「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか (弾正)
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プロフィール的な何か
主人公プロフィール


 第1話投稿から3ヶ月。今更ながら主人公のプロフィール作りました
 若干のネタバレを含むので、嫌な人はある程度読んでから戻ってきてください。まあ、あまり大きなネタバレはないと思いますが...


 佐竹 亮(さたけ りょう)

 

 

 バンド:無所属

 パート:基本全部できるけど、特にギターが得意

 誕生日:12月1日

 星座:射手座

 身長:173cm

 体重:59kg

 学校:羽丘学園高等部(羽丘女子学園は共学化、ついでに花咲川も共学化)

 学年:高校1年生

 クラス:B組(つぐみ、巴、ひまり、モカと同じクラス)

 家族構成:現在1人暮らし(中学の頃は両親と暮らす。兄弟姉妹はいない)

 好きな食べ物:寿司(特にマグロ)、(食べ物じゃないけど)コーヒー

 嫌いな食べ物:ナス

 趣味:楽器を弾くこと、ゲーム、家でゴロゴロすること

 将来の夢:音楽関係の仕事に就きたい

 今の目標:彼女つくる

 

 

 

 

 

 今作の主人公。

 

 「音楽の天才」と呼ばれており、その楽器演奏技術と歌の上手さはトップクラスで。描写は少ないものの、音楽に関してはかなりのチートっぷりを見せる。音楽だけなら作中最高クラス。あまり作曲はせず、有名な曲をカバーすることが多い。

 

 

 性格は良くも悪くも自由。自分のやりたいことをやり、我が道を行くタイプ。ただし様々なことに巻き込まれやすく、その度に意外と頑張るので、その自由さはあまり目立っていない。

 シリアスシーンでは覚醒するタイプ。ただしヘマをしないとは言ってない。

 かなりの鈍感。その鈍感さには周りも呆れるばかりである。そして無自覚で人を救っていることが多い。

 欲望に忠実な人間。結構簡単に釣れる。将来詐欺とかに引っ掛かりそうで心配である。単純。

 そういうお年頃なので、女の子のことは人並みに好き。自称紳士。ただし彼女いない歴=年齢。本人はめっちゃリア充になりたがっているが、未だに非リア。そのためリア充には敵意を向ける。リア充爆発しろ!!

 

 

 顔はそこそこイケメン。あくまでそこそこなので、流石にジャ〇ーズほどではない。黙ってさえいれば普通にかっこいい部類に入るのだ。黙ってさえいれば。

 身長は平均よりちょい高め。体重は平均。体型は少し痩せ型。

 髪型に特にこだわりはない。一応寝癖くらいは毎日直す。髪は伸びてきたら切る程度。

 

 

 お寿司が好き。特にマグロ。サーモンも大好き。

 また、コーヒーも好き。ブラック、または角砂糖1つで飲む。でもブラックで飲むことの方が多い。

 嫌いな食べ物はナス。それ以外は大体食べられる。だが、某星の〇ービィみたいになんでも食うわけではなく、辛すぎるものとかは流石に食べられない。

 

 

 1人暮らししている理由は、親に縛られず自由に生活したいと思ったから。家事全般は一通りこなせる。

 父親は亮に似て自由人。ある大手企業の社長であり、それなりにお金持ちだったりする。

 母親は真面目な人。自由すぎる父親と亮に制裁を下すのが仕事。

 

 

 当然のごとく、楽器を弾くのが好き。歌うのも好き。

 ゲームもかなり好きであり、特に格闘ゲームやオンラインゲームをやる。オンラインゲームは無課金を貫く。

 休日は家でゴロゴロするのが日課。天才とか呼ばれているわりには、ある意味人間らしい。

 

 

 実は戦闘能力が人並み以上である。成人一般男性程度なら無傷で撃破できる。しかしそれ以上に逃げ足が速く、あまり戦うことを好まない。本人曰く「勝てないor面倒な戦いはしない」。

 

 

 

 

 

 おまけ セリフ集

 

 「俺はぼっちじゃない!一人で楽器を弾くのが好きなだけなんだ!」

 「すみませんふざけました。待って引かないでほんの出来心だったから」

 「失礼な。これでも俺は紳士だぞ」

 「...俺の考えすぎかもしれないですけど、どこか危ない感じの演奏なんですよね」

 「不安定な精神状態っていうのは、演奏に現れますよ」

 「えちょっと待って腕引っ張らないで痛い痛いそんなスピードで走らないで」

 「イエス。むしろ音楽の天才とか呼ばれてるくらいには楽器得意だぞ」

 「本っっっ当に申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!」

 「Oh...」

 「音でなんとなくわかるものなんですよ」

 「言いたいこと?はっ、もしかして愛の告白!?」

 「...太るぞ?」

 「あの野郎...ここで沈めてやる」

 「...はっ!俺、異性として見られてない!?」

 「え、ちょ、待」

 「美少女が悲しんでるってのに、それを黙って見過ごすだなんて、男としてできませんよ」

 「返事がない。ただの屍のようだ」

 「俺がハーレム?HAHAHA、面白い冗談を言うじゃないですか」

 「さーせんした」

 「あのジジイ!!」

 「ヒャッホォォォォォォ!!明日は土曜日!休日じゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 「口説いた覚えはないぞ。俺は本心を言っただけだ」

 「待て待て待て待て」

 「...そんなことないじゃないですかー。はっはっはー」




 これがうちの主人公や


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本編
ガールズバンドとの出会いは唐突に


 弾正と申します。初めましての方は初めまして。「1人の少年の青春物語」や「普通の少年と普通の少女」を読んでくださった方は、また会ったな。


 今回はハーレムもの(になったら嬉しいな)に挑戦してみます。まだ最初なのでハーレム要素皆無だけど、楽しんでくれると嬉しいデス!!(リゼ〇のぺテルギ〇ス風)ごめんなさいふざけました。


 先に言っておくと、私、音楽の知識がないです。主人公天才なのに...
 後、まだ振り回されたりしません。やっぱり、前段階の話って必要だと思うの。タイトル詐欺とか言わないで(泣)


 「音楽の天才」

 

 

 人は俺___佐竹 亮(さたけ りょう)のことをそう呼ぶ。そして、それは単なる噂とかではなく、事実だ。俺がナルシストだからだとかそんなんじゃない。この際自分で言ってしまうが、俺は本当に「音楽の天才」なのだ。

 ギター、ベース、キーボード、ドラム、バイオリン、DJ、トランペット、タンバリン、カスタネット...楽器なら大体なんでも扱える。もちろん歌も歌えるぜ。そのどれもがプロ級(事務所の人とかがスカウトしに来るレベルと言えばわかりやすいか)だ。

 

 まあ、そんな自慢を長々とされてもつまらないだろうから、ここらへんにしておくこう。

 

 

 そんな俺は今、楽器を弾くためにライブハウスに来ていた。家で引くと近所迷惑じゃん?だったら、防音設備が整ってるライブハウスに行くべきだと思うんだ。ちなみに、このライブハウスの名前は「CIRCLE」というらしい。直訳すると「円」とかいう意味になるんだが、本当にこの訳で良いのかな。俺、難しいことはよくわかんないや。

 

 

 「こんにちは亮くん」

 「こんにちはまりなさん」

 

 

 俺がCIRCLEに入ると、スタッフのまりなさんが挨拶してくれたので、俺もしっかりと挨拶を返す。挨拶をしっかりとできないと苦労するって親父が言ってたからな。つまり、挨拶ができる俺は将来苦労せずに成功できる...!?ごめんなさい調子乗りました。

 

 

 「今日も一人で楽器弾きに来たの?」

 「失礼な。それではまるで俺がぼっちのように聞こえるじゃないですか」

 「だって本当のことじゃない?」

 「俺はぼっちじゃない!一人で楽器を弾くのが好きなだけなんだ!」

 

 

 そう、決して俺はぼっちなどではない。一人で音楽を奏でるのが好きなだけの人間だ。そう、決して一緒に楽器を弾く相手がいないとかそんなんじゃない。本当だからな。本当の本当に本当だからな。

 

 

 「なるほど。つまり、一緒に楽器を弾く相手がいないんだね」

 「まりなさん違います」

 「ところで、亮くんってライブとか出てみたいとか思ったことってある?」

 「話そらさないでください」

 

 

 い、一緒に楽器を弾く相手の一人や二人くらいいるからな(震え声)

 うまく話をそらされたが、ライブか...一度は出てみたいと思ったりはするな。俺は「音楽の天才」と呼ばれてはいるが、実際のところライブには一度も出たことがない。コンクールや大会には何度も出たことはあるのだが、ライブはなぁ。一人で出るというのもあれだし...

 

 

 「でもライブですか...出たいと思ったことはあるけど、一人で出るのもなぁ」

 「亮くんなら一人でもなんとかなるよ!というわけで、今週末うちでやるライブに出演してみない?」

 「随分と急ですね」

 

 

 今週末とは急だな。もっとそういうのは事前に言っといてほしいぜ。

 一人でなんとかなるものなのかね...?それに、ライブってことは他の出演者もいるわけだし、俺が勝手に出ても良いのかな?

 

 

 「あ、他の参加者のことなら心配はいらないよ!特別ゲストとして出てもらうから」

 「えぇ...」

 

 

 この人勝手にハードル上げやがった!

 

 

 といった感じで、俺のライブ出演が決まった。ハードルが上がっていても、ライブに出てみたいという気持ちには勝てなかったよ。さて、今週末に備えて準備しないとな。何の曲やろうかな。今のうちに決めとかないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ライブ当日になった。

 俺は特別ゲストなので、他のバンドの演奏が終わってから一番最後に曲を披露することになっている。思うんだけどさ、一番最後って緊張するよね。小学生のときとか、何かを皆の前で発表するってなることあったけど、あれ最後の人ってほんと可哀想。前の人が上手ければ上手いほど緊張するやつ。

 

 

 とりあえず舞台裏からこっそりと他のバンドの演奏を見てみる。ちなみに、俺の存在は出演者たちにも伏せられている。ガチの特別ゲストだ。知ってるか?俺、これがライブ初めてなんだぜ?初体験なんだぜ?...今、やましいこと考えたやつ、先生怒らないから正直に言ってみ。

 

 

 

 まりなさんが教えてくれたライブに出るというバンドは二つ。AfterglowというバンドとRoseliaというバンドらしい。二つともガールズバンドというやつらしい。最近話題のやつだ。

 ふと気になってバンド名今ググった結果によると、Afterglowは夕焼けって意味らしい。Roseliaは知らん。作った言葉なんじゃないか?

 

 

 まず出てくるのはAfterglow。ギターボーカルの子、メッシュ入れてるな。不良か?不良なのか?お兄さん怖い。てか、そのメッシュの子以外クラスメイトなんだが?こいつらいつも一緒にいるなと思っていたんだが、まさかバンドやってたとは。

 まあ結果だけ言うと普通にすごかったわ。ロックって感じの曲調だったんだけどね、カッコいいんだわ。うん。

 

 次に出てきたのがRoselia。ボーカルの人とギターの人、なんかストイックさ感じるな。俺、怖いの嫌い。

 とかふざけたこと思ってたけどさ、Roseliaの演奏技術はプロ並みだったんだな、これが。近くにこんなにすごいバンドがいたなんて知らなかったぜ。技術面で言えばさっきのAfterglow以上だな。

 

 

 「AfterglowとRoseliaの演奏は終わりましたが、今日は特別ゲストをお呼びしていまーす!!」

 

 

 お、そろそろ俺の出番だな。ギターの準備、良し。長年使い続けてきた相棒を今回は連れて来たぜ。

 

 

 「彼は今まで一度もライブに出たことはありませんが、その実力はかなりのものだと私が約束します!!」

 

 

 そこまで言っちゃっていいのかね?信頼してくれてるのは嬉しいけど。

 

 

 「では、どうぞ!!」

 

 

 俺の初ライブ、成功させてみせるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 「えー、初めまして。先ほど紹介された佐竹 亮と申します」

 

 

 とりま自己紹介。だけど、ここでの自己紹介ってクラスとかでする自己紹介とは全然違う。何が言いたいのかというと好きな食べ物とかを言う必要がないってことだ。他人の好きな食べ物知って何になるんだろうね、あれ。俺は寿司が好きだ(唐突なカミングアウト)

 

 

 「とりあえず、一曲聞いてください」

 

 

 余計なことを考えるのはやめよう。そろそろ音楽に集中しないと。

 

 

 「ロストワンの号哭」

 

 

 一曲目。俺の好きなボカロ曲の一つだ。キーは原曲より少し下げてるから十分歌える。原曲通りでも歌えないことはないけど、どうせなら気持ちよく歌いたいじゃん?

 まずは力強い前奏から。ここで一気にお客さんを演奏に取り込む。最初が肝心だ。

 サビでは、少し叫ぶように歌う。この曲は綺麗に歌うというよりは、感情をぶつけるという方が合っている気がするからな。

 

 

 

 

 

 あっという間に一曲目が終わる。この曲テンポ早いからな、流れるように演奏していたらすぐに終わってしまう。さて、お客さんの反応は...

 

 

 「す、すげぇ...」

 「演奏に引き込まれてしまったわ」

 「脳が、震える」

 「ガールズバンドのライブを見に来たけど、こっちも良いわね」

 

 

 ...一人リ〇ロのペテルギ〇スいたけど大体反応は良い感じだな。拍手も歓声もある。悪くない。むしろ最高だ。ライブって楽しいもんだな。俺のテンションは現在最高潮だ。

 

 

 「次、二曲目いきます。天体観測」

 

 

 某有名バンドの曲だ。あのバンドほんとすげえよな。この天体観測だって昔の曲なのに、今でも人気あるんだもん。俺はこのバンドの曲は歌詞が好きだ。よくこんないい言葉思いつくよね。俺、曲自体を作るのは得意だけど歌詞が作れないから、結果的に作曲ができないんだよな。

 最初は少し優しめに、サビは激しく。思いを歌詞に乗せるように歌う。気分が乗ってきていたからか、さっきよりも楽しく歌えた気がした。もちろん、ギターもしっかり弾いてるぞ。

 

 

 

 

 

 「やっぱりすごいな」

 「あっという間に引き込まれてしまったわね」

 「素晴らしいデス!」

 「ソロというのも捨てたもんじゃないわね」

 

 

 やっぱりペ〇ルギウス好きな人いるよね?微妙に語尾意識してるし。俺は〇ゼロはよく知らんけど、ある程度はオタクの友達から聞いたことある。そこでペテル〇ウスも教えてくれたんだけどさ、キャラが濃いよねこの人(人なのか?)。

 ペテ〇ギウスのことは一回忘れよう。

 

 二曲目終わった後のお客さんの反応は、一曲目が終わった時よりもいい感じだな。お客さんも気分が乗ってきたのかな?テンションが上がってきたのかな?いいね。ライブ最高。

 

 

 「では、最後の曲です」

 

 

 俺が用意してきたのは三曲。だから、これが最後となる。もっと演奏していたいという気持ちはあるけど、これ以上やるとメインであったガールズバンドにに申し訳なさを感じるからやめておこう。だって、本当は彼女たちがメインなんだし?俺はゲストだし?

 

 準備完了。では、いこうか。

 

 

 「ピースサイン」

 

 

 これは某人気ボカロ作曲家で、最近は自分で歌ってる人の曲だな。米津〇師はええぞ~。俺は〇チさんのときも好きだけど。確かピースサインは僕のヒーローア〇デミアの主題歌だな。ヒ〇アカは個人的に好きだから見てたけど、俺も個性欲しくなったよ。とりあえず個性を創造できる個性頼む(チート)

 

 

 この曲って意外と早口なんだよね、俺の主観だけど。異論は認める。まあ、早口だろうとゆっくりだろうと米〇の曲は好きだ。というわけで歌う。

 ラスサビ。これが最後だから全力で歌いきる。余力を残す必要はない。今までよりも強く、優しく.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 終了後、お客さんたちが大きな拍手をしてくれた。やったぜ。ライブ最高だったわ。うん。

 俺は人生初ライブを終えて、満足して家に帰ろうとしていた。帰ってYoutu〇e見るんや。モン〇トもやるんや。

 

 

 「あなた、ちょっといいかしら?」

 

 

 ...俺を呼ぶ声がした気がしたけど、多分きっとおそらく気のせいだ。別人を呼んでいるんだろ。

 そう思って俺はギターを持って歩き始める。

 

 

 「あなたに言っているのよ、佐竹 亮」

 「...俺っすか?」

 「ええ、そうよ」

 

 

 振り返ってみるとそこには、美人なお姉さんがいました。

 確か、Roseliaのボーカルの人だった気がする。この人、声の伸びが尋常じゃないんだよな。声量もあるし。プロからスカウトかかってもおかしくないレベルだと思ってる。

 なんでそんな人が俺を呼び止めたのかという疑問は残るけど、とりあえずボーカルの人に着いて行くことにする。というのも、話があるらしい。話、か.....

 

 

 

 もしかして、俺っち、何かヤバいことした???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「佐竹 亮。単刀直入に言わせてもらうわ」

 「俺が、俺が何をしたって言うんですか!?」

 「か、会話になってないねー、あはは...」

 

 

 少なくとも、俺は何かまずいことをした覚えはない。それでも俺が悪いと言うなら、もちろん俺は抵抗するで。拳で。このネタ古いか?

 俺が連れてこられたところには、Roseliaのメンバーが集結していた。俺、ガチで何かやらかしたのかなぁ...

 

 

 「あなたの演奏はとても素晴らしかったわ。ボーカルとしても、ギターとしても、あなたは一流だった」

 「え?...あ、ども」

 

 

 なんか褒められたんだけど。俺氏困惑中。怒られるのかと思われたら褒められたぞ!わーい。

 

 

 「だから、私たちのコーチをしてくれないかしら?」

 「...ワンモアプリーズ」

 「私たちのコーチをしてくれないかしら?」

 「...ほえ?」

 

 

 コーチ?俺が?なんで?あ、演奏が素晴らしかったとか言ってたな。でも、それでコーチって急過ぎない?

 

 

 「あなたの教えがあれば、私たちRoseliaは高みを目指せる...そう確信したのよ」

 「高み?」

 「アタシたちはFUTURE WORLD FESっていう大きなイベントに出ることを目指してるんだー☆」

 「あ、それ聞いたことあります。ガールズバンドのめっちゃ大きなイベントですよね」

 「うん!その通り!」

 

 

 ボーカルの人の隣にいたギャルっぽい人が補足してくれる。ギャルっぽいのにフォロー能力高いなおい。しかも、普通のギャルと違ってキャピキャピしてないから話しかけやすいし。

 

 

 「リサの言った通りよ。そして、その目標を果たすためにあなたの力を借りたい」

 「俺なんかの力ですか?」

 「あなたが音楽の天才、でしょう?」

 「それはまた、よく知ってますね」

 

 

 この人、俺の通称を知っていたなんて...!!俺嬉しいよ。

 でもなー、俺がコーチかー。俺のオタクの友達に言わせれば、ガールズバンドのコーチをできるなんて役得なんだろうけどさー、そんな簡単にコーチなんて引き受けて良いもんなのかね?

 

 

 「申し訳ないですけど、今すぐには決められないです。コーチなんてしたことないんで...」

 「そう...じゃあ、今度私たちの練習を見に来てくれないかしら?実際の練習風景を見れば考えもまとまると思うのだけど」

 

 

 ここでボーカルの人から良い意見が出た。そうだな、一回くらい練習を見て、それから決めるのなら良いか。別に、コーチが嫌だとかそんなんじゃないし。家に引きこもれる時間は減るけど、俺自身音楽大好きだし。

 

 

 「わかりました。今度見に行かせてください」

 

 

 

 

 

 これが、俺とガールズバンドの最初の出会いだった。




 こんな感じでやっていきます。どうですかね?

 感想・評価ほしい(ド直球)。くれると喜びます。投稿頻度も上がります(上がるとは言ってない)


 あー、早くハーレムにしたい...


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先に言っておくが、俺は紳士である

第2話だドン!!Afterglow回だドン!!早く本格的なハーレムにしたいドン!!(作者の願望)


昨日に引き続き19:00に投稿していますが、今後も19:00に投稿し続けるとかそういうわけではないです。


 昨日のライブは本当に楽しかった...!!また機会があればやってみたい。

 

 

 だけど、俺の本職は学生。高校生だ。まだ高校に入ったばかりのピッチピチの一年生。通っている高校は羽丘高等学園。クラスは1年B組。

 

 

 まあ、俺のプロフィールはこの際どうでも良いんだわ。何が言いたいのかと言うとさ...

 

 

 「「「「じーーーーー.....」」」」

 「.....」

 

 

 昨日のライブでたまたま会ったクラスメイトからの視線が痛いんだよ。俺の心に地味に刺さってくる。やめて、亮のライフはもうゼロよ!!

 Afterglowの4人がずっと見てくる。ボーカルのメッシュ入れた人だけは別のクラスなのかな?このクラス内で見たことがない。一人だけ違うクラスって辛くね?てか、逆にその人以外の4人が同じクラスになれていることがすごいと言うべきか...

 

 

 にしても、視線が痛い。だんだんうざったくもなってきた。

 よし、話しかけてみよう!!話し合えば分かり合えることもあるさ、きっと!!

 

 

 「ねえねえ。さっきからなんでこっち見てるの?視線が痛くて俺のライフはもうゼロよ!」

 「「「「.....」」」」

 「すみませんふざけました。待って引かないでほんの出来心だったから」

 

 

 あまり話したことのない人相手にふざけたことを言うのは、やめようね!!じゃないと、普通に引かれるぞ。本当にライフゼロになりそう(豆腐メンタル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なるほど。ライブになぜかいた俺に話しかけようと思ったけど、誰も俺と話したことないから話しかけにくかったと?」

 「そういうことだ。なんか、ごめんな」

 

 

 話し合えば分かり合えるって言っただろ?こういうことだ。

 どうやらこの4人は俺に話しかけにくかったらしい。気持ちはわかる。話したことない人に話しかけに行くってキツイもんね。でもさ、一つ気になることがあるんだ。

 

 

 「なあ、一つ聞いて良いか?」

 「な~に~?」

 「...俺ってそんなに怖い顔してる?」

 「え?」

 「え?怖い顔してたから話しかけづらいんじゃなかったの?」

 「ち、違うよ!」

 「そう?なら良いけど」

 

 

 違ったらしい。てか、これで怖い顔してるとか本当に言われたら泣くわ。

 

 

 「むしろ亮くんって顔はかっこいいよね!」

 「褒めてくれてるんだろうけど、その言い方だと性格が悪いみたいに聞こえるぞ」

 「失礼な。これでも俺は紳士的な性格だぞ」

 「自分で言うのか...」

 「え~、でも~、りょーくんさっきからひーちゃんの胸を見」

 「失礼な。これでも俺は紳士だぞ」

 「あ、あはは...」

 

 

 だって、いくら紳士でも本能には逆らえないんだもん。ひまりがデカいのがいけないんだもん。男のロマンが詰まってるんだもん。しょうがないじゃんアゼルバイジャン。あ、滑った?ごめんなさい。反省はしている。後悔はしていない。

 余談だけど、俺たちはなんか流れで名前呼びになっている。流れって怖い。後、それを可能にする女子のコミュ力もヤバい。俺には真似できないね。

 

 

 「にしても、昨日の亮の弾き語り?はすごかったぞ。プロ並みに上手いんじゃないか?」

 「そう言ってくれると嬉しいぜ」

 

 

 巴がそう言って褒めてくれる。話がかなりそれたけど、本来は昨日のこととか話すつもりだったんだ思い出した。

 どうも、俺のライブゲスト出演はこの4人にとってかなり好評だったらしい。巴以外も褒めてくれる。

 

 

 「なんか、引き込まれる演奏だった!すごいよ亮くん!!」

 「そうだねひまりちゃん!ギター弾いてる時の亮くんかっこよかったよ!」

 「モカちゃんよりもギターが上手いとは...やるなお主」

 

 

 わーい。ひまり、ありがとう。つぐみ、それは普段の俺がかっこよくないみたいじゃないか。モカ、どうやら俺のギターの上手さに気付いたらしいな。よし、全員分のコメント用意できたぜ。言わないけど。

 

 

 「いやー、でもAfterglowもすごかったぜ。ガールズバンドのライブなんて初めて見たけど、普通に演奏上手かったもん」

 「ふっふっふ~、もっとモカちゃんたちを褒めたたえるのだ~」

 

 

 褒めたたえろって言われてもなぁ...そこで本気で褒めてあげようと考えてあげるのが俺なんだけどね。美少女の頼みを断れるわけないだろ?そういうことだ。

 

 

 「まず、その5人の絆っていうかな、そんなものが感じられたよ。全員の音が合っているというか、お互いがお互いの音を引き立てているというか、とりあえずお前らの仲が良いんだなということが想像できた。次に、ロックって感じの曲をやってたみたいだけど、かっこいいぜ。歌詞もしっかりと作詞者の想いが乗せられてる感じだし、それに合ったイメージの演奏ができてる。まさに王道ロックって感じだった。俺そういう曲嫌いじゃないぜ」

 「は、早口だ...」

 「よくわからないけど、多分褒めてくれてるんだな」

 

 

 なんとか伝わってる...のかな?まあいいや続けよう。先に褒めたたえろと言ったのはモカだし。

 

 

 「けっこう楽器歴長いでしょ?始めたての素人が出せる音じゃなかったから。楽器は練習すればするだけ上手くなるからな。もっと練習すればもっと上手くなると思うぜ。でも、今の時点でも高校一年生にしてはかなり上手い方だと俺は思うけどな。後、これは音楽関係ないけど、お前ら普通に可愛いよな。昨日見た時からなんとなく思ったんだけどさ...」

 「「「「可愛い!?」」」」

 「あ」

 

 

 まさか、可愛いとまで言ってしまうなんて。やらかした。これはさっきより引かれたぞ。泣きたい。

 でもしょうがないと思うの。事実なんだもん。こいつら俺の知り合いの中でもトップクラスに可愛いやつらなんだよね。顔はもちろん美少女って感じだし、今話してみた感じだと性格も良い。俺じゃなきゃ告白してるね。

 

 

 「そ、そうか?可愛いか?」

 「いやー照れるな~!」

 「か、かわ...」

 「モカちゃんは天才美少女だからね~」

 

 

 あれ?引かれない?なんでだろう?

 つぐみは顔真っ赤だけど大丈夫か?ひまりは照れるって言った通り若干顔赤いな。巴は反応に困ってる感あるし、モカはキャラがブレないな。

 ま、いっか。俺も引かれたいわけじゃないしさ。あ、やべ。そろそろ授業だ。準備しないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 午前中の授業が終わったぜ!!

 そして、午前中の授業が終わったということは...!?

 

 

 そうだねお昼休みだね。俺は腹が減って仕方ないんだ。学校で授業受けてると途中からめっちゃ腹減ってこない?

 俺は自分で作った弁当をバッグから取り出す。作ったと言っても、ほとんど昨日の残り物か冷凍食品なのだが。あ、俺実は一人暮らしなんだ(唐突)

 

 

 さーて食べるか...ん?ひまりとモカが近づいて来てるぞ?どうしたんだろう?気のせいかな?

 

 

 

 

 

 

 気のせいじゃなかったです。俺の方に近づいてきた2人は...

 

 

 「...え?」

 

 

 俺の腕を片方ずつしっかりと掴みました。どういうことだってばよ。

 しかし、考える時間を2人はくれずに...

 

 

 

 

 

 俺を引っ張って走り出しました。女子高生2人に引っ張られる1人の男子高校生(弁当を抱えている)の図。なにこれ。ナニコ〇珍百景出れるんじゃないか?俺は状況が呑み込めないまま、引きずられていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ひまり、モカ。わざわざ無言で引っ張ってくる必要もなかったんじゃないか?」

 「え~。だって~、極秘ミッションみたいでかっこいいじゃ~ん?」

 「いや知らんがな」

 

 

 俺は今、校舎の屋上にいた。いた、じゃないな。連行されてきた。ひまりとモカに。

 よく話を聞くと、一緒にお弁当を食べようというお誘いだったらしい。だったら口で言おうぜって思ったんだが、それに対するモカの返答が「極秘ミッションみたいでかっこいい」だ。なるほどまったくわからん。

 

 

 「せめてひまりが止めてくれればなぁ...」

 「ごめん!人を引っ張って走れば痩せるよと言われると逆らえなくて...」

 「いや知らんがな(2回目)」

 

 

 痩せたいのかお前。太ってるのかお前。そう思ってひまりのお腹周りを見ていると...

 

 

 「何ひまりをジロジロ見てるの、変態」

 

 

 メッシュが入ってるAfterglowのギターボーカル・美竹 蘭が話しかけてくる。変態とは失礼な。俺は紳士だぞ。

 

 

 「初対面の人に変態とは失礼な。俺は紳士だぞ?」

 「は?」

 「マジなトーンでは?って言わないで普通に傷つく」

 

 

 こやつ...俺の心を抉ってそんなに楽しいか!?なんという外道、鬼、悪魔、人でなし!!

 

 

 「...ねえ、モカ。こいつなんかすごい失礼なこと考えてた気がするんだけど、殴っていい?」

 

 

 エスパーか!?なんで俺の考えてることがわかったんだこいつ?後、殴るとか言っちゃいけません!!女の子でしょ!?

 

 

 「蘭~、男の子は皆そういう生き物だからしょうがないよ~」

 「やめてモカ。それは全国の男の子が可哀想」

 

 

 そういう偏見を持つのは良くないぜモカ。俺含む純粋な男の子が可哀想だろ?え?お前は違うだろって?ふざけんなどこからどう見ても純粋だろうが(逆ギレ)

 

 

 「それよりも~、モカちゃんは今、お腹が減っていま~す」

 「モカ、お前さっき弁当食べ終えたばっかりだよな...」

 「その通りだよトモちん。だけど、それだけでは足りなかったのだ~」

 「良く食べるね、モカちゃん」

 

 

 マジで?もうこいつ弁当食い終わったの?俺なんかまだ半分くらいしか食べてないのに?食うの早いな。30回以上噛んで食べてないだろ。昔言われた30回以上噛んで食べるっていうやつ、なんで30回なんだろうな?小さいころ本当に疑問だったわ。

 

 

 「お、りょーくんのお弁当に美味しそうな唐揚げがあるじゃないですか~」

 「美味しそうって言われても昨日の残り物だぞ?なんなら俺が作ったやつだぞ?」

 「りょーくん料理もできるとは~流石ですな~」

 「料理できるも何も一人暮らしだからな」

 「「「「「え?」」」」」

 「?」

 

 

 突然皆の動きが固まる。どうやら俺はザ・ワー〇ドを覚えてしまったらしい...危ない中二病再発するところだった。

 そうか。普通の高校生は一人暮らしなんてしないもんな。

 

 

 「親は別のところに住んでるんだ。俺が単身上京してきた感じ。親が仕送りとかしてくれてるから生活は問題ナッシング」

 

 

 親の仕送りの額はけっこう高いから生活に困ってはいない。まあ、俺の父親が大手企業の社長なんだもん。給料はお高い。よって、俺への仕送りもそこそこお高い。生活費どころか楽器も買えちゃうレベルだ。嬉しい。

 

 

 「「「「「.....」」」」」

 「え待って急に黙るのやめて怖いから」

 

 

 謎の沈黙。こういうのって怖くない?小学生や中学生のころに友達と話していて、自分がたまたま何か言った瞬間教室がシーン...ってなる現象。あれに似てる。皆も経験ないですか?あれ普通にビビる。自分がやらかしたんじゃないかって。少なくとも今は俺がやらかしたんだろうけど。

 

 

 「...何か困ったこととかあったらいつでも言ってね!!」

 「つぐの言う通りだ。アタシたちにできることがあったら力貸すぞ」

 「一人暮らしって大変だよね...頑張って!!」

 「モカちゃんはりょーくんの生活の大変さを考えると涙が~、およよ~...」

 「その、さ、さっきは色々とごめん」

 「何勘違いしてるのか知らないけど俺は楽しく暮らせてるからな?」

 

 

 なんか皆優しくなった。あの赤メッシュでさえ優しくなった。

 今の気持ちを一言で。非常に反応に困る。どうしよ?

 

 

 

 

 あの後、俺の私生活についてめっちゃ詳しく語ったら皆普通に戻った。それと同時に蘭が辛辣になった。解せぬ。

 余談だけど「ツンデレか?ツンデレなのか?口が悪いのは照れ隠しかなにかなのか?」って煽ってみたらマジで殴られた。人を煽るときは気を付けた方が良いぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日の授業がぁぁぁぁ!!終わったぁぁぁぁぁ!!!イヤッホウゥゥゥゥゥゥ!!!!!

 帰りた~い。帰りた~い。あったかハ〇ムじゃないけどマイホームが待っている~。

 

 

 「亮はいるかしら?」

 「ありゃ?友希那さん?とリサさん?」

 「やっほー☆」

 

 

 Roseliaの先輩二人が現れた!!リョウはどうする?

 戦う

 逃げる

 アイテム

 話を聞いてみる←

 

 

 「急にどうしたんですか?もしかして、次の練習の日程とか伝えに来てくれた感じっすか?」

 

 

 リョウは、話を聞いてみることにした!!

 

 

 「ええ、その通りよ」

 「わざわざありがとうございます」

 

 

 予想的中!直接伝えに来てくれるなんて、二人とも律儀な人やな。

 

 

 「で、いつになったんですか?」

 「今日よ」

 「へ?」

 「今から行くわよ」

 「え?」

 「早く準備してちょうだい。時間は限られているのよ」

 

 

 あっれ~、俺の聞き間違いかな~?まさか、流石に今から練習だなんてそんな急なことはないよね~アハハ...

 

 

 「...Really?」

 「ほんとだよー☆よし、じゃあ行こっか☆」

 

 

 どうやら俺の聞き間違いではなかったらしい。今からってマジ?

 

 

 

 呆然としているとリサさんが俺の手を引っ張ってそのまま連れて行く。美少女に手を引っ張てもらえるってすっごい嬉しいことなんだけど、俺が求めてたのはこういうことじゃない。今日は帰ってゲームする予定だったんだよ。グッバイ、俺の休息。ハロー、ロゼリア。

 

 

 ...はぁ、仕方ない。気合い入れて頑張りますか。あの実力派バンドの前で適当な姿見せたらアウトだろ。




お気に入り登録やUAの数から見るに...お前らハーレム好きだな!?わかるぞその気持ち!!
ハーレム書くのって難しいね(小並感)


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フライドポテトは世界を救う(?)

※主人公は音楽が絡むと真面目になる場合があります。絡まなくても真面目になる場合もあります。ご了承ください。


題名ふざけたのは反省してる。後悔はしてない。


 友希那さんとリサさんに連れられて、やってきましたCIRCLEに。昨日のライブぶりだな。

 

 

 そしてスタジオに入ると、すでに他のRoseliaメンバーは準備していた。流石本格派バンド。

 クールな美人氷川 紗夜。黒髪の(どことは言わないけど)大きい白金 燐子。自称大魔王宇田川 あこ。あこちゃんは巴の妹らしい。

 それに歌姫湊 友希那。見た目だけはギャル今井 リサの5人でRoselia。その中に俺は男一人。場違い感あるなー...

 

 

 「今日はよろしくお願いします」

 「こちらこそよろしくお願いします」

 「よ、よろしく...お願いします...」

 「りょー兄、よろしくねー!!」

 

 

 とりあえず挨拶しとく。紗夜さんは真面目、燐子さんは人見知り、あこちゃんは元気、って感じかな?挨拶で性格は大体わかるって親父の言ってた通りだな。

 

 

 「とりあえず、何か一曲やってみてくれません?そうしないとわからないことが多いので」

 「わかったわ。皆、準備して」

 

 

 今回練習を見学させてもらって、それでRoseliaのコーチをやるかどうかを決める。そのためにはまず、Roseliaの演奏をもう一度聞いておきたい。ライブで見るのと練習で見るのとじゃけっこう違うだろうし。

 

 

 「準備はできたかしら?」

 「オッケー☆」

 「いつでも構いません」

 「大丈夫です...!」

 「できましたー!!」

 「それでは、いくわよ!BLACK SHOUT」

 

 

 演奏スタート。

 前奏からRoseliaの音楽に思わず圧倒される。ライブのときも思ったけど、やっぱり演奏技術高いな。間近で聞くとよりわかる。これは将来プロになるかもしれないな。

 友希那さんの声はすごい伸びてる。声量もやべえ。リサさんのベースはちょっとミスこそ目立つものの、それはあくまでRoselia基準だからで、普通にレベル高い。紗夜さんのギターはめっちゃ正確で、ミスタッチがかなり少ない。良くも悪くもお手本通りって感じだ。燐子さんのキーボードも正確。長いことやってるのかな?そんな感じの音だ。あこちゃんはドラムを楽しそうに叩いている。そのうえ音もあまり外れていない。

 

 

 

 

 

 終わった。俺は思わず拍手を送っていた。

 

 

 「一つ聞いていいっすか?」

 「何かしら?」

 「あなたたち本当に高校生ですか?めっちゃレベル高いんですけど」

 「あこは中学生だよ!!」

 「そうだったねごめんね」

 

 

 Roseliaのレベルが高すぎてこれもうコーチとか要らないんじゃないか案件発生してるんだけど。

 

 

 「いや、もう、本当にレベル高いっすよ。俺なんかのコーチなんて要らないんじゃないかって思うくらいには」

 「そんなことはありませんよ。私たちは頂点を目指しているのですから、そのためにはまだまだレベルが足りません」

 

 

 紗夜さんはそう言って謙遜するけど、普通にすごいって思うんだよなぁ...神様。なんでこんな精鋭バンドを作り出してしまったのですか?ありがとうございます。レベルが高いバンドの演奏見れるのって嬉しいです。

 

 

 まあ、課題がゼロってことは流石にないけどね。この世に完璧なんて存在しない。

 

 

 「でも、課題は少しありますよ」

 「...聞かせてちょうだい」

 「まず友希那さん。プロ並みの声だとは思いますけど、もう少し抑揚をつけてみた方が良いかと。感情の籠った歌ほど良いものはものありませんから」

 「なるほど」

 

 

 というわけで、第1回・Roseliaへのアドバイス大会開催!!イエーイパチパチ

 

 

 「リサさんはミスタッチ多いっすね。まあ、このバンドの基準が高すぎるからそう見えるだけなんですけど。もう少し落ち着いてやってみた方が良いかもしれません」

 「やっぱりわかっちゃうかー...落ち着いて、ね。うん、やってみるよ」

 「紗夜さんはめっちゃ正確ですね。すごい練習してるのがわかります。強いて言うならサビ前の部分少し危なかったですよね。そこを少し練習した方が」

 「わかりました」

 「燐子さんもかなり正確。だけど、もう少し音大きくしても良いかも。キーボードの音少しくらい強調した方が、より良い演奏になると思います」

 「は、はい...!」

 「あこちゃんは楽しそうに叩いてるのグッド。だけど、それでたまに音が走ってるからもう少し抑えよう」

 「わかったー!!」

 

 

 アドバイス終了。やりきったぜ。

 あ、噓ついた。もう一つあったわ。

 

 

 「後、これは全体に言えることなのですが...」

 「「「「「?」」」」」

 「...俺の考えすぎかもしれないですけど、どこか危ない感じの演奏なんですよね」

 「危ない、ですか?」

 

 

 このバンド、かなり危ないかもしれない。半分勘だけど。

 

 

 「なんていうか、なんかあったらすぐに崩れてしまいそうっていうか、皆がバラバラの方向を向いてるっていうか、そんな感じなんですよ」

 「バラバラの...方向...?」

 「何を言っているのかしら?私たちはFUTURE WORLD FESに出るという共通の目標があるのよ?」

 「...そうでしたね。ごめんなさい、忘れてください」

 

 

 共通の目標があるのに、別の方向を向いているって、確かにおかしい話か。俺の考えすぎかな?やっぱり、モカとひまりに引きずられたり、蘭に殴られたりで疲れてるんだよな、俺。うん、そう信じたい。

 ...不安だ。

 

 

 

 

 

 「それで、私たちのコーチを受けようと言う気にはなってくれたかしら?」

 

 

 そう友希那さんが聞いてくる。俺自身は受けてみたい気もするけど、俺なんかで良いのかね...?

 

 

 「俺なんかで良いんですか?」

 「むしろ亮が良いわ。皆もそう思ってるわよね?」

 

 

 友希那さん、嬉しいこと言ってくれるじゃないっすか。

 

 

 「うん!亮のアドバイスってかなり的確だし、良いと思うよ☆」

 「私も賛成です。佐竹さんの力は私たちが頂点へと近づくのに必要だと思います」

 「わ、私も...良いと思います...!」

 「あこもりょー兄に色々教えてもらいたーい!!」

 

 

 他の人もそう言ってくれる。よし、そこまで言ってくれるなら...

 

 

 「わかりました。俺なんかで良ければ、Roseliaのコーチ、引き受けますよ」

 

 

 やってやろうじゃないの。いつか「Roseliaは俺が育てた」とか言える日がくるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「もうそろそろ時間でのようですね」

 「そうね。そろそろ終わりにしましょう」

 

 

 あの後めっちゃ練習した。めっちゃ疲れた。流石Roselia、練習もかなりハードだ。俺じゃなきゃ耐えられなかったね。

 

 

 

 

 

 練習も終わったので今日は解散。俺は良い子だから寄り道せずに真っ直ぐお家に帰る。

 そういえば、今日の晩ご飯どうしよう?初めてのRoseliaの練習でめっちゃ疲れたから、作る気なくなっちゃったからなぁ。よし、食べに行くか。え?寄り道しないって言ってたじゃないかって?君のような勘の良いガキは嫌いだよ...

 食べるとして、何にしようかな。とりあえず今の手持ちを確認して...お、マッ〇のクーポン券あるじゃん。今日は夜マ〇クだ。ダブルチーズ〇ーガーでも食べようかな。

 

 

 俺は近くの〇ックを目指す。ラッキーなことに、現在の位置からすぐ近くにマ〇クがあった。てか、さっきから〇が多すぎてわけわからんぞ。

 

 

 「いらっしゃいませ!ご注文は何にしますか?」

 「ダブ〇チーズバーガーとポテトのLで。飲み物はマックシェ〇クのバニラでお願いします」

 「かしこまりましたー」

 

 

 注文を終えて、後は待つのみ。〇ック来るの久しぶりだなー。そうそう、マッ〇といえばポテトだけど、あれってどうしてあんなに美味しく作れるんだろうね。ただ芋を揚げているだけなのに、どうして美味しくなるんだ?現代七不思議の一つに数えられると言っても過言ではないぞ。あ、やっぱり過言かな。

 

 

 

 

 

 ...ん?

 

 

 

 

 

 適当にスマホいじりながら待っていると、ふとさっきまで一緒にいた水色髪の先輩が見えた気がした。気のせいかな...?

 顔を上げて周りをしっかりと確認してみる。すると...

 

 

 「あれ?紗夜さん?」

 

 

 紗夜さんがいた。こんなところで会うとは奇遇だな。

 

 

 「...佐竹さんではありませんか。奇遇ですね」

 「そうですね。後、露骨に顔をしかめるのやめてもらえません?泣きますよ?」

 

 

 なんかめっちゃ嫌そうな顔されたんだけど。泣きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、流れで相席することになった。まあ、他の席が空いてなかったとも言うんだが。

 

 

 俺と出会って嫌そうにしてたのは、あまり自分がファストフード店に来ていたことを知られたくなかったかららしい。確かに紗夜さんってそういうイメージないもんな。真面目・オブ・真面目って感じするし。風紀委員もやっているらしいし。

 

 

 「紗夜さん、もしかしてファストフード好きなんですか?」

 

 

 俺はなんとなく聞いてみる?

 

 

 「い、いえ。そういうわけでは。今日はたまたま両親が外出中で、その両親が外で食べてこいと言うので」

 「なるほど」

 

 

 そう言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。

 

 

 「でも、なんでマ〇クに来たんですか?外食って言うならファミレスとかでも良かったんじゃ?」

 「...す、すぐに食べることができるので。学校の課題などもありますから、食事にあまり時間はかけられないと思いまして」

 「それは大変ですね」

 

 

 とか言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。

 

 

 「...ポテト好きなんですか?」

 「...そ、そういうわけではありません。少しでも時間短縮をするために食べ続けているだけです」

 「...そうですか」

 

 

 と言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。

 あ、遂にポテトなくなった。それに対して俺のポテトはまだ残ってる。紗夜さんが一瞬こっちのポテトを見た!そしてすぐに視線をそらした!!

 

 

 「.....どうぞ」

 「...なぜフライドポテトを差し出すのですか?」

 「...ちょっとお腹いっぱいになってきちゃったなーなんて思ったりして」

 「...そうですか。それでは、残すのもったいないのでいただくとします」

 

 

 ポテト好きなんだろうなこの人。本人は否定してるけど、めっちゃわかりやすい。

 いやね、一生懸命ポテト食べてるクールビューティー見たらね、ポテトあげたくなっちゃうじゃん?え、そうでもない?失礼な。紗夜さん美人なんだぞ。

 

 

 「そういえば、佐竹さんはどうしてここに?」

 「疲れたからですかね」

 「疲れた?もしかして、普段佐竹さんが料理を作るのですか?」

 

 

 さっすが紗夜さん。俺の疲れたという一言からここまで察するなんて只者じゃねえな。

 

 

 「そうっすね。俺、一人暮らしなんで」

 「一人暮らし...!?」

 

 

 この反応、Afterglowの奴らに続いて2回目だ。

 そうだよ一人暮らしだよ何か悪いことでもあるのか!?(逆ギレ)

 

 

 「まあ、親からの仕送りがあるんで普通に暮らせてます」

 「そうだったんですね...」

 

 

 うわーこいつ大変なんだろうなー、って目で見られてるよ俺。家事とかめんどいって思うことはあるけど意外と大変でもないんよ。自由だし。自由って良いぞ。好きな時に好きなことができる。これほど素晴らしいものはない。進撃の〇人の主題歌に自〇の翼があるのもなんとなくわかるわー。

 

 

 

 ...ん?突然電話の着信音が鳴る。俺のではないな。

 

 

 「すみません。私の電話です」

 

 

 なーるほど。紗夜さんのだったのか。

 紗夜さんは俺に断りを入れてから電話に出る。

 

 

 「もしもし...日菜?私は外食で済ませているから、あなたもそうしたら?え、私?どこでも良いでしょう。食事中だからもう切るわよ」

 

 

 ...

 

 

 「すみません佐竹さん。お見苦しいところをお見せしました」

 「...妹さんですか?」

 「...はい」

 

 

 とりあえず思ったこと言わせてくれ。すげー重い雰囲気なんですけどぉぉ!?俺シリアス大嫌い。大っ嫌いだ、バーカ!!

 

 

 だけど、気になるからちょっとだけ、ちょっとだけ聞いてみる。怖いもの見たさってやつだ。ちょっとだけよ。

 

 

 「仲、悪いんですか?」

 「悪い、というよりは私が避けてしまっているんです」

 「...」

 「この話は終わりにしましょう」

 「いや」

 

 

 ちょっとだけ、ちょっとだけ踏み込むだけ。

 

 

 「避けるって、何があったんですか?」

 「...あなたには関係ないことでしょう?」

 「確かに、俺はあなたの家族とは関係ありません。だけど、Roseliaのコーチとしてあなた個人には関係がある」

 

 

 ちょっとだけ...とは言えないな。やべぇ、踏み込み過ぎた。帰って良いっすか?ダメ?あ、はい。

 

 

 「不安定な精神状態っていうのは、演奏に現れますよ」

 「!?」

 

 

 音楽は、本当に人の心と密接に関係している。もし、Roseliaで頂点目指すって言うなら、不安な要素は取り除きたい。

 ...というのはあくまで表向きの理由。本当は、紗夜さんを助けてあげたいっていうお節介だ。こんな美人の先輩を困らせたままってのは良くないだろ?

 

 

 「.....そう、ですね。わかりました。私と妹___日菜との間に何があったのか、話します」

 

 

 

 そう決心した紗夜さんは、自分と妹について話してくれた。長いので要約すると...

 

 妹天才→自分は天才じゃない→自分がやっていること全部妹に負ける→コンプレックス→妹を避ける。最低な姉だ...→私にはギターしかないの!!

 

 って感じだ。てか、努力一本であそこまで正確にギター弾けるって十分すごいと思う。言うなれば努力の天才といったところか。

 

 

 話を聞き終わって俺は一言。

 

 

 「その妹さんすごいっすね。でも、紗夜さんもすごいと思いますよ」

 「私が...?」

 「はい。普通の人間はそこまで努力できませんもん。天才に何か一つでも勝ちたくてギターをやる。音楽を始める理由なんて人それぞれですよ。それに、普通天才と張り合おうなんて考えられませんよ。俺だったらもうとっくに諦めてる」

 

 

 紗夜さんは本当に努力家だ。努力するというのは簡単そうで難しい。それを平然とやってのける紗夜さん。そこに痺れる憧れるぅぅ!!...今はふざけて良いときじゃないよねごめんなさい。

 

 

 「後、本当に自分が最低な姉だったなら、妹さんはさっきみたいに電話なんてかけてきませんよ。妹さんはきっと、お姉ちゃんと仲良くなりたいんですよ」

 「日菜が、私と?」

 「はい。一度、お互い本音で話し合ってみたら良いんじゃないですか?こればっかりは本人の問題だから、俺がとやかく言えることじゃないですけど」

 

 

 姉のことが嫌いなら、さっき電話をかけてきたのはなんだというのか。

 本音で語り合うことで見えてくるもんってのもあるでしょう?多分。

 

 

 「そうですか...」

 「後、一つだけ」

 「?」

 「俺は紗夜さんのギターの音、好きですよ。音は才能だけじゃなくて、その人全体を表しますから。上手い下手もある程度は大事だけど、それだけじゃない」

 「!?」

 

 

 紗夜さんの正確な音って、なんて言うんだろう。安心感がある。俺はそういうの好きだ。もし一緒に演奏する機会があったら、かなり安心して演奏できるだろう。

 

 

 「...ありがとうございます」

 

 

 そう言って紗夜さんは照れ臭そうに微笑む。

 

 

 ...何この笑顔反則でしょ。クールビューティーが見せる笑顔とかマジでヤバい。一瞬惚れそうになったもん。

 

 

 「佐竹さんの言う通り、日菜と一度話し合ってみます」

 

 

 続けてそう言う紗夜さん。頑張ってほしいものだ。てか、こんだけ言ったのに何も変わらないとかあったら悲しいもん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後家に帰った俺は、恥ずかしいことを言ったと気づいてしまった。だから、それを忘れるかのように全力で寝た。それはもう、ぐっすりと。翌日、学校に遅刻した。




重い話じゃなくて、もっと平和な日常書きたい。だけどね、本来の目的であるハーレムのためにはこういった話も必要なの。許して。タグに「たまにシリアス」追加したから。


Roselia回に見せかけた紗夜回。さよひな問題は早めに解決しときたかったの(小声)



リクエストとかあればいつでも受け付けてるぞい!!


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今日の晩ご飯・1000万・DOGEZA・かっこいいらしい俺(最後絶対要らないだろ)

亮くんは音楽が関わってくるとかっこよく見える場合があります。これでも「音楽の天才」なのでね。
後、亮くんはナルシストではありません。すぐ調子に乗るだけです。


 ふぅ...今日も学校疲れたなー。

 あーでも家の食材少なくなってきているんだよね。買いに行かないと。今日の晩ご飯どうしよう?ハンバーグとか良いかもな?いやでも、唐揚げも捨てがたい。パスタも美味しいだろうし、親子丼も悪くない。

 

 

 「おや?亮ではないか。こんなところで会うとは奇遇だね」

 

 

 と、ここで知り合い登場。この人は...

 

 

 「あ、薫さん。どうも」

 「ふふっ、今日は素晴らしい日だ。学校の終わりに君に会うことができたのだからね。ああ、儚い...」

 

 

 瀬田 薫先輩だ。通称(俺が勝手に呼んでるだけ)ハカナイ先輩。儚い儚い言ってるんだもん。気になって一度儚いの意味を調べてみたことあるんだけど、消えてなくなりやすいや不確かであてにならないという意味があるらしい。やったね、知識が一つ増えたよ!!まあつまり何が言いたいのかというと、薫さんの儚いの使い方は正しくないということだ。

 また、薫先輩は演劇部のエースである。演技が本当に上手いんだよこの人。しかも男の役を担当することが多く、その見た目も合わさって女子からモテる。俺よりモテる。何度俺がこの先輩を殴りたい衝動に駆られたことか。安心してください、一回も殴ってませんよ。だけど演技自体はプロ級に上手いから、「儚い...」とか言う口さえ封じておけば普通にかっこいいと思う。

 

 

 「こんなところにいるってことは、今日は演劇部休みなんですか?」

 「いや、部活自体はあるよ。だけど、私には別の用事が入っていてね」

 「別の用事?」

 

 

 演技大好きなこの人に別の用事?マジ?

 

 

 「実は私、最近バンドを始めてね。そろそろ来る頃だと思うんだが...」

 「薫ー!!」

 「どうやら、子猫ちゃんたちが到着したらしい」

 

 

 バンド?この人が?へぇ~。世界は広いな(唐突)

 この感じだと、あっちから走ってきた人たちがバンドメンバーかな?制服を見るかぎり、全員近くの花咲川学園に通っている生徒かな?本当に近いからたまに見かけるんだよね。だから覚えた。誤解されると嫌なので先に言っておくと、決して制服に興味があるとかそんなんじゃないからな?これガチな?

 

 

 「やっほー薫!早速練習に行くわよ!!」

 

 

 おーこれはまた元気な女の子だ。金髪の子も、隣のオレンジの髪の子も、走ってきていたのに全く息を切らしてない。その体力はどこから?

 

 

 「薫くん薫くん!隣にいる人は誰なの?」

 「俺か?俺は佐竹りょ」

 「わかったわはぐみ!ハロハピの新メンバーよ!」

 「は?」

 「なるほど!薫くんが誘ってくれてたんだね!!」

 「え?」

 

 

 この元気っ娘たち、会話が通じない、だと...!!いつから俺はお前らのバンドに入っていたんだ?そんな記憶ないぞ?

 

 

 「ふっ、その通りさはぐみ。彼はハロハピの新メンバーさ」

 「おい」

 「やっぱりそうなのね!それじゃあ、練習に行きましょう!!」

 「ちょ」

 

 

 薫さん?あんたは何言ってんだ?

 俺、気が付いたらバンドに加入してたんだけど。これはあれか、俺がおかしいのか?で、あの3人は正しいのか?あれ?訳がわからなくなってきたぞ~?

 

 

 「行くわよ!!」

 「えちょっと待って腕引っ張らないで痛い痛いそんなスピードで走らないで」

 

 

 誰か助けて(切実)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「という訳で俺はここにいるんですよ」

 「た、大変だったね...」

 「ご愁傷様」

 

 

 あの後連行されて、着いた場所がここ、弦巻邸。簡単に言うと豪邸だな。ハロー、ハッピーワールド。縮めてハロハピのボーカルである弦巻 こころの家だな。

 豪邸に連れてこられたときはマジで驚いたよ。てか、家の近くにこんな豪邸があったなんて俺知らなかった。世界って広いな(2回目)

 

 

 「2人とも苦労してるんですね、なんとなく見てわかります...」

 「あ、あはは...」

 「良かった。亮が常識ある人っぽくて」

 

 

 三馬鹿(こころ、はぐみ、薫さんのこと。美咲がそう呼んでたので使わせてもらう)になんか連行されてきた俺だが、このバンドの中で花音さんと美咲は俺の気持ちをわかってくれた。この二人良い人。はっきりわかんだね。

 

 美咲曰く、俺は常識がある人間らしい。なんでも、三馬鹿に常識は通用しないとか。そうだよね会話成り立たなかったもんね。

 

 

 あの後30分の弁解の末に俺が新メンバーではないことがわかってもらえた。ただし家に帰れたとは言ってない。でも、それをわかってもらうのに30分かかるってェ...もうやだ(諦め)

 

 

 「で、一応聞いておくけど、亮はなんか楽器弾けたりするの?」

 「イエス。むしろ音楽の天才とか呼ばれてるくらいには楽器得意だぞ」

 「す、すごいね!」

 「いやーそれほどでも」

 「亮は楽器が得意なのね!!」

 「げっ」

 

 

 なんだろう。地雷踏んだ気がする。

 

 

 「折角の機会だわ!亮も一緒に練習しましょう!!」

 「えぇ...」

 「皆で練習すればきっと楽しいわ!!」

 「でも俺この後晩ご飯の食材を買うという用事が」

 「佐竹様。先ほどご自宅の方に様々な食材を輸送させていただきました」

 「ありがとうございます黒服さん.....え?」

 

 

 食材送った?どういうこっちゃ?よくわからんけど、俺の逃げ道を塞いでいるもだけはわかった。でも、ガチで食材送られてたらかなり嬉しいかも。

 

 

 「俺今楽器持ってないんだよなー残念だなー練習できないなー」

 「佐竹様。こちらを」

 「ありがとうございま...ってこれ1000万くらいするギターじゃないっすか!?え、怖くて弾けないっすよ!!」

 

 

 この際黒服さんがギターを用意したことには目を瞑ろう。だけど、高級ギター差し出されても逆に怖いんだけど。弾いてみたい2割、怖い8割って感じなんだけど。1000万あればうま〇棒100万本買えるんだぞ!?

 

 

 「心配ありません。1000万くらいならばすぐに買えますので」

 「弦巻家怖っ」

 

 

 弦巻家の財力どうなってんの?なんかヤバいことに手染めてない?大丈夫?

 

 

 「もし今回の練習に参加していただけるというならば、このギターは無料で差し上げます」

 「...マジっすか?」

 「はい」

 「喜んで練習に参加させていただきます。むしろ参加させてください」

 「物に釣られた...」

 「だって1000万のギターとか弾いてみたかったんだもん!!」

 

 

 急に楽器の練習したくなってきたなーこころたちと練習したいなー(高速手のひら返し)

 一応親父も金持ちだけど、流石に1000万のギターは買ってくれないんだもん。人生でこれが弾ける日が来るなんて。感動して泣きそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハロハピの音楽は、楽しい音楽だった。Roseliaと真反対って感じだな。ハロハピは初心者が多いからか、特別演奏技術が高いわけではない。でも、楽しそうに演奏していて、一緒に演奏させてもらっていた俺が思わず笑顔になるくらいだった。

 ハロハピは「世界を笑顔に!」を目標に掲げているらしい。一見無謀に見えるけど、弦巻家のお嬢様が言うと現実味があって怖い。

 

 後、最も驚いたのが美咲の存在だ。演奏時にはミッシェルという熊の着ぐるみに入っているのだ。そのうえ三馬鹿はそのことを知らないときた。意味がわからない?安心しろ、俺にもよくわからん。

 ただ、これだけはわかる。美咲苦労してんだな...

 

 

 その中で俺は...

 

 

 「これが、1000万の重み...」

 

 

 1000万の重みを味わっていた。やっぱり高級品は違う。音に重みがある。格が違う。なんかもうね、ヤバい(語彙力)

 

 今の俺なら、最高の演奏ができる気がする!!この1000万の重みがあれば、「音楽の天才」は無敵になれる!!

 

 

 「皆、もう一回やろう。今の俺なら最高のギターが弾ける気がする」

 「ふ、ふえぇ...亮くんの雰囲気が変わったきがするよ...」

 「すごーい!!りょーちゃんかっこいいー!!」

 「ああ、亮。なんと儚いのだろうか...」

 「さっきまでのふざけてた雰囲気はどこに行ったんだ...?てか、本当に同一人物なの?」

 「良いわね!!皆ー、準備はいいかしら?」

 

 

 説明しよう!!

 佐竹 亮は本気で音楽をやっているとき、今みたいに別人みたいになるのだ!ライブしたときとか、Roseliaのコーチしたときとかがそんな状態だ!!だが、1000万の重みを背負った彼は今、これらを大きく上回るほどの進化を遂げていた!!

 

 

 「行くぞ!俺の全力をこいつで演奏してみせる!!」

 「マジでキャラが違うんですけど...」

 

 

 ドラムの花音さんの合図で演奏が始まる。その瞬間、俺は極限まで演奏に集中した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気が付けば、あっという間に演奏は終わっていた。集中し過ぎていて詳しくは覚えてないけど、とても楽しかったことは覚えている。

 

 

 「す、すごいよりょーちゃん!!なんかこう、グワーって来た感じ!!」

 「嘘...さっきと全然違う!なんていうか、ギター弾いてる姿、ちょっとかっこよかった...」

 「美咲ちゃんどうしたの?」

 「か、花音さん!?なんでもないですよ...」

 「ふふっ。でも、美咲ちゃんの気持ちもわかるなぁ。本気で演奏しているときの亮くん、かっこよかったよね」

 「すごいわ亮!!流石よ!!」

 「儚い...」

 

 

 美咲と花音さんが何を言っているのか詳しくは聞こえなかったけど、皆すごいと言ってくれた。わーい(本気モード終了のお知らせ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、もう少し練習した後、休憩となった。

 

 俺は練習スタジオ(弦巻邸の中にある)の外に出て行ったミッシェルを追ってスタジオの外に出る。何かと美咲苦労してるんだろうし、一言くらいかけてあげよう。俺優しい(自画自賛)

 

 

 「美咲お疲れ様...あ」

 「...」

 

 

 なんとそこには、着ぐるみから出たばかりで、ノースリーブ姿の美咲がいた。もう一度言うぞ。黒いノースリーブ姿の汗をかいてエロく見える美咲がいた。

 

 

 「...」

 「...」

 

 

 エロっ。

 じゃなくて!!この状況、よろしくないのでは?非常によろしくないのでは?俺、絶対絶命のピンチなのでは?

 

 

 「亮」

 「はいなんでしょう」

 「最期に言い残すことは?」

 「待って美咲落ち着いて俺が悪かったから。だから近くにあった花瓶を振り下ろそうとするのやめてくださいお願いします」

 

 

 花瓶を持ち上げる美咲。俺命の危機。全力で謝って許してもらわないと。

 

 

 「本っっっ当に申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 これぞ日本人が誇る伝統のDOGEZAである。正座で座り、両手を前方につき、額を床にくっつける。完璧なDOGEZAだ。これで許してくれ...

 

 

 「謝れば許されるとでも?後、私を見た瞬間に目をそらせばよかったのに、なんでしばらくじっと見てたのかな?」

 「Oh...」

 

 

 ませんでした。むしろ花瓶がレンガにグレードアップしてた。どこで拾ったそのレンガ。

 

 

 「ごめんなさい本当にごめんなさい」

 「もう一度聞くよ?なんでしばらく私を見てたのかな?」

 「いやー男の本能には逆らえないというか...待ってレンガ降ろして」

 「へぇーそうかー。亮変態だったのかー」

 「俺は紳士だ」

 「は?」

 「ごめんなさい許してくださいなんでもしますから」

 「ん?今なんでもするって」

 「あ」

 

 

 やらかした。美咲が怖すぎてやらかした。なんでもするってそれ一番言っちゃいけないやつ。

 

 

 「...またハロハピの練習に参加してほしい」

 「へ?」

 

 

 あれ?思ってたんと違う。良いことだけど。めっちゃ良いことだけど。俺の覚悟は無駄になったけど。3回回ってワンという覚悟はできてたのに。

 

 

 「私一人だと疲れるというか...花音さんは言っちゃ悪いけど戦力にならないし。その分常識人がもう一人ほしいんだよね。別に毎回じゃなくて良いから、たまには参加してほしいなーなんて」

 「確かに美咲大変そうだからね」

 

 

 美咲が色々と苦労してるのは見ていればわかる。ほんと大変そう。並の人間にはできないね。ツッコミ疲れて過労死しそうなレベルだもん。

 

 

 「そ、それに...」

 「どした?」

 「...本気で演奏してるときの亮、その、か、かっこよかったし...あ、そういう意味のかっこいいじゃないから!!」

 「」

 

 

 かっこいい!?俺が!?美咲にとって!?ちなみに美咲はかなりの美少女である。美少女が俺をかっこいいと。演奏している姿とはいえかっこいいと。

 

 

 

 

 

 .....

 

 

 「よっしゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!今宵は宴じゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 「亮落ち着いて。はぁ...黙って演奏していればかっこいいのになぁ...」

 「なんか言った?」

 「なんでもない。ほら、そろそろこころたちのところに戻るよ」

 

 

 そうだった。皆待ってるのか。そろそろ戻らんと。1000万のギターを弾くんじゃあ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 練習終了後、マジでギターもらえた。だけど、1000万の重みはそんな簡単に扱えるものじゃないので、普段はお家に飾っておくことにした。またいつか弾こう。

 後さ、美咲に話しかけるとなんか顔赤くして逃げられたんだけどなんで?さっきかっこいいって言ったのは嘘だったのか...?




1000万のギターで演奏すると、そのかっこよさに女の子は惹かれます。流石「音楽の天才」...ここだけの話、早くハーレムにしたいの。無理矢理かもしれないけど許して。



感想・評価ほしい(ド直球)くれると喜びます。
意見やアドバイスもくれると喜びます。
まあ最大の驚きはハーレムものを書いてみた結果、今まで書いてきた作品よりもUAやお気に入りの伸び率が高いんですわ。お前らハーレム好きだな!?(笑)


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おじいさんキャラってめっちゃ強いよね

※この小説は決して毎日投稿ではありません。不定期更新です


※千聖推しの皆様ごめんなさい。決して千聖様を貶めたいわけではございません。


※オリキャラ出てきます


 俺は!CIRCLEに!帰ってきた!!(唐突)

 

 

 Roseliaのコーチ以外でCIRCLLEに来るのは久しぶりだな。よーし、今日は色々曲弾いちゃうぞー。

 

 

 「あ、亮くんに話があるって人がちょうど今来てるんだ!」

 

 

 ...何そのご都合主義的展開。タイミング良すぎだろ。俺のこと監視してた説あるぞ。

 

 

 「はぁ...で、その話がある人って誰なんですか?」

 「君が佐竹 亮くんかい?」

 「あ、はいそうですけど...」

 

 

 まりなさんに呼ばれて行ってみると、白いお髭が立派なおじいさんがいた。ライブハウスにおじいさんがいた。すごい偏見混じってるのはわかってるけど、なんでライブハウスにおじいさんが?

 

 

 「おお、君が噂の音楽の天才か!?わしは月島 平三(つきしま へいぞう)という者じゃ。まりなはわしの孫じゃ」

 「...まりなさんのおじいさん!?」

 

 

 この人が!?てか、まりなさんのおじいさんってまだ生きてたんだ!?まりなさんがけっこう年齢いってることを考えると、おじいちゃんかなりの歳なんじゃないか?

 

 

 「亮くん。今すごい失礼なこと考えなかった?」

 「まりなさんが行き遅れたババゲフンゲフン。な、なにも考えてませんよ?」

 「彼女すらも作ったことない亮くんには言われたくないな~?」

 「ぐふっ」

 

 

 会心の一撃!!俺の心に9999ダメージ!!

 ちくしょう、彼女が一回もできたことないのけっこう気にしてるのに...彼女募集中。誰か付き合ってくれないかな~?

 

 

 「ちなみにわしは今年で90歳じゃ」

 「90歳にしてはすごい元気ですね」

 「健康の秘訣は適度な運動じゃよ」

 

 

 おじいさんやっぱりそれなりに歳いってた。90歳なのにすごい元気だな。言葉もしっかりしてるし、ボケとは無縁そうだ。

 

 

 「で、おじいさん。俺に話があるって言ってたけど、どんな話なんですか?」

 「実は、新たにアイドルバンドというものがわしの事務所でできてな。その練習を少し見てくれないかと思ってのう。皆初心者じゃからな、君がしっかりと教えてあげてほしいのじゃ」

 

 

 アイドルバンド...?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 平三さんの案内で、事務所にやってきた俺。アイドルバンドってやつが面白そうだなって思ったからなんとなく着いて行ってみることにしたんだ。

 その途中、平三さんが色々なことを教えてくれた。

 

 アイドルバンド___その名の通り、アイドルがバンドをやるのだとか。名前はPastel*Palettes。略してパスパレ。結成して日が浅いため、大半のメンバーは音楽初心者だそうだ。だがしかし、初ライブは一週間後に控えているとか。

 

 

 そして、この後平三さんが言った言葉が衝撃だった。

 

 

 「実はのう...このままいくと、パスパレはエアバンドになってしまうんじゃ」

 「エアバンドって...ライブで演奏しないってことですか!?」

 「そういうことじゃ」

 

 

 客を騙すつもりだっていうのか!?ふざけてんだろ(ガチギレ)

 

 

 「平三さん、俺、帰って良いっすか?」

 「そうなってほしくないからこそ君に助けてほしいんじゃ」

 「?」

 

 

 は?

 

 

 「エアバンドにすると言い出したのはわしの事務所の今すぐにでもクビにしてやりたい無能なやつらなんじゃ」

 「さらっとエグイこと言いますね」

 「そこでじゃ、君がパスパレを一週間である程度の演奏ができるバンドにしてほしい」

 「それはまた無茶を...」

 「できないことではないだろう?音楽の天才よ」

 「...そこまで言われたらやるしかないでしょう?」

 「はっはっは!!それでこそわしが見込んだ男じゃ!!」

 

 

 という感じで今に至る。

 

 

 「このドアを開けたらパスパレはいるはずじゃ」

 「わかりました」

 「そうじゃ。一つ言い忘れておったが、パスパレのメンバーは皆美少女じゃよ」

 

 

 俺はドアを開けた。その動作は風のように早かった。俺、美少女、大好き!!...危ない危ない、落ち着け俺。ただの変態じゃん。

 

 

 「あ!あなたがヘイゾウさんがおっしゃっていたお師匠ですか!?」

 「そうなる...のかな?」

 

 

 お師匠って...どんな伝え方してるんだよ平三さん。

 

 

 「この子がパスパレの演奏技術を上げてくれる子じゃ。エアバンドなんてことはさせぬよ」

 「ふーん...君、るんっ♪てきたー!!」

 「そうじゃろう、るんっ♪てくるじゃろう!!」

 

 

 すいませんちょっと何言ってるかわからないです。るんって何。るんって。

 

 

 「あの...時間がないので練習するならもう始めたいのですが...」

 「そうじゃな千聖ちゃん。では、まずは一曲演奏してこの少年に自分たちの完成度を見せてやれ。どれくらいできるのかわからないと教えようがないじゃろう」

 「...ん?千聖?」

 

 

 聞いたことある名前と声だ。よくテレビで見る。そう思ってその千聖という少女をよく見てみる。

 

 

 「...え?もしかして白鷺千聖?」

 「はい。白鷺千聖です」

 「...」

 

 

 白鷺千聖と言えば、超有名子役じゃん。現在も女優として色々な番組に出てる。普通に有名人なんだけど。俺有名人と会えたんだけど。

 

 

 「よっしゃあぁぁぁぁぁ!!!」

 「時間がないのでそろそろ始めても?」

 「アッハイ」

 

 

 怖い。初対面の人の前で叫ぶもんじゃないな←当たり前だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえずパスパレの演奏を聞かせてもらったけど...

 

 

 「...すごい失礼なのはわかっていてあえて聞きますけど、本当に一週間後にライブなんですか?」

 「その通りだけど...もしかして全然ダメだった!?」

 「彩さん、はっきり言ってヤバいっす。麻弥さんと日菜さんはともかく、他の3人はちょっと...」

 「仕方ないことね。私はあまり練習に参加できていないから」

 「ブシドーが足りないのでしょうか?」

 「うんブシドーは大丈夫なんじゃないかな?」

 

 

 結論から言おう。やばたにえん...

 いかに無能なスタッフたちが本気でエアバンドをやらせようとしていたのかがわかる。俺だったらエアバンドにするくらいならライブ延期にするね。

 

 

 「亮くん。私たち、大丈夫なのかな...?」

 

 

 彩さんが涙目で見てくる。うっ、すごい罪悪感が...

 

 

 だけど、このままでは俺がなんのために来たのかって話だよね。

 

 

 「今から一週間で大丈夫にしてみせますよ」

 「でも、どうやって...?」

 「超スパルタ個人レッスンをやります」

 「スパルタ...」

 「わー!面白そー!!」

 

 

 皆でそろって音合わせも良いけど、今はそれよりも個人の能力を上げるべきだ。

 

 

 「早速今から5日間、1人ずつやりますよ。というわけで皆さん都合のつく日を教えてくださいな。予定組むんで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1日目・若宮イヴ

 

 

 「イヴは筋は悪くない。というわけで練習あるのみ!!」

 「はい、師匠!!」

 

 

 他のメンバーは解散した。千聖さんのように他の仕事に行く者もいれば、麻弥さんや彩さんのように別のスタジオを使って練習する者もいる。日菜さんのようにるんっ♪て来るものを探しに行く者もいた。最後のはよくわからん。るんっ♪て何?

 前半3日間であまり上手ではない3人に音楽を叩きこむ。残り2日でできている2人の調整だ。記念すべき第一回はイヴ。フィンランドから来た俗にいう帰国子女というやつだ。フィンランド人と日本人のハーフらしい。

 

 

 「師匠はまるでサムライのようなお方ですね!」

 「それは褒めてるってことでOK?」

 「はい!」

 

 

 わーい褒められたー。

 この子、俺のことを師匠と呼ぶんだよ。俺からしたら初めての弟子なんだけどどうすればいい?

 そしてイヴは、日本文化が大好き。歴史も好きで、武士道に憧れているとか。元気いっぱいに「ブシドー!」と言っている姿は可愛い。

 

 

 「ところで、立派なサムライというものはたくさんの妻を持っていたと聞きましたが...師匠にもたくさんの妻がいるのでしょうか?」

 「いないよ?」

 

 

 何を言ってるんだこの子は?そもそも俺は彼女すらできたことないのに。悲しい。もし俺が告白して成功する相手がいるなら教えてほしいくらいだよ全く...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クシュン!...失礼しました」

 「紗夜、可愛いくしゃみだねー☆」

 「風邪...でしょうか...?」

 「風邪!?紗夜さん大丈夫ですか!?」

 「無理はしないでちょうだい。次のライブに支障が出たら困るわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ヘックション!!」

 「美咲ちゃん...じゃなくてミッシェル、大丈夫?」

 「私聞いたことがあるわ!!くしゃみをするときと言うのは、誰かがその人のことを噂しているときだって!!」

 「すごいよミッシェル!有名人だね!!」

 「儚い...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2日目・丸山彩

 

 

 「彩さんって、すごい努力してるんっすね」

 「えっ?急にどうしたの?」

 「歌声とかでなんとなくわかります。すごいド素人が努力してここまで頑張ってきた、っていうのがね」

 

 

 彩さんは、努力という面では紗夜さんと似たところがあるかもしれない。同じ学校の同じ学年だし。

 

 

 「ありがとう。でも、私、全然上手くないから...折角アイドルデビューできたのに...」

 「そんなに落ち込むことはないと思いますよ?」

 「でも...」

 

 

 確かに、彩さんは特別歌が上手いわけじゃない。でも、俺と練習しているうちに、少しずつ確実に上達してる。努力してる証拠だ。

 

 

 「最初から上手い人なんてごく少数。最初は皆下手なものですよ。だから、最初はそんなに上手くなくても良いじゃないですか。自分のその時の全力をぶつければ」

 「亮くん...!」

 「だから、精一杯頑張りましょう。パスパレの初ライブへ向けて...ってなんで泣いてるんですか!?」

 

 

 なんか彩さん泣いてるんだけどぉぉぉ!?!?彩さんは俺に罪悪感を与えるのが好きなフレンズなんだね!そんな友達いるか!

 

 

 「ご、ごめんね...こんなこと言ってもらえるのが初めてで、すごい嬉しくて...」

 「彩さん...」

 「私、頑張るね!」

 

 

 涙が流れながらもそう言って笑う彩さん。何この可愛い生き物は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3日目・白鷺千聖

 

 

 「千聖さん、はっきり言って良いですか?」

 「ええ、いいわよ」

 「アナタ、怠惰デスね?」

 「...ふざけているの?」

 「ごめんなさい」

 

 

 ワタシは音楽教、天才司教「リア充爆破」担当、ペテルリョウス・サタケコンティ......デス!

 とてもごめんなさい。反省はしてる。

 

 

 とはいえ、千聖さんを怠惰だと言ったのにもちゃんとした理由がある。当たり前だよなぁ!?

 

 

 「ちゃんと真面目な話しますよ。ガチなやつです」

 「...何かしら?」

 「千聖さんって、あまりパスパレに対するやる気ないですよね?」

 「っ!?」

 「音でなんとなくわかるものなんですよ」

 

 

 この人、多分やる気ない。パスパレに愛着の欠片も感じられない。

 

 

 「...この際だからはっきりと言わせてもらうわ」

 「どうぞ」

 「...正直なところ、私はパスパレを道具としか見ていないわ」

 「道具?」

 「ええ。私が芸能界で生きていくための一つのキャリア。いわば道具よ」

 

 

 芸能界って厳しいんだな。こういった活動もそう考えなきゃいけないなんて。

 

 

 「あなたのような一般人にはわからないかもしれないけど、女優の世界は厳しいのよ?」

 「ふーんそうなんですか...」

 

 

 実を言うと、俺氏今少しキレ気味。抑えてるけど。

 俺は音楽が本当に好きだ。それを一つの道具としか見れない人は、あまり好きじゃない。

 

 さて、どのように千聖さんのやる気を引き出してみせようか...

 

 

 「...千聖さん。あなたはその程度の人間だったということですね」

 「それはどういう意味かしら?」

 「だってそうじゃないですか。バンド一つにすら本気出せないで、女優として成功できるのかどうか、俺は疑問に思いますけどね」

 「...」

 「あーあ。このままライブに臨んだら女優白鷺千聖の黒歴史になるだろうなー」

 「...なんですって?」

 「皆頑張ってるのになー、千聖さんさえ頑張ればパスパレは最高のものになるのになー、良い経歴になるのになー。そんなこともわからないなんてなー」

 「...そこまで言うならわかったわ。本気でやってやろうじゃない」

 

 

 やべえ煽りすぎた。千聖さんのやる気を引き出すのには成功したけど、千聖さんの後ろに修羅が見える。俺死んだかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 4日目・氷川日菜

 

 

 「はっきり言います」

 「ん?何ー?」

 「あなたは化け物ですか?ギター始めてまだ1ヶ月経ってないんですよね?」

 「そうだよー」

 

 

 信じられない...めっちゃ上手いんだけど。プロ並みだぞ...流石、紗夜さんが天才だと言うだけのことはあるな。

 日菜さんは紗夜さんの双子の妹である。髪の色とかそっくりだ。性格は全然違うけど。

 

 

 「あ、そうだー!あたし、亮くんに言いたいことあったんだ!」

 「言いたいこと?はっ、もしかして愛の告白!?」

 「うーん、それはまだ早いかなー」

 「ですよねー...ってまだ早い?まだ!?え待ってどういうことですか!?」

 「さあ、どういうことだろうねー?じゃあ、言いたいこと言うね!」

 

 

 まだって何!?まだって!?将来告られるの俺!?え!?

 

 

 「お姉ちゃんとあたしを仲直りさせてくれてありがとう!あたしね、お姉ちゃんと昔のような関係に戻れてすごい嬉しいんだー!!」

 「.....」

 

 

 そういえばそんなこともあったな。結局仲直りできたみたいで良かった。

 

 

 「それでね、あたしね、お姉ちゃんの言う佐竹亮くんっていう人がどんな人か気になってたんだー!!けど、まさかこんなところで会えるとは思わなかったよ!!」

 「俺も紗夜さんの妹に会えるとは思いませんでしたよ」

 「本当にありがとねー!!」

 「いや、それは紗夜さんに言うべきですよ。俺なんてちょっとアドバイスしただけですから。でも...」

 「でも?」

 「紗夜さんと日菜さんが仲直りできたみたいで、本当に良かった」

 「っ!?...これは、お姉ちゃんが好きになるのもわかる気がするなー。あたしも惚れちゃいそう...」

 「何か言いました?」

 「ううん、なんでもない!ほら、そろそろ休憩も終わりにしないと!!」

 

 

 最後何言ってたんだろう?気になるけど、日菜さんは教えてくれなさそうだから諦めるか...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5日目・大和麻弥

 

 

 「流石、元スタジオミュージシャン。ドラムすごい上手いっすね」

 「ふへへ...そんなことないですよ」

 「笑い方かわゲフンゲフン!!失礼、唾が変なところに入りました」

 「大丈夫っすか?」

 「大丈夫です」

 

 

 セーフ。麻弥さんのふへへ可愛いの。守ってあげたくなるその可愛さ、的な?

 麻弥さんは元スタジオミュージシャン。ドラム一本で頑張ってきたドラマーだ。だから当然、ドラムはとても上手。俺の知り合いのドラマーである巴やあこちゃん、花音さんよりも上手いと思う。その3人も決して下手ではないけど、麻弥さんにはかなわない。恐るべし麻弥さん。

 

 そういえば、なんで麻弥さんはパスパレに入ったんだろう?

 

 

 「ところで、ふと思ったんですけど、麻弥さんってなんでパスパレに?スタジオミュージシャンやってたのにオーデイションとか受けたんですか?」

 「実は、千聖さんにスカウトを受けて...ジブンにアイドルなんて似合わないって言ったんですけど、千聖さんが美少女だと言ってくれて、嬉しくてつい...」

 「なるほど」

 

 

 千聖さん見る目あるじゃん。流石女優。よくやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 6日目は全体で合わせて微調整。7日目は遂に本番だ。

 本番直前、エアバンドをさせようとしてきたスタッフを平三さんが黙らせて(あの時の平三さんは、修羅を纏った千聖さんより全然怖かった。あのおじいちゃん怒らせたらアカン)、本番をそのまま迎えることに。

 

 

 結果は大成功。パスパレは一躍有名になった。パスパレの皆さんは本当に演奏技術が上達していた。教えていた俺が驚くくらいにはね。

 

 

 中でも一番変わったのは千聖さんだ。パスパレを道具としか見てなかったあの人が、演奏を心から楽しんでいた。メンバーとの会話を心から楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 ライブ終了後、千聖さんは自分を煽ったことに対しての怒りをぶつけてきたけど、最後に「...でも、あなたのおかげで私は、このパスパレを楽しいと思えたわ。ありがとう」と少し頬を赤らめながら言った。すかさず俺が「照れてるー、千聖さん照れてるー」って煽ったら、更に顔を赤くしながらお説教された。怖かった。皆も、人を煽るときは、気をつけようね!!




パスパレ回。エアバンドという黒歴史なんてなかったんや。


平三さんはもしかすると今後も出てきたり出てこなかったりします。某やりきったかい系オーナーの夫として出す案もあったのですが没になりました。オーナー推しの人にとっては、オーナーに夫がいたらショックでしょう?知らんけど



意見は随時、活動報告で受け付けております。お気軽にどうぞ


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ぶっちゃけ料理下手でも自分が食べる分には問題ない

感想がきて嬉しい弾正です。

随時意見は活動報告で募集中。


 「今日の家庭科では、皆さんに調理実習で作る料理を考えてもらいます」

 

 

 そう家庭科の先生が言う。

 次の家庭科で調理実習をやるらしい。俺一人暮らしだから飯くらい余裕で作れるんだけど。でも、数学とかやってるよりは楽しい授業だろう。

 

 

 「では、まずは調理実習をするグループを作ってください!1グループ4~6人くらいが良いですね!」

 

 

 グループ決めかー。いつも思うけどさ、これってグループに入れなくて余る人っているじゃん?あれほんと可哀想だよね。ただの公開処刑だよ。俺のオタクの友達がそうなってたのを中学生の時に見たことがある。その時はざまあみろとか思ったけど。

 よし、とっととグループ作ってしまいますか。

 

 

 「おーい俺も入れてくれ」

 「悪いな佐竹。もう6人なんだ」

 

 

 それはしょうがないな。仲良しグループとかで作るもんな。他のとこに入れてもらうか。

 

 

 「ねえねえ俺も入れてくれない?」

 「ごめんね佐竹君。僕たちのところ6人揃っちゃったんだ...」

 

 

 そう申し訳なさそうにクラスメイトに言われる。ここもグループ作り終わったのか。早いな。

 ...べ、別に焦ってねえし!!俺このままだとぼっちだとか思ってねえし!!

 

 

 「佐藤。俺もそのグループ入れてよ」 

 「俺たちすでに6人。この意味がわかるな?」

 

 

 Oh.....

 はっはっは。まさかこの俺がぼっちだなんてそんなことあるわけないじゃないか。HAHAHA!!

 

 

 ..........

 

 

 「先生、一人でも料理はできると思うんですよ」

 「皆で協力するのが大事だからね」

 「」

 

 

 クソがっ!!!

 だからグループワークは大っ嫌いなんだよ!!こうやって一人余る者を公開処刑するというクソみたいな取り組みがな!!あーもうやる気失せたわー帰ってゲームしてえー。

 

 

 「亮くん、もし良かったら私たちのところ入る?」

 「つぐ神様...!!」

 

 

 前言撤回。ここには神がいたわ。つぐ神様~!!俺、今日からつぐみ教に入ってもいいよ。マジで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 つぐ神様のおかげもあり、俺はグループに入ることに成功した。つぐみ以外のメンバーは、やはりAfterglow組だった。蘭は別クラスだからいないけど。

 

 

 というわけで何を作るか決めることになったのだが...

 

 

 「じゃあ、何か作りたいものある人言ってってー」

 「ラーメン作ろうぜ!!絶対美味しいって!!」

 「...巴。一つ聞いておくけど、ラーメンのスープはどうするんだ?」

 「豚骨醤油だろ」

 「それを調理実習の時間内に作れるか?スープから作れるか?」

 「気合いでなんとかなるだろ」

 「なりません」

 

 

 「モカちゃんは~、パンがいいで~す」

 「パン?」

 「うん。小麦粉を買ってきて~...」

 「俺たちパン職人じゃないから。一般人だから。無茶言わないで」

 

 

 「パフェ作ろう!!」

 「お前が食べたいだけだろ。そもそもデザートだし、作るというよりは材料放り込むだけだろ」

 「え、えへへ~...駄目?」

 「...太るぞ?」

 「女の子にそういうこと言っちゃダメ!!」

 「ぐはっ...鳩尾入った...」

 

 

 「コーヒー淹れよう!」

 「うん。まず食べ物を考えようか」

 「紅茶でも良いかも!」

 「一回飲み物から離れよう。ね?」

 「いや、でも、ミルクティーも...」

 「話聞いてる?」

 

 

 「ここは無難にハンバーグとかにしようぜ」

 「地味だな」

 「つまらないと思うな~」

 「そーですよ!どーせ私は何食べても太りますよーだ!!」

 「つぐみ~皆がいじめてくるよ~!!」

 「あ、あはは...でも、ひまりちゃんのやつは自業自得なんじゃないかな?」

 「つぐみにも見放された...」

 

 

 

 

 

 という感じで全く決まらなかった。だから昼休みに俺たちは蘭に相談してみた。蘭の答えは...

 

 

 「普通に亮の言ってたハンバーグで良いんじゃない?」

 

 

 蘭話聞いてた?俺がそれ提案して却下されてたよね?

 

 

 「おお!蘭、良い考えだな!」

 「流石だよ~蘭~」

 「蘭の意見に賛成!!」

 「うん!すごく良いと思う!!」

 

 

 ...俺、泣いていいかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 調理実習前日になった。俺は、つぐみとひまりと一緒に買い出しに来ていた。なぜこのメンバーになったのかと言うと、公平なじゃんけんの結果だ。でも、まさか最初に一人負けするとは...

 

 

 「よし、つぐみは調味料を、ひまりは野菜を頼む。俺は肉を見てくるから」

 「りょーかい!」

 「うん!任せて!」

 

 

 ここは分担してパパっと終わらせてしまおう...

 

 

 「きゃっ!!誰か助けてください!ひったくりです!!」

 

 

 ...マジ?

 声の方向を見ると、黒い服に黒いズボンを着て、黒い帽子を被って黒いサングラスをつけて男の人が、黒いカバンを持って逃げているところだった。黒黒うるせえな。

 そして、そのひったくり犯は俺の方に向かってきて...え、俺の方?

 

 

 「「痛え!!」」

 

 

 ☆正面衝突☆

 痛い。この野郎、俺は怒ったぞ。前見て走れよこのひったくり犯。

 

 

 「やっべ逃げないと...」

 「待てひったくり犯!!」

 「うごっ!!」

 

 

 俺のストレートがひったくり犯の頬に命中!ひったくりはよろけた。その隙に俺は回し蹴りを叩き込む。

 

 

 「ぐはっ...こいつ、よくもやりやがって...!!」

 「俺はな、機嫌が悪いんだよ」

 「は?」

 「よくも俺にぶつかりやがったなこの馬鹿野郎!!」

 「怒るとこそこかよ!?普通ひったくりされたことに怒るだろ!!」

 「知るか!!問答無用!!」

 「ごふっ」

 「今もおでこが痛てえんだよこの野郎!!」

 「理不尽だ!!」

 

 

 俺の怒りの攻撃で、ひったくり犯はぶっ倒れた。完全勝利。(^^)v

 

 

 「あ、カバン」

 

 

 カバンをしっかりと持ち主に返すのも忘れずにね。

 

 

 「ありがとうございます!!本当に助かりました!!」

 「いえいえ、俺はただぶつかってきたやつをぶっ飛ばしただけですよ」

 「その言葉だけ聞くとヤンキーだね...」

 

 

 ひまり?誰がヤンキーだって?ヤンキーってのはぶつかってきたやつにいちゃもんつけて、ガン飛ばしたり殴りかかったり...あれ、俺じゃん。俺殴ってるじゃん。

 まあ、細かいことはいいか。日頃のストレスとか諸々含めてあのひったくり犯にぶつけたから、今の俺は機嫌がいい!!今なら何されても怒らない自信ある。

 

 

 

 

 

 「今がチャンス!逃っげるんだよぉ~」

 「あ、やべ」

 

 

 や・ら・か・し・た

 ひったくり犯を押さえつけとくの忘れてたわ。警察に突き出すつもりだったのに。追うか?いや、カバンは取り返してるし、無理に追いかけて疲れる必要もないか...

 

 

 「邪魔だ、どけ!!」

 「うわぁ!!?」

 「つぐ!?」

 

 

 しかし次の瞬間、つぐみがひったくり犯に突き飛ばされた。つぐみは尻餅をついている。特に怪我とかはなさそうだな。

 

 

 「大丈夫!?」

 「う、うん。大丈夫だよ、ひまりちゃん!」

 「...じゃあ、なんで泣いてるの?」

 「え?」

 

 

 泣いている?ひまりのその言葉で俺はつぐみの方をよく見る。ほんとだ。確かに泣いている。仕方ないことだろう。急にひったくり犯に突き飛ばされたら怖いだろう。

 

 

 

 

 

 いいぜ。俺の知り合い怖い目に合わせたんだ。その分はきっちりやり返してやる

 

 

 「あの野郎...ここで沈めてやる」

 「り、亮くん?どうしたの?」

 「つぐみになんてことをしやがる...この落とし前はここでつける」

 「亮くんの雰囲気がいつもと違う!?」

 

 

 さあ、戦争の時間だ

 俺はひったくり犯目掛けて走り出す。

 

 

 

 

 

 「待ちやがれえぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 「ファ!?」

 「ただのおっさんが男子高校生に走りで勝てると思うなよぉ!!!!」

 「やべえ追いつかれた!?」

 「俺をぼっちから救ってくれたつぐみになんてことをするんだクソ野郎!!」

 「それ自分で言ってて悲しくならないのか!?」

 「うるせえ黙れ」

 「ひどい!」

 「じゃあ、ここで〇ね」

 「え?」

 「Plus Ultra!!」

 「ヒロ〇カー!!??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、無事に警察が来てひったくり犯は回収されていった。なんだろう、あいつ。死ぬほど嫌なやつだけど憎めないやつだったな。ツッコみ上手かったし。

 

 

 まあその後ひまりやつぐみと買い物続けるわけなんだけど。え、事情聴取はどうしたのかって?うるせー細けえこたぁいいんだよ。

 

 

 「ねえ、亮くん?」

 「どしたのつぐみ」

 「...なんで、さっきひったくり犯を追いかけていったの?最初は追いかける気ゼロだったのに」

 「あーね。別に大した理由じゃないよ。知り合いが傷つけられた。それに俺はムカついたから全力で追いかけて潰した。それだけだ」

 「!?」

 「自分のことじゃないのに、か、かっこいい...!!」

 

 

 なんかつぐみとひまりが驚いた目で見てるんだけどどういうこと?俺、おかしいこと言った?(無自覚)

 

 

 「俺、何かおかしいことでも言ったか?」

 「そ、そんなことないよ!」

 「つぐの言う通り!」

 「顔赤いぞ?あ、もしかして、俺の活躍に惚れちゃったり?」

 「え!?...も、もしかしてバレてたのかな...」

 「嘘!?...な、なんで気づかれちゃうの...」

 「何か言った?」

 「「何でもない!!」」

 「あ、はい。まあ、さっきのは冗談だから。俺なんかがモテる時代とか来たら逆に怖いくらいだもん」

 「「.....」」

 「ねえ待ってなんで2人とも置いてくのさっきの冗談は謝るからお願いします待ってください」

 

 

 解せぬ。なぜ2人は顔を赤くしたと思ったら急に不機嫌になるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 調理実習当日。

 

 

 「ヒャッハー料理じゃー!!」

 「ヒャッホー!!」

 「切れ切れー!!」

 

 

 あ、あれ?全員料理とか全然しない男子で組んだグループの末路。いやー、俺あのグループに入んなくて良かったよ。俺を仲間に入れないからこうなるんだ馬鹿め。

 

 

 「お~、あれはひどいですな~」

 「俺はああはならないから安心しろ」

 「流石一人暮らしだな」

 

 

 俺はこれでも、他の男子高校生と比べれば料理が上手いという自信はある。一人暮らしなめたらアカンで。

 

 

 

 

 

 料理スタート!!

 俺たちのグループのメンバーは全員料理は一通りできるため問題なく調理実習は進む...と、俺は思っていた(過去形)

 

 

 「ハンバーグだからな、まずは食パンをちぎらないと」

 「いただきま~す」

 「食・う・な」

 「美味しい~」

 「だから食うなって」

 「このモカちゃんから食パン取り上げるとは~、りょーくん、覚悟はできるよね~?」

 「包丁に手伸ばすのやめようか。ヤンデレか?」

 「ヤンデレ...亮くんはそういうのが好きなのかな?」

 「なるほど...でも私たちには難しいと思うな」

 「どうしたんだ二人とも?包丁を見て難しい顔して。おーい。戻ってこーい」

 

 

 こんな感じでモカが食パンを食べるのを必死に止めたり...

 

 

 「そしたら野菜を切って...」

 「痛っ」

 「モカ!?大丈夫か!?」

 「待ってろ俺ちょうど絆創膏持ってたはず...あった」

 「流石りょーくん、用意が良いですな~」

 「そりゃどうも。モカ、手出せ.....ほらよ」

 「い、いきなり手を触ってくるなんて.....ありがと~りょーくん...モカちゃんその優しさに惚れちゃうかも~」

 「マジ?」

 「さあ~どうでしょう~」

 「モ、モカちゃんまで...」

 「恋のライバル...!?」

 「2人とも?なんでモカをさっきから睨んでるんだ?おーい。聞いてるかー?」

 

 

 モカが包丁で指を怪我したり...

 

 

 「アヒャヒャヒャヒャヒャ」

 「卵電子レンジで温めたら爆発したぜ」

 「ちょっとあなたたち何してるのかしら?」

 「やべぇよ...先生キレてるよ」

 「ちょっとこっち来なさい」

 「「い、嫌だぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

 

 卵をそのまま電子レンジで温める馬鹿が他のグループにいたり...

 

 

 「あの2人やりますな~。あたしたちも卵を温めてみましょ~」

 「「モカやめろ」」

 

 

 それに影響を受けたモカが、電子レンジで卵を温めようとしたり...

 

 

 「モカちゃんは~、お腹が空いて死んじゃいそうです~」

 「もうすぐできるから待ってろ」

 「りょーくんのことを食べちゃおうかな~?」

 「モカ?その発言はあまり教育的によろしくないから気を付けような?」

 「安心して~。あたしだって誰にでも言う訳じゃないからね~」

 「...ん?それってどういう」

 「そのままの意味だよ~」

 「...はっ!俺、異性として見られてない!?」

 「なんでそういう解釈になっちゃうのかな~...」

 「モカ?何か言ったか?」

 「ううん。なんでもな~い」

 「モ、モカ大胆...」

 「私も負けてられないな...!」

 「2人とも何か決心した顔してるな...何を決心したのかは知らないけど、まあ頑張れよ」

 

 

 モカが問題発言したり...

 

 

 とまあ、こんな感じで色々あった。あれ?ほとんどモカじゃね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 でも、なんやかんやあって、ハンバーグは完成した。やったぜ。

 現在食事中...

 

 

 「亮、お前、本当に料理上手いな。アタシより上手いんじゃないか?」

 「料理なんて練習すれば誰でも上手くなるよ」

 

 

 巴が褒めてくれた。嬉しい。

 

 

 「りょーくん」

 「どした?」

 「はい、あ~ん」

 「」

 

 

 ふむ...どうやら俺は夢を見ているらしい。モカほどの美少女があ~んと言っている。俺に対して。そんなの有り得ない。これは夢だ。

 

 

 「巴。俺多分夢見てるんだ。一回思いっきり叩いてくれない?」

 「いや、アタシも今の光景が信じられないぜ...」

 「モ、モカちゃん...!?」

 「このままじゃまずいよ...」

 「ふっふっふ~。2人とも、行動しないとダメだよ~?」

 「こ、これはもしかして、3人とも、そういうことなのか...!?アタシだけ仲間外れなのか!?」

 「どうした巴?何かわかったのか?」

 「...いや、亮はわからなくていい」

 「?」

 

 

 巴も信じられていない。2人混乱してるってことは、多分夢じゃないな。うん。

 .....

 

 

 「はい、りょーくん。あ~ん」

 「.....あ、あ~ん」

 

 

 亮は、考えることを放棄した!!

 あ、ハンバーグ美味しい。

 

 

 

 

 

 

 この後、なぜかつぐみとひまりにもハンバーグを食べさせられて、それを見ていた他のグループの男子たちに罵声を浴びせられたのは別の話だ。

 俺のグループで唯一まともだったのは巴だけだった。3人ともどうしちゃったんだろう?考えてもわからないな。うん、考えるのはやめよう。




え、展開が無理矢理じゃないかって?うるせえ細けえこたぁいいんだよ。早く堕として亮くんとイチャコラさせたいんだよ(本音)...ごめんなさい

亮くんはたまにかっこよくなります。本人に自覚はない(←ココ重要!!)けど。でも、普段は色々とアレです。


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美少女の悲しむ姿を見たいか?俺は見たくない

Qポピパ回はまだ?
Aポピパって5人揃うのが遅いじゃん?バンドストーリー的に。というわけで中々出すタイミングが見つからないの。近いうちに登場させようとは思ってるから許して。


 皆忘れているかもしれないけど、俺はRoseliaのコーチをしている。

 Roseliaのコーチを始めてもう1ヶ月以上経つ。彼女たちは俺のアドバイスをしっかりと聞いて、どんどん成長している。特に紗夜さんの成長はすさまじい。妹と仲直りしたからか、紗夜さんの音に迷いは感じられなくなった。いい変化だ。

 

 

 

 

 

 これからもRoseliaでのコーチを頑張ろう。そう思っていた矢先だった。

 

 

 「あこ、見ちゃったんだ...友希那さんがスーツを着た人と話をしていたのを...」

 

 

 Roseliaに最大の危機が訪れたのは...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あこの話をすごいざっくりとまとめると、「友希那さんがスーツを着た人と話していた。どうやらプロのスカウトの話らしい。そして、そのスカウトはRoseliaとしてではなく、友希那さん個人に対するものであった」という感じだ。

 なんだ、そんなことか。それなら友希那さんが「私は他のバンドメンバーを捨ててまでプロの世界には行けないわ」と言って終わりだろう。あこちゃん考えすぎだぜ。ここはこの先輩が友希那さんに聞いてみて安心させてやろう(フラグ)

 

 

 「んで、友希那さん。なんと返事したんですか?」

 「...」

 「友希那さーん?聞いてますかー?おーい」

 「...」

 「もしかして湊さんは、自分だけがプロになれればいいと、そうお考えなのですか?」

 

 

 あっれぇ?おっかしいぞ~?

 え待ってふざけてらんないくらいおかしいぞ?紗夜さん怒ってるよ。怖いよ。友希那さん、今からならまだ間に合うから弁明を...!!

 

 

 「...」

 「そういうことでしたか。湊さんは私たちのことを、頂点へと上り詰めようと言って誘っておいて、結局は自分さえ行ければいいと、そういうことですか?」

 「ちょっと、紗夜!一旦落ち着いてって!!友希那も黙ってないで!!」

 

 

 紗夜さんキレる寸前なんだが?友希那さん何も言わないし。リサさん大変だな...あこちゃんも燐子さんもどうすれば良いのか困惑してるし...

 なるほど。これはヤバいかもしれない。

 

 

 「.....」

 「無言は肯定とみなしますが?」

 「.....」

 「っ...もう私にここにいる意味はないようですね」

 「ちょっと紗夜!それって、Roseliaはどうなっちゃうの!?」

 「さあ...今の私にはもう関係のないことです」

 

 

 そう言って紗夜さんはスタジオを出ていく。

 

 

 「あ、あこは...Roseliaが解散しちゃうなんて嫌だ!!」

 「あ、あこちゃん...待って...」

 

 

 あこちゃんも走って出ていってしまう。きっと色々な感情が混ざって複雑な気持ちになってしまっているのだろう。それを燐子さんが追って、またスタジオから出ていく。

 

 

 残されたのは、俺と、友希那さんと、リサさんの3人。

 

 

 今の気持ちを一言で。気まずいってレベルじゃねえぞぉ...

 

 

 「...友希那さん、なんであそこで黙っちゃうんですか?」

 

 

 俺はとりあえず話しかけてみる。人間チャレンジが大切だ!

 

 

 「.....私は」

 「私は?」

 「父のためにも、FUTURE WORLD FESに出ないといけないの...!!」

 「.....」

 

 

 これは.....何か深い事情がありますね。多分。

 

 

 「って友希那さん?なんで荷物まとめちゃってるんすか?」

 「フェスに出るためには、いくら時間があっても足りないわ」

 「え、ちょ、待」

 

 

 友希那さんが退出しました。

 残されたのは、リサさんと俺の2人のみ。さっきより気まずさが増えたぞ。俺こういう雰囲気大嫌いなんだけどどうしよう。

 

 

 「あはは...アタシ、なんにもできなかったなぁ...」

 「リサさん...」

 

 

 リサさんが自虐的に笑う。うん、これは精神やられちゃってるやつだ。

 

 

 「友希那を支えるって決めてたのに、結局Roseliaは」

 「まだ諦めるには早いんじゃないっすか?」

 「え?」

 

 

 俺は悲しんでいる美少女を見捨てられるような外道じゃないんでね。俺にできることは限られてるかもしれないけど、それでも最善を尽くしてやるよ。

 

 

 「リサさん。教えてくれませんか?友希那さんがなんでそんなに必死にフェスを目指しているのかを。それがわからないと何もできないので」

 「...わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リサさんが色々と話してくれた。

 友希那さんのお父さんは元々、プロのバンドをやっていたらしい。けっこう人気があったそうだ。しかし、ある時突然バンドは解散した。というのも、友希那さんのお父さんが歌おうとした曲が事務所に受け入れられず、事務所と対立したからだそうだ。その結果解散に追い込まれた、と。

 事務所と対立か...まるでいつかのパスパレみたいだな。あの時は平三さんがいたから良いけど、友希那さんのお父さんにはそんな味方はいなかったのか。馬鹿馬鹿しい話だよ。音楽なんて好きでやるもんなんだから。人に縛られる必要はない。人に縛られる音楽なんて、とっくの昔に終わってるんだ。

 当然友希那さんからしたら、何故父のバンドが解散しなければならないのか?と疑問に思うだろう。だけど、解散しちゃったものはどうしようもない。なんとかできないかと考える友希那さん。

 

 考えた結果至ったのが、(言い方悪いけど)復讐だ。バンドの頂点とも言えるイベント・FUTURE WORLD FESで父の歌を歌い、周りに認めさせてやろうと思ったのだ。父が正しいと証明する。父の無念を晴らす。そんな思いが、湊友希那という一人の人間を作っていた。

 そして、その復讐のため、いわば利用するためにRoseliaを作り上げた。リサさんは利用されていることがわかっていたけど、それでも幼馴染を支えるためにバンドに入った。

 

 

 父の想いを受け継ごうというのが決して悪いことだとは思わない。でも、そこまで冷徹になって音楽を極めて、果たして楽しいのだろうか?

 友希那さんがRoseliaを嫌いだということは、今までの練習を見ていた感じ、有り得ないと言い切れる。でも、それ以上に父の無念を晴らしたいのだろう。だからあこちゃんが言っていたスーツの人のスカウトを受けた...あれ?受けたって言ってたっけ?

 

 

 「リサさん。友希那さんって結局、プロのスカウトを受けたんでしたっけ?」

 「...言われてみれば、まだそのことは聞いてないね」

 「だったらまだ希望ありますよ!リサさん、友希那さんの家まで案内してくれますか?」

 「え、ごめん。話が急過ぎてついていけないんだけど...」

 「リサさんはRoseliaを解散させたくないんでしょう?」

 「まあ、そうだね」

 「だったら友希那さんがスカウト受ける前に家に突撃するのみ!!突撃ィィィィィ!!!!!」

 「ちょっと待ってよ亮!友希那の家知らないでしょ!!アタシより先に行ったらダメでしょ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、リサさんの案内で友希那さんの家に着いた。

 いやー、勢いで決めちゃったけど、どうやって説得すれば良いんだ?

 

 

 「亮」

 「どうしたんですか?」

 「...アタシたち、これからどうなっちゃうのかな?」

 「それはまだわかりませんよ。でも、俺は最悪の結末回避するために全力で動きますよ」

 「...ごめんね、亮はメンバーじゃないのにこんなことに巻き込んじゃって」

 「リサさんは気にしないでくださいよ。俺が勝手に巻き込まれにいってるだけなんで。それに、美少女の悲しんでる顔は見たくないんで」

 「え」

 「美少女が悲しんでるってのに、それを黙って見過ごすだなんて、男としてできませんよ」

 「っ...!!」

 

 

 リサさんがこれ以上悲しむのを見ないためだ。この際気合いでなんとかするしかねえ!そこ、無計画とか言わない。それもこれもリサさんが美少女なのが悪いんだ。

 

 

 「じゃあ、行きましょうか。流れでなんとかしましょう」

 「なるほどねー...これは紗夜や日菜やモカが好きになっちゃうのもわかるなー...アタシも...」

 「どうしましたリサさん?」

 「ううん、なんでもない。それよりも、早く友希那に会わないと!」

 

 

 なんか、紗夜とか日菜とかモカとか言ってたけどどうしたんだろう?まあ、今はそれよりも友希那さんをどうやって説得するかだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 友希那さんの父が家に入れてくれた。ので、現在は友希那さんの部屋の前でガン待ち中。

 お父さんも急に娘が難しい顔をして帰ってきたから心配していたらしい。むしろ部屋に強引に入ってでもなんとかしてやってほしいと言う始末だ。流石に女子の部屋に無断で入るなんてのはできない。でも...

 

 

 「リサさん。俺達ここでどれくらい待機してますっけ?」

 「うーんと、30分くらい?」

 「ポケ〇ン1話見れますね」

 「なんでポ〇モン...?」

 

 

 小さいころよく見てたなー。最初に選ぶ御三家で毎回悩んだよ。懐かしい。

 このまま待機していても埒が明かない。こうなったら、非常に話しかけにくいけど友希那さんに話しかけて、部屋に入れてもらうしか...!

 

 

 「友希那さーん。俺です。佐竹亮です。ちょっとお話したいことがあるんで入れてもらえませんかー?」

 「あ、アタシもいるからねー☆」

 

 

 .....

 

 

 「返事がない。ただの屍のようだ」

 「友希那死んでないから...」

 

 

 返事をしないとは。わざわざ30分待たせておいてなんだその態度は。ただし、俺たちが勝手に待機しているだけだろという意見は認めない。

 

 

 「はぁ~...疲れた。よし、ちょっと動画見ようかな」

 

 

 何もせずに待機しているのも疲れたので、ちょっと息抜きに動画でも見よう。スマホはすごいな。どこでもYoutu〇eやニコ〇コ動画を見れる。

 

 

 「何見るの?」

 「猫の動画です。最近ハマってるんですよ。可愛くてほんとに癒されるんで」

 

 

 猫は良いぞ。マジで可愛い。ほんとに癒し。疲れた時に見ると本当に疲れ吹っ飛ぶ。

 

 

 ...ん?今友希那さんの部屋の方で物音したような?気のせいか?

 

 

 「あ、アタシも一緒に見ていい?」

 「もちろん」

 「ありがと☆」

 

 

 そう言うとリサさんはこっちに近づいてくる。スマホの画面ってあまり大きくないからな。複数で動画とか見るのには向いてない。

 

 

 「リサさんリサさん」

 「どうしたの?」

 「あの、いくら動画見るためとはいえ、近くないっすか?」

 「細かいことを気にする男は嫌われるよー?」

 「アッハイ」

 

 

 さっきからリサさんがすごい近い気がするんだけど。女性特有のいい匂いとかしてきて...はっ!落ち着け俺。冷静になれ俺。そうだ、俺たちは猫の動画を見ようとしているんだ。本来の目的を見失うな!

 ...あ。そもそも友希那さんの説得に来たんだった。何してるんだろ俺?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『にゃ~ん』

 「「可愛い...」」

 『にゃん!』

 「「「可愛い...」」」

 「「え?」」

 「あ」

 

 

 なんか、ふと隣を見たらリサさんがいるの。そこまでは良いんだよ。んで、反対側の隣を見ると、友希那さんがいたの。なんで?

 

 

 「友希那さん」

 「何かしら?」

 「.....猫、好きなんですか?」

 「そういうわけではないわ」

 「いやじゃあなんで出てきて」

 「待たせるのも悪いと思ったからよ」

 「だったら最初から出てくれれば」

 「それで、話があるのでしょう?」

 「いやまあそうなんですけど」

 

 

 思ってた展開と違う!!後、この誤魔化し方は絶対に猫好きだ!!猫好きに悪い人はあんまりいない。

 

 

 っと、ふざけるのもこのくらいにしておかないと。折角友希那さんが話を聞く気になってくれたんだ。チャンスは今しかない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 友希那さんの部屋の中にて

 

 

 「友希那さん、全部、リサさんから聞きましたよ」

 「そう...」

 

 

 さっきまでの猫好きお顔はどこへやら。友希那さんは一転して真面目な顔で話を聞いている。そういう俺も今回はガチで真面目だ。信用できないかもしれないけど真面目だ。誰がなんと言おうと真面目だ。

 

 

 「んで、単刀直入に聞きます。そのスカウトは受けたんですか?」

 「...保留にしているわ」

 「それはまたなぜ?お父さんの音楽を認めさせるいいチャンスなのに」

 「ちょっと亮...!」

 「...なんで保留にしているのか、実を言うと私もよくわからないの。折角の機会なのに、私は即答できなかった。なんでなのかしら...」

 

 

 セーフ!これでスカウト受けてたらゲームオーバーだった。

 やっぱり、俺の予想通りだ、友希那さんは、今...

 

 

 「それは、友希那さんが迷っているからだと思いますよ」

 「迷っている?」

 「はい。確かに、このスカウトを受ければ本来の目的は果たせる。Roseliaもそのために作った。でも、なぜか即答できない。つまり友希那さんは迷っているんですよ」

 「...何に迷っているのか、私にはわからないわ」

 

 

 友希那さんは、迷っている。

 

 

 「友希那さんにとって、気が付けばRoseliaで歌を歌うことは楽しくなっていた。違いますか?」

 「!?」

 

 

 Roseliaをとるか、本来の目的をとるかを。

 友希那さんとってRoseliaは、大切な場所になっていたんだ。

 

 

 「.....」

 「友希那...」

 「...私は、どうすればいいのかしら?」

 「どうすれば、じゃなくてどうしたいかの方が大切なのでは?」

 「...私は、Roseliaで活動を続けたい。でも、利用するために集めたのは事実だというのに、他の皆が私を許してくれるかしら?それに、父の曲もあの舞台で歌いたい」

 「そうですか」

 

 

 友希那さんの想いは確かに聞いた。

 友希那さんにRoseliaでの活動を続ける意思があるというなら、コーチとしてそれを助けるのみだ。

 

 

 「なら、簡単な話ですよ。Roseliaで頂点に立ち、父の曲をFUTURE WORLD FESで歌う。それだけの話ですよ」

 「だけど...」

 「誰もRoseliaをやめたいとは言ってませんよ。紗夜さんだって口ではああいう風に言ってるけど、実際やめたいだなんて全く思ってないですから。友希那さんの想いを正直に伝えれば皆わかってくれますよ」

 「こんな騒動になったというのに、私たちが頂点になれるのかしら...?」

 「何弱気なこと言ってるんすか。らしくないですよ」

 

 

 友希那さんが弱気だなんて珍しい。明日は雨が降りそうだな、と冗談はさておき。

 

 

 「俺がなんのためにRoseliaのコーチをやっていると思ってるんですか?」

 「っ!」

 「音楽の天才と呼ばれた俺が、Roseliaを頂点に連れて行ってみせますよ」

 「りょ、亮...」

 「さっすが亮ー、かっこいいねー☆」

 

 

 リサさんがそう言って茶化してくる。友希那さんはなんでかな、少し顔が赤い。

 けど、俺が言ったことに嘘なんてない。俺だってやるときはやる男だ。宣言したからには、必ずRoseliaという青薔薇を頂点に咲かせてみせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。友希那さんはRoseliaのメンバーを招集して、しっかりと自分の想いを伝えた。その結果、他のメンバー全員もRoseliaで頂点を目指すことに賛成。こうして、Roselia解散騒動は終わりを告げた。

 

 

 ちなみに俺は、よくよく考えてみたら恥ずかしいこと言ってたことに気付いたので、とりあえず現実逃避で寝た。当然のように学校に遅刻した。




Roselia解散騒動は一話で終わりました。シリアスはやっぱりこの小説には合いませんね...
亮くんがシリアスシーンで覚醒するのはいつものこと。


お気に入り登録、感想等が増えて嬉しいです。モチベーションにつながっております。


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アイドルとは(哲学)

 お気に入り登録が100人いって嬉しい弾正です。普通に驚いております。
 それと、誤字報告ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。


 意見は随時活動報告で募集中。
 ネタが中々思いつかないの(小声)



 題名から察せ、パスパレ回だ


 『皆さん、こんにちは!私たち』

 『『『『『Pastel*Palettesです!!』』』』』

 

 

 いやー、パスパレもすっかりアイドルしてるなー。あのライブでかなり人気が急上昇したらしく、それ以降こうして色々な番組に出てる。この前はクイズ番組に出てたし(機材に関するクイズで麻弥さんが暴走し、ひらめきが問われるクイズを日菜さんが軽く正解していた。恐ろしい)、今回は旅番組だ。

 なんで俺がパスパレの番組を知っているのかというと、彩さんや千聖さんや日菜さんがなぜか、自分たちが出ている番組を教えてきて、感想を求めるからだ。別に俺は暇だから全然良いんだけど。あれかな。やっぱり芸能人って自分が出てる番組がどう思われているのかとか気になるのかな?

 

 テレビかー。俺は生まれてこの方一回も出たことないなー。N〇Kもテレビ〇日もフ〇テレビも、この俺の魅力に気づいてないんだチクショウ。俺に魅力がないという反論は一切受け付けない。

 

 

 テレビデビュー、してみたいなぁ...深い意味はないけど。

 

 

 『♪~』

 「あれ?電話だ」

 

 

 突然電話がかかってきた。まあ、よくあることだけどね。

 つい昨日はモカが「声が聴きたくなっただけ~」とかいう意味不明な理由で電話かけてきたし、一昨日はひまりが「一緒にスイーツ食べに行こう!!近くに新しいお店ができたんだ~」と誘ってくれたし、3日前は美咲が「今度買い物に付き合ってくんない?」とお願いしてきたし、4日前は...うん、これ以上はキリがないな。やめておこう。最近皆電話かけてくるのだ。俺なんかと話していても面白くないと思うのに。

 

 

 さて、今日電話をかけてきたのは誰かな?

 

 

 「もしもし」

 『もしもし。わしじゃ。月島平三じゃ。元気にしておったか?』

 「男だった」

 『男が電話をかけたらいかんのか?流石、女好きじゃな』

 「誰が女好きですか。てか、そんなふうに俺のことを呼び始めたのは誰なんですか?」

 『わしじゃ』

 「...」

 

 

 おじいさんが電話かけてきた。

 ちょっとだけ、ちょっとだけ期待していた30秒前の自分を返してほしい。

 

 

 「ところで、なんで女好き?」

 『君がハーレムを築いているからじゃ』

 「俺がハーレム?HAHAHA、面白い冗談を言うじゃないですか」

 『冗談じゃないんじゃがのう...』

 

 

 ハーレムは男の夢。だけど所詮夢だ。そう簡単には実現しない。でも、彼女の一人くらいできてもいいんじゃないかな?

 

 あ、そういえば...

 

 

 「ところで、平三さんはどうして電話かけてきたんですか?」

 『君、テレビに出たいとは思わないか?もちろんギャラは出るぞ』

 

 

 キタコレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今日は特別ゲストの方をお呼びしていまーす!!」

 「初めまして。佐竹亮と言います」

 

 

 親父、母さん、小中学生のときの友達、見てるか?俺はテレビデビューを果たしたぞ!!...え?これ生中継じゃないの?録画なの?まだ誰も見てないやん。

 

 平三さんのテレビデビューのお誘いを俺は迷わず受けた。そして今、平三さんの事務所に所属しているパスパレと共演中だ。俺が出演するこの番組は旅番組。これから何が起きるのか、楽しみだなぁ...

 

 

 「それで、早速なんですけど、今日はどこへ行くんですか?」

 「るんっ♪ってするところだよ!!」

 

 

 前言撤回。不安になってきた。日菜さんのるんっ♪は信用できないってそれ一番言われてるから。

 

 

 「というわけで、レッツゴー!!」

 「俺、旅番組とか知らないんですけど、こんな適当な感じで大丈夫なんですかね?...あ、カンペだ。いつもこうだから問題ありません...了解」

 「亮くん。カンペは声に出して読むものではないわよ?」

 「さーせんした」

 

 

 こうして、俺とパスパレの旅番組が幕を開ける...!!

 てか、いつもこんな感じってスタッフさん苦労してるんだな...お疲れ様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの、彩さんと日菜さんにお聞きしたいことがあるのですが...」

 「どうしたの?」

 「なんでお二人は俺と手を繋いでるんですかね?仮にもアイドルが一般人とそんなことしたら駄目でしょ」

 「だいじょーぶだよ!!編集の人がなんとかしてくれるから!!」

 「いやそういう問題じゃ」

 

 

 主に俺の精神がやばたにえん。

 今、俺は彩さんと日菜さんに手を繋がれている。嘘じゃないのかって?残念、本当のことなんだな。2人とも自分が美少女だということを自覚してほしい。さっきから俺の心臓がめっちゃドクンドクンいっててやばたにえん(2回目)

 

 

 「2人とも?亮くんが困っているわよ。それくらいにしておきなさい」

 「「はーい...」」

 「ありがとうございます千聖さん...ってなんであんたも手繋ぐんだよ」

 「ち、千聖ちゃんずるいよー!」

 「千聖ちゃんそれ恋人繋ぎじゃーん!!」

 「あら?私、何かいけないことでもしたかしら?」

 

 

 会話で察してくれ(諦め)

 もう俺はどうすればいいのかわからん。千聖さんだって美少女なんだから俺の精神が削られるんじゃ~。頑張れ、俺の豆腐メンタル。

 

 

 そうだ!まだパスパレにはもう2人残っている!!北欧から来たサムライと、荒れ狂う機材ヲタクが...!!

 

 

 「イヴ~、麻弥さ~ん、助けてくださ~い」

 「申し訳ないっすけど、ジブンにはあの3人を止めるなんて怖くてできないっす...なんかオーラみたいなのが見えるんすもん...」

 「これが俗にいう修羅場というやつですね!リョウさん、もしかして浮気でもしたのでしょうか?」

 「してないから。後、そんな純粋な目で修羅場とか言うのやめて」

 「ヘイゾウさんが教えてくれたんです!」

 「あのジジイ!!」

 

 

 イヴになんということを教えてくれてるんじゃあのジジイ!!

 

 

 「...あ!皆さん!目的地のカフェに着きましたよ!!」

 「あら、そうみたいね...」

 「わー、楽しみだなー...」

 「ここのカフェって美味しいスイーツで有名なんだよね...」

 「ありがとうございます麻弥さん。でも、3人の黒いオーラが消えないんですけど」

 「ジブンにできるのはここまでっす。後は、頑張ってください」

 「...頑張ります」

 

 

 ナイス麻弥さん。とりあえずは救われた。この3人の間にいる俺、めっちゃ辛かったもん。初めてのテレビ出演なのに帰りたいと思ったよ。

 

 

 最初の目的地はカフェか。ここのカフェって最近SNSで話題のやつだよな。うん。少しは楽しみな気持ちが戻ってきたよ。頑張る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「では、ゲストの亮くんに色々な質問をしてみたいと思いまーす!!」

 

 

 カフェの席につき、スイーツができるまでの間、俺への質問タイムらしい。ぶっちゃけ、聞かれて困るような質問はないだろうし、特に心配はしていない。

 

 

 「イヴちゃん、麻弥ちゃん、千聖ちゃん、私、日菜ちゃんの順番で質問していくから、亮くんはそれに答えてね!」

 「わかりました」

 

 

 質問タイム、レッツスタート!!

 

 

 「リョウさんの好きな食べ物を教えてください!」

 「無難な質問だ...そうだな、寿司とか好きだな。特にマグロが。逆に嫌いな食べ物はナスだ」

 

 

 「亮さんの好きな女性のタイプってなんですか?」

 「麻弥さんからその質問が出るとは思わなかったです」

 「フヘへ...ちょっと気になっちゃって」

 「実のところ、好きなタイプとかはないですね。タイプというより、個人個人で判断するタイプって言えば良いんですかね」

 「なるほど...」

 「ちなみに麻弥さんはパスパレの中では一番好きです。ほんと、色々と助けてくれてありがとうございます」

 「えぇっ!?ジブンっすか!?」

 「さっきみたいになんだかんだで俺を助けてくれたりして、そういう優しいところ、良いと思いますよ」

 「!?...フ、フヘへ...ありがとうございます...」

 「麻弥ちゃんも敵に回ってしまうとは、残念だわ」

 「麻弥ちゃんのことは大切な仲間だと思ってたのに...」

 「麻弥ちゃんも亮くんにるんっ♪てきちゃったかー。まあ、しょうがないよねー」

 

 

 「よく見るテレビ番組って何かしら?」

 「料理番組。一人暮らししてる身からするとマジで参考になるんで。後、アニメもけっこう見ますよ」

 「料理番組...私も頑張って料理を学ぼうかしら?」

 

 

 「亮くんの理想のデートスポットは!?」

 「考えたことないなー...まあ、相手が楽しんでくれれば俺はそれで幸せですよ」

 「「「「かっこいい...」」」」

 「相手を思うその心、まさにブシドーですね!」

 「...考えたことないから適当に答えただけなんだけどなー」

 

 

 「亮くんの初体験はー?」

 「カメラ止めて!!日菜さん、アイドルがそんなこと言っちゃ駄目ですって!!後、彼女いない歴=年齢の俺が体験済みなわけないだろぉ!?」

 「んー?あたしはまだ何の体験かは言ってないんだけどなー?何を想像しちゃったのかなー?もしかして」

 「カメラストーォォォォップ!!!!」

 「質問には律儀に答えるのね...」

 

 

 「リョウさんにとってブシドーとはなんでしょうか!?」

 「ごめん俺ブシドーよくわかんない。でも、戦国武将とかってかっこいいよね」

 

 

 「亮さんって機材に興味ありますか?」

 「うーん...楽器弾くのにある程度は知ってなきゃいけないから、人並み以上には詳しい方かな...」

 「今度語り合いましょう!!」

 「圧がすごいです麻弥さん...」

 

 

 「亮くんは誰かと付き合いたいとは思わないの?」

 「思うに決まってるじゃないっすか何言ってるんすか」

 「あら?それなら早く告白すればいいのに」

 「俺、失敗したくないので」

 「亮くん鈍感だねー」

 

 

 「年上と同い年と年下、どれが好き?」

 「年齢は基本気にしないっす」

 

 

 「日菜さん。あなたに質問権はもうないですよ」

 「ブーブー。亮くんのケチー。ケチな男の子は女の子に嫌われるよー?」

 「ぐはっ」

 「亮さんにかなりダメージ入りましたね...」

 

 

 

 

 

 結論だけ言おう。

 質問大会とか絶対やるなよ。俺のようになりたくなければな。日菜さん恐ろしい子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、カフェのスイーツを満喫した俺たちは次の目的地に向かう。やっぱりスイーツっていいよな。普通に美味しかった。カフェのスイーツってコンビ二スイーツとはまた違うんだよな。

 

 

 まあ、移動中は例のごとく手を繋がれてるわけなんだけども、一つだけ問題点が...

 

 

 「イヴ」

 「はい!」

 「麻弥さんをどうにかできない?この人までおかしくなったんだけど」

 

 

 千聖さん、彩さん、日菜さんの戦争に麻弥さんが加わってしまったのだ。オーラが一つ増えた。多分これ覇気使ってるわ。勝てるわけがない!

 勝てない勝負はしたくないので、とりあえず俺は黙っとく。多分この争いに首ツッコんだら死ぬ。俺の第六感がそう言ってる。

 というわけでイヴに助けを求めたわけなんだけど、ぶっちゃけ期待はしてない。この子に裏の世界とかはまだ早いんや。

 

 

 「リョウさんは本当にすごいですね!何人もの女の子を侍らせています!!」

 「おい待てそれも平三さんに吹き込まれたのか?」

 「はい!!」

 

 

  次会ったら一回文句言ってやらないと。だーれが女の子侍らせてるだ。人聞きが悪い。

 

 

 「どうやら、私たちは分かり合えないようね」

 「折角皆と仲良くなれたと思ってたのに、残念だな」

 「ねえねえ、一夫多妻制って言葉知ってるー?」

 「ジブンも負けられないっす...!」

 

 

 うん。約1名変なワード出してるけど気にしたら負けだな。一夫多妻制っていつの時代だよ。

 

 

 「スタッフさん助けて...え?このカンペを読めばいいの?本当に?あーもうわかりました!...4人とも!」

 

 

 俺の言葉に覇気を使っていた4人が振り向く。でも、本当にこれで収まるのかな...?

 

 

 「えーと...お、俺は皆仲良くしてくれた方が嬉しいなー、俺は全員のことが大好きだから決められないからさー」

 

 

 自分でも何言ってるんだって思うよ。でも、スタッフさんがこうしろって言うんだもん。

 まさか、こんな言葉で一触即発の4人が収まるわけないよな。HAHAHA!あくまで駄目元でやってるからな。

 

 

 「そ、そうね...ここは一旦休戦としましょう」

 「そうだね!私たちが争っていても意味ないもんね!!」

 「だーかーらー、亮くんのハーレムを作っちゃえば完璧だって言ってるじゃーん」

 「ジブン、冷静じゃなかったっす...」

 

 

 あれぇ?なんか皆覇気引っ込めたぞぉ?スタッフさんすげえな。パスパレの扱い方をよくわかってらっしゃる。某金髪お嬢様の某黒服の人たちくらい優秀だな。1000万のギター、大切に飾らせていただいております。

 

 

 「あ、皆さん!次の場所に着いたみたいですよ!!」

 

 

 イヴがそう言う。俺たちがくだらないやり取りしてる間もけっこう歩いてたんだな。

 なーるほど。ここが目的地かー。ふむふむ...

 

 

 「ライブハウス?」

 「うん!音楽の天才と呼ばれている亮くんに、楽器を弾いてもらいたいと思いまーす!」

 

 

 旅番組でする必要があるのか、俺にはわからない。でも、楽器弾くの嫌いじゃないし、やってやるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日、この番組がテレビで放送された。

 本来はカットした方が良いようなシーン(日菜さんの暴走、覇気を使う4人、etc...)がそのまま使われていたりするこの番組は、テレビ界の伝説とも呼ばれるほどの番組となった。あれらのシーンを全部使ったのは平三さんの意向が強いと、この前スタッフさんが言っていた。あのジジイ〆る。

 そして俺も一躍有名人になった。「彩ちゃんと千聖ちゃんと日菜ちゃんと麻弥ちゃんを堕とした元凶」だって。まったく身に覚えがないんですけどぉぉぉ!?てか、イヴは入ってないのね。

 

 

 これが放送された翌日学校に行くと、クラスメイトのつぐみとひまりとモカがめっちゃ不機嫌だったんだよな。巴に聞いたら「自分で考えろ」って。謎だ。後、他学年の友希那さんとリサさんにもたまたま会ったんだけど、その2人も機嫌が悪かった。謎だ

 とりあえずわかったことがある。女心は難しい。全世界35億人の男性諸君も、女の子の機嫌を損ねないように過ごすんだぞ!!亮お兄さんとの約束だぞ!!




 90歳のジジイ、再び。覚えてる人いたのかな...?


 深夜テンションと午前中テンションが混ざってるから、けっこうおかしかったかもしれぬ。


 すごい余談ですが、作者は(テレビに出たことが)ないです
 これも余談だけど、作者はピュアな心の持ち主だから、あまり下ネタは使わないぞ!え?ハーレム書いてるやつの心がピュアなわけがないって?黙秘権を行使します。


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話し合いで寝ていいのは、勝手に決められても良い覚悟のあるやつだけだ

題名は名言をパクりました。反省はしてる。後悔はしてない。
「撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだ」←原文


 文化祭___それは学生にとって一年に一度のビッグイベントである。

 

 この日のためにクラスの出し物を考え、そしてクラスメイトと作り上げ、いわゆる青春というものを謳歌する人物はたくさんいるだろう。

 ついでに、カップルもめっちゃ誕生するだろう。イベントの雰囲気的な何かで。チクショウ羨ましい。リア充死すべし。ん?なんでこんなところにブーメランが落ちているんだ?誰かの落とし物かな。後で届けておこう。

 

 

 「というわけで、花咲川と羽丘で合同文化祭をやれば、すごい楽しいと思うの!!」

 「ごめんこころ話が唐突すぎてついていけない」

 

 

 俺が何をしているのかって?

 あれは今から1時間前のことだった。

 

 

 ~以下、回想タイム~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ヒャッホオォォォォォォ!!明日は土曜日!休日じゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 「亮くん落ち着いて!!」

 「お~、りょーくんテンション高いですな~」

 「イヤッホォォォォォォォ!!!!」

 「まるでバーサーカーだ~」

 「バ、バーサーカー...」

 「マイホームが俺を呼んでるぜぇぇぇぇぇ!!!」

 「あ、行っちゃった...」

 

 

 「あ、亮じゃん。やっほー☆」

 「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!明日は10時まで寝るんじゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 「行ってしまったわ。亮、もしかして私たちに気付いていないのかしら?」

 

 

 「おーい亮さーん!!」

 「うぇうfhうhdくぃdqf」

 「あはは!!亮くん面白ーい!!」

 

 

 「あwrw9いぐぃfじゃをうぇfw」

 「佐竹様。申し訳ございませんが、こころ様のところまで連行させていただきます」

 「あfはうfh...ってちょっと待って黒服さん離して」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~回想終了~

 

 

 まあつまり何があったのかというと、黒服さんに拉致られた。以上。

 んで、俺が今いるのは弦巻邸。こころ以外にもハロハピメンバーが集結してる。最初こそ真面目にハロハピのミーティングをしていたんだ。真面目に、と言ってもこころが意味わからないことを言って、はぐみがそれに同調して、薫さんが儚いと言って、花音さんがふえぇ...と言って、美咲がそれをまとめて、俺が見てる、といった感じなんだけどね。どこが真面目なミーティングなんだろう。美咲がいないとハロハピって成り立たないよな。お疲れ様です。

 

 

 そして、途中から更におかしくなった。なんとかミーティングは終わったらしいんだけど、話題は文化祭のことへと移り、こころの冒頭の発言が飛び出たのだ。なるほどわからん。

 

 

 「合同で文化祭?どういうこと、こころ?」

 「楽しいことは皆ですればもっと楽しくなるじゃない?」

 「さっすがこころん!」

 「ふえぇ...」

 「儚い...」

 「カオス過ぎて草。でもふえぇは可愛い」

 「ふえぇ!?」

 

 

 いつもこんな感じなのかハロハピは。お兄さんびっくり。

 花音さんのふえぇは癒しだ。異論は認めない。

 

 

 「美咲」

 「どうしたの?」

 「...いつも頑張ってるんだな」

 「...ありがと。でも、花音さんを口説いたのはイラってきたんだけど」

 「か、可愛いって...ど、どうしよう...」

 「口説いた覚えはないぞ。俺は本心を言っただけだ」

 「そういうところだよ」

 「亮くん、普通にかっこいいからな...すごいドキッとしちゃったよ...」

 

 

 全俺が奥沢美咲に敬意を示した瞬間である。この人すげえな。でも、口説いたというのは全力で否定させてもらおう。それじゃあ俺がまるで見境なく女の子に可愛いとか言っているみたいではないか。俺は本心しか言わないぞ。

 なんか花音さん顔赤いけど大丈夫かな?

 

 

 「花音さん、顔赤いっすけどっす大丈夫っすか?」

 「ふ、ふえぇ!?だ、大丈夫だよ!」

 「...」

 「美咲無言で睨まないで怖いから。後なんで俺睨まれてるの?」

 「さあ?自分で考えれば?」

 「ふふふ。亮、君も罪な男だね」

 

 

 もう訳がわからん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 月曜日。教室にて。

 

 

 「突然ですが、重大な発表があります」

 

 

 どうした担任?もしかして、結婚でもしたのか?おめでとうございます。

 

 

 「今年の文化祭は...花咲川と合同で行います!!」

 

 

 俺はこの時、改めて弦巻家のことを恐ろしく思った。絶対黒服さん動いたよね。

 

 

 「では、文化祭の実行委員を二人決めたいと思います!」

 

 

 実行委員か。俺そういうの興味ないな。俺には楽器弾くとかゲームするとかテレビ見るとかいう大事な用事があるからな。大した用事じゃないじゃんとか思ったやつ、俺怒らないから正直に言ってごらん。

 

 ふわぁ~。そういえば、昨日燐子さんとあこちゃんに勧められたNFOっていうオンラインゲームやってて全然寝てないんだよな。まだ出し物とか決めるわけじゃないしちょっとひと眠りしよう。寝る子は育つっていうからな!それじゃあ、お休み。zzz...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺、目覚めたら実行委員になってたってマジ?え?寝た時から予想してた?ちくしょう寝なきゃよかった。

 巴にどういうことか聞いたら「お前が寝てる間にすべてが決まった。寝てたのが悪い」だって。寝てたのが悪いってそれ正論。俺正論嫌い。

 

 でもね、同じく実行委員になってた(生徒会の関係とかかな)つぐみに上目遣いで「私、亮くんと一緒に実行委員やりたいな」って言われた日にはもうやるしかねえよなぁ!?美少女の上目遣いって反則過ぎるだろ。俺じゃなきゃ惚れてたね。そして告って玉砕してたね。俺は彼女はほしいけど、無謀な告白はしたくないんだ(ヘタレ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さーてと、授業も終わって放課後。実行委員会だってよ。めんどくさいなー。だけどそんなこと口に出して言ってみ?つぐみが悲しむから。それを知った蘭のストレートが飛んでくるから。あの赤メッシュめっちゃ狂暴。あいつが男だったらとっくに〆てしめ鯖にしてるね。俺紳士だからさー、女の子には手を出せないの。

 

 

 他校と合同なので、会議はどちらかの学校でやる。んで、今回は花咲川で第一回の会議することになってるらしい。移動しなきゃいけないけど、花咲川と羽丘って実はかなり近いんだよね。ハロハピ4人が薫さんを羽丘に迎えに来たり、日菜さんが紗夜さんのところに突撃していったりできるのも、距離が近いおかげなのだ。

 

 

 花咲川に来るのは初めてだ。生徒会関連で何回か行ったことがあるというつぐみは、これまた生徒会関連で先に行かなきゃいけないらしく俺を置いて行ってしまった。さ、寂しくなんかないもん!!

 

 

 えーと、会議室ってどこだ?1階?2階?3階?

 

 

 「すいませーん!!」

 「俺?」

 「はい!!」

 

 

 なんか猫耳?みたいな髪型の女の子が話しかけてきた。猫耳...軽く物理法則無視してないか?全国の科学者さんたちが困ってるぞ。今すぐその髪を下ろしなさい。

 

 

 「どうしたんだ?」

 「会議室ってどこにあるか知りませんか?」

 「ごめんな。俺も探してるとこなんだよ」

 

 

 この子も俺と同じく会議室を探していたのか。薫さん風に言うなら迷える子羊?駄目だな、そんなキザなセリフ俺には似合わない。

 

 ふとこの子の制服が目に入る。これは花咲川のだな。美咲とか紗夜さんとか彩さんとかが着てるのを見たことある。羽丘がグレー主体の制服なのに対して、花咲川はベージュ?みたいな色が中心なんだな。

 ...ん?待って?この猫耳少女、花咲川?

 

 

 「ねえねえ猫耳ちゃん」

 「これは猫耳じゃないです!星です!!」

 「そーなのかー。ところで、君って花咲川の生徒だよね?」

 「はい!そうですけど、どうかしたんですか?」

 「自分の学校の教室の位置くらい把握しとこうよ」

 

 

 なんだろう。この猫耳(本人は否定)少女からは、こころやはぐみと似たようなオーラを感じるぞ。どこかぶっ飛んでるような人間のオーラが。

 

 

 

 

 

 「香澄ー!会議室はそっちじゃないよ!」

 「さーや!!」

 

 

 救世主降臨。助かった。

 あれ?あの人どこかで見たことあるような...思い出した!

 

 

 「山吹ベーカリーの人?」

 

 

 商店街にあるパン屋・山吹ベーカリーの人だ!あそこのパン美味しいんだよな。よく買いに行く。一人で行くこともあるけど、たまにモカに誘われて一緒に行くこともあるんだよな。あいつ、めっちゃパン食うんだよな。カー〇ィなんじゃないかなってくらいに。

 

 

 「あ、もしかしてあなたは__」

 

 

 俺もある程度は行ったことがあるからな。俺の顔くらいは覚えててくれてるのかな。

 

 

 「__モカの彼氏さん!」

 「待て待て待て待て」

 

 

 ちょっと待てと。俺いつの間に彼氏になったのか。記憶にございません。

 

 

 「え?でもモカがそう言って...」

 「それ騙されてるやつだ」

 

 

 モカあいつなんてことを言っとるんだ。嘘教えてどうするねん。あいつ、天才美少女から()()美少女に改名だな。日菜さんに続く2代目天災の誕生だ。

 

 

 「良いか?そもそも俺に彼女ができたことなんてない」

 「どうしたんですか!?泣いてますよ!?」

 「聞くな」

 

 

 彼女できたことないって自分で言ったらすごい悲しくなったんだよ言わせるんじゃねえよ。

 あれ?俺、これ否定せずにそのまま彼氏になってたら幸せだったんじゃね?モカが美少女なのは間違いないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、紗綾のおかげで無事会議室にたどり着けた。紗綾がいなかっただどうなっていたことか...

 会議室に向かう途中、香澄が色々なことを話してくれた。香澄はPoppin'Partyという名前のバンドをやっているらしい。略してポピパだ。俺のまわりってバンドやってるやつ多いな。

 でもね、俺気づいちゃったんだ。香澄がバンドの話を楽しそうにしているとき、紗綾がすごい複雑そうな顔をしてたのに。あれは何かあったやつや。まあ、俺シリアス嫌いだから踏み込むつもりはないけどさ。そこ、フラグとか言わない。

 

 

 あー、会議自体は順調に終わったぞ。俺はすごい寝たかったけど結局寝れなかったぞ。つぐみと紗夜さんからすごい視線と圧を感じたからな!ありゃ寝たら殺される。特に紗夜さんは真面目だからな。

 

 

 

 

 

 突然だが、皆に問題だ。会議を終えた俺は今、どこにいるでしょーか?

 

 

 

 チクタクチクタク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 A:蔵

 

 

 何を言ってるんだと思った皆。その気持ちはわかる。その声に俺はこう答えなければならない。「事実なんだもんしょうがないじゃん」。

 では、なぜ蔵にいるのか。香澄に拉致られた。以上。女子高生のノリってやつにのまれてしまったんだ。最近のJKって怖いな。

 どうやらポピパはこの蔵で練習しているらしい。蔵練というやつだ。うん。どういうやつだ?

 

 

 「ここが蔵だよ!すごいでしょ!?」

 「お前の家じゃないのになんでそんなドヤ顔なの?」

 

 

 香澄にツッコミ入れたけど、実際蔵はぱっと見すげえわ。でかい(小並感)。そして、この蔵があるくらいだから敷地がでかい。香澄が「有咲の家!!」と言ってたけど、その有咲という人の家は中々の豪邸だな。流石に弦巻邸には劣るけどさ。あれは弦巻邸が異常なだけだ。

 まあ、それよりもこの家、THE・和風って感じでいい。イヴとか好きそう。

 

 

 「あの、あなたが佐竹亮さんですか?」

 「そうですけど...」

 

 

 なんて考えてると、突然話しかけられる。俺に話しかけてきたこの人は...えちょっと待って金髪ツインテロリ巨乳じゃん!王道のヒロイン属性を持ち合わせているだなんて...素晴らしい!!こんな人物がいるとは、ポピパというのはかなりすごいバンドだぞ!!(単純)

 

 

 「ごきげんよう。市ヶ谷有咲と申します」

 

 

 これはかなり丁寧な人だな。ヒロインっていうのはこんな人多いものか。

 

 

 「有咲ー猫被ってるー!!」

 「か、香澄!余計なこと言うなー!!」

 「...」

 

 

 Oh...猫被ってたんかい。剥がれるの早すぎな。ミッシェルの正体ばれるのより早いぞ。違うな。これは香澄がいたからだ。香澄、恐ろしい子。

 

 

 「猫なんて被らなくていいのに...素の姿ってのが一番可愛く見えると思うぜ」

 「か!?」

 

 

 香澄に乗っかってからかってみる。面白い反応だ。顔真っ赤にしちゃって。

 あ、でも、可愛いってわりと本心。王道ヒロインは正義。はっきりわかんだね。

 

 

 「...可愛いとか言うんじゃねー!!普通初対面の人に言う言葉じゃねーだろ!!」

 「俺を普通の人間だと思っていたのか?残念。俺は音楽の天才と呼ばれてるからな」

 「音楽関係ねーだろ!?」

 「そこまで言うということは、お前、さてはツンデレだな?恥ずかしいから誤魔化しているんだな?」

 「有咲はねー、ツンデレなんだよ!」

 「ツ、ツンデレじゃねー!!からかうなー!!」

 

 

 顔を真っ赤にしながら怒る有咲。怖くないけど。怖い怒り方を知りたければ紗夜さんや千聖さんに教えてもらいなさい。あれ?今寒気がしたような...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、なんやかんやあってポピパの演奏を見せてもらうことに。チョココロネ大好き少女りみとウサギ愛好家たえの2人も加わって、4人でポピパだ。

 

 

 

 

 

 

 

 演奏終了。うん。ポピパはまだまだ発展途上って感じだけど悪くない。俺目線で言うなら将来性がある、って感じかな。

 

 

 「どうだった!?」

 「香澄、お前ギター始めたばかりだろ?とりあえずひたすら練習しろ。練習は裏切らないから。でも、筋は悪くなかった」

 「私はどうだったかな?」

 「りみは音が安定してたな。もっと積極的に音出しても良いと思うけどね」

 「私はー?」

 「ギター中々上手いな。強いていうならサビが若干ずれてたけど」

 「す、すげえな...一回聞いただけでここまでわかるのか」

 「音楽の天才と呼ばれてるだけのことはあるだろ?あ、有咲はサビ良かったけど前奏ずれてたぞ」

 

 

 こんな性格だけど、音楽には本気なんでね。それが音楽の天才と呼ばれる理由...なんちゃって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、ポピパと色々話して交流深めた。楽しかった。そんで、たまに練習見てあげることになった。アドバイスがほしいんだってよ。別に断る理由もないし。




ポピパ好きのお前ら、待たせたな!!


感想、評価ほしい(ド直球)。作者のモチベが上がってPlus Ultraできるの多分。
まあ、お気に入りの伸びに自分でも驚いてるけどね。


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親と子は似るもの

なんか色々詰め込んだ感ある。半ば気分で書いたからねしょうがないね。


評価感謝!!感想も感謝!!お気に入り登録にも感謝!!ほんとにモチベーションアップにつながってます!!


 「はい、というわけで、今から文化祭の出し物決めていきたいと思いまーす」

 

 

 今日の1限目では、クラスの文化祭の出し物を決めることになっている。

 俺はなんか実行委員になっちゃってたのでとりあえず司会進行担当だ。つぐみが書記をしてくれているので、とりあえず俺は話し合いを進める。

 

 

 「よし、意見あるやつ手ー上げろー...本条」

 「メイド喫茶!!」

 「よく言った」

 

 

 女子からのブーイングが起こる。しかし、それを全く気にせずに自分の意思を貫いた本条のことを、俺は心の底から尊敬する。メイドは男の夢だよな。可愛い美少女に「ご主人様♡」と言われたい。そんな全男子の想いを彼は言ってくれた。素晴らしい。

 

 

 「んじゃこれで異論ないよな」

 「「待ちなさい」」

 「恨むなら俺が寝ている間に俺を実行委員にしてしまった自分を恨むんだな。ハハハ!!」

 

 

 本条が勇気ある行動を見せてくれたんだ。ここで俺が頑張らなくてどうする!女子のブーイングなんて怖くない。俺には男子という最強の仲間たちがいるのだから!!

 まあ、俺がこういうやつだと知らずに実行委員にしたのが悪いってことで。人に仕事を押し付けたければ、それ相応の覚悟が必要なのだよ。君たちには覚悟が足りなかった。それだけさ。

 

 

 「亮くん?」

 「どうしたつぐみ。すごい怖いよ」

 

 

 つぐみがすっげえ怖いオーラ出しながら俺に話しかけてくる。これあれだ、完全に怒ってらっしゃる。

 でも、俺がここで折れたら、本条の、他の男子たちの想いはどうなるんだ!!俺が挫けることは、絶対にない!!(竈門炭〇郎風)

 

 

 「私がなんで怒ってるのか、わかるよね?」

 「まあまあそう怒らずに。怒ると折角のお可愛い顔が台無しですよ?」

 「かわ...そ、そんな言葉には騙されないからね!」

 

 

 ちっ。「つぐみはいい子だからとりあえず褒めとけばどうにかなる」作戦は失敗か。惜しいところまではいったと思うんだけどね。これは次の作戦を考えねば。

 

 

 「皆~聞いて~」

 「どうしたのモカちゃん?」

 「この際、女子がメイド服着るのは良いとして~、男子にも執事服着てもらえばいいんじゃな~い?」

 「青葉さん、それじゃ不平等じゃない?」

 「男子はあんまりそういうの恥ずかしがらないよ」

 「女子諸君。俺たちだって執事服を着て接客するのには躊躇いがあるというかとなんというか」

 「「本条は黙ってて」」

 「」

 

 

 執事喫茶、みたいな感じか?ぶっちゃけ俺は別に良いぞ。それだけで女子のメイド姿が拝めるのなら最高だぜ。

 

 

 「皆の言う通りだよモカちゃん。もっと他のものを考えた方が...」

 「つぐ~耳貸して~」

 「?」

 「つぐはりょーくんの執事姿見たくないの~?」

 「モカちゃんの意見すごく良いと思う!!私は賛成だな!!」

 「嘘でしょ羽沢さん...」

 「クラス唯一の良心が...」

 

 

 モカが何吹き込んだのか知らないけど、なんか一瞬でつぐみが態度変えた。やったね!

 

 

 「つぐもモカも落ち着いて!考え直して!」

 「上原さん!2人を説得して!!」

 「ひーちゃん~」

 「モカどうしたの?さっきから亮くんの方をチラチラと見て...はっ!!そういうことか!!私もモカやつぐの意見に賛成だなー!!」

 「上原さん!?」

 「もう駄目よ...私たちはメイド服を着るしかないのよ」

 「うちのクラスのイケメンの執事服姿見れるんだし、それで妥協するしかないわね」

 「あの性格で本条がイケメンなのが悔しいよね...」

 

 

 ひまりがこっちに付いた。勝ったな、風呂入ってくる。うちの学校に風呂はないけど。

 どうやら他の女子も諦めムードに入ったようだな。俺たちの勝利だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ってことがあったんすよ」

 「なるほど。つまり、亮が執事服で接客をするということね」

 「間違ってないけどなんか違う」

 

 

 お昼休み。リサさんと友希那さんに一緒にお昼を食べようと誘われたから、こうして一緒に弁当を食べている。うん。冷凍食品って偉大だな。手間かからないのにこれだけの味がするんだもん。冷凍食品を考えた人に感謝しないと。

 

 

 「へぇー。メイド喫茶かぁ。よく女子がOKしたよね」

 「モカとつぐみとひまりが味方になってくれたので。あの3人、そんなにメイド服着たいんですかね?」

 「多分それは違うと思うなー☆」

 

 

 なんであの3人がメイド喫茶を推してくれたのか、それは今でもわからない。俺が馬鹿なだけかな?いやいや、そんなことはないよな。はっはっは。

 

 

 「簡単な話よ。その3人は亮の執事服を見たいのよ。そういう私も興味があるけど」

 「俺の執事服を?そりゃまたなぜ?はっ、もしかして俺が慣れない執事服を着ているのを見てからかうつもりなのか!?」

 「なんでそういう解釈になっちゃうのかなー」

 

 

 リサさんにため息つかれちゃった。解せぬ。まあ、よくよく考えたら大天使つぐ神様がそんなことするわけないよな。ひまりとモカはともかく。

 ...やめよう。考えてもわからないことはわからない。

 

 

 「亮」

 「どしたんです友希那さん?」

 「はい」

 「...食べろと?」

 「ええ」

 

 

 ...友希那さんがそう言って自分のお弁当の中身を食べさせようとしてくる理由も、考えてもわからない。断るのも角が立つからもらうんですが。

 

 

 「ゆ、友希那...アタシも...亮!はい、あーん」

 「あ、あーん」

 

 

 ...それを見たリサさんが更に食べさせてくるのも、なんでかはわからない。俺にはわからない(リヴァ〇兵長風)。

 

 あれじゃないの?あーんって普通好きな人にしかやらないものじゃないの?まさか、この2人は俺のことを...!?いや、それはないな。逆にそんな嬉しいことがあったなら、俺は多分不慮の事故で死んでる。良いことがあった後には悪いことがあるって言うじゃん?それ。俺がこうしてピンピンしてるってことは、そんなことはないんだろうな。くそっ。可愛い彼女がほしい人生でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「っていうことがあったんだ」

 「何?自慢してるの?」

 「女に自慢してなんになる」

 

 

 放課後。なんか蘭に相談したいことがあると呼び出されたので屋上へ来た。相談の前に今日のクラスやお昼休みの出来事を話したらこう帰ってきた。相手が本条みたいな男ならともかく、女相手にあーんしてもらった自慢なんてしねえよ。

 

 

 「この人たちの行動原理がわからなくなったからとりあえずおかしくない人に聞いてみようと思って」

 「全部あんたが悪い」

 「ひどくね?」

 

 

 この女酷い。相談したいことがあると呼び出してきてこれかよ。

 違うな。蘭はひどいんじゃない。ツンデレなんだ(確信)。だから口では厳しいことばっかり言うんだな...

 

 

 「ふんっ」

 「ぐへっ...なぜ今殴った!?」

 「なんかものすごい失礼なこと考えてた気がしたから」

 

 

 お母さん蘭をこんな暴力的な子に育てた覚えはありません!!普通に痛いですわ。俺のか弱い体が傷ついたらどうしてくれるのかしら?あ、お前がオネエやるときもいと言われそうなのでこの辺にしておきます。小さいころマツコデ〇ックス女だと思ってた人いない?俺だよ。

 

 

 さてと、そろそろ本題に入るとしますかね。

 

 

 「で、蘭。相談って何?Afterglowのやつらじゃなくていいの?」

 「うん。皆には相談しにくいから」

 

 

 皆には相談しにくいってそれ重い話やんけ。シリアスか!?シリアスなのか!?

 

 

 はぁ...腹をくくるしかないか

 

 

 「相談しにくい、ね...わかった。こっからは真面目に聞くわ」

 「ありがと」

 

 

 そして蘭は話し出す。

 

 

 

 

 

 長いので簡単にまとめると

 蘭は知っての通りバンドやってるわけだ。でも、お父さんがごっこ遊びはやめろと言って反対してるらしい。というのも、美竹家は代々続く華道の家らしく、お父さんは娘に華道を継がせたいのだと。その結果、バンドしたい蘭VS華道させたい父、という構図が生まれた。

 なぜこの相談を幼馴染にしなかったのかというと、幼馴染を心配させたくないんだって。なんというか...

 

 

 「蘭って、ほんと優しいよな」

 「優しい?」

 「ああ。幼馴染を心配させないため、そして幼馴染とバンドを続けたいから俺に相談してるんだろ?優しいやつだよ、お前は」

 「...お世辞は良いから」

 「俺はあまりお世辞は言わない性格だぞ?」

 「!?」

 

 

 蘭ってけっこう優しいやつなんだなって。普段はほんとツンツンしてるけど、ツンをツンでミルフィーユしたくらいツンツンしてるけど、それは素直じゃないだけ。実際はとても優しい人間だ。

 

 

 「.....よ、余計なこと言わないで!今はそれ関係ないでしょ!」

 「照れてるな?」

 「照れてない!!」

 「痛っ!?」

 「...悔しいけど、モカとかの気持ちが少しわかった気がする」

 

 

 こいつ、俺の鳩尾を的確に...これが噂の暴力系ヒロインか...ガクッ

 

 

 「ご、ごめんて。こっからガチな話するから」

 

 

 話が脱線してもうた。元に戻さないと。

 

 

 「蘭ってさ、バンドさえできれば華道は継いでもいいと思ってたりする?」

 「そうだね...皆と一緒にバンドできるなら。華道嫌いとかそんなんじゃないし」

 「だったら話は早い」

 

 

 こいつが華道無理人間だったら話は別だったけど、華道OKなら良き。

 

 

 「お父さんと向き合って話してみろ」

 「え...」

 「ツンツンしてるお前のことだ、押し付けられてそれを拒否して、親父さんとはまともに話してないだろ?」

 「.....うん」

 

 

 やっぱりな。

 言うなれば、蘭とそのお父さんとの間にはすれ違いが起きているんだ。今だって、蘭は華道を継いでもいいと言ってるけどお父さんはそれを知らない。

 蘭たちはバンドを本気でやってるのに、お父さんはそれをごっこ遊びだと断定する。

 

 うん。一回話し合おう!それがいいと思う!

 

 

 「蘭は一回自分の想いをしっかりと伝えてみろ。親父さんだってわかってくれるはずだ」

 「で、でも...」

 「不安か?」

 

 

 蘭は無言で頷く。まあ、急に話せと言われても不安よな。

 だったら、俺に一ついい考えがある。

 

 

 「俺も一緒に行ってやろうか?」

 「へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やってきました蘭の家。女の子の家にお邪魔するなんて久しぶりだな。弦巻邸?あれは家じゃない、屋敷だ。

 まさに「和」って感じの家だな。華道の家だと言われても納得がいく。和室とかあるし。お父さん着物着てるし。おせんべい美味しいし。

 

 

 「君、佐竹君といったかな?」

 「...はい」

 

 

 隣で蘭とお父さんの話し合い見ながらおせんべい食べてたら、急にお父さんに話しかけられる。慌ててせんべい飲み込んだぞ。

 

 

 「...娘とはどういう関係なんだ?」

 「どういう関係...普通に友人?」

 「嘘をつくな!恋人同士だろ!?」

 「嘘じゃないですって!」

 「娘はやらん!」

 「お父さん落ち着いて!色々と誤解してるから!!」

 「君にお義父さんと呼ばれる筋合いはない!!」

 「あーもう!!」

 

 

 なんなんだこの人。昭和の頑固親父か。盛大に誤解されてるし。でも、娘が男を家に連れ込んだらそう思うのも無理はないか。

 

 

 「蘭!ヘルプミー!」

 「あたしが、こいつと恋人...悪くな、いやいや、何考えてるんだあたし!?」

 「自分の世界に入ってらっしゃる」

 

 

 駄目だこりゃ(諦め)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、必死に蘭のお父さんの誤解をとき、話し合い再開。大変だったよ(遠い目)

 

 

 「父さん」

 「なんだ」

 「...遊びじゃないって証明してみせるから、あたしたちのライブ、見に来てよ」

 

 

 そう言って蘭はライブのチケットを渡す。ごちゃごちゃ言ってないで最初からこうしてれば良かったんや。さあ、チケットを渡されたお父さんの反応は!?

 

 

 「...わかった。見に行こう。ただし、私が遊びだと判断したら、バンドはやめさせる。良いな?」

 「うん...ありがと、父さん」

 「...まだお礼を言われるようなことはしていないぞ」

 

 

 そう言って目をそらす蘭パパ。あれかな、蘭のツンデレってお父さんから受け継いだのかな?男のツンデレってあんまり需要ないよお父さん。

 

 

 「佐竹君。今ものすごく失礼なことを考えなかったかい?」

 「...そんなことないじゃないですかー。はっはっはー」

 

 

 親子揃って人の心読めるんか。華道やると人の心読めるようになるのかな?あーでも蘭はまだ華道やってないよな。華道の家に生まれると人の心読めるようになるのか。なるほど完全理解(違う)

 

 

 「そうだ。蘭、席を外してくれないかい?佐竹君と少し話がしたい」

 「わかった。でも、亮に変なことしたら許さないから」

 「安心しなさい。本当に少し話をするだけだから」

 

 

 俺なんかしたっけ?これ怒られるやつ?とりあえず、そんな俺を心配してくれる赤メッシュツンデレやな。ツンデレって出れたときの破壊力パないよな。あれは核兵器にも匹敵する。そうだよ、皆核兵器の代わりにツンデレを持てばいいんだよ。これで世界は平和になる。どうしたら世界は平和になると思いますか?という問いに真剣に悩んだ小学時代の俺。答えが見つかったぞ。

 

 あ。馬鹿な事考えてる間に蘭出てっちゃった。俺、蘭パパと2人きり。場所、部屋。部屋に男2人きり、そんな状態で何も起きないはずがなく...

 

 

 「佐竹君」

 「はいぃぃっ!!」

 「何を考えてるのかは知らないが、そんなに怯えなくていいぞ」

 

 

 デスヨネー。ふざけすぎた。反省はしてる。後悔?後悔なんてしても役に立たないぜ。大事なのは反省を活かすことさ。こんなことを言ってる俺は反省を活かせていないということになる。皆も、俺みたいな人間にならないように気をつけるんだぞ!

 

 

 「その...娘と話せる機会を作ってくれて、ありがとう」

 「いえいえ。俺はただ、蘭に相談されたからそれに乗っただけですよ。最終的に解決しようと動いたのは蘭自身です」

 「そうか。君は本当に良い子だな?うちの蘭をもらう気にはならないか?」

 「いやいや、それは蘭が嫌がりますって」

 「蘭はあまり嫌がらないと思うけどね...私の目がおかしくなければだが」

 「何か言いました?」

 「なんでもないよ」

 

 

 俺が蘭と結婚?HAHAHA!!俺はまだ良いけど蘭は嫌がるよお父さん。折角娘と話し合えたのに、そんなんじゃまた逆戻りしますぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日談。蘭は家の華道の勉強を始めることを条件にバンドが認められたらしい。良かったな。




作者の推し(の1人)である蘭を堕としたかった。ツンデレな彼女が今後どうデレるのか...!?有咲もツンデレだよな。
後、文化祭に向けて少しずつ物語を進めときたかった。


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N.F.O!!

リクエストであったRoselia回。投稿頻度の低下はリアルが忙しくなってきたから。


お気に入り登録150人いったわ...普通に嬉しい。もっと伸びろー(本音)



超電磁砲コラボ10連引いてみたら、案の定爆死しました。でも、☆3つぐみ来たからギリギリ許す♡あ、作者は超電磁砲あまり知りません。


 ♪~

 

 

 「流石...としか言えませんね」

 

 

 Roselia。それは超絶実力派バンド。彼女たちの演奏能力はとにかく高い。もうこれプロ狙えるべ。

 

 

 「だけど、ちょっと気になることがあって...」

 「気になること?なんでしょうか?」

 

 

 別に、十分演奏は上手い。Roseliaが妥協を許さないようなバンドだからこそ、俺もこうして細かいところまで意見してるだけだ。

 普通のバンドなら気にならないほどの違和感。Roseliaとか言うチート級バンドだからこそ気づけた違和感。それは...

 

 

 

 

 

 「あこちゃん。何かあった?」

 「えぇっ!?なんでわかるの!?」

 「音が珍しく不安定だったぞ。すごいヤバいわけじゃないけど、ちょっとだけ気になったから」

 

 

 あこの音が少しずれてた。本当に少しだ。

 あこは音が走ることがたまによくある。たまによくあるって矛盾してるな。でもたまによくそう言っちゃうことない?俺だけかな?

 あこの今日の音のずれはいつもと違う感じだった。まるで何か気になることがあるかのような...まさか!?

 

 

 「あこちゃん。もしかして好きな人でもできた?相手によっては巴が許さないぞ」

 「違うよ!!」

 

 

 違った。あこちゃんだって中学3年生。好きな人の1人くらいいてもいいお年頃だと思うんだけどねぇ。

 好きな人じゃないか...となると...そうか。そういうことか。

 

 

 「あこちゃん。トイレはここを出て左に真っ直ぐだよ」

 「「「「「.....」」」」」

 「ねえ待ってなんでそんな冷たい目で見るの」

 

 

 これも違うんか。う~む、わからん。

 

 

 「あこ。何があったのか言ってみて。演奏に支障が出たら困るわ」

 「友希那さん...!」

 

 

 ナイス友希那さん。友希那さん本人にとっては演奏命!!って意味の発言なんだろうけど、こういうのって優しさに入る気がするよな。あこちゃんからしたら。

 

 

 

 

 

 「あの...お願いです!!あこと一緒に、NFOをやってください!!」

 「「「NFO...?」」」

 

 

 NFO。ネットゲームだな。Neo Fantasy Onlineの略。ファイナルファン〇ジーみたいな感じかな。あこちゃんや燐子さんがハマってる。俺もこの2人に勧められてやってるけど、これが面白いんだわ。無料であのクオリティはヤバい(語彙力)

 

 

 「NFO、って何?」

 「私とあこちゃんがやっているオンラインゲームです......」

 「うん!それで、そのNFOで友達紹介キャンペーンをやってて、新しく始めた人と一緒にクエストをクリアするとめっちゃかっこいい武器がもらえるんです!」

 「そんなのあったな」

 

 

 あーそういえば来てたわ。俺は別にその武器は要らないから気にしてなかったけど、あこは必要なのか。

 ゲーム一緒にやろう、か。今までのRoseliaでは考えられなかった光景だな。それが言えるようなバンドになったってことだな。仲が良いのはいいことだ。

 

 

 でも、リサ姉はともかく他の2人がOKしてくれるわけ...

 

 

 「...断らせてもらうわ」

 「私も湊さんと同意見です。ゲームに割く時間はありませんので」

 

 

 ですよね~。知ってた。

 

 ん?こっちに燐子さんが近づいてきたぞ。どうしたんだろう?

 

 

 「その......佐竹さん......」

 「どうしました?」

 「友希那さんと...紗夜さんを...NFOに誘ってみてくれませんか...?」

 「え、でも、あの真面目コンビは難しそうですけど」

 「大丈夫です...佐竹さんなら...できますから...!」

 「その自信どこから湧いてくるんですか?」

 

 

 燐子さんの謎理論。「俺ならできる」。これが野郎の頼みだったら即答で断ってたぞお前。

 

 

 「友希那さん紗夜さん。そう固いこと言わずに1回くらいやってみましょうよ」

 「私たちRoseliaにゲームなんて必要ないわ」

 「あれ普通に面白いですよ」

 「...佐竹さんはそのNFOが好きなのですか?」

 「え?まぁ、好きな方には入りますね」

 「ゲームもRoseliaが高みを目指すには必要みたいね」

 「奇遇ですね湊さん。私も同じことを考えていました」

 「へ?」

 

 

 え?何この2人?なんか急に意見変わったんだけど?なぜに?

 

 

 「いや2人ともなんで急に」

 「あこ、燐子。そのNFOというのはどうすればできるのかしら?」

 「え、良いんですか!?」

 「当然です。同じRoseliaのメンバーの頼みを聞かないわけがないでしょう?」

 「紗夜さんさっきゲームに割く時間ないって言ってましたよね」

 「ありがとうございます!!」

 「...あこちゃんが喜んでるから深くは追及しないでおくか」

 

 

 この2人の行動原理がまったくわからんが、下手に追及して雰囲気が悪くなるのは避けたい。だったら今は黙っておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。

 あこちゃんと燐子さんはともかく、他3人にゲームできる環境がない。だからネットカフェに来た。ここならPCもあるし、ネット環境も良き。

 

 

 「佐竹さん?これはどうすれば...?」

 「あーそれはですね、ここをこうして...」

 「亮?こんな感じでいいのかしら?」

 「友希那さんもういじらないで」

 

 

 まあ、ネットを使う人がネット慣れしてないのが大問題なんだけど。紗夜さんとリサさんはともかく、友希那さんが致命的にできない。音楽にステータスを全振りしたポンコツ歌姫だからね、しょうがないね。人間だもの。

 

 

 

 

 

 まあ、俺と燐子さんの力で無事ゲームを始めることに成功した。

 このNFO、プレイヤーごとに職業が決められて、それにあった戦い方ができる。あこちゃんはネクロマンサー(中二病っぽい)、燐子さんはウィザード(魔法強い)。新規の3人はそれぞれ、リサさんがヒーラー(回復大事)、友希那さんが吟遊詩人(歌で能力を上げる)、紗夜さんがタンク(皆を守ろう)だ。

 え、俺...?

 

 

 「皆いますかー?」

 「yes」

 「おー!亮、かっこいいねー☆」

 「あざーす」

 

 

 聖騎士だ。先に言っておくが、俺は決して中二病などではない。そのようなものはずっと前に治してきた。完治している。もう一度言おう。俺は中二病なんかじゃない!!

 

 

 「宇田川さん。私たちは何をすれば良いのでしょうか?」

 「えっとですね...今からクエスト受けるので、まずはその説明を聞いてください!」

 「わかりました」

 「皆さん、頑張りましょう(^_-)-☆」

 

 

 この顔文字打ってるのが燐子さんだ。普段はコミュニケーション得意じゃないのに、NFOだとめっちゃ話す。ゲーム内だと人が変わる友達っているでしょ?それだよ。

 

 

 現時点で、俺とあこちゃんと燐子さんと紗夜さんとリサさんは何かしらチャットを打ってる。5人でRoseliaだから全員揃って...俺Roseliaちゃうぞ。あれ?

 

 

 「友希那ー、さっきから何も言ってないけど、大丈夫?」

 

 

 俺×

 友希那さん〇

 5人でRoselia。プ〇キュアみたいだな。5人はロゼリア!!...そろそろ怒られそうだからやめよう。

 

 リサさんの言う通りだ。さっきから友希那さんがうんともすんとも言わないんだ。「うんとかすんとか言え」って言われて「すん」と答えた屁理屈人間の皆様。俺もそうだから安心して。あ、安心できない?うそーん...

 

 

 閑話休題。友希那さんマジで大丈夫かね?

 

 

 「nihonngo ga syaberenai」

 「「「「「.....」」」」」

 

 

 日本語訳:日本語が喋れない

 

 

 なんで空白は使えるのに日本語打てないんだ?半角キーとか押してだな...

 

 

 「友希那ー。今そっち行くからちょっと待っててー」

 

 

 リサ姉神。嫁にしたいランキング第一位。ほんほ、ギャルみたいな見た目なのに面倒見がいい。これがギャップ萌えってやつか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 友希那さんも無事日本語が打てるようになり、ゲームスタート!!

 

 今回のクエストは大雑把に言うと、鉱山に行って手紙を渡すというだけの簡単なお仕事だ。じゃあ依頼主が行けよとか思ったそこの君!この鉱山にはモンスターが出るから、一般人が行ったら危ないのだ!紗夜さんも同じこと疑問に思ってたな。

 

 

 

 

 

 鉱山に着いた。その間、特に何もなかった!!(かぐ〇様のナレーション風)

 初めてNFOやる人でもできるような難易度のクエストだし。道中でモンスターが出てくるなんてない。強いて言えば、薬草集めが捗ったくらいかな。友希那さん薬草集め過ぎ。リサ姉回復作り過ぎ。

 

 

 「やっと着いたわね」

 「友希那さんが無駄に薬草集めるからですよ」

 

 

 思ってたより時間かかったわ。でも、逆に言えばそれだけしかなかったから良いのかもしれないな。

 

 

 「んじゃ、パパっと終わらせちゃいましょうか」

 「よーし、頑張るぞー!!」

 「皆さん、頑張りましょう!!(o^―^o)ニコ」

 

 

 この鉱山くらいなら、NFOある程度やりこんだ俺からすればこんなもん朝飯前だ...誰だよフラグとか言ったやつ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやー、中々モンスターに会いませんねー」

 「よくわかんないけど、戦わなくてすむなら良いことなんじゃない?」

 「わかってないなーリサさん...戦うことでしか得られないものもあるんですよ」

 

 

 鉱山に入ってしばらく経つのに一向にモンスターに会わない。最近ゲーム内の資源が不足気味だからほしかったのに、少し残念。聖剣エクスカリバーで一撃なのに...

 

 

 「...佐竹さん、あれはなんでしょうか?」

 「お、遂にモンスター登場ですか。この聖剣エクスカリバーで倒してやりますよ!!」

 

 

 紗夜さんがモンスターを見つけたっぽい。やったね!

 

 

 ...ん?ちょっと待てよ。あれってめっちゃ強いモンスターじゃなかったっけ?おかしいな。この簡単なクエストで出るなんて聞いてないぞ。

 

 

 「ヤバいよりょー兄!!あれは戦っても勝てないやつだって!!」

 「あのモンスターはそんなに強いのかしら?」

 「かなり強いです!今の私たちでは勝てません(´;ω;`)ウゥゥ」

 

 

 俺と燐子さんとあこちゃんの連携をもってしても、勝つのは不可能!!こうなったら...!

 

 

 「でも、あのモンスターはまだ私たちに気付いていないみたいです(´▽`) ホッ」

 「逃っげるんだよぉぉ!!」

 「りょー兄!走ったら気づかれちゃうって!」

 「心配すんなあこちゃん。俺がそんなヘマするわけ」

 「ウゥゥゥゥゥゥゥ...!!!」

 「Oh...」

 

 

 や・ら・か・し・た♡

 

 

 「ウガァァァァァァァ!!!!」

 「うぎゃー俺の方追ってきたー!!??」

 

 

 来ないで来ないで死んじゃうって!!聖剣エクスカリバーで一撃で倒せって?無理無理!!(高速手のひら返し)

 

 

 

 

 

 「佐竹さんがあのモンスターを引き付けてくれている間に、私たちは早く進みましょう( `ー´)ノ」

 「そうね。亮の犠牲を無駄にするわけにはいかないわ」

 「よし!!皆さん、急ぎましょう!!」

 「わかったわ」

 「...亮を助けるという発想は皆ないんだね」

 「「「「自業自得だから(ですから)」」」」

 「それもそっか~☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 拝啓、お父様・お母さま。

 お元気でしょうか?俺は現在、鉱山で迷ってピンチです。

 

 なんとかあのモンスターからは逃げきれたけど、迷った。くそっ、迷うのは花音さんだけで十分なのに...!俺が「ふえぇ~...」って言っても気持ち悪いのに。あ、花音さんの「ふえぇ~...」は正義。異論は認めん。

 

 

 「ふえぇ~...」

 

 

 試しに言ってみたけど、案の定気持ち悪かった。吐き気がする。男の声であのセリフは駄目だ。

 

 

 

 

 

 とりあえず、あてもなく歩いてみる。すると...

 

 

 「あれは...あの光は...!?」

 

 

 なんか光ってるの見つけた。光ってるってもしかして...!?

 

 

 「キラぽん!?」

 

 

 超レアモンスター・キラぽん!!彼(彼女?)の落とす素材はとても貴重だ!そして、あこがめっちゃ欲しがってたやつでもある!!

 

 

 「...一狩りいこうぜ!!」

 

 

 ※このゲームはモン〇ンではありません。

 

 

 ふっふっふ...ついに我が聖剣を使う時が訪れたようだな...!!

 

 

 「くらえ必殺!!聖剣エクスカリバー!!!」

 

 

 相手がキラぽんのような、逃げることだけが取り柄のモンスターでも容赦はしない。大人げない?知らんな。

 

 

 

 討伐完了。さてと、Roseliaのとこに戻るか。

 

 

 

 

 

 「...あれ?俺、どうやって戻ればいいんだ?」

 

 

 この後、マジで頑張って出口探した。疲れた。もう二度と鉱山とか入りたくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「私は帰ってきたァァァ!!!」

 「あら、生きてたのね」

 「ひどくないっすか友希那さん?」

 

 

 無事脱出して皆と合流できたと思ったらこれである。泣きたい。

 

 

 「りょー兄、ごめん!!」

 「どうしたあこちゃん?」

 「りょー兄があのモンスターにやられちゃったと思ってて...」

 「あこちゃん...こっちこそ心配かけてごめんな」

 

 

 どうやら後輩を心配させていたらしい。ハハッ、先輩失格だな。

 

 

 「お墓作っちゃった!!」

 「ま?」

 

 

 勝手に死んだことにするのは百歩譲ってまだいいよ。でも、なんでお墓も作っちゃったの?

 

 

 「もうお葬式も頼んじゃいました(m´・ω・`)m ゴメン…」

 「そんな機能NFOにあったっけ?」

 

 

 燐子さん、あなたもですか。いやー、俺が知らないだけでNFOって色々な機能があるらしい。世界は広いなー。

 

 

 あ、そうだ。あこちゃんに例のやつあげないと。

 

 

 「あこちゃん。これ」

 「こ、これって!キラぽんの...!?」

 「迷った先で見つけたからさ、あげるよ」

 「え、いいの...!?」

 「もちろん。あこちゃんのために取ってきたんだし、受け取ってよ」

 

 

 忘れないうちに渡しておこう。明日になったら忘れてる自信しかない。

 

 

 「りょー兄ありがとう!!大好き!!」

 

 

 いやー、あこちゃんがこんだけ喜んでくれると、取ってきて良かったと思えるよ。

 

 

 「あこ、今、大好きって...」

 「深い意味はないのでしょうが...」

 「万が一、ということもあるよね...」

 

 

 ...なんか約3名が怖い顔してるのが画面の向こうからでも伝わってくるけど、あえて触れないでおこう。触れたらアカンやつや。それくらい俺にでもわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに余談だが、紗夜さんがNFOに完全にハマった。真面目な鬼の風紀委員はどこへ...?




ハーレム要素控えめなのは許して。ゲームのお話で恋愛は難しかったの。
※あこちゃんの「大好き」に深い意味はありません。



次回予告:ハロハピorポピパ???(予定は未定)

この2バンドだけ圧倒的に登場率少ないからね。ポピパに至っては全員集合してないし。早く紗綾を加入させなきゃ(使命感)


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突撃!隣のパン屋さん!!

お気に入りとかUAとか伸びて嬉しい弾正です。こんな感じのことこの前も言った気がする


 なんやかんやあって文化祭前日になった。

 

 俺は実行委員として必死に頑張った。文化祭を成功させるために。

 え?頑張りが見えないって?うるせえな俺の活躍の一部始終を見せてやるよおらぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ここにミッシェルの銅像を建てるのよ!!」

 「すごいいい考えだね!!」

 「こころ、戸山さん、落ち着いて。銅像なんて建てたら迷惑だから」

 「こころ+香澄=収拾不可能...ガクッ」

 「え!?ちょ、亮!?」

 「お前らが止まらんねぇ限り、その先に俺はいるぞ!だからよぉぉ...止まるんじゃねえぞ...」

 「亮?おーい亮?え、待って本当に意識ないんだけど...って寝てるだけか。はぁ...」

 

 

 

 

 

 「やあ亮」

 「あ、薫さん」

 「そうだ。突然だが、文化祭でやる劇に出てみるつもりはないかい?」

 「いや本当に突然ですね」

 「ふふっ。君が来ると子猫ちゃんたちが喜ぶからね」

 「はぁ...」

 「薫さーん何してるんすかー?」

 「おお、麻弥じゃないか。実はこの子犬くんを劇に出てみないか誘ってみているところなんだ」

 「なるほど!そういうことでしたらお任せください!!」

 「へ?あ、ちょ待って麻弥さん腕に抱き着いて引きずってかないでどことは言わないけど当たってるの」

 「.....」

 「あ、モカ」

 「りょーくんのへんたーい。つぐと蘭に言いつけてやる~」

 「やめてくださいモカ様。普段優しいつぐみに軽蔑されたら俺悲しくて死ぬし、普段俺に対して当たりが強い蘭に睨まれたら怖くて死ぬから」

 「「.....」」

 「あ、つぐみに蘭じゃないかハハハ...」

 

 

 

 

 

 「おい佐竹」

 「ん?どした男子諸君?」

 「我らは、リア充に制裁を下すもの!!よって、貴様に刑を執行する!!」

 「誰がリア充じゃアホ。俺だって早くリア充になりてえよ」

 「裏切り者には死あるのみ!!」

 「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 「ブシドー!!」

 「ブシドー!!」

 「ブシドー!!」

 「ブシドー!!」

 「ブシドー!!」

 「ブシドー!!」

 「ねえねえお姉ちゃん。イヴちゃんと亮くんは何やってるのー?」

 「日菜、見てはいけないわよ」

 

 

 

 

 

 「チョココロネおいひぃ」

 「そうか。それは良かったな」

 「...」

 「...」

 「...」

 「(この無言空間、辛い...!)」

 

 

 

 

 

 「なあ、亮。一つ聞いていいか?」

 「OK」

 「...なんでお前は猫耳とウサギ耳を同時につけて実行委員の仕事をやってるんだ?」

 「友希那さんとおたえにつけるように命令されて」

 「...お前、大変だな」

 「わかってくれるのは君だけだよ」

 「亮...猫耳...なんて最高の組み合わせなの...!!」

 「ウサギっていいよね」

 「何を言っているのかしら?猫の方がいいに決まってるじゃない」

 「え?絶対ウサギですって」

 「「.....」」

 「「よろしい、ならば戦争だ」」

 

 

 

 

 

 「ふえぇ...迷っちゃったよぉ...」

 「花音さんじゃないですか」

 「あ、亮くん!た、助かったよぉ...」

 「...なんで学校で迷うんですか」

 

 

 

 

 

 「亮くん!!」

 「どうしたひまり」

 「亮くんって、胸の大きい女の子が好きなの!?」

 「待て誰だそんなこと言ったやつ」

 「モカ!!」

 「あの野郎...あいつが買ったパンの中にタバスコ詰め込んでやる...」

 「けっこうひどいことするね!?」

 

 

 

 

 

 「ねえ有咲。有咲はどうしてツンデレなの?」

 「はぁ!?ツンデレじゃねえ!!」

 「いや、でも、100人に聞いたら70人がツンデレだった言ってたよ」

 「微妙な数字だな!!せめて90人以上にしろよ!!」

 「ちなみに俺はツンデレな有咲も可愛いと思うぞ」

 「.....」

 「あれ?どした?」

 「か、可愛いって...そんなこと、簡単に言うなよな...」

 「...いつものツッコミ有咲はどこ行ったんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 といった感じだ。俺、頑張って仕事してただろ?

 

 

 話は変わるが、実は文化祭ではライブが開かれることになっている。出演するのは、俺と、知り合いの5つのガールズバンドだ。ポピパ、アフグロ、パスパレ、ロゼリア、ハロハピ。そして俺!!うん、俺ただの不純物やん。

 

 まあそんなことはさておき、ここからが真面目な話。ポピパだけドラムが不在なんだわ。やばくない?というのも、香澄たちは紗綾を仲間に加えたみたいだが、沙綾は完全には了承していないらしい。どうやら沙綾はバンドというものに何か複雑な感情を抱いているみたいだ。詳しくは知らないけど。俺も香澄から聞いたくらいだからな。

 

 

 「私、やっぱりさーやとバンドしたい!!」

 「急に大声あげるなよびっくりするじゃんか」

 

 

 隣に香澄がいたのだが、彼女が突然声を上げる、ナチュラルにビビった。急にくるとビビる。

 

 

 「お前、紗綾とバンドしたい言うても、どうすんの?紗綾色々と複雑だぜ」

 「さーやのとこ行く!!」

 「リアリー?」

 「リアリー!!」

 

 

 この子将来が不安である。複雑な事情を強行突破しようとしないで。色々段階ってもんがあるでしょうが。

 

 

 でも、俺個人的には、紗綾にポピパに入ってほしいと思ってたりするかな。あいつが音楽が嫌いってわけじゃないんだろうし。どんな事情があるのか細けえことは知らんけど、楽しいことはやるべきだと思う。

 

 

 香澄1人に任せるのは不安だな。俺も動くか。これがお節介ってやつかな?でも、そういうの嫌いじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれからしばらく経った。

 かっこつけたこと思ってたんだけどさ、俺氏今ピンチなんだよね。なぜかって?

 

 

 「ここのスイーツ美味しいね!」

 「そうですねー」

 

 

 現在、彩さんとカフェでお茶してる。紗綾のとこに凸るんじゃなかったのかって?俺だったそのつもりでいたよ。だけどね、可愛い先輩に上目遣いで「亮くんと一緒にカフェ行きたいな...ダメかな?」って聞かれたら断るわけにはいかないでしょう?あれを(おそらく)無自覚でやってる彩さん、恐るべし。

 

 

 「亮くん!」

 「はい?」

 「あ~ん」

 「.....」

 「あ~ん」

 「...あ~ん」

 「どう?」

 「美味しいっす」

 

 

 ここのスイーツ普通に美味いな。つぐみのところといい勝負してる。つぐみのとこの喫茶店のスイーツも中々美味しいからな。可愛いつぐみが食べさせてくれたのもあるし。

 

 俺、最近、色々な人に食べさせてもらってる気がするけど気のせいか?うん、気のせいだな。俺はもしかすると疲れているのかもしれない。

 

 

 ...ってそんなことはどうでも良いんだよ!今頃香澄が紗綾のところに突撃ィィィィ!!してそれを迎撃する紗綾と揉めてるだろう。紗綾も香澄も悪い人じゃないから、そういうのって心が痛む。喧嘩するほど仲が良いって言うけど、俺は喧嘩するときは相手を徹底的に叩きのめす(物理)からその後仲良くなれないんだよね。それは自業自得か。

 とはいえ、今ここで彩さんとの楽しいデート?みたいな時間を失くすなんてできるわけないだろぉぉ!?こんな美少女と2人きりでカフェ!?一生に一度あるかないかのような経験だぞ!?それを無駄にはできない!!あ、待って訂正。デートかどうかはともかく美少女と2人きりで出かけることはよくあったわ(煽り)。多分俺荷物持ちなんだけどね。そうじゃなきゃ俺を誘う理由がない。

 

 

 

 『♪~』

 「あ、すいません俺のスマホです」

 

 

 突然電話が鳴る~♪

 誰や?

 

 

 「はいもしもし佐竹亮です」

 『亮!今すぐ紗綾のところこれねえか!?』

 「有咲、わかったから落ち着け。まずは深呼吸だ。はい吸って~~~、そのまま吸って~~~、もっと吸って~~~」

 『殺す気か!!』

 「ナイスツッコミ」

 

 

 出ました有咲のナイスツッコミ、これを待っていた!!

 

 

 「っと冗談はさておき...紗綾のところってことは、あの商店街のパン屋か?」

 『そうだ』

 「...もしかして、香澄が1人で凸ったか?」

 『なんでわかったんだ?』

 「あいつ紗綾をバンドに入れる気満々だったし。あの行動力の塊が動かないわけないだろ」

 

 

 良くも悪くも猪突猛進だな、香澄は。そんな調子じゃいつか痛い目見るぞ?

 でも、そんな調子で成功してるのが戸山香澄という少女なのも事実。聞いた話だけど、香澄はギターを始めてほんの数か月しか経っていないらしい。それなのにポピパを完成の一歩手前までもっていってる。あれは普通の人間にはできないことだな。香澄のカリスマ性と人徳がそれを可能としてるんだろうな。

 

 すげえ偉そうなこと言ってるけど、まあ何が言いたいのかというと羨ましい!!俺だって本気出せばバンドの一つや二つ作れるしぃ!?コミュ力ないから人を誘えないとかそんなんじゃないしぃ!?あ、二つバンド作ったら俺片方に入れないじゃん。

 

 

 「んで、なんでそれで俺を呼ぶ?」

 『ほ、他に頼れそうな人がいなかっただけだよ...お前以外にいたらそいつに電話かけてたっつうの!!』

 「はいはい、素直に俺に助けてほしかったって言おうねツンデレさーん」

 『誰がツンデレだー!!』

 「あーはいはい、そういうのいいから」

 『こっちのセリフだ!!』

 

 

 これ以上やると有咲が本気で怒りかねない。そろそろやめとこう。ツンデレのお取り扱いにはご注意を。

 

 

 「そろそろ真面目に話すとしよう。香澄は今何してる?」

 『1人で紗綾ん家入ってって、そこからわかんねぇ...』

 「そうか...」

 

 

 流石香澄。行動が早い。

 

 

 有咲に呼ばれちゃったし、彩さんとさようならするのは心苦しいけど、行くしかないな。

 

 

 「わかった。今彩さんとデート中だけど仕方ないから行ってやる光栄に思え」

 『デ、デート!?おい待てどういうこt』

 「デート...!亮くんが、デートって言ってくれたよ...!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彩さんには、また今度2人で出かけるということで納得してもらった。こんな俺と2人で出かけてくれるなんて、なんて良い人なんだ...!!

 

 

 俺は彩さんと別れた後、全速力で商店街まで走る。この商店街に紗綾の実家、やまぶきベーカリーというパン屋があるからな。羽沢珈琲店(つぐみの家)や北沢精肉店(はぐみの家)もある。つぐみのとこのコーヒーは美味しいし、はぐみのとこのコロッケも美味しい。当然、紗綾のとこのパンも美味しい(語彙力)。ぜひ一度行ってみてくれよな!

 

 

 紗綾の家の前に着くと、有咲以外にもポピパメンバーがいた。皆で香澄を追って来たって感じかな?

 

 

 「私が来たぁぁぁ!!!」

 「お疲れー」

 「香澄は...この中か?」

 「うん」

 

 

 状況理解。よし、次にやることは...

 

 

 「なんで皆で外で待ってるん?」

 「大人数で押しかけたら迷惑かなぁって...」

 「甘いなりみ。その考えはチョココロネのチョコのように甘い!」

 「えぇっ!?そんなに甘い考えだったの!?」

 「なんでそれで会話通じるんだよ...」

 

 

 なんでこいつらは外で待っとるんか?香澄と紗綾が来るのを待つんじゃない。自分たちから迎えに行くんだよ。今の名言っぽいくね?

 

 

 「俺たちも凸るぞ」

 「待て待て、こんな大人数で行ったら迷惑だってりみも言ってただろ?」

 「すいませーん。紗綾の友達でーす。入れてくださーい」

 「話聞けよっ!?」

 「お邪魔しまーす」

 「おたえも乗っかるなー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「私のせいで皆に迷惑かけるなんて...できないよ!!」

 「迷惑なんかじゃないよ!!」

 「そうだそうだー!!」

 「...ごめん香澄。今、なんか男の人の声聞こえた気がしたんだけど、気のせい?」

 「気のせいだと思う!!」

 「香澄の言う通り気のせいだぜ」

 「...」

 「...」

 「...」

 「「「.....」」」

 

 

 有咲とりみとおたえはポピパのメンバー=今回の件の関係者なので、仕方なく俺1人で突撃することに。タイミングと方法間違えたけどね。とりあえず...

 

 

 「...紗綾」

 「何?」

 「お邪魔してます」

 「あ、はい」

 

 

 家に入ったら、まず挨拶だ!でもさ、これってなんでお邪魔しますって言うんだろうね。邪魔をするなら帰ってくれって小学生の時よく言ってたわ。いや~懐かしい。なお、今回はお邪魔してますなので現在進行形なう。そうそう、なうといえばTwit〇erで「〇〇なう~」とか書くけど、そのツイートをしてる間はその〇〇をしてるんじゃなくてツイートをしてるんであって、本来は「ツイートなう~」が正しいと思うんだよね。まあつまり何が言いたいのかというとこのシリアスの空気辛い助けて。

 

 

 「んで、話は戻るけど」

 「元々は亮が突然来たのが悪いんだけどね」

 「...紗綾は、バンドのメンバーに迷惑かけたくないからバンドをやりたくないということでOK?」

 「うん」

 

 

 紗綾いい子すぎんか?この商店街に住む子って皆いい子になるの?ここにいる紗綾はもちろん、つぐみはただの天使だし、はぐみは超純粋だし。

 

 

 でも、俺はそんないい子にはなれないな

 

 

 「1つ質問。紗綾は、迷惑かけるとかそういうの抜きにしたら、バンドやりたいと思ってる?」

 「え...?」

 「紗綾自身がバンドしたいのか、したくないのか。それが大切だと思うね」

 

 

 自分の欲望に忠実であれ__佐竹 亮

 

 俺が言うと説得力あるでしょ?

 

 

 「私は...私だって、皆とバンドしたいよ!もう一度ドラム叩きたいよ!でも...!!」

 「なら簡単な話だ。香澄たちとバンドやる。それだけだ」

 「だから迷惑はかけられないって...!!」

 「他人に迷惑かけない人間なんてこの世に1人もいないよ」

 「!!」

 

 

 そんな完璧人間いたら逆に怖いわ。

 俺だって今までたくさんの人に迷惑かけてる。親父や母さんにだってたくさん迷惑かけたよ。友達や先生にだってたくさん迷惑かけたよ。だからこそさ...

 

 

 「お互いに迷惑かけ合って、そして助け合えばいいんじゃないのか?ここにいる香澄なんて本当に良い例だよ」

 「ん?どういうこと?亮くん?」

 「香澄はポピパを作った。超絶引きこもりの有咲を引っ張り出し、自信がなかったりみをベースとして迎え入れ、1人だったおたえもバンドに入れた」

 「そんな風に思ってくれてたんだ...!」

 「でも、こいつが周りが見えないのは事実だろ?今だって唐突に紗綾の家に突撃してるんだし」

 「上げて落とされた!?」

 

 

 失礼な。俺は客観的事実を述べただけだ。いつからお前を褒めていると錯覚していた?

 

 

 「だからこそ、皆は香澄を放っておけない。香澄だって皆を助けてる。それでいいじゃんか」

 「亮...!!私、ポピパに入っても良いのかな?」

 「当たり前だろ?なあ、香澄」

 「うん!むしろそのためにここに来てるんだし!」

 

 

 よし、これにて一件落着、かな?

 

 

 「亮」

 「どした紗綾?急に真面目な顔して」

 「...ありがとう」

 

 

 そう笑顔で言う紗綾に惚れそうになったということは、ここだけの秘密にしておこう。美少女の笑顔って(良い意味で)心臓に悪いよ。




次回、文化祭(多分1話では収まらない)


やっと5バンドが完全形態になったぜ



感想・評価くれると泣いて喜びます(唐突)


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文化祭の「文化」ってぶっちゃけどういう意味かわからん

文化祭当日。時間が取りにくく、数日にわけて文章書いてるナリ。おかしいところあるかもナリ。



評価が5件超えたからなんか色が付いたけど基準とか知らん。でも、高評価ってマジで励みになるぜ!!


 文化祭じゃゴラァァァ!!!

 

 

 前代未聞の羽丘・花咲川合同文化祭。1日目の舞台は羽丘!!天気は晴れ!!絶好の文化祭日和だ!!

 1日目は羽丘の生徒が店をやったり色々する。俺たちのクラスはメイド&執事喫茶。女子がメイドで男子が執事。遂に、遂に女子たちのメイド姿を拝めるのだ。これほど素晴らしい日はない!

 

 

 開店までもうちょい時間ある。俺は午前シフト入っていて、午後はフリーだ。開店と同時に働かねばならない。働きたくないでござる。でも、巴以外のAfterglowメンバーに執事服着て働けと言われたから働くしかないよなぁ...この執事服って思ってたより動きやすくないから今すぐ脱ぎたい。露出狂じゃないぞ!!

 

 

 しかし、ここで俺は気づいた。メイド服を見ることができるのにこんな文句を言っているなんて、自分はなんて愚かな人物ではないか。

 

 

 「ん?」

 「どうした本条?」

 「女子たちが出て来たぞー!!全員メイド服だー!!」

 「「!?」」

 

 

 流石本条。メイド喫茶を提案した人物なだけあってか、気づくのが非常に早い。これでイケメンだからムカつくわ。性格さえ良ければ彼女の1人くらいできる気がする。こいつ変態だからなぁ...この前もひまりに「一生のお願いです!!胸を触らせてください!!」とかほざいてたから後ろから関節技キメてやった。貴様が触れていいようなものではない。巨乳とは神聖な場所なのだから。まあ、それを言う度胸だけは尊敬するわ。紳士の俺にはできないね。

 

 

 「うわぁ...」

 「メイド イズ べリー キュート!!」

 「ぐっ...我が生涯に、一片の悔いなし...!!」

 「本条ー!?」

 「本条が鼻血吹いて倒れたぞ!!」

 「わー荒れてるなーすごいなー」

 

 

 本条が死んだか...だがやつは我ら羽丘1-B四天王の中でも最弱...!

 ちなみに1-B四天王っていうのは、音楽の天才:佐竹亮(俺)、歩く変態:本条和也、天才二次元オタク:渡辺英一、USAからの刺客:ジョージ・スミスの4人のことだ。ぶっちゃけ覚えなくていい。

 

 

 「亮くん」

 「ん?どうしたつぐみ...!?」

 「ど、どう、かな?似合ってる?」

 

 

 呼ばれて振り返ると、そこには天使がいた。あれは人間ではない。天使だ。

 似合っているかどうか不安そうだけど、そんな姿さえも可愛い。俺じゃなかったら告白してたね。

 

 

 「つぐみ!!」

 「え!?急にどうしたの!?」

 「お前は調理担当だ。お前のような天使に接客させるなんて無礼なことはできない!!」

 「えぇ!?」

 

 

 天使に接客させる?タチの悪い冗談だな。天使は他のクラスや学年、学校の生徒が簡単に見ていいものじゃないんだよ。天使というのは神聖な生き物なのだよ。あれ、さっきも神聖って言った気がする。

 

 

 「.....」

 「モカ。なぜ俺の腕をつねっているんだい?普通に痛いんだが?」

 「りょーくんがつぐに天使って言ってたからー」

 「ん?天使に天使って言って何がわr...痛い痛い痛い」

 「ぶー」

 

 

 突然現れたモカがめっちゃ不機嫌なんだけど、この原因知ってる人いない?

 

 

 「亮くんの女たらし!変態!」

 「誰が女たらしの変態だ」

 「無自覚!!朴念仁!!唐変木!!」

 「罵倒するのやめい」

 

 

 なんかひまりも怒ってるんだけど。俺なんかした?映画「天使と言っただけなのに」、好評上映中。

 

 

 てか、よく見たら...

 

 

 「え待ってモカもひまりもめっちゃ可愛いじゃんヤバい」

 「「!?」」

 

 

 ありゃ、2人とも顔を真っ赤にしちゃった。さっきまで怒ってたのはどこへいったのか。褒められたのがそんなに恥ずかしいのか。

 

 

 「亮くん?」

 「ん?つぐみ?笑顔だけど目が笑ってないぞ?」

 「亮くんなんて知らない!」

 「ファ!?」

 

 

 今度はつぐみが不機嫌になった。なるほどよくわからん。つぐみが怒っても怖くないんだよなぁ...それ言ったらもっと怒られそうだから言わないけど。

 

 

 「お、亮。今日もいつも通りだな」

 「これがいつも通りに見えるのか巴さんよぉ」

 「当たり前だ」

 「マジっすか」

 

 

 巴にもこれがいつも通りとか言われたんだけどなんで?巴は常識があるやつだと思ってたのに。なんでさも俺がおかしいかのようなことを言うんだ!?

 

 ...おや、あそこにいるのは

 

 「.....!!」

 「ねえねえ巴」

 「どうしたんだ?」

 「ドアのところから蘭のものすごい殺気を感じるんだが?」

 「あれは嫉妬だな」

 「嫉妬?何に対して?」

 「それは自分で考えろ」

 「えぇ...」

 

 

 他クラスの蘭にも睨まれてるって...

 

 

 「俺、嫌われてるのかな...?」

 「「「「そんなことない(よ)!!」」」」

 「アッハイ」

 

 

 なんか4人がめっちゃ否定してくれたんだけど、そう思ったのお前らのその態度のせいだぞ?てか、蘭さんわざわざドアの所から叫んでくれてありがとうございます。巴さんも否定してくれても良いんやで...?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「亮くん!これ3番に!!」

 「任せとけ」

 「佐竹ー、そこに置いてあるやつ全部4番な」

 「へいへい」

 「ミスター佐竹!this cakeをナンバー6に!!」

 「スミスくん日本に来て数か月しか経ってないわりには日本語上手だね」

 「モカちゃんの方が日本語上手いよ~?」

 「生粋の日本人がアメリカ人と張り合うな」

 

 

 俺氏、労働中。ろーどーきじゅんほーに則って仕事中。

 開店してからまだ1時間。意外と人が来るもんだから大変なんだよな。世の野郎共もいとうつくしきメイドたちを拝みに来たのか。そのまま金落としてけー(小声)

 

 

 「おいクソリア充」

 「黙れ変態」

 「お前をお望みの客が来たぞ」

 「ま?」

 「お前一回殴らせろ」

 「いらっしゃいませお客様~」

 「逃げんな」

 

 

 鼻血を出して運ばれたけど復活した本条に呼ばれる。俺をご指名とはどんな物好きなのか。少なくとも知り合いであるはず...

 

 

 「やっほー亮くんー!!」

 「おはようございます佐竹さん」

 「氷川先輩姉妹じゃないっすか」

 

 

 紗夜さん&日菜さんでした。姉妹は仲直りできたと聞いてはいたけど、実際にこうして見てみると嬉しいな。お父さん感動して涙出そう。

 

 

 「日菜さんはともかく、紗夜さんがこんなところに来るなんて珍しいですね」

 「ひ、日菜に誘われたから仕方なく来ただけです」

 「だって亮くんが執事やってるって言うなら行くしかないじゃん?」

 「そういうものですか?」

 「そういうものだよ!」

 

 

 姉妹仲がよろしいようで。

 相変わらず日菜さんの感覚はわからん。俺がいるところに来たってなんも面白いことなんてないのにね。

 

 

 「あ、そういえばご注文はお決まりですか?」

 

 

 ふと思い出し、店員らしいことをする俺。けっこう様になってない?将来接客業とかできそう。

 

 

 「それならもう頼んであるよー!!」

 「お待たせしましたーフライドポテト2つでーす...佐お前後で潰す」

 「ありがとうございます」

 「ん?今潰すって」

 「細かいことを気にする男は嫌われるぞ佐竹」

 「さいですか...」

 

 

 俺の空耳かなぁ?今、本条が俺に対して殺意マシマシな発言してきた気がするぞぉ?最近の子は本当に物騒ですねぇ奥様。

 てか、フライドポテトって...氷川姉妹らしいわ。紗夜さんはもちろん、日菜さんもジャンクフードは好きだってこの前言ってた。フライドポテトとかハンバーガーとかって美味しいよな。マッ〇最高!そんなこと考えてたら腹減ってきたぞ!ビッ〇マック食いてえ。

 

 

 「ではごゆっくり~...佐竹、いつか消す」

 「さっきから怖いよ君」

 

 

 怖い怖い怖い。消すとかそれって闇の組織とかの言葉かよ。俺も一度言ってみてぇわ。

 

 

 「ねえねえ亮くん!!」

 「どうしたんですか日菜さん?めっちゃ目輝いてますけど」

 「亮くんは執事なんだよね?」

 「YES」

 「じゃあ、ご主人様であるあたしたちの言うこと聞いてくれるんだよね?」

 「あーそういえばお客様=ご主人様でしたね」

 「忘れていたのですか...」

 「というわけで、食べさせてほしいなー!!」

 「すみませんちょっと何言ってるかわからないです」

 

 

 何を言ってるんだこの天災は?

 いくらお客様の命令っていってもそれはキツイっすよ。周りの人の目とかあるし。

 

 

 「えー、駄目ー?」

 「くっ...上目遣いは卑怯じゃないっすか」

 「お願い!!」

 

 

 待ってこれ断るのすごい罪悪感があるんだけど。というか、美少女に上目遣いで頼まれて断れる猛者いる?

 

 

 「.....はぁ、仕方ないですね」

 「わーい!!」

 「...はい、あーん」

 「あーん...美味しい!」

 

 

 周りの視線がめっちゃ痛いけど、日菜さんがこんだけ喜んでくれたならそれでいいかな(チョロい)

 

 

 「...」

 「紗夜さん?どうしたんすか?急に服なんて引っ張ってきて」

 「...私にも、食べさせてもらえませんか?」

 「っ!?」

 

 

 デ、デレた...!紗夜さんがデレた!ク〇ラが立った並みの衝撃。クールビューティーがデレるのもまたいいものだな。ツンデレがデレるのとはまた違った良さがある。有咲とか蘭とは違うな。ん?有咲はツンデレ確定枠だけど、蘭ってツンデレ?クールビューティー?それともただの反抗期?

 

 

 ...いや、今は考えるのをやめよう。まずは目の前のことに集中、だ。

 

 

 「紗夜さん。はい、あーん」

 「あ、あーん...」

 「どうですか?」

 「美味しいです」

 

 

 そう言って微笑む紗夜さん。うん、惚れそうになったわ。紗夜さんって大人のお姉さんって感じで綺麗なんだよな。逆に日菜さんは可愛い系?双子の姉妹、女性としての魅力ポイントは真反対だな。女性経験0の俺がそんな偉そうなことは言えないけど。

 

 

 

 

 

 この後、めっちゃ食べさせた。そしたら、途中からやって来た千聖さんと花音さんに見られて修羅場になりかけた。鬼の風紀委員VS微笑みの鉄仮面は中々見物だったぞ(他人事)。「頑張れー!!お姉ちゃーん!!」と言ってる日菜さんも「ふえぇ...どうしよう...」と言ってる花音さんも可愛かった。

 まあ、優勝は「どうして喧嘩しているの?亮は皆のものよ!!千聖も紗夜も、2人で仲良く分け合えばいいのよ!!」とか言ってたこころだな。俺を分け合うってところが未だに疑問だけど。流石お嬢様。発想が常人と違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、なんやかんやで労働を終えた俺氏。午後からは自由だ。

 午前中大変だったな。思ってたより執事目当ての客が多かった。メインはメイドなのに。読みが外れた。接客なんて今までやったことなかったからいい経験になったってことで(無理矢理)。

 

 

 自由といってもなぁ...することねぇ。

 普通なら「〇〇と一緒に文化祭まわるー!!」とか約束してるんだろうけど、生憎俺は一匹狼。群れるのが嫌いなんだ。決して一緒にまわってくれる友達とか恋人がいないとかそんなわけじゃない。恋人はいないけど(矛盾)。

 1人でまわるか?いや、それただの寂しいやつじゃん。惨めな思いになりそう。こんなことなら、午後もシフト入ってても良かったかもな。反省反省。

 ワンチャン誘ってくれるにかけて教室で待機してれば良かったか?仕事終了直後「解放されたぁ!!」とか発狂して飛び出したのは間違いだったか?

 

 

 「やっほー亮☆」

 「もしかして1人なのかしら?」

 

 

 ん?これはこれはRoseliaの幼馴染コンビのお2人ではないですか。ってかさ、俺の周りって幼馴染多くね?この2人はもちろん、Afterglowは全員幼馴染だし、(意外なことに)千聖さんと薫さんもだ。極論言えば、商店街組は皆幼馴染に入るだろうし、あこちゃんは姉繋がりで昔からAfterglowと関係あるし...キリがないな。人間関係って複雑だなー。

 

 

 「1人で何が悪いと言うんですか?俺は一匹狼なんで...」

 「じゃあさー、一緒にまわろうよー☆」

 「喜んでお供させていただきます」

 「一瞬で態度を変えたわね」

 

 

 リサ姉=神や。ついでに隣にいた友希那さんも神。もう何もかもが神。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へぇ~。リサさんも友希那さんも午前中仕事だったんですか」

 「その通りよ」

 「ちなみに何をしてたんですか?」

 「アタシはね~、お菓子作りかな」

 

 

 特に行きたいところもないので、話しながら適当に歩く。

 どうやらこの2人、俺と同じく午前中労働勢らしい。だからこのタイミングで会ったんだな。

 リサさんお菓子作りか~。カフェみたいな感じのをやってたのかな?この人、ギャルみたいな見た目に反して料理とかめっちゃ得意だからな。見た目で勘違いしやすい系女子ランキング第1位。

 

 

 「リサさんが作ったお菓子、俺も食べたいな...」

 「じゃあ、作ってあげようか?」

 「マジっすか!?」

 「マジマジ!お姉さんに任せなさい!」

 

 

 やったぜ。

 リサさんが作るクッキーは美味しいって友希那さんや紗夜さんが言ってたからな。これは期待しても、いいよね?

 

 

 「リサ、今度お菓子作りを教えてくれないかしら?」

 「唐突ですね」

 「これも高みを目指すために必要なことよ」

 「Roseliaは料理集団だった...!?」

 「違うわよ。何を言っているのかしら?」

 「急に真面目になるのやめて」

 「私は最初から真面目だけど?」

 「会話がかみ合わない...」

 

 

 朗報:音楽にステータス全振りした友希那さん、お菓子作りに挑戦する。

 是非とも頑張っていただきたいものだ。

 

 

 「ところでリサさん」

 「ん?」

 「友希那さんってどれくらい料理できます?」

 「失礼ね。インスタントラーメンくらい作れるわよ」

 「それを料理とは言わないかなー」

 「え...」

 「そんなショックを受けた表情しないでください。これが現実です」

 

 

 めっちゃ心配。

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんな感じでしばらく歩いてれば、面白そうなものの1つくらい見つかるもんだ。

 

 

 「あ、お化け屋敷だ」

 「ただの作り物じゃない」

 「お、お化け屋敷!?」

 「リサさん?どうしたんですか?」

 

 

 たまたまお化け屋敷やってるクラス見つけたから言ってみただけなのに、リサさんが涙目になってる。もしかして...

 

 

 「お化けとかほんと無理!!」

 「あーそういうことですか」

 「リサは昔からこういったものが苦手なのよ」

 

 

 そうだったのか。じゃあ、しょうがないな。

 

 

 「すいませーん3人お願いしまーす」

 「ちょ、亮!?」

 

 

 俺の中の天使と悪魔が話し合った結果、リサさんをお化け屋敷に連れ込むことが決定!わーパチパチ

 いや、だって、どんな感じかちょっと気にならない?性格悪いとか思うかもしれないけど、ちょっと、ね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結論だけ言おう。

 めっちゃリサさんビビってた。すごかった。俺に抱き着いてくるレベルだもん。リサさんある程度デカいからめっちゃ気になった。これも男の性、ってやつだよ。

 一方の友希那さんは別に大丈夫そうだったね。たまに「わー怖いわー」とか言って抱き着いてきたけど。意味がわからん。最近の高校生女子ってとりあえず抱き着く習性でもあるのかね?

 

 

 リサさんには申し訳ないことしたけど、役得だったから良しとしよう。怒ってたけど、なんか俺と今度デートすることを約束させられた。謎だ。

 

 

 

 

 

 文化祭はまだ1日目が終わったばかりだぜ!!




色々詰め込んだ回。ガルパでいう混合イベントみたいな。今回でてきた四天王って需要あるかね...?


文化祭ってあくまで学校内だから好き勝手できないね。うん。最近文章書くの下手になったかな...?ふと思う今日この頃


意見随時募集中。活動報告にて受け付けています


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文化ってググってみたけど説明長くてよくわからん

アンケートに協力してくださった皆様、ありがとうございます!!
どうやらロゼリアが人気らしい。次点アフグロ。ロゼリアメインを増やすべきか。最終的に何を書くかは作者の気まぐれですが(おい)、この結果は参考にさせていただきます



一応前回の続き的なやつです。サブタイトルも繋がってるでしょ?


 文化祭2日目!!!!

 

 

 今日は花咲川がメイン。午後にはライブもあるぞ!!ちなみに俺は文化祭実行委員のライブの担当だったりする。出演もする。音楽関連は任せとけ。俺が「音楽の天才」と呼ばれてること忘れてたとは言わせないぞ...誰が自分の欲望に忠実な変態じゃこらシバくぞ。

 

 

 とりあえずね、午前中は楽しむべきだと思うの。ライブは午後から準備初めても余裕で間に合うし。折角の文化祭、楽しまなきゃ損だぜ。俺珍しくまともなこと言った?

 

 

 楽しむといっても具体的に何をするべきか。昨日の反省を活かせなかった俺は、今日も1人だ。誘う相手がいなかったんや。駄目元で1-B四天王の仲間を誘おうとはしたんだけどさ、本条は「リア充は爆散しろ!!」とか言って話を聞いてくれないし、渡辺は「僕は三次元の青春イベントに興味はないんだ」と悲しいこと言ってたし、スミス君は「ソーリー!!ボクはガールフレンドと一緒に過ごす予定があるのさ!!君にガールフレンドはいないのかい?」とほざいてやがった。彼の言うガールフレンド=彼女だ。まだ日本に来たばかりなのにいつの間に...てか、四天王全員キャラ濃くない?俺一番地味説あるよ。

 

 

 

 

 

 知り合いと一緒に行く予定がないなら、知り合いのところに行けばいい!!

 

 

 「こうして、俺は花咲川の1-Aにやって来たのだ」

 「ごめんウサギのこと考えてた」

 「ひどいよおたえ」

 

 

 花咲川の1年A組には本当に知り合いが多い。有咲を除くポピパメンバー(有咲は1-B)、イヴ、はぐみがいるのだ。こころと美咲は1-Cだったはず。

 B組行って有咲のツンデレ拝んでも良かったし、C組行って美咲の苦労を眺めてても良かったけど、知り合いは多い方が良き。

 

 

 「にしても、このパン美味しいな。流石山吹ベーカリー」

 「すごいでしょ?」

 「なんでお前が得意気なんだよ」

 

 

 1-Aは、なんだっけ?カフェみたいな喫茶店みたいなのやってる。俺が今食べているのは、A組が山吹ベーカリーと交渉の末手に入れた、山吹ベーカリーの美味しいパンだ。朝早く紗綾のお父さんが運んできてくれたらしい。お疲れ様です。

 

 

 「後、お前は俺と話してて大丈夫なのか?一応今は店員みたいな立場なんだろ?」

 「大丈夫。お客さんと話すのも店員の仕事だから」

 「そうか。まあ、俺はおたえと話してるの楽しいから大歓迎だけどさ」

 「...亮ってさ、よくそんなこと普通に言えるよね。天然?」

 「天然はおたえの方だ」

 「...女たらし?」

 「違うわ」

 

 

 俺は思ったことは素直に言う純粋な心の持ち主だからな。一緒にいて楽しいやつには楽しいと言うし、可愛いと思った女の子には可愛いと言う。後半ナンパのセリフか何かか?ナンパする兄ちゃんって度胸あるよな。俺には無理ぽ。

 

 

 「亮。じゃあ、1つ聞いてみて良い?」

 「どしたん?」

 

 

 唐突だな。でも、おたえが何の関係もない話を急にしてくるのはいつものことか。この前もウサギの話してたら「家に帰りたくなってきた」とか突然言うし。ウサギの話をしていたら、家で飼っているウサギに会いたくなっちゃったらしい。そういうものかね?

 

 

 「亮って、私のことどう思ってる?」

 「見た目美人。でも意外と天然で可愛い。ウサギ大好き。ギター上手」

 「っ...流石女たらし」

 「人に聞いといて何かねその言い方は」

 「だって事実だし」

 「事実なの?」

 

 

 何の前触れもなく顔真っ赤にするし、ほんとおたえはわからない。

 

 

 

 

 

 

 「なんか、すごい亮に対してイライラしたんだけど、なんでだろう?」

 「それはね、さーやが嫉妬してるからだよ!さーやは亮くんのことが好きで、その亮くんがおたえを褒めてたからイラってきたんだよ!!多分!!」

 「た、多分なんだね...」

 「わ、私が、恋!?そそそそんなまさか...でも...」

 

 

 

 

 

 「ねえねえおたえ。今約3名の視線を感じた気がしたんだけど、気のせいかな?」

 「すごいね亮。能力者だったりする?」

 「どういうこっちゃ?」

 「自分を見ている人の数を把握できる能力とか」

 「限定的過ぎて使う場面思いつかないぞその能力」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、某お嬢様に拉致られたり(それを某キグルミの中の人が苦笑いしながら見てたり)、迷子の花音さんを見つけて一緒に行動したり、髪染めてる人を注意しようとしてる紗夜さんを止めたり(文化祭の日くらい良いよね?)、気が付いたら彩さんと一緒にいたり、という感じで過ごしてたら、時間は午後に。

 さて、と。こっからが本番だな。とっとと準備しないと。

 

 

 「始まるのは1時間後...んで、全バンド集合は遅くとも開始20分前だから...それまでにここの準備を...」

 「お、頑張ってるみたいだね~」

 「あ、まりなさん」

 

 

 色々計算してると、まりなさんに出会った。

 

 

 「まりなさんはなんでここに?」

 「私も文化祭ライブが気になっちゃって」

 「なるほど」

 

 

 まりなさんが働くCIRCLEで練習するバンドが出るからな。そりゃ気になるか。

 ポピパ、アフグロ、パスパレ、ロゼリア、ハロハピ。どれも皆良いバンドだ。今回のライブ、必ず成功するだろう。そこに俺も加わるからな!!HAHAHA!!...調子乗り過ぎたかな?

 

 

 「てか、CIRCLEの方は大丈夫なんですか?まりなさんいないと成り立たないんじゃ...?」

 「そこは大丈夫!おじいちゃんが店番してくれてるから」

 「90歳のおじいさんに店番やらせて大丈夫なんすか?」

 「多分!」

 

 

 軽いな。そんなんでいいのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふぅ...珍しくまりながお願いがあるから来てほしいと言っていたが、まさか店番とはのう...」

 「おら!強盗だ、金を出せ!!」

 「わしも文化祭ライブ、見に行きたかったのう...」

 「え待っていつの間に後ろにいるぞこのジジイ」

 「仕方ない。可愛い孫の頼みは断れぬ」

 「いぎゃぁぁぁぁぁ!!!腕!!腕折れるって!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まりなさんとちょっとだけ話をした後、俺は文化祭ライブの準備を再開する。ぶっちゃけ会場設営はほぼ終わってるから、俺がするのは細かい確認くらいだ。特に音楽機器のチェックはかかせない。機器が壊れてたとかあったら冗談抜きでヤバいからな。

 

 

 「これは.....よし。んじゃ、あれは.....問題なし」

 

 

 時間も限られてるので速やかに準備を進めていく。早く、正確に、ってやつだな。早さと正確さを同時に求めるとは、人間って欲深い生き物だよな。どっちかにしろや。求められる方は大変なんだぞ。愚痴ってる場合ではないか。真面目にやらないと。

 

 

 

 

 

 「亮くんー!!」

 「お~、頑張ってますな~」

 「お疲れ。これでアタシたちも良いライブができそうだよ」

 「ありがとう、亮くん!!」

 「こういう仕事は早いね」

 

 

 ...ん?あれはアフグロか。

 

 

 「早かったな。まだ集合時間まで余裕あるのに」

 「いやー、ライブまで特にしたいこともなくてさ」

 「早く来ちゃった!」

 

 ようは暇人か。早く集まられて迷惑とかはないから全然OKだけど。

 

 

 「んじゃ、待機スペースはあっちだから、そこで時間まで待っててちょ」

 「わかった」

 

 

 アフグロの面々が待機用スペース(仮説ステージの裏。イスとか置いてあって意外と休める空間になっている)に向かって行く。そういえば、このステージ自体は黒服の人たちが作ってくれたんだよな。いつも頭が下がる思いです。てか、仮設とか言ってるけど実際クオリティめっちゃ高いし。流石弦巻。格が違うよね。このためだけに、一体どれほどの資金がつぎ込まれているのだろうか...?

 

 

 .....いや、考えたら負けだな。うん。世の中には、考えても答えが見つからないこともある!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「リョウさん!!パスパレ、ただいま参りました!!」

 「フヘへ...ちょっと、早く来すぎちゃいましたかね?」

 「問題ないわ。集合時間ギリギリでは危険だもの」

 「るんっ♪ってきた!!」

 「日菜ちゃん、まだ何も始まってないよ?」

 

 

 パスパレがァァァァ、来たァァァァァァ!!!

 2番手はパスパレか。芸能界に所属してるくらいだからか、時間に対する意識が高杉君だ。意識高すぎ高杉君ってなんのCMだったっけ?

 

 

 「やっぱりパスパレは来るの早いですね。芸能界にいると時間とか気にする癖がつくんですかね?」

 「あたしは気にしないよー!!」

 「確かに日菜ちゃんは遅刻魔ね」

 「よくレッスンに遅刻してくるよね」

 

 

 なんとなくわかる気がする。道の途中でさっきみたいに「るんっ♪てきた!!」って言ってどこか行っちゃいそう。小さい子供か。

 

 

 「まあ、今回は間に合ってるんでセーフっす。ステージの裏が待機スペースになってまーす」

 「承知しました!!」

 

 

 パスパレ、現場入りましたー。

 アフグロとパスパレって接点あったっけ?あ、千聖さんが羽沢珈琲店の常連だったか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「漆黒の闇より舞い降りし聖堕天使あこ姫、降臨!!」

 「こ、こんにちは......」

 「Roseliaがライブをするのに相応しいステージになっているみたいじゃない」

 「亮、お疲れ~☆」

 「何かお手伝いいたしましょうか?」

 

 

 ロゼリア降臨。いつも思うけど、あこちゃん堕天使って言うけど堕天してて良いのかな?あこちゃんは一生純粋でいてほしい。

 

 

 「大丈夫です。もう準備終わるんで、ロゼリアは本番に備えててください」

 「ありがと~☆」

 「助かるわ」

 「待機スペースはあちらでございまーす」

 

 

 後来るバンドは2つ。時間に間に合うのかちょっと不安なバンドだけど(主にリーダーのせいで)大丈夫か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「すごいよこころん!このステージ、すっごい大きい!!」

 「そうね!ここなら皆を笑顔にできそうね!!」

 「この舞台の上で麗しく舞う子猫ちゃんたち...ああ、儚い......」

 「まったく、走らないでよ3人とも...ってあれ?花音さんは?」

 

 

 ハロハピ(1人行方不明)、参戦!!

 いやマジで花音さんどこ行った?これ絶対置いてきたパターンじゃん。バンドメンバー置いてくなよ。

 

 

 「あ、花音さんから電話だ。もしもし、今どこ....わかった。じっとしててくださいね」

 「見つかったみたいで良かった。んじゃ、美咲以外の3人は待機スペースへGO!!」

 「わかったわ!!ところで、ミッシェルはどこかしら?」

 「後で来るから心配すんな」

 

 

 この人たちまで花音さん探しに行ったらカオスになる気がするので。

 

 

 

 

 この後、美咲がきっちり花音さんを連れて来ました。そして、すぐにミッシェルにトランスフォームしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ...間に合った~」

 「お前ら、走るの速くねえか...?」

 「本当にギリギリだったね...」

 「疲れた」

 「久しぶりのライブの前にこんなに走るなんて...」

 

 

 集合時間1分前。ポピパ到着。

 

 

 「めっちゃギリだったじゃん。なんかあったの?」

 「香澄が遊んでた?」

 「おたえも一緒にいたよね!?」

 「あーそういうことね」

 

 

 香澄とおたえが文化祭でテンション上がって遊んでたからか。こいつらならやりかねないな。

 

 

 「まあいい。俺の方も準備終わったし、ステージ裏の待機スペース行くぞ」

 

 

 役者は揃った。

 

 

 後は演奏するのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回のライブではそれぞれが2曲ずつ演奏することになっている。また、ガールズバンドに詳しくない人でも楽しめるように、1曲はある程度有名なカバー曲としている(ただし俺っちは2つともカバー曲。一番最初に演奏することになっているので、皆が知ってるような曲をやって興味を持ってもらうためだ)。

 

 

 「それじゃ皆さん。行ってきます」

 

 

 時間だ。俺は愛用のギター片手に表舞台へと向かう。こういうイベントは最初が肝心。頑張らないと。

 

 

 「亮くん!頑張ってね!!」

 「応援してる」

 「楽しんで演奏してきてね!」

 「妥協は許さないわよ」

 「亮!!皆を笑顔にするのよ!!」

 

 

 皆、この日のために練習を重ねてきた。もちろん俺もだ。

 皆が応援してくれる。25人の少女たちが、ステージにいるたくさんの観客たちが、俺の演奏を待っている。

 

 

 コンディションは最高。いいぜ。「音楽の天才」の本気、今ここで見せてやる!!

 

 俺は、ステージへと上るための階段へ一歩踏み出し...!!

 

 

 

 

 

 「あ」

 

 

 そして足を滑らせてズッコケた。

 

 

 「痛っ!!...ってなんで皆さんゴミを見るかのような目でこっちを見るんですか!?」

 「亮くん!今のはかっこ悪いよ~!!」

 「あの雰囲気でコケるとか...あんた、馬鹿なの?」

 「う~ん、亮くんらしいというかなんというか...」

 「妥協は許さないと言ったはずよ」

 「今のでは笑顔になれないわ!!」

 「」

 

 

 皆冷たい。ひどい!友達だと思ってたのに!!俺は女の子に蔑まれて喜ぶような人間じゃないぞ!!

 

 

 皆も階段を上る時は気を付けようね!物理的に痛いし、精神的にも痛いぞ!!え?精神的に痛いのはお前だけだって?ひどい。ぴえん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、しっかりと階段を登り切り、無事にライブスタート。

 

 それぞれが歌った曲をまとめると...

 

 

    俺:「夜に駆ける」「誰かの心臓になれたなら」

  ポピパ:「千本桜」「ときめきエクスペリエンス」

 アフグロ:「プライド革命」「True color」

 パスパレ:「ハッピーシンセサイザ」「しゅわりん☆どり~みん」

 ロゼリア:「残酷な天使のテーゼ」「LOUDER」

 ハロハピ:「ひまわりの約束」「ゴーカ!ごーかい!?ファントムシーフ!」

 

 

 楽しかった(小並感)

 

 

 

 

 

 こうして、俺たちの文化祭は幕を閉じた。

 

 

 俺自身、高校に入ってこんなに楽しい青春を送れるなんて思ってもいなかった。これから、もっと楽しいことと出会えるのかな。俺は今、過去一で楽しいぞ!彼女はいないけど!




恋愛要素が薄すぎてごめんなさい。今後はこのようなことがないようにいたします(必ずするとは言ってない)。もっとハーレムさせられるよう、精進します。



文化祭が終わって、季節は夏。海とか夏祭りとか色々。夢が膨らむね~。これからも頑張るぞ~!!



高評価、感想等くれると嬉しいデス!!(久しぶりのペテルギ〇ス)


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テストを考えたやつを許すべからず

ハロハピイベント、我が推しの1人である美咲の☆4来ましたね。50連引いたら、☆4は麻弥さんと花音さんでした。花音、君もピックアップだけど欲しかったのは君じゃないの。麻弥、君が出てきたのには驚いたよ。麻弥の☆4持ってなかったから良いけど。
えー、全国の麻弥押し及び花音推しの方に謝罪します。この度は誠に申し訳ございませんでした。



えっとね、Roselia回はもうちょい待っててね


 その日、学生は思い出した......

 

 

 

 奴らに支配されていた、恐怖を......

 

 

 

 学校に囚われていた、屈辱を......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ごめんな。俺最近聴力落ちたかもしれないんだ。もう一度言ってくれないか?」

 「え...来週のテストに向けて皆で勉強しようと思ってるんだけど、亮くんも良かったら来ない?って...」

 「ふむ...」

 

 

 俺の聞き間違いかと思ったが、そういうわけではないらしい。

 

 

 「なあつぐみ。テスト来週だったっけ?」

 「うん」

 「2週間後じゃなくて?」

 「来週だよ」

 「そっかー...」

 

 

 どうやら俺の中で時間は1週間ずれていたらしい。

 

 

 

 

 

 「...やらかしたぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 「うるさい!!」

 「ごふっ」

 

 

 ランの みぎストレート!!

 かいしんのいちげき!!

 リョウに 9999のダメージ!!

 

 

 「止まるんじゃねえぞ...」

 「亮、現実から逃げるな」

 「あぁぁぁぁんまりだぁぁぁぁぁぁ!!!」

 「うるさいって二回も言わせないで!!」

 「がはっ」

 「その...ドンマイ!」

 「りょーくんご愁傷様で~す」

 

 

 

 

 

 その日から、俺のテストに向けた地獄のような一週間が始まったのだ。

 後2週間だから余裕だと思ってて全く勉強していません。課題とかもほとんど手つけてません。やばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1日目・金曜日

 

 

 明日Afterglowと一緒に羽沢珈琲店で勉強する約束をした俺は、帰宅後、死ぬ気で勉強中だ。

 

 

 「漢字と英単語多すぎワロタ。それ以外にも暗記多すぎん?」

 

 

 テスト勉強は計画的にやろうね!お兄さんとの約束だぞ!!

 

 

 「いや、まずは課題から片付けよう」

 

 

 とりあえず課題終わらせちゃうことにした。いつかやらなきゃいけないものは早めにやっとかないと。

 

 

 ♪~

 

 

 「電話だ」

 

 

 誰だ?テスト期間中に電話してくる馬鹿者は?

 あ、そういえば花咲川も羽丘と同じで来週金曜日がテストらしい。お互い頑張りましょう。

 

 

 「もしもし」

 『もしもーし!!日菜だよ!!』

 「天才っていいですよね。勉強しなくても良い点とれるんだもん」

 『すごいでしょー!!』

 「うん。じゃあ、俺勉強中なんで切りますね」

 

 

 ピッ

 

 

 電話を切って勉強再開。対応が雑過ぎるんじゃないかって?天災対応はこれくらいでおけ。あの人るんっ♪ときたから(=なんとなく)で電話かけてくることが多いから。多少雑にしても懲りずにまた電話かけてくるから。この光景パスパレファンに見られたら市中引き回しの上で獄門に処されそう。最近社会の先生が教えてくれた言葉、使ってみたかっただけ。

 いやもう冗談抜きでパスパレファン増えてきてるからな。並のアイドルより全然可愛いし。そんな大物が俺なんかと一緒にいるところ見られたら、俺火あぶりにされそう。これも社会の先生が(以下略

 

 

 『♪~』

 

 

 『なんでそうやってすぐに切っちゃうの~?』

 「俺勉強中。忙しい。あーゆーおーけー?」

 『NO!!』

 「えぇ...」

 

 

 天才ちゃんは勉強しなくても大丈夫かもしれないけど、俺は勉強しないとダメなの。

 

 

 『じゃあ、あたしが勉強教えてあげるよ!!1年前の範囲とかよゆーだし!!』

 「日菜さんの教え方って感覚的過ぎてわからないんですよ」

 

 

 以前教えてもらったことがあるんだけど、ここがズガガーンとなってあれがドガーンってなると言われても理解できないよ。一般人でも理解できる言葉で頼みます。あの時は隣に紗夜さんがいてくれて良かったわ。日菜語を日本語にできる唯一の存在。流石双子。

 

 

 

 

 

 結局、日菜さんと話しすぎて(その後電話に乱入してきた紗夜さんとも話しすぎて)、勉強なんてものはできなかった。俺、死んだかも。でも、美少女と通話できる機会をそう簡単には手放せないからな~...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2日目・土曜日

 

 

 「それで、昨日あまり勉強できていないの?」

 「その通りです」

 「テスト期間中にそれはあり得ない」

 「そういうのは世間が許してくれませんね~」

 「亮くん!そういうのは良くないよ!!」

 

 

 昨日あったことを正直に伝えたら、巴姐さん以外の4人に怒られました。解せぬ。

 

 

 「ともえも~ん皆がいじめてくるよー」

 「人をドラえ〇んみたいに呼ぶなよ...」

 

 

 ともえもん。うん。呼びやすい。今度から巴に助けを求めるときはそう呼ぶか。

 

 

 「でもそうだな...亮。この際だからはっきり言うぞ。4人は亮と通話してた日菜先輩のことが羨ましいんだ」

 「ちょ、ちょっと巴!?」

 「何言ってんの!?」

 「あわわわわ...」

 「あたしは何も聞いてな~い聞いてな~い」

 

 

 え?マジで?

 

 

 

 

 

 お前ら...!!そうか。そういうことか。俺、全てわかっちゃったわ。流石の俺でもわかるわ。

 

 

 

 

 すごい、複雑な気持ちだな。なんて言えばいいんだろう。嬉しいけど、どう応えればいいんだろう?

 

 

 

 

 

 「1人暮らしの俺が寂しい思いをしないようにと考えてくれてたなんて...!!」

 「...ちょっと解釈違う気がするぞ」

 「マジっすか」

 「お前の鈍感さにはほんと呆れるというかなんというか...皆も大変だな」

 「随分と他人事だな」

 「お前が言うな」

 

 

 何が違うって言うんだよ!?俺が間違ってるとでも言うのかよ!!

 

 

 「てかそろそろ勉強始めない?」

 「そうだね」

 

 

 ここに来た目的を見失いかけてました。危ない危ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~1時間経過~

 

 

 「うーん。全くわからんぞ」

 「ご、ごめんね。私の教え方がわかりにくかったかな?」

 「学校でその授業の時爆睡してたからさっぱりわからん」

 「それは亮が悪いね」

 「正論だから何も言い返せない」

 

 

 この始末☆

 

 

 やっぱり授業は真面目に受けないとダメだな。でも睡魔には勝てん。

 

 

 「ん~!!このケーキ美味し~い!!」

 「こっちのタルトも、なかなか...!」

 

 

 そんな俺の横で、スイーツを食べる少女が2人。

 

 

 「モカは勉強できるから良いとしても...ひまり。お前はこっち側の人間だろう?何呑気にケーキ食ってやがる」

 「甘いもの食べないと脳が働かないんだもん!!」

 

 

 青葉モカ。マイペースなくせしてかなり勉強できる。こいつも授業中寝てる族なのに、なんで?

 

 

 「ふっふっふ~。モカちゃんは天才ですから~」

 「ナチュラルに心読むのやめて」

 「言わなくても伝わる...モカちゃんとりょーくんは以心伝心だね~」

 「やだ...それって告白?」

 「「「!?」」」

 「さあ~、どうでしょ~?」

 「「「!?!?!?」」」

 

 

 以心伝心って言葉かっこよくね?わからない人はググってみよう!決して説明するのがめんどくさいわけじゃないぞ!!

 

 

 「モカに負けてなんていられない!!...そうだ!亮くん!!このケーキ一口食べる?勉強頑張ってるみたいだし!!」

 「マジで!?貰って良いの!?やったー!!」

 「うん!!はい、あ~ん」

 「...あ~ん」

 「待ってひまり何してんの」

 「どう?美味しい?」

 「流石羽沢珈琲店。スイーツもめっちゃ美味しい」

 

 

 ひまりがめっちゃ焦ってるように見えたのは気のせいか?例えるなら、自分がの好きな人が他のやつに取られそうでピンチって感じ?俺、例えるの上手くない?

 食べさせられるのに一々抵抗しても無駄だと最近悟った俺。少しだけ躊躇ったけど、ここは素直に口開ける。

 てか、相変わらずここのケーキは美味いな。今度1-B四天王でも連れてきてみるか?スミス君とか喜びそう。

 

 

 「わ、私だって...!亮くん。これ、良かったら食べる?」

 「つぐみのも貰って良いのか!いやー、ありがとう!」

 「それじゃあ...あ~ん」

 「お前もか...あ~ん...美味しい」

 「つぐ、積極的になったね~。モカちゃん嬉しいよ~」

 

 

 なんかつぐみもくれた。わーい。

 モカ。お前はつぐみの親か。

 

 

 「こうなったらあたしだって...亮!!口開けて」

 「ん?どうした蘭って待って待って強引すぎないか?」

 「食べて!!」

 「あ、はい」

 

 

 .....もう何もツッコまないぞ。

 

 

 「それじゃあ、モカちゃんのもプレゼント~」

 「皆優しいなー」

 

 

 

 

 

 2日目の成果:昨日よりは勉強できたけど、皆食べさせてきた。美少女に食べさせてもらえるのが嫌なわけないから全然OKだけど。余談ですが、この後巴に「そろそろ勉強再開しようぜ。な?(圧力)」と言われました。姐さん怖いっす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3日目・日曜日

 

 

 月月火水木金金って日程を聞いたことあるけど、あれの元ネタってなんだっけ?ブラック過ぎてヤバいよな。俺は将来ホワイトよりのホワイト企業に就職したい。

 

 

 「ふぅ...昨日色々教えてもらったから多少はできるようになったかな」

 

 

 勉強会ってグダるものだと思ってたけど、意外と真面目に勉強したぞ。つぐみとモカの成績優秀組(他3人?俺と同じで教えられる側の人間だった)が教えてくれたおかげもあってか、けっこうわかるようになった。特に数学がわかったのは大きい。複雑な計算が難しすぎる。普通の足し引きかけ割りできればいい気がするの俺だけ?

 

 

 『♪~』

 

 

 また電話がかかってきたぞ。これ一昨日もあったぞ。もし某天才系アイドルだったらすぐに切ってやる。別に日菜さんのことが嫌いってわけじゃないんだけどさ。テスト期間じゃなかったらある程度は相手してあげてる。俺真面目だからさ、テスト頑張っちゃうんだ。

 

 

 「はいもしもし」

 『やっほ~☆勉強してる~?』

 「リサさんじゃないっすか」

 

 

 天才系アイドルじゃなくて、女子力高い系ギャルだった。見た目はギャル!頭脳(というより精神とか?)はめっちゃ女子!その名は今井リサ!!コ〇ンくんってすげえよな。小1の授業を嫌な顔せずに受けてるんだもん。流石に1+1はできるぞ俺だって。そこまで馬鹿じゃない。

 

 

 「まあ、いつもよりは勉強してますよ。金曜日からだけど」

 『それってテスト1週間前じゃ...』

 「その日テストの存在に気づいたんですもんしょうがないでしょ」

 『あはは!そういうところ亮らしいよね!』

 「それってどういう」

 

 

 解せぬ。テスト忘れてるのが俺らしいって、俺は皆の中でどういうイメージなんだ?これはいつか調査しないと。

 

 

 『まあまあそんなことより』

 「そんなこと?結構大z」

 『テストを頑張るであろう亮に、お姉さんから1つご褒美あげちゃうぞ』

 「マジ!?」

 『そうだな~...テストで全教科70点以上取ったら、アタシが1日デートしてあげるよ』

 「マジ!?!?」

 『...まあ、別にアタシはいつでもデートしてあげるけどさ』

 「どしたのリサさん?」

 『ううん、なんでもない。それよりも、これで頑張る気になれた?』

 「当たり前でしょう。俺今ならなんでもできる」

 

 

 さーて頑張りますか。やる気が100倍になったんでこの後も頑張ろう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2日飛んで5日目・水曜日

 

 

 え?月曜と火曜はどうしたのかって?いつからその順番で来ると錯覚していた!?

 ...特に何もなく学校行って、帰宅して勉強してました。全てはデートのために(チョロい)

 

 

 「.....眠い」

 「だいじょーぶ~?」

 「大丈夫だ、問題ない」

 「それは多分だいじょーぶじゃないやつだ~」

 

 

 その通りだモカ。わかってるじゃないの。

 

 俺氏、テストで70点取るためにめっちゃ必死に勉強してます。その結果、睡眠時間がどんどん削れております。今マジ眠い。ほんと眠い。超眠い。とにかく眠い。眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い

 

 

 「りょーくん、今、思考回路がヤンデレみたいになってたよ~?」

 「さらっと心を読むなし...」

 

 

 やだこの子怖い。エスパー?エスパー青葉?意味違うか?うん、わからん。

 

 

 「んじゃ、俺家帰って勉強するから」

 「わかった~。でも、無理はしないでよ~?」

 「言われなくても」

 

 

 

 

 

 というわけでゴーホームする俺。

 

 

 「勉強か...今日は歴史でも抑えとくかそれなりにはできるし、後はもう一押し」

 

 

 頑張るぞい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「...はっ!」

 

 

 ごめん寝てた。いやね、教科書開いたところまでは覚えてる。ノート開いたことも覚えてる。んで、そこから記憶ない。

 

 

 「あ、起きた」

 「.....」

 

 

 家に女を入れた記憶なんて本当にない。嘘じゃないって!疑わないで!そんなに俺のことが信用できない?

 

 

 「...なあ、美咲。俺は家に鍵をかけたはずだが」

 「いや、実はさ...」

 

 

 そして、なぜか不法侵入した少女、奥沢美咲は語る。

 彼女曰く、テスト2日前にも関わらずこころが「テストよりも楽しいことを探しましょう!!そうね、亮の家に行ってみようかしら!!」と言って、黒服がドアの鍵を開けて、侵入。しかし俺は夢の世界へ旅立ってた。その結果、起こすのも悪いということでこころはテスト後にまた来ることにしたらしい。

 

 

 「なるほど。でもね、それだとなんで美咲がここにいるのか説明ができないぜ」

 「...1人にするのも可哀想かと思って」

 「お前は俺の保護者か何かか」

 

 

 俺そんな心配されるような人間じゃないぞ。多分。

 

 

 「それよりもさ、亮、こんなところで寝てるってことは、そんなに眠かったの?」

 「まあな。勉強し過ぎた」

 「亮が、勉強...?」

 「失礼な俺だって勉強くらいするわ」

 

 

 失礼なやつめ。たまに美咲ってすげえ失礼なこと言うからな。あ、たまにじゃないわ。よく言ってくるわ。きっと、ハロハピまとめてるとストレス溜まるんだろうなぁ...

 

 

 「でもさ、眠いのに勉強してもあんまり効果はないと思うよ。一回寝て、そこから勉強した方が絶対効果高いって」

 「そうか...そうだな」

 

 

 勝手に侵入してきて余計なお世話だと言いたいけれど、美咲の言うことにも一理ある。別に、今寝てもその分後で頑張れれば、高得点は狙えるだろう。70だって夢じゃない。

 

 

 「んじゃ、お前の言う通りちょっと寝てくるわ。椅子で寝るくらいならベッドで寝たい。アドバイスありがとな」

 「あ、待って」

 「?」

 

 

 どうした。まだ何かあるというのかね?

 

 

 「はい」

 「?」

 「だから、はい」

 「美咲美咲」

 「ん?」

 「いや、その、そう言って自分の膝を示されても困るというかなんというか」

 「はぁ...あたしが膝枕してあげるって言ってんの!」

 「は?」

 

 

 俺、日本に15年以上住んでるけど、まだ日本語が完全には理解できていないらしい。

 

 

 「膝枕?お前が?俺に?」

 「うん。恥ずかしいから何度も言わせないでよ...」

 「お前.....熱あるべ?普通の思考じゃない」

 

 

 プチッ

 

 

 なんか切れる音がした気がする。これはあれだ。誰かが怒るときに鳴る音だ。

 そして、俺が怒る要素はない。つまり、美咲が激おこぷんぷん丸なわけだ。うーん...俺なんかやらかした?

 

 

 「ああもう!!黙って膝枕されてればいいの!!」

 「うわぁ!?」

 

 

 美咲は俺の頭を強引に自分の膝に持ってくる。そして、俺が離れないようにするため、頭を抑える手を離さない。

 これはいったいどういう状況だ?国語の文章読解の問題よりわかんないぞ。

 

 

 

 ...この状況で言うのは良くないと思うけど、あえて言います。

 

 女の人の太ももって柔らかいな。そういうのが気になってしまうのは男の性だ。やべえ、気持ちいい。膝枕ってこんなに良いものだったのか。てかこれ膝枕って名前だけど太もも枕やん。まあどっちでもいいけど。

 

 

 「はぁ...ほんと鈍感。あたしの想いに気づいてくれるのはいつになるのかなぁ...」

 

 

 なんか美咲が言ってたけど、眠さが限界に達してた俺にはほとんど聞こえず、そのまま美咲の膝枕で寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 起きた後、猛烈に勉強頑張った。次の日も頑張った。その結果、全教科で70点以上を達成できたということだけ報告しておこう。




美咲が出なかった無念をこの話の後半に込めました



最近、お気に入りやUA、評価の伸びが良くて自分でも驚いてます。本当に感謝!!


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女の嫉妬は怖いって母さんが言ってた

※いやー、うん。色々と迷走して内容面白くないかもしれん。ごめんね。それでも読んでくれるという方はゆっくりしていってね!


 やあ皆、元気かい?佐竹亮だ。

 

 突然だけど、君たちは修羅場というものを知っているかい?そうだね、率直に言ってカオスな状況のことだな。例えば、浮気or不倫の現場が、本来付き合ってるor結婚してる人に見られるとか。ドラマとかで見たことあるけど、めっちゃドロドロだよね。

 後は、シルバニアファ〇リーをパクって修羅場ニ〇ファミリーと言ったりすることもあるね!あれ考えた人天才だと思う。聞いたことないという人は調べてみよう!ウサギの家族の闇を見られるぞ!!

 

 

 前置きはこれくらいにしておこう。なんで俺がこんな話をしているのかって?

 

 

 

 

 

 「いいですか湊さん。亮はあたしたちAfterglowと一緒にいるべきです」

 「何を言っているのかしら?亮はRoseliaのコーチよ?」

 

 

 こういうことだ☆

 どうしてこうなった...

 

 

 話は少し前に遡る.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後:学校

 

 

 「ねえ、亮」

 「どうした蘭」

 

 

 突然蘭が話しかけてくる。

 

 

 「この後バンドの練習あるんだけどさ、もし良ければ見に来てくれない?最近来てくれてないし...」

 

 

 今日この後何か予定あったっけ...あ、Roseliaのコーチするんだ。誘ってくれたのに申し訳ないけど、今回は断らせてもらおう。

 

 

 「ごめん。今日予定あるんだ。また別の機会にしてくれない?」

 「そう...わかった」

 

 

 少しだけ悲しそうな顔されたけど、俺は約束を守る人間なんだ。Roseliaの練習すっぽかすわけにはいかないの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後:CIRCLE

 

 

 「私が来たぁぁぁぁぁ!!!!」

 「「「「「.....」」」」」

 「何か反応してくださいよなんですか無言って」

 

 

 オールマ〇トの真似しながらスタジオ入ってみたら、誰もツッコんでくれないの。無言は俺の豆腐メンタルが傷つくよ?これはあれだ。俺が悪いんじゃなくてオール〇イトが悪い

 

 

...全国の〇ロアカファンの皆さん、ごめんなさい。今後はこのようなことがないように精進してまいります(必ず起こさないとは言ってない)

 

 

 「りょー兄、今のはあまりかっこよくなかったよ」

 「」

 

 

 中学3年生の無慈悲な言葉が俺を貫く!!これは大ダメージ!!てか、ストレートすぎないっすか?俺泣いちゃうよ?

 

 

 「...気を取り直して練習始めましょうか」

 「紗夜さん、俺のメンタルへのダメージはどうすれば?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~30分後~

 

 

 「「「「.....」」」」

 「お、おい皆!ずっと亮を見てるのはやめようぜ!な!?」

 

 

 

 気が付いたらアフグロがいた。そういえばアフグロも練習だった。ロゼリアもアフグロもCIRCLEで練習するんだったな。会ってもおかしくはない。

 後、すげー今更だけど、俺はAfterglowの略称はアフグロ派なんだ。アフロと呼ぶ人もいるみたいだけど、俺はアフグロ派。特に深い理由はない。

 

 

 「あ、Afterglowじゃん。いやー、用事っていうのはこれだったんだ。ロゼリアのコーチ」

 「亮はあたしたちとRoselia、どっちが大切なの!?」

 「いや待て待て待てぃ!!どうした急に!?」

 「...亮?これはどういうことなのかしら?」

 「ちょっと友希那さん!?どういうことと言われても困りますよ!!」

 

 

 ここから、俺の地獄は始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今の状況を簡単に説明するぞ!!

 

 つぐみ&ひまり&蘭&モカVS友希那さん&リサさん&紗夜さん

 

 というわけだ!なぜこうなったのかって?俺にもわからない!!

 

 

 「私たちは今日、亮と練習する約束をしていたの。そのことはわかるでしょう?」

 「確かにそうかもしれません。だけど、あたしたちは亮をRoseliaのような危険な場所には置いておけない!!」

 「いや危険って何危険って」

 「リサさん、あなたには失望しましたよ~」

 「ひどいですよ!!良い人だと思ってたのに...」

 「2人ともひどいなー☆アタシたちはただ練習してただけなのにー」

 「なんでリサさんに悪い人判定入ってるの!?」

 「羽沢さん。悪いことは言いません。今すぐに他のメンバーを止めていただけないでしょうか?」

 「むしろそれは私もお願いしたいくらいです」

 「いやとりあえず両方落ち着け」

 

 

 俺の意見ガン無視ですか?てか、AfterglowとRoseliaってこんなに仲悪かったの?文化祭の時には気づかなかったわ。

 

 

 「お姉ちゃん。なんで皆喧嘩しちゃってるの?」

 「あこ、あれは見ちゃ駄目なやつだ。お前はまだ知らなくていい」

 「み、皆さん落ち着いて......」

 

 

 仲悪いわけではなさそうだ。あこちゃんと巴は仲良し姉妹だからね。担当楽器も同じだし。燐子さんはああいう争いごとは嫌いそう。ゲームではめっちゃ好戦的だけど。モンスターが何体消し飛ばされたことか...

 

 

 「いいですか湊さん。亮はあたしたちAfterglowと一緒にいるべきです」

 「何を言っているのかしら?亮はRoseliaのコーチよ」

 

 

 ボーカルの間は火花散ってるし。バチバチいってるし。最近のJKって睨み合うだけでバチバチいうのね。怖い怖い。

 

 

 「いやマジで落ち着いてください皆さん。なんでこうなってるのかはわからないけど多分俺が原因なのはわかりましたから!謝りますから!!」

 「亮が謝る必要はないよー☆」

 「リ、リサさん...!!ありがとうございます!!」

 

 

 やっぱりリサ姉は良い人だったわ。こんな状況でも俺のことを気にかけてくれてるなんて...俺もこんな姉が欲しかった。

 

 

 「気にしないで亮。デートに行く約束した仲だもん」

 「「「「「「デ、デート!?」」」」」」

 「そうだよ!ねー亮!!」

 「そうですね。楽しみにしてます」

 「リサ、あなたがそんなことをするとは思ってなかったわ」

 「今井さん、流石にそれは良くないと思うわ」

 

 

 なんかリサ姉が友希那さんと紗夜さんに攻撃され始めたんだけどぉぉ!?

 

 つぐみ・ひまり・蘭・モカVS友希那さん・紗夜さんVSリサさん

 

 って感じか?うん、よくわからん。

 

 

 「んー?アタシは悪くないよー☆先を越される方が悪いんだもん☆」

 「...確かに、それもあるわね」

 「友希那も紗夜も、恥ずかしがらずに誘えばいいんだよー」

 「そうね...私が間違っていたわ、今井さん」

 「リサ、今回はあなたに譲ってあげる。でも、最後に勝つのは私よ」

 

 

 あ、なんかRoselia和解した。良かったねーリサさん。俺はもうどうすればいいのかわからないよ...

 

 

 「助けて傍観者ー!!」

 「無理だ。アタシたちには止められない」

 「お姉ちゃんでも無理だなんて...」

 「そんなぁ...!!」

 

 

 駄目元で助けを求めたけど、駄目でした♡

 宇田川姉妹覚えとけよ...もし生きて帰れたら絶対に仕返ししてやる(器が小さい)

 

 

 「あ、そうだ......!!」

 「どうしたんですか燐子さん?」

 「あの......皆さん、佐竹さんについて詳しく知っている自信はありますか?」

 「もちろんよ」

 「はい」

 「当ったり前じゃんー☆」

 「はい!」

 「はいっ!!」

 「もちろんです」

 「もち~」

 「え?俺もしかして有名人?」

 「で、では......佐竹さんに関するクイズを解いて、より多く解けたバンドの勝ちというのは......どうでしょうか......?」

 「すみません燐子さん。あなたが何を言いたいのか、俺にはわからなかったのですが」

 「なるほど...それは良い提案ね。美竹さんたちもそれでいいかしら?」

 「構いませんよ。同学年のアタシたちの方が亮のことを絶対に詳しく知っているので」

 「.....(゚∀゚)アヒャ」

 「あ、りょー兄が壊れた」

 

 

 もう全てがわからん(諦め)

 後、さっきからわからないわからない言いすぎ。同じ言葉の繰り返し過ぎは良くないって中学の国語の先生も言ってたのに。でもね、それくらいわからないだらけなの。

 

 

 

 

 

 こうして、佐竹亮に関する急遽クイズ大会が始まることになった。いやなんでだよ。俺はロゼリアのコーチをしに来たはずなのだが?お客様の中に、こうなった理由を説明できる方はいらっしゃりませんかー?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ始まりました第1回CLRCLEクイズ大会!!司会は私、月島まりなが務めさせていただきます!!」

 

 

 なんでそんなにまりなさん乗り気なの?ふざけてるの?ふざけてるのか。

 

 

 「解説はこちらの2人に!!」

 「はぁ...なんでこうなったんだ?」

 「解説とか面白そう!!」

 

 

 宇田川姉妹が解説。あこちゃんが純粋過ぎて眩しい。

 

 

 「さあ、亮くん!今回は自分に関する問題が出ていますが、それについての感想を!!」

 「もう疲れた帰りたい」

 「さあ続いて参加者の発表です!!」

 「俺の希望はガン無視なんですねわかります」

 

 

 無視って良くないと思うの。人が話してるのを聞かないのって良くないと思うの。あ、校長先生の話は例外な。あれは話じゃない、学生討伐用の兵器だ。校長もあんなに話して疲れなのかな?

 

 

 「夕焼けのもとに結ばれた絆は本物!!幼馴染の連携で勝利を目指せ!!Afterglowチーム!!!」

 「皆、頑張ろう!えい、えい、おー!!」

 「「「.....」」」

 「な、なんでやってくれないのー!?」

 

 

 不発の大号令。そこはどんなにふざけた状況でも変わらないな。

 

 

 「クイズでも頂点へ狂い咲け!!美しき青薔薇!!Roseliaチーム!!」

 「皆、絶対に勝つわよ」

 「そうだね!頑張ろう!」

 「負けるわけにはいきませんので」

 「な、なんで私が......参加しているのでしょうか......?」

 「燐子ちゃんは人数合わせのために参加していまーす!」

 「メタいな」

 

 

 人数合わせってえぇ...燐子さん頑張って。応援してるよ、俺。応援だけならいくらでもできるから!でもそもそもクイズ大会始めたのは燐子さんだった気が...

 

 

 「それでは、早速1問目から!!」

 

 

 余談だけど、今回のクイズは俺(+急遽来てくれた黒服の人。どこから来たんだ?)が作った。そう簡単には正解させてやらねえ。目標、両方0点にしてこの無益な争いを終わらせる。あ、このクイズで俺がどんなやつか詳しく知ってくれると嬉しいぞ♡

 後さ、2バンドとも練習しに来たんだよね?練習はどこ行ったの?練習さんはログアウトしちゃったの?そういうのいらないから。

 

 

 はぁ...(諦め)

 

 

 「第1問!亮くんが一番得意な楽器は?」

 

 

 俺は一通りの楽器は弾けるんだけど、その中でも得意不得意はある。今まで何が得意とか言ったことない気がするからこの問題を。さて、読者の皆もわかるかな?(超メタ発言)

 

 

 「ギターだと思う」

 「モカちゃんもギターだと思いまーす」

 「いやいや!絶対ベースだって!!」

 「わ、私はキーボードだと思うな」

 

 「ボーカルね」

 「友希那。それは楽器じゃないって。あ、アタシはベースだと思うなー☆」

 「ギターだと思われます」

 「あの......皆さん......自分が担当している楽器を言うのは......やめませんか?......それはただの願望だと思います」

 

 「おねーちゃん。この後がすっごい不安なんだけど大丈夫かな?」

 「奇遇だなあこ。アタシも不安だ。誰も正解言う気ないのか...?」

 「それな」

 

 

 自分の楽器担当言えって問題とちゃうねんぞ?まともなのが燐子さんしかいねえ。

 

 

 

 

 

 答えはギターなんですね、はい。俺、よくライブで弾いてるだろ?あれは得意だからってのもある。結果だけ見れば蘭とモカと紗夜さんが正解なんだけど、このクイズはバンド対抗。両バンド答えをまとめきれずタイムアップで0点。時間を大切にしましょう。Time is maney.時は金なり。昔鐘だと思ってた人正直に答えなさい。先生怒らないからー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「第2問!亮くんの好きな食べ物は?」

 

 

 意外と簡単そうで難しいやつ。四択とか用意するのが普通なんだろうけど、心優しい俺は選択肢を用意してないぞ!さあ、俺は何を好んで食べるでしょう?

 ここで皆さんはこんなこと思いませんでしたか?「こいつ、クイズ乗り気じゃね?」と。こうでもしなきゃやってられねえの言わせるなよ。

 

 

 「辛いものとか好きそうじゃない?」

 「麻婆豆腐とか~?」

 「ハバネロとか?」

 「ハ、ハバネロって...」

 

 「亮は甘いもの好きだと思うわ」

 「確かに、クッキーとか作ってあげると美味しそうに食べるし」

 「お菓子作り...なるほど...」

 「氷川さん......?」

 

 「あこは答えなんだと思う?」

 「えっとね...女のk」

 「あこちゃん。そんな表現どこで覚えたのか知らないけど今すぐ忘れなさい。俺の名誉にかかわってくる」

 

 

 誰が女の子食べる変態じゃごら。これが年下じゃなきゃ殴ってたね。そもそも俺は〇貞じゃごらシばくぞ。あれ、涙が...

 

 

 

 

 

 あ、答えはお寿司ね。辛いものと甘いものという概念に囚われた。それがあなたたちの負けた原因です。

 お寿司って、美味しいよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「第3問!」

 

 

 よーし、3問目だ。笑〇だと山〇君が例のもの持ってくる時だ。〇点見てる人いる?俺は最近見てない。

 3問目は確か、俺の最も好きな曲だったかな?

 

 

 「亮くんの好きな女の子は誰か!!」

 

 

 その瞬間、場が凍り付いた。

 その寒さは南極のようであったと、後に佐竹亮は語っている。俺南極行ったことないけど。

 

 

 ...あれ、問題違くね?俺そんな地雷になりそうな問題作らないよ?

 まさか、黒服か?

 

 

 「亮!?あんた、好きな女子とかいたの!?」

 「それは~、もしかしてモカちゃんだったり~?」

 「誰誰誰なの!!??」

 「そ、そんな...もう好きな子がいたなんて...」

 「そうだったのね...」

 「ふ~ん。で、誰なの?」

 「それは聞き捨てなりませんね」

 「佐竹さん......なんでそのような質問を......?」

 

 

 いや怖い怖い怖い。反応大きすぎ。モカ、お前は確かに美少女だけど違う。紗夜さん、俺に恋をする権利はないの?燐子さん、俺そんなに馬鹿じゃない。8人の声から瞬時に3人を聞き分ける俺って、前世聖徳太子だったりする?一度に複数の人の話聞けたりする?

 

 

 「いやいやいやいや、俺好きな人とかいないから!それ勝手に黒服さんに入れられただけだから!!」

 「苦しい言い訳ね」

 「辛辣ゥ!?」

 

 

 友希那さんが思ってたより辛辣だった件について。泣くよ俺?

 

 

 「さあ、白状するのだ~!」

 「白状以前にいないよ?」

 「まあまあ、そんなこと言わずにー☆そうだな...じゃあ、この中だったら誰と付き合いたい?」

 

 

 その瞬間、場が凍り付いた(2回目)

 

 この中で選ぶなら?そんなの...

 

 

 「決められるわけないでしょう。皆それぞれ魅力的なんだから」

 

 

 その瞬間、場が凍り付いた(3回目)

 これあれだ。や・ら・か・し・た♡

 

 

 「み、魅力的って...あんた、急に何言ってんの!?」

 「お~蘭照れてる~」

 「そういうモカもだよ!あ~もう、なんでそういうこと平気で言えるのかな~?鈍感ってレベルじゃないよ...」

 「私が...魅力的...?」

 「なるほど。そうやってたくさんの女を堕としてきたのね」

 「きゅ、急に魅力的と言われても......恥ずかしいです......でも、すごい嬉しい......これが、惚れるというものなのでしょうか......?」

 「燐子?もしかして...!?」

 「白金さん、後で話があります。今日の21:00にクエストやりながら話をしましょう」

 

 

 カオス過ぎて草通り越して森。草と木って別物な気がするのは俺だけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 余談だが、この状況を本来沈めるべき宇田川姉妹は「先に帰ります。探さないでください」というメモを残して消えていた。逃げやがったな。




迷走しすぎてヤバい。いつもより全然面白くないかも。許して。
ネタ切れ感すごいな。事実ネタ切れ。意見は随時募集中。活動報告にくれるとめっちゃ喜びます

Roselia回...にしたかったけどこれが思いついたからAfterglowも参戦。いつかちゃんとした各バンドの回を書きたい。最近混合が多いからね

アンケート最近やってるけど、協力してくれてありがとうございます!アンケートのスペース確保のために削除してるけど、しっかり見てるのでご心配なく
今回のアンケートにも答えてくれると嬉しいです。この5人は作者がなんとなく書いてみたいと思ってる人たちです


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遊びに来るという名の不法侵入

アンケートに協力してくださっている方々、ありがとうございます!結構接戦で誰が一位になるかわからない...今のところ蘭、美咲、紗夜が互角か。だけど彩と花音も大差つけられたわけじゃないんだよね。まだまだアンケートは締め切らないから、是非投票よろしくお願いします!!


ドリフェスきましたね。60連引いたですけど、フェス限あこちゃんと水着モカちゃんきました。個人的には推しのつぐみ(水着ver)ほしいところだったけど、他にもある程度は☆4きたから、まあいいかな。メンバーごとのメモリアルエピソードとか読むとある程度スター溜まるんで、まだ諦めるには早いですよ



前置きが長くなりましたが、今回の話は平和な日常です。たまにはこんな感じのもいいかなと思って





追記:題名設定する前に投稿してしまったので、題名しっかり決めて再投稿しました。ごめんなさい


 今日は土曜日。休日だ。

 もうすぐ夏休み。夏といったらイベントたくさん。海行ったりプール行ったり、山行ったりキャンプ行ったり。あるいは、夏祭りに行ったり...世のリア充どもが喜びそうなイベントばっかりだ。

 

 

 それでね、俺、思ったんだよ。俺は確かに彼女はいない。だけど、女友達ならたくさんいるじゃんって。男友達は例の四天王を始めとしてある程度いるし、皆誘えば俺も夏をリア充並みに楽しめるんじゃないかって。

 (゚∀゚)キタコレ!!って感じだ。この顔文字この前燐子さんがNFOで使ってた。

 

 

 「俺の夏休みはバラ色だな!はっはっは!!!」

 

 

 そんなことを考えながら、部屋で笑う俺。周りから見たらただの変人だね。

 

 

 「でも、夏ってクソ暑いんだよな...」

 

 

 楽しみな夏だけど、マジで暑いのが悪い点だな。エアコンってほんと偉大だよ。エアコン作った人に感謝しないと。ところで、エアコンって誰が作ったんだろうね?俺知らない。

 今はエアコンつけてるから涼しいけど、一歩でも外に出ればそこにあるのは地獄だ。最近暑い日が続いてるんだよなぁ...まだ7月だよ?あ、もうバリバリ夏か。月日が経つのは早いなー。

 

 

 「ん~...暇」

 

 

 涼しいのは良いけど、俺今めっちゃ暇じゃん。気づいてしまった。ただゴロゴロしてるだけじゃん。某ペテ公に会ったら「アナタ、怠惰デスね?」って言われちゃう。怠惰で何が悪い(逆ギレ)。人間休息も大事だってこの前テレビで言ってたんだぞ。

 そうだな~...この前買ったマンガでも読むか。モカがおすすめしてくれたんだけど、これが思ってたより面白いんだ。つい1巻から一気に買っちゃった。丁度最新刊読めてないから、読むか!

 

 本棚に向かう俺。俺ん家本棚あるんだぜ?すごいだろ~?え、別にどうでもいい?ぴえん

 ぴえんって泣いてるけど、あれどれくらい悲しい時に使うの?

 

 

 「これだ!」

 「とっても面白そうなマンガね!!」

 「そうだろ?これかなり面白いんだぜ」

 

 

 俺はそう答える。

 

 

 

 

 

 ...ちょっと待て。俺は一人暮らしのはずだ。それなのに、声が聞こえたからそれに答えた。

 もしかして:幽霊

 

 

 「えっと、もしかして幽霊だったりします?俺はあまりそういうの信じてないんですけど...」

 「幽霊!?亮にはお化けさんが見えるのね!!どこにいるのかしら?」

 「」

 

 

 なんかね、こころがいた。その後ろには...

 

 

 「わー、すごーい!!楽器がいっぱいあるよー!!」

 「一人暮らしとは...儚い...」

 「あ、あははー...お邪魔してまーす」

 「ご、ごめんね。急に来ちゃって」

 「」

 

 

 ハロハピ全員揃ってた。

 

 

 

 

 

 黒服さん、人の家の鍵勝手に開けるのやめてもらえません?(切実)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 美咲曰く、こころが「そうだわ!今から亮の家に行きましょう!!」と言って、それに3バカが乗っかったのが全ての始まりだったらしい。いや、そうだわ!!じゃないよ!なんでそこで俺ん家来るという発想になるんだよ!?

 

 

 「いやー、ほんとにごめん」

 「美咲は2回目だからな」

 「2回目って...どういうこと、美咲ちゃん?」

 「ごめんなさい花音さん後でしっかり説明するから。だから目のハイライト消さないで」

 

 

 かのちゃん先輩怖い(小並感)

 普段優しくておとなしい人ほど怒ると怖いよね。いつも怒ってる先生とかがキレてもぶっちゃけ怖くないけど、普段仏のような先生がキレるとガチで怖い。わかりやすい例えにするなら、蘭がツンツンしてるのは平常運転だけど、つぐみがツンツンしだしたら俺の心にグサって刺さる、って感じかな。

 

 

 『べ、別に...亮くんのことなんか好きじゃないんだからね!!』

 

 

 あ待ってやっぱ良いかも。つぐみツンデレは全国100万人のつぐみファンが歓喜の声を上げるぞ。

 

 

 『えっと...亮くん、うざいよ?』

 

 

 前言撤回。こんなん言われたら号泣ものだわ。

 やっぱりつぐみは普通が一番だな。あ、もしつぐみに罵られたいという方がいたら、それは好きにしてくださいな。でも俺はノーマルだから。Mじゃないから。

 

 

 「どうしたの亮?なんか考え事?」

 「普段優しい人にうざいと言われたら死にたくなるよね」

 「どんなこと考えてたの...」

 

 

 甘いな美咲。貴様には俺の気持ちがわかるまい。

 

 

 あ、花音さんと美咲は部屋にいるけど、3バカは家中を走り回ってる。ここ人ん家だぞ?

 そうそう、3バカと言えば。薫さんあれ絶対演技だべ。割と天然なところあるのかもしれないけど、所々こころとはぐみに合わせてるような場面が見られるもん。あの人多分ミッシェルの正体気づいてる。気づいていて、あえて知らないことにしている。もし俺の仮説が正しかったら...

 

 

 「薫さんって実はめっちゃ優しい人?」

 「えっと...?」

 「亮。自分の脳内で会話するのやめて」

 「さーせんした」

 

 

 あ、かのちゃん先輩が闇から戻ってきた。目に光が復活してる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不法侵入とはいえ、折角来てくれたのをそのまま追い出すほど俺も鬼じゃない。なんか流れでそのまま遊ぶことになった。さようなら、俺の休日。もうすぐ夏休みだからそれまで我慢するんだ。

 

 

 じゃあ皆でできるのは何かというと...

 

 

 「ふんっ」

 「ああ...儚い...」

 「薫くんのキャラクターがやられちゃったよ!」

 

 

 皆大好き、大乱闘スマッシュブ〇ザーズ。現在6人で対戦中。

 俺が使っているのはファ〇コだ。青い鳥みたいなやつ。俺の主観だけど、近距離から遠距離まで戦える万能キャラクターだね。よく使ってる。ちなみに、こころはネ〇、はぐみはソ〇ック、薫さんはリ〇ク、花音さんはア〇スクライマー、美咲はピ〇チュウだ。伏せ字だらけ過ぎる。

 

 

 「あら?これは何かしら?...あ、投げれたわ!」

 「馬鹿お前それ爆弾だ!!...俺のフ〇ルコが死んだ...」

 「あー、ピカ〇ュウが...」

 

 

 ゲームって大人数でやると楽しい。めっちゃ盛り上がる。でも笑顔で爆弾投げつけるのは良くないと思うの。俺の残機が...

 あ、現在、薫さんが残機1、俺と美咲とはぐみが2、こころと花音さんが3だ。こころはやっぱりゲーム得意だったけど、花音さんが上手なのはちょっと意外だ。アイスクラ〇マーめっちゃ使いこなしてる。可愛い人が可愛いキャラ使うと強いんだなって。

 

 

 「ごめんね、こころちゃん!」

 「あら?〇スが空を飛んでいるわ!!」

 

 

 いやそれ吹っ飛ばされただけだから。弦巻こころ残機2。

 

 

 「姫を救うために戦う剣士...ああ、なんと儚いのだろうか...!」

 「あ、弓矢跳ね返すの成功した」

 「......儚い」

 「いや儚いはそんな万能な言葉じゃないっすよ」

 

 

 瀬田薫、残機0。退場。ファル〇の遠距離攻撃を跳ね返すやつで〇ンクの矢跳ね返したら、そのままそれに当たって飛んでった。儚いどころか悲しいやられ方だよ。

 

 

 「あー、また落ちちゃったー!!」

 「はぐみ、早く動きすぎなんだって。ソニッ〇ただでさえ早いのに」

 

 

 「花音さん」

 「どうしたの美咲ちゃん?」

 「なんでそんなに強いんですか?」

 「じ、実は弟とよくやってて...」

 「花音さん弟いたんすか!?うわー、羨ましい」

 「亮くんって一人っ子だっけ?」

 「YES。1人くらい兄弟欲しかったなぁ」

 「あー、また落ちちゃった!!」

 「「「.....」」」

 

 

 「こころ、お前にはここで死んでもらおう。いつも俺を振り回す報いだ!」

 「すごい小さい仕返し...」

 「ネ〇は炎も出せるのね!!」

 「待ってPKファ〇ア連打は良くないってこころストップ」

 「亮、隙あり」

 「美咲それは酷いって」

 

 

 「ふぅ...やっと花音さん倒せた...でも、まだ2機あるんだよね...」

 「美咲、後ろががら空きだぜ」

 「人の背後を狙うなんて...亮?汚いよ?」

 「その言葉、そっくりそのまま返してやろうか?」

 

 

 

 

 

 

 結論だけ言おう

 勝ったのは花音さんでした。兄弟とやってたとはいえ強すぎんか?同じ兄弟がいるという美咲より全然強かったぞ?やっぱり、花音さんって地味に強キャラだよね。色々な場面で。あんなに迷っても必ず無傷で生還するところとか。

 2位はこころ。3位は俺だった。持ち主がここまで負けるとは...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゲームを一通りやった俺達。なんだかんだ楽しかった。

 

 というわけで、次ハロハピwith俺がやっているのが...

 

 

 「えっと...海外旅行で迷ってしまった。10000万円払う...」

 「花音さんは人生〇ームでも現実でも迷うんですね」

 

 

 人〇ゲーム!!皆一回はやったことがあるだろう。やったことがなくても聞いたことくらいはあるだろう。

 人生ゲ〇ムとは、その名の通り人生を体験するゲームだ。体験、と言っても億万長者目指してる時点で現実味がないんだが。あ、でも、弦巻家はゲームより全然金稼いでそう。

 人生ゲー〇って面白いんだよね。さっきの花音さんのように、マスごとに様々なイベントがあるんだけど、これが地味にいいセンスしてる。最後の方にある宇宙旅行でめっちゃ金消し飛ぶのには笑うしかなかった。宇宙旅行かー。実際できるようになったら行ってみたいな。

 

 

 「ルーレット!...あ、10だ」

 

 

 俺氏、現在迫真の1位。やったぜ。職業も医者になれたから給料高いし、さっきからお金がもらえるイベントばかっりだ。

 自分の車を10マス進める。すると...

 

 

 「あ、結婚マスだ」

 

 

 結婚。なんとこのゲーム、どんな人でも必ず結婚ができるのだ。いや、結婚しなければならない。強制的にストップさせられるマスだし。

 

 女性のピンを車に乗せる。これでぼっち生活は脱したぞ!

 

 

 「亮は誰と結婚するのかしら?」

 「「!?」」

 「さあ。俺そこまで考えてないし」

 

 

 結婚かぁ...。俺結婚できるのかな?そもそも彼女できるのかな?不安過ぎて夜しか眠れません。

 

 

 「そうね...じゃあ、私と結婚するのはどうかしら?」

 「「!?!?!?」」

 「こころ。そういうのは冗談でもやめなさい」

 「こころん、りょーちゃんと結婚するの!?」

 「はぐみが純粋過ぎて辛い」

 

 

 多分ね、こころに悪気はないの。悪気はないんだろうけど、そういうの言うのは良くないと思う。ほら、美咲と花音さんめっちゃ動揺してるし。こういう話に免疫がないのか?初心なのか?

 

 

 「こころと亮が結婚か...ふふ、私は祝福するよ」

 「勝手に祝福しないでください」

 

 

 薫さんは多分悪気しかない(適当)

 

 

 「でも、真面目な話、亮のタイプって?」

 「俺のタイプの女性?」

 「そう」

 

 

 突然美咲に聞かれる。その顔は今まで見たどの顔よりも真剣だった。いや、こんなことに真面目にならないでください。

 

 

 俺の好みのタイプ?うーん...

 

 

 「美少女で、俺に対して優しくしてくれて、家事ができて、俺のことを束縛しないで、でも俺が他の女性と一緒にいるとちょっぴりやきもちを妬いてくれて、俺と趣味が一緒でなくてもいいけどその趣味を理解してくれて、ほどほどに明るくて、俺が何か失敗したら優しく怒ってくれて、俺よりも身長が小さくて、痩せすぎだったり太ってたりしない健康的な体で、デレると可愛くて、努力家で、真面目さも面白さも持ってて、俺を愛してくれる人」

 「理想高っ!?」

 「ですよね~。実際そこまで贅沢言うつもりはない」

 

 

 早口言葉みたいで疲れた。お前らも声に出して言ってみればわかる。

 早口言葉ってさ、あれよく考えると状況カオスなものない?赤巻紙青巻紙黄巻紙くらいならともかく、バスガス爆発って普通にヤバい状況じゃね?俺ひねくれてるからそういうの考えちゃう。俺ガ〇ルの比〇谷八幡みたいにひねくれてるから。人という字は、よく見たら片方楽してる。

 

 

 「ふと思ったんだけどさー」

 「どうしたの?」

 「俺ってひねくれてますよね?」

 「そうだね」

 「そこは嘘でも否定してほしかったです花音さん」

 

 

 花音さんのような人に言われると傷つく。俺豆腐メンタルだから泣いちゃうよ?

 

 

 「はぁ...俺に彼女ができないのはひねくれてるからなのか...」

 「ふふっ、それは少し違うと思うよ」

 「?」

 

 

 薫さんに否定されてもねー...

 

 

 「良いかい、亮。例えばここに、1つのドーナツがあったとしよう」

 「無駄にわかりやすい」

 「しかし、それを食べたいと思う者が.....えっと.....そう、現時点で17人いたとしよう」

 「多いな」

 「しかし、ドーナツは1つしかない。普通ならわけると思うが、流石に17等分はできないだろう?」

 「そうっすね」

 「つまり...そういうことさ」

 「いや肝心なところわかんないです」

 

 

 ちょっとだけ期待してたのに。そういうことってどういうこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日談的な何か。ハロハピが帰ってからしばらく経った後...

 

 

 「佐竹様」

 「黒服さんじゃないすか」

 「本日は本当にご迷惑をおかけしました」

 「そう思うなら不法侵入させないでください」

 「それで、お詫びの証と言ってはあれですが...」

 「アタッシュケース?中身は...諭吉がめっちゃおるやん!!」

 

 

 流石に受け取れないから全力で返した。




17人というのは、現在堕ちている人の数です


久しぶりのハロハピ回。そもそもバンドの回が久しぶり





次回予告:リクエストにお応えして...紗夜日菜回!!(予定)


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双子だからって性格が似てるとは限らないby兄弟姉妹いない人

まず、アンケートへの協力に感謝m(_ _)m
結構僅差だったけど、美咲優勝でしたね。美咲メイン回がある...かもしれない。そろそろ物語が夏休み入るから色々ネタができそうで嬉しい
あ、今後のアンケートも協力してくれると嬉しいです


予告通りさよひな回


 前回、俺の家にハロハピが突撃ィィィィィ!!してきたことについて話したと思う。あれはあれで楽しかったけど、正直、勝手に入ってくるのはやめてもらいたいものだ。疲れる。

 

 

 別に家に来るなと言いたいわけじゃない。せめて来る前に連絡してから来てほしいというだけのことだ。普通アポなし突撃とかしないでしょ?無断で鍵を開けたりしないでしょ?つまり、そういうことさ。

 

 

 

 

 

 なんで前回のことをこんなに引きずっているのかというとだな、俺は今ある人の家にお邪魔しているのだ。もちろん、しっかりと相手の許可を得ているぞ。俺は常識を守る人間だからな!え、それが普通だって?ぶっ飛んでるやつと一緒にいるから感覚が狂ったのかな?まあ細かいことはいいや。

 

 

 「君が佐竹亮くんか」

 「はい」

 「娘たちから話は聞いている。2人を仲直りさせてくれて本当にありがとう」

 「いえ、俺なんか何もしてませんよ。あの2人が自分から動いたのであっt」

 「単刀直入に聞こう。君は娘たちの何なんだ?」

 「は?」

 

 

 こちら氷川家。たまたま買い物してたら氷川姉妹に会ってさ、なんか気が付いたら連れてこられてた。日菜さんがめっちゃ誘ってきて、本来なら止めるべき立場のはずの紗夜さんが止めなかった結果こうなった。

 んで、またまた気が付いたら、今度は氷川父と1対1でお話中。この人頭良さそうだな。そんな雰囲気出てる。眼鏡かけてるし。あ、蘭パパも眼鏡かけてたわ。眼鏡かけてる人って頭良く見えるよね。でも、このさよひなパパ、言ってることめちゃくちゃだけど。何なんだ、って言われてもねぇ...

 

 

 「いや、少し早とちりしすぎたかな。娘たちが男を連れてくるなんて初めてだから、つい驚いてしまってさ」

 「は、はぁ...」

 

 

 言葉自体は頭良そう。文単位で考えると別だけど。以前会った蘭パパといい、さよひなパパといい、娘のことが大好きなのはわかるけど、俺のことを警戒するのはやめてほしい。別に、その気があるとかそんなんじゃないんだから。あ、付き合ってくれるっていうなら大歓迎だよ。断る理由ないし。

 

 

 「あなた、落ち着きなさい。日菜と紗夜が佐竹くんを待っているのよ。そろそろ行かせてあげなさい」

 「いや、そうは言ってもだな...」

 「あの2人が連れて来たのよ。絶対悪い子じゃないわ」

 

 

 さよひなママが来てくれた。お父さんと違って、別に俺のことを疑っているような感じはない。そして、髪の色が水色。紗夜さんも日菜さんも、髪の色はお母さんから受け継いだのか。

 というかさ、今ふと思ったんだけど、ここら辺珍しい髪の色の人多くない?あくまで俺の偏見だけどさ...つぐみとか美咲とか、リサさんとか燐子さんとかは普通だけど、モカは銀髪(地毛)で、こころは金髪(地毛)。はぐみはオレンジ(地毛)、あこちゃんは紫(地毛)、彩さんはピンク(地毛)、エトセトラエトセトラ...

 余談だけど、俺の髪はごく普通の黒だぞ。これ知ってても別に良いことなんてないけど。今度染めてみようかなー。

 

 

 

 

 

 さよひなママのおかげで、俺は解放された。母は強し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それで、俺はなんで連れてこられたんですか?」

 「るんっ♪てきたから!!」

 「だと思った」

 

 

 解放後、とりあえず日菜さんに俺を連れてきた理由を聞いてみる。答えは予想通りだったけど。とりあえずるんっ♪と言っとけば許されるとか思ってないかこの人?後、るんっ♪って結局何?天災、恐るべし。常人には理解できないね(白目)

 

 

 「その...流れで連れてきてしまって申し訳ありません」

 「いや、別に謝ることはないですよ。ぶっちゃけ俺暇だったんで」

 

 

 紗夜さんが一応謝ってくれる。ホント、根は真面目だよねーこの人。ポテト好きだけど。ゲームハマったけど。最近ではお菓子作りに挑戦してるとか。羽沢珈琲店主催のお菓子作り教室に参加していたらしい。

 暇だったのは事実。買い物来てたのも暇だったからだし。家帰っても楽器弾くかゲームやるかマンガ読むか寝るかくらいしかすることないもん。意外とあったな。

 

 

 「てか、俺、普通に女子の部屋にあがってるけど大丈夫なんすか?」

 「「大丈夫!!(です)」」

 「アッハイ」

 

 

 俺は結構気にするけどね!

 今俺がいるのは紗夜さんの部屋。日菜さんの部屋はまた別にあるらしい。

 紗夜さんの部屋は、The・普通の部屋って感じだ。勉強机があり、ベッドがあり、本棚があり、PCがあり...PCは完全にゲーム用な気がする。紗夜さんのことだから調べものとかにも使ってるんだろうけど。

 また、この部屋かなり綺麗。よく掃除してるんだろうな。俺とは大違いだ。俺なんか気が向いたときしか掃除しないもん。

 

 そのせいかどうか知らないけど、この前家にゴキブリ湧いたからね。あれは大変だった。

 

 

 「...?」

 「どうしました紗夜さん?何かあったんですか?」

 「先ほど何か黒いものが通ったと思ったのですが...気のせいでしょうか?」

 「黒いもの?そんなまさか。ゴキブリがこの綺麗な部屋に現れるわけ」

 

 

 

 

 

 その時だった

 

 

 

 

 

 奴がベッドの下から顔を出したのは

 

 

 

 

 

 人類の敵、ゴキブリが姿を現したのは

 

 

 

 

 

 「「「.....」」」

 

 

 暫くの沈黙

 

 

 しかし、奴が更に動いて机の下へ向かい始めた時、その静寂は破られた

 

 

 「ギャアァァァァァァァァ!?!?!?!?!?!?!?!」

 「あはは!!亮くんビビってるー!!」

 「佐竹さん...」

 

 

 俺の悲鳴によって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ゴキブリの野郎、調子に乗りやがって...今ここで殺す!!」

 

 

 あの後、さよひなパパ&ママからゴ〇ジェットなど対ゴキブリ用セットを借りた俺は、満を持して紗夜さんの部屋へ向かう。さっきはよくも俺を叫ばせてくれたな。女子の前で。もう一度言おう。女子の前で。

 ...恥ずかしい。穴があったら入ってそのまま埋まってしまいたい気分だ。

 俺はゴキブリ大っ嫌いだ。あのガサゴソという不快な動き。そのおぞましい見た目。あれは人類とは共存できない。なぜ人類はあのような生物を生かしてしまったのか。なぜ撲滅しなかったのか。俺は今、怒りでいっぱいだ。

 

 

 「...俺、なんで人ん家まで来てゴキブリ退治なんてやってるんだろう?」

 「気にしたら負けです(だよ!!)」

 「はぁ...」

 

 

 最近、俺ツッコミ役の時が多い気がする。本来はボケ役のはずなのに。有咲や美咲がうつったかも。ガールズバンド界の2大ツッコミ役。

 とりあえずさ、紗夜さんはそんなキャラじゃなかっただろ!?俺の知ってる紗夜さんは超絶真面目でストイックなクール系の人だったのに。人って話してる初対面とかなり印象変わるよね。

 

 

 「あ、ベッドの下に逃げた」

 

 

 ゴキブリは現在逃亡を続けており、現在は紗夜さんのベッドの下にいるとのことです。

 遅かれ早かれやつはベッドの下から出るしかない。そうなった時がやつの命日だ。ふふっ...ゴキジェッ〇の錆にしてくれる!!

 なお、スプレーに錆なんてないという意見は受け付けておりません。俺、中二病治ってないのかな?もう治ってたと思ってたんだけど。

 

 

 

 

 

 あ、黒い影が2つ動いた。よし、今だ!!...って待って、2つ?

 

 

 俺たちは落ち着いてやつを観察してみる。すると...

 

 

 「「「.....」」」

 

 

 ゴキブリが2匹に増えていた。どうやらベッドの下にもう1匹隠れていて、それが今出て来たらしい。しょうがないよな。ゴキブリは1匹見たら100匹はいるって言うからね。

 

 

 でもね...

 

 

 「ふふふふふふ増えたぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!??!?!?!」

 「「..........」」

 「あ、すいません」

 

 

 叫んだら変人を見るかのような目で見られました。解せぬ。

 

 

 

 

 結局、氷川家にいたゴキブリは確認できただけで3匹。もう1匹いたぞ。全員成仏させました。ゴキ〇ェットは偉大。はっきりわかんだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「というわけで、今からお菓子を作ろう!!」

 「いやどういうわけですか」

 

 

 ゴキブリ討伐後、日菜さんはそう言った。いや、なんで?

 

 

 「亮くん。細かいことは気にしない方がいいと思うよ!!」

 「あなたがそれ言わないでください」

 「日菜。あまり佐竹さんを困らせないで。でも、お菓子作り自体には反対しないわ」

 

 

 妹に注意しつつ、それでいて妹を否定しない。紗夜さんマジ姉の鏡だわ。俺もこんな姉が欲しかった(一人っ子)。

 あ、俺もお菓子作り反対じゃないよ。急過ぎて戸惑ってただけで。ただし俺がお菓子作れるかと言われると微妙なところだ。普通の料理ならともかく、お菓子作りなんてほとんどしたことないからな。お菓子は食べる専門。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「じゃあクッキーを作ろう!!」

 「良いわね」

 「異議なーし」

 

 

 作るものもすぐに決まり、早速始める。

 知り合いとお菓子作りなんて初めてだな。料理なら調理実習でやったことあるけど、あれは大変だったな(第6話・ぶっちゃけ料理下手でも自分が食べる分には問題ない、より)。今回はあのようなことにならないことを願うのみだ。

 

 

 「それじゃあとりあえず材料ドバーッて入れちゃおう!!」

 「日菜。しっかり分量を量りなさい」

 「いや紗夜さんは細か過ぎますって。1gずれるたびにやり直してたらいつまで経っても終わりませんよ?」

 

 

 不安だ。誰か、紗夜さんと日菜さんの間をとったような性格の方はいらっしゃらないでしょうかー!!え、俺が頑張るしかない?氷川家に来てから頑張りっぱなしだな、俺。ゴキブリ討伐とかで。あ、お菓子作りなのにゴキブリの話をするのはやめておこう。

 

 

 「亮くんって甘いの好きー?」

 「え?あ、はい。どちらかといえば甘党ですね」

 「わかった!じゃあ、とりあえず砂糖たくさん入れとくね!!」

 「待って日菜さんそれは多すぎ。俺病気になっちゃう」

 

 

 ...頑張るしかないな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果だけ言おう。できたクッキーはめっちゃ美味しい。できるまでは大変だったけど。

 

 お菓子作り経験者の紗夜さんのおかげもあって、確かに美味しいクッキーはできた。でも、紗夜さんの細かさと日菜さんの雑さがすごくてね、なんか色々とすごかった(語彙力)。

 いやまあね、実際紗夜さんの言う通りかなり細かいところまで分量を量った方が美味しいのはわかるよ。でも、それだと時間がかかり過ぎるんだよなぁ...

 逆に日菜さんの言う通りにしてたら多分食べ物じゃない何かができてた。天才のやろうとしたことだからワンチャン美味しいクッキーになってたかもしれないけど、俺には怖いね。あんなに砂糖とか卵とか入れようとして、一体何個作るつもりだったんだあの人...?特に砂糖の入れ過ぎは体に毒だぞ!皆も気を付けようね!!

 

 

 

 

 

 「いや、マジで美味しい」

 

 

 俺たちはできたクッキーを食べながら、軽く雑談していた。美味しい食べ物があると会話が弾むな。

 

 

 「そうですね、成功して良かったです」

 「うんうん!3人でクッキー作るの楽しかった!!」

 「そうですね、俺も楽しかったです」

 

 

 こんな感じでごく普通の会話をする。平和な日常って感じだな。

 

 

 「.....」

 「どうしたんすか紗夜さん?」

 「いえ。日菜と仲直りできて、今ではこうして一緒のことをやれていると思うと、嬉しくて...」

 「あたしも!おねーちゃんと色々なことをするの楽しいよ!!」

 「グハッ」

 「どうしたのですか?」

 「姉妹愛が眩しすぎて俺には近づけない...」

 

 

 何この姉妹。尊い。俺なんかが近づいちゃいけない雰囲気だよ。こういうの目の前で見せられると、俺がひどく小さい存在に思えてしまう。

 

 

 「佐竹さん」

 「はい?」

 「日菜と仲直りできたのはあなたのおかげでもあるのですよ」

 「いやいや、俺はちょっと話しただけですって。そんな大げさな」

 「あなたにとっては大げさなことかもしれませんが、私にとってはそうでもないですよ」

 

 

 嬉しいこと言ってくれる紗夜さん。ちょっと過大評価な気もするけどね。俺は音楽しか才能がないただの一般人なんだから。

 

 

 「あの時佐竹さんが声をかけてくれなかったら、私は何もできませんでした。しかも、あの時私と佐竹さんはほぼ初対面。別に親しくもなんともない他人を心配して声をかけるというのは、普通の人にはできませんよ。ですが、佐竹さんはそれを平然とやってのけた。それは、あなたが優しいから」

 「俺が優しい、ですか...?」

 「はい」

 

 

 紗夜さんが大きくうなずく。俺が優しい、か...

 言われてみれば、俺は今までたくさんの人にお節介焼いてきたな。つい見てられなくて声かけちゃうんだよ。そして、その後我に返って恥ずかしくなる。よくあるパターンだったな。それを優しいと言うのか俺にはわからないけど。見方変えればただのうるさくてうざい人だろうし。

 

 でも...

 

 

 「...そーですか。そう言ってもらえると嬉しいですよ」

 

 

 折角褒めてくれたんだし、素直に受け取っても良いよね?調子に乗らない程度に。あ、調子に乗りすぎると痛い目見るぞ。これ、俺の体験談。よく調子に乗りやすいと言われる俺の。説得力あるでしょ?

 

 

 「あ、後...その...」

 「?」

 

 

 紗夜さんがまだ何か言いたそうだ。なんだ?俺を褒めても何も出ないぞ?

 

 

 「さ、佐竹さんは...か、かっこいいですから...」

 「!?」

 「お、おねーちゃん!?」

 

 

 思考回路フリーズ中...

 

 

 は?え?俺が?かっこいい?紗夜さんが?そう言った?

 

 

 「抜け駆けは良くないよおねーちゃん!!...亮くん!あたしも亮くんのことかっこいいと思うよ!あ、冗談とかじゃなくてマジな方で!!」

 「!?!?」

 

 

 思考回路オーバーヒート中...

 

 

 ゑ?日菜さんもかっこいいって?俺のことが?マジな方で?

 

 

 

 

 

 ...はっ!!危ない危ない。つい調子に乗って勘違いするところだった。紗夜さんも日菜さんも俺のことが好きなんじゃね?とか思ったけど、そんなんだから調子に乗りやすいって言われるんだ。恋愛的な意味じゃない方のかっこいいだな、うん。あれ?そう考えると少し悲しくなってきたような気がするぞ?

 悲しくなる必要はないか。少なくともマイナスの感情ではないんだし。そう言われるだけの存在であると考えれば。

 

 

 「2人とも、ありがとうございます」

 

 

 ぶっちゃけ、美少女がかっこいいと言ってくれたという事実だけで頑張れるし(単純)




最近文章力が落ちてきたのではないかと思ってる。悲しい


さよひなの家行ってゴキブリ退治って、何やってんだろ...
「もっと恋愛書けや」「ハーレムものだろ」「何面白くもないギャグに走ってるんだよ」「眠い」「暑い」とか思ってる人ごめんなさい。



評価、感想くれくれ~
定期的に言ってる気がする。なんかね、たまに言っとかないと気が済まないの


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ツンデレがデレた時の破壊力はヤバい

アンケート結果。男キャラの需要はあまり高くない。うん、知ってた。まあ、ネタ要員として多少は登場するんですがね。


投稿ペースが前より少し落ちました。そして、これからまた更に落ちる可能性が大。ごめんんなさい。失踪するわけじゃないから許してください。ただリアルがちょっと忙しくなってきただけなの。


Afterglowの水着イベ、1万位以内入れました。わーい。


 「え~、夏休みと言っても、皆さんハメを外しすぎないように。節度というものを守って過ごしてください」

 

 

 羽丘学園高等部・体育館

 

 

 現在終業式中。校長先生がありがたくもない長い話をしている。いつもなら地獄に感じるけど、明日から夏休み。そう考えると20分でも30分でも耐えられる!俺は頑張るぞー!!

 

 

 「そうそう、私が皆さんと同じ高校生の時は...」

 

 

 あ、これ長いやつですねわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやー、校長の話長くね?」

 「まったくだ...ほんと、これだから3次元は嫌いだよ」

 「これが、ジャパニーズトーク...恐ろしい...」

 「途中から女子のケツばっかり見てた」

 「変態だな」

 「2次元に興味を持てる本条が羨ましいよ」

 「ジャパンの人々は紳士だと聞いていたのですが...」

 「お前らそんな目で見るなー!!」

 

 

 教室に着いてすぐの四天王の会話がこれである。いや、皆クセ強いな。この中だと俺が一番まともに見える不思議。

 

 

 「そうだ。お前ら夏休み予定あるの?」

 「ガールフレンドとニッポンの夏祭りに行きまーす!!」

 「リア充が...死ね」

 「落ち着け佐竹」

 「僕も彼女と過ごすよ」

 「「「2Dだな(ですね)」」」

 「2Dで何が悪い?愛には様々な形があるだろう?」

 「もう駄目だこいつ」

 

 

 以前も言った気がするが、スミス君には彼女がいる。いつか鉄槌を下してやる。

 渡辺も(ある意味)彼女がいる。こいつは見てて悲しくなるからそっとしといてあげよう。

 そして、俺と本条は彼女がいない。某海軍大将に言わせれば「敗北者じゃけぇ...!!」状態だ。悲しい。

 

 

 「佐竹は良いよな」

 「何言ってんだ?俺も所詮敗北者だよ」

 「ハーレム野郎が...」

 「誰がハーレム野郎じゃシバくぞ」

 

 

 俺のどこがハーレムだというんだ?まったく、これだから最近の若者は困る。

 

 

 「にしても夏休みかぁ...ここ最近のイベントだと、夏祭りとかか?」

 「そうだな。俺はたとえ1人でも行くぜ」

 「悲しいな本条」

 「嫌味か!?嫌味なのか!?」

 「嫌味?まさか。俺もお前の同志だぜ、本条。俺もどーせぼっちだよ」

 「佐竹...!!」

 「俺たちは非リア同盟。違うか?」

 「そうだったな...ごめんな、佐竹。さっきはお前のことをハーレム野郎なんて言ってさ」

 「気にするな。俺たちの絆はそんな言葉だけで終わるほど脆くはないだろ?」

 「そうか...そうだな!非リアは非リアらしく、この夏休み楽しもうぜ!!」

 「おう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏祭り当日

 

 

 「ここが待ち合わせ場所だよな...」

 

 

 俺はAfterglowと一緒に夏祭りに行くことになった。ぼっち回避万歳。

 え?裏切り?知らんな。

 

 

 今回行くのは商店街の夏祭りだ。近くに住んでるのに、何気に行くのは初めてだったりする。楽しみだなぁ~。

 

 

 現在待ち合わせ30分前。待ち合わせに遅れるとか良くないからね。ぶっちゃけ暇だったのもあって早めに来た。女の子を待たるわけにはいかないんでね。流石俺、めっちゃ紳士だね!

 

 

 「あ、亮くーん!!おーい!!」

 「ん?ひまりか」

 

 

 一番最初に来たのはひまりか。失礼だけど、ちょっと意外だな。抜けてるところがあるから遅れると思ってたのに。モカの方が待ち合わせとか遅刻しそうだけど。

 

 

 「ひまりが待ち合わせに早く来るなんて、明日は雨でも降るのか?」

 「え?まだ着いてないよ?」

 「え?」

 「え?」

 

 

 この娘、まだ待ち合わせ場所に着いてないと言う。おかしいな、ここで合ってるはずぞ。

 ひまりはドジだからな~。場所間違えちゃったのか~。仕方ない、もう一回L〇NEのメッセージ確認してあげよう。これが優しさってやつだ。

 

 

 

 

 

 ...

 

 

 

 

 

 .....

 

 

 

 

 

 ..........やらかしたなこれ

 

 

 

 

 

 「待ってよ亮くん!なんで無言で行っちゃうの!?おーい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、俺は巴以外のAfterglowと合流した。というのも、巴姐さんは太鼓を叩くとかでいないらしい。毎年やってるんだって。流石姐さん。尊敬してる。

 後、太鼓って言われると太鼓の〇人が思い浮かぶのは俺だけ?フルコンボだドン!!

 

 

 「てか皆浴衣着てくるんだな」

 「お祭りですから~」

 

 

 俺も着てきた方が良かったかな?

 蘭は家が華道とか伝統的な家だから浴衣着てきてもおかしくはないと思ってたけど、皆着るんだね。

 

 

 「亮くん亮くん」

 「どーしたひまり」

 「もしかして、今気づいた?」

 「ごめんさっきは待ち合わせ場所間違えて焦ってて気づかなかった」

 「ひどい!?」

 

 

 ごめんね。よくよく考えたらいち早く会ってたひまりも浴衣着てたわ。普通に気づかなかった。焦りの方が大きかったの。

 

 

 

 

 

 突然服の袖が引っ張られる。誰だ?

 

 

 「...ん?どしたつぐみ?」

 「えっと...その...私、浴衣似合ってる、かな...?」

 

 

 大天使降臨。

 え待って待って。身長差的に俺を見上げるように上目遣いで「浴衣似合ってる、かな...?」って聞いてくる大天使。なんでこうなったのかはわからないけどあれか。役得ってやつか?俺生きててよかった。似合ってるかな、ってそれ聞くまでもないだろぉ?

 

 

 「当たり前だろ。似合ってるよ」

 「!!...ありがとう!!」

 

 

 そう言って笑顔になるつぐみ。うん。俺じゃなきゃ告白してたね。そんでフラれてたね。危ない危ない。

 

 

 「ぶ~~~...」

 「モカ?お前は機嫌が悪そうだな」

 「りょーくんのせいでーす」

 「えぇっ!?」

 

 

 喜ぶつぐみと対照的に、頬を膨らまして不機嫌アピールしているモカ。頬を膨らますってお前はリスか。

 俺のせいって言われても...あ、もしかして!!

 

 

 「この前山吹ベーカリーのメロンパン最後の一個買っちゃったのが悪かったのか!!」

 「馬鹿。鈍感。唐変木」

 「蘭が辛辣すぎて泣きそう」

 

 

 思わぬ方向からの攻撃を受けました。馬鹿っていう方が馬鹿なんだよばーか!!

 

 

 「確かにそれを聞いて少しムッとしたけど、違いま~す」

 「違うのか...まさか、メロンパンじゃなくてカレーパン買ったのがぐへぇっ!!」

 

 

 なんか蘭に殴られたんだけど。これ見たらお父さん悲しむよ?蘭パパ泣いちゃうよ?こんな娘に育てた覚えはありません!!って。

 

 

 「りょーくんよ。この天才美少女モカちゃんの浴衣姿を見て言うことはないのか~?」

 

 

 あ~そういうことね完全に理解した。

 

 

 「似合ってる。自分で天才美少女と言ってなかったらもう少し褒めてたんだけどなー」

 「ありがと~」

 

 

 天才美少女とか自分で言ってるけど9割くらい事実なんだよなぁ...実際美少女だし、頭いいし。俺も超絶イケメンの天才に生まれたかった。この世界は不平等なんだなって。

 

 

 「.....」

 

 

 ん?隣からなんか物凄い圧を感じるぞ~?ふむ、この感じは...

 

 

 「っ...!?」

 「残念だったな蘭。俺をいつも殴れると思ったら間違いだ」

 

 

 俺見聞色の〇気使えるようになったわ。

 なんかモカを褒めたら蘭が不機嫌になった。さっきから殴られてたけど、今の一撃は当たったら多分一番痛かったやつ。暴力反対。蘭が女じゃなかったら殴り返してるぞこれ。

 

 とりあえず思ったんだ。女心って難しいね(小並感)

 

 

 「あー、うん。蘭、浴衣似合ってるぞ。だからその拳を下ろしなさい。俺は殴られて喜ぶような変態じゃないぞー」

 「...ありがと」

 「え!?りょーくんってMじゃなかったの~?」

 「誰がMじゃシバくぞ」

 

 

 こんな感じで始まる夏祭り。

 ここまで賑やかなイベントに参加するなんて、去年までじゃ考えられなかったよ。ほんんと、こいつらに出会えて良かった。俺はそう確信を持って言える。恵まれすぎてるくらいだな、俺。

 まあ、こんなシリアスっぽいこと考えるのは好きじゃない。折角来たんだ。楽しまないとな!

 

 

 

 

 

 「ちょっと待って。私浴衣姿褒められてないよ?」

 「よっしゃ行くかー。最初どの屋台が良い?」

 「無視しないで!!」

 「ひーちゃんよ。君はそういう運命なのだよ」

 「酷い!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏祭りが始まって1時間くらい経った。

 人がやっぱり多いな。1つ食べ物買うだけでも結構時間かかる。でも美味しい。

 

 

 ぶっちゃけこの1時間は特に面倒ごとに巻き込まれることもなく、普通に楽しんだ。強いて言うなら、モカがチョコバナナ10本買ってきてたくらいかな。それを全部1人で食べるというんだから恐ろしい。モカって体内にカー〇ィ飼ってたっけ?

 

 

 そして、祭りの屋台ってのは食べ物以外にもあるわけで...

 

 

 「亮くん」

 「どうしたつぐみ」

 「あれ、やってみない?」

 「あれ?」

 

 

 つぐみが指さした方を見ると、そこには金魚すくいとあった。金魚すくいか。小さい頃よくやってたな。懐かしい。

 

 

 「よし、久しぶりにやってみるか」

 「うん!ありがとう!」

 

 

 美少女に頼まれて断る理由が存在するとでも?

 実際金魚すくいとかやるの久しぶりだからちょっと楽しみだったりするし。

 

 

 「すいませーん。2人分やらせてくださーい」

 「ん?ああ、ごめんな坊主。実はもう金魚いないんだ」

 「へ?」

 

 

 金魚がいない?そんなに人気だったのか?

 

 

 「いや、金髪のお嬢ちゃんとオレンジの髪のお嬢ちゃんが『金魚さんを助けるのよ!!』とか言って2人で全部持って行っちまった。やっぱり制限かけとくべきだったか...」

 「...その2人の他にも誰かいませんでしたか?」

 「確か、『儚い...』とか言ってる紫の髪のお嬢ちゃんもいたな。後、水色髪のお嬢ちゃんとピンクの熊?みたいなのも一緒に」

 「...その、知り合いがごめんなさい」

 

 

 一体どこのハロハピだよ。あいつらやりやがった。それとなんで美咲はミッシェルモードなんだよ。バイトか?商店街の夏祭りだからバイトしてるのか?大変だな。

 

 

 「気にするなって。でも、坊主。彼女さんと金魚すくいできなくて残念だったな」

 「彼女!?冗談はやめてくださいよ。つぐみが可哀想ですって」

 「そうか?でも、お嬢ちゃんの方はまんざらでもなさそうだが」

 「私が、亮くんと......うん、最高」

 「いやいや。これは恥ずかしがってるだけですって」

 「...お嬢ちゃん」

 「ははははははははい!?」

 「お前、中々大変そうなやつ好きになっちまったみたいだな。まあ、頑張れよ」

 

 

 大変そうなやつを好きになった?え、もしかして...

 

 

 「つぐみお前好きな人いたのか!?」

 「坊主、お前...将来それで後悔するなよ?」

 「よくわからないけどわかりました」

 

 

 よくわからないけど金魚すくいのおっちゃん曰くつぐみに好きな人がいるとか。これは今度聞き出してやらねば。つぐみに相応しくない相手だったらぶっ飛ばしてやる。俺より弱い男につぐみは渡せねえよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれ?2人とも帰ってくるの早かったね。金魚すくいやってたんじゃないの?」

 「ハロハピによって金魚が全部取られてた。以上」

 「えぇ...」

 

 

 戻って蘭に事情を説明したらすっごい呆れた顔された。俺もお前と同じ気持ちだよ。

 なんで簡単に金魚全部すくっちゃうの?それが弦巻クオリティ?黒服さん何した?いや、あの規格外コンビなら黒服さんいなくてもなんとかしそうだな。この前はぐみが「こころんが誕生日プレゼントにバッティングセンターくれたんだ!!」って言ってた時はマジでビビったけど。バッティングセンターは人にあげるものじゃありません。少なくとも俺の中では。

 

 

 「あれ?モカとひまりは?」

 「まだ食べたりないって言ってどっか行った」

 「うんあの2人らしい」

 

 

 そんなに食べると太るぞ。特にひまり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はっ!!」

 「どーしたのひーちゃん?」

 「今物凄く失礼なことを思われた気がする!」

 「...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「てか、蘭は着いて行かなかったんだな」

 「あたしはもうお腹いっぱいだし」

 

 

 うんうん。食べ過ぎは良くない。適量が一番。ここに来てからかなり食べてるからな俺達。祭りってだけで気分が上がってたくさん食べれるからさ。さ

 

 

 「そうだ。蘭ってどっか行きたいところある?花火まで時間あるし」

 

 

 夏祭りといえば打ち上げ花火だよな。異論は認めない。

 花火見るときは巴も合流できるとか言ってた。Afterglo一の常識人である姐さんとやっと会えるぜ。よく考えてみ?大天使とJKにJKをミルフィーユしたJKと暴力系ツンデレ赤メッシュと胃袋ブラックホールだぞ。これが幼馴染同士って考えると世の中って狭いんだなって。

 

 

 「特には」

 「それはつまらないぞ蘭~」

 「...射的」

 

 

 射的。それは面白そうだ。これも小さいころよくやったよ。ゲーム機狙って玉砕したあの頃が懐かしい。あれ落とすのほぼ無理。だからあの時親父はお菓子ばっかり狙ってたんだな。今になるとわかるよ。

 

 

 「つぐみもやるか?」

 「え、あ、うん!!」

 

 

 よし3人だな。すぐそこに射的屋あるし、やってみましょーか。

 

 

 「すいませーん3人分」

 「...その3つ使え」

 

 

 射的屋の店主は寡黙な人って感じだな。さっきの金魚屋のおっちゃんとはまた違う。

 

 

 

 射的か...確かここをこうやって...

 

 

 「発射!」

 「...中々やるみたいだな」

 

 

 なんか美味しそうなクッキー?があったのでそれに一発。見事に命中。クッキーは後ろに落ちていきました。クッキーゲット。わーい。

 

 

 と、俺は順調だけど後2人は...

 

 

 「つぐみ、これ、どうやるかわかる?」

 「ごめんね。私もちょっとわからないかな...」

 

 

 よーし俺優しいから助けちゃうぞー!!

 

 

 「2人ともお困りのようで」

 「亮。最初どうするの?」

 「ああ、弾込めね。ちょっと貸せ。見てろよ。こんな感じで...」

 「なるほど」

 「すごいね亮くん」

 「昔よくやってたから」

 

 

 昔は俺もこんな風に親父に助けてもらってたな。懐かしい。てか、親父と母さん元気かな?夏休み中に一回くらい会いに行くか。

 

 

 「よし。んじゃ、後は狙いを定めろ。下の方にあるお菓子なら十分落とせるぞ」

 「...重っ」

 「手震えてるぞ。まあ、細い手だもんな」

 「うっさい」

 「怒るなって。俺も手伝ってやるから」

 「ちょ!?」

 

 

 ってわけで俺も蘭の後ろから銃を支えてあげる。

 

 

 「その.....手。手当たってるし.....この姿勢だとあたしが抱きしめられてるみたいだし......!!」

 「りょりょりょ亮くん!!?何してるの!?!」

 「ん?見ればわかるだろ?俺はか弱い蘭ちゃんのために一緒に銃を持ってやって.....一緒?」

 

 

 さあ、落ち着いて今の状態を客観的に見てみよう。

 

 蘭...銃持ってる

 俺...蘭の後ろから、蘭が持ってる銃を支えている

 更に俺...自分の手と蘭の手が触れてる。そんでもって俺が蘭を半ば外側から抱きしめるような体勢

 

 

 

 ふむふむ......

 

 

 

 

 

 「...俺何やってんだ!?馬鹿か!?馬鹿なのか!?」

 「あ...」

 

 

 全っっっっっっっっっ力で蘭から離れました。このままじゃ法廷で会いましょうになってしまう。

 

 

 「いやほんとごめん蘭。別にそういうつもりがあったとかそんなんじゃなくて。ただ気が付いたらそうなってたというかその」

 「亮」

 「はいぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 

 急に俺の名前を呼ぶ蘭。うん、あれだ。とりあえず命乞いの言葉を考えておかないと。

 

 

 「続き」

 「お助けくださ...へ?」

 「何度も言わせないで。射的の続き教えろって言ってんの」

 「は、はぁ...」

 「後、あたし1人じゃ支えられないから、その......い、一緒に持ってくんない?」

 「ゑ?」

 「か、勘違いしないでよ!あたし1人じゃ支えられないからってだけだから!!」

 

 

 ら、蘭が...

 

 

 

 デレた!!!ツンデレがデレた!!!しかも過去最高クラス。これは国宝級、いや、世界遺産級だ。

 

 

 そして、デレたツンデレにすることと言ったらただ一つ。

 

 

 「わかった」

 

 

 素直に言うことを聞いてやることだ。

 

 

 「フッ...青春だな」

 「何か言いました?」

 「なんでもない」

 

 

 なんか店主が言ってた気がするけど、まあいいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蘭が全弾撃ち終わった後、途中から空気になりかけてたつぐみに怒られた。なんでか知らないけど怒られた。




あ、夏祭り編は次回に続きます。まだ花火見てないからなぁ!!


高評価、感想、意見等。いつでも待ってるぞ☆


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打ち上げ花火、平和に見るか?修羅場で見るか?

なんか書けた。ちょっと忙しいのは事実だけど、高評価とかのおかげでモチベが上がったから書けた。ありがとうございます!!


今回の話は一応前回の続きとなっております。ぶっちゃけこれ単体でも大丈夫な気もするけど、前話を読んでからこれを読むと良いかもしれないです。


あ、今回で記念すべき20話らしい。時が経つのって早いね。


 前回のぉぉぉぉぉあらすじぃぃぃぃぃぃ!!!

 

 

 音楽の天才と呼ばれていて超絶イケメンかつ文武両道・才色兼備な少年佐竹亮。彼の夏休みがスタートした!!そして、夏休みが始まってすぐ、Afterglowと一緒に夏祭りに行くことになった。ハロハピが暴走してたり、赤メッシュのツンデレが見られたりと様々なイベントが起きつつ、いよいよ夏祭りの目玉・花火へと...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「花火楽しみだな」

 「ここの花火はかなりすごいからな、期待しててくれよ!」

 

 

 あの後、太鼓を叩き終えた巴姐さんと無事合流。俺たちは花火を見るため、適当な場所を探していた。どうせなら落ち着いて見たいじゃん?人混みに埋もれながら花火は嫌。

 

 

 「モカちゃんは歩き疲れたのだ~。りょーくん、おんぶして~」

 「断る」

 「ケチ~」

 「お前には立派な足がついているじゃないか」

 

 

 

 

 

 こんな感じで雑談をしながら歩いていって20分くらい経った。

 

 

 「お、あの公園とか丁度良いんじゃないか?」

 「そうだね」

 「ああ」

 「異議なーし!!」

 「ん」

 「モカちゃんは~お腹が空いたのです~」

 「お前ついさっきまで焼きそば食べてただろ」

 「超絶イケメンで優しくて紳士なりょーくん様~。どうかモカちゃんにお恵みを~」

 「そんなわざとらしい言葉に俺がつられるとでも?ほらチョコだ食え」

 「わ~い」

 「つられてるし...」

 

 

 公園に到着。周りに特別大きい建物があるわけでもないし、ここからなら花火が綺麗に見えそうだ。

 いやー、本当に楽しみだ。

 

 

 

 

 

 「あら?亮...とAfterglowじゃない」

 「ヤッホー☆ところで、なんでアフグロと一緒にいるのかなー?」

 「今井さんの言う通りです。なぜなのでしょうか?」

 「.....」

 「りんりん?顔怖いよ?おーい」

 

 

 Roseliaさえいなければ素直に楽しめてたのになぁ!!

 

 いや、別にロゼリアが嫌いとかそういうわけじゃないよ。嫌いだったらコーチなんてしてないもん。

 でもね、俺知ってる。アフグロとロゼリアは決して混ぜてはいけないってことを(第16話・女の嫉妬は怖いって母さんが言ってた、を見てくれればわかるぞ!)。良心が宇田川姉妹しかいない。それでその姉妹は...

 

 

 「あこ、こっちだ。着いてこい」

 「お姉ちゃん?」

 「いいから早く」

 「よくわからないけどわかった!」

 

 

 逃 げ る

 

 酷くないですか?俺の味方はいないのか?おかしいな、日ごろの行いは悪くないはずなのだが...

 

 

 

 うん、俺も宇田川姉妹リスペクトして逃げよう。それがいい。

 

 

 「アーオレチョットヨウジオモイダシタカラカエラナイトナーミナサンサヨウナラー」

 「亮...?」

 「どこに行こうとしているのかしら?」

 

 

 (案の定)駄目でした。

 蘭と友希那さんに回り込まれました。てか、そこで息が合うならもう仲良くしようぜ?俺争いとか嫌い。

 

 

 「リサさんこんにちは~。こんな所で会うとは奇遇ですね~」

 「そうだねモカー☆」

 「「ははははは」」

 「何あれ怖い。目が笑ってないんだけど」

 

 

 表面上は仲良く話してるように見えても、目が笑ってない2人いるし。同じコンビニでバイトしてるんだから仲良くしようぜ?な?

 

 

 「羽沢さん。この前は丁寧にクッキーの作り方を教えてくださりありがとうございます」

 「いえいえ。私は何もしてないでs」

 「そのおかげで、この前日菜と佐竹さんと3人でお菓子作りをすることができました。とても楽しかったです」

 「...亮くん。今度一緒にお菓子作ろう!」

 「え?あ、うん、まあ、別に良いけど...どうしました紗夜さん?目が怖いんですけど」

 「...いえ、なんでもありませんよ?」

 「それ絶対何かあったやつ」

 

 

 Afterglow真面目枠とRoselia真面目枠もなんかバチバチしてるし。あ、俺美少女の頼みは(基本)断らないから。逆に折角の機会を逃すとでも?

 

 

 「燐子先輩こんばんは!!」

 「こ、こんばんは......」

 「そうだ!聞いてくださいよー!亮ってば私の浴衣姿に気付いてくれなくてー!!」

 「......そうだったのですね」

 「それで、その後皆でお祭り楽しんでたんですけど、亮が___」

 「あ......そ、そうだったんですか......ふふふ、随分と楽しそうで何よりです」

 「おいひまり弾丸トークに燐子さん着いてけてないからやめてあげなさい。燐子さんもなんでか知らないけど黒いオーラ出すのはやめてください」

 

 

 流石ひまり。女子高生特有の弾丸トーク炸裂。燐子さんはそれに対抗するかのように黒いオーラ出してるし...俺もとうとうオーラが見えるようになったのか。全然嬉しくない。

 

 でも、このままAfterglowとRoseliaに冷戦されてると楽しいお祭りが地獄絵図になってしまう。ここは俺がこの場を収めてみせよう。

 

 

 「とりあえず皆さん落ちついt」

 「こんばんは師匠!今日もブシドー全開ですね!!」

 「あ、おねーちゃんもいる!!」

 「ところで亮さん。ジブンにはここにたくさんの女の子がいるように見えるんですが...」

 「ふふ。どういうことか説明してもらおうかしら?」

 「千聖ちゃん?怖いよ?」

 「甘いわ彩ちゃん。そんなに優しかったら戦いには勝てないわよ?」

 「」

 

 

 パスパレの皆さんじゃないですかーハハハ。

 とりあえず千聖さんが怖い。微笑みの鉄仮面の名は伊達じゃないね。さっきの燐子さんよりどす黒いオーラ出てるもん。これはあれだな。多分俺が悪いんだな(今更)。何かしたっていう自覚はないけど、今までの経験的に俺がやらかしたんだなって。

 

 

 「亮」

 「はいなんでしょう千聖様」

 「お説教が必要なようね」

 「Oh...」

 「それでは、行きましょうか」

 「待って千聖様ストップ。どこ連れてくつもりですか?HA・NA・SE!!」

 

 

 秘宝:俺氏、女優(鬼)に連行される

 

 外から見たら役得だとか思うかもしれないけど、俺からしたら地獄だ。この人怒らせるとマジで怖い。例えるならジョ〇ョの〇タンドとワンピ〇スの覇〇色の覇気を持って、ドラ〇ンボールのように超サイ〇人になってるみたいだ。なるほど混ぜすぎてよくわからん。

 

 

 「白鷺さん?佐竹さんを連れてどちらへ行こうというのですか?」

 「独り占めは良くないよ千聖ちゃーん!」

 「...あなた達には関係のないことね」

 

 

 しかし!そんな哀れな俺を助けようとしてくれる氷川姉妹!

 だけどね、鬼の風紀委員+天災妹VS最恐鉄仮面女優とかいう構図に巻き込まれるのは嫌だなぁ!!泣きたくなるね。

 

 

 「リサさんもここにいたんですね」

 「お、麻弥じゃん。ヤッホー☆」

 「ところで、一つ質問してもいいっすか?」

 「何?」

 「亮さんって今日の夏祭り誰と一緒にいたんですか?」

 「モカちゃんたちとで~す」

 「なるほど...Afterglowも敵だったとは...これは厄介ですね」

 

 

 アフグロとロゼリアだけじゃない。パスパレも混ぜたらいけないやつだったんだなってわかったわ。

 

 

 「うぅ...どうしよう。これじゃあ折角の夏祭りが...それに亮くんも可哀想だし」

 

 

 あ、ここに神がいた。彩さんだけ俺のことを考えてくれてる!今、俺の中で彩さんへの好感度が10倍くらい上がった。俺将来彩さんと結婚するわ。あ、でも佐竹彩になったら丸山彩流自己紹介、「まん丸お山に彩を___」が使えなくなっちまうな。あ、俺が丸山亮になればいいのか。解決した(現実逃避中)。

 

 

 「皆さん、すごい熱気...これぞまさにイクサですね!!」

 

 

 イヴ。絶対違うと思う。

 あ、もし戦だというのなら俺を助けてくれ。俺とイヴ仲間だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~10分くらい経過~

 

 

 ふと夜空を見上げると、そこは満点の星空。花火を打ち上げるには非常に良い天気です。打ち上げまでもう少しだったはず。

 

 ふと横を見ると、そこでは...

 

 

 「あなたに私を止める権利があるとでも?」

 「それ以上の不純異性交遊を認めるわけにはいきませんので」

 「そうだそうだー!」

 

 

 うん。見なかったことにしよう。

 てか、この人たちの俺の意見を聞くという発想はないのでしょうか?俺に人権はないのでしょうか?俺は中学生の時、日本国憲法の基本的人権の尊重ってやつを習ったんだけどな。もしかして俺って憲法適用外?...これ以上は色々と怒られそうだからやめておこう。

 それと、千聖様が思ってたより強く俺の腕を掴むので、ちょっと腕が痛いです。

 

 

 

 

 

 「おや?千聖じゃないか。ふふ、随分と亮にご執心じゃないか」

 「あら?皆揃っているのね!!」

 「花火楽しみだなー!!」

 「はぁ...やっとミッシェルから解放された...」

 「お疲れ様、美咲ちゃん」

 

 

 ...流れからして来ると思ってたよ。これで残りはポピパだけだな。

 

 ハロハピ降臨。純粋な少女2人と、千聖キラー持ちが1人。そんで苦労人1人と方向音痴1人...

 

 

 「花音さんが迷子になってない、だと...!?」

 「わ、私だっていつも迷子になってるわけじゃないよ!」

 「そんな...俺の中の常識が...」

 

 

 花音さんが迷子になっていないなんてことがあるのか!?(めっちゃ失礼)

 

 

 「...薫。何か用かしら?」

 「冷たいじゃないか千聖。折角幼馴染と会ったというのに」

 「...あなたのそのキャラ、嫌いよ」

 「今だ!逃っげるんだよぉ!!」

 「あ」

 

 

 薫さんが千聖さんの気を引いてくれている間に脱出成功。俺、薫さんを人生で初めて尊敬したよ。これで地獄のお説教フルコースを回避できる。

 

 

 よし、後はこの修羅場公園から逃げるだけだ。今は緊急事態。とりあえず脱出しないと。

 

 

 

 

 

 「あ!亮くんだ!おーい!」

 「なんかすごい疲れてるように見えるけど大丈夫?」

 「あー、うん。奥の状況見て大体察した」

 「修羅場ってるね」

 「おたえ。新しい動詞作るな」

 「」

 

 

 知ってた。もうこれはポピパそろそろ来ると思ってた。でもね、タイミング悪すぎやしませんか?

 

 

 「...もう嫌だ」

 

 

 この後起こることを思い浮かべてそう呟いた俺は悪くないと思う。ポピパが修羅場に加わるまで後10秒。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「Afterglowだけ抜け駆けは良くないと思う」

 「おたえの言う通り。私たちだって亮と一緒にいたいのに...そうだよね、有咲ー?」

 「はぁ!?な、なんで私があいつと一緒にいないといけないんだよ!?」

 「有咲照れてるー!!」

 「どうしよう...み、皆。一回落ち着いて...」

 「む~。あたしたちは何も悪いことはしてないよ~?」

 「その通り!こういうのは早い者勝ちでしょ!」

 「他の人たちには悪いけど、私たちだって...!」

 「そもそもあたしたちと一緒に来るって決めたのは亮だし」

 「...アタシも恋をしたらああいう風になっちまうのか?」

 「うーん、皆るんっ♪てこないなー」

 「あまり争いごとは好きじゃないんですけどねぇ」

 「こんなに多くの女の子から好かれているなんて...やっぱり亮にはお説教が必要ね」

 「おぉ...!!皆さんから物凄いブシドーを感じます!!」

 「い、一回落ち着こう?亮くんが一番困ってるから」

 「私たちは頂点を目指すわ。そして、それは音楽だけではない」

 「友希那の言う通り。アタシだって亮のこと欲しいし」

 「とにかく、皆さんの不純異性交遊を認めるわけにはいきません」

 「私......頑張ります......!」

 「すごい!皆から、なんかこう...黒い?オーラを感じる!!」

 「ふえぇ...でも、私も皆と同じ気持ちだな」

 「そうだね、花音さん。あたしたちも負けてられない」

 「はぐみ、かーちゃんから聞いたことある!これ、しゅらば?ってやつだ!」

 「亮は本当に人気者なのね!!」

 「儚い...」

 

 

 あ、夏の大三角形発見(過去最大の現実逃避)。小学生の時習ったわ。懐かしい。

 

 

 いや、逆にこの状況をどうしろと。多分おそらく大体十中八九は俺のせいなんだろうけどさ、この状況を収めることできると思う?無理だね。時には諦めも肝心。

 もう途中からこの人たちの言葉なんて全く聞いてないし。でも、時々俺の名前が出てくるあたり元凶は俺だよなぁ...神様、俺何かしましたっけ?この前午後の〇茶を午前中に飲んだのがいけなかったのかな。もしくは、さける〇ーズをさかないで食べたことがNGだった?

 

 

 「はぁ...」

 

 

 ついため息が出てしまう。折角楽しく花火が見れると思ってたのになぁ...ん?花火?そうだ、俺は花火を見にここに来てたんだったな。忘れるところだったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その時突然、ヒュ~ン、という音が聞こえた。

 そして、その音の正体は空高く上り、美しい花を咲かせた。

 

 

 「綺麗、だな」

 

 

 花火はとても綺麗だった。やっぱり、夏祭りといえば打ち上げ花火だな。

 

 

 「あら?皆見て!花火がとっても綺麗よ!」

 「わあ!本当だ!!」

 「うわぁ...綺麗...」

 「...ふふっ」

 「どうしたんですか、湊さん?」

 「いえ、この花火を見ていると、今争っているのが馬鹿馬鹿しく思えて。それに、折角の楽しいイベントなのだから楽しまなきゃ損だ、と彼は言うでしょう?」

 「...それもそうですね」

 「今回の夏祭りはあなた達Afterglowの勝ちよ。でも、次は負けないから、覚悟しといてちょうだい」

 「あたしたちだって負けるつもりはないんで...!」

 

 

 花火って凄いな。あの修羅場を一瞬で沈めたもん。俺<花火、説浮上。

 なんか蘭と友希那さんは固い握手してるし。なんか友情が芽生えた。仲が良いのはいいことだぞ~。

 

 

 ほんっと、去年じゃこんなの考えられなかったよ。まさか俺がこんなにたくさんの女の子と仲良くなって、一緒に花火を見ているなんてな。人生何があるかわからないものだな。この調子でいけば近いうちに彼女もできるんじゃね?人生何があるかわからないし。

 

 

 「花火綺麗だね、ひまりちゃん!!」

 「そうだねつぐ!!」

 

 

 「おねーちゃん!見て見て!花火だよ!」

 「日菜...まったく、そんなに言われなくても見てるわよ」

 

 

 「千聖、どうだい?友と見る花火というのも、また一興だろう?」

 「そうね。あなたさえいなければもっと楽しかったと思うわ」

 

 

 「私、花火とか久しぶりに見たぞ...」

 「私は毎年家族で見るかな。でも、同じバンドのメンバーと見る花火はまた違うね」

 

 

 ...来年もまた、こうやって皆で花火を見たいな。なんて思う自分がここにいる。

 

 いや、まだ来年のことを言うのは早いな。夏休みは始まったばかりだ。これからもっと全力で楽しまないと。

 

 

 「...海、行きたいな」

 

 

 なんとなく呟いてみたりする。

 

 

 

 

 

 この後、なんでか知らないけど、夏休み中に5バンド+俺で海に行くことが決定したのだが、それはまた別の話。弦巻家のプライベートビーチに行くとか。流石弦巻家。もうこれくらいじゃ驚かねえわ。




ほぼ修羅場。女子の戦争。夏祭りってなんだっけ?
まあ、これが亮くんハーレムの現状ですよ。チクショウ羨ましい。


誰か文章力をわけてくれ~(唐突)
小説書くのが上手い人の小説って本当に面白いですよね。尊敬してます。


アンケート答えてくれると喜ぶ


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最終回!!佐竹亮、死す!!(大嘘)

※最終回じゃないです。タイトル詐欺です


筆が進んだ今!書けた。リアルの方も少し余裕ができる...かもしれない。ここで私、この小説に不定期更新がついていることに気づく。


アンケート協力感謝です。プロフィールよりも本編更新を求めている人が多いことにちょっと驚き。それだけこの小説を楽しんでくれてる人がいるんやなって(プラス思考)
とはいえ、そんなに差はつきませんでしたね。近いうちプロフィール作るかも。まずは主人公のみで。でも、アンケート結果の通り本編優先でいきます。実際これを投稿した時はプロフィールに一切手つけてないのでね。



最後に。今回の話、キャラ崩壊がエグイことになってると思うので、更に今までの話よりもちょっと刺激が強いかもなので、苦手な人は注意してね☆


 「宅配便でーす」

 

 

 ある夏休みの日。俺が家でゴロゴロしてると、宅配便が来た。

 荷物を頼んだ記憶はない。ということは、誰かが俺に荷物を送って来たのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 荷物を受け取った俺。誰からだ...?

 

 

 「...親父?」

 

 

 俺の父親の名前が書いてあった。物送ってくるなんて珍しいな。

 俺の親父はある大手企業の社長だ。そして、その企業は弦巻グループと関係が深いとか。俺の親父、勝ち組じゃね?まあ、その親父が仕送り(結構高い)をしてくれるおかげで俺はこうして一人暮らしできてるから、そこは感謝してる。でも、物を送ってくるなんてことは今までほとんどなかった。

 

 

 「...不思議なこともあるもんだな」

 

 

 何かの気まぐれだろう。親父はかなり自由な人だし。

 

 

 とりあえず、荷物が入ってる箱を開けてみる。そこには...

 

 

 「手紙だ」

 

 

 手紙が入ってた。親父直筆かな。折角だし読んでみるか。

 

 

『我が愛しの息子・亮へ

 最近会っていないけど、元気にしてるか?俺は元気だ。こうして手紙を書くのも久しぶりだな。

 お前が一人暮らしを始めてもう4か月近く経つな。友達はできたか?彼女もいるのか?まあ、お前に彼女なんてできてないと思うけどな!できてないに100万賭けてもいいくらいだ。ちなみに俺が妻と出会ったのはお前と同じ年齢の時だったぞ☆

 そういえば、お前の家の近くには弦巻家があるとか。弦巻家の機嫌は死んでも損ねるなよ。俺の首が飛ぶ。

 ところで、一つ質問だ。お前、この夏休みの間に実家には帰るのか?それだけははっきりさせといてくれ。俺もそれに合わせて実家に戻ろうと思っているからな。ちなみにこの手紙を送った後、俺はイタリアに行くことになってるんだ。美味しいピザやパスタを食べてくるぜ。勘違いしないように言っておくが、一応仕事だぞ。仕事でイタリアに行くんだからな。

 お前に送った荷物はチョコレートだ。知人から貰ったんだが、あまりにも量が多すぎてな。お前にも食べてほしい。お友達(いるなら)と食べてもいいぞ。このチョコレート、名前は...なんだっけ?なんちゃらボンボンだったはず。美味いぞ。大人の味だもうそろそろお子ちゃまな亮にもこの美味しさがわかるだろう。

 最後に、体に気を付けて学生生活楽しみなさい。人生一度きりの高校生活。悔いは残すなよ。

 

 

 追記:彼女できたら教えて』

 

 

 うん。良いこと書いてるのはわかるけどそれ以上にウザイ。色々とツッコミどころしかないけど、この場にいない相手にツッコむだけ無駄だからやめとこう。

 

 

 そして、これが例のチョコレートか。見た目的には美味しそうだな。なんちゃらボンボンってのがちょっと気になるけど、美味しそうだからな。量もめっちゃあるし、皆で食べた方が良さそうだな。1人で食べるには多すぎる。これを1人で食べきれるのはモカくらいだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まあそういうわけで持ってきました。皆さん食べてください」

 

 

 次の日。たまたまCIRCLEでキーボード組の合同練習会があったからそれに持ってきた。ちなみに俺は全楽器弾けるので参加。

 参加メンバーは有咲・つぐみ・イヴ・燐子さん。比較的常識を持っているメンバーだな。安心安心。

 こう見ると改めて気づくけど、ハロハピってキーボードいないんだな。代わりにDJ(熊の着ぐるみ)いるけど。

 

 

 「お、サンキュー」

 「ありがとう!」

 「かたじけないです!!」

 「ありがとう......ございます......」

 

 

 皆例のチョコレートを手に取り、口に放り込む。俺もそれを口に入れ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ?チョコレートってこんな味だったっけ?

 

 

 一応そのチョコレートの入ってた箱を詳しく見てみる。すると、そこには「ウイスキーボンボン」と書かれていた。

 

 ウイスキーボンボン。それは、一見すると普通のチョコレートみたいなお菓子だが、その名の通りウイスキー、つまりお酒が入っている。未成年でも食えないわけではないけど、アルコールが含まれているため。あまりおすすめはできない。

 

 

 「...えー、皆さんに一つ謝らなければならないことがあります。これ、ウイスキーボンボンでした。少しとはいえアルコールが入ってるのでご注意を」

 

 

 やらかしたぁ...で、でも、少しなら大丈夫だよね(震え)

 流石にこんなお菓子でアルコールにやられる人なんていないはず!!俺最近イベント続きだから臆病になってるんだな。こんなもん気にし過ぎる方が疲れるだけだ。もう少し楽に考えよう!!

 

 

 「亮ー」

 「どうした有咲?」

 「好き」

 「は?」

 「亮のこと、大好きだぞ~」

 「へ?」

 

 

 そう言って突然有咲が俺の左腕に抱き着いてきた。ふむ、これは...

 

 

 「有咲。もしかして、酔っぱらってる?」

 「そんなことないだろー」

 「いやいや。俺の知ってる有咲は腕に抱き着いてきたりしない。むしろ近づくなーとか言うタイプ」

 「そんなこと言わねえって。私は亮のこと大好きなんだぞ?」

 「ごめんちょっと何言ってるかわからない」

 

 

 完全に酔っぱらってらっしゃる。こんなの有咲じゃない!!そもそも有咲はツンデレだから有咲なのであって、素直な有咲は有咲じゃない!そもそも俺のこと好きとか有り得ない!悲しい!!

 それと!!俺の腕に何とは言わないけど当たってるんだよ!!有咲が抱き着いてきてるせいで!!男としてはめっちゃ嬉しいけど理性が飛びそうで怖い。そういえば、こういう時は般若心経を唱えればいいって習ったぞ。えっと、仏説摩訶般若波羅蜜多心経...駄目だ。これ以上思い出せない。むしろこれだけでも覚えてた俺を褒めて。

 

 

 「とりあえず!!有咲お前一回俺から離れろ!!俺の精神がもたない!!」

 「そうだよ有咲ちゃん!!亮くんは私のものなんだからね!!」

 「そうだそうd......待て待て待てえぃ!!つぐみお前何言ってるんだ!?」

 

 

 酔ってたのは有咲だけじゃなかった。つぐみもだった。しかもこれはヤバい方向に酔ってるやつだ。すごい逃げたいです。

 

 

 「亮くんこそ何言ってるの?私たち付き合い始めたでしょ?」

 「少なくとも俺の記憶の中ではそんな事実ないな」

 

 

 あ、これ有咲よりヤバいやつじゃね?正しい記憶が空の彼方へ吹っ飛んでらっしゃる。カムバックつぐみの記憶。

 

 

 「というわけで亮くん!!」

 「おいちょっと待てなんで服を脱ごうとしてるの!!?!?!!!?」

 「え?付き合い始めたらすることと言ったら決まってるよね?」

 「ストップ!!ストォォォォォォォップ!!!!!」

 「むぅ...こうなったら私も!!」

 「有咲も真似しなくていいから!!やめろぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 俺の中で天使が壊れた。ああ神様、純粋なつぐみを返して。ついでに有咲も壊れた。もうやだ。

 ここで流れに任せても良いのにそうしない俺はやっぱり紳士だと思う(唐突)。全国35億人の男子よ、見ているか?俺は超絶紳士だぞぉぉぉぉぉ!!!!

 

 

 ...よくよく考えたら、これって所謂ハーレム状態?こいつらが酔ってなかったら素直に喜べたのになぁ。てか、このお菓子1つで酔うとかアルコールに弱すぎじゃないっすか?え、俺?至って普通の思考回路です。酔ってなんてないです。

 

 

 あ、そうだ。俺だけがアルコールに強いわけじゃないはずだ!まだイヴと燐子さんが残っているはず...!!

 

 

 「イヴ!!ヘルプ!!」

 

 

 お前の師匠が困ってるぞ早く助けるんだ助けてくださいお願いします。

 

 

 「...どうしました?」

 「え、元気ないな。いやそんなことはどうでもいい。助けて」

 「私には無理ですよ...」

 「え?」

 「私にはもうわかってるんです。今の日本にサムライやニンジャはいないって。現実を見ないと」

 「あの...ネガティブになるのはいいけど助けてもらえません?今2人をギリギリ抑えられてる状態だからピンチなんだよね」

 「どうせ私なんかには無理です...」

 「めっちゃめんどくさい性格になってやがる!!」

 

 

 イヴも駄目でした。あの何があっても折れないブシドー少女はどこへ行った...

 

 

 

 イヴが駄目なら燐子さんしかいない...!

 

 

 「燐子さーん」

 「んー?どうしたのー、りょーくん?」

 「」

 

 

 俺は今、確かに燐子さんに話しかけたぞ。そして燐子さんから返事が返って来たぞ。

 

 

 「え、えっと...助けてもらえません?」

 「えー、でもなー。つぐちゃんと有咲ちゃんのやってること面白そうだからなー」

 「」

 

 

 これは、あれだ

 

 この人もぶっ壊れた。有咲やつぐみもすごい壊れ方だけど、この人もヤバいわ。性格の変わり方でいえばこの中でトップクラス。

 

 てかさ、このウイスキーボンボン。ウイスキー以外にヤバいやつ入ってたりしない?俺怖くなってきたよ。あ、でもそうだとしたら俺も壊れてるか。アルコールって怖いな(小並感)。

 

 

 「亮も早く服脱げ」

 「脱いでたまるか。後その言い方だと有咲がすでに脱いでるみたいだからやめろ」

 「脱がしてほしいの?」

 「話を聞けつぐみ」

 「はぁ...どうせ私なんて...」

 「イヴは...悪いけど今はどうにもできない!頑張れ。強く生きろ」

 「りょーくんを脱がすの?手伝おうか?」

 「え待ってやめて燐子さんこっち来ないで怖い怖い怖い」

 

 

 俺過去最大のピンチかもしれない。俺が色々な面でヤバいかもしれない。

 このままいくと俺犯される♡やっべーなこの状況。マジでウイスキーボンボン送りつけてきた親父恨むぞ。お前がしっかりとお菓子を確認しなかったのが悪いという意見は受け付けません。

 

 

 

 

 

 真面目にこの状況どうすればいいの?解決できる方法が思いつきません。意見求む。

 こんな時、助けてくれる人でもいればな...そんな都合よく助けが来るわけ

 

 

 「やっほー☆キーボード組頑張ってるー?差し入れ持ってきたよー」

 

 

 こ、この声はリサ姉!!これは助かったかもしれない。

 

 

 「リサさんヘルプ」

 「ん?こんなところにチョコが。一個貰うねー」

 「待ってリサさんストップそれアウトなやつ!!!!!」

 「これはなかなか...美味しい」

 「遅かった.....」

 

 

 なんで食べちゃうの?それ食べると危険なやつだよ?何も確認せずに食べるってリサ姉馬鹿なの(特大ブーメラン)?

 

 

 もうこの流れ読めたぞ。リサ姉が壊れる、3秒前!3,2,1!!

 

 

 「あっれ~亮じゃん」

 「あ、どうも...あはは...」

 「亮」

 「はい!!」

 

 

 リサさんが俺を呼ぶ。その声は今まで聞いたリサさんの声の中で、最も怖かった。圧が強かった、と言えばいいのかな。

 

 

 「ねえなんで亮の周りにはそんなに女の子がいるの?亮は私だけのものなのにどうして?そうやって女の子をたくさん侍らせてアタシのことは無視?ねえなんでアタシじゃダメなの?アタシの何がいけないの?あ、もしかして亮が悪いの?そうだよね、亮が魅力的すぎるのがいけないんだもんね。でもね、アタシはそうやってハーレム作ってるのは許せないな。だって亮はアタシのものだし?許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」

 

 

 

 

 かなり恐怖を感じた

 これが俗にいうヤンデレ、ってやつか?とりあえずリサさんの暴走っぷりは他の人の比じゃない気がする。マジでこれはほっといたら死人が出るんじゃないか?俺生まれて初めてヤンデレを見たけど、これはヤバいな。このままいったら俺犯されるだけじゃすまないんじゃ...?

 

 

 ああ、いい人生だった。もう遺言用意しとかないと。拝啓お父様、お母様。私、佐竹亮はどうやらここまでのようです。先立つ不孝をお許しください。全てはお父様のせいです。お父様がウイスキーボンボンを送ってこなければこのようなことにはなりませんでした。よって、お父様を呪います。

 

 

 

 

 

 「リサ...行動が早すぎるわよ...次からは置いて行かないでくれるかしら?」

 「友希那さん!!」

 

 

 はい俺勝ちました。1人でもアルコールにやられてない人がいれば助け呼べる時点で俺の勝ち。なんで負けたか明日までに考えといてください。そしたら何かが見えてくるはずです。ほないただきます状態。

 

 

 「.....亮、あなたには失望したわ」

 「誤解です友希那さん。いや誤解じゃないのかもしれないけど誤解です」

 

 

 友希那さんの容赦ない言葉が俺の心を抉る~。でも、今はそれどころじゃないんや。

 今の状況、確かに俺に周り女の子だらけで、それもかなり距離近いけど、色々と違うんや。

 

 

 「とりあえず助けを呼んで...あ、待て有咲服に手かけるな。つぐみはズボン脱がそうとすんな。燐子さんも笑って見てないで助けて。リサさん目から光が消えてる落ち着いて...って感じなんですこのままだと俺ヤバい」

 「亮、私はいつでも準備OKだぞ?」

 「ほら、早く恋人らしいことしよ?」

 「わー、皆頑張れー!!」

 「亮、もういっそのこと2人でどこか駆け落ちしようよ。そして2人で仲良く暮らすの。そのためにも亮の周りの女は全員《自主規制》を《自主規制》して《自主規制》しないとね☆大丈夫だよ。アタシたちどうせ逃げるんだからさ」

 「...よくわからないけど、助けを呼べばいいのね?わかったわ。すぐに呼んでくるからそれまで頑張ってちょうだい」

 

 

 ありがとう友希那さん!!よし、頑張れ俺。もう少しの辛抱だ。助けが来るまでなんとしても耐えるんだ。あ、俺の周りにいる暴走系女子の発言に一々ツッコむのはやめました。俺の精神がボロボロになっちゃう。

 

 

 「...リサを追っていたら少し疲れてしまったわ。ここのチョコレートだけもらっていくわ」

 「」

 

 

 神は言っている

 ここで死ぬと

 

 

 友希那さんも食べやがった。もう駄目だぁ、おしまいだぁ...

 

 

 ここで友希那さんが酔うとどうなるのか少し気になっている自分がいることに気づく。さあ、どうなる...!?

 

 

 「...あれ、友希那さん?おーい、大丈夫ですかー?」

 「zzz」

 「...」

 

 

 寝た!?なるほど、そう来たか!!って言ってる場合か!?

 すごい、今まで見てきたヤバい人と比べるの可愛い酔い方だわ。

 

 

 そして、皆さんに悲しいおしらせがおしらせがあります。

 

 

 「そんなに嫌なら...亮くん、キスしよう!!」

 「すごい我ながら名案だ、みたいな言い方だけどそれは迷う案と書いて迷案だからな」

 「お、羽沢さん。私が見てる前でそんなことさせるとでも思ってる?」

 「そこで争うのやめようぜ」

 「2人とも頑張れー!!でも、2人でずっと争ってるなら...りょーくんの始めては私がもらっちゃおうかなー」

 「燐子さんもうやめてあなたそんなキャラじゃない」

 「あ、そうだ。亮、思い切って2人で死ぬ?大丈夫だよね、アタシたち、死んでも心は一つだし」

 「やめろぉ、死にたくない!!」

 「はぁ...どうせ私は存在を忘れられるほど影の薄い人物ですよ...」

 「ごめんねちょっとだけ忘れてた」

 「zzz」

 「俺も寝たい」

 

 

 詰んだ

 お疲れ様でした。今回をもって、「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか、は最終回とさせていただきます。ご愛読ありがとうございました。

 ※今回が最終回ではありません。あくまでネタです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「佐竹!!」

 「...ん?その声は、本条?」

 「ここで会ったが百年目!!夏祭りを裏切ったお前は死に値する!!」

 「な、なんのことかなー...」

 「俺は知ってるんだぞ!夏祭りの日、公園でたくさんの女の子とイチャついてたのを!!」

 「イチャついてはいない。てか、見てたんだ」

 「登場できなかっただけでしっかりいたわ!!そして今も!!...ってマジでこれどういう状況?」

 「一生のお願いです助けてください」

 「お、おう。全てにおいて理解できないけどとりあえず助けるわ」

 

 

 

 

 

 この後、本条に助けられた。

 

 

 それから少し経って、皆酔いからしっかりと醒めました。でも、誰も酔っているときの記憶がありませんでした。でも、俺は絶対忘れません。

 今回の教訓:食べ物を食べるときは、その商品の情報を確認してからにしましょう。




リサ姉昨日誕生日だったね。おめでとうございます。


もう一度言います。最終回じゃないです。まだまだ続くよ



最近高評価とかお気に入りとかめっちゃ増えてきて嬉しい。とりあえず今の目標は総合評価500ポイントかな。それ達成したら1000ポイント目指したい(これ投稿したとき、たしか425ポイントだった気がする)。



追記:Twitter始めてみました
https://mobile.twitter.com/nzZwfSiVWpXR3E6


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特にイベントもない平和なデート

前話の最後に、総合評価500ポイント目標って書いたんですよ
そしたらね、なんかもう500ポイント超えてるんですよ
ありがとうございまぁぁぁぁぁす!!!!感謝の極み!!!!!





私はかつて、皆様にアンケートをとった!!
もし個人回書くなら誰が良いか、というアンケートを!!
今こそ!その結果に応える時!!


 Q:今の俺の気持ちを答えよ(唐突)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 A:暑い

 

 

 夏。それは夏休みという素晴らしいイベントがある季節である。

 しかし、夏はクソ暑い。冬の寒さは上着を何枚も着れば解決するが、夏の暑さを解決するために脱ぐのには限界がある。脱ぎ過ぎたら刑務所行きだ。

 夏休みがなかったら、俺は最も嫌いな季節は夏だと断言できる。

 

 

 え?エアコンは使わないのかって?使うに決まってるだろ?

 

 

 

 

 

 だけどね、屋外でどうやってエアコンを使えと?

 俺今外出中。暑いのに。こんなに暑いのに。でも、今日はとある人との約束があってだな...

 

 

 「おーい亮ー」

 「ん?来たか、美咲」

 「ごめん待った?」

 「待った。こんなに暑いのに待たせやがって」

 「いやそこは嘘でも全然待ってないって言うところでしょ...」

 

 

 その人の名は奥沢美咲。ハロー、ハッピーワールド!のDJであり、演奏するときはミッシェルという熊の着ぐるみの中に入っている。着ぐるみの中の人。そして、ハロハピ最大の苦労人。主に3バカのストッパーを務める。ある意味尊敬してます。俺には無理なことだもん。

 

 

 そして、なぜ俺が今美咲と一緒にいるのか。

 

 それは、簡単にいえばお買い物デートをするためである。というのも、美咲に誘われて、俺も暇だから一緒にショッピングモールに行くことになったのだ。実際、美咲がどういう気持ちで俺を誘ってくれたのかは知らんけど、少なくとも俺の中ではもうデートだから。異論は認めない。

 

 

 「んじゃ、もう中入るぞ」

 「亮って暑いの嫌い?」

 「嫌い」

 「即答だね...あたしも好きではないけど」

 

 

 うるせー人類は皆暑さが嫌いなんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ショッピングモール内部

 

 

 このショッピングモールは、俺の家から比較的近い所にあって、俺もたまに行く。軽い買い物は別のスーパーとかで済ませるから、ここに来るのは服とか買うときくらいだ。

 

 

 最初、俺は羊毛フェルトのコーナーに来ていた。美咲が羊毛フェルトが好きらしく、よく作って妹にあげているとか。いいお姉ちゃんやんけ...んで、今日ここに来たのは材料の補充のためらしい。

 

 

 「羊毛フェルト、ね...」

 「亮も興味あるの?」

 「美咲が結構ハマってるみたいだからちょっとは興味あるけど...難しそうだな」

 「そうでもないよ。最初は確かに難しいけど、慣れれば簡単」

 

 

 羊毛フェルトの作品のサンプルみたいなのが置いてるんだけど、どれもすごいんだよな。こんなのを人間が作れるとは思えないレベル。あ、このウサギとか可愛い。おたえが喜びそう。

 

 

 「.....」

 「ん?どうした美咲?後、こっちをジト目で見るのはやめようぜ」

 「亮、今もしかして他の女の子のこと考えてた?」

 「な、なぜわかった...!?」

 「そこは嘘でも否定しようよ...」

 「俺正直者だから」

 「そこドヤ顔するとこじゃない。はぁ...なんでこんなやつのこと好きになっちゃったのかな...」

 「なんか言った?」

 「なんでもない!!とにかく!!女の子と話してるときは他のこと考えすぎない方がいいの!!」

 「さーせんした」

 

 

 あらやだこの子怖い。俺の心を読むなんて。もしかして、俺がわかりやすいだけだったりしない?ちょっと不安。

 うーむ。乙女心は難しい。

 

 

 「...あ、話戻すけど、亮も羊毛フェルトやってみる?あたしで良ければ教えてあげるけど」

 「それじゃ、お願いしようかな」

 「わかった。それじゃ、そこにセットが売ってるから好きなの選んで。あ、その中だったらなんでも良いから」

 「了解」

 

 

 なんか美咲から「羊毛フェルト一緒にやろうオーラ」を感じたのでやります。それ抜きにしても実際ちょっと楽しそうだし。針が指に刺さらないように気をつけないとな。小中学校の授業でやった裁縫とか嫌いだったな。1授業で1回は針が刺さるんだもん。針に嫌われてる?でも、今回は頑張る。

 

 

 

 

 

 この後、適当にショッピングモールを見て回って、それで美咲の家にお邪魔することになった。え?デート中何か起きなかったのかって?清々しいくらい何も起きませんでしたよこの野郎。少しだけ期待してたのに...悲しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所は変わって奥沢家。

 

 

 「お邪魔しまーす...」

 「どうぞー」

 

 

 女の子の家とは緊張するものだ。いやでも美咲弟いる(妹もいるぞ!)って言ってたし、弟のこと考えれば実質男の子の家だったり?

 

 

 「あ、今家族は出かけてていないから」

 「そうなの?折角だから美咲の弟と妹に会ってみたかったのに」

 「...もしかしてそういう趣味?」

 「違います」

 

 

 俺はロリコンでもショタコンでもありません。いたってノーマルです。普通に同い年前後の女の子がいいです。

 そう、例えば...

 

 

 「お前の弟妹よりは、断然美咲の方がいい」

 「それって遠回しな告白?」

 「なわけ。俺の名誉を守るための措置です」

 「だよねー...でも、そういうのって勘違いされるから気を付けたほうがいいよ」

 「?」

 「そうだよね伝わらないよね。はぁ...」

 

 

 なんかため息つかれた。解せぬ。

 所々理解できない部分が今みたいにあるけど、美咲と話してるのは普通に楽しい。美咲は良くも悪くもドライなところあるから、変に気を遣わずに話せるし。俺が接する女の子の中では一番話しやすいかもしれない。

 他に気を遣わないで話せるのはこころとかかな?こころ相手に一々気を遣ってたら精神がもたないので頭の中を空っぽにしてるだけなんだけどね。黒服さんいつもありがとうございます。でも拉致するのはやめてください。でも高い楽器くれるの嬉しいです。欲望には勝てぬ。

 

 

 ...はっ!さっき美咲に他の女のことを考えるなって言われたばかりだった。この言い方だとヤンデレとかメンヘラみたいだな。美咲は普通の人間。いや、熊か?

 

 

 「一つ聞いていいか美咲」

 「どうしたの?」

 「美咲って人間?熊?」

 「...怒っていい?」

 「ごめんなさい」

 

 

 これ以上言うとガチで怒られそうなんでここら辺にしておきましょう。俺、怒られるの、嫌い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「亮、どんな感じ?」

 「こんな感じ」

 「思ってたより上手だね」

 「あざーす」

 

 

 なんやかんやで羊毛フェルト作り開始。始めてから10分くらい経ったかな。

 こういう作業っていざやってみると楽しいんだよね。時間があっという間に過ぎてく。

 

 俺ってこれでも手先は器用な方なんだよ?楽器を演奏するときの細かい手の動きとかで鍛えられたからかな。

 

 

 「痛っ」

 

 

 ただし針を手に刺さないとは言ってない。すごい痛いってわけじゃないけど地味に痛いんだなこれが。針刺したことある人ならわかるだろうけど、あの痛みだよ。ほんと嫌な痛み。

 でも、個人的に最も嫌いな痛みはタンスの角に足の小指をダイレクトアタックしたときかな。あれに勝る痛みはないと思う。

 

 

 「大丈夫?」

 「大丈夫だ問題ない」

 「それは大丈夫じゃない人が言うやつじゃ...」

 「あ、マジで大丈夫です」

 

 

 まあ、ちょっと痛いだけで大したことないけどさ。

 

 

 「てか、美咲は針刺さることってないの?」

 「よくあるよ。もう慣れちゃったけど」

 

 

 だよねよく刺さるよねこれ。俺が特別針が刺さりやすい体質だとかそんなんじゃなかった。安心安心。

 

 

 「あ、亮は何作ってるの?」

 「パンダ。このセットに丁寧に作り方まで載ってたから」

 「初めてにしては結構難しいのに挑戦するんだね」

 「一応天才なんで」

 「音楽限定でね」

 

 

 そう!俺が今羊毛フェルトで作っているのはパンダ!使う色は白と黒だけだからめっちゃ難しいってわけでもなさそうだったし。もっと簡単そうなのはあったけど、ちょっとだけ挑戦してみました。

 

 

 「そういう美咲は何作ってんの?」

 「ミッシェル」

 「ミッシェル!?」

 

 

 流石です美咲先輩。ミッシェルとか絶対難しいじゃん。知らんけど。

 

 

 「その、頑張れ」

 「ありがと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お互い集中しちゃうからあまり会話は続かない。でも、たまにはこういうのも良いかもね。

 集中した結果か、パンダも少しだけそれっぽくなってきたし。完成まではもう少しかかりそうだけど、終わりが見えてきた。これ完成したときの達成感はすごいだろうな。

 

 

 「そういえば、さ」

 「ん?」

 

 

 その静寂を破るかのように、美咲が話しかけてくる。この感じは、そこそこ真面目な話か?

 

 

 「亮ってさ、彼女がほしいって言ってたじゃん」

 

 

 なんだそんなことか。

 

 

 「当たり前だろぉ?そろそろ俺にも春が来てもおかしくないと思うんだよな」

 「その性格さえ直せばすぐにでも春は来ると思うよ」

 「マジで?俺の何がいけないって言うんだ?」

 「女心に極端に疎いところ?」

 「極端?え、そこまで酷いの俺?」

 「うん」

 「即答かい」

 

 

 俺だってちょっとくらい女をわかっていない自覚はあるよ?でも、俺って男だからさ。女のことはよくわかんないの。世の男は皆そうだと思ってたんだけど、極端に酷いと言われてしまった。悲しい。

 

 

 「例えばさ、今亮はあたしの家にいるじゃん」

 「そうだな」

 「女の子はね、どうとも思ってない男の子を家に呼んだりはしないんだよ」

 「なるほど。それはあれか?美咲は俺のことを大切な友達だと思ってくれているってことか?」

 「間違ってはいないけど、違うというかなんというか...」

 「?」

 

 

 今日の美咲はなんかいつもと違うな。いつもだったらここではっきりと言うはずなのに。

 

 

 「えーと、友達以上に大切に思ってるって感じかな...」

 「ふむ...親友?嬉しいな。美咲がそう思ってくれてるなんて」

 「違くないけど違う!」

 「えぇ...」

 

 

 違くないということは今日から俺と美咲は親友だ。やったね!

 ...多分だけどそういうことじゃないんだよな。うん。

 

 

 「俺が何か勘違いをしているのはわかった」

 「やっとわかった?」

 「だけど、美咲が何を言いたいのかは全くわかんねぇ」

 「そういうところは亮らしいね...ほんっと鈍感」

 「どん...なんだって?」

 「なんでもない気にしないで」

 「そう言われると気になるやつやん。気にしないでほしいなら忘れるけどさ」

 

 

 うーん。美咲が何を言いたいのかわからないな。ちょっとだけ顔を赤くして。告白じゃないんだし、何をそんなに恥ずかしがるんだ?

 

 

 「...亮。実はあたし、好きな人がいるんだ」

 「好きな人?もしかして、ライクじゃなくてラブの方?」

 「うん」

 「へぇー...」

 

 

 少し間を置いた後、突然美咲が言う。

 話の関連性がまったく見えないな。なんで俺の話から急に美咲の好きな人の話に...?

 

 

 ん?美咲の好きな人?

 

 

 「ちょっと待て美咲。お前好きな人いたの!?初耳なんだけどぉ!?」

 「いや初めて言ったから」

 「遂に美咲にもそういう時期が...俺嬉しいよ」

 「あんたはあたしの親か」

 

 

 だって美咲は俺の親友だよ?(※ついさっきから俺の中で美咲は親友である。)親友に好きな人ができたなら、それは非常にめでたいことだよ。

 

 

 「ただし俺より先にリア充になったら...覚悟しとけよ?」

 「あんたのそのリア充ヘイトはなんなの?」

 

 

 嬉しいしめでたいが、もしその人とくっついたら許さん(自己中)。

 

 

 「まあ冗談はさておき...半分くらい本気だけど」

 「結構ガチじゃん」

 「その好きな人ってどんな人なの?美咲が好きになるくらいだからかなりすごい人なんだろうけど」

 

 

 最初に好きな人が誰かって聞いても教えてはくれない。だからまずはその特徴から聞くんだ。そこから、まあ、気合いと根性で特定する。俺の中学の頃の友達がそう言ってた気がする。あいつ脳筋かよ。なんだよ気合いと根性って。世の中そんな甘くねえよ多分おそらくきっと。

 

 

 「その人はね...普段はちょっと、いや、かなりふざけた感じの人なんだよね」

 「ふざけた感じ、ね...」

 

 

 なんか教えてくれるみたいです。やったぜ。

 なーるほど。ふざけた感じかぁ...これだけじゃわからんな。

 

 

 「だけど、いざという時にはかなり頼りになる」

 

 

 そういう人いるよねー。普段と緊急時のギャップがエグイやつ。そしてそういうキャラは大体強い。あ、これアニメの話な。

 

 

 「口ではなんだかんだ言いながらも、困ってる人を見捨てられない、心の優しい人」

 

 

 いい人だな(鈍感)。

 結局人にとって最も大切なのは優しさだと思う。俺の16...いや、まだ15年か。の人生で得た俺の持論な。生意気なガキが何をほざく、って感じかもしれないけど。俺珍しく真面目なこと言った気がする。

 

 

 「自分の好きなことに熱中してる姿が、とてもかっこいい人」

 

 

 美少女にかっこいいって言わせるだなんて羨ましいぞこの野郎(超鈍感)。

 俺も美少女にかっこいいって言われたい人生でした。

 

 

 

 

 

 「亮」

 「どした?急に名前なんて呼んで」

 

 

 これまた突然美咲に呼ばれる。なんかめっちゃ真面目なこと言いそうだなこれ。なぜか顔めっちゃ赤いし。俺もちゃんと聞かないと。

 

 

 「あたしは、そんな佐竹亮のことが___」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「好k」

 「ただいま姉ちゃーん!!」

 「あれ?お客さんですか?」

 「...ん?美咲の弟と妹か?」

 

 

 家族が帰宅。弟も妹もどことなく美咲に似てるな。

 

 

 「はい!奥沢美咲の妹です」

 「姉ちゃんの弟だ!!」

 「初めましてだな。俺は佐竹亮。美咲の親友だ。ところで美咲。さっき何言いかけたの?」

 「...タイミング最っ悪。折角抜け駆けできると思ったのに」

 「へ?」

 「ううん。なんでもない。また今度機会があったら言うよ」

 「わかったー」

 

 

 なんか絶対後に送っちゃいけない話しな気がするけど、本人がそれで良いなら。

 

 

 

 

 

 「やべっ」

 「どうしたの亮?」

 「俺らまだ羊毛フェルトの途中だった」

 「...そうだったね」

 「お姉ちゃんは私に色々なものを作ってくれるんですよ」

 「そうか。良いお姉ちゃんを持ったな」

 「亮兄ちゃーん!!遊ぼーぜ!!」

 「兄ちゃん...義兄ちゃん...あ、あたしと、亮が、け、結婚...」

 「良いけど、もうちょっとだけ待っててな...って美咲!?大丈夫か!?」

 

 

 なんか奥沢家の面々と仲良くなりました。




前話とは違って平和過ぎたお話。たまには平和回も必要だと思うの。修羅場とかアルコールとかきたからね、たまにはほのぼの。
でも、美咲は惜しかったね。んでもって亮くん鈍感過ぎ案件。自分で書いててイライラするくらい鈍感(笑)



ハロハピの浴衣復刻ガチャ20連引いて、ハロハピ関係ない☆4ひまりが出たことをご報告させていただきます。個人的には☆3でも良いから美咲欲しかった。あのイラストしゅきなの。





~次回予告的な何か~

ガールズバンド25人と一緒に海にやってきた亮!しかし、夏祭りで修羅場を引き起こしたメンバーと海に行って平穏に済むはずがなく...!?頑張れ亮!死ぬなよ亮!あ、やっぱり羨ましいんで爆散してどうぞ


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夏だ!!海だ!!ガールズバンドだ!!

久しぶりの投稿になります。書いたのも久しぶりだから文が色々と狂ってるかもしれないけど、そこは許してください。
投稿が遅くなってごめんなさい。今後もこんな感じになるかもしれないけど許して。


 皆さんは、夏といえば何を思い浮かべるだろうか?

 

 

 夏休みに出る鬼のような量の課題を思い浮かべる人もいるだろう。あれは地獄。小学生の時とかポスター描かされたけど、あれって意味あったのかね?

 

 花火を思い浮かべる人もいるかもしれない。打ち上げ花火?線香花火?どっちも綺麗だ。

 

 かき氷を思い浮かべた人もいるのではないか。かき氷のシロップって全部同じ味だって聞いたことがあるけど、本当なのかな?ぶっちゃけ美味しければいいよね。

 

 

 

 

 

 でも、個人的には、夏といえば真っ先に思い浮かぶのは海だと思う。

 たくさんの人がいる海水浴場に行き、そこで泳いだり、あるいはビーチバレーやスイカ割りをしたり。砂浜の砂で遊んだり。

 そして疲れたら海の家で休む。そこで食べる焼きそばやかき氷がまた美味しいんだよな。

 

 

 

 

 

 「花音さん花音さん」

 「どうしたの?」

 「俺、海といえばたくさん人がいるものだと思うんですよ」

 「そうだね」

 「...プライベートビーチって広いですね」

 「あ、あはは...」

 

 

 弦巻家のプライベートビーチだと聞いてはいたけども!実際に見るとやっぱりビビるわ。だって俺たち以外に人がいないんだもん。

 

 

 「そして、プライベートのビーチどころかプライベートの島だったとは...」

 「やっぱりこころちゃんはすごいね...」

 

 

 弦巻家ナメてたわ。超絶スーパーアルティメット大富豪なのは知ってたけど、まさか個人で島を所有してるとは。なんなら、ここに来るときに乗ってた船も豪華客船だったし。規模がおかしい。

 

 

 

 

 

 こうして、弦巻家所有の島で2泊3日の生活が始まったのだ!!参加メンバーは26人+おそらくいるであろう黒服さんたち。26人というのは、ポピパ、アフグロ。パスパレ、ロゼリア、ハロハピの5バンドと俺だな。

 

 絶対男女比おかしい。お前らには理想のハーレムみたいに見えるかもしれないけどな、流石に男1人はキツイぜ。せめて四天王の誰か連れてきたかった...

 

 

 本条→ただの変態。連れてきたらほぼ間違いなく警察署行きになってた。

 渡辺→2次元オタクは3次元の女の子とは話せない。

 スミス→彼女もちは爆死せよ。

 

 

 あ、やっぱり連れてこなくて良かったかも。俺1人で頑張るわ。こいつら連れてきたら余計疲れるだけだもん。

 

 

 

 さーてと、折角の海(というより島)だ。楽しむぞー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「...」

 

 

 浜辺で1人座禅を組む俺。なんで座禅を組んでるのかって?

 

 海→水着→美少女の水着姿→男のロマン→心頭滅却タイム(今ココ!!)

 

 っていう感じだ。俺が早く着替え終わったのか、女子が着替えるのが遅いのか知らんが、今俺ぼっちなんでっすわ。クッソ広い浜辺に俺1人。これが儚いというやつか(絶対違う)。

 

 

 「...」

 

 

 雑念を振り払って再び座禅開始。

 

 

 ...

 

 

 .....

 

 

 ..........

 

 

 「わーい海だー!!」

 「ちょ、香澄待てって!!」

 

 

 ふっ、どうやら精神統一の時間は終わりのようだな。これからは(俺の理性が)生きるか死ぬかの戦場。こんな所で死ぬなど、音楽の天才の名に懸けてできない!!

 

 

 俺は勢いよく後ろを振り向いた。すると...

 

 

 「かーすーみー!!だから待てっつってんだろー!!」

 「あ、亮くんだ!!どう?この水着?」

 「水着......恥ずかしいです」

 「フヘへ...似合ってますか?」

 

 

 ガールズバンド界の四天王(何の大きさとは言わない)がいた。かいしんのいちげき!!

 

 

 「グッ!!」

 

 

 きあいのタスキでもちこたえた!!

 このアイテムにお世話になった人いるよね?俺はあんまり持ち物とか考えずにバトルさせてたけど。

 

 

 「ど、どうもー...皆さん着替え終わったんですねー...」

 

 

 俺の理性よ、今日一日頑張ってくれ。俺も頑張るから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全員水着になって海に来た。しかし、同じ海といえど、楽しみ方は人それぞれ。

 

 

 「それ~!!」

 「うわぁ!?かーくん、しょっぱいよ~」

 「水の掛け合いっこをしてるのね?楽しそうだわ!!」

 「我が右手に纏いし水の力を...しょっぱっ!!」

 

 

 海の浅いところで海水を掛け合う少女たち。特に純粋な彼女たちは目の保養になりますわ~。この4人には裏を感じないもん。純粋無垢が最も似合うやつらだな。ただし背後には黒服がついているとかついていないとか。

 

 

 「あら?白金さんも白鷺さんも、ずっとここにいるのですか?」

 「ええ、そうよ。日焼けするわけにもいかないもの」

 「私は......あまりこういう所に来たことがないので......」

 

 

 逆にこっちは大人な方々。ビーチパラソルの下で、日光を避けるかのように過ごしています。特に千聖さんはガチだ。さすが女優。

 

 

 「そうだわ。亮、一つお願いがあるのだけれど」

 「どうしました千聖さん?」

 「日焼け止めを塗ってくれないかしら?うっかり背中を塗り忘れてしまって」

 

 

 プロ意識どこいった

 いやそういうのは自分で塗ろうぜ。手が届かない?知らん。てか、そもそも日光当たらないところにいるんだから塗る必要なくね?とか少し思ったり。

 

 

 「白鷺さん。そういうことなら私が塗って差し上げますが?」

 「私は亮に頼んでいるのよ?」

 

 

 紗夜さん待ってなんでそこで突っかかるの?そんなに喧嘩したいの?もうやめて(切実)

 

 

 「別に日焼け止めくらいなら塗ってあげるのに...」

 「佐竹さん。どうやらあなたは何もわかってないようですね」

 「それは一体どういう?」

 「いいですか?佐竹さんは男性。白鷺さんは女性です。男性が女性に日焼け止めクリームを塗る。それは男性が女性の肌に直接触れるということです」

 「...あ、そっか」

 

 

 今気づいたわ。俺、普通に美少女の体に触ろうとしてたわ。よく気づけた(建前)。なんで気づくんだよ無意識に触っとけばよかった(本音)

 

 

 「つまりこれは不純異性交遊」

 「紗夜さん不純異性交遊はそんな万能な言葉ではありませんよ」

 

 

 この風紀委員ポンコツが加速してないか?

 初めて紗夜さんに会ったとき、俺は紗夜さんのことを超絶ハイパー真面目なクール系美人だと思った。しかし、実際はポテト大好きポンコツ鬼の風紀委員(笑)だった。人を第一印象だけで判断するのはやめた方がいいね、マジで。

 

 

 「お願い、亮。あなたに塗ってほしいの......!!」

 「っ...!?」

 

 

 この女優も中々の人物だよ。ここで上目遣いは卑怯だと思うの。流石女優。そういったことがよくわかってらっしゃる。演技力という面では薫さんも負けてないけど、破壊力は千聖さんの方が上。薫さんは美少女というよりもイケメンだもん。羨ましい。

 

 

 「白鷺さん!!いい加減にしてください!!」

 「あら。そこまで言うなら自分もやればいいじゃない?」

 「わ、私はそのような破廉恥なこと...」

 

 

 今時破廉恥って言う人初めて見たわ。

 そもそも紗夜さんは根は真面目だから日焼け止めとかしっかり塗ってそうだし、俺に頼む必要はないだろ。

 

 

 

 この2人の言い争いを見てて思ったんだけどさー。

 

 

 ...俺にとってどうするのが最善策?

 

 いや確かに日焼け止め塗ってあげたいよ。美少女の頼みを断るのはかなりよろしくないことなので。け、決して背中に触りたいとかそんな邪な考えがあるわけじゃないぞ!!(震え)

 だけど、そうなると紗夜さんが許してくれない。俺知ってる。真面目な人怒らすと怖いって。Roselia解散騒動の時ちょっと怖かったもん。

 

 

 「神様...俺はどうするべきなのでしょうか...?」

 「.....」

 「ん?蘭じゃないか。ところで、その蔑んだような目はなんだい?俺そういうの良くないと思痛い痛い痛い痛い

!!!?!」

 「この変態」

 「待てって蘭ストップ!!髪の毛引っ張って引きずるなめっちゃ痛いから!!あと禿げる!!」

 「勝手に禿げてれば?あたしは困らないから」

 「今日はいつも以上に辛辣だな!?」

 

 

 急展開過ぎて俺にもよくわかりませんが...現在蘭に連行されておりまーす。髪の毛引っ張られて。これで毛根から抜けて禿げたらどうしてくれるねん。俺まだ禿げる年齢じゃない。15でハゲは泣く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後連行された先でAfterglowと遊んでたり、途中から入ってきたポピパとも遊んでたり、とりあえず遊んでた。全員同い年だからね、ある意味気を遣う必要がなくて楽。

 てか、これはよくよく考えたら蘭のおかげで紗夜千聖戦争から逃げられたのか。方法は乱暴の極みだけどそこは感謝しといてやろう。あー、マジで髪の毛抜けるかと思ったわー。

 

 

 んで、今始まったのが...

 

 

 「第一回!!バンド対抗、ビーチバレー大会ー!!」

 「「「イエーイ!!!」」」

 

 

 唐突すぎやしないかって?大丈夫俺もそう思ってるから。

 某金髪お嬢様が「皆でビーチバレーをしましょう!!」と言って、香澄が「バンド対抗戦にしない?」って言って、なんかそこから「スポーツでも頂点を目指すわよ」とか「面白そーう!!るんっ♪てきた!!」とか、まあ色々あってね、こうなった。

 え、俺?審判。女子に混ざって一緒にやる展開とかはなかったです。

 

 

 5ポイント先取で勝利。リーグ制になったから全てのバンドが戦う。個人的にはハロハピのはぐみが強いと予想。運動神経めっちゃいいし。でも、たった5ポイントで決まるから、勝負はわからない。運動苦手でも勝機はあるんじゃないかな。

 まあ、頑張ってくれ(他人事)。俺審判だし。選手じゃないし。

 

 

 

 

 

 第一試合 ポピパVSアフグロ

 

 

 高校一年生同士の手加減なしの真剣勝負。さあ、勝つのはどっちだ!?俺いつかこういう実況声に出してやってみたいわ。一応今は審判だからね、立場を考えて心の中で実況しておこう

 

 

 ポピパのおたえのサーブでスタート。それを受け止めるのはひまり!揺れております!!その後モカがパスをつないで巴姐さんが打った!!しかし、それは超インドア派なはずの有咲が奇跡的に受け止めた!揺れております!!てか、有咲って運動苦手じゃなかったっけか?なかなかやるな。そして有咲のボールを沙綾が、その勢いで香澄がシュート!!シュートは違うな。それはサッカーとかバスケや。これはバレー。さて、これをつぐみがギリギリ止める!!つぐみのパスを受け取ったのはひまり!揺れております!!そして蘭がそのままこっちを向いて...

 

 

 ...え待ってこっちにボール飛ばそうとしてないあいつ?ストップストップ

 

 

 「ふんっ!!」

 「があっ!?」

 「変態」

 

 

 あ、結果だけ言うと、接戦だったけどアフグロの勝利でした。

 

 

 

 

 

 第二試合 パスパレVSロゼリア

 

 

 一番予想しにくい戦い。両グループともにスポーツのイメージがないですね。後、今回は目線に気をつけましょう。さっきのボールはマジで効いたぜ...まだヒリヒリするもん。

 

 

 「では、私からいくわ」

 

 

 友希那さんのサーブでスタートするらしい。ロゼリアは今回の対抗戦でも頂点を狙ってるらしいのでぜひとも頑張ってほしいところ。

 友希那さんはボールを上に投げ...

 

 

 「.....」

 「「「.....」」」

 「...リサ、ボールがネットに引っ掛かってしまったわ」

 「あはは...そうだねー...」

 

 

 結果:パスパレの勝利

 ロゼリアはスポーツ苦手なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 第三試合 ハロハピVSポピパ

 

 

 「いくよー!!そーれ!!」

 「は、速い...なんてボールなの...!?」

 

 

 「次は私からね!!いくわよー!!」

 「うわぁ!?速すぎだろこのボール...」

 

 

 ハロハピのこころとはぐみが強すぎる。以上。

 

 

 

 

 

 第四試合 アフグロVSパスパレ

 

 

 この組み合わせってあまり接点なさそうだよね。幼馴染の絆が勝つか、プロの誇りが勝つか。

 

 

 「皆、聞いてほしいの」

 「どうしたの千聖ちゃん?」

 「このバンド対抗戦に優勝したら、亮を1日自由にできる権利が与えられるらしいのよ(大嘘)」

 「さすがリョウさん!!心が広いですね!!」

 「フヘへ...急にやる気が出てきましたよ!!」

 「よーし。あたしも本気出しちゃおっかなー!!」

 「私、ここ数日で一番頑張るよ!!」

 「どうしたのパスパレ?めっちゃやる気にあふれてるけど」

 

 

 なぜかは知らないけど、パスパレからすごい気迫を感じた。それに押されたアフグロは完全敗北。パスパレが思ってたより強かったな。

 

 

 

 

 

 第五試合 ロゼリアVSハロハピ

 

 

 運動がポンコツな集団と、逆に運動神経がチートな2人がいる集団。結果は言うまでもないよなぁ!?

 ハロハピが思ってたより強すぎる。

 

 

 

 

 

 第六試合 ポピパVSパスパレ

 

 

 「りみー」

 「亮くん、どうしたの?」

 「これあげる」

 「このチョココロネは...!?」

 「あの限定品だ。昨日行列に並んでやっと買えたんだ」

 「え?いいの?」

 「チョココロネといったらりみだからな。これもりみのために買ったんだし」

 「...ありがとう!!」

 「どーいたしまして」

 「...こういう優しいところが、皆が好きになるところなのかな?その気持ち、今なら私にもわかるな」

 

 

 「亮くん?」

 「へ?どーしました彩さん?」

 「私ね、今怒ってるんだよ」

 「へー。それはまたなんで?」

 「亮くんのせいだからね!!」

 「よくわからんけど頭撫でてあげるんで許してください」

 「許す!!」

 「ちょっと待って彩さん。俺冗談のつもりで言ったんだけど。え?」

 

 

 この後、めっちゃ撫でた。めっちゃ喜んでた。

 あ、試合はりみがめっちゃ頑張ったけど、狂気と化したパスパレには勝てなかった。

 

 

 

 

 

 第七試合 アフグロVSロゼリア

 

 

 「湊さん...」

 「美竹さん...」

 「「今日こそ、決着をつけましょう!!」」

 「アフグロとロゼリア混ぜるとやっぱりこうなるのか...」

 

 

 混ぜるな危険、だな。アフグロとロゼリアを混ぜちゃいけないって理科の実験の注意事項にも書かれてるから。

 

 

 お?どうやら友希那さんのサーブで始まるみたいだ。不安だけど、不安しかないけど、ライバル相手ならきっとやってくれると信じてる。頼むよ友希那さん...!!

 

 

 「.....」

 「「「.....」」」

 「...紗夜?ボールが飛んで行ってしまったわ」

 「強く投げすぎるからです」

 

 

 あーうん。アフグロ勝利だった。

 

 

 

 

 

 第八試合 パスパレVSハロハピ

 

 

 俺の中での頂上戦争。マ〇ンフォード頂上戦争ならぬツルマキビーチ頂上戦争。

 なぜか最強集団と化したパスパレVSとりあえずチートハロハピ。これは...面白い戦いになりそうですねぇ...

 

 

 「儚い...」

 「私たち、ほとんど何もしてないよね...?」

 「こころとはぐみがいるおかげだねー」

 

 

 実質5人VS2人なのかな...それでここまで勝ち続きのハロハピはおかしい。

 

 

 「るるるるんっ♪てきたよ!!ビーチバレーのコツ、つかんだかも!!」

 

 

 一方、パスパレでも天災が覚醒する。天才ちゃんは慣れるのがとにかく早い。

 

 

 

 「それじゃあ、試合スタート!!」

 

 

 俺の合図と同時に、麻耶さんがサーブをする。そのボールを「うわぁ...あたしのところにきたよ...」って顔をして止める美咲。そしてそれをはぐみがつないでこころが打つ!!

 

 

 「ぐふっ」

 

 

 ボールはたまたまパスパレのコートにいた俺に直撃!!痛い!!

 

 そんなことなどお構いなしにパスパレはイヴが一回で打ち返す。そしてそれをはぐみがまたもや一回で返す。

 

 

 「がっ」

 

 

 そんでボールは俺に命中!!だから痛いっつってんだろぉ!?

 はぐみの剛速球(バレーボールだけど)の衝撃はめっちゃ強く、男の俺もその場にぶっ倒れるほど。ビーチバレーのボールって柔らかかったはずなんだけどなー。めっちゃ痛い。

 でも、倒れた先は砂浜だからそっちは痛くない。むしろこのまま倒れてたらボール当たらない説あるよ。よし、倒れてよう。審判の仕事?何それ美味しいの?

 

 

 「よーし!!あたしだってー!!」

 「へ?ストップ天災そっちは俺倒れてr」

 「えーい!!」

 「」

 

 

 踏まれた(ド直球)

 倒れてたら、それに気づかない日菜さんに思いっきり踏まれました。アイドルが無料で踏んでくれる男とは俺のことですよ(白目)。

 とりあえず一言。俺は踏まれて喜ぶ変態じゃない。

 

 

 「打ち返すよこころん!!」

 「わかったわはぐみ!!」

 「それー!!」

 「ゴフッ...なんでお前らそんなに正確にボール当ててくんの?嫌がらせ?」

 「日菜さん!」

 「任せて!!」

 「だから踏むなって苦しい」

 「こころん!」

 「はぐみー!!いくわよー!!」

 「ぐっ!!...止まるんじゃねえぞ...」

 

 

 その後のことは俺も覚えていない。試合の結果?当然知らない。

 

 

 

 そして、これえもまだ2泊3日の1日目という事実な。恐ろしい。 




海(というより島)編はまだ終わらんよ。次回はこの続きです。
水着の細かい描写とかできなかった。基本原作と同じだと思って脳内変換してくださいな。まだ水着がないキャラ?そこは、まあ、想像力でなんとか...(震え)


いやー、期間が開くのって恐ろしい。文の書き方とか絶対おかしくなってるもん。絶対前回とかの方が面白いよなぁ...でも、これからもできる限り頑張るわ


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本能と理性の狭間で生きる

海(というより島)編の後編となります



ここ最近涼しくなってきたよね(唐突)



あ、主人公のプロフィール作ったから、見てくれると嬉しい


 諸君、私だ。佐竹亮だ。

 

 

 弦巻家所有の島に来て海を満喫した(満喫できたとはいってない)俺たち。俺の場合途中から大変だったけどな!!ハハハ!!

 ...ハーレム羨ましいと思ってるやつちょっと表出ろ。実際辛いから。ここにいる25人の美少女の中で、半分くらいは常識をどこかに置いてきてるから。某お嬢様とか某ソフトボールキャプテンとか某天災とか某胃袋ブラックホールとか某(以下略

 

 

 

 

 

 それで、現在は夜。俺たちは外で線香花火やってるんだよね。これがまた綺麗なんだよ。

 

 

 「綺麗っすね」

 「うん!そうだね!」

 

 

 普通に綺麗なのを楽しむ俺と彩さんがいたり...

 

 

 「あ、また負けちゃったよ~!!おたえ強いよ~!!」

 「私には花火の神様がついてるから」

 「花火の神様ってなんだよ...」

 

 

 線香花火で誰が最後まで光っているかの勝負をしているポピパがいたり...

 花火の神様ってなんだろうね?そこにツッコむ有咲には同情するよ。頑張れポピパの常識人。

 

 

 「もっと大きな花火をやったら楽しいと思うわ!!」

 「ふふ...それなら、打ち上げ花火をやってみてはどうだろうか?」

 「いいね!!こころん、打ち上げ花火やろう!!」

 「それはいい考えね!!」

 

 

 ...打ち上げ花火をやろうとする3バカがいたり。

 え、待って?マジでやるの?黒服さんなんかめっちゃ動いてるし。これだから弦巻家は(諦め)。

 

 

 「打ち上げ花火ってこの前の夏祭りにやりましたよね?」

 「ご、ごめんね?うちのこころちゃんが...」

 「流石ハロハピの癒し。可愛い。養いたい」

 「ふえぇっ!?か、可愛いって...」

 

 

 いや~今日もふえぇ先輩は可愛い(現実逃避)。ハロハピは3人のバカと1人の常識人と1人の癒しで構成されてるって日本書紀にも書いてあるから(大嘘)。

 

 

 

 

 

 結局、打ち上げ花火やりました。線香花火も続行しました。どっちも綺麗でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ...と、実はここまでが回想シーンなんですね、はい。

 

 

 島にある弦巻家所有のホテルに温泉があってさ、今入ってるのよ。その途中でついさっきの花火のことを思い出して感傷に浸ってたってわけだ。色々あったけどまた皆でこんなイベントやりたいな。まだ1泊目だけど。

 

 にしても、この島温泉沸いてるんだな。知らなかった。弦巻家だからね、しょうがないね。

 何かあっても「弦巻家だから」の一言で全てが解決しそう。魔法の言葉だ。

 

 

 

 だけど、流石の弦巻家にも限界はあったみたいで、この温泉男女共用なんだよね。あ、混浴とかじゃなくて、時間で分けられてる感じ。

 20:00~21:00が男(実質俺1人だけど)で、21:00~22:00が女。俺がここに入ったのが20:40くらいだったはず。それで、今は何時だ?お、あんな所に時計が。現在21:03。なーんだまだそんな時間か。でも20分以上に入ってたことになるのか。温泉って気持ちいいからな、つい長く入ってしまう。

 

 

 

 

 

 .....ん?21:03?21時3分?午後9時3分?

 えーっと、男がこの温泉を使える時間は21:00。21時、午後9時か。なーるほど...

 

 

 

 

 

 「あぁぁぁぁぁぁぁ!!?!?!?やらかしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?!?!?!!?」

 

 

 3分も過ぎてるやん!!ま、まずい!!とにかくまずい!!

 

 

 ...お、落ち着け俺。まだ女子たちは入ってきていない。いくら温泉だからって流石に時間になってすぐに入りに来るせっかちなやつはいないってことだな。

 今ここには俺、すなわち男しかいない。うん。セーフセーフ。時間過ぎてるけど結果オーライ。

 

 よくやった少し前の俺!!今気づかなかったら女子と会って人生詰む詰むしてたぞ!!さっすが俺!!素晴らしい!!

 

 

 「よし。こうなったらとっと出るぞ。見つかる前に...」

 「ねえモカ。亮の声が聞こえた気がしたんだけど」

 「そんなまさか~。いくらりょーくんでもこんだ大胆なことはしないでしょ~」

 

 

 

 

 

 あ、危ねぇぇぇ!!!?!!!

 

 

 全力で温泉を出ようとしたところに入ってきた蘭&モカ。反射神経のおかげでぎりっぎり岩の陰に隠れられた。死ぬかと思ったわ。過去最大の命の危機を感じた。

 

 

 「まだ誰も来てないみたいだね~」

 「そうだね。つぐみも巴もひまりも後から入るらしいし」

 

 

 今の状況を図に表すと...

 

 

 

       俺

     岩岩岩岩岩岩

    岩湯湯湯湯湯湯岩

   岩湯 蘭モカ  湯岩

 

 

 

 って感じ。めっちゃ近いでござる。俺の紳士の名に懸けて、決して2人の生まれたままの姿を見てはいないぞ!!ちょっと見たいけど!!かなり見たいけど!!でも見た瞬間蘭に気づかれて抹殺されそう。あいつ勘鋭いし。

 

 

 このままここで1時間耐えられるか?無理だな。どんどん人が増えてきたら気づかれるだろうし。今のうちにここを出るのが最善の策だな。よし、蘭とモカがあっちを向いているのを確認して...

 

 

 「流石は温泉。気持ちいいね~」

 「年寄りみたいなこと言わないでよ...でも、ちょっとわかるかも」

 

 

 確認する=2人を見なきゃいけない=どういうことか察せ

 

 

 後ろからだからアウトな部分は見えてないけどさ。それでも、後ろ姿だけでも十分ヤバい。女特有の色気?みたいなのを感じるんだけど。特にあの背中のラインとかが...おっと危ない危ない。ごめんなさい蘭モカ。今のは仕方ない覗きだったんだ許してくれ。

 

 

 だけど、あの感じならいけそうだな。頑張れ、佐竹亮。今このチャンスを逃したら次はないぞ...!!

 

 

 

 ...今だ!!突撃ィィィィィィィィィィィィィィィ!!!

 

 

 「あら?美竹さんに青葉さんじゃない?」

 「お、蘭とモカじゃん。やっほー☆」

 

 

 OKギリギリ神回避ー!!!いや状況は最悪だけども!!

 別の岩の後ろに隠れる俺氏。友希那さんもリサさんもタイミング悪すぎ...

 

 

 「あ、そろそろ皆来るって言ってたよー」

 

 

 もう駄目だ...おしまいだぁ...!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから30分経過...

 

 

 俺氏、現在奇跡的にバレずに隠れ続けることに成功!!これを奇跡と呼ばずしてなんと呼ぶ!!

 しかし、敵は4人から25人に!!彼女らの誰かに見つかった瞬間、俺は死ぬ!!いい人生だった...

 

 

 ちなみに、この間、少しだけ女子の体が見えちゃったりしたことがある。見ようと思って見たわけじゃなくて、見えちゃうの!!しょうがないでしょ!!

 くっ...!!命の危機じゃなかったらもっとゆっくり見ていたのに...じゃなくて見ずに済んだのに。女子たちには本当に申し訳ないことをした。あ、この謝罪の気持ちは割とガチ。俺はただ欲望に忠実なだけで変態ではないから。蘭にはよく変態と言われるけど、蘭基準でいくと世の35億人の男全員変態になっちゃうから。

 

 

 このまま待つのはかなり危険だと思われる。いつこの岩の裏に人が来るかわからない。とはいえ簡単に脱出ができるというわけでもない。何このクソゲー。無理やん。俺死んだやん。

 

 

 とりあえず、ここから脱出できる方法をもう一度考えるんだ。

 バレないように移動。うん、無理。絶対バレる。

 逆に自分からバレにいって大人しく捕まる。無理無理。俺だって自分の命は大事だ。

 もう見つかってもいいから全力ダッシュ。駄目だはぐみとこころには勝てない。

 隠れ続ける。安全そうだけどそろそろバレる。

 助けを求める。助けを求められる相手がいない。

 神様に祈る。現実を見なさい。

 

 

 えーとですね。どうやら俺の命はここまでのようです。今日が最終回みたいです。皆さん今までありがとうございました。次回から「渡辺英一 ~2次元に生涯を捧げる男~」をお送りします。あれ?この展開この前もあったぞ?

 

 

 ...ってなってたまるか!!もう最終回詐欺はごめんだぜ!!最終回詐欺ってそれ銀〇じゃないんだから。〇魂ってギャグセンス高いよね(唐突)

 

 

 「そういえば、亮くんは今何してるんだろうね?」

 

 

 唐突にそう言ったのはひまり。俺が何してるのかって?お前らから隠れてる。

 

 

 「そうだな...1人で部屋で寝てるんじゃねえのか?」

 

 

 流石巴姐さんよくわかってらっしゃる。俺だって本当はそうするつもりだった。

 

 

 「星の鼓動を感じてるとか!?」

 「亮は多分それできないぞ...」

 

 

 俺にはそんなことできません。有咲の言う通りです。俺は生まれてから今まで星の鼓動を感じたことなんて一回もないです。流れ星なら見たことあるけど。

 

 

 「きっとブシの道を極めているんです!!」

 

 

 極めません。ごめんねイヴ。俺、武士になった覚えはないわ。

 武士ってかっこいいとは思うけどさ、なりたくはないかな。刀で切られたら絶対痛いじゃん。

 

 

 

 

 

 「もしかして覗いてるとかー?そうだったらある意味るんっ♪てするな!」

 「日菜!そのようなことを言うものじゃありません!」

 「いや~、あの亮だよ~?覗きをするような度胸があると思う?」

 「ないわね」

 

 

 君のような勘のいいガキは嫌いだよ。ガキとか言っても先輩だけど。そもそも覗きたくて覗いてるわけじゃないけど。

 紗夜さんは相変わらず真面目だし、リサ姉は地味に俺のことを侮辱してくるし、友希那さんはリサさんと同意見だし。今日もこの人たちは平常運転です。リサ姉のはちょっとムカつくけど。誰がヘタレじゃ。否定はしないけど。

 

 

 ...今この感じだったら、謝ればノリで許してくれるのでは?覗く度胸がないとか言ってる中で「誰がヘタレじゃゴラァ!!」って登場して、その後全力で土下座すれば生きれるのでは?

 

 

 よし、ここは正直に謝るか。人間素直さが大切だって先生に何度も言われてきたからな。ここは素直になろう。誠実になろう。

 

 

 「だr」

 「でも、もし覗いてたらどうしますか?」

 「一発殴る」

 「巴と同じく」

 「黒服さんたちにどうにかしてもらう」

 「お仕置きが必要になるわね」

 「風紀委員として、然るべき対応をさせていただきます」

 「ウサギの餌?」

 「切腹ですね!!」

 「きっと、亮は私たちと一緒に温泉に入りたいのよ!!」

 

 

 ストップストップ。これ出たら殺されてた。危なっ。

 ちょっとおたえが軽く怖いこと言ってるんだけど。ウサギの餌って何それ怖い。俺ミンチにされてるじゃん。イヴの切腹も殺しにかかってるし。黒服の人たちに見つかったら俺の存在が抹消されかねない。

 そしてこころの純粋さが刺さる。マジでここにいるのが申し訳なくなってくる。

 

 

 ...やっぱり隠れ続けるべきだな。時には素直さを捨ててでも生き残ることが必要だ。俺はまだ、こんな所で死ぬわけにはいかないんだ!!どんな手を使っても生き延びる!!

 

 

 そもそもの話、俺がこんなに色々煩悩丸出しで考えてるからいつかバレそうという不安に駆られるんだよ。心を無にすればいいんだ!流石俺、天才的発想!!

 俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石俺は石...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやー、人生ってなんとかなるものですねぇ~。

 

 

 佐竹亮、無事生還。女子たちの間で温泉が熱いから早めに出ようかという流れになって助かった。時間を守ることの大切さが身に染みてわかりましたよ。もう二度とあんな状態にはなりたくない。

 

 温泉覗けてラッキースケベだとか思ってるそこのキミ!一回自分でやってみてから言いなさい!こちとら命懸かってたんだぞ!え、感想?すごく...綺麗でした(変態)。不可抗力的な何かで見えちゃうんだもんしょうがないじゃん?

 

 

 

 

 

 「見て見て亮くん!星だよ!!星!!」

 「はいはいわかったからそんなに騒ぐな」

 「星の鼓動を感じれるかも!!」

 「香澄は知らん。頑張れ」

 

 

 俺の隣で騒いでる馬鹿が2人。星のカリスマこと戸山香澄と、不発の大号令こと上原ひまりだ。2人とも高校生なのに星くらいでこんなにはしゃいで...確かに綺麗だけどさ。都会では見れないような星だ。都会は明るすぎるからな。

 

 

 これでわかっただろ?俺たちは今、夜空を見ているのだ。夜空に浮かぶ無数の星の数々を。超絶綺麗。これだけでも島に来て良かったって思えるくらいにはね。

 

 

 「あ、月だ」

 

 

 何も考えないで空を見ていると、月が見えた。満月だ。月の満ち欠けとか小学生で習ったな。星座早見表とかあったな懐かしい。1ヶ月に1回くらい満月になるんだっけか?俺勉強わかんな~い。

 

 

 「...月、綺麗だな」

 

 

 思わず感想を呟く。満月ってほんと綺麗だよな。めっちゃ光ってるし。あ、正確には太陽の光を反射して光ってるように見えているだけなんだけどな。皆知ってた?

 

 

 

 

 

 ...それと、俺がこの言葉を発したことによって場がフリーズしたんだけどどうすればいい?俺何か変なこと言ったっけ?怖い。

 

 

 「あの......佐竹さん......」

 「燐子さんこの状況の説明を求む」

 

 

 燐子さんが話しかけてきたので、説明をお願いした。燐子さんって読書好きだから色々知ってそうだし。

 

 

 「月が綺麗とは......愛の告白の言葉です」

 「へ?」

 「諸説ありますが......夏〇漱石がそう訳したそうです......」

 「わかりにくいわボケェ!!ふざけんなよ夏目〇石ィィィ!!!」

 

 

 月が綺麗=愛の告白、はおかしい。月が綺麗=ムーン イズ ビューティフルとかでしょうが。え?何か色々と違う?細けぇこたぁいいんだよ。てか〇目漱石ってめっちゃ有名人じゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、なんでかは知らんが、ここに修羅場が誕生してしまったことを記しておく。俺の周りで修羅場誕生すること多すぎて萎えそう。




2泊3日なのに1日しか書いてないけど、ここで終わりにします。海という最大の目的は果たした!!そこ、ネタ切れとか言わない!!



新作書き始めました!!宣伝させてくださいな

https://syosetu.org/novel/236459/

美咲メインの日常恋愛ものです。音楽の天才とは全く違う作風ですが、読んでくれると嬉しいです。



コラボも始めました!!こっちも宣伝させて

https://syosetu.org/novel/236542/

うちからは亮が参戦してます。ただし、コラボの方の時間軸が2nd seasonと同じなので、亮の年齢は1つ上がっています。あくまで番外編として読んでくれると嬉しいな


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ハロウィンの仮装は楽しいけど、普段の仮装はただの変質者説

待たせたな!!


更新ペースが落ちてるって?勘のいいガキは嫌いだよ...ごめんなさい。失踪したわけじゃないから安心してね。


 昨日までの島生活楽しかったな〜。

 色々あったし、ちょっと死にかけたけど、結局のところ楽しかった。俺って感覚おかしいかな?死にかけたのに楽しかったって。あ、今更か。気にしたら負けだな、うん。

 

 

 

 

 

 よし、今日一日は家でゴロゴロするぞ!!楽しかったけど疲れたんだもん。今日は家から一歩も出ないぞ!!

 

 朝ご飯はTKG(卵かけご飯)とインスタントの味噌汁で済ませた。TKG美味しいよね。昼はカップラーメン出ないぞいいや。晩ごはんは出前頼もうそうしよう。我ながら完璧なスケジュールだ。

 

 

 こうして、佐竹亮の「家でめっちゃゴロゴロするぞ作戦」が開始された...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ...はずだった!!

 

 

 ♪~

 

 

 はっ!?これは、スマホの着信音!?

 

 

 「もしもし」

 『もしもーし☆亮、今暇?』

 

 

 この語尾に☆がつくような話し方をするギャル(見た目のみ)を俺は一人だけ知っている。

 

 

 「...どうしたんですかリサさん?俺にはこれから、家でめっちゃゴロゴロするぞ作戦を遂行するという大切な任務がありましてね」

 『つまり暇なんだね』

 

 

 彼女の名は今井リサ。Roseliaの女神にして精神的支柱。彼女なくしてRoseliaは成り立たないと言っても過言ではないほどの人物。

 それと、お菓子作りがめっちゃ上手い。特にクッキーはあの友希那さんも認めるほどの美味しさ!!

 

 こんな超絶ハイスペックなリサさんが俺に何か用があるというのか?なんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここはショッピングモール。以前美咲とデートに来た場所でもある。それ以外にも普通によく行く場所だ。色々あるんだもん。便利すぎる。コンビニの次くらいに便利だ。

 

 

 「やっほー☆待ったー?」

 「いや、俺もさっき来たところです」

 「亮もそういうことが言えるようになったのか~。成長したね~」

 

 

 俺は学習する生き物なんだ。この前美咲にこういう時は待ったと素直に言わない方がいいと教えてもらったからな。今回はその教えに忠実に従ったぞ!(※なんのことだかよくわからんわボケナスという人は、「特にイベントもない平和なデート」を見てくれよな♡冒頭部分だぞ♡)

 

 

 「それで、わざわざ俺を呼んだ理由とは?」

 「服選ぶのに付き合ってほしくてさ」

 「俺センスないの知ってますよね?」

 「うん」

 「帰っていいっすか?」

 「ごめんごめん、半分冗談だから」

 「半分...」

 

 

 こういうのはリサさんの方がセンスあると思うんだけどな。俺はあまりそういうの詳しくないし。センスない方だと思う。

 

 

 「センスとかは抜きにしてさ、男の子からの視点ってのも参考にしたくてさ」

 「なるほど」

 

 

 そういうことなら納得。俺は生粋の男子だからな。普通に女の子に興味あるし、普通にそういうことも考える、健全な男子高校生だからな。

 

 

 「んじゃ、服屋行きますか」

 「そうだね」

 

 

 服選びかぁ~...俺大体ユニ〇ロとか適当にで済ませちゃう人間だからな。あまり強いこだわりはない。

 

 

 ...もしかして、俺に彼女ができないのって、そこが原因なのか!?確かに、彼女もちのスミス君は「ジャパニーズキモノは和を感じることができて、とてもスバラシイです!!」って言ってたからな。服というものは大事なのだろうか。

 

 

 「リサさんリサさん」

 「どうしたの~?」

 「俺、モテない理由がわかったんですよ」

 「.....一応聞くけど、何?」

 「もっとファッションにこだわる必要があるんじゃないかって。そうすればモテるんじゃないかって」

 「そっか~...まあ、ファッションに興味をもつのはいいと思うよ」

 「というわけで、俺にファッションを教えてください!!」

 「よし、任せて!!」

 「ありがてえ」

 

 

 リサさんのセンスは信頼できるし、センスのある人に見てもらうのが一番だろ。休日が消し飛んだのは痛いけど、これでモテると考えれば安いもんだな。

 

 

 「.....亮ってほんとに自覚ないよね」

 「?」

 「ううん、こっちの話。気にしないで」

 

 

 リサさんが何を言いたかったのかよくわからないけど、気にしたら負けってやつだろう。気にしないでおこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リサ姉のお供として、やって来たのは少し高そうな服屋。俺、ここのショッピングモールは何回も来たことあるけど、この店に入るの初めてなんだよね。雰囲気が俺みたいなのが入れないような感じになってるんだもん。おしゃれなんだよね。俺、そういう空間あんまり得意じゃないの。

 

 

 「じゃ~ん☆どう?似合ってる?」

 「最高っす。リサさんが美人だからその服が映えてますね」

 「も~。褒めても何も出ないぞ~?」

 

 

 そこで行われているのが、第一回リサ姉試着会。通称リサコレ。さっきからリサさんが色々と服を取ってきては試着してを繰り返してるんだ。

 観客は俺1人。つまり、俺がリサ姉を独り占めしていると言っても過言ではないのだ!!全国100万人のリサ姉ファンよ、残念だったな!!最終的に勝ったのは俺なのだよ!!

 

 ...ちょっと悲しくなってきたからやめよう。

 

 

 「褒めてるってよりは。思ったことを素直に言ってるだけなんですけどね」

 「そういうところだよ」

 「え?」

 「そういうこと、あまり女の子に言わない方がいいぞ~?」

 「よくわからないけどリサさんの言うことだからそうなんだろうな。信じる」

 

 

 いや、実際冗談抜きでリサさん似合ってる。モデルとかできそう。モデルといえば、イヴがモデルやってるんだったな。イヴもリサさんもスタイル良いからな。モデル向きって感じだ。

 

 

 「そーいえば、亮は何か気になる服とかないの?」

 「無いものは無い!!!」

 「そんな誇れることじゃないからねそれ」

 

 

 むぅ...ONE PIECEのジン〇エの名言風に言ってみたけど駄目だったか。魚〇空手ってすげえよな。海流操れるんだもん。俺も「海流一本〇負い!!」とかやってみたいわ。

 

 

 「でも、こうなることは予想してたから、今回は亮に似合いそうな服をいくつか選んどいたんだー♪」

 「流石っすリサ姉。俺もリサ姉みたいな姉が欲しかった」

 「亮って一人っ子だったっけ?」

 「YES。リサさんもですよね?」

 「うん。アタシは弟か妹欲しかったな~」

 「リサさん面倒見良いからね。主に友希那さんに対して」

 

 

 友希那さんは面倒見てあげたくなるよな。異論は認めない。あの人、音楽以外に関しては超絶ハイパーギガンティックアルティメットスーパーウルトラデラックスポンコツだからな。俺は友希那さんの「nihonngo ga syaberenai」忘れないからな!!(満面の笑み)

 

 ...そういえば昔、カ〇ビィにスーパーウルトラデラックスってあったよね。懐かしい。小さいころやってたわ。

 

 

 「話がそれちゃったけど、じゃあ、亮の試着会といこうか~♪」

 「了解です。んで、どんな服選んでくれたんですか?」

 「まずは、これかな~?」

 「お、普通にかっこいい」

 

 

 そう言ってリサさんが取り出したのは、T〇E N〇RTH FA〇Eと書かれた服。有名ブランドよね。ちょっとお高いけど、嫌いじゃない。他にはNI〇Eとかも好き。

 

 

 「それで、これ着けてみるのもいいかも」

 「なるほどー」

 

 

 渡されたのは猫耳。猫耳かー。確かに可愛いもんなー。友希那さんとか好きそうだし。

 

 

 

 

 .....

 

 

 

 

 「ちょっと待ってリサ姉。俺はセンスないからこういうのわからないけどさ、多分猫耳は違うと思うの」

 「猫の尻尾も着けてみよう!!絶対似合うって~☆」

 「俺仮装しに来たわけじゃないんだよなぁ...」

 

 

 Q:今はハロウィンですか?

 A:夏休みです。夏にハロウィンがあるわけないだろいい加減にしろ

 

 

 

 

 

 結局、リサさんに押し切られた俺は、猫の仮装みたいなことをしてしまった。めっちゃ写真撮られた。後日、その写真がガールズバンドのメンバーに出回っていたのだが、それはまた別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ...」

 「ごめんって。でも、似合ってたよ~?可愛かった!」

 「俺は可愛さを求めてはないんですよね」

 「そういう線でもいけるんじゃない?」

 「違うそうじゃない」

 

 

 モテるモテないは抜きにして、俺のプライドの面でアウトです。

 

 

 「そもそも、猫の仮装して街中出歩いている人っていないですよね?」

 「まあ、それもそっか~☆」

 

 

 逆にそんな勇者いたら褒めたたえるわ。着ぐるみならともかく、中途半端な仮装で歩き回るのはキツイだろ。精神的に。ハロウィンの日ならいいかもしれないけどさ。

 

 

 

 ...あ。俺たちが今、何をしてるのかの説明だけしないとな。

 

 

 「リサさんリサさん。よくこんなカフェ知ってましたね」

 「この前たまたま見つけてさー。一回来てみたかったんだよね」

 

 

 ショッピングモール内のカフェに入っております。ここのチョコケーキ美味しい。つぐみの所といい勝負だ。

 

 

 「リサさんってほんと、そういうの選ぶセンスありますよね」

 「ありがとー♪」

 

 

 俺の周りで女子力最も高い女性って、リサさんなんじゃないんだろうか?こういうところのセンスあるし、お菓子作りできるし、気遣いもできるし。俗にいう理想の女性?

 

 

 

 

 

 「俺、将来リサさんのような人と結婚したいです」

 「...じゃあ、してあげよっか?」

 「またまたご冗談を。結婚だなんて冗談でも人に言うようなものじゃ」

 「もし、冗談じゃないって言ったら?」

 

 

 ...は?

 

 

 「もし、アタシが亮と結婚してもいい、いや、結婚したいって本気で言ったら、亮はどうする?」

 

 

 ...え?待って?

 

 

 これってもしかして、もしかしなくても超シリアスな状況だったりしません?リサさんのセリフのトーン的にそう。俺シリアス嫌いだって何度言えばわかるの?特にRoseliaは一回解散騒動あったよね?

 

 

 

 でも、考えてみる。俺がもしリサさんと結婚したら?間違いなく幸せな生活になると断言できる。俺にはもったいないくらいだろう。

 でも、本当にそれでいいのか?俺に対してこう言うってことは、少なくともリサさんは俺のことをある程度信頼はしてくれてるはず。嫌いだったり、あるいは普通に思っている異性に対して結婚だなんて言わない。もしかして、リサさんは俺のことが好きだったり...は流石にないな(鈍感)。仮にそうだったら焼き土下座してもいい。焼き土下座って絶対痛いよな。

 

 

 

 

 

 ふぅ...色々と考えすぎて疲れたな。

 

 

 「疲れた脳には甘いもの!」

 「なんでこの流れでそうなったかなー...」

 「思考回路フル回転させたらブドウ糖が足りなくなったので」

 「そ、そっかー...亮らしいというかなんというかー...」

 

 

 うん。やっぱりこのチョコケーキ美味しい。

 

 

 

 

 ...はい、ここから真面目に考え直します。

 

 

 俺ね、実を言うと結婚とか考えてないの。彼女はいつでもウェルカムだけど、そんな将来のことまでは考えられてないの。結婚相手うんぬんの前に、そもそも結婚するのかだって決まってないの。

 

 だったら、それを言えばいいじゃない!!(名案)

 

 

 「あー、さっきの答えなんですけど。俺、そこまで将来のこと考えられないっすわ。結婚なんてまだ早いっす」

 「あははー、そうだよねー...」

 「どうしました?少し悲しそうですけど...?」

 「ううん、なんでもない」

 「ならいいけど...」

 「この前美咲がストレートに告ろうとして失敗したって言ってたから、遠回しにしてみたんだけどなー。駄目だったかー...しょうがない」

 「?」

 「あ、こっちの話。気にしないで」

 

 

 リサさん、なんか独り言でめっちゃ喋ってたな。美咲がどうこうとか言ってたけど、リサさんと美咲って何か接点あったっけ?いや、女子なんて繋がりだらけか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 帰り道。デートは終了だ。

 

 

 「今日はほんとにありがとー☆楽しかった!」

 「こちらこそありがとうございました。猫の仮装の件は恨んでいますが、それ以外は楽しかったです」

 「ごめんごめん」

 「謝る気ないっすよね」

 「バレた?」

 「バレバレ」

 

 

 結論だけ言うと、楽しかった。リサさんってかなりコミュ力高いから、話が弾むんだよね。俺に話題がなくても、あっちから話しかけてくれる。もっとコミュ力が欲しい人生でした。

 

 

 「あ、ここでお別れかー」

 「もうそんなとこまで?」

 「うん。楽しい時間って、あっという間に過ぎちゃうよね」

 「それ。そんで、退屈な時間は長く続く」

 「逆だったらなー...」

 「俺もそれ何度思ったことか」

 

 

 楽しい時間があっという間に過ぎる法則、あると思います。俺、これに関することだけで原稿用紙10枚分くらいの論文書けそう。国語特別得意ってわけじゃないけど書けそう。

 

 

 「んじゃ、さよなら。また会いましょー」

 

 

 Roseliaのコーチがあるんだ。またすぐに会える。ってわけでさよならする。

 

 

 「あ、ちょっと待って!!」

 「3分間待ってやる」

 「思ってたよりも待ってくれるんだ...」

 「このセリフ一回言ってみたかっただけです。人がゴミのようだ、よりはいいでしょ?」

 「まあ、確かに、ね...」

 

 

 目がぁ!!目がぁぁぁぁぁ!!!!byム〇カ大佐

 

 なんかリサさんに呼び止められた。どした?

 

 

 「それで、リサさん。呼び止めてどうs」

 

 

 

 

 

 その瞬間だった。

 

 

 

 

 

 俺の目の前に、ほんと目の前にリサさんの顔が来たのは。

 

 

 

 

 

 「...!?」

 「亮...」

 「リサさん...」

 

 

 

 

 

 リサさんが甘い声を出す。まるで俺を誘っているかのような声を。

 そして、お互いの顔が近いこの状態。もう少しでお互いの唇が重なり合いそうだ。

 

 

 

 

 ...へ?は?え?

 こ、これって、リサ姉、俺に、キスしようとしてる!!!?!?!

 

 

 

 

 

 「あ、あのですねリサさん。俺にはまだ心の準備ができてないというかなんというか。そもそもこういうのって付き合っている男女がするものであって、俺たちがしていいものではないような気がするというか」

 「ん~?なんのことを言っているのかな~?」

 「」

 

 

 そう言うとリサさんは俺から急に顔を離す。

 

 

 「あ、亮、もしかして、そういうこと考えちゃった?男の子だね~♪」

 

 

 そう言ってリサさんは舌を出す。まるで、いたずらが成功した子供のようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日の俺の教訓:過度な期待は、やめようね!!




リサ姉回でした。



リアルではもう秋ですが、この小説の世界はまだ夏休みです。
ガルパのハロウィンドリフェス、六花☆4出ました。普通に嬉しい。でも、総合的に見ると、☆4が多かったとは言えないな...



六花が出た記念でアンケートをドォン!!!!!


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春じゃなくても新たな出会いはある

アンケートありがと~



バンドストーリー3章来ましたね。Afterglow、めっちゃかっこいいやんけ...!!


 夏休みも半分が過ぎてしまった。この前始まったばかりだった気がするんだけどな~。おっかしいな~...

 

 

 「ふむ...」

 

 

 俺は一人、家で課題を眺めていた。机の上に置かれている、全く手がつけられていない課題を。

 

 

 「...遊びすぎたぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 や☆ら☆か☆し☆た

 

 

 夏祭りとか海とかデートとかのせいで、すっかり課題のことを忘れてた。えっと、登校日が確か1週間後。課題の進み具合は0。

 

 これは、今日から死ぬ気で頑張らないとな。頑張れ俺!!俺ならできる!!やればできる!!もっと熱くなれよ!!

 あ、今夏だから熱いのは嫌だな。もっと涼しくなれよ!!

 

 

 「でもなー...」

 

 

 勉強って取り掛かるまでのハードルが高すぎません?俺はこのハードルを越えられなくていつもゲームや音楽に逃げる。これじゃダメなのはわかってるけど、どーしてもやる気が出ない。

 

 

 そこで俺は考えた!音楽聞きながら課題やればいいじゃないかと。

 

 

 「何の曲にしようかな~」

 

 

 イヤホンを差して準備はOK。さて、やるか。課題なんて速攻で片づけてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~2時間後~

 

 

 俺は今、ライブハウスに来ていた。え、課題?きょ、今日の分は終わったし(震え)

 

 

 ライブハウスっていったら、真っ先に思い浮かぶのはCiRCLEだな。まりなさんという行き遅れババ...失礼。大層麗しいお姫様がいらっしゃるライブハウスだ。俺も暇な時はよくここに行って楽器を演奏する。

 

 

 だけどね、ふと俺は思ったわけよ。人間、変化が必要だってね。いつもCiRCLEに行ってるけど、そこ以外にもライブハウスなんてたくさんあるじゃんって。少し前まではSPACEっていうライブハウスがあったんだけど、閉店しちゃってのよね。あそこのオーナーさん元気にしてるかな。あの人の「やりきったかい?」って言葉、好きだったな。

 

 

 だから、俺がやって来たのはココ!!

 

 

 「ライブハウス、Galaxy...!!」

 

 

 いやー、まさか商店街の八百屋の地下がライブハウスだったとは。俺、商店街よく行くんだけど、初めて知ったわ。グー〇ル先生に「近くのライブハウス」って聞いたら出てきたんだもん。

 

 

 「...」

 「あ、八百屋のおっちゃん!」

 

 

 そんなこと考えてると、八百屋のおっちゃん(名字は佐藤らしい)が現れた。

 

 

 「おっちゃんの八百屋、地下にライブハウスあったんだ」

 「...」

 「もしかして、おっちゃんがオーナーだったりするの?」

 「...」

 「相変わらず何も喋らないね...」

 「...」

 「さっきからずっと頷いてるだけじゃん」

 「...」

 「まあ、ギリギリ会話通じるからいいけど」

 

 

 そう!このおっちゃん、超絶無口なのだ!!ほとんど喋らない。少なくとも、俺はおっちゃんが喋ってるところを見たことがない。家族なら見たことあるよね...あるのか?

 ちなみに、おっちゃんは妻と娘と3人暮らしらしい。奥さんには会ったことあるけど、娘さんには会ったことないな。俺と同い年だとか。いつか会ってみたいものだな。

 

 

 「あ、そうだ。Galaxyでちょっと楽器弾いていきたいんだけど、いい?」

 「...」

 「ありがとーございます」

 

 

 OKサイン出ました。Galaxy入ります。初めて入る場所ってのは緊張するねぇ~。それ以上に楽しみだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 楽器を演奏するべく、ライブハウスGalaxyに入った俺!!

 しかし、そんな俺を待っていた(待ってたわけではないと思う)人物がいた!!

 

 

 「.....」

 

 

 金髪で、ちょっと目つきが怖い。いわば不良みたいな感じの女性。その女性が、激しくドラムを叩いている。

 なるほど。この人、かなりドラム上手いな。麻耶さんに匹敵するレベルだ。流石に元スタジオミュージシャンの麻耶さんの方がちょっと上手だけど、それは麻耶さんが上手すぎるだけ。この人もプロレベルの腕前だ。

 ちなみに、なんでそんな上から目線なのかっていうと、俺が「音楽の天才」だから、ですかね()

 

 

 「...ん?なんだお前?」

 

 

 あ、気づかれた。もう演奏は終わりなのか?もう少し見てたかったんだけどな。

 

 

 「ここのライブハウスで練習しに来ただけです。怪しいものでもなんでもございません」

 「ここに来るってお前、かなり変わってるな」

 「へ?」

 「ここら辺のやつは大体CiRCLEかSPACEに行ってるからな。SPACEは閉まっちまったみたいだけどな」

 「そうなんだよな。もうやりきったかいおばさんに会えないと思うと寂しいぜ」

 「...もしかして、やりきったかいおばさんって、SPACEのオーナーのこと言ってるのか?」

 「他に誰がいると?」

 「...はははっ!!お前、面白いな」

 「あ、ありがとう?」

 

 

 なんか少し話して、それで褒められた。おかしいな、これくらいいつも普通だぞ。この人の周り、俺みたいな人いないのかな?

 

 

 「あ、そうだ。さっきのドラム、上手だったぜ。俺が保証する」

 「保証するって...お前、何者だ?」

 「ただのしがない音楽の天才でs」

 「音楽の天才!?お前、もしかして、あの伝説の!?」

 

 

 え、なんか伝説になってるんだけど。伝説って言われても、俺普通の人間よ?俺氏困惑中。

 

 

 「ずっと前から会いたいと思ってたっす!初めまして!自分、佐藤ますきって言います!!」

 「さ、佐竹亮です」

 「こんなところで会えるなんて光栄っす!この前の個人初ライブ見ました!かっこよかったっす!!」

 

 

 個人初ライブって...4月の話やん。俺がまだガールズバンドと仲良くなる前の話やん(※第1話読めば、なんの話をしてるのかわかると思うぞ!!)。てかあの時いたのね。

 

 もしかして、この感じって...

 

 

 「ますきさん、もしかして、俺のファンだったり?」

 「その通りっす!あ、サインもらえますか!?」

 「サイン!?とりあえず、名前書くだけでいいか?」

 「もちろんっす!この紙にお願いします!」

 「お、おう...」

 

 

 どこから紙とペン出した

 

 

 という疑問は一回置いといて、いやー、俺もこんなアイドル的存在になれるなんてな。サイン考えときゃよかった。家帰ったらサイン考えよう。また求められるかもしれないし。え?調子に乗るなって?断る☆

 

 でも、なんだろう。俺、この人の勢いに負けてる感がすごい。佐藤っていうくらいだから多分ここの娘さんなんだろうけど、親父と違ってよく喋るな。コミュニケーションとりやすいから大歓迎だけど。

 

 

 「こんな感じでいいか?」

 「はい!!ありがとうございます!!」

 

 

 俺のサイン(名前書いただけだから、一般的に見たら多分サインではない)をもらって喜ぶますき。めっちゃ敬語使ってくるけど、この人同い年なんだよなぁ...同い年の人に敬語使われるのはちょっとムズムズするな。あ、紗夜さんと燐子さんも9割くらい敬語だと考えると今更か。

 

 

 「そうだ!!亮さん、お願いがあるんすけど」

 「どうした?」

 「何か演奏してもらえませんか?自分、もう一度生で演奏みたいんです!!」

 「あー、うん、いいよ。そもそも楽器弾くつもりで来てるんだし。折角だし、ドラムでも叩こうかな」

 「マジっすか!?めっちゃ嬉しいっす!!」

 「本当に?それじゃあ、聞かせてもらおうかな」

 「よし、任せとけ...って誰だよ。1人増えてるぞ」

 「あ、レイ。来てたのか」

 「今来たところだよ」

 

 

 もう1人増えました。身長高い人が増えました。薫さんより身長高い説あるぞ。ギリギリ俺の方が上ってくらいか。

 

 

 「あ、初めまして。和奏レイです」

 「こちらこそ初めましてー。佐竹亮です」

 

 

 和奏とはまた珍しい名字だな。レイって名前はかっこいいな。うん、なんで人の名前分析してるんだろう?

 

 

 「2人とも知り合いだったんだな」

 「少し前に仕事で一緒になってね」

 「仕事?work?」

 「有名アーティストのバックバンドっす」

 「思ってたよりすごい仕事してるな」

 

 

 嘘だろ?俺にはそういう話来たことほとんどないのに。パスパレくらいしかないわ。んで、その仕事もまりなさんの縁。あー、最近平三さん見てないな。元気かな?そもそも平三さんの存在忘れかけてたわ。ごめんね。

 

 

 「レイさんは何の楽器を?」

 「ベースやってる。はなちゃん...ギターをやってた幼馴染と一緒に演奏するために覚えたの」

 「はなちゃん?はなちゃん、ハナチャン...芋虫?」

 「マ〇オには出てこないかな」

 

 

 ハナチャンなんてキャラいたよね。踏むと怒って追っかけてくるやつ。昔踏みまくって遊んでた記憶がある。まあ、その後死んだけど。

 

 

 「花園たえっていう名前なんだけどね」

 「ちょっと待てストップ」

 「?」

 「HA NA ZO NO TA E ?」

 「うん」

 「ギターやってたりした?」

 「うん」

 「マージか...」

 

 

 俺の知ってる花園たえは1人しかいないぞ。ハンバーグとレタスを等価交換しようとする錬金術師(by有咲)であり、ウサギの楽園ハナゾノランドの園長にして、ポピパのギター担当。クールそうな見た目に反して超がつくほどの天然。

 

 

 「俺、多分知ってるわ」

 「ほんとに!?」

 「うん。あ、たえの連絡先あげるからスマホ出して」

 「ありがとう!!」

 「亮さん!自分と連絡先交換してもらえませんか!?」

 「OK。だけど一回落ち着いてね」

 

 

 世界って狭いんだな。初めて行くライブハウスで初めて会った人が、知り合いの幼馴染だったりするんだもん。俺の幼馴染とかも近くにいたりして。そもそも俺に幼馴染と呼べるような存在がいたかどうかは別として。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、たえの連絡先をレイさんに渡して、ますきと連絡先を交換して、ついでにレイさんとも交換した。

 それで、ドラム叩いた。ベースも弾いた。途中から一緒にセッションみたいなこともやった。新鮮で楽しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 帰宅中~。息抜きは終わったから、課題やらないとな...このペースじゃ終わらないから死ぬ気でやらないと。誰だよ宿題ほったらかして遊んでた馬鹿は!!俺か!?俺だな!!はぁ...

 

 

 「よし!こうなったら歌いながら帰るか!!」

 「あれ?もしかして、亮先輩ですか?」

 「...俺のことを知ってるとは、誰だ貴様、って明日香ちゃんか」

 「お久しぶりです。姉がいつもお世話になってます」

 

 

 もう少しで歌ってるところが見つかるところだったね!しかも後輩に!

 

 

 戸山明日香。香澄の妹だ。少し前に会って軽く挨拶した程度だけど、覚えてくれてたのね...!!

 

 

 「明日香ちゃん。俺の妹にならないかい?」

 「...それは、亮先輩が私の姉と結婚するということですか?」

 「そっかー、俺が香澄と結婚すれば明日香ちゃんは義理の妹だー...ってなるわけないよね?」

 「でも、このままだと姉をもらってくれる人がいない気がしてきて...」

 「高校生相手にする心配じゃないと思うな」

 

 

 この子、真面目で姉思いでほんといい子なの。でも、姉のこと心配し過ぎだと思うの。君が思ってる以上に姉は成長して...

 

 

 成長して................

 

 

 「でも、香澄だからねぇ...」

 「先輩もそう思いますよね」

 「まー、俺には姉いないからそこんとこはよくわからないけどね」

 

 

 ポピパを作った行動力は尊敬できるけどなぁ...俺も香澄の将来が不安になってきたよ。

 

 

 「ところで、明日香ちゃんは何してたの?」

 「高校見学です」

 「高校見学?花咲川が中高一貫じゃなかったっけ?」

 

 

 明日香ちゃんは花咲川学園中等部に通ってる。香澄が通ってるのが高等部。あそこは中高一貫だよな。それなのに、なんで?

 ちなみに香澄が花咲川に入ったのは、妹から話を聞いて面白そうだからであって、中等部からというわけではない。

 

 

 「そうです。でも、私、高校から羽丘に行きたいと思ってて」

 「羽丘に?それじゃ、俺の後輩となるわけだ」

 「よろしくお願いします」

 「気が早いな」

 

 

 何の心境の変化があったのかは知らないけど、明日香ちゃんは羽丘に来るらしい。頑張れ。応援してる。

 

 

 「先輩は何をしてたんですか?」

 「ちょっと楽器を演奏しに」

 「課題は?」

 「ちょっとだけ残ってる」

 「具体的には?」

 「9割くらい?」

 「...」

 

 

 俺にとってはちょっとなんだよ気にするな。

 

 

 「明日香ちゃんは終わったの?」

 「はい」

 「香澄は?」

 「今頃家で頑張ってます。有咲先輩に手伝ってもらいながら」

 「知ってた」

 

 

 あの行き当たりばったりな猫耳(本人曰く星)少女が課題終わってるわけないもんな!俺もだけど!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1週間後の登校日、俺は死ぬ気で終わらせた課題を提出して、担任に「お前が課題を提出するなんて...!!」って言われた。あの担任許さん。ついでに「りょーくんが課題を提出するとは~。明日で地球は滅ぶかもしれませんな~」「亮くんが課題を提出!?う、嘘でしょ!?」とか言ってたモカとひまりも許さん。お前らにとって俺はどんな人間なんだよ。え、事実?うそ~ん...




RASから2人参戦。ここからRAS、モニカを早めに登場させたいところではあるが...





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※アンケートはあくまで参考にさせていただくだけで、必ず結果が採用されるわけじゃないです。あくまで作者がやりたいようにやります()


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