【全9話】魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート (taku1531)
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件名  魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/21 19:58 


 サムナー教授

 お疲れ様です! 魔術情報瓶詰学を受講しているスウィフティーズです。

 本日締め切りの秋季課題レポートになります。ご確認ください。

 

 以上です。

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/21 20:08 


 ミス・スウィフティーズ

 

 肝心のレポートのファイルが添付されていないようだが。

 締切の2分前まで作成を続けていた君の大作を速やかに送付してくれたまえ。期待が高まって仕方がない。

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/21 21:30 


 ミス・スウィフティーズ

 

 過去への情報瓶詰を実践中かね?

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 8:48 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 申し訳ありません、どうやらファイルの添付を忘れていたようです!

 メールを送付したあと、すぐに眠ってしまい端末のチェックを怠っており、教授からの返信に気づきませんでした。重ね重ね申し訳ありません。

 というわけで、レポートを添付しました!

 

 以上です。

 

魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ.miab 

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 12:14 


 ミス・スウィフティーズ

 

 その一夜の時間稼ぎが独創的なテクニックではないことはお伝えしておく。今日だけでも添付を"忘れた"学生が数人いる。

 

 ひとまずレポートは受理した。かけた時間に見合っている読み応えのあるレポートであれば講義後の17時頃に合否について連絡するので、そのつもりで。

 昼休みのうちに読み終わらない分量であることを願っている。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 12:17 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 まだお昼休みの時間がかなり残っているみたいですし、私のレポートに目を通す前にランチを取られたほうがいいと思います!

 くわえて食後のコーヒーを一杯、いや何杯か飲んでみては?

 

 以上です。

 




全9話です。本日中に全話投稿します。


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魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ.miab

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート 提出要領

 

テーマ

 「情報瓶詰技術の実践」

 

期限

 11月21日 20:00

 

レポート形式

 原則として、アカデミー生に配布している情報伝送端末を用いて担当教員に添付ファイルの形で提出する。ファイルはmiab形式を用いること。

 ただし、学生独自に学習のために作成した伝送方法を用いる場合はファイル形式などを問わない。事前に伝送方法の解説などを担当教員に申し伝えておくこと。

 締め切りの直前に未知の伝送手段でレポートを送った、と主張する場合はその次の講義で全員の前で私に届いているはずのレポートを受け取りを実演させる。

 

表紙

 表紙を1枚つけて,以下の項目を分かりやすく記述すること。

 講義名、担当教員、氏名

 

内容

 ページ数は最低4ページとする。

 秋季講義の内容を踏まえた上で情報瓶詰技術を実践し、講義で学んだ内容、準備、手順、目的、結果等を簡潔に書くこと。

 


 

 

 

 

 

 

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート「情報瓶詰技術の実践」

ゴーレムを利用した半自動情報伝達について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講義名:魔術情報瓶詰学

担当教員:ゴードン・サムナー教授

氏名:スティング・スウィフティーズ

 


 

 魔術情報瓶詰学では、魔術を利用した情報伝送のプロトコルや実際の伝送手段、およびその実装について学んでいる。

 本レポートではゴーレムを用いた半自動の情報伝送の実装について記した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2/4

 


 

 まず市販の情報伝送ソフトを導入した端末と、近距離神秘通信規格であるOzaken技術を用いたMagicTunnel規格を備えたボタンを用意した。

 このボタンを情報伝送ソフトを導入した端末と接続し、端末内部で設定を行ってボタンへの操作を情報伝送ソフトの操作(予め用意しておいたメールの送付)と紐付けを行った。

 

 次に生成者の身長の1/2程度のサイズのゴーレムを用意し、ボタンの前に待機させた。

 準備が整ったのを確認し、ゴーレムへの音声入力による操作でボタンを押下させ、ゴーレムを用いた半自動の情報伝送を実行した。

 実行後、端末からメールが送られていることを確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3/4

 


 

 本課題を行うことで、魔術情報瓶詰学への理解を深めることができた。

 

 

 参考文献

 ゴードン・サムナー著 . メッセージ・イン・ア・ボトル、ベーシック魔術情報瓶詰学 . 神秘公論社 , 49JH3= .

 ロバート・グラスパー著 . エクスペリメント! 実験の手引き . ブラックレディオ社 , 14SP8! .

 アンドリュー・ヴァンウィンガーデン著 . ゴーレム操作の基本―操作、複製、内蔵― . 魔導経済工学サイエンス社 , 87XK6@ .

 草東沒有派對著 . 教授には秘密だ! 30分で書ける超速レポート術、テクニック . 勇敢的人出版

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4/4

 




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Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 12:31 


 ミス・スウィフティーズ

 

 お気遣いありがとう。幸いにして、君のレポートを読んだ後でも十分に食事とコーヒーを楽しむ時間はあるようだ。

 少なくとも一夜かけてあの出来かね?

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 12:38 


 サムナー教授

 

 い、いえ! あくまで添付を忘れていただけでじっくりと課題はこなしており……

 それにレポート要領にある4枚という条件は満たしています!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 13:05 


 ミス・スウィフティーズ

 

 もし時間があれば、学生が提出したレポートの枚数と余白の面積でグラフを作りたいと考えている。

 私の予測だとピークは「表紙込みで4枚」に出るだろう。

 

 さて、それはさておき君は確かに量において要項を満たしていた。問題は質だ。

 魔術情報瓶詰学の講義において秋季は情報伝送プロトコルの種類、及びその伝送の実装方法について話した。君はどこまで理解しているのか、このレポートでは推し量ることができない。

 

 いまのところ私は、君が授業中なにも聞いていなかったという推測を立てている。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 13:12 


 サムナー教授

 

 そんなことありません!

 授業中の異世界とかの話をよく覚えています! とっても不思議で面白かったです!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポートの提出

11/22 13:45 


 ミス・スウィフティーズ

 

 なるほど。

 確かに私は授業中に異世界への情報伝送について話した。

 異世界の存在に関してはELT-SDiM実験によって証明されている。魔術情報瓶詰学における大きな未達成の課題として異世界への情報伝送があり、現状考えられている手段では成功率は10-300程度。

 そのため達成は非現実的で、この成功率を高めるのが将来の課題であると。

 

 しかし、これはあくまで講義中にした十分程度の雑談にすぎない。残りの時間のほとんどは現在すでに実用レベルで確立されている情報伝送プロトコルについての講義であった。

 確かに君のレポートでは実用化されている情報伝送プロトコルを利用しているが、私がレポートで期待したのは店売りのソフトを実行するボタンをゴーレムに叩かせることではない。

 最低限、このアカデミーに所属している教授全員への選択的な伝送を実装するように。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 20:38 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 教授からのご指摘を受けて、レポートを修正しました。

 ご確認ください。

 

 以上です。

 

魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(1).miab 

 

 

 



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魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(1).miab

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート 提出要領

 

テーマ

 「情報瓶詰技術の実践」

 

期限

 11月21日 20:00

 

レポート形式

 原則として、アカデミー生に配布している情報伝送端末を用いて担当教員に添付ファイルの形で提出する。ファイルはmiab形式を用いること。

 ただし、学生独自に学習のために作成した伝送方法を用いる場合はファイル形式などを問わない。事前に伝送方法の解説などを担当教員に申し伝えておくこと。

 締め切りの直前に未知の伝送手段でレポートを送った、と主張する場合はその次の講義で全員の前で私に届いているはずのレポートを受け取りを実演させる。

 

表紙

 表紙を1枚つけて,以下の項目を分かりやすく記述すること。

 講義名、担当教員、氏名

 

内容

 ページ数は最低4ページとする。

 秋季講義の内容を踏まえた上で情報瓶詰技術を実践し、講義で学んだ内容、準備、手順、目的、結果等を簡潔に書くこと。

 


 

 

 

 

 

 

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート「情報瓶詰技術の実践」

ゴーレムを利用した半自動情報伝達について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講義名:魔術情報瓶詰学

担当教員:ゴードン・サムナー教授

氏名:スティング・スウィフティーズ

 


 

 魔術情報瓶詰学では、魔術を利用した情報伝送のプロトコルや実際の伝送手段、およびその実装について学んでいる。

 本レポートではゴーレムを用いた半自動の情報伝送の実装について記した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2/4

 


 

 まず市販の情報伝送ソフトを導入した端末と、近距離神秘通信規格であるOzaken技術を用いたMagicTunnel規格を備えたボタンを用意した。

 このボタンを情報伝送ソフトを導入した端末と接続し、端末内部で設定を行ってボタンへの操作を情報伝送ソフトの操作(予め用意しておいたメールの送付)と紐付けを行った。

 

 次に生成者の身長の1/21/400程度のサイズのゴーレムをこのアカデミーの教授陣全体に送るのに十分な数である200体用意し、ボタンの前に待機させた。ボタン内部の回路と直接接続した。

 ゴーレムには送付したい教授の名前に基づいた音声入力システムを実装している。

 準備が整ったのを確認し、ゴーレムへの音声入力による操作でボタンを押下させ内部にあった回路を作動させ、ゴーレムを用いた半自動の情報伝送を実行した。

 実行後、端末からメールが送られていることを確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3/4

 


 

 本課題を行うことで、魔術情報瓶詰学への理解を深めることができた。

 

 

 参考文献

 ゴードン・サムナー著 . メッセージ・イン・ア・ボトル、ベーシック魔術情報瓶詰学 . 神秘公論社 , 49JH3= .

 ロバート・グラスパー著 . エクスペリメント! 実験の手引き . ブラックレディオ社 , 14SP8! .

 アンドリュー・ヴァンウィンガーデン著 . ゴーレム操作の基本―操作、複製、内蔵― . 魔導経済工学サイエンス社 , 87XK6@ .

 草東沒有派對著 . 教授には秘密だ! 30分で書ける超速レポート術、テクニック . 勇敢的人出版 , 75HJ4% .

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 21:03 


 ミス・スウィフティーズ

 

 君のユーモアのセンスに脱帽した。

 添付したファイルがジョークで作ったものになっているから、正しいレポートの送付をお願いしたい。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 21:13 


 サムナー教授

 

 確認しましたが、添付したファイルは正しかったです!

 レポートの要領も満たしていますし、教授の指摘通りに実装しました。

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 21:25 


 ミス・スウィフティーズ

 

 ああ、どう言ったらいいものか。

 君はこのレポートで求めているものを大きく誤解しているように思える。

 私が指摘した点を修正したことについては同意するが、余白の大きさと魔術情報瓶詰学で講義した内容をほとんど取り入れてない点についてはまったく改善されていない。

 

 一つ幸運に感謝しているのは私が君に要求した範囲が教授陣全員であったことだ。

 もしあそこで学生も含めたアカデミー全体と言っていたら、君は大量のゴーレムでこのアカデミーを埋め尽くしたに違いない。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 21:29 


 サムナー教授

 

 教授がお望みでしたらもちろん実装致します!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(1)の提出

11/22 21:35 


 ミス・スウィフティーズ

 

 1万人分作るのかね?

 既に課題の締め切りは過ぎている、君の卒業まで待ちたくはないのだが。

 君が卒業できるかはさておいて。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 7:41 


 サムナー教授

 お疲れ様です、スウィフティーズです。

 

 一晩でできました!

 

魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(2).miab

 

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 8:23 


 ミス・スウィフティーズ

 

 勘弁してくれ。

 



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魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(2).miab

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート 提出要領

 

テーマ

 「情報瓶詰技術の実践」

 

期限

 11月21日 20:00

 

レポート形式

 原則として、アカデミー生に配布している情報伝送端末を用いて担当教員に添付ファイルの形で提出する。ファイルはmiab形式を用いること。

 ただし、学生独自に学習のために作成した伝送方法を用いる場合はファイル形式などを問わない。事前に伝送方法の解説などを担当教員に申し伝えておくこと。

 締め切りの直前に未知の伝送手段でレポートを送った、と主張する場合はその次の講義で全員の前で私に届いているはずのレポートを受け取りを実演させる。

 

表紙

 表紙を1枚つけて,以下の項目を分かりやすく記述すること。

 講義名、担当教員、氏名

 

内容

 ページ数は最低4ページとする。

 秋季講義の内容を踏まえた上で情報瓶詰技術を実践し、講義で学んだ内容、準備、手順、目的、結果等を簡潔に書くこと。

 


 

 

 

 

 

 

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート「情報瓶詰技術の実践」

ゴーレムを利用した半自動情報伝達について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講義名:魔術情報瓶詰学

担当教員:ゴードン・サムナー教授

氏名:スティング・スウィフティーズ

 


 

 魔術情報瓶詰学では、魔術を利用した情報伝送のプロトコルや実際の伝送手段、およびその実装について学んでいる。

 本レポートではゴーレムを用いた半自動の情報伝送の実装について記した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 まず市販の情報伝送ソフトを導入した端末と、近距離神秘通信規格であるOzaken技術を用いたMagicTunnel規格を備えたボタンを用意した。

 このボタンを情報伝送ソフトを導入した端末と接続し、端末内部で設定を行ってボタンへの操作を情報伝送ソフトの操作(予め用意しておいたメールの送付)と紐付けを行った。

 

 次に生成者の身長の1/21/20000程度のサイズのゴーレムをこのアカデミーの全体に送るのに十分な数である10000体用意することにした。

 ゴーレムをボタンの前に待機させた。ボタン内部の回路と直接接続した。MagicTunnel規格の魔術式をサンプルにするゴーレムに組み込んだ後、ゴーレムに自己複製能力を持たせ所定量まで増加させた。魔術源としては環境魔力を利用している。環境魔力は微小のため実行には10秒の待機時間を要する。10000=213.3であることから133秒待機した。

 ゴーレムには送付したい教授の名前に学籍番号及び教員番号に基づいた音声入力システムを実装している。

 準備が整ったのを確認し、ゴーレムへの音声入力による操作でボタンを押下させ内部にあった回路を作動させ、ゴーレムを用いた半自動の情報伝送を実行した。

 実行後、端末からメールが送られていることを確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 本課題を行うことで、魔術情報瓶詰学への理解を深めることができた。

 

 

 参考文献

 ゴードン・サムナー著 . メッセージ・イン・ア・ボトル、ベーシック魔術情報瓶詰学 . 神秘公論社 , 49JH3= .

 ロバート・グラスパー著 . エクスペリメント! 実験の手引き . ブラックレディオ社 , 14SP8! .

 アンドリュー・ヴァンウィンガーデン著 . ゴーレム操作の基本―操作、複製、内蔵― . 魔導経済工学サイエンス社 , 87XK6@ .

 草東沒有派對著 . 教授には秘密だ! 30分で書ける超速レポート術、テクニック . 勇敢的人出版 , 75HJ4% .

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 13:12 


 ミス・スウィフティーズ

 

 率直に言えば、少し面白くなってきた。

 

 もちろん、相変わらず私の講義の内容を取り入れていない点は不満であるし、やっている内容も本質的には伝書鳩をゴーレムに置き換えた伝銅時代のやりかたと大差ない。

 しかし、情報伝送のためにゴーレムの自己複製を用いたというのは耳にした記憶がない。

 君がある種の才能、独創性を有する学生である点については認めてもいいと思い始めている。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 14:05 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 ありがとうございます!

 厳密には、すべてを自己複製で完結させたわけではなく、学籍番号と教員番号(1万人分です! 大変でした!)をゴーレムに割り振る作業に関しては手動で行いました。なので、ちょっと眠いです……

 

 ちなみに、レポートは合格と受け取っていいのでしょうか?

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 18:08 


 ミス・スウィフティーズ

 

 それを手動でやらなくて済むようにするために私は情報瓶詰学で伝送プロトコルを教えているのだが……

 まあいい。君のやり方をレポート要領で定めた「独自に学習のために作成した伝送方法」と認めよう。

 

 ただ、市販ソフトを使っただけというのは、最低限の基準としても評価できるとは言い難い。

 

 暗号化や情報振り分けなどの機能がない原始的な伝送方法でよいから、アカデミー内以上の遠方を複数箇所……そうだな、私のアカデミー端末、君の実家、私の家の端末(端末番号4781YZHG532Q)の3箇所に情報伝送したという実績をレポートに追記してくれたまえ。それで合格としよう。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 18:33 


 サムナー教授

 

 ありがとうございます!

 でも、市販ソフトを使わないで伝送するんですね。どうやって指定する端末を探せばいいのかさっぱりで……

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 18:33 


 ミス・スウィフティーズ

 

 君の独創性とそれを実現するための努力の1割でもいいから、私の講義を聞き教科書を読むのに充ててもらいたいものだ。

 「ベーシック魔術情報瓶詰学」の30ページから34ページを読みたまえ。

 一晩かけて1万体のゴーレムにIDを割り振るより遥かに楽なはずだ。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 18:50 


 サムナー教授

 

 今、言われたページに目を通してみたんですが……そんなことないみたいです! 私、単純作業結構好きで、モクモクとやっちゃうタイプなので!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(2)の提出

11/23 18:58 


 ミス・スウィフティーズ

 

 私は君に単純作業以上のものを教えるために教壇に立っているのだ。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 7:37 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 指摘にあわせてレポートに追記しました。

 お手数をおかけしますが確認お願いします。

 

魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(3).miab

 

 

 



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魔術情報瓶詰学_秋季課題レポート_スティング・スウィフティーズ(3).miab

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート 提出要領

 

テーマ

 「情報瓶詰技術の実践」

 

期限

 11月21日 20:00

 

レポート形式

 原則として、アカデミー生に配布している情報伝送端末を用いて担当教員に添付ファイルの形で提出する。ファイルはmiab形式を用いること。

 ただし、学生独自に学習のために作成した伝送方法を用いる場合はファイル形式などを問わない。事前に伝送方法の解説などを担当教員に申し伝えておくこと。

 締め切りの直前に未知の伝送手段でレポートを送った、と主張する場合はその次の講義で全員の前で私に届いているはずのレポートを受け取りを実演させる。

 

表紙

 表紙を1枚つけて,以下の項目を分かりやすく記述すること。

 講義名、担当教員、氏名

 

内容

 ページ数は最低4ページとする。

 秋季講義の内容を踏まえた上で情報瓶詰技術を実践し、講義で学んだ内容、準備、手順、目的、結果等を簡潔に書くこと。

 


 

 

 

 

 

 

魔術情報瓶詰学・秋季課題レポート「情報瓶詰技術の実践」

ゴーレムを利用した半自動情報伝達について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講義名:魔術情報瓶詰学

担当教員:ゴードン・サムナー教授

氏名:スティング・スウィフティーズ

 


 

 魔術情報瓶詰学では、魔術を利用した情報伝送のプロトコルや実際の伝送手段、およびその実装について学んでいる。

 本レポートではゴーレムを用いた半自動の情報伝送の実装について記した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2/4

 


 

 まず市販の情報伝送ソフトを導入した端末と、近距離神秘通信規格であるOzaken技術を用いたMagicTunnel規格を備えたボタンを用意した。

 このボタンを情報伝送ソフトを導入した端末と接続し、端末内部で設定を行ってボタンへの操作を情報伝送ソフトの操作(予め用意しておいたメールの送付)と紐付けを行った。

 

 次に生成者の身長の1/20000程度のサイズのゴーレムをこのアカデミーの全体に送るのに十分な数である10000体用意することにした。

 MagicTunnel規格の魔術式をサンプルにするゴーレムに組み込んだ後、ゴーレムに自己複製能力を持たせ所定量まで増加させた。魔術源としては環境魔力を利用している。環境魔力は微小のため実行には10秒の待機時間を要する。10000=213.3であることから133秒待機した。

 ゴーレムには送付したい学籍番号及び教員番号に基づいた音声入力システムを実装している。

 準備が整ったのを確認し、ゴーレムへの音声入力による操作でボタン内部にあった回路を作動させ、ゴーレムを用いた半自動の情報伝送を実行した。

 実行後、端末からメールが送られていることを確認した。

 

 加えて、市販ソフトを使わない遠方への情報伝送についてもテストを行った。

 送付先はゴードン・サムナー教授のアカデミー内端末、ゴードン・サムナー教授の私用端末、スティング市内にある筆者の実家の端末の3箇所である。

 市販ソフトに内蔵された伝送プロトコルを使わないことから、端末の秘的情報を探ることができない。そこで、端末番号を指定した単純神秘情報伝送は、指定した端末に到着するまで情報として現実世界に顕在化しないという特性を活かし、前述したゴーレムの自己複製を利用して端末の存在可能性すべてに単純神秘情報伝送を行っている。結果、メール一件の送信量は平均して300万件、時間は216秒であった。この手法は、魔術情報瓶詰学の未達成の課題とされている異世界への情報伝送にも応用できる可能性がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 本課題を行うことで、魔術情報瓶詰学への理解を深めることができた。

 

 

 参考文献

 ゴードン・サムナー著 . メッセージ・イン・ア・ボトル、ベーシック魔術情報瓶詰学 . 神秘公論社 , 49JH3= .

 ロバート・グラスパー著 . エクスペリメント! 実験の手引き . ブラックレディオ社 , 14SP8! .

 アンドリュー・ヴァンウィンガーデン著 . ゴーレム操作の基本―操作、複製、内蔵― . 魔導経済工学サイエンス社 , 87XK6@ .

 草東沒有派對著 . 教授には秘密だ! 30分で書ける超速レポート術、テクニック . 勇敢的人出版 , 75HJ4% .

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 9:25 


 ミス・スウィフティーズ

 

 なんだあのレポートは。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 9:47 


 サムナー教授

 お疲れ様です。スウィフティーズです。

 

 や、やっぱりダメですかね?

 私自身も確かにちょっとダメかな? と思ってはいたんですよね……隣町にメール一つ送るのに3分半かかるってのは確かにおかしいなと思って……

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 9:55 


 ミス・スウィフティーズ

 

 私はこの国に端末による情報伝送システムの普及を推し進めた一員であり、メールの有用性を極めて高く評価しているが、君に私のため息が届かないことだけは残念に思う。

 完全におかしい。

 

 端末番号は国の機関が定めたものであり、各地にある情報伝送処理端末に問い合わせを行えば送るべき秘的位置が返ってくる。

 それをせずに存在する可能性のある場所すべてに情報伝送を行うなどという思いつく限りで最も乱暴なやりかたを私の生徒がやったことについて頭を抱えている。

 

 それはさておき(本来であればまったくさておくべきではないのだが)、異世界への情報伝送の可能性というのは、つまり……

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:10 


 サムナー教授

 

 あ、はい!

 そんなやり方があったんですね! 教科書読んでみても具体的にどうすればいいかよくわからなくて……

 異世界のほうはもしかしたら出来るのかなー? と思ったので、今アカデミー寮の自室で試しにやってみてます! ゴーレムで溢れかえることはないよう最小限のサイズにしたんで、たぶん大丈夫です!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:16 


 ミス・スウィフティーズ

 

 つまり?

 ある程度想像はつくが、具体的に何をやっているか説明してくれたまえ。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:36 


 サムナー教授

 

 前の講義でも、メールでも話していましたよね?

 現在の技術だと成功率は10-300程度だって。

 なので、10300回施行すれば成功率は63%ぐらいになるんじゃないかなーって思いまして。

 21000≒10300なので、必要な時間は1000×複製にかかる10秒で10000秒。なので3時間放置でいけるかな? 朝仕掛けてちょうど今がそれぐらいなので、一旦自室に戻って見てみます。

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:41 


 ミス・スウィフティーズ

 

 よろしい、朗報を期待している。

 ちなみに、なにを伝送したのかね?

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:44 


 サムナー教授

 

 あっ!

 送る内容まで考えてなかった……

 レポートのために自宅に情報伝送したときのテスト送信内容そのままだ……

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:47 


 ミス・スウィフティーズ

 

 異世界との外交問題になったら、私の責任になりそうだな。

 テストに使った内容というのは?

 前に使ったデータということなら、実験を止めなくても確認できるはずだ。

 

 

 

 差出人 スティング・スウィフティーズ

 宛先  ゴードン・サムナー教授

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:52 


 サムナー教授

 

 教授とのやり取りとレポートのファイルです!

 あ、あと今気づいたんですけど、実家に送ったときとかと違ってほんとに届いたのか確認できません!

 なんとか確認するやり方を考えてみます!

 

 

 

 差出人 ゴードン・サムナー教授

 宛先  スティング・スウィフティーズ

 件名  Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: Re: 魔術情報瓶詰学 秋季課題レポート_修正版(3)の提出

11/24 12:55 


 ミス・スウィフティーズ

 

 ぜひとも確認の方法を考えてくれ。

 もし届いたことがわかれば、君のレポートは今後全て合格とする。

 君に何度も食事の時間を邪魔されてはかなわないからな。

 

 

 




発想元:Artless Gamesによるインディーズゲーム「A=B」


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