幻獣になっちゃったからシンデレラが乗る馬車を引く馬になるわ。 (折れたサンティの槍)
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幻獣とKBYD編 その1

完全におかしなテンションで書いた。
反省も後悔もするかもしれない。

『その1』と書いてあるじゃろ?
しかし続きを書くかは(現在筆者のリアルが忙しい的な意味でも、あらすじに書いてある事的な意味でも)不明。

視点変更する辺りは一カ月程放置していた為、違和感があるかも。



4/30
台本形式を無くしました。
次話以降も台本形式で書きません。
残っていたら感想で教えてくだされば。

5/21
誤字報告ありがとうございます。
修正しました。


吾輩は幻獣である。

 

名前は《キリン》。

サバンナに生息している首の長いやつじゃないです。

『モンスターハンター』ってゲームのシリーズに出てくる、《ドスケルビ》とか言われたりしてる方です。

ちなみに転生者です。

 

転生云々の事は説明が面倒なので簡単に纏めてみますと、

 

持病で死亡。

目の前にお爺さん。

「モンスターと美少女の組み合わせ、好きかい?」

「うん、大好きSA☆(ニ○厨並の感想)」

「ほんじゃ、お前まだ若かったし《アイドルマスター》っぽい世界に転生させてやるよ」

「知らん、何だそれは、"っぽい世界"って何や」

「登場人物達が命ある生物であって、アニメとかゲームのシナリオ通りに動くとは限らない世界だよ、上手く言えんけども」

「なるほどね、んで《あいどるますたー》って何?」

「そんでもってお前にはモンスターになってもらう」

「聞いて。ていうか私モンスターになるんですかいな」

「美少女いっぱいな世界だぞ、喜べー^^」

「わぁい^^(元ネタ知らない)」

いつのまにか森の中。

キリンになってた。

冒頭に戻る。

 

そんな感じ

あ、キリンにもいろんな種類があるらしいですが、私は通常種のヤツです。

ついでに、ハンターに見つかったら勲章&トロフィーのために真っ先に追いかけ回されそうな最小金冠サイズです。

 

さて、どうしようか。

 

あのヴェル○ースオリ○ジナル500個くらい貰ってそうな特別な存在(お爺さん)的には女子(おなご)とイチャイチャしてほしいのだろうが、私の現在地は何処とも知れぬ森の中、人間の痕跡すら無さそうである。

 

……とりあえず適当に歩こ。

歩き続けていれば人間の痕跡ぐらいは見つかるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてのんびりトコトコ歩き続けること3日。

 

 

 

 

 

ようやく人工物……アスファルトの道路が見えた。

 

拓けた場所に出てようやく意識したのだけど、幻獣キリン(自分)がいるというのに、小降りの雨模様である。

1日中猛雨が降った日もあったけど、特に雷鳴とかは聞こえなかったし。

もしかしたら古龍の力なんて大き過ぎるモノだから、あのヴェル○ースお爺さんがリミッター的なものを掛けてくれているのかも知れない。

常時身体が雷でバチッてたら誰にもにも近づけないし、

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

いやね?昨日「雨凄いなー」なんて思いながら、猛雨の中をテクテクしてたら女の子の悲鳴が聞こえてきて、急いで悲鳴の元に駆けつけたら少女が泥だらけで倒れてたのよね。

薄い紫髪で、少学生ぐらいかね?何故あんな山の中にいたのだろーか。

 

斜面を転がり落ちてきたらしく、頭を打ったのか(角が刺さらない様に)鼻先でゴスゴスしても起きない。

「どうしようか…」なんて思いながら、自身の角を少女が背負っていた鞄に引っ掛けてから少女ごとぶん投げて背中に乗せた直後、すんごい土砂崩れが襲いかかってきたもんだから内心で「ホアアアァァァーーー!?(コ○ボイ司令官風)」とか叫びながら"エリア移動ダッシュ"でどうにか振り切りました。

ハンデ有り(人間一人+荷物一人分)の状態で土砂よりも速いとか流石はキリンさんやなって。

 

それが昨日のお昼頃、今は太陽の上り具合からして多分朝6時ぐらいである。

昨日から、斜面落下+気絶+低体温症+知らない森改め山の中でクソ幻獣が迷う、というハプニングに見舞われた少女はいい加減限界だろう。

いい加減こんな硬い生物の背中より、病院のベッドで寝かせてあげたい。

 

全く車が走ってこない道路で"エリア移動ダッシュ(少女+少女の荷物付属)"してると町が見えてきた。

よし!とりあえず人を探して救急車を呼んでもらおう!

 

そう思いながら、増えてくるであろう車を警戒して速度を落とした直後、正面に第1&第2村人発見!

早速接触を試みてみる。

おおーい!!ヒヒーン!!

パカラッパカラッ!!((ひずめ)の音)

 

「うん……?……ヘァッ!?」

「どうした、変な声出して……うおおお!?」

 

なんか私の姿を見た第1村人さんが伝説のスーパーサイヤ人みたいな声出して驚いてるが知った事じゃねぇ!

お話良いですかー!

 

「えっなんか近づいてきたんだけど、でかい!カッコ良い!」

「なんかすんげえ光ってんだけど、怖ッ!カッコ良ッ!」

 

そんな事よりこいつ(背中に乗せてる少女)を見てくれ。

こいつをどう思う?

 

「…………あっ!?幸子ちゃん!?」

「ダニィ!?無事だったのか!?……衰弱してはいるが生きてる!上着だ上着を出せ!暖めるぞ!」

「了解!」

 

この少女、名をサチコちゃんと言うのか。

まぁとりあえず名前の件は置いておいて「救急車呼べよオラァン!」という意思を込めながら第2村人さんが取り出したスマホをガン見する。

 

「救急車!?救急車だねぇ、わかるとも!とりあえずこの辺の地域知らないからP(プロデューサー)さん達が泊まってたらしい旅館に呼ぶぞう!」

「旅館まで道案内する!ついてこーい!大和魂を見せてやる!わああぁぁーーっ!」

 

私の意思が伝わったらしい第2村人さんが救急車を呼び、第1村人さんが呼んだ場所まで案内する……凄まじく早い協力

、私でなきゃ見逃しちゃうね(意味不明)。

 

(ついて)イグゾー!

デッデッデデデッ、カーンデデデッ……(元ネタほとんど知らない)。

 

 

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

 

それからしばらくして、救急車を呼んでくれたらしい旅館に到着、なんか凄いたくさん人が集まってんね。

久しぶりに人に会えて変な感じにテンションが上がってたけど、ここに着くまでの間にだんだん落ち着いてきた。

周りの人達は私の姿を見てザワザワしている。

そして私の隣には、ゼヒューゼヒューと荒い息遣いをした第1村人さんが。

 

「全力で自転車漕いでんのに終始追い抜かれそうだった……」

 

キリン的にはまだまだ遅いからねぇ。

 

そんな事より、あそこですんごいマイナスオーラ出してるる少女二人+男性一人はこの娘の知り合い?

ビカビカ光る幻獣がいるのに気がついていないんだけども。

 

「Pさぁぁぁぁぁん!!幸子ちゃん見つかったァァァァァ!!」

 

第1村人さんに凄まじい大声で呼ばれた三人は、大声に驚いたのか肩を跳ねさせながら俯いていた顔を上げ、私の姿に驚いたのか大きく仰け反った。

しかし次の瞬間、

 

「……輿水ッ!」

「幸子ちゃん!」

「幸子はん……!」

 

と、背中の娘の名前を呼びながら凄い勢いで駆け寄ってきた。

本名は《コシミズサチコ》ちゃんかね?

漢字でどうやって書くのん?

 

「幸子はん、無事で良かったわぁ……」

「わ、身体、すっごく冷えてるよ……」

「とりあえず旅館の中に……」

「あ、Pさん!もう弟がこの旅館に救急車呼んでます!」

「ありがとうございます!」

 

男の人(Pさんと呼ばれていた)に背負われて旅館の中に入っていったサチコちゃんをジー…と見送っていると、第1村人さんが少女二人にサチコちゃんを見つけた時(というか私と遭遇した時)の事を話していた……というよりは、第1村人さんが少女二人に詰め寄られていた。

 

「えと、いや、あの、なんか、コイツが山の中で拾ったらしくて、背中に乗せてたんス、ハイ」

「…えっと、この……馬? 鹿? さんが……?」

「あらまぁ、そうやったんどすか。おおきに……ありがとうなぁ…」

 

京都弁の少女が手を伸ばしてきたので頭を下げたらナデナデしてくれた、むふーやったぜ。

 

……あ、Pさん出てきた、サチコちゃんダイジョブだった?

 

「Pさん!幸子ちゃんは……」

「……低体温症で今はとりあえず暖めてもらってる。見たところ大きな怪我は無かったけど、骨が折れていたりするかはちょっとわからない」

「そっかぁ……」

「それで、彼女を見つけてくれたのは……」

「コイツですコイツ。コイツが背中に乗せてました」

 

第1村人さんは、私の(たてがみ)をモフモフと叩きながらそう言った。

 

「……君は一体……いや、輿水を連れて来てくれて……ありがとう」

 

Pさんはそう言って頭を下げてきた。

……今更だけどなんでみんな(バケモノ)相手に臆さないのよ……獣狩りとか上位者狩りでもしてた?

 

頭上げてくだせえPさん……あ、救急車のサイレン音が聞こえてきた。

 

とりあえず、サチコちゃんのために少しの間隠れさせてもらおう。

普通の人間はこんなバケモノ見たらビビるからね、そんで騒ぎが大きくなってサチコちゃんが大事になったりしたら嫌ですやんか。

私は、いつの間にか輪の形になってこちらを囲んでいた人達を飛び越え、建物(旅館)の影に隠れた。

サイレン音は段々と近づいてきて、数十秒後に赤い光を放ちながら到着し、更に数分後には段々と遠ざかっていった。

私はこれっぽっちも直接見てないけどな!

だってこっそり覗き見ようとしても鬣がはみ出て目立つやん?

そんなわけで、ある程度サイレン音が離れていってからノソノソと出ました。

 

人垣を、今度はかき分けながら進み、第1村人さんの肩を鼻先でゴスゴスど突く。

お見舞い行くからサチコちゃんが何処の病院行ったのか教えろ教えろー。

 

 

= = = = = = = = = =

 

 

第1村人→村日登一(ムラビトイチ) 視点

 

 

俺はついさっき、未知との遭遇ってやつをほんのちょっぴりだが体験した……。

い…いや…体験したというよりは、まったく理解を超えていたのだが……。

あ、ありのままさっき起こった事を話すぜ!

 

Pさん曰く、幸子ちゃんが登山ロケ中の不幸で崖から落ちたらしく、弟のトニー(第2村人)と「捜索に向かってやろうか」などとと話していたら、白い馬みたいなUMA(謎の未確認動物)が幸子ちゃんを背中に乗せて走ってきやがった。

 

な…何を言っているのか(以下割愛)

 

 

 

まあそれからいろいろあって、幸子ちゃんとPさん、紗枝ちゃん、友紀さんを乗せた救急車が旅館を離れていってからしばらくすると、例の馬みたいなUMA(何故か白く光り輝いている)が建物の影から出てきて人垣をかき分け俺の肩に鼻先をゴスゴスしてきた。

 

「うおっ、なんだなんだ、どうしたどうした」

 

俺がそう言うとUMAは俺から顔を離し、何処か遠くの空を見つめ始めた。

 

「……兄さん兄さん、もしかして、幸子ちゃんが何処の病院に行ったのか知りたいんじゃ……」

「えっ、そ、そうなん?」

 

つい先程合流したトニーの言葉を聞いた俺がUMAを見上げると、UMAはコクコクと頷いた……うん、やっぱ人間の言葉を完全に理解して、聞いてるなコイツ!

っと、とりあえずスマホをポチポチと。

 

「ここから近い病院なら……○○病院だと思うぞ?」

 

スマホで調べた病院の名前を伝えてやると、ペコリと頭を下げた後、再び人垣をかき分け、今度は旅館の屋根に跳び乗り、頭……というより角を空に向けて突き出したまま停止した……すげえジャンプ力だ! ステキダワー!

 

この間にトニーに幸子ちゃんの無事とPさん達も一緒に病院に行った事を説明したり、何枚かUMAの写真を撮ったりしながら待つこと数分。

旅館の屋根から一気に敷地外の車道に跳び降りたUMAは再びペコリと頭を下げ、右前脚でアスファルトの地面をカッカッと叩いた___

 

 

 

 

 

 

 

 

___次の瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドシャァンッッッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

という音と共に極光がUMAを覆い、

 

 

 

思わず目を閉じ腕で顔を覆って、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数秒後、漸く目を開けて腕を退かした時には、既にあのUMAはいなくなっていた。

 

 

 

 

 

「「「「「…………うそーん……」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのUMAは後に"神獣"と呼ばれる様になって世界を揺るがし、

 

346プロダクションのアイドルによって"ユニコ"と名を付けられ、

 

"神獣"が初めて現れたA県S町のとある旅館は大繁盛するようになったとか。




・幻獣キリン→神獣、ユニコ(オリ主・一応元女性)

最小金冠、通常個体。
名前の元ネタはとあるソシャゲのキャラクターから……わかる人にはわかる、筆者は今はやっていませんが。
どのアイドルが名付けたかは……誰だったらこんな感じの名前付けますかね?
メタい事を言うと、筆者が割と適当に考えた名前なので後で変わる可能性も十分にある。

その性質は本来の幻獣キリンからはかなり変化している。
リミッター的なものがかかっている。

神様の粋な計らいによって非戦闘系技能が上昇しており、今回の話では角から電波を感知して病院の場所を特定した後、モンハン4のキリンムービーみたく瞬間移動した……といった感じ。

……とりあえず筆者から一言言わせて貰うならば。
……『ご都合主義』ってタグ、便利ですね。



・輿水幸子

一番長く登場しているのに一言も台詞が無い、でも「主人公とアイドル達の間に接点を作る」という重要な役割を果たしてもらいました。
今回の話ではこんな扱いをしてしまっていますが、筆者が嫌いな筈ありません、カワイイヤッター!

次話はお詫び的な意味と、「流石に放置はダメだろ」という理由で《KBYD》をメインにした話にしたいと思っております。



・Pさん(名前未定)

ファンの間で何故か人気の高いプロデューサー。
『Pさんファンクラブ』があるぐらい人気。
輿水幸子、小早川紗枝、姫川友紀、他数名のアイドルをプロデュースしている……という設定。



・少女1(小早川紗枝)

筆者は彼女の事をまだ余りよくは知らない。
せいぜい口調や性格を少し知っている程度。
要勉強。



・少女2(姫川友紀)

紗枝はんと同じく、筆者は彼女の詳しい事はまだ余りよく知らないが、とりあえず一カ月程前まで本気で十代後半だと思っていた。



・神様

よくネットの海を彷徨っている。
スマホやパソコンをそこそこ扱える。



・第1村人&第2村人→村日兄弟

兄は登一、弟はトニー。
父がアメリカ人、母が日本人。
兄は国語が苦手、弟は英語が苦手。



・人垣になっていた方々。

普通にアイドルのファンだった人もいれば、「この町(A県S町)に来るらしいアイドルを一目見てみよう」と思っていた人も。

「もう全員で山に突撃して幸子ちゃん捜索しようぜ」的な事をこっそり話していた時に、背中に捜索対象の乗せた主人公(オリ主)が現れた。
主人公は地味に、ミイラ(遭難者)になるかもしれなかったミイラ取りを無くしていたんだよ!
「「「な、なんだってーッ!」」」

主人公がいなくなった後、解散した。
あと○chで盛り上がった。



・番組制作スタッフの方々

(登場させるのが面倒になったので)未登場。
(呆けていた為)主人公をカメラで撮影する事も無く、人垣になっていた方々の解散と同タイミングで帰還した。
後日、改めてPさん達に謝罪等をしました。



・A県S町

筆者が五秒で考えた完全に空想上の地。
山が有り、和風の大きな旅館がある、以外の設定は何も考えていない。
スタンド使いがいたりもしない。



・(元ネタ知らない) 等

筆者もそれの元ネタを知らない。


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幻獣とKBYD編 その2

KBYDの三人のキャラがまだイマイチ掴めていないのと、それぞれのアイドルの口調と、多分ご都合主義満載なのにご注意下さい。
ご指摘等がありましたらちょくちょく修正しておきます。



アナスタシアさん、神崎蘭子さん、二宮飛鳥さんなどは口調的に、一ノ瀬志希さんや宮本フレデリカさんなどは性格的に書くのが難しそうなので軽く膝から崩れ落ちてる筆者です。
筆者が馬鹿なのが書きづらさに拍車をかけている……。



一応今回でKBYD編は終わりです。
次回からはだいたいランダムですが、ニュージェネレーションズか、シンデレラプロジェクトの面々との顔合わせになるかもです……変わるかもしれませんが。
シンデレラプロジェクト……ハードル高すぎない?
KBYDの三人については、まだまだ魅力的に書けたとは思えていないので、これからもちょくちょく登場する予定です。





・幻獣キリンのうわさ
玉ねぎは普通に食べられるらしい。


テーレッテーレッテー テーレッテーレッテー テーレッテーレッテ テレレレレー♪(あのBGM)

 

私の名前は(前世では)高校生(だったけど今世は)幻獣、キリンシン○チ!

ある日、幼馴染で(もなければ)同級生(でも無い)のカミサマン(毛○蘭と同じイントネーション)と謎空間で出会って、白づくめの神様から怪し(くは無)い提案(転生云々)を持ちかけられた。

急過ぎる展開(幻獣編 その1 参照)で頭空っぽになっていた俺は、モンハンのモンスター、キリンの姿になって転生しているのに(転生直後は)気付かなかった!

私はとりあえず下山しようと歩き出し、(それから2日と数時間後)聞こえてきた悲鳴の元へ向かったら、

急な斜面の上から女の子が転がり落ちてきてしまっていた!!

 

(思いつかなかったのと面倒になってきたので中略)

 

キリンになっても中身は人間!(キリンの)防具一式は大人気!(ボッチ故に)ハンティングはいつも一人!

 

 

 

以上、前回のあらすじでした(読みづらかったらごめんなさい)。

 

 

= = = = = = = = = =

 

 

もしもし私キリン、今、幸子ちゃんが搬送された病院の屋上にいるの。

 

いろんな電波を感知して、それから住所や情報を特定できるとか、さすこりゅ(「流石古龍」の略)。

遭難者捜索に役立てる為に、今後は携帯の電波も感知できる様にしよう。

備え有れば憂い無し。

 

さて、ワタクシは何をしているのかと申しますと___

 

 

 

 

 

「それでなぁ、その時の幸子はんが可愛らしくてなぁ」(ナデナデ)

 

ウンウン。

 

 

 

「お話聞いてくれてありがとねぇ。あ、お煎餅食べるかい?」

 

いただきます、お婆様。

 

 

 

「…………なんでみんな平常運転で、この摩訶不思議生物と話とかできるんだろう……」

 

ホントそれな。まぁ強く生きて、名も知らぬ看護師さん。

 

 

 

___といった感じに、ここ○○病院の屋上でいろいろな人達の話し相手……というより、聞き手になっております。

 

いやね? 最初は悩んだ末に「身体の表面の肉質を硬質化する事で無機物になりきろう」とか今思うと意味不明な努力をしようとしたのですが、最初に自分を見つけた人達が幸子ちゃんの知り合いの三人だったのですよ。

そんでまぁ、この三人は既にワタクシの事を知っているワケでして……。

 

そうそう三人の名前なのですが、

よく頭をナデナデしてくれる、はんなりとした女の子が《小早川紗枝》ちゃん。

10代後半ぐらいかと思っていたら実は20歳だった、元気のある大きな声の女の子が《姫川友紀》ちゃん。

最後にPさんと呼ばれていた男の人は、なんとこの二人や幸子ちゃん達をアイドルとしてプロデュースしているプロデューサーさんらしい。

あの後幸子ちゃんは無事に目を覚ましたらしく、何度もお礼を言われた。

良かった良かった。

 

なんやかんやで済ませた自己紹介(自分は喋れないのでほぼ一方的なもの)以降も他人の目とか気にしないでガンガン話しかけてくるものだから「あ、なんかもうどうでもいいや」ってなっちゃったんだよね。

そして他の人達もガンガン話しかけてくるようになったんだよね。

それもこれも無計画にここに来た私が悪いね。

 

幸子ちゃんは、目は覚めてもかなり衰弱していたため、十数日はこの病院に療養するらしい。

私は幸子ちゃんが心配だったのと、もう森に帰るつもりも無かった為、今は病院のおくじょうぐらし! をしている。

 

ちなみに三人も幸子ちゃんが回復するまでは近くの宿泊施設で寝泊まりするらしい。

Pさん曰く「二人の仕事はしばらく休みにしておいた」のだとか。

宿泊費も入院費もPさんが全部払っているらしいし、なんかあれだね、すごいね。

アッハハハ! Ooh! Majestic(素晴らしい)!

 

まぁそれはそれはとして、「アイドル」というか言葉で思い出したけど、この世界は確か、あい……アイ……そうだ、《アイドルマスター》という作品を基本とした世界らしいのだった。

《アイドルマスター》、略したら多分《アイマス》かな。

私、この作品全然知らないんだよねぇ。

どれぐらい知らんのかというと「ツイ○ターでそんな感じのカタカナの文字列を見たかなぁ」程度の知識しか無い……知識って言えるのかこれ。

 

アイドルマスター…縮めてアイマス…か…。

響きからすると、151の喜びとか151の夢とか151の思い出を目指して頑張るのかもしれない。

それか、アイドル達と共にアイドルリーグ出場を目指して旅をするのかもしれない

 

そんな事を思いながら数日を過ごし、今日もお婆様から貰った煎餅をバリバリしていると、Pさんと紗枝ちゃんがやってきた。

どうやらサチコちゃんをここ(屋上)に連れてきてくれたらしいので会ってほしいらしい。

とりあえず五回ぐらい頭を縦に振っておいた。

 

「ほらほら幸子ちゃん、別に怖い人とかじゃないって!」

「ベベべ、別に怖いなんて思ってませんよ! ただちょっと心の準備が……」

 

扉の向こうから友紀ちゃんの声と、幸子ちゃんのものと思われる声が聞こえてきた。

ようやく会って話(?)ができるのか、と思うととても嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……と、思っていたのですが。

 

「……………………!?」

 

私を視認した直後、幸子ちゃんは小さなお口を大きく広げて(可愛い)固まってしまいました。

 

そりゃそうですよねー。

いきなりこんなの(リアル幻獣キリン)見せつけられたら私も多分同じ反応しますよ。

むしろ、いくら恩人(恩獣?)とはいえPさん達はなんで平常運転なの? ナントカ判定でサイコロ振って成功したの?(TRPGほとんど知らない)

 

「…………友紀さん?」

「うん?」

 

幸子ちゃんは、ギギギ……という擬音が聞こえてきそうな感じで横にいた友紀ちゃんに顔を向けた。

 

「白い髪を(なび)かせてる…って言ってましたよね?」

「言ったね」

 

wikiさん曰く、タテガミは首の辺りや頭部に密集して生える長い毛の事だから、多分間違ってはいないね。

 

「凄く大きい…って言ってましたよね?」

「言ったね」

 

モンハンのハンターの身長を約200cmとして最小金冠キリンと比べると、タテガミ含めてだいたい400cmくらいと十分デカイ。

ので、間違ってはいない。

 

「とてもガッシリとした身体付きをしている…とも言ってましたよね?」

「言ったね」

 

小さいけどガッシリしてるし、ガンキン一式+ガンランス担いだハンターを軽々と吹っ飛ばせるぐらいにはパワーもあるね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………人間じゃないじゃないですか!!??」

「人だ、なんて一言も言ってないけど?」(ニヤッ)

 

 

 

君の様な勘の良くない子供は嫌いじゃないよ。

…………いや勘でも予想出来るかこんなの。

 

「いやいやいや、なんで皆さん平気そうにしているんですか!?」

 

幸子ちゃん、興奮からか顔が真っ赤である。

 

「最初、幸子はんを背負って来た時は、うちらもえらいびっくりしたんやけど……」

「背中に乗せられてた幸子ちゃん見た瞬間に驚きがどこかに行っちゃって……」

「俺らはここ数日で何回も会ってたしなぁ……ここ(病院の屋上)で」

謎の未確認動物(そんなこと)よりも幸子はんの方が大切やったし」

「「うん」」

「な……な……」

 

幸子ちゃん、今度は照れて顔が真っ赤である。

可愛い。

 

「そんな事よりもほら、幸子ちゃん、ちゃんとお礼言わないと!」

「そんな事!? って、えっ、あっ、えっと、そうですね?」

 

友紀ちゃんに背中をグイグイ押されて幸子ちゃんが目の前に運ばれてきた。

こうしてみるとやっぱり小さいなぁ、ちゃんとご飯食べて良く寝てる?

 

「え〜っと……その……」

 

Pさんたち三人は屋上の隅っこに移動して様子見している。

 

しばらくモジモジしていた幸子ちゃんは、やがてキッと顔を上げると、勢い良く頭を下げてきた。

 

「あの、あの……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……助けてくださって、本当に、ありがとうございました!」

 

 

 

その言葉の後、彼女は花が花が咲く様な、可愛らしい笑顔を見せてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

…………ええ子や…………。

 

 

 

お姉さん、不覚にもジーンときてしまったよ。

良いよ良いよ! もう全然どういたしましてだよ!(意味不明)

思わずブンブンブンブンと全力で頷……こうとしたけど、角が危ないのでタテガミを押し付けてモフモフする事にした。

 

モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ……

 

「あわわわわぁぁぁぁ……」

「幸子ちゃん、何を言ったらそんな事になるの!?」

 

急いで駆け寄ってきた友紀ちゃんが幸子ちゃんを私から引き剥がす。

引き剥がされた幸子ちゃんの髪は、モフモフタテガミから生まれた静電気のせいでモサモサになっていた。

 

マジで可愛いわー幸子ちゃん。

ぶっちゃけ画面越しに見たフワフワクイナとかゴワゴワクイナよりも圧倒的に可愛い。

 

「もうすっかり懐かれてもうたみたいやなあ」

「とっ、当然ですよ! 僕のカワイさはあらゆる生き物を虜にするんですからね! フフフ♪」

「お、通常運転できる様になったな」

 

え、いつもはそんな感じなのん?

万物を魅了する小悪魔かよ……。

素晴らしい…素晴らしいぞこれは!(全知並感)

 

 

 

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

 

 

あれから一晩明けた朝。

 

退院した幸子ちゃんを含めたアイドル三人はプロデューサーさんが走らせる車に乗って、《346プロダクション》と言う場所に帰っていった。

最後に彼女たちが見せてくれた笑顔は、とても良いものでした。

 

 

 

 

 

これからの彼女たちが歩む道も、輝きに満ちたものでありますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもやっぱり、離れるのは名残惜しいなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、いう訳で、カーナビの電波を頼りに連続ワープして、346プロダクションについてきました。

 

「………なんでここにいるんですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 

これからもよろしくね☆

 

 

 

続く☆




あんまりネタが入れられなかったので多分今回はシリアス。





・幻獣キリン(オリ主)

筆者の手を離れて暴れまわった結果、輿水幸子さん推しに。
寿命は決まっていないけど、不老不死ではない。
次回から346プロダクションに住み着く。



・346プロダクション

デレアニの設定を少し拝借。
この小説ではプロデューサーは複数人いる、という設定でいきます。
筆者がフルで観れている話は第一話だけ。



・KBYD

こんなもんじゃあねぇ……まだ書き殴りたりねぇぜッ!
今後、この三人と関わりのあるアイドルたちと共に登場予定。



・Pさん

流石に苗字くらいは考えないと他のPが出てきた時に区別がつかなくなってしまうので、次登場する時には考えておきます。



・お婆様

強い。



・名も知らぬ看護師さん

強く生きて。



・世間の様子

ツ○ッターで出回っているキリンの写真や映像が話題に。
雲も無い空から数回雷が落ちた事も、一部では話題に。



・○ch

「とある町の病院の屋上で例のUMAを見た」という報告を受けた人たちが盛り上がった。
その情報を頼りに数人が現場に向かったものの既に去った後だったので、迷惑にならない内に帰った。








・シンデレラプロジェクト・プロデューサー

デレアニの登場人物。
ちょっと憧れるよね、こういう人。
筆者は中の人も好き。
次回以降登場予定。
この小説では声優さんの苗字を拝借させていただく。





・オリ主を転生させた神様
踏み台転生者っぽい人間はそのまま転生させずに、記憶をリセットしてから、凄い能力とか無しで転生させている。
有能お爺さん。
「擬人化? ねーよンなもん」


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