせぬつもりじゃ。そこは弁えよ」

 

 ここで初めて自身を「(わらわ)」ではなく「(われ)」と呼んだ。カーディガンだけの裸体も同然だというのに、ソファに腰掛ける彼女には威圧感と凛々しさが漂っている。

 その豊富な経験は他者の失敗談や末路を数多見て来た。それを真摯に伝えなければならぬと、アネモネは真っ直ぐな眼差しで語り掛ける……彼女もまたオスカーを愛するようになったが故に。

 

 対するオスカーは―――相変わらず緩い微笑みを浮かべていた。

 

「いやだなぁアネモネ嬢。そんなの魔族として生きるなら当然(・・・・・・・・・・・・)じゃないですか」

 

 しかし……その緩い微笑みの裏に浮かぶ狂気のような何かが、アネモネとテーブル化した霜月萌花に襲い掛かる。

 

「私はアネモネ嬢を愛しています。私はイ・グーという組織を営む事に遣り甲斐を感じています。霜月萌花という肉奴隷を苛める事に楽しさを覚えています……ですが執着する気はありません。

 いつか貴女か私が殺されるか寝取られるかもしれません。イ・グーという組織が強大な力に捻じ伏せられるかもしれない。私の肉奴隷を取られたり捧げたりするかもしれません。

 勿論、守れる限りは守りますが……潰えた場合は諦めます。何せ上には上が居るんです、いつ何処で理不尽な事をされても……それは仕方ないと諦めるしかないんですから」

 

 これまでの道中、オスカーは様々な苦難を歩んできた。途中から順調だったが、途中までは失敗と損失の繰り返しだった。

 40名いたオークは半数以上を失い、邪魔者を潰さんと他の組織からの圧力を受け、友人だと思っていた魔族に裏切られた。30名の内10名の手下が叛逆し不意打ちリンチしてきた事も苦い思い出だ。

 東京キングダムから見れば小さくて当たり前な失敗の連続。それでもオスカーはそれを受け入れ、受け流す術を手に入れた。これが東京キングダムであり、魔族の生き方なのだと。

 

 だからオスカーは、今までで一番愛しているアネモネに対して執着も依存もしない。する気が無い。

 平然と捨てる事も出来る……それは「覚悟」ではなく「当たり前」。そんな「当たり前」を肌で感じた萌花は、明日は我が身と考えてしまい、血の気を引いてガクガクと震え出す。

 

 そんな笑顔のオスカーを前にアネモネは。

 

「ならば良い」

 

 そう言って頬を緩めた。オスカーも邪な気配を消し去り、何事も無かったかのように互いに笑い出した。

 

「ではオスカーよ、今宵は存分に愛し合い、玩具で遊ぼうではないか……お主の事も遊びたいのぉ?」

 

「お手柔らかに頼みますね。暴走しそうだったら萌花を生贄に捧げちゃって構いませんよ」

 

「ここんところは触手地獄を味わってなかったから、ちょっとヤられてみたいと思ったり……」

 

「需要はあったんですね……」

 

 そして2人は立ち上がり、歩み合って距離を縮めてから当然のように口づけする。唇を重ね、舌を絡ませ、吐息と唾液を交換しあう。

 先ほどまでの談話からは考えられない程に、アネモネは秘裂から愛液をこぼし、オスカーの身体に見合わぬ巨根が勃起し先走り汁を漏らす。

 

 互いに準備万端と言った状態の中、未だに萌花はカタカタと震え、自身が魔族の下に居るのだと自覚するのだった。

 

 

―――

 

 まずは霜月萌花へのご褒美だ。人間家具というプレイは彼女のマゾヒズムを大いに刺激したがそれはそれだ。

 

「いつっ……うぁ、んっ……くぅぅっ! と、トゲトゲがぁっ、ケツマンコとオマンコ、抉って、くりゅぅぅっ! んきゅあぁぁぁっ!」

 

 萌花は、ペニスバンドを履いたアネモネとオスカーに挟まれ、膣内と腸内を肉棒とバイブで犯されていた。背丈は萌花が僅かに高いが、魔族の怪力を持ってすれば、彼女を持ち上げるなど容易いものだ。

 オスカーの肉棒に被せているコンドームとアネモネのペニスバンドに装着されたバイブはトゲが沢山浮かんでおり、突き上げる度に萌花の肉穴に痛みと快感を与え続ける。

 柔らかなゴム製とはいえトゲの角度は深いので、2人が腰を突き上げオスカーが抱えている太ももを上下する度に腸壁と膣壁のヒダを掻き毟る。拷問用にもなる痛みは、しかし萌花の身体が快感にすり替える。

 

 さらに全裸のオスカーの背中から伸びる触手が、滑りを帯びて萌花の乳房と腹部を愛撫し続けている。淫紋が刻まれた巨乳を揉めば甘い声が出て、それが痛みの快感に上書きされ甲高い嬌声を上げる。

 

「ふっふっふ、いつ聞いても小娘の悲鳴は心地良いのぉ」

 

「ほんといいですねぇ……ほら、あそこの鏡をご覧なさい」

 

 直立した状態で2人は腰を突き上げ萌花の肉壺を犯す。時に同時に、時にアンバランスにと息の合ったコンビネーションが萌花に襲い掛かる。

 激しい痛みと快感にアヘ顔を晒している萌花にオスカーの令が飛ぶ。悶え喘ぐ中、萌花はご主人様の命令に従うべく視線で室内を見渡し、姿見の鏡を見つけ出す。

 

 そこに映っているのは3人……腰を突きあげる子供2人と、オスカーに太腿を持ち上げられている自分だった。顔は紅潮して汗が滲み、酷く滑稽なアヘ顔を晒している。

 

「見えますか萌花、貴女のエロい顔が。人間……いえ誰が見れても、こんな子供2人に犯され苛められているのに気持ちよくなっている変態、と思われるでしょうねぇ」

 

「加えてお前はこんな凶悪なチンポで喘ぐマゾ奴隷じゃものなぁ。公然で鞭打たれても、案外気持ちいいのではないか?」

 

「あぅ、あぅあぅぅぅっ」

 

 萌花は妄想する。今の自分を見知らぬ人間やオークに見られる様を。オスカーとアネモネに鞭打たれながら肉壺を犯される自分を。

 マゾヒズムに加えて妄想癖があるらしく、虚空を見つめながら暫し悶々としている。それでも肉と肉が打ち合う音を鳴らしながら、萌花はそれに合わせて嬌声を上げる。

 

「はひゅ、んきゅ、んぁ、あぁぁぁ……! き、気持ちいいですぅ! ご主人様とアネモネ様に苛められるって思うだけで、気持ちいいんですっ! もっと、もっと萌花を苛めてぇぇっ! んきゃぁぁぁイグ、イグイグイッグゥゥゥ!」

 

 妄想と被虐でエクスタシーに達した萌花は背をピンと反らし、ビクビクと大きく震えながら潮を吹いた。

 それを浴びるオスカーと萌花の背を正面から受け止めているアネモネは「マジかー」と、アヘ顔を晒してビクついている萌花を見て唖然としていた。

 

「私まだイってないのに……イけない肉奴隷ですねぇ」

 

「つまらんぞソレ」

 

 オスカーの何気ない駄洒落を切り捨てたアネモネは、ズルリとペニスバンドのバイブを菊門から抜き取り、オスカーもそれに合わせて萌花を手放す。

 どしゃりと潮で濡れた床に倒れ込むも、萌花は幸せそうに顔を蕩けさせて倒れ伏すままだ。ムカついたオスカーがトゲ付きコンドームの肉棒で頬をベチベチと叩く。

 

「さーて、どうしてやりましょうか」

 

「我の相手をしてもらうし、こいつには絶頂地獄でも味わってもらおうかのぉ」

 

 虚ろな目で幸せそうに悶える萌花を見下しながら、オスカーとアネモネは麻縄やバイブを出して不敵に笑う。

 

 

 

―――

 

 萌花をまんぐり返しの状態で拘束、背を壁に当てて固定し、縄でアナルとマンコを抉るバイブに蓋をする。うるさくしないようボールギャグも忘れずに。

 ふしゅー、ふしゅー、と涎を垂らしながら呼吸をする萌花は、激しく振動する2本のバイブ、そして逆さに映る目の前の光景に興奮していた。この状態から4度も絶頂しているので苦しさですら覚えているというのに。

 

「んくぁ、あっ……ひぎゅっ、んおぉぉっ!」

 

 ベッドが汚れるということで床の上で行われているのは、四つん這いのアネモネをバックで犯すという獣じみたセックス。

 お互いに小柄な体だというのに、オスカーは激しく腰を振って巨根を子宮に叩きつけ、アネモネの膣内は極太ペニスを受け入れ愛液を滴らせる。

 

「んぉ、はっ、はぐぅぅ、ふか……いぃっ♪」

 

 苦しげに呼吸しつつ嬌声を上げ、アネモネは身体と長い髪を前後に揺らしながらオスカーを受け入れる。しっかりと四肢を立たせ、熱い芯が体の芯を貫く快感を味わっている。

 ボコボコと膣越しに腹部が浮かぶ程にチンポを突き付けるも、アネモネから「遠慮は無用」と言われたのでオスカーはここぞとばかりに力強い腰遣いを見せつける。

 

「見てますかぁ萌花……アネモネ嬢のマンコが気持ち良すぎて、激しくなっちゃいます……っ!」

 

 横を振り向き、壁に寄りかかるようにしてまんぐり返しで拘束されている萌花を見る。2人の乱暴なセックスを逆さ越しに見ている萌花の視線は熱く、バイブが挿入された膣口からトロトロと愛液が零れていた。

 

「ほれ、よそ見をするで、ないわ……もっと、もっと我の子宮を突いてぇっ!」

 

「ええ、孕ませるつもりで突き上げますよ!」

 

 ここからは両手を彼女の腰に添え、手の力を用いた引きつけも合わせて腰を動かす。手の力が加わる事で更にピストン運動が早まり、アネモネも嬉しそうに嬌声を上げる。

 そうやってパンパンと肉を打ち付け合う音を響かせ、結合部から愛液と先走り汁の混合液が零れ出る。しかしオスカーはどこか不満そうで……。

 

「……やっぱり私は」

 

 そう言うと腰を引いて膣からチンポを引き抜く。ずるりと大きな音を立てて糸を引く肉棒を物欲しげに見るアネモネだが、突如として視界が回転する。

 

「ほいっと」

 

「ひゃっ」

 

 触手も持ち要らず両腕だけでアネモネを回転し、仰向けにベッドに倒させる。慎ましい胸とアネモネの紅潮した顔を見ながら、オスカーは彼女の両足を上げる。

 そのまま覆いかぶさり……壽本手(ことぶきほんて)或いは種付けプレスと呼ばれる体位となって、アネモネのヒクついた淫唇に亀頭を押し付ける。

 

「こっちの方が好きです♪」

 

 ずぷん、と上から下へ肉棒を落として割れ目に入り込む。先程よりも深く食い込むペニスに、アネモネは思わず声を押し殺す。

 ふー、ふーっと食いしばった歯の隙間から呼吸音が響く。そんな彼女の緊張を解そうとオスカーは彼女の額にキスをする……デコピン受けました。

 

「痛いんですが……」

 

「我を子ども扱いするでないわ戯け……嬉しいけど」

 

 ようはアネモネなりの照れ隠しだったらしい。可愛らしいと思ったオスカーはニコニコと笑い、今度は彼女の唇に自分の唇を重ねた。

 顔を紅潮したアネモネだが、オスカーの口内に自らの舌を潜り込ませ、ディープキスを交わす。熱烈なキスをしながら、オスカーは腰を上下に揺らす。

 

「んちゅ、れる、ん、んぷ……んんっ♪」

 

 ベロキスしながらの種付けプレス。ロリとショタの激しい交尾セックスを目の当たりにした萌花は6度目の絶頂を迎えた。

 そうしているうちに、アネモネは己の体内で激しく出し入れしているペニスが硬さを増していくのを感じ取った。打ち合わせる度に響く水音の量も増えている。

 

「ぶは、そろそろ、出そうなのじゃろ? 遠慮は無用じゃ、たっぷり孕ませてくれ♪」

 

 持ち上げられた両足をオスカーの瀬に回しガッチリとホールド。そのまま両足の力も合わせて、浅く素早いピストン運動が開始させる。

 オスカーを見上げるアネモネの、物欲しげな顔と眼差し。心に響いたオスカーは決意を固めたのか唾を飲み、徐々にピストン運動を早める。

 

「出しますよ……アネモ、ネェ……っ!」

 

「オスカー、オスカァァァっ!」

 

 ぎゅっと抱き合い、両腕と両足でオスカーを捕らえる。まるで蜘蛛が獲物を捕らえるかのように、しっかりと足と手を絡ませる。

 その蜘蛛の抱擁を受け入れたオスカーは、最奥である子宮口に亀頭を押し付けて射精。濃厚な精液がアネモネの子宮を満たし、溢れ出る精液が膣の僅かな隙間を満たす。

 ドロドロと結合部から精液を漏らしながら、オスカーとアネモネは息を荒ながら呼吸を繰り返し、それでも抱き合い続ける。

 

「……やっぱりきもち良いのぉ、オスカーとするのは」

 

「私もですよ、アネモネ」

 

 2人は楽しそうに笑って軽いキスを交わす。しかし勃起したままのペニスは未だにアネモネの膣を圧迫しており、まだまだやれることを示していた。

 

 むしろオスカーの背中から紫色の触手が溢れ出て、オスカーの背後が物凄い事に……!

 

「生贄っ!」

 

「……ふぉ?」

 

 アネモネの五指から伸びる蜘蛛の糸が拘束された萌花を引き寄せる。

 

 

 

 ―この後滅茶苦茶触手セックスした。

 

 

 




●本日の成果
・アネモネとの絆アップ

魔族として生きるなら人間以上に割り切りが肝心っていうダークサイドを書きたかった。
アネモネとオスカーの絆を深める描写も書きたかった。孕み要素は無し、残念でした。

けど徐々に勢いが衰えて行って、こんな中途半端に(泣)
まぁ年の瀬に書き終えただけでも良しとします。

次回「予感:蘇我紅羽」にもう少し続きます。来年に向けた動きですね。


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予感:蘇我紅羽

●登場する原作キャラ
・蘇我紅羽(対魔忍HR)
・封花蘇芳(対魔忍HR)
・A-66ルーナ(米連SR)
・ニミエ(魔族HR)

 来年からの動きを少しずつ盛り込んでみました。

 走り書き要素があります。苦手云々関係なくご注意ください。


 アネモネは静かに身を起こす。身を清めたが故にシーツに目立つ汚れは無く、白い肌と髪にこびり付いた精液もさっぱり洗い流していた。

 視線を横に移せば、床一面に広がる触手の束と精液、そしてその中央に位置する悍ましいオブジェが見える。

 

 オブジェとはオスカーと萌花の事だった。下半身の触手に身を預けるようにして上半身裸のオスカーが爆睡しており、触手の揺り籠には精液まみれの萌花が泥のように眠っている。

 萌花を生贄にしたとはいえ、オスカーの触手地獄を味わったアネモネはその時を思い出して身震いする……股間が濡れた事に顔を真っ赤にしながら。

 

 そのままベッドから降りて、触手を踏まぬよう歩いてオスカーに近寄る。ゆっくりと呼吸しているオスカーは朝まで目覚めなさそうだ。

 アネモネはそっとオスカーの頭を撫でる。するとオスカーは気持ちよさそうに頬を緩めるので、アネモネの些細な母性を刺激する。

 

 今回の件で、アネモネの疑念は払拭した。オスカーのやり方が気になったからだ。

 魔族は下級な存在ほど増え易い。故にオークといった下級魔族は使い潰すのが上級魔族のやり方だ。同じ下級の存在である人間も、扱いは家畜や餌のそれに近い。

 だがオスカーの手腕は、そんな下級の存在であるオークや人間に優しいものだ。飴と鞭を使いこなし、報酬と罰を与えて規律を守らせる。

 

 かつて人間であったかのように(・・・・・・・・・・・・・・)、そのやり方は人間じみていた。

 

「……安心したぞ、オスカー」

 

 だが彼は魔族だ。人間じみてはいるが、根っこは非道を貫ける魔族だ。配下の肉奴隷を性処理として扱い、オークの餌として提供している。

 アネモネは彼のような魔族に転生した(・・・・・・・)存在を知っている。その存在の危うさも……その悲惨な末路も、数多く見て来た。

 

「感情に流されるなオスカー。お前はお前のままが愛おしい」

 

 強靭な肉体と再生能力を持ち、悍ましい気配を宿す実力主義の能天気な魔族。それがアネモネの愛する魔族・オスカー=ライマキーだ。

 転生者(・・・)という、人間に寄り添い過ぎたが故に愚直な連中と性質が違っていた事に、アネモネは安堵していた。

 

 オスカーの頬に小さく口づけをしてから、アネモネは再びベッドに寝そべるのだった。

 

 

 

―――

 

 フィル=リードは幸せだった。

 

「あんっ、あ、あぅ、んぁ……くひゅぅぅっ!」

 

「げへへ、なんでぇフィル、今日はいつも以上に俺のチンポ締め付けてやがるなぁ?」

 

 オーク達に囲まれ、牝犬と化している四つん這いの女達に見られながら、フィルは巨漢のオークボに犯されてた。

 首輪から伸びるリードを手綱代わりに握りながら、オークボは四つん這いのフィルに腰を打ち付ける。専用奴隷として犯され続けたフィルの膣は、オークボの巨根をスッポリと包んでいる。

 フィルは時々犬のように鳴きつつも、嬉しそうに喘ぎ声を上げて背を反らしていた。秘所からは愛液が吹き出し、フィルの肉壺を犯す助けとなっていた。

 

「だってぇ、気持ちいいんだもん! ご主人様に、あんっ、犬みたいに犯されて、見られるのぉぉっ♪」

 

 かつて米連の特殊兵として活躍していたフィルが、今では牝犬奴隷として淫らな様を晒している。

 そんな状況下ですらフィルは発情していた。人間から犬に堕ちたという自覚も、それでも人間としての自覚も持ちながら、オークボという存在の犬と化している事に喜びを感じていた。

 こうしてオークと牝犬達に見られているだけでも、羞恥心への快楽だけでなく、どこか自信ですら湧き出てくる始末だ。

 

「可愛い牝犬に育ちやがって……俺ぁ興奮しちまうじゃねぇか! おらぁっ!」

 

「きゅうぅぅんっ!」

 

 バチンッ! と音が出る程に腰を突き出すオークボ。フィルの身体は大きく揺れ、喜びの悲鳴を上げる。

 その間にも膣は生き物のように蠢きながらオークボのチンポを締め付け、リズムカルに打ち付ける度にヒダが絡みき、子宮口が物欲しげに亀頭にキスをする。

 女として覚醒したのか、それとも牝犬として覚醒したのか……どちらにしても、フィルという女の身体はオークボのチンポの虜になっていた。

 

「おら、孕め! 孕んじまえ! 俺の子を孕めぇぇぇ!」

 

「うん! 孕む、孕むから頂戴! ご主人様の特濃ザーメンで牝犬奴隷を孕ませてぇぇぇっ!」

 

 オークボもすっかり孕ませる気満々のようで、覆いかぶさるようにして腰を振り下ろし、フィルも四つん這いの体を前後させて射精を促す。

 そのままオークボは腰と尻肉を密着させ……特濃ザーメンを子宮口に直接注ぎ込む。

 

「お、おほぉぉぉ……♪」

 

 舌を突き出してアヘ顔を晒すフィル。最後の一滴ですら吐き出さんと腰を突き出し、気合を入れるオークボ。

 専用奴隷としてオークボなりの愛を受け入れ、オークボの精子を受け止めたフィルは、幸せ一杯だった。

 

(ああ……幸せ……幸せぇぇぇ♪)

 

 大好きなご主人様。大好きな仲間。大好きな職場。しがらみも何もない自由なこの組織の肉奴隷となれたことを、フィルは心から感謝するのだった。

 

 

 精子が最奥に到達し、受精した事を、この時の2人は知らない。

 

 

 

―――

 

 小さなテーブルの上に置かれた蝋燭の火だけが、薄暗い部屋を照らしている。

 

「そうか……まさかレベッカや霜月までもが……」

 

 老いた男の声が聞こえる。蝋燭の上で踊る灯りだけでは姿どころか顔も照らせないが、微かに照らされた輪郭が立派な体躯をした男だと解る。

 それに頷く人物が2人。両者も闇に溶け込んでいるので薄らとしか照らされていないが、ボンキュッボンのナイスバディな女性であった。

 

「あの者め……私利私欲で動きおったが末に、貴重な人材を2人も失うとな……」

 

 男の言う「あの者」とは、イングリッド討伐を掲げて東京キングダムに潜伏していた対魔忍の事だ。イングリッド暗殺が失敗して逃げ出した彼だが、その後の結末は誰も知らない。

 男の声色は悔しげだ。それほどまでに敵魔族に囚われた2名の対魔忍……レベッカ=シルキーと霜月萌花の異能と実力は惜しいものだった。

 

 レベッカと霜月だけではない……東京キングダムの新たな拠点として蜘蛛姫の拠点に潜入した月影も恐らくは……信頼を寄せていたからか、男の握りこぶしに力が籠る。

 

「非常に心苦しいが、連中の手駒となれば我々の首を絞める事になる……頼むぞ、封花」

 

「はっ」

 

 女の影の片方……封花と呼ばれし対魔忍が力強く頷き、たわわな爆乳が揺れる。男は大層お堅いお偉いさんなのか気にも止めなかったが。

 男の命により、対魔忍・封花蘇芳の任務は決まった……「対魔忍殺し」である彼女を東京キングダムに向かわせるのである。

 

「蘇我、お前は彼女のサポートに回ってくれ……レベッカと霜月を捕らえた魔族に心当たりがあるらしいな」

 

「はい……思い出したくもない相手ですよ」

 

 もう片方の女性……蘇我紅羽は苦虫を噛み潰したかのような苦渋の表情を浮かべる。

 

 テーブルの上に置かれ、蝋燭の火に照らされる数枚の写真を見る……いずれも蘇我が過去に出会いし魔族「触手の怪物」が映し出されていた。

 忘れもしない、蛸のような悍ましい化物。かつて出会い頭に殺し合い、殺しきると確信した処で子供の姿に化け、逃がしてしまった魔族。

 

 その自分が逃がした魔族が、仲間を捕らえる程の組織を率いて現れた。これはいわば、自分の犯した罪だ。

 

「必ず奴を足止めして……いえ、討ち取って見せます。現地の仲間からも協力を得ました」

 

 封花の東京キングダム潜入のサポート役を強く希望した蘇我の決意は固く、殺る気に充ちていた。傍らに立つ封花も、彼女の頼もしさに笑みを浮かべる。

 2人に与えられた任務は、あくまで囚われた対魔忍2名の殺害。蛸の化物が率いる組織の威力偵察はオマケであり、しかし必要な情報と判断して何名か対魔忍が派遣させる。

 出来うる限りの情報を集め、レベッカと霜月の居場所を突き止め、暗殺する……それが彼女達に与えられし、同じ穴の貉になってはならない大事な任務だ。

 

 男は無言で頷き、蝋燭の火を消す―――後に残っているのは、暗闇と静寂だけだった。

 

 

 

―――

 

「起動」

 

 駆動音と電子音を響かせながら、1人の少女が目覚める。

 

「状況確認。座標把握……東京キングダムの密航に成功」

 

 起き上がった彼女は、衛星から寄せらえた数多の情報を受信、見渡す限り広がる港町が自身の目標地点であることを確認する。

 

「通信開始……索敵の結果、現地兵との合流に成功」

 

 自身から発する機械音を最小に抑えながら、彼女は歩みを進める。既に眼前には軍服姿の男達……米連の兵士達が駆け付けていた。

 

「ミッションコンプリート。A-66・ルーナ、次の行動を開始します」

 

 少女……米連により造られし兵器「A-66・ルーナ」は背後を向き、証拠を隠滅すべく武器を展開する。

 

 

 後日、東京キングダムの港の海深くに潜水艦の残骸が発見される。あまりにも細かい残骸の為、碌に調べる事ができなかったが……。

 

 

 

―――

 

 ベルグレンド卿という魔族は、ノマドの小さな組織の長にして朧の配下の1人である。

 

 かつて名無しの速疾鬼だった青黒い鬼族は、自らをベルグレンドと名乗り、傭兵時代より稼ぎ続けた金をノマドにつぎ込んできた。

 その結果、下っ端とはいえ朧の配下として認められ、多くの鬼族の傭兵を率いて働いてきた。自らも動いて武勲を重ね、ようやくこの地位まで辿り着けた。

 

 しかし彼にとって面白くない出来事があった……同じシマで活動している組織「イ・グー」である。

 

「あのクソガキが……俺の縄張りでチョコマカしやがってぇ……」

 

 ベルグレンドは自室で、1人の鬼族の女を犯していた。彼女は一枚板の手枷・鉄球で繋がれた足枷・分厚い首輪によって拘束され、四つん這いで彼の剛直を受け止めている。

 口はボールギャグで止められ、腰まで伸びる紫の髪はポニーテールとして留められ、目隠しさえされている……額から伸びる角だけは隠せなかったが。

 

「キシリアの奴も連中んとこに行きやがったし、ついてねぇぜ」

 

 ボールギャグから漏れる呻き声ですら許せないのか、ベルグレンドは彼女の柔らかな尻肉を強く叩く。何度も叩かれたのか、尻肉には数多の手形が浮かんでいる。

 

 彼は傭兵の鬼族を束ねる程には組織力と金があるが、どれも雑兵ばかり。その中で抜きんでていたのがキシリア=オズワルドなのだが……今は連絡が取れずにいた。

 大抵は彼女を当てにしていた為、それをイ・グーに取られたと思い込んでいるベルグレンドは、益々イ・グーへの怒りを湧き上がらせる。

 

 賄賂を受け取っているとはいえ、同じ縄張り内での仕事を取られる事に腹を立てる。

 同じノマドの傘下に入ったとはいえ、手柄を立ててイングリッドに取り入った事に腹を立てる。

 雑魚オークを束ねるだけの弱小組織が、この短期間で昇格していった事実に腹を立てる。

 

「くそがっ!」

 

 ―バチィンッ!

 

「ふぎょおぉぉっ!」

 

 ベルグレンドは乗馬鞭を手に取り、怒りを乗せるようにして鬼族の女……ニミエの背に打ち付ける。

 肉棒への快感に震えていた所に強烈な痛みが走り、ニミエは大きく仰け反る。それを黙らせるようにして再び腰を前後させる。

 

「ぜってぇ奴の尻尾を掴んでやる……あんな額の賄賂程度で満足する俺だと思うなよ……うっ!」

 

 ベルグレンドの野心を現すかのように、噴出した精液がニミエの胎内を蹂躙する。ニミエも絶頂したのか、ビクビクと体を痙攣させている。

 一通り満足したベルグレンドは腰を抜き、ドロドロと精液を漏らすニミエの尻を蹴り飛ばす。震えるだけのニミエに近寄り、ボールギャグを外した。

 

「おら、床掃除しとけニミエ!」

 

「げほ、ごほ……はい……れる、れろぉ……」

 

 ベルグレンドに従い、ニミエは「床掃除」を始まる。拘束されたままの状態で顔を床に擦りつけ、ベロベロと愛液や精液を舐め取っていく。

 従順なニミエですら苛立ちを覚えたのか、ベルグレンドは舌打ちをして自室を出る。オスカー=ライマキーを陥れる策を考えながら。

 

 

 ノマド名物「足の引っ張り合い」にイ・グーが巻き込まれるのは、すぐそこだ。

 

 

―――

 

「なぜだ……なぜだよ! 簡単にメス堕ちするんじゃ……げぼっ!」

 

 男の口から血を吹き出す。原因は胸元から伸びる1対の刃……ブリュンヒルドの双剣に貫かれたからだ。

 

「ふぅ……まさかアヘってた私に殺されると思っていなかったとはな……楽で助かったよ」

 

 精液まみれのブリュンヒルドは、ズルリ、と双剣を男から引き抜く。支えを失ったイケメンの男は血を吹き出しながら地面に倒れ伏した。

 尋常でない量の血が溢れ出ており、男も息を絶やそうとしていた……ブリュンヒルドは念のためにと、股間から溢れ出る精液で触れた足を上げ……男の頭蓋骨を踏み抜く。

 

「しかし危うかったな……こんな人間は初めてだ」

 

 ブリュンヒルドは火照った体を冷まそうと手で扇ぎながら、安堵したように溜息を零す。それだけ、こんな夜更けに出会った男の力は恐ろしい物だった。

 

 視線を合わせるだけで催淫を起こす能力。彼自身の実力。高度な性技。全てが人間とは思えぬ程の絶技だった。

 しかし彼の最期は、存分に精液を注ぎ込んだ満足感による油断……そこから背後を刺されての死亡。何とも情けない最期である。

 

「エロ特訓が無ければ即堕ちだった……世界は広いなぁ」

 

 幸いにもチンポはオスカー程ではなかった。なので堕ちる寸前で、そこから逆転の一手を繰り出せたのだ。ハードSM調教の成果でもある。

 不意打ちとは戦士として恥ずかしい事だろうが、彼女は魔族だ。「それはそれ、これはこれ」精神も合わせて、不意打ち騙し討ちを平然と行えるようになった。

 

 

「しかし変な事ばかり言っていたな……『尻軽魔族キタコレ』とか『魔族URゲットだぜ!』とか……」

 

 

 この世界ではよくある(・・・・)存在である『転生者』だという事を、ブリュンヒルドは知らない……。

 

 

 

 イ・グーを中心とした物語は、少しずつ発展していく。待っているのは繁栄か、それとも滅亡か……。




 転生者複数要素・寝取り要素・バトルモノ要素と色々と盛り込みそうな展開でした。

 とりあえず、オスカー以外にも転生者がいるので、オスカーが特別ってわけではない事を示したかった。

 活動報告にて色々と記載すると思いますので、そちらも参照してくれるとありがたいです。
 とりあえずやりたい事、盛り込みたい事、好きなキャラを出す事と、やりたい放題でした。

 それでは皆さん、来年も「東イき魔族さん」をよろしくお願いします!


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追跡:シャルロッテ=ウェンバー

●本日の予定
・爆破テロの予防
・米連部隊の捕縛
・ベルグレンド卿との共同作戦

●登場する原作キャラ
・シャルロッテ=ウェンバー(米連R)

 今更でしょうが、新年あけましておめでとうございます。
 今年も「東イき魔族」を宜しくお願いします。
 そしてごめんなさい、シャルロッテの凌辱シーンはないんだ……(汗

描写は薄いですが、輪姦・触手責め・鬼神乙女要素があります。苦手な方はご注意ください。


 依頼主:ノマド武装管理職員

 

 爆破テロを仕掛ける米連どもを捕縛せよ。

 

 連日、我がノマド社の武器倉庫を狙った爆発テロが多発している。連中は広範囲にかつ闇雲に爆破しているが、未だ意図を掴めていない。

 ノマド社も重い腰を上げて捜査した結果、爆破予定地点を特定することに成功した。この地点の防衛、及び犯人の捕縛を最優先で行動しろ。

 今回の依頼では、貴様らイ・グーだけでなくベルグレンド卿の傭兵組織も参戦している。鼠相手と侮るな。必ず生捕りにするのだ。

 

 

―――

 

 米連の特殊兵シャルロッテ=ウェンバーは追われる身である―――だがその表情は余裕に満ちており、夜のビル街を飛び交う様は非常に軽やかだ。

 

 ビルとビルの合間を跳んだ直後、彼女の後方から爆発音が聞こえた。濛々と白い煙が天に向かって伸び、街並みは新たに発生した爆発音と煙で大騒ぎとなっている。

 ざわめく街並みを走りながら見下ろすシャルロッテはしたり顔で笑い、そのままビルの屋上を伝って駆け巡る。

 

「おのれぇぇ! 小癪な真似をしおって!」

 

「追え! まだ遠くへは行っていないはずだ!」

 

 煙の中から現れるのは2体の魔族……赤鬼と青鬼だ。シャルロッテの仕掛けたトラップに引っかかり、先の爆発に巻き込まれたのだろう。軽傷ではあるが、完全に見失ってしまった。

 大声で発しているから、既に遠くを駆け巡っているシャルロッテにも聞こえ、ざまーみろと愉快に笑う。連中を撒いた事に愉悦感を得た彼女の足取りは更に軽やかになる。

 

 ―ブウゥゥゥン

 

 不意に聞こえる高音に走りながら耳を澄ませる。シャルロッテは機械音と羽音が混ざったこの音に聞き覚えがあった。

 耳に聞こえる羽音が大きくなっていく。その音が下から向かってくることを察知したシャルロッテは足を止め、その直後に姿を現した。

 

「こちらオーハラダ! ターゲットを見つけたぞぉっ!」

 

 現れたのは米連が創り上げたサイボーグ蜂・ドローンワスプだった。悪趣味な紫色に塗装されたソレは、盾を構え通信機を握るオークを大事そうに抱えている。

 ドローンワスプの目から放たれるサーチライトに照らされたシャルロッテは舌打ちし、光とは反対の方向に走り、ビルから飛び降りた。戦うよりも逃走を優先したが故に。

 

「ワルキューレのお二人さん、そっちに向かったぞ! ターゲットは金髪のガキだ! 繰り返す、ターゲットは金髪のガキ!」

 

 わざとシャルロッテに聞こえるような大声で叫ぶオーハラダは、ドローンワスプに追跡するよう命ずる。通信相手の鼓膜が破れていないといいが。

 シャルロッテはビルの合間を三角飛びで降りながら舌打ちする。胸元のライトを点灯させて下降先を照らすと、闇に紛れるような黒い魔族……ワルキューレと呼ばれる上級の鬼族が居た。

 

「此方ワルキューレ03、ターゲットを発見した! これより追撃する!」

 

 脳筋と言われているはずの鬼族が通信インカムを装備し、連絡を取り合っているとは。先程の赤鬼と青鬼にはない動きにシャルロッテは危機感を高め、腰に吊るされた手榴弾を投げる。

 それに怯むようなワルキューレではない。片方は跳躍して警棒で手榴弾を素早く払落し、もう片方の相方は大きく跳躍してシャルロッテに襲い掛かる。

 

「この……っ!」

 

 シャルロッテはダガーを抜いてワルキューレの一撃を防ぐ。身軽な彼女はその力を利用して吹き飛ばされ、宙返りしながら別のビルに飛び降り、そのまま走り去っていく。

 ワルキューレは通信インカムで自分達が居る場所を伝えた後、持ち前の強靭な脚力で一気に駆け上がっていく。このままいけばシャルロッテに追い抜くのは容易い。

 

 しかし【トラップマイスター】と呼ばれる程に罠や爆発物の扱いに長けた彼女は、ワルキューレ2人から逃げだすなど容易なことだ。

 

「ぐわっ! な、なんだこのワイヤーっ!」

 

「あだだだっ! と、トラバサミかこれは!? 古風過ぎるだろう!」

 

 狭い路地を最大限に利用する罠を走りながら展開、早くもワルキューレ達の悲鳴が上がった。

 

(脳筋魔族はこれだから助かるんだよねっ♪)

 

 常にインカムで情報を伝えているだろうから油断はできないのだが、それでもシャルロッテは内心、自分が仕掛けた罠で翻弄させている事に喜んでいる。

 その刹那的な慢心ですら許されないと言っているように、周囲の喧騒が徐々に騒がしくなっていく。十字の分かれ道で止まれば、左右前後から野太い声が聞えて来た。

 

「こっちだ!」

 

「おおっし挟みこめぇっ!」

 

「イ・グーなどに後れを取るなぁぁっ!」

 

「逃がさぬぞ小娘! ワルキューレを舐めるなぁっ!」

 

 左右からはオーク。前後からは鬼族。袋の鼠となったシャルロッテだが、しかし焦らず腰にぶら下げた拳銃に手を伸ばし、それを天に向けて撃つ。

 それはワイヤーを射出する銃器で、先端の取っ掛かりがビルの天井に引っかかれば、グリップを両手で強く握る事で上へと昇っていく。

 勿論、足元へ煙幕弾を放つ事も忘れない。爆発的に広がっていく濃い色の煙は取り囲むはずだった魔族達の目と鼻を封じ、阿鼻叫喚が響き渡る。

 

 シャルロッテは屋上へ登って、腕の力で体を引き上げる。そのまま走ろうかと思ったが……。

 

「はっ!」

 

 女の声と同時に聞こえた、ジャラジャラと鎖が伸びる音。経験則も合わさった事でシャルロッテは跳躍、身を捻りながら飛び交う鎖を避け、目標を肉眼で確認する。

 

 そこに居たのは額に角を生やす美人の鬼族と、隣に立つ青黒い甲殻を持つ疾走鬼だった。待ち構えていたのだろうか。

 彼女が伸ばした両腕から伸びる鎖の先端には開いた枷があり、それが蛇のように鎌首を擡げてシャルロッテに襲い掛かる。

 身を低くして着地したシャルロッテは横へ跳躍、2つの枷は地面に激突し、諦めたのかジャラジャラと音を立てて鬼族の女へと戻っていく。

 

「チッ、避けやがったか……次は外すな! 確実に捕らえろ!」

 

「はい、ご主人様」

 

 青の疾走鬼……ベルグレンド卿は床に亀裂を走るほどの力を込めて跳躍、一気にシャルロッテに接近するも、持ち前の反射神経でこれを避ける。

 ニチエは両腕をシャルロッテに向け2本の枷を飛ばし、分厚い首輪からも淡く光る鎖が伸びる。主の趣味で拘束されている彼女の異能が、相手を拘束する物とは皮肉めいている。

 

 飛び交う鎖。その合間を抜けてシャルロッテに肉薄するベルグレンド卿。息はそれなりに合っており、爆発物を切らしたシャルロッテを追い込んでいく。

 素早さと身軽さを防具にシャルロッテが防ぎ、ベルグレンド卿の両刃剣を持って斬りかかる。そして避けるシャルロッテに鎖を放ち続けるニチエ。追い込むのも時間の問題だ。

 

 ここでシャルロッテがリボルバーを握り、ベルグレンド卿の顔面に射撃。一瞬の怯みをチャンスに変え、敵の懐に潜り込む。

 股下を潜り抜けたシャルロッテは、咄嗟に振り向けないベルグレンド卿から離れる。後は鎖を避けつつビルから落下すれば……!

 

「はい漁夫の利ー」

 

 シャルロッテがいざビルから飛び降りようとしたその時、紫色の蛸の触手が彼女の身体に巻き付く!

 

「な、なにこれ、うひぇぇぇぇっ!」

 

 プニプニした触感とはいえ吸盤が体に吸い付き、腕ほどもある触手が彼女を簀巻きにしていく。

 瞬く間に触手に包まれる中シャルロッテが目撃したのは、ビルの壁にへばり付く1匹の蛸だった。人間の倍はある大きさで、頭頂部には少年の上半身が生えている。

 そのまま蛸は壁を伝って登っていき、触手で包まれているシャルロッテを掲げながらベルグレンド卿らと対面する。

 

「オスカーてめぇっ! 俺らの獲物だぞ!」

 

「放せ、放せよ!」

 

 蛸こと少年魔族……オスカー=ライマキーに怒鳴り散らすベルグレンド卿。悍ましい蛸の化物を前に平然としている所を見ると仲間なのだろうか。

 シャルロッテはそれどころではないと思考を切り替えてもがき、装備品に手を伸ばそうとする。だが触手はギッチリと巻き付かれており、身動きが全く取れない。

 

「ええ、彼女は貴方達に任せます。……そこの奴隷、先程の鎖の準備を」

 

「は、はい」

 

「ちょっとちょっと、放せって言ったけどこれは……うあぁぁっ!」

 

 あっさりとオスカーは触手をニチエの前に伸ばし、もがくシャルロッテを見せつける。ニチエは反射的に応え、触手から解放されたシャルロッテを瞬く間に拘束していく。

 両手足に枷が装備され、鎖がニチエの手枷と首輪から切り放され、その鎖が彼女を亀甲縛りで拘束する。彼女は地面に放り出され、強制的に四つん這いになる他無かった。

 そんなシャルロッテを他所に、ベルグレンド卿は不服そうだ。手柄を寄越したオスカーを前に舌打ちし、ズカズカと彼の前に立ち塞がる。

 

「おうテメェ、一体なんのつもりだ? 手向けのつもりか? アァ?」

 

「そう怒らないでくださいよ。彼女を最初に追い詰めたのは貴方達の組織。私達はそれの手伝いをした。そして先に彼女に立ち塞がったのは貴方達ですからね。私達は米連の武装を略奪できましたし」

 

 ガン飛ばすベルグレンド卿を前にオスカーは少し困ったような笑みを浮かべて説明する。

 オスカーは米連が相手となれば、一番欲しいのは女と武装だ。爆破テロを仕掛ける米連を捕まえるのが目的だし、彼はさほど手柄には執着していない。

 だからこそ、上質な女兵士でもあり此度のテロのリーダーであるシャルロッテを、不和を起こさない為にと彼に差し出すのだ。適当な理由をつけて。

 

 しばしオスカーを睨み続けるベルグレンド卿だが、フン、と鼻(?)を鳴らして踵を返す。

 

「気に入らねぇ……だが貰えるもんは貰ってやる。勝った気になってんじゃねーぞ!」

 

 いつの間にか登ってきた鬼族の傭兵達へと向かうベルグレンド卿。ニチエも雁字搦めになったシャルロッテを引きずりながら彼を追う。

 突っぱねていながら手柄を優先する辺り、彼も余裕が無いと見える。オスカーは彼の性格と、魔族らしい跳ねっ返りな性質に苦笑いを浮かべた。

 

「ボスー!」

 

「おやオーハラダ、遅い到着でしたね」

 

「すいやせん……けど良いんで? 上玉の女をやっちまって」

 

「貴方達オークにとっては勿体ないでしょうけど、私達は私達で成果を上げましたからね。」

 

 紫のドローン・ワスプが現れ、それに掴まっていたオーハラダがオスカーの隣に着地。一部始終を見ていた彼は疑問をぶつける。

 しかしオスカーに執着はない。任務は爆破テロの予防と犯人の確保だ。あのシャルロッテという美少女はトップクラスの実力を持っていたというだけで、リーダーという訳ではない。

 

 そう。自分達(イ・グー)は、此度の米連部隊の隊長格を捕らえていたのだから。

 

「さて、ベルグレンド卿が気づく前に撤退しましょうか」

 

「へい」

 

 未だオスカーの下半身は蛸のままなので、そのまま壁を伝って下へ降りる。オーハラダはドローン・ワスプに掴まって空から下降。

 既にオークとワルキューレには集合を呼び掛けている為、後はノマドの組織にリーダー格+部下数名を手渡せば良い。ベルグレンド卿は米連の実力者を手渡せるので問題ないだろう。

 

 程度が低いとはいえ、狡猾な手段を覚えたオスカーであった。

 

 

 

―――

 

 爆破テロを目論んだ米連の特殊部隊を撃退、その部隊の重要人物は生かしてノマド社に送り付けたイ・グーとベルグレンド卿。

 派閥の違う組織故に衝突が懸念されていたがそんな事は無く、部隊長とシャルロッテを生捕りにしたなど、両者の評価は高まる事だろう。

 

 だがしかし、そんな事よりご褒美タイムだ。

 

「んぁぁぁっ! やめへ、もうやめてぇぇっ!」

 

「ばーか、止める男がいるかってんだ!」

 

「げっへっへ、さっきまで処女だった癖に甘い声出しやがってよぉ」

 

「これだから略奪はやめらんねぇ……出るっ! 中出ししたらぁっ!」

 

「んおぉぉぉ!」

 

 仕事を終えたイ・グーは、地下室で乱交パーティーと洒落込んでいた。3名の女性9人のオーク達が取り囲み、肉棒を各々の肉穴にぶち込んでいる。

 部隊長と副隊長(シャルロッテ)を捕らえた事で捕縛した残りの米連兵は用済み、男はアネモネの供物として送り付けられ、女はオーク達へのご褒美として与えられた。

 広々として殺風景な地下室は嬌声が響き渡り、犯されて1時間が経過した事で女性はすっかり出来上がり、嫌がりつつも淫らに感じてオーク達の性欲を刺激している。

 

「れろ、れろれろぉ……んぷっ、んっんっんっ♪」

 

「両手でチンポ扱きながらひょっとこフェラとかエロすぎ!」

 

「おら、3本まとめてなめろや!」

 

 グイグイと3人のオークが女性の前に立ち、チンポをこれでもかと突き付ける。女性はベロベロと3つの亀頭を同時に舐め、ドロドロと精液が零れる膣口を指で弄る。

 

「3発目だ……受け取れぇぇっ!」

 

「んぁっ、あっあっあっイグイグイグイグ、中出しされてイっぢゃいますぅぅっ!」

 

「見ろよ、この面をよぉ。たまんねぇぜぇ」

 

 仰向けで犯され中出しされた熟女が無様なアヘ顔を晒して絶頂。だらしない乳をこれでもかと揺らさしながら背を反らす様は見ていてエロい。

 

「もっと尻を振れぇっ!」

 

「あぎぇいぎゅぅぅぅ!」

 

「2本差しでイっちまうとかスキもんだなぁオイ!」

 

 四つん這いでマンコとケツマンコを犯されながら若い女性が悲鳴にも似た嬌声を上げる。オーク達の激しい腰遣いに翻弄されっぱなしだ。

 

 女を凌辱しているオークの大半は新入りオークだ。新入りといっても、入社してから3か月は経過している。

 この3か月間で新入りは大きく成長していた。体力や射撃センスは勿論、知能、そして捕らえた女を壊さない程度に凌辱する節度も覚えて来た。

 今でこそ激しいセックスを繰り広げられているが、教えである「殺さず壊さず」を守って適度の休憩を与えている。まぁ彼女達の理性は崩壊寸前だが。

 

 そんなオーク達の乱交を目の当たりにしながら、オスカーは満足そうに頷いている。

 

「生存者は全員、負傷者は2名で重傷は一人だけ……うん、ほぼ満点ですね。成長しましたねぇ彼らも」

 

「んあぁぁぁコーチィ、もっと腰ふって、振ってくだしゃいぃぃっ♪」

 

「触手チンポいいっ、ご褒美ザーメン注いで欲しいですぅぅっ!」

 

「もうちょっとしゃんとしなさい……なっ!」

 

 パァンッと乾いた音が響き、艶やかな女の叫びが轟く。

 

 オスカーは2人のワルキューレ……ブリュンヒルドの配下である上級鬼族を犯していた。特撮番組に出る悪役のような黒い外見をしながら、中身は立派な女だった。

 ワルキューレ2名は四つん這いになって並び、1人はオスカーにバックで犯され、1人はオスカーの背から伸びる触手チンポで2穴責めされている。両者とも気持ちよさそうに喘いで腰を振っている。

 

 彼女達ワルキューレも大きく成長していた。組織を維持する為の知恵や、情報を交換し連携することの重要性、身体能力の活かし方など様々な事をイ・グーより学んできた。

 オスカーの教え方の良さもあるが、元よりブリュンヒルドとロスヴァイゼの指揮能力の高さも相まって、ワルキューレ達はフリーの傭兵団として活躍している。

 加えてオスカーの無茶振りなエロ特訓で耐性によって生還率もグっと上がった。今やワルキューレ達にとって、オスカーはブリュンヒルドに並ぶ偉大な存在である。

 

 そんな彼女達の求める報酬は金だけではない……オスカーとの交尾、つまりはセックスだった。

 

「ほぉら、特濃ザーメンですよ……今度こそ孕むといいです、ねぇっ!」

 

 ―びゅくっ! びゅるるっ! びゅぶっ!

 

「んおおぉぉぉっ! コーチの赤ちゃん汁キタぁぁぁっ! 私、孕む! 強い子孕むのぉぉっ!」

 

「おひり、お尻にも注がりぇるのぉぉっ! ザーメン熱いぃぃぃっ!」

 

 子宮に注がれていく精液を感じ取りながらワルキューレ2名が同時に絶叫、一滴も零すものかと膣が肉棒を締め付ける。

 触手チンポで2穴責めされたワルキューレなど気持ち良すぎて潮を吹き、ヘコヘコと腰を振って射精を催促し出した。

 

 このように、ワルキューレはオスカーを「強い雄」として認識しており、仕事の褒美に彼からザーメンを注がれる事を歓びとしている。

 ワルキューレ1体1体の性癖に合わせて犯してもくれる為、今や子種よりもオスカーからの凌辱が褒美だと揶揄される程だ。因みに未だ受精に成功したという話はない。

 

「ふぅ……いつかブリュンヒルドさんに怒られそうですねぇ」

 

 ずぽん、と情けない音を立てて計3本のチンポを引き抜く。幸せそうに床に横たわるワルキューレを他所に、オスカーはオークの輪姦を眺める。

 連続絶頂が原因なのか熟女がマットの上に寝かされており、そのアフターケアに回っているオークがいる。休憩も兼ねているのだろう。

 残りのオークは体力のある若い女性にターゲットを絞り、しかし輪姦のペースを下げている。加減が覚えて来たようで何よりだ。

 

「この調子なら無事に出荷(・・)できそうです」

 

 再び満足そうに微笑むオスカーは、精液がこびり付いた己の肉棒をウェットティッシュで拭う。

 

 

 オーマエダ達新入りオークがイ・グーから巣立つ日は近い。

 

 

 果たしてイングリッドはどのような評価を下すのだろうか? 少し楽しみになってきたオスカーであった。




●本日の成果
・米連の武装
・米連兵士(女)×3
・依頼料

 時期としては前回から2か月が経過した頃。徐々に米連と対魔忍の動きが激しくなる予定。
 シャルロッテはベルグレンド卿によって献上され、情報を吐かせる為に拷問、後に肉奴隷となります。
 シャルロッテのその後はチラリと出す予定です。無残な結果ですが……。

 次回は新入りオーク達の送迎会として、シュレイ・フィル・月影を出したいなぁと思います。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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乱交:シュレイ=ディアック

●本日の予定
・新入りオークの『送迎会』

 今回は月影・シュレイ・フィル・萌花がメインで凌辱・輪姦されます。
 個別にキャラを出していこうと頑張って書きました。結構エロく書けたかなぁと自負(笑)

 乱交・輪姦・アナルセックス・妊娠要素があります。苦手な方はご注意ください。


 とある日の夜……オスカー=ライマキーは、輪姦に使う広い地下牢に新人オーク達を集めた。先輩オークは夜勤で出払っている。

 オーハラダを始めとしたオーク達は「貴方達に発表する事がある」とオスカーから聞いただけで、何が起こるのだろうと少し不安になる。

 

「貴方達を呼んだのは他でもありません……おめでとうございます! 貴方達の働きが認められ、上の組織に入隊する事に決まりました!」

 

 ニパッと笑顔を浮かべて告げた言葉に、オーハラダ達は思考が追い付かず固まってしまう。

 最初に理解できたオーハラダは「マジですかい!?」と大層驚き、それを起爆剤に新入り達が騒めき始めた。

 

「この4か月間、貴方達は私の教育の下、様々な任務をこなしてきました。多少コストが掛かりましたが、イングリッド様は使えると判断し、貴方達を上の組織に派遣することを決意なされました」

 

 様々な依頼とは言っても、警護や夜勤、対魔忍狩りに米連狩り、と通常のオークですら駆り出される程度の低い物ばかり。

 しかしオスカーが育てたオークは、成功率・生存率・捕縛率の高さ、そして昨今のテロ組織の捕物帳が決め手となって「マトモに使えるオーク」と認められたのだ。

 

「勿論、上の組織に行くという事は給金が上がり、その分だけ高難易度の任務が待っている事でしょう。生き残れるかは貴方達次第ですが、イ・グーの評価を上げる為にも頑張ってくださいね」

 

 勿論、これまでの教育にかかった費用や期間、何よりイ・グー以外でも活躍できるかと言われれば微妙ではある。イ・グーの環境はリリーナから伝わっている。

 なのでイングリッド的には「使えそうだから上へ派遣しよう」という様子見だ。これで上の組織の役に立てたのなら、イ・グーの需要は更に高まるだろう。

 

 それでもオーハラダ達は大喜び。4か月前の落ちぶれ具合を考えれば大出世も同然だから仕方ないだろう。

 

「ありがとうごぜぇますボス!」

 

 代表してオーハラダが深く頭を下げ、それに続いてオーク達がヘコヘコと頭を下げる。

 それをオスカーは手を差し向ける事で制止し、ニコニコと笑い続けている。

 

「出発は来週、行き先は明日に教えます。その前に貴方達の『送迎会』を催してあげましょう」

 

 笑顔を浮かべたまま両手を叩き、扉の向こう側にいるであろう彼女達(・・・)を招く。

 

 オーク達が扉へと視線を向けると、そこから入ってきたのはイ・グーではお馴染みの女性達だった。

 

 1人目はシュレイ=ディアック。リング状の乳首ピアスを揺らしながら気恥ずかしそうに、しかし引き締まった裸体を晒している。

 2人目はフィル=リード。最近になって妊娠が発覚し少し膨れてきた腹部を大事そうに抱えている。裸だが貞操帯を穿いていた。

 3人目は月影。新人オークの捌け口として使用される事の多い彼女は、嫌がって後退るも、シュレイが握っていた首輪のリードを引く事で強制的に歩かせられる。

 最後はオスカー専用奴隷の霜月萌花。乳房と腹部に走る蛸の淫紋が目立つが、滅多に犯して貰えない彼女が裸体を晒している事にオーク達が驚く。

 

 彼女達は『歓迎会』の時と同じように一列に並び、ガニ股になって性的アピールし出す。

 

「改めて自己紹介するね。シュレイ=ディアックだよ。元米連特殊兵士、現性処理奴隷。好きなプレイはパイズリ奉仕っ」

 

 ガニ股のまま体を左右に捻り、張りのある巨乳を揺らすシュレイ。性への抵抗が薄れているのか、いつも通りの元気な笑顔を浮かべている。

 

「同じくフィル=リード。オークボさんの牝犬奴隷だけど、今夜の『送迎会』に貸し出す事になりました……妊娠してるから、アナルセックスで我慢してね?」

 

 ぽっこりと膨れた腹部を大事そうに擦りながら後ろを向き、貞操帯から覗くアナルを見せつけるフィル。シュレイ以上の元気者なのに今は大人しかった。

 

「元……対魔忍の、月影永夜だ。今は労働奴隷として扱われている。え、SM調教を、主に得意としています」

 

 昨夜もオスカーに鞭打ちされたのか、薄らと太腿や尻に鞭の痕が残っている。それを隠したいが、オスカーの視線が気になって隠せない。

 

「オスカー様の専用奴隷の霜月萌花です……元対魔忍だけど、私足手まといだったから……今は皆様の役に立てて、充実しています」

 

 乳房に両手を添え、柔らかな質感と淫紋をアピールする萌花。これからの事を考えているのか紅潮しており、柔らかく微笑んでいる。

 

 月影は見慣れているが、それ以外は遊ばせて貰えなかった女が三人も揃っている。特にフィルと萌花は専用奴隷という事で肌を見た事も無かった。

 そんな彼女達全員が裸になって並んでいるということは……オーク達は期待の籠った眼差しをオスカーに向ける。オスカーは得意げに笑い……。

 

「今夜は無礼講です! 存分に犯し尽くしなさい!」

 

『うおおおぉぉぉぉぉ!』

 

 待っていました、とばかりにオーク達は熱狂。各々の好みに合わせた肉奴隷に向けて殺到していく。

 

「因みに私は気配を消して観賞してますからね」

 

『え……っ』

 

 ちょこん、と椅子に座ったオスカー。ズボンを脱いだまま硬直するオーク達。困ったように笑う女達。

 

 

 

 オスカーの趣味は凌辱の観賞なのです。

 

 

 

―――

 

 シュレイ=ディアック。濃いピンクの髪に引き締まった体、乳首ピアスが嵌められた弾力のある乳房を持った美女だ。

 捕まった当初からオーク達の性処理奴隷として輪姦を繰り返されており、イ・グーの肉奴隷の中では経験豊富な方といえよう。

 

「あぶっ、んっんちゅ、んぢゅっ♪」

 

「うおぉぉ、ひょっとこフェラエロ過ぎだぜぇ!」

 

「手コキも上手いじゃねぇか、こりゃ気持ちええぜ!」

 

「マンコもキツキツで最高だぁ!」

 

 そんなシュレイは仰向けになって犯され、一気に5本の肉棒を相手にしていた。顔を上げて肉棒を深く加え込み、両手で扱き、腹部に跨るオークの肉棒で乳穴を抉られている。

 何度もオークに犯されてきた秘裂からグチョグチョと愛液がにじみ出て、ズコズコと腰を振っているオークの巨根を易々と受け入れていた。

 

「んぼっ、んっんっ……ぷはぁっ♪ あぁぁぁオークチンポやっぱり良いよぉぉ! チンポぉ、チンポぉぉっ♪」

 

「へへ、そんなに欲しいんならくれてやらぁっ!」

 

「おら口開け! さっさとザーメンぶっかけてパイズリしてぇんだよ!」

 

「バァロォ俺が先だぁっ!」

 

 輪姦慣れしているシュレイは普段からセーブを掛けているが、今夜は無礼講だ。遠慮なくチンポへの愛を叫び、もっと犯して欲しいと身を揺らす。

 それに触発されたオーク達は我先にとシュレイの顔に亀頭を押し付けようと殺到、顔の周りにはオークの逞しい肉棒で満ち溢れていた。

 それら一本一本にキスをし、アイスキャンディーを一気に舐めとるようにベロベロと舌を伸ばす。先走り汁の微かな塩気を味わい幸せそうだ。

 

「おおうエロ過ぎだろ、この光景はよぉ……ダメだ、出ちまうっ!」

 

「こっちもだ、キュンキュン締め付けてきやがる! 出すぞおらぁっ!」

 

「んっはぁぁぁっ!」

 

 上半身からはギュウっとオークの大きな手で締め付けられた乳房の快感が。下半身からはオークチンポの亀頭が子宮口を突き上げる快感が。

 そして顔にも膣内にも注がれる熱い精液を受け止め、シュレイは気持ち良さと嬉しさで嬌声を上げた。一発目という事も合って濃度も臭いも強烈だった。

 

「あーっ、あーっ♪ 輪姦いいぃっ! 大好きぃっ! もっとあたいを犯しておくれよぉっ!」

 

「ガッツく肉奴隷とかいいねぇ! ほんっと羨ましいぜイ・グーはよ!」

 

「ほーれほれ、お前さんの大好きなチンポだらけだぜぇ? しっかり味わえや!」

 

「あっはぁっ♪ チンポ、ぜーんぶあたいのもんだーっ♪」

 

 ゆっくりと体を起こし、コポコポと膣口から精液を零しながらエロ蹲踞の姿勢を取るシュレイ。

 そんなシュレイを取り囲んだオーク達は彼女の眼前に5本もの肉棒が並び、全てを平らげんと顔と手を伸ばす。

 

 

 ザーメンシャワーをした後は二穴責めして貰おうと考えながら、シュレイはオーク達に奉仕するのだった。

 

 

―――

 

 フィル=リード。シュレイと同じ米連組織に所属していた彼女は、薄いピンク色の髪を持った小柄な美少女だ。下手をすれば男の子にも見える。

 彼女はオスカーの右腕であるオークのオークボ専用の肉奴隷で、牝犬奴隷として日々露出調教を繰り返している。今では立派な牝犬だ。

 

 そんな彼女は、妊娠が発覚している為に激しい行為を禁じられており、1人のオーク相手に奉仕していた。

 

「んぷっ、ん……んぁ、れる、れろれろれろぉっ」

 

「お~、気持ちえぇぞぉ。ちっさい口で頑張って奉仕しなぁ」

 

 先日の任務で重傷を負ったこのオークは、右足と右腕に包帯を巻かれた状態で仰向けに寝転んでいる。勿論全裸で、雄々しい肉棒をそそり立たせている。

 フィルはそんなオークの股間を陣取ってフェラチオを行っていた。小柄な彼女にとってオークのチンポは大きく、口一杯に広げないと咥えられなかった。

 それでもオークボという大柄なオークの相手に慣れているのか、咥えるだけでなく、舌で舐め取ったり手コキしたりと様々な工夫を凝らしている。

 

「んれぇ……れるっ、ちゅずずっ……今度は……こうしてっと……」

 

 鈴口から沢山溢れている先走り汁と唾液をブレンドしたものを自らの胸元に垂らし、慎ましい胸とオークの腰で肉棒をサンドイッチ。

 シュレイが体を押し付け、様々な角度や方向にスライドさせればニチュニチュと淫らな音を立てて肉棒を刺激していく。

 

「おおぉぉ、チッパイの癖に頑張るじゃねぇか」

 

「えへへ、オークボさんに教わったんだ……あむっ」

 

 嬉しそうに笑顔を浮かべるフィルは、一度体を離し、再び亀頭を口いっぱいに広げて咥えこんだ。

 必死にフェラチオ奉仕しているフィルを見てオークは苛立ちを覚え……彼女の頭を無事な方の手で掴む。

 

「オークボの旦那か……くそ、こんな可愛い牝犬奴隷を持っているとか羨ましいなぁコンチクショウ!」

 

「んぶぉっ!? お、おげ……おごぉぉ!」

 

 グイグイとフィルの顔を自らの腰に押し付けてのイマラチオ。ガッシリと頭を掴み、オナホールのように彼女の口と喉を堪能する。

 

「俺ぁよ、会ったときからずっと、こんな風に犯してやりてぇって思ってたんだ……怪我の功名って奴だ、感謝してるぜぇっ!」

 

 入社したての当初、オスカーに強請った頃を懐かしく思うオーク。専用奴隷という事で届かなかった美少女を、こうして犯せられる事を悦ぶ。

 しかし同時に、ずっと犯したいと思っていた奴隷が妊娠しておりマンコを犯せられず、身動きが取れず思う存分に犯せない事にもどかしさを感じていた。 

 

「ちっきしょぉぉっ! 出すぞオラァァッ!」

 

「んご、ぼ……んおおぉぉぉっ!」

 

 フィルのくぐもった悲鳴を心地よく感じながら、フィルの喉の奥にまで捩じり込んだ亀頭から大量の精液が溢れ出る。

 それでもオークは暴れるフィルの頭を片手で押さえつけ、思う存分に胃袋へとザーメンを注ぎ込む。

 

 

 この後、解放されたフィルが浮かべた恍惚な表情にまた欲情し、フル勃起させるのだった。

 

 

―――

 

 月影永夜。ボリュームのある濃い緑の髪と、シュレイに勝る爆乳を持った美女。魔眼「月影」により視力を失っており、光の無い目をしている。

 アネモネの屋敷を襲撃した対魔忍のリーダーとして凌辱拷問を施され、SM調教や新入りオークの輪姦を受けたりと、肉奴隷としての扱いは悪い方だ。

 

 永夜を相手に凌辱する事の多い新入りオークは、大半が別の肉奴隷を凌辱している。しかし永夜も魅力的な肉奴隷には違いないので……。

 

「ほおぉぉぉっ! いふっ、ひふぅぅぅっ! ほああぁぁっ!」

 

「これで12回目の絶頂か、まだまだ潮を吹けるじゃねぇか」

 

 ボールギャグを銜えられた永夜のくぐもった悲鳴が轟く。体をガクガクと痙攣し、絶頂の余韻を味わっている。

 彼女はM字開脚で拘束され、マンコとケツマンコに数多ものバイブを挿入されていた。肉穴に無理やり捩じり込んだバイブの全ての出力は最大だった。

 さらに乳首を取り囲むように数個のローターがガムテープで止められ、勃起しているクリトリスにもローターが貼られている。当然のように最大出力だ。

 

 そんな手加減知らずのバイブ責めを受け続け、12回目の絶頂を得た永夜の秘裂から潮が吹きだす。

 

「げっへっへ、月影の悲鳴はいつ聞いても最高だぜぇっ!」

 

 そう言うオークはガニ股で永夜の前に立ち、その柔らかな爆乳を肉棒に挟んでパイズリを楽しんでいる。

 ローションで濡らしているとはいえ乱暴に乳を挟まれ擦られる事で、永夜は痛覚の混ざる快感に悶える。

 

「次はアナルセックスしながら鞭打ちしてやるからよ……さっさと13回目アクメしろやぁっ!」

 

「ほぎょおぉぉぉっ!」

 

 振動したままのバイブをグリグリと押し付け、膣内でバイブ同士がぶつかり合って強烈な振動と拡張感を味合わせる。

 手加減を考えないバイブ責めは永夜のマゾヒズムを大いに刺激し、徐々に悲鳴から嬌声へと変貌していく。

 

「おが、が、んおおぉぉぉっ!」

 

「ほい、13回目~。目標の20回まで後7回だぜぇ、気ぃしっかり持てやぁっ!」

 

 ブシュッと噴き出す潮を見たオークは、バイブのコントローラを片手に、お情けだと言わんばかりにシュレイの顔にペットボトルの水を零す。

 連続で潮を吹いた事で渇きを覚えた永夜は顔を上げ、必死にボールギャグから水分を得ようとする。その必死さですらオーク達を欲情させ……。

 

「おら、貴重な蛋白質だぞぉっ、受け取れぇっ」

 

 ―――ぶびゅっ! びゅるるっ! びゅくっ!

 

 パイズリを堪能したオークが爆乳からチンポを引き抜き、水を浴びていた永夜の顔に精液を振りかける。

 ギュッと目を閉じていた永夜の顔を白く染め、それがボールギャグに流れ込む。水と混ざった精液をも飲み干し、永夜は深呼吸する。

 

「休んでる暇はねぇぜぇっ!」

 

「んぎゃあぁぁぁっ!」

 

 呼吸の暇ですら与えまいと下賤に笑い、オークはバイブのスイッチを再度操作して月影を翻弄する。

 様々なスイッチを用いて複数のバイブの振動の強弱を変え、複雑なうねりが月影の腸内と膣内を抉っていく。

 

 

 14回目の絶頂はそこまで迫っている……永夜は苦しさの中ですら快感を見出していくのだった。

 

 

―――

 

 霜月萌花。片目を隠す変わった髪型をしていおり、シュレイトと同じく小柄な体つきをしている。だが胸はシュレイや月影に劣るも豊かなものだ。

 心身共にオスカー好みだった為、蛸を象った淫紋を乳房と腹部に施され、彼の専用肉奴隷となった。今では彼に心酔しており、性処理から雑用まで熟す。

 

「あひ、ひ、ひぃぃんっ! お尻とオマンコ、もっとずぼずぼしてくだしゃいぃぃっ!」

 

「チビの癖に随分な淫乱じゃねぇか」

 

「おっぱいプルンプルン揺れてらぁ、絶景だぜ!」

 

 日頃からオスカーの肉棒と触手に肉穴を蹂躙されてきた萌花にとって、オークの肉棒を2本受け止めることなど容易い。

 ローションで濡らし鳴らした肉穴がオークチンポを優しく受け入れ、柔らかな膣と腸内が蠢いて肉棒を刺激する。

 肉壁越しに肉棒のリズムカルな動きが合わさってくる。それが気持ち良くて、萌花は背を反らしながら体を揺らし、柔らかな乳房を揺らす。

 

「ボスも良い趣味してやがんなぁ。チビにしちゃエロい体してやがんぜ」

 

「だな! この淫紋とかエロ過ぎだろ!」

 

 腰をヘコヘコと下へ叩きつける上側のオークと、寝そべりながら腰を突き上げ子宮を亀頭で叩く下側のオークがしきりに萌花の身体を褒める。

 下側のオークは触手の淫紋が彫られた乳房を持ち上げ、そのまま柔らかさを堪能するかのように揉む。オスカー程ではないが、萌花は気持ち良くて喘ぎ声を漏らす。

 

「んあぁぁんっ♪ もっと、もっと萌花を苛めてぇっ♪ そうしたら、ご主人様が褒めてくりぇるからぁぁっ♪」

 

 オークに苛められた分だけ可愛がってあげよう……そうオスカーに唆された萌花は、オークの精液による媚薬効果も合わさり、喜んでオーク達の凌辱を希望する。

 

「……くっそぉ寝取ってやりてぇなぁ!」

 

「まぁボスの奴隷だから仕方ねぇがな……おら、可愛がってやんよっ!」

 

「ふあぁぁんっ!」

 

 悔しさをバネに上も下も腰遣いを荒くする。上のオークは彼女の腰に手を添えてガツガツと腰を振り、下のオークは腰を高く跳ねて子宮へゴリゴリと押し付ける。

 膣のヒダがカリ高なチンポに擦られ、激しいピストン運動で排泄の時のような快感が走り萌花は乱れまくる……オスカーに見られているという妄想を抱きながら。

 人間の大人よりも大きく力強いオークの腰使いは彼女の肉穴や腰を壊しかねないのだが……オスカーのSM調教やピストン運動で鍛えられた肉体は伊達ではなかった。

 

「くっ……出る! うおぉぉぉっ!」

 

「子宮にタップリと注いでやるよ……おらぁっ!」

 

「あぁぁぁっ! イグ、イっぢゃいますぅぅぅっ! んあぁぁぁんっ!」

 

 バチンッと音が鳴る程にオークの腰が彼女の股間に密着し、ドクンドクンと濃厚な精液が注がれていく。

 熱く粘りのある精液が注がれる度に萌花は痙攣し、絶頂を味わい幸せそうな表情を浮かべる。

 

 

 

 ―――しかし彼女達はまだ分かっていない。オークの本気の凌辱を。

 

 

 

―――

 

「ふへへ、良い光景だぜ!」

 

「同じおっぱいでも揺れ方が違うなぁ」

 

 腰を突き出しつつオーク達が笑い合う。

 

 ザーメンまみれのシュレイ・月影・萌花の3名が四つん這いになって並んでおり、前後の穴をオークの肉棒で塞がれていた。

 肉棒で塞がれた口からは精液とくぐもった喘ぎ声が漏れ、喉が亀頭によって膨れているのが解る。マンコを肉棒で突く度に垂れ下がった巨乳が暴れる。

 

「すっげぇぞ、あんだけバイブ入れてやったのにまだ締め付けてきやがるっ!」

 

「ザーメンまみれのマンコは滑りがいいぜぇ」

 

「こんなに小せぇ癖にヒダが絡みついてくるとか、エロすぎだろ!」

 

 月影・シュレイ・萌花の順に背の順に並び、三つの乳房がそれぞれのリズムで揺れる様を、犯しながら堪能しているオーク達。

 四つん這いになった女達は犯されるがままで、しかし倒れまいと必死に両手両足に力を入れて支えている。快楽をもっと味わいたいと願っているが故に。

 

「んじゅ、んっ、んぷっ、んっんっ」

 

「おらおら、もっと奥まで咥えろって!」

 

「オマンコできねぇぶん、しっかり扱けよぉ!」

 

 そんな乳揺れを鑑賞しながら、フィルに奉仕を強要する4人のオーク達。

 フィルは小さな口一杯に肉棒を頬張りながら、ザーメンまみれの手で1本ずつ扱き、小刻みながらも体を上下に揺らしてアナルセックスを堪能している。

 口とアナルから摂取したザーメンによって発情したフィルは、執拗に肉棒を舌で絡め、精液を絞り出そうと一生懸命に扱く。中々にエロい。

 

「おご、んっ、んぼ、おぼぉぉぉっ!」

 

 ここで萌花が絶頂し、股間から潮を吹く。小柄な彼女はオスカーに鍛えられているとはいえ、オークという大男から連続で犯されるのには慣れていなかった。

 くたりと倒れ地面に伏せるも、オークは腰を落として尚も肉棒を出し入れさせ、彼女の頭を掴んでオナホールのようにイマラチオを楽しみ始めた。

 

「なんでぇ、まだ出してねぇってのによ」

 

「それでもしっかり舌を絡めてやがるぜ」

 

 文句を言いながらヤり辛そうに腰を動かすオーク達を横目に、シュレイは萌花の体調を気にし始める。

 

「お隣を心配してる場合かよ、おらぁっ!」

 

「んごぉぉ!」

 

「しっかり舌使えや!」

 

 気遣いですら無用だとオーク達は力強く腰を突き出し、シュレイを前後から挟む。肉棒が喉と膣内の奥へ叩きつけられ脳がフラッシュバックを起こす。

 出し入れの間隔を長くした強い腰使いがシュレイに襲い掛かり、激しいピストン運動が始まる。

 

 ―――パンッパンッパンッ!

 

「おもしれぇ、尻引っ叩く度に膣がキュッと締め付けてきやがる」

 

「月影はドM対魔忍だからなぁ!」

 

 叫ぶ気力ですらない月影に至っては、柔らかく揺れる尻肉を何度も引っ叩かれて赤く染まっていた。

 しかしオークの言うとおりマゾっ気があるのか、尻を叩かれる度にオークの肉棒を膣で締め付けてくる。

 おかげでピストン運動はスローペースではあるが、スパンキングによる膣の締め付けはオーク達を満足させているようだ。

 

「ううぅ、出る出る出るっ!」

 

「こっちもだ!」

 

「よっしゃ、皆で一斉射精だぁっ!」

 

 変な所で協調性のあるオーク達だ。女がヘバっていようがいなかろうが、自分達の好きなように腰を振ってラストスパートをかける。

 彼らがラストスパートをかけてきたことで倒れかけていた萌花も意識を取り戻し、シュレイも月影も圧倒的な快楽に身を任せる。

 フィルも最後の大勝負だと言わんばかりに腰を大きく振り、手コキとフェラチオに力が入る。まるでザーメンを欲しているような積極さだ。

 

「あ¨ー、あ¨ぁーっ! ひぎゅぅぅぅ!」

 

 口から肉棒を抜いたシュレイの甲高い叫びを合図にオーク達は一斉に肉穴から肉棒を抜き、女達の身体にぶっかける。

 何度目かになる射精にも関わらず吐き出されるザーメンの量は多く、絶頂して身を強ばらせる彼女達の身体を白く染めていく。

 

「ぶひぃぃぃ……出した出したぁ」

 

 尿道に残る残滓を搾り取りながらオークが溜息混ざりに言うと、四つん這いになっていた女達はドシャリとその場に倒れ伏す。

 3本の肉棒によるザーメンシャワーを浴びていたフィルも、ぬぽんっと尻穴から肉棒を抜き、精液を零しながら疲労感を露わにしていた。

 ピクピクと快感の残り火に打ち震えている彼女達は、いずれも疲れていながらも満足そうに紅潮している。それがまたオーク達に満足感を与える。

 

 そこへ紫色の触手が幾本も伸びていき、倒れ伏している女性達を巻き取って持ち上げていく。

 

「満足したようなので、私は彼女達を風呂場に連れて行きますね。後始末ぐらいは頼みますよ」

 

「へぇい」

 

 何故か満足気なオスカーが姿を現し、悠々と4人の女性を触手で持ち上げて歩き出した。

 オーク達は面倒くさそうだが、それぐらいはしなけりゃなぁとオスカーが用意していた雑巾やバケツに手を伸ばす。

 

「しかしよぉ……随分と良い想いをさせてもらったよな」

 

「だな。落ちぶれてた俺達を此処まで育ててくれてよぉ」

 

 オスカーの姿が無い事を切欠に、オーク達は床に散らばった精液をかき集めながらぼやく。

 捨て駒同然の自分達オークが、今ではノマドの上司にも戦力と認められる兵士となった。訓練も仕事も厳しかったが、色欲も食欲も十分に満たされた。

 こんな企業は滅多に出会えないだろう。今後はもっと厳しくなるだろう。しかしオーク達は、もう後悔ですら沸いてこなかった。

 

「ボスにゃ本当に感謝しなけりゃな。東京キングダムも捨てたもんじゃねぇぜ」

 

 オーク達が一斉に頷く。今日の送迎会は、それほどまでに充実感を与えてくれたのだから。

 

 

 

―――

 

 そして充実したのはオーク達だけではない。

 

(いやぁ、充実しました)

 

 オーク達の徹底的な輪姦を鑑賞したオスカーの顔はツヤツヤだった。ニコニコしながら触手で女4人を持ち上げ、狭い廊下を歩く様は軽くホラーものだが。

 オスカーは持ち上げた女達を見やる。オークの精液を大量に浴びた彼女達はだらしないアヘ顔を晒している。まぁ水をかけてやれば目を覚ますだろう。

 

(これで彼女達もオークの凌辱というものを理解したでしょうし、いい経験になりました)

 

 オスカーにとって、此度の『送迎会』は門出を祝うだけではない。イ・グーにおいて習慣化してきた凌辱……その真価を奴隷達に思い知らせる為でもあった。

 徹底的な凌辱と輪姦、そして濃密なオークの精液をたっぷりと浴びたことで、暫くは微熱に苛まれる事だろう。その上でこれまで通りの日常を歩ませ、危機感を時折思い出してもらう。

 

(しかしアレですね、もう少し奴隷が欲しくなってきますね)

 

 当分は元の生活……18人の精鋭オークとの組織経営が続くだろう。更に新入りが増えるかは、明日旅立つオーク達の働き次第だ。

 それでも、やはり組織は大きくしたい。今度は送り出す為ではなく、組織拡大の為にオークと肉奴隷を増やしたい。夢は少しずつ大きくしたいものだ。

 

(……ま、暫くは地道に働きますか)

 

 オークの育成も終わった以上、今後はノマドの為にもコツコツと依頼をこなしていけばいい。

 

 

 オスカーは何処まで行っても呑気な魔族なのであった。




 フィル=リードが妊娠しました。初のオーク孕ませ要素です。
 この作品を書こうとした当初から、ボスっぽいオークとイチャイチャして将来は妊娠する子を書きたかったんですよね(笑)
 ですが、今後オークらしい繁殖的孕ませを書くかは怪しいです。

 次回からは依頼をこなしたり対決したりしていきたいですが、中々展開が浮かばないです(苦笑)

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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番外:アイナ=ウィンチェスター

●本日の予定
・とある人口島の密輸品略奪

●登場する原作キャラ
・アイナ=ウィンチェスター(米連HR)

今回は対魔忍二次小説「金瞳の二丁拳銃 アイナ」の作者「我楽娯兵」様とのコラボ小説です!
メッセージで「コラボしてみたいな~」的な事を言ったら我楽娯兵様が許可してくれたんです!
初のコラボですが、貰った原案や作中の単語が飛び出るだけで大して濃ゆい内容にならず。無念(涙)

今回はエロスは全くありません。


(どうして……どうしてこうなったんだよぉ……!)

 

 【指無し】という忌み名を与えられた男・神崎ミキ―――本名は田中―――は、全身から湧き上がる恐怖と嗚咽を必死に押し隠していた。

 数々の仕事の失敗により上司からの信頼を失っていた彼は【荷物】の夜間中の見張りという、最低限の仕事を言い渡され、この場に訪れたはずだ。

 

 それがどうして、このような事になったのか。

 

 コンテナの影から顔を僅かに出せば、月明りも無い闇夜の中を武装した大男達が走り回っている。いずれも人ではなく、化物と呼ばれる存在だった。

 彼らは一同に自分を探しており、サーチライトの明かりを頼りに周囲を走り回る。彼らが神崎を探す理由は簡単だ―――彼らの存在及び所業を見てしまった自分を消す為だ。

 見つかれば先程のような火器で蜂の巣になるのは確実。それだけは嫌だと、彼らに見つからないように逃げ隠れ続ける。それが神崎の最低限の抵抗だった。

 男達の怒号とサーチライトの照明が飛び交う中、男は焦燥感と微かな希望を胸に抱きながら、出来うる限り音を消して歩き出す。

 

 此処が資材置場で良かった。迷路のように入り組んだ地形は逃げ回るのに打ってつけだ。しかも地形と出入口はほぼ把握している。

 しかし深夜なのが最悪だ。ペンライト1つ点けようものなら見つかり、しかし灯り無くして安全に逃げられない。

 それでも神崎は逃げ続ける。逃げ切ってやる。生き延びてやる。その想いだけで恐怖を打ち消し、歩を進めていた。

 

 ―――ドガッ!

 

「あいだっ」「ぐあっ!?」

 

 何かとてつもなく重い物に躓き、前のめりに倒れ込む神崎。しかし咄嗟に受け身を取り、身の安全の為に地へ伏せたまま周囲を確認する―――誰も居ない。

 続いて何に躓いたのかを、闇夜に慣れた眼で確認する―――闇に紛れるような黒い服の少年が、痛そうに鼻面を両手で抑えていた。

 

「鼻思いっきり打ったぁ……」

 

 少年は痛そうにしている。蹴とばしたのはこの子だったようだ―――だが神崎は咄嗟に飛びかかり、その子の口を両腕で押さえつけた。

 

(大人しくしろガキっ!)

 

 オーク達に見つからない為にも、この子の口と鼻を腕で押さえつけ、呼吸困難で静かに殺す……それが神崎の取った選択だった。

 神崎にとっては最善の行動だろう。口と鼻を塞げば必然的に音は出ず、生きる為に必要な酸素の供給を止めて殺す事ができる。

 

 

 

 ―――だから神崎は気づかない。

 

 

 

 

 ―――神崎の背後から、人間ほどもある巨大な触手が幾本も伸びている事を。

 

 

 

 

―――

 

 シマバラと呼ばれる人口島がある。

 

 瀬戸内海に建てられたこの島は、違法拡張が相次ぎ瀬戸内海をほぼ覆い隠す程の大きな島と化している。

 違法拡張が繰り返されているにも関わらず表向きは普通の街である。だが夜な夜な行われる違法行為の横行故に、各地に点在する違法都市と大差はない。

 しかも広島ヤクザのお膝元である為、表立って犯罪などは行われないが、秘密裏に密輸や人身売買などが横行している。

 

 しかし各地にはシマバラを上回る裏の世界が広がっている。だからこそ、比較的穏やかなこの島は、普通の街として機能しているのかもしれない。

 「臭い物には蓋をしろ」……見て見ぬ振りをして関わろうとしなければ、追いやられた弱者はシマバラという人口島で平和を謳歌できるのだ。

 

矢鳴(やなり)ぃ、おどれ(お前)神崎みぃひんかったか?」

 

「いえ、見ていませんが……」

 

 禿頭に黒竜の刺青が彫られた厳つい大男・木朽(きくち)に問い掛けられた青年・矢鳴は平然と応える。

 病院で刺青の大男が給食調理員に詰めかけるなど奇妙な光景だろうが、係員も看護婦も病院も、誰も彼もが2人の存在など気にも止めない……気にする必要もない。

 我関せずを貫く周囲を無視するように、木朽はサングラス越しに眉間を歪めて舌打ちする。

 

「神崎がどうかしたんですか?」

 

「あのとーすけ(マヌケ)が一昨日から姿を見せんでのぉ……おどれ(お前)にも話しておくか」

 

 そう言って木朽は顎で「こっちへ来い」と矢鳴を誘い、ズカズカと歩き出す。

 矢鳴はその後を追い、屋外にある喫煙所に辿り着いた。人払いを済ましたのか人は折らず、寒波の風が吹き抜ける。

 

「……ここんとこ『会社』の荷物がちょくちょくたわん(届かん)っつー話は聞いとるか?」

 

「……俺も『会社』から不備があると言われました」

 

 煙草の煙を吐きながら木朽は忌々し気に眉を歪め、矢鳴は怒りの矛先が自身に向かないかと冷や汗を浮かべる。

 

 2人の言う『会社』とは、表向きは不動産会社を謳う密輸組織だ。広島ヤクザのシマである為に表立っては行動しない比較的(・・・)穏やかな仕事場である。

 木朽は『会社』の中では発言力のある下っ端で、矢鳴は『会社』の運び屋にして弾き屋……偽名と、殺しの経験を持った悪人だ。

 

とーから(前から)、荷物をがめる(盗む)しごんぼう(やんちゃ坊主)はおったがのぉ、さえん(使えない)奴ごとないよーにする(紛失する)っちゅうんはみょうちくりん(奇妙)じゃ。『会社』もぶち(とても)お怒りじゃ」

 

「シマを荒らす余所者がいるってことですか?」

 

「そういうことじゃけぇ(だから)、一度しごーせにゃ(懲らしめなきゃ)ならん」

 

 その懲らしめを見せつけるかのように木朽は煙草を地に落とし、ザリザリと踏みて鎮火する。

 

 木朽は失敗の「オトシマエ」として全身を刺青で真っ黒に染められた。それ以来は一度たりとも失敗をせず、他者の失敗も許さない。

 木朽の所業と偉業を間近で見た矢鳴は木朽の怒りと意気込みを肌で感じ、強い尊敬と畏怖が湧き上がる。木朽も矢鳴の眼から何かを感じたのか、ニィっと強気に笑う。

 

 しかしその笑みも直に怖い顔に変貌し、矢鳴を見下す。

 

「まずはおどれ(お前)の不備から追いかけるけぇ、やいとー(お灸)すえたる。おどれ(お前)けー(来い)

 

「……俺もですか?」

 

じゃけん(だから)そう言っとろぉが! わりゅーすりゃぁ(ことによると)単なるおどれ(お前)の失態だけかも知れんけぇ、自分の目で確かめぇや」

 

 要するに、『荷物』の紛失が一番近く見つかったのが矢鳴の仕事であり、矢鳴のミスだけで済めば彼にオトシマエ(責任)を取らせる。

 失敗を許さない木朽のドスの効いた声に矢鳴は身を震わせる。オトシマエの恐怖もそうだが、強面の木朽のドアップはそれ以上に怖い。

 

 「要件はそれで終わりだ」とばかりに木朽は喫煙所を離れ、矢鳴もその後に続く。

 ドアを潜ると立ち往生していた木朽の大きな背にぶつかり、矢鳴は何事かと思って顔を覗かせる。

 

 そこに立っていたのは銀髪の女性だった。左目を黒の眼帯で隠し、グラマラスな体を紫のボディコンと黒のパンスト、ぼろのモッズコートで包み込んでいる。

 男が見れば鼻の下を伸ばすような美人さんだが、彼女の狼のような鋭い目つき、そして裏の人間が持つ経験則に基づいた「カタギでない気配」に反応する。

 

「……煙草を吸いたいんだが、通してくれるか」

 

 女は人差し指と中指で挟んでいた煙草をクルクルと弄びながら、大男である木朽に遠慮なく声を掛ける。

 青の右目が木朽を見上げる。矢鳴は狼に睨まれたように硬直するも、木朽は堂々と女を見下ろし。

 

「……おう、すまんの」

 

 矢鳴の肩を掴んで女に道を譲る。女は「どうも」と一言言って何事も無かったかのようにドアを潜った。

 

 何かは解らないが、プレッシャーのような何かから解放された矢鳴はホっと息を零す……『会社』で様々な汚れ仕事を請け負った彼が慣れたはずの「それ」を吐き出すように。

 

「なんなんですか、あの女は」

 

「手ぇ出すな。噛みつかれるぞ」

 

 広島弁を潜め、標準語で矢鳴に語り掛ける木朽。戸惑う矢鳴を差し置いて、木朽は病院を出るべく歩き出す。

 木朽が「手を出すな」と言う事は、彼女も殺し屋か何かなのだろう……『見て見ぬ振り』は、この島にとって平和的な無干渉手段なのだ。

 

 

 

「……日本語(ジャパニーズ)って解らねぇなぁ」

 

 

 

―――女が喫煙所で煙草を吹かしながらそうボヤいていた事を、木朽と矢鳴は知らない。

 

 

―――

 

 矢鳴らが務める『会社』は不動産会社として引越の荷物を、様々な交通手段を用いてシマハラの各所を通じ、日本各地に送り届けている。

 矢鳴の仕事はトラックを運転し、別の中継点へ荷物を届ける事だ。そこから別のトラックに荷物を移し、さらに別の中継へと繋ぐ。いざという時の「尻尾切り」の為に。

 矢鳴の不備―――荷物の紛失が確認されたのは、『会社』から遠く離れた港町。受け取りに来た別のトラック運転手が、中継地点に置かれたはずの荷物が無いと言うのだ。

 

 幸いにも矢鳴の荷物には米連製の発信機が埋め込まれている。その発信機を頼りに、木朽と矢鳴、構成員計10名近くが車で急行する―――怪しまれないよう、バラけて移動しながら。

 

「……ちっ。米連の連中まだおったか」

 

 高速道路を移動中、矢鳴が運転するトラックの隣の席に座っている木朽が舌打ちする。

 

 自分達の前を走っていたのは米連製の装甲車だった。違法行為が跋扈しているシマバラだが、一応は治安維持という名目で米連の組織が幾つか点在している。

 

「木朽さん、まさか今回の件、米連が絡んでいたりは……」

 

きょうてい(怖い)か、矢鳴。 心配せんでも連中はワシらにねじる(ぐずる)ぐらいしかできん」

 

 当然ながら木朽らが所属する『会社』にも睨みを利かせているのだが其処は闇の世界、贈り物を渡して両者不干渉を敷いているのだが……いつ寝首を掛かれるか変わらない為、不確定要素には違いない。

 此度の件についてはまだ騒動に至ってはいないので関わってくるとは思えないが……矢鳴は微かに浮かび上がる不安を払拭し、運転に専念する。

 

 発信機が示した場所は意外にもすぐ近く……近日に『会社』経由の貨物船が停泊するコンテナターミナルだった。

 しかし矢鳴が届けた荷物はこの港で送る品ではなかったはず。行方不明になった神崎が見張りをやっていた場所でもあり、不明瞭な点が多い。

 

 コンテナターミナルの駐車場には既に木朽の子分達が募っており、武器持ちと例の薬(DMMA)持ちを待機させ、木朽と矢鳴を含めた子分数名が向かう。

 月夜に照らされている夜中とはいえ、周りは不気味なほど静かだ。普段は点灯している警備用のサーチライトや街灯もついていない。

 

「こりゃ何かあったんスかね叔父貴」

 

せせろーしぃ(うるさい)

 

 何気ない部下の言葉に叱る木朽。まぁ係の者ですら見当たらないのだ、何かあってない方がおかしいというもの。

 矢鳴も足音を立てぬ歩き方で木朽の後に続き、回転式銃(リボルバー)を握る手に力を込める。月明りを頼りに、コンテナで出来た迷路を歩く。

 

 道中に行方不明だった荷物入りのコンテナを幾つか発見しながらも、木朽らはトランシーバーを頼りに連絡を取り合って歩を進め―――それは見つかった。

 

 ―――木朽らの行く先の道のど真ん中で、倒れ伏せている神崎が見つかったのだ。

 

「神崎っ」

 

 矢鳴が小声で叫ぶ。それを木朽が手で塞ぎ、罠かもしれないとハンドサインで部下に知らせ、無線機で他の仲間に知らせる。

 程なくして、各所の細道の影に仲間達が募り、包囲網が完成。囮と確認を兼ねて下っ端の1人に神崎を確認するよう指示し、向かわせる。

 

 

 ―――下っ端が倒れ伏した神崎の顔色を伺おうとした瞬間。

 

 

 ―――ぞりゅるるるっ!

 

 

「ひ、ひぎゃ―――」

 

 神崎らしき体から蛸のような触手が何本も伸び、瞬く間に下っ端を包み込んだ。叫ぶ間も与えず、骨を潰すような嫌な音が響き渡る。

 それだけならよかったのだが、その触手は陰で見ていた木朽らを把握しているかのように四方八方へと伸びていくではないか。

 

しばけ(ぶちまわせ)ぇぇっ!」

 

 木朽は迫る触手を前に短刀(ドス)を抜いて叫ぶ。矢鳴は後方をライトで照らして回転式銃(リボルバー)を構え、残る部下達は次々と拳銃を抜く。

 触手はまるで蛇のように鎌首を擡げて木朽らを威嚇し、別の場所の部下達は触手相手に奮闘している。その間にも神崎らしき死体は不気味に痙攣していた。

 

 やがて人間の姿をしたソレは膨れ上がり、紫色に染まる。その姿は正しく蛸……10mにもなろう巨大な怪物だった。

 

「魔族っ!」

 

 複数の部下のライトに照らされた化物を見上げて矢鳴は叫ぶ。

 

「いまだぁっ!」

 

「一斉にかかれぇっ!」

 

 その叫びを起爆剤にしたかのように、木朽らの包囲網よりも広く大勢の包囲網を敷く存在が叫び、ライトが周囲の人々を照らす。

 後方を警戒していた部下達が目撃したのは、武装したオークだった。いずれも筋骨隆々の大男で、ライフル銃やプロテクター、中にはタワーシールドを装備している。

 ドスの利いた声で喚く木朽らを他所に、オーク達は警官が使うようなタワーシールドを盾に歩みを進め、ライフル銃を撃つ。

 

「んだらぁっ! こーへぇ(生意気)なぁっ!」

 

 木朽はそう叫んで首元にDMMA(魔転生麻薬)を注入、瞬く間に皮膚が硬質化してオークらが放つライフル弾を弾き飛ばす。

 木朽を盾に矢鳴も同じ薬を首筋に注入するも、アチコチから仲間達の叫びや断末魔が聞えてくる事に焦りを覚える。

 

 中心には蛸の化物、それを包囲するように囲んでいた木朽らを武装したオーク達が取り囲み、じりじりと詰めていく。明らかに劣勢だった。

 

「んだらぁっ! 舐めんじゃねぇぇっ!」

 

 怯える矢鳴に対して木朽は叱咤し、己の防御力を盾にオークの弾幕を突き進む。せめて背後の部下と共に逃げようと彼も必死のようだった。

 

「ボ、ボス、こいつマジで硬ぇですぜ!」

 

 鬼の形相で迫りくる木朽を前にタジタジのオーク達。盾とライフル銃2丁の三人編成では木朽を止める事は出来ないようだ。

 これを好機と捕らえた木朽は両腕を眼前に添えてオーク達に向けて突撃していく。まずはライフルごと腕をへし折ってやろうとするが……。

 

『どれどれ……っと!』

 

「うわ、わぁぁぁっ!」

 

 グチャグチャと水音が混ざった不気味な声が響き、ぞろぞろと太い触手が後方から伸びていき、矢鳴らを無視して木朽に殺到する。

 地を這う極太の触手に怯える矢鳴だが、先程の下っ端のように木朽が触手に巻き取られるのを見て悪寒を覚え……ミシミシと嫌な音が響く。

 

『本当だ、硬いですねぇ』

 

 困ったような声で言う化物……オスカー=ライマキーだが、木朽を巻き取っているであろう触手の束から破砕音が響き続ける。

 

 岩のように硬質化した木朽をここまで締め付けるとは。元人間とはいえDMMA(魔転生麻薬)を使用した彼が成す術も無いとは。

 裏の仕事をしてきた彼は何度も魔族という存在に会った事があるが、こんな化物がシマバラに潜んでいるとは思わず、震えが止まらなかった。

 

『まぁ、鼠さんは貴方達で最後みたいですし、コイツ以外を黙らせればいい話ですよね』

 

 いつしか水音混ざりの声が背後から聞こえて来た。矢鳴は咄嗟に後ろを振り向けば、オスカーが此方に向けて迫ってくるのが解る。

 その背後ではオーク達が死体をかき集めているのだが、それどころではない矢鳴にとってどうでもいい事だ。

 矢鳴に怯えた下っ端2名が駆け付け、触手の包囲網から逃げようと身を寄せ合う。オスカーはそれを楽しんでいる節ですらあった。

 

 触手が矢鳴に襲い掛かり――――。

 

 

 

 ―――数発の発砲音が周囲を揺るがした。

 

 

 

『あいっだぁぁぁっ!』

 

 目と目の間を撃たれ、数発の穴からドロドロと体液が溢れ出る。そこを触手で抑え、痛そうに悶え始るオスカー。あまりの痛みに木朽を放り投げたほどだ。

 バカでかい発砲音とオスカーの甲高い叫びにオーク達が驚き、慌てて盾持ちを中心に身を固め、ライトで発砲元を探す。

 

 ライトがコンテナの上へと移り、人影が照らされる。

 

 硝煙を上げるシリンダーが内蔵された自動式拳銃、銀髪の髪、グラマラスな肢体、そして鷹のように鋭い隻眼。

 

 思わず見上げた矢鳴は、その存在を偶然にも知っていた。病院ですれ違った場違いな女だ。

 

『銀髪に隻眼―――【二丁拳銃(トゥーハンド)】アイナ=ウィンチェスタァァァ!!』

 

 ぞりゅんと音を立て、撃たれた眉間から人間の上半身が生えた。短い黒髪をした少年は怒りを露わに叫び、触手を何本も伸ばす。

 散弾のように勢いよく伸びるそれを前にアイナは軽く身を屈めて跳躍、コンテナから飛び降りながら懐の拳銃を握り、二丁片手持ちで発砲する。

 落下する彼女を狙っていた触手が次々に弾丸の餌食となって破裂し、片手の拳銃を着地点に近いオークに向けて撃つ。

 

「……おい、木朽さんを、早く!」

 

「お、おう! 今助けますぜ叔父貴!」

 

 この隙にと気絶している木朽を引きずり、一刻も早くここから逃げ出そうとする矢鳴達。

 

 オーク達は肩や足を撃たれて呻き、それを踏み台にアイナが着地。彼女の全体重を高所から背中で受けたオークは押しつぶされ、アイナはバク転を披露する。

 突然の落下に戸惑うオークを盾にアイナが発砲、プロテクターに守られていない膝や肘を撃ち抜き、更にオスカーの上半身に向けて撃つ。

 

『いっつもいっつもちょっかい掛けてきましたが、今度こそ捕まえますよ!』

 

「こっちも、テメェみてぇなタコ坊とはおさらばしたいね」

 

 弾丸が命中し穴が開く頬や首だが徐々に肉が塞がっていく。そして摂取した弾丸を口から吐き出しながら、オスカーは忌々し気に銃を向けるアイナを見る。

 

 オスカー達「イ・グー」とアイナ=ウィンチェスターとは初見ではない。

 

 全ての始まりは、ノマドよりシマバラに流通している密輸品を略奪するよう命令された時からだ。

 オークボと奴隷達に組織を任せ、東京キングダムから遠く離れたシマバラに潜入、シマバラの各所にばら撒かれたコンテナをかき集めて来た。

 そんなイ・グーの存在に『会社』が気づかなかったのは、実はノマド側に寝返った『会社』の人間の手によるものだ。オスカーの慎重な性格も合わさり、略奪は上手く行っていた。

 

 その度に邪魔して来たのが、的確にオスカーの目やオークの関節を射抜くガンウーマン、アイナである。

 

 米連の回し者かと思って追い払うか捕まえようとしたが、彼女はオスカーの触手やオークの包囲網から抜け出し、置き土産に弾丸を放つ程度だ。

 どういう目的かは解らないし略奪の現場全てに彼女が居たわけではないが、コソコソと夜中を廻るイ・グーにとってアイナは目の上のタンコブも当然だった。

 

 アイナがイ・グーに絡むのには理由があるのだろうが、本人は関わり合う事を拒んでいるらしく、嫌そうな顔で発砲し続けている。

 良質な弾丸と優れた弾道予測はオスカーの数多の触手を的確に撃ち抜き、その度に破裂していく。再生していくとはいえ百発百中の弾丸のダメージは無視できず、触手の動きが鈍くなっていく。

 だがイ・グーに有利なのは変わらない。オスカーとオーク達は逃げ回るアイナを追いかけていく内に海岸側へと追い込んでいく。

 

『追い詰めましたよぉ……この後に我々の上司が乗った船が来ます。応援が来るとしても』

 

「いや―――逆だよ」

 

 追い詰めた事でイ・グーの面々が余裕そうにしているが、アイナは表情を変えぬまま拳銃を天に向けて発砲。

 

 それを合図に広範囲を眩く照らし、唐突のフラッシュに悶えるオスカーとオーク達に向けて幾人もの人影が駆け付けてくる―――対魔戦最新鋭装備を備えた米連の特殊部隊兵士であった。

 いつの間にか周囲のコンテナの上に置かれたサーチライトで照らされた魔族を取り囲み、オスカーを中心に容赦ない一斉射撃を放つ。

 

「ぼ、ボスぅっ! 米連だぁっ!」

 

『解ってます!』

 

 そんな米連の一斉射撃を防ぐのは何名かのオークが持つ盾と、オスカーの太い触手。肉厚なそれは米連の射撃を防ぐには十分だ。

 しかし米連側も侮ってはいない。ロケットランチャーや機関銃といった火力に優れた武装を次々と投じ、オスカーを集中砲火、動きを封じる。

 防御に回るしかないイ・グーを他所に、ロケットと銃弾の雨を潜り抜けながら拳銃を発砲し、オスカーの触手の目を的確に潰す。

 

『このタイミングで米連が来たって事は、まさか―――!』

 

 激痛にのたうち回りながらも、オスカーは冷静に最悪の事態を想定する。

 

 

 

―――

 

 イ・グーが米連の集中砲火を受けている頃。コンテナターミナルから離れた沖合では。

 

「目標、撃沈しました」

 

「ご苦労」

 

 イーグル&サンクチュアリ社……米連の新設警備会社であり、本来はタカマガハラの治安警備の全権を担う会社のロゴマークが刻まれた戦艦。

 その甲板に立つ二名の軍人―――恐らくは艦長と指揮官だろう―――が、炎と煙を上げる貨物船達の末路を見送っている。全て艦砲射撃で鎮めた物だ。

 

「しかし何故、今更になってシマバラを?」

 

「このシマバラとフラニティが繋がっている事は調べがついていた。そこへノマドがオメオメと食いついてきた……後は解るな」

 

 フラニティ―――イーグル&サンクチュアリ社が目の仇にしている、自警団を自称するタカマガハラの違法武装集団の名称だ。

 そのフラニティに武器弾薬類を密輸していたのがシマバラの『会社』であり、そこを襲撃する切欠としてノマドを誘い込んだのがE&S社だった。

 

 餌を仕込んだ罠(シマバラ)ごと(ノマド)を捕らえる為に。

 

 此度のノマドの襲撃を理由にシマバラを一斉捜査、米連の組織力を見せると同時に、米連側に有利になるようことを進める。

 その為にはノマド傘下の組織が『会社』の荷物を一通り略奪させる必要があった為、傭兵のアイナ=ウィンチェスターにちょっかいを掛けさせた。

 

 その成果もあって、コンテナターミナルには証拠の密輸品が集中し、ノマド社の貨物船がノコノコとやってきた。

 魔族の魔の手が伸びたことで、より米連の息がシマバラ全体に広がることだろう。フラニティの密輸も阻止できて一石三鳥だ。

 

 

 後はアイナの言う「蛸の化物」を捕らえ、東京キングダム襲撃の足掛かりにできれば万々歳だ。

 

 

 

―――

 

 水平線に浮かぶ火柱と煙を眺めながら、全身にロケット弾や機関銃の弾を受け止めているオスカーはぼやく。

 

『うーむ……こりゃアレですねぇ……』

 

 頭を掻く仕草をしたかと思えば、触手がオーク達を取り囲み、そのまま掴み上げる。

 

「ボ、ボス何するんでぇっ!?」

 

 ボスを信頼しているとはいえ、分厚い触手が自分達を纏めて捕らえるとなれば不安になるのも仕方がない。

 狼狽するオークを他所にその辺に積み上げていたコンテナを引き抜き、蓋を無理やり開けてからオークを其処に詰め込む。

 

『素直にトンズラ!』

 

「逃げるぞ! 艦隊に通信!」

 

 密輸品のコンテナを持ち逃げ。オスカーは高々とコンテナを掲げ、そのまま海に飛び込んだではないか。

 大きな水柱を上げ、コンテナターミナルに雨が降り注ぐ。海面を泳ぐオスカーにサーチライトを上げ、追撃のロケット弾を放ちつつ戦艦に連絡。

 オスカーは攻撃を受けつつ、コンテナに空いた穴を触手で塞ぎ、そのまま水中に潜っていく。

 

「全く……やっと終わったか」

 

 水中へと逃げていったオスカーを見送ったアイナは張り詰めていた緊張を解し、両手に持っていた銃をホルスターにしまい込む。

 周囲は相変わらず騒がしい。オスカーは艦隊に任せ、特殊部隊の連中は密輸コンテナと『会社』の下っ端の確保に奔走している。

 E&S社への連絡は既に部下が済ましている為、アイナは迎えの船が来るまで暇を持て余す事になる。タバコに火をつけ、適当にブラつく。

 

 この後の米連は、密輸と魔族の襲撃を理由にE&S社の手の物を送り付け、『会社』を始めとしたシマバラのテリトリーを侵略していくことだろう。

 E&S社が目の敵にしている「フラニティ」との繋がりを暴く事が目当てだが、米連は強欲にシマバラの利益を喰らうつもりでる。

 まぁタカマガハラに帰還するアイナには関係のない話だが。

 

 水平線を見れば轟音と共に水柱が何度も上がる。恐らくは戦艦が蛸の化物(オスカー)を相手にしている頃だろう。

 それでもアイナは思う。あの戦艦一隻程度では、無尽蔵ともいえる再生力を殺しきる事は出来ないと。その癖に逃げ足は早く、諦めが悪い。

 

「……あんな変な化物は、もうごめんだ」

 

 不満を煙草の煙ごと吐き出す。早くタカマガハラに戻りたいと思える程、あのトンチンカンな連中との追いかけっこは面倒だった。

 

 

 

 【金瞳の二丁拳銃】アイナ=ウィンチェスターと【ノマドの化蛸】オスカー=ライマキー。この2名の再会は、この後一切なかった。

 

 

 

 ―完―

 




●本日の成果
・密輸品(火器弾薬類)
・イングリッド様の叱咤

 オスカーが死にそうな思いをして、無事に生還する事が出来ました。失敗したけど。

 一話の短編にしようとして詰め込んだ結果がこれだよ……。
 貰った原案は非常に濃かったのでそれを活かしたかったんですが、ダラダラと長引きそうだったのでこんな形で投稿させてもらいました。

 我楽娯兵様ごめんなさい、そしてありがとうございました!

 我楽娯兵様のハードボイルドな対魔忍小説「金瞳の二丁拳銃 アイナ」も是非読んでみてください!(露骨な宣伝)

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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駆除:三瓶はるか

●本日の予定
・魔界ワスプの駆除
・女王ワスプ及び巣の駆除

●登場する原作キャラ
・三瓶はるか(対魔忍R)
・蘇我紅羽(対魔忍HR)

~とある復刻ガチャにて~

「カード満杯になってきたし、勿体ないけどはるかちゃん素材にしちゃお」→ガチャチケではるかゲット

「あらら、スキルレベル上げれたのに残念。これも素材にしちゃえ」→翌日ガチャチケではるかゲット

 なんかやたらと出て来たので、いっそのこと登場させちゃえ(笑)
 しかし中々乗り気になれませんでした。しかもエロ無しだし(汗)


『地下シェルターに蔓延る魔界ワスプを駆除して欲しい』

 

『医療技術を施す前に突如として女王ワスプが覚醒、医院の地下シェルターに逃げ込まれてしまった。現在は地下通路が魔界ワスプどもで埋め尽くされてしまい、手出しができない状態だ。地下シェルターには貴重な材料や実験生物が保管されている為、毒ガスや爆破が使えん』

 

『ワスプ共がバリケードを突破する前に、女王ワスプ及びワスプの巣の破壊するのだ。オスカー、貴様の捕食性と再生能力を見込んでの作戦だ。貴様の所有奴隷のデータを確認した所、捜索に適した肉奴隷もいるらしいしな。シェルター内の備品を一切傷つけず、ワスプのみを駆除するのだ』

 

『なお、女王ワスプ暴走の際に対魔忍らしき姿も見かけたと報告があり、ワスプ共に交じって強襲する可能性もある。火炎放射器や弾薬等の援助もしておこう。イングリッド様は先の失態を気にしておられる。くれぐれも気を引き締める事だ』

 

 

―――

 

 オスカー=ライマキーにとって、魔界ワスプの駆除は渡りに船だった。

 

『むーしゃむーしゃ』

 

 地下シェルター通路を塞ぐように居座りながら、次々と襲い掛かる魔界ワスプを触手でまとめて捕らえ、花のように広がる牙だらけの口へ一気に放り込む。

 全長1mはくだらない魔界の蜂を数匹まとめて噛み砕き、バリバリと嫌な咀嚼音が響く。だがオスカーは足りないとばかりに再び触手を伸ばし、魔界ワスプを次々に捕まえる。

 

 先日の任務でかなり傷を負ったため、再生能力を補うべく無尽蔵に増える蜂を食いまくるオスカーであった。

 

「グ、グロテスクぅ……」

 

「ボスって食わず嫌いとか無ぇのかなぁ……」

 

 オスカーの背後はY字の分かれ道になっており、そこではオークボら精鋭オークと腹部が膨れたフィル=リードが少数の魔界ワスプに攻撃している。

 オークボがガトリングガンで蜂を寄せ付けず、近づいたらフィルのカラドボルグで一閃。いいコンビネーションだ。その他のオークは火炎放射器で焼き払っている。

 ちなみに何故フィルが居るかというと、妊婦は体を動かさないと逆に難産になるらしい上、彼女が暴れたいとワガママを言うから連れて来たのだ。

 ワスプの体液を振り払ったフィルが振り向けば、蛸が次々に蜂を喰らうというパニック映画みたいな光景が広がっている。怖い。

 

 ノマド管轄医院の地下シェルターは迷宮のように広く複雑な造りとなっており、オスカー・オークボ・フィルの3名が少しずつ下へと向かっている。

 表層では外に出さない為のバリゲードに食いつく魔界ワスプを、残った部下達が抑えている頃だ。オスカーが次々に食らっているとはいえ、女王を絶たなければワスプは更に増えるだろう。

 女王ワスプ捜索に人数を宛がいたい処だが、道中に点在する備品や倉庫を破壊するわけにはいかない為、オークボレベルの射撃センスもしくはフィルレベルの機動力が求められる。

 

 では他のイ・グー所属の肉奴隷はどうしているかというと……。

 

「おう月影の姐ちゃん、女王ワスプは本当にこの先に居るんだな? 迷路みてぇでオレらが何処にいんのかも解らねぇんだが」

 

『ああ。その先で間違いない。ついでに言えば、お前達の進路方向から見て右斜め方向から近づいている影もある。そいつの反応はワスプとは違う。気を付けてくれ』

 

 オークボの通信機から月影の声が聞こえる。月影及び萌花は、表で待機している武装車両内に居るらしい。

 

 萌花の異能により強化された月影は、地下深くに潜む魔族や魔粒子使いの存在を完全に把握、オスカーの濃ゆい気配を中心に女王ワスプへのナビゲートを担当している。

 電流装置付きの首輪を装着しているとはいえ、今では抵抗の素振りも嘘偽りも無くオスカー達のサポートに宛がっている。彼女の背後にいる萌花もやる気満々だ。

 

「そうけぇ。こんな広くて少人数じゃボスとフィルが居ても心細いんだ。あんたの邪眼が頼りですぜ」

 

『任せろ。どうせ私は対魔忍としては死んだ身だ。せめて報酬分の働きはするさ』

 

 ワスプとは違う反応には気にかかるが、女王ワスプの大体の場所さえ解れば良し。オークボは通信を切り、ワスプの勢いが衰えてきたのを確認する。

 フィルとオークボの前にはワスプの死屍累々が、オスカーの前にはワスプが恐れて壁に張り付いている様子が見える。

 

「ボスー! 月影の姐ちゃんの話じゃこの下で間違いないそうです! それと、ワスプたぁ違う反応がこっちに近づいてるってことでさぁ!」

 

『了解。こちらも大体片付きましたよー』

 

「オークボさん、私たちも行こっ」

 

「おう」

 

「俺らも居るんだけどなぁ……」

 

「戦う妊婦ってエロいよな」

 

 フィルに促されたオークボは、ずるずると移動を開始するオスカーに続く。忘れがちだが少数の精鋭オークらもいます。

 

 シェルターと倉庫を兼ね揃えている直径4mの地下トンネルの至る所には収納扉や檻があり、そこには医療備品や謎の生物が数多く保管されている。

 幸いにもそれらはガトリングガンに撃たれても傷1つつかない程に頑丈な上、ワスプ達の興味を示す事は無い。

 強いて言えば強化ガラスで包まれた培養液漬けの何かが気になる処だが……そこはノマドだからと諦めた方が良い。

 

 とはいえ、オスカーの巨体がギリギリ収まっている以上、迂闊に暴れようものなら壁ごと倉庫を破壊しかねないので注意する必要がある―――オスカーが。

 

『うう、狭い場所ってこんなにもやりづらいのですね……』

 

「まぁ我慢してくだせぇボス」

 

「ボスは頼りになるからね~」

 

 道中襲い掛かる無謀なワスプをムシャムシャしながらオスカーは前進。オスカーを盾にしながら食べ残しを迎撃するオークボとフィルは呑気な物である。

 実際、依頼主も言っていたようにオスカーの捕食性と壁役(タンク)はワスプの大軍とは相性が良かった。無尽蔵に増えるワスプもオスカーの食欲も大概な物だが。

 

『しかし月影の言う通り、この先で間違いないみたいですね。ワスプ共が密集していますよ』

 

「早くお仕事終わらせよ!」

 

「おいフィル気ぃ引き締めろ! オメェ仮にも妊婦だっての忘れてねぇかぁ?」

 

 徐々に数を増していくワスプを片っ端から食うか叩き落としながら前進、女王が居るであろう巣を目指す。

 進んで行く先には大きな扉が待ち構えており、その隙間から次々とワスプが這い出てくる。どうやら女王ワスプはあの扉の向こうに居るらしい。

 オークボは何も言わずに前に出る。オスカーの触手が襲い掛かるワスプを打ち払うのを確認してから、オークボはガトリングガンから支給された火炎放射器に切り替える。

 

 トリガーを引けば爆発するようにして炎が噴射、群がっていたワスプを火の海に変えた。

 やがて炎が収まれば、そこは黒焦げになったワスプ達が痙攣しながら地面に倒れている。扉も焦げてはいるがそれだけだ。

 

「月影さん、女王蜂はこの中かな?」

 

『間違いない。とてつもない蜂の魔素に加え、濃厚な魔素を感じる……依頼主から話がある、代わるぞ』

 

「じゃあコッチもボスに代わるね……ボス、依頼主が出るって」

 

 続けざまに扉の隙間から這い出てくる蜂を焼き払うオークボの後ろでフィルが連絡を取る。

 月影からこの医院の関係者に代わると聞いたフィルは通信機をオスカーに手渡す。野太い触手が器用に巻き付き、通信機を近づける。

 

『オスカーです。どうなさいました?』

 

『医院長だ。そこの牝奴隷の情報とマップを確認したが……拙い事に、その部屋は魔界生物の実験室だ。様々な魔界生物が生きたまま保管されている』

 

 依頼主でもある医院長の連絡にオスカーは『あちゃー』と額(?)に触手の先端を押し付ける。医院長も察したらしく、申し訳なさそうに話を進める。

 

『檻や強化ガラスで隔ててあるから魔界ワスプ共に襲われる事は無いだろうが、万が一もありえる。幸いにも部屋は広いから多少暴れても構わないが、くれぐれも実験生物に危害を加えるな』

 

『難しい事言いますねぇ……』

 

 暴れる許可は得られたものの破壊はするなという無茶振り。必要な事を言い終えた医院長は通信を切り、オスカーは溜息を零す。

 

『仕方ありません……私が速攻で入って女王ワスプをへし折りますので、オークボとフィルは待機、火炎放射器で出入口を塞ぎなさい』

 

「合点! お気をつけなすってぇ!」

 

「了解! 頑張るよ!」

 

 オークボとフィルが良い返事をすると、オークボは火炎放射を止める。その隙にオスカーは開きかけの扉に触手を伸ばし、力ずくでこじ開け、水が雪崩れ込むように扉の狭い入り口へ入り込む。

 

 

 

―――

 

 実験室に潜り込んだオスカーを出迎えたのは、部屋を圧迫する程の魔界ワスプの群れと、部屋の奥に佇む女王ワスプだった。

 女王ワスプの背後には巣らしきものがあるが、オスカーは気にせず女王ワスプに向けて突進。群がるワスプを数多の触手で払いながら、女王に肉薄する!

 

『さっさと食われろぉ!』

 

 トラック並の巨体を持つオスカーと女王ワスプが取っ組み合う。

 足の数が多いとはいえコントロールには限度がある為、魔界ワスプの薙ぎ払いより女王への締め付けにリソースを割こうとする。

 

 しかし、女王へ向けて伸ばした触手が突如として輪切りにされる。

 

『あいっだ!』

 

 突如として数本の触手が一度に斬られた事に驚愕するオスカー。その間にも女王ワスプはオスカーにのしかかろうとし、魔界ワスプが群がってくる。

 しかも先ほどの斬撃が次々とオスカーに襲い掛かってくるではないか。その正体を探るべく幾つか目玉を生やして周囲を見渡すと、その元凶が見つかった。

 

 そこに居たのはタイツ姿の女忍者……対魔忍だった。オスカーの触手の範囲外に佇んでおり、どういう訳か魔界ワスプに襲われる気配がない。

 長い黒髪を後ろに留め、武者が付けるような小柄な手甲と肩当を装備した彼女は、次々と手を振ってはオスカーの身体を刻んでいく。

 

(手を振るう度に私に傷を……風遁って奴ですか? というかなんでワスプ共に襲われないんですか彼女!?)

 

 女王ワスプと魔界ワスプの対処に追われているが、触手を斬り裂かれるのは厄介だ。よって魔界スワプを先に処理すべく、女王ワスプに伸し掛かってから触手を伸ばす。

 地を這うようにして対魔忍に伸びていくが、彼女が放つ風の手裏剣は際限がないのか、次々と迫ってくる触手を斬り裂いていく。

 だが数で言えばオスカーの触手が上。魔界ワスプが体に群がれ咬まれたり毒針で攻撃されても怯まず(魔界ワスプの毒程度なら効かない)、触手を伸ばす。

 

 迫りくる触手の大群から距離を取りつつ風の手裏剣を放つ対魔忍。その間にもオスカーの下敷きになっている女王ワスプが抵抗する。

 オスカーは蛸の腹を口のようにパックリと開き、女王ワスプに噛みつく。口内に無尽蔵に生える牙が女王ワスプの外殻に突き刺さり、そのまま女王の胴体と頭部ごと噛み砕いた。

 魔界ワスプ達の援護も虚しく、女王ワスプの断末魔が轟き緑色の体液が噴き出す。痙攣する腹と足を残し、オスカーの巨大な口が咀嚼する。

 

『さぁて、これで残すは巣の排除と……貴女を捕らえて情報を吐き出すとしましょう! どうせ対魔忍の仕業でしょうし!』

 

 女王ワスプが逃げ出した原因は、恐らく風手裏剣を放ち逃げ続ける対魔忍の仕業だろう。報復のように巣に残っていたワスプ達が群がるが、それを触手で打ち払いつつ、対魔忍に狙いを定める。

 対魔忍は舌打ちするが、それもワスプの羽音で掻き消される。体に振りかけた女王ワスプのフェロモンの効き目の事もあるし撤退したいが、逃げる先までもが触手に遮られる。

 

 オスカーは逃がしはしないとワスプを喰らいつつ対魔忍の前に壁のように聳え立つ。

 

 

 

 そんな時だ。

 

 

 

 天井の換気扇が突如として破壊され、そこから何かが飛び出てきた。

 

 

 

 

 飛び出てきた人物―――蘇我紅羽の握る毒刃が、オスカーの頭頂部に突き刺さる。




因みにオークボ達は出入口の前に陣取りワスプ達を迎撃中。

蘇我・三瓶のダブル対魔忍、そして用いた毒刃がオスカーに襲い掛かる。

次回に続きます。


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鹵獲:三瓶はるか

前回の決戦アリーナイベ「魔笛と増える対魔忍」ガチャで【サマービーチ】仮面の対魔忍が。
今回の決戦アリーナイベ「純情妄想ウェディング」ガチャで【忌まわしき記憶】水城不知火が。

それぞれ当たってもーた。何この幸運怖い(滝汗)
とりあえずこの喜びと謎の責任感で更新頑張ってみました。

暴力行為・リョナ・馬姦要素があります。苦手な方はご注意ください。


 魔界の生物や生態系は人間界の常識が通用しない。それは魔族を相手にする対魔忍または米連にとって、最も忘れてはならない常識だ。

 魑魅魍魎たる魔族の情報は常に最新の物に整え、様々な実験や実戦を繰り返し、それを膨大な知識として保管しておく。

 

 そんな魔族の大半は、人間界の生物からは考えられない程の自然治癒能力を持つ。その中でも抜きん出た物は「再生能力」と言われており、魔族の多くはこの能力を備えている。

 魔族といえば炎や怪力など高い攻撃力を持つ怪物を想像できるが、そんな攻撃力を掻い潜って生き延びる為に生命力も必要としているからだ。

 

 対魔忍はその再生能力に対しても対処を怠らない。高い攻撃力で捻じ伏せるのも良いが、オーソドックスなのは絡め手である「毒」だろう。

 再生能力持ちには毒への耐性や無効化、中には毒を凌駕する再生や有毒性質備えている事も多い為、対魔忍は特別な毒を調合している。

 

 それは内側から細胞を破壊させるのではなく神経に作用させる―――激痛を与えるだけの毒だ。

 

『もぎゃああぁぁぁ痒ぅぅぅ!』

 

 蘇我紅羽が突き刺した刀から痛みにも似た痒みがオスカーの体中を蝕んでいく。頭頂部から瞬時にして全身に行きわたり、体が勝手に暴れだす。

 くしゃみ・涙・痒みが止まらず全身を全ての触手で搔き乱す……人間で例えるなら重度の花粉症に苛まれるような感覚がオスカーに襲い掛かっているのだ。

 大暴れするオスカーから飛び降りた紅羽は、強烈なアレルギー反応を引き起こしたのを見てほくそ笑む。

 

「毒が効いたわ、次に移る!」

 

「は、はい!」

 

 彼女の目的は毒殺ではなく毒による混乱。紅羽は敵がアレルギー耐性を生み出す前に事を成すべく三瓶はるかに号令を送り、がむしゃらに襲い掛かるオスカーを翻弄する。

 女王ワスプのフェロモンが切れかかっている三瓶はるかは即座に実験室の壁際まで走り、懐からカードキーを取り出す。この施設の職員から強奪したものだ。

 カードキーを壁付の機器に読み込み、強奪の際に恐喝して聞いたパスワードを入力。すると緊急用のボタンが現れ、それを躊躇なく押す。

 

 鳴り響く警告音。パトランプで赤く染まる室内。実験動物を閉じ込める檻に防護シャッターが降りる。

 

 ワスプ達も戸惑う中、天井から円形の壁が伸びてきた。三瓶はるかが押したのは緊急用隔壁のボタンだったのだ。

 これでオスカーを閉じ込める算段なのだろう。しかし思っていたよりもゆっくりとした速度で降りてくる為、紅羽は迂闊に逃げ出せない。

 

『この、あだだだ、待て、待てこのっ! どーにかしてぇぇぇ!』

 

「ああもう、化物のラブコールはお断りだよっ!」

 

 体中の痒みと痛み、ついでに止めどなく零れてくる涙を止めて欲しいと紅羽に狙いを定め続ける。

 こんな触手の化物に襲われる側は溜まった物ではないが、警報へ意識を向けない為にも紅羽は俊敏に動き続ける。五感を術によって極めた紅羽にとっては容易い。

 

(だけどまだだ……まだ……)

 

 触手の網を潜り抜け、隔壁が閉じるギリギリを見極める。はるかが急かすが紅羽は、聴覚と触感でオスカーを、死角と聴覚で隔壁を見張る。

 

(―――今っ!)

 

 人がギリギリ滑り込んで入れるか解らぬ程の隙間。そこ目掛けて紅羽は滑り込む!

 

『逃がすかぁぁぁっ!』

 

 オスカーは滑り込む紅羽に向けて触手を伸ばし行き先を塞ぐ。それを阻止すべく三瓶が風手裏剣を放つも、壁のように太い触手には浅い傷しかつけれない。

 紅羽は持てる全ての感覚……それこそ第六感ですら総動員させて触手の壁をすり抜ける。背面飛び・スライディング・スピン……触手の僅かな隙間を潜り抜ける!

 

 ―――ガコォンッ

 

「――――セーッフ!!」

 

 紅羽はゴロゴロと転がり、隔壁を抜けたと解った直後に起き上がりガッツポーズ!三瓶はるかも大喜びだ!

 分厚い隔壁の奥からオスカーの叫びが僅かに聞こえ、ぶつ切りにされた触手の先端がビチビチと跳ねる。衝突音が響き部屋全体が振動するも隔壁はびくともしない。

 

「はっは、ざまぁないね蛸坊主!」

 

 殺したわけではないが、それでもしてやったりと言わんばかりに笑みを浮かべ、隔壁の向こう側に居るであろうオスカーに向けて中指を立てる紅羽。

 三瓶はるかは最後の仕上げとばかりにパネルに向けて蹴りを放つ。対魔忍の鍛えられた足は機器を簡単に破壊し、バチバチと火花が散る。

 

「パネルの破壊完了です紅羽先輩!」

 

「よぉっし! 早くここから脱出よ!」

 

 そういって排気ダクトへ逃げ込もうとする2人だが……。

 

 

「突入ー!」

 

 

 直後に響く破壊音。巨大な金槌を抱えた鬼族2名による正面突破からの、大勢の鬼族達による突入。

 

(ちっ、撒けなかった(・・・・・・)か!)

 

 唐突にして想定外の乱入者に、経験の浅い三瓶はるかは驚いてしまい、紅羽は構わないとばかりに先にダクトへ入り込む。

 遅れてはるかもダクトに入ろうとするが、彼女の下に鎖が伸び、両手両足に枷が嵌められてしまった。

 

「な、なにこれっ!?」

 

 二度目の驚愕と疑問、そして焦燥感が彼女を苛む。ダクトに逃げ込もうとするも、四肢を拘束する枷から伸びる鎖がそれを許さない。

 ジャラジャラと伸びきった鎖に抗うはるかだが、その抵抗も虚しく引きずり込まれていく。その先に居たのは……。

 

「申し訳ありませんご主人様……1人取り逃がしてしまいました」

 

「この鈍間が……まぁいい、1人捕らえたから勘弁してやる」

 

 鬼族の女ニミエと、青黒い外殻を持った速疾鬼であった。

 

 

 

―――

 

 魔界ワスプの駆除が終わり、ノマドの関連者がオスカーの居る実験室に足を運んだ頃。

 

「……駄目だ、ここまで破壊されては隔壁を操作できん。早急に直すにしても一週間は掛かるな」

 

「ぎゃははは! ざまぁねぇなオスカー!」

 

『そんなに笑わないでくださいよベルグレンド卿……』

 

 青黒い速疾鬼ことベルグレンド卿はゲラゲラと笑い、スピーカーからオスカーの苦笑いが響く。

 

 オスカー達イ・グーの競争相手であるベルグレンドがこの場に駆け付けたのは、彼の上司である朧の指示であった。

 女王ワスプを逃したのは対魔忍が関連しているとして、その対魔忍の捕獲、ひいてはイ・グーの仕事を横取りするよう命じられて此処にいる。

 オスカーが女王ワスプと対魔忍を相手している内にベルグレンドら鬼族が突入、ついでに恩を着せようとオークボ達を援護しつつ、美味しい所を掻っ攫って行ったというわけだ。

 

『対魔忍が1人でも捕まったのなら良かったですよ。女王ワスプは駆除できましたし、これで一段落ですかね?』

 

 痒みが収まったオスカーの口調はとても穏やかだ。よほど酷い痒みだったのか、解放されてスッキリしたらしい。

 因みに彼の背後には女王のワスプの残骸と、無数のワスプの羽根が散らばっている……軽くゲップした様子からして、軽いおやつ感覚で食らったのだろうか。

 

「……少しは悔しがれよ! なんで納得してやがんだ!」

 

『私は女王ワスプの駆除、そちらは対魔忍の捕縛。どちらも達成できて一件落着じゃないですか』

 

「閉じ込められてんじゃねぇか」

 

『んー、暫くは部下をアネモネ嬢に預ければいいかなーって。痒みも収まったし』

 

「おめぇ本当になんなんだよ……」

 

 同業者とは違った穏やかな口調に、疑惑を通り越して馬鹿を見るような目でスピーカーを見るベルグレンド。きっとオスカーは間抜けな顔してんだろうなぁと思いながら。

 イ・グーを敵視している自分を前に、今後の組織の行動を筒抜けにするとか……ベルグレンドのオスカーへの印象が少し変わった瞬間である。

 

『……ところで、何やら後ろでは楽しそうなことしているようですね?』

 

「おお、折角の上玉の女だからな。朧様に捧げる前に遊んどこうと思ってな」

 

 ベルグレンドは小さく笑い声を漏らしながら後ろを振り向く―――そこでは淫らな宴が始まっていた。

 

「あひ、ひやぁ、ひやぁぁぁっ! もう、もう殺ひてぇぇっ!」

 

「残念だが主殿の命なのでな」

 

「ほれ、ほれ! 我らのマラを喰らうが良い!」

 

 スーツをズダボロにされ、暴行を受けたのか痣だらけな裸体を晒している三瓶はるかが泣き叫ぶ。

 自身の倍近くある赤鬼と青鬼に抱きかかえられ、血と愛液が滴る膣口とローションで濡れた尻穴を剛直で貫かれているからだ。

 巨乳は赤鬼の逞しい胸板に押しつぶされ、二匹の鬼が腰を振る度に持ち上げられた両足と頭がが大きく揺れる。

 

 碌に馴らさず無理やり肉棒を挿入された為、彼女には痛みと屈辱でしかない。プライドの高い彼女が殺害を希望するのも無理はなかった。

 

「おうおう、羨ましいこって」

 

「んだなぁ。だけんどマンコとケツマンコを碌に馴らさねぇなんて勿体ないべ」

 

「うわぁぁ痛そう……」

 

 快楽調教を受けて来たフィルにはショッキングな凌辱場面だったらしく、はるかの泣き顔と悲鳴に思わず内股になってしまう。

 そんなフィルを軽く笑いつつ、オークボ達は三瓶はるかの凌辱を鑑賞している。ベルグレンドの圧力もあるが、オークボ達は自ら身を引いたのだ。

 

「うおぉ、イクぞ……!」

 

「中に出す……たんと受け取れぇっ!」

 

「やめへやめてぇぇぇっ! んきゃあぁぁぁっ!」

 

 ―ビュクッ! ビュルルッ! ビュククッ!

 

 彼女の体重に任せて下へ落とし鬼2人が腰を突き上げる事で、剛直は最深部で射精を行う。溜まっていたのか精液の量は大きく、ゆっくりとはるかの腹部が膨らんでいく。

 処女を奪われた処か中出しまでさせられた事実に彼女は放心状態となり、目からは涙、だらしなく開けた口からは唾液が、肉棒が抜かれた二穴からは赤と白の液体が零れ落ちた。

 

「ばひひひん……次は俺だな」

 

 鼻息を荒くして現れたのはベルグレンドの手下である馬漢だ。馬頭の魔人は下半身の布地を脱ぎ去っており、馬にも劣らぬ剛直を見せつけている。

 

「え、うそ……嘘と言ってよ! そんなの入るわけ、いやああぁぁぁぁぁぁ!」

 

 三瓶はるかは嘘だ嘘だと泣き叫ぶが、これからする事を査定するかのように鬼族2人が彼女を押さえつける。赤鬼が彼女の上半身を地面に押し付け、青鬼が血と精液で濡れた股間を持ち上げ固定する。

 両手両足に嵌められたニミエの枷と鬼族2人の怪力になすすべなく、しかし無駄な抵抗を見せるはるか。だが馬漢は嘲笑うように鼻息を荒げ、人間相手には向かない馬ペニスを秘裂に押し当て……。

 

 

―――

 

『あ¨あ¨あぁぁぁーーーっ!! ひぎゃああぁぁぁぁーーーっ!!』

 

 うわああ、スピーカー越しに女の子の酷い悲鳴が聞こえてくる。壁の向こう側では馬姦されてんだろうなー、あのポニテの対魔忍。

 見たかったなぁ馬姦。オーク姦も好きだけど、実は私は獣姦を眺めるのも好きなんですよ。薬使ってマンコ緩くしているんだろうけど、それでも死にそうな声してますね。

 

 うん、やっぱり作りたいですね人間牧場。今度ベルグレンド卿に金握らせて情報分けてもらおうかな。

 

 それにしても、人間形態になって魔界ワスプを食い終わったとはいえ、ここは狭い。いや広いんですけど、やけに殺風景で私は好きじゃないなぁ。密閉されているし。

 こんな所に一週間も閉じ込められるとか……女王ワスプの残骸があるから食料には困らないでしょうけど、それでも憂鬱です。あー、萌花の手料理が食べたい。

 

 これも全てあの対魔忍……蘇我紅羽のせいですよ、全く。

 

 ―――蘇我紅羽。この世界に生まれた直後に襲い掛かってきた初めての敵。初めての対魔忍。初めての危機。

 

 まさか彼女が私を閉じ込めるなんて。まさか彼女があんな毒を使うだなんて。まさか……また私を殺しに来るなんて。

 再生能力があるからって忘れていた。強くなったからって侮ってた。身体能力が高いだけの対魔忍だと思ってしまった。

 

「……くふ、くふふふふ」

 

 けど彼女は私に挑んで来てくれた。私を敵と見ていた。私はやっぱり魔族で人外なんだ。

 

 なんだか嬉しい。けどイライラする。絶対に捕まえて自分好みに調教してやる。家畜にしてやる。人間牧場で飼育してやる。

 

 なんで彼女に固執しているのか解らない。初めての敵だから? あんな毒を喰らったから? 勝手にライバル認定しているから?

 

 どうでもいいや。彼女は殺さないって今決めた。私が決めた。私だけの、私だけが狙っていい獲物だ。

 

「あははははははっ」

 

 ああ、楽しみだ。楽しみだ。見た目子供っぽいのに、中身まで子供に戻った気分だ。

 

 

 

 東京キングダムの明確な楽しみが1つ増えた。今日はとても良い日だ。今日は記念すべき日だ。愛すべき敵が見つかったのだから!

 

 

「はっぴーばーすでぇぇぇぇ!」

 

 

 待っていてください、そして生き延びてください蘇我紅羽! 私が、オスカー=ライマキーが、全身全霊全組織力を持って貴女を捕らえます!

 

 

 

 

『何笑ってんだキショいな』

 

「キショいは酷いですよベルグレンド卿」




●本日の成果
・依頼達成(女王ワスプ及び巣の駆除)
・三瓶はるか捕獲(ベルグレンドが)

 オスカー、倒し甲斐のある敵を見つける(エドウィンがアサギに執着するレベルで)
 一週間は隔壁内で過ごしますが、その間はカットし次回には普通に脱出しています。

~オマケ~

 ドッゴンッ! バッゴンッ!

「待っていろオスカー! このような壁など、我が拳で叩き壊してやるからな!」

「オスカーなんなんだこの鬼神乙女はぁぁぁ!? どうにか止めてくれ施設が壊れるぅぅぅ!」

『ブリュンヒルドさんステイ! ステイプリーズ!』

 次回、人間牧場見学・蘇我紅羽探し・オーク兵募集など、情報収集メインに東京キングダムを練り歩く予定。
 後、活動報告にてアンケートを実施してみます。そちらも良ければご覧ください。


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散策:キシリア=オズワルド

●本日の予定
・蜘蛛姫アネモネとセックス
・ベルグレンド陣に訪問
・人間牧場見学
・カオスアリーナ観戦
・鬼神乙女組に訪問

●登場する原作キャラ
・蜘蛛姫アネモネ(魔族HR)
・キシリア=オズワルド(魔族HR)
・三瓶はるか(対魔忍R)
・シャルロッテ=ウェンバー(米連R)
・ミリアム(魔族R)
・A-66ルーナ(米連SR)

興が乗ると此処まで短期間にタップリ書けるもなのだなぁと思いました。書ききれなかったのが悔しい。
活動報告のアンケ、短期間に色々頂けました。ありがとうございます(ペコリ)

触手・虐待・暴行・搾乳及び搾精・家畜化要素があります。ご注意ください。


「んふふ……ん……んぅっ♪」

 

 蜘蛛姫アネモネは腰を落とし、その小さくも柔らかな膣口に肉棒を飲み込ませる。愛液で濡れた膣内にズプズプと唾液まみれの肉棒が捩じり込まれ、僅かな苦痛と大きな充実感を得る。

 大人顔負けの剛直は凄まじいまでの熱と硬さを帯びており、アネモネが腰を上下する度にカウパー液がとめどなく流れ、ビクビクと気持ち良さげに脈動している。

 剛直の主であるオスカーは社長椅子に腰かけたまま動かず、アネモネの好きなようにさせている。安定感のある椅子はアネモネが蹲踞で立っても微動だにしない。

 

「あんっ、あ、あきゅ……ふふふ……我の足コキでたっぷり出たというに、まだこんなにカチコチとはのぉ……溜まっておったのじゃな♪」

 

「何せ10日近く閉じ込められて、蛋白質(ワスプ)オンリーで食いつなげてきましたからね……」

 

 オスカーがあの隔壁から出られたのはつい先日の事だ。体を清め腹を満たし、翌日には完全復活を遂げた。

 

 オークを始めとした様々な身内がオスカーの復活に悦んだが、誰よりも先に駆け寄ったのがこのアネモネだったのだ。次点でブリュンヒルド。

 溜まりに溜まった欲望(ザーメン)をアネモネで処理したいと願い出て、濃厚な精気を得ようとアネモネが了承。今のイチャラブセックスに至る。

 

「ほれ、一本だけでは物足りないぞ? 触手ペニスを……そうさな、三本ほど寄越すのじゃ」

 

「ではお言葉に甘えて……」

 

 お互いに裸なので、オスカーは両肩から肉棒をそのまま伸ばしたかのような触手を伸ばし、アネモネの前に回り込んで三つの亀頭を並ばせる。

 

「くふふ……まるで輪姦じゃな……はぁむっ。れろっ、れろれろれろぉ♪」

 

 2本の触手を両手それぞれで握り、扱きつつ三本の肉棒触手を一気に頬張り、ベロベロと乱雑に舌を絡める。

 腰のピストン運動は徐々に早まり、それに合わせるようにして手コキを早める。だが口に加えている肉棒触手だけは丹念に舐め、ディープスロートもスローペースで行っている。

 

「ほぶっ、んぼっ……んっ、んっ、んんっ♪」

 

 徐々に早まる腰使いに首使い。先走りでも濃厚な精の気配に敏感になり、何よりも久方ぶりのオスカーの肉棒だからか無意識に貪りたくなっているようだ。

 柔らかく肉付きの少ない尻肉と腰が打ち合い、先走り汁で濡れた手で扱く肉棒触手が脈打ち、唾液であふれた口が肉棒触手を喉の奥まで咥えこむ。

 

「くぁ……で、出るっ! くぅぅっ!」

 

 そんな激しいピストン運動3種類をいっぺんに味わう側はたまらない。股間と触手の計4本のペニスから濃厚な精液がアネモネに注ぎ込まれる。

 

「んーっ! んぶ……んんん……ごきゅっ……んぐ……♪」

 

 手で扱いていた肉棒触手から放たれるザーメンを白い髪と肌に浴びせられ、狭い膣口と口内に粘度の高いザーメンが雪崩れ込む。

 それをアネモネは甘んじて受け止め、腹部と頬を膨らませる。口内に至っては、濃厚過ぎて流し込みづらいはずの精液を躊躇なく喉へ流し込んでいった。

 

「ん、んー……ぷぁっ♪ はぁぁぁ……こってりザーメン……♪」

 

 惚けた表情を浮かべるアネモネだが、ここで変化が起こる……顔面や髪に降り注いでいたはずの精液が瞬く間に溶け込み、跡形も無く消えたのだ。

 オスカーも腰を軽く突き上げ射精感を味わっていたが、少しつらそうな声を上げる。アネモネのエナジードレインが働き、股間の肉棒から精気を吸い取られているからだ。

 

「オスカーの生命力は本当に底なしじゃのぉ……まだまだ味わいたいが、次があるのじゃったな?」

 

「ええ……この後はブリュンヒルドさんに会って、そのついでに東京キングダムを回ろうと思いまして」

 

 ずるり、とカウパー液と愛液しか残っていない膣口から堅いままのペニスを引き抜く。お互い名残惜しそうだが、今後の予定を考えての打ち止めだ。

 

 オスカーは閉じ込められた10日間、今後の組織の方針や自分の欲求を整理してきた。その為に回る施設は頭の中に定まっている。

 

「アネモネ嬢、よければご一緒にデートでもどうです?」

 

「そうしたいのは山々じゃが、組織のトップが2人とも出かけるのは拙い。ここ10日間で色々な連中から狙われたのじゃぞ?」

 

 アネモネはこの10日間、イ・グーのボスが居ないからと威力偵察にきたチンピラや対魔忍、米連のテロリストなどの対処に忙しかった。

 オスカーにもその話はしたはずなのに、相変わらず緩い奴じゃ、と彼の頭にデコピンを喰らわせる。めっさ痛い。

 

「護衛にキシリアの奴を連れて行くが良い。アヤツも鬼神乙女に用があるらしいしの」

 

「あい」

 

 さっさと着換えるアネモネを前に社長椅子の上で正座するオスカー。イ・グーはかかあ天下のようです。

 

「して、最初は何処に行くつもりじゃ?」

 

「まずはですね……」

 

 

 

―――

 

「ライバル業者の俺の下に来るとか、馬鹿だろテメェ」

 

「そうはおっしゃらず」

 

 イ・グーを敵認定しているはずのベルグレンドは、向かい側のソファに腰掛けるオスカーの屈託のない微笑みを見て眉間に手を添える。コイツ馬鹿だと。

 

 ここは東京キングダム内にあるベルグレンドの館、その客間だ。自らの財力を示すように豪華な、それでいて調和や芸術を感じさせる見事な装飾や芸術品が多く飾られている。

 至る処に手下の鬼族が配置され、客間のソファやテーブル、照明や絵画など、どれもこれもがベルグレンドの高い財力を示し、それでいて成金趣味と思わせない絶妙なバランスだった。

 

 そんな屋敷内を子供の用に驚いたり感嘆したりしているオスカーに呆れつつ、ベルグレンドはジロリとオスカーの背後を睨む。

 

「しかもキシリアまで連れてきやがって。俺への当てつけか? えぇ?」

 

「私は只の護衛だ。気にするなベルグレンド卿」

 

 ベルグレンドとその傍らに立つ鬼族の女ニミエの鋭い眼光にも怯む事無く、平然と言い返すのは褐色肌の女傭兵キシリア=オズワルドだった。

 キシリアは金に物を言わせ傭兵を募らせるベルグレンドが最も当てにしていた傭兵だ。今では募集に応じなくなった彼女を連れてきたことに、ベルグレンドは腹を立てる。

 

「こんな阿呆の雇い主に従うなんざ、【疾風】のキシリアも落ちたもんだな」

 

「金払いは確かに貴殿の方が良いが、私への配慮や戦闘に関しては彼の方が上なのだ。道中にも悪くない奴らを斬れたしな」

 

 丸腰のショタ魔族と聞けば襲い掛かるゴロツキや賞金稼ぎは多く、キシリアは此処までの道中に何度も斬り伏せて来たものだ。表情もどこか満足気である。

 キシリアの気まぐれや戦闘狂に振り回されたベルグレンドは満足げな彼女を見て舌打ちし、どかっとテーブルに足を載せてオスカーを睨みつける。

 

「で、俺様に何を頼みたいってんだ」

 

「朧様の管轄では人間牧場やカオスアリーナが盛んだと聞きまして、是非ともベルグレンド卿オススメの場所を教えて頂ければと……」

 

 ふてぶてしいベルグレンドに対してオスカーは頭を下げ、懐から取り出した物をテーブルに置く―――それは掌サイズの金塊だった。

 推薦状の手付金にしては結構な額である……ベルグレンドは顎でニミエに指示を送り、ニミエはいそいそとテーブルの金塊を取ってベルグレンドに捧げる。

 

「……純金製か、悪くねぇな。良いだろう。テメェの馬鹿さ加減と金塊に免じて、人間牧場の紹介状とカオスアリーナのチケットを恵んでやるよ」

 

「ありがとうございますベルグレンド卿―――今後暫くの仕事の取り分は、貴方に譲れるものは譲りますよ」

 

「……けっ、余裕ぶりやがって。ちっぽけたぁ言え金塊を差し出しといて軽いはずねぇだろうが」

 

「私は貴方と仲良くなりたいんですがねぇ」

 

「言ってろ」

 

 鼻(?)を鳴らすベルグレンド。相変わらず穏やかなオスカー。とりあえずは協定は結ばれたようだ。

 要件が済んだならさっさと帰れと手を振ってきたのでオスカーが立ち上がり、一礼してから部屋を出ようとするが……。

 

 ―バタンッ

 

「あぐ、はひ、ひぃ、ひ……ひぃっ!?」

 

 扉を押しのけて現れたのは、後ろ手に枷を嵌められた全裸の対魔忍……三瓶はるかだった。飛び込むように倒れ、起き上がろうとしたところで目の前に居る存在に気づき、顔を蒼褪める。

 暴行でも受けたのか鞭や打撲の痕を柔らかな肌全てに刻まれており、疲れているのかズルズルと床を這い蹲りながら部屋の隅に逃げようとしていた。

 

「失礼いたすベルグレンド卿!」

 

「牝豚4号を逃がしてしまい申し訳なく!」

 

 ドカドカと上がり込んだのは傭兵の赤鬼と青鬼。ベルグレンドは事情を察したのか、ガタガタと部屋の隅に縮こまる三瓶はるかこと牝豚4号を睨みつける。

 

「ひいぃぃぃ! 許してください許してください許してください! もう痛めつけないでくださいお願いします助けてくださいぃぃぃ!」

 

 追い詰められたと察したのか、三瓶はるかはその場で土下座。プライドもひったくれもなく鼻水と涙を垂らし、懸命に豪華な絨毯へ額を擦りつける。

 オスカーとキシリアが目を点にしている中、ベルグレンド卿は徐にソファから立ち上がって歩き、頭を床に擦りつける彼女の後頭部を踏みつけた。

 

「牝豚4号……テメェ性懲りもなく逃げやがって、反省も学習もしねぇのなぁ、あぁん!? しかも絨毯汚しやがって!」

 

「ひぃぃぃごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

 

 何度も足蹴にされ、まるで子供のように泣き叫び、狂ったように「ごめんなさい」を連呼する元対魔忍。

 美女と言っても差し支えない彼女の無様な姿を見たキシリアは同情し、オスカーは軽く欲情してしまった。

 

「おい赤の4番……確か今日の牝豚4号の世話当番はお前だったよな……逃がした罰だ、支度しろ」

 

「承知」

 

「支度ってなんのです?」

 

 しょぼくれている赤鬼こと赤の4番を他所に、オスカーは興味深そうにベルグレンドに近寄る。

 グリグリと牝豚4号の頭を踏みつけながら、オスカーを見た後、何故かニミエを見る……すると彼女は期待の籠った眼でベルグレンドを見るではないか。

 

 

「この牝豚4号を……肉盾の刑に処すのさ。お前も見てけよ」

 

 

 ベルグレンドの告げる見せしめ(・・・・)を聞いた途端、牝豚4号は過呼吸で震えあがった。

 

 

 

―――

 

「どらぁっ!」

 

 ―バシィンッ!

 

「あぎゃああぁーーーー!」

 

「なんのぉっ!」

 

 ―どがっ!

 

「おご、ごえぇぇっ!」

 

 野郎の怒声が、痛々しい打撃音が、そして女の痛々しい悲鳴が「力と金」と掲げられた道場に木霊する。

 鬼族の傭兵数名はじっと観戦し、彼らに見張られている3名の全裸の女達はガタガタと震えあがり身を寄せ合っている。その中には元米連所属の女戦士、シャルロッテ=ウェンバーの姿もあった。

 壁に寄りかかったキシリアは嫌な物を見るような目で、オスカーは物珍しい物を見る目で見つめている。

 

 道場の真ん中で対峙しているのは、竹刀を両手で持つ青黒い速疾鬼と、先端に布を巻き付けた長い棒を持った赤鬼だ。片方は刀、片方は長刀を模造して稽古している。

 

 異様なのは彼らを纏う防具……両腕と両足を鬼族の身体に括り付けられ、秘所と口以外は黒いラバーで覆われた女だ。

 

 彼女達は背中を鬼族の体の前に密着させ、肉棒を膣に突き刺している。まさにベルグレンドの言っていた「肉盾」そのもの。

 

「主殿、お覚悟ぉっ!」

 

 赤鬼の高速の三段突きが炸裂。ベルグレンドは身を捩って避けるも、一発が彼の防具……ニミエの乳房に直撃する。

 

「んぎゃぁぁーっ! 気持ち、ぎもぢいいでずごじゅじんざばぁぁぁ!」

 

 顔を黒いラバーで覆われたニミエが叫ぶ。ベルグレンドが動く度、窮屈に詰められた乳房が揺れ、股間に突き刺さった剛直が深々と刺さる。

 ぐっしょりと濡れた股間から愛液をまき散らしながら、ベルグレンドはニミエを盾に疾走。巨乳が風圧で潰れる中、竹刀を振り回す。

 

 ―バシン! バシン!

 

「ひぎぃぃーっ! 痛いぃー! いやぁぁーっ!」

 

 ラバーとはいえ薄皮一枚。三瓶はるかの体に襲い掛かる竹刀の一撃全ては痛恨の一撃となり、身を捩りながら甲高い叫びを上げ続ける。

 もがく度に股間の剛直がグチョグチョと膣内を弄るが、ベルグレンドも赤鬼も気にせず稽古を続ける。躱しきれなかった代償は、全て肉盾の女に受けると解っていながら。

 

「酷い物もあったものだ」

 

 怯える他の牝豚を一瞥してから、キシリアは侮蔑を込めて一言漏らす。ようは牝豚達への見せしめなのだ。

 ふとオスカーを見ると、「なるほどなるほど」と顎に手を添えて頷いていた。このショタ魔族も存外鬼畜なのだな、と眉間に皺を寄せる。

 しかしながら両者……肉盾になっているニミエと三瓶はるかの違いが大きい。ニミエは快楽が入り交ざった嬌声で、三瓶はるかは純粋に恐怖と痛みで叫んでいる。

 

「さてと、ベルグレンド卿も夢中のようですし、私達は帰らせてもらいますね」

 

 堪能しました、と一言添えて部屋を出ようとする。お見送りは馬漢が務めるようだ。キシリアも後に続く。

 

 

「ああぁーーっ、あーーっ! だずげで、助けてぇぇーーーっ!!」

 

 

―――

 

 先程の肉盾も酷かったが、これもまた酷い光景だった。

 

「どうです? 中々に良い光景でございましょ?」

 

 如何にも金と権力で肥え太ってそうなオークが揉み手をしながら自慢げに語り掛ける。ベルグレンド卿の紹介状のおかげで会話はスムーズに進んでいる。

 オスカーは「ほうほう」と呟きながら目を爛々と光らせ、その傍らを歩くキシリアは体臭から遠ざけるべくオークから距離を取っている。

 

 オスカーとキシリアが訪れたのは、東京キングダムでも有数の人間牧場だった。

 

 地下に造られた施設は意外と明るく、照明に照らされた十数人の家畜(・・)が所狭しと並んでいる―――全てが全裸の、肉体改造を施された女であった。

 人間魔族関係なく裸にされ、ナンバープレートがぶら下がれた首輪と紐で繋がれた鼻輪、そして自身の頭よりも大きな爆乳には搾乳機が繋がれている。

 股間には女には無いはずの男性器が生えており、全てが勃起した状態で搾乳機が嵌められ、乳輪と亀頭から時節ビュッビュッと白い液体が吐き出される。

 

 そして極めつけは女達の表情だ―――全て目が虚ろではあるが、皆気持ちよさそうに射精と噴乳の快感を味わい、淫らな喘ぎ声がコーラスのように響き渡らせている。

 中にはオークにバックで犯されている家畜もおり、その家畜からは他とは比べ物にならない勢いで精液と母乳が噴出している。快楽責めによるものだろう。

 

「いやぁ、これは凄い光景ですねぇ、まさか搾精も行っているとは。ベルグレンド卿も良い牧場を推薦してくれたものです」

 

「これはこれは、ベルグレンド卿のみならずオスカー様にまでお褒めの言葉を貰えるとは光栄ですな」

 

「無知を承知でお聞きしますが、母乳と精液にどのような需要が?」

 

「母乳は幼少オークの餌として、精液は下級淫魔の餌として提供されますな。家畜の数さえ揃えてしまえば安定した収入が得られます。ふたなり改造は少々値が張りますが―――」

 

 オークの自慢話は止まらず、オスカーは興味深いと手帳にメモを記す。オークは勉強熱心で感心のあるオスカーが嬉しくてもっと語る。それの繰り返しだ。

 キシリアとしてはイカ臭いこの場所からさっさと帰りたい処だ……そう思って周囲を見渡していると、ふと目に留まる光景があった。

 

「ほらほらぁ! ふははは、私の鞭でお仕置きしてやるぅ!」

 

 家畜が列を汲んでいる場所から離れた場所では、1人の少女が乗馬鞭を片手に年若い女を虐めている。

 他に比べると年が若く小柄だが、乳房と股間の肉棒は乳牛モドキらしく爆乳巨根だ。そんな彼女は四つん這いのまま少女から逃げようとし、逆に傷跡だらけの尻肉に鞭を叩かれ泣き叫ぶ。

 泣き叫び逃げまどう爆乳女を、羽の生えた白と黒のゴム毬、そして青の装いを着込む少女。その少女に見覚えがあるキシリアはゆっくりと近づく。

 

「ミリアムじゃないか」

 

「む? そういうお前はキシリアではないか」

 

 一見すると魔法少女のような彼女の名はミリアム。れっきとした魔界の魔女で、ゴム毬のような使い魔を従え魔術をもって暴れる傭兵の1人だ。

 

「お堅いお前さんがこのような場所にいるとは珍しいではないか。人間を虐めにきたか?」

 

 使い魔に追い込まれ震えあがる牛女の尻に足を乗せながらキシリアに問いかけるミリアム。どうやらミリアムは家畜となった人間をレンタルし、虐めて遊んでいるようだ。

 「お前と一緒にするな」と一言添えてから顎で指す。ミリアムは顎の先を見て、何故か触手を生やして支配人オークと談笑しているオスカーの姿が。

 

「ふむふむ、オスカー様の触手は生殖器としても機能するのですな。膂力もありますし、これでしたら……おやミリアム様」

 

 肉厚な触手を物珍しそうに見ていたオークがミリアムの視線に気づき挨拶を交わす。オスカーも遅れてミリアムを見るが、先にミリアムがズンズンとオスカーに近寄ってきたではないか。

 言葉を交わそうとするよりも先にミリアムが肉薄し、じーっとオスカーを睨みつけるようにして見つめる。

 

「あ、あの、私に何か?」

 

「タコっぽい触手を生やす黒髪の小僧……お前がオスカー=ライマキーとやらか?」

 

「はい。私がオスカー=ライマキーですが」

 

「ふむふむ、傭兵の間では有名じゃからなぁ。オークを従え、人間の女を牝奴隷にして売り出す組織の長とな。一度会ってみたいと思っておったのよ。

 しかし思っていたよりも若造だし頼りなさそうだなぁ……よし! 傭兵が必要なら、偉大なる魔女であるこのミリアムを頼るがいい! 私のような魔女が居れば貴様も大助かりするだろう」

 

 ふふん、と豊満な胸を張るミリアム。態度がデカいし結構な自信家だが、オスカーは気にしていない。アネモネのような老獪さはないが、偉そうな幼女には慣れっこなのです。

 

「まぁ……ミリアムさんの噂は私も聞き及んでいます。機会があればお願いしますね」

 

「ところでお前さんはなんでここに?」

 

「いずれ人間牧場を作ってみたいなーと思い見学を。ここの人間牧場は参考になりますよ」

 

「ははは、それは良かったです。設立した私も鼻が高いというもの。次に女を捕らえたら是非とも私の牧場にお送りくださいませ」

 

「人間牧場を作ろうとしているのか? それなら面白い人間牧場がもう一つあってな、ぽにーがーる?とやらがこれまた――――」

 

 いつの間にか、オスカー・ミリアム・オークの三人の魔族が人間家畜化談義で華を咲かせ始めた。

 これは長くなりそうだな、と諦め気味に溜息を零すキシリアは、腹いせに使い魔に弄られている爆乳女を蹴とばすのだった。

 

 

 こうして、ミリアム・オスカー・牧場主オークは其々の連絡先を交換する程に仲良しになったとさ。

 

 

――― 

 

 人間家畜化談義が想像以上に弾んだことでほくほく顔だったオスカーの表情は、鬼気迫る物に変貌していた。

 気分よくカオス・アリーナに向かおうとして、近道に路地裏を通ったのがいけなかったのだ。

 

 ―ギィンッ! ガキッ、キンッ!

 

 狭い路地裏にも関わらず―――いや狭いからこそか、キシリアは壁と壁を飛び移って高速移動を繰り返し、宙に浮かぶ金属物体を刀で打ち払う。

 甲高い音を立てて浅い傷を帯びた物体は自意識を持っているかのように浮遊し、時にブレードのようにキシリアに突撃し、時に先端から光線を放つ。

 ワスプの食らい過ぎで蜂の羽根が生えて飛べるようになったオスカーは上へ下へと飛び回ってレーザーを回避するも、後方を塞ぐ米連兵士を触手で薙ぎ払う。

 

「キシリアさん、こちらへ!」

 

 地面に叩き潰され血糊を吹き出す死骸を横切ってオスカーが叫ぶ。キシリアもそれに続くようにして飛び交うが、再び謎の物体が道を塞ぐようにしてレーザーを放つ。

 

「目標の逃走を防止。A―66・ルーナ、追撃を開始します」

 

 十字架のように両手を広げたまま浮遊している少女……米連の半人造人間であるA-66・ルーナは兵器「アルテミス」を操作してキシリア・オスカーに攻撃を加える。

 彼女達の安全地帯に向かうべく路地裏を進んでいた頃で、運悪く鉢合わせした魔族2人。他の魔族にバレないよう、ここで秘密裏に処理する必要があった。

 

「これ程の兵器、流石に刀では斬り伏せんか……面白い!」

 

「すみませんキシリアさん今は逃げる事を優先しましょ! ブリュンヒルドさん達が居る山までは、すぐそこですから!」

 

 力強い笑みを浮かべるキシリアに逃亡を促すオスカー。路地裏は広く道が長いのが不運だが、鬼神乙女達が暮らす山に続いているのは幸運だった。

 分厚い壁のおかげで斬撃音とレーザーの音は表に聞こえづらく、ルーナは敵が逃亡するより先に始末しようと動き出す。

 

 ルーナが始末するのが先か、オスカーとキシリアが逃げ切るのが先か! 果たして結末や如何に!?

 

 

 

―――

 

 結論:無事に逃げきれました。

 

「……何をそんなに走ってきたのだ」

 

「決まっているだろう、我が友ロスヴァイセよ……一刻も早く私に会いたかったからだ!」

 

「いや、違い、ましゅから、ね」

 

 息を切らしてへたり込むオスカーとキシリアに対し、ロスヴァイセは疑問で首を傾げ、ブリュンヒルドは勘違いで盛大に喜ぶ。

 A-66・ルーナはギリギリの所でオスカー達を追い詰めたのだが、大勢の鬼神乙女が駆け付けて状況不利と判断して逃げ出したのだ。ロケットのように高速で空へ。

 

「くそ……あの浮遊武器が邪魔で一撃も与えられなかった……次は斬り伏せてやる」

 

「元気ですねぇキシリアさん……」




 ベルグレンド陣はかなりの鬼畜です。奴隷どころか物扱いする、まさに鬼のような奴らです。ニミエはそんな環境で育ち立派なドM奴隷となりました。
 肉盾の刑は活動報告のアンケを参考にしてみました。模擬戦だけどめっさ興奮してしまった。

 今回登場した人間牧場は東京キングダムにある中の1つで、母乳と精液を売り物にする生産型。
 繁殖用の人間牧場もあれば見世物用の牧場もあります。リリーナの娼館といい、色々なエロい妄想しとります。

 我ながらゲスいな自分(苦笑)

 次回「観戦:キシリア=オズワルド」に続きます。


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観戦:キシリア=オズワルド

●本日の予定
・鬼神乙女とキシリアの模擬戦
・ブリュンヒルドとセックス
・カオスアリーナ観戦
・A-66・ルーナに気を付けて帰宅

●登場する原作キャラ
・ロスヴァイセ(魔族HR)
・ブリュンヒルド(魔族UR)
・クリムゾンレディ(米連HR)
・マリ=フォアマン(米連R)

 前回と違ってちょっとイチャラブ系があります。凌辱もあるよ!短めだけど。

 触手プレイ・鬼神乙女・晒しプレイ要素があります。苦手な方はご注意ください


 

 キシリア=オズワルドは歴戦を生き抜いてきた傭兵だ。彼女の実力は勿論の事、魑魅魍魎が蔓延るこの東京キングダムで我を貫くには圧倒的な幸運も必要としている。

 しかしキシリアにとっては生き抜く幸運こそあれど、自身が望む強者との闘いには中々恵まれなかった。ベルグレンドを始めとした雇い主では、せいぜい雑兵相手が関の山だからだ。

 勿論、雇い主の伝手などがあれば様々な強者と渡り合える事も出来ただろうが……まぁ腕っぷしと女としての造形美を目当てとした雇い主に願うのが無理というもの。

 

 そういう点において、オスカー=ライマキーは恵まれた雇い主だ。彼は顔が広く、そして悪運(・・)が強い。

 

 ―ヒュゴウッ!

 

 寸前で躱した直後、キシリアの体に衝撃波がぶつかる。音を置き去りにしたソニックブームという奴だ。害こそ与えられない物の、先の一撃が如何に速く重いかが解る。

 刀を構えつつ、いつでも動けるよう感覚を研ぎ澄ますキシリア。鬼神乙女(ワルキューレ)達の歓声を受けながら、キシリアを横切った存在……鬼神乙女ロスヴァイセが身を翻す。

 

「流石だキシリア=オズワルド。【疾風】の通り名は伊達ではないということか」

 

「誉れ高き鬼神乙女……その長ともいえる女に言われるとは恐縮だ」

 

 ワルキューレの異名を持つに相応しい、槍と盾を構えるロスヴァイセ。顔こそフルフェイスカバー(素顔)で覆われているものの、声は喜色を帯びている。

 ロスヴァイセの音速の一撃が掠ったのか、キシリアの頬に切り口が走り血が滴る。だが獰猛な笑みを浮かべており、今にも襲い掛かりたくて仕方ないとばかりに武者震いを起こしていた。

 

 キシリア=オズワルドは、希少な鬼族である鬼神乙女がオスカーと同盟を組んでいると耳にし、模擬試合でもいいから戦わせて欲しいと願い出た。その結果がこれである。

 初めは手下の鬼神乙女数名と戦い、目に留まったロスヴァイセが戦いを挑み、それを受諾。心身ともに充実する模擬戦(規模は殺し合いレベル)が幕を上げた。

 

 ロスヴァイセが前屈みに―この瞬間を見逃さなかったキシリアは刀を横薙ぎに構えた―なった途端、大地を抉って跳躍。槍はキシリアの急所に狙いを定めていた。

 超高速の刺突を、キシリアは身を捻らすことで紙一重で回避する。だがロスヴァイセは右足を地面に突き刺すようにしてUターン、再び突撃しようとし―――。

 

「―――シッ!」

 

 身を翻したロスヴァイセに真剣が袈裟斬りに放たれる。ロスヴァイセは片腕に装着した盾を即座に構えるも、それを予測していたかのように強引に刀の軌道を修正する。

 横から上へ刀が振り落とされ、鬼族ならではの怪力を持って盾に叩きつける。割れることはなかったが、鬼神乙女の剛腕に痺れが生じる……それほどまでの威力だった。

 

 ロスヴァイセは痺れる腕を無理やり突き出してキシリアを吹っ飛ばし、そのまま空中の彼女に目掛けて跳躍、シールドバッシュを狙う。

 キシリアは器用にも身を捻り、向けられた盾に向けてライダーキックをブチかます。激しい衝突音が響くが、そのまま両者は地面に着地して構えなおす。

 

 速度と破壊力ではロスヴァイセが、小回りと手数ではキシリアに軍配があがる。

 ロスヴァイセの美しい白い肌(性質はラバー並に硬い)には小さな切り傷が浮かび、キシリアは猛攻を避けるので精一杯なのか体力が徐々に削られていく。

 だが周りのワルキューレ達の歓声からして、2人の戦いは戦士として素晴らしい戦いなのだろう。両者とも意気揚々と得物を掲げ、対峙して構える。

 

「模擬と言えど殺すつもりで行くぞ!」

 

「そうでなくては挑んだ意味がない!」

 

 ()る気満々な戦闘狂共の模擬戦はまだまだ続く。恐らく互いが満足するまで。

 

 

 

―――

 

 一方、そんな鬼神乙女達の輪から外れた場所では……。

 

「ふふふ……こうすれば、気持ちいいのだな?」

 

「おぉぉ……ブリュンヒルドさんのパイズリは重量感がありますね……んっ……」

 

 ブリュンヒルドの楽しそうな声と、タパンタパンという肉を打ち付ける音。それに紛れるようにして、オスカーの可愛らしい喘ぎ声が響いてくる。

 そこでは、樹に背を預ける全裸の少年に跪いたヒーローのような大女が、少年の巨根を大女の爆乳で包み込むという奇妙で淫らな光景が広がっていた。

 

「やはり素晴らしいなオスカーのチンポは……私の爆乳でも挟み切れないぞ♪」

 

 熱い吐息を吐くブリュンヒルドの言う通り、小柄な体に見合わぬ大きなチンポは、ブリュンヒルドのボールのよな爆乳で覆っても亀頭が余裕ではみ出ている。

 それを持ち前の弾力性を持って上へ下へと上下して揺らしても、亀頭だけでなくカリ下ですら悠々と露見している。下手をすれば彼の腕ほどもある巨根を、オスカーの股間はどう隠していたのだろうか?

 ブリュンヒルドの眼前にはカウパー液が滴る亀頭が突き出ていて、彼女の色欲をそそり、熱い吐息が漏れていく。

 

「こんなみっともない爆乳で気持ち良くなってくれるのなら……ほらほらっ♪」

 

「うわわっ、ち、乳首がカリ裏を……っ!」

 

 どこで身に付けたのか、親指ほどに勃起した乳首を寄せて肉棒のカリを刺激するテクニックを披露。

 敏感に反応するオスカーが嬉しいのか、爆乳ごと肉棒を左右に動かしたり、右と左で交互に擦り合わせるなどしてブリュンヒルドのパイズリは続く。

 

「ブリュンヒルドさん……そろそろ……うわぅっ!?」

 

 イきそう、と言おうとして驚く。ぎゅうっと爆乳の乳庄に押しつぶされ、射精感を抑えられたからだ。

 

「顔射も悪くないがなオスカー、どうか私のワガママを聞いて欲しい」

 

 そもそも、これは隔壁を壊そうとしたブリュンヒルドを止めようとオスカーが約束した、所謂ご褒美セックス。

 主導権を握っているブリュンヒルドは、にちゃり、と先走り汁で濡れた爆乳を離し、徐にムッチリとしたお尻を向ける。

 当然のように黒いレザーのような質感がある尻肉の割れ目に、ブリュンヒルドは爆乳を地面に押し付けてでも伸ばした両手を捩じり込む。

 

「んぁ、はぁ……ん、んく、んんんっ」

 

 オスカーに見せつけていることもあってか、先走り汁をたっぷり塗り付けた手でやるオナニーとアナニーに熱が入る。

 双丘に埋もれる菊門をほぐすように、生々しい割目を開かせるように、それぞれの手の二本指で弄っていく。その痴態を前にして、オスカーはゴクリと唾を飲む。

 ほんの少しの時間を置いて、ブリュンヒルドは上半身を地面に押し付け、オスカーの腰に合わせて下半身を上げてから双丘を両手で広げ、ヒクつく二つの肉穴を見せつけた。

 

「オマンコとケツマンコ……どちらでもいいから、オスカーのチンポで貫いてくれ……赤ちゃん汁を、たっぷり私の中に注いでくださぁい♪」

 

 お尻を自ら広げ、腸液と愛液を滴らせる肉穴を見せつけて懇願するブリュンヒルド。オスカーの加虐心は刺激されっぱなしだ。

 

「うぉーっ! エロカッコいいー!」

 

「きゃー、触手に犯されるー♪」

 

 裸だったこともあり、オスカーは両腕と背中から太い触手を計6本伸ばし、ブリュンヒルドに襲い掛かる。しかし襲われる側は嬉しそうだ。

 触手は彼女の両膝・両腕・爆乳を持ち上げ、両手を天に向けて伸ばしM字開脚で空中に固定する。自身の重みで触手が体に食い込み、爆乳は根本から縛られ風船のように押しだされていた。

 その緊縛ですら心地よく感じていたブリュンヒルドだが、股間にオスカーの剛直が擦りつけられて甘い声を上げる。どちらの穴で犯されるのか、今からドキドキする。

 

「ヒーローみたいに強くてカッコいいブリュンヒルドさんが触手とチンポに襲われて嬉しそうにするなんて、貴女も堕ちたものですねぇ」

 

「あぁん、意地悪しないでくれオスカぁ~。知っているんだぞ、オスカーはヒーロー物が好みなんだと」

 

「だ、誰からそれを!? あぁオーミチですね、あの口軽コスプレマニアぁ……!」

 

「早く、早く犯してぇ♪ 即堕ちしたエッチなヒーローを、もっとエッチに苛めてぇ♪」

 

 コスプレマニアのオークことオーミチから教わった「ボスから聞いたエロヒーローシチュ(妄想)」を存分に発揮し、触手の緊縛から抵抗するように身を捩るブリュンヒルド。

 ヒーローが無残にやられ凌辱されるシチュを好み、ついオーミチに話してしまった自分を悔やむオスカー。それと同様に、目の前で厭らしく身を捩るブリュンヒルドに欲情していたが。

 

「もぉぉ……このエロ神乙女ぇっ!」

 

 ―じゅぽんっ!

 

「んおぉぉぉチンポきたぁぁぁ! オスカーのデカチンポ、ケツマンコに食い込んでるぅぅっ」

 

 膂力のある触手がブリュンヒルドを上下に揺らし、ケツマンコを肉槍が貫く。深々と突き刺し、肉槍の中ほどを何度も菊門が往復する。

 触手に引き上げられる度に両腕が痛む。激しく揺れる爆乳が痛む。太腿を支える触手が食い込む。それらを無視できるほどの快感がブリュンヒルドに襲い掛かっていた。

 

「くひ、んぉぉぉぉっ! 触手責め気持ちいい! アナルセックス気持ちいいのぉぉぉっ!」

 

 普段の凛々しさとは違った淫らな喘ぎ声。触手に縛られ少年の巨根に蹂躙される。傍から見れば無様な光景だが、彼女には愛しい人に犯される喜びがあった。

 

「誰かに見られるかもしれないというのにエッチな声上げちゃって……いっそAVでも撮影しますかっ?」

 

「え、えーぶい……とはなんだ?」

 

「アダルトビデオの略ですっ! ヒーローなブリュンヒルドさんが、いろんなエッチな目に合う様を、ビデオを購入した沢山の人達に見てもらうんですよっ!」

 

「沢山の者が、私の痴態を……」

 

 上下運動と圧倒的な快楽に惑わされながら、ブリュンヒルドは妄想する―――オスカーの趣味を重ねて。

 

 天帝に従い戦い続ける自分が醜い怪物に敗北して凌辱する様を。それを見る様々な者達の視線を。それらが自分という本物に襲い掛かる事を……。

 

「……いい、だろうっ。どんな恥辱や凌辱にも耐え、見せびらかして……侮った奴らを返り討ちに、してくれるっ! 私が愛しているのは、オスカーだけなんだからぁぁぁっ♪」

 

「うにゃぁぁケツマンコ締めすぎぃぃぃっ!」

 

 性的な意味でも戦闘的な意味でも興奮し始めたブリュンヒルドは腸壁と菊門がキュっと締まり、肉棒に圧迫感を与える。

 絞めては緩めたりとリズムカルに腸壁が肉棒の幹とカリ首を刺激する。その快感にオスカーは耐えられず触手と腰を動かして彼女をオナホのように扱い始めた。

 

「もう……我慢できません……出しますよ、ザーメン浣腸しちゃいますよっ!」

 

「あっ、あっ、出してっ、出してぇぇぇっ♪ ケツマンコにザーメン注いでっ♪ ケツマンコでイく、イっちゃうのぉぉぉっ♪」

 

 ―びゅくっ! どぷっ、どぴゅるるっ!

 

 ブリュンヒルドを落とし最深部へ亀頭を進めて肉竿を全て飲み込ませ、そのまま射精。アネモネとシた後にも関わらず大量の精液がブリュンヒルドの腸内に注いでいく。

 達して背を反らすブリュンヒルドの腹部が少しずつ膨らんでいく。精液の注入ですら感じているのか、絶頂したにも関わらずビクビクと快楽で身を震わせていた。

 触手でブリュンヒルドを持ち上げ肉棒を引き抜けば、情けない音を立てて菊門から精液が噴出していく。見ようによっては淫らであり、不潔だ。

 

「ふぅぅぅ……出した出したぁ……満足しましたか?」

 

「ふあぁぁ……オスカーのザーメン、ケツマンコから吹き出るぅっ♪ 止まらないぃぃっ♪」

 

 そっとブリュンヒルドを降ろして触手の拘束を解除しても、彼女はM字開脚のまま座り尻穴から白濁液を吐き出し続ける。排泄感も快楽に変えているのだろう。

 まるでザーメン排泄ですら見せびらかすかのように、爆乳の愛撫まで始めてしまうブリュンヒルド。そんなエロカッコいいブリュンヒルドに、再び勃起してしまうオスカーであった。

 

「やっぱりエロいですねぇブリュンヒルドさんは……自慢したくなります♪」

 

 楽しそうに笑いながら、快楽に染まっているブリュンヒルドの頬(?)にキスをするオスカー。

不意打ちのキスを受け、黒い仮面のような顔が真っ赤に染まったブリュンヒルドは、照れ隠しに鉄拳の嵐をプレゼント。ぶっ飛びました。

 

 

 

「いい闘いだった……共に戦える機会があることを祈る」

 

「こちらこそ」

 

 決着したのか、ワルキューレ達の拍手喝采を受けながらガッチリと握手を交わすロスヴァイセとキシリア。完全にオスカーとブリュンヒルドの存在を忘れている様子。

 

 

 

 

 ―後に、彼女(ブリュンヒルド)を主役にしたAVシリーズはイ・グーの収入源の1つとして数えられるとか、いないとか。

 

 

 

 

―――

 

 カオス・アリーナ東京キングダム支部。そこは女と女を闘わせ、敗者には淫らな罰が待っている淫獄の闘技場。

 女同士を闘わせる場所と言うだけあって、観客の大半は痴態目当ての男性客であり、女性客は圧倒的に少ない。女性客で観戦しているのはサディストと……。

 

「ゆけ、そこだ……アッパーをかませっ!」

 

 オスカーの隣で興奮しながら応援しているバトルマニア(キシリア)ぐらいだ。シャドーボクシングまでしているが周りの客は気にしていない。

 

 天井の照明ライトで照らされたリングの上で闘う2人の美女。1人は赤いグローブを嵌めたボクシングスタイルで闘う筋肉質な女、もう1人はペルソナを被った黒スーツの女だ。

 片や元女子ボクシングチャンピオンのマリ=フォアマン。片や真紅の剛腕が自慢のクリムゾンレディ。どちらも上半身を武器としたファイティングスタイルを持ち、手に汗握る攻防で観客達を楽しませる。

 しかし観客達が楽しみにしているのは戦いだけではない。その先にある淫猥な未来……敗者に与える罰がどちらに降りかかるかだ。

 

「だらっしゃぁぁぁっ!」

 

「―――おぐぉっ!? ごはっ、ごえぇぇ……っ!」

 

『おおーっとクリムゾンレディの腹パンが決まったぁぁぁ! マリ選手たまらず吹っ飛ぶー!』

 

 解説者のアナウンスがステージに木霊し、観客達が一層盛り上がる。これは勝ちも決まったと言わんばかりに。

 良いパンチが入ったと確信したクリムゾンレディは既にリラックスしており、それを裏付けるかのように、背面から倒れ込んだマリが一向に起き上がらない。

 そのまま審判のカウントが始まる。1、2……3。

 

『KO! ウィナー、クリムゾォォォン・レディィィィッ!』

 

 わっと湧き上がる観客達。賞賛の声を惜しまず受け止め投げキッスまでするクリムゾンレディ。そんな彼らを他所に、マリ=フォアマンは悔しさで歯を食いしばる。

 湧き上がる観客の中には、マリを応援していたのか残念そうに眉間を歪めるキシリアと、軽く拍手を送るオスカーの姿もある。お楽しみがあるからか、席を立つ気配はない。

 

『さぁてお待ちかね、本日の罰ゲェェム! 内容は……これだっ!』

 

 勝者であるクリムゾンレディがリングから降りると、スポットライトが倒れたままのマリに集中し、ドラムロールが鳴り響き……最後をシンバルが〆る。

 クリムゾンレディと入れ替わるように反対サイドから現れたのは巨大な人型魔族……オーガと呼ばれる鬼族であった。分厚い首輪から伸びる鎖をオークが持ち、それを引けばオーガはゆっくりと歩き出す。

 抵抗の素振りも無いが、牙の生えた口から噴き出す吐息から解るように酷く興奮しており、股間は腕のように巨大な肉棒がそそり立っていた。

 

『オーガ奴隷のオガ助君とラブラブセックスでぇぇぇす! 巨根で犯されアヘるマリ選手の痴態を特とご覧あれ!』

 

 二名のオークがマリの両手両足に鎖付の枷を嵌め、オーガの両手両足に嵌められた枷に繋ぐ。鎖は長いが、オーガの手が届く範囲以上は逃げられないだろう。

 腹パンの余韻が残っているのか、それとも両膝を持って持ち上げるオーガに恐怖しているのか、マリは弱弱しく「嫌だ」だの「止めろ」だのと囁く。届いてはいないだろうが……。

 オークがマリの股間の布地を引き裂くと、膣口にはバイブが刺さっており、それを引き抜いてローションを適当に垂らす。そしてオーガの足を引っぱたけば、彼は奇声を上げてマリの体を落とす。

 

「んひいぃぃぃ~! んご、かひゅっ、ひへあぁぁぁっ!」

 

 ボゴンッと一気に腹部が膨れる程の異物感と圧迫感がマリに襲い掛かる。拒絶しようにもオーガの剛腕はマリの両太腿をガッシリと掴んでおり、逃げ出す事は出来ない。

 そのままオーガは、マリをオナホのようにして体を揺らす。グラインドする度にマリの絶叫が響き渡り、ボコボコと何度も腹部が膨れ上がる。

 

「おおー、よくあんな剛直が入りますねぇ。結構前から馴らしていたんでしょうか?」

 

「おお、お前さん初めてかい? あのマリって奴は相当しぶとくてな、何度も負けて犯されたんだが健気に復帰してんのよ。オーガに犯された回数も5回は越えてるなぁ」

 

「そうなんですか。根性ありますねぇ」

 

 歓声を上げる中、隣の観客としゃべくるオスカー。隣では凌辱の光景となったので無関心になったキシリアが帰りたがっているが、オスカーは敢えて無視した。

 

「んおおぉぉっ! はへ、はひぇぇぇぇっ! オーガチンポいいのぉ、もっと犯してぇぇぇっ♪」

 

 すっかり出来上がったマリは嬉ションを垂らし、オーガにもっと犯すよう懇願する。

 彼女が気を失うまでにオーガは3回も中出ししており、ステージをザーメンとションベンで濡らしていくのだった。

 

 

 

―――

 

 カオス・アリーナでお土産を買って夜道を歩き(途中で闇討ちしてきた敵はキシリアが容赦なく輪切りに)、ルーナに再会することなくイ・グーに帰宅。

 ほくほく顔で帰宅したオスカーとは違い、キシリアは気難しい顔のままだ。道中の返り討ちやロスヴァイセとの模擬戦、カオス・アリーナなど彼女にとっても有意義な時間ではあったが……。

 

 そんな憂いを払うべくキシリアはオスカー……いやオーエダらお気に入りオークに声を掛けた。

 

「んぁ、あっ、あっ、あきゅ……んぅぅぅんっ♪」

 

「おうおう、今日は一段と大人しいじゃねぇですかい姐さん」

 

 いつもの部屋でいつものようにオーエダらに犯されるキシリア。最早キシリアにとって、イ・グー=ラブホといっても過言ではないかもしれない。

 セックス中毒とはいかないにしろ、オーエダ達とセックスする時は割とがっつく。オーエダ達も彼女の要望と期待に応えつつ楽しむので、関係はWIN-WINである。

 

 そんなキシリアの要望は、順番でもいいから1対1の正常位セックスであった。ベッドの上で寝そべるキシリアの両足を持って、ゆっくりとして力強い腰使いで彼女の膣内をペニスで犯す。

 爆乳好きなオーエダは爆乳に顔を埋めベロリと乳肉を舐め回しながら、がっつかず、しかし気持ちよさそうに体を揺らすキシリアを見上げる。どこか嬉し気で、どこか安心している様子だった。

 

「いや……お前たちは本当に良いオークなんだなと、改めて実感してな……」

 

 こちらを胸の谷間から見上げるオーエダを見て、キシリアは興奮して赤くなっていた顔を更に赤く染める。恥ずかしそうに眼を逸らしながら。

 何せ肉盾だの人間牧場だの罰ゲームだのと、女が一方的に凌辱され物扱いする光景ばかり見て来たのだ。東京キングダムの闇を改めて思い知った。

 同時にイ・グーのオークの良さも体で噛み締めていた。特にお気に入りであるオーエダ達は自分をないがしろにせず、セックスフレンド的な関係を築いている。

 

 随分と女々しくなったものだと叱咤する悪魔な自分(キシリア)と、甘えてもいいではないかと慰める天使な自分(キシリア)が頭の上に居るような、いないような。

 

「オーエダ、それに後ろの皆……我儘だと解っているが、今夜はじっくりと私を犯してほしい……1人ずつ、私を抱きしめながら……」

 

 

 ―ウルウルした目で見つめるキシリアにオーエダ達のハートは射抜かれた!

 

 

『うおぉぉぉ! キシリアの姐さぁぁぁん!』

 

 

「あぁぁぁんっ! きもち、気持ちいぃっ! もっと、もっとぎゅーっと抱きしめてくれぇぇっ♪」

 

 

 ―だが手加減はする。それが彼らなりのキシリアへの愛だから!

 

 

 

―――

 

 その頃オスカーはといえば。

 

「ひぃぃぃ許してくだせぇボス、ブリュンヒルドの姐さんに話しちまったのは、その、ついウッカリなんですぅぅぅ!」

 

「許しませんよオーミチ……良くも私の趣味を暴露してしまいましたね! 先程のアネモネさんの目つきが忘れられないんですよぉ!」

 

 必死に土下座するオーミチに対しオスカーは目尻に涙ですら浮かべている。

 オスカーのヒーロー凌辱好きは留守中にアネモネにも話してしまったらしく、彼女から微妙な眼差しで見られてしまった。恥ずかしくて死にそう。

 そしてオスカーは手に持っていたもの……緑色の液体が注がれた大ジョッキをテーブルの上にドンと置く。

 

「罰としてオスカー特製健康青汁を飲め! 飲むのですー!」

 

「ひえぇぇぇご勘弁を! それめっさ不味いんで、あ、あ、触手で押さえつけないでくだせぇ口を開こうと、あが、あがががっ、あーーーっ!」

 

 

 

「んぷ……ん? ぷぁ……上から悲鳴が聞こえるけど、いいのかい?」

 

「気にすんなシュレイ、オーミチへの罰だから」

 

「それよりシュレイさんよぉ、ちゃんとチンポ奉仕しろよぉ。でねぇと輪姦してやんねぇぜぇ?」

 

「あぁん意地悪ぅっ♪しっかり奉仕するから、たっぷり犯しておくれよぉ♪はぷっんっ、んじゅるるっ♪」

 

 

 

 

 

 

後書き

 

 




●本日の成果
・ロスヴァイセと模擬戦(キシリア得)
・ブリュンヒルドとセックス
・カオスアリーナ観戦(お土産付き)
・オーエダらとセックス(キシリア得)
・夢が広がりんぐ

 キシリアが徐々に女の子っぽくなってきました……あれ? 元から女の子じゃ……あれ?

 人間牧場・カオスアリーナ・特撮などオスカーの夢が広がってきました。稼ぐの大変だろうけど。

~おまけ~

●「宇宙ポリス・ブリューナX」シリーズ
 宇宙に蔓延る犯罪者や宇宙怪獣を逮捕しに様々な星を巡る宇宙女警官ブリューナXが主役のAVシリーズ。
 時に巨大化して怪獣と戦い、時に宇宙人組織と戦い、敗北しては凌辱され最後には勝利するというお約束展開。
 昔懐かしい特撮クオリティとリアリティ溢れるハードエロスが地味に人気らしい。

 お買い求めはイ・グー東京キングダム支店までご連絡を(嘘)

 次回は活動報告のリクエストとして「番外:リリーナ」を投稿予定。リリーナ及び彼女の運営する高級娼館の一日を描きます。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。 


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番外:リリーナ

●登場する原作キャラ
・リリーナ(魔族R)
・レベッカ=シルキー(対魔忍SR)
・ロージィ=ザ=ファントム(魔族EXSR)

今回は活動報告にあったリクエスト「リリーナと高級娼館の日常」です。
対魔忍世界を良く知らない私の、ゆるゆるな娼館設定をご覧ください。

この作品のリリーナってこんなんなんだ、と思って貰えれば幸いです(笑)

レズ・射精管理・搾精及び搾乳要素があります。苦手な方はご注意ください。


 

 東京キングダムでも有数の高級娼館「ブラックアウト」。豪邸のような立派な建築物には、乱交上等のパーティー会場・ラブホも兼ねた宿泊施設・質の高い給仕の育成機関と様々な機能を備えている。

 この娼館が此処まで成長できたのも、オーナーである淫魔リリーナの手腕あってこそだ。ノマド幹部が1人イングリッドが重宝する配下として扱われるだけの実力を、この魔族は有しているのだ。

 

 

 今回は、そんな高級娼館の一部と、リリーナの優雅にして淫靡な一日をご覧頂こう。

 

 

―――

 

「おはようございます、我が主(マイロード)

 

 リリーナの目覚めは、カーテンから漏れる朝日と、美しくも凛々しい声、そして股間から伝わる快感から始まる。

 体中に伝わる細やかな快感で覚醒し、ショボショボとした眼を愛で擦って上半身を起こす。昨夜は牝奴隷で夜遊びし過ぎた為に眠い。

 

 ぼやけた視界には白で統一した家具が並ぶ自室が写り、下半身がやけに寒いのが気になってベッドを見やる。

 

「目が覚めましたか。良き天気ですよ我が主(マイロード)

 

 そこには、男性用の黒いスーツに身をこなした元対魔忍レベッカ=シルキーが自らの股間に顔を埋め、ふたなりペニスを取り出している最中であった。

 ふたなりチンポは朝勃ちでガッチガチに勃起しており、既に舐め回した後なのか唾液でテカテカしていた。舐め回した張本人であるレベッカは何食わぬ顔で微笑みを浮かべている。

 

「おはようございますわ、レベッカ。髪を梳いてますので、そのまま続けてくださいな」

 

 微笑みながら手近のテーブルに置かれている鏡とブラシを手に取り、レベッカに朝フェラを続行するよう指示する。

 レベッカは当たり前のように頷き朝フェラを再開。充分舌で愛撫したので、次は柔らかな唇を先端に教えて、そのままズルズルと肉竿を口内に納める。

 

 この高級館に囚われ娼婦として調教されてからというものの、レベッカは屋敷内に限定するとはいえ随分と羞恥心と敗北感を忘れ去っていた。

 ビッチとは行かずとも主と定めたリリーナの肉棒を躊躇なく咥え、主の調子に合わせたフェラテクをお見舞いする。レベッカが与える適度な快感でリリーナは徐々に眠気を覚ましていく。

 しかしリリーナは表向きは平然とブラッシングを続けており、見向きもしない主の事を気にせずレベッカは愛おしそうに口内に納めた肉竿に舌を絡める。

 

 肉竿がビクンと跳ねたのをきっかけにラストスパート。レベッカはじゅぷじゅぷと音を立てながら頭を前後に揺らし口内でペニスを扱く。

 欲を貪ることなく、しかしリリーナに適度な快感を与えるフェラテク。元対魔忍にして騎士なる乙女は、今やふたなりチンポに奉仕する事に喜びを覚える娼婦と化していた。

 

「ん……出しますわよ、そのまま飲み干しなさい」

 

 ブラッシングを終えたリリーナは股間に埋めるレベッカの頭を片手で軽く抑え、そのまま快楽のままに射精。

 主君の精液をそのまま喉に流し込み、数秒後にゆっくりと唇で残滓を拭いながら引き抜く。はしたない真似を見せまいと飲み干し、肉竿に残った僅かな残滓を舌で舐め取っていく。

 お掃除フェラが完了すればレベッカは懐からウェットティッシュを取り出してリリーナの肉棒を拭い、完了しましたと言わんばかりにベッドの上で土下座。

 

「ご苦労様でしたレベッカ。流石は私の奴隷騎士(スレイブナイト)ですわ」

 

 調教する前の凛々しく反抗的だった女騎士が、今や自分の撫でる手とチンポで喜ぶ娼婦と化している事にゾクゾクとした悦びが駆け巡るものの、それを押し隠して微笑むリリーナ。

 その後は、先程の朝フェラという淫靡な光景が無かったかのように、レベッカが淹れた紅茶を飲みながらの朝食タイム。お嬢様の優雅な朝といった感じだ。

 

我が主(マイロード)、食事中に新聞を読むのは御遠慮くださいとあれほど」

 

「いいじゃないですの、これぐらい」

 

 この従者(レベッカ)、ちょっと口うるさいのがたまに傷。

 

 

 

―――

 

 リリーナの娼館はウ冠型の建物となっており、リリーナの私室兼業務室は右端の建物にある。

 

 右端の建物には給仕や娼婦の個室が与えられ、彼らの為の教育機関も設けている。成績優秀な奴隷や娼婦はランク制があり、高いランクを維持する程に高価な部屋や娯楽が割り振られる。

 傍らに黒スーツのレベッカを侍らすリリーナが廊下を歩く度、身なりの整った給仕や娼婦達が尊敬の眼差しを持って挨拶を交わしてくる。それだけ信頼されている証拠なのだ。

 

 そんなリリーナの朝は早い。娼館の支配人にしてノマド幹部の配下は仕事が多いのだ。

 

 まず彼女が立ち寄ったのは準備室。午前の勤務に向けて給仕や娼婦が身なりを整え、決められたスケジュールに乗っ取った品揃えや装飾を施すミーティングルームだった。

 リリーナがその扉を開けば、まるで楽団のように鏡が並び、その前で身なりを整え、中には大人の玩具を膣内に挿入したり自ら緊縛する娼婦の姿もあった。

 

「おはようございます、皆さん」

 

『おはようございます、オーナー!』

 

 そんなドタバタとした楽屋もリリーナが現れれば別。一同がリリーナに向けて深々と頭を下げ、元気な声で朝の挨拶を交わす。リリーナも満足げに頷いていた。

 

「今夜のパーティーはオークが中心ですわ。野蛮とはいえ相手はノマドの重役。粗相の無いよう、しかし根気強くお相手して差し上げなさい。今のうちに体力を温存しておくこと!」

 

『はい!』

 

 午前にも泊まり込みの客や娼婦目当ての客人が訪れる為にハードスケジュールには違いないが、娼婦と給仕はそれをこなし体力管理する責任がある。

 リリーナの忠告によって更に意識を高めた彼ら彼女らは、せっせと午前の業務の準備に励むのだった。やる気を向上させたリリーナも納得したように頷き、部屋を後にする。

 

「レベッカ、貴女も今宵の宴に参加してもらうわよ」

 

「イエス、我が主(マイロード)

 

 深々とお辞儀するレベッカに恥じらいや嫌悪感はない。娼婦に堕ちきった彼女にとって、情事や性交は仕事の一環としか感じられないのだ。

 

 

 

―――

 

 続いてリリーナとレベッカが訪れたのは、低俗な客に提供する下級奴隷の調教部屋だった。

 

「んぉ、お、おぉぉぉんっ♪」

 

「はへぇぇっ! チンポ、チンポもっとちょうらぁぁいっ♪」

 

「下品ですこと」

 

 イカ臭さを口元をハンカチで覆う事で防ぐも、部屋中に響き渡る嬌声を耳にして眉を顰めるリリーナ。

 

 薄暗い地下室では黒いラバーで身を包み、天井から伸びる縄で吊るされた肉奴隷達が淫魔達に凌辱させている最中であった。

 所謂「仕込み」で犯されている彼女達は全頭マスクで顔を隠しているが、何れも肉棒で自らの肉壺を犯して欲しいと懇願するものばかり。

 リリーナの教育が施された淫魔は男女問わず女泣かせの肉竿を生やしており、つま先立ちで吊るされ高く上げられたお尻をズコズコと犯す。

 

「元対魔忍ともあろうものが情けない声出しちゃって……レベッカ、涎」

 

「……はっ」

 

 隣で涎を垂らして欲情しているレベッカにキツく言うと、彼女はシャキっとし直す。そういえばこの子も元対魔忍でした。罰としてレベッカの胸を扇子でペチンと叩く。

 淫魔の報告によれば8名の元対魔忍の調教は順調に進んでいるとの事。淫魔の手腕に掛かればオーク以上の速さで淫乱に染め上げる事もできるのだ。

 先程の娼婦達とは打って変わった扱いの悪さだ。彼女達が対魔忍ということもあるが、リリーナのお眼鏡に適わなかったのが一番の要因である。

 

「今夜には商品としても売れるでしょうね……今夜のパーティーはオークが大勢来ます、徹底的に仕込んでおきなさい」

 

「了解しました」

 

 ボンテージを着込む女性淫魔が一礼する。恐らくだが、彼女達肉奴隷は夜に行われるパーティーに向けて徹底的に快楽調教を施されるのだろう。

 オークとは違って精神破壊には至らないが、口々に下品な言葉で懇願しそれを叱咤される彼女達は、対魔忍どころか女として終わっている。

 

「さて、これで数合わせは問題ありませんわね。次行きましょう」

 

「かしこまりました」

 

 女達の嬌声と甘い悲鳴を残し、リリーナとレベッカは早々に部屋を立ち去るのだった。

 

 

 

―――

 

 その後もリリーナは転々と娼館を行き来し、宿泊施設や食事処が集中している左側の館に足を運ぶ。

 

 ある時はノマドの乗客とビジネストークを交わし。

 

 ある時は昼食ついでに調理場に訪れて食事を取り。

 

 ある時は泊まり込みの客と談笑したり要望を聞いたり。

 

 そしてリリーナの一番のお楽しみは……。

 

「はぁはぁ、あんな太いふたなりチンポを易々と……あぁんベロチューまでっ! レズはこれだからたまりませんわ!」

 

「……我が主(マイロード)、やはり覗き見は感心しないと思うのですが……」

 

 リリーナと限られた人物だけが知っている薄暗く狭い通路。ここは全てのプレイルームに通じており、光が差し込む極小の穴を頼りに覗き見できるのだ。

 リリーナが熱い吐息を吐きながら覗いているのは、ふたなり金髪淫魔に犯されている銀髪の娼婦。どうやらお気に入りの娼婦らしくイチャラブセックスにのめり込んでいた。

 そんな光景を極小の穴から覗き込んでいるリリーナは、普段とは違ってスケベ男子のように股間をいきり立たせている。下手をしたらその場でセンズリでもしそう。

 

「レベッカ、何度も言いますがコレは確認です。ええ只の確認ですとも、客が対魔忍や米連の手先だったらどうしますの? 一つ一つ、私の目で見る事で少しでも被害を減らそうとしていますのよ」

 

 キリっと顔を引き締めて振り向くも、口から垂れる涎で台無しである。すぐに壁の穴に目を向けるし……。

 息を荒げながら壁の向こうのレズセックスに夢中になる娼館オーナー…付き合いは浅いがリリーナの趣味には「ないわー」と思うしかないレベッカであった。

 

「モニターがありますし、そもそも抱こうと思えば抱けるじゃありませんか、奴隷も娼婦も、私も居るわけですし」

 

「判っていませんわねレベッカ。大事なのは隠れて観る事ですわ」

 

 そんなドヤ顔で言われてもなぁ……と思う、根っこから真面目なレベッカであった。

 

 

 

―――

 

 リリーナの言う「監視」を終えた頃には(リリーナがツヤツヤになったのは言うまでもない)、時刻は夕方。パーティーが開く時間が迫ってきている。

 もう一度楽屋に戻って娼婦や給仕の状態を確認したり、レベッカを始めとした警備員も兼ねた娼婦または給仕に武装を施す。レベッカには叛逆対策の首輪を装着しておく。

 

 最後に確認すべく、レベッカとリリーナは地下室へと足を運ぶ。

 

「ん~、んぉ、んん、んいいぃぃぃぃ……っ」

 

 独房と言っても過言ではない狭いコンクリート製の個室。鉄の檻で囲まれたそこには、裸電球に照らされているとある人物がロープで吊るされている。

 全身を黒いラバーで包まれた身体は、グラマラスな体つきと爆乳を余すことなく示し、勃起しているふたなりペニスもピッチリと覆っていて、露出度が低いのに逆にエロく見える。

 しかもペニスに至っては複数のバンドで締め付けられており、まるでボトレンズハムかのよう。そんなペニスを巨尻と共にプルプルと振りながら、猿轡で隠された口から喘ぎ声を漏らす。

 

 人間1人がやっと入れる檻に閉じ込められた全身ラバー女の正体は、娼館で一番稼いでいる肉奴隷ロージィ=ザ=カウスレイブであった。

 

「ふふふ……無様ねぇロージィ。三日間も射精どころか搾乳もされないなんて」

 

 ガスマスク越しに黒ずくめのロージィを嘲笑うリリーナ。手で合図を送ると、同じくガスマスクで顔を隠しているレベッカが檻越しに手を伸ばし、彼女の猿轡を外す。

 

「ぷぁっ、チンポ、チンポ射精させてくだしゃいぃぃっ! 誰でもいいからチンポ、チンポチンポチンポぉぉぉっ!」

 

 口元が解放された途端、彼女は惜しげもなくチンポと連呼し、天井から伸びるロープで直立を強いられているにも関わらず腰をヘコヘコと前後に揺する。

 本当に三日間も禁欲させられたのだろう。ロージィの必死さを目の当たりにして益々嘲笑が深まり、レベッカは何も言わずに猿轡を嵌めさせる。

 

「ふごっ、おごぉぉっ! ひんほ、ひんほひへぇぇぇっ!」

 

「言われなくてもたっぷりしてあげるわよ……今夜は搾り放題コースを御所望のお客様がいるのですから」

 

 耳栓で塞がれているから聞こえないでしょうけど、とリリーナは意地の悪い笑みを浮かべ、涙と涎を垂らしながら腰を揺らすロージィを後にする。

 射精禁止からの射精地獄に陥るだろうロージィに同情したのか、レベッカは空に十字を斬り、階段を上がっていくリリーナの後を追うのだった。

 

「ひんほぉぉぉ! ひんほしきょしきょぉぉっ!」

 

 

 

―――

 

「くひぃぃぃチンポしこしこいやぁぁぁ! もう出ない、出ないからぁぁぁっ!」

 

「何を言うんじゃ、せっかく搾り放題を選んだっちゅうのに! おらおら、さっさとザーメン吐き出さんかい!」

 

「すげぇぜこの乳、まるで噴水みてぇに母乳が出てきやがる!」

 

 先程とは打って変わって射精を嫌がるロージィを、催淫防止マスクを嵌めたオーク達が様々な手を用いて白濁液を搾り取ろうとしてくる。

 牛のコスプレをして荒縄で縛られたロージィを後ろから肉棒で貫き、縦横無尽から伸びる分厚い手が爆乳やふたなりチンポを弄び、かれこれ30分も射精と搾乳を繰り返してた。

 薬を打たれ通常の何倍も感度と精液量を増加させられたが、30分以上休みなく快楽責めと搾乳を続けられているロージィは絶叫を上げ続ける。体力が維持できているだけでも凄いが……。

 

 そんなロージィ苛めをガラスケース越しに眺めて楽しむ客人達。いずれも今宵のパーティーの招待客にしてノマドの構成員だ。

 殆どがオークだが場を弁えるだけの頭脳や礼儀はあるらしく、パーティー会場に恥じぬ適度な凌辱を娼婦達に強いて楽しんでいる。

 淫魔といった人間に近い魔族も大勢おり、今宵は先日起こったテロ事件を防いだ祝勝も兼ねているらしい。適度に酒を嗜み、上質な肉奴隷や娼婦で性欲を満たす。

 

「ぐふふふ、まさか本当にレベッカを娼婦にしているとはな。高い金を払っただけはあるぞ」

 

「お気に召したようで何よりですわ」

 

 そんなパーティーの中心となっているのが、朧派閥の武装組織を率いる巨漢のオークだ。オーガに負けず劣らずの屈強な肉体はリリーナですら甲斐甲斐しく一礼する程。

 そんな巨漢オークが抱きしめているのは、乳首にローターを貼り付け首輪を嵌められたレベッカ=シルキーであった。巨体に見合った巨根を易々と受け入れ、オークの腰使いに揺られている。

 

「んぁっ、あっ、あっ、凄く、逞しいですっ。 わ、私のキツマンコ、満足、してくれます、かっ」

 

「おうおう、可愛い奴だ。ほれほれ、もっと腰を振ってやろうぞ」

 

「ふぎゅぅぅぅっ」

 

 体格差も身長差も圧倒的にも関わらず、巨漢オークはレベッカを押しつぶさない程度に抱きしめ、腰を突き上げてレベッカの肉壺を抉る。

 ロージィの催淫液を飲ませ肉壺に塗り付けた彼女は快楽に染まり切っており、巨漢オークを愛おしそうに見上げ、両手両足でガッシリと彼に抱きついていた。

 ガチレズであるリリーナだが、レベッカが巨躯のオークに犯されているという場面は結構クるらしく、涎を垂らしながら彼女と彼の痴態を見て楽しんでいる。

 

 

 ロージィの搾り放題サービスに最高級娼婦レベッカとの情交。大盤振る舞いな娼館パーティーは日付が変わるまで続けられる

 

 

 

 

 

 はずだった。

 

 

―パリィンッ! ガシャァァンッ!

 

 突如として天井に吊るされたシャングリアが破裂、それどころか天井から落ちてくるではないか。

 不幸中の幸いか何もない空間に落ちて来たシャングリアがさらに破裂、周囲にガラスの破片が飛び散って全員に恐怖と混乱をもたらす。

 

「ぎゃーっ!」

 

「な、なんだ停電かっ!?」

 

「シャンデリアが落ちたぞ、ただちに非常電源を―――ギャッ!?」

 

 飾りとして壁に照らされたランプで薄暗くなった室内では、客や娼婦達の悲鳴、戦闘もこなせる給仕達の掛け声が飛び交う。

 中には断末魔まで響く始末だが、巨漢オークは即座にレベッカを巨根から抜いて拳銃を構え、リリーナは魔素を込み上げ攻撃用の鞭を打ち鳴らす。

 薄暗くて解りづらいが、どうやら娼婦を中心に闇討ちする連中が混ざっているらしい。先程のシャングリアの落下に合わせ外部から侵入したのだろうか。

 

「誰でもいい、非常用電源を早く! ……はぁぁっ!」

 

 リリーナの振う鞭が蛇のようにしなり、近場で客を襲おうとした複数の人物に直撃。巨漢オークも知人であるリリーナの背後を陣取り、的確に拳銃を打つ。

 気づけばレベッカも、非常時の為にソファやテーブルに隠している短剣を手に取り、対魔のオーラを練り込んでからリリーナの横に並び立った。

 リリーナ・巨漢オーク・レベッカの実力者が並んだことで、闇討ちを仕掛けようと一斉に飛びかかった人物が一気に地に伏せていく。

 

 レベッカは短剣を構えたまま倒れ伏した人物を見やり……血の気が引く。

 

我が主(マイロード)! この者達は対魔忍……それも懲罰部隊です!」

 

「懲罰部隊ですって!?」

 

 敵側に堕ちた対魔忍を殺す為の対魔忍。それがレベッカの言う懲罰部隊だ。

 リリーナは頭の中を高速回転させる……先日に大勢の対魔忍を捕らえることができたが、それが関係している可能性があると判断。

 思わず舌打ちし、手近な対魔忍を鞭で叩き落とす。パーティーは既に混乱の極みに達しており、悲鳴や斬撃音が飛び交い、血を出して倒れる者も居る。

 

 この時、一番の問題に気づいたのは意外にも巨漢のオークだ。ハッと気づいた彼が振り向く先は……。

 

「拙いっ! ロージィを閉じ込めているガラスが……!」

 

 巨漢オークがリリーナに伝えようとするも虚しく、爆発音とガラスの破壊音が会場に轟く。

 リリーナもレベッカも、いち早く察知した巨漢オークも適当な布地で口を塞ぐ。その直後になって、声という声全てが嬌声に変わっていく。

 晴れた煙からは、逃げ出すガスマスクのオークと、涎と精液を垂らして倒れ込むロージィの姿。恐らくはこの会場は催淫ガスで満ちている。

 

 給仕の魔族の何名かは無事で、減りつつある対魔忍達を相手に奮闘しているが……既に大きな被害が出ている事には違いない。

 

(ああ……なんということ……っ!)

 

 警備は戦闘のエキスパートである給仕やノマド構成員が居るのに、ここまで侵入を許してしまうなどあり得ない事だ。リリーナは気を失いそうになる。

 

 

 ―ドスッ

 

 

「―――コフッ」

 

 「え」と声を上げるよりも先に、リリーナの隣に立っていたはずのレベッカが、腹部と口から血を流して倒れる。

 そこにあるのは空間を裂いて現れた血濡れの刃。虚空へと消えて行ったそれの存在など気に留めず、リリーナは絶叫する。

 

「いやぁぁぁぁレベッカァァァッ!」

 

 「逃がすな」「追え」「客の安全が最優先だ」などと声が飛び交うが、パニック状態のリリーナは倒れたレベッカを起きあげて何度も呼び掛ける。

 

 

 

 

 こうして、いつも通りのはずのリリーナの日常は波乱の時を迎えた。

 

 

 

 その数日後に、イ・グーにリリーナからの依頼がやってくる。

 

 

 

 

 対魔忍の懲罰部隊の排除を願う……と。

 

 

 

 




 因みにレベッカは生きています。重傷ですが。

 日常……に見せかけて次の展開に発展させてみました。一応ストーリー物なので。

 また、難航している時は勢いで書いちゃったりもします。プロットは浮かんでいるのにいざ書くと集中できないんですよ(汗)
 もっとエロい描写増やしたかったけど、リリーナの娼館の日常って事であっさり目にしてみました。レズな客が多い設定です。

 このまま続けば「包囲:封花蘇芳」に続きますが、リクエスト消化もあるので更新内容はランダムです。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。 


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脅迫:クリスティア

息抜きとリクエスト消化を兼ねて。そう思って書いていたら投稿が遅れてしまいました、ごめんなさい(汗
シスターといったらこういうのが浮かんでしまうんです(涎

今回のリクエストキャラはクリスティア=ローベル(米連R)です。

触手プレイ・催淫・隠姦・緊縛・首絞め・脅迫要素があります。苦手な方はご注意ください。


 

 

 東京キングダムは弱肉強食の世界。政治的にも経営的にも、弱き者は強き者に搾取される立場でしかない。

 生き残るには力か金か、女ならば体を売るしかない程に闇の世界は世知辛い。生き延びたとしても待っているのは貧困による苦しさだ。

 そんな彼ら彼女らが望んでいるのは心の拠り所だ。ドラッグや娼館など体に悪い物が目立つが、東京キングダムと言えども良心的な物だってある。

 

「天にまします我らが神よ。貴方は心身共に疲れ果てた我らの為に、パンと仕事をお与えくださいました」

 

 東京キングダムの路地裏にひっそりと建っている古びた教会。古びてはいるが決してボロくはなく、太陽の光が良く差す都合の良い場所だ。

 正午の太陽の光が天使の絵が描かれたステンドグラス越しに教会内を、そして祈りを捧げる貧しい人々を照らしている。少ない人数の中には魔族までも混ざっているが、誰もが手を組んで静かにお祈りしている。

 

 そんな彼らを背に、この教会のシスター・クリスティア=ローベルが神に捧げる言葉を紡ぎ続ける。

 

「平穏を望む私どもが武器作りに手を掛ける罪をお許しください」

 

『アーメン』

 

 好き好んで東京キングダムに住んでいるわけでないが、信徒である彼らは神に感謝し、許しを乞う。

 それが終わるとクリスティアはクルリと振り向き、傍に控えていたシスター2人と共にパンとスープを振る舞い始める。

 

「さぁ皆様、少ないですが召し上がってください」

 

 カップにスープを注ぎながらクリスティアは優しく微笑む。それを合図に祈っていた信徒は並んでスープとパンを受け取ろうとする。

 

「ありがてぇなぁ。こんなちっぽけでも満足できるなんざ、お祈りってのも悪くねぇ」

 

「バカ野郎、クリスティアさんの……いや神様の施しあってこそじゃねぇか。食って仕事せにゃ」

 

「口が悪いですよ……ですが貴方の言う通りです、この出会いに感謝して生き延びましょう」

 

 粗暴なオークですら順番を守り、大人しくパンとスープを受け取り、人間の女性に注意されても反論しない。

 彼らはクリスティアがシスターを務める教会で祈りを捧げては、彼女の施しとツテで日々を慎ましく生き延びている稀有な人達だ。

 米連と通じているとはいえ、やる仕事は内職めいた事ばかり。東京キングダムからすれば雀の涙程度の給金だが、パンとスープも含め無いよりは絶対マシである。

 

「……こぉら、私をそんな目で見ないでください」

 

 ふとクリスティアは食事を受け取ったオークの視線を感じて、頬を赤く染めて胸元を隠す。ようは隠した場所を見られていたのです。

 

「おっとすまねぇなシスターさん……んぁ? 今の視線気づいたんですかい?」

 

「……あら? 何か変な事言いましたか?」

 

「いやぁ、懺悔しちまいますが、俺ぁずーっとアンタさんの事を見てたんですぜ? けど全然気づかなかったもんでさぁ」

 

「なんと破廉恥な……シスター・クリスティアに失礼ですよ!」

 

「いいのです、種族の事を考えれば致し方ないことですから」

 

 オークを叱るシスターを落ち着かせるクリスティア。そこに侮蔑の視線は無いが、困ったように笑っている。

 

「流石クリスティアさん、落ち着いてますねぇ」

 

「少し明るくなった気がしますし、何か良い事でもあったのですか?」

 

「そんなつもりはないのですが……きっと必ず巡礼に来てくれるオークの皆さんに感心しているかもしれませんね」

 

 優しいがシスターとしてお堅い一面も目立つクリスティアが朗らかに笑う。やっぱり良い事でもあったのかと信徒達は勘繰るが、クリスティアが良いのなら気にしない事にする。

 こうして信徒全員にパンとスープが行きわたれば、同じテーブルに腰掛けて食事を始める。種族の差を超えたお喋りや愚痴も心の安寧を図るのに必要なのだ。

 その卓の上位に座るのは勿論クリスティア。テーブルクロスが敷かれた卓上の上の食事を静かに食べ、オークを中心にお喋りする。

 

 

 ちょっと厭らしい目つきが気になるが、東京キングダムでは珍しい平和な光景だ。この平穏が彼らにとって何よりの喜びなのだろう。

 

 

 

 

 

 

(気づいていない気づいていない♪)

 

 そんな平和な光景を目の当たりにしてクスリと笑うオスカー(・・・)

 

 このクリスティア=ローベルの正体……それは変身能力で変化したオスカー=ライマキーだったのだ。

 

 修道服はこの教会物だが、姿形、声ですらクリスティアと瓜二つ。口調や性格もラーニングしたおかげで、同じ職場で働くシスターにすら気づかれていない。

 相手は魔族が含まれているとはいえ凡人ばかりだが、霜月萌花の異能により強化した自らの異能「変身」が此処まで通じるとは。

 

 では本物のはクリスティアは何処にいるのか。

 

 祈りと食事を終え、細やかな会話(ついでに情報収集)を楽しんだオスカーは、シスター達に教会内の掃除を任せ地下室へと足を運ぶ。

 蝋燭で照らされた螺旋階段を下り、クリスティアの自室に入って扉に鍵を掛ける。灯りが蝋燭だけなので薄暗いが、それ以外は質素なだけの部屋だ。

 

 鍵を掛けた事でオスカーは変身を解き、元の少年姿に戻る。ブカブカになった修道服を脱ぎ捨てて全裸になると、徐にクローゼットを開く。

 

「んん、んぅ~、んっ、んん~っ!」

 

 そこに入っていたのは衣服の上から縄で縛られた女……クリスティア=ローベルその人であった。汗ばんでいるのか、修道服がピッチリと肌に食い込んでいて厭らしい。

 菱縄縛りで胸を強調するように、股間は股を締め付けるようにして縛られ、両腕は後ろ手、両足は太ももを中心にピッチリと閉じるように縛られている。

 口と目はそれぞれ布で塞がれている為、彼女はくぐもった悲鳴を上げるしかない。声を上げたのはクローゼットが開いた音に反応したからであろう。

 

「残念ですが、シスターを含め信徒の皆さんは私が偽物だって事に全く気付いていませんでしたよ♪」

 

(そ、そんな……。いえ、それよりも早く離しなさい!)

 

 緊縛されているにも関わらずキっと睨みつけるクリスティアと、本人が此処に閉じ込められていると誰も気づかない事が可笑しくて、クスクスと楽しそうに笑う。

 

 オスカーが自らの変身能力の練習の為にと受けた依頼……それは彼女(クリスティア)が務める教会の裏を暴くというものだった。

 数日前から信徒に扮してクリスティアと教会を観察し、本日にシスターに化けてクリスティア本人を奇襲。私室だった事もあって油断してあっさり捕縛される。

 その後クリスティアに変身し、本物をクローゼットに閉じ込めることでまんまとシスターと信徒を騙したのだ。

 

「とにかく、賭けは私の勝ちです♪ さてと……」

 

(な、なにを……)

 

 そういってオスカーは背中から生やした触手でクリスティアを持ち上げ、そのままベッドに仰向けに置く。

 

「ふぐ、ん、ん~、ん~!」

 

「嫌がっている割に凄く濡れていますよ? 流石はロージィ印の催淫液♪」

 

 もぞもぞと抵抗する彼女を無視してお尻を高く上げれば、股間の黒い布地がグッショリと濡れていた。

 縄で縛るついでに、以前ロージィ・ザ・ファントムを捕らえた際に入手した精液を彼女に飲ませたのだ。

 長時間閉じ込めれていた事もあって催淫効果は大きく発揮し、つうっと尻を撫でるだけでクリスティアが大袈裟に反応する程に感度が上昇している。

 

「ではでは……お楽しみタイムとさせていただきますね♪」

 

 オスカーの楽し気な言葉に、恐怖故か、それとも異常に上昇した感度故かクリスティアは尚も身震いを続けている。

 オスカーの下半身が触手の束に変貌し、細長い肉色の触手がクリスティアに迫る。直感で察したのか、クリスティアはベッドの上で尺取虫のように逃げようとするも、それは叶わない。

 人の腕ほどのある触手がクリスティアを取り囲み、衣服の上から彼女の肉体に触れ始める。

 

「ん゛ん゛っ!? ん゛ぃ、ん゛ぅぅぅ!」

 

(ただでさえ、肌がビリビリしてたのにっ、触られた所が熱くなるぅぅ!)

 

 柔らかなグミのような触感が触れた瞬間、布越しにも関わらず体中に電流のような快感が流れだしクリスティアの脳を混乱させる。

 背筋をなぞるように擽られ、柔らかな巨乳を触手の先端で突かれ、肉付きの良い尻肉を掴まれ、ピッチリ閉じた太腿を擦られる。視界を遮られている事もあって余計混乱し、イってしまいそうだ。

 しかしクリスティアは催淫をされているにも関わらず自我を保っていた。己の身を捧げた神の為に。人類の平和を守る米連の為に。そして……。

 

「こんな所を他のシスターに知られたら、どうなるんでしょうね~」

 

 ビクリ、とクリスティアが震える。快感によるものでない恐怖による震えだと察したオスカーはニタリと不気味に笑う。

 

「別のシスターに化けて調べさせてもらいました。米連に通じているのは貴女だけで、他のシスターは無関係なんですよね? 無関係な彼女達を巻き込まないよう自分を捧げる……良い事です。

 だから大人しくしていてください。そうすれば彼女達は勿論、教会を奪うことはしませんよ? 貴女さえ黙っていれば……ね?」

 

 オスカーはペシペシと彼女の頬を手で叩きながら耳元で囁き、男の子の顔とは思えぬ黒い笑みを浮かべていた。

 

(ああ……私はどうすれば……どうすれば……っ!)

 

 絡みつく触手に翻弄されながらクリスティアは思うも、体中を迸る快楽の波によって乱れてしまう。

 徐々に触手は獲物に絡みつくヤツメウナギのように増えていき、彼女の口を縛っていた布を押しのけて肉棒のような触手が近寄っていく……。

 

 ―コンコン

 

「シスター・クリスティア。少々よろしいですか?」

 

 やけに響くノックの音と扉越しに聞こえるシスターの声。オスカーは慌てて脱ぎ捨てた修道服を拾い、触手に巻き付かれたクリスティアは必死に抗おうとする。

 不幸か幸いか、扉の向こうに居るシスターは現状を知らず、ただクリスティアが扉を開けるのを待っている。静かだと思ってもう一度ノックを……。

 

「お待たせしました。どうなさいました?」

 

 扉が少し開き、そこには見慣れたクリスティアの姿が見えた。だが額には汗が滲み、息遣いも荒い。

 

「どうしたんですかシスター・クリスティア、汗で濡れてますよ?」

 

「ちょっと着替えに手こずってしまって」

 

 困ったように笑い、さりげなく腹を手で擦るクリススティア。シスターはそれを見て「ああ、太ったのかな」とか場違いな事を考えてしまいクスリと笑う。

 

 シスターは知らない……クリスティアに変身したオスカーの背後には、背中から伸びる触手に縛られ凌辱されている、本物のクリススティアが居る事を。

 

(逃げて……逃げてください……!)

 

 小癪な事に自身の防護スキル「聖母の守護」が届かない場所に置かれている為、クリスティアは化けているオスカーから逃げるよう祈るしかない。

 催淫液による快感に飲まれかけ、服の内側に潜り込んだ触手にも負けず他者を想い続ける様は流石シスターというべきか。

 叫びたくても口内を蹂躙する肉棒のような触手によって塞がれており、息苦しさと肉棒の熱さ、そして女の性と催淫液による性欲で頭がおかしくなっていく。

 

(こんな肉の棒で口を犯されて感じてしまうなんて、私はなんて淫らな……!)

 

 催淫液を盛られている事を完全に忘れ、肉欲に溺れかける自分を叱咤するクリスティア。

 様々な感情が渦巻く中、ついに触手はクリスティアの下着に手を掛け、愛液で濡れたそれを一気に引き千切る。

 

(ダメっ、そこはダメぇぇっ!)

 

 濡れている女の恥部を晒され、脳内が激しい拒否感に満たされる。肉棒を咥えられた顎に力を籠めるもちぎれず、両足を暴れさせようにも太腿にまで巻き付いた触手が許さない。

 両足を大きく開かされピッチリと閉じた割れ目とアナルが露わになり、品定めをするよに先走り汁で濡れた触手の先端が割目とアナルをなぞる。

 

「んぐ、んおぉぉっ♪」

 

「……あら? 今の音は?」

 

 これまで触手が絡みつく水音でしか発しなかったが、クリスティアがくぐもった声を上げた事で、流石のシスターも気づき始める。

 彼女の反応にクリスティアは羞恥心も快楽も忘れて硬直し、クリスティア(オスカー)はどうしたものかと苦笑いを浮かべて思案する。

 

 オスカーにとって、武器も異能も持たぬ人間のシスターを襲うことなど容易い。なのでスリルを楽しむ事にした。

 

「実は……子犬を拾ってしまいまして」

 

「まぁ」

 

 まるで罪を告白するような深刻な表情をするクリスティア(オスカー)だが、言っている事は実に可愛らしい。

 米連の援助を受けているとはいえ資産はカツカツ、なのに子犬を内緒で飼っているなど、真面目なクリスティアらしい悩みだった。

 

 

 ―そんな2人の背後では、触手が殺さない程度にクリスティアの喉を締め付けていた。

 

 

「魔族に俗しないか弱い生物が教会(ココ)に迷い込むなど、きっと、その、神の思し召しだと思いまして、そのぉ……」

 

「いいんですよシスター・クリスティア。何も言わなくても解りますわ」

 

 なんとか言い訳しようとちらちらと上目遣いで見上げるクリスティア(オスカー)が可愛すぎて年上シスター陥落の図。暖かい目で見守ります。

 

 

 ―そんな2人の背後では、息苦しさにもがくクリスティアの恥部と尻肉を触手で執拗に撫でまわしていた。

 

 

「この東京キングダムは些細な事で人が死ぬ恐ろしい場所です……しかし害がないのであれば、むしろ迷える子犬を救うのは神の信徒として恥ずかしい事はありませんわ」

 

「……ありがとうございます」

 

 間接的に言って子犬を飼って良いと言われたクリスティア(オスカー)は嬉しそうに微笑み、年上シスターはそんな彼女に優しく微笑んでからその場を後にした。

 

 

 ―そんな2人の背後で、触手まみれのクリスティアが、救いを求めるように年上シスターの背を目で追っていた。

 

 

「……はぁぁぁ、バレなくてよかった」

 

 我ながら粗雑な言い訳だったのに良く通じたものだ、と安堵するクリスティア(オスカー)。

 再び扉を閉めて鍵を掛け、変身を解いてブカブカになった修道服を脱ぎ捨てる。スリルを楽しんだのか、汗は滲んでいるものの口元が吊り上がっていた。

 

 そしてオスカーは触手を操作し、クリスティアを大の字に吊り上げる。濡れた修道服は微かに汗臭く、涙で滲んだ顔は恐怖に歪んでいる。

 触手で口を塞がれた彼女は何かを訴えるようにウーウー呻いている。そんな彼女を楽し気に見上げながら、口を塞いでいた触手をどかす。

 

「良かったですね仲間が助かって。……いいえ、悪いんでしょうね」

 

 まるで三日月のように口角を吊り上げるオスカー。

 

「誰も貴女を救ってはくれないですもの」

 

 それこそ神ですら……ね? と囁くオスカーの言葉を最後に、張り詰めていたクリスティアの精神は瓦解した。

 

「許して……助けて、助けてください……お願いします……」

 

 催淫も信仰も仲間意識も置き去りにして、クリスティアは弱弱しく救いを求める。

 

「助けて欲しかったら、貴女の処女ちょーだい?」

 

 今度は玩具を求める子供のような笑顔を浮かべる。触手はじゅるじゅると音を立てながらクリスティアの太ももを伝い、白のパンティーを引き千切る。

 ピッチリと閉じていたはずの綺麗な割れ目は開ききっており、物欲しそうにヒクヒクと蠢いていた。

 

「さ、差し上げます! 差し上げますからぁ! どうか、どうか命だけは!」

 

「ではオマンコしてくださいと3回言いなさーい」

 

「オマンコしてください! オマンコしてください! オマンコしてくださいぃぃぃ!」

 

「あっはっは、わっかりましたー」

 

 怯えるクリスティアを見て楽しんだオスカーは気軽に言って……クリスティアの割れ目に触手を挿入させる。

 

 ずぶずぶと……ブチブチと……ゆっくり処女膜を貫いていく。

 

「いぎ、ひぎぃぃ……っ!」

 

「手加減はしてあげますし、粘液がローション代わりになるから大丈夫かとー。死にはしませんよ」

 

 強烈な痛みと快楽、そして激しい後悔がクリスティアに襲い掛かり、限界ギリギリまで受け止めた膣口からは血が滴り落ちる。

 オスカーの言う通りローション代わりの粘液によって前後運動がスムーズに行われているが、その度にクリスティアは僅かな痛みと激しい快感に戸惑う。

 

 四肢と腹に巻き付く触手が締め付ける。いつの間にか服越しに乳房に巻き付いてきた触手が蠢き、上半身から快感を味わっていく。

 恐怖と快感で塗り潰されたクリスティアは訳の分からない喘ぎ声を上げ続け、オスカーの触手に蹂躙されるしかなかった。

 

(怖い、怖い怖い気持ちいい怖いキモチこわヌルヌル神よ神よ神よ助け助けああぁぁぁ)

 

 首絞めの恐怖、仲間から見捨てられたという自覚、心とは裏腹に感じている体、触手に蹂躙されている現実……全てがクリスティアの頭の中で入り交ざっていく。

 

「凄い締め付け……あーもう出ます、情けで体にぶっかけてあげますね」

 

 肉棒が早い速度で不慣れなクリスティアの膣内を突いては引き抜いてを繰り返し、粘液と先走り汁で泡立っていく。

 それがまた気持ち良くて、気づけばクリスティアの頭が真っ白になり、体が硬直する……初の性的な絶頂であった。

 

「あー……あはぁ、あは、あはははは……」

 

 性から解き放たれ、絶頂の余韻に浸るクリスティアは乾いた笑いが止まらなくなる。

 いつの間にか引き抜いた触手から溢れ出るザーメンシャワーを浴びながら、クリスティアはただ笑い続けるのだった。

 

 

 

 この世の終わりを噛み締めるかのように……。

 

 

 

「……ふぁっ!?」

 

「あ、目が覚めましたか」

 

 唐突に意識が覚醒し、思わずクリスティアは勢いよく上半身を起こす。

 

 気づけば自分はベッドの上におり、隣にはいつものように笑顔を浮かべる年上シスターの姿があった。

 クリスティアは体を確認する……洗濯したばかりの綺麗な修道服を着こなしていた。次にどこなのか周囲を確認すると、此処は自室だと解った。

 

「随分長く寝ていたのですね。ノックしても反応がなかったので、つい入ってしまいました。よく眠っておられましたよ」

 

 年上シスターが困ったように微笑んでいたが、クリスティアはそれどころではなかった。

 

(今のは……夢? 夢だというの?)

 

 体をペタペタ触っていくうちに、これは現実なのだと気づいて心の底から安堵するクリスティア。

 とんでもない悪夢を見たものだと溜息を吐いていると、年上シスターが思い出したように両手を合わせる。

 

「そうそうシスター・クリスティア。実は教会前の募金箱に結構な額の寄付金が入っておりまして……こんなカードが入ってましたよ」

 

 彼女が見せて来たカードを見て、クリススティアは背を凍らせた。

 

 

 

 

『私は貴女を見ています』

 

 

 

 

 蛸の落書きと共に添えられた言葉の意図を読み取ったクリスティアは、股間が濡れたのを感じた。

 




~続き的な~

「いやぁ、変身能力を試す為にちょっかい掛け続けた甲斐がありました。事前のリサーチって大事ですねぇ。

 後日、クリスティアを脅してイ・グーが動きやすいよう手配してもらいますか……寄付金だけの働きを期待したいものです。

 さてと、戻ったらメールチェックしませんと。依頼の1つや2つ来てないかなー」

 オスカーがクリスティアの教会を狙ったのは変身能力を試す為です。米連に周辺情報を伝えていたのも解ったので、情報操作を把握した感じ。

 ここんとこ書く気が衰えたので、勢いで一気に書かせてもらいました!粗雑ですみません(汗

 次回こそ「包囲:封花蘇芳」に続きます。

 誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。 


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包囲:封花蘇芳

もう2年近く更新していないのに、待ってくれる人がいた。
それだけで描き切りました。時代は対魔忍RPGなのに。

●本日の予定
・対魔忍の捕獲(封花蘇芳)
・浮浪オークのスカウト

●登場する原作キャラ
・封花蘇芳(対魔忍HR)
・蘇我紅羽(対魔忍HR)
・【正義の錨】シュレイ・ディアック(米連R)




 封花蘇芳。組織を裏切り敵対組織に身を置く対魔忍を懲罰する事を目的とした「対魔忍を殺す対魔忍」。

 

 対魔忍の裏切りは情報の漏洩だけではない。上位の対魔忍ほど高い戦闘能力や異能を有している為、味方は衰え敵が強くなるという悪循環が発生する。

 よって使える者ほど安易な殺害や精神破壊は行わず様々な手段――中でも女対魔忍は性的拷問が多い――で洗脳・刷り込み・依存させ裏切りを促すのだ。

 

 そうならない為に封花蘇芳のような「懲罰部隊」が存在している。助け出す手段よりも殺す手段に重きを置くのは、それだけ魔界や米連の技術が優れている証拠だ。

 ただ暗殺すれば良いという簡単な汚れ仕事ではない。封花蘇芳の異能は暗殺及び一撃必殺に秀でているが、情報力や信憑性の見極め、人心把握など多くの技術と技量をも併せ持つ。

 だからこそ、対魔忍におけるネームド「調教師」リリーナが支配する娼館に潜入、娼婦に堕ちたレベッカに致命傷を与えたという快挙を成したのだ。

 

 

 

 そして今宵―――蘇芳は新たな標的を発見する。

 

 

 

―――

 

「おい、早く行こうぜ!」

 

「言われなくても解ってらぁ!」

 

 夜の帳が降りた東京キングダムの路地裏を走る2人のオーク。みすぼらしい服装の彼らは嬉々として並走していた。

 

「ぐへへ、イ・グーって奴らも太っ腹だなぁ! 対魔忍をタダで犯してくれるなんてよぉ!」

 

「募集も兼ねてるっつーから、運が良けりゃ仕事とオマンマにありつけるかもしれねぇ!」

 

 時をさかのぼる事6時間前……丁度昼頃に、イ・グーで働く同族が「美味い話」を持ってきたのだ。

 イ・グーで飼われている対魔忍の性奴隷……月影永夜が主役の輪姦ショーを廃墟の公園で開く、と。

 人員ならぬオーク員を確保する事が目的らしく、話を持ってきたオークは大勢の同族に広めて欲しいと頼んできた。

 

 久方ぶりの極上の女、そして再就職の可能性。欲望にまみれたオークは疑いもせずに噂を広め、目的地へと向かっていく。

 

「罠じゃない?」

 

「罠だろうな」

 

 そんなオークをコッソリと追う影二つ。懲罰部隊隊長・封花蘇芳と、用心棒兼諜報員・蘇我紅羽だった。

 

 黒い外套で身を包み、路地裏の影に紛れ込むようにして忍び足で歩む彼女達は、例え目視されたとしても凡人なら気づけない程に気配が薄い。

 オークを中心に広められた噂と東京キングダム全体の情報、そしてノマドの動きを些細な物まで収集した彼女達は、あっさりと推察を口にした。

 

「例の娼館襲撃から間が空けぬ内に対魔忍の淫行とか、明らかに誘っているよね」

 

「その娼館の連中も必死になって私達を捜索している。確実に仕留めたと思っていたが、辛うじて生きていたか……」

 

 呆れたように溜息を漏らす紅羽と苦虫を噛み砕いたように眉間を歪める蘇芳。確固たる信念を持つ蘇芳は元同僚の事を気にしておらず、殺しきれなかった事が悔しいだけだ。

 

 いや、彼女が苦々しい顔をしているのは、レベッカを殺しきれなかった事への後悔だけではない。それを紅羽は理解していた。何故なら……。

 

「友達、だったんだよね。永夜は」

 

 魔眼による魔素の感知能力を持った永夜は懲罰部隊の助っ人として蘇芳と組む事が多く、信頼できる仲間だった。

 対魔忍の裏切りを許さない蘇芳と言えども、最も信頼していた仲間が淫らに堕ちたなどと聞けば確認しないわけにはいかない。

 

 だからこそ蘇芳は雑念を振り払うように首を軽く振り、歩を進める。

 

「私の任務はレベッカ=シルキーの懲罰だが、月影及び萌花も可能ならば懲罰せよと任務を受けている。紅羽や部下の苦労を無駄にできない」

 

「……わかったよ。仲間には申し訳ないけど、全力で行こう」

 

 オークの背を追う蘇芳の目は真剣だ。紅羽は困ったように溜息を漏らし、彼女の信念を後押しするように後に続いた。

 

 

 

―――

 

 案の定というべきか、卑猥かつ卑劣な光景がそこに広がっていた。 

 

「んぉ、んぶ、んひぃぃっ!」

 

「おら、チンポしっかりしゃぶれや、おらぁっ!」

 

「ぐふへへ、たぁっぷり正の字が刻まれてるってのにキツくて良いな、この雌マンコはよ!」

 

「オッパイだけじゃ物足りねぇよぉ」

 

「つーかこの触手邪魔だなぁ…二穴責めしてぇ~」

 

 夜中だというのに、その区間だけは安いスポットライトの照明で照らされ、大勢のオークと一人の女が人だかりを作っていた。

 中央には肉厚な蛸の触手に両手両足を埋め込まれた全裸の女性。仰向けに拘束された彼女は、口と秘所、そして豊満な胸をオークの肉棒で攻め立てられている。

 触手を足場に馬乗りになったオークがパイズリを楽しみつつ、前後のオーク達が猿のように腰を振って女の咥内と膣内を肉棒で蹂躙していく。

 

 大人しく順番待ちしているのは、武装したイ・グーのオーク達が随時見張っているからだ。

 性欲に忠実な彼らは、最初こそ触手で縛られた豊満な女性を犯さんと殺到したが、「順番を守らないオークはお呼びじゃねぇ」と武装オークが一番乗りしたオークを射殺したのだ。

 怖気づくよりも先に集団リンチしてやろうとするが、闇社会ですらあぶられ贅肉だらけのオークでは、兵装した筋骨隆々なオークを前に委縮してしまう。

 

 順番さえ守れば元対魔忍の女を犯せると知った浮浪オークらは、手で己の息子を扱きながらも、その息子を挿入する機会を待ち続けている。

 傍らで抜け駆けしようとして膝を撃たれたオークの叫びが所々で轟くも、女の嬌声と肉を打ち付け合う音が魅惑してやまず、順番を待つ。

 

「ぐぁ、出るっ! しっかり飲み干せやおらぁっ!」

 

「こっちもだ!ぶっかけてやんよぉ!」

 

「げへへ、パイズリ顔射してやらぁ」

 

 女…月影永夜の喉にヨーグルトのような濃ゆい精液が注がれ、顔と腹部にもザーメンがかけられより白く染まる。

 口が解放されれば月影は虚ろな目でせき込み、言葉にならない声で口を開き、泡立ったザーメンがこぼれる膣口

を見せつけるように腰を突き出す。

 そんな卑猥な光景を見てオーク達は大歓喜!射精の余韻に浸るオークを次のオークが押しのけ、白濁汁を漏らす膣口と口内に肉棒を突っ込み、腰を突く。

 

「ぶぼっ、ぶはっ、あっ、ああぁぁぁもっとぉぉぉ! もっと犯してくださいぃぃ! チンポ、チンポぉぉぉ!」

 

 幾度もオークの精液で汚された事を証明するかのように、永夜はチンポを惜しんで口を離し、欲望を吐き出す。

 オーク達はそれにこたえるように、そして武装オークはそれを許可するように複数人で取り囲み、ザーメンシャワーを浴びさせるのだった。

 

(醜い...…なんて醜い姿になってしまったんだ永夜..…)

 

 そんなオークの集団に紛れ込み、侮蔑の眼差しを向けているのは蘇芳。全身を隠すようにしてボロ布を被っているだけだが、浮浪オークはおろか武装オークですら気づかれていない。

 認識を阻害する札の効能は無事に発揮されている。いざとなれば遠くで待機している紅羽が持ち前の機動力で助け出してくれるだろうが、用心に越したことはない。

 蘇芳の忍術【背通刃】は距離感が大事だ。吐き気すら促すオークの体臭とイカ臭さ故に近づきたくはないのだが、仲間への同情を殺すが如く私情を削いで足を運ぶ。

 

 そして肉厚な触手に絡まれ3人のオークに三穴責めされている永夜の姿を見るや否や、ボロ布の内側で短刃を抜き……。

 

(忍法…背通刃)

 

 忍術によって開かれた異空間に突き刺した刃は、永夜の心臓を背中ごと貫かれた。

 

 

ー見ぃぃぃつけたぁぁぁぁアァァアァァ

 

 

 永夜の氷ような視線と三日月のような笑み、そして全身から放たれる禍々しい気配を目の当たりにした蘇芳は、一瞬気が固まる。

 

『蘇芳!!』

 

 耳に取り付けられた小型通信機から響く紅羽の叫びで我に返る蘇芳だったが、直後に感じたのは微動だにしない手だった。

 瞬時に手元を見れば、短刀しか通れない僅かな異空間のスキマから濁流のごとく紫の触手が伸び、蘇芳の手をガッチリと掴んでいるではないか。

 

 やられた、と感じた頃には遅すぎた。

 

 禍々しい気配を察知して瞬時に肉棒と腰を抜かすオークを他所に、永夜だったナニカは突き出た短刀を抜くように身を起こし、蘇芳がいる方角に向けて首を向ける。

 そのヤバい気配に怖気づいた浮浪オークらは蜘蛛の巣を散らすようにして逃げ出し、蘇芳はその集団に紛れて……むしろ盾にするようにして逃げようとする。

 だが永夜だったナニカはそれを逃さない。その場から動かず、自らを拘束していたはずの肉厚な触手が蘇芳に向けて伸び、枝分かれしていく。

 

 細い触手が迫る中、気づかれていると察しボロ布を腰に巻き(武装オークが気づいていない以上、効力は発揮している)、忍者刀と短刀で触手を刻む。

 触手を刻みながら視線を逸らせば、紅羽がいる地点には武装オークを率いる青いタイツを着たピンク髪の女の姿が。恐らくは彼女も発見されてしまったのだろう。

 それでも蘇芳は逃げ続ける。触手を切り刻む中、煙幕で視界を遮る。オーク達は更にパニックになるが、これに乗じれば逃げ切れると考えて。

 

『逃ぃぃぃがぁぁぁすかぁぁぁ!』

 

 永夜だったナニカは叫ぶ。まるで駄々をこねる子供のような声で。

 混乱と煙を無数の触手、即ちは数の力で捻じ伏せる。触れたものを片っ端から捕まえては天高く掲げ、それがオークだと解れば適当に路上に置き、また煙幕に潜るを繰り返して。

 

 対魔忍相手に数の暴力が通じるのかと言えば……ナニカことオスカー=ライマキーには通じるのだ。

 

「くっ!? あぁぁぁぁっ!」

 

『対魔忍一本釣りぃぃぃぃ!』

 

 天高く触手が吊り上げれば、そこにいたのはポニーテールにした髪を靡かせ宙に浮かぶ蘇芳の姿。

 即座に足に絡みつく触手を切り裂くも、瞬時に無数の触手が四方八方から襲い掛かり、手首足首どころか首にすら巻き付き、触手で雁字搦めにしていく。

 抵抗の意思と力も虚しく、蘇芳は触手の繭に包まれる。そのまま触手の繭は、変身を解いて触手の束から少年の姿……極太の半立ちペニスをぶら下げるオスカー=ライマキーとなる。

 

「やりやしたねボス!」

 

「お疲れ様ッス!」

 

 武装オークらはコキコキと肩を鳴らすオスカーの元へと駆け寄り、成果であろう触手の繭を羨まし気に見る。

 

「あー……女体化した男が犯されるのってこんな感じだったのかぁ……」

 

「その……ほんとお疲れさんでしたね」

 

 ごぼっと口から白濁汁……先ほどまで犯された分の精液をすべて吐き出すオスカーの顔は、なんとも微妙な顔をしていた。思わず武装オークも嫌な顔をしてしまったぞ。

 

 霜月萌花の忍法【超能飛躍】によって変身能力が大幅に強化され、細部までとはいかないが肉体の内側までも変化できるようになったオスカー。

 そんな彼が永夜になり切り、オーク達への輪姦ショーという罠を仕掛けたのだ。本人を出さないのは勿体ないからである。折角の美女奴隷だもん。

 

「危うく癖になりそうでした……もしもしシュレイ? そっちはどうですかー?」

 

 思わず爆弾発言したオスカーは反らすように通信機をオークから受け取り、別の対魔忍を追跡しているシュレイにつなげる。

 

『こちらシュレイ! ごめんボス、逃がした! あたいのアンカー移動ですら追い抜けない機動力だったよ……』

 

「なーにやってんですか! あれほど彼女は逃がすなと言ってたのに!」

 

 傍目で触手で放置した浮浪オークを誘か…スカウトする武装オークを見てたが、シュレイの報告に怒り心頭だ。

 事前に哨戒していたシュレイが見つけたという緑色の対魔忍……己が欲して止まない「蘇我紅羽」を逃がした事は個人的には大きかった。

 通信機越しに「ヒー」と鳴いているシュレイにガミガミと叱るオスカー。服に着替えながらガミガミしている少年の図は、長年配下でいるはずのオークですら滑稽に見えてしまった。

 

 まぁいい、と武装オークは徐々にほどけていく触手の繭を見やる。

 

 そこから出てきたのは、無数の触手に巻き付かれ、三つの穴を触手に蹂躙され苦し気に呻いている対魔忍……封花蘇芳だった。

 

 

 帰ったらお愉しみだな、とオークは舌で唇を舐める。

 




●本日の成果
・封花蘇芳の捕獲
・浮浪オークのスカウト(適当)

決戦アリーナは最早wiki便り。


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脅迫:朧

●本日の予定
・リリーナと会合
・封花蘇芳の処遇


●登場する原作キャラ
・リリーナ(魔族R)
・封花蘇芳(対魔忍HR)
・月影永夜(対魔忍R)

サブタイトル詐欺です(ぉ)


 彼女……封花蘇芳は己の失態と現状を嘆いていた。

 

 懲罰隊として最低限の警戒はしたはずだ。罠だと勘づいた上で暗殺を試みたはずだ。徹底した情報収集により魔族の大舞台や【ネームド】が寄ってこないと確認できたはずだ。

 それがこの様だ……友である永夜の姿に化けた魔族に襲われ、最も頼りにしていた紅羽は遠ざけられ、為す術もなく触手に囚われ、今は鎖に繋がれただけの裸体で牢に入れられている。

 我が忍術を応用すれば何とか脱出できたであろうが、それを見抜かれた上で対処を施されている。よりにもよって裏切り者の永夜が能力をバラしたと聞いた時は、心にクるものがあった。

 

 そんな心情を乱すかのように、肌の上を這いずり回る蜘蛛の感触が小さな悪寒を走らせる。複数いるらしく、大の字に拘束された腕や背中に這いずっている。

 あの子供魔族はおぞましいことに、蜘蛛魔族の眷属を彼女の看守につけたのだ。睡眠毒を蓄えた蜘蛛らしく、彼らを利用した自害も望めない。

 武装したオークが看守なら亜空間を通じて牢屋の鍵を奪取できたろうに……蘇芳はボールギャグを食いしばるが、それを嘲笑うかのように胸元に蜘蛛が這いあがってくる。

 

 僅かな快感が走るが即座に嫌悪感へすり替わり、逆に思考を冷静にさせた。

 

(私はどうなるのだろうか……碌な未来でないのは確かだが……奴等の好きにはさせない……!)

 

 捕縛しておきながら凌辱や拷問を行わない事に疑問符を持つも、彼女にとっては好都合だ。

 覚悟は既に完了している……隙を見て逃亡、最低限でも自害だけは……!

 

 

 

▽▽▽

 

「あの対魔忍をウチにお寄越しなさい!」

 

 来訪して早々、バン、とテーブルに両手を叩いて力強く言うはフタナリ淫魔お嬢様ことリリーナ様。迫力あるぅ。

 

「まぁそうなりますよねぇ……まぁ落ち着いてくださいな」

 

 昼間だというのに昨夜の疲れ(意味深)が抜けずソファに力なく座っている私ことオスカー=ライマキーは席に座るよう彼女に促しておきます。

 リリーナさんは促されて冷静を取り戻したのかソファに着席するけど、ガルルルって唸っているかのように眉間に皺を寄せて私を睨んできます。冷たい眼差しはアネモネ嬢で十分です。

 

 先日の拙いと思っていた作戦がまさかのヒットを起こし、リリーナさんの屋敷を襲ったという対魔忍、それも懲罰隊と呼ばれるエリート忍者をゲットした私達。

 そこそこ使えそうな野良オークも数人招き入れることもできたし、幸運が重なって紅羽の姿も発見された。しかし残念ながら捕獲ならず。まぁしゃーない。

 

 問題は、釣れた対魔忍こと蘇芳(永夜さんが能力込みで教えてくれました。ご友人らしい)の対処だ。

 ノマド上層部に昨夜報告したばかりだというのに、リリーナさんはその対魔忍の詳細ですらゲットしていた。情報力高いなぁ。

 当然ながら自身の屋敷を襲撃し、元対魔忍であるレベッカに重傷を負わせた犯人であることも理解している。相当根に持っており、引き渡せば悲惨な最期を迎えるだろうね蘇芳は。

 

 リリーナさんとは親しくやっているし、彼女の調教スキルも一流だから引き渡したい所なんですけど……。

 

「単刀直入に言います。ある方が蘇芳を引き渡せと要求されたので、リリーナさんにお渡しするわけにはいかなくなりました」

 

「なっ……だ、誰ですの?」

 

「朧様です」

 

「げ」

 

 はい、問われて「げ」と答えるまでが予定調和でした。「げ」ってなりますよねぇ。

 

 朧……ノマドに属する者なら誰もが良い意味でも悪い意味でも知っている、エドウィン=ブラック様の側近にして「元」対魔忍の名。

 ノマドはエドウィン=ブラック様の物ではあるが、その実は大きく分けて「イングリッド派」と「朧派」に分かれている。それだけ力のあるお方なのだ。

 多くの対魔忍を洗脳・調教して裏切らせノマドの手先としているが、朧様の裏切りっぷりは凄いらしい。また聞きした程度なのでよく解らないけど。

 

 そんな朧様が、封花蘇芳を此方に引き渡せとイングリッド様に言ってきたそうなのだ。ウチ(イ・グー)に問い合わせないのはプライドの高さ故か。

 仲の悪いイングリッド様に(脅迫に近いとはいえ)わざわざ差し出せと申し出たのも珍しいが、懲罰隊のエリートということで「良い釣り餌」として使えるかららしい。

 触手で捕らえた際には処女膜を破らず軽い凌辱をした程度なので、生娘として高く買い取るのだそう。オークへのご褒美にしなくてよかったぁ。

 

「……というわけなので蘇芳に手を出すことも厳禁です。イングリッド様曰く『下手に渋ると後が面倒だからさっさと送ってやれ』との事もあり、さっさと供物に捧げちゃいます」

 

「た、確かにイングリッド様の言う通りですわね……クゥゥ……」

 

 きっとリリーナ様は朧様と会ったことがあるのだろう、すっごい嫌な顔してます。

 襲撃犯に復讐したいリリーナさんの気持ちもわかるが、朧様に逆らうのは私だって怖いのだ。

 

「……そういえば、レベッカの容態はどうなっています?ロージィは?」

 

 組織を修正中のリリーナさんにブリュンヒルドさんら鬼神乙女組を充てているので、その辺の事情は知ってます。

 しかしレベッカとロージィはどうなっているんでしょうか?リリーナさんが復讐を企てる程のお気に入りだし、私も気になる。

 

「レベッカは未だ意識不明の重体、ロージィは催淫を防ぐべく特定の収容所に放り込んでますわ。今頃はオークの慰め物になっているでしょうよ」

 

 目に浮かぶなぁ……ロージィの淫乱っぷりはリリーナさんの調教のおかげもあって加速する一方ですし、オーク100人相手もダイジョーブそう。

 それより気がかりはレベッカさん。意識不明の重体かぁ……東京キングダムの医療技術は違法外道であれど結構なものと耳に挟んでますが……。

 

「いざとなれば魔族の技術を用いた魔族化も視野に入れてますが、あれ肌のツヤが無くなるのがイヤなんですの……」

 

「それは惜しい……」

 

 人間辞める事よりソッチが優先なの?と普通の人間なら思うでしょうけど、魔族的(というかレズビアン的に)そっちが大切なんです。意外と大事よ~肌のツヤ。

 しかも施設の改修や魔族員の再配置、奴隷の維持費などもかかって資金源がカツカツらしい。同情しますリリーナさん……。

 

「ぶっちゃけチンチンムラムラしてて辛いんですの……おのれ対魔忍、朧様の差し金が無ければオナホ代わりにしてやったものを!」

 

「貴女段々キャラ壊れてません?」

 

 いや初対面で感じたキャラ性はどうでもいいか。仕事柄とはいえエロ友ともなれば趣味性癖性格がわかるもんです。

 

「失礼しまーす……お茶を、お持ちしましたぁ……」

 

 ノックと共にドアが開かれ、入ってきたのは戦闘服でもあるピッチリタイツのスーツを着込んだシュレイ。

 お盆に乗せられた湯呑とティーセットをテーブルに置きながら、シュレイは赤ら顔でチラチラと私を見てくる。

 

 これは相当キてるな?

 

「ボスぅ……貞操帯(コレ)外してよぉ……おマンコ切ないよぉ……」

 

「まだ2日も経ってないじゃないですか。罰は1週間でしょう?」

 

「2日も我慢できないとはアタイ自身思って無かったんだよぉ! あぁ……上の口だけじゃ足りないぃ……」

 

 青いタイツとは対照的な黄色い貞操帯を見せつけるように腰を突きだすシュレイ。さらには我慢できないアピールのつもりか貞操帯を指先で掻き乱す。うーんエロい。

 蘇我紅羽を発見しておきながら逃がした罰として、一週間SEX禁止(フェラ可)を出したんですが、効果覿面ですねぇ。恐るべしオーク中毒。

 

「ハァハァ……切ない顔がたまりませんわ……ねぇオスカー」

 

「貴女に預けるとそのまま堕ち兼ねないから譲りませんよ?」

 

「チッ」

 

 リリーナ様の調教スキルはすごいって知っているんですからね?折角のイ・グー奴隷を見放して溜まるもんですか。

 ソファの傍で「お慈悲をぉ~」と半泣きですり寄ってくるシュレイの顔を触手で押し返しつつ、ムラムライライラしてるリリーナさんをどうしようかと考える。

 シュレイはこの通りお預け中、フィルは妊娠中、萌花は専属だし……鬼神乙女はリリーナさん曰く「アウト」とのこと。悪くないと思うんですけどねぇ……。

 

 残るは……あ。

 

「今のリリーナさんにうってつけの方がいました」

 

「それって永夜ですよね?」

 

 リリーナさん即答。まぁ消去法で見出せますよね。

 

 

 

▼▼▼

 

 私は罪深い……人として終わってしまっている……。

 

「ぜぇ、ぜぇ……げへへ、やっぱイ・グーってのは太っ腹だよなぁ」

 

「対魔忍をこんなに犯したのは初めてだぜ。使用済みとは思えねぇ吸い付きだしよ」

 

「おら、これで満足かよ雌豚」

 

 新入りだという全裸のオーク数名が精液まみれの床に伏せる私を取り囲み、一人が私の胸を踏みつける。

 身に染みるような痛みと熱、そして快感……白濁液で塗れた肌に汚らしい足の重さと感触が胸越しに伝わってきた。

 

「げぼっ、がはっ……ご満足、頂けましたかオークの皆様……」

 

 ゆっくりと起き上がり、座り込んだま彼らを見上げる。盲目故に何も見えないが、オークの体臭とイカ臭さが彼らの存在感を物語る。

 口からあふれ出る精液。体中に走る鞭の痛み。気怠さ。腹の重さ。精液の匂い。体の芯に伝わる快感の熱……。

 

 そして脳裏に浮かぶ、友であった蘇芳の罵声。私はどこまでも堕ちてしまったのだと自覚する。

 

 いっその事、壊れてしまえばよかった。だがイ・グーの優しさはそのまま残酷な仕打ちとして私の心身に刻み付けられている。

 新米相手の性処理を命じられたのは僥倖だ。この荒々しいセックスが、私の苦悩と苦痛を忘れさせてくれるから。

 

「もっと、もっと私を苛めてください……皆様が満足するまで、この身を捧げる次第にございます……」

 

 加虐心を煽るように、その場で土下座する。些細な暴走でもいいから、私を壊してほしいと願って。

 

 

 

「はーいそこまでです」

 

 

 

 それは襲い掛かろうとしたオークというより、私に言い聞かせるかのようにボス(オスカー)が声をかける。

 新たな気配は二つ。禍々しい気配を放つボスと、足音からして貴婦人らしき魔族か。

 

「例の対魔忍を捕まえてからというものの、彼女は随分と心を病んでいるようでしてねぇ……しばらくダッチワイフとして貸し出しますよ?」

 

「ふむふむ、盲目美女とはニッチですし、結構汚れていますが……久々にSM調教してみるのも悪くないかしらね」

 

 

 

 ああ……この魔族は、私を苛めてくれるのか……?

 

 

 

 月影永夜は妖しく嗤う。そこにいるであろう、自分を仕置きしてくれる主に向けて。

 

 




上質な対魔忍は今後ノマド上層部に捧げられそうです。

そんなわけで蘇芳の調教を期待していた方には申し訳ありませんが、ボッシュートです。
代わりに友を裏切った代償として月影がリリーナの魔の手にかかります(理不尽)

次回は封花をベルグレンド卿に引き渡します。朧様を登場させるかは作者の技量次第(ぉ

無事に更新させるようになりましたが、決戦アリーナを辞めたのでキャラが安定しなくなります。
wiki頼りで良ければ、今後リクエストや作者の好みなどで登場させていく予定です。

沢山の応援ありがとうございます。チマチマと更新できるよう頑張ります~。


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復興:リリーナ

お久しぶりです。東イキ魔族はエロい気持ちが沸いた時ぐらいしか書けなくなりそうです。
加えて情報源は決戦アリーナwikiしかないのでオリジナル設定が増えそうです。

対魔忍Saga買おうかなぁ……。

●本日の予定
・封花蘇芳の引き渡し
・リリーナとお茶会

●登場する原作キャラ
・封花蘇芳(対魔忍HR)
・リリーナ(魔族R)
・霜月萌花(対魔忍R)
・月影永夜(対魔忍R)


 ドキドキしてきた。しかし恋焦がれとか期待とかじゃなくて、緊張と恐怖だってのがよーく解る。

 私だけじゃなく背後で並んでる、二人の精鋭オークと霜月萌花、そして縄に亀甲縛りで拘束された封花蘇芳ですら見て解るほど震えてる。

 

「……ぅ……ぁっ……」

 

「萌花しっかりなさい」

 

「あ、あっしらの心配は?」

 

「頑張れ」

 

「投げやり~」

 

 割と余裕あるねオークズ。萌花なんか小鹿みたいに足震えているし……可愛い。猿轡を噛まされている蘇芳は仏教面を浮かべているが、やはり震えている。

 

 しかし恐怖するのも仕方ない事……これから朧様とご対面だっていうもの。

 

 朧様は、己の配下にして私の縄張り争い相手であるベルグレンド卿の屋敷にて蘇芳の身柄を受け取りたいのだそう。ベルグレンド卿に渡して終りだと思ってたのでちょっと意外。

 元だろうとも対魔忍なら知るであろう、対魔忍の裏切者にしてアサギに匹敵する実力者。その所業と残酷な性格、更にノマドでも有名な調教の数々を知ってしまった二人の元対魔忍はビビりまくっているというわけだ。

 まぁビビっているのは我々魔族も同じなんですけどね……そこにいらっしゃるベルグレンド卿とニミエ嬢なんか朧様を間近で見てきたからか、脂汗がすんごい。

 

「ご、ご主人様……だ、大丈夫ですよね私? 粗相となるような恰好ではありませんよね?」

 

「うっせぇニミエ、何度も俺がチェックしてやったろう黙ってろ気が散る」

 

「おお、怖い怖い」

 

「蹴っ飛ばすぞガキ!」

 

 ごめんなさい。来訪予定のヘリコプターを待つだけでコレだもん、冗談の一つ言わないと気が滅入る。

 

 やがてバラバラという音が聞こえ、風が吹きコンクリート上の汚れを吹き飛ばす。夜空を見上げれば、軍用ヘリコプターが屋敷内のヘリポートに降下してきた。

 何も言わずとも蘇芳を除く全員が背筋を伸ばす。徐々に風圧が収まり、ヘリのスライドドアが開かれ来訪者……朧様のご登場だ。

 

 

―――恐ろしい。

 

 

 イングリッド様のような凛とした佇まいとは違い、獰猛な蛇のような目つきと猛禽類のような鋭い気配を朧様は持っていた。

 自前の赤い対魔忍スーツを着込んだ彼女は徐に目を見開いた―――そこで朧様の姿が霞み、一陣の赤い風が我々の横を通り過ぎた。

 

――ドガッ!

 

「ゴッ……ハッ……ッ!?」

 

 気づいた頃には蘇芳は横へと吹っ飛んだ。蘇芳がいた場所には足を上げた朧様がおり、彼女が蹴り飛ばしたのだと辛うじて解る。

 

「はっ……あっはははは! これが! これが懲罰部隊!? 無様ねぇ笑えるわぁ!」

 

 彼女の嘲笑が悶え咳き込む蘇芳の音を遮断する。とても楽しそうだが、同時にとても怒っているようにも見える。

 後ろ手をキツく縛られている為に胸部を地面に押し付けてでも這いつくばるが、朧様は普通に歩き、その浅はかな背をヒールの踵で踏みつける。

 

「ひゅぎょっ、んごおぉぉぉっ!」

 

「逃げられるとでも思っているのぉ? ほんっとうに、お馬鹿さんなのねぇ……」

 

 呆然としている我々を他所に、膝小僧に肘を乗せて踏みつけを強め、鋭い痛みを蘇芳の背に与える朧様。

 

「覚えてるかしらぁ? この私がまだ対魔忍だった頃、貴女いっつも私の事を見ていたわよねぇ……あの目つきにはイライラさせられてばっかりで、いつか貴女を……」

 

 ぐりぐりと穴をあけるかのようにヒールの踵で虐めていた足を上げ、そのまま後ろへと振り上げ……。

 

「こうしてやろうって思ってたのよっ!」

 

 蘇芳の豊満な尻を思いっきり蹴とばす!

 

「ほぎょおぉぉっ!」

 

 その威力は蘇芳をサッカーボールように吹き飛ばし、再び胸部から地面にダイブ。猿轡を噛む口からくぐもった悲鳴が轟く。痛いだろぉなぁ……。

 その様を見て朧様は笑い続ける。独り言を聞いていると、どうやら個人的かつ小さな私怨が混ざっているようだった。プライドが高いとこうも些事に敏感になるのか。

 

 蹴った足を軽く振っていると、不意に朧様が私へと視線を移した。思わず硬直したが、先程よりは若干緩んだ微笑を浮かべている。スッキリしたーって顔だ。

 

「オスカーと言ったわね? こんな雑魚でも懲罰部隊を捕らえるなんて少しはマシなようね。 謝礼は口座に振り込んでおくから期待しとくといいわ」

 

「は、はい、ありがたき幸せ」

 

 思わず頭を深く下げる。アネモネ嬢とは違ったサディストにドッキドキだ……学びたい部分もあるけど。

 今度はベルグレンド卿に視線を移し、彼がビシっと姿勢を正す前に朧様が命令を下す。

 

「ベルグレンド、例の件(・・・)をコイツらにも一枚噛ませなさい」

 

「はっ……はぁっ!?」

 

 例の件(・・・)? ベルグレンド卿、何か朧様に命じられた案件でもあったのだろうか。自分の所ばっかりで、他所の問題や状況を調べてないからなぁ。

 

「口を挟むようですが朧様、我々では不足だと申せですか?」

 

「別に急いでいるわけじゃないわ。イ・グー(こいつ)らにも分け前を貰うチャンスを与えるだけよ」

 

 反論するベルグレンド卿を、今の私は気分いいのよ、と蘇芳の乳房を蹴りながら言って抑える朧様。

 ベルグレンド卿も上機嫌な朧様を悪化させたくないからか、不服そうに呻いて頭を下げる。ごめんなさい仕事とっちゃうようで。

 そのまま、まるで丸太のように蘇芳を蹴とばしながら横転させ、ヘリへと足を運ぶ。面白いぐらいに転がって痛々しい。けどなんか(さか)る。

 

「イングリッドの配下だからと差別するつもりはないが……貴方達にも朧派(ウチ)の仕事を手伝わせてあげるわ。指示は追って伝える」

 

 蘇芳(ボール)をヘリにシュゥーッ! 超! エキサイティンッ! 気にせず私に言う朧様マジ鬼畜。殺されはしないだろうけど、死にそうな目に合いそうだなぁ蘇芳。

 ヘリが起動した頃になって朧様も乗り込もうとし……ふとこちらを見る。視線の先は私……というより萌花か?

 

「そこの小娘も悪くはないけど……釣り餌としては不十分ね。良い素体には違いないから、しっかり調教しときなさい」

 

「ラ、ラジャー」

 

 思わず敬礼。命拾いしましたね萌花。

 

 そのまま朧様が搭乗してドアがスライド、ヘリが東京キングダムの夜空を駆けていく。闇夜に消えるまでヘリを見送り……力が抜けた。

 

「ふ、ふひぃぃ……怖かったぁ……」

 

「朧様があんだけ機嫌がいいのも珍しいぜ……悔しいがよくやったよオスカー」

 

 袖口で汗まみれの額をぬぐっていると、ベルグレンド卿からお褒めの言葉を貰っちゃいました。デレか、デレなのか?

 奴隷二名+オーク二名も、よほど怖かったのか互いに抱き合っちゃっているし……萌花なんか涙と鼻水が止まらないよ。後で慰めてあげよ。

 

 しかし泣いて怯える肉奴隷(萌花)を見ていると……。

 

「……ベルグレンド卿、屋敷にSM部屋とかあったりします?」

 

「……しゃあねぇ、貸してやるからお前の奴隷も貸せ。ニミエも貸してやるから」

 

「スワッピングってやつですね」

 

 朧様には届きませんが、こういう時は鬼畜同士通じる物があるんだなぁと思いました。

 

 

 

 この後メチャクチャ調教した。二穴責めっていいよね。

 

 

 

―――

 

 イングリット派の調教師である淫魔リリーナの娼館は、東京キングダムでも有数の高級娼館だ。富豪層をターゲットに絞り荒稼ぎしているだけでなく、有能とされる捕虜を隷属させる調教施設としても有力。

 それ故、設立者であるリリーナどころかイングリット自身ですら出資してまで、娼館の復興に力を注いでいた。この施設を半壊させた懲罰部隊の実力の高さが伺われる。

 

 ここで役立ったのが、リリーナと交友関係にあるイ・グーのオーク、そして鬼神乙女という労働力だった。

 

「その建材はそっちに回せ! 重要な調教場故に以前より強固にするとのことだ!」

 

「うっす!」

 

「報告だ、D-3地区にてテロリストと思しき人間どもを捕縛。ボコボコにしてしまったが構わぬよな?」

 

「また米連の回し者か……こちらで処置する、生かしさえすれば好きにして構わん!」

 

「獣姦用のブラッドドックが逃げ出した! 仲間が追いかけている最中だが、何かひきつける案はあるか!?」

 

「いい加減頑丈な鎖を用意しておけと言ったのにあの野郎! 報酬は弾む、なんとか捕らえてくれリリーナ様のお気に入りなんだ!」

 

「アッチでノマドのオークがサボってるっぺ」

 

「しばいとけ」

 

「ムラムラしてきた同胞がいるが、適当なインキュバスを貸してくれんか?」

 

鬼神乙女(おまえら)にドストライクな蒼髪のインキュバスがいるから、そいつに声かけとけ」

 

 リリーナ直轄の淫魔達が頭脳担当、イ・グー所属の精鋭オークを肉体労働として上手く扱っている。ノマドのオークはサボりや凌辱(つまみ食い)が多いから……。

 しかしあの気難しい鬼神乙女までもが警邏や力仕事に協力している、という事実を何度見ても淫魔達は目を丸くしてしまう。主であるリリーナは「まぁ信用はできる」とは言っていたが、やはり驚く。

 

 トラブルを減らし作業を効率化することで、高級娼館は順調に復興へと向かっていく。

 

 あまりにも順調だから、真昼間から館の主と傭兵会社の主が呑気にお茶するほど。

 

「それでですね、見様見真似で萌花の尻を蹴とばしてみたんですが、甘く鳴く始末で……。ベルグレンド卿の手本ならぬ足本で見せたニミエへの蹴とばしっぷりが中々オツでして」

 

「まぁ野蛮ですこと……ヤバいですロージィ蹴とばしたくなった。早く専用施設を直して連れ戻したいですわぁ……」

 

――ちゅぷ、じゅぷっ、ぬぷぷ……

 

「あっあっ……あんっ♪」「は……はぁ……はぁぁぁ……♪」

 

「ロージィ相手だと途端にドSになりますね……その後なんですが、ニミエと萌花が土下座して助けを請う様は中々の快感でして……私とベルグレンド卿で2穴責めの刑に処してアンアン言わせてやりましたよ」

 

「野郎の2穴責めは私ちょっとねぇ……」

 

「フタナリのご友人っておられないので?」

 

「……」

 

「察しました、いいフタナリのお友達見つかるといいですね」

 

――ずぷっ、ずぷっ……パンッパンッパン

 

「あっ、あっ、あぁぁぁっ♪」「ふぁ、んっ……深……いぃぃ♪」

 

「余計なお世話です……レベッカに慰めてもらいましょうか……」

 

「というとレベッカの容態がよく?」

 

「いえ、残念ですが魔族化の改造手術を行う事にしましたの。合成獣ようなものです」

 

「へぇ~、キメラテックレベッカですかぁ。今度見せてくださいね……んっ」

 

――どぷっ! びゅく、びゅぷっ!

 

「んあぁぁぁご主人様のしぇいえきぃぃぃっ♪ いぎゅ、イきましゅぅぅぅっ♪」

 

「あぁん……もぉ、永夜が遅いせいで負けたじゃないの! ほらっほらっ、さっさとイかせなさい!」

 

――パンパンパンパンパンッ、パチンッ、パチュッ

 

「んひぃぃぃ腰揺らしゃないでぇぇぇ気持ち良すぎるぅぅぅっ!」

 

 青空の下、横長のソファに腰掛けながら、背面座位で元対魔忍の萌花と永夜を犯しながら雑談するオスカーとリリーナ。お茶請けは市松模様のクッキー・ハーブティーを添えて。

 作業で忙しい淫魔やオークの視線を集めつつ、作業風景を目の当たりにしながら優雅にお茶と猥談に興じ、射精競争も兼ねて凌辱。これぞ東京キングダムの優雅なお茶会。

 

「全く、オークどもにされるがままに犯されるから、ご主人様を満足にイかせませんのよ。1週間も調教しておいてコレなど、なんて手の掛かる奴隷なんでしょ」

 

「ひぎゅ……申し訳ございません……」

 

 注がれたザーメンを秘所から吹き出しつつ、リリーナに頭を踏まれる永夜。土下座してる彼女を素足で踏むリリーナはまさに貴族といった風貌だ。

 

「まったくもう……改めてオスカー、人材の派遣には感謝してますわ。まさか鬼神乙女まで呼び寄せるなどと」

 

「いえいえ、友人の頼みですし、この娼館が潰れるのは惜しいですからねぇ。報酬も頂いてますし」

 

 お掃除フェラを頑張っている萌花を撫でながらオスカーは微笑む。クッキーうまし。

 因みに鬼神乙女が労働に勤しむ理由は、組織として本格的に活動すべく勉強中のブリュンヒルドへオスカーが助言したのだ。リリーナとパイプで繋がるのは大きいと。

 まぁオスカーの性交目当てでもあるが、警邏や迅速な捕縛など、鬼神乙女達は傭兵及び警備としての実力をモリモリつけている。稼いだ金は武装や拠点設立の資金に回す予定だ。

 

 リリーナは思い出したように、ぽん、と手を叩く。

 

「そうそう、お礼と言えば例の話が通りましたわよ。彼女(・・)もイ・グーの噂は耳にしていたようですの」

 

「おお! それは嬉しいですねぇ!」

 

 通るか通らないといえば後者の可能性が高かった案件だった為、喜ぶオスカー。そんなオスカーに、胸の谷間からカードを取り出し、オスカーに手渡す。

 

「あくまで商談のきっかけを与えたにすぎませんわ。それが招待状よ」

 

 そのカードには十字傷を負った牛のマークが刻まれている。

 ノマドの外れにある山岳……東京キングダムでは珍しく農業に適した土地の殆どを所有する魔族のシンボルだ。

 

 

 

 イングリッド派閥所属の豪商でもある魔族……ナバラ・シャンボーリの招待状だった。

 

 




●本日の成果
・朧様からの報酬
・朧派ミッションの参加
・ナバラ・シャンボーリの招待状

〇今後の展開(予定)
・敵対魔族の捕縛
・肉奴隷の追加
・人間牧場計画の確立

朧様は対魔忍シリーズの顔役ですが、こんな感じでしょうか(ドキドキ
因みに対魔忍RPGをやる予定はありません、ソシャゲあれこれしてるから;


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食育:フィル=リード

祝!アクション対魔忍にて蜘蛛姫アネモネ登場!(Twitterで知った)

この作品に登場する殆どのマイナーキャラがRPGにも出てこないので、これはすごく嬉しい。
スマホのソシャゲを減らせたら、アネモネが出るまでリセマラできただろうか……。

●本日の予定
・アネモネとお茶会

●登場する原作キャラ
・フィリ=リード(対魔忍R)


 魔族とは異世界こと魔界より現れた魑魅魍魎であり、地球上の生物とは似ているようで違っている。

 人間のような見た目や人間社会に溶け込める知能を持つ魔族も存在するが異世界の生命体には違いなく、その価値観や論理観は大きく異なる。

 特に生まれながらにして強い弱いがハッキリしている魔族にとって、食の価値観に違いが出る。強者にとっては娯楽にして嗜好であり、弱者にとっては命がけの生命維持なのだ。

 

 つまりオスカー=ライマキーは何を主張したいかというと。

 

「もっとイ・グーの食生活を豊かにすべきなんですよ」

 

「結局は嗜好品のようなものではないか」

 

 キリっとした顔で力説するオスカーに呆れるアネモネ。言っていることは余裕のある者の娯楽に違いないからだ。

 

 懲罰部隊のエリートを引き渡した事で得た朧からの報酬は、オスカーの予想を大きく上回る大金だった。

 大金と言ってもイ・グーのような小さい傭兵企業から見た額だが、今まで通りに過ごしていれば3ヶ月は資金に困らない。他企業や上への賄賂に宛がってもお釣りが出る。

 その資金を何に回すかと部下達の意見も交えて考えた結果、より健康で栄養価の高い食材を安定して供給できる環境作りを目指すことにした。朧の言っていた「例の件」もあるが、今後の方針を固めるには良い機会だ。

 

「イ・グーは食事に煩いと知っておったが、よくオークどもが金や女より食を選んだのぉ。オスカーも弾薬やら賄賂の捻出やらで試行錯誤しておったくせに」

 

 事務や経理を得意とする淫魔をイ・グーに貸し与えた事のあるアネモネは、イ・グーの経費状況にある程度詳しい。

 やたらと食材の質を優先し、次いで弾薬や武装の維持、賄賂の捻出、オークは勿論のこと奴隷にも僅かながらの給金を与えているという。生粋の魔族であるアネモネには理解しがたかった。

 

「あの体を作るのは充分な運動・食事・睡眠の三つがいるんですが、食事だけは金を掛けないと碌なものが得られませんからねぇ。現在仕入れている食材は全て(カタギ)から輸入した安物です」

 

「ノマドで広く普及しておる食材なら安く済むではないか……味は最悪じゃし化学薬品という毒物はあるが死にはしないじゃろ」

 

「あんなものは食べ物とは認めません」

 

 オスカーは東京キングダムで普及している化学薬品たっぷりの野菜や合成肉にトラウマがあるのか、視認できるほどに黒く禍々しい怒りのオーラを全身から発する。アネモネも「解る」と眉間を歪ませた。

 

 そもそも人間界で採れるような野菜や魚肉類とは、魔族にとって「贅沢な嗜好品」だ。

 栄養価は兎も角、高級であればあるほど味が良い人間界の食材は、圧倒的強者や貴族のような魔族にとって己の優位性を示し味を楽しむ為に存在しているといっても過言ではない。

 アネモネも人間界の酒—特に焼酎や日本酒が最近のお気に入りらしい—を非常に好んでおり、大枚を叩いてでも輸入している。酒場を営むベルベットも、仕入れる酒は大半が人間界で製造しているものだ。

 

 逆に色欲に溺れる者の多い東京キングダムにとって、とにかく生きる為に腹に収まれば良い程度の認識しかなく、魔界流の量産技術で大量に生み出した粗悪品ばかり。

 魔族が人間界の裏社会に紛れむようになった理由の一つといっても過言ではない……そう思える程に人間界と魔界の食事情に大きな格差があるのだ。

 

 口にすれば病みつきになる……それが人間が作る食材の恐ろしさだ。特に甘味は女魔族にとって(カロリー的に)悪魔の食材である。

 

「じゃからこそ、人間界の動植物を輸入し、東京キングダムで初の畜産業に成功したナボラ=シャンボーリとコンタクトを図ろうとしたのじゃな」

 

「少しでも良い食材を優遇してもらえるよう交渉する機会があればいいんですがね……」

 

 人間界を放浪して畜産業を学び、それを人工島である東京キングダム、それもノマド管轄内で確立し大成功を治めたというイングリット派の魔族ナボリ=シャンボーリ。

 現在は富裕層の魔族やノマド陣営に着手しているが、シノギで稼ぐ魔族に比べれば圧倒的にスローペースと言わざるを得ず、しかし着実に莫大な金を生み出している。

 最近では同族からの妨害や人間界からのコンタクトもあって不穏な雲行きらしいとリリーナから聞き、傭兵業として割り込み少しでも食材に融通を利かそうとオスカーは画策している。

 

「そもそも何で今になって食生活の充実を図るのじゃ? 組織拡大は後回しにするとしても、永夜をリリーナに引き渡したことでイ・グーの肉奴隷は減っておるし、肉奴隷の確保が優先じゃと思うんじゃが」

 

 グラスに注がれたジントニックを氷ごと一気に飲み干すアネモネの指摘は正しい。オークは結局は性欲に充実だもの。

 

「理由は色々ありますが第一に……フィルがとうとう出産したんですよ。それも双子」

 

「おお」

 

 やっとオークの子を産んだのか、とアネモネは納得する。

 

 

 

―――

 

 フィル=リードにとって初の出産は、奴隷として囚われオークに孕まれたという最悪な事態の中だった。

 

 かつての彼女なら自害してでも認めなかっただろうが、イ・グーの(奴隷から見て)恵まれた環境に、鬼畜な主人の確かな愛を受けた今なら幸せなのは確かだ。

 ノマドの病院で出産し取り出したオークの双子を抱きしめた時の感動は、今でもフィルの心を複雑に、しかし母となったという実感と安心感を与えてくれた。オークボの涙と鼻水まみれの顔なんか思い出すだけで笑ってしまう。

 

 そんな感動を噛み締め、出産後だからとオスカーに命じられ安静に過ごして暫く経った頃。

 

「あんっ、あっあっ、ご主人様のチンポ、やっぱり良いっ♡ 安心するぅっ♡」

 

「へへ、ガキを二人も産んだたぁ思えねぇマンコの締め付けだぜ……おらもっと腰に力いれなぁっ!」

 

「あぁぁぁん深いぃぃっ♡ 子宮ガンガンくるぅぅっ♡」

 

 ようやっとセックスを許可されて二日が経過しても、犬のように四つん這いになりながら猿のようにオークボに犯されているフィル=リード。

 しかもオークの双子の赤子が眠るベッドのすぐ横でだ。フィルが「奥様になったから」と掃除して綺麗になったオークボの自室のベッドをギシギシならし、濃厚なセックスを楽しんでいる。

 

 オークに犯され続け、すっかりオークチンポの虜となった元米連兵士。今では雌犬プレイと露出調教に目覚めた痴女にして、二児の母となった。

 今も、子を産み若くして母となったことで、子供たちが寝ている横で四つん這いバックで犯されている事に背徳感と快楽を貪っている。

 

「おおっマンコがキュウキュウ締め付けてきやがるっ……そんなに俺らのガキの横で犯されるのが気持ちいのか? えぇっ?」

 

-パァンッ

 

「ひぎゅうぅぅっ♡ ごめ、ごめんなしゃいご主人しゃま♡ 子供産んでお母さんになったのに♡ 牝犬みたいに犯されるのしゅきなのぉぉ♡」

 

 尻を叩かれ背徳感を更に刺激する。躾と痛みが混合して呂律が回らなくなり、四肢と膣に力を込めてるも、フィルはアヘ顔を晒して犯されるがまま。

 そんな牝犬にして妻となった小娘を侵しながら、その引き締まった背と尻がかつて米連のエリートであったことを思い出させ、オークボを更に興奮させ新たなプレイを閃かせる。

 

「これじゃ牝犬なのか奥さんなのかわかりゃしねぇ……よっとぉっ」

 

「あひゃんっ♡」

 

 ぬぽ、と膣から強直を抜かれて甘い声を上げる。フィルは止めないでと懇願しようとするが、それより先に大柄で筋肉質なオークボが易々と彼女を持ち上げた。

 彼女の膝裏に腕を回してM字開脚にさせ、オークボの腕と腰次第でトロトロマンコを肉棒で突き上げやすくし……赤子オークが眠るベッドに近づいた。

 

「ひやぁぁん赤ちゃんの前でこんな、こんなことぉぉぉ♡」

 

「んな甘い声で鳴いてちゃ説得力がねぇ―――なっ!」

 

 顔は横に振っているが表情と声色が一致していないフィルに対し、オークボは下劣に笑いながらフィルの秘裂に極太チンポを突き上げる。

 

「んおおぉぉぉ――――っ♡ お、おおーっ♡」

 

 最奥まで飲み込んだ肉壺から電撃のような快感が全身を駆け巡り甲高い嬌声を上げる。それでもなお赤子はスヤスヤと眠っており、マン汁が飛び散っても気にしない。

 だが己の赤子が起きてようが寝ていようが、このオークボにフィルへの遠慮や配慮と言う言葉はない。むしろ発情しているフィルの為にと腰と腕を振るい、乱暴なピストン運動を開始する。

 

「おおぅ締まるぅ……肉壺犯されてる母ちゃんの淫らな姿が見れねぇとか、息子らも残念だなぁ?」

 

「あんっ♡ あひっ♡ おほ、おおほぉぉぉっ♡」

 

「……駄目だこりゃ完全にトリップしてやがる。元米連エリート現淫乱奴隷妻とか、萌えるじゃねぇかよぉっ」

 

「んぎょおぉぉっ♡ しきゅ、子宮がゴツンってぇぇぇっ♡」

 

 赤ん坊を前に言葉責めしてやろうと思ったのに、結局は牝犬が発情してそれどころではない。そんなフィルの様子と肉壁の締め付け加減も合わさってオークボも発情しているのだから、結局は激しい駅弁セックスに落ち着くわけで。

 しかしフィルとオークボは、寝ているとはいえ息子の前でも平然でディープキスを交わしている。誰が見ても解る程のイチャラブセックスに二人のボルテージは増す一方。

 

「あむ、ちゅっ♡ れろれろ、べろぉっ♡ ご主人しゃま、フィルいっちゃう、イっちゃいますぅぅっ♡」

 

「がはは、キュンキュン締め付けてザーメン強請ってやがるからなぁ! たっぷり出して、三人目の子供孕めや!」

 

「孕む、はりゃむぅぅ♡ ご主人様が望むなら、何人でも孕んじゃうんだからぁぁぁ♡」

 

「うおぉぉぉフィルぅぅぅ!」「ごしゅ、旦那しゃまぁぁぁぁ♡」

 

 剛腕の力を完全に抜き、ほぼフィル自身の体重で肉棒を子宮が突き破る勢いで飲み込み、そのまま大量かつ濃厚の白濁液が注がれる。

 「あーっ♡ あーっ♡」と阿呆のように鳴き叫びながら割れ目から潮を吹き、エクスタシーで全身を震わせるフィル。子供たちにマン汁のシャワーを浴びさせ、大声で叫ぶ様は目覚まし時計のよう。

 

 

 結局この後は種付けプレスで計5回はフィルに中出しし、中度のザーメン中毒(オークボ限定)にさせかねないとして数週間の禁止令が出されることになるとかならないとか。

 

 

「母親なんだから体にも子供にも気を付けないと」

 

 とは相方のシュレイの決まり文句であり、オークボとフィルは終始頭が上がらないまま説教を延々と受けていたそうな……。

 

 

―――

 

「……アネモネ嬢、子供作りません?」

 

「———ふぁっ!? と、唐突に何言い出すのだお前は!?」

 

 眼玉触手でフィルとオークボの子作りセックスを覗き見していたオスカーは、ついアネモネにそんなことを尋ねてしまう。ぶっちゃけセックスは出来るが、孕ませたい欲求が出たのです。

 食事情について話していた中で唐突な子作り要求に目を丸くし、気づいた頃には顔を真っ赤にして慌てるアネモネ。額の目も驚きで丸くなった……ような気がする。

 

「そ、それはいずれかにするとしてだな」

 

「いずれかは考えてくれると(めもめも)」

 

 言質取ったと言わんばかりにオスカーが目を輝かせてメモを取る。その行動も辞めさせず顔を真っ赤にして俯いている事から、その気はあるといえばあるらしい。

 思わぬ返答にホクホク顔のオスカー。そんなオスカーの頬を身を乗り出して抓りながら話を続ける。

 

「と・に・か・くだ! 我もエネルギーの貯蓄の手段を増やそうと考えていたのだ。 ナボラへの会談には我も連れて行け」

 

ひょひょ(おお)、あねもへじょーもきへくりぇるなりゃ(きてくれるなら)ほほろつよひ(こころつよい)

 

 アネモネにはエネルギードレインの特質を持つが、オスカー程ではないがその小さな体に膨大なエネルギーを貯め込める以上、娯楽感覚で供給できる術もあれば楽しみが増える。オスカー自身がグルメな事もあって、彼女も食事情に興味が湧くのは必然。

 加えてナボラの領域(というか土地)は山岳部にあるアネモネの屋敷にも近い。最低限でも交流が取れれば、自身の蜘蛛魔族の防衛能力を買ってもらえるかもしれない。そんな打算もあっての同行だった。

 

「では決まりですね。ナボラさんに連絡は入れてあるので、後は会談日が決まるのを待つだけです」

 

「イングリット派閥なのが幸いしたのぉ。期待しておるぞ?」

 

「ナボラはリリーナさん以上にプライドの高い方と聞いてますからねぇ。アネモネ嬢の交渉術にも頼らせていただきたく」

 

「ふふん、敬え崇めたまえ」

 

 無い胸を張って得意げになるアネモネに対して、オスカーがする事は決まっている。彼女を自身が愛用している社長椅子に座らせ、扇子を握らせ、その眼前で平伏する。

 これだけでアネモネ嬢は上機嫌になり、オスカーも楽しめる。まさに一石二鳥の『お約束』である。

 

 

 

(なんか楽しそうだっぺなぁ……)

 

(もう少し見てようぜ。アネモネ様の素足に踏まれて満足そうなボスかわゆす)

 

 

 

 この後、メチャクチャ覗き見していたオークをお仕置きした。 




●本日の成果
・ナボラ=シャンボーリの会談にアネモネが同行
・赤子オーク出産(2人)
・当面いちゃらぶSEX禁止(オークボ及びフィルが対象)

 牧場っていいよね……。

 活動報告にて読者の皆様に募集したい事があります。
 今後の東イき魔族さんの更新の助力をお願いしたく!


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悪夢:蜘蛛姫アネモネ【挿絵有】

※注意!
 今回は寝取られ・BADEND要素があります。
 また乗り気が出て書いた作者のR18イラストがございます。

●登場する原作キャラ
・蜘蛛姫アネモネ(魔族HR)

寝取られ・体に落書き・撮影・淫語連呼・肉体改造・膨乳・夢オチ要素があります。苦手な方はご注意ください。


 アネモネは夢を見ている。

 

 我の目に映っているのは、穏やかな笑みを浮かべ手を差し伸べるオスカー。我は手を取り、その場で共に踊りだす。演奏団の奏でる円舞曲(ワルツ)に合わせて我らは踊り、周囲の貴族共の目を引き付ける。彼らの視線に我は得意げになり、オスカーをリードするように踊る。

 軽やかに舞い、お互い楽し気に笑い合う。心も体も踊りだし、阿吽の呼吸で円舞曲のリズムを取る。とても良い夢だと自覚しているが、頭がフワフワしている。だが、この心地よさは癖になりそうだった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

―――突如として視界にノイズが走り、世界が暗転する。

 

 

「ひぎゅ、か…はぁぁぁっ♡♡」

 

「ようやくお目覚めか」

 

 股間から来る強烈な異物感と快感が全身を駆け巡り、微睡む思考と体を叩き起こされる。それでも頭どころか呂律も回らず、朦朧とした意識の中で目を開く。

 そこには下着を剥ぎ取られ、愛液と精液があふれ出る肉壺に太く大きな男根が深々と突き刺された我が痴態があった。我を抱きかかえる屈強の男は人間で、藻掻こうにも四肢を縛る糸がキツく食い込む。

 

 そうだ……我はこの男に全てを奪われ、敗北の証を刻むように凌辱を……。

 

―じゅぽっ♡ じゅるぞぞぞっ♡

 

「おほぉぉぉっ♡ チンポ、一気に引きにゅかにゃいでぇぇぇっ♡」

 

「ボーっとしているのはいいが、俺のチンポを満足させてくれないと困るな」

 

 男は鏡の前で我をM字に開かせて持ち上げており、更に上へと持ち上げた事で我の肉壺の最奥から入口まで一気に引き抜いた。たった1ストロークでこれほどの快感……っ!

 強烈な快感と、何度も凌辱され中出しされたという自覚があるのに、頭は朦朧でありながら冷静でもあった。客観的に物事を見ている、というべきだろうか? 鏡で映された光景を目の当たりにしても、僅かな羞恥心と快感で思考が曇る程度だ。

 とにかく男の言う通りにしなければ、また暴力を振るわれかねない。天井より伸びる蜘蛛の糸で四肢を縛られた以上、肉壺を締め付け腹筋に力を入れるぐらいしか我には出来ない。

 

「ふぐ、ん、んひっ♡ んぁぁぁ、あっ♡ あんっ♡」

 

「おぉ……いいぞ、そのまま引き締めるんだ。体に似合わず、いいマンコしているじゃないか」

 

 ギュッギュッと腹部の筋肉と膣壁を収縮するも、その熱く硬い肉棒をどうにかすることはできず、しかし

男を確実に悦ばせている。男ほどではないが、巨根や触手を受け止めてきた経験は伊達ではないのだ。

 

―触手……?

 

「おら、弛めるな!」

 

―ばちゅんっ!

 

「ふぎゅぅぅぅっ♡」

 

 頭と体がビリっと痺れるっ♡ 巨根が膣壁と子宮口をゴリゴリして気持ちいぃぃっ♡

 なんと無様か。人間一人如きに身体と思考の自由を奪われ、小さな体を無遠慮に肉槍で突き上げ、我はといえば舌を突き出したアヘ顔を鏡に映している。

 思考は冷たく、我の痴態と浅はかな欲望を蔑んでいる。しかし体は肉槍に突かれる度にマソヒズムな性欲を刺激され、精液を吐き出す為に全身を酷使する。

 

「出る、出るぞっ。5発目だ……受け取れぇぇっ!」

 

「んおおおぉぉぉぉイぎゅうぅぅぅぅぅ♡♡」

 

――びゅるるる♡ びゅるーっ♡ びゅくくくっ♡ どぷっ♡

 

 肉棒が痙攣した後に子宮口に亀頭を突きつけ、膨大で濃厚な精液が流れ込むのを全身が察する。受精により我はエクスタシーに達し、歯を食いしばり背筋を反って快楽に打ち震える。

 男は我の足を抱える腕に力を込め、腰を突きだす。孕ませてやる、屈服させてやると言わんばかりに肉槍が吾の膣を突き上げ、限界まで精液と肉塊を押し付けてくる。この圧倒的蹂躙が我の身体と欲求を更に疼かせる……っ!

 

「はきゅぅぅぅ♡ ドロッドロのザーメン♡ ゴッツゴツのチンポ様♡ 我を屈服させようって魂胆丸見えな肉欲っ♡ ぜんぶ、全部きもちいぃにょじゃぁぁぁっ♡ もっともっと我を支配してぇぇぇ♡ ザーメン漬けにして負け犬ライフ送らせてぇぇぇ♡」

 

 止まらない♡ 肉欲と性欲が止まらないぃぃ♡ 我はこの男の為なら何でもできるって思ってしまうっ♡

 

 男は我の欲望に従うように、しかし実際は肉欲を満たしたいが為の我欲で、再び我を持ち抱えたまま突き上げる。白い欲望が結合部からドピュドピュ流れてるのが鏡越しでも解るのに、突き上げる腰の動きと肉棒の堅さに衰えはなかった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

―――再び視界にノイズが走る。

 

 

「準備できましたぜ旦那。メス豚も準備しとけ」

 

「解って……おる……」

 

「ご苦労さん」

 

 またしても目の前にあるのは大きな鏡。その後ろには我を屈服させ凌辱の限りを尽くしたチンピラの一人がビデオカメラを持って構えている。鏡の陰に隠れているが奴は全裸で、見せつけるように剛直を勃起させている。

 鏡に映る我の姿は、またしても無様で破廉恥な物だった。全裸に首輪なのはまだ解るが、「メス豚アネモネ」と描かれたネームプレートを首から掛け、「メス豚」「ロリババアマンコ」「NTRマゾク」「負け犬」「ケツからザーメン吐くよ」など多彩で屈辱的な落書を全身に、子宮に当たる箇所に淫紋が施されていた。

 エロ蹲踞と呼ばれる姿勢で待機し、仰向けに寝そべる男……ご主人様の剛直の上に跨る。チンピラとは比べ物にならぬ大きな肉槍と雄の匂い、そして心の奥から湧き上がる快感と背徳感に刺激され、肉壺から愛液が溢れ出ている。

 

 我らがしようとしているのは……「寝取らレター」と言われる行為だ。

 

「カウント入るぞ。3……2……」

 

 RECが入った事を確認した我は、恥ずかしさと悔しさのあまりに片手で視界を遮る。

 

「久しいなオスカー。見ておるか……なんとも情けない様であろう? 我は●●様のメス豚ペットになってしまったのじゃ……」

 

 「好きに言っても構わない」と言われたので、酷くクリアな思考で思った事を……目の前にオスカーがいるかのように言葉を紡ぐ。

 

「すまぬ……本当に……マゾ過ぎたんじゃよぉ……たった一度の敗北で、種付けピストンされただけで我は堕ちてしまった……オスカーという男がいながら、●●様のチンポが恋しくて体が疼くのじゃぁ……」

 

 自らの痴態を告白しオスカーに謝罪しても、体の疼きは止まらない。むしろ快感を求めるかのように腰を

淫らにグラインドさせ、肉壺の入り口を肉茎に擦り付ける。

 心に救うオスカーへの罪悪感と愛おしさ……それを上書きするかのように体と頭から、背徳感と快感が全身を駆け巡ってくる……我は……我はぁ……。

 

「……ごめんなひゃいぃぃぃ我は負け犬にゃにょぉぉぉっ♡ 無様に落書きされた体を曝け出して、アヘ顔ダブルピースするの止められにゃいのじゃぁぁ♡ もっと見て、もっと見てぇぇぇ♡ ●●様の肉棒でヘコヘコしているメス豚アネモネの痴態をみてぇぇ♡ 軽蔑してぇぇぇ♡」

 

「ロリビッチっぷりが板についてきたじゃないか」

 

 もう考えられにゃい♡ ご主人様のチンポでズコズコ犯されたいっ♡ 鏡の前に映るアヘ顔ダブルピースしてる我をもっと見せびらかしたいぃぃぃ♡

 あ、あ、ご主人様が腰を突きだしてっ♡ 我の肉壺を先端でツンツンしてくれるっ♡ だめぇぇこの硬い肉が振れるだけで、我の肉壺くぽくぽ開いちゃうのぉ♡

 

「ほら、お待ちかねのチンポタイムだ。好きにピストンしていいぞ」

 

「ありがとうごじゃいましゅぅ♡ メス豚アネモネ、いっきま~しゅ♡」

 

 ご許可もらえたっ♡ チンポずぼずぼしますっ♡ オスカーがいると思って、腰落としましゅっ♡

 

「おほぉぉぉぉ♡ チンポ、チンポきたぁぁぁ♡ ご主人様のチンポ、堅くて太くてぇっ♡ 腰へこへこ止まらなくなりゅぅぅっ♡ 触手チンポやオスカーチンポより魅惑的なチンポに勝てぬのじゃぁぁぁっ♡」

 

 言葉も止まらないっ♡ アヘ顔タブルピース晒してエロ蹲踞でチンポずぼずぼしにゃがらっ♡ オスカーに見せつけるように淫語でちゃうっ♡ 淫らな落書き見せびらかしちゃうぅぅっ♡

 

「見てるかオスカーとやら。 もう3桁はチンポ嵌めたってのにロリババアマンコはキツキツのままだ。オナホにゃピッタリのメス豚だよ」

 

「ありがとうごじゃいます、メス豚アネモネは●●様のオナホ奴隷になれて幸せなのじゃっ♡」

 

「そぉら、ご主人様が腰を振ってやるっ!」

 

「ほああぁぁぁっ♡ 我の腰掴んで、オナホみたいにズコズコ突き上げてくりゅぅぅっ♡ だみぇ、だめだめだめだめイグきゃらぁぁぁ♡」

 

 ご主人様を悦ばせたいのに♡ これじゃ我がイきまくって悦ぶばかりじゃぁぁぁ奴隷失格じゃぁぁぁ♡

 

「好きにイってろ、俺は俺で勝手にイくからよ……出るっ、出るぞぉっ!」

 

「いぐぅぅぅぅぅぅっ♡ ふひゃあぁぁぁぁぁっ♡」

 

 イくのと潮吹き止まらないぃぃぃっ♡ ザーメン子宮に受け止めて、幸せいっぱいお腹いっぱいなのじゃぁぁぁ♡

 

 その後の我は、尻に「メス豚」の焼き印を貰い、服従の証としてご主人様とその部下様の前で土下座して肉奴隷宣言をし、凌辱の毎日を送った。

 一日3桁のセックス、3穴全てを使った輪姦は当たり前。何リットルものザーメンを受け止め、時にぶっかけられ真っ白に染まり、食事はザーメン掛けの栄養フード。腹と子宮に溜まったザーメンを排泄するのが一日の終わり。日を追うことに落書きが増えては消え、子を孕む事を許さぬと避妊薬を注入され、時には大人の玩具で大勢の男達から弄ばされる。それら全てを我は悦んで受け止めた。

 

 やがて新しい肉奴隷が増え、その度に我のセックスは減り、簡易な壁尻肉便器に収まり、そして使用済みオナホとして闇市に売られ……。

 

 

―――ここでもまたノイズが走り、悪夢が始まる。

 

 

 上半身の異様な重さを感じながら、我は微睡みから目が覚め―――凍り付くような悪寒が走った。

 

「目が覚めましたか、アネモネ嬢」

 

 視界一杯に映るのは、我がかつて愛していた魔族・オスカー=ライマキーの穏やかな笑顔。だが笑顔に反し、その気配は怒気と妬みを感じさせた。

 蛇に睨まれた蛙……蟷螂に狙いを定められた蜘蛛のように身が強張り、微睡んでいた意識が一気に覚醒する。体中に微弱な快感が走る中、我はオスカーへの背徳感と恐怖を抱いている。

 

「おす、かー」

 

「おや? 覚えていてくれたんですね。さっきまでアヘアヘ言ってて、いつも夢を見ているように虚ろだったのに」

 

 思わず彼の名を呼ぶ。オスカーの言う通り、我は先ほどまで夢を見ていたかのように微睡んで、セックスしか考えられなくなっていたはずなのに……。

 

「まぁいいです、使い捨てとはいえ闇市で大枚叩いて買った甲斐があったというもの。それより見てくださいよ」

 

 オスカーは楽しげに笑って横に歩み、我の視界から消える。

 

「……なんじゃ、これは」

 

 そこに映っていたのは、思わず声を出してしまう程に信じられぬものだった。

 

 両手両足を棒で拘束され一定間隔で開かれたのは良い。巨大化した我の乳房に驚いている。搾乳機まで取り付けてあり、上半身の重さはこれだったのかと理解する。

 首輪が嵌められ、バーコードのようなものが片方の乳房に刻まれており、ナンバープレートを首からぶら下げている……そんな「雌牛」としての我が鏡に映されていた。

 

「乳牛改造ってやつです。結構したんですよー? 貴方が寝取られ奴隷に堕ちてから、私は憧れだった人間牧場を小規模ながら立ち上げたんですよ。アネモネ嬢は記念すべき4匹目です」

 

 唖然としている我の耳元でオスカーが囁く。気づいて見渡してみれば、右側に3匹の牝奴隷……我のように乳房が巨大化し搾乳機を取り付けられた全裸の女が、オークに背後から犯されながら乳を噴出していた。

 衝撃的な肉体改造に呆然としていて気づかなかったのだろうか? 肉を打ち付ける音と嬌声のコーラスが響く中、オスカーは我の前に立ち塞がり、我の顎を掴んで無理やり互いに見合う。

 

「今は正気でしょうけど、貴女はもう昔のアネモネ嬢じゃない……悲しいですが諦めて、雌牛奴隷としてここで過ごしてくださいね。割と環境は良いはずですから、今後の生活に心配は無用かと」

 

 オスカーは穏やかにそう言う。だが我の覚えている、我と愛し合っていた頃のオスカーの面影はない。我への目つきは……そこいらの牝奴隷と同じ扱いだった。

 

「オスカー……おすかー……!」

 

「大丈夫です。以前のようには愛せませんが、可愛がってはやれますよ」

 

 とことん汚され、蜘蛛姫と呼ばれ高貴だった頃の我がこのような無様な姿になって、お前はどう思っているのだろう?

 途端に血の気が引き、助けを求めるように彼の名を呼ぶが、オスカーの背から肉棒のような触手が生えて我を取り囲む。

 

 

「好きですよ、アネモネ」

 

 

 ああ、オスカー……おすかぁ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

(という夢を見ていたのか)

 

 ちゅんちゅんと鳥の鳴き声と、窓から差し込む朝日と共に目を覚まし、思わず上半身を起こした我はそう振り返る。全裸で寝ていたが体中汗まみれで、体をぺたぺた触って現実味を取り戻す。

 悪夢特有の気怠さと焦燥感が全身を包んでいたがそれも収まり、ここがオスカーの私室のベッドの上であることを知った。昨夜はお愉しみだったのか少しイカ臭く、シーツも寝汗で塗れていた。

 

 隣の存在に気づいて我は振り向く―――ぐーすかと呑気な寝顔を晒している我が友・オスカーがいた。

 

(……夢で、良かった)

 

 安心の余り心の中で思ってしまい、頬が緩んでしまう。

 

 あれだけ気持ちいい思いをしても。あれほど悔しくも感じてしまう快感を夢で得ても。

 

 やはりオスカーとは、こうして呑気で穏やかな日々を過ごしたいと願っている我がいるのだ。

 

 

 眠っているオスカーの額にキスをしてから、我はこの呑気な魔族をどう起こそうかと思案するのじゃった。

 

 

 

 この後めちゃくちゃフライパンでカンカンした。




というわけで夢オチでした。ゴメンね!(ぉ

対魔忍らしい展開が書きたいと思ってこういうバッドエンドな感じを描いてみました。
やはり寝取られモノは夢オチか取り戻すシチュでもないと書く気しません;

いつも誤字報告や感想ありがとうございます。

誤字報告・感想・指摘・リクエスト等お待ちしております。


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準備:クリスティア=ローベル

ようやく「例の件」を動かせそうです。

活動報告に色々な依頼募集が記載されてました、応募ありがとうございます!ぼちぼち消化できればと思います。

また、いつも誤字報告や感想・ご指摘等ありがとうございます。

●本日の予定
・「例の件」の受注
・クリスティアに情報提供

●登場する原作キャラ
・クリスティア=ローベル(米連R)
・ベルベット(魔族R)

触手要素があります。苦手な方はご注意ください。


 社長椅子に腰かけ、何故か今朝からベッタリなアネモネ嬢を膝に載せてパソコンをカタカタ。理由を聞いても「秘密」と一蹴されました。可愛いので許す。

 カタカタとPCを弄っていると、重要度:大のメールが届いていることに気づきました。早速開きます。アネモネ嬢が一緒に見てますが、イ・グーの関係者といっても過言ではないので機密漏洩にはなりません。

 

―――

 

・依頼主:ベルグレンド

・依頼内容:研究所の破壊、クローン兵士の捕獲or処分

・仮想敵:米連研究者・実験体・その護衛・対魔忍

 

『東京キングダム内にあるという米連の研究所の破壊並びにクローン兵士の処理を依頼したい』

 

『朧様管轄の諜報員が、クローン兵士の性能実験も兼ねた襲撃を計画していると報告を受けた。本来なら我々のような傭兵に頼らずとも破壊すれば良いのだが、朧様が気になる情報が其処に眠っているらしく、より確実性を求めた結果だ』

 

『しかし本腰が気づいたらしい上、米連は準備不足と判断したのか情報漏洩防止も兼ねて逃亡計画を企ててるらしい。朧様が欲しているという機密情報を最優先に、邪魔な米連のクローン兵士の処理若しくは鹵獲を早急に行う事となった』

 

『俺らでも出来ることだが、先日の褒美として貴様らイ・グーにも参加を許された。実験体やクローン兵士の中には美女もいるらしいから、鹵獲が得意な貴様らの褒美としては悪くないだろう?』

 

『尚この基地は対魔忍にも割れている為、予想外の敵が割り込む可能性も考慮しとけ。貴様らを盾にするつもりでいる。しくじるんじゃねぇぞ』

 

―――

 

 

 

「その……施設は、米連でも、ひぅっ……特に扱いに困っている、と耳にしておりましゅ……。私も、機密調査員として……んっ……時折噂を聞き入れて……」

 

「どうしてですか?」

 

―ぐちゅり、ぐちょぐちょ

 

「ちゅ、中華連合という組織が管理しているから、でしゅ。東京キングダムにおける秘密裏の魔族掃滅を理由に、米連の重役も機械技術や資金を贈答しているとか……あぁぁぁそこらめ、らめっ♡」

 

「ふむふむ。他に有効な情報とかもらえますかね?」

 

―くにゅ、ぐにゅーっ

 

「んひぃぃおっぱい潰しゃないでぇぇっ♡ じゅ、重役が頻繁に出入りしている事や、クローン兵士の生成に偏りや部隊入りの少なさが、怪しまれてるんでしゅっ、あっ♡ あっ♡」

 

「なるほどなるほど。随分とお利巧さんになりましたねぇクリスティアさん♪」

 

 肉厚な私の触手が目の前の修道服の美女……クリスティア・ローベルさんのグラマラスな体を、性的な快感を与えるように締め付ける。

 

 本来ならベルグレンド卿の傭兵組織が遂行するはずだった「例の件」の依頼内容を確認した私は、そういえば例のシスター……クリスティアさんが諜報員的な事してたなぁと思い、彼女が務める教会に侵入。

 以前の強姦が軽くトラウマだったらしく、あっさり捕まって触手責めを受けて尋問を受けています。粘液で修道服が濡れ、恍惚な表情を浮かべるシスターってエロいね。

 最初は締め付けだけだったんですが、悪戯心と凌辱魂が疼いて膣口や尻穴、程々のおっぱいを触手で弄っていたら、トラウマと合わさってコワキモチイイ状態に陥ってくれました。処女じゃなくなったし、色々と鬱憤も溜まっていたのでしょうか。

 

「かひゅ……はぁ……はぁ……はひゅぅぅぅ……♡」

 

「しっかし中華連合ねぇ……」

 

 ベッドの上で解放感と火照りで悶えているクリスティアさんを放っておいて一人思案する。

 

 組織が連なっている以上は一枚岩などありえない。米連だって一括りでそう呼んでいるだけで、様々な組織が合併していると聞いている。襲撃予定である研究所は中華連合の管轄らしい。

 米連の科学技術があれば不可能ではないし、ロボットや武装が豊富な米連に量産可能な兵士が出来れば鬼に金棒だろう。人間としては、だが。それが事実なら脅威に違いなく、お偉いさんが投資するのも解る。

 その中華連合の研究施設は何かとキナ臭いらしく、機密諜報員であるクリスティアさんの情報が正しければ、ベルグレンド卿のメールに付属していたマップには隠し通路がチラホラあった。米連が表向きに知らせていない通路だ。

 

 何か新たな情報が得られればとクリスティアさんを襲ったのは正解でした……ん?

 

「オスカーさまぁ……♡」

 

 ベッドの上でクリスティアさんが四つん這いで這い寄ってきたかと思えば、私に見せつけるように足を広げ、湿った股間の布地を見せつける。

 

「体が火照って仕方ないんです……どうか淫らなシスターに、気持ちいい事して、くださいぃぃ♡」

 

 出しっぱなしの、大型犬に匹敵する太く長い触手に頬ずりしながら、M字に開いた腰をグラインドさせる。熱い吐息と火照った顔が、彼女の滾った性欲を物語らせる。

 どうやら彼女は快楽に堕ちてしまったようだ。案外呆気ないと思うけど、節制を重んじていた信徒だからこそ、一度得てしまった快感と……隠れて犯されるという背徳感の味を占めてしまったのでしょう。

 

「気持ちいい事、じゃ解りませんねぇ。配給のお世話になってるオーク辺りに頼めばいいのでは?」

 

「神を信じ規律を守ってくれるオークの皆さんに、その、淫猥な事を願うのは流石にダメです……。誰も見つからない場所で、オスカー様に無理やり犯されるのが、気持ちよくて……」

 

 変な所で気にするシスター(機密諜報員)だなクリスティアさん。もじもじしながら触手に指先で「の」の字を描く様子は、じれったいけどエロい。

 

「……仕方ないですねぇ、そんな淫乱シスターに触手責めしちゃいましょう」

 

「んあぁぁっ♡ くるっ♡ 触手が絡み付いてぇぇぇっ♡」

 

 怖れと快感、そして悦楽が合わさった奇妙な声色が室内に響く。クリスティアさんの衣服のスキマから細い触手が滑り込み、太く長い触手は四肢に絡みついて無理やり四つん這いにさせる。

 怖れで思わずと言った様子で無駄に抵抗し、肉棒のような触手が白のパンティに擦り付けられる快感でピクピク震え、彼女曰く「グミみたいな病みつきになる質感」を楽しむ。

 

 折角だから肉棒触手で口を塞いでしまいましょう。パンティをずらし、濡れている綺麗な肉筋にも狙いを定める。

 

「んぶ、んんーっ♡ ん……ぢゅる、ぢゅぞぞっ♡ んぶ、れる……んおぉぉぉ♡」

 

 肉棒触手が口内を蹂躙し、それを受け入れるようにして舌を絡め、僅かに動く臀部を肉の割れ目に擦り付けている肉棒めがけてグイグイ押してくる。押しが強いっ。

 シスターを犯すならば言葉責めしてやりたいけど、緊急の依頼もあることだし、ここはさっさと挿入して満足させるとしましょう。というわけで、にゅぶーっと。

 

「んーっ♡ んぼ、ぶはぁっ♡ きた、触手チンポきたぁぁぁ♡ 熱くて柔らかな触手♡ 私のオマンコをニュルニュル犯してきてぇぇっ♡ はむっ、ちゅ、れろろろっ♡」

 

 四肢を触手で抑え付けられ四つん這いになっているというのに、クリスティアさんは貪欲に肉棒触手にしゃぶりつく。また、ゆっくり前後運動して肉壺を犯している、咥内を犯すモノより太く長い肉棒触手に合わせて腰を振っている。

 この私室は教会の地下に作られているとはいえ、米連とは無関係の宗教者や浮浪者が何人か居るというのにこの乱れよう……いや居ると解っているからこそ今の状況に快感を見出しているのでしょう。

 

「ん、ぶはっ、あっ♡ あっ♡ ろえんなはいおしゅかーしゃま、クリス、もうイっちゃう♡ イかぜでくださひぃぃ♡」

 

「早いですね……」

 

 色々な意味で。はっちゃけ過ぎじゃないんだろうか、このシスター(機密諜報員)。

 

「まぁいいでしょう。色々有益な情報を教えてくれたお礼に、イかせてあげましょう……もう少し踏ん張りなさいっ」

 

「んひぃぃぃ♡ ずぼずぼ、太いのが出入りしてぇぇぇっ♡ キツくて苦しいのに、柔らかくて、気持ちよくてぇぇぇっ♡」

 

 喘ぎ声を出しながらも肉棒触手を舐め回し、膨張していく肉棒触手を余すことなく肉壺が受け止める。絶頂が近づいたのか、体が強張り背中が反っていく。

 ラストスパートをかけるべく、彼女をオナホールのように触手を使って前後に揺らし、大きく口を開いたので肉棒触手を捻り込む。喉の奥まで侵入しても恍惚な表情は変わらない。

 

「この間まで処女だったから、まだキツキツでいいですねぇシスターマンコは。じゃあそろそろ、イっちゃってくださいっ」

 

 ピストン運動を速めるだけでなく、細い触手が彼女の乳首を衣服の上から抓り上げるっ。

 

「んぼ、ん、んぼぉぉぉぉぉッッ♡♡」

 

―ブシュッ! プシャァァッ。

 

 腰を突きあげ、肉芽から潮を吹く。それを合図に私は二つの穴から肉棒触手を抜き、白濁液を彼女の黒い修道服に降り注がせる。ぷりっぷりのザーメンが汚す様がまた淫らでいい。

 

「はーっ♡ はふっ♡ ふひゅぅぅ……♡」

 

 噴水のように降り注ぐ精液を余すことなく顔面に受け止め、幸せそうな顔をするクリスティアさん。触手が離れると、ベッドの上でうつぶせになって倒れたまま体を痙攣させる。

 かと思えば顔面のゼリーのような精液を手でぐちゃぐちゃとかき混ぜ、いまだ愛液が滴る腰をヘコヘコ揺らして快感の余韻に浸っている。シスターが幸せそうで何よりです。

 

「ご慈悲を、ありがひょう……ごじゃいまひゅぅ……♡」

 

 私も満足げに余韻に浸っていると、クリスティアさんはベッドの上で這いずり、私の前で土下座して礼を述べた。更なる背徳感を得られたのか、またピクピク痙攣している。楽しそうだな。

 

「それと、もう一つお伝えしたい事がございまして……」

 

 おや、何か他にいい情報でも?

 

 

 

―――

 

 シャワーを浴びてスッキリしたクリスティアさんから教えて貰った組織の名を聞いて、ベルベットさんとベルグレンド卿は嫌そうに声を出す。

 

「げ、特務機関Gですか」

 

「厄介な組織が絡んでるじゃねぇか……」

 

「知ってるんですかベルベットさん、ベルグレンド卿」

 

 んな事も知らないのかよっていう呆れた視線を向けられても知りません。こちとくら元弱小組織かつ世間知らずな魔族なので。

 

 襲撃を間近に控え、私はベルグレンド卿と情報共有を理由にベルベットさんの酒場に落ち合った。ベルベットさんの嫌そうな顔は忘れられません。久々なのに悲しい。

 そこで私はクリスティアさん……米連の機密諜報員から聞き出した(方法は言っていないが、ベルベッドさんの鬼畜を見る冷たい目が印象的だった)情報を2人に提供した。

 そして特務機関Gとはサイボーグ技術に特化した組織らしく、中々に粒揃いなサイボーグ兵がいるらしい。成程、優秀な兵士をクローンで増やし、サイボーグ技術で強化すれば組織的に貢献できそうだ。

 

「そうなると襲撃への戦力はもっと増やした方がいいな……おいオスカー、キシリアの奴も呼んどけ。特務機関Gが割り込む可能性を示唆すりゃ混ざりたがるだろうよ」

 

「ベルグレンド卿、傭兵の手配もしておきましょうか?」

 

「おう、ミリアムの野郎を連れてこい。奴の小柄さと殲滅力は襲撃任務にはもってこいだ」

 

「アネモネ嬢の蜘蛛魔族にも協力願いましょうかねぇ」

 

 

 情報通かつクライアントのベルベッドさん、金払いが良いベルグレンド卿、そして顔が広い私。あれこれ合わさって悪だくみをしていきましょう。

 

 

 

 因みに鬼神乙女も呼ぼうかと思ったら止められた。脳筋に任せたら施設を壊しかねないと。ちぇー。

 

 




●本日の成果
・情報確保
・クリスティアと触手セックス
・情報共有
・ベルベットの冷たい目

 魔族ら悪巧み中。次回は襲撃メインでエロ無しになるかも。

次回「襲撃:ユメ=フィリナ」へ続く。


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襲撃:ユメ=フィリナ

●本日の予定
・クローン兵士実験施設の襲撃
・機密情報の入手
・クローン兵士の鹵獲、施設内の略奪
・ベルグレンド卿との共同作戦

●登場する原作キャラ
・ユメ=フィリナ(米連R)
・???(米連)


 米連のクローン兵士実験施設の襲撃。ベルグレンド卿の傭兵組織との共同作戦となり、施設の破壊及び特定の機密所法の入手が目的。同じノマド陣営とはいえ一枚岩ではありませんが、朧様が怖いので失態が許されない為、お互いガチで共同戦線で行きます。

 傭兵に私ことイ・グー側がキシリアさん、ベルグレンド卿はミリアムさんを雇いました。2人とも女性ながら(むしろ女性だから?)戦闘力の高い魔族です。2人とも暴れられるならと快く引き受けてくれました。

 今回の作戦のキモは「如何に敵を逃さず、素早く機密情報を得られるか」に掛かってます。相手が美女なら我々の褒美になりますが、偉そうな人ほど機密情報を握ってそうですし、無闇な破壊活動及び殺人は控えませんと。キシリアさんは兎も角ミリアムさんには口が酸っぱくなるほど言いつけましたが、正直不安しかない。

 

 そうして、一見すると変哲の無い、しかし堅強な外壁で固められた工場施設へ突撃を開始したのです。

 

―ガガガガガガガ!

 

『いっだいなぁもうっ!』

 

 貫通力の高い弾丸を容赦なく叩き込まれ肉片が飛び散りますが、私は痛みを込めてガトリング砲を巨大な触手でペシャンコにしちゃいます。火力が足りんよ火力が!

 

「今だボスに続けぇ!」

 

「タワーシールドから出るんじゃねぇぞ、ボスみてぇに蜂の巣にされちまう!」

 

「つくづくボスって肉壁があって良かったと思うっぺ」

 

『オーマガ後で台所ね』

 

「くそ、こいつら調子に乗りやがって!」

 

 ごめんねパワードスーツの兵士さん達。我々(イ・グー)が余裕こいててさ~。私は痛いんだけどね。

 

 以前ベルグレンド卿が捕らえた牝豚3号こと、元トラップマイスターの異名を持つ米連兵士シャルロッテ=ウェンバーのハッキングとトラップ知識のおかげで助かりました。

 巨大ながらも狭く入り組んだ通路を進むことができる私ことオスカーを前衛にイ・グーが地下を、持ち前の組織力と圧倒的資金力による傭兵の率いれで人海戦術を得意とするベルグレンド卿が高層ビルに攻め込んでいます。機密情報がどっちにあるのか解らないのよねこれが。

 

 クローン兵を量産しているだけあって人数が多く、強化スーツを着込んだ者や、中には防護服を着ずに強靭な肉体で暴れまわる者までいるのだから大変。ガトリングやライフルなど武装も豊富。

 そんな彼らの攻撃を、紫の触手で壁のように攻め入る私が全て塞ぐ。巨大な蛸の姿なのでミッチリ通路を塞いでて後方のオーハラ達を守ってます。ふはは痛いけど再生しちゃうからまさに肉壁だよ畜生。

 

「ふははは、食らえ食らえ食らえーっ!」

 

 高らかな叫びと共に後ろから何か飛んできた。ミリアム嬢の使い魔クロ&シロだ。魔力が込められた彼らは敵の特殊部隊兵に突っ込み彼らの身体を拉げながらなぎ倒していく。

 私は肉壁だけど彼らは肉弾で投げ飛ばされる……頑張れよクロとシロ、後で美味しいもの食べさせてやるからね。涙目になって戻っていく彼等を暖かな目で見つつ、ゆっくりと前進。

 

 道中、明らかに魔族みたいな強化人間や重装甲サイボーグなど強敵に当たりましたが進撃は順調。地下へ続く通路は長い割に部屋が少ないですが、くまなく探していると色々な発見があった。

 

『ベルグレンドだ。残るは最上階だが特にこれと言った物は見つかってねぇ。そっちはどうだ』

 

『こちらオスカー。凄いですよ最新の武装がゴチャゴチャ出てきました』

 

 オーマガの握る通信機からベルグレンド卿の「ぐぬぬ」って声が聞こえる。悔しかろう。

 

 どうやらこの施設はクローン兵士を扱うだけでなく武装の開発や貯蔵も進めていたらしく、厳重な扉をへし折ったら真新しい武器がわんさか出てきました。サブマシンガンやハンドガンといった軽量の物だがピッカピカです。

 オーク達はこれ幸いとばかりにロープで束ね、私も触手で根こそぎ持っていきます。邪魔してくる米連兵士はミリアム嬢にぶっ飛ばしてもらってます、彼女武器とか興味ないし。

 

『しかし肝心のクローン製造所は未だ見つかってません。そっちで何か調べられませんか?』

 

『手下共と牝豚3号(シャルロッテ)が施設のCPを弄っている。上層はコンピュータ制御や機密書類が中心だが朧様の欲しがりそうな情報は未だ見つかってねぇ』

 

 牝豚3号(シャルロッテ)のハッキングも完璧には通じなかったらしい。いくつかのダミー部屋(トラップでしたが再生力ゴリ押しで私は平気)に引っ掛かりました。

 とはいえ警備兵の美女や今見つけた新品の武装など、略奪と進撃自体は順調などでドンドン進んじゃいましょう……よしよし奪えるだけ奪えましたね? では私に続け~(マシンガンの弾受けながら)。

 

『ちょっとまて、オスカー前方12m先の通路の右側に隠し通路があるはずだ―――おいキシリアしっかりやれ、こっちに近づけるさせるな!』

 

 おおうナイスですベルグレンド卿。後ろでキンキン音がしているのはキシリア嬢の斬撃かな?

 一見何もなさそうですがオークに壁ドンしながら調べたら空洞音が反響したので、さっき手にしたばかりの爆弾を張り付けて吹き飛ばしましょう。ドーン。

 

 爆破して見つけた隠し部屋の中を触手で見てみると……なるほどねぇ。

 

「はへ、はへぇぇ♡」「お薬、おくすりちょうらぁい♡」「あ゛ーっ、あ゛ー、指マン気持ちいぃぃぃ♡」

 

 全体がピンク色のベッドルーム。散乱している大人の玩具と男物のパンツやスーツ。ベッドの上では裸の女がラリっていて、体は卑猥な落書きと精液だらけ。

 彼女達を狂わせる成分が入っているであろう注射器や錠剤も散らばっており、濃厚な雄と雌の匂いに紛れて甘ったるい香りが漂っている。

 

「ボス、なんか良い匂いがして……うおぉぉぉラブホかよここぁ!?」

 

「うほっ、良い女」

 

「獲れたてピチピチの美女もいいが使い慣れた女ってのもええっぺなぁ、じゅるり」

 

 防塵マスクをしているとはいえ迂闊に入るんじゃありませんオーク達―――おっとラリってる女達が雄の気配を察知して這いずってきた。こりゃ重症ですね。

 確かに交戦した殆どの警備兵は女性でした。そして彼女らは同じ顔が多い事からクローン兵士だと察することができ、極めつけは痴女の巣窟……。

 

『何が実験設備ですか、ただのラブホじゃないですか』

 

 女性のクローンで性的な接待して私腹を肥やしてたんでしょうかね特殊機関ってのは……オーマガ、通信機貸してください。

 

『こちらオスカー。隠し扉をくぐった先にはラブホがありました。どーぞ』

 

『こちらベルグレン……ニミエてめぇの馬鹿力でドアをこじ開けろ!———悪ぃ交戦中だ。そっちは接待ルームを見つけたみてぇだな』

 

『となると此処の意図は……』

 

『察しの通り、この施設は言わば米連と中華連合との懸け橋だな。有名どころの兵士やネームドのクローン体でエロい事させてやるから遺伝子やら資金やら寄越せって場所なんだよ。面白いぐらいに重役や遺伝子情報が獲れたぞ、(カタギ)も混ざってやがる』

 

 ノマド社にとっては脅しの材料にもなるし、ネームドの遺伝子だけでなく情報も握れれば結構な収穫と言えるだろう。ベルグレンド卿も良い収穫じゃないですか。

 

『俺らが今こじ開けようとしている部屋にはもっと重要な情報が眠っているらしいんだが……気ぃつけろ、その部屋とこの部屋をこじ開けようとして、何かが出撃しようとしてやがる』

 

『何かって何ですか?』

 

『知らねぇよ秘密兵器かなんかじゃねぇの。こっちはこっちでやるから、そっちはそっちで対処するんだな……てめぇキシリアドア斬れるんなら最初からやりやがれ!』

 

 なんか私には関係ない所で怒鳴ってるので通信オフ。とりあえず何かが来るらしいから気をつけよーっと。では皆さん次に……。

 

「あっあっあっもっと腰ふって、もっとチンポちょうらぁいっ♡」

 

「んあぁぁぁオジ様チンポよりすっごぉい♡」

 

「げへへ人間のチンポなんか目じゃねぇだろぉ?」

 

「ほれもっと尻を振れぇっ」

 

「きゃははは! ほうらバイブでイき狂ってしまぇぇっ♡」

 

「んぎえぇぇぇイギュぅぅぅひぃぃぃっ♡」

 

「バイブで二穴責めとか鬼畜だっぺなぁミリアムちゃん」

 

 任務中だってのにラリった女を前に遊んでいるとかさぁ……ミリアム嬢まで混ざっているし……。

 

『使い捨てで遊んでるんじゃないよ!』

 

 

 緊張感ないなぁ! 私もだけど……。

 

 

―――

 

 出撃のアラームが響き、赤いランプが部屋を照らし緊急性をアピールする。この演出って意味あんのかねぇ?

 

「さーてと、実験動物(モルモット)は哀れにも任務に勤しみますよっと」

 

 厳重な警備システムに縋って逃走通路が狭いもんだから、お偉いさん達が外へ逃げ出せるように侵入者を排除しとかないと。

 改造手術を施され機械化した手足を整え、背後に控えているサイボーグソルジャーにハンドサインで指示を出す。私は上層担当だ。

 

 じゃあ下層は誰が担当するかってと……この無表情のつまらない女だ。

 

「しっかりやんなよ。地下に居る連中はでっかい奴なんだってさ」

 

 彼女は無言で頷き、私よりも機械じみた……直接腕からサブマシンガンを生やしたような両手両足を慣らしている。足までマシンガン装備してるとか偉い人は馬鹿なんだろうか。

 私がサイボーグソルジャーを従えているのに対し、彼女は単騎で地下の侵入者を排除する役割がある。聞いた話では敵は再生能力がバカみたいに高いらしいけど、大丈夫かねぇ?

 

「まぁ負けそうになったら言いな。ちゃっちゃと終わらせて助けてあげるから」

 

「必要ないわ」

 

 そう言って開いた地下行きのダクトへと飛び込んで行っちゃった。本当につまらない奴。

 

 奴の名称はCA-33b。通称―――「クローンアサギB型」。かの最強の対魔忍アサギの遺伝子を組み込まれたクローンの劣化版。

 クローンとはいえ、その自信に見合った働きを期待してるよ……なーんてね。

 




やはり書いていると、なんか違うなーって思いつつ勢いで書いちゃいます。勢いで書かないと延々ぐだぐだしたり、進まなかったりしますからね;

活動報告でリクエストの多かったクローンアサギ、その劣化版を登場させました。オリキャラ扱いです。
ちゃっちゃと戦闘と任務を終わらせてしまいたいものです(ぉぃ


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迎撃:クローンアサギ(?)

●本日の予定
・米連施設強襲
・ベルグレンド陣営:制御室の制圧
・イ=グー陣営:地下の制圧
・蜘蛛魔族陣営:監視及び人員の捕縛

●登場する原作キャラ
・ユメ=フィリナ(米連R)
・クローンアサギ(?)

物凄いお久しぶりです。感想で待っていると言われ、中途半端に描いてた二次小説を再開しました。
当面は頑張って活動報告のエロネタを消費していく予定です。


 魑魅魍魎が跋扈し彼らを討伐する為の超常能力または協力な武器を備えた人間が現れ始めたこの世界には、当然ながら一騎当千の如き個人という者が存在します。

 彼女ら(やはりというか女性が多い)はノマド内では敵味方問わず「ネームド」と呼んでおり、対魔忍だろうとも名が広まっていれば脅威度がある程度は解る。

 まぁ魔族は脳筋と野心が旺盛なので「有名人だ、やっつけて手柄or奴隷にしてやる」と突っ込むのが大半なのですが、それでも名前次第では即時撤退だってこともありえる。

 

 では、米連の奥地へ踏み込んだ我々イ・グーに襲撃してきた人物を見てどうするかというと。

 

『退避ーっ! もしくは撤退ーっ! 後ろへ下がれってアダダダダ!』

 

 両手両足が機械化したとはいえ、裏の世界では名を知らぬ者は居ないという【対魔忍アサギ】が現れたんなら逃げざるを得ない!

 

「ひぃぃぃボスが瞬く間に穴あきチーズに!」

 

「てか動き速ぇ! どんな動きしてんだ気色悪ぃ!」

 

 ミッチリ壁に押し込まれた紫の肉体(わたし)が後ずさる中、後方に展開していたドローン隊をタワーシールドと銃撃で応戦するオークラ達が戦慄する。

 再生肉壁を問答無用で削る弾丸の集中豪雨に加え、狭い通路を蹴るようにして縦横無尽に飛び交い、襲いかかる肉厚な触手を踵に装着された高熱ブレードで切り裂く。あっぢぃいっだい。

 たまに着地して隙だらけと思えば、足に内蔵されたマシンガンで通力の高い徹甲弾をぶっぱなし、私ごとオークを穴あきチーズにしてくる。あ、クロ&シロが蹴とばされた。

 

「おのれクロとシロが効かんとは厄介な!」

 

『ミリアム嬢はドローンをお願いします、ちょっと渋滞してきたので!』

 

 まぁ渋滞の原因は私なんですけどね。けど変身解いたら間違いなく全滅ですあの最強の対魔忍(仮)に。

 

 手元に戻ってきた二匹の使い魔を握りながら悔しそうに唸るミリアム嬢ですが、開き直って蜂型ドローンに投げ飛ばした。切り替えが早くて助かります。

 後ろからはガトリングのアサギ、前方からは多種多様なビックリドッキリドローン隊。ドローンはオーククラ達とミリアム嬢で応戦できますが、逃げ切れない以上はアサギに蹂躙される可能性が高い。怖い。

 

 にしてもどうするよどうするよ、まさかあの(・・)アサギが出てくるとか思ってもなかった! 対魔忍って性的な所には弱いけど強い奴はとことん強いのよ!

 だからといって絶望的というわけではない。考えれてみれば此処はクローン製造所なんだから、あのアサギは十中八九クローンだろう。朧様が欲しがっている物ってこういうことかぁ!

 自称とはいえタンク役の私を抉る火力は恐ろしいが、これが本物のアサギなら私らは瞬く間に殲滅されていただろう。火力の大半は両腕両足の義手から放つマシンガンだし。

 

 かといってこのままではジリ貧だ。要の私は彼女(アサギモドキ)の火力で抉れて触手が出せず、オークラ達は新品の銃器で応じるもドローンがゾロゾロ湧いてくる。ミリアム嬢の使い魔アタックも其方に回してもらっている。

 ベルグレンド卿はユメ=フィリナという半サイボーグに襲われている最中で援軍は期待できず、アネモネ嬢から借りた蜘蛛魔族は取り逃した重役の捕縛が目的で外にいる。オークボとフィル(休暇中)も連れていけばよかったぁ!

 

―ジュワッ!

 

『あっづ!』

 

 拙い、意識が逸れてアサギモドキの接近を許しちゃった!

 

 彼女は両踵だけでなく両肘からも真っ赤に発熱する刃を伸ばし、とにかく枝分かれしながら伸びる私の触手を斬りまくる。熱くて痛い思いをしながらも必死に触手で翻弄するけど、冷徹だなぁアサギモドキ!

 切口が焼かれるから瞬時に再生できずタイムロスが発生するので、私が得意とする触手包囲網が通じない! 精々時間稼ぎしかできないよ誰か助け、あぁぁミリアム嬢タワーシールドで守られてるからって一休みすんなロリ巨乳揉むぞ!?

 ひー、袋の鼠ならぬ袋の蛸! 狭い所は割と好きだけど狭い所でコロされるなんていやぁぁ!

 

 

――そんな時、1人の救世主(にくどれい)が現れる!

 

 

 太い触手を搔い潜るようにして伸びていく頑丈で太いワイヤー。その先端のアンカーが錐揉み回転しながら刻むアサギモドキの腹部を横切り、そのままグルグルとワイヤーを巻き取る。

 彼女(アサギモドキ)は瞬時に判断してブレードでワイヤーを斬ろうとするも、ブレードを避けるようにして二の腕にもワイヤーが巻き付いて動きを封じる。

 これを逃す私ではない! 斬られた箇所から細長い触手を幾つも伸ばし、ワイヤーを手助けするようにしてアサギモドキに絡みつく……アサギモドキの触手&ワイヤー縛りの完成っ!

 

 そしてこのワイヤーが意味するのは……!

 

「シュレイ=デュアック参上ー! 助けに来たよボスー!」

 

『よくやりましたぁぁっ! 大手柄ですよ!』

 

 天井の通気ダクトを蹴破って飛び降りる青の全身タイツにピンクの髪を持った美女、我がイ・グーの肉奴隷にして戦闘員・シュレイ!

 着地点になるようにして触手で受け止めると、彼女はビシっとポーズを決める。ロージィの時もそうだけど、捕り物帳には一家言あるねこの娘。

 称えている間に私の背後(というか前方)のドローン部隊を太い触手でペッチャンコにしておきました。アサギモドキさえいなけりゃこんなもんよ。巻き添えでミリアム嬢も軽く押しつぶされているけど、知ーらね。

 

「任務失敗———ガッ!?」

 

「寝てなよっと」

 

 そう言ってシュレイは、ワイヤーと触手で亀甲縛りにされてぶら下がっているアサギモドキに飛び掛かり、彼女の首に蹴りを入れて気絶させる。上手い。

 アサギモドキを揺さぶって意識がない事を確認した私は、彼女の両腕と両足に太い触手を巻き付け、そのまま締め付けて壊す。バチバチ電気を散らすながら落ちるドロイドパーツを見て、敵軍の無力化を確認する。念のためね。

 ほぼ壊滅状態に陥っているドローン部隊を蹴散らしながら通路を戻る……そういえばこんなの(アサギモドキ)が出たんだ、ベルグレンド卿の方も何か凄いのが出てきているかも。

 

『ベルグレンド卿、そちらはどうですか?』

 

『オスカーか、やっと通じやがった! 今ニミエとキシリアとで戦闘中だ! 地味に面倒なんだよ、このサイボーグ女!』

 

『了解、我々では足が遅くて間に合いそうにないのでシュレイを其方に送りますね』

 

『癪だが頼むぞ! 邪魔者さえ叩き出せば機密情報が手に入るはず! それが済んだら合流だ!』

 

『らじゃ~』

 

 ベルグレンド卿のフザケんなって怒鳴り声を遮るように通信を切ってシュレイに指示。欲しい健康グッズをお強請りしてから颯爽と駆け抜ける。強請るの上手くなったね肉奴隷の癖に。

 

 すると続いて連絡が。またベルグレンド卿かな?

 

『こちら蜘蛛陣営。オスカー殿、施設の重鎮らしき人物を捕らえました。2~3名程死なせてしまったが5名も生き残れば十分かと』

 

『ありがとうございます、アネモネ嬢も喜びますよ!』

 

 人間の2~3人ぐらい安い安い! 後は施設を素早く制圧するだけ! 生存万歳!

 

 

 すっごいお土産もありますしね~♪

 

 

 

―――

 

「あんっ♡ あっ、あぁんっ♡ オークチンポいぃぃっ♡ オジ様のチンポより断然いいよぉぉ!」

 

「げっへっへ、チンポ()れた途端に盛りやがってよ!」

 

「おおぉぉケツマンコも具合が良いぞぉ! 機械仕掛けの癖に肉壺は新鮮そのものだ!」

 

「味わうのも良いが早く回さんか!」

 

「あっ、んぁっ♡ なんな、らぁ♡ 私でよければ、相手しよう、かっあぁぁぁっ♡ いい、抱き合いながら突き上げられるの、しゅきぃぃっ♡」

 

「おいおいキシリアの姐さん残酷な事いわねぇでくだせぇ、俺らとイチャイチャしましょうやぁ」

 

「ぐぬぬ、先程まで我らを冷たくあしらうキシリア殿がこんなに淫らで安心しきった顔を……これが【萌え】とやらか……!」

 

「ね~え~、アタイにもチンポ頂戴よぉ~! なんで壊れかけの相手してんのぉ~!?」

 

「シュレイは帰ってからた~っぷりご褒美の相手してやれってボスが言うからよぉ」

 

「これはこれで味わいってのがあるんだっぺよ。壊れかけってエロくね?」

 

「ぶ~」

 

(不貞腐れたシュレイ可愛いっぺなぁ……)

 

 シュレイが駆け付けた頃にはキシリアさんと激戦を繰り広げたユメ=フィリナが弱っていてワイヤーで捕縛。そのまま施設のセキュリティコントロールを掌握し完全制圧となった。

 ドローンは停止、クローン兵士は軒並み投了(どうやら生存する為に必要な薬剤を人質に取られていたらしい)、脅威らしい脅威も無力化できたので後は戦後処理のみだ。

 そんなわけでお愉しみタイムに突入。ユメ=フィリナという極上の雌を中心に使用済みの女性クローンを集めて大乱交パーティーと合いまった。新鮮な牝は蜘蛛魔族に捕縛して取っておく。

 

「はっはっは! ほぉら鳴け雌豚ぁ! より無様に鳴いて私を満足させてみろぉ!」

 

「ひぃぃっ! ふひ、いぎぃぃっ!」

 

 まぁその内の何人かはミリアム嬢と使い魔に苛められてますがね。

 使い魔は先ほどの恨み辛みをぶつけるように乳房を甘噛みしたりニョッキリ生えた肉棒を肉壺に挿入したりし、ミリアム嬢は蹴とばす・踏みつける・バター犬プレイで屈辱を与えたりと様々。いいSっ気だ。

 

 んで、私とベルグレンド卿、ついでにニミエさんはと言えば。

 

「朧様が欲しがってたってのは【井河アサギ】の遺伝子情報みてぇだな。ご丁寧に東京キングダムにおける対魔忍のアジトらしき場所が幾つか記されてたぜ」

 

「ウッハウッハですねぇ。てことはこのアサギもクローン兵器ってことですか」

 

「クローンっつっても劣化版だけどな。オリジナルとは程遠いステータスだ、雑魚対魔忍よか使い勝手は良いってぐれぇで」

 

「これ逆に朧様の逆鱗に触れますかねぇ」

 

「俺に聞くな俺に」

 

 ふみふみ。ニミエの両腕から伸びる鎖に雁字搦めにされ、口内にあるという仕掛けを起動しない為に猿轡を嚙まされたクローンアサギの背を踏む。快★感。

 義手義足を外され壊され達磨状態になっているからこそできる暴挙です。偽物とはいえ面は同じアサギだからベルグレンド卿もお尻を踏みつけてご満悦。

 ニミエさんが羨ましそうに見てるよ。逆にシャルロッテはドン引きしているみたいですが……まぁ彼女は当作戦の貢献者なので凌辱に混ざらずに済んだようですが。

 

「とにかく制圧も完了し、情報も抜き取った。もらえるもんは貰って朧様に献上するが、そのアサギモドキに関しては放置だ。報告を待て」

 

「了解です、お疲れさまでした」

 

 何も言わずに私の小さな拳とベルグレンド卿の拳がゴッツンコ。痛いけどベルグレンド卿とも随分打ち解けたなぁと思う。

 

 今回の作戦は旨味しかない。雌奴隷・武装・情報・人質・施設。そしてこのクローンアサギと井河アサギのDNAデータ。朧様もさぞ喜ぶことでしょう。

 

 

 

 さてさて、凌辱パーティーを眺めつつ、私達もニミエさんを苛めて遊びますかね~。

 

 

 

 しかしクローンアサギかぁ……欲しいなぁ……フラグにならないかなぁ……。




●本日の成果
・米連施設の制圧
・女性クローン数人強奪
・武器弾薬の略奪
・米連の重鎮を捕縛
・クローンアサギ(?)の確保
・井河アサギのDNAデータ確保

クローンアサギ(?)は本家(?)クローンナサギの劣化版。
高性能な義手ではなくお粗末な義手を装備させられたレア度R級の中ザコ。
彼女の行方はどうなるか。予想はできるでしょうが次回をお待ちください。


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改造:クローンアサギ

●本日の予定
・作戦の結果報告
・アサギモドキの処遇

 今回はエロ無し回。

※注意!
 今回より原作キャラ(?)を改造したオリキャラが登場します。
 それによるキャラ崩壊もあります。

 原作キャラの肉体及び精神改造・触手要素があります。ご注意ください。


『例のアサギモドキはイ・グーにくれてやれ、だとよ』

 

「マジですか」

 

 モニター画面に映るベルグレンド卿から衝撃発言。いや本気と書いてマジっすか?

 

 米連のクローン施設を制圧してから三日後のこと。

 

 旨すぎる成果を上げた米連施設強襲任務は、我々イ・グーにもベルグレンド卿にも等しく富が与えられました。給金とは別に、武器に弾薬に女が沢山。略奪万歳。

 ベルグレンド卿と山分けして手に入れたクローン女性8名は、新兵オークと織り交ぜて凌辱調教を受けている最中だ。今日も地下からの嬌声が耳に響くぜ。

 私の趣向で食事及び洗浄を保証しているので出費はあるが、出来の良い雌奴隷は見返りも大きいのだ。この間見た人間牧場にでも売ってこようかな?

 蜘蛛魔族を提供してくれたアネモネ嬢に報酬の何割を提供し(その際にたっぷりザーメン搾られました。役得)、イ・グー色に染まって健康意識が向上したシュレイにも褒美をくれてやりました。

 

 閑話休題(それはおいといて)

 

 それだけでも美味しい目に逢ったのに、更に上乗せで報酬が降るとは。

 

「しかし、よく朧様がクローンとはいえアサギを手放しましたね」

 

『データで見たスペックがオリジナルに大きく劣る上に薬物投与やら改造やら面倒だし、何より偽物で満足できるかってよ』

 

「拘り強いなぁ」

 

 井河アサギに並々ならぬ執念と怨念を抱く朧様にとって、劣化クローンであるアサギモドキはお気に召さなかったということか。

 そもそもクローンアサギが居るのは井河アサギに関するDNA情報なんか何かをあの組織が持っていたからだ。ベルグレンド卿が奪ったデータファイルとかに朧様の欲しがっていた情報とやらが入っているんだろう。

 そこら辺については関与しないしするつもりもない。下っ端の我々が首を突っ込んでいい案件ではないだろうし、何より朧様の逆鱗に触れそうで怖いのだ。イライラしている朧様であれならエドウィン=ブラック様の逆鱗は一体……ガクガクブルブル。

 

『まぁそれは置いといて、あのアサギモドキどうすんだ? データによりゃバカみてぇな量と数の薬投与されてるみてぇだから、いずれ壊れっぞ?』

 

「そうなんですがねぇ……」

 

 とにかく薬物やら改造やらが問題だ。機械四肢をへし折ってしまったので今更改良とか予算がバカにならないし、薬物関連に至っては全くの素人だ。媚薬?オークがいれば要りません。

 それにあんな施設で媚薬以外の薬物投与って、定期的に投与しないと死んじゃうヤツじゃないですかヤダー。戦闘力は確かだし、逃がすぐらいならって気持ちは解りますが。

 

「けどな~、偽物とはいえあの(・・)アサギなんですよ~? 売り払うのですら勿体ないじゃないですか~」

 

『まぁ気持ちは解るが、ありゃ魔族の技術を用いても金がかかるだけだ、諦めな』

 

 シッシッと手を払うベルグレンド卿。このあっさり具合からして、事前にデータファイルを見てアサギモドキがヤクチュウなの知ってたんだろう。

 金持ちな彼が渋る程だ、あのアサギモドキは手遅れって考えて斬り捨て、廃人のオナホにしてしまうのが堅実的かな。人間の考える事じゃねぇな、私の今は魔族だけど。

 

 んー……あれ(・・)、実証もない妄想も同然だけど試してみるか~。

 

「ボスー! てぇへんです例の対魔忍モドキがー!」

 

 ドタバタと駆け付けてきたのはオークボさん。フラグ乙ってやつ?

 

「うわぉ~ヤな予感しかしないわぁん」

 

『まぁ精々頑張れや』

 

 そう言ってベルグレンド卿はモニター通信を切る。私が企んでいるのを察したのかな? 段々理解されてきてちょっと嬉しみ。

 

 

 

 さーて、駄目元で試してみますかー。

 

 

 

―――

 

 件のアサギモドキ……正式名称「CA-33b」がどうなっているかといえば。

 

「ア゛ア゛ア゛ア゛アァァァァァ!」

 

 機械四肢を捥がれダルマ状態となった体を暴れさせ、首輪から伸びる鎖がジャラジャラと波打つ。

 

 脳内がグチャグチャに掻き混ぜられ碌に思考できなくなるが、体の内側から軋み罅割れるような激痛が走る事で命の危機を嫌でも感じさせた。

 麻薬でも含んだかのように薬を欲し、生存本能が無造作に働き激痛で軋む筋肉を酷使させ、バッタのように無様に暴れ跳ねてては穴と言う穴から液体を垂らす。

 霞む視界ではオークらしき人影が自分を見下しているが、彼らがどういう顔をしているかもわからないし、壊れかけた脳では理解できなかった。

 

 体も脳も心ですらも壊れかけている中、微かに残っている思考で思う事は。

 

「イヤ……嫌ぁ……」

 

 拒否感だった。死にたくないという生存本能と言えばその通りだが、それ以上の感情が彼女にはある。

 

 もはや痙攣するしかできない身体で地面を這いずり、鼻水と涙と涎で塗れた顔を地面に這わせ、それでも彼女は微かな想いを口に出す。

 

 

「わたひは、まら、自分の意義を……自分が生まれた意味を、果たして……らい……!」

 

 

 クローンとして生まれ、劣化コピーの烙印を押され、こんな辺境の地でラブドールと護衛ロボットを兼任するだけの自分は、ここで終わるというのか。

 酷い。あんまりだ。どうせなら華々しく散りたかった。恋を夢見たかった。強くなりたかった。本物のアサギに逢ってみたかった。

 様々な欲望が壊れかけた脳を駆け巡り、生きたいと体が訴えかける。朦朧としても、なお目を見開いて生に縋ろうとする。

 

 

「生きたいですか?」

 

 

 その想いを好都合と捉え、にんまりと笑って見下し囁く魔族の少年———イ・グーの統括者オスカー=ライマキー。

 その囁きを耳にしても、もはや表情筋ですら動かせない彼女は、ただ微かに息をして、朦朧とした目でオスカーを見上げるだけだった。

 

「あっと、答えは言わなくてもいいか。私としては貴女に生きて貰わないと困るんですよ―――極上の家畜なんですから」

 

 傍から見た精鋭オークが怖気づく程の黒い嘲笑を浮かべ、オスカーは徐に己の右手を掴み、ボギリと肉を割くようにして折った。

 生々しい紫の血肉からドクドクと流れる赤紫色の血。地面に滴るのを気にせずにオスカーは一歩前を踏み出し、ぞりゅり、と断面から何かが抽出される。

 

 それはテニスボールほどもある蛸の眼球だ。血管のように肉の筋が走る、禍々しく生々しい目玉。

 

「さぁて、吉と出るか凶と出るか」

 

 その目玉が小さな触手を伸ばしながら右手首の断面から這い出て、ボトリと彼女の顔に落ち―――

 

「もが、ぐえっ、おげ……ご……おごあ゛あ゛あ゛ぁぁぁっぁぁああぁぁぁ!?」

 

 目玉が触手で這いずりながら彼女の口内に侵入。すると彼女は寄声を上げながらボコボコと腹部を膨らませ、歪に体が変わっていく。

 肩口と太ももの付け根に辛うじて残っていた機械パーツを押しのけ、そこから紫色をベースとした毒々しい触手の数々が生えてくる。

 レオタードのようなパワードスーツを破り、美しい流線形を描く身体が歪に歪み、胸部や臀部、太ももなどが膨れてはしおれてを繰り返し、至る箇所から触手が生えて枯れてを繰り返す。

 

 惨い。苦しい。痛い。しかし活力が溢れてきて、徐々に思考がクリアになっていく。

 矛盾した感情と感覚が体中を縦横無尽に駆け巡り、人になったり触手の塊になったりしているのが客観的に解る。

 何よりも恐ろしいのが自分を塗りつぶされるような感覚だ。元々あったアサギという絵画に絵の具を乱雑にぶちまけ、モダンアートとして昇華して行くかのよう。

 

「ボ、ボス何したんですか?」

 

「いや、私の脳の一部を分けてみたんです、再生能力と擬態能力を利用すれば薬物とか塗り替えられるかなーって……」

 

「はぁ!? なんつーことするっぺかボス、うわなんかこれヤバくねぇっぺか!?」

 

「どうせ潰れるぐらいならーと思って……うわこれ生きてる? 生きろ頑張れー!」

 

 当の魔族は想定外の展開に戸惑っているらしいが。

 

「お……オ゛オ゛オ゛ぉぉぉ……!」

 

 そんな彼らの戸惑いとは他所に、アサギモドキは触手を束ねた剛腕を振り上げて叫ぶと、だらりと両腕を下ろし力尽きたように四つん這いになる。

 筋肉をそのまま膨らませたような触手の束が凝縮され、紫をベースとしたカラフルな両手両足となって収まっていく。前より両脚がむちむちしている気がする。

 紫のニプレスのような肉が先端を覆う乳房は頭ほどもある爆乳になり、触手の前張りで前後の穴を覆う下半身は胸と負けず劣らずの肉質を持つ尻となった。

 

 そんなむちむち属性が追加されたようなアサギモドキは、ゆっくりと息を吸って吐いて……オスカーに肉薄する。

 

「うぇっ!?」

 

「アナタ……よくも……よく……」

 

「……あ、あの……?」

 

「う……あぅ……いや生きてるし……けどバケモノに、あ、私クローンだし……私はアサギだけどアサギじゃ……いや……う……」

 

 オスカーを見下すように眼前に迫ったアサギモドキだが、その表情は怒っているようにも困っているようにも見え、何か言いたそうで言えず口ごもっている。

 少なくとも敵意はなさそうだからとオスカーは銃を構えるオーク達を手で制し、恐る恐るアサギモドキに声をかけるが、彼女は未だ戸惑っていて。

 

「……ふぐうぅぅぅぅぅ

 

「えぇぇぇぇ……」

 

 ガン泣きである。ギュっとカラフルな手を握り、俯いたまま口をへの字にしてポロポロと涙を零す。

 これにはオスカーら魔族達もタジタジである。変に良心を持ったイ・グーならではの対応というか。

 

「グズッ、う……うぅぅ……」

 

「あの~……」

 

「……みそしる」

 

「はい?」

 

「味噌汁! 飲ませなさい! あとごはん! 白いお米! おかずはなんでもいいから!」

 

「何言ってやがんだコイツ「早くしなさい!」へ、へいぃぃ!」

 

 クローンでもアサギはアサギなのか、凄い気迫で捲し立てる彼女にオスカーとオークは慌てて背を向き食堂へと走る。

 

 

 

―――

 

 怒ってるときや悲しいときは、ごはんを食べれば大抵なんとかなるものである。

 

「はぁ……お味噌汁美味しい……」

 

 ほぼ全裸のアサギが食堂で味噌汁を啜ってほっこりしている。

 

 そんな珍百景を一目見ようと多くのオーク達、元米連兵士のシュレイとフィルが食堂入り口に集まっていた。

 味噌汁をオカズにオニギリを頬張る彼女の前には、オスカーとオークボ、可愛らしいネコのエプロンを羽織った霜月萌花が居る。

 

「えっと……お食事の所すみませんが、落ち着かれましたか?」

 

「そうね、落ち着いたわ」

 

 痺れを切らしたオスカーが尋ねると、アサギモドキは一通り満足したのか、暖かなお茶を啜って返答する。

 確かに、先程まで色々な意味で暴走していたのが嘘のように落ち着いている。背筋をピンと伸ばし、表情を引き締める彼女は一種の達観ですら感じさせた。

 

「落ち着いたからこそ言えるわ。貴方、とんでもない事をしてくれたわね。私を化け物にしてくれて」

 

「壊れるぐらいなら一か八か試してみよーって安易な考えでした」

 

「その安易な考えで生かされた私って……まぁいいわ。おかげで生き延びたし」

 

 オスカーの発言に、眉間に手を添えてため息を零すも、瞬時に切り替えてオスカーを見据える。お茶を啜りながら。

 

「あの目玉を取り込まれた私……クローンのアサギとしての私は半分死んだようなものね」

 

「私の再生細胞に塗りつぶされて、ですか?」

 

「そ。そっちの思惑としては、薬物で汚れた私の肉体を貴方の細胞で塗りつぶして、自分の傀儡か何かにするつもりだったのでしょうね」

 

「あ、そこまでは考えていないです。生きてくれた方がエロいので反応があればいいなーと」

 

「だからどうしてそんな安易な考えで生かれているの私……萌花ちゃんお茶おかわり」

 

「は、はひ」

 

「……なんつーか、随分と丸いじゃねぇかおめぇさんよ」

 

 トテトテと急須を取りに行く萌花を他所に、今度はオークボが声をかける。おにぎり片手に食いながら。

 するとアサギモドキは嫌そうな顔をしてオスカーを指さし、爆弾発言を投じる。

 

「あぁ、たぶんだけど私、こいつと同じ思考になっちゃったからよ」

 

「……みー?」

 

「ゆー」

 

 そのやり取りに「なるほど」と納得のオークボ。なんかボス(オスカー)と似てると思ったらそういうことか、と。

 

 驚き(とはいっても事の顛末を聞けば「そうなるかー」と揃いも揃って呆気にとられるだけだが)の展開となったが、オスカーのやったことを考えれば納得もできる。

 オスカーが死にかけのアサギモドキに投じた、己の脳や能力の断片そのものである眼球。いわば、断片とはいえオスカーそのもの。

 薬の反作用で崩壊へと進んでいた肉体と脳を塗りつぶし、かろうじてアサギとしての思考を残しつつもオスカーとしての思考が半分以上を占めているという。

 

「……というわけで、貴女の安易な考えのせいで、私はアサギであってオスカーでもある謎の魔族となってしまったのよ」

 

「冷静ですね」

 

「呑気とも言うわね。なんか怒りとか悲しみとかクローンとして生まれた私の悲しき運命とか、この味噌汁で全部吞み込んじゃって……やだ悲しくなってきた」

 

 ぐすん、と再び涙を零すアサギモドキ。しかしヤケクソのように味噌汁を飲むと再びほっこりする。確かにボス(オスカー)に似ている……と全員が納得した。オスカーでさえも。

 そんなアサギモドキをマジマジと見れば、見た目はむちむちクールビューティーなのに、オスカーという魔族像で一気にゆるキャラみたいに映ってしまう。なんてこった。

 

「いっそ謎のアサギXでも名乗ろうかしら……」

 

「それは別宇宙から苦情が来そうなので止めた方がいいかなーと思いますが」

 

「じゃあミュータントアサギ?」

 

「人間辞めさせられたからって名前まで適当にしなくても」

 

「イけると思ったのに……」

 

 ぶー、と不貞腐れるなミュータントアサギ(仮)、可愛いじゃないかとオークどころか女性陣ですら思っているぞ。アサギを知るはずの萌花ですら萌え萌えキュンだ。

 

 

 なんというか一気にアホ臭い雰囲気になってしまったが、改めて、とアサギモドキは思考を切り替える。

 

 

「まぁここまで言えば解るでしょうけど、私は貴方達を憎みたくても憎めない。だからといって服従する気にもなれないわ。生かしてくれた事は感謝しているから敵対はしたくないけど、私は決して貴方達の奴隷や家畜になる気はないわ」

 

「ふむ、まぁそうなるでしょうね」

 

「呑気になった今の思考だからこそ解るけど、いくら改善されて強化されたからといって、貴方達から逃げ切れるとも思っていないし、恩知らずにもなりたくないわ。凌辱とかは可」

 

「可能なんかい」

 

「けど調教は嫌。ドライな関係を希望したいわね」

 

「セフレって奴ですか?」

 

「んー、むしろロールプレイ? 多分抵抗はするし屈辱も感じるでしょうから、屈服しがいはあると思うわ」

 

「自分で言っちゃうんですか……」

 

「誰のせいだと思っているのよスットコドッコイ」

 

「なんだよこのやりとり……」

 

「アサギモドキ(仮)様なにがしたいんでしょうか……」

 

 あーだこーだとお茶を飲みながら駄弁るオスカーとアサギモドキ。

 まるでボスの一人漫才みてぇじゃねぇか……オークボは傍らで萌花と共に肩を落とす。

 

 

 

 とりあえず彼女の名は、イ・グーのアサギモドキ、略して「井虞(イグ)アサモ」と命名。

 

 

 井虞アサモの明日はどっちだ。




●本日の成果
・クローンアサギ(?)入手
・クローンアサギ(?)の改造


 ぐだぐだ書くぐらいならと後半から大雑把になりました。
 
 というわけでクローンアサギから触手アサギになりました(ぉぃ

 元々クローンアサギをイ・グー用にしてしまいたいという欲望がありまして、どうせなら劣化コピーのクローンアサギをアレコレして触手要素とむちむち要素を取り込ませてやろうとしたわけです。

 結果、書きやすいってこともあってオスカーみたいな思考持った残念アサギが完成したわけです。ごめんなさい。


 次回は井虞アサギのエロ回。ナバラ・シャンボーリの会談も書きたい。
 そしてここから活動報告のリクエストをチマチマ片付けていきたいと思います。

 これから大きく変わり、ちまちま更新していく東イき魔族さんを宜しくお願いします。


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交渉:ナバラ=シャンボーリ

●本日の予定
・イ・グー休暇
・ナバラ=シャンボーリと交渉

●登場する原作キャラ
・ナバラ=シャンボーリ(魔族HR)

 なんか思い付きで生まれた井虞アサモさんが読者さんに人気だった。
 キャラ紹介にて井虞アサモさんのイメージ画像を追加しました。



 殺風景な一室に立つ10人は越えるオーク達。全員が下劣な笑いを浮かべながら、下半身でそそり立つ肉棒を曝け出している。

 その中心には、爆乳を揺らし、それに勝るとも劣らぬ質量を持った太ももと尻肉を震わす美女。

 

 井虞(イグ)アサモ。最強の対魔忍と名高き井河アサギのクローンとして生まれ、魔族の組織に拉致され触手魔族として生まれ変わった稀有な存在。

 オスカーの遺伝子を組み込まれた彼女は、能天気にも一度イ・グーのオーク達に凌辱されようと言い出し、現在に至る。

 

「れる……はむ……ちゅる……♡」

 

「そっくりさんたぁ言え、あのアサギにフェラチオしてもらうたぁ興奮するぜぇ……!」

 

「クールビューティーな女が旨そうに俺らのチンポしゃぶる面ぁエロすぎる! 早く代わってくれよぉ!」

 

 アサモはオークの肉棒に舌を這わせて奉仕する。米連のクローン基地で護衛兼娼婦として使われていた為、こういう性経験は豊富だった。

 肉穴という肉穴を只管オナホールの如く犯されてばかりだったアサモは、囲むだけで律義に待っているオーク達を珍しそうに見上げている。

 

「おらぁこのデカ尻に顔うずめるだけでイっちまいそうだぁ」

 

「ん……ぷぁんっ♡ こ、こらぁ、お尻に顔を埋めるなぁ♡ 大きいのは気にしているんだぞぉ♡」

 

「尻派にゃぁたまらねぇデカさだからなぁ」

 

「味わってばかりいねぇでさっさと射精させてくれや」

 

「れぁ……中年親父や偉そうな爺どもの粗チンばかりで、こんな立派なチンポ初めてだから……♡ 女殺しの逞しいチンポ♡ 大きさも硬さも段違いで、強烈な雄の匂いに混じって石鹸の香まで……100点追加しちゃう……♡」

 

「そこポイント高ぇのかよ!」

 

「けど簡単には堕ちるつもりはないわ……努力して楽しませてあげる……♡」

 

 思わずベシっとアサモの頭をひっぱたく。そのくせ惚れ惚れとオークチンポを見上げクンカクンカしているのだからエロい。

 しかしただ雌に落ちるだけでは芸がないと、アサモは強気に笑みを浮かべて大きく口を開いて肉棒を限界まで頬張って前後に動かす。

 

「んぶっ♡ じゅぼっ♡ じゅるっ、れぅ♡ んっ♡ んっ♡」

 

「おおおすげぇ、吸い込まれる……っ!」

 

「お、何も言わずとも俺らのチンポを手で扱いてくれるんかぁ?」

 

「サービスいいじゃねぇかアサモさんよぉ」

 

 腰を使わずとも激しく前後に揺れて彼女の口奉仕を味わい、左右に陣取っていたオークの肉棒に彼女の手が添えられ、適度な握り加減で前後に扱く。

 エロ蹲踞でオークの中心で肉棒に奉仕する、最強と名高いあまり顔写真まで出回っている対魔忍アサギ……例え偽物とわかっていても、その肉欲の塊を示すようなボディラインも合わさって征服感を刺激させる。

 

「おひょぉぉぉ手コキとディープスロートの振動がデカ尻越しに顔へ伝わってくるぅぅぅ! 幸せだぁ!」

 

「早くケツマンコ犯してぇ!」

 

「さっさと終わらせろ、ぐちょぐちょに犯してやるからよぉ!」

 

「このデカ尻もう少し堪能してぇから待て」

 

「オータラもう黙ってろ」

 

「おらおら頑張らねぇと、我慢できずに俺ら全員で犯しにかかるぜぇ?」

 

「奉仕している様もエロくていいんだよなぁ。後で動画コピーくれオータ」

 

 体を地面に這わせてアサモのデカ尻に顔を埋めるオータラも含め、好き勝手言うオーク達を、奉仕しつつキっと睨みつける。

 だがそれをあざ笑うように彼女の頭を掴み、より激しく深く頭を前後させはじめた。

 

「んごっ、ごぇ、んっ♡ んっ♡ じゅぷ、んんんっ♡」

 

「おおお喉が締まる……んだよその目ぇ! 生意気なんだよオラァ!」

 

「んな目ぇしてても手コキは止まらね……うぉっ!」

 

 頭を掴んで乱暴に肉棒を出し入れするオークを睨みつけたかと思えば、両手が解け赤紫色の触手となって両サイドのオークチンポを扱き始める。

 

「うぉぉ触手コキすげぇ、ぬぬるして、ぐおぉぉっ!」

 

「喉の奥もだ、すげぇ絡み付いて……もう出す、出すぞぉ!」

 

 唾液を分泌しながら絡み付く両手の触手と、喉の中で蠢き肉棒を擦る触手ブラシ。これには三者三オークもあっと言う間に射精にまで達する。

 

―びゅるるっ! びゅぶっ! どぴゅるるっ!

 

「ん、んぐーっ♡ んっ……んっ……ぐぶぇっ♡」

 

「おほっ、こいつザーメン飲みながら顔射でイってやがる」

 

「苦しそうな顔して飲み干してる癖に股間はずぶぬれじゃねぇか」

 

 本当なら顔を引いて呼吸を整えたいが、喉奥まで肉棒を押し込まれた状態で頭を掴まれている為に叶わず眉を歪めるも、顔に降りかかった濃厚ザーメンの匂いで思考が微睡む。

 安易な女なら即座に快楽に溺れさせるオークのザーメン。人間とは違った濃厚な雄の匂いにアサモは激しく抵抗することもなく、むしろ股間から愛液を零してしまい周囲の嘲笑を煽る。

 

「あ゛ーぎもちい……うぉぉ引き抜いても喉の触手が絡み付くぅぅ」

 

「ん゛……ごばっ! ごへっ、ごぼっ!」

 

 ようやっと肉棒が抜けて思いっきりザーメンを吐き出し、咽るアサモ。

 

「手コキなのにチンポが唾液でベトベトだぜ」

 

「触手コキたぁ新鮮だなぁ」

 

「ごほっ……う゛ー、オーク舐めてたどんどん体が火照ってエロい目に合いたくなる……オーク中毒になりそうで怖いわぁさすオク」

 

「結構余裕あんなこのアサギモドキ」

 

 蕩けるような眼を浮かべつつも冷静なアサモ。しかし体は間違いなく火照っており、微かに汗が浮かび温まった肉を解すように両手の触手が伸びる。

 両手合わせて10本の細い触手は未だ尻肉に埋もれるオータラをどかし、自ら上半身を地に伏せ、オークに見せつけるように豊満な尻肉を開いて濡れてヒクつく肉穴を見せつける。

 

「さぁ……ここからが本番なんでしょ? こうなったらトコトン堕ちてやろうじゃないの……皆の逞しいチンポで、私を存分に犯して♡」

 

 その楽し気な表情とむっちりと広がる尻肉、そこから見える二つの肉穴に、オーク達の征服欲はピークを迎え、一斉に襲い掛かった。

 

 

―――

 

 

「あんっ♡ あっ♡ あひぃぃっ♡ 肉穴、同時に犯してきて、おほぉぉぉ抉れちゃうぅぅ♡」

 

「うひぇぇぇケツマンコの癖にヒダヒダが絡み付いてきやがるぅっ!」

 

「オマンコもイボイボだらけで、まるで上質なオナホみてぇ……ぐおぉぉっ!」

 

「おひょ~、ブリュンヒルドの姐御以上のデカパイがブルンブルン揺れててエロいぜぇ~」

 

 本格的なオーク達による輪姦。悲鳴と嬌声を聞くために口は犯さないものの、オーク達は下半身の肉穴をこれでもかと言わんばかりに肉棒で突き上げる。

 犯される側のアサモは喘ぎ声を情けなく上げて蕩けた表情を浮かべるも、自身ならではの特性を活かした触手肉壁で肉穴を掘る肉棒を刺激して射精を促す。

 

「おほぉぉぉザーメンでてりゅぅっ♡ お腹タプタプで、あ、あひぃぃぃいきなり奥までぇぇぇっ♡」

 

「げへへ、ケツマンコ打ち付ける度にケツがタプタプ波打っててエロいぜぇ」

 

「エロい声聞くのもいいが我慢の限界だ……おら口ぃ開けろや!」

 

「は、はひっ……んぶっ♡ んっ♡ んっ♡ んぶぅぅぅっ♡」

 

 吐き出されては抜かれザーメンを吹き出しすも次の肉棒が挿入され、持てあます性欲と征服欲でアサモの腕をつかみ、乱暴に腰を突きつけ尻肉を打ち付ける。

 二人のオークの腰遣いに合わせて激しく揺れる尻肉が周囲のオークの手コキを促進させ、たまらず一人のオークがアサモの口に肉棒を捻り込み、アサモはそれに応じた。

 

「うおぉぉだから喉触手やめろあっと言う間に……ぐあぁぁっ!」

 

「ん゛ーっ♡ んぐ、ごっ♡ ごきゅっ♡ んぶぇぇっ♡」

 

「ええぇぇもう射精()しちまったのかよオーエド……」

 

 しかしアサモは遠慮なく喉の奥の触手をうねらせ、まるで洗浄ブラシのように肉棒を刺激してあっと言う間に射精させ、それを飲み干す。

 オークを見上げるアサモの目には余裕があり「あーあ♡ もう出しちゃったのぉ?」と言わんばかりの目つきである。

 

「挑発までしてやがる……アサモ……恐ろしい女っ」

 

「こうなったら人海ならぬオーク海戦術じゃぁ! どんどん回せぇ!」

 

 応!と周囲のオークが叫ぶと同時に触手に満ちた直腸と膣内にザーメンを注ぎ終えたオーク二人がチンポを引き抜き、アサモを持ち上げて駅弁スタイルで犯しにかかる。

 

「あひぃぃっ♡ さっきより深、あ、あっ♡ やぁぁんお尻と太もも揺れちゃうぅぅっ♡ 恥ずかしぃぅ♡」

 

「そこで恥ずかしがるんかよ!」

 

 井虞アサモ。淫乱とも気丈とも言えぬ、どこかズレた元クローン現魔族なオスカー寄り思考の女。

 

 

 

「あんっ♡ あっ♡ あー……すっごいねぇアサモ姉さん。余裕綽々だぁ」

 

「俺らに慣れたシュレイ嬢ちゃんでも、あの人数相手じゃ呂律も回らなくなる程エロエロになるのになぁ」

 

 オークに輪姦されても自分を見失わないアサモを見て、3人のオークに犯されているシュレイはある意味で感心していた。

 3人のオークに奉仕しているからこそ今は余裕があるシュレイだが、自分ならアヘアヘ言って只管腰を振るド淫乱に成り下がっているだろう。

 

「んだなぁ。まぁシュレイ嬢ちゃんみてぇなスレンダーで程よくビッチな女の方が相手しやすい……ぜっ」

 

「あひぃぃんっ♡ 子宮、ズドンってぇぇ♡」

 

「ほーれほれ、手コキもいいが口で奉仕してくれやシュレイちゃんよぉ」

 

 引き締まった柔らかな肉を掴み腰を突き上げる、肉棒を子宮口まで突き上げシュレイを淫らに変える。

 悦ぶシュレイの頬を堅い肉棒で叩いてからかい、シュレイは嬉しそうに肉棒に舌を這わせ口に含ませる。

 

 

 

「わんわん♡ わんっ♡ きゅぅぅんっ♡」

 

「流石はオレ専用人妻犬マンコ、狭ぇ癖に締め付けがいいぜぇ。良い子だ」

 

 一方のオークボは、自分専用の雌犬にして奴隷妻である小さな少女フィル=リードを犯して楽しんでいる。

 シュレイを犯すオーク同様、愛着があるからと彼もアサモの輪姦には参加せず、四つん這いになって犯されているフィルを優しく撫でる。

 

「くぅんっ♡ わぅ、んんんっ♡」

 

「腰ヘコヘコ振ってキュウキュウとチンポ締め付けて……俺専用奴隷犬妻は最高だぁ!」

 

「わぅーんっ♡」

 

 モリモリマッチョマンオークに犯されながら甘える、今や立派な淫乱雌犬奴隷となった小さな少女。

 すっかりフィル=リードに夢中になった、自称愛妻家兼愛犬家のオークボであった。

 

 

 今日もイ・グーの地下室では、平和な肉欲と愛欲の宴で盛り上がる。

 

 

 

―――

 

 一方、そのイ・グーのボスであるはずのオスカー=ライマキーはというと。

 

「この肉美味ぁい……」

 

「これがワギューと呼ばれる牛の肉……焼いただけで旨味と油が口の中で蕩けて……堪らぬ……」

 

 オスカーの隣がお約束となった蜘蛛魔族の姫君ことアネモネと共にお高い牛肉を丁寧に味わっていた。

 そんな来客2人を前に、尖った長い耳に銀の豊かな髪を持つ魔族の淑女・ナバラ=シャンボーリは扇子の裏で笑みを浮かべる。

 

「ふふふ、美味かろう? ブラック様ですら称賛の言葉を賜れた最高級品じゃ。光栄に思うが良い」

 

「あのブラックまでもが……ここまで呻らせるとは恐るべし(カタギ)のグルメ……」

 

 気難しくプライドが高いと噂される、この近隣の森に潜む蜘蛛姫アネモネを驚嘆させた事実に、ナバラ=シャンボーリは勝ち誇ったかのように笑みを深める。

 

「いや感服しました。東京キングダムで唯一人間界の天然物を提供されるとだけあって、これほどの旨味の強い肉を食したのは初めてですよ」

 

「東京キングダムの高級店でしか提供されない高品質な食物を提供できるのは妾のみ。雑多な魔族程度には口に入らぬが、お前らは味の良し悪しが解るようじゃの」

 

 感心感心、とオスカーを見下す。視線こそ見下しているものの、ナバラ=シャンボーリは食に関しては確かな舌を持つオスカーを多少評価していた。

 

 東京キングダムでも唯一と言っても過言でない農業経営を専門とするナバラ=シャンボーリ。

 人間社会の畜産や農業の知識・東京キングダムでは稀少とされる高原や山を買い取り、独自のルートを用いて家畜や植物を(カタギ)から輸入、飼育及び栽培して売り出す。

 手っ取り早く稼ぐ事を主としている魔族や裏の住民からすれば愚策ともいえるこのやり方で、経営手腕が優れていたナバラはノマドに置いて高い地位と権力を得る事に成功したのだ。

 

 そんなナバラに交渉を持ちかけた、ノマドにおいて弱小だが、最近になって名を挙げているイ・グーと蜘蛛姫アネモネ。

 試しに出したお茶請けで舌は確かだと解り、あのアネモネの態度を柔らかくさせるオスカーの人柄ならぬ魔族柄もナバラに強い印象を与えた。

 

「食品関連の取引じゃが、まぁそれなりの額を要求するが条件さえ満たせば特別に施してやろう」

 

「おお、ありがとうございます。条件とは?」

 

「一つ。妾の所有する山の付近にいる鬼神乙女と交渉し、我が領土への不可侵条約を「あ、ブリュンヒルドさんにお伝えしときますね」……早っ」

 

 確かブリュンヒルドと言えば、今話に出した鬼神乙女達の元締めの名だったはずだ。

 噂には聞いていたが、まさか本当に鬼神乙女の集団と繋がっていたとは。それにしたって予想外に早い返答に驚くナバラ。

 そんなナバラに対して、何故か自慢げに薄い胸を張ってアネモネが代弁する。

 

「安心するがよい、奴らはオスカーに従っているようなものじゃ。お主に敵意があるわけでもないし素直に従うじゃろうよ」

 

「……ならよい。二つ。貴方達が安定した収入があるか否かじゃ」

 

「農業は安定した収入を得られるとはいえ、天候や災害に弱いですからね。その対策も兼ねて、でしょうか」

 

「そうじゃ。取引する以上、在り得ぬじゃろうが妾の農業に支障が生じた場合、取引先には支援を要求する手はずとなっておる。弱小であるお前らも例外ではない。

 よってイ・グーという組織が如何に稼ぐか……傭兵会社であるなら依頼や奴隷調達を継続できるかが証明させるのじゃ」

 

「地道に依頼をこなすしかないのぉ」

 

 頑張れよオスカー、と言わんばかりにオスカーの肩を叩くアネモネ。

 この辺りはイ・グーにあれこれ届いている依頼をこなしていけば良いだろう。

 

「そしたら最後の条件は……あの山にある」

 

 ナバラは閉じた扇子を窓に向ける。その先を2人が振り向けば、そこには一層高い山が聳え立っている。

 

「あの山を開拓したいのじゃがな、古くから居座る鬼族らの集落がある。妾らに危害は及ばぬが、奴らは事もあろうに対魔忍と繋がっておる。

 実害はないからとノマドは放置しておるが、対魔忍と繋がっておるとなれば駆逐すべきと妾は考えておる。捕らえて労働力にできればなおよい。

 お前らが依頼をこなし腕が立つ傭兵と証明できれば、連中の排除を依頼し、成功の暁には今後も取引を続けてやろう」

 

「あの山と言うと……レイガの奴か。暫く聞かなかったがしぶとく生きて残っておったか」

 

 どうやらアネモネも知る魔族がその集落にいるらしい。忌々しそうに顔を歪める所から見て相当な手練れなのだろうとオスカーは推測する。

 

「ともかく了承しました。まずは鬼神乙女に不可侵条約を伝え、イ・グーがノマドにとって有能な手駒であると証明しましょう。美味しい食べ物の為にも頑張りますよっ」

 

「……リリーナから聞いておったが、馬鹿みたいに素直な奴じゃのぉ」

 

「能天気な子供みたいな奴なんじゃよ、こいつは」

 

 ふんす、と鼻息を荒げる姿はまさに子供。2人の貴族系魔族は呆れたようにため息を零すのだった。

 

 とりあえずナバラとは連絡先を交換し、今後も取引とは別に交流を持つようになって嬉々として帰還。

 

 

 

「オスカーお帰りー」

 

「げぇぇぇぇ井河アサギぃぃぃぃ!?」

 

「あ、アサモさんの事言うの忘れてた」

 

 やけに肌がツヤツヤしているアサギのそっくりさんこと井虞アサモが出迎えた事で、アサギは知るがアサモの事を全く知らないアネモネが驚愕。

 アネモネのエナジードレインで吸収されて無力化したアサモを尻目にオスカーが必死に説明して事なきを得たのだった(それでもアサモ誕生の経緯にドン引きしてたが)。

 

 因みにアサモを輪姦してたオークは疲労困憊で寝てた。

 




●本日の成果
・ナバラ=シャンボーリとの交渉に成功
・井虞アサモさんアネモネに認知される(殺されかけたが)

 次回からやっと活動報告のエロネタを活用していけると思います;
 これらを数件片付けた後、鬼族と対魔忍の討伐及び捕縛という流れです。

 井虞アサモさんの立場は肉奴隷ではなく、顔を隠したフリーの傭兵として活用していこうと思います。
 キシリアやブリュンヒルドとも交流を持たせたいですね。

 ではまた次回。


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護送:スネークレディ

●本日の予定
・スネークレディの依頼(活動報告リクエスト)

●登場する原作キャラ
・長船鶴子(対魔忍R)
・大和恵梨(対魔忍R)
・佐倉千歳(対魔忍R)

一年ぶりの更新です(ぉぃ


「ん……くぅ……っ♡」

 

 カタカタと軽やかなタップ音をかき消すように、ずぷぷっと肉棒が肉壺へと包み込まれ、幼子の甘い声が響く。

 お気に入りの社長椅子に座る私ことオスカーの股間の上では、アネモネ嬢が器用にもエロ蹲踞で肉棒を犯しながら、慣れた手つきでPCのキーボードを操作している。

 

「前々から思ってましたが……っ、キツくないですか? その姿勢」

 

「癖になったんじゃ♡ 椅子の上でセックスするのもぉ♡ オスカーを犯すのも……んんんっ♡」

 

 余裕綽綽と言った顔で振り向きますが、その仄かに赤く染まった顔も、流れるような白い髪も、改めて見惚れるほどに綺麗なんです。股間が反応しちゃう。

 「より硬くなっておるではないか♬」と言って意地悪をするように腰をグラインドさせながらも、PC画面は資産の管理表やスケジュール表、そして依頼メールの確認など行っている。

 

「ん……アネモネ嬢、依頼メールがあります。確認を」

 

「了解じゃ」

 

 ナバラさんと契約する為にも、我々イ・グーとアネモネ陣営はノマド傘下の依頼を着々とこなさなければ。

 アネモネ嬢は腰の動きを弱め、キーボードとマウスを操作してメールをチェックする。私も彼女の肩越しに画面を見て……っと。

 

「ほぉほぉ……これは……」

 

 女が手に入る可能性のある仕事とか、特にありがたいですね。

 

 

―――

 

 

『最近東京キングダムに秘密裏に建設された元龍門の研究施設で、アサギのクローンの生き残りとブラック様の細胞を培養して作られた魔獣が発見されたらしいのよね』

 

『依頼内容はシンプル。元龍門の研究施設からカオス・アリーナまでクローンと魔獣を秘密裏に護送する事。ね、簡単でしょ?』

 

『…というのは表向きの話。本当の狙いはカオス・アリーナの新人闘奴候補の確保』

 

『つまり、分かりやすい『餌』に引き寄せられた雌豚ちゃんを捕まえて欲しいって訳』

 

『あぁ…でも、アサギのクローンの護送は本当の話だからソッチの仕事の手を抜いては駄目よ?』

 

『魔獣の方?…フフッ♪護送される魔獣はアナタの事よ。イ・グーの首・領・く・ん♪』

 

『真の依頼内容は、クローンアサギと雌豚ちゃんをカオスアリーナに届ける事』

 

『餌に誰も喰いつかなかった時はクローンだけでいいわ。その代り報酬は最低限の金額になるけどね♪』

 

『逆に複数人捕えた場合は、クローンアサギと刺客一人送ってくれれば報酬に色を付けるし、それ以外は好きにしていいわ』

 

『ただし4人以上捕えた場合は半数をこちらに送る事。どう?悪くない取引でしょ?』

 

『表の依頼を達成すれば報酬金を。裏の依頼を達成すれば更にボーナス、複数人の場合は更に女が付くんだからね♪』

 

『マダムは下っ端を徹底的に使い潰せばいいと考えてるみたいだけど、偶には「美味しい思い」もしないとやってられないわよねぇ…♪』

 

『決行予定日は6日後の深夜0時よ。良い返事を期待しているワ♪』

 

●依頼主:スネークレディ

 

 

―――

 

 東京キングダムの夜深く……ネオンライトの光が溢れるこの時間こそが本領を発揮する時間帯。

 戦闘を考慮したのか装甲を盛られた輸送トラックが深夜のハイウェイを走っている。荷台にはノマド社の紋章が記されているが、意外にも護衛らしき車両は見当たらない。

 

「見えます見えます……あのトラックに目的の()がいるはずです」

 

 そんな装甲車両じみたトラックを「遠くから見ていますよー」と言わんばかりに額に手を当て、高層ビルの屋上から見つめている少女がいた。

 

 対魔忍・長船鶴子。黒と白にライトグリーンをアクセントにした対魔スーツを着こなす、栗色のショートボブと赤色の眼鏡がかわいらしい女の子だ。

 彼女の【忍法・隠通眼】はあらゆる障害を無視して目的のものを見つけ出す暗視能力。索敵に秀で、密売や密輸、失せ者探しに適した対魔忍だ。

 

「情報によれば魔獣も護送されていると聞くが、そちらは?」

 

 そんな彼女に問いかけるのは、彼女の護衛として派遣された対魔忍・大和恵梨。黒のロングヘア―を後ろに纏め、グラマラスな身体に刀をぶら下げている姿は、忍というより剣豪のよう。実際、彼女は一撃必殺の抜刀術【逸刀流】により多くの魔を討ち取った若き猛者だ。

 

「んー……超大型の魔獣と思わしき影がトラックにギッチリ詰まってます。荷台80%を占める程ですよ? ふざけんじゃないですよ」

 

 恵梨の問いかけに対し目を細め、中身を知った鶴子は面倒くさそうにため息を漏らす。大型トラックの80%を占めるなど、一体何を詰め込んだんだと言わんばかりの巨大さだ。

 それでも二人はやらねばならない。狙いは魔獣ではなく……自分ら対魔忍にとって最上の存在・井河アサギがいるかもしれないからだ。

 

「クローンだという可能性が濃厚とはいえ、上層部ですらやっと掴めたアサギ様関連の情報です。些事であったとしても挑む理由になります」

 

「無論だ。アサギ様のクローンなど許せぬ所業。斬り捨ててくれる」

 

「いや本物かもしれないから初手斬り捨ては御免ですよ……」

 

 対魔忍にって井河アサギは最大の切り札。その切り札を例え劣化でも複製させられてはたまったものではないと、対魔忍側は執拗というレベルでアサギ及びその関係者の情報を追い続けている。東京キングダムで行方不明になった不知火の行方も目下捜索中だ。

 

「千歳ちゃんも並走中です。ポイントに目標が到達次第、お願いします」

 

「了解」

 

 眼鏡を指で押し上げて気合を入れ、恵梨も身を低くして両脚に力を込め、刀の鞘と柄に手を添え抜刀の構えを取る。

 

 

 何も知らないかのように護送トラックは速度を変えず走行し―――指定ポイントに到達。

 

 

「―――フッ!!」

 

 ビルのコンクリートに罅が入る程の力を解き放ち、恵梨は弾丸の如く跳躍―――続けざまに抜刀。

 まるで恵梨そのものが斬撃になったかのようにトラックに襲い掛かり、斜めに4等分されてしまう。護送トラックそのものは二台と切り離されて急加速、残りは紫色の血飛沫を吹き出す不愉快な肉壁が露見し、慣性の法則にしたがったままハイウェイに転がり落ちる。

 

 それを逃さぬと、ハイウェイの下から飛び出る者がいた。白銀の髪を靡かせる少女―――対魔忍・佐倉千歳。

 

 【忍法・速身風体】によって風のように駆け抜ける彼女はトラック程度なら楽々と並走することができ、速度を維持したまま10m以上もある高所へ飛び移ることなど朝飯前、さらに急加速させて擦り抜けざまに目標を捕らえる。

 トラック本体は恐れを為したのかそのまま逃走、千歳は自身よりも長身な女性……手枷足枷で拘束された井河アサギを抱きかかえた状態で急ブレーキをかけた。

 

「よくやった千歳」

 

 腰に添えていた鞘に納め、アサギを降ろす千歳に駆けつける恵梨。背後では夥しい量の血飛沫が飛び交い、荷台の切断面から巨大な肉塊が零れ落ちている。

 それを意に介さず、しかし周辺の警戒を怠らず三人の対魔忍が眠っている井河アサギらしき裸体を見下ろす。

 

「うわぁ改めてみるとグラマラス……お尻のボリュームが増えていますね?」

 

「それは言ってやるな……しかし本物なのか?」

 

「……解らない。起こしてみない限り―――っ!?」

 

 ぞるり、と。

 

 機械仕掛けの箱のような形状をした手枷と足枷をした意味があるのか、と言わんばかりに両腕両脚が軟体動物のように抜け出し、まるで蛸のような触手が幾本にも分散されて少女らに襲い掛かる。

 即座に対応したのは歴戦の剣豪である恵梨。一撃の威力よりも範囲を優先した素早い袈裟斬りは襲い掛かる触手を瞬時に切り裂き、素っ頓狂な悲鳴を上げて慌てる鶴子を千歳が抱きかかえ瞬時に離れる。恵梨の範囲から遠ざかるためだ。

 

「くそ、やはり偽物―――っ!?」

 

 ぞりゅる、と。

 

 今度は切断されたはずの肉塊から丸太のように太い蛸のような触手が粘液を滴らせながら何本も生え始め、鶴子を抱きかかえているが故に速度が制限された千歳を取り囲むように襲い掛かってきた。

 罠だと予測はされていた。透視・抜刀術・高速移動による『瞬間的な攻撃と撤退』を考案していた。だが物量と手数の多さで攻められては活かしきれない。

 

 恵梨の飛燕の剣技ですら止める重みと、高速機動ですら逃がさない圧倒的な手数―――そして。

 

「がは……っ!?」

 

「ごめんなさいね。これも奴隷の定めなのよ」

 

 蛸の目のような不気味な瞳で微笑む、井河アサギの魔改造クローン……井虞アサモは、不意打ちとはいえ恵梨を追い詰める程の実力を持っていた。

 腹部を強打された彼女は意識を手放し、アサモの右腕から伸びる数本の触手で簀巻きにされる。鶴子・千歳も肉厚な化け物の触手に巻かれ、圧迫されて苦しんでいる。

 

『いや早すぎて意識が追いつきませんでしたが、捕まえられてよかったです』

 

「オークボさん呼んでおかないとね」

 

 三等分された肉塊は道路に血の海を残しながら結合して収縮……紫の巨大蛸が苦しむ鶴子・千歳を掲げて嬉しそうに言った。

 

 

 

『さて、カオス・アリーナで楽しめるといいんですがね……♪』




●本日の成果
・対魔忍3人の捕獲
・カオスアリーナのお楽しみ

年内に勢いでも良いので、カオスアリーナでお楽しみを書きたいですね。


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闘技:大和恵梨

●本日の予定
・カオスアリーナで催し

●登場する原作キャラ
・長船鶴子(対魔忍R)
・大和恵梨(対魔忍R)
・佐倉千歳(対魔忍R)

むらかみてるあきばりの輪姦を目指し一気に書き上げました。


 私の名は井虞アサモ。

 

 最強の対魔忍こと井河アサギのクローンだったのが改造されて触手的な化け物になったよく解らない経緯を持った者です。

 

 簡単に言うと傭兵組織イ・グーの部下。シンプルイズベスト。

 

『偽アサギの容赦ない腹パン触手が次々と襲い掛かるー! 圧倒的過ぎてつまらないぞ偽アサギぃー!』

 

 けど偽アサギ呼びは勘弁な……けどノってやろっかな。

 

「あら、あなた本物のアサギの信者か何か? 偽物相手に手加減なんて馬鹿げた事するわねぇ?」

「ごほっ、ごは……っ!! この、化け物―――おげぇっ!?」

 

 はい腹パンもう一丁。刀振るうだけあって膂力はあるわねこの大和って子。

 

 私を餌にして対魔忍3人を鹵獲することにあっさり成功した後、スネークレディさん(様付けしようとしたんだけど本人が別に良いって)と交渉。

 タフそうな恵梨・すばしっこい千歳をカオスアリーナの奴隷選手として差し出すことになった際、折角のデビュー戦に私と2VS1の異種格闘戦をやるよう追加で依頼してきた。

 

 スネークレディさんは私の事を気に入ったらしい。自分で言うのも難だけど偽アサギですよって聞いたら、可愛いしむちむちだから一向に構わないとの事。良い魔族か。

 オスカーもイ・グーの宣伝になるし一度カオスアリーナに選手として出してみたかったと了承。私も気に入られたら無下に断れないし、頑張ることにしました。

 

『おぉーっと恵梨選手もついにダウーン! 千歳選手共々触手で吊るし、井虞アサモが勝利のVサインを掲げるー!』

 

 この結果が完全勝利でございます。楽勝だぜいぇーいピースピース。

 

 特殊な装置を施された首輪でリングから逃げられないって事を除けばフル装備だったこの2人を再生力と手数で圧倒。本物には劣るけど足も速いのでしてよ?

 格闘技としてはつまらないだろうけどカオスアリーナは女が虐げられればなんでも良いらしく、称賛の声と拍手が私を称えてくれる。週一でカオスアリーナに通おうかな。

 

『さぁ皆様お待ちかね、この対魔忍コンビの処女を賭けて競りを行います!』

 

 待ってました! アナウンスを聞いて恵梨と千歳ちゃんが弱弱しくも藻掻くが私は許さず、両手両足を厳重に触手で縛って観客の皆様に見えるように掲げ―――実況者さんマイク貸してくださーい。

 

『凄い凄いドンドン値が上がって……おっと? ――なんと井虞アサモ選手、ここでサプライズだーっ!』

 

 実況者さんも嬉しそうに驚いている。うふふ、スネークレディさんには許可取ってたから楽しみだったんだー♪

 

『えー、偽アサギこと井虞アサモでございます。 この試合は圧倒的だったとはいえ、私に是非ご褒美をお願いしたく―――♡』

 

 スポットライトが私にも集まったので、私は対魔忍スーツのように装備化した触手を(ほぐ)し始める。

 オリジナルよりも豊満な肉体が解き放たれ、ぶるん、だぷんっと晒される。隠された部分には。

 

 『肉便器アサモ』『ご褒美チンポください♡』『傭兵組織イ・グーの連絡先』『ビッチモンスター』『淫乱』『チンポ専用穴』『スネークレディも認める変態』

 

 スネークレディさんとオスカーが張り切って描いた卑猥な落書きがたーくさん。裸体と落書きを見て「おおっ」と観客の皆さんが声を上げた。

 

『皆様の逞しいチンポ様で、偽アサギをエッチにやっつけてくださーい♡』

 

 次いで湧き上がる怒涛の歓声。偽物でも人気なのねぇアサギって対魔忍は。

 

 兎に角ご褒美輪姦だわーい。イ・グーと違って死にそうなほどに犯されてやるぞー♡

 

 

―――

 

 オスカーです。好きな事は輪姦を傍から眺める事です。

 

『もっとズボズボ音を立てて吸え、いやらしくなぁ!』

『んぶっ、ぼぇっ! へぶ、んっんっんんんっ!』

 

 戦士らしく自身より千歳の事を案じていた恵梨が、前後から犯され顔をザーメンまみれにされて。

 

『おらおらお得意の忍法で素早く腰を振ってみせろよぉ!』

『痛……痛いぃぃぃ……!』

 

 寡黙で小柄な千歳が、処女を奪われたばかりのマンコを次々に犯されて子供のように泣いて。

 

『すげぇこの偽アサギ、オマンコがまるで生き物みたいに……うおぉぉ出るぅぅぅ!』

『あぁん出てるっ♡ オマンコにザーメン注がれて……んきゃぁぁぁまたチンポが来たぁぁぁっ♡』

 

 さらに増えた卑猥な落書きを描かれた井虞アサモがザーメンまみれになって喜んでいる。

 

「いやぁ……眼福ですねぇ」

 

 観客席から高画質スクリーンで見る輪姦風景はそそるものがありますね。カオスアリーナらしいというか。

 私ことオスカー=ライマキー+1名は、ほとんどいなくなった観客席でまったり観戦。三人の女に三桁いくんじゃないかってぐらい大勢の男達が押し寄せている。人も魔族もお構いなしに。

 残っているのは極上の肉奴隷を引き連れた大富豪か私みたいに画面で見るのを楽しむ変態ぐらいなものです。

 

 あと私の横にいる元対魔忍……鶴子さんでしたっけ? 彼女も震えながら観戦しています。

 

『くっそローション使ってもいきなしケツマンはキツいなぁ……おら胸小ぇんだからケツマンできるようになれや!』

『あぎ、ひぎぃ……動か、ないでぇ……! お尻の穴と頭が、おかしくなっちゃうよぉ……!』

『おかしくなっちまえ、この後は二穴責めしてやるんだからよぉ……おおっ、その顔にザーメンぶっかけたらぁ!』

 

 初めてのアナルセックスに痛みと快感が入り混じり泣き言を言い続ける千歳の顔に追い打ちのように手コキからの顔射が襲い掛かり。

 

『引き締まった良い身体してんなぁ、オマンコも喉マンコもなぁ!』

『おっぱいも巨乳の癖に固めなのがネックだなぁ……おら顔射だぁ!』

『おぶっぶは……くさい、いぃぃっ、はんっ、あっ、あぁぁっ♡』

 

 恵梨は仰向けに倒され酷評されながら馬乗りパイズリをさせられ、それでもザーメンまみれの下半身を次々とチンポで責められる。

 

『こっちの偽アサギはすげぇぞ、見ろよこの肉、指が簡単に埋まるぜぇっ!』

『いやぁんザーメンまみれなのに、身体中のお肉ムニムニしないでぇ♡ オリジナルより太っててごめんなさ……んぶっ、んぼっ、んぶぅぅぅ♡』

 

 夥しい量のザーメンを浴びた井虞アサモがむちむちボディを苛められながら、3つの肉穴と2本の手で懸命にチンポ様に奉仕している。

 

 

「あぁぁ……千歳ちゃん、恵梨さん……っ」

 

 モニターに映る女達の痴態を目の当たりにしてぶるぶると震える鶴子さんは、スネークレディ様が「格闘向けじゃない」と私達の報酬としてくださった新しい雌奴隷だ。

 

 彼女は今、私の右腕から伸びる触手に首から下を飲み込まれ、ちょっとした応用で全身スーツみたいな姿になっている。触手スーツってやつだ。

 修行不足で厚手ゴムの着ぐるみみたいになっていますが、その下は裸で、細かい粒粒が生き物のように鶴子さんの全身を弄っている。膣も菊門もだ。

 

 そんな微弱で絶え間ない性的な刺激を、捕まった時からずっと受けていた彼女。

 

「あぁぁ……チンポ、すっごぉい……あんなたくさんのチンポで貫かれて、犯されて……あ、あぁぁぁ……!」

 

 イきたくてもイけない現状に気が狂いそうなのだろう。食い込むようにモニターを凝視し、涎をたらし熱い吐息を漏らしている。

 

 

―びしぃっ! ばしぃっ! ぱしんっ!

 

『おらおらぁ、さっさとオマンコスクワットでおチンポ様をイかせろやぁ! おらぁっ!』

 

 腹に『オマンコスクワットチャレンジ♡』とデカく描かれた3人の痴女が、ギロチン台で使うよな板で首と手首を繋がれ、仰向けに寝る男の上で鞭で打たれながら蟹股スクワットをしている。

 

『死ぬぅ……ひぎゅっ! 痛くて気持ちよくて……はひっ! 苦しくて、死んじゃうよぉ……あぁぁぁっ!』

 

 千歳はもはや息も絶え絶えでスクワットの勢いもチンポを咥える深さも足りず、鞭に打たれまくって顔も体も真っ赤だ。涙とザーメンでぐちゃぐちゃだ。

 

『ひぎぃぃぃっ! 早くイってくださいおチンポ様ぁっ! せめて、せめて私だけでも助けてっ! この地獄から解放させてくだしゃいぃぃあぎぃぃぃイぐぅぅぅ!』

 

 元からフィジカルが良かったのか恵梨は打たれる毎にペースが加速するが、必死すぎて命乞いをしている始末。まぁ絶頂して潮吹いちゃいましたけどね。

 

『あっはぁぁ出てる、むちむちマンコにおチンポ様のご褒美ザーメン、びゅっびゅ出てる♡ ……お待たせいたしましたぁ、次の方お願いしま~す♡』

 

 板で拘束されている手でピースサインをしてアヘ顔で懇願するアサモ。むちむちボディがスクワットと鞭で揺れる度に男達が下品な笑いを浮かべ、次の男が勃起チンポを天に向けて待つ。

 

 

「イきたいぃ……私もイきたいよぉ……お願いします、どうか、どうか私もあそこへ……!」

 

「だめで~す。帰ったらたっぷり部下たちと苛めますから、それまで我慢なさい」

 

 眼鏡越しの目が虚ろになりつつある鶴子さんの懇願を適当に流し、処女膜を破らない程度に入っていく触手を少し太くし、ケツマンコを抉る細長い触手の勢いを増す。

 

「ひぅぅぅっ! いい、ケツマンコいい、オマンコももっと奥まで、奥までいれてぇぇぇ!」

 

 ろくに動けないから全身を揺らして少しでも快感を得ようとする鶴子さん。これはこれで苛めがいがあるねー。

 

「さてと……」

 

 ちょっと重いけど鶴子さんを触手でつないだまま引きずって席を立つ。

 

 

 急がないと逃げちゃうからね、あの人。 

 

 

『あへ、ふひぇへへへへ……死んだ……わたひ死にましたぁ……』

 

 カエルのように足を開いて地べたに倒れ伏す千歳。ガクガクと痙攣する体に合わせ膣口と菊門から汚い音を出して精液が逆流し、水鉄砲のように遠くへ飛ばす。

 

『チンポ便器になりましゅぅ……もうチンポさえありぇばいいです……えへ、えへへへへ、べろべろべろぉっ♡』

 

 体中にこびり付いたザーメンを洗い流すように男達が嘲笑しながら尿を出し、それを受け止めながら、千歳は虚ろな眼で笑い、地面に散らばったザーメンを舌で貪っていく。

 

『ひぃぃぃぃいやぁぁぁぁ! あ、あんなの仲間でもない、もう千歳は死んだんだ! こんな死に方したくないぃぃぃ!』

 

 そんな無様な同僚の末路を軽蔑するだけの余力はあったのか、今しがた膣内に出し終えたチンポを引き抜き、恵梨は地べたを這いずって選手の入場口へ頭を垂れる。

 

『お願いですスネークレディ様、私はまだオマンコもケツマンコもできます、これからはカオスアリーナの為に身を粉にして働きます! ですからどうか、どうか人間として生かしてくださいお願いしますぅぅ!』

 

 ギロチン板で首と両手を拘束されているが、恵梨がやっているのは間違いなく土下座。嗚咽まで混ざったそれを男達は大笑いして見下し、さらに笑いものにしてやろうと尿をかけるのだった。

 

『もぉ~二人ともだらしないわねぇ。 東京キングダムじゃこんなの中盤よ?』

『とザーメンと落書きでまみれた豚女が言っております』

『ぶひぶひぃ~ん♡ もっとチンポちょうらぁ~い♡』

『ぎゃはははノリいいなこの偽アサギはよぉ!』

 

 もはや落書きだらけの豊満な体は白濁液で全て上塗りされており、それでもアサモは妖艶な笑みを浮かべて勝ち誇り、悪ふざけしながらさらにチンポに包囲されていく。

 

『いいわぁ貴女達! カオスアリーナの新人ファイターの誕生ね!』

 

 モニター越しに見ていたのであろうスネークレディの楽し気な高笑いの後、『うっ』と言う短い声と何か液状のものが噴き出る音がスピーカーに響く。

 

 

 元対魔忍以外はこう思った……ヌいたんだな、と。

 

 

―――

 

 右と左斜め上から触手。寸でのところで跳躍して躱される。

 

 そこを突いて三方向からの同時攻撃。一本を足場に跳躍、障害となる触手は鉄爪で一閃された。

 

 さらに束を増やして網のように覆いかぶさる。鉄爪や鋭い形状の足甲で全て斬られた。

 

「やっぱり対魔忍っていうのは差が出ますねぇ。 先程はスピード特化と斬撃特化を同時に捕獲できたのに」

 

 触手スーツで身動きが取れない鶴子さんを前にして、私は左腕と背中から伸びる触手をくねらせながら感心する。

 

 感心すると同時に嬉しくもなる。固執は宜しくないのは解っているんですが、気に入っている()が強い分類だと解るとね。

 

 

「しかも索敵特化までいるのに手を出さなくていいんですか? ―――蘇我紅羽さん」

 

 

 自分でも好戦的になっていると自覚しているからか、きっと笑みが深くなっているんだろうな。

 

 私の触手をずたずたにし、獣のような呻き声を上げる褐色肌の女対魔忍・蘇我紅羽さん。

 四つん這いになった姿はいつでもとびかかれるという攻撃手的な意思を示し、今にも殺したくてたまらないという獣の殺気を放っている―――が、すぐに引っ込んだ。

 

「その子達の保険としてついていったんだけどね……あんたの臭いを察知して悟ったよ。『捕られる』ってね」

「あはは、捕物帳には一家言ある弱小組織ですからね」

 

 真顔になって濃緑のマフラーで口元を隠す紅羽さんの眉間の皺は深い。そりゃ、救出対象であるこの鶴子さんが恐怖や希望よりもアヘ顔で染まっていたら無駄だと解るでしょうね。

 どうして見つかったのかという質問は、アリーナを出てすぐに襲った私に対してしなかった。お互いなんとなく察せれる、うーんこの好敵手感しゅき。

 

「今日の事ではっきりしたよ。 私はあんたらを邪魔することに専念する。 上に報告すれば嫌でもあんたらをマーキングさせてくれるだろうさ」

「それは私に捕まえられる可能性もあがるってことじゃないですか、いやぁこれからが楽しみです」

「私は憂鬱だけどね」

 

 相手もそうだが自分でもわかる。互いの種族の違いと立場による恩讐と、今度こそ仕留めるという好戦的な挑発。そんな色合いを込めた笑みを浮かべているんだろう。

 

「じゃあ今夜も逃げさせてもらう。 覚悟しとくんだね蛸坊主」

「蛸坊主は止めてください、私はオスカーという名前がありますから」

「あんたなんか蛸坊主で十分だよ、ばーか」

 

 紅羽さんはそう言って消えた。千歳って子よりも速いじゃないですかあの人。

 

「いやぁ……今日もまた収穫ですねぇ……♪」

 

 カオスアリーナと繋がりは持てたし、アサモを選手として遊べる機会が出来、肉奴隷は確保、紅羽さんから宣戦布告を受ける。

 

 

 あぁ、楽しきかな東京キングダム! けど死なないように頑張らないと。 怖い怖い。

 




アサモ「ただいま~」(つるぴかつやつや
霜月萌花「おかえりなさ~い」(エプロン姿でお出迎え
オスカー「お土産ですよ~」(粘液まみれの全裸アヘ顔状態の鶴子
オークども『うほほ~い♡』

●本日の成果
・長船鶴子イ・グー入り
・カオスアリーナに入会(井虞アサモ)
・蘇我紅羽から宣戦布告


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防御:土遁衆(女)

●本日の予定
・対魔忍の捕獲

●登場する原作キャラ
・伊真琉景(対魔忍R)
・土遁衆(対魔忍N)
・蘇我紅羽(対魔忍UR)

今回は活動報告のリクエストです。触手責め系。超今更なリクエスト回収ですね(汗
エロ小説を読んでいると書く意欲が増しますね。
そして二次創作の元となっているゲームをやっているか否かで継続力も違います。
対魔忍RPGしようか悩みますねぇ…。

3/7:誤解させる内容だったために修正。リクエスト回収が今さらですみません


 スネークレディ様の依頼により、対魔忍の大和恵梨と佐倉千歳を引き渡し、長船鶴子というメガネっ娘対魔忍をオマケとして手に入れた私達イ・グー。報酬金もがっぽり頂けました。

 ついでに我がイ・グーの戦力である、偽アサギこと井虞アサモがカオスアリーナの選手としてデビューすることになりました。コネとしてもアリーナのファンとしてもやったぜ。

 

 傭兵派遣組織としては大成功を迎えたわけですが、その後は散々でした。

 

 警邏や警護を中心に派遣された我が組織の精鋭オーク達が狙われ出したんです。

 米連強襲部隊との混戦だろうが魔族マフィア同士の抗争だろうがお構いなしに、精鋭オークを狙い撃ちして対魔忍が襲い掛かってきたのだそう。

 大半が雑兵な上に連中は抗争やらに割り込む事はなく隙をついた嫌がらせ程度で済みますが、依頼は失敗も当然。襲われた隙をついて突破を許せば職務怠慢と言われても仕方ない事。

 

 生きて帰れば私としては儲け物でも、組織的には大損失だ。傭兵は信頼と実績が命なんですよ、このご時世。

 ましてや実力主義を掲げるノマド社としては、どんな事情があれど任務に支障が出ればお叱りは当然。むしろイングリッド様は話の分かる方で寛容な対応を取ってくれました……お小言は受けましたが。

 

 有言実行というか……蘇我紅羽さんは本格的に私達の邪魔をしてくるようですね。

 

「よろしい、ならば戦争(クリーク)じゃ」

 

「それ私が言いたかった台詞ぅ」

 

 使う場面が間違っているのは内緒にしときます。

 

 貸した漫画を「所詮カタギの娯楽故の妄想」と馬鹿にしてた癖に気に入っているんじゃないですかアネモネ嬢。

 

「なににしても、ナバラの出した条件をクリアする為にも次の仕事は失敗できぬ。蘇我紅羽がどのような対魔忍かは知らぬが、我も手を貸そう。癪じゃがブリュンヒルドら鬼神乙女も活用するがよい」

 

 よほどナバラ嬢が提供する和牛ステーキが忘れられないのか、じゅるりと涎を垂らしてキメ顔をするアネモネ嬢。やっぱり可愛い。

 

「ですね。アネモネ嬢の為にも頑張りますよ」

 

 ふんす、と鼻息を荒くする。これまでは雑事だったから影響力は低いが、この依頼は割と大きい。蘇我さんにも、この情報はリークされているとみて良いでしょう。せめて妨害を退けるかを見せつけなければ今後の依頼に大きく響くことになる。

 

 オークや雌奴隷を食わせる為にも、出せる手札は遠慮なく出してこなしますよ。

 

 

―――

 

 

『はじめまして、イ・グーの皆様。私、この東京キングダムの一角で様々な研究を行っている者です』

 

『今回、皆様に依頼したいのは、私が独自に作り上げた拷問用触手の運用実験のモルモットを捕獲していただきたいのです』

 

『わたくしの伝手で得た情報によりますと、〇月×日の某所に魔族の方々による集まりがあり、そこに複数人の対魔忍による襲撃があるとのこと。

 魔族の方々の犠牲は考慮いたしませんが、その襲撃してきた対魔忍達を可能な限り捕獲していただきたい』

 

『依頼料に加え、捕らえた人数に応じて成功報酬も増額させていただきます。時間の猶予はありますが、早めの返答をお待ちしております』

 

『追記:実験後は私の雌奴隷にしたく、個人趣味としてある程度反抗的な態度を取り続けられる強固な精神を持つ対魔忍が望ましい故、ある程度の選別をお願いいたします』

 

●依頼主:天才魔科医(自称)

 

 

―――

 

「押せ押せぇ! 土遁だか牛丼だが知らねぇが所詮は土くれ、ぐぼぇっ!?」

 

 タワーシールドを構えて前進していたオーエダだが、コンクリートの地面を突き破って表れた四角柱の岩に腹部を殴打され、そのままタワーシールドを置いてぶっ飛ぶ。

 

「オーエダ、フラグ回収早すぎだ!」

 

「シールドは意味がねぇぞ、兎に角動きまくって撃ちまくれ!」

 

 ぶっ飛んで地面に投げ出されたオーエダを二人の精鋭オークが回収し、それらへの追撃を阻止するべく別の精鋭オーク部隊がショットガンを撃ちまくる。

 薄くも確かな殺傷力を秘めた散弾を防ぐのは、薄い膜のように広がる結界。一見すると巫女にしか見えない対魔忍―――伊真琉景の結界禁法だ。

 

「我々への殺傷は禁じます! 皆さん、落ち着いて土遁を繰り出し、撤退してください!」

 

 景の結界に守られた土色の対魔忍達は、砂嵐とそれに入り混じる石礫で視界を塞ぎ、時折土で固めた拳を下から繰り出し魔族の追撃を阻止する。

 土を操り妨害に徹する土遁衆数名に景の鉄壁ともいえる結界。なるほど、良い武器を持った精鋭オーク程度では突破できないだろう。

 

 その為に私が居るんですが―――!

 

『いい加減!』

 

 人間三人分の太さを持つ触手をフルスイング。避けられ廃ビルの壁を破壊する。

 

『邪魔しないで!』

 

 散弾銃の様に細い触手を伸ばす。鉄爪で切り裂かれ抜けられる。

 

『くださ―――ぐぼぇっ!?』

 

 象の3倍はある(勝手な妄想)巨体と質量をもつはずの(オスカー)を―――紅羽さんの蹴り一発で吹き飛ばされた。

 

 やっぱ対魔忍ってのはレベル差が滅茶苦茶出るんじゃないですかねぇ!? この間の対魔忍三人を足して十数倍にしたような力を秘めている気がするんですが彼女!?

 改めて井虞アサモがアサギの劣化どころかモドキですらないことが理解できた。紅羽さんでこの身体能力と膂力なら、本物のアサギに狙われた日には半日もせず殺されているでしょうね。

 

「言ったろ? 邪魔するってさ。あんたの邪魔さえすれば烏合の衆当然なんだから―――さっ!」

 

 時にカポエラしながら、時に触手を足場に飛び越えながら、時に獣のように四つ足で高速移動しながら私の触手をかいくぐり、私の胴体を思いっきり蹴り上げる。

 圧倒的な質量をもつはずの私の巨体が蹴り一発でめり込んでメチャ痛い。貫通とまではいかないが、触手で取り込もうとする前に跳躍され逃げられる。すばしっこいなぁ、もう!

 

 しかし紅羽さんの言う通りだ。

 

 イ・グーという組織は私という質量兵器を盾にした、精鋭オークによる追い込みがメインになる。

 例えば鬼神乙女のブリュンヒルドさんが私の相手をし、部下の鬼神乙女達がオークを追い込めば、間違いなく鬼神乙女組が勝利するだろう。おまけにロスヴァイセというもう一人の切り札もいる。

 

 魔族の集団を壊滅すべく今回派遣された対魔忍軍は、土遁衆と巫女対魔忍という比較的防御力に振った編成。これだけならマシだったんですが、紅羽さんが邪魔をしてパーになった。

 いつの間にレベルアップしたんだってぐらい能力が高くなった彼女は、私を一点に狙い妨害することで、イ・グーという組織力が成り立たなくなってしまった。

 

 ほんっと困る。

 

『だから―――保険はかけるものですね』

 

 体いっぱいに牙だらけの口を開いて「ニィィィ」っと笑みを浮かべ、全ての触手で紅羽さんを取り囲む。

 紅羽さんから見れば遅く見えるでしょうが、私の身体いっぱいの笑みと円柱のように回り込む触手が不穏に感じたか、一瞬だけ立ち止まって鉄爪を構える。どこへでも逃げれるように。

 

 ポイントは上にだけ逃げ道―――らしき空間を作ったこと!

 

『ブリュンヒルドさん!』

 

「承知したぁぁぁっ!」

 

 ビルから飛び降りた黒い人影―――鬼神乙女の頭目たるブリュンヒルドさんの流星の如き飛び蹴り!

 

 叫んだ直後、反射神経で紅羽さんは触手の壁に鉄爪を突き立てて跳躍。直後に、隕石のようにコンクリートの床を粉砕した。

 

「逃がすかっ!」

 

 隆起してすらいるコンクリートの大地から瞬時にブリュンヒルドさんが跳躍、逃走を図る紅羽さん以上の速度で路地裏の闇に消えて―――おーい廃ビルを粉砕して突撃するんじゃありませんって。

 斬撃音や破壊音からして路地裏で紅紅さんとブリュンヒルドさんが鬼ごっこ(鬼神乙女だけに)しているんだろう。機動力と膂力を併せ持つブリュンヒルドさんが相手なら紅紅さんは逃走せざるを得ないだろう。

 

 目玉をぎょろりと向ければ、精鋭オークに加勢した鬼神乙女達が、土の壁や礫を平然と受け止めながら前進している。しかも2~3名ほど伊真琉景の結界に食い込んでいる。

 

 紅羽さんを退けた以上、私という質量兵器が向かえば捕縛は容易い。仕事は達したも同然なので。

 

『……私に代わる主軸が欲しいものですねー』

 

 ブリュンヒルドさんら鬼神乙女は飽くまで仕事仲間であり、助力という名目の依頼を受けてくれたに過ぎない。彼女らも傭兵として結構な需要が出てますからね。

 報酬は金額だけでなく私の精子……つまりはセックスも視野に含めている。鬼神乙女の皆さんは頭目含めて私に夢中なのです。えへん。

 

 兎に角欲しいのは、ブリュンヒルドさん並とは言わないが、結構なパワーを持ったタンク系な用心棒。

 キシリアさんという傭兵も居ますが、彼女もまたビジネスパートナーですし。アサモはカオスアリーナという仕事場を与えちゃっているし……。

 

 そんなことを、結界に寄りかかりながら呑気に考えている私なのでした。

 

『ほーれほれ、頑張らないと潰しちゃいますよ~』

 

 けど礫をガトリングみたいに放たないでください。地味に痛いんですからね、それ。

 

 

 この後めちゃくちゃ捕縛した。お土産たっぷりだぜイェイ。




●本日の成果
・伊真琉景及び土遁衆の捕獲

現在更新中のポケモンR-18二次小説もどうかよろしくお願いします。


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触手:伊真琉景

●本日の予定
・自称天才魔科医に引き渡し
・鬼神乙女達への報酬引き渡し

●登場する原作キャラ
・伊真琉景(対魔忍R)
・ブリュンヒルド(魔族UR)
・希少な上級鬼族(魔族N)

3/17に対魔忍RPG始めました!今後はRPGキャラも増えていく予定です。

今回は触手メインです。活動報告のリクエスト+個人の趣味が入ってます。


 東京キングダムの片隅で行われるという魔族の集会、その襲撃に駆り出された対魔忍・伊真琉景。

 熟練の対魔忍ですら容易に狂わせるという麻薬の存在が噂され、その密造及び密売を阻止。製造の破棄もしくは分析の為に麻薬を回収するのが伊真琉と土遁衆の目的だった。

 防御重視の編成となったのも、確実に麻薬ないし情報を持ち帰る為だ。最低限、命を盾にしてでも伊真琉を生きて帰還させることを土遁衆の任務と定めていた。

 

 しかし伊真琉の責任感の強さが裏目に出た。とある傭兵組織を邪険しているという蘇我紅羽ら独立隊の助力があったにも関わらずだ。

 オスカーという蛸魔族を彼女が抑えつけている間に逃げれたものの、仲間を想う余り彼女だけ逃げることができず、その巨体で結界ごと踏み潰されて捕縛されてしまう。

 更に、蛸魔族を首魁とした傭兵組織らは対魔忍全員を生け捕りにした。負傷者こそ出れど命に別状はないが、正直に言えば殺害よりも質が悪い。

 

 何せ魔族相手に囚われたとなれば―――死以上の屈辱が待っているも同然だからだ。

 

 

 

―――

 

「あぐ……くっ……あ゛……っ!」

 

 巫女服がズタズタに引き裂かれほとんどが露見された景の身体を、太く長い植物の蔓が締め上げる。

 乳房が根本から締め上げられて形を歪ませ、中身を押し出すように腹に食い込み、呼吸を制限すべしと首を死なない程度に締める。

 それが嫌で腕や足に力を込めて抵抗すれば、太ももや二の腕、両手首及び両足首を縛る蔓が無理やり引っ張り、彼女を×の字に縛り上げる。

 

 その背後には、少女を縛る触手の元凶が樹の如く聳え立っている。

 触手の魔物が苦しめんと少女を縛り上げるも、少女はなんとか呼吸を続け、力の限り抗い続けていた。

 

『くふふふ、中々に抵抗しますねぇ……本当に丁度良い実験体ですよ!』

 

 スピーカー越しに伝わる男の嘲笑。

 

 少女と怪物を閉じ込めている一室を強化ガラス越しに眺めるは、一見すると只の人間に見える科学者だ。

 拷問用の触手生物の製造者である彼は、実験体として生贄を求め、伊真琉景ら土遁衆部隊の情報をイ・グーに提供した依頼主だった。

 

『こんな魅惑的な身体をしているのに、出力40%で締め付けても抵抗の意思を見せるとは。人間の割に頑丈で助かりますよ、イ・グーも良い獲物を捕らえてくれました』

 

 独り呟きながら景の卑猥な緊縛姿を眺めているは、手はカタカタと音を立てながらキーボードの上を走らせデータを入力している。

 掌サイズの薬液ポッドの中身が減り、それに比例して怪物の表面に血管のようなものが浮かび上がり、さらに景を締め付ける。

 

「が……ぐ、んぅぅ……っ!」

 

 呼吸器官こそ力加減は変わらないが、乳房と腹を締め付ける力が上がった。

 苦しみに表情が歪む中、ある違和感が不意に襲い掛かる。柔らかくも硬く勃起した乳首を、綿毛のような何かが触れてきたのだ。

 乳房に渦を描くよに這い寄って来た触手の先端、その綿毛で乳首をくすぐり、微弱な快感が襲ってくる。しかも下半身の割れ目にも同じような……亀頭のような形状をした綿毛の塊がくすぐってくる。

 

(くすぐった……いや、どんどん気持ちよく……っ!)

 

 苦しみと痛みが、敏感な所をくすぐられる毎に快感に変わっていく。身体に熱が籠ってくるような感覚までこみ上げてくる。その違和感と共に、甘ったるい匂いが鼻につく。

 

「まさ……か……っ」

 

『流石に解りますよねぇ? 魔界産の植物から抽出される媚薬効果のある花粉……その因子を組み込んだのですよ。 ああご安心を、下賤なオーク共のとは違い、じわじわと追い詰め麻薬のように引き寄せるタイプのものです』

 

 簡単にシてしまっては拷問にならないでしょう? と付け足して男は笑う。

 

 男の言葉を肯定しているかのように、体は微熱を帯びていき、無意識に香りを嗅いでしまう。

 安易に快楽に染め上げまいと、植物の蔓は景の体を締め上げる力を微量ずつ上げていき、彼女の限界を見極めていく。

 痛みに苦しみ抗いたくも、綿毛の先端が敏感な所を責め立てていく。痛みと快感、そして内側からこみ上げる熱は秘丘から愛液を滴らせ、それを求めてか蔓が膣口を覆い吸い付き始める。

 

(苦しい……けど……感じちゃう……っ!)

 

 息遣いも熱っぽく、艶やかになっていくのが自分でも解る。だが苦しみと快感で揺らぐ今ではろくに思考ができず、無駄に抵抗の意思を示そうとするばかり。

 怪物は植物特有の無慈悲さを以て景を苦しめる。媚薬で惑わせ、蔓で締め付け、獲物の恐怖と快感で愛液というご馳走を少しずつ搾取する為に。

 

『そうだ、じわじわと苦しみ、性に狂えばいい……簡単には落としはしません。実験が終わった暁には、私自らが犯し抜いてやる……っ!』

 

 触手に拷問される少女の痴態を眺めている男の股間は勃起状態だが、それでも手を出そうとはしない。

 今はこの程度だが、徐々に凌辱の出力を上げていき、やがて懇願し自白するようになるはずだと。

 そして最後には、全裸で土下座して自分の肉棒を求める、従順な奴隷に仕上がっていることだろう……実験の成果を見るのが楽しみだ。

 

「ああ、楽しみだ……その暁には君らにも味見させてあげますよ」

 

 そういって振り返り、良い実験体を提供してくれた人物―――イ・グー所属のオークに語り掛ける。

 

 

「あ、はい。そんときはゴチになるわ」

 

 

 男の熱意に対し、このオークは反応が薄かった。

 

(ちっ、所詮は猿のように盛るオークか。このじわじわと追い詰める快感が解らんのか)

 

 だが男は趣味趣向の違いだと判断して舌打ちする程度に留め、帰って良いぞと手を振って再び目の前を向く。

 首絞めの出力を弱める間に自動ドアが開き、そして締まる音が響く。所詮は報酬の受け取り役だからと気にせず、男はキーボードに指を走らせた。

 

(諦めません……対魔忍の意地に掛けて、この程度の拷問なら耐えて見せる……っ!)

 

 死なぬ程度の拷問だからと、伊真琉景は朦朧とする意識の中で確固たる意志を秘める。

 

 果たして伊真琉景の行く末や如何に。

 

 

 

―――

 

 一方、報酬分の金額が振り込まれたクレジットカードを持ち帰ったオークことオートノはと言えば。

 

(まぁじわじわ追い詰めるのは触手プレイの醍醐味なんだけどよぉ)

 

 かつて(・・・)触手プレイに一種の見解を持っていたオートノは、先程の男の性癖に理解を示してはいた。

 傭兵組織イ・グー初期メンバーの1人である彼だが、所属する前は触手を操る魔族の子分だった。触手による性行為を見て楽しんでいたクチである。

 締め付けてじわじわと追い詰め、肉穴を犯される恐怖を植え付け、やがて触手の虜か苗床になる様が見ててエロかった。

 

(けどなぁ……コレ(・・)見ちまうとなぁ)

 

 物足りなくなっちまうわ、とオートノは考えつつ、目の前の光景をオカズにオナニーしていた。

 

「ほらっ、ほらっ! 待望のオスカーチンポはどうなんですかっ?」

 

「んお゛ぉぉぉ良いっ♡ 気持ち良いですおしゅかぁぁぁっ♡ ぶっとくて長いショタチンポ、子宮の奥まで響くのぉぉっ♡」

 

 餅のような黒いレザー性質の巨尻を鷲掴みにし、鬼神乙女の頭目であるブリュンヒルドを犯すオスカー。

 激しく淫らな音を立てて極太のペニスが肉壺を犯し、大柄な特撮ヒーローのような女が小柄な少年に媚び諂っている。

 

 これだけでもエロいが、極めつけはその左右だ。

 

「んほぉぉぉっイぐぅぅっ♡ 触手チンポでイぎましゅっ♡ ザーメンもらってないのに子宮ノックでイグぅぅぅっ!」

 

「おほぉぉぉザーメン来たぁっ♡ オスカー様の特濃ザーメンっ、ご馳走様でしゅぅぅぅっ♡」

 

「孕むぅっ! 今度こそオスカー様との子供孕むぅっ! もっと触手チンポくだしゃい、ザーメン注いで欲しいのぉぉっ♡」

 

「はぎゅっ、ひ、んひぃぃっ! ごめ、ごめんなしゃいっ♡ 触手にぶっ叩かれてイきましゅぅぅぅイっくぅぅぅ♡」

 

 オスカーを中心に蛸のような触手で持ち上げられ、宙ぶらりんになりながら触手の肉竿で犯される鬼神乙女が六人。横に並んだその様はまるで牧場で飼育されている牛だ。

 空中で四つん這いにされた鬼神乙女らは、オスカーのザーメンという報酬を受け取る為に触手に蹂躙され、また自ら蹂躙される為に身をよがらせる。

 中には報酬以上のザーメンを求めたが故に全身を触手で鞭打たれ絶頂を迎える奴までいる始末。ごぷり、と噴水のように精液を吐き出す様はとてもエロかった。

 

 卑猥なスタイルをした怪人のような女どもが、蛸のような触手で釣りあげられ次々と犯されていく。

 その中でも最上と言えるのが、オスカー本人とのセックスに興じているブリュンヒルドだろう。

 特撮ヒーローのような黒いレザー姿が、犬のように四つん這いに犯され爆乳を揺らし、子供のようなオスカーにチンポを強請るのだ。

 

「……うっ」

 

 オートノはそんな彼女らをオカズにして精子を吐き出す。イ・グーには肉奴隷がいるが、こうしてオスカーの触手で犯される女でヌくのもたまらないのだ。

 

 

 その後、疲れながらも満足そうなオスカーは、お肌(?)ツヤツヤの鬼神乙女らを見送る。報奨金も受け取り済みである。

 オスカーの傍らにはオートノもおり、ご馳走さんです、と感謝の言葉を贈るのだった。




●本日の成果
・報奨金及び土遁衆
・鬼神乙女らとお楽しみ

この後アネモネにメチャクチャ逆レされた。
次回は状況確認も兼ねてイ・グーのメンバーが勢ぞろいします。


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調教:長船鶴子

●本日の予定
・長船鶴子調教
・組織会議
・人員紹介

●登場する原作キャラ
・長船鶴子(対魔忍R)
・シュレイ=デュアック(米連HR)
・フィル=リード(米連R)
・蜘蛛姫アネモネ

今回は整理も兼ねて人員紹介が主です。


 オスカー=ライマキーという魔族に囚われ、イ・グーという組織に連れ込まれた長船鶴子のその後だが……当然ながらオークに凌辱された。

 

 元よりオスカーの触手スーツによって寸止め状態を維持された状態だった鶴子は、その輪姦を甘んじて受け入れた。目の前の快楽に目が眩んだのである。

 最初こそオークの肉棒を肉壺で咥えてヨガっていたが、一度達した後に訪れたのは、苦しみにも等しい快楽攻めの数々。ザーメンで嘔吐する程、穴という穴を犯されまくった。

 イ・グーの肉奴隷だという、元米連の女兵士シュレイが甘い言葉を耳元で囁き続け、時には息も絶え絶えになった鶴子に代わって輪姦されることもあった。

 

 そうして長船鶴子は、正式にイ・グーの肉奴隷として、シュレイ=デュアックというサポートを受けて生活していくことになった。

 ザーメンにまみれ、オークの肉棒に慣れて締まりにくくなった肉穴二つからザーメンを溢し、口いっぱいに酸っぱさを感じながら、鶴子は己の行く末を呪った。

 

 

 

(……はずだったんだけど)

 

 そう一週間前まで思っていたのを、機能性重視のメイド服に着替えながら鶴子は思い出した。

 

 鶴子を待っていたのは奉仕活動……それも卑猥な意味でない方面の、正真正銘お手伝いさんとしての仕事だった。

 

「おう鶴子、掃除ご苦労さん」

 

 ある時は掃除のモップ掛けをしていたら、通りすがりのオークに褒められ。

 

「ふぃ~、茶が美味ぇ」

 

 食堂に一息ついていたオークの湯飲みに淹れたての茶を注ぎ。

 

「鶴子さん手伝ってくれてありがと~、おーよちよち~♪」

 

 元米連の兵士だというフィル=リードと共にオークの赤子のオムツを換えて。

 

「ほれもっと強く……お~そうじゃそうじゃ」

 

 蜘蛛姫と呼ばれし、鶴子から見ても上位種だと解る魔族の少女アネモネの肩を揉み。

 

「鶴子さんが会計に強くて助かります、イ・グーは計算が苦手なオークばかりで……」

 

 アネモネの配下であるスーツ姿の淫魔と共に、イ・グーの資金繰りを手伝い。

 

「んひぃ~、出した出したぁ……おう鶴子、掃除頼んまぁ」

 

 『本日の肉便器』というプラカードを首から下げたシュレイを犯し抜いたオークに掃除を頼まれる。

 因みに便座に腰かけられたシュレイは気持ちよさそうに喘ぐも、「ありがと~」とザーメンまみれの顔でお礼を言ってきた。

 

「……ねぇ萌花ちゃん。私も貴女もイ・グー(ここ)の奴隷よね?」

 

 気疲れの余り食堂のテーブルに突っ伏す鶴子は、友人の萌花に気だるげに問いかける。

 因みに消息不明だと聞いていたので、生きていた上、組織の厨房を任される程の料理上手になっていたことに凄い驚いた。

 

「はい。私はオスカー様専用の肉奴隷ですけど……」

 

 嬉恥ずかしと言わんばかりに人差し指同士をツンツンさせる友人は、下手すると対魔忍だった頃よりも充実していそうで。

 

「諦めなさい鶴子、イ・グー(ココ)って東京キングダムでも1・2位を争う程の変な場所だと思うわ」

 

 隣ではカオスアリーナから帰って来た、井河アサギそっくりのクローンにして触手魔族だという謎の存在である井虞アサモが同情してきた。

 何を言っているのか解らないが、とりあえずそういう魔族なのだと自分に言い聞かせて誤魔化す鶴子だった。

 

「……づがれだ」

 

 凌辱調教を受けているから体力的にもそうなのだが、何よりも精神的に疲れている鶴子であった。いっそ快楽漬けにされた方が楽だったのかもしれない……とか一瞬思ってしまって自己嫌悪ですらしてしまって。

 電流装置付きの首輪があるせいで逃げれないが自決したいわけではない……犯され着実に性奴隷として調教されているのに、奇妙な連中に毒される自分がいるからだ。

 

 萌花はそんな彼女を案じて甘味と暖かい茶を提供するが、そこへアナウンスが流れる。

 

『オスカーです。本日16時より緊急会議を行います。至急会議室に集まってください』

 

 

 

―――

 

 全身の視線を集める上座にアネモネ嬢が座り、その右隣に私ことオスカー=ライマキーが立ちます。立場が逆?いいんですよアネモネ嬢が上なんですから(私の中で)。

 

「これで全員ですね」

 

 全員揃ったわけですが……広めの会議質が人員で埋め尽くされています。最初期に比べると随分と増えて感慨深いものを感じます。

 

 イ・グー設立当初から私に付いてきてくれたオーク兵、通称精鋭オークが総勢17名。筋骨隆々な傷顔のオークことオークボを筆頭に着席している。

 全員揃ったわけですが……広めの会議室が人員で埋め尽くされています。最初期に比べると随分と増えて感慨深いものを感じます。

 

 新たに受け入れた野良オークこと新参オーク8名。先日カオスアリーナ観戦時に適当にスカウトした。

 訓練生として育成中。前の訓練生がノマド入りした実歴もあってかやる気があるので、ビシバシ育ててます。良く食べ良く働き良く寝る、がイ・グーのモットーです。

 

 私とアネモネ嬢の後ろには、私専用奴隷兼秘書の霜月萌花がホワイトボードの前で直立している。

 すっかり専用奴隷としての板がつき、こうして秘書紛いなことを率先して行うようになった。スーツっぽい服を着て背筋を伸ばしてますが逆にカワイイ。

 

 イ・グーの奴隷達、シュレイ・フィル・新入りの長船の三人。

 シュレイ=デュアックは今やイ・グーに無くてはならない立派な肉奴隷だ。ワイヤーを使った高機動戦闘も得意とし、要員の捕縛及び捕獲に彼女を出しておけば間違いはない。

 フィルも肉奴隷として活躍しているが、こちらはオークボの専用肉奴隷。小さい体に似合わず機械剣でばっさばさ切り裂く切り込み隊長。二児の母になったこともあって稼ぎたいと日々仕事をこなしている。

 新入りの長船鶴子は今のところ凌辱調教を施しつつ、イ・グーのメイドとして働かせている。誰だメイド服なんて調達したオークは。ありがとうと言いたい。

 

 そしてイ・グーで(今のところ)一番の稼ぎ頭、アサギの劣化クローン・井虞アサモ。

 触手を束ねた四肢を持ちムチムチ度が増したエロい魔族。カオスアリーナ期待の新人として選手としても性奴隷としても評判が高く、スネークレディさんによく可愛がられているという。

 戦闘能力も私に次ぐ実力者だが、今はのんびりお茶を啜っている。私の能力の一部を与えたとはいえ、そこまで似なくてもいいんじゃないですかねぇ……。

 

 その他、アネモネ嬢から助っ人として借りている淫魔の事務員さん3名。書類整理本当に助かってます……。

 

 オークが25名、奴隷が5人、助っ人3名、そして私とアネモネ嬢の計35名。

 施設の規模を考えればまだ人員は余裕をもって入れる事ができますね。

 

「えー、では会議を始めます。議題は主に2つです、ドン」

 

 萌花がグルリとボードを回転させれば、「組織としての行動指針」と「ボスに次ぐ主軸の雇用」が。

 

「オーク兵の育成に略奪メインの傭兵業、食物には金目を惜しまないと変な組織じゃな」

 

 改めて見て、とアネモネ嬢が言う。こら全員そろって無言で頷かないでください。どうせ私は変わり者の魔族ですよ。

 

「発端は対魔忍・紅羽蘇我率いる対魔忍部隊の妨害により、我が組織の戦績は徐々に下がりつつあります」

 

 私の説明に合わせて萌花がイラストを手早く描く。デフォルメされた紅羽がオーク達に鉄爪を向けるイラストは、頭がそれほど良くない新人オーク達でも理解し易い。

 ここまで、むしろ良く成功が続いたなと思えるぐらいに略奪が成功していた。特にベルグレンド卿との合同作戦で、武器弾薬の貯蓄はかなり潤っている。暫くは持つだろう。

 

 けど傭兵組織として失態は許されない。せめて戦歴をよくしていかないことには評判も上がらない。

 

「そこでイ・グーは今後の方針を固め、人員の募集内容を絞っていきたいと思います。例えば今以上の火力を欲するか、防御力を持った能力を欲するか」

 

 きゅっきゅっとホワイトボードにマジックを走らせる萌花。デフォルメしたオーク達の前に怪獣みたいなのが「ガオー」と言いながら立ち塞がるイラストが出来上がる。解りやすいけどやけに可愛いな(誉め言葉

 

 今でこそ私をタンクに、オーク及びフィルの包囲戦、シュレイの奇襲捕縛を得意としています。萌花という特殊能力ブースト要員も居ます。

 しかし私というタンクが紅羽に邪魔されると一気に戦力は削減されてしまう。性能の良い武装や特殊兵装はあれど、所詮は人間が使う道具だ。強大な力を個人で持つ魔族や魔族対策に特化した対魔忍相手にはどうしても相手不足だし、防ぐ手立てもタワーシールドでは安心しきれない。

 かといって万全には出来ない。弱小組織故に金もコネも少ないからです。なので金の使い処を絞り生存を上げる為にも、得意分野を絞っていくほかないのだ。

 

 数だけはいるオークをとにかく雇って使い捨てるのが魔族流?そんなの私が許しまへん。オーク凌辱見学最高。

 

「はーい」「はい、フィルさんどうぞ」

 

 誰もが腕を組んで悩む中、フィルがあっけらかんと手を上げる。考えなしって顔ではなさそうですね。

 

「とりあえず永夜さん返してもらったら? あの人と鶴子さん揃ったら索敵特化になるよ」

 

 フィルの言う永夜とは、かつてアネモネ嬢の屋敷を襲撃した盲目の対魔忍・月影永夜の事だろう。我々に囚われ肉奴隷として過ごしていたが、先日魔族の調教師リリーナさんに引き渡したばかり。

 暗視スコープのような索敵能力を持った彼女は役に立ってくれました。包囲戦を主としているとはいえ、入り組んだ地形で目標を探し出せるのは強みでした。

 

「それなんですが、リリーナさん調教に力を入れているみたいでしてねぇ……」

 

 確かに透視能力を持つ長船と合わせれば目標を探し出せるという強みはできたでしょう。我ながら惜しい事をしました。

 リリーナさんの調教スキルは素晴らしく、元々オークにSM凌辱で調教された彼女を、さらに洗練された娼婦として魔改造してしまいました。今じゃリリーナさんの娼館でそこそこの人気ですし、暗視能力はリリーナさんの情報収集能力の底上げにもつながっています。

 

「まぁリリーナさんに恩を売れたのは美味しいですよ」

 

「そっかー」

 

 また会いたかったのか、残念と口走るフィルさん。凌辱の負担を減らすとかそんな魂胆はなく、奴隷仲間として会いたかった様子。シュレイも萌花も残念そう。仲いいなそんなに交流あった?

 

「キシリアの姐御やブリュンヒルドの姐御と提携組んだらどうでやす? 悪くない仲なんでしょ?」

 

「そこは傭兵という家業が邪魔するんですよねぇ」

 

 オーエダの一人が手を挙げて質問するのでそれに答える。

 

 【疾風】のネームドを持つ魔族の剣豪にして傭兵キシリア=オズワルド。刀を用いた斬撃と高速戦闘を得意とシ、同業者のベルグレンド卿も度々雇う凄腕の傭兵。

 鬼神魔族という魔族の長にして今では名の売れた傭兵組織の長ブリュンヒルド。剛力と剛健を併せ持つ魔族集団で、凌辱への耐性が強い事でも有名なんだとか。彼女らは私が育てた(ドヤァ

 

 しかし彼女らも傭兵を生業としている同業者。むしろ私達よりも大手の組織や富裕層の個人から雇われることもあるので安定した戦力とは言い難い。

 

「むしろ競争相手といっても過言ではないんです。ブリュンヒルドさん達も最近は私達よりも稼ぎを優先して他を当たることも増えてきましたし」

 

 教育に携わった身つぃては傭兵組織として育ってくれて嬉しい反面、下手に強い競争相手作っちゃったな―と後悔。しょんぼりしするオーエダですが、そういえば二人とも爆乳でしたねアナタ好みの。

 まぁ個人としては仲良くさせてもらってますが。ブリュンヒルドさん等はともかく、キシリアさんもセフレとしてオークと交流があるようですし。

 

 私みたいな大型肉壁タンクは正直珍しい分類でしょう。必要なのは包囲戦を仕掛けれる為の囮、つまりタンク職なら火力よりでも防御寄りでも良い。

 魔族ならその条件が飲みやすい。問題なのは強大な力を持つ個人故に、実力主義かつ傲慢な方が多いから、果たして我々のような弱小に雇われてくれる魔族が居るかって話ですが。

 

「ベルベットさんにも声を掛けてもらいますが、皆さんも何かしらのきっかけがあったらお願いします」

 

 どこかのバーテンダー魔族が「ゲッ」て言っているようだけど無視します。魔族だもん。

 

 どんなところでどんな切っ掛けがあるか解らないのがこの東京キングダムですからねぇ。

 

 そんなわけで解散です。ひとまずこんな所でいいでしょう。

 

 

 

「……変な組織」

 

 そこの新人奴隷、後で地下な。




対魔忍PRGを始めましたし東イキ魔族さんをリメイク投稿すべきか悩んでいたりします。


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堕落:ウィスプ

●登場する原作キャラ
・ウィスプ(魔性R)

というわけで初の対魔忍RPGキャラが登場します。
決戦アリーナにも出ましたが、声やキャライラを見て改めて気に入ったもので。


 それ(・・)を見つけたのは、対魔忍の連中と小規模な戦闘と略奪を終えた帰りだった。

 

 しがない金も仕事もないオークのオレが、最近オレらみてぇな落ちこぼれオークにとって話題の傭兵組織「イ・グー」に雇われて余裕を持ったんだろうか。

 それとも、雑魚たぁ言え女の対魔忍を初めて捕縛して調子乗ったからだろうか。まぁとにかく、オレは気分よく仲間と共に帰ろうとして、ふと路地裏を見たんだ。

 

 ゴミ箱に雑に入れられ捨てられた、灰色の肌をした汚ねぇ女だった。

 

 黄ばんだザーメンとコンドームまみれで、穴という穴からザーメンを垂れ流し、緑の眼が虚空を見つめながら「ちんぽ、ちんぽ」と壊れたラジオみてぇにうわ言を繰り返してやがる。

 ああして捨てられたってことは、俺らみてぇなオークですら使いたがらねぇ程に犯され尽くされ、使い潰されちまったんだろう。そそるような肉体美も、今じゃラクガキと歯形と糞だらけだ。

 

 なのにオレは立ち止まっちまう。

 

 イ・グーは変わった組織だ。オレらみてぇな使い捨ての弱小魔族を拾って、厳しい訓練をさせて働かせ、美味ぇ飯と良い女を宛がってくれる。

 ボスは特に変わった魔族だ。食い物にはこだわるし、オレらが女を犯す様を見るのが好きで、厳しいようで甘いし、何より面倒見の良い上司だ。オーイゴナなんて名前ですら貰っちまった。

 

 だからなのか……オレはゴミ箱に捨てられた女を持ち運んだ。

 

 汚物臭が鼻につくし、ベトベトで気持ち悪ぃし、ピアスまみれのグロマンがキモい。背丈がデケぇだから重ぇし。

 そこらにいるチンピラどもから「止めとけ」だの「ガバマンすぎて使えない」だの嘲笑を受けるが気にせず持ち運ぶ。

 仲間のオークからは「変なもん拾ったなぁ」なんて言うぐらいで馬鹿にもせず、戦利品を抱えて楽し気に話し合っていた。

 

 うわ言ばかり繰り返す灰色の女と異臭を気にせず、オレはイ・グーに帰還する。それからはまぁ大変だった。

 

 帰って直にボスに土下座して「ちゃんと面倒見る」「置いてやって欲しい」って頼み込んで、なんとかOKを貰う事ができた。こういう時ボスの甘くて助かったと思うぜ。

 風呂場で汚ねぇもんを取れるだけ洗って、グロマンのピアスを剝がして、仲間のオークに頼んで薬を塗って、萌花って女に頼んで粥を食べさせ、牢屋のベッドに寝かしつけた。

 狭い個室で眠りにつく前、我ながら変になっちまったなぁと自覚してから寝た。

 

 だが朝早くから灰色の女がチンポ欲しさに鉄格子を掴みながら叫びまくって起きちまった。オレだけじゃなくて仲間も起こしちまって怒られちまった。オレが。

 仲間に平謝りして灰色の女を手錠と足枷でベッドに固定させ、口枷も嵌めて大人しくさせる。抵抗してチンポを弄ろうとしてくるが弱っちまった身体じゃ意味ねぇよ。

 

 朝のラジオ体操やって飯食って、女に粥を食わせて、訓練やって雌奴隷共でヌいて、長船のメイド(本人は否定してたが奴隷だもんな)に女の世話任せてメンドくせぇ警備に行って、帰って直に女の様子見て躾けて、飯食って風呂入って、女のガバマンにチンポ突っ込んで満足できず長船犯してから寝る。

 

 訓練やら警備やら、時には略奪まがいの襲撃に行ったりと疲れるってのに、女の世話で余計に疲れちまう。ガバマンでヌけねぇし、体の落書きは油性で消しにくいし。

 だがまぁ、日に日に受け答えできるようになって、パイズリ奉仕もできるようになるぐらいには頭も回るようになってホっとしちまったオレもいる。

 

 なんだかんだ捨てたもんじゃねぇからな、このイ・グーに居るとよ。

 

 

 

 

 

「そう思っていた過去のオレを呪うことになるたぁな……!」

 

 オレ……いやオレらイ・グーのオークはかつてない危機感を覚えた。ボスに本気で叱られ青汁を無理やり飲まされそうになった時みてぇだ。

 

「オーイゴナ、あなた何て方を引き入れちゃったんですか!」

 

「いやホントすいませんとしか……!」

 

 ボスの怒気に対して反射的に応えちまう。両手を触手に変えて戦闘態勢でいるボスを見て、オレのやらかしが如何にに重大化を理解しちまう。

 

 オレらオーク衆とボスの前には、あの灰色の女……ウィスプとかいう魔族の女だ。弱弱しくチンポ強請ってた壊れかけの雌たぁ思えないぐらいの気迫で仁王立ちしてやがる。

 

「貴方には感謝しているのよオーイゴナ……けどこれだけは(・・・・・)譲れない。下賤な魔族風情には勿体ない品物よ」

 

 死霊騎士だがなんだか知らねぇが、この間までヘコヘコ腰振って爆乳揺らしてチンポ強請ってたビッチが偉そうな事言いやがって!

 だがオレらもボスも迂闊には手出しできない。なにせウィスプの手にはアレ(・・)があるからなぁ……!

 

「驚きましたよウィスプさん……その回復力や元とはいえ死霊騎士だったのもそうですが、まさか貴女が―――

 

 

 

 

生野菜サラダには何も掛けない派だったなんて!

 

 ボスの叫びにマイドレッシング(青シソ風味)の瓶を掴む手に力が入る。そのままでも不味くはねぇが、『野菜にはドレッシング』はオレらイ・グーの中では常識だったからよぉ……!

 

「これだから生き物の感性ってのは解らないわね……東京キングダムで貴重な生野菜をドレッシングなどという味付けで上書きするなど、堕ちた身とはいえ死霊騎士として許せないわ!」

 

 だがウィスプの気迫も負けてねぇ。昼食に出された生野菜サラダのボウルを愛おしそうに懐に抱いて少しでもオレらから遠ざけようとする。

 単に好き嫌い云々なら許してたが、このアマときたら取り分ける前にボウルごと奪い取りやがったんだ!新入りたぁいえイ・グーの掟は理解してんだ、そいつを破るたぁ許さねぇ!

 

「というわけで、このサラダは私が食べてあげるわ!あなた達にはライスと豚肉もあれば充分でしょうよ、おーっほっほっほ!」

 

 高笑いしながらウィスプは一跳びでオレらを飛び越え食堂から走り去る。解ってねぇな飯と肉だけじゃ健康と歯ごたえは保てねぇし、豚の生姜焼きにはサラダが付き物だろうが!

 

「追え、追いなさい!なんとしてもウィスプを確保なさい!ボウルを奪い返した者には生卵を追加でくれてやります!」

 

『合点です!』

 

 卵かけご飯うめぇよな! てなわけだ、情けは無用だぜウィスプさんよぉ……後で鞭打ちしながらイマラチオしてやらぁ!

 

 

 

「しょうもないねぇ……」

 

「2週間も経ってないのにすっかり染まっちゃったねあのお姉さん」

 

「言わないでよシュレイさん、私も必死に抗っているんだからねイ・グー(ココ)に染まるの」

 

「あははは……もう手遅れな気がしますよ長船さん……」

 

「というかイ・グーに馴染んだ時点で最初から同類でしょうってアサモ思うわけ」

 

 もしょもしょとサラダ(和風ドレッシング)を食べる女どもは後で輪姦してやる。ボスも許してくれるだろうさ。

 

 

―――

 

 いやぁ、ウィスプさんは強敵でした。結局ボウルのサラダを半分も食われてしまいましたよチクショウ。

 

 新人オークことオーイゴナが死にかけの魔族を拾った時はイ・グーに染まったなぁ程度で放置していたんですが、私もオークも魔族なのに、上位魔族の回復力を侮っていました。

 薬でヤられた身体も精神も僅か10日で取り戻し、散々犯され使い物にならなかった女性器や肛門がみるみる内に締まるようになってきました。

 流石は不老不死の肉体というべきでしょうか。食事をとったことで筋力も取り戻して肌ツヤも出てきたし、あと1週間もすればキツキツマンコに戻れることでしょう。

 

 そんなウィスプさんが、私の前で土下座してます。

 

「……言っておきますがサラダを奪った件は許しませんからね?」

 

 社長椅子に腰かけて踏ん反りかえる。後でオーイゴナ主催のSM大会を開きます、鞭とマッサージ器の連続絶頂責めですぜグヘヘ。

 彼女の隣に立つオーイゴナも下賤な笑みを浮かべていますが、ウィスプさんは顔を上げることなく、真剣な声色で言葉を続ける。

 

「そこじゃないわ……です。オーイゴナ……様やオスカー様に拾われ、匿ってくれただけでなく食事まで与えてくださったこと、本当に感謝しております」

 

「お、おいウィスプ……?」

 

 ウィスプの様子にオーイゴナも戸惑いを隠せない。私は黙って彼女の言葉を待った。

 

「だからこそ図々しい事を云いますが百も承知……どうか私を陥れた者達に復讐するチャンスを下さい!

 それさえ叶えば身も心もイ・グーに捧げる次第にございます! このままでは気が狂ってどうにかなりそうで……!」

 

 土下座したままなので顔色は伺えませんが、声色はとても真剣で切実な想いが伝わってくる。

 

 屍の王に仕える、魔族らしくプライドが高く死者を操る術を持つが故に冷酷な死霊騎士。それが無残な姿でゴミ箱に捨てられていたと、拾ったオーイゴナから話を聞いた時は首を傾げたものです。

 まぁ案の定と言いますか、狡猾な者の罠に引っかかったとかそんな類でしたか。それにしては使い潰してハイお終いってのが雑で気になりますが……今は彼女に応える事に専念しましょ。

 

「いいんですか? 確か死霊騎士とは"屍の王"に仕える魔族と聞いております。いくら一度堕落したとはいえ復帰したのだから……」

 

「いいえ。純潔を汚され、奴隷どころか家畜にまで堕とされたこの身を王の御前に晒すなどとてもできないわ。いっそゴミのように消えてしまえと思った矢先、オーイゴナ様に拾われ完全復活を成し得た今、この湧き上がる憎悪をヤツにぶつけたいとしか考えられない!」

 

 ミシィ……っと床につく手に力が入り罅割れる。なにしとんねん貴女、修繕費もタダじゃないんやで。

 

 それは置いておくにしても、私の正直な気持ちは『私ではどうにもならないし、どうとも思わない』に尽きる。

 

 拾っておいて何を言っているんだと思うでしょうが、それはそれ、これはこれです。

 死霊騎士と呼ばれる魔族は不老不死の如き力を持つ上位魔族……と聞いています。そんな魔族を陥れるとか、どんだけ狡猾や奴やねんって話ですよ。

 ウィスプさんですらゴミ箱に捨てるような奴或いは連中に、私達みたいな下っ端組織がしゃしゃり出た所で踏みつぶされるのがオチでしょう。無駄死にはしたくないんです。

 

「……したくないんですがねぇ。とりあえず名前だけでも聞かせてもらいますか?」

 

 ウィスプさんがバっと顔を上げて破顔する。オーイゴナも握り拳を作って喜んでるし。

 

 オーイゴナも言っていましたが、私は甘い魔族ですからねぇ。ウィスプさんの土下座だけでなく、オーイゴナの「なんとかしてやってください」っていう視線が心にクるんですよ。

 

 そのままウィスプさんは語り出す。彼女を陥れたという連中を。

 

――ん? んん? んー?

 

 つらつらと出てくる名前に罠の実態など聞いていく内に頭痛がしてきた。

 

「……物凄い聞いたことのある名前ばかりなんですが」

 

 思わず声に出しちゃった。

 

 ウィスプさんにとっては朗報でしょうけど……それノマド社で聞いたことのある名前ですわ。

 

 

 

―――

 

『ノマドの裏切り者を排除しますわ』

 

『オスカー、貴方と元死霊騎士ウィスプの情報提供には感謝してますわ。おかげでノマドの膿を一つ潰せるのですから』

 

『目的はノマド傘下の製薬会社ドラッグパライソの殲滅。裏では違法薬物や情報提供を行っている組織なのだけど、どうやら組織のトップが我々に黙って対魔忍や米連に情報を売り渡していたみたい』

 

『ウィスプのようなネームド持ちの傭兵に偽の情報を送り付けて罠に陥れ、薬漬けにして自身に忠実な奴隷を作っていたわ。私の情報収集能力、そして貴方が寄越した月影の力があってこそ得られた、確かな情報よ』

 

『本来なら騙された方が悪いのでしょうけど、ノマドのお膝元でありながらエドウィン=ブラック様に黙っていたのは事実。イングリッド様はこれを許さず、殲滅することに決定したわ』

 

『潜入及び殲滅部隊にはノマド上層部が行いますが、貴方達にはお得意の包囲戦で逃亡者を一人も逃さず殺害もしくは捕縛して欲しいの。保険とお零れって奴ね』

 

『特に敵の首領は狡猾な男よ。必ず一人だけでも逃げ出そうとするから、なんとしてでも捕まえなさい。後は自由にしていいわ―――月影を貰った借りはココで返すわオスカー、首謀者への復讐の機会と引き換えにね』

 

●依頼主:リリーナ

 

 




ご都合主義ですが、こういう「捨てられたところを拾って育てる」ってのもイ・グーならではのシチュってことで。オークも実質上拾って育ててますし。


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復讐:ウィスプ

●本日の予定
・殲滅戦
・包囲戦
・ウィスプの報復

●登場する原作キャラ
・ウィスプ(魔性R)
・エレ=アンスタン(魔性R)

エロはありません。


 ひょんなことからメス堕ちしてヤり捨てられたウィスプさんを新人オークが拾い、ノマドに所属しておきながら秘密裏に情報を漏らしていた組織がいる事を知る事になった私達イ・グー。

 イングリッド様への橋渡しとしてリリーナさんに情報を提供したところ、製薬会社ドラッグパライソを殲滅することに決定、私達はお零れを貰いに行く形で包囲戦を仕掛けます。

 

 仕掛けに来たんですが……。

 

「いやぁ……改めて大企業かつ魔族の頂点だと思い知りましたねぇ……」

 

 ネオンライトも落ちる真夜中だというのに、私の眼前ではゴウゴウと輝いてます。爆炎で。

 

 見れば大企業だと思わせる大きなビルが煙と炎に包まれ、飛んで逃げようとする魔界ワスプやガーゴイルが謎の炎や雷撃に撃たれ消し炭となって地へ落ちる。

 建物の付近では応戦……というよりもトロールやカトブレパスを盾に逃げようとしているギャングやオークを的確に魔術師や魔族の傭兵達が追い込んでいる。

 中には研究資料を持ち込んだのか、サキュバスやインキュバスが傭兵達に指示を……おっとリリーナ嬢発見。彼女が司令塔と見て間違いないでしょう。

 

 殲滅開始から30分も経たずこの有様です。切り札らしき大型のデビルワームやナイトビーストに至ってはレベッカさんが瞬く間に三枚おろしですよ。恐ろしい。

 

 元対魔忍にしてリリーナ専属肉奴隷騎士のレベッカ=シルキーさん。一時は粛清対魔忍によって殺されかけ、今は魔族化によって浅黒い肌と強靭な膂力を手に入れました。

 リリーナさんの愛人として、そして右腕として剣を振るう彼女は、なんというか活き活きしていますね。本人もリリーナさんも、お肌のツヤが無くなったことを大変悔やんでおりましたが。

 

「凄いですねオスカー様……これ私達の出番あるんでしょうか?」

 

 隣で対魔忍スーツを着込んだ霜月萌花が口走る。お仕事で連れてこられてヒヤヒヤしていたら、待っていたのは一方的なお上様による虐殺ですもんね。

 遠くから眺めているだけかと思っているようでしょうけど……こちらには索敵特化の元対魔忍・長船が居ます。ここら一帯は包囲済ですし、獲物が来れば此方の物。

 

「まぁお零れぐらいは頂きましょう。さぁて皆さん、お仕事お仕事!」

 

 パンパンと手を叩いて合図を送ると、あちらこちらで発砲音と悲鳴が響き渡る。

 

 ちなみに私と萌花はここで高みの見物です。何故かと言えば新入り(・・・)の活躍を見る為だ。

 

「おおすげぇ、力が漲ってきやがる!」

 

「見ろよこのパワー! 片手でタワーシールドをぶん回せるぜぇ!」

 

「がはは! んな鉛玉なんざ効かねぇなぁ! おら食らえ散弾銃!」

 

 銀色の瘴気(・・・・・)に包まれた味方の精鋭オーク達が調子に乗っているが、彼らは安い弾丸や魔術程度では怯みも傷つきもせず直進、散弾銃などでじわじわと包囲網を縮めていく。

 その中には新入りことウィスプさんもおり、彼女の従者である蠅型ゴーレムが銃撃を開始、雑魚を蹴散らしながら腕を組んで優雅に歩を進めている。

 殺され死んだ敵は彼女が通り過ぎた直後にゆっくりと起き上がり、アンデットとなってゆったりとした速度で銃撃戦に参加し始めました。ホラーや。

 

 これぞ死霊騎士ウィスプさんの能力。倒した敵をアンデットとして使役するだけでなく、銀色の瘴気で味方を強力な戦士へと強化する【銀夜叉の加護】。

 

 この全体強化は我々イ・グーにとって非常にマッチしている。強大な敵にこそ意味はなさないが、弾丸や魔術ですら傷一つ負わないこの防御力は生存率強化に大きく貢献しているからだ。

 更にウチには、異能を強化する異能・【超能飛躍】を行使する元対魔忍・霜月萌花がいる。対魔忍程じゃないが魔族の異能もある程度の強化(ブースト)が可能だったらしく、その強化効果は更に倍!

 トドメに雑魚を倒せば倒すほどこちらの戦力となって倍々に戦力が増えていく。人海戦術は立派な戦術であり、彼女一人で包囲戦はより強固なものになろう。数は力だ!

 

 こんな素晴らしい能力を持っているのに、なんで薬漬けにしてポイ捨てしちゃうのか。

 

「それを貴方から聞けばいい話ですがね」

 

 取り囲まれた残党の中、やけに丈夫な女性戦闘員と、切り札であろうオーガの背で縮こまっている小太りな男に微笑む。子供に余裕そうに微笑まれるって屈辱でしょう?

 

「き、貴様どうしてウィスプを!? あれだけ薬漬けにしてやったというのに!」

 

 生粋の魔族なのか魔族の血が流れている人間かは解らないが、青っぽい肌を更に青白くして男が言う。

 

「私ももう手遅れかと思ったんですが……レイスの再生力のおかげでしょうかね?

 それよりもどうしてウィスプさんをそこらの路地裏なんかに捨てちゃったんです?」

 

 質問には一応答えてあげたので、今度は私から質問しちゃいましょう。ぶっちゃけウィスプさんが回復しきった理由、彼女自身も知らんみたいだし。

 因みにウィスプさんは此処とは別の所で包囲戦を繰り広げている。私の役目は、仕事が終わるまでこの男を引き止める事です。報復の機会を逃しちゃ可哀想ですもんね。

 

「私が知りたいぐらいだ! ヤるだけヤって部下どもに任せたきり……あの糞共がぁ!!」

 

 男は髪もない頭皮をガリガリと掻き毟る。あー、危機管理能力も無ければ部下への管理能力も無い低能な上司ってことですか。かわいそー、今もなお惨殺される手下さん達。

 

「じゃあスッキリした所で……そのオーガは私が相手しますんで、その男を決して逃がさないよーに」

 

「合点です!」

 

 オークボを筆頭にした精鋭オークが周囲の取り巻きを排除しつつ、私は服を脱いでから大蛸へと変貌する。服だって安くないし、これお気に入りなんですよね。

 ブクブクと膨れ上がった私こと大蛸に腰を抜かす男に対し、オーガは予めそういう命令を受けていたのか、男の盾となって私と力比べを始める。

 

 カオスアリーナのオーガより強いなコイツ! 薬で強化でもしているのか、持ち前の質量で圧し掛かるもオーガは低い唸り声を上げるだけで平然と私を支えていた。

 まぁコイツ一体抑え込めば後は問題ない。斧とマチェットで暴れる女戦闘員は手ごわいですが、銀色の瘴気が近づいた事で萌花を始めとした配下が強化され、更にアンデットが増えて周囲は味方だらけ。

 

 さぁて、小便漏らしてガタガタ震えあがっている所悪いですけど、お楽しみタイムが近づいてきてますよー?

 

「お待たせ致しました」

 

「ひ、ひぃ、ひぃぃぃっ!!」

 

 優雅に参上するは、大量のアンデットを背に佇む灰色の淑女・ウィスプ。

 

 かつて男にとってオナホ奴隷だった存在が、今では彼の死神も当然。それは男自身が理解しているようで、地を這いずってでも逃げようとしている。

 それを許さぬとばかりにウィスプがハンドサインを送ると、彼女が使役する蠅型ゴーレムが飛び交い、男の逃げ道へと飛んで取り囲む。逃げ場はなくなった。

 そもそも周囲は完全に無力化されていて、女は全て鹵獲済。インキュバスや魔族の従者を始め、先程の薄紫色の髪をした女戦闘員も鎖で雁字搦め。この戦闘員やけにタフだったな。

 

 金は出す、これからはノマドに忠誠を誓う、なんなら奴隷になっても、と喚く彼を放っておいて彼女は私にお辞儀する。意外と冷静ですね?

 

「オスカー様……貴方様に多大な感謝を。この機会をどれほど待っていたことか……!」

 

 いや冷静じゃないな、体から湧き出る魔力……いやオーラですかね? とにかく凄まじい殺気を無理やり抑え込んでいるというのがよく解った。

 この間まで落書きだらけの精神崩落痴女とは思えぬ、知性と理性を保ち、優雅さと強大な力を持った魔族の淑女として立ち振る舞うウィスプ。

 

 正直を言えばご都合主義では片付かない展開の数々です。魔族と陰謀が跋扈するこの東京キングダムで、私達みたいな弱小組織に拾われ、此処まで回復するどころか復讐のチャンスを得られたのだから。

 私達(イ・グー)にとっても、彼女という手駒を得られるのは幸運でしかなかった。組織の強化を図っていた所へ、人海戦術と相性抜群の強化バフを付与できる魔族がやってきたのだから。

 

 だからまぁ、なんというか。

 

「礼ならオーイゴナに言いなさい」

 

 私が言い放った言葉が聞こえたのか、そこらへんでタワーシールドをぶん回して暴れていたオーイゴナが「へぁっ!?」って素っ頓狂な声を上げた。

 

「そして貴女はその男を殺した途端―――オーイゴナ専用の肉奴隷として我々イ・グーの為に働いてもらいますからね?」

 

「……この身の全てをオーイゴナ様に、そしてイ・グーに捧げます」

 

 ここまであっさり決まるのも変な話ですが、彼女も本心で言っているようですし、いっか。

 すぐそこでは強化した新米オーク達がオーイゴナをリンチしてた。羨ましいだの棚ボタじゃねぇか出世おめでとうちくしょう痛ぇよありがとうなど阿鼻叫喚。こら仕事しろ。

 

「まて、ま――ガッ!?」

 

 大口叩いていた男の口にゴーレムの銃口が無理やり捩じり込まれる。ウィスプの眼は冷たく、しかし全身から溢れる殺気と怒気は本物……だったんですが徐々に萎れていく。

 どうしたんだろうと私はオーガをコブラツイストで絞めながら眺めていると、彼女は溜め込んでいた怒気や殺気を吐き出すように溜息をついた。

 

「私を罠に嵌めて奴隷に堕とされた時……全てを投げ売ってでも復讐してやると誓ったはずですのに、こうも呆気なく復讐できるなんて、世の中解ったものじゃないわね」

 

 藻掻き足掻く男どころか周りの状況など気にしていないとばかりにウィスプは独り言を続ける。

 

「屍の王に反するのは心苦しいけど……新しい職場は悪くなさそうだし、ツいてたわ―――ゲスにやられたのには違いないけど」

 

 そう言って指パッチン、銃弾が口から向こう側へと貫き、夥しい量の血肉と脳ミソをばら撒いて男が倒れる。

 念のためオーガをアルゼンチンバックブリーカーで絞めながら見ていたが、動き出す素振りはない。流石のウィスプさんも彼をアンデットとして使役するつもりは無いようだ。

 

『アンデッド化しなくてもよろしいんで?』

 

「永遠に苦しませようかと思いはしましたが……こんな下衆野郎なんざ使役したくないわね」

 

 プっと唾を吐き捨てて踵を返し歩み出すウィスプ。どうやら優秀な側近やノマドの傘下だからって理由で陰謀に強かっただけのようですからね、この男は。

 

「ボス、リリーナの姐御に連絡しときやした。向こうも殲滅は完了したそうです。任務終了っすね」

 

『ご苦労様ですオータ。皆さんお疲れ様でしたー』

 

 精鋭オークのオータが通信機片手に報告してくれた。あっちも終わったようですね……おっとオーガもようやく大人しくなりましたか、卍固めを解いてやる。

 お疲れっすー、とオーク達も満足そうだ。縛り上げたのは女魔族の傭兵やダークガードと呼ばれる警護兵……出荷用の肉奴隷候補は8人って所ですな。サキュバス系統は扱い難しいからなぁ。

 

「なぁ、あんたがコイツらのボスなのかい?」

 

『そうですけど?』

 

 悔しがったり泣いて媚びる女の中、妙に冷静な声が掛けられた。薄紫色のベリーショートの美女さん……さっき斧で暴れ回った戦闘員だ。

 例え魔族であっても大蛸状態の私を目の当たりにした女は大抵震えあがるのに。その図太さに面して、私は収縮してショタモードに戻る。萌花着替え用意してくれてありがとー。

 

「図々しいと思うが、どうか私を生かしてくれないか? どこぞに売り払われるよりは、お前らの肉奴隷なり家畜なりになった方が生存できそうな気がするんだ」

 

「ほんとに図太いですね貴女」

 

 鎖で雁字搦めに縛られて、屈強なオーク達に囲まれているというのに。

 だけど目を見て解った。こんな所で死んでたまるかって言う生き汚さを。組織を乗っ取る前の私も、こんな目をしながら生きていたのを思い出させる眼差しだった。

 それに見えば見るほどオーク受けするスタイルだ。爆乳って程ではないが程よく巨乳で、肉付きも良くスポーティな身体をしている。オーク達も物欲しげにこの女を見ているし。

 

「……今後の調教次第ですかねぇ。貴女の名前は?」

 

 

「エレ・アンスタン。何かの実験体……だと思う、さっき目覚めたばかりで何も解らないんだ」

 

 

 いきなり起こされたと思ったら俺を守れって言われてさ、と困ったように笑うエレでした。

 

 

 今夜の輪姦パーティは豪華になりそうだぜウヘヘヘ。

 

 




●本日の成果
・ウィスプが奴隷入り
・エレ=アンスタンが奴隷懇願
・魔族の女性が8名(サキュバス系統は除外した)

人海戦術には全体バフだよねって話。
エレ=アンスタンもお気に入りの魔性Rです。

次回は輪姦パーティだぜウヘヘヘ……。


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輪姦:ウイスプ&エレ

対魔忍RPGX始めたからって二次小説が捗る訳じゃないんですよね……。
けどブリュンヒルドが当たったのでもう少し頑張れそうです!

今回色々詰め込みました。頑張って凌辱じゃい!

●登場する原作キャラ
・ウィスプ(魔性R)
・エレ=アンスタン(魔性R)
・長船鶴子(対魔忍R)


 

 呆気なく終わったノマド傘下企業の殲滅とウィスプさんの報復。これが魔族の頂点ことエドウィン=ブラック様を怒らせるということか……見せしめも兼ねているんだろうなぁ。

 リリーナさんに無残な死体となった主犯をお見せして任務完了。イングリッド様からお褒めの言葉を貰えましたやったーい。勿論報酬もそこそこ貰えました。

 ウィスプさんの事も耳にしていたみたいで復活していた事に軽く触れてきました。同じ敬愛すべき主君を持つ者同士の共有意識(シンパシー)でもあるんでしょうか。

 

 まぁイングリッド様に目を掛けられたウィスプさんは輪姦されるんですがねウヘヘヘ。

 

 期待の新人奴隷エレさんを筆頭に魔族傭兵の女共を引き連れイ・グーの本拠地に帰還。安っぽいですが銃器や変なドラッグも保管庫に詰め込んでおく。

 カオスアリーナから帰ってきてた井虞アサモが「おかえりー」って呑気に挨拶しているのを他所に、女達(偽アサギの存在に驚愕してた)に首輪を付けて一旦牢屋にぶち込む。

 

「それじゃあシュレイさんとフィルさんは今夜はお休みです。お疲れ様でしたー」

 

「お疲れ様で~す」

 

「はーい……ご褒美輪姦されたかったな~」

 

 フィルさんは愛しい子供達に会う為にいそいそと、シュレイさんは出番を取られて少し悔しそうに自室に戻っていく。シュレイさんすっかりビッチになっちゃって……ボスは嬉しいよ。

 おっと逃げるんじゃありませんぜ長船さん? 面倒くさそうな顔してもダメです、貴女はまだ雌奴隷の調教中なんですからね?

 

 後は風呂に入ってお楽しみタイムです。というわけで引き摺ってでも風呂に連れていきますよ。

 

 

―――

 

 広々とした地下空間に裸のオーク達が群がり、股間の逸物を勃起させ雄の臭いを放ちながら今か今かとその時を待ち侘びている。

 隅には先の包囲戦で捕らわれた魔族の女達。首輪から伸びる鎖で壁に繋がれ、これから繰り広げられるであろう凌辱の様子を見せつけられる事に苛立ちを覚えていた。

 

 その視線の中心に居るのは3人の美女―――どちらも全裸で、首と両手首を一枚の木板で纏めて拘束されていた。

 

 1人は爆乳を垂らす灰色の肌をした魔族。緑の虹彩に黒の結膜という独特的な目はとろんと微睡んでおり、股間は微かに蜜を帯びて太ももへと滴り落ちている。

 

 1人は薄紫色の髪の女。全体的に色素が薄いが程よく体が引き締まっておりスタイルも良い。緊張と羞恥が解りやすく顔に出ており、歩みもどこかぎこちなかった。

 

 1人は眼鏡を掛けた女。こちらも金髪碧眼と整った顔つきをしているが、前者2人と違って年若い。だが股間の肉穴に振動するバイブが挿入されており、此処での性経験の豊富さを物語っていた。

 

 オーク達の反応は二通り。今すぐ犯したいと身を乗り出そうとする新米オークと、まぁ待てと制するベテランオーク。

 しかしいずれも女性3人を厭らしい目で見ており、股間のペニスは一段と大きく勃起し始めている。鎖で繋がれた魔族の女性陣はそんな彼らを軽蔑して唾を吐き、木版で首と手首を拘束された女3人はエロ蹲踞で待機し続けている。

 3人の女の前に立っているのは、オークのボスであるオスカーと、先日の襲撃でベテランオークとして昇進したオーイゴナ……ウィスプを拾って世話したオークだった。

 

「では是よりウィスプさんとエレさんの奴隷宣言をしてもらいまーす。ウィスプさんはオーイゴナの趣向に合わせてもらいますね」

 

 ボスの宣言に拍手と口笛を鳴らすオーク達。その中心にいるオーイゴナは誇らしげに逞しい胸を張り、雄々しくペニスを見せびらかしている。

 オーイゴナの隣には、この時の為にオーイゴナが個人で購入した、火が付いた石炭がたんまり詰まった小さな坩堝。真っ赤に染まったそれに幾本か突っ込んでいる持ち手の一つを手に取り、真っ赤になった焼きゴテが姿を現す。

 

「おう尻向けろや豚」

 

「っ……ぶひぃ……♥」

 

 陽炎揺らめく焼きゴテをウィスプに見せつけて見下すオーイゴナ。

 

 熱く赤い焼きゴテとオーイゴナの視線にゾクゾクと身震いしたウィスプは、くるりと背を向けて上半身を地べたに押し付ける。胸がみっともなく変形し、次は両足を伸ばして、割れ目から蜜を溢す尻を突き上げる。

 不安なのか、それとも期待しているのか。下半身がカタカタと震え、柔らかな尻肉がプルプルと震わせてオーク達の笑いを誘う。オーイゴナは嘲笑い、持っていたそれをその灰色の尻に近づける。

 

―ジュウウウゥゥゥッ!

 

「ひぎゃああぁぁぁぁっ! あ゛、あ゛あ゛ぁぁ―――っ!!」

 

「げひゃひゃひゃ、いいざまだぜぇ雌豚ウィスプよぉ!」

 

 嫌な音が響き、強烈な痛覚と熱が下半身から全身、そして脳へと行きわたった事で泣き叫ぶウィスプ。

 オーイゴナは痛みに暴れるも決して足を曲げず尻を突き出したままでいるウィスプを見下して笑い、やがて焼きゴテをベりっと剥がす。

 

 『雌豚奴隷』……焦げた臭いと煙を上げながら、ウィスプの尻に刻まれた焼き印だ。

 

「まだあるぜぇ? この日を夢見て奮発して買ったんだ」

 

 はひゅー、はにゅー、と涙と鼻水を浮かべながら惚けるウィスプを他所にオーイゴナは続ける。

 使い終わったそれを誰もいない方角へ投げ捨て、更に燃え続ける坩堝から新たな焼きゴテを手に取った。

 

―じゅうぅぅぅっ!

 

「あがああぁぁっ! ひぎぇ、お゛お゛ぉぉ―――っ!!」

 

―ジュウゥゥッ!

 

「ひぎ、ぎ、い゛い゛ぃ―――っ!!!」

 

 『オーイゴナ飼育豚』、『マゾ豚』。これでもかと言わんばかりの豚アピールを焼き印で示す。

 三度ウィスプは痛みと熱で泣き叫び……しかし顔には恍惚と狂喜が浮かんでおり、快楽の証である潮が股間より噴き出た。

 

「げひゃひゃ、こいつ焼き印されてイってやがる!」

 

「流石は豚に堕ちちまった魔族だ、イカれてやがるぜ!」

 

「よかったなぁ豚魔族ちゃんよぉ? がーっはっはっは!」

 

 そんなウィスプの醜態を嘲笑うオーク達だが、ウィスプはそれですら歓喜の表情を浮かべ、ゆっくりと両足を伸ばす。両腕と首を固定する板のせいで爆乳が再び押しつぶされるが、ウィスプは高く尻を突き出し、その焼き印を見せびらかすように振ってみせる。

 

「うぃ、ウィスプはぁ……オーイゴナ様に飼われる雌豚奴隷となりまひたぁ……♥ イ・グーに忠誠を誓い、皆様の肉棒とザーメンをご褒美に生きていきたいと思いますぅ♥ どうか末永く、この雌豚を飼ってくださぁい♥」

 

「……くぅ~っ! 夢みてぇだぜ……俺がこんなエロい雌豚を飼えるなんてよぉ……もう我慢できねぇ!」

 

 媚び諂うよにしてヘコヘコ尻を振るウィスプを見下すオーイゴナは思わず涙。そのまま彼はウィスプの尻肉を鷲掴みにし、勃起したチンポを洪水状態のマンコへと一気に突き刺す。

 

「あっひぃぃぃ~~っ♥♥ きたぁぁっ♥ オークチンポきたぁぁっ♥」

 

「すっげ、この間までガバマンだったのが嘘みてぇに吸い付いて……おらおめえらも雌豚に餌やってくれや!」

 

「げへへ、オーイゴナにそう言われちゃ仕方ねぇ……ザーメン恵んでやるかねぇ」

 

「じゃあ遠慮なく、おれぁ喉マンコでも……オラ口あけろぉっ!」

 

「爆乳パイズリは後回しか~」

 

 肉壺を剛直で突かれ子宮口を潰される悦びに震えるウィスプ。かつての盛大な凌辱を体で思い出し、今やウィスプはチンポで犯される事しか頭にないらしく、眼前に突き出された肉棒を見た途端に食らいつく程だ。

 板を掴んで固定し腰を振ってイマラチオされ、指が食い込むほどの柔らかい尻肉を叩かれながら犯され、オーク達が欲情した目で自分を見下す。それら全てに幸福を感じ、ウィスプは体を前後に揺らして肉棒をより深く味わおうと貪欲になる。

 

 ザーメンとチンポを欲しがり豊満な肉体を淫らに揺らし喘ぐその姿は、まさしく豚だった。

 

 

「いや……あ、あぁっ♥ 触手……怖……ひぃぃっ!」

 

「愛撫するだけだから、そう怯えなくてもいいですのに」

 

 一方のエレ=アンスタンは、オスカーの蛸のような紫の触手に愛撫されていた。

 成人男性の腕程もある触手が体を締め付け、おっぱいを絞り出すようにして根元を縛られ、抵抗を許さぬと両太腿に巻き付き、無理やり開かれた秘丘と尻穴を柔らかな先端が粘液を帯びて愛撫する。

 

 自ら伸びた触手に腰かけ、背中から伸びる太い触手で責められる大人の女を見下す少年……オーク達も僅かながら畏怖を抱くも、巧みかつ大胆な触手責めは見ててオナニー欲を刺激する。

 

 だがエレとしては溜まったものではない。肉体的にも精神的にも生き残れる保証こそされど、両腕と首を板で拘束され、太い触手が巻き付いて犯しに来るなど恐怖でしかないからだ。

 しかし恐怖と快感で体と頭が狂ってしまったのか、全身から脂汗が漏れるだけでなく、触手から溢れる粘液以外にも愛液が混ざりあって大洪水を起こしている。

 

「おおっとエレの奴、ボスの触手責めで感じてやがるぜぇ?」

 

「まぁわからんでもない。ボスの触手責めは大抵のメスが骨抜きにされるからなぁ、怖いし」

 

「あ~早くマワしてぇ~」

 

 いつでも犯せるとばかりに剛直を適度に扱いて待つオーク達。

 エレとしても触手で縛られながら愛撫されるよりは、いっそオーク達に犯されてしまいたい……そう思ったからか、オスカーは触手を緩めて彼女を地面に降ろし始めた。

 

「さてと、愛撫はもういいでしょう。じゃあ奴隷宣言、しちゃってくださいね~」

 

「ひ、ひぃっ……!」

 

 オスカーはニヤニヤと笑い、触手を彼女の顔の左右から伸ばして脅しにかかる。

 今にも顔を挟んで潰されかねない恐怖と、その恐怖が快感に変わり股からちょろっと黄色い液が零れる事にエレは気づかず、反射的に板ごと頭を下げる。

 

「私、エレ=アンスタンはイ・グーの雌奴隷となります! オークの精液便所となり、イ・グーの為に戦い抜く事を誓います! だから、だからどうか生かしてください! 私は私として生きていたいんです!」

 

 お願いします、と額をグリグリと地面に押し付けて懇願するエレに、生き残る為に精一杯のオーク達は彼女の生存本能に同情しつつも厭らしい目つきで見下す。

 

「じゃあまずはお口で奉仕してもらうからな~」

 

「今時の雌奴隷は一気に三本奉仕しねぇと話になんねぇぜ?」

 

「おら口あけろっ!」

 

「は、はいっ……あむっ、ちゅ、ぢゅるるっ、んぷっ♥」

 

 一枚の板に首と手首が繋がっているからか、三本差し出された肉棒全てに一本ずつむしゃぶりつき、恐怖を誤魔化すかのように懸命にフェラチオをする。

 亀頭を舐るようにして唇と舌で舐めたり、傘の下や幹を舌で懸命に嘗め回したり、竿の根元まで加えて淫らな水音を立てながらイマラチオするなど、素早いローテーションで三本の肉竿に奉仕していく。

 

「おっほぉ! 次々にフェラしてんのに合間がねぇもんだから気持ちいいぜ!」

 

「必死だなぁ、ボスの触手がそんなに怖いかぁ?」

 

「安心しな、鬼神乙女ですらアヘる素敵な肉棒触手だぜぇ? 初対面だとおめぇみたいな反応が普通だがな!」

 

「マンコとケツマン早く犯してぇ~」

 

「まずはザーメンコーデで汚してからだな、つぅわけでチンポ追加はいりま~す! げはは!」

 

 次々に嘲笑いながらオーク達がエレに群がり、彼女の眼前に肉棒が追加される。

 放たれる濃厚な雄の臭いが彼女の頭を蕩けさせ、もはや触手の恐怖が薄れチンポをしゃぶりたくなって仕方なくなってしまう……生存と雌の本能を大いに刺激しながら、エレは肉棒全てにしゃぶりつくのだった。

 

 

 一方の長船鶴子はと言えば、徹底的に犯されていた。

 

「オラ飲め……飲めっつってんだろ吐き出すんじゃねぇ!」

 

「ごぇ……ご……んぶ……ぶべぁっ! がはっ、げほっ……!」

 

 喉を塞ぐ勢いで肉棒の先端が捩じり込まれ大量の白濁液が吐き出されるも、気管に入る事を阻止すべく鼻や口内へ逆流させてしまう。

 ザーメンで濡れたチンポを引き抜けば、涙と鼻水とザーメンでぐちゃぐちゃになった顔が、口から嘔吐物と共に吐き出したザーメンで更に汚れる。眼鏡もベトベトだった。

 

「ったくよ~飲み込みおせぇなぁ!」

 

「飲み込めなかったしな、げひゃひゃ!」

 

「おらもっとケツ穴締めろ!」

 

 咳き込む鶴子を無視して別の勃起チンポが彼女の頬を突き、後ろでは肉付きの少ない尻肉を鷲掴みにしてケツ穴をチンポで蹂躙している。

 喉を塞がれ呼吸困難になった危機感で忘れていたが、再び襲い掛かるアナルの快感に全身が反応し、荒っぽい腰使いに体が大きく揺れる。

 

「あんっ、あ、あっ♥ ゆる、ゆるひてっ♥ 死ぬ、死んじゃうからぁぁっ♥」

 

「そう言って死なない女ばっかだから気にすんな! てなわけでしゃぶれやおらっ!」

 

「眼鏡女子がザーメンまみれになるのエロいよなぁ」

 

「ろくに奉仕できねぇ未熟な奴隷だけどな! たっぷり調教してやらぁ……出る出るっ!」

 

 板で動けないにも関わらず、イマラチオしやすいからと彼女の頭を刺し掴みにしてチンポを捩じり込み、イマラチオを楽しむべく腰を振る。

 再び呼吸困難になって恐れを抱くが、それを下半身と口内から伝わる肉棒の堅さと熱による快感で塗りつぶされ、ザーメンが垂れ流しになっている膣口から愛液が分泌され、床をびしょ濡れにしていく。

 

 そこへアナルを犯していたオークが、びたんっ、と腰と尻肉を密着させ濃厚なザーメンを腸に送り込む。

 どぷ、どぷっと腸壁越しに伝わる濃厚ザーメンの快感が鶴子を更に追い込み、無理やり犯される快楽に身を委ねていくのだった。

 

 

 

 そこからはオーク達の独りよがりな「催し」が始まった。

 

 板を外され四つん這いになったウィスプ・エレ・長船鶴子をオーク達がアナルセックスしまくり、腹に貯め込んだザーメンを誰が遠く飛ばせるかというゲーム。

 跪く女達の上半身を足や尻で抑えつけ、ひたすらケツ穴を犯しまくり、射精した直後に次のチンポが捩じり込み、遠く飛ばす為にザーメンを注ぎまくる。

 

 しかしこのゲーム、ウィスプが圧倒的に不利だった。

 

「お゛~っ♥ おひっ、ぶひっ、ぶひぃぃぃっ♥」

 

―ぶびゅっ、ぶぼっ♥

 

「ちきしょう抜いた途端これかよ!」

 

「栓の締まりが悪ぃぞ、しっかり貯めろや豚ぁ!」

 

「ぶひぃぃっ♥ おひょぉぉぉっ♥」

 

 乗馬鞭で柔らかな乳や尻肉を打たれ、豚のように鳴いて善がるウィスプ。

 

 かつて凌辱の果てに捨てられた彼女は、最初こそ肉穴の締りは良いものの、凌辱が続くと緩むようになってしまう。

 今しがたケツ穴に注がれたザーメンは、太く硬い肉棒で栓をしていても漏れてしまい、抜いた途端にぽっかり穴が開いて情けない音を立てながらザーメンが垂れ流れてしまうのだ

 彼女に非はないのだが、それを解っていて苛めるオーク達。踏まれ、打たれ、続け様に剛直で肉穴をズコズコと犯されながらも、ウィスプはアヘ顔を晒して豚のように鳴くのだった。

 

 次に長船鶴子。こちらはエレやウィスプに比べて小柄かつ細身なので……。

 

―ゴギュルルルル……

 

「も゛、も゛お゛無理イ゛ィィ……お腹、ぐるじ……おぎょおぉぉぉチンポぉぉぉっ!チンポも゛お゛イ゛ヤ゛あぁぁぁっ!」

 

「てめぇの意見なんざ聞いてねぇんだよ! 貯めろ、吐き出すな! ケツ穴しめろぉ!」

 

 先ほどよりも涙と鼻水とザーメンまみれになった顔が地べたに擦り付けられる。眼鏡こそ無事だが、オークは裸足を彼女の側頭部に押し付け、ぐりぐりと踏んで威張っている。

 腰をオークが無理やり高く上げ、ケツ穴を別のオークが剛直で犯し続ける。彼女の腹はザーメンでぷっくらと膨れており、時折不吉な音を立てている。

 

 ガクガクと腰使いに合わせて体を揺らされている事でお腹の中がシェイクされ、鶴子の顔色はますます悪くなっていく。なんとか踏みつける足から逃れるが。

 

「む゛……お゛……オゲェェ!

 

 とうとう逃げ場を求めて胃から喉へと白濁液が逆流していき、濁流のようにザーメンが吐き出される。

 犯されまくったおかげで粘度が減っているのがせめてもの幸いか、次々と口からザーメンが吐き出され、膨れたお腹が萎んでいく……その顔は苦しげではあるが、どこか解放され安堵しているようにも見えた。

 

 しかしそれを許すオークではなかった。

 

―ズパンッ!

 

「おご、ぼ、ぶへ、おひいいぃぃぃぃっ♥♥」

 

「てめぇ何ザーゲロしてやがんだ! せめてケツ穴から吐き出せや!」

 

「まーた貯め直しだ! ほれオメーらもガンガン犯せ!」

 

 ずぱんっずぱんっと尻を引っぱたくように腰を打ち付け、元より長く大きな肉棒を根元から先端まで抜き、先端から根本まで直腸に捩じり込む。

 激しく間隔の長い腰使いに悶え、口内の精液の残滓を吐き出しながら泣き叫ぶ鶴子。そんな鶴久の頭を両手でつかみ、別のオークの剛直を咥えさせる。

 

 快感と苦痛と、これからまたザーメンを胃に注がれる恐怖で、鶴子の意識と抵抗は薄まり快感に染まっていくのだった……。

 

 

 そんな二人に対し、真面目に(?)取り組んでいるのはエレ・アンスタンだ。ただし彼女が頑張っている理由はと言えば……。

 

「ひ……ひぃ、ひぎぃ……っ♥」

 

 滑りを帯びた、人の腕程もある蛸の触手がエレの四肢と乳房、そして妊婦の様に膨れ上がった腹部を締め付けている。

 

 彼女の眼前にはオスカー・ライマキーが人間の姿で立っているが、その背中から触手を伸ばす姿はエレの恐怖心と生存本能を刺激させる。

 よほど触手が怖いのか、命乞いをするようにオスカーの肉棒―下手をするとオークよりも太くて長い―にしゃぶりつき、ケツ穴を犯すオークのチンポを締め付ける。

 

「ケツマンコ締まる~! ちとキツいっぺが肉壁が締め付けて……うおぉぉっ出るっ!」

 

 ばちんっと腰で尻肉を叩きつけ、根本まで肉穴に突き刺してからザーメンを注ぎ込む。隙間がほぼ存在しない肉壁と肉棒の間を少量ながら逆流するが、誤差の範囲だろう。

 残滓まで残さず胃に注ぎ込んだ後は素早く引き抜き、手で己の息子を軽く扱きながら待機していたオークに交代、すぐに剛直がケツ穴を塞ぐ。

 

「あ゛ぃ、んっ♥ んぁ……はぁ……あむっ♥ じゅるっ♥ じゅぞぞぞっ♥」

 

 ガンガン肉穴を肉竿で突かれる快感に身を委ねたいが、程よい力加減で締め付ける柔らかな触手と、目の前の剛直と少年の視線で理性を取り戻してしまう。

 肉欲の快感と恐怖による快感。相反する二種類の感覚が覚醒と微睡みを繰り返し、激しい苦しみと音を上げる胃袋を忘れさせ、奉仕に没頭させるのだ。

 

「……エレさん、そんなに私の事怖いんです?」

 

「いやぁボスって怖いオーラ出てますから……」

 

 激しいベロフェラが気持ち良くてピクピク身震いしているオスカーだが、エレの必死さを見て複雑な想いをしている様子。

 今でこそ長い付き合い故に慣れてはいるが、かつてはオスカーが無意識に放つ魔族としてのオーラにビビりまくっていたものだ。だからエレの気持ちも解るし、ボスの変な優しさが気の毒にも思える。

 まぁ気持ちいいからいいんだけどー、と不貞腐れたように勃起ペニスでエレの頬を往復ビンタして遊ぶオスカーを見て、子供だなぁとオークは思って少しチンポを萎えさせるのだった。

 

 この「催し」の結果は、限界まで溜め込み、遠くまでザーメンを吹き出したエレの勝利。

 オスカーの触手にもオークの凌辱にも解放されたエレは脱力してその場でダウン。安堵の溜息を洩らしつつ、眠りについてしまった。

 残る二名はろくにザーメンを飛ばせず、下品な音を立てるばかり。鶴子はザーメンまみれ、ウィスプに至っては打撲や鞭の痕まみれで、しかしどちらも悦楽で惚けながら気絶していた。

 

「というわけで凌辱はこれにて終了です。お疲れ様でした~」

 

『お疲れっしたー!』

 

 ガタガタと絶望で震える女魔族達の首輪に繋がれた鎖を握り、ゾロゾロと退出していくオーク達。

 中にはザーメンまみれで気絶した奴隷達もおり、これから風呂場で丁寧に洗い流す予定だ。特にウィスプのご主人様となったオーイゴナは張り切って彼女を風呂場へ運んでいる。

 オスカーもオークの凌辱や輪姦を目の当たりにして肌ツヤが良くなったし、触手で部屋を掃除しながらルンルンと鼻歌を歌う。

 

 イ・グーは今日も平和です。

 




次回はアネモネかブリュンヒルドのエロが書きたい。
特にアネモネ嬢を対魔忍RPGX風にリメイクしてみたいです……。


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受身:オスカー

悔しいけどポケモンエロ小説より対魔忍エロ小説の方が人気なんだよなぁ。
そんなわけで推しにがっつりイジめてもらいます。


 オスカー・ライマキーは魔族でありサドである。

 

 見た目は黒髪ショートの小学生だが、その正体は2階建てビルに匹敵する巨大な蛸の化け物であり、オーク顔負けの巨根と触手で女を責め立てる魔族ショタである。

 爆乳を好み、女がオークに輪姦される姿を好み、肉棒のような触手で責め立てるのを好み、雌奴隷を鞭打ちで苦しめるのが大好きなサドショタである。

 しかし面倒見が良く、奴隷であっても節度のある暮らしや報酬を与え、東京キングダムの路地裏で野良犬暮らしをしていたオークを引き取り精強に育てるのを趣味としている。

 またブリュンヒルトら鬼神乙女を趣向として好んでいる変な魔族でもあり、彼女達をエロく改造してみせ、今では凌辱にかなりの耐性を持つ組織に育て上げた実績もある。

 

 そんな変わり者の魔族オスカーは今、滅茶苦茶アネモネに苛められたがっている。

 

 蜘蛛姫アネモネ。成り行きとはいえ東京キングダムで傭兵組織を営み始めるようになった頃からの知り合いであり、今では互いに愛し合う恋人のような関係を持った魔族の女。

 基本むちむちな大人の女性を性的に苛めるのが好きなオスカーだが、アネモネだけは別だった。性的に襲いたくもなるし、襲われたくもなる。そんな不思議な魅力が彼女にはある。

 蜘蛛の糸で縛られるのが好きだ。柔らかな足で剛直を扱かれるのが好きだ。相手のペースで逆レイプされるのが好きだ。最近は彼女の手コキがとても好きだ。

 

 まぁそんなわけで、オスカーはアネモネにとても弱いのである。

 

 

―――

 

「ん……ん゛っ♥ んお゛っ……♥」

 

「おーおー、甘い声を上げよって……そんなに我の手コキが好いのかオスカー?」

 

 その日は東京キングダムの山地に近い森林地帯にある、アネモネの館に遊びに来ていた。

 最近ご無沙汰だし遊びの来いと誘われ喜んでドアをノックすれば、ドアが開いたと同時に何かに引き寄せられ……現在に至る。

 

 オスカーは薄暗い部屋を埋め尽くす蜘蛛の巣に縛られていた。いつの間にかボールギャグを嵌められ、黒い目隠しで視界を塞がれ、麻縄のような白い糸が僅かに筋肉がついた少年の肌を隠すように縛り上げている。

 繭のように首から足先まで包まれた状態で吊るされ、その下では全裸のアネモネが勃起したオスカーの剛直を香油まみれの手でゴシゴシと乱暴に扱いている。

 

 まるで乳搾りのよう。普通ならオスカーの趣味ではなく、それどころか怒って反撃するだろう。

 しかしやっているのがアネモネなら話は別だ。それに乱暴なようで力加減は絶妙、更に細い指が肉棒に絡みつく快感が全身を駆け巡る。

 

 ぴゅっぴゅっと先走り汁が漏れてアネモネの手に絡みつき、ゴシゴシからニチャニチャと音と感触が変わっていく。

 

「ふはは、カウパー液がどんどん出よる♥ そーかそーか、我に扱かれるのがそんなに気持ち良いのかぁ……♥」

 

 カウパー液が泡立つ程に扱きながらも、肉棒はバキバキに硬くなっている癖に射精を我慢している。

 自身に家畜のように絞られる快感に浸っているオスカーを見て、アネモネは優越感と愛おしさを快楽に転じ、ゾクゾクと身震いさせる。

 

 亀頭の先端を擽ればビクビクっと肉棒全体が痙攣し、糸を引いて伸ばした手がオスカーの柔らかな尻を軽く叩けば全身がビクっと震えて喘ぎ声を漏らす。

 軽くデコピンしてオスカーにくぐもった喘ぎ声を上げさせ、ニヤニヤと楽し気に、そして今すぐにでも犯されたい衝動を抑えながら彼を見上げる。

 

「さぁて、もっと苛めてやりたいのは山々なんじゃが、我もそろそろ飲みたくてなぁ……チンポミルク♥」

 

 コトリ、と足元に置くは空のジョッキ。それをペニスの真下になるように位置を調整し、期待しているのかビクビク震えるチンポに両手を添える。

 

―ゴシュッゴシュッゴシュッ!

 

「ん゛お゛っ♥ お゛っ♥ お゛お゛ぉーっ♥♥」

 

「ほーれ出せっ♥ 出せっ♥ チンポミルク、我の手でゴシゴシ扱かれて、オスの癖にメス牛みたいに出せっ♥」

 

 本来ならその膨大な質量を解き放ち拘束を破くことも出来るのに、オスカーは眉に包まれたまま藻掻き、乱雑に扱かれる事に悦んでいる。

 魔族ならではの筋力を使った、ブレて見える程の高速手コキ。バッキバキに硬くなり、香油と先走り汁で泡立ちつつある剛直を、出せ出せコールしながら扱きあげる。

 この優越感と勝利感、そして自分の言葉と手で快楽を貪るオスカーへの愛おしさが、アネモネにとって麻薬にも近い快感を生み出している。

 

 そうしてゴシュゴシュと音がする中―――ついに射精感がピークに達する。

 

「お゛っ、お゛ごぉぉぉーっ!!」

 

―どびゅっ、どぶっ、びゅるるるっ! びゅくっ、びゅくくー!

 

「出たぁっ♥ オスカーの特濃チンポミルク出たぁっ♥」

 

 噴水の様に溢れ出る精液が、勢いよく空のジョッキの底に叩きつけ、見る見る内に溜まっていく。

 

 この圧倒的な達成感と幸福感! アネモネは既に白濁液で溢れそうになるジョッキを嬉しそうに眺め、なお硬いままの剛直を扱き続ける!

 

 調子に乗った結果、既に満たされたジョッキの表面に太くて白い線が叩きつけ、粘っこい水飛沫がアネモネの顔に降りかかる。大きなビールジョッキに並々注がれ、入りきらない精液が床へドロリと零れていく。

 ようやく射精が終わるも、痙攣しながら残滓がビュッビュッと音を立てて溢れ、少々緩んだが肉棒の勃起自体は収まっていなかった。

 

「予想以上に出よったなオスカーのオスミルク……」

 

 あーあ、と絨毯の床でプルプル震えるゼリー状の精液を見下ろすアネモネ。

 仕方ないと割り切ったアネモネは精液がこびり付いた取っ手を掴み、強烈な雄の臭いと熱気を放つザーメンジョッキを眼前に持ってくる。

 

 それを躊躇なく口にし、あまつさえ喉に通す。

 ゼリー状かつ粘度の高いそれは喉に引っかかる程に飲みづらいが、強引に胃へと落としていく。

 派手な留飲音を響かせ……海中から顔を出したかのように息を吸い出す。そして。

 

―げぇぇぇっぷっ❤

 

 見目麗しい少女がするにはあまりにも下品なゲップ。あまりにもわざとらしい。

 そんな彼女のゲップ音に全身繭に包まれたオスカーはビクビクと反応を示し、肉棒を再度硬く大きくさせる。アネモネはそれを見てニヤニヤと笑う。

 

「ほぉ~? 我の下品なゲップでも勃起してしまうのかぁ? 節操のないチンポめ❤」

 

 揶揄いながら勃起したての肉棒を小突く。それすら気持ちいいのか、白濁液混じりのカウパー液を先端から滴らせたまま脈打っている。

 アネモネは片手の指をワキワキと動かしながら見えない糸を操作し、オスカーをぐるりと回して床にそっと下す。勃起したペニスが天を向いていた。

 

「せっかく我が責め側なのじゃ、もっと楽しませてやろう♪」

 

 いつも逆レイプや足コキでちょくちょく楽しんでいるが、たまにガッツリ責めさせてくれるのがオスカーの良い所だとアネモネは思っている。

 彼も自身の手や足でイジメられるのを好んでいるようだし楽しもうと、ジョッキに残ったザーメンを己の裸足に垂らす。

 

 濃厚ならではの独特の粘り気と、精液特有のつるっとした触感。

 それがアネモネの柔らかくも力強い裸足に包まれ、それを熱く硬い肉棒でぎゅっと遠慮なく挟む。

 

「ん゛ーっ❤ んぅ、んん゛ーっ❤」

 

「おおう喜びすぎじゃぞオスカー!? ちょ、すてーいすてーい……」

 

 アネモネの足コキが好きとはいえ、力強く挟んだだけでこの反応である。

 静まり給えー、と言わんばかりに挟み加減を抑え、表面に浮かぶ脈を撫でるようにして足を滑らせる。

 

 本来のフィジカルを考えればアネモネの糸を破る事もできるのに、彼女に従い息苦しくも深呼吸して落ち着こうとするオスカー。

 スキモノよなぁ、とちょっとだけ可笑しくなったアネモネ。彼に免じて、そして自らの楽しみの為にまずはゆっくりと扱きだす。

 

 にちょ、にちょ、と柔らかく。たまに亀頭を親指と中指の間に挟んでこねる。睾丸はこの間やったら叫ばれたので止めておいてやる。

 そうやっているだけで、肉棒の硬さと大きさ、そして熱は上がる一方。ふしゅー、ふしゅー、と繭から吐息が水蒸気となって溢れ出ている。

 

 それでも破ろうとしない。時折、身を大きく捩るがそれ以上の事はしない。腰はかくかくと催促するように振っている。

 

「よーし……ではトドメじゃ❤」

 

 性欲のボルテージが上がっているのはアネモネも同じだ。だが彼が絶頂する様が見たい。

 彼女は亀頭を両の土踏まずで包み、ごしごしと足裏を擦るように動かす!

 

「ん゛ん゛ーっ! んい゛ーっ!」

 

 この亀頭扱きがオスカーは大好きで、射精のスイッチと化していた。

 手コキの快感、そして足コキ当初の足裏サンドイッチが響いていたのか、呆気なく射精。

 どぷん、どぷん、と白く太い噴水が起こり、アネモネの頭へと降り注いだ。

 

「ん……っ❤ 先ほども出したのに、さらに濃ゆい……❤」

 

 ドロリ、という効果音が似合うほどの強烈な雄の匂いと粘り気。

 彼女の異能であるエナジードレインによって白い髪に付着していた精液は吸収され、顔に付着した精液は手で掬って口に運ぶ。

 ちゅるりと麺類のように啜られ、ゾクゾクと身震いして込み上げる快感と熱に自らの体を抱きしめる。

 

―犯したい

 

―犯されたい

 

―オスカーの肉竿を己の肉壺に入れたい

 

 今度はアネモネが発情し、爛々と目を光らせ肉穴が愛液で満たす。

 我慢できないとザーメンまみれの足を床につけて立ち上がり、彼の肉竿の先端に跨る。

 

「ん゛……っ❤」

 

「もう察しておろうが……挿入()れるぞ?」

 

 その宣言だけで心音が二つ、二人だけの空間に響き渡る。

 先ほどまでなかったアネモネの心音。責められ悶え、あまつさえ二度も射精したオスカーに欲情したからだ。

 狙いを定めるように腰を揺らし……両膝を折り曲げ一気に肉壺の奥へ差し込む!

 

「「ん゛ん゛ーーーっ❤❤」」

 

 口を真一文字に閉じたアネモネの叫びと、繭で包まれたオスカーの叫び。

 喜びの叫びが重なった瞬間は、子宮口を亀頭で突かれた瞬間と重なっていた。

 

 だがそれだけで満足するアネモネとオスカーではない。生き物のように絡みつけ締め付ける膣内を、アネモネの足と腰を使い上下に揺らす。

 分厚く広がる亀頭の傘が肉ヒダを抉り、二度も射精したにも関わらず熱く硬く勃起した肉棒が膣の締め付けを押しのける。

 

「お゛、おぎっ❤ んぎぃぃぃっ❤ いつも゛の゛っ❤ オスカーの、チンポォォッ❤」

 

 ふーふーと息遣いのみのオスカーに対し、アネモネは綺麗な白い髪を搔き乱す程に乱れる。

 ひたすら腰を上下に振り、肉棒に犯される己に、そして自らの腰使いでしか彼に快感を与えられないという優越に酔いしれる。

 

 手コキで、足コキで、そして逆レイプで愛しいオスカーを犯す。

 その手順が合わさって、いまのアネモネは快楽と快感を貪れるのだ。

 

「ん゛、んぐぅ、ん゛ん゛ーっ!」

 

 オスカーが何かを叫んでいる。

 

「はや、すぎぃっ❤ いいぞっ、われも、われもイぐっ、から、お前もぉっ❤ イけぇっ❤」

 

 だがアネモネは理解した。互いに絶頂はもうそこまで来ていると。

 

 貧相な上半身を彼の胸元に当たる部分に押し当て、腰だけをひたすら振る。

 愛液とカウパー液がとめどなく流れるが故に卑猥な水音が響く。傍から見れば小さな割れ目に極太の肉棒が出入りする様がえげつないだろう。

 

「いぐっ❤ イぐぅっ❤ オスカーチンポいいっ❤ われの、われのおすかぁぁぁっ❤」

 

 彼も彼女も普段は節操を重んじるタイプだが、今この場にいるはアネモネとオスカーだけ。

 乱れに乱れ、快感を貪欲に貪る。一方的に腰を振るアネモネに、一方的に絞られる側のオスカーは酷く興奮している。

 

「あ゛、あ、あぁぁぁーーーっ❤❤」

 

 どちゅんっと叩きつけるようにして腰を密着させ、最奥で射精を受け止めるアネモネ。対するオスカーはくぐもった悲鳴しか上げられない。

 下手をすると二度目よりも濃厚で大量の精液が子宮に注がれ、ただでさえ肉棒がくっきりと浮かぶアネモネの腹部が更に膨らんでいく。

 

 どぷ……どぷ……と徐々に勢いを落としながらもなお注がれる精液。

 その間にアネモネは繭のベットに身を預ける。呼吸で僅かに上下する中、彼の吐息と心音が心地よく聞こえる。

 

 流石の巨根も三度目、それも彼にとって最上の快楽を堪能した後となれば萎えて柔らかくなり、じゅぽんっと逆流する精液に押されて抜かれる。

 それにビクンっとアネモネの体が跳ね、それを目覚ましに彼女は上半身を起こし、指先で繭をなぞる。

 

 まるで指先がナイフだったかのように繭に切れ目が入り、そこからオスカーの顔と裸の上半身が出てきた。見事に真っ赤で汗まみれだった。

 

「あーあ……幸せそうな顔をしおって……」

 

「い゛や゛ずごがっだでず……」

 

 長い間包まれたことで濁声のオスカー。天に上ったかのような顔をして惚けていた。

 そんな彼の間抜け顔を見てプッと笑うと、彼の手を掴んで上半身を起こして抱き着いた。

 

「我も凄かった……❤」

 

 ぎゅうっと抱き着く彼女はとても嬉しそう。オスカーはそのまま彼女の背に手を回し、頭を撫でる。

 彼の肩に顎を乗せた彼女はもっと嬉しそうに笑い、彼の横顔に頬ずりするのだった。

 

 

 この後しばしイチャイチャしていたら、様子を窺いに来たメイドの淫魔達に微笑ましい顔で見られた。

 オスカーはドヤ顔でアネモネに抱き着いたので、アネモネはメチャクチャ恥ずかしがった。

 

 

―――

 

「……さて、いよいよじゃなオスカー」

 

「そうですね」

 

 豪華な椅子に腰かけるアネモネに対し、何層も重なった頭のタンコブを撫でながらオスカーが頷く。

 手土産にとオスカーが奮発して買ったワインを手酌で注ぎ、そのワイングラスを揺らしながらアネモネは続ける。

 

 イ・グーにとって重要視されているのは、性欲ではなく食欲。

 質の良い食事はオーク達の士気を更に高め、彼らの肉体を更に高める要因となる。

 その為にも、東京キングダムで唯一畜産業に手を出している、同じノマド社の配下であるナバラ=シャンボーリと手を組む必要があった。

 

 ナバラが課した条件は適いつつある。

 

 鬼神乙女との不可侵条約(元よりイ・グーと交流関係にありほぼ無害と化している)

 

 安定した収入(ウィスプとエレの加入により、宿敵である蘇我紅羽率いる対魔忍への対策ができた)

 

 これらを達成した以上、残る課題は一つ。

 

「ナバラ=シャンボーリが所有する山に潜む鬼族……レイガ達を討ち取る」

 

「そして我々はナバラ嬢と契約し……和牛を手に入れる!」

 

 あの濃厚な肉と油の旨味……今なおオスカーとアネモネは忘れられず、思わず涎を垂らす。

 和牛だけではない。天然素材を用いた畜産は、それだけで東京キングダムにおける最上の味わいと栄養を約束される。

 

「期待しておるぞオスカー……我らの手に高級食材を!」

 

「アイマム!」

 

 敬礼するオスカーのやる気を目の当たりにし、勝利を確信したアネモネは高笑いを始めた。

 

 

 なんだかんだあの触手魔族に染まってきたよなぁ……と、扉の前で待機しているメイド淫魔達(タンコブ付き)であった。

 主が丸くなったことで過ごしやすくなったから、彼女の従者達にとって良いことづくめではあるのだが。




対魔忍はエロアニメで十分やなって(ぉ

次回は戦闘をすっ飛ばしてエロに入られればと思います。
いつも更新が気まぐれかつwiki頼りですみません。


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蹂躙:レイガ&甲斐原菜央

●登場する原作キャラ
・レイガ(決戦アリーナ/魔族R)
・甲斐原菜央(対魔忍RPG/自然HR)
・蘇我紅羽(決戦アリーナ/対魔忍HR)

この対魔忍二次小説では蘇我紅羽が主役級です。それぐらい贔屓してます。
今の時代はRPGなので知名度は皆無なのが悲しいですがね……。


 

―――

 

『お主らイ・グーの働きは見せてもらった。弱小の傭兵組織とはいえ、そこそこに安定しておるな』

 

『仕方ない、依頼してやるとしよう―――童の縄張りにあるこの山を手中に収めるべく、鬼族の集団を始末するのじゃ』

 

『古くから縄張りにしている鬼族がおってな。追い払おうにも頑固で腕っぷしが強い暴れん坊の鬼どもで困っておる。あの山は高級食材・松茸の群生地なので、下手な焦土作戦は使えん』

 

『イングリッド様より拝借した諜報隊によると、外部から対魔忍を受け入れたと聞く。確かにあの山は隠れるのにうってつけで立地条件も良い。連中も縄張りを守るためになりふり構っておられぬのじゃな』

 

『貴様らは対魔忍ともども奴らを始末して……おっと、できれば一部は生け捕りにせよ。強靭な肉体を持つ鬼族は労働奴隷にうってつけじゃ、調教し畑の耕し要員としてコキつかってやろう』

 

『鹵獲は貴様らの得意分野なのじゃろう? この依頼を達成した暁には、僅かではあるが食材関連の契約を結んでやる。精々励むがよい』

 

●依頼主:ナバラ・シャンボーリ

 

―――

 

 ノマド傘下の弱小傭兵組織【イ・グー】の強みはオークによる人海戦術と連携、そして鹵獲だ。

 

 力押しと数でしか取り柄のないオークだが、それなりの知能と技術を与えれば人海戦術の質は高まるというもの。最もオークに育成費用を割り当てるような上司など東京キングダムやヨミハラにはいないのが実情だが……。

 更に元米連の特殊兵士、シュレイ=デュアックとフィル=リードがいる。前者はワイヤーを用いた捕物帳を、後者は超振動ブレードによる切り込み隊長を得意とし、奴隷とは思えぬ働きぶりを発揮している。

 ついでに報連相にも強く、上司である魔界騎士イングリッドは地味にそこも評価している。魔性の者は良くも悪くも実力主義……報連相を怠る者は多いのだ。

 

 そんなイ・グーに、元死霊騎士(レヴァナント)である高位魔族ウィスプが加入された。

 死者に仮初の命を貸し与えるレイスとしての力と、味方の戦闘能力を条幅される彼女自身の異能『銀の瘴気』が備わっており、これがイ・グーの人海戦術に拍車をかけている。

 こんな彼女が薬漬けの肉奴隷としてゴミのように捨てられていたなどと誰が予想できただろうか。そんな彼女を拾い主として成り上がったオーク・オーイゴナの幸運っぷりが伺える。

 

 だが数の暴力に対抗できるのは、圧倒的な個の暴力でもある。

 

「はあぁぁぁっ!!」

 

「ぐへぇぇっ!?」

 

 まるで旋風の如く自身ごと金棒を振り回し、周囲の木々やタワーシールドを構えたオークを薙ぎ払う。

 辺りを満たす『銀夜叉の加護』により強化され、特殊合金で固められた強固なタワーシールドを構えるオークといえど鬼族の暴威には敵わず吹っ飛ばされる。

 

「おいおい無事か!?」

 

「う、ウィスプの姉御が強化してくれなかったら即死だった……!」

 

「ブリュンヒルドの姐御より強ぇぞコイツ!」

 

「とにかく囲め囲め! 抑えつけろ―――ぎゃーっ!?」

 

「ええい格の違いが判らぬ下衆め!」

 

 金棒を振るう、青い肌をした鬼族の女性の名はレイガ。

 代々この山を根城にした鬼族の首魁である彼女は、近年になって付近を侵略する魔族の女・ナバラが放ったであろう刺客らと対峙していた。

 これまでの威力偵察とは違う本格的な包囲攻撃。雇われの木っ端どもとは違う精強なオーク達と、そのオークを強め視界を狭める瘴気に苦戦していた。

 

「恐れるなぁぁ! 殺せぇぇぇっ!!」

 

 ビリビリと周囲を振動させるほどの怒号が轟き、レイガは振り返る。

 

「あんたぁ! そっちは大丈夫かぁい!?」

 

「当然だぁ! ちと面倒だがなぁ!」

 

 先ほどの怒号はレイガの夫―――彼女の三倍はあろう巨躯と怪力を誇る、筋骨隆々の鬼のものだっだ。肌の色がお揃いの青なのが密かな自慢らしい。

 筋骨隆々な大男である彼は、生存本能が高く防御主体の立ち回りで回避と受け流しを繰り返す女奴隷戦士エレ・アンスタンと対峙している。

 

 エレだけではなく、機巧剣カラドボルグを持つフィル=リードもだ。攻撃は膂力に優れたエレが受け持ち、フィルは高機動戦闘で動脈といった致命傷を与える。決して無視は出来ない。

 青鬼は大地をも割砕く金棒を振り下ろし、地震を起こす。『銀の瘴気』による身体強化がなければ、重力と重量を活かした振り下ろしを回避することは適わなかっただろう。

 

「あんたぁ! 今は松茸が旬だってのを忘れてないかぁい!!?」

 

「あースマンスマン、そう怒るな!」

 

「いちいち声がでけぇなこの夫婦!」

 

 耳を塞ぎたいがタワーシールドを両手で持って構えないとレイガの金棒を防げない為、オーク達は鼓膜が破れないかヒヤヒヤしている。

 純粋種の鬼の夫婦……寝取りに憧れていたオークは衝撃をタワーシールドで耐えつつ妄想で涎を垂らす。ただしオスカー×アネモネは一途派。

 

「ぐへへ鬼女の寝取りシチュとか最高じゃ……ぐぎゃっ!?」

 

 しかし敵は鬼ばかりではない。

 前方ばかりに気を配り妄想していたツケとして、背後を斬られよろめく。

 

 銀の瘴気の奥へと消えたが、今のは対魔忍だ。男女ともに木端だが、持っている忍者刀は相当な業物らしい。ウィスプの強化が無ければ膾切りにされていただろう。

 更に対魔忍組の総大将の異能か、周囲の木々や植物が生き物のように変化しオークに襲い掛かってくる。触手のような絡め手ではないものの、鬼族の戦闘支援としてはうってつけだ。

 散弾銃、斬撃、植物の怪物、誰のものが解らぬ悲鳴、そして山をも揺らす轟音と地鳴り。銀色の霧と木々に紛れ戦場は混乱状態。

 

 しかしこうしている間にも、レイガと青鬼を抑え込んでいる成果が出つつある。原因はオスカーとウィスプにある。

 

「テメ、死んだはずじゃ……がひゅっ!?」

 

「なにすんだオレらは仲間、ぎゃあぁぁっ!?」

 

「これも私達の豊かな食生活のため……あなた達が流す血が、そのまま私のワインとなるのよ!」

 

 声こそ凛々しいが言っていることは欲望丸出しなウィスプが叫び、死体となった鬼達をかつての仲間へと襲わせる。

 すっかりイ・グーに染まったウィスプだが、彼女の異能と働き合ってこそ、純血種の鬼達相手だろうともオーク達が活躍できている。

 少しずつ少しずつ味方を増やし、レイガと青鬼を中心として追い詰めている……では対魔忍はどうしたのかといえば。

 

『あーもうちょこまかと!』

 

「ひえぇぇぇ!」

 

 レイガらの集団と取引した対魔忍チームのリーダーが、オスカーの触手によって阻まれているからだった。

 巨大化できず子供の姿のままだが、蛸の触手が地面を這いずり、木々をすり抜け高速で突き進む。

 木々を飛び移り、すれ違い様に触れた植物を変化させ、触手とオスカー本体を押さえつけたり傷つけたりする。

 

 リーダー格の対魔忍はもちろん女性。銀の長髪にウサギのように伸びる耳飾りが特徴の少女……木遁使い・甲斐原菜央であった。

 彼女は植物を未知の存在へと変化させる異能を持ち、このような鬱蒼とした森や山での威力偵察や拠点開拓を得意としている。

 

 そんな彼女の異能だからこそ、本来なら敵対するはずの鬼(それも純血)が山への侵入を受け入れた上に拠点開拓を許した……何故か。

 

『逃がすものですか! なんとしても手に入れてやりますからねぇ!』

 

「いやだよ! なにがなんでも逃げきってやる!」

 

 いつもの「ついでに手に入れればラッキー」スタンスを崩す程の……それこそ蘇我紅羽を求めるが如く欲望を剥き出しにするオスカー。

 対する甲斐原も、逃げるのに必死だ。時には仲間の死体を蹴飛ばし目晦ましに使うなど、対魔忍しては温厚派である彼女にしては想像もできぬ行為を平然と行っている。

 

 方や鹵獲に、肩や生存に全神経を集中させている。それはなぜか。

 

 

 

『ぜぇったい捕まえて、ナバラ嬢の収穫量アップさせてやります!』

 

 

 

「ぜぇったい逃げきって、このブランド野菜を持って帰る!」

 

 

 

 食欲の為だった。

 

 

 

 甲斐原菜央の真骨頂は、様々な野菜を育てられることにある。

 

 彼女が趣味で始めた農園から採れる野菜は【五車ブランド】と評される程に絶品で、密かに根強い人気故に結構な収入源となっている。

 栄養価も高く、彼女の育てた野菜は若き対魔忍の腹と栄養を満たし、僅かずつではあるが学生全体の平均的な運動能力と身体能力が高まっているのがデータで確認されている(当社比)。

 そして何より美味! 焼いて良し煮て良し漬けて良しとレシピも豊富。特に【甲斐原印の沢庵】が人気で、学生のみならず仕事帰りの対魔忍達がこぞって買い求める。

 更に、本来なら情報収集の中継拠点としてこの山へ潜伏したのだが、付近で畜産業に励んでいる魔族ナバラの縄張りで育ったブラント野菜の多い事! 野菜泥棒は良くないが、五車学園へ持って帰れば今まで以上のプラスとなる。

 

 この世の女性は様々な理由で犯されている。

 しかし彼女達の身体は、しっかりとした運動と豊かな食生活によって支えられているも事実!

 健全なる体は健全なる食べ物に宿るのだ! 御米食べろ! 野菜を一杯食べやさい!

 

 そんなわけで、鬼達は彼女が育てた野菜に負けて陣地に入れ、有能性(限定的)に気づいたイ・グーに狙われるようになったのです。

 

「そこまでだよっ!」

 

『ふげっ!?』

 

 唐突に襲いかかる、猛スピードで突っ込むダンプカーに匹敵する重い衝撃。

 巨大蛸形態なら受け止められる一撃だが、子供形態のオスカーの横っ腹を蹴られたことで、相当の総重量を誇る触手を引っ張り吹き飛んでしまう。

 

 木々を薙ぎ払って数m先までぶっ飛ぶオスカーを見やるも地面に着地するその名は……。

 

 対魔忍コウハ!!

 

『来ましたねオジャマ忍!』

 

「ホントにイヤなタイミングで来るね、この蛸坊主!」

 

 蹴られた箇所を再生させながらオスカーが、四つん這いでありがら獅子や狼を連想させる構えをとる蘇我紅羽が叫ぶ。

 

 ある任務を切欠にオスカー率いる傭兵組織【イ・グー】をマークするようになった彼女は、捕縛されては要人を陰ながら見守る役目も請け負っている。

 今回もイ・グーの動向を密偵で探り当て、甲斐原という紅羽らにとっての重要人物(一部にとって)のアジトが狙われていると知ったのだ。

 

「甲斐原(と農園)は渡さない!」

 

『あの女(の異能)は私達の獲物! ついでに貴女も捕まえてやるぅ!』

 

 ライバル意識を植え付けられ、オスカーにしては珍しくそこそこの執着心を持たせた対魔忍コウハは、彼にとって(アネモネには劣るが)極上の獲物。

 眼の前の障害を排除するついでに鹵獲せんと、両腕も触手に変えて一斉に襲いかかる。無論、紅羽は獣の如き俊敏性と五感を発揮してすり抜け、オスカーに連続で蹴りや掌打を浴びせる。

 

「ボス、そっちより大鬼をどうにかしてくれ!」

 

「傷つけて血が流れても平然としてるとか、なんなのコイツのスタミナ!?」

 

「ひぇぇぇゾンビ鬼共が金棒一振りで吹き飛びやがった!?」

 

「この鬼女、ただものじゃないわね……キシリアとやらはまだなの!?」

 

「「ひれ伏せ下衆どもぉぉぉお!!」」 

 

 いくらウィスプが用いた瘴気での強化やゾンビ集団を用いても、それを対処する対魔忍の知恵と経験、そして鬼夫婦の尋常ならざる剛力の前では防戦一方。

 なんとか包囲網を敷き、手下の鬼女や女対魔忍を捕らえ、少しずつ傷つけてはいる。

 しかし未だに鬼の体力とスタミナを削り切れていない。対魔忍の治療薬や忍法でサポートしていることもあり、オスカー無しでの突破はまず不可能だろう。

 

 そこを打破するべく、彼女を雇った。

 

「待たせた!」

 

 紫電一閃。刀身が5m以上もある巨人に食い込み、血飛沫が飛び散る。

 

「ぐぎゃぁぁぁ!!」

 

「あんたぁ!!」

 

「急所は外した、手当すれば命は助かる」

 

 あまりの早業にレイガどころか斬られた当鬼ですら驚愕する中、すり抜けざまに斬り伏せた魔族の剣豪キシリア・オズワルドが血濡れの刀を鞘に納め、静かに告げた。

 傭兵キシリア。疾風の二つ名に相応しい早斬りにイ・グー一同が歓声を上げる(フィルは同じ剣士系だからか少し不貞腐れているが)

 

「助かりやしたキシリアの姐御!」

 

「今回シュレイお休みなんだ、合金ワイヤーでしっかり縛っておけ!」

 

「ぐへへ、あとはあの鬼女だけだ、ボス無しでも畳み掛ければいけらぁ!」

 

 剛力の片割れを抑え込めばこちらのもの。流石に鬼単独+サポート寄り対魔忍数名では分が悪いと察したレイガが低く唸る。

 対してイ・グーの戦力は怪我人と疲労困憊が数人程度で、主軸であるウィスプ、そして精鋭オーク達はまだまだいる。キシリアという剣豪傭兵もいる今、力関係はひっくり返ったも当然。

 

 そしてオーバーキルが訪れる。

 

『また逃げられましたし、肝心の対魔忍を逃がしちゃいました……惜しかったですねぇ』

 

 歴戦を潜り抜けた羅刹であるレイガですら震え上がる程の強者のオーラが背後から忍び寄ってきた。

 言わずもがな、イ・グーの首領(ボス)であるオスカーである。対魔忍クレハと死闘を繰り広げるも不完全燃焼だったのか、穏やかな言葉にいら立ち混ざっている。

 

 上半身は傷だらけの子供、下半身は先程の大鬼ですら容易く抑え込めるような大蛸の触手が幾つも。

 対魔忍達が震え上がり絶望する中、レイガは強がって睨みつけるも……傷一つもない整った美少年の微笑みに恐れをなした。

 

『まぁ条件は達成したんです。大人しく捕まってくださいね?』

 

 穏やかに接しながら、樹のように太く長い触手の数々がレイガ達に殺到する。

 

 

 

―――

 

 報連相はイングリッド様ですら大事に捉える程に重要です―――報告したくないなぁと思っていても。

 

『そんな(農業的に)素晴らしい対魔忍を何故逃した!!?』

 

 通信担当オークことオータの手に持つスマートフォンから怒号が放たれ、あまりの声量と迫力にビリビリと振動で震える私ことオスカー。

 通信相手は此度の依頼主であるナバラ嬢だ。任務こそ達成したものの、彼女にとって最高の逸材とも言える敵を鹵獲できなかったことに憤慨している。

 

「私もできれば捕えたかったんですが、向こうも彼女の重要性を理解していたようでして、悉く妨害を受けまして……」

 

『むむむ……悔しいが同感じゃな。連中が長々と居座れたのも、その対魔忍の異能あってこそ食糧を維持できておったのじゃろう』

 

 わざとらしい溜め息。そりゃね、私だって捕まえたかったですよカイ……カイ……カイワレ、でしたっけ? 変な名前ですねぇ。

 私もオータもため息を零しますが、コホンというナバラ嬢の咳きも含め、後ろから聞こえる淫らな音でかき消されていく。

 

『まぁ良い。依頼は達成したし、収穫はあったようじゃしな』

 

「例の鬼族の夫婦は拘束中です。ノマドに献上するかナバラ嬢が確保するかはお任せしますよ」

 

 クツクツと笑う私とナバラ嬢、スマホを持つオータもグヘヘと下賤な笑いを浮かべて私の後ろを見やる。

 

 そこに広がっているのは、イ・グーお約束のお楽しみタイム……鹵獲した女への凌辱だった。

 

「やめろ、やめろ下賤な豚ども―――おっほぉぉぉぉ!? いきなり奥までぇぇぇっ!」

 

「おーキッツ……ケツもカチカチだなぁ筋肉娘め」

 

「だがそれが良い―――おらオーク様の子種だ、受け取れぇ!」

 

「いやぁぁ……もうザーメンいやぁ……下衆の子供孕んでしまうぅぅ……」

 

「ならぶっかけてやるよ……ウッ!」

 

「オークラぶっかけの方がザーメンめちゃ出てねぇ?」

 

「けど赤い肌が白く染まるのエロいっぺなぁ」

 

「んぶ、んぼ、んぐ……おげぇぇっ!」

 

「げへへ、いきなしイマラチオはダメか」

 

「もうちっと加減しろよオーモリ、イマラチオってのはこう……っ!」

 

「ぶはっ、がは……んぶっ、んっ! んん゛ーっ!」

 

「やっぱオラぁ対魔忍犯すほうが好きだなぁ。このぴっちりスーツがすんばらしいだ」

 

「とか言いながら容赦なく種付けプレスするオーハラであった……おーチンポが肉壺ズボズボ犯しているのエロいな」

 

「オナるぐらいなら犯せやオーギリ。気持ちは分かるけどよ」

 

 鬼族が6名に対魔忍が5名、内鬼女が3名と女対魔忍が4名。それが鹵獲の成果だった。

 男は合金ワイヤーで縛られて身動きが取れず、目の前でオーク達に犯されていく女達を見て、中には歯を食いしばり、中には涎を垂らして欲情している。

 次々と子宮に欲望を解き放ち、あまつさえ顔や胸を白濁色に染め上げていく。中にはオークの媚薬成分に侵され淫乱となってしまった者ですらいる。

 

 鬼族の頭目であるレイガと大男も、太く頑丈な鎖を巻き付け拘束されていた。

 大男は手当こそされているものの気絶したままで、レイガは歯をギリギリと食いしばり今からでも破って襲い掛かる勢いで暴れ続けている。

 そんなレイガを監視しているのが女奴隷達……エレ・フィル・ウィスプの三人だ。各々の武器を頭目達に向けており、いざとなったら殺害も厭わない。

 

「いいなぁ……帰ったらご主人(オークボ)様に犯してもらおっと」

 

「全くですわ。私もオーイゴナ様にたっぷりイジメてもらって、子種様を頂かなければ」

 

「私は羨ましいとは思えないけど……まぁ二人が楽しければいいんだ」

 

 フィルとウィスプが羨望の眼差しでオークの輪姦を眺めているのを、エレ・アンスタンは若干ひきつった笑顔を浮かべて頷く。

 しかもフィルに至ってはオークボの子を産み、雌犬奴隷でありながら二児の母として過ごしているとも聞いていたので……エレは「これも幸せ……なのかなぁ?」なんて首を傾げている。

 

 そんな彼女ら3人はイ・グーから見て極上の女だ。ウィスプは使い捨てられたものの、その爆乳とドMっぷりはオーイゴナも楽しませている。

 

 それでも、時折こういった生娘を捕え仕事の成果として犯せるのは、イ・グーで働くオーク達ならではの楽しみである。

 新人オーク達に至っては「イ・グーに拾われて良かった」と思える程に輪姦を堪能している。加減するよう制止されることもあるが、まぁ仕方ないと割り切っている。

 

 

 名も知らぬ鬼女と女対魔忍がオークに輪姦されている風景を、輪姦を眺めるのが好きなオスカーはたっぷり満喫するのだった。

 




●本日の成果
・ナバラ=シャンボーリの依頼達成
・鬼女3名+対魔忍4名(男衆はナバラに)
・鹵獲候補に『甲斐原菜央』を追加
・ナバラと取引が可能に

 アネモネも大喜び。

●オスカーって何属性?の結果(11/16実施)
圧倒的「魔性」!当然と言えば当然でしたね(笑)
逆に一番少ないのは「科学」。アンケートありがとうございました。

次はイ・グーの決戦アリーナ組か、対魔忍コウハ組の話を書きたい所。
その次に活動報告の依頼を基にしたエロ話を書きたいですね。


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奮起:シュレイその他

今回は決戦アリーナ組が主役。エロはほぼ無いよ。


 元米連特殊部隊兵、現イ・グー性奴隷のシュレイ・デュアックは焦りを感じていた。

 

「今の私達って、影が薄いと思わない?」

 

 ズイっと顔を寄せるシュレイの、散々輪姦されたにも関わらずシャワー後のシャンプーの香りにドキっとしつつ、同じ元米連特殊部隊に所属していたフィル・リードは首を傾げる。

 

「そんなことないんじゃない?」

 

「オークの赤ちゃん生んで育ててすっかり母親顔になっちゃってこの子はぁ!」

 

 大事そうに抱えているオークの赤子に哺乳瓶(ごはん)を与えながら呑気に言うフィル。ぺたんこかつ幼女体系の癖に年上っぽく見える不思議。

 オークとはいえ赤子が居る手前大声を出せないものの、それでもすっかりお母さんの顔になった小柄な少女フィルを指さしシュレイが叫んだ。

 

「私は寧ろ影が薄いままで良いんだけど……」

 

 鉄製の首輪と腕輪、そして足輪を嵌められながらも、メイド服を着てモップ掃除をしていたメガネの金髪女性・長船鶴子が言う。

 先日入った二名と大差ないぐらいの新参者だが、徐々にイ・グーの調教及び凌辱、そしてメイドとしての自分に適応しつつあった。

 

「私はオスカー様に時折遊んで(イジメて)貰っているので満足です」

 

 夜食の握り飯と温かいお茶を乗せたお盆を持ってきたのは、長船鶴子と同じ元対魔忍の霜月萌花だ。

 片目を髪で隠す彼女は、全体的にふんわりとした愛らしい少女(巨乳)である。中身も戦闘向きではない穏やかな性格で、異能もサポート向きときている。

 彼女はとある任務によりオスカーに捕えられ、彼専用の肉奴隷として調教された。胸には蛸を象った淫紋を刻まれ、凌辱と調教、そして花嫁修業の毎日だ。

 

「カーッ、余裕があって羨ましいわねぇ萌花ちゃんもフィルも!」

 

「そういう貴女もオークに愛されているじゃない」

 

 ほんわか幸せオーラを放つフィルと萌花に悔しがるシュレイだが、彼女は持ち前の巨乳と健康的なスタイルでオーク達に愛されている。

 愛されているといっても輪姦されてばかりだから良いことではないか……と鶴子は肩を竦める。

 

「たっだいま~。萌花ちゃん私にもお茶ちょうだ~い」

 

 そんな彼女達がいる食堂に現れたのは、対魔忍なら誰もが知る有名人・井河アサギ―――の偽物。

 

 アサギよりも胸とお尻が大きく、全体的にむちむちしている彼女の名は井虞アサモ。

 劣化クローンアサギにオスカーの魔の手が入り混じって触手魔族モドキになった謎の存在である。

 現在はカオスアリーナの人気選手として金とイ・グーの知名度を稼ぎ、時折スネークレディに肉体的な意味で遊んでもらっているなど、割と充実した日々を送っている。

 

「そんなオリキャラも同然なアナタも影が薄くなりつつあることをお分かりでしてっ!?」

 

「いきなりメタ発言してきて草」

 

 ビジっとシュレイに指差されたにも関わらず、ずずずっとお茶を啜るアサモは至って呑気だ。

 そうやって集まった決戦アリーナ組(メタ発言)が食堂のテーブルを囲んで茶と茶菓子を置く。

 

「私が恐れているのはね、いつかアタイ達は捨てられちゃうかもしれないってことだよ」

 

 両肘を柱に両手で顎を支えたシュレイが重々しく言い放つ。

 その言葉を察したのは雌奴隷古参のフィル・萌花で、反応だけに留まったのは鶴子とアサモだ。

 

「捨てられる……というと物理的に?」

 

 想像したのか恐れで震える鶴子。アサモは元々から使い捨てのクローン兵にして娼婦だった為に達観しており「まぁいつか来るわよね」と言い放つ。

 それを手で振ってフィルが否定すると、じゃあ何なのかと鶴子は改めて首を傾げる。

 

「女として飽きられてイ・グーに(・・・・・)捨てられるって点だよ。東京キングダム(ここ)で娼婦や奴隷に堕ちた女の末路は散々見てきたでしょ?」

 

 シュレイが言うと、この卓を囲む全員……それこそアサモですら重々しいため息を吐く。

 

 何せ魑魅魍魎が集い、違法犯罪なんでもござれが当たり前なのが東京キングダムだ。

 特に多いのは性犯罪で、(カタギ)から誘拐した女は当然、魑魅魍魎を討伐する対魔忍や米連兵士ですら餌食にしてしまうこともある。

 

 娼婦や肉奴隷として酷使されるのは当たり前。

 娼館の看板を掲げ、派手な化粧と裸当然の衣装で媚びながらの客寄せ。

 飼い主の趣味で露出調教され、犬のように四つん這いで歩かされる奴隷。

 通り道の片隅で、グロマンを見せつけながら蟹股で立ち続ける紙袋を被った捨て奴隷。

 野良オークの為の肉便器、薬漬けにされたオナニーに狂った女、獣姦ショーの犠牲者等々。

 

 この前鹵獲されたレイガとその夫の大鬼に至っては、ナバラ・シャンボーリ管轄の下、農奴として夫婦仲良く畑仕事に駆り出されている。

 

 如何にイ・グーが((シノギ)の人間から見て)マトモであるかが解る。

 何せ雌奴隷だとしても、衣服の着用は許され、日常生活に支障が出ない程度に犯され、衣食住の保証は確約され、時には遊びに出かける許可ですらくれる。

 

「加えてここの飲食物はマトモで美味しいのよね……」

 

 悔しそうにお茶を啜る鶴子。(カタギ)から見れば安物だと解る品だが、奴隷でなくても、金と権力の無い者は碌な物を食べられないのだ。

 

 改めて東京キングダムの実情を考えれば、なるほど確かにイ・グーに捨てられたくないと思える。

 鶴子自身、環境に適応し凌辱にも慣れてきた事は遺憾ではあるが、快楽が勝ってきているしメイドとしての仕事が充実しつつある。

 

「そこへウィスプさんやエレさんっていう新入りが来たでしょ? あの二人は色々と高性能なんだよね~」

 

 バリバリと訳あり煎餅をかみ砕きながらシュレイが困ったように言う。

 

 元死霊騎士(レイス)のウィスプは、罠に嵌められドラッグ漬けの状態で捨てられた所をオークボに拾われ、現在は専属奴隷として飼われている魔族。

 彼女の異能は人海戦術を主としているイ・グーの柱となりつつあり、戦力としては最適解と言える存在だ。

 

 何かしらの実験体にされたというエレ・アンスタン。ドラッグパライソを壊滅させた際に「こっちの方が生き残れる」と自らイ・グーの肉奴隷に志願した変わり者だ。

 薬物を投入され改造された筋力により高い戦闘能力を持ち、持ち前の生存本能は生存性を重視するイ・グーとの相性もいい。

 

 両者ともに肉奴隷としても活躍中で、輪姦肉奴隷シュレイの出番が徐々に奪われつつあった。

 

「このままじゃオークの皆さんにエッチしてもらえないよぉ……」

 

「そっちが本音じゃない?」

 

 スティック羊羹を咀嚼しながらアサモが突っ込み、嘆くシュレイを除いて全員がそう思った。

 

「そう考えると……私もいつか、オスカー様に飽きられるのかな……」

 

 想像するだけでも怖いらしく、萌花は俯いてポロポロと涙を流した。

 

 オスカー専用の構ってちゃんマゾヒストとして立派に育った萌花にとって、オスカーやイ・グーに役立てる事がささやかな幸せだ。

 オーク達の胃袋を掴む料理長としても活躍しており、オスカーが愛する蜘蛛姫アネモネやブリュンヒルドとも仲が良い。ある意味でこの中の誰よりも身分の高い雌奴隷と言えよう。

 

「となると……うわ~んオークボ様に捨てられたくない~!」

 

 二児の子供が~! と頭を抱えて泣き出すのはフィルだ。

 雌犬奴隷として飼われ、オークボの事実上の人妻となって子育てに奮闘中の彼女だ。

 これからも前線で戦い稼ぐつもりだったのに、捨てられる可能性が過ぎって嫌になったらしい。

 

「……私達って魔族……それもオークに飼われている肉奴隷よね?」

 

「肉奴隷にだって幸せはあるわよ」

 

 それもマトモな、とアサモがお茶を啜っていうと、鶴子は三人の女性たちの嘆きを目の当たりにして深くため息を零すのだった。

 

 そんな時、出稼ぎに出ていたオーク達が帰ってきた。

 

「おーう帰ったぜ~」

 

「ただの見回りだってのに緊張したなぁ」

 

「あのオーガめちゃ怖ぇもん。もうオーガだけでいいんじゃね?」

 

「依頼主も言ってたろアホだから添え物がいるって」

 

「あれはアホっていうより考えなし……」

 

「それ以上は言うなエレ」

 

「ふわぁぁ……暇でしたわねぇ……さぁさぁオーイゴナ様、今からお茶を用意しますわ」

 

「おう頼むぜウィスプよぉ。後でたっぷりストレス発散に付き合ってもらうぜ」

 

「これだから専属持ちはわよ」

 

「お、アサモじゃん。チーッス」

 

 古参から新参まで揃った精強オーク達がゾロゾロと集まり、その中に交じってウィスプとエレの姿もある。

 先に反応したのは萌花だ。席を立ち、オーク達にお辞儀してから笑顔で出迎える。

 

「あ、お帰りなさいませ皆様。今からお茶を淹れましょうか?」

 

「いや先に性欲発散だなぁ……てなわけでよ」

 

 古参のオークはニヤリと笑い、シュレイの肩を掴んで抱き寄せた。

 

「うわっ」

 

「げへへ、俺たちの相手をしてくれやシュレイさんよぉ」

 

「フィルは後でオークボの旦那と散歩だ、準備しとけや」

 

 下劣な笑い声をあげならシュレイの尻肉をズボンの上から鷲掴みにする。

 フィルはフィルでオークボからの使命と聞いてパッと表情を明るくさせる。

 

「えっと……アタイでいいの?」

 

「あぁん? どういうこった?」

 

「いや、エレさんやウィスプさんで遊ぶのかなーって……」

 

 体力ならエレが上だし乳房の大きさならウィスプが上だ。

 それに散々犯されてきた自分はお古みたいなものだとシュレイは自虐している。

 

 だが彼女を抱き寄せたオークはハンっと笑い飛ばして肩を竦める。

 

「ばーか、お前だからこそ良いんだよ。なぁオメーら?」

 

「んだんだ、輪姦ゆーたらシュレイだべ」

 

「マンコもケツマンコも、長く使ってんのに具合いいしな!」

 

「オレに至っては、実はお前のファンになっちまってよぉ。仕事終わりはシュレイで抜くって決めてんだ」

 

「マジか新入り。気持ちはわかるけどよ」

 

「良いからハメらせろよ、馬乗りパイズリしてやる」

 

 オーク達はシュレイを囲み、胸を鷲掴みにしたり太ももを撫でまわしたりと卑猥な手つきで触りまくり、下賤な笑みを浮かべて見下している。

 その中心にいるシュレイはと言えば、まだ相手してもらえるんだと感動しつつ、オーク達の欲情した視線に快感を得て震えていた。

 

「ま、まっかせてよ! 肉奴隷シュレイが精一杯肉穴奉仕いたしますっ!」

 

「なんでぇ、いつも以上に乗り気だな?」

 

「まぁヤる気があることは良いことだ!」

 

 がははは、と笑うオーク達と、それに釣られて軽快に笑うシュレイ。

 

 他にも、オークボとの散歩にワクワクするフィル、オーク達と駄弁るアサモ、お茶を欲するオーク達に茶を振舞う萌花と賑やかになりつつある。

 さっきまでのはとんだ茶番ね……と呟きながら、食堂の隅で眺めていた鶴子は肩を落とした。まぁ悪い気はしないのか、どことなく笑みを浮かべている。

 

「皆さんちゅもくで~す!」

 

「ナバラから餅米を貰ったぞ!」

 

 賑やかになりつつある食堂に、遂にラスボスことオスカー&蜘蛛姫アネモネが登場。

 オスカーの足から伸びる触手で抱きかかえているのは、餅米10kg(規格外)の袋だった。

 

「というわけで、来年の年明けに餅つき大会をします!」

 

「貴様らにもつきたての餅を食わせてやる! 我も今から楽しみにしておくぞ!」

 

 テンションの高いオスカーとアネモネに合わせ、美味い物が食えるとオーク達も「いえーい!」と大喜び。

 フィルとシュレイ及びエレとウィスプに餅とはなんぞやかを教えつつ、萌花と鶴子も元旦に食う餅を楽しみにしつつあった。

 

「この組織の糧は性欲と食欲ね……」

 

 出世欲も合わせたら相当育っていただろうなぁ、と井虞アサモは茶を啜りながら思うのだった。

 

 来年もイ・グーをよろしくお願いします!




今の時代は対魔忍RPGXなので、アネモネを除くアリーナ組をどうにかしたい。
いずれ組織の拡張や提携も視野に入れているで押し込むかも(ぉぃ

今年もたまにしか更新していませんが、東イき魔族さんを読んでくれてありがとうございました。
来年もどうかよろしくお願いします。良いお年を!


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【餅と晴着】蜘蛛姫アネモネ

蜘蛛姫アネモネがRPGXに居ないなら妄想で書けばいいじゃない!

そんなわけであけましておめでとうございます。


 

 我ことアネモネは、イ・グーに新年の挨拶をしに来ておる。

 

 如何に東京キングダムが魔境であろうも、新年最初の日ぐらいは人魔人造関係なく祝いたいもの。阿呆のオークですら大人しく過ごす者が多い。

 朝から喧噪一つもない穏やかな晴れ間を迎え、我はメイド淫魔に命じて衣替えをし、今ではなく大蜘蛛で牽く馬車に乗り込んだ。

 

 そうしてたどり着いたのが、米連の連中がダミー会社として建てたこぢんまりとしたビル。

 オスカーがオークを率いて最初に略奪した施設で、今ではイ・グーの拠点として活用しておる。

 

「おー、やっておるやっておる」

 

 普段は訓練場として使われるグランドにて大勢のオークが輪を作っており、その中央には。

 

「ほいさ」「あらよっと」

 

 ドスン、ドスン、と何かを打ち付ける音。それに合わせて呼応するオーク達。

 ナバラが受け取った餅米(規格外品)を蒸かす窯の前にイ・グーの雌奴隷である萌花と鶴子が。

 その蒸かした餅米を、オーク達が二人一組となって3つの臼と杵でつく。新入りのエレも混ざって杵でついていた。

 突き立てホカホカの餅を整えて切り分け、それを皆で食す。紛う事なき餅つき大会であった。

 

 その人だかりに近づくと、いの一に気づいたのが我が愛しのオスカー。

 彼のイメージカラーである紫の紋付袴を着こなしており、手には黄粉を塗した餅を乗せた皿が。

 餅を「うにょ~ん」と伸ばして食べていたが、我の存在に気づくと噛み切る。お主らしいな。

 

「おや、あけましておめでとうございますアネモネ嬢。素敵な装いですね」

 

「あけおめことよろなのじゃ。この装いは今日の為に用意したのじゃ」

 

 折角イ・グーで正月餅つき大会をするからの。オスカーに見せる為に晴れ着を作らせたのじゃ。

 

 我の晴れ着は振袖に属するもので、袖こと「袂」が長いやつじゃ。

 しかし胸から上が大胆に開かれ、スカートこと「女袴」はミニスカ風となっておる。

 足には太ももまで伸びる白のタイツ。履物は赤の高下駄。背がちっとばかり高くなったぞ。

 イメージカラーは白を基調に、控えめだが美しい花の柄が幾つも浮かんでいる。

 

 総じて露出度が高い大胆な晴れ着じゃ。オスカーは勿論、オーク達もメロメロと言ったところじゃろう。

 

「着物姿のアネモネさん、綺麗ですねぇ」

 

 竈の火を調整していた萌花が羨ましそうに我を見ておる。羨ましかろう、褒めよ褒めよ。

 イ・グーの雌奴隷共は総じて割烹着。まぁ餅米を焚く係故に納得ではあるが。

 

「こーらオッパイ揉むな危ないよー?」

 

 シュレイは蒸かしたての餅米を運んでおるが、意地悪なオークに背後から胸を揉まれて困る。

 餅つきの邪魔は許さぬぞ……そう念じてオークを睨むと卑猥な手つきを止める。痴れ者めが。

 

「オーイゴナさま、あーんですわ❤」

 

「あっぢ、あっぢ、冷ませってアホ死霊騎士(レイス)!」

 

 向こうでは、新妻ムーブを見せるウィスプが焼餅を食べさせようとしてオーイゴナを火傷させ。

 

「オークボ様、砂糖醤油も美味しいですよ」

 

「おーよちよち……じゃあ交代だ、頂くぜぇ」

 

 隣では雌犬奴隷のはずのフィルが新妻ムーブをかまし、オーイゴナから二児の赤子を受け取る。

 むぅ……まだ恥ずかしくて無理じゃが、我も人前でオスカーにあんなことしてみたいのぉ……。

 

「アネモネ嬢、まずはお一つどうぞ」

 

「うむ、くるしゅうない」

 

 恭しい仕草で我に餅を乗せた皿を手渡すオスカー。黄粉は我も好物じゃ、解っておるのぉ。

 メイド淫魔達も炊き出しに向かうのを見送った後、箸で餅を抓む……結構伸びるの。

 

―うにょーん

 

―うにーん

 

(……いや伸びすぎじゃ)

 

 熱い餅を咥えたは良いが、幾ら手を伸ばして皿を遠ざけても千切れる気配がない……。

 首を横に振ったり歯を突き立てたりするが、柔らかい癖に弾力があって噛み切れず、餅の糸がビヨンビヨン揺れる程度。

 餅に苦戦していると、オスカーを含めた皆の視線が微笑ましいものになっていることに気づく。

 

 餅如きに苦戦する我を暖かい目で見るな! おのれ餅めぇ……!

 

「ふるおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 ええい自棄じゃ、餅を咥えたまま思いっきり回る!

 

 

「あ、アネモネじょ、うわっ!?」

 

「アネモネの姐御から糸が吹き出たー!?」

 

「しまった、アネモネ様の悪い癖が……ぐわーっ!?」

 

「淫魔執事さんどころか餅まで糸に持ってかれちゃったーっ!」

 

「ひー捕まった、助けて欲しいですだぁぁぁぁ!」

 

「たいひ、たいひーっ! アネモネさんの糸乱舞から逃げてーっ!」

 

 

 千切れよ餅め、このやろぉぉぉぉ!!!

 

―ぶちっ!

 

「はぁ……はぁ……参ったか餅め……」

 

 回転しすぎてフラつく中、漸く千切れて食べやすい大きさになった餅をモゴモゴと咀嚼する我。

 しかし静かだなと思って周囲を見渡すと……地獄絵図が広がっておった。

 

 数名のオークやメイド淫魔が白い糸(我の肩から伸びる蜘蛛の糸だった)に絡まれ、周囲を薙ぎ払った跡。

 竈はメチャクチャ。グランドに落ちた餅の数々。遠くには蒸篭を抱えた雌奴隷達と、無事だった餅を運ぶ残りのオーク達。

 

 そして我の目前には、黄粉餅がベットリと顔についたまま仁王立ちするオスカー。

 

「……我、やっちゃった?」

 

「やっちゃったなぁ?(怒」

 

 久しぶりに見せるオスカーの怒気と恐怖のオーラを目の当たりにして、我は顔面蒼白になるのを感じた。

 

 

 

―――

 

「ほーれペッタン!」

 

―ばちんっ!

 

「ひぎゅぅぅっ❤❤」

 

「そーらペッタン!」

 

―ばちゅんっ!

 

「おっほぉぉぉっ❤❤」

 

「おら、合いの手がねぇぞシコれよ!」

 

「後がつっかえてんだ、早くしろや!」

 

「は、はひぃ……しーこしこ❤ しーこしこぉっ❤」

 

 暴走し餅を台無しにした我を罰するべくオーク達が群がり、我の肉穴を犯しまくる。

 

「はーい年明けのアネモネつきはこれからですよー」

 

 笑顔を浮かべているが絶対に怒っているオスカーが腕を組んで我を見下し、オークより巨大なチンポを我に突き出している。

 それに舌を這わせ奉仕するも、両手でオークのチンポをそれぞれ扱きながら、同じくオークチンポがケツマンコと肉壺を交互に突き上げておるから集中できない。

 亀頭を咥え口内で舌を絡めながら、大男に突き上げられ揺れる視線で周りを見る……大勢のオークが怒り顔で我を睨みチンポをシコっておる。

 

 逃げようにもオスカーの触手が我の四肢に巻き付いて身動きが取れんし、何よりオスカーの怒りが怖くて逃げだしにくい。

 幸いにも着物には手を出さないでくれている。折角の着物を汚すわけにはいかぬと、白く濁った欲望は我の中へ納めなければならん。

 

 餅つきのように「ぺったん」と言いながら我の小さな尻と肉壺に腰を叩きつける。

 その合いの手として「しーこしこ」と言いながらチンポを手コキしなければならない。

 

 もし我の動きが鈍ろうものなら。

 

―じゅわぁぁっ!

 

「あっづい、あづいのじゃぁぁっ!」

 

「焼き餅になりたくなけりゃ腰動かせ!」

 

「はひ、はひぃぃっ! しーこしこ、しーこしこ、しーこしこぉ!」

 

 オーイゴナがウィスプにも愛用している焼き鏝で肌を焼かれ激痛が走る。

 焼き鏝といっても判子程度の小さなものじゃが文字通り肌が焼けて熱いし、「豚」の字が情けなくなる。

 その痛みと屈辱を原動力に、我は小さな体を必死で揺らしてオークのチンポを満足させる。

 

「ぐおっ……出るっ!」

 

 腸内で硬く大きな肉竿がより膨れ、胃腸にザーメンを注がれる。

 十分注いでから肉竿を抜くが、新たな肉竿が柔らかくなった菊門を潜り最奥まで差し込まれる。

 

「ほれ着物汚したくなけりゃ咥えな、出すからよぉ!」

 

 右手のチンポがビクビク震えたので慌てて亀頭を咥えると、頬を膨らませる程のザーメンが口内に吐き出される。

 晴着の袂が先走り汁や汗で濡れているが、ザーメンだけは掛けまいと飲みこみ……下品なゲップをする。屈辱だが、苦しさでそれどころじゃない……っ!

 

「こっちもだ、子宮に注いでやるっ!」

 

「おぎょおぉぉぉぉ❤」

 

 ずどんって子宮が貫かれる! 子宮が膨らむ程にザーメンを注がれ、オスカーの触手で持ち上げられれば肉竿が抜けてドロリと零れ落ちる。

 ミニスカにして良かったと思いながらも、すぐに寝転んでいたオークが這い出て、新たなオークが寝転がって天を向けるペニスを我のマンコに突き刺す。

 

「あはは、新年早々良い顔ですねアネモネ嬢……そそるじゃないですか」

 

 我慢汁を漏らす程に勃起しておるのに手を出さず、楽し気に笑いながら見下すオスカー。

 徐々に怒りの視線に性欲が混ざりつつある……許しを得るのはまだまだ先のようじゃ……。

 

「おら動け!」

 

―じゅぅぅっ!

 

「あぎゃぁぁぁっ!」

 

 判子サイズの焼き鏝が再び押し付けられ、「しーこしこ❤」と嗚咽混じりの情けない声を上げながら全身を揺らしチンポ様に奉仕する。

 

 早く、早く終わって欲しいのじゃぁ……!

 

 

―――

 

「あ~……出た出たぁ」

 

 じゅぽん、と音を立てて緩み切ったケツマンコから肉竿が抜かれる。

 

 精強オーク達の身体能力は高く、精力や腰使い、そしてペニスも屈強じゃった。

 一回の中出しセックスだけで軽度な絶頂を2~3度も味わい、一発の量で我の胃袋の半分を満たす。

 何回に一度はザーメンゲロを吐き、絶頂で潮を吹き、ケツマンコからザーメン噴水することもある。

 

 最初は晴着を汚すものかと抵抗したが、オークの媚薬で淫乱になった我はそれどころじゃなくなった。

 褐色の肌も、純白の髪も、綺麗な着物もザーメンに汚れ、涙と鼻水と精液で顔はぐちゃぐちゃ。

 息も絶え絶えで、オスカーの触手で支えてもらっている程に衰弱しておる。

 

 我で一回抜いたオーク達は、別の雌奴隷達で遊んでおる。

 

「あんっ❤ はぁんっ❤ もっと、もっとチンポおくれよぉっ❤」

 

「裸割烹着のシュレイもエロいな!」

 

「ほれほれもっと扱けよぉ!」

 

 裸割烹着のシュレイがオークに囲まれて輪姦されており。

 

「ぶひ、ぶひぃぃっ❤」

 

「わぅん、わんわんっ❤ あひぃぃっ❤」

 

「雌豚と雌犬が四つん這いで並んで犯されるのエロいな」

 

「やっぱ羨ましいっぺなぁオークボの旦那にオーイゴナの野郎」

 

 オークボとオーイゴナにバックから犯され、オークチンポにフェラ奉仕しているフィルとウィスプ。

 他にも長船鶴子とエレ・アンスタンがオークに囲まれ四つん這いで犯されている。

 

 餅つき大会のはずが、我のせいで乱交パーティになってもうたな……。

 

「さてと」

 

 びくんっと体が跳ねる……お仕置き凌辱のラスボスがそこにおるからだ。

 ずるりと白濁液まみれの体を引き寄せられ、オスカーに抱きしめられる。

 

「最後は私ですね。新年初のアネモネセックスですよ」

 

「オスカー様は今日、誰ともセックスしていないんですよ」

 

 オスカーの横からひょっこりと出てきた萌花が我の耳元に囁く。

 まだ紋付き袴のままだというのに、精液まみれの我をギュっと抱きしめてくれる。

 寒空の下での輪姦は肌寒かった故か、オスカーの暖かな体温が伝わり気分が軽くなる。

 

 我とセックスするまで我慢してたであろう剛直の先端が触れると、散々犯されてガバガバになったはずの膣口がヒクつき始める。

 我がオスカーとセックスしたいと心の底で願っている証拠だ。オスカーは欲情した目で我を見つめ続け、言葉を待っている。

 

「……犯してぇ……我で今年初めての凌辱をしてくれ……オスカァァ❤❤」

 

「よく言えまし―――たっと!」

 

―ずぷん!

 

「おっほおおぉぉぉぉぉ❤❤❤ きた、きたぁぁぁっ❤ オークよりもデカいチンポが我の中を穿っておるぅぅぅ❤❤」

 

 子宮口どころか子宮内にまで抉る剛直で一気に絶頂まで持っていかれた。

 イきまくっているのにオスカーは遠慮なしに腰を掴んで持ち上げたり下ろしたりを繰り返し、剛直を膣内に蹂躙させる。

 

 考えられなくなるっ❤

 

 オスカーに犯されたいとしか思えなくなるっ❤

 

 お仕置きじゃなくてご褒美じゃぁぁ❤

 

「あ゛ーっ❤ あ゛ーっ❤ イきまくっとるぅぅっ❤ オスカーのデカチンずぼずぼぉっ❤ イくのとまりゃにゃいのぉぉぉ❤❤」

 

 ただただ淫らに叫び、淫らに狂い、チンポずぼずぼされるオナホになる。

 それをしているのが愛しのオスカーだと思うと余計に気持ちよくて、他の事がどうでもよくなる。

 

 

 

―――

 

「へぇ、私のいない間にそんなことが」

 

 ずずず、と雑煮の汁を啜るのは、井河アサギ擬きこと触手魔族の井虞アサモだ。

 彼女は年越しカウントダウントーナメントに出場し、強くてエロい選手相手に勝ち抜き準決勝入り。

 最後はスネークレディのフタチンに遊んで貰いながら新年を迎え、イ・グーに帰宅したのは夕方頃だった。

 

 餅つき大会から一転して「アネモネつき大会」という凌辱イベントに発展して暫く。

 夕飯時は、かろうじて無事だった餅と残った餅米で作った雑煮を全員で食していた。

 

「いや面目なかった……食い物の恨みは恐ろしかったぞよ」

 

「まぁ私はアネモネ嬢の凌辱が見られて満ぞブッヘ」

 

 夫婦よろしく仲良く並んで雑煮を食らっていたアネモネとオスカーだが、オスカーの不用意な発言にアネモネの肘打ちが脇腹に命中する。

 アサモが周囲を見渡せば、乱交パーティーをしたとは思えぬ和やかさで各々が食卓を囲み、雑煮を食していた。

 

「じゃあアネモネ嬢、改めて……今年もよろしくお願いします」

 

「うむ、ことよろなのじゃ」

 

 日本酒を注いだ杯を掲げ、アネモネとオスカーは一飲みに飲み干す。

 

 

 今年もイ・グーをよろしくお願いします!




・属性:魔性
・リーダースキル:蜘蛛姫の晴着姿
・スキル1:モチ食えモチ!
・スキル2:モチのびーる
・奥義:餅糸パニック!

というわけで今年もどうかよろしくお願いします。


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闘技:エレ・アンスタン

●登場する原作キャラ
・ヴァイオラ(精神HR)

一か月以上経っちゃいました。
けど私が書くエロ二次小説の中で一番人気なんですよねぇ。
ポケモン二次エロ小説の方が力入ってますが(苦笑)

活動報告の依頼を採用いたしました。


―――

 

・依頼主:合成魔獣競闘場

・依頼内容:合成魔獣との戦闘

・仮想敵:闘技場での前座。もしくは最後の血肉躍る戦闘劇場

 

『やあ。初めましてオスカー殿。自分は最近落ち目の合成魔獣決闘場の主だ』

 

『我々は魔獣を作っては戦闘実験と称した闘技競闘をしている。もちろん実益も兼ねているよ。どこもかしこも性行為が普通に行われているけど、ウチに来るのは純粋に闘争が見たい人達が来てくれて、彼らの評価が良かった合成魔獣は警備用として量産される。まぁ実力者からしたら有象無象なんだけどね……』

 

『そんな彼等なんだが……最近はマンネリ化してきたのか不満が寄せられてね。顧客離れだけは避けたいから色々試しているんだが、どれもこれもパッとしない。そこで同じイングリッド派であり、そこそこに評価の高いイ・グーに依頼を持ちかけることにしたんだ』

 

『ああ、そうだ。一つだけ注文がある。申し訳ないのだけれどオークは使わないで欲しい。手練れの女奴隷を連れていると聞いてね……彼女等にやってほしい。やはり目麗しい女性が魔獣相手に戦う姿は映えるからね』

 

『もちろん依頼料は払うし、性行為の可能性もあるが安全には配慮する! トラブルが起きた際の責任も持とう。これでも商売人だからね。信用は第一さ。良い返事を期待している。

 

―――

 

 鋼鉄に包まれた魔界の雄牛カトブレパスが鼻息を荒げ突進する。

 様々な魔族の筋肉を混ぜ合わせたこの合成牛の脚力は凄まじく、一息で弾丸の如く跳んだ。

 

 それを紙一重で避け、高速故に生じた風圧を逆手にとって横転し衝撃を殺す。

 そのまま立ち上がるのは、イ・グーで最近加入した肉奴隷であるエレ・アンスタン。

 手にはマチェット、背中にはショットガンと重装備だが、それを感じさせない警戒なフットワークで壁に激突したカトブレパスの様子を窺う。

 

 無論カトブレパスは無傷。むしろ壁の罅割れの広がり具合がその突進の威力を物語っていた。

 そんな突進を生み出した雄牛に、そして突進を紙一重で避けたエレに拍手を送るは、合成獣で繰り出される闘技を観に来た観客達だ。

 魔界の住民が多いにも関わず殺戮だ性欲だと騒がないのは、武闘に誇りを持つ戦闘部族が多いからだ。血沸き肉踊ろる接戦こそが彼らの甘美なのである。

 

 カトブレパスは鋼鉄の皮膚を押し返す程に膨張していた筋肉を鎮め、牛なのにサイドステップを踏みながらエレの様子を窺っている。

 機敏な動きを見せるカトブレパスを、エレは持ち前の生存本能で見抜く。あの動きは獲物を威嚇すると同時に、いつでも襲い掛かれるという闘争のステップ。

 

 先制はエレ。背負っていたショットガンを片手で引き抜いて発砲。

 重量級のショットガンから放たれる散弾はカトブレパスを傷つけ、衝撃のあまり後方へ跳ばされる。

 しかしいずれも軽傷で「よくもやったな」と言わんばかりに鼻息を荒げ、コンマ1秒で最速の突進を開始。 

 

 予期していたエレは先ほどと違い余裕で躱すも、なんとカトブレパスは足裏から杭を伸ばして地面に突き刺して急停止。

 

「な―――っ」

 

 そんなのアリかと驚愕するエレを他所に、カトブレパスは食い込んだ四肢の杭を抜くようにして跳躍しショルダータックルを繰り出す。 

 嫌な音を立ててエレが吹き飛び、何度か飛び跳ねるように地面を横転していく。これは決まったか、と観客が沸き立つ。

 

 追い打ちをかけるように体制を整えて再び突進するが、エレは血を吐きながらも即座に起き上がって横へ跳んだ。

 再び壁に激突するカトブレパス。壁にめり込んだのをチャンスととらえ、マチェットを両手で握って振り上げ……落とす。

 

 ガギャンッ! と大きな音が響く。

 

 人間とは思えぬ膂力でもって振り落とされた合金製マチェットの刃はカトブレパスの鋼鉄の皮膚を貫通し、痛々しい肉の断面と血飛沫を上げる。

 壁から上半身を抜いたカトブレパスの絶叫が木霊し、刺さったままのマチェットを手放しショットガンを放ちながら後退。脇腹を手で押さえる程に重症らしい。

 

 断面に弾丸が吸い込まれ更なる絶叫が上がり暴れたまま再生を開始……マチェットの刃が埋め込まれたまま。

 鋼鉄の皮膚と強力な筋肉を持つが故に馴れない痛みで混乱し暴れまわるカトブレパスと、息を荒げあばらが折れた程度で済んだ脇腹を手で押さえ続けるエレ。

 

「いい勝負だ。肉奴隷とは思えぬ戦いっぷりだし……感謝しておりますオスカー殿」

 

「丁度いい相手で良かったですよ」

 

 観客室の中でも、分厚いガラスに覆われ安全性を確保した主催者用の個室。そこにこの闘技場のオーナーとオスカーが居る。

 ガスマスクに包まれた長身の白衣男という奇抜な見た目だが、その3分の1にも満たない背丈を持つオスカーは気にせず相槌を打つ。

 

―ほー、牛型の魔獣に急停止させるとか考えたものだ。

 

―だが●●●ならより優れた合成獣を提供できるな。

 

―コスト次第だが、あの程度の合成獣なら安かろう。

 

―それよりもあの肉奴隷……弱小組織に置いておくには勿体ないな……。

 

 しかし観客席はまばらだし、上客の反応もマチマチだった

 

「あまり良い反応ではありませんねぇ」

 

「……まぁウチはコストに見合った性能を引き出しているから」

 

 思わずといったオスカーの言葉に苦笑いするオーナー。

 

 より性能が高く凌辱にも使える怪物を提供できる機関があるなら其方を優先するのは当然。

 低コストといえば聞こえは良いが、上には上がいるノマド傘下では厳しいと言わざるを得ない。

 イ・グーもそうだが、下の者は這い上がるより維持するのが大変なのだ。

 

 このガスマスクのオーナーの事を気の毒に思うが、それよりもオスカーが思うのは。

 

(うちの奴隷()を寝取らないで欲しいんですがねぇ)

 

 上客達の中にチラホラとまざるエレ・アンスタンを欲する声。

 特別な能力はないが身体能力が高めでしかも美人となれば欲するのも無理はないが飼い主としては気が気ではない。

 

 そう思って見ていると、上客達の様子がおかしい事に気づく。

 

(……んー? なんですかね、夢見心地と言いますか)

 

 豪華な衣服に身を包んだ男達が微睡んでいて目が虚ろ。明らかに様子が可笑しい。

 彼らだけでなく見物で訪れた客たちの何割かも似たような症状に陥っている。

 

 というか、牛もエレもなんか涎を垂らして脱力している。

 

「―――ってウチのこもですかい!?」

 

 嫌な予感しかしないオスカーとガスマスクのオーナーであった。

 

 

 

―――

 

(身体が熱い……合成獣(ヤツ)の毒などではなさそうだが……)

 

 身体が火照るだけでなく頭も朦朧としている。私の中の生存本能が警鐘を鳴らし続けているのがせめてもの救いだった。

 しかしそれは相手……魔界出身なのを更に合成して底上げしたという魔牛も同じこと。涎をだらしなく垂らしながら鼻息を荒げている。

 

 後ろ足の蹄で大地を蹴って威嚇する中―――雄々しく隆起している生殖器を見てしまう。

 

 人間相手を想定していない巨大さを持つペニスにも関わらず、私は発情してしまった。

 私の中の生存本能が「孕め」「奉仕しろ」と囁いているように……いや、都合の良い解釈をしているに過ぎないと微かな理性で否定する。

 だが微かに甘い香りを再び嗅いだことで、私の中の理性は融け切った。

 

「はぁ、はぁ……っ❤ ま、まて、待ってくれっ❤」

 

 通じないと解っていながら、今にも飛び掛かろうとしてくるカトブレパスに声をかける。

 私はその場でショートパンツを下着ごと脱ぎ去り、本気汁でグショグショになっていたそれを投げ捨てる。周りが歓声が上がるが、私は気にせずその場で四つん這いになる。

 

 そのまま尻を高く上げ……既に雄が欲しくてパクパク開いている陰唇を見せる。

 

「入れてっ❤ その逞しい牛チンポで私を犯してっ❤ オマンコ貫いて敗北妊娠させてぇっ❤」

 

 シュレイ殿やウィスプに習い、プリプリと尻を振っておねだり。

 蕩けきった脳が「早くオスに犯されたい」という欲望に支配されていき、体が牡の肉棒を求めて止まない。

 

 鋼鉄の雄牛は了承したように嘶いて私の体に覆い被さり、一気に―――っ!

 

―ずぱぁんっ!

 

「オ―――ビョオオォォォォォッ❤❤」

 

 子宮口ですらこじ開け子宮まで貫き、ボコンっ❤って貫かれるっ❤❤

 

 オークよりもデカく長い肉棒に力強く貫かれ、四つん這いの体が押し上げられるが、私の両肩を雄牛の前脚がつっかえ棒となって押し留められる。

 

 痛いけど気持ちいいっ❤

 

 孕ませたいって牛チンポねじ込まれて、孕みたいって子宮が疼くっ❤

 

 ダメっ❤ ダメぇぇっ❤ 牛チンポしゅきになるっ❤ 脳みそ蕩けちゃうっ❤

 

 野郎共の欲情した視線に晒されてっ❤ 公開処刑みたいに牛の化け物と交尾してっ❤

 

 全部が全部気持ちいいっ❤ 良い匂い嗅いでバカになるっ❤ 私セックスバカになってるっ❤

 

「見てぇっ❤ 見てぇぇっ❤ 生き汚い女が牡牛チンポ欲しくて四つん這いで犯されるの見てぇっ❤ ご主人(オスカー)様ごめんなしゃいっ、エレはエロバカになってましゅぅぅぅ❤ オークよりデカい牛チンポで孕みたいって欲情してりゅのぉぉぉっ❤」

 

 必死に両手両足で牛みたいに立って、牛の前脚をつっかえ棒にしてズコズコ犯されてっ❤

 牛の交尾きもぢいいよぉぉぉ❤❤ 子宮ごとオナホにされて死にそうなのに、涎とマン汁ドバドバ出てるぐらい良いっ❤

 

 あ……さっきよりも太く、硬くなってる❤ びゅっびゅって我慢汁が出てるっ❤

 ビクンビクンってオマンコの中で脈打ってて、射精したいって暴れまくってる❤ あぁぁん孕まれるって解ってオマンコぎゅうぎゅうしちゃうぅっ❤

 

「雄牛様、ザーメン、チンポミルク、エレに注いでっ❤ 本気の孕み汁、エレの子宮にどびゅどびゅって注いでぇっ❤ アタシをミルクサーバーにするつもりで犯してぇぇ❤❤」

 

 甘い匂いを上書きするぐらいに雄の匂いが濃くなってる❤

 あー、あー、バカになりゅ、アタシバカになって体揺らしてチンポ様刺激してるっ❤

 

 孕みたいっ❤ 孕ませてっ❤ 立派な子供孕むからっ、チンポミルクちょうだぁぁぁい❤❤

 

―――どびゅうううっ! どぷっどぷっ、どびゅるるるっ!!

 

「ひぎいっぃぃぃイグイグイグイグ、雄牛様のチンポミルクありがとうございましゅぅぅぅあがぁぁぁぁ❤❤❤」

 

 イぐぅっ!

 

 イぐぅっ!

 

 死ぬぅっ!

 

 アタシイギ死ぬぅぅっ❤❤

 

 あーっ、あ゛ーっ❤

 

 あ……あ゛あ゛ぁぁぁぁっ!!?

 

「おごおぉぉぉ❤❤ あり、ありがとうございましゅっ、まだっ、犯してくれりゅんでしゅねっ❤」

 

 お腹ダブダブなのにまたチンポ様動かしてくれりゅっ❤

 チンポ様が栓してるから、子宮がザーメンでだっぷだぷ❤

 

 だぷんだぷん、だぷんだぷぅんっ❤ ザーメンボテ腹ぶらぶら揺れてくりゅしいのにっ❤

 ずこんっずこんって突いてくれてっ❤ エレ幸せぇぇぇっ❤❤

 

「イグぅぅぅっ! チンポケースにされて幸せすぎて、イぐぅぅぅぅっ❤❤」

 

 ごめんなさい雄牛様、エレ先にいっちゃぅぅぅイキ狂うぅぅぅっ❤

 

 あー、あーっ……あー……?

 

 なんか視界がぼやけて……エレと雄牛様を誰かが囲んで……しこしこして……?

 あ、白い線がいっぱい吹き出て……まるでエレと雄牛様を祝福してくれりゅみたいぃぃ❤

 

 えへ、えへへ、ザーメン良い匂いぃぃぃ……オ゛ホオォォォ雄牛様チンポずこずこぉぉぉぉ❤❤

 

 まるで夢みたいに心地よくて……幸せぇぇぇ……❤

 

 

 

―――

 

「あーあ……どうしますかねぇアレ……」

 

「いやすまないオスカー君、あのカトブレパスには虎の因子も取り込んでいてね……」

 

 要するにめっちゃ性交するんですね解ります。

 

 闘技場はエレとカトブレパスの交尾ショーと化していて、匂い(・・)にアテられた観客の皆さまが下半身を脱いで乱入。

 交尾ショーをオカズにチンポをシコシコ、どっぴゅんしても足りずまたシコシコ。本当はエレを犯したいんでしょうが魔牛が邪魔で、しかし手出しは出来ないと。

 

 まさに皆さん夢心地といった感じで朦朧としていて……。

 

「あの……そこのオーナーは兎も角、なんで貴方は無事なんですか?」

 

「知りませんよ、日頃から性欲発散しているからじゃないです?」

 

 私の触手に縛られ吊るされた下手人―――いや下手夢魔ことヴァイオラを睨んで言う。

 

「では今度はこちらから質問です……さっさとアレを解きやがりなさいませ?」

 

 何処の手の者かなんて後回しで良いんです、とりあえず目先の問題を解決したいのよ。

 

 ぶらんぶらんとヴァイオラを揺らしながら脅す。ほらお隣のオーナーさんも右腕を異形に変えて殺意マシマシでございますわよ?

 何せ闘技場をエロ会場に変えてしまったんです、合成獣の効率化と戦闘に拘るオーナーにとっては地雷みたいですよ夢魔淫魔って。

 

 しかしヴァイオラさんは逆さになったまま気まずそうに懐から本を出し、ぱらぱらと頁をめくり……気まずそうに視線を逸らす。おい。

 

「万の悦楽の書によると、あれは本人の体力関係なく時間経過でないと解除できないのですわ……」

 

 その間はドサクサに紛れて隠れるなりして吸収するつもりだったんでしょうけど、バレてしまっちゃ意味がねぇんですよぉ?

 

 とりあえず終わるまで鑑賞ってことで。ヴァイオラはオーナーさんにお任せしましょ。

 なんかオーナーさん、蛞蝓のような蛇のような合成獣出してにじり寄っているし。そういう系統もあるんじゃないですか。

 

 

 

 結局、この日は他所の合成獣研究者から妨害するよう雇われたヴァイオラを捕縛。

 カトブレパスの交尾ショーは術が解けるまで続き、最後まで立っていたのは犯され続けたエレさん一人のみ。

 どばぁっとオマンコからザーメンを吹き出して幸せそうな顔をして気絶したのでした。

 

 一週間は部屋に閉じ籠ってシクシク泣いてました。可哀想だし暫くそっとしておいてやりましょ。

 

 

 

「ナバラさんから美味しそうなチーズ貰いましたよ~、これ絶対お酒に合うヤツ~」

 

「それ以上はいけないシュレイ」




結局エロに走らせる私。けど馬や牛の獣姦って好きなのよ……勢いで描けました。

対魔忍モノはキャラが多くて逆に困りますね。
しかもイ・グーでは奴隷が多すぎて新規加入が難しい。

いっそ分社でもしますかねぇ、オーク教育専門と奴隷調教専門の。
活動報告にて【対魔忍RPGXのオススメキャラ】を開きますので、是非ご意見をば。


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更生:葉月

●本日の予定
・朧様から貰った廃棄品を調整
・唐突の訪問あり

●登場する原作キャラ
・葉月(自然R)
・カリナ(魔族SR')※H無し

活動報告の案を採用させて貰いました、ありがとうございます。
イ・グーのペットが増えるよ、やったね!(フィルのライバル候補


 ワンワン、ぼく葉月(はづき)ですわんっ! いんらんでバカなメスイヌですわん!

 

 なかまのかたきうちだってエドウィンさまをねらおうとして、おぼろさまにつかまったアホイヌです!

 そんな葉月にいっぱい、いっぱいチョーキョーしてくれて、オクスリとオチンポミルクもらって、りっぱなニクベンキケンになれましたわん!

 

 オチンチンだいすき! どうぶつとこうびするのだいすき! オークさまにオチンチンおねだりしてイジメられるのだいすき!

 わおーん、おもいだしただけでオマンコ濡れちゃいますわーんっ! こーび、こーびしてほしいですわん! くーん、くーんっ。

 

 けど葉月アホイヌだから、おぼろさまが「いらないからあげる」っていって「い・ぐー」ってところにすてられてちゃったわん……。

 オークさまも「あきた」ってボクにかまってくれなくなっちゃった……さみしいけど、あたらしいおうちでヘコヘコチン媚びチンチンしますわんっ!

 

 くーんくーん、オチンポくださいですわん! ほら、葉月のおしりグショグショでたまらないんですわんっ!

 

 このてつごうしから出してほしいわん! 「ベッド」も「ほん」も「おやつ」もいらないから、こーびしてくださいわーん!

 

 

 

「おら、大人しくしとけ良い子だから」

 

 

 ……? おっきなオークさまが葉月のあたまをなでてくれましたわん。嬉しい。

 

 おかしいな。てつごうしにおしりをむけて、オマンコをこすりつければオークさまが葉月とこーびしてくれるはずなのに。

 

 このおっきなオーク「オークボ」さまは、葉月のあたらしいごしゅじんさまですわん。

 「フィル」っていう葉月とおなじメスイヌをかっているからか、ボクみたいなメスイヌのあつかいになれているようですわん。

 だから葉月のことをいっぱいイジメてくれるとおもったけど……オマンコせつなすぎてシにそうですわん……。

 

 オマンコこすこす、てつぼうにこすこす、わうーんものたりないですわーん。

 くーんくーん、オチンポさまほしいですわん、イジメてほしいですわん、わおーんっ。

 

「あーうっせ。来たばかりのウィスプを思い出すっぺなぁ」

 

「んだんだ、薬漬けってこえぇなぁ。オレ達はマネしないでおこうぜ」

 

「つっても雌奴隷が充実してるからな、ガハハ!」

 

「オークボの旦那に一任しているしオーイゴナからアドバイスもらってんだろ? 使えるようになるといいんだがなぁこの牝犬」

 

 わうーんわうーん、ムシはさびしいですわん、葉月にオークさまのオチンポくださいわーんっ!

 

 

 

―――

 

 かってにオナニーしてはいけないってチョーキョーされたから、よるはオマンコがせつないままねちゃいましたわん。

 けさオークさまにおこされて、ようやくこーびができるってワクワクした葉月だけど……。

 

 まっしろなごはん。こんがりやいたサカナ。カイソウたくさんのおみそしる。

 

 オチンポじゃなくて、あたたかくておいしそうなごはんがまってました。

 オークさまやニクドレーさんがワイワイあさごはんをたべているなか、葉月はにんげんさまみたいにイスにすわっていますワン。

 

 いつもよつんばいでザーメンぶっかけごはんをたべてたから、もどかしいですわん。

 けどオークボさまはすわってくえっていわれて……けどチョーキョーでは……ううう……葉月アホイヌだからイヌっぽくたべるのが「しょうにあっている」のに……。

 

 

―ゾワワってせすじがこおった。

 

 

 メスいぬのくっぷくポーズをしようとしたけど、プニプニしておっきなショクシュにつかまって、むりやりイスにすわられました。

 

 ここ「い・ぐー」のボス……おそろしいかいぶつのおとこのこ「オスカー」さま。

 オスカーさまはニコっとわらって「おぎょうぎがわるいですよ」って葉月におこった。ご、ごめんなさいですわん……。

 

 オークボさまとフィルにハシのつかいかたをおしえてもらって、葉月はごはんをたべます。

 とてもおいしくて、あたたかくて、なつかしくて……ポロポロなみだがでました。

 イヌぐいしたくなるのをグッとこらえて、おハシでたべます。葉月よいこ。くーんくーん。

 

 

 

―――

 

 葉月です。淫乱な牝犬肉便器で、今はイ・グーの牝犬奴隷です。

 

 イ・グーにやってきてから暫くして、葉月は変わりました。頭が良くなったし、日記を書けるようになりました。アホ犬には違いないですけど。

 

 イ・グーでの調教は「適度な食事と適度な運動、そして適度な睡眠と凌辱」というものでした。

 前はずっと交尾やイジメられてばかりだったけど、イ・グー(ここ)ではずっとはしないんだって。

 食事はしっかりとって、体を動かしたりストレッチしたりして、良く寝て良く交尾する。

 

 イ・グーには肉奴隷が何人かいるけど、葉月みたいな豚や犬みたいな変態奴隷は少ない。

 皆しっかり仕事して、食事もとって、オーク様に凌辱されるときは嬉しそうにスケベして。

 葉月もそれに倣うようオークボ様やオスカー様に言われてますので、なんとか合わせました。

 

 一日に何人かのオーク様と交尾して貰ったり、週に何回はオークボ様に露出調教してもらった。

 フィルと一緒に夜の東京キングダムを散歩して、魔犬と交尾したり、牝犬芸で喜ばせたり。

 とっても気持ちよかったですわん。我慢した甲斐あってマン汁ドバドバ出ちゃいましたわん。

 ガバガバだったオマンコもちょっとはマシになってオーク様を満足させることもできました、オークボ様に教わった牝犬芸も人気ですわん。

 

 けど不満な事もありますわん。

 

 それがフィルとオークボ様のイチャ付き具合。フィルはオークボ様の牝犬でありながら、オークボ様の子を孕んで産んだ人妻なのです。

 だから慣れあいが犬と飼い主っていうより、ヒトイヌ拘束された奥様と旦那様って感じで……葉月だけじゃなくて周りの皆さんも嫉妬してました。

 

 ぐるるる……思わず唸るぐらいに羨ましい!

 

 いいもん、オーク様に媚びてオチンポさまで犯してもらうもん、わうんわうーんっ!

 

 んあぁぁぁオチンポ様きたぁぁぁっ❤ 牝犬肉便器葉月、一生懸命オマンコ締めますわーんっ!

 

 

 

―――

 

 葉月はバカイヌだから計算や書類仕事は苦手ですわん。やりたくないですわん。

 だからオスカー様は葉月に戦闘訓練を課します。ここの肉奴隷は、各々の得意分野を鍛えるよう定められているんだそう。

 

 筋力トレーニングは勿論、オーク様と交じって連携の訓練、鬼神乙女と組手、ウィスプの死霊術を利用しゾンビ相手に殺人術の習得。

 この手のトレーニングに葉月が混ざれるようになるまで、葉月はオスカー様やオークボ様、同じ肉奴隷の女性の皆さんに色々な介護やアドバイスをしてもらいました。

 

 このトレーニングを重ねる度に、かつての葉月の腕前を取り戻せているって自覚します。

 けど淫乱なアホイヌの部分も捨てられず、無性に交尾したくなるのは……オークの皆様も望んでいるからいいよね? わんわんっ。

 

 もう一つ大事な訓練を受けています。それは……花嫁修業です!

 

 霜月萌花さんから料理を教わり、フィルさんの子育てのお手伝い。

 これはオークボ様が「俺が預かるんだから俺の望むような女になれ」とご命令されたから。

 お料理したり、掃除したり、フィルとオークの子供を育てたり……時折おっぱいを吸われてフィルに恨めしい目で見られるけど、概ね成長しています。

 

 自分の得意分野を増やして貢献するのが、ここイ・グーの奴隷の果たすべきことだ。

 

 シュレイさんなんか、あんなに輪姦されてばっかりなのに翌日には捕物帳に駆り出されているもんなぁ……タフだなぁ。

 僕も頑張ってイ・グーに役立とう。オークやオークボ様に凌辱してくれる日が楽しみだし、ご褒美のハンバーグがすっごく美味しくて……じゅるり。

 

 

 ただしフィル、君には絶対負けない。幸せそうにオークボ様とイチャつきやがって!

 ボクの方がメスイヌとしてのキャリアが長いんだぞ! わおーんっ!

 

 

 

―――

 

 葉月です。今日は牝犬奴隷としてではなく、イ・グーの奴隷として初任務に挑みました。

 葉月がドスケベな牝犬なのは変わらないけど、「それはそれ、これはこれ」と気持ちを切り替えて戦闘に駆り出せました。教育って大事だね。

 

 葉月がするのは要人の暗殺。イ・グー本隊が米連特殊部隊とノマド社の抗争に割りこむことで、ボクは要となる米連兵を討伐する。

 暗殺といってもどさくさに紛れて仕留めるだけなんだけどね。人狗族の嗅覚と、ブリュンヒルドさんから教わった体術、キシリアさん直伝の剣術を発揮する時だ。

 

 どうして新米のボクが暗殺するかというと……ほら来た。

 

 抗争に割り込むと予想されていた本隊と、イ・グーを目当てとした別動隊……対魔忍のお出ましだ。

 ノマドが米連と相手している間、ボク達イ・グーが対魔忍を抑えるのが本当のお仕事だ。リークしてくれたのはベルグレンド卿っていう速疾鬼。

 

 ボクはノマドに加勢すべく戦場を駆け抜け、すり抜け様に強そうな武装を持った米連兵を刀で切り裂く。20日前までエロバカだったのが嘘みたいに体が動く。

 戦場が混沌とする中、オスカー様達は対魔忍を撃退、ノマド社は米連部隊を殲滅。良い感じだ。

 

 そうしてボクらノマド勢が有利になっていく中……かつての上司である蘇我紅羽さんと立ち会った。

 

 褐色の肌に緑の対魔忍スーツ、人狗族であるボクより獣じみた機動性を見せる蘇我紅羽さん。

 見た目こそ毒々しい返り血を浴びているし息が上がっているが外傷は見受けられない。負傷した対魔忍が何人か付き従っている所を見ると、どうやら撤退する最中だったみたいだ。

 

「生きてたんだね葉月」

 

「生きてましたよ紅羽さん。まぁ死ぬような思いをしたし、凌辱も受けましたが」

 

「それで今はノマドの狗になったわけかい……こっちに戻ってくるつもりはない?」

 

「……ありません」

 

 少しだけ悩んで、紅羽さんの勧誘を断る。

 「対魔忍としての葉月」と「復讐鬼としての葉月」は、朧様とオークによって殺されたから。

 過去を全て捨てたわけじゃないけど、ボクを「人らしい奴隷」に直してくれた恩はある。

 

「だろうね。ほんっとに余計な事してくれるね、あの蛸坊主」

 

 そう言って紅羽さんは頭を掻いて明後日の方向……巨大な蛸の化け物となって接近するオスカー様を見る。彼女の部下達はそれを察知すると解りやすい程に怯え、一瞬で姿を消す。

 紅羽さんとオスカー様って何らかの因縁があったんだろうか? そう思ったが、紅羽さんは諦めたように溜息を吐いてボクを見る。

 

 何も言わずに微笑んで……そのまま姿が消える。気配も匂いも遠ざかっていくところから、部下達と一緒に逃げたんだろう。相変わらず獣じみた危機管理能力だ。

 

「……さようなら、先輩」

 

 葉月はノマドの狗として生き抜いてみせます。

 

 

 作戦は成功したけど、紅羽さんはオスカー様の獲物と書いてライバルだって知ってビックリした。結構因縁深かったんだねイ・グーと紅羽さんって。

 逆にオスカー様はボクが紅羽さんの元部下だって初めて知って、「なんで早く言ってくれなかったんですかー!」って怒ってきた。ぴえんわおん。

 

 

 オークボ様慰めて~、くーんくーん……こらフィル割り込むな良いじゃないか擦り寄るぐらい!

 

 

 

―――

 

 今日で葉月がイ・グー入りして丁度一か月。今じゃすっかりイ・グーに馴れたものです。

 

 カリナっていう鎌鼬族の女の子から、イ・グーが定期購入しているお薬を貰って、お喋りに興じたり(同じ獣魔族なのと、彼女が対魔忍に憧れている事もあってかなり積極的)。

 料理上手の萌花さんから料理を教わったり、フィルと喧嘩したり、ウィスプさんの惚気話を聞かされてげっそりしたり……。

 

 勿論、東京キングダムならではの汚い仕事もこなしている。

 

 牝犬奴隷としてオーク様に犯されたり、オークボ様に露出調教を受けたり、時にはアネモネ様とオスカー様に苛められたり。

 イ・グーに入る前より激しい責めを受けながら、適度に休んで適度に働くから心が壊れる心配は全くない。淫乱だから頭エロエロになっちゃうけどね。

 

 そして依頼を色々と熟した甲斐あって、葉月に派遣依頼が舞い込んだ。

 アサギ擬きこと井虞アサモさんがカオスアリーナの人気選手として出払っているのと同じだ。

 

 内容は、合成獣を中心とした闘技場の護衛。

 

 何でも夢魔の傭兵に滅茶苦茶にされた時にオスカー様が立ち会ってて、オーナーを哀れに思ったが故に肉奴隷の派遣を提案したんだって。

 ガスマスクを被ったオーナーが悩んだ結果、最近活躍している上、獣魔族であるボクに白羽の矢が向けられたそうな。

 

 新米なのに良いかなーと思ったけど、オーナーさんはボクを一目で気に入ったし、普通に付き合いやすい魔族だから気に入っちゃった。

 何より獣じみた闘技場の空気が心地いい。全く違うけど故郷に似た匂いというか……合成獣にも気に入られて獣姦されちゃったけど。

 

 こうしてボクの第三の人生……合成獣(キメラ)闘技場(アリーナ)の傭兵生活が始まった。

 新開発の合成獣とバトったり、顧客の暗殺を防いだり、合成獣と獣姦したり……オーナーとセックスまでしちゃった。

 

 

 そして今夜も……日に日に増えていく不届き者を成敗する。

 

 

「―――来たね、猟犬気取りの野良犬が」

 

 オーナーを失墜させたい奴の差し金かな? それとも情報収集しにきた対魔忍かな?

 彼らないし彼女らの背後から声をかけ、姿を現す。

 

 オークボ様やオークの皆が「就職祝いだ」って言ってくれた、黒を基調としたぴっちりスーツ。

 オーナーが選別にと与えてくれた、真黒なハウンドドッグ二匹。名前はまだ決めていない。

 そしてオスカー様が「この間の拾いモノ」と言って授けてくれた、明らかに名刀だと解る黒刀。

 

「まぁ番犬気取りの飼い犬が言っても説得力ないけど!」

 

 自虐も込めて笑い、瞬時に接近し振りかざした刀を黒刀で受け流す。詰めが甘いね。

 僅かな硬直を逃さずハウンドドッグが疾走、残りの二名に襲い掛かる。本当に頼もしいよ……後でたっぷり「ごぼうび」をあげないとね……❤

 

 

「さぁて……ボクの手柄になって貰うよ?」

 

 

 キシリアさん直伝の早業を持って斬り伏せる。

 オーナーから、ハウンドドッグから、そしてオークボ様からご褒美を貰うために。

 

 

 

―――

 

 えーっと、最近葉月が活躍していて私ことオスカーは鼻が高く思っていましたが。

 

「そう怯えるなオスカー、私はお前を評価しに来たんだ」

 

 応接室のソファに気品あふれる姿勢で座るのは、我らが上司イングリッド様。

 

 その背後には「どうしてこうなった……」と言わんばかりに汗だくになった、すっかり白から黒が似合うようになった人狗族の肉奴隷・葉月。

 

 更にその隣には何故かオーク……私達が育て上げた「精鋭オーク」のオーハラダが居る。

 傷痕だらけ顔は歴戦の戦士を思える程に凛々しく、防護服に包まれた体は以前よりも筋肉が付いている……立派に育っちゃってまぁ。

 

 それより気になるのはイングリッド様の言う「評価」ですね。

 

「評価、と申しますと?」

 

「まずはイ・グーで育て上げられたオーク達だが、概ね好評だ。私的な感想だが、報連相を怠らない・誤魔化さないのが特に素晴らしい」

 

 イングリッド様の説明に胸を張るオーハラダ。其処まで活躍できているとは思いませんでしたよ。

 

「次に、たまたま視察に訪れた合成獣の闘技場で見かけたこの肉奴隷だ。以前に朧の管轄下施設で見かけたが、あの時は無様な狗……いや豚も同然だったはずだが」

 

 朧様が「いらないから」と粗雑に渡された時は、路地裏で捨てられてたウィスプ並に酷かったですもんねぇ、見た目も中身も。

 ですが私達の「勿体ない精神」が、彼女をここまで育て上げました。オークボの牝犬への理解度が高かったのが特に活きましたね。

 

 今では闘技場のオーナーと太いパイプを繋げる程の傭兵になってくれました。

 

「それがイ・グーに来て一か月でこれだと?」

 

 親指で差され震える葉月。私も思わず無言で首を縦に振る。

 媚薬や毒薬はカリナさんから定期購入してる薬でどうにかなりましたが……気の良い魔族でしたよ。

 

 するとイングリッド様は「ふむ」と頷いて思案し……再び私を見ます。

 

「オスカー、貴様に依頼する―――牝豚になった元対魔忍をやるから更生させてみろ」

 

「えぇー……?」

 

 いやイングリッド様の命とあらば受けますよ? だからそんな怖い目で睨まんでくださいませ。

 しかしどないしてそんな依頼をイングリッド様が……と思っていると鼻で笑われた。解せぬ。

 

「大方どうしてそんな依頼を私がするのかと思っているだろう。説明するから聞け」

 

 心を読まないでくださいませイングリッド様。いや私が解りやすいだけ?

 

「……そもそもな話、我ら魔族は人間というものを見下しているのが大半だ。だから洗脳の為にあらゆる手段を用いようとし……結果壊す輩が多いんだ。

 壊れた雌奴隷は下賤な男共のオナホールぐらいしかならず……まともに運用できる肉奴隷は限られるのだ」

 

 眉間に皺を寄せてイングリッド様が溜息を零す。部下の無能さに嘆き上司の考えなしに疲れる中間管理職のようだ……。

 そういえば忘れがちですが、私達魔族って基本的には外道ですもんね。手段は問わず、女は使い捨て。そんなのばっかなんですよねオークって。

 

 そうならないよう、何度でも使えるよう調整するのが私のモットーなのですが。

 

「お前達のやり方は時間をかなりかけるが、性能はとてもいい。カオスアリーナのアサギ擬きといい、この牝犬といい、程度は低いがオールマイティに活躍できるのは評価できる」

 

 娼婦に良し、傭兵に良し、更に連携も出来る! それがイ・グー印の肉奴隷!

 そんな感じの肉奴隷達がイングリッド様のお眼鏡に叶った様子。意外な展開ですなぁ。

 

「元対魔忍は適当に選んだだけだが、一か月でこの牝犬のように使える肉奴隷に仕立てたら……そうだな……いや……それの手も捨てがたい……」

 

 一応は私達が育成に成功すると考えてくれているのか、再び思案に走るイングリッド様。

 それをジーッと待っていると、「まぁそれはおいおいとして」と呟いた。後回しでも無問題でっす。

 

「確か調教師リリーナとも親しかったな? 私名義で彼女の手も借りるといい」

 

「了解しました」

 

 イングリッド様の名前を借りてリリーナさんをコキ使えるよ、やったね!

 それにしても破格の対応だ、まさか日頃から行っている肉奴隷育成に上司が食いつくとは。

 

「私が求めるのは戦闘能力は勿論、多岐に渡る便利性だ……良い成果を期待しているぞオスカー・ライマキー」

 

「ご期待に応えるよう、全力で!」

 

 その期待を現わすように、冷酷な表情が柔らかくなって微笑んでくれた。

 イングリッド様の微笑みを受けて気合が入らない部下はいるか、いやない! 反語!

 

 

 さぁて、どれくらい壊れていて、どんな元対魔忍が当てられるのかなー。巨乳希望!




●本日の成果
・葉月が傭兵に成長
・合成獣闘技場のオーナーと契約
・イングリッド様から評価を頂く
・元対魔忍再調教依頼受諾

 一か月で廃人同然の女を立ち上がらせるご都合主義(イ・グーマジック)
 カリナという薬師の協力も得ました。確かに似合いますねイ・グーと(笑

【堕ちた黒狗】葉月
「葉月だよ。復讐の牙も、人狗としての誇りも、女としてのプライドも折れた駄犬だ。まぁそれなりには役立つよ」

 次回、爆乳眼鏡ドジっ娘がやってくる(また育成回


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洗脳:篠原まり

活動報告の案を採用させてもらいました。
洗脳ネタで一度やってみたかったことも書けましたし。

後書きにてアンケートを実施させて貰います。


 『洗脳』と言うエロワードがありますが、これは読んで字のごとく「脳を洗う」ですね。

 対象の脳内の記憶を洗い流し、代わりに自分達にとって都合の良い記憶を植え付けます

 魔界の住民なら呪術や魔力で、人間世界なら化学薬品や機械などで操作するイメージが東京キングダムやノマドではありますね。実際に見た事はないんですが。

 

 身体を調教や薬漬けで感度を何百倍にして人間としての機能を失わせるのとは違い、綺麗な体を保てる上に自分の手駒として使えるのが利点ですかね。

 

 ただまぁ……人間の脳や精神ってのはデリケートかつ不確定要素が強いので……。

 

「あうぅー、うあぁー♪」

 

 私の眼前には、金髪巨乳の眼鏡っ娘が胡乱な目で虚空を見ながら涎垂らして笑っています。

 女子高生が割座、いわゆるペタン座りのまま上半身を揺らす姿は赤子のようで……。

 

「幼児退行しているじゃないですか」

 

「実行者曰く―――やりすぎましたテヘペロ、だそうだ」

 

 どう見ても聞いても洗脳失敗で実行者は処断ですねありがとうございます。

 

 失態を犯した部下を思い出し青筋を浮かべるイングリッド様がイ・グーに連れてきたのは、高度な土遁の術を使い熟す女対魔忍・篠原まり。

 こんな可愛らしい顔をした爆乳娘ですが、あの朧様も欲するような上忍かつ、対魔忍の育成機関の委員長なのだそう。忍者学校か、頭巾被った犬居たりする?

 

 対魔忍育成機関の出自とあって情報を聞き出そうとするだけでなく、都合の良い肉奴隷として手駒にしようと洗脳を施そうとして……このように赤子(イクラ)ちゃん化したと。

 

「勝手に感度を上げる薬も投与したらしく扱いに困っていてな。更生できれば幸運程度に考え、お前達にコレを預ける事にした」

 

「うーむ……ただの快感漬けなら制御できたんですが、脳みそ白紙化は初めてですねぇ」

 

 そもそもこんなんになるとか洗脳魔術?洗脳科学?どの道こっわ……。

 

「それだけなら良かったのだが」

 

 イングリッド様、今なんと……おっと?

 

「うー……だぁーっ!」

 

ブチッ

 

 あ、ありのまま今起こった出来事を話すぜ。

 

 まりちゃんが私の腕を指が食い込む程の握力で掴み、そのまま腕を引きちぎられました。

 忍術とか怪力とかちゃちなもんじゃ断じてねぇ……もっと恐ろしい対魔忍の片鱗を味わったぜ。

 

「……痛いんですけど……」

 

 グロいので省略しますが、某豆粒ドチビの「持っていかれた……!」って感じですね。

 

 ドロドロと紫の体液を滴らせる腕の断面図を見て呟きます。触手魔族だから再生するし激痛じゃないんですけど、痛いには違いないんです……。

 しかもまりちゃんは私をガン無視。千切れた私の腕を振り回して遊んでいるし。あーあ紫色の返り血でべっちょりだよコワ……っ。

 

「この娘は元から馬鹿力の持ち主でな、白紙化したことで制御が効かなくなった」

 

 つまり馬鹿力×リミッター解除=攻撃力4倍と。扱いの困るってこういう事か!

 良い所を抱えているはずのイングリッド様ですら溜息を零す程、この対魔忍(洗脳済)には苦労をかけられたんだろうなぁ……いや下手人に対してか?

 

「あうー♪ だぁー♪」

 

 何が楽しいのか体液をブチ撒きながらもいだ腕を振り回すまりちゃん。

 ああもういいよ、イ・グー(ウチ)で預かるから好きにやんなさい。どうせ再生するし。

 

 だから「もっともっと」と抱き着いてこないでくださいオッパイやわこいですご馳走さm―――

 

バギョッ

 

「―――まぁ頑張ってくれ」

 

「はい、いんぐりっどさま」

 

 まえがみえねぇ。

 

 

 

―――

 

「だーっ! やーっ!」

 

「ぼえぇぇぇぇっ!?」

 

「ああぁーオーイゴナさまぁーっ!?」

 

 下心丸出しで近づいたオーイゴナをジャイアントスイングで振り回す篠原まりちゃんと、面白いぐらい振り回されるオーイゴナを見て叫ぶオーイゴナの嫁豚(ウィスプ)

 

 驚異の怪力を発揮して暴れる彼女を静かに見つめるイ・グーの面々。アネモネ嬢も居ます。

 

「―――というわけで篠原まりちゃん・(イクラ)ちゃんモードです。イングリッド様の命令で彼女を預かり、立派な肉奴隷兵として育てる事になりました。頑張りましょう!」

 

『はーい』

 

 はい良いお返事ですね、満点あげちゃいます! 流石はイ・グー(ウチ)の部下達です。

 

「……つくづく思うが、それでいいんかお前ら」

 

 イ・グー影の支配者にして私の女王様(マイ・クイーン)アネモネ嬢がツッコミを入れます。隣では長船鶴子が無言で頷き同意している。

 アネモネ嬢が指さす先には、赤ちゃん化したとは思えん程に鮮やかなポチョムキンバスターをオーイゴナに決めるまりちゃんの雄姿。

 パワーファイターに育ててカオスアリーナに売り出すか……なんて思っているとオークボを始めとしたオーク達、フィル・シュレイ・萌花の肉奴隷トリオが顔を見合わせ―――。

 

『鬼神乙女で慣れてますから』

 

「照れるな」

 

 納得のセリフが綺麗にハモり、その対象であるブリュンヒルドさんが照れくさそうに頭を掻く。

 というかいつの間に居たんですかブリュンヒルドさん……え、久々に私にエッチに苛められに来た?もうしょうがないナー新品の乗馬鞭でアンアン言わせてやんよ!

 

「だうー……うーっ」

 

 ピクピク痙攣して倒れるオーイゴナに心臓マッサージをするウィスプ――それ溺れた人にするヤツ――を放って、ハイハイでコッチにきたまりちゃん。

 そのままヨイショヨイショと私にしがみ付き、そのまま私の頭の上におっぱいを乗せて抱き着く……イダダダ苦しい苦しい。

 

「こーらまりちゃん首に抱き着かないのアデデデデぎぶぎぶちぎれるやめてやめて」

 

「やーっ♪」

 

 やーじゃねぇよ、しかも蹴り入れてきよった。私は猫の蹴りぐるみじゃないわい!

 

「……か、可愛い……!」

 

「フィルさんもそう思いますよね!?」

 

 そんな無邪気に私を絞め殺そうとするまりちゃんを可愛いと言うのは、ぺちゃぱい奴隷のフィルと私専用肉奴隷の萌花。

 馬鹿力で殺そうとするまりちゃんを可愛いと聞いて「え?」と引いたオーク達とシュレイだが、萌花とフィルは構わずまりちゃんをサンドイッチ。

 

「大きくたって赤ちゃんなら放っておけないよー! この子も私の娘にするんだー!」

 

「私も、私もお母さん候補になりたいです! 立派に育てますからーっ!」

 

 そう息巻く萌花のたわわなおっぱいとフィルのぺちゃぱいに顔を挟まれ、ヨシヨシ撫でられているまりちゃんは嬉しそう。

 撫でられて彼女の気と腕が緩んだので脱出。オーク達が「首がすんげぇことになってる」と心配されてしまいました……。

 

 安心したのも束の間、萌花が爆弾発言を投下する。

 

 

「えへへ……オスカー様と私の()……❤」

 

 

 ブリュンヒルドさんとアネモネ嬢がピクリと反応し、何も言わずとも萌花の両サイドへと同時に移動して彼女を萌花から引き離す。

 そのままズルズルと引きずられても萌花はキっと強気に二人を睨み……私を取り囲むように三人が座り込んでズボンに手を突っ込んできた。

 

「肉奴隷風情が随分と調子に乗っておるのぉ? 折檻してやろうか構ってちゃんマゾヒストめ」

 

「ま、マゾも肉奴隷も関係ありません! 元対魔忍同士仲良くしたいと言いますか……」

 

「いやまて、人間にしては素晴らしい膂力の持ち主となれば鬼神乙女たる私が預かって然るべきだろう。そもそもお前のよなチビに子育ては無理だ」

 

「先のオスカーの話を聞いておらぬようだな、これだから脳筋と奴隷は。此度の奴隷育成は調教というより教育なのじゃぞ? 我のような気品と知力溢れる魔族が直々に鞭撻してやるというのだ、勉学的にも調教的にもな」

 

「ならなんで私のペニスを取り出しているんです?」

 

 口喧嘩しながら私の巨根を剥き出しにして、三人の手でシコシコされてます。気持ちいい。

 アネモネ嬢のスベスベ柔らかな手が陰茎を、ブリュンヒルドさんのツルツル力強い手が根元を、萌花は手慣れた手つきで亀頭を撫でている。

 

「この篠原まりとやらは我と共に育てるのだよなぁオスカー……我が伴侶よ」

 

「今回ばかりは譲れないぞアネモネ殿。一向に中出しされても孕めないのだ、せめて義理の娘として貰ってもいいだろう……ねぇ旦那様(コーチ)?」

 

「わ、私は料理も裁縫も得意です! 同じ肉奴隷として立派に仕立てますから!」

 

 大中小揃った美女が私に詰め寄ってくる……それでいて手コキが上手すぎて……っ!

 

―びゅるるっ、びゅくっ、どぴゅっ

 

「おやおや、我らの手コキで先にイきよるとはせっかちよのぉ……❤」

 

「あぁん旦那様(コーチ)のがぁ……こうなれば誰が一番搾り取れるかを……っ!? 萌花、貴様っ!」

 

「あむ、ぢゅる、じゅぞぞぞっ……んくっ……ご主人様の……特濃ミルクぅ……❤」

 

 アネモネ嬢は手に付着したのを、萌花は床に飛び散ったザーメンを舐めとって味わう。

 ブリュンヒルドさんはそれを恨めしそうに見やり……うぉっぷ爆乳を顔に押しつけてきた。

 

「では調教室へ連れて行くぞ、旦那様(コーチ)のエロ特訓を久々にだな……❤」

 

「わ、私もオスカー様に……あうぅぅアネモネ様ぁお尻掴まないで……っ!」

 

「二人まとめて我が調教してくれよう、どっちが上か示してやらねばならんっ!」

 

 そのまま三人にずるずると引きずられます。気分は誘拐されたエイリアンだぜワッハッハ。

 腕と頭を掴んで引きずられる、下半身勃起チンポ丸出しのショタってすげぇ構図ですがね。

 

 

「あーあ行っちまったべ……おーよちよちってうぉ危ねっ」

 

「良いっぺなぁハーレム。ロリに片目隠れにニチアサヒーローとか濃ゆい面子だけど」

 

「そういうんじゃねぇよ。ボスが愛しているには違ぇねんだ……ほーれ高いたかーい」

 

「だうー♪」

 

「オークボ様さっすがー! おーよちよち、君たちの妹でちゅよー♪」

 

「いやぁ癒されるなぁ……」

 

「俺らオークが言うセリフじゃねぇけどなぁ……」

 

「まぁオークラさん達イ・グー産だから気にしなくていーんじゃないかなー?」

 

「……とか言いつつズボン越しにチンポ触ってくるセクハラ奴隷シュレイであった」

 

「オレ達もそろそろ本気で子作りセックスしかけてやっか~?」

 

「んー、アタイはパス。暫くは肉奴隷として輪姦されたいでーす!」

 

「がはは可愛い事いってんじゃねぇよ雌豚ぁっ!」

 

「ひぅんっ❤ おっぱいビンタされて感じちゃうのぉっ❤」

 

「……じゃあ私はエレさんの様子を見に行きますので」

 

「おう頼むぞ鶴子ー。まだ引きこもってんだよなぁアイツ」

 

「ボスからそっとしといてやれって言われたし別にいいべ」

 

「赤ちゃんまり可愛いよハァハァ」

 

「オタクオーク久々に見るな」

 

 

 

 この後たっぷり4P楽しみました。勝者は……今は語るべきではない、というやつです。




馬鹿力まりちゃん大活躍(迷惑

【赤ちゃん化】篠原まりちゃんの育成が始まります。
暫くは依頼やエッチをしつつ暫く置いておく感じですね。

【3/10実施~3/17締め切り】まりちゃんの行く先は?
A案:パワーファイターまりちゃん(戦闘奴隷
B案:インテリ女社長まりちゃん(イ・グー支店長
C案:ビッチ娼婦まりちゃん(リリーナ調教ルート
D案:くっころ!黒歴史まりちゃん(弄られキャラ
E案:活動報告で募集すべき


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加虐:蜘蛛姫アネモネ

漸く投稿できました…


 

 突如として発生した、しかしイ・グーにとってはお馴染みになりつつある行事「正妻戦争」。

 オスカーの恋人枠・蜘蛛姫アネモネ、オスカーの訓練生枠・鬼神乙女ブリュンヒルド、オスカーの奴隷枠・元対魔忍霜月萌花の、オスカーの愛人三すくみである。

 

 しかし当のオスカーが愛しているのは蜘蛛姫アネモネである。爆乳ムチムチを好みはするが、性格も性癖も付き合いもアネモネの方が相性が良いのだ。

 それでもブリュンヒルドはエロ特訓で強くしてくれたオスカーとの子を求めるし、萌花は新たな道と性癖を与えてくれたイ・グーのボスを敬愛している。

 

 オスカーへの愛で言えばアネモネに匹敵するし、オスカーの性癖ど真ん中である2人だが。

 

「くっ……またしても……っ!」

 

 魔族の中でも軒並み外れた体術と膂力を持った鬼神乙女も。

 

「あうあうあう……」

 

 異能を強化する異能を所持するサポート特化の対魔忍も。

 

「ふん。脳筋と支援特化相手なら容易いものよ」

 

 歴戦の強者にして魔界を生き抜いた蜘蛛の女王には中々勝てない。

 

 イ・グーが持つ企業ビルのグラウンドで行われた三人の戦闘は、終始アネモネが圧倒していた。

 本来狭い場所にこそ発揮するが、アネモネに掛かれば広い場所だろうとも蜘蛛の糸による巧みな罠と知略を発揮できる。

 お互いの長所を活かせる&後入り仲間ということで急遽タッグを組んだブリュンヒルドと萌花を、己の魔力を編み込んだ糸で完封してみせたのだ。

 

「では仕置きの時間じゃな……お主らの性的な弱点はもう知り尽くしておる」

 

 アネモネはニヤニヤ笑いながら、両手合わせて十指に繋がっている糸を見せつける。

 

 粘着性の低い、鋼のワイヤーよりも堅く収縮性に優れた太い糸。それをグラウンドに配置されている電灯を軸にテントの如く糸を張り巡らせている。

 糸のテント内では、ブリュンヒルドの鍛え上げた肉体と萌花の華奢な体を雁字搦めに……それでいてそれぞれの性癖(・・)に合う拘束を施していた。

 

「ブリュンヒルドは関節を軸に縛り、乳房を雁字搦めに」

 

「うぐ……ぐあぁぁ……っ!」

 

 右手の五指に繋がる糸を操作し、ブリュンヒルドの四肢の関節や股関節、そしてボンレスハムのように縛り付けた爆乳に糸を強く食い込ませる、

 まるで操り人形のように無様な格好を強いられ、歪に変形する乳房から痛みを生じ、ブリュンヒルドの体を苦痛から転じる快感で悶えさせる。

 

「萌花は駿河問い」

 

「あぐっ、い……ぎぃ……!」

 

 左手の五指の糸を操作し、両手首と両足首を背中側で纏めて縛ってから吊るした糸を上に、お腹に巻き付けた糸を下へ引っ張り萌花を苦しめる。

 肩関節と股関節に莫大な負荷が掛かることで生じる痛みで震えれば余計に痛みが増し、下へ垂れさがる乳が暴れる。脂汗を滲ませる程に苦しいが、吐息には熱が生じていた。

 

 縛り方だけでなく体格も性格も違うが……両者とも無様で淫猥だという共通点がある。

 

「抑々な話、マゾヒストがサディストに勝てるわけなかろうが」

 

 クスクスと笑いながら両の指の糸を切り離し、ブリュンヒルドと萌花の間に立つ。

 両腕を横へ伸ばし、右手にはブリュンヒルドの吊るされた茄子のような爆乳が、左手には柔らかな萌花の巨乳が添えられてタプタプと揺らす。

 

「やめろ、揺らすな……ひぅぅっ♡」

 

「痛……いい゛ぃっ♡ 軋む、関節が軋むぅっ♡」

 

 細く繊細な指が肌をなぞり、時折柔らかな肉質のそれを抓む。それが気持ち良くてもどかしい。

 強めに揺らせば体も揺れて糸が深く食い込むし、勃起して硬くなった乳首を乳輪ごと捩じれば強烈な痛みと快感が全身へと駆け巡る。

 

 そうやってアネモネは乳房だけでブリュンヒルドと萌花を苦しめた後、手を離す。

 

「デカパイだけでは物足りなかろう、我が馳走してやる」

 

 両手にシュルシュルと糸が集結し、繭のように立体を描いていく。

 徐々に形成されるは男性器を模した張り型で、二種類の白いバイブが形成されるとブリュンヒルドと萌花は溜まった唾を飲んだ。

 

「萌花はヒダを刺激するようなイボ付きバイブ」

 

 人間の女性器を考えれば許容範囲内の大きさだが、挿入すればケガはせずとも肉ヒダを痛い程抉るのは確実なトゲトゲバイブが形成される。

 

「ブリュンヒルドは膣を抉るような巨大バイブ」

 

 もう片方は細い片腕で持てるとは到底思えないカリ高の巨大バイブ。まず人間なら入らないと思われる極太極長タイプの馬チンポ並のサイズだ。

 

 弱点にして好みであるバイブを糸で形成して見せた事で2人は震えあがる……恐怖と性欲で。

 表向きは嫌がり無駄な抵抗を見せる二人を無視し、アネモネは開かれた股間と膣口を見る。

 

「やはりなぁ、もう準備万端ではないか」

 

 ニヤニヤ笑いながら、それぞれのバイブの先端を濡れてヒクついている膣口へと押し当てる。

 

 ブリュンヒルドは声こそ力強く反発するも、藻掻けば藻掻く程に膝や肘といった関節部を痛めつけ、更に歪なマネキン人形になってしまうのでとても無様だ。ばるんっばるんっと揺れる爆乳が滑稽さを演出している。

 萌花に至っては駿河問いによりまともに動けず、少しでもバイブから逃れたくて僅かにお尻に力を入れて逸らそうと必死だ。だが逆に膣口がバイブの先端を覆いつくそうとしてしまい、あうあうと甘い声を上げる。

 

 そのまま両腕に力を込め……ぐぐぐっとバイブが膣内へと押し込む。

 

「お゛お゛おぉぉぉぉっ♡♡」

 

「ひぎぃぃぃぃっ!! トゲトゲ、がぁっ♡ ずりゅりゅってぇぇっ♡」

 

 膣どころか子宮まで押し広げんとする強い圧迫感と、肉ヒダを容赦なく全て抉る柔らかなトゲから生じる痛み。違う痛みと苦しみが女二人を快楽へと誘う。

 快感が一気に全身から頭へと流れ込み、脳が快楽に溺れて膣内から愛液と言う形で出力される。それが潤滑油となってバイブへの負担を減らし、より快感を味わうのだ。

 

 だがアネモネの糸バイブの恐ろしさはこれだけではない。

 仕上げと言わんばかりに尻穴から膣口までを太い糸で縛り糸バイブに蓋をする。

 

 その直後、電動でもないのに糸バイブが膣内で暴れ出したのだ。

 

「「んお゛お゛ぉぉぉーーーっ♡♡」」

 

 暴れるといっても人間が放つ強めなデコピン程度の衝撃だが、その力が前後を中心としたランダムな動きを糸バイブに与える。

 アトランダムな衝撃という形で生じる振動(バイブレーション)が二人の膣内で襲い掛かり、より苦痛と快楽が全身を満たし嬌声を上げた。

 

「驚いたじゃろう? 糸バイブに使い魔の小蜘蛛を数匹仕込んだのじゃ。一匹は親指程度の大きさじゃが、その力は人間の拳一発に比例する」

 

 拘束により藻掻けば藻掻く程に苦痛が走るというのに、振動するバイブによがり狂う牝2人を見上げて嘲笑いながら説明するアネモネ。

 魔族から見れば大したことのない事だろうが、そんな小蜘蛛が数匹バイブの中で暴れているとなれば、その振動は(カタギ)の玩具とは比べ物にならない。

 人間がギリギリ耐えれるかどうかのバイブレーション。鬼神乙女は兎も角、幾ら元対魔忍故に体が頑丈とはいえ駿河問いで縛られた人間の萌花には厳しい。

 

「おひぃ、お、んぉ、お゛ほぉぉぉ♡」

 

 だが萌花は(みだ)れた。胸と子宮に刻まれた蛸のような淫紋が快楽により淡く光り、限界まで虐められた膣から噴水のように愛液を蒔き散らし喘いでいる。

 自ら苦しみを味わいたいと言わんばかりに暴れて肩関節と股関節を痛めつけ、サンドバッグのように乳房を揺らして見せつける。

 

「お゛ーっ、お゛お゛ぉーっ♡ こわ、壊りぇるっ♡ 天帝より授かった肉体っ♡ マゾ過ぎて壊りぇちゃう、お゛っ、お゛ぉ゙ーっ!!」

 

 ブリュンヒルドに至ってはもっと酷い。元々雁字搦めに縛られた体を酷使し、極大糸バイブで内側から盛り上がった腹部を見せつけるようなポーズを見せつける。

 パイナップルのように凸凹になった爆乳も合わせ、その無様さをこれでもかとアピールして悦んでいる。こちらもマン汁をシャワーのように吹き出していた。

 

「ふははは! 確かにオスカー好みのマゾ豚だな!」

 

 マゾヒスト二人が見せつける痴態にアネモネは大笑い。

 

 釣り上げられた二人の尻を思いっきりビンタすればそれだけで絶頂し、イジメてくださいと懇願する。

 乳房をビンタすれば悲鳴のような嬌声を上げて暴れ出し、潮を吹いて強く絶頂する。

 その間にも糸バイブ内部の小蜘蛛が暴れ、限界まで拡張したマゾヒストの膣に強烈な振動と絶頂を与える。

 

 一度刺激を与えれば苦痛と快感の無限ループが襲いかかる。それをマゾ豚2匹は悦んで味わう。

 

 脳と体がイカれて蕩けている2匹を見上げた後、アネモネは勝利を確信したような鋭い笑みを浮かべる。

 

「では仕上げとしよう」

 

 二人の口元を糸で塞ぎ、アネモネのフィンガースナップと同時に糸のテントの天井から大きくて白い繭が落ちてきた。

 落ちた際に大きな音と振動を生じたことから相当の重い物らしいが、被虐の快感で脳が蕩けているブリュンヒルドと萌花は首を傾げるしかできない。

 

 小柄なアネモネと同サイズのそれに近づいて繭を裂くと……中から裸体のオスカーが出てきた。

 口を塞がされているが「やっと出れた」と言わんばかりに安堵しているのが解る。

 

 いつの間にか居なくなっていた想い魔族の登場に思わず身を乗り出す2人だが、縛られた体と口元、そして糸バイブから伝わる振動と快感で動けない。

 してやったりと言わんばかりに笑みを深め、両手両足を縛られたオスカーを眉から引きずり出す……血管が浮き出るほどに勃起した巨根を見てゴクリと唾を飲む事になってが。

 

「片手間にオスカーを囚えておってな……我と夫が交尾するのを無様な姿で眺めておるが良いぞ、雌豚ども」

 

 シコシコと巨根を扱き、呻き声を上げて悶えるオスカーを愛おしそうに見つめるアネモネ。

 侮蔑を込めた目でマゾ2人を見れば、快感で心身ともに動けぬ中で悔しそうに呻いている。

 

 オスカーを独占している優越感に浸りながら……濡れた肉唇で肉棒を飲み込む。

 

「んぅ……んんんんっ♡」

 

 140cm程しかない少女の膣がオーク以上の巨根を飲み込み、腹部がボコンと膨れる。

 

 若干の苦しみと肉ヒダを搔き乱すカリ首の快感に身を震わせながら、アネモネは小ぶりなお尻を振って肉棒を出し入れさせる。

 身体を雁字搦めに縛られたオスカーはアネモネの痴態を目の当たりにして興奮し、マゾ2人はバイブレーションによがりつつ肉棒と肉唇の結合部を見るしかない。

 

 その優越感がアネモネを熱くさせ、膣壁がうねりを帯びて剛直を扱き上げていく。

 

 

――ぬるり

 

 

「うぴゃぁぁぁっ?!」

 

 徐々に腰使いがペースアップしていた中、滑りを帯びた柔らかい何かがアネモネの背筋をなぞってきた。思わず背を反らして驚き、ぎゅーっと膣を締め付けてしまう。

 

 驚愕するアネモネに襲いかかってきたのは紫の蛸足―――オスカーの触手だった。

 

「隙ありですよ、アネモネ嬢」

 

 いつの間にか口元を覆っていた糸が剥がれ、オスカーの笑みが露わになっている。

 更なる驚愕に目を見開き声を上げようとするが、それよりも先に触手がアネモネの体を縛る。

 

「オス、カ……あぐぅぅっ!?」

 

 巨根がじゅぽんっと音を立てて陰唇から解放され、大の字になるようアネモネの四肢を触手で巻き付けてオスカーが立ち上がる。

 糸バイブの振動で熱を帯びているブリュンヒルドと萌花も突然の好守逆転に唖然としている中、オスカーは己の触手から逃れようと暴れるアネモネを後ろから抱きつく。

 

「私だってドSだってのを忘れないで欲しいですねー?」

 

「うぐぐ、この間は我に手コキされてヒィヒィ言っておったくせに!」

 

「私にだって気分ってのがあるんですー。アネモネ嬢をひぃひぃ言わせたいんですー」

 

 小ぶりのおっぱいを触ったり背中に頬ずりしたりするオスカーと、恨めしそうに睨むアネモネ。

 巨根を割れ目に擦りつけながらイチャつく二人を見せつけられ、流石のマゾ2人も歯ぎしり。

 

「それにどうせなら見せつけたいですし……」

 

 うぉっとアネモネが声を上げたのは、彼女の太ももに手を添え、大の字のままアネモネの秘部に肉棒の先端を押し当てたからだ。

 両手は添えるだけ。四肢に巻き付いた触手が力を込め、アネモネを一気に下へ落とす!

 

―ずちゅんっ!

 

「おっほおぉぉぉぉっ!?」

 

「ガンガンいかせてもらいます♪」

 

 余裕そうに仁王立ちしているが、根元まで押し込んだ事で肉棒全体に快感の波が伝わってきて割と限界だったりするオスカー。

 子宮を潰す勢いで極太極長の肉棒を根元まで捩じりこまれ、ぼっこりと腹部が膨れ、脳天まで直撃した快感の波で思考が麻痺しだすアネモネ。

 

 そのまま触手は彼女を上下にシェイクさせ、無慈悲な快感と苦痛が連続で襲い掛かる。

 根元から先端まで、抜いては差してを繰り返す。ぼこっぼこっと膨れてはへこんでを繰り返す腹部を見ると、まるで拷問でも受けているようだ。

 

 悲鳴のような嬌声を上げ、涎と愛液をまき散らすアネモネは苦しくも気持ちよさそうで。

 拷問のようなピストン運動をガン見しながら、ブリュンヒルドと萌花は膣内を蹂躙する糸バイブをオスカーの巨根だとすり替えながら快感を貪る。

 

「やっぱりいいですねぇ……牝が狂う姿は……♡」

 

 若干の余裕を持ちながらオスカーは目の前の雌三人の痴態を見て興奮し出す。

 愛する魔族に屈服されるのも好きだが、やはり自分は牝をイジメるのが好きなのだと再認識する。

 

 そうして暫くアネモネをオナホ代わりに揺らし―――何も言わずに射精。

 

 ゴプッゴプっと音を立てて注がれる精液は、あっという間にアネモネの腹部を妊婦の如く膨らませ彼女を絶頂へと導く。

 とはいえ口端に気泡がこびりつき、白目を剥いてビクッビクッと痙攣している様子から見て割と危ない絶頂なのだろうが……尿を漏らす程には気持ち良かったのだろう。

 

 その射精を合図にしたかのように、だらしない喘ぎ声を漏らしながらブリュンヒルドと萌花も絶頂、大きく背を反らして愛液をまき散らした。

 同時に股間が力んだらしく、糸を引きちぎって糸バイブを排泄。ぼとっと愛液まみれのそれが地面に落ち、愛液のシャワーを地面に撒き続ける。

 

 

 

 正妻戦争―――オスカーの一人勝ち!

 

 

 

―――

 

 一方、イ・グーの食堂では。

 

―ぱちゅんっぱちゅんっ

 

「あぅっ♡ うぁ、う、うにゅぅぅぅっ♡」

 

 五歳児程とは思えぬ程、成人男性に匹敵する大きさを持った赤子オークのペニス。

 そのペニスで、篠原まりの柔肌を小さくも力強い手で掴みながら、腰を懸命に振って濡れた膣壁と腸壁を同時に犯している。

 双子のオークに犯されているという背徳感のある様だが、赤子モードのまりはアヘ顔を晒しながら気持ちよさそうにしていた。

 

「おおー、我が子ながら凄いなぁ……オークってこうなんですかオークボ様?」

 

「おうよ。オークは生まれて2か月も経てば女を犯す本能が芽生えるからなぁ。しかし流石はオレの息子、立派な腰使いにビックペニスだ!」

 

「見た目は美女・頭脳は赤子がオークの赤子に犯されるのってエロいなぁ」

 

「というか怪力発揮しないんだね」

 

 双子オークの親であるフィルとオークボは我が子の犯しっぷりに喜び(母側は若干複雑)。

 二穴責めされているまりの痴態を見てオナっているオークと、冷静にまりの身体能力を観察しているシュレイ。

 

 正妻戦争をしている間、篠原まりは感度を上げられ感じやすくなった体を赤子オークに犯されていた。

 まぁまりちゃんも双子オークも気持ちよさそうだし、周りは微笑ましい目で見ているしで、特に問題なさそうに見える……いや人として問題はあるが。

 

 

 まりちゃんと赤子オークの乱交が終わった頃には、アネモネ・ブリュンヒルド・萌花の3人を触手で引きずりながらオスカーが帰宅したのだった……。




洗脳まりちゃん、赤子のオークに犯される……エロいね!(ぉ

◆まりちゃん育成ルートのアンケートについて

驚いたことにB案とD案がほぼ同時!ドジっ娘社長……!
未来の話になりますが、女社長まりちゃんのエロ話を制作中であります。


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未来:【ボス】篠原まり

アンケートを基にした篠原まりのエロ小説です。
洗脳された篠原まりがイ・グーに来て1年後の話。


 最悪の事態だ―――篠原まりは絶体絶命の窮地に立たされている。

 

「くっ……殺せ!」

 

「そうは問屋が卸さねぇぜぇまりちゃんよぉ?」

 

 身を屈めて視線を合わせてくるのは、通常種よりも大きく筋骨隆々なオーク……ノマド傘下の傭兵組織「イ・グー」に所属するオークボだ。

 オークボはニヤニヤ笑って見下し、まりの頭を掴んで首を無理やり動かす。人間の数倍の力を持った馬鹿力を持つ彼女だが、抗う意思は残されていない。

 

「よく見るんだな……手前の恥ずかしい所をよぉ」

 

「く……くぅぅ……っ!」

 

 現実を直視したくないが故にぎゅっと目を閉じていたが、聴覚が嫌でも捉えてしまう。

 洗脳によって狂ったかつての自分を。その痴態の証を。未だ脳裏に残っている浅ましい過去を。

 

 

 

 

『アネモネ義母(かあ)さん皆がイジメるぅ……』

 

『その呼び方止めんかイイ歳して。おーヨシヨシ、ドジっ子は辛いのぉ』

 

『いやマジで何もない所で転ぶのなんでだ?』

 

『んだんだ、眼鏡を割らずにおでこだけ床にぶつけちまってなぁ』

 

『ドジッ娘まりちゃん』

 

『うわぁぁんドジじゃないもぉぉん!』

 

「「「オレらの社長が可愛すぎて辛い」」」

 

 テレビに流れているのは、数か月前までイ・グー本社(・・)で育てられた幼子モードまりちゃんを取り囲むオーク達と白髪美少女の魔族。

 何もない所で転んた事に対してイジされ、思わず母代わりのアネモネの胸に抱き着いた場面だ。そこそこな美少女が幼女に泣きつく様は可愛らしい。

 

 そんなDVDにほんわかしているのは、まりが管理しているイ・グー支社(・・)のオーク達……つまりは彼女の部下にして訓練オークだ。

 義父にしてボスであるオスカーに支社のボスとして任命され、厳しさと優しさと淫らさを上手く併せ持って共に生き抜いた戦友達が可愛い物を見る目で過去の自分を見ている。

 

「いっそ殺してぇ!!!」

 

 真っ赤になったまりちゃんが叫ぶのも無理はなかった。

 

 支社のボスとして、そして育ての親であるアネモネとオスカーを見習って威厳を持って接し、厳しい特訓を課して育て上げてきた自慢の配下達。

 そんな部下達に赤ちゃんモードの己を見せられ、今までの威厳やら尊厳やらがガラガラと崩れ落ちたのだ。しかも侮辱するでも嘲笑するでもなく、可愛い可愛いと大評判。

 

 このような恥辱を何故私は受けているんだろう―――そう思わざるを得なかった。

 

「私は確か肉奴隷の補給をお願いしにきたはずなんですが……?」

 

 本社にそう連絡した所、やってきたアネモネとオスカーが持ってきたのがこのDVDだった。

 自身のパーソナルカラーである赤を基調としたビジネススーツを丁寧にアイロンかけし、「如何にもデキるといった感じのビジネスウーマン」を見せる為にビシっと格好つけたのに……。

 

「いやボスとアネモネさんがねぇ……」

 

 シクシク泣いている篠原まりを可哀想な目で見ていたフィル・リードが指さす。

 そこにはドヤ顔で椅子に座る少年と少女……オスカー=ライマキーとアネモネがいた。

 

「「可愛いから自慢したかった(ドヤァ」」

 

「この鬼畜義父母(・・・)ォ!」

 

 ドSだと解っていたが何もこんなことしなくても、と心から思うまりちゃんであった。

 

 オスカーとアネモネ。洗脳により記憶を失い幼児退行した自分を半年もかけて育ててくれた親代わりの魔族。上司のイングリッドも、あの状態からよく理性を取り戻したものだと驚いたそうだ。

 さっさと籍を取るなりすればいいのにと思う程度にはラブラブなロリショタだが、この東京キングダムを生き抜いてきた手腕と実力は中々の者。

 その二人から愛情と知識を受けて育った篠原まりは尊敬こそしているものの、気まぐれで義理の娘である自分を振り回すのだから溜まったものじゃない。

 

「まぁまぁ社長、ドンマイですぜ」

 

「そうそう。社長は野良だったオレらの恩人には違いねぇんです。尊敬してるんですぜ」

 

 ドヤるロリショタの足元で手と膝をついてシクシク泣き続けている篠原まりを励ますオーク達。

 

 篠原まりが社長を務めるイ・グー支社で働くオーク達は、岩を模したような胸当てと肩当てが特徴的なマッチョデブだ。岩のように鍛えぬいた体は篠原まりの教育の賜物である。

 更にベテラン勢としてオスカーの右腕であるオークボ、その専用肉奴隷のフィル、性処理奴隷のシュレイが補佐についた事で支社の指揮向上と身体の強化を図っている。

 

 「モリモリ食べてビシバシ働く」をモットーに、本社と比べてスパルタな育成を施し、オーク達に程よい畏怖と尊敬を集めていた……そう思っていたが。

 

「まりちゃん社長がドジする時は決まって仕事が終わった後なんですよ」

 

「だからまりちゃん社長がドジやらかすと、ああ仕事が終わったなぁ、ってホッとするんす」

 

「ここぞって時に決してドジらないから仕事中は頼もしいですよまりちゃん社長は」

 

「まりちゃん社長って呼ばないで!」

 

 何カミングアウトしてんの!と心の中で突っ込んでデブマッチョオークをシバくまりちゃん。

 

「うむ、少々舐められてる感が否めんがそこそこ慕われておるようじゃ。オスカーに似たのぉ」

 

「遠慮なく部下をシバく辺りはアネモネ嬢に似てますよね。Sっ気出てきたなぁ」

 

 デブマッチョオークをガミガミ叱りつけるまりちゃんを見てホッコリするロリショタ夫婦。

 テレビ電話や視察訪問で度々様子を伺っていたが、ドジは踏むしオークボ達の助けも借りているが、立派な女社長としてイ・グー支社を引っ張っている事に安堵していた。

 

 そんな中、オスカーはこっそりと篠原まりの背後を取り。

 

「そういえば肉奴隷の件なんですがー」

 

 むにゅん、と背後から胸を鷲掴みし。

 

「ひぅんっ!?」

 

 まりちゃんが甘い声を上げて飛び上がった。

 

 一瞬の沈黙。オスカーは予想以上の感度に驚き、まりちゃんは羞恥心で顔を真っ赤にして固まり、周りは意外そうに眼を開く。

 

 するとオスカーはニヤーっと笑ってまりを見上げる。

 

「随分と感度が良いんですねー?」

 

「やめ、義父(とう)さ……んぅぅぅっ♡」

 

 赤いビズネススーツ越しでも解る乳房の柔らかさと、布地を押し返す程に硬くなった乳首。

 揉む度に体が反応し、汗をにじませ、周囲が見ているにも関わらず熱い吐息を漏らす。背伸びをする少年の手にスーツ姿の女性が翻弄されるというシチュも、色気をより艶やかにしてくれる。

 

「……おいオークどもよ、もう肉奴隷を使い潰したとか、そういうオチかの?」

 

 乳を揉まれている篠原まりを置いといてアネモネが尋ねる。

 まりの配下であるオーク達はボスの艶やかな姿に夢中だったが尋ねられれば素直に応じる。

 

「訓練や警備で良い成績出すとまりちゃん社長が褒美と称して直々に相手してくれるんすよ」

 

「んで恥ずかしい事に、オレらまりちゃん社長にゾッコンでして」

 

「元々感度を高く調整された身っすから、少し犯されるだけでド淫乱になっちまうんす」

 

「オマケに甘え上手で、もうエロくて可愛くて……やべぇ勃起してきた」

 

 でへへ、と厭らしい笑いを浮かべるマッチョデブオーク達。

 

 要するに、まりちゃんがエロすぎてそこらで鹵獲された女では物足りなくなったということか。せめて数を揃えようとまりちゃんは考えたらしいが、この様子では焼け石に水だろう。

 呆れたと同時に納得もする。洗脳だけでなく感度を上昇させるよう肉体改造された身体はとても淫らで、脳が赤子モードだった時は性欲発散にも苦労したものだ。後、純粋に可愛い(親ばか)

 

義父(とう)さんダメっ♡ イくっ、イっちゃうっ♡」

 

 そう思考していると篠原まりの甘い嬌声が響き、直後に小さく悲鳴を上げた。

 ビクッビクっと痙攣した後、パンプスに染みが浮かぶ。どうやら潮を吹いて絶頂したらしく、顔を蕩けさせて喘ぎ声を漏らしている。

 

「んー……ちょっとイジめるだけだったんですが、これは発散が必要ですかね?」

 

 どうしましょ、といつの間にか露見された爆乳を鷲掴みにしながらオスカーが問いかける。

 視線が合ったアネモネは「仕方ない」とばかりに首を振ってマッチョデブオーク達を見やり、彼らがそれを察して歓声を上げた。

 

 

 まりちゃんは、これからすることを蕩けた脳の中で理解し、嬉しそうに微笑むのだった。

 

 

 

―――

 

 まりが率いるイ・グー支社にも凌辱や輪姦を行う為の地下室がある……性犯罪が横行するヨミハラや東京キングダムでは常識かもしれない。

 廃ビルを建て直したお古ではあるが地下室は立派で、やはりというかオークが大勢入ってきても無問題な広さを誇っている。

 

「えいっ♥ えいっ♥」

 

 マッチョでデブなオーク達が8名。その中心で全裸になっている女性が1人……篠原まりである。

 皮の首輪をつけただけの育った裸体を惜しげもなく曝け出し、魔族夫婦が苛め抜いた爆乳でオークのデカチンを包み込んで上下に揺らしている。

 

「いつもながら圧巻だぜぇ、オレのデカチンを軽々と飲み込みやがる」

 

「えへへ、すごいでしょっ♥ まり、デカパイでチンポシコシコだいすき♥ オマンコみたいにビクビクーって気持ちよくなって、エッチになってぇっ♥」

 

 仁王立ちする男に身を寄せ両手を使ったパイズリ。先程までとは打って変わり、まるで幼子のように楽し気で、しかし淫売のような蕩けた目でオークを見上げている。

 エロ蹲踞で肉が乗った尻をパイズリの運動に合わせてプリンっ♥と上下に揺れ、陰唇からトロォっと溢れる愛液を床にまき散らす。控えめに言ってエロい。

 

「んぁっ、はぁんっ♥ 気持ちいいよぉ、まりのオッパイ、オチンポ様で犯されてるっ♥ ザーメンミルクちょうだいって全身が言ってるよぉっ♥ 出してっ、早く出してぇ♥」

 

「チンポミルクが欲しいなら追加してやるぜぇ」

 

「たーんと飲ませてやるからなぁ」

 

 甘えん坊のように強請りながら、餅のように柔らかな乳房を両手で押し付けチンポを扱く。

 あまりのエロさと気持ちよさに「お゛お゛ぉっ」と声を上げるしかないオークに代わり、まりの両側にオーク達が詰め寄り己の肉棒を手で扱く。

 

「あん、シコシコもったいなぁいよぉ! まりが、まりがオチンポ様じゅぽじゅぽするのぉ! 全身マンコのまりでチンポミルク出させるのぉっ♥ はむっ♥」

 

 パイズリを続けながらも右側のチンポに食らいつき、じゅぞぞぉっ♥と音を立てて吸い付く。

 

「ぐおぉぉぉっ、いつやってもすっげぇバギュームフェラだぜ」

 

「これがあるからまりちゃん社長は止められねぇ!」

 

 反対側のオークチンポを口に含んでベロフェラする彼女の頭を撫でると、彼女は嬉しそうに目を細めてベロフェラの速度を上げる。

 

 篠原まりは洗脳により赤子の状態にされたことがある。そこから半年以上も掛け、ドジっ娘ながらも経営者としても長としても優秀な人材に育ったのだ。

 そんな彼女は全身を性感帯に改造された名残もあって、一度スイッチが生えると幼児退行を起こし「淫乱な甘えん坊モード」へと変貌する。

 

 

―普段は真面目で可愛い女社長、裏は甘えん坊の淫乱女。それがまりちゃん社長なのである!

 

 

「うぉ……出るっ!」

 

「オレもだ!」

 

「うらぁ大好きなぶっかけいくぜぇっ!」

 

―どぷっ♥ どびゅっ♥ ぶびゅるるっ♥

 

 肩を掴んで強引にまりを引き離し、唾液と先走り汁で濡れたオークチンポが乳房から解放されると3本の先端から白い噴水が放たれる。

 マグマのように熱く粘り気のある欲望は咄嗟に目を閉じたまりの顔面と乳房を白く汚す。その途端、まりはびくびくっと痙攣し出した。

 

「あぁぁぁんしゅごいぃぃぃ♥ お肌にザーメンびゅるるって、びりびりってエッチになって、イぐっ♥ まりちゃんイっちゃうよぉぉ! はあぁぁぁぁん♥♥」

 

 ザーメンシャワーを浴びただけで軽度の絶頂を味わったまりはエロ蹲踞のままガクガクと痙攣し、股間から潮を吹いた。

 ぷりゅんとゼリーのようにへばりついたザーメンごと爆乳を揺らし、背を反らして目と口を開いて軽くイったまりをオーク達は涎を垂らして見下す。

 

「おーっし次はオレだぁ!」

 

「オレ口マンコ使わせてくれ~」

 

「ざーめん♥ ざーめんちょうらぁいっ♥ まりちゃんズコズコしてぇ♥」

 

「よーっし、まりちゃん社長はザーメンをお望みだぁ! オマエらシコれ~!」

 

「げへへ好きだよなぁザーメンで溺れるの!」

 

「まりちゃん社長ー!」

 

 舌をレロレロと口周りで回しながら誘惑するまりちゃんに殺到するマッチョデブオーク。

 

 ある時は四つん這いになってケツマンコと口マンコを同時に犯されて中出し。

 ある時は駅弁サンドイッチで二穴責めされてぶっかけ。

 ある時は騎乗位で自ら腰を上下に揺らして全方位からぶっかけ。

 時には甘えるまりに対してお仕置きと称してケツとデカパイをドラムのように叩いたり。 

 人気なのはやはりパイズリだ。あまりにも人気なので爆乳がザーメンで真っ白にコーティングされている。爆乳が揺れる度にこびり付いたゼリーが連動して震えるのが逆にエロい。

 

 泣いたり笑ったりしながら、篠原まりは全身を白濁液で染められ、穴という穴にザーメンを注がれ吐き出す快感に酔いしれていた。

 

 極めつけは。

 

「んお゛お゛お゛ぉぉぉしゅごいぃぃぃぃっ♥♥ パパの超デカチンきもぢい゛い゛よぉぉぉ♥♥」

 

―――義理の父が相手の逆種付けプレスだ。

 

「あはは豚みたいな義娘ですね」

 

 ぷりんぷりんと全身にこびり付いたザーメンを、そして爆乳を上下に激しく揺らしながらまりちゃんが蟹股でオスカーの巨根を加えこんでいる。

 寝そべって義理の娘の痴態を眺めるオスカーは楽し気で、その小柄な体のどこにしまっていたんだと思う程に巨大なペニスを勃起させる。

 

 周りのデブマッチョオークは自分達より一回りも二回りも大きなボスの巨根に慄きつつ、アヘ顔で乱れ狂うまりに向けてシコシコとペニスを扱いている。

 

―ぴしぃっ!

 

「いぎぃぃっ! ママ痛いよぉぉっ♥ 鞭で打たないで、イきすぎて死んじゃうよぉぉぉっ!」

 

「好きでイきまくっとる癖に生意気な義娘じゃのぉ、そらっそらっ!」

 

 まりちゃんが涙目になって振り向くも、背後で仁王立ちするアネモネは楽し気に、それでいて容赦なく乗馬鞭で彼女の背を叩く。

 さっさと動けと、もっと淫らになれと言わんばかりに鞭を振るい、それに呼応するように蟹股プレスを速め爆乳の乱れっぷりを加速させる。

 

「お゛お゛ぉぉ、お゛っ♥ お゛ぉぉぉぉイぐイぐイぐっ♥ パパママごめんなさい、まりイっちゃう、またイ……ぐぅぅぅぅっっ♥♥♥」

 

 ずぷんっと子宮に捩じりこみ勢いで腰を落とし、背を反らして大きく絶頂するまり。

 イきすぎてガクガク震える彼女に、早くしろと意地悪なアネモネが鞭を振るい続け、オーク達がイキ顔をオカズに射精する。

 

 白目を剥いて舌を、そして爆乳を突き出すまりちゃんだが、それを許さないのがもう一人。

 

「ほーら、私はまだイってませんよー」

 

 オスカーである。彼は腰から人の腕ほどもある蛸の触手を伸ばし、彼女の両の二の腕に絡みついて無理やり上下に揺らす。

 

「んぎぃぃぃぃやめて、やめてパパぁっ! まりもうイってる、イってるの、ぐるじぃよぉぉだずげてぇぇぇぇ♥♥」

 

「はいはいマゾヒストマゾヒスト」

 

 オスカーは平然とした態度を取るが、イキっぱなしのまりちゃんの体力と精神はある程度見越しており、正直マズい状況なのは解っている。

 ギャン泣きして拒絶するまりちゃんを、それでも触手はしっかりと抑えつけてオスカーの巨根をオナホールのように扱き続ける。

 

 

「あ゛ーっ♥ あ゛ぁぁーっ♥ だめ、こわれりゅっ♥ まりちゃん壊れちゃう♥ マゾすぎてごめんなさいぃぃぃっ♥」

 

 

 

 オスカーが中出しする間まりちゃんは泣き叫び、気絶するまで絶頂を味わい続けるのだった……。

 

 

 

―――

 

 二日後。

 

「イングリッド様、こちら昨夜の警備状況の報告書です。やはりこの区間だと対魔忍より米連の方が多いですね」

 

「ご苦労、篠原」

 

 赤いスーツ姿でビシっと決めている篠原まりの姿があった。

 

 彼女が治めるイ・グー支社はイングリッドが拠点とするノマド支社にほど近く、市中や繁華街の警邏に当たっている。規律正しいオークは真面目に警邏するだけでも重宝されるのだ。

 その報告を月に一度、記憶チェックも兼ねてイングリッドの元へ定期報告しに訪れる事が多い。

 

「どうだ篠原、何か思い出したことは」

 

「申し訳ありませんが然程……専門家の報告書にもありますが期待はできません」

 

 やはりだめか、とイングリッドは解っていたもののつまらなさそうに溜息をもらす。

 篠原まりの更生には成功しイ・グーの戦力にしてノマドの社員として優秀な働きっぷりを見せているから良い物の、やはり対魔忍の育成機関に関する情報が得られないのは痛い。

 

 因みに記憶チェックという名目の凌辱を行われている事をイングリッドは知らない―――被験体であるまりちゃんの同意もあって秘匿しているからだ。

 

 そこへ、あ、と声を上げてまりちゃんが笑顔を浮かべる。

 

「●●県の●●市で、イングリッド様が好みそうな抹茶スイーツ店があるんですよ!」

 

「心底どうでもいい」

 

 キッと睨まれショボン顔になるまりちゃん社長であった。

 

 

 

 今日もイ・グーは平和です。

 

 




◆イ・グー支社(オーク育成機関)◆
●一覧
・篠原まり(ボス)
・オークボ(副官)
・武闘派オーク6名
・新人オーク2名
・女性魔族2名(会計及び受付)
・フィル=リード(上級肉奴隷)
・シュレイ=デュアック(上級肉奴隷)
・肉奴隷4名(魔族・人間混同)
・鬼神乙女2名(派遣顧問)

洗脳状態から半年で更生、更に半年でイ・グー支社の社長に就任。大出世ですね。


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