カルデアの1日 (大学生カッコカリ)
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登場人物紹介

お久しぶりです!
最近めっきり暑くなり、作者の脳みそは常に沸騰しているように暑いです(ーー;)

さて、今回は主人公たちカルデアの人物紹介と、OPに出てくるサーヴァント(アルトリア、ジャンヌ除く)の紹介ページです。

最新話は申し訳ないのですが、もう少しお待ちください…。
では、どうぞ!


◎マスター(ぐだ男)

……主人公。作者の化身。基本的に温和な性格で、大抵の事は笑って許してしまうお人好し。

しかし、3回以上連続していじったりしたら怒る。『昔からよくからかわれてね。今はそれなりに我慢できるけど、キレる時はブチ切れるから、気をつけてね』

 

サーヴァントを数多く従え、聖杯探索を続けるカルデア最後のマスター。元は一般人だったからか、様々なマンガなどのネタを有する。サーヴァントは基本真名呼びだが、黒髭は『黒ひげ氏』、呪腕のハサンやゲオルギウスなど、特定のサーヴァントには『ハサン先生』、『ゲオルギウス先生』などと言った敬称や愛称をつけて呼ぶことも。

 

好きな食べ物はハンバーガー、コーラなど男子高校生が好みそうな食べ物。時折セイバーオルタとバーガーの山をたいらげている事も(その後エミヤやブーディカなどの母親属性を持つサーヴァントに2人して叱られる事も)。

大好物の果物はリンゴ。レイシフトした先の店ではよく買って齧っている。

 

嫌いな食べ物はグレープフルーツ、ナス、ピーマンなどの苦味があるもの。ピーナッツも苦手(ピーナッツクリームはギリ許容範囲内だが、落花生もダメ)。

 

ちなみに成人しているため、荊軻や小次郎、ドレイクなどと飲むこともある(とても酔いにくい体質とのこと。酔ったことがあるのは酒呑童子の酒のみ)。

 

いわゆる『オタク』趣味を持ち、黒ひげとそれなりに仲良くしている。しかし、彼ほどオープンではなく、『漫画やゲームを楽しむ消費者型のオタク』である。主にロボット系の作品が好きらしい。

 

また、非常に特異な体質の持ち主であり、本人の望んだ時に性別を瞬時に変えることができる。しかし積極的に変えたりしない。

過去に何かあった模様…。

 

ちなみに天然のフラグメイカー(某幻想殺しの人と同レベル)の為、マシュからカルデア内の女子寮には立ち入りを禁止されている。

 

 

今のところ恋人などはいない。しかし、マシュと共に定礎復元を成功してきたからか、少しマシュのことを意識している様子。

 

 

 

◎マシュ・キリエライト

……シールダーのデミ・サーヴァント。

本作(グランドオーダー)のメインヒロイン。

冷静沈着で、責任感が強い少女。ときおり天然が入ることも。また、特殊な環境で育ったようであり、世界のことについては無知な部分も多い。

 

尊敬するサーヴァントはレオニダス一世およびゲオルギウス。

レオニダス一世の仲間を信じる戦い方、ゲオルギウスの忍耐強さに強い憧れがある。

 

(好きなものなどはマイルームで確認できるものと同じなので、割愛)

 

彼女の武器たる大楯には様々な秘密が隠されている。ポケットが付いているので、小さなものを収納することも可能。秘密は他にも多々あるが詳しくは6章をプレイ。

 

彼女にとってぐだ男は『先輩』であり、『強く異性を意識する存在』である。

 

◎ロマ二・アーキマン

……みんなご存じDr.ロマン。

6章にて疑惑が膨らんできた彼だが、このSSではボケ要因。

 

サーヴァント同士の喧嘩に巻き込まれ、黒焦げにされる。

 

どんなサーヴァントとも仲良くしているが、ジャック・ザ・リッパーとは距離を置いている。

彼女が医者嫌いのため、少しずつ近づいていくようにしている。しかし主人公やエミヤほどではないにしろ、時たまラッキースケベを発揮するので、なかなか溝は埋まらない様子。

 

 

◎レオナルド・ダ・ヴィンチ

……ショップと強化でお馴染みのダヴィンチちゃん。

 

自他共に認める万能の天才である彼女だが、ぶっ飛んだことを平気でやらかすから手に負えない(どうしようもなくなったら自分で処理する程度の責任感はある)。

 

このカルデアでは基本、自分の部屋…もとい工房に引っ込んだまま何か作成している様子。

何を作っているかはアンデルセンだけが知る。だが、何を作っているかは語ろうとしない。

 

曰く「俺にとって不利益になるものではないからな。それに俺が教えて貴様らがアタフタする様子を見るよりも、後で試行錯誤しているところで引っ掻き回す方が楽しそうだからな!」

……とのこと。

 

 

◎他のカルデアスタッフ

……今まで存在を忘れていた人々。GO本編でいることはわかってたのに……(汗

 

個人的な想像では30名と少し。

殆どが男で女性は8人程度だと思う。

技術的には全く問題ない、というか頭がいい人ばかり。しかし、何人か馬鹿というか、阿呆というか……メチャクチャな人が紛れているかも。

天才はどこか頭のネジが何本か吹っ飛んでんのがデフォ。いいね?

 

 

◎魔術王ソロモン

……人理焼却の原因。グランドキャスター。

時たまにカルデアに遊びに来る(!?)

 

何故来るのか、何を目的にしてるのかは不明。

しかし、よくダビデと口喧嘩した後エミヤの食事をうまそうに食べて帰る。

何しに来たんだよお前。

 

ちなみにパラケルススや、メディアなどの魔術師然としたキャスター連中とは仲良く魔術談義している。

 

仲が悪いのはギルガメッシュ、エウリュアレにステンノ、円卓の騎士をはじめとした騎士、戦士の誇りを持つサーヴァントたち。高潔な精神を持つサーヴァントとは相性が悪い。

 

天敵はダビデとマーリン。マーリンは未だ妖精郷に幽閉されているが、規格外の千里眼によって状況を把握している。魔術の腕ではほぼ互角だが、両者とも魔術師として最高峰の存在のため、お互いを警戒している。

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

うちのカルデアの食事事情

 

曜日によって作る人を変える。シフト式。

 

月 エミヤ

 

火 両儀式(セイバー)

 

水 マタ・ハリ

 

木 源頼光

 

金 ブーディカ

 

土 百貌のハサン

 

日 アイリスフィール

 

基本はこの7人。たまにリクエストで交代して作ることもある。

1番人気なのはエミヤ。がんばれ、正義の味方

 

食材はレイシフトを使い、いろいろ裏ワザを駆使して確保している。

しかし米だけは最近来た俵藤太のおかげで問題ない。

ダヴィンチちゃん特製『ザ・ワールド』という冷蔵庫の形をした箱の中に保存している模様。

何故か食材が手に入れた状態で保管されているのだとか。

ちなみに冷やす場合は普通の冷蔵庫を使う。

 

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OPのサーヴァントたち

 

◎アルテラ

……元文明絶対破壊するウーマン。

露出が高い衣装でエミヤに注意されて以来、裁縫や編み物を習い、ハマっている。

『編み物とおやつはいい文明、破壊しない。』

このカルデアにある物も殆どがいい文明。

しかし『黒ひげは悪い文明。破壊する』だそうで。

現在はどなたか少し気になっている様子。

 

 

◎スカサハ

……師匠。カルデアには来ていない。しかしスキルを使って時たまに弟子たちと連絡を取り合ってる様子。霊基素体は構成している最中。

 

 

◎アルジュナ

……回す方のノッブ。来ていない。何故か霊基素体も構成できていない。

 

 

◎牛若丸

……ライダーとして召喚された源義経。

元々忠犬(クレイジー)属性が付与されていたが、新たに忠犬(雌犬)属性が追加された。

よく源頼光と話をしている。

しかし、弁慶(常陸坊)にあった場合、容赦無くカツアゲをする。所持金は1180円を下回らないようにしているらしい。

 

 

◎メフィストフェレス

……子ャスター。常にハイテンションでイタズラを仕掛けている。但しいつもハサン(呪腕)とケリィに取り除かれているため、若干欲求不満。

よくアンデルセンと声が似ていると言われるが、本人たちはどうでも良いらしい。

 

 

◎ジキル&ハイド

……アサシンらしくないアサシン。いつもは自分の部屋で本を読んでいるが、偶にぐだ男に頼んでレイシフトして本を買ってくる。

メドゥーサとは読書好きという事で仲良くしている。

ハイド時はメフィストとイタズラを仕掛けている。しかしメフィストとは違い、イタズラを解除されても怒らない。

 

 

◎ダレイオス三世

……イスカンダル絶対戦うマン。

大抵アレキサンダーに頼まれて肩車している(!?

彼にとってイスカンダルとはいずれ決着をつける相手ではあるが、幼い状態のアレキサンダーは倒す相手ではないようであり、近所のおじさんみたいな立ち位置で相手をしている。

意外と甘いものが好みで、よく両儀式(殺)からストロベリーアイスをもらっているそうな。

 

 

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オリジナル用語説明

 

 

・霊基素体

……サーヴァントを召喚する前に召喚する魂の骨組みのようなもの。サーヴァントは霊基素体を元に召喚され、それに肉付けするような形で分霊が降臨し現界する。霊基素体に意思を宿らせることも可能であり、会話程度なら難なくこなす。

しかし、実体はないため物をつかんだり、戦ったりすることは不可能。レイシフトも不可能。

 

 

・ダヴィンチちゃん特製『ザ・ワールド』

……端的に説明するならば『空間の時間を止めて保存する』ことができる箱。

曰く、『物が劣化するのは原子や分子の動き、熱や酸化によって劣化が進むため、空間を固定し酸化や熱を防ぐために時を止めれば劣化を防げる』とのこと。

しかし、劣化を防ぐことしかできないため、冷やすことは不可能。

メディアとパラケルスス、バベッジ卿とダヴィンチの共同でやっと試作機一機が完成した。

しかし、コストがかかりすぎる上、魔術を固定させるのに手間がかかるため、試作機一機で作るのをやめたそうな。

 




へいよーかるでらっくす(挨拶
今更の人物紹介、いかがだったでしょうか。
要望があれば今までのサーヴァントの紹介もしていきたいと思っています(^-^)

さて、アプデでとてもFGOもかなり改善されましたね。
石の使用数変更に配布、聖杯によるレベル上限解放、一部サーヴァントのモーション変更、ダ・ヴィンチちゃんの実装、そして福袋ガチャ…最高かよ!
しかし、作者はガチャに敗北しました……。
槍父上とジャンヌに挑んだ結果、見事にアルテラさんが来ました…。
貴女もう来てますよ…。
しかぁし!まだ負けませんよ、次の水着イベでは巻き返してみせます!(フラグ

本日はここまでにしましょう…次の話をはやく完成させなくては…!
では、see you next time!


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デミサーヴァントの章
マシュの1日


はじめまして。作者です。
Fateの小説を読んでいる内に「自分も書いてみたい!」という思いから衝動的に書いたものです。
なにぶん処女作なので、拙い部分もあると思います(~_~;)
なので、改善点などを教えて頂けると嬉しいです。


ここは人理継続保障機関、カルデア。人類の過去・現在・未来を観測し、人類史を長く続かせるためにつくられた組織である。

しかし、とある人物の陰謀により、人類に2016年以降の未来は焼却されてしまった。

これは、未来を取り戻すために奮闘する、彼/彼女らの物語である。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私の名前は、マシュ=キリエライト。ここカルデアに所属するデミサーヴァントです。デミサーヴァントとは、簡単にいえば英霊に憑依された 人間、といったところでしょうか。まあ話が長くなる上、少々難しいことなので気にしないでください。今、私は先輩……マスターに用があり、カルデアの廊下を歩いています。廊下には、先輩が召喚したサーヴァント達が所在なさげにうろついていることがあるので、たまに声をかけられたりします。

 

「あ、いたいた。ねえ、お姉さーん、ちょっといいー?」

 

声をかけてきたのは、ライダーのクラスで召喚されたアレキサンダーさん。召喚の際に手違いがあったのか、なぜか幼い頃の姿で召喚された方です。

 

「はい、これから先輩の部屋に向かいますから、少しだけですが。」

 

「うん、大丈夫、すぐに済むから。ジャックを見なかった?僕のキュプリオトの剣をどっかに持って行っちゃって、在り処を教えてもらわなきゃいけないからさ。」

 

ジャックというのは、ジャック・ザ・リッパーさん。幼い少女の姿をした英霊で、イタズラをするのが好きなようです。確か一昨日は鍛錬中のレオニダスさんの飲み物に、クエン酸の粉を混ぜてましたね。「ぶぅえああああああああ!?」と叫んだと思ったら、白目むいて倒れたのですごく驚きました。

 

「うーん……。あ、エミヤさんのところはどうですか?この間、バレンタインの時にエミヤさんのお茶を飲んで以来、よく遊びにいっていると聞きましたが。」

 

エミヤさんは英霊でありながら、料理人も顔負けの美味しい料理を作ってくれることで人気の方です。料理だけでなく、洗濯や掃除、機械の故障などにも精通している方なので、先輩には「万能お兄さん」と呼ばれています。

 

「あ、そうかも。よし、早速行ってみるよ。ありがとね、お姉さん!……ついでにお茶も飲んでこよっと」

 

そう言って、アレキサンダーさんはエミヤさんの部屋に向かって走って行きました。最後に何か言ったようですが、よく聞き取れませんでした。

 

「あ、廊下は……もう見えなくなっちゃいました。ところで先輩は、どこにいるんでしょうか……。」

 

先輩はいつもカルデア内をうろうろしてるので、どこにいるかは私にもわかりません。エミヤさんの部屋でお茶を飲んでいることもあれば、廊下でロムルスさんと両手を広げていることもありますし、食堂でセイバーオルタさんと山のように積み上げられたハンバーガーを食べていることもあるので、どこに表れるかは神出鬼没。

予測がつきません。

しょうがないので、一度先輩の部屋に行くことにしました。先輩がいると良いんですけど……

 

 

 



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マシュの1日 続

おはこんばんにちは、作者です。
小説って読むのはとっても簡単なのに、書くのはなかなか難しいものなんですね。^^;
1話考えるだけでかなり疲れました。
そしてなかなかうまく感情を表現できてるか不安です……。(~_~;)

まあそんなこんなの2話目です。
ごゆっくりどうぞ


あれからしばらく廊下を歩いて、私、マシュは先輩の部屋の前まで何事もなく着きました。

 

「あれ?張り紙……?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『マシュへ。ちょっとドクターに呼ばれたから医務室に行ってくるよ。俺が部屋に戻るまで、部屋の中でくつろいでて良いからねー。』

 

PS.お茶とかお菓子とかも食べてて良いからねー。』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「入れ違い……になっちゃったみたいですね。」

 

どうしましょう。一応この部屋はカードキーで開くタイプのドアなので、マスターキーがあればドアは開きます。私は非常用として、常にマスターキーを持つことを許されているので、開くことはできますが……張り紙にOKが出ているとはいえ、先輩の部屋に無断で入るのは…

 

「ふむ、そのようでございますな。私はここは部屋の中で待つのが一番だと思いますが、マシュ殿はどうされます?部屋の前で立っていても、廊下の方から不審がられる上、どのくらい待つのかもわかりません。ここは素直に中で待つ方が良いと思われますぞ?」

 

「……そうですね。ここは中で待ち……ってわあっ!?」

 

し、集中し過ぎて誰かが来るのを気づきませんでした……!

 

「む?いかがなされましたかな?」

 

「いえ、いきなり近くで声をかけられれば驚きますよ。今度からひとこと声をかけてくださいね、レオニダスさん。」

 

声をかけてきたのは、レオニダス一世さん。かの有名なスパルタの王にして、☆2でありながら小次郎さんと同じく、次々と伝説を作り続けている方です。……あと、私が密かに尊敬している方です。

 

「おや、気づいてなかったのですか?その割には私の問いかけにもしっかり応えていたようですが。」

 

「ええと……それはもういいです。ところでレオニダスさんも、先輩にご用事ですか?」

 

「いえ、私が用があるのはマシュ殿なのですよ。」

 

「私、ですか?」

 

「ええ。小次郎殿と一度模擬戦をしてみたくなりましてな?

訓練室の模擬戦闘用の部屋の使用許可が欲しいのです。」

 

「ああ……なるほど。そういうことですか。いいですよ、使用を許可します。ですが、出来ればドクターかダヴィンチちゃんに付添人になってもらってください。お二人が無理なら、メデューサさんかブーディカさんのような、アライメントが善の方にお願いしてください。

流石にサーヴァント同士の戦いを監視する方は必要ですので。」

 

「おお、ありがとうございます!了解しました、お手数おかけしました。」

 

そう言って、レオニダスさんは元来た道を戻って行きました。

本来なら私が見に行くのが一番良いのですが、いつ先輩が戻ってくるかもわかりませんし、話の内容も知らないので、先輩の部屋で待つことにします。

 

「ええっと、カードキーは……あった。〈ピッ〉失礼しま〜す……。」

 

そう言いながら、私は先輩の部屋のドアをスライドさせました。

そして次に私の視界に入ってきたのは……




おはこんばんにちは、作者です。
今回はここまで、ビミョーなところですが、ここまでです。
前回の話と比べると、随分短く感じます。
もう少し小説について勉強しないとダメだなぁ……。´д` ;

そうそう、一晩で6人の方にお気に入り登録されたようで、とても嬉しいです。今は3人ほど増えて9人ですね。これからもこの小説をよろしくお願いしますm(__)m

まあそれはそうとして、私はFGO、ちゃんとプレイしてます。
結構ストーリーとかは作り込まれてて良いですね!某動画の人のコメで〈低ランクサーヴァントでも活躍できるようにしてある〉というのも良いところです。ただ、ガチャの排出率がクソなのはダメですね。私は星5鯖はエッツェルちゃんとジャックちゃんしかいません。
某総統閣下の方に軽く嫉妬……(T . T)
まだまだ書きたいことは山ほどありますが、これ以上はやめておきます。
では、続きをお楽しみに!


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マシュの1日 続々

どうも、作者です。
今回のお話ではキャラ崩壊が凄いのでタグを付けたほうがいいか迷ってます。付けたほうがいいなら感想ページにお願いします。
あと下の注意書きをよく確認ください。
ーーーーーーーーー!注意!ーーーーーーーーーー
アンデルセンのキャラが大分違うと思われますが、ぐだおに影響されたものと考えてください。どこまでもお人好しで危なっかしいぐだおを見ているうちに老婆心(老爺心?)を刺激されて険がとれたもととしてください。(本音はうまい皮肉が考えつかないから丸くしました)

では、どうぞ


「……何してるんですか?」

 

先輩の部屋に入ると、まず見えたのは椅子に座り、タブレット端末を難しい顔でいじっているアンデルセンさんがいました。

アンデルセンさんは、このカルデアに来たサーヴァントの中でも古参の人物で、ご自身はあまり攻撃はしないものの、多彩な支援魔術と宝具によって味方を支えるサポート型のサーヴァントです。

あと声がメフィストフェレスさんとそっくりなんですよね、何故でしょうか……

 

「ん?たしか貴様は…マシュとかいったな。こんなところに何の用だ?もしやとは思うが、新しい物語でも希望しに来たのか?もしそうだとしたらネタをよこしてから言うんだな。流石の俺とて、ネタがなければ筆はのらんし書くこともできんからな」

 

「いえ、それはこちらの台詞です。それと確かに新作には興味はありますが、今回は違う要件です。たしかアンデルセンさんには共同部屋が用意してありますよね?なのに、なぜ先輩の部屋にいるんですか」

 

「ふむ、もっともな質問だな。理由は単純だ。ネタ集めのためにヤツの部屋を訪れたのだが、俺が来た時にドタバタと飛び出して行ってな。ヤツが戻ってくるまでこうして部屋の中で待っているのだよ。当然許可はとってあるから安心しろ」

 

「そうなんですか……。まぁ、そういうことなら構いませんが……」

 

「しかし、編集が忙しいのは当たり前だが、お前はアイツの助手だろう?なぜアイツと共にいないんだ?それとも何か、何かしらのミスでクビにでもなったか?美少女、メガネで後輩キャラで胸もでかく、更に忠犬キャラと既に属性盛りだくさんのくせにドジッ娘まで追加するのかこのデミサ、いやマシュマロサーヴァントめ!」

 

「訳のわからないことを早口で言い切らないでください!

ミスしたわけでもないですし!私は先輩に部屋に来るように言われただけですよ、訳のわからないことを言わないでください!あとセクハラも!マシュマロサーヴァントってなんですか、デミサーヴァントです!なぜわざわざ言い直したんですか!?」

 

「気にするな。世界のお約束というヤツだからな、他意はない」

 

「ええぇ……」

 

ア、アンデルセンさんってこういう性格でしたっけ……?もっとこう、皮肉屋で厭世家のイメージがあったんですが……大分こう、キャラが違うというか……

 

「自分でも認めたくはないがな。ヤツと関わっていくうちに険が取れたと考えてくれ」

 

「地の文にまで対応しないでください!」

 

「まあそう憤るな、ハゲて小ジワが増える原因になるぞ?あと大声を出すな、頭に響く」

 

「怒ってません!あとそうなるのは60年以上先です!あとツッコミ入れさせてるのは貴方でしょうに」

 

「だから大声を出すなと言うに。若いうちから耳が遠くなるぞ?

知らんのか、若いうちから大きな音を聞きすぎたり出したりし過ぎると本当に若いうちから耳が遠くなるんだぞ?」

 

「えっ、本当ですか?」

 

そうだとするとまずいです、今まで何度も戦ってきましたから大きな音を聞き慣れてしまいました……本当に耳が聞こえなくなったらどうしましょう……!?耳が聞こえないということは、コミュニケーションだけでなく戦場でも命取りになります。これはマズイです、めっちゃヤバイです……!

 

 

 

 

 

 

「いや?嘘だが」

 

「フシャー!」

 

この人はもう、本当にもう!

今ハッキリしました!アンデルセンさんは私の敵です!天敵です!私が弄り耐性が0なのも考えものですが、弄ることしか考えてないアンデルセンさんは余計にタチ悪いです!

 

「そうか、残念だ。オレはこんなにもお前のことを気に入ってるのにな」

 

「えっ……?」

 

「弄りがいのある対象として、だがな。クフッ」

 

「がおーっ!」

 




どうも、作者です。
文を書き直している最中にお気に入り件数が20を超えて椅子から転げ落ちました(実話)。

さて、3話目どうでしょうか?
ぶっちゃけ、自分的には書けているとは思いますが、やっぱり他の方々の小説と比べると駄作もいいところだと思いますorz
特にアンデルセンのキャラがかなり変わっていることもあって、読者の方に不快な思いをさせないか心配です(´д` ;)
これからも鋭意努力していく所存でありますので、何卒、お付き合いいただければと……!これからも《カルデアの1日》を、宜しくお願い致します!

では、マシュの1日の最終話となる4話目を書き上げてきます。
話自体はもうほとんど出来てるので、あとは誤字がないか確認してきます。では、また数日後に!


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マシュの1日 続続々

どうも、作者です。
投稿に時間がかかってしまい、申し訳ありませんでしたm(__)m

一度最新話を3日前にあげようとしたらミスしてしまい、そのデータ全部消去してしまいました……。(゚д゚lll)

おかげで元の話とだいぶ変えてしまいましたが、どうにか出来ましたので投稿します。

では、私のコミュ力が足りなさすぎる話はここまでにして、最新話をどうぞ!


どうも、マシュです。もうこの始まり方もテンプレ化してきましたね……って、誰に話してるんでしょう?

それはそうと、今私は何をしているかというと…………

 

「いいから脱いでくださいってば……!なんで服を脱ぐことにそこまで意固地になるんですか……!」

 

「放っておけと言っているだろう……!別に疼くだけだ、血が出ているわけでもない。問題はないと言っているのがわからんのか……!こいつの頭には脳味噌ではなくマシュマロが詰まっているんじゃなかろうな……!?」

 

アンデルセンさんの服を脱がすのに奮闘していました。あ、別にアンデルセンが好みだからという訳ではないですよ?それに年下よりは少しだけ年上……そう、それこそ先輩くらいの年の方のほうが……ってそうじゃなくて!

コホン。

ではこれまでの経緯をお話しします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故脱がそうかとしている理由は、アンデルセンさんが背中や腰をさすっているのを見たからです。そのことを聞くと、アンデルセンさんは

 

『オレのスキルの弊害だ。火傷や鱗が身体のあちこちに出来る程度のものだ。だが問題ない。古傷が疼くようなものだからな、痛みはあるがそれほどでもないしな。だから心配なぞ不要だ』

 

と言っていましたが、このカルデアにはメディアさんや医療用スタッフ、更には【外科手術】を持つジャックさんや【医術】スキルを持つサンソンさんがいます。スキルの弊害とはいえ、痛みを和らげることくらいは出来るのではないでしょうか。そう思い治療を提案したのですが……

 

『いらんと言っているのが聞こえなかったのか?そもスキル自体がそれほどランクも高くはない、どういうことか考えてみろ!

ランクが高いという事はそれだけその力を得る代償……デメリットも大きいという事になるだろうが。』

 

たしかに、その通りです。例えばバーサーカーのクラスのサーヴァントが持つスキル【狂化】は、ランクが高いほどステータスの影響は大きく上昇します。しかし、その分高等な会話やコミュニケーションを取ることは難しくなってしまう。一部例外的なサーヴァントもいるものの、【狂化】の影響は少なからずあります。【狂化】の他にも、【精神汚染】や【病弱】、【理性蒸発】なども当てはまってしまうでしょう。

 

『そしてオレの【無辜の怪物】のランクはDだ、ならばあとはわかるだろう?わかったら放っておいてくれ、仕事中で忙しいんだ』

 

アンデルセンさんはそう言い切って、タブレットに目を向けてしまいました。

しかし、仲間が大変な思いをしているのに何もしてあげられないのは……とても、辛いです。

 

「じゃあ、せめ『いらん!頼むから放っておいてくれ!気持ちはありがたいが、きさまはありがた迷惑という言葉を知らんのか?!』うう……」

 

こ、ここまで強く拒否されてはどうにもできません……。って、あれ?アンデルセンさんの手に何か……鱗のようなものが浮かび上がって……

 

「あの、アンデルセンさん?その手はどうしたんですか?」

 

「ん?…………ああ、言ったろう。スキルのデメリットだ。今回は鱗のようだな。まあ火傷や凍傷などでは無いようで一安心だ、何しろ凍傷だったら場所によっては執筆ができなくなるからな!」

 

そう言うアンデルセンさんの手の鱗はおそらく、彼の代表作【人魚姫】の人魚の鱗でしょう。痛みなどは無いようですが、指を動かす時に違和感があるのか、少しだけ険しい顔をしています。って、鱗が浮かび上がる……ってことは、服の下には傷や鱗がたくさんある……!?

 

「アンデルセンさん!今すぐ服を脱いでください!診察をしますから!」

 

「いきなり何を言い出すんだこの小娘は!?放っておけと何度『いいから!早く脱いでください!』ええいまず落ち着け服をつかむな捲り上げようとするなまず話を聞けー!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

そうして、冒頭の文に戻ります。

「いい加減、観念して脱いでくださいよ……!」

 

「お断りだ……!心配するのは勝手だが、それをこちらに押し付けるんじゃ無い迷惑だ……!」

 

今の状態は、私がアンデルセンさんをベッドに押し倒し、シャツを捲り上げようと奮闘してしていますが、アンデルセンさんは必死に脱ぐまいとシャツを下に引っ張って抵抗しています。

ぐぐぐ……デミ・サーヴァントといえど、魔力を回さないと筋力Eにも劣るとは思いませんでした……!仕方ありません、こうなったら戦闘形態になってでも……!

 

「やーただいまー!ゴメンね〜ドクターの長話に付き合ってたら遅くなっちゃっ……て……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………あ……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ〜……邪魔したかな、どうぞごゆっくり〜……」バタン

 

 

「待って下さい先輩これは違うんです誤解なんですお願いですから待ってえええええ!!」

 

「おい待てそこの馬鹿マスター誤解したまま出るんじゃ無いここで出たら貴様の根も葉も無い噂を流すぞだからこっちに戻ってこい!」

 

「あー、えーっとね!別にカルデアでは恋愛禁止なんて決まりはないから、好きな人がいるならその人と付き合ってもいいけど、するんならちゃんと部屋のカギは閉めておくこと!良いね?!おにーさんとの約束!あとマシュ!人の趣味は人それぞれだけど、無理やりってのはおにーさんどうかと思うと言っておくよ!?」

 

「「お願い(頼む)から待って(くれ)ええええええええ!!!??」」




さて、次回のお話でマシュの1日はお終いにしたいと思います。
あ、もちろん『カルデアの1日』自体は続けますよ?!
今度は別のサーヴァントの1日を書き上げるだけですので、ご安心を!
基本的に私が持ってるサーヴァントで話を作っていきますが、リクエストがあればそのサーヴァントで話を作っていきます!
ちなみに私が持ってる星5はアルテラさん、ジャックちゃん、「」式さんの3名、星4は13名ほどです。一応戦力的には十分揃ってるんですが、些か、若干の火力不足なんですよね……あ、ベオウルフは別です。単体宝具の中ではホントに化け物みたいな火力出しますからね!ウチの主力です!おっと、ここまでにしときますか。

次のサーヴァントはみなさん大好きコハ○ース産のサーヴァント!
「ノッブはフレポどうですか、あっ……(察し」の方です!^_^;)

実は私、彼女持ってないんすよね……うまく書ければいいけど、できるかなぁ……やるしかないかぁ……よし、頑張るんで運営さん、またピックアップ出してください(唐突

そんな訳で、批判、批評でもOKなので感想を頂けると嬉しいです!(^ ^)
つまらないのであれば面白い言い回しを考えますし、短いのであれば頑張って多く作れるようにしますので!( ー`дー´)キリッ

では、また次のお話をゆっくりお待ち下さい!

あと、誤字とかはないよね……?(震え


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マシュの1日 終

おはこんばんちは、作者です。

さて、みなさん空の境界イベどうでしたか?私は楽しかったです。
でもなかなかミッションクリアするのが大変でした……(´Д` )
いやあ、アンデルセンとメディリリ、ジャックのショタロリチームにお世話になりっぱなしでした。あ、あとがきに続きます。
最新話、どうぞ(^ ^)


みなさん、お久しぶり?です。マシュです。

前回、先輩が 最悪のタイミングで戻ってきてしまい、誤解を生んでしまったようですがなんとか部屋に引きずり込めたので、説得をはじめました。

 

「……と、言うことです。ですから先輩が考えていたようなことは一切ありませんし、ありえませんので、ちゃんと覚えてくださいね」

 

「わかったよ。てかそこまで言うとアンデルセンも流石に傷つくだろうからそこまでにした方が……」

 

「ふん、気にせんでもいい。オレとしてもそこの人の話を聞かない小娘なんぞ願い下げだ。それに俺は生涯独身だった、そしてこれからも変わらんし変える気もない。それにそこの小娘はオレよりはどこぞの唐変木の方が好みらしいから「わー!わー!ちょっと黙って下さい!」ムグッ!?」

 

「……?まあマシュにも好きな人がいるようで良かったよ。けどその人って誰だろ……?ロマンはありえないし、俺もないとして……レオニダスさんかアンデルセンかな?だけど小次郎とも仲良く話ししてたってハサン先生も言ってたし……そういえばカエサルもローマとも笑ってたって言ってたな……。じゃあ誰なんだ……?」ブツブツ

 

 

あ、危なかったです……!何か考え込んでいたようですから気づいてはいないでしょうけど、いきなり何を言い出すんでしょうかこの人は……!?

 

「ムググ……鼻まで塞ぐな、いき、が……う、ぐ、ぐ……」

 

「はっ!?す、すいません……。流石に鼻まで塞ぐのはやり過ぎでした。でも、アンデルセンさんが先輩にバラそうとするから!」

 

「なんだ、オレは『唐変木』としか言ってないが?いつオレが貴様が好きなものの名を出した?唐変木というなら、あの人間性が壊れた料理好きな家政夫はどうなんだ、あれこそが唐変木の代表だろうが?」

 

「うっ……」

 

い、言い返せません……。確かにエミヤさんは凄い唐変木ですし……。セイバーオルタさん曰く『アイツは青い私を含め、3人の女に言い寄られても好かれているとは考えなかったからな。あいつ……マスターもどこかヤツに近いところがあるからな。はっきりと言葉にしないと気づいてもらえんだろうから、しっかり声に出して言うんだぞ?』

と、遠い目をしながら話してくれました。

どこかの聖杯戦争であったことがあるのでしょうか、疲れを乗せてため息をしていました。

 

「ブツブツ……あ、ごめんごめん。えっと、アンデルセンは用があってきたって言ってたね、どんな用事かな?」

 

「ん、ああ。執筆に詰まってな。何かネタをくれ」

 

「えーと……マシュは何かない?アンデルセンのネタになりそうなの」

 

「えっ?そ、そうですね……カルデアにいるサーヴァントの皆さんの日常、とかはどうですか?」

 

「だいたいが鍛錬が趣味に没頭しているだろう。オチが見えている、次!」

 

「え、俺も?えーっと……サーヴァントの中で誰が一番強いのか、とか?」

 

「霊基再臨していないやつや霊基ランクの問題、礼装やレベル、クラス相性もあるだろう、ボツ!」

 

「クラス相性……私は一切関係ない話ですね!」

 

「貴様は火力が低いがな」

 

「うっ……す、スター集中量多いですから、クリティカルが連続して出れば……!」

 

「話逸れてるよ。じゃあ4つの陣営に分かれて戦う聖杯大戦とか」

 

「登場キャスト選抜に時間がかかりすぎる、ボツ!」

 

「サーヴァントで料理がうまい人選手権!」

 

「話が逸れてる、エミヤがトップで終わるから無駄だな、次!」

 

「前のマスターの思い出話とか?」

 

「今回で初めて召喚された奴らだっているんだ、話が続かなくて終わるだろう。ボツ!」

 

「待って、なんかイベント実行委員の会議っぽくなってない?」

 

「あながち間違ってもおらんだろう。そら、とっととネタをスポンジのような頭から引き摺り出せ」

 

「うーん……あ、じゃあそれぞれのサーヴァントの 好きな人とかは?」

 

「!?」

 

「……ほう?」

 

せ、先輩……?ダメです、それは地雷です、クレイモアです、こんなところでまき散らさないで……!?

 

「……え?なんか変な提案だった?」

 

「いぃ〜やぁ〜?いかにも普遍的で大衆が興味を持ち、なおかつサーヴァントひとりひとりに確認しなければならない極めて面倒な手順をふむ必要がある内容だ……と、思っただけだがな?」

 

「そっか……ならボ『しかしッ!それは多くの夢やロマン、はたまた思いがけないネタを提供してくれるやもしれん宝庫かも知れん!よし決定だ。マスター、オレは片っ端からサーヴァントたちにインタビューしてくる。止めてくれるなよ?』…………あっ、う、うん?」

 

「し、しまっ……!?ダメです、先ぱ『ぃよう〜しっ!言質はとったぞ、これで何があっても問題はない!ではなマスター。ああそうだ、そこのデミサーヴァントを呼びつけたのは貴様何なのだろう?ゆっくりと用事を済ませてしまったらどうだ?』い、いや大丈夫です!私のは後で大丈夫ですから、アンデルセンさんは少しま『あ、それもそうだね。マシュ。そろそろ話をしないと。もう時間もないし』時間って?!……ああ!?」

 

も、もうすぐ夕食の時間じゃないですか!?

確か今日の料理当番はエミヤさんですし、少しでも遅れるとあっという間にご飯がなくなっちゃいます!こ、この際アンデルセンさんは放っておきます!あとで先輩に令呪使ってもらいますから!まずは先輩の用事から……!

 

「ち、ちょっと待ってください……ふぅ。

で、何の用事なんですか?」

 

「えっとね、余ってた聖晶石でサーヴァントを召喚しようとしたんだけど、ちょっと問題が起きちゃって」

 

「はぁ……何やったんですか?」

 

まあ、ソロモン王が召喚されたとかじゃない限りは大丈夫だと思いますが……

 

「いや、その……ロマンがいろいろ弄ったみたいで、強力なサーヴァントが出にくくなったみたいなんだ……」

 

「な……!?」

 

「ロマンを捕まえて吐かせたら『そ、そろそろ食い扶持が増えてきてるから……少しでも節約になればと思って……』だそうだ……」

 

「先輩、ちょっと席を外します。先に食堂に行って2人分の夕食をお願いします」

 

「待ってマシュ。ロマンは今頃セイバーオルタとエリザ、ベオウルフの宝具によるバスターチェインの真っ最中だから、夕食が終わってからにしよう?ほっとけばまた復活する(ボコれる)から。ね?」

 

「……それもそうですね。時間に遅れてご飯がなくっなっちゃうのは嫌ですし。じゃあ先輩、行きましょうか」

 

「うん。行こうか。今日は中辛麻婆だって」

 

「エミヤさんの麻婆っていっつも中辛ですよね〜。何ででしょうか?」

 

「何でも『辛口でも良いのだが、ここには甘党のサーヴァントが多いからな。中にはカレーが食べられないといったサーヴァントも居るから、その者たちへの配慮といったところだ』そうだよ」

 

「へえ〜。先輩はどのくらいまでなら辛いの大丈夫ですか?」

 

「俺は辛口までかな…。マシュは?」

 

「私は激辛でも行けますよ。自分で辛い料理を作るときはいつも激辛です。あ、先輩も試しに食べてみません?」

 

「え"っ……」

 

 

そんな他愛もない話をしながら、私達は食堂へと歩いていく。その目的地からはワイワイガヤガヤと賑やかな音が聴こえて『おい、いい加減好き嫌いしないで食べなきゃダメだって言ってるだろ!』『やー!キムチと麻婆きらいー!』……聴こえt『貴様エミヤ!私の皿にジャンクフードが乗っていないのはどういう了見だ!』『ジャンクフードに麻婆をかけて食うつもりか!?』『ねえエミヤさーん?わたくし紅茶とマカロンが食べたいのだけれど、作って下さらない?』『あっ、ランサーの足元にGが!』『アーラシュ!ステラだ!』

『ステラアアアアァァァァ!!!』『ちょま……ゲフゥォ!?』『ランサーとアーラシュが死んだ!』『『『『『『『『この人でなし!!!!!!!!』』』』』』』』………………………書類が……………………

 

「あ〜……急ごっか。あと書類、いくつか手伝うよ」

 

「ありがとうございます……グスン」

 

 

はあ……今月何回めでしょうか、食堂が吹き飛ぶのは。いっつも私が注意して、みんなあまり反省しなくて、誰かがふざけて、私がツッコんで……でも楽しくて……。ハア……。明日もまた憂鬱(たのしみ)だなぁ……




な、難産でした……(;´Д`A

さて、まえがきの続きです。今は天草四郎とアストルフォがピックアップしてるみたいですね、いやぁアストルフォかわいいなぁ……下手な女子よりかわいい(ぇ
あ、作者はホモじゃないですよ?ええ、だからアストルフォに欲情なんて起きませんとも。かわいいっていうのは、こう、近所のお兄さんの感情みたいな……(意味不

さて!この小説ですが、全話のあとがきにも書いたとおり、次は無明三段突きの方のお話です!かなり作るの大変ですががんばります!
あとぶっちゃけ彼女のあとに書くキャラは誰か決まってないので、どしどしご応募ください!可能な限りリクエストには応えていきますので!(`・ω・´)キリッ

では、また次話でお会いしましょう!


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サーヴァントたちの1日
おき太さんの1日


数日ぶりですね、作者です。今回は以前からの予告通り、沖田さんのお話です!いやぁ、FGO内でもフレンドさんの沖田さん使ってると、ほんとぶっ壊れ性能だって認識しますね〜。もうアレですよ、自前のジャックと組ませるとスターがっぽがっぽ集めるからノッブと相性が良いのなんのって!【天下布武】+【魔王】の組み合わせでアルテラさんも瞬殺できましたしね。おっかねぇ……(;´Д`A

おっと、ここまでにしますか。作者は沖田さん持ってないのでうまく性格を反映させられてるかわかりませんが、頑張って書きましたのでお楽しみ下さると嬉しいです。では、どうぞ!


どもー!みんな大好き、新撰組一番隊隊長の、沖田さんですよー!

……え?体が透けてる?ああ、別に気にしないでください。ええっと……霊基骨子?だとかなんだとか、むつかしい話になるので、そんなのは川にドボン!です!

では、私の生活を紹介します!

 

まずは朝、7時〜8時の間に起床、身嗜みと朝食をとり、9時にドクター浪漫のもとで喀血を抑える薬を頂きます。その後は自由なので、マスターのお知り合いにお呼ばれしない限りはいろんな事してます。小次郎さんと話してたりだとか、鍛錬してたり、ノッブと喧嘩してたり、牛若丸さんとスイーツ食べたり……生前にはあたり出来なかったことしてますね〜。そして夜の7時には夕飯を食べて、早めに就寝。これが私の1日です。

で、今は……

 

 

 

 

「え、ランスロットさんも頑張ればいけるかもって?」

 

「■■■■■……」

 

「マシュさん、翻訳お願いします」

 

「はい。『コツはない?』と」

 

「コツねぇ……なんていうかこう、すんごく早く突くのをイメージするんです。だりゃりゃぁ!って。後は練習しかないですね」

 

「■■■……?」

 

 

こんな感じで、他のサーヴァントの皆さんとお話ししてます。今はランスロットさんが私の三段突きに興味を持っているそうなので、いろいろ説明しているところです。

 

 

「あの、流石にそれはコツとしてはどうかと……」

 

「と言われても、私もコレ、どうしてこうなったのかわかんないんですよ。戦場で偶然こうなっただけなんですから、術理とかわかんないですね」

 

「■■……」

 

「偶然……ですか?」

 

「はい。銃の弾が尽き、仲間も次々と倒れ、あとは刀しかないって時に、がむしゃらで刀振ってた時に起きたんですよ?目の前に敵が何人もいて、刀を振り上げていて、自分が刀を持っていたらマシュさんならどうしますか?」

 

「それは……」

 

「私は『全力で斬りつけて突き刺す』です。

戦場なんて死ぬか生きるかしかないんですから、下手に守るよりも全速力で倒す方を選んだんです。で、全力で突き刺したら三段突きが出来た。それだけなんです」

 

「■■■■■■」

 

「……小次郎さんと似てるんですね。彼は燕を斬ろうとしてあの技になりましたが……」

 

「私は人を斬るうちにこうなった……というわけです。ですから私は殆ど何も教えられないんですよ。私ができるのは人斬りだけですから」

 

そう自嘲気味に話して、思い出を振り返りました。田舎の子供たちと遊んだこと、初めて人を斬った時のこと、近藤さんや土方さんたちと出会った時のこと、数多くの浪士たちを斬ったこと、任務が終わってみんなで宴会をした時のこと……。今となっては懐かしい思い出です。

ですが、自分で言ってなんですが人斬り以外だと何もできないというのは、やはり少し寂しいですね……

 

「■■■■■、■■■■、■■■■■■■■■■■■。■■■■■■■■」

 

「え……?……あ、確かにそうですね」

 

「……?あの、なんですか?」

 

「ランスロットさんは、『ありがとう。それでも、君も教えられることはある。君は優しいから』と」

 

「……優しいだけじゃ、何もできませんよ」

 

「■■、■■■■■■■■■」

 

「『いや、心を温かくできるさ』……と言われてます」

 

「……え」

 

心……を?

 

「確かに、私もランスロットさんの言う通りだと思います。いかに凄まじい戦闘技術をもっても、心を温めることはできません。優しさは、戦いには使い物にならないかもしれませんが、どんな人でも温めることができます。沖田さんは、お侍さん以外だと教師とかが似合いそうですね」

 

「ぇ……。や……あの……その……」

 

な、なんでしょう、なんか凄く気恥ずかしいのとか嬉しいのとかいろんな感情が湧いてきて……こ、言葉になりません!あああ、多分顔真っ赤になってるんだろな、恥ずかしい……!

 

「あーうー……んっ、んん!そ、それより三段突きのコツでしたね!さっきも言いましたが練習あるのみですよ!マシュさ……デミサーの姫さん!訓練室使わせてもらいますね!」

 

「デミ!サーヴァント!です!さっきからちゃんと名前で呼んでたのになんで急にボケたんですか!?訓練室は使っても良いですけど、ちゃんと誰か着いていかなくては『んっ、ああ〜、テステス、マイクテス。えー、マシュちゃんとマスター君にドクターから連絡でーす。2人共メディカルチェックの時間だからすぐ来ること、あっと、それと信長ちゃんが私の部屋で少しうるさいから沖田さん、回収しに来てくださーい。以上、ダ・ヴィンチちゃんからの放送でした〜♩』…………」

 

「…………………………」

 

「■■〜…」

 

「……なんかいつもすいません、うちの馬鹿がご迷惑かけて」

 

「あ、いえ。気にしないでください。仕方ありませんから……」

 

……なんだか、急にやる気なくなっちゃったな…………。なんで、だびんちさんの声を聞くと急にテンションが下がるんでしょうね。

 

「ええっと……。そういう訳で、私はあの馬鹿とっちめてきますので」

 

「アッハイ。私も先輩とドクターの元に行ってきます。あ、ランスロットさんも一緒に来ますか?」

 

「■■■■」

 

「了解しました、では行きましょうか。沖田さん、また後で」

 

「はーい。じゃあね〜」

 

廊下を歩いていく2人に笑顔で手を振りながら答える。それにしても、侍でなければ教師が似合う、か……。

 

「……いやいや、ないない。私そもそもそういうキャラじゃないですし、ありえませんからね」

 

もはや英霊となっている私たちに、もう『もし』なんて言葉は意味はありません。もう死んでいるのですから、聖杯でも使わなければそういった『もし』は叶えられません。

…………けど、そうですね。『もし』戦うこと以外を願うならば、それはきっと…………

 

「……………………変な考えはここまでにしますか。さっさとノッブ連れてかないと、連帯責任で私まで怒られちゃいますしね。もー、私あの馬鹿の親じゃないんですけどね〜」

 

軽く頭を振って脳裏に浮かんだ映像を振り払う。そう、あれは夢。ただの理想、妄想の類いです。夢は夢のままが美しいのですし、願いにするべきことではないのです。

少し駆け足気味にショップへと私は走り出す。きっとだびんちさん、笑顔のまま、青筋たてて怒ってるんだろうな〜……とか想像しながら……。




いかがでしたでしょうか?ちょっと短めになったうえ、1話で完結しちゃいました。最初はマシュと同じように数話に分けて投稿しようと思ったんですが、さすがに持ってない鯖では難しくて出来ませんでした……ごめんなさいm(__)m

さて、リアルでゴタゴタしている間にお気に入り件数が40件超えてました。まさかこんなにお気に入りしてくれる人がいるなんて……胸の奥がすごくあったかくなりました。ありがとうございます。
さて、次のサーヴァントはまだ決めていません!ので、感想に「この鯖の話聞きたい!」と書き込んでくれれば、もれなくその鯖の話を頑張って作り上げます!ですので、ドシドシご応募お待ちしてます!

FGOでは遂に本日から高難度イベ&アヴェンジャーの実装ですね!
ルーラーに相性が有利なサーヴァント……ん?ルーラーって……ジャンヌ、オルタ、天草しかおりませんやん?…………………あっ(察し
まあそれは置いといて、天草ガチャはどうでしたか?私はスカでした(笑 ) 単発6回程度じゃあ流石に当たりませんよね〜、そりゃそうだ。

さて、新しい話を作るために、ここまでにしときます。
次は誰出そうかなぁ……。ブーディカも良いし、誰イオスも良いかもなぁ……。あ、シチュエーションも考えなきゃ!
いやぁ、大変だなぁ。だけど楽しいし、頑張んないとなぁ!(嬉々)


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きよひーの1日

ども、作者です!
身にしみて春が近づいてきたことを感じています。
今年も花粉がたくさん飛ぶんだろうなぁ……マスクと薬が手放せません。(T . T)
さて、今回は清姫の1日です!カルデアの中でも1、2を争うヤンデレ系サーヴァント!男でも女でもマスターならば安珍認定待ったなし、しかし一度嘘をつけば安珍ルート確定の愛らしい(面倒な)サーヴァントです!
では、私の話はここまで。それでは最新話、どうぞ!




初めまして。バーサーカーのサーヴァント、清姫と申しますわ。以後よろしくお願いしますね?さて、今回は私の1日をご紹介いたします。まあ、私の1日と仰いましても、することなど一つしか御座いませんが……それでもよろしいので?……そうですか。ではお答えします。それは………………旦那様の観察です♩

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は旦那様を求めて、かるであの廊下を歩いていました。すると、デミ・サーヴァ……おっぱい魔人ことマシュ様と話ししてる旦那様がおりました。マシュ様が振り向いてきたので、咄嗟に柱の陰に隠れました。理由は特にありませんが、隠れたほうが良いと思いました。

 

「……なにか今、不本意な呼ばれ方をしたような気が……?」

 

「?どうかしたのか?」

 

「……いえ、きっと気のせいです。気にしないでください」

 

結構カンがいいみたいですね、これは注意しないといけません。……む、向こうから誰か来ますね。体格からして……また女性ですか(ムー

 

「おや、君か」

 

「荊軻さん、こんにちは。お昼ですか?」

 

荊軻…………ああ、かの大陸の皇帝を暗殺しようとした間者でしたか。あら?しかし、男性だったハズでは……。まあ、それは良いです。

それより旦那様に15センチほど近いですよ、もっと離れてくださいまし。火ィ吹きますよ?

 

「ああ。これからショップで何か軽いものでもと思ってな」

 

「あれ、食堂にはいかないんですか?軽食を食べるならショップのものより食堂の方が安いし、美味しいと思いますが……」

 

「その件なんだがね……今朝からずっと食堂が閉鎖しているんだよ。何でも、ランサーの少女が『これもアイドル修行の一環!』とか言いながら、何かを作っていたらしい」

 

「……なんかもうオチが見えてきたんですが」

 

「そうだねマシュ。あとエリザには説教が必要だね」

 

ハァ……あのドラ娘、私が何度も繰り返し教えたハズなのに、まだ失敗してるんですか……?これには嘆息も隠せません。

 

「ベオウルフも連れて一緒に叱ってもらおう」

 

「あ〜……終始ビクビクしてそうですね」

 

「ベオも怒ると結構恐いしね、逆らっちゃマズイって思ってくれると助かるんだよな〜」

 

ベオウルフ…………ああ、たまに種火狩りに一緒に行くあの方ですか。あの方、強いのはいいのですが何故上半身裸なのでしょうか……。正直な話、あまり直視できませんわ。せめて上着だけでも来ていただきたいです。

 

「まあそれはそうとして。そろそろ俺たちも昼飯にしようか、マシュ?」

 

「そうですね。あまり根を詰めすぎるのも疲れてしまいますし、この辺りで昼食にしましょうか」

 

ハッ!旦那様を食事に誘って一緒に……!あら、その前に身嗜みを……。

髪型よし、枝毛よし、着物のシワよし……問題ありませんね。では、いz…

 

「じゃあ、荊軻。迷惑じゃなければ俺たちも一緒に行って良いかな?」

 

「構わんよ。一人で行くのも些かつまらぬと感じていたところだしな」

 

くっ、タイミングを逃しましたか……しかし、まだ諦めませんよ!それなら【ストーキング B】を使って真後ろに……

 

「じゃあ、いこ『あ、おかあさん!』え……ゔっ!?」ドンッ!

 

「え、ジャックさん?どうしてここに?」

 

「おかあさんの声がきこえたから。あっちからはしってきたよ」

 

「う、うぉぉぉぉ……」

 

今度は……ジャック・ザ・リッパー様。確か、第五の特異点において酸の霧を発生させ、旦那様を苦しめた暗殺者でしたっけ。ふむ……あの小娘、燃やしてしまいましょうか……。もう完全に出損ねましたし、もう暫く観察しましょう……。

 

「先輩、大丈夫ですか?」

 

「なんとかね……。凄い重い一撃だったよ、一瞬だけ河原が見えた」

 

「河原というと……賽の河原か、アケローン、レテ川のどれかでしょうか。何れにしても、まだあちらに行くのは早いので気をつけてくださいね」

 

「なんだか最近マシュが少し冷たい気がする……」

 

「先輩が鼻の下をだらしなく伸ばしたりしなければ良いだけです!」

 

「まあまあ、少し落ち着きたまえ。それとジャック、あまり彼に飛びつかないようにな?

幼子とはいえ、腹に飛び込まれると一瞬とはいえ、息が止まるからな」

 

「はーい。気をつけまーす」

 

「ははは……。みぞおちに入ると痛いからね、気をつけてくれれば、それで良いよ〜」

 

ふむ……みぞおちはアウト、となれば……背中から抱きついて驚かせるのはアリ、でしょうか。

もしくは……ハッ!?旦那様の胸めがけて飛びつくのは、アリではないでしょうか!?

 

「や、ナシナシ。ダメだからね?」

 

「?おかあさん、どうしたの?」

 

「いや、なんか言わなきゃいけない気がして……。なんだろ?」

 

「清姫あたりが噂でもしていたのだろう。あの娘はいつも君のことばかり話していたからな」

 

「ああ……容易に想像できますね……」

 

っくちっ!んむぅ……いきなりくしゃみが出るなんて、誰かが噂でもしているんでしょうか……?おっと、旦那様から目を離してはいけませんね。

 

「さて、そろそろ行こうか。私はだいぶ腹が減ったが、君たちもそうじゃないか?」

 

「そうですね、私もだいぶお腹が空いてきました。ジャックさんは大丈『おかあさん、お腹すいた!』『そっか、じゃあジャックもお店行く?』『うん!おかしある?』『食べ過ぎないようにね?』『はーい!』…………私の台詞に重ねないでくださいよ……」

 

「ごめんごめん。お詫びになにか1つ奢ってあげるから、ね?」

 

「買収ですか……まあ良いです。なら2つ奢ってください。それでチャラにしてあげます」

 

「うん、OK。じゃあ行こうか」

 

そう言いながら旦那様たちは歩き始めました。私はスキル【ストーキング B】を使い、旦那様たちに気付かれないように気をつけて柱から柱へと移り、隠れてながらついていきます。

さて、今は3人ですが、店に行って新たに何人の女を侍らせるのか……、しっかりと、見張らせていただきますね?

え、見張ってどうするのか、ですか?フフフ…………ひ・み・つ。です♩




セリフ考えるのにかなり悩んだ……。口調も整えなきゃいけないし、きよひーの行動がなかなか想像できませんでしたので。狂化EXは伊達ではないですね(~_~;)

ではいつものFGOの話題です!
私は今回のガチャ、諭吉さん1人が去りました。そして結果は当然、爆死しました(白目)
なんとか星5礼装のフォーマルクラフトゲットしましたが、ぶっちゃけ割に合いません……(T . T)
オノレ、5章が追加されたら巻き返す……!

次の話は今回の続きです!作者がかなり忙しくなるので更新が遅くなるかもしれませんが、できる限り早く更新したいと思ってます!
では、また次回!


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きよひーの1日 続

投稿遅れまくってすいませんでしたっ!リアルがガチで忙しかったのと、ストーリーを煮詰めるのに時間がかかりすぎました……ほんとうに申し訳ないです……。

まだ荒削りな部分もあると思いますが、最新話、どうぞっ!


お久しぶりでございます。これより、私こと、清姫の1日の後半をお送りいたしますが、お手洗いは今のうちにお済ませくださいませ。

………………よろしいですね?

では、どうぞ。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「…………あれ?ショップってこんなに広かったっけ?」

 

 

 

「なんでも、サーヴァントの数が増えたから改装したって言ってましたが……空間そのものが広がってるような……」

 

 

 

「噂によると、キャスター組が共同で空間拡張の術式を開発したと聞いたぞ。主導はコルキスの王女殿(2人)、サポートとしてエレナ殿と童話の少女が担当したらしい」

 

 

 

「え、エレナさん空間拡張の術式まで作れたの?基本マハトマ関連の研究してるから、これには関係ないのかと思ってた」

 

 

 

「曰く『研究を続けるには糖分が必要。そして糖分を多く含むお菓子を置く場所も必要!ならやらない理由はないわ!』と……」

 

 

 

「なんかキャラ変わってない?まあいい

や……」

 

 

 

さて、廊下を歩いて3分程度でしょうか。件の店に着きましたが…………広すぎではないでしょうか?私は生前、お寺に身を寄せていたこともあるのですが……そのお寺の敷地全体ほどの広さをしてます。

 

 

 

「じゃあ10分後にレジ前で集合してね〜。会計は一気にしたいから」

 

 

 

「承知した。でははじめに4本ほど酒を買わねば」

 

 

 

「うん!わかった!おかしとか買っていい!?」

 

 

 

「買っていいよ〜。だけどご飯前に食べるのはダメだからね?荊軻も飲みすぎちゃダメだよ?もしまたへべれけになったら、二ヶ月ほど禁酒してもらうから」

 

 

 

「うっ……心得た」

 

 

 

「じゃ、解さーん!」

 

 

 

むっ…………皆さんでそれぞれ欲しいものを選びに行くみたいですね。よし、ここで登場を『アラ?子イヌじゃない、なんでこんなところにいるの?』っく!?

 

 

 

「ん?エリザ?食堂で料理してたって聞いたけど、なんでここに?」

 

 

 

くぅ……エリザベート・バートリー、あのドラ娘が、なんでこの時にこんな場所にいるんですか……!旦那様の言う通り、食堂で料理してたんじゃないんですか……!?

 

 

 

「料理の材料が切れちゃったから、買い足しに来たのよ。それで子イヌは?」

 

 

 

「オレは腹が減ったから、何かパンとかカップ麺でもと思って、マシュと一緒にここに来たんだ。途中で荊軻とジャックも一緒に来たけど」

 

 

 

「ふーん?その様子だと気づいてないみたいね。まあどうだっていいんだけど」

 

 

 

「ん……?気づいてない?どゆこと?」

 

 

 

っ!?まさかっ!?

 

 

 

「そこに隠れてる蛇女のことよ。そんなところに隠れても意味ないわよ、さっさと出てきたら?」

 

 

 

「っ……なんでわかったのですか?」

 

 

 

「アタシも一応、竜だからネ。雑竜の上カケラも血が流れていないけど、同族の気配くらいは感じ取れるのよ?」

 

 

 

「え、そうだったの?初めて知った」

 

 

 

「ふっふーん、凄いでしょ?もっと褒めても、いや、喝采を浴びせても良いのよ?」

 

 

 

「それはやり過ぎだし、ベオウルフからも似たことは聞いたことあるから。流石にそこまでは」

 

 

 

「げっ、あの筋肉ダルマ?聞きたく無いけど……なんて言ってたの?」

 

 

 

「『生前、竜を殺したことがあるからか、竜やそれに近しいヤツの気配は楽に感じ取れる。ドラゴン退治には是非とも呼んでくれ。翼むしり取って首を270度回して牙をもいでくれてやるからよ』って」

 

「……アイツには逆らわない方が身のためね」

 

 

 

「頼りになるけど、おっかないよね……。あ、清姫は模擬戦でも彼に宝具は使わない方がいいよ?」

 

 

 

「先ほどの言からでしょうか?しかし、私も仮にも英霊。恐怖に耐え、それに打ち勝ってこそでしょう?」

 

 

 

「いや、彼曰く『清姫っつったか?1度アイツの変身した姿と戦ってみてえなぁ』って言ってたから。何する気って聞いたら、『殴り飛ばして、牙をもいで、火袋引っこ抜いて、脳天潰して腹ん中掻っ捌いて特大の蛇革を作ってみたいからよ』って……」

 

 

 

「私、2度と彼と戦いませんっ!演習や共闘だってお断りですからねっ!?私が裸体を晒すのは、旦那様と安珍様の前だけと決めておりますしっ!」

 

 

 

「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ。さすがに気持ちもわかるけど、テンパり過ぎよ?」

 

 

 

「まあ、彼にもしっかり自重するように言っておいたから……。あと裸体云々は言わんでよろしい」

 

 

 

むぅ……やはり旦那様はいつも隙がないですね。少しでも隙があれば悩殺できるのですが……まあそれは追々やっていきましょう、時間は沢山あるのですし。今はそれよりも……!

 

 

 

「まあそれは置いておきましょう。それより旦那様?その、まだ昼食は済ませてないのでしょう?」

 

 

 

「うん?まあ、その昼飯を買いに来たわけだからね。いつもは食堂でエミヤの日替わりランチなんだけど……」

 

 

 

「……な、なによぅ」

 

 

 

「いや、何でもない。それより清姫たちは何かもう食べた?食べてないなら何か買ってあげるけど……どうする?」

 

 

 

「えっ、ホ「いえ。確かにまだ昼食は食べておりませんが、今回は旦那様に私が手料理を振舞いたいと思いまして。もし旦那様がよろしければ、ですが……どうでしょうか?」……」

 

 

「……清姫の手料理か……(何か企んでる?いや、流石に料理に毒は盛らないと思うし、大丈夫だとは思うが。けど断ると後が怖いし、悲しませるのもアレだしなぁ)……良いよ〜。じゃあみんなの昼飯買い終わったら部屋に行かせて『ちょーっと待ったァッ!』今度は何ッ!?」

 

 

 

「アンタたち、アタシのこと除け者にしてんじゃないわよ!当然、アタシも参加させてもらうわ!まさか、お昼ご飯を同伴するくらいで怒るほど、アンタは短期ではないでしょう?あ、子イヌ!アタシも料理つくってあげるから、残さず食べなさいよ!」

 

 

 

「あかん(俺の胃袋が)……アカンッ!?」

 

 

 

このドラ娘!私に対する牽制でしょうか?このドラ娘は自分が料理できると思い込んでいるからタチが悪いのです!かつて彼女の料理を味見したエミヤ様曰く『あれは料理ではない!あれが料理だというのなら、この世全ての料理は全て少し小綺麗なだけの料理となってしまう……!』と仰っていましたし……

 

 

「なに?まさかアタシが料理をつくってあげるって言うのに、断るつもり?」

 

 

「えっとな、エリザ?作るのは良いんだけど、しっかりレシピ本とか見て作れる?一口食べただけで川と花畑が見えるような(クソ不味い)料理は作らないでよ?」

 

 

「……(川と花畑?ああ、そういう風景が見えるほど美味しい料理ってことね!)大丈夫よ!今度は一口食べただけで天にも昇る料理をつくってあげるから!」

 

 

「なんだろう、この胸騒ぎ。意味が通じてるんだから大丈夫なはずなのに、安心できる未来が見えない……!?それよりちゃんとレシピ見て!?」

 

 

「いえ、たぶんお互いが言葉を理解できても、意味が違ってるというか、なんというか……。まあともかく、旦那様?このドラ娘の料理など食べる必要はありません!」

 

 

旦那様は私の手料理だけを食べて頂ければ良いのですから、『なんですってこの蛇女!アンタの料理こそとても食えたもんじゃないでしょうが!』『えっなにそれもしかして逃げ道無い!?エミヤ!ヘルプ!ヘルプミ"ッ!?』

『逃げ道無いってどういうことよ!?』『うぎぐぅ……ちょ、流石に後ろ首に槍の一撃は不味いってぇ……!?』『アラ?マスターと竜娘コンビじゃない。こんなところで新手のプレイ?せめてマイルームに戻ってからやったらどうなの?』『コレを見て止めないところとか、完全にここに染まってきたねエレナ……。あとプレイじゃなくて真面目に修羅場だからタスケテッ!?』『え〜?でもぉ、マスターのその苦しむ顔が面白いのと、なんかこうソソるからさ?もう少しだけ我慢してちょうだい?』『アタシを無視スンナーッ!』

 

…………なにか、凄くカオスになってきましたわね。旦那様はドラ娘にうつ伏せに倒されてますし、ぶ、ぶらば……えれな様は旦那様の苦しむ顔を見て笑ってますし、ドラ娘は顔を真っ赤にしてキーキー言ってますし…………。これでは冒頭に戻るのは難しいですわね。

あら、もうこんな時間ですか?仕方ありませんね、では最後に一言……。

 

 

 

「旦那様は私のものですっ!異論も反論も認めません!あとドラ娘は屋上に来なさいっ!以上っ!」〈エッ!?




改めまして、更新が遅れてしまい、申し訳ありません。
これからは元の約1週間に一度のペースに戻したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて、遅れながら第5章のストーリーが配信されましたね!私は配信されて4日目でようやくクリアできました。でもエジソンのライオンヘッドには度肝を抜かれました……さすがに予想外もいいところです。てか、宝具が完全にアウトでしょうあれ!?おっと、自重自重。

次にクーフーリンオルタですが、あれ普通に強いしカッコいいし、文句無しなんですがアレ。連戦キツかったぁ……マシュいなかったらかなりキツかったですよ。なのに魔神柱の弱小感。え、メイヴ?ジャックの宝具&クイッククリティカル連打で即死ですが何か?

そういえばメルセデ……ナイチンゲールがバーサーカーだとは思いませんでしたね。宝具もバーサーカーに珍しい回復系の宝具だし、スキルも回復系が中心ですし。メディリリには届きませんが、十分優秀なサーヴァントだと思いますよ?狂化EXでバスターアップされてるし、オルタニキと比べると物足りなさはありますが、十分な性能だとは思います。

んでもってイベント!情報開示ですが当日になってからとか運営なにしてんの!?まぁしょうがないとしますが、またフォウくんマラソンさせるつもりじゃないですよね……?あと1時間でメンテ明けますが、さすがに、ね……?まあまたマラソンだとしてもいつものことで済ませなくちゃやってられないですが。

そんでもって!ジャンヌオルタキターーーーー!これは課金不可避!諭吉さんはいませんが、一葉さんならいます!え、そこに万札一枚あるって?〇〇ヤロウ!課金は無理なくやらなくちゃ破産するだろうがァ!いつぞやのコメント書いてくれた方!ついに来ましたよ!しかもアヴェンジャー!石の貯蔵はOK?なければ野口さん3人握りしめてコンビニに駆けこんでもいいのよ?


あとがき長く書きすぎたので、ここまでにします!投稿遅くなりすぎるとろくな事にならない、学びました!次は1週間後にまたきっと投稿しますので、それまでイベント楽しんでください!では!


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きよひーの1日 続々

遅くなってすいませんでした!(土下座

1週間ペースで投稿しようと考えていたのですが、流石にこの3ビット程度の容量しかない頭では難しいようです……。

今後のことはあとがきに書きますので、新話をどうぞ!


「……今なんて言いましたか、ドラ娘?」

 

 

「だーかーらー、子イヌの相手はアタシがするからアンタたちは部屋に帰ってなさいって言ってるの。これからアタシたちでやることがあるから♡」

 

 

ふふっ、旦那様とやることがある……?冗談じゃありません。今の今までずっと我慢していたのに、何を言うかと思えば……うふふふふふ…!

 

 

「え、いや、何するつもりなんゔっ!?」

 

 

「……別に部屋に帰るのは良いけど、何をする気なのか聞かせてもらえないかしら?流石にその説明だけで納得なんてできないのよね」

 

 

「そうですわね。全くもってその通りです。そして旦那様は今からわたくしの料理を食べる予定です。そうですわよね、旦那様?」

 

 

「いや、他のみんなとご飯買って食べるつもりだったんだげふっ!?」

 

 

あら、旦那様はなぜお腹を抱えて丸まっているのでしょうか。清姫分かりませんね……。

 

 

「ふーん……私はマスターとお茶でもどうかなって思ってたの。どうかしら、マスター?」

 

 

「それは後でちゃんと付き合ってあげるからぐふっ!?」

 

 

「……あの、何故皆さん先輩の話を途中で途切れさせるんです?しかも執拗にお腹を狙って……」

 

 

『『『話す許可を出してないから』』』

 

 

「まさかの異口同音!?そして質問しているのに回答不可という理不尽!?マシュー!ヘルプ!ヘルプミ"ッ!?」

 

 

「ああっ、先輩!ごめんなさい、さすがに無理です。ブラヴァツキー夫人まで向こう側じゃちょっと無理です!」

 

 

あら?私たちが何か酷いことをしているかのような良いようですが……まあ良いですわ。あら……

 

 

「む、少し目を離したすきに何があった……?ええっと……おっぱ、いやマシュ嬢?」

 

 

「デミサーヴァントです!実はかくかくしかじか……」

 

 

また荊軻様ですか……。しかし、この方は以外とこのカルデア内では空気の読めるお方です。しばし私が黙っていれば自然と立ち去ってくれるはずです。それに、旦那様のすぐ側で静かに待っているのが伴侶として当然の立場なのですから……♡

 

 

「ふむ……触らぬ神になんとやら。では我々はここで『あの、申し訳ありませんお客様?お金を払っていただけますか?』…………マスター、何とかして支払いを頼む」

 

 

「マシュ……建て替えといてくれる?あとで払うから」

 

 

「すいません、今私もお金なくて……」

 

 

どうやら素直に立ち去ってくれるそうですね。

 

 

「じゃあ財布持ってって払って。サーヴァントの筋力で抑え込まれたらさすがに動けないし」

 

 

「なぁに?あたし達が無駄に力があるって言いたいの?」

 

 

「あのね、サーヴァントの筋力Eでも人間と比べると凄まじいの。そして君は俺の上に乗ってるわけだから動けないし、首筋に槍を突き立てられちゃ動こうとも思わないよ」

 

 

まあ御尤もですね。確か浪漫殿は《サーヴァントの筋力Eは、大人の男10人分に匹敵する力だよ。Dなら20人、Cなら30人と言った感じにね》と仰っていましたね……。

 

 

「じゃあ何?アタシ達がアンタを脅してるってことかしら?」

 

 

「そうともとれるけど、まずはどいてくれない?オレはマゾでもなけりゃ腹ばいになって床を愛でる異常性癖者でもないんだからさ……」

 

 

「旦那様?大丈夫です、私は旦那様がどんなに変態でも、受け入れてみせます!そしてそのあとは閨で共にしっぽりと……きゃっ♡」

 

 

「だから変態じゃないってば…………。あと閨云々はアウトだからね」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さて、お金は支払いましたが、どうするんですか、先輩?」

 

「まずはオレ腹減ったから飯食いたいんだが……。あ、そうだ。全員で料理対決でもやってみよう?オレはその中で優勝した料理を食べる、的な!」

 

 

「料理?私、料理なんてほとんどしたことないんだけど」

 

 

「その場合はエミヤさんに少しだけ手伝ってもらうよ。もちろん、包丁の持ち方や具材の切り方、ご飯の炊き方とかそのくらいだけだけどね」

 

 

「アタシはちょこっとだけだけどやった事あるから大丈夫よ」

 

 

「私もです。旦那様?清姫が頬も落ちてしまうほどの美味しい料理を作りますので、楽しみにしてくださいね?」

 

 

「ハハハ、期待しとくね。 じゃあ食堂に先に行ってて。オレは審査員を見繕って読んでくるから。あ、マシュは俺の部屋で待ってて。ちょっと用があるから。これ部屋のカードキーね」

 

 

「はい、分かりました。私は先輩の部屋に行きますので、みなさんは食堂へ移動をお願いします」

 

 

『『『はーい!』』』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【さーて突如始まりました料理対決!カルデア内では珍しい戦闘が絡まないイベントでございます!

しかし参加するはサーヴァント、付け加えるとカルデア内でも屈指の問題児がおります故、緊張感が凄まじい!】

 

 

どうやら旦那様が連れてきた方の中に、あの作家様もいらっしゃったみたいですね。しかし、やはりといいますか……大声が過ぎると言いますか、少しうるさいですね………………焼いてしまいましょうか(ボソッ

 

 

【そして私こと、シェイクスピアの隣にいるマスター殿に今の気持ちをお聞きしましょう!今、どんな気分ですかな?】

 

 

【思いつきで動くのはアカン。はっきりわかんだね(ええ、皆頑張って美味しい料理を作ってもらいたいですね)】

 

 

【心の中の言葉と逆転してますぞ、今後注意をお願いします!さて、今回料理対決を行う方々をご紹介しましょう!】

 

 

【まずはNo. 1!惚れた方にとことん尽くします!されど嘘つきは地獄に落とします!清姫!】

 

 

「ああ、何を作りましょうか。魚の開き、豚肉の生姜焼き……いえ、やはりここは今夜のことも考えてすっぽん鍋にしましょうか!?ああ、旦那様の、とても……おおき【これ以上はお聞かせできませんので、次の方を紹介しましょう!】……チッ」

 

 

【No.2!歌って踊って戦うアイドル!当然料理も出来ちゃいます!エリザベート・バートリー!】

 

 

「あの時よりは美味しくなってるから、安心してね、マスター♡」

 

 

【No.3!魔術や神秘ならおまかせ!料理だって神秘の一部、どんなものだってできちゃうんだから!エレナ・ブラヴァツキー!】

 

 

「料理は初めてだけど、要は間違った組み合わせをしなきゃいいだけでしょう?なら定番で行けばいいだけよ!」

 

 

【さてマスター?全ての参加者が登場しましたが、この中で最も美味しい料理を作るのは誰だと思います?ちなみに我輩は清姫殿ですね、ハコイリムスメとやらは花嫁修業とやらで料理をよくしていたと聴きますしな?】

 

 

【うーん……確かに。だけどオレはエレナかな?定番で行くのはインパクトに欠けるけど、その分一定の評価を得られるしね。下手を踏まなきゃ、断然優位に立てるから。あとこの中で一番の常識人だし】

 

 

むむむ、これはいけませんね。旦那様の心がえれな様に向かっています…………これはだれが本妻なのか、思い出させなければ……!

 

 

【間違いなく最後のが本音でありますな。では、ここで各方々に作ってもらう料理を発表してもらいます!ではみなさん、順番に発表をお願いします】

 

 

「まずは私、清姫から。私ははんばぁぐなる物と、すーぷ、さらだなる洋食物を作りたいと思いますわ」

 

 

【ほほう?清姫様はたしか極東の日本出身と聞きましたが……何故洋食をお選びに?】

 

 

「前に旦那様にお好きな料理をお聞きになった時に、はんばぁぐが好きだと仰ったので……♡」

 

 

【あー、確かに言った。ハンバーグか……うん、間違いがなけりゃ大丈夫だね。作り方がわからなかったら、エミヤさんにつくり方を教わってね】

 

 

ああ、旦那様の気づかいが嬉しい……!ハッ!?ここまで気遣ってもらえるなんて……まさか、この勝負は旦那様が私を立たせるために……?!ああ、ああ……!!旦那様、旦那様、旦那様ああああああああああああ!!今夜、必ず閨に行き(ry

 

 

「次はアタシよ!アタシはステーキとサラダ、チーズと赤ワインを用意するわ!」

 

 

【ほほう?思ったよりシンプルなものを選びましたな〜。我輩はてっきり、和食などをお選びになるかと思いましたが】

 

 

「そっちも悪くないけど、こっちの方が手間がかからなくて良いのよ。中まで火が通るように焼いて、野菜を刻めばいいんだから」

 

 

【なるほどね。けどエリザ?肉を直接焼くような古典的な失敗はないようにね?】

 

 

「そ、そんなことしないわよ!?大丈夫なんだから、首を長くして待ってなさい!」

 

 

「(あっ、あかんやつやコレ)」

 

 

【えー、では次にブラヴァツキー夫人ですが…】

 

 

「私はカレーとサラダ、コーンスープにするわ。わかりやすい、作りやすいと良いでしょ?」

 

 

【うんうん、納得。そして安心感。カレーなら余程のことがない限り大丈夫だと思えるね。間違えてもおコメを洗剤で洗ったりはしないでね?】

 

 

「え?洗剤で洗っちゃダメなの?」

 

 

【あれ、なんかものすごく嫌な予感がしてきたぞ?実はこの中で一番の地雷持ちだった?】

 

 

【さて、ここからはcooking time!飛ばし飛ばしですが、調理風景をお楽しみください!】

 

 

ハァハァ……ハッ!?もう調理開始時間ですか!?では早速旦那様へ、愛情たっぷりの清姫特製はんばぁぐを作らねば……!!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『さて、まずは合挽き肉、豚挽肉、玉ねぎに、すっぽんを……』

 

『えっと、お肉の厚みはどれくらいかしら……?まあこんな感じで良いわよね!30センチあっても問題ないでしょ』

 

『野菜を切って、あとは玉ねぎが透明になるくらい炒める……炒めるなら火力は強いほうが良いかな。じゃあ強火で5分くらいかしら?』

 

ーーーーーーー

 

『よし。では次はタネを焼いて……うん、良い匂いですわ。次はさらだですから、トマトとキュウリと……』

 

『えーと、チーズと赤ワインはこれで良いとして、私もサラダかしらね。お肉は焼けたかしら……?って真っ黒ー!?』

 

『ええっと、アクが出てきたらそれを取り除く。………………?アクって何かしら?あ、この白っぽいのかしら……えい。《ガゴォン!》あっ、鍋が!?』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

トーキングルーム

※〔この部屋の中では自由に発言できます。参加者に声が聞こえることはありませんが、同時に料理風景を見ることもできません〕

 

 

「さて、料理の結果はどうなると思いますか、マスター?ちなみに我輩は大惨事になると思います。『悲しみが来るときは、短期ではやってこない。かならず軍団で押し寄せる』ものですぞ」

 

 

「うーん……一部不穏な空気を漂わせてだけど、清姫がまだ大丈夫そうだね。エリザのステーキはもう表面が丸焦げだし、エレナはなんか危ないし……。あ、なんか怖くなってきた。すいません、ちょっと席を外しますね」

 

 

「おっと、逃がしませんよマスター?このまま逃げることなど許されませんぞ、主に乙女たちが怒りますしね」

 

 

「逃げるんじゃなくて、ドクターから胃薬もらってくるんですよ。 てか、逃げたら炎の竜とハウリングボイスとUFOが襲ってきますから、そもそもの選択肢に入れてませんし……」

 

 

「それは失礼。しかし、胃薬を飲んでも耐えられるとお思いですかな?」

 

 

「きっと無理。あ、ハサン先生。ブーディカさんとエミヤさんに何か優しい味の料理をお願いしてもらって良いですか?ちょっと胃が心配なので…。あ、ありがとうございます。」

 

 

「マスターの心残りも無くなったことですし、調理室の様子を見てみましょうか。さて、蛇が出るか竜が出るか……」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『よし、あとは盛り付けて……完成です!

旦那様、見ていらっしゃいますかー?旦那様のためのはんばぁぐが完成いたしましたわー!』

 

 

【どうやら清姫様は完成したようでございますね。遠目から見た限りでは、なんの遜色もない普通のハンバーグですが……】

 

 

【うん、ちょっと何が混ぜ込んであるか心配。あー、清姫?そのハンバーグには何が混ぜ込んであるんだい?】

 

 

『旦那様に精をつけてもらおうと思いまして、すっぽんとニンニクを混ぜ込んであります』

 

 

【あ、思ってたよりは普通だ、すっぽんはアレだけど。ニンニクで臭みとかは取れそうだし、薬味として使われることもあるから大丈夫そうだ。あとのスープとサラダは……】

 

 

『エミヤさまにお願いして、こんそめすーぷとすてぃっくさらだ?なるものを用意しました。これなら旦那さまの好みに合うと仰られたのですが……』

 

 

【エミヤさん、グッジョブ!キュウリと味噌が多ければなお良し!】

 

 

どうやら満足していただけたみたいですわね……!もはやこの勝負、この清姫が貰ったも同然です!最後は愛が勝つのですから!

 

 

【マスターはまるで日本の河に住むと言われる童のようですな……まあ構わないのですが。さて、他のお二人はどうですかな?】

 

 

『アタシも出来たわ!ちょっと焦げちゃったけど、これでも食べられるわよ!口直しのチーズと赤ワインは最高級のものを用意したし、これでアタシの勝利は確定ね!』

 

 

『私もできた!ちょっと形は悪いけど、完成よ!』

 

 

【ふむ、どれどれ?………………これは……】

 

 

【エリザベート殿のは……黒く焦げた肉ですかな?焦げた部分がちょっと以上の気がするのですが……】

 

 

【…………エリザ、試しに中がどれくらい焼けたか見せてくれる?】

 

 

『良いわよ。それっ!』

 

 

ザクン!

 

 

あとドラ娘……何を血迷ったのか、思いっきり槍で切りました……。普通に包丁を使えばよかったのではと思いましたが、よく考えれば、厚さが30センチもあって、しかも外側が焦げてカチコチになってるお肉を切れる包丁なんてほとんどありませんね……。

 

 

【…………中は普通に焼けてるか。なら良いかな、少し安心したよ】

 

 

【そしてエレナ殿はそれは……………………作るのは…カレーだったのでは、ないのですかな?】

 

 

『これもカレーよ!何時ぞやだったか、カソックを着てるくせに、カレーの匂いを染み付かせたシスターに出会った時に教えてもらったカレーよ。あとは概念礼装の神父が《このレシピのものを乗せると良い》って渡してくれた料理を乗っけたわ!』

 

 

あれは……何でしょう、とにかく赤黒い……餡のようなものがカレーにかかってます。なにやら豆腐のようなものや、ひき肉、細かく切った鷹の爪を見るに……麻婆でしょうか?しかし、赤すぎて目がチカチカしてきますわね……目が辛いですわ……(泣

 

 

【これは…………具材にジャパニーズトーフが入っている…………?】

 

 

【なんか謎当てゲームみたいになってるけど、間違いなくあれだよね。エレナさん?今度から概念礼装の神父の言うことはほとんど無視して構わないから。】

 

 

『あれ、顔見知りだったの?』

 

 

【うん。1度彼の作った麻婆を食べたんだけど、危うく三途の河を渡るところだったよ……。

ん、どうしたのエミヤ?…………うん、わかった。えーと、エレナさん。今からエミヤさんがそっちに行くから、そのレシピを渡してあげて】

 

 

『はーい』

 

 

【じゃあ、今から試食するかな。今からそっちに行くから、ちょっと待っててね。】

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

大会は次回に続く!




お待たせしました……そして遅くなって申し訳ありません。

ネタが出てきませんでした……。今後はいろんな本を読んでネタ出しに勤しみたいと思いますので、更新ペースが2週間に1話ほどになると思いますー今後とも『カルデアの1日』をよろしくお願いします。

さて、FGOではジャンヌオルタ、贋作英霊第5章、一部英霊のモーション変更、zeroコラボ、そしてイスカンダルとアンリマユの実装ですね。だいぶ前の話題になってしまいましたが……(汗
作者は頑張ってジャンヌオルタを出しました。諭吉さん3人ほど飛んで行きましたが……(汗

5章は面白かったですね!ラーマ君が完全にいじられキャラだったし、李書文とスカサハの一騎打ちがあったり……!ランサー兄貴がオルタニキになって来たのは驚きで目を白黒させてました(笑
だがエジソン。テメーはいろんな意味でアウトだ(真顔

イスカンダルは作者は諦めました。呼苻つぎ込んでもこないし、10連やれる分のお金はないし……。まあ次の星5確定ガチャが来るまで待ってます。アサシンエミヤと大量のソラウは来たんですけどね…。

zeroコラボは作者はほぼ完クリしました。交換してないのは各ピースとモニュメントくらいですね。正直、最初はクリアするか迷いましたが、楽しんでクリアしました。ストーリーもよかったし、参加してよかったです。

アンリマユは星5より出る確率低いとかの話ですね。確かに低すぎです。普通に来ませんでした。出る確率絞りすぎィ……

おっと、話が長過ぎました。これから1週間足らずできよひーの話は終わらせます。次はエミヤさんの1日にする予定ですので、お楽しみに!


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きよひーの日常 終

今回できよひーの日常は終了です。
もっと色々詰め込みたかったのですが、話が長くなりすぎるので大幅にカットしました。
若干短くなってしまいましたが、お楽しみ下さい。


ぐだ「さて、じゃあ清姫の料理から食べさせてもらうね」

 

 

清姫「はい……。お口に合えば良いのですが……」

 

 

ぐだ「ハッハッハ、味に自信を持つと良いよ。オレは本当にマズイものしかマズイって言わないからね〜」

 

 

シェイク「逆に言えば少しくらいマズくても美味しいと言うと。そういうことですな?」

 

 

清姫「旦那様……?うそは、いけませんよ……?」

 

 

ぐだ「優しい嘘もダメなのか。本音でぶつかり合うしかないのかなぁ」

 

 

そもそも、嘘そのものがダメなのですが…旦那様は未だ理解しておられぬ様。まぁ、ゆっくり理解していただれけば良いですわ。

 

 

シェイク「その点においてはジャンヌオルタ様は本音をズバズバと申しますからな。その点は彼女と付き合う点では美徳と言えましょう。少々性格が卑屈なのがアレですが」

 

 

清姫「旦那様?私、旦那様がお妾さまを作るのは認めます。しかし、当然ながら私が本妻ということをお忘れなく。お願いしますね?」

 

 

ぐだ「誰とも付き合ってないのにこの台詞を聞くことになろうとは……。そして清姫?オレは妻を持つのはもう少し先だから。そして君とくっついたらロリコン認定されるから。ゴメンな?」

 

 

清姫「……どうやら嘘はついてないご様子。安心しました、これなら私の旦那様として、はなが高いです♡」

 

 

ぐだ「あれ、おかしいな?オレの意図が伝わってない?結構わかりやすく言ったつもりなんだけど……」

 

 

シェイク「狂化EXですからな。仕方ありません」

 

 

清姫「それよりも旦那様?はやく召し上がってくださいませ。冷めてしまいます」

 

 

ぐだ「むりやり話そらされた……。まあいいか。じゃあ、頂きます。あむっ……」

 

 

清姫「……どうですか?」

 

 

ぐだ「……うん、美味い!すっぽんの味もしないし、ニンニクが良いアクセントになってる。これは良いよ、高得点あげられる」

 

 

清姫「……!」

 

 

シェイク「おお、花が開いたような笑顔でありますな!よかったですな、清姫殿……清姫殿?」

 

 

旦那様が褒めてくれた……!

旦那様が美味しいと言ってくれました……!

旦那様が《結婚してくれ》と言ってくれました……!←(!?

旦那様が《清姫。君だけが僕のそばに居てくれれば良い……》と……!←(捏造

 

 

シェイク「あっ、これあかんやつですな。マスター殿、吾輩は用を足しに行きます。では、後は頑張ってくだされ」スタコラサッサ

 

 

ぐだ「えっ、わかっ……ぅえあ!?ちょま、シェイクスピア!?」

 

 

清姫「はあ、あ……旦那様ぁ……清姫は……清姫は……もう、抑えられません……♡♡

もう、立っているのさえできません……♡♡

身体が、熱くて、熱くて、耐えられません…♡♡」

 

 

ぐだ「ちょっ、清姫!?目がハートどころか、女の子がしちゃいけない顔してるって!

涎ボトボト垂れてる……ってか足元に水溜り!?ちょっ、カメラ止めて!流石にこれは『旦那様ぁあああああ!!♡♡』ぅえあっ!?清姫っ!?ちょ、腰カクカクするなああぁぁ!?

『清姫は、清姫はああああああああ!!♡♡』コラッ、ズボンずり下げないで!?パンツに手ェかけるな!着物も脱ぎ始めるな!!

『キシャァアアアアアアア!!♡♡』へっ、蛇にッ!?ベオーッ!スパPーッ!アステリオースッ!へるっ、へるぷっ、へるぴみっ!?

おわっ、アーーーーーッ!!??』

 

 

 

 

 

ーーー暫くお待ちくださいーーー

 

 

 

 

ぐだ「清姫はしばらく部屋で謹慎!俺が良いというまで部屋から出ないこと!『キュッ!?……キィヤアアアアアアアア!!!♡♡』

うっ、2画目の令呪をもって絶対とする!『グキッ!?キイィィィ…………シャアアアア!!!』ぅぇあああ!?さっ、3画の令呪をもって命じ、これを勅令とする!」

 

 

 

 

……………………………………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………やり過ぎちゃいました。テヘ☆

 

 

とまぁ、この様な事ばかりしております。この部屋で謹慎するのも、もう両の指を使っても数え切れません。しかし、後悔だけはしておりません。だってそれが、私が旦那様に対する愛の形なのですから♡

え?でも相手が嫌がることは止めてあげたら?ガチで引いてるみたいだよ………ですか?

いいえ。絶対にやめません。だって、このやり方でなければ旦那様が他の女狐に誑かされかねません!それとも……あなたも旦那様を狙ってるのですか?違う?問答無用!

 

転 身 火 生 三 昧 ! ! !

 




久々の更新です!1ヶ月近くも遅くなってしまい、申し訳ございません……。

前書きに書いた通り、いろいろ書いていたら「あれ?これもうきよひーの日常じゃなくね?」と気づき、大幅にカットしました。

次のサーヴァントの日常は、カルデアの中でも屈指の常識人をピックアップしたいと思います!え?誰かって?赤い外套のあの人です!

引き続きストーリーに加えてほしいサーヴァントがいた場合、どしどしご応募ください!私が執筆だけで死にそうになるくらい送っても構いません!

では、また次のサーヴァントの日常にご期待ください!


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エミヤ(弓)の日常

今回のエミヤさんのコンセプトは【何時もと何処か違うエミヤさん】です!何時もなら紳士対応、特定の相手には皮肉たっぷりに口撃する彼ですが、今回はだいぶ性格を変えてみました!

『こんなのアーチャーじゃねえ!』と言う方はご注意ください。

では、どうぞ


む……今度は私か。はじめましての人は、はじめまして。サーヴァント、アーチャーだ。よろしく頼む。…………何?クラス名ではなく真名を名乗ってくれ?いや、私と同じ名前のサーヴァントが居るだろう?そちらと区別をつける為にな……?

 

ともあれ、私の日常を覗きたいとは……物好きなマスターだ。しかし、見ていて楽しいものでもないぞ?……それを決めるのは自分たちで、そもそもつまらなかったら言い出さない?

 

ククッ……、ごもっともで。仕方ないな。好きにすると良い。しかし、見終わってから文句たれるんじゃないぞ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

私の朝は早い。起床時間は4時。なぜそれほど早いか?炊事、洗濯、掃除に鍛錬。本来の予定や緊急の用事も含めれば、この時間に起きないと間に合わんからな。

 

「……む、朝か」

 

 

起きて直ぐに顔を洗い、軽く身嗜みを整え、髪型をセットする。

 

 

「確か今日は…アルトリア’sにケーキ、ブーディカとキャスター(メディア’s)に和食、弁慶と武器鑑定、ジャックとアリスに絵本……だったか」

 

 

予定帳に書いておいた内容を反芻する。

ふむ……今日はなかなか忙しい日になりそうだ。何人かのサーヴァントに手伝ってもらおうか。まずはタマモキャットを起こしに行く。

 

 

「確か……アレの部屋はアタランテの部屋の3つ隣だったか。なら二階の端だな」

 

 

そう呟きながら長い廊下を歩いていく。

格好は既にいつもの赤原礼装……を、少しSF風に改造してみたものだ。性能は大して変わらないが。私なりのオシャレという奴だ。

 

それにしても、このカルデアにもサーヴァントが増えたものだ。サーヴァントが増えれば、マスターの魔力消費も激しくなるというのに。

カルデアの技術で魔力を肩代わりしているとはいえ、少し多すぎると思うのだが……。

しかし、戦力的にサーヴァントが増えれば、結果として人理定礎は復元しやすくなり、世界が救われる可能性は高くなる。だが、その前にエネルギーや資源枯渇問題などに直面しないとも言えないのが現状。ならばマスターに進言すべきは、これ以上サーヴァントを召喚しないようにするべきか。もしくは、もう少し資源を回収するべきか……さて、どうしたもの

 

 

「ふわああ……眠い。んむ、そこの赤いのは……?確か……マスターのオカン。つまりはアーチャーか。こんなところで何をしている。もしくはアタシのゴールデン猫缶をつまみ食いしに来たのか!?だが残念だったな、あれは既にアタシがつまみ食いしたあとだ!」

 

 

「………………なぜ私がマスターの母親なのか、それと何故私がお前の猫缶をつまみ食いしなければならないのか、それ以前につまみ食いしたとはどういう事だ?!」

 

 

っと、よくわからない邪推を言い出したのがタマモキャット。曰く、伝説の妖狐『玉藻前』のわりと純粋な部分が集まって英霊化したものだとか。しかし、今回はバーサーカーとして召喚されており、言葉は通じるが何を話しているのかがさっぱりわからないナマモノだ。

 

 

「フム。律儀に3つ全てのボケにツッコミを返すとは……お主、アーチャーではなくタレンターだったのか!」

 

 

「タレンターってなんだ!?タレントはそのままタレントで良いだろう、無理に形を変えるんじゃない!」

 

 

「ムム。アタシの前衛的でスタイリッシュなボケに切れ味抜群、例えて言うなら『ちょっと奮発して買った猫缶を、買ってしっかり砥石で研いた高級包丁で犬用の皿に盛りつける』ような鋭いツッコミ!やはりお主、タレンチストだったか!」

 

 

「なんだその訳のわからない例えは……。

それより、朝食の準備を手伝ってくれ。今日は色々と立て込んでいてな、手伝ってもらえると助かるのだが」

 

 

じゃれあいも程々に、要件を切り出す。

 

 

「フム。それは構わないが、報酬はあるのだろうな?流石のアタシとて、ただで働いてやるほどお人好しではないぞ?」

 

 

「……何を望む?」

 

 

空気が張り詰める。寝起き姿のキャットだが、その身から発する気迫は英雄のもの。

肌を刺すこの威圧感は、正しく人外のものであると認識させてくれる。

 

 

「ゴールデン猫缶を3つ。それで手を打とう」

 

 

ドタン!

思わず後ろに倒れてしまった…が、シリアスな雰囲気を作り出しておいて要求するのが猫缶か!

 

 

「……何故猫缶を要求するのに威圧感など出した?全くの無駄だろうが」

 

 

「ん?それはホラ、そうした方が面白そうだったからとしか。それより、キャットが猫缶を要求するのがそんなに不思議なことかなぁ〜?」

 

 

「ええい、そのニヤニヤとした笑いをやめろ!

全く……時間を無駄に使った。それで構わないから、早く着替えて準備をしてくれ」

 

 

「おうさ!暫し待たれよ。……覗きたければ覗いても良いが、その場合は顔にバッテン傷がつく事になるぞ?」

 

 

「そのような事は決してない!早く着替えて食堂へ来たまえ!私は先に行くから、直ぐに来るように!」

 

 

私はそう言いながら、踵を返し来た道を戻り始めた。無論、先ほどの声は全て小声だ。大声を出して他の者の眠りを妨げるほど、常識知らずではない。キャットと無駄話をしている間、もうじき4時半になろうとしていた。急いで準備をしなければ……!そう思い、歩く速度を早めようとしたその時だった。

 

ガチャリ

 

 

「ぅ〜……タマモか〜?ドタバタうるさいぞ〜……」

 

 

「」

 

 

そこには

寝ぼけ眼を擦りながら

髪の毛を手櫛で整えようとする

下着すら身につけていない

アタランテが

立っていた

 

 

※以下、アーチャー(エミヤ)の脳内

 

「(不味い不味いどうするどうする!①走り出す?いや、足音で他のサーヴァントが目を覚ます!そうしたらもう弁解不能だ!②目をそらす?直ぐに正気になる、そうしたら宝具を連射してくる!防ぎきれん!③このまま押し倒す?

バッドエンドルート直行!話にならん!

④紳士対応で追い返す?もうこれしかない!

むっしかしアタランテ良い匂いする林檎と森の香りかなって意外と胸あるのかなるほどおおよそBくらいだなくびらはすらっとしていて意外と足に筋肉はついてないのだな意外だ下の方hヘブッ)」

 

※この間2秒。それまでアタランテさんをガン見してました。男の子だもんね、仕方ないね。

 




皆さん、FGO楽しんでますかー!
作者は楽しんでまーっす!

最近はどんどんイベントやってきてますね〜。そして毎回くるピックアップ(確率が上がるとは言っていない)ガチャ!

前回のzeroイベは私はイスカは引けませんでした!けど悲しくない、だって邪ンヌがいるもん!
そして、今回の羅城門イベ!そして酒呑童子ガチャ!作者には出ません!けど悲しくない、だって邪ンヌが(ry

でも羅城門イベちと鬼畜過ぎません?最高難易度なんて1日目でHP600万ですよ、頭おかしいですって。作者は鬼やらいをクリアするだけで精一杯です。おっと、ここまでにしときます。

では、また次の話で!


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エミヤ(弓)の日常 続

ども、作者こと大学生カッコカリです!
今回の投稿は割と早めに出来ました!
これも酒呑ちゃんがこなかったおかげです。ヤッタネ!(白目)

エミヤさんの日常はまだまだ続きます。話は作りやすいけどどうしてもギャグ路線な上、深夜テンションで書き上げてるのでどうしてそうなった感が否めませんが、推敲し過ぎて寝落ちることも多々あるのでご容赦ください。
では、最新話、どうぞ!


フム、また来たのか。先ほどの件でだいたいの事は察せられるだろうに、まだ私の醜態を見たいと言うのか。物好きなマスター殿だ。

 

 

……む、なに?他者の不幸は蜜の味?というかいつもラッキースケベばかりしていて恥ずかしくないんですか?ええい、君たちは誤解している!私はそう何度もあのような事をしている訳ではない!そもそも、今月はまだアレしか起こしてない……ん?先月は何があったのか?

 

 

…………………………………………さて、私の日常はまだ終わっていない。続きだ、心行くまで楽しんでいきたまえ。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

エミヤ「……コレで満足かね?」

 

 

アタランテ「むぐむぐ……まだだ。早く次の……このリンゴのコンポートとやらを持ってこい。出さなければ……」

 

 

エミヤ「了承した、わかったからその弓を下ろしてくれ。……しかし、まだ満足しないのか?

もうこれで食材の在庫がなくなってしまったのだが」

 

 

あの後、私は思いっきりアタランテに殴られた。手首の返しがとても良かったのか、或いは全力で殴ったのか……平手打ちで5メートルほど廊下を飛んだ。

 

その後、アタランテには拝み倒して何とか許してはもらったが、朝食後に大量のリンゴのデザートを作るハメになってしまった。

 

……しかし、幾らリンゴが好きだからと言っても、幾ら何でも食べすぎではないだろうか。

リンゴをはじめ、あらゆる食材を1500程ストックを用意していたのだが…その中で、小麦とリンゴのほぼ全てが彼女の胃袋の中に収まってしまった。あの細い体のどこに入るのやら……。

 

む、保存方法はどうしているのかだと?あのダ・ヴィンチ嬢が黙っているはずがないだろう。元々あった冷蔵庫を改造し、ダ・ヴィンチ嬢曰く

『3650年間稼働し続けても一度も故障しないどころか、鮮度を全く落とさない冷蔵庫』に改造したという。しかしその域になるともはや改造ではなく、『魔』改造なのでは……?

 

 

アタランテ「んむんむ……ならば仕方がない。ここで終いにするとしよう。エミヤ、残りの罰だが、これから1週間、毎日私の朝食と夕食にリンゴのデザートを作る事。いいな?」

 

 

誤解を招くような言い方を…。私だから良かったものの、黒髭あたりが聞いたらもう面倒ごとに発展しかねない言い方をするな。が、私も人のことは言えんので、口には出さないでおく。

 

 

エミヤ「……了承した。が、リンゴばかり食べていて飽きないのかね?」

 

 

アタランテ「正直、少し飽きがくるかも知れんが……そこは貴様の腕の見せ所という奴だ。期待しているぞ、コック殿?」

 

 

エミヤ「私はコックではなく、アーチャーなのだがな……」

 

 

アタランテ「しかし、汝は調理場……いや、家事をしている時にこそ最も生き生きしているというか、輝いているぞ?やはり汝はコックか執事のサーヴァントではないかと思うのだが……違うか?」

 

 

エミヤ「断じて違う!そもそも私は…

(オルタ)『おい執事!私とリリィのケーキはまだ作らんのか!これ以上待たせるのならばモルガンを放つぞ!』

(リリィ)『ちょ、ちょっと待ってくださいオルタさん!エミヤさんだって、今アタランテさんと仲良く話してたじゃないですか?今話に割り込むのは…』

(オルタ)『うるさい!いいから早くチョコレートケーキとショートケーキを持ってこい!早くせんとあの英雄王(小)から若返りの秘薬を』

(青)『落ち着いてください、その秘薬はそう少しタイミングを計ってからです。暴れられても面倒ですし、眠った直後に』

(槍オルタ)『ほう、若返りの秘薬か。マーリンもよく多用していたな。それは誰に使うのだ?私はベオウルフ殿に盛ってみたいのだが…』

(リリィ除く全員)『………ショタベオウルフ………?あの荒くれ者(乱暴者)があどけない幼な子に?

…………………………アリだな(ですね)』

(リリィ)『??ショタとは…なんでしょう?ですが、幼い子供はとても可愛らしいですよね!あのぷにぷにの頬、くりっとした瞳、モチモチの肌……どれをとってもかわいいです!』

(リリィ除く全員)『………………(リリィが純粋すぎて辛い……)』

……?急に静かになったな……まあ良いか。

今から盛り付けて持っていく!だから少し待て!アタランテ、そういう訳だ。話はまた後ほどに」

 

 

アタランテ「あ、ああ…。その……なんだ。がんばれ」

 

 

アタランテから凄く大変そうなものを見る目で応援される。

……なんだか無性に泣きたくなった。I am the born of my sword。カラダハツルギデデキテイル。心は硝子だけど。

 

 

エミヤ「ああ。…………よっと!そら、リリィにはイチゴのショートケーキ、オルタにはビターチョコを練り合わせたパウンドケーキ。アルトリアにはフルーツケーキ、ランサーアルトリアはビターチョコとホワイトチョコを練り合わせたミルフィーユだ。味わって食べてくれたまえ。』

 

 

(アルトリア's)『おおお……!!ここは……アヴァロンだったのか(ですか)……!?』

 

 

ふう……。これで数時間は持つだろう。食べ終えたとしても、冷蔵庫の中には予備のケーキがそれぞれ3つずつ入っている。いかなアルトリア達といえど、あれだけ食べればある程度の日は我慢出来る筈『アーチャー!残っているケーキを全て出しなさい!これは王命です!』なん……だと……!?

 

 

(オルタ's)「たったあれっぽちで我慢しろと?温いわ!私達を止めたければ、ジャンクの山を10は持ってこい!」

 

 

(青)「シロウ、確かにあなたのケーキを美味しかった。しかし…あなたならば、更に高みを目指せる……至高のケーキを作れるのです!

ならば、私たちはあなたに協力しましょう。

それこそが、私たちが彼に召喚された理由なのだから!」シャキン

 

 

 

(リリィ)「すみません、エミヤさん。私も、もっともっとあなたのケーキを食べてみたい……。あんなに美味しいケーキがアレで終わりなんて、悲しすぎます!」

 

 

エミヤ「ええい、君たちはなんだかんだ言ってるが、要はみんなもっとケーキが食べたいだけだろう!しかし、今は冷蔵庫の中のケーキでもう打ち止めだ。しばらくは我慢してくれたま【エクスーーー】【ロンゴーーー】おい待てお願いだから話をーー【カリバーーーー!!】【ミニアドーーー!!】ーーーーーーーーーーーーーーーーーなんでさぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

 

 

 

クー・フーリン「……ん?は、なんだこの光イイィィィ!!??」

 

 

ジークフリート「……すまない、こんな形でしか登場できなくて、本当にすまない……そして私を持ってる方の運が悪いのは私のせいじゃないんだ、心から謝罪させてもらう。すまない……」

 

 

 

フェルグス「……クー・フーリンのヤツが吹っ飛ばされていったな。

ありゃあ……ああ、あの嬢ちゃんたちの聖剣か。なら仕方ないな。

では、お約束を。ランサーが死んだ!」

 

 

ゲオルギウス「この人でなし!……しかし、何故ジークフリート殿まで吹き飛ばされていったのでしょうか。宝具とスキルを使えば吹き飛ばされはしないでしょうに」

 

 

フェルグス「そりゃあアレだろう。この話ではチョイ役だからだろうよ。

序でに言えば、俺たちもチョイ役だ」

 

 

ゲオルギウス「なるほど。しかし、内容的にはメタいですが、宜しいので?」

 

 

フェルグス「構わん。どうせ暫く出番はないのだ、ここで出張っておかなけれ……なんだあの螺旋、は…………うおあァァァァァァァァ!?」

 

 

 

ゲオルギウス「…………なるほど、これもお約束のうちですか。ならば、甘んじてこの痛みも受け入れましょう…………あっ、だけどこれかなり痛いですううぅぅう!?」

 

 

 

ドゴオオオオオオン!!!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

エミヤ「」プスプス

 

 

(リリィ)「み、皆さん、さすがにやりすぎじゃ…………」オロオロ

 

(青)「何を言うのです。彼は私たちに対して悪逆の限りを尽くしたじゃありませんか。

あれ程美味しいケーキを作れるのに、たった4つしか食べてはいけないなんて……鬼畜の所業ではないですか!」

 

 

(オルタ's)「全く持ってその通り」ウンウン

 

 

(リリィ)「えっと……先ほどのアタランテさんとの会話を聞いていたんですけど、どうやら食材が切れたから『しばらくは我慢してくれ』と言ったのではないですか?

リンゴと小麦が切れたと言ってましたし……。

確かケーキのスポンジは小麦を使いますし、作れないからあの様に言ったのでは?」

 

 

(リリィ除く全員)『えっ』

 

 

(リリィ)「えっ?」

 

 

リリィ除くアルトリア's『…………………』……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

 

(リリィ)「……皆さん、覚悟はいいですね?」シャキン

 

 

(青)「あ、あの、リリィ?その、誤解は誰にでもあることですし、彼には誠心誠意謝罪するので、宝具はしまってもらえると…ヒィ!?」ビクッ!!

 

 

(オルタ)「すまなかった、こちらが悪かったから目にハイライトを戻してくれないか!?

お前のその目は凄く怖いから!ホントにごめん謝るからお願いだ許してくれ!?」ガクガク

 

 

 

(槍オルタ)「頼む許してくれ私が悪かっただから目に光を戻してくれ待て近づくな怖い怖いからお願いマジでお願いしますお願いしますううぅぅう!?」ブルブル

 

 

(リリィ)「私に謝ってどうするんですか私は怒ってないですよただ理不尽だと思っただけですしええ本当ですとも何せ作ろうにも材料が無くて作れないのにそれをろくに聞いてももらえず対城宝具を連撃でくらった彼の身にもなってあげてくださいということしか私は言えませんしそもそも話を聞いていれば彼もこんな風にはならなかったのに何故話を聞いてあげなかったのだとかそういうのは思っても言わない様にしますので自然と察してくれると嬉しいですねああそれと誰ですか私のショートケーキまで食べた人は……!!!!!」(#^ω^)ビキビキ

 

 

(リリィ除くアルトリア's)「すっ、すみませんでしたーーーッ!!!!??」

 

 

 

 

 

 

エミヤ「(…………リリィは今後一切、怒らせない様にしよう)」

 




おはこんばんちは、作者です。
言い忘れてましたが、この世界は基本ギャグ漫画の世界観ですので、基本的に死ぬことはないです。エミヤさんが無事なのもそのおかげです。さて、次のエミヤさんが向かう場所はどこなのか。そしてアルトリア'sは無事なのか、脇役の4人はどうなったのか……!?

次回を乞う、ご期待下さい!


fgo……諭吉さんが消えて、フォーマルと欠片が手に入り、龍之介とプリコスが限凸しました。あとたれが2枚ときよひーとタマモ礼装が一枚……。酒呑童子は来ませんでした……グスン( ; ; )


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エミヤ(弓)の日常 続々

どもっす!

前回のエミヤさんの日常の続きっス!
今回は軽い料理回ですね。最近暑くなってきましたから、皆さんも冷たい物やサッパリしたものが食べたいんじゃないでしょうか?

今回のお題はサッパリしてツルッと食べられるものです!
では、どうぞ!


またここに来るとは……君たちは知り合いに変わり者と言われないか?私のようなものの日常を眺めても、何1つ得るものは無いだろうに。

 

む……得るものはないが退屈は紛れる?それより今まで何人の女性サーヴァントを落としたのか?人聞きが悪いな。私が何故そのような事をすると言うのだね?

……胸に手を当ててよく考えてみろ、この唐変木?歩くフラグメーカーめ?

もういいからとっとと案内しろ?

………………解せぬ。

私が何をしたと……おいこら、石を投げるんじゃない!いだっ、誰だ魔力込めて石を投げたの!うおっ!?ガンドも禁止だ!

ええい、ここのマスター達は血気盛んすぎる!

 

日常を見たければそこのシアターに映るから、私に撃ってくるな!頼むから!

 

……で、結局今まで何人落とした?

誰も落としてなどいない。というか、私なんぞに惚れるものなど1人もいないだろう……っうお!?げ、ゲイボルクは危険すぎるからやめ……うおおおおおお!!?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの後、何とか復活した私は、ブーディカとキャスター……『メディア』とその『リリィ』に日本の家庭料理を教えることにした。セイバー達はリリィの怒りがよほど恐ろしかったのか、自室に引きこもってしまった。

 

 

エミヤ「さて、今日は初めての家庭料理だから、簡単なものから始めるか。まずは冷やし中華でも作るとしよう」

 

 

キャスリリ「『ヒヤシチュウカ』……どんな食べ物なんですか?」

 

 

エミヤ「ふむ。とても簡単に言ってしまえば、

ラーメンの麺を冷やし、その上にキュウリやハム、卵焼きやワカメなどをのせ、スープをかけて食べるものだ。好みでふりかけや氷を乗せたり、他の食材を載せたりもするな」

 

 

キャス子「……まずは作ってみてちょうだい?喋ってるだけでは分かりづらいもののようだし」

 

 

エミヤ「わかりづらくはないと思うが……まあいいだろう。作り方は簡単だ。まずはラーメンの麺を沸騰した湯の中に入れ、ほぐしながら暫く茹でる」

 

 

キャスリリ「えっと……これを、こっちに入れて……ほぐすのはどうすればいいんですか?」

 

 

エミヤ「この長い菜箸という箸を使うんだ。こうやって……(カチャカチャ)こんな感じにほぐす。そしてそれを3分間ほど茹でる。

それをしている間に、今度は卵焼きを作るぞ」

 

 

ブーディ「卵焼きって……作るのが意外と難しいんじゃないの?前にマスター君が作ろうとしてたけど、かなり難しそうだったよ?」

 

 

エミヤ「ふむ。ならば、正しい作り方ではないが、手軽に作れる卵焼きを教えよう。

まず、卵を3つほど割り、溶き卵をつくる(カチャカチャ)。その後、卵焼き用のフライパンを熱し、十分温まったところでサラダ油を全体に馴染ませる」

 

 

キャス子「卵焼き用のフライパン……これかしら?」

 

 

エミヤ「それは普通のフライパン、四角形のフライパンが卵焼き用のフライパンだ。次に、油を馴染ませたら溶き卵をほんの少しだけ残し、残りを全て焼く」シューッ

 

 

キャス子「少しだけ残すのはなぜかしら?一気に全部使ってしまった方がいいと思うのだけれど」

 

 

エミヤ「それは後で教えるさ。卵が片面だけ焼けてきたら、後は火を止め、蓋をかぶせて余熱で焼く」ポン

 

 

ブーディ「あの子が作ろうとしてたけど作り方とだいぶ違うのね。このやり方って誰からか教わったの?」

 

 

エミヤ「近所の方からな。うちはオヤジが料理ができなかったし、俺が家事全般をやっていたから。今ではちゃんとした卵焼きの作り方も完璧だが、今回は君たちにわかりやすく教えることが重要だからな……っと、もう茹であがったか」

 

 

話しながらコンロの火を消す。そして予め用意していたざるにうつし、水で洗う。隣では、

メディア(リリィ)が顔を覗かせてメモをとっていた。

 

 

エミヤ「麺を水で冷やす時はざるを使うといい。

水で冷やした後、そのままボウルを振れば簡単に水切りができるからな」

 

 

そう説明し、チャッ、チャッ!と小気味いい音を立てて水を切る。

 

 

エミヤ「さて、そろそろ大丈夫だろう。卵焼きの様子を見てみるといい」

 

 

ブーディ「どれどれ〜…。おお!?綺麗に出来てるー!」

 

 

どうやらうまく焼けたようだ。どれどれ……ふむ、いい出来だ。あとは残しておいた卵を上にかける。こうする事で見栄えが良くなるのだ。

 

 

エミヤ「後はキュウリやハム、卵焼きを細くスライスして、盛りつけてスープをかければ完成だ。

それくらいは君たちでもできるだろう」

 

 

と、そう言って私は後ろに下がった。

後は話した通りに材料を切り、盛りつけていけばいいだけなので余計な手出しはしないでおく。

 

 

ブーディ「えーっと、確かこう広げるみたいに乗せるんだったよね?」

 

 

キャス子「ええ。確か宗一郎様が食べてらした冷やしラーメンとやらも、似たような盛り付けだったし、あってると思うわ。リリィも手伝いありがとうね」

 

 

キャスリリ「えへへ…どういたしまして。皆さんと一緒にご飯を作るのは楽しいですね!またお願いしたいです」

 

 

キャス子「だ、そうよ?私は別に構わないのだけど、貴方たちはどうかしら?」

 

 

ブーディ「あたしは構わないよ。他にもいろいろ教えてほしいし」

 

 

エミヤ「私も構わん。冷やし中華以外にも作れたほうがいいからな。

それより、早く食べないと温くなってしまうぞ?」

 

 

キャス子「そうね。さて、盛り付けはすんだし……みんなで食べましょうか」

 

 

エミヤ「いや、私はこれから用事がある。すまないが、ここで失礼させて……」

 

 

私がそう言って断ろうとした瞬間、メディア(大人)が険しい顔をして睨みつけてきた。

 

 

キャス子「なぁに?まさか、この子が頑張って手伝ってくれた料理を食べないつもりなの?」

 

 

ブーディ「むっ、それはダメだよ。女の子が頑張って作ったんなら、それを食べてあげるのが男の子の仕事だよ?それとも、君は女の子を泣かせるような鬼畜なのかな?」

 

 

何故にそうなった…私はただ弁慶の約束が控えているから去ろうとしているだけなのだが…。

と、メディア(リリィ)がオロオロとした表情で私たちの間に仲裁に入ってきた。

 

 

キャスリリ「えっと……あの、私は大丈夫ですので……」

 

 

キャス子「ダメよ、こういうのはキチッと言わないと。絶対使うだけ使ってポイッと捨てられちゃうから。男なんてみんなそうなんだから。ここは私たちに任せて」

 

 

エミヤ「おい」

 

 

ブーディ「えっ……君ってそういう趣味があったの……?さすがにそれは看過できないね。ここで痛い目を見て反省しなさい!」

 

 

エミヤ「いや待て!私は君たちが想像しているようなものではない!だいたい、なんの根拠もない上に……メディア(大人)!君は面白がって余計にかき乱そうとするな!」

 

 

キャス子「あら恐い、きっと図星を突かれて焦って私たちに矛先を向けてきたわ。ここは2人で団結して、あの異常性愛者をとっちめましょう?」

 

 

キャスリリ「あっ、あのっ。喧嘩はダメですよっ」

 

 

ブーディ「そうね。あたしがスキルを使って援護するから、その間に……」

 

 

キャス子「ええ、宝具を使ってブスリと……ね❤︎」

 

 

エミヤ「ハートが黒い!ちいっ、話を聞かない女性は本当に面倒だな!

全く……ならば一口だけ頂こう。それならば文句あるまい」

 

 

2人「「ええ〜」」ブーブー

 

 

エミヤ「これ以上は譲歩せんぞ。ではメディア(リリィ)、一口もらっても良いかな?」

 

 

キャスリリ「はい、大丈夫です。どうぞ!」ニパッ

 

 

輝く様な笑顔をしたメディア(リリィ)から、一口分の麺と卵焼き、キュウリをとって食べる。……ふむ、充分うまい。ランサー作の

『ケルト風肉野菜炒め(牡丹肉使用)』よりもはるかに美味い。いや、あれと比べること自体が間違いか。アレは正に《食えればいい》と言うようなものだったからな…。

 

 

エミヤ「ふむ、充分美味かった。また教えてもらいたいものがあれば、いつでも聴きに来るといい。時間を見つけて教えよう」

 

 

キャスリリ「本当ですか!?ありがとうございます!」

 

 

エミヤ「では、私は用事があるのでこれで失礼する。何かあったら私の部屋までくるか、他のサーヴァントに伝言で伝えてもらうといい。では。」ポンポン

 

 

キャスリリ「あっ…………はい!ありがとうございました!」

 

 

礼を背に受けながら早歩きで立ち去る。リリィと話すのは、やぶさかでは無いが、あの魔女とはできるだけ同じ場にはいたくない。

今まで何度も魔術薬の実験をやらされたからな…。

さて、次は弁慶との約束だな。マスターとドクターに頼んで魔力を多めに回してもらわなければな。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ブーディ「あっ、コレ本当に美味しいね!暑い日とか運動した後にいいかも!」ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"

 

 

キャス子「そうね…あら?リリィ、どうかしたの?こっちに来て一緒に食べましょう?」

 

 

キャスリリ「(ぽ〜〜〜……)…………ハッ!あ、はい!今行きますね!」

 

 

キャス子「……………………まさか」

 

 

ブーディ「アッハッハ!多分そうだろうねぇ。いやぁ、でもまさか本当に天然たらしがいるとはねぇ……都市伝説かと思ってたのに」ケラケラ

 

 

キャス子「ど、どうしたらいいのかしら…?!

あの子の幸せは願ってるけど、あの男だけは絶対にダメ。だけどあの子に嫌われたくないし……あーもう!今度会ったら滅多刺しにしてやるーっ!」

 

 

キャスリリ「ふぇっ!?あのっ、どんな事でも喧嘩はダメですよ〜!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

エミヤ「へっくし!……風邪でもひいたか?」




オッス、オラ悟空!(挨拶)

エミヤさんは相変わらず主人公属性保有してますからね〜。
リリィが落ちるのも分かります。ちょっとチョロすぎな気もしますが……えっあっちょっ、そのでかい杖でなにするつもり?ヤメテ!ひどいことするつもりでしょう!エrウボァ!?

いやぁ、最近めっきり暑くなりましたね。最近の作者は寝苦しいからとお腹出して寝てたら風邪気味になりました(アホ)
皆さんは夏風邪には注意してくださいね!作者の二の舞にならないように!

FGOは茨城イベが終わり、三蔵イベ始まりましたね!
彼女の宝具は驚きましたぁ〜……御仏の力(物理)には吹きましたw
しかし呂布は馬で、ダビデは猪八戒、沙悟浄が李老師、ぐだ〜ずは悟空。そしてその武器を使うのは三蔵……ちょっと訳分かんないっすね(白目
しかしタゲ集中持ちのキャスターとはまた珍しいですね。宝具もバスターで敵単体とは……孔明やアンデルセン、エレナでサポートするタイプのサーヴァントなんすかねぇ。

おっとここまでにしないと。次でエミヤさんの1日は終了です!
早朝に殴られ、昼前にカリバー、昼に弄られて…ラストはなにが起きるんでしょうね?次回もお楽しみにっ!


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エミヤ(弓)の日常 終

どもっす、カッコカリっす!

今回でエミヤさんの日常は終わりです。次のサーヴァントは誰にしようかな……活動報告にてアンケートを取りますので、是非ともご応募下さい!期限は2週間ほどです!

さて、今回の話ですが…本来2話分の話を1話に無理やり詰め込んだので、今までの話と比べると相当長いです。無理やりはいくない。
無茶しない。ちぃおぼえた(止めろ

では、最新話、どうぞ!


 

さて、今回で私の日常は最後だ。

ふむ。今思えば、この日もなかなか忙しかったな…。

まあいい。それでは私の日常の最後のシーンだ。話半分で聞き流しながら見るといい。

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

「むむっ……この槍は薙刀とよく似ているが……反りがない。これはなんという武器で?」スラッ

 

 

「それはグレイブと呼ばれる武器だ。君たちの没後およそ100年後にヨーロッパで生まれた武器だな。薙刀をよく使う君ならば、使いこなせるのではないか?」

 

 

「いや、拙僧はどうも反りがある武器でなければうまく使いこなせぬのだ……何か良いものはないものか……」

 

 

「ふむ……それならば、この眉尖刀はどうだ?

中国の宋の時代のものだが、薙刀よりは後に作られた武器だ。薙刀と同じように使えると思うが?」

 

 

「ふむ……では少し試させていただこう。

ところで此方の短剣だが、くの字に曲がっておるが使えるのか…?」チャッ

 

 

「ああ、それはそういう武器なのだ。ククリナイフと言う。これも試してみるか?」

 

 

「うむ、是非とも振るってみたいな。」

 

 

先ほどから私とよく話しているこの男は、弁慶と言う。様々な武器を扱えたと言われ、私の持つ古今東西の武器(宝具)にとても関心があるとかで、様々な武器を紹介している。

 

 

「ううむ……このハルペーなる剣は奇っ怪な形をしておるな。首を切り落とすには適した形と言えるが、かなり……いや、これは戦に向かぬな。」ムムム

 

 

「そうだな。実際に使われたのは、蛇の怪物を倒した後に使われたそうだからな。

この宝具には不治癒の効果があるが、いかんせん通常の剣の間合いでは不利だろう。

特定条件下で振るえば強力な武器だが…」

 

 

「戦でも使いこなすならば相当の技量が必要か……。仕方ない、これは諦めよう。

他には……この、槍と斧が合体した武器はなんというのだ?扱いにくそうだが」ズシッ

 

 

「それはハルバードという。カルデアではアステリオスが使っている武器だな。

見ての通り、斧の部分で叩き斬ったり、槍の穂先で突き刺したりできる。しかし、相当の腕と腕力がなければ扱いさえも難しい代物だ」

 

 

「フム……あすてりおす殿は軽々と振るっていたが……拙僧には合わぬかもしれぬな」ウ-ン

 

 

「では、尖眉刀とククリナイフは貸そう。もし砕けた場合、もう一度私の元に来てくれれば新しいものを渡す」

 

 

「かたじけない。そういえば、エミヤ殿は弓兵であるはずなのに何故に中華剣を振るって戦うのだ?そも、アーチャークラスの多くのものが弓をあまり使わないというか……」

 

 

「……私の場合は燃費が良く、戦闘スタイルに合っていたからだ。弓を使うとなると多くの矢を投影し、少なくない魔力を消費する。

その点、宝具で近接戦をすればその分魔力を節約できるからな。ほかのアーチャークラスはわからん」

 

 

ダビデは杖、信長は火縄銃、テスラは電気、私は剣、子ギルは【王の財宝】による掃射、ビリーもハンドガン…………アーチャークラスは宝具が飛び道具であれば何でもいいのだろうか?

 

 

「なるほど。では、早速レオニダス殿を呼んでトレーニングしますが、エミヤ殿も如何ですかな?」

 

 

「いや、食事の用意もあるのでな。気持ちだけ受け取っておこう」ガタッ

 

 

「あいわかった。夕餉はこのかるであに来てからの楽しみなのでな、エミヤ殿が拙僧らの時代にいてくれれば良かったのでござるが。

いつも冷え飯ばかり食べて、辛かった……」

 

 

「わたしはシェフではないのだがな?」

 

 

そう言って固有結界を解除する。魔力は足りているが、少しふらついてしまう。世界からの修正力の影響だ。人理が焼却された今でも変わらない。

 

 

「む、どうやらご無理をさせてしまったようで。長く付き合わせてしまい、申し訳ない」

 

 

「いや、私も十分楽しかったから、気にするな。それより、夕食は何か要望はあるかね?

皆に聞いてもなんでも良いとしか返ってこなくてな」

 

 

全く、そう言う答えが一番困るの言うのに………困ったものだ。む、そこのおかんと言った

小僧(小娘)、君らにはシュールストレミングを食わせてやろう。このカルデアの中でも数個しか(在庫をおか)ない貴重な缶詰だ、味わって食べたまえ

 

 

「ふむ……拙僧は肉は食べられぬ故、菜食中心になりそうなのだが、それで良いならば」

 

 

「無論、構わんとも。何でも言ってみるといい。可能な限り叶えよう」

 

 

「では……野菜の天ぷら蕎麦などが良いな。

アルトリア殿の召喚祝いの時以来、久しく食べておらぬ故、あの味が恋しくてな……」

 

 

「ふむ…わかった。では夕食を楽しみにしていたまえ」

 

 

確かに日本人にとって、天ぷらは馴染みの深い食べ物だからな。彼が生きていた時代には無かった食べ物とはいえ、一度食べれば偶に食べたくなるものだ。

 

 

「では、また夕食に」シュイン

 

 

「うむ。また後ほど」シュン

 

 

さて、本日3度目だが食堂に向かう。

 

 

「(こんなことなら、昼食時に作っておけばよかったか?……いや、あの時のキャスターの視線を浴び続けたまま作るのは無理があるか)」

 

 

ボソッと「TSエミヤ……ロリ系にして……ゴスロリ調の服を……」なんて呟いていたしな……。

よく意味はわからんが、ゴスロリだけで相当面倒なことになるのは確実だ。あの魔女のことだ、何を引き起こしても納得がいく。

 

 

「お、赤い兄さんじゃないか。急ぎ足でどうかしたのかい?」

 

 

「……アーラシュか。いや、食堂へ急いでいただけさ。君こそ、どこかへ用事かね?」

 

 

声をかけてきたのは、ペルシャ神話における大英雄、アーラシュだ。ペルシャとトゥランと呼ばれる国の間に放った矢で国境を作ったとされ、数十キロ先から正確に、しかも連続して強力な一撃を放てる程の腕前だ。私もアーチャーのクラスで現界しているが、彼ほどの腕はない。最近マスターが大量に種火と素材を与えて、あっという間に最終再臨まで済ませてしまった。

 

 

「ああ!キャスターの嬢ちゃんに頼まれてな、あんたを探してたんだ」

 

 

「私を?それより、キャスターの少女……とは、ナーサリーライムかね?それとも…メディア(リリィ)?はたまたブラヴァツキー夫人…誰かね?」

 

 

何故だか嫌な予感がする。誰が呼んでいても、絶対にろくなことにならない予感がひしひしと伝わってくる!

 

 

「確か……杖を持ってたから、リリィだな!って、おい赤い兄さん!そっちはダメだ!今は……」

 

 

彼の話を途中から無視して走り去る。何やら聞こえた気がするが、ここは聞かなかったことにしよう。今の時間は……午後4時。と、時間を確認したところで私の部屋の近くまで来た。

ふむ…夕食まではまだ時間があるな。よし、先ほどはUBWも使ってたし、ここは自室でしばらく休憩を……

 

 

「あのー、すみません。エミヤさんはいらっしゃいますか〜?……留守なのでしょうか…?

トレーニングルームにもいませんでしたし、後は食堂でしょうか……」

 

 

できない。なんでメディア(リリィ)が俺の部屋のまえにいるんだ?!しかも顔を少し赤くしてるし!

どうやら彼女はトレーニングルームには行ったようだな……ならば暫くは立ち入らない筈。

よし!と気合を入れ、音を消しながら静かに階段を降りる。幸い、私の部屋の下にトレーニングルームはあり、階段もすぐ近くだ。ささっと階段を降り、勢いよくトレーニングルームの扉を開けた。その先には

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう……ひと汗かいた後のシャワーは最高だな。そして冷蔵庫には冷やしてあるリンゴ、そして裸である開放感……癖になりそうでだ………………な…………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………私としたことが、失念していた。トレーニングルームは2つに分かれていたのだ。

アルトリア(剣オルタ)が『ムサイ男共がいる部屋でトレーニングしろと?暑苦しくて素振りもできんわ、とっとと2つに分けろ!』とDr.ロマンに怒鳴り込んでいたな。そして女性用は階段側、男性用は反対側に決まっていた。

その事を忘れるとは…………凛のうっかりが写ってしまったか?もしくは幸運Eのせいか?

…………おそらく両ほ『汝はそこまで死に急ぐか!ならば死ねえええええええっッッッ!!!

【訴状の矢文】ェェェェェッ!!!!!』ビュバババッ

 

 

「ちょ、ちょっとま『問答無用ォォォォォ!!!!』グフォオアァアアァァァァアア!!!??」チュド-ン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……嫌な予感がしたから忠告してやったのに。人の話はちゃんと聴くもんだぜ?兄さんよ」ア-ア

 

 

「……肝に銘じよう……ガフッ」ガクッ

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

「…………あー、メディア(リリィ)?腕にひっつかれると天ぷらが揚げづらいのだが……」ジュ-

 

 

「ダメです。ちょっとでも目を離すと、絶対さっきみたいに他の人に迷惑をかけます。そうならないよう、私が常に監視してなきゃいけないんです。わかりましたか?」ギュ-

 

 

 

あの後、宝具によって吹っ飛ばされた私は、メディア(リリィ)の治療によってギリギリ消滅は免れた。戦闘ではなかったからか【心眼】は発動しなかった。しかし、その後の般若の顔をしたアタランテとニコニコと黒い笑顔で迫ってくるメディア(リリィ)に説教された。

アタランテは素早く服を着て大声で説教、メディア(リリィ)は有無を言わせない迫力でチクチクと説教してきた。

今回ばかりは私が全面的に悪いため、甘んじて説教をうけたのだが……まさかこんなことになるとは……。

 

 

「ひっつく理由にはなってな『なってます!』……了承した。しかし、油が跳ねたりするから火傷には注意するようにな」

 

 

「大丈夫です。例え火傷しても、すぐに直せばいいだけのお話ですから」フンス

 

 

「まず火傷をしないという事を前提にだな……っと、揚がったな。後は盛りつけて……完成だ。セイバーリリィ、12番テーブルの方に運んでくれ」コトッ

 

 

「………………また誰かの裸見たんですか」ジト-

 

 

「………………………………不可抗力だ。決してわざとではない」

 

 

 

 

「………………私だったら、いつでもいくらでも……………」ボソッ

 

 

 

 

 

 

 

「ん……何か言ったか?」

 

 

「……ハァ。何でもないですっ!」

 

 

「むむむ……セイバーリリィさんもですか。しかし負けませんよ……!」

 

 

「…………??」

 

 

2人が何を競っているのかはわからんが、悪い競争以外なら是非とも頑張ってもらいたい。

その中でお互いが研鑽しあいながら、己を高めていってくれればなお良しだがな。

……よし、弁慶の分の天ぷらとかき揚げ(野菜のみ)が出来た。セイバーリリィに頼んで運んでもらうか。

 

 

 

 

 

 

 

「………………もしかして、だけど……」

 

 

「ふむ……どうやら彼の御仁はお気づきでない様子ですな。これではあの子たちも苦労するでしょう」

 

 

「ハァ………………………………。あの子たちも男を見る目がないわね〜…って、あたしが言えた義理じゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

「……ごちそうさま!」ガチャン!

 

 

「む……アタランテか。先ほどのことは謝るが、そう乱暴に食器を置くんじゃない。割れてしまってはどうするのだ。物資も決して多くはないのだぞ」

 

 

「ッ!……よくもまあぬかせるな。汝への怒りは未だに収まっていないのだぞ……!?」ギリリ

 

 

怒りで顔を歪ませながら睨んでくるアタランテ。しかし……

 

 

「ふむ。ならばどうしたら許してくれるのかね?なにぶん、私はこういう性根でな。謝罪しても許さぬとくれば、何をしたら良いのか。

とんと見当がつかなくてな。私ができることならば、何でもしよう。君が望むのならば、マスターさえ斬って捨てよう」

 

 

「なっ!?貴様……!」

 

 

「落ち着きたまえ、例えの話だ。それで?君は私に何を望む?」

 

 

さて、何を言いだすのか……。この少女は冷酷な部分もあるが、根は優しい少女そのものだ。

決して面倒悪いことにはならんと思うが……。

 

 

「…………………………………………何でも、か?」

 

 

「ああ。私に叶えられるものなら、何でも」

 

 

「………………ならば、明日1日。私に付き合え。一日中私の相手をしろ」

 

 

「…………なに?」

 

 

正直、耳を疑った。あの純潔の誓いを立てたアタランテが?

と、目を白黒させてる間にメディア(リリィ)が割り込んできた。

 

 

「待ってください!明日はダメです!私と一緒にお料理教室をする約束なんですから!」

 

 

「…………どういう事だ」ギロッ

 

 

「いや、別にそんな約束は

『しました!さっきしてました!だからダメです!』

いやしてな

『ほう……?汝は幼子を騙すような外道だったのか。それはいかんな。すまないが、私はこの外道の性根を叩き直してやらねばならん。明日1日、この男は私が預かろう』

待て、たのむからま

『いいえ、この人は外道なんかじゃないです!私にお料理を優しく教えてくれただけなんですから!それに、絶対エミヤさんを独り占めする気でしょう!?わかるんですから!』

は?どういう

『どういう事ですか!?そういう事なら、私も負けてません!エミヤさん、明日は私と一緒にラムレイの世話をしましょう!槍オルタさんには私から話をつけます!』

リリィ!?おちつ

『そ、そんな訳ないだろう!私はこの男の性根を正すだけだ、それ以外の感情など持ち合わせていない!』///

『そんな顔を真っ赤にして言っても説得力なんてないですよ!』

『そうですよ!それに、彼は私と添いとげると約束してくれました!』

『『何ですって、それは本当ですか!?(何だと!?それは真か!?)』』

……………………」

 

 

私は隣でギャーギャー騒ぐ3人を無視し、料理を再開した。否定しようにも言葉をかぶせてくるんじゃ意味がない。それにもしかしたら、私が黙ってた方が良い方向に向かってくれるかも

 

 

『『『エミヤ(さん)!!!誰を選ぶのだ(ですか)!?』』』ズイッ

 

 

向かうはずがなかった。

 

 

「…………それより、向こうがやけに静かだが。様子を見てきてくれるかね?」

 

 

うちのカルデアの連中は、良くも悪くも騒がしい。ジャンヌオルタとセイバーオルタが顔をあわせるだけで毒舌勝負になるし、レオニダスがヘクトールにスパルタ兵の将軍へと勧誘し、

ベオウルフとダレイオスが顔を合わせば、

互いにクロスカウンターで殴り合い始めるし……マスターとDr.ロマンの胃がマッハでやばい。

 

 

「確かに静かですね。いつもならみんなワイワイ騒いでるのに…」アレ?

 

 

「どれ。……………どうやら、ドレイクと荊軻の仕業だな。かなり強い酒を持ってきて皆に飲ませたのだろう。全員眠りこけている」ア-ア

 

 

「……………………皿の上の料理は?残っているか?」

 

 

「全て食べ尽くされている。綺麗さっぱり、米粒の1つ、野菜のひとかけらも残っておらん」

 

 

……仕方ない、面倒だが、全て片付けなくては。

 

 

「3人とも、全員の皿を下げるのを手伝ってくれ。手伝ってくれたら、礼として、1つだけ頼みを聴こうじゃ『『『Sir!Yes.Sir!』』』

……それじゃ、よろしく」

 

 

もう突っ込む気力さえなくして皿洗いを始めた。何故か3人ともやる気を出しまくってたが、皿を下げるだけなんだからそんなに本気にならなくても良いのだが……。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ふぅ……。やっと一息つけるか」

 

 

後片付けを全て終えた後、私は部屋に戻ってきた。3人の願いは明日聞くと伝え、足早に部屋に戻ったのだ。寝ているものには投影で毛布を出しておいた。本来なら必要ないが、サーヴァントが風邪をひかないとも限らないので、念のためだ。

 

 

「さて、時間は……もう12時か、そろそろ寝るとするか」

 

 

本来、サーヴァントは寝る必要がない。元々は霊体だからだ。しかし、食事と同じように、魔力の消費を抑え、僅かに回復することができる。

 

 

「さて、明日の食事当番は…ランサーか。

雑な料理にならんと良いのだが……」

 

 

ランサーの料理はどうしても野趣あふるるものになってしまう。猪の丸焼きだとか、バーベキューだとか、鮭の塩焼きだとか……。悪くはないが、どうしても彩りが足りないのだ。セイバーの目からハイライトが消えないと良いのだが……。あれは収めるの大変なんだよなぁ…などと考えているうちに、頭に霞がかかったように眠気が襲ってきた。

ランサーの料理に注意せねば……と決意したところで、私の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……もう寝ているな。……2度も肌を見られたのだ、責任は取ってもらうぞ。すぅー、はー。すぅ〜、はぁ〜……。………………よし」ゴソゴソ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。朝からとある弓兵の叫び声と、爆発音がカルデアに数回響いたという……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




へいよーかるでらっくす(挨拶)

最新話どうでしたでしょうか?流石にアレかなぁ……。本来ならもう少しエミヤと弁慶の武器トークを伸ばすつもりだったんですが、さすがにどうかと思ったのでやめました。

なんだか久しぶりに小説のお気に入り件数見てみたら100件超えてて扉に足の親指ぶつけて悶絶しました。爪ちょっと割れました。超いてぇ……!!けどこの痛みが本物ってことは、現実なんですねヤッター!沖田さん(沖田いないけど)大勝利ィー!

さて、三蔵イベももうじき終わりですね。作者は新しいバイト頑張ってたのでログインしてストーリークリアするくらいしか時間取れませんでした……。けど頑張って素材だけは回収しときます。
ちなみにガチャも回しましたが、三蔵どころか限定礼装すら出ませんでした……。クッソ泣きてェ……。・゜・(ノД`)・゜・。

けどまあ、三蔵が6章追加時にストーリーガチャに入るってことは、もうじき6章追加ってことですね!
前回の特異点後でのマシュの異常、いきなり現れた花の魔術師マーリン、そして円卓の騎士たる裏切りの騎士ランスロット、叛逆の騎士モードレッド、太陽の騎士ガウェイン、そして騎士王たるアーサー王(アルトリア)が集うキャメロット……いよいよマシュの力の源たる英霊の名前が今、明かされる……!!次回、第6特異点神聖円卓領域キャメロット、お楽しみに!

なんて次回予告風に言ってみたものの、三蔵が関わりそうにないストーリーですねこれ。ブッディストがクリスチャンの問題に関わること自体がおかしいですしね。

っと、長くなりすぎました。では、ここら辺で。また次回の更新をお楽しみに!


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ある1日

前の活動報告の期限から少し遅れてしまい、本当に申し訳ありません!
新しいPCが届いたので、その性能の確認をしていたら遅くなりました・・。
今までは主にスマホから投稿していましたが、今回は新しいPCから投稿してみました!

今回の話は、アンケートに出てきたサーヴァントを参加させた1日となっています。
てか子供サバって書くの大変すぎ・・!(なお今回の後編に登場する模様、今回は留守番)

さて、最新話、どうぞ!


 

・・・む?汝らは・・・ああ、マスターの言っていた客か。

私の名はアタランテ。今回はアーチャーのクラスを得て現界した。

今回は私ともう一人で日常を語るつもりなのだが・・・ん、来たようだ。

 

 

お、もう集まってるのか。もう少し遅れてやってくると思ってたんだがな。

俺はクー・フーリン。アルスターの戦士だ。今回はランサーのクラスで召喚されたぜ。

 

 

さて、私とこやつで思い出話をしろというのがマスターの命なのだが・・思い出とは何を語ったらよいものか。

なんなら生前に培った森での狩りのノウハウでも教えるか?

 

いや、そればっかりは実戦形式でやらせるのが一番だろうよ。それよりかはこの前の話でいいんじゃねえか?1ヶ月前の。

 

 

1ヶ月前の話?・・・・・いや、やめろ。あれは話したくない。

 

 

いや、でもマスターからそれ話せって言われてっから。わりぃな?

 

 

マスターーーーーー!?

 

 

・・・いきなり走り出していきやがった・・マスター大丈夫かねえ・・?

まあ、そこはマスターに任すか。半分自業自得だし。

っと、ほったらかしにしちまって悪かったな、今はなすからよ。

ありゃ今から1ヶ月くらい前の話なんだがな・・

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「う~・・くそ、飲みすぎた・・・ん?」

 

 

その日俺は、フェルグスの叔父貴とドレイクの姐さん、ティーチのおっさんたちと飲みまくって朝になって解散した後だったんだ。

叔父貴もドレイクの姐さんもみんないい飲みっぷりでなぁ、もちろん俺も負けちゃいねえが、それでもかなり飲んだ後だった。

んで部屋に戻る途中、ふと顔をあげると廊下を小せえ子供が歩いていくのが見えたんだ。

 

 

「ん~・・あんなサーヴァントいたかぁ・・?」

 

 

だいぶ酔ってはいたけどよ、緑色の髪の子供なんて見た覚えなんてねえから、すぐにはわからなかったぜ。

と、ちょうどその時に

 

 

「あれ、アニキ?こんなとこで首ひねって・・どうかした?」

 

 

 

 

マスターが来たんだよ。んでことを説明して、残りを全部任そうと思ったんだ。

いや、だってよ?酒飲んだ後で気持ちよかったし、子供の前に酒くせえ大人がいってもいい影響は与えねえし、眠かったしよ。

マスターは早く目が覚めて散歩してただけだったらしいからよ、大丈夫だと思ったんだよ。

んで頼んだら・・

 

 

 

 

 

「いいよ。それじゃ、その件の子供はどこ?」

 

 

 

 

なんてあっけらかんと言ってくれてよ、行き先を教えて自分の部屋に戻ったんだわ。

んで適当に着替えて布団に入って寝ようとしたときに・・・

 

 

 

 

 

 

ヴィーーーー!!ヴィーーーー!!

 

 

 

 

 

 

いきなり警報がなって、急いで廊下に出たんだ。俺以外の連中も同じようにバタバタと出てきたら

 

 

 

 

 

『緊急警報!!緊急警報!!全てののサーヴァントはすぐに食堂に集合!

特にパラケルススとメディアとナーサリーは必ず来ること!!いいね!?

・・あっ、こら、そのコードは引っ張ったらダメだって!

「んーやーあー!」やーじゃないっt』ブッ

 

 

 

 

さっき別れたばっかのマスターが妙に焦った様子で放送を流しやがったのさ。

途中で切れたけど。

しかし、後ろのほうに子供でもいるのかね?舌っ足らずで甲高い声まで聞こえやがったが。マスターに子供はいないはずだし・・だけどあの声は確か・・

 

 

「・・・・・まさか・・いや、そんなわけねえか」

 

 

頭に思い浮かんだ予想を振り払う。いや、うちの連中ならできないことはないだろうが、あまりにも突飛すぎる。

だが、しかし、あるいは・・

 

 

「・・・まあ、まずはマスターのとこに向かうとしますかねぇ・・」

 

 

いやな想像に顔をしかめながら、食堂へと歩を進めていったんだ。

食堂に何が待ち受けていたのかも知らずにな・・・。

 




いかがだっだでしょうか。なんかクオリティ低くて申し訳ないです・・。

さて、みなさん三蔵イベどうだってでしょうか!
今更ですが、作者はまあ楽しめました。
けど終盤はあまり満足できませんでしたね・・"(-""-)"

そしてまた来た師匠ガチャ・・・貴女なんd(ここで文は途切れている・・・)
私は当然回しました。当然来ませんでした。またこの流れか・・。
欠片男が最近サバの代わりにぽこじゃか落ちるんですが・・なんなんでしょうねぇ、
悔しいですねぇ・・?(Ⅳ並感)

そして6章のCM来ましたねぇ!いいですねぇ・・いいですねぇ・・!(恍惚)
セイバーランスロとベディヴィエール、ガウェインと・・トリスタンか?のガチャが鬼ヶ島イベの直後に来そうですね・・。
鬼ヶ島のピックアップと合わせて、石どれくらいで足りますかね・・100?200?それとも1000?それだけあっても足りないだろうね・・(絶望)

まあ当たらないんはいつものことだし、運営が確定ガチャ常設するまで我慢します!
(回さないとは言ってない)

っと、長くなりすぎました。言いたいこと書くとどうしても長くなっちゃうな・・。
それでは、また次のお話で!


※この小説は不定期更新ですが、早ければ3日であがります。それまでどうかお待ちください


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ある1日 続

数日ぶりです、作者です!

さて、前話の続きですね、用意しました!


兄貴の語るカルデア珍奇譚、どうぞ!

・・ん?なんか前書き短くね?あとがきで書くんです、察してください。

・・改めて、どうぞ!


・・おっ。よう、数日ぶりだな。最近暑いからバテてないか心配してたんだよ。

 

ん?今日は姉さんはいねえのか?ああ、ダッシュでマスターを探しに行ったきり、まだ帰ってきてねえんだ。

 

マスターも逃げ足が速くなったもんだ。まあ、毎日蛇の嬢ちゃんと数学脳筋ヤロウに追っかけられてっからな、そりゃ早くもなるか。

 

さて、井戸端会議のネタはこんなもんでいいだろ。

 

前の話の続き、はじめっぞー。

 

---------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

「さて・・・みんな集まったようだね」

 

 

 マスターは口を真一文字に結び、両肘をついてマスター礼装の眼鏡を光らせた。

 

 ・・どこかのアニメで見たような感じがするポーズだが、気にしないでおくか。

 

 

 

「今回みんなに集まってもらったのは、あのアタランテについてなんだ」

 

 

 

 アタランテっつうと・・あの緑色の髪の女アーチャーか。足が速いことでも有名だったな。

 

黒ひげにセクハラでもされたのか、宝具を何度か連発してたっけな。

 

・・ああ、それとあのいけすかねえアーチャーになぜかほれ込んでいやがったな。

 

 

 

「それで、彼女がどうかしたのかい?全員を集めたってことは、余程のことがあったんだろう?」

 

 

 

「そうなんだよデオン。いま彼女は戦闘に参加できない状態になっているんだ」

 

 

 

「ふむ・・サーヴァントである私たちが病に侵されるといったことはない。何があったのですか?」

 

 

 

 お、あのキリっとした金髪のセイパーは・・5次のアイツか。

 

いつの間に召喚されてやがったんだアイツ・・。

 

まあそれは置いといて、もしかして・・あの時のか?

 

 

 

「なあ、マスター。もしかしてよ、あの時のガキが姐さんだった・・とかねえよな?」

 

 

 

「む。知っていたのですか、ランサー?」

 

 

 

「今朝廊下でちらっと見かけただけだ。その時はマスターと偶然居合わせたしな。

んで?どうなんだよマスター?できれば俺の勘違いであってほしいんだが・・・」

 

 

 

 いやな予感がぬぐい切れないまま、マスターに尋ねる。今までこのカルデアと

 

戦場で 培ってきた直感が頭ン中で警鐘を鳴らしてる。

 

ぜってえめんどくさいことになる。聞くな、耳をふさげ、早く部屋に戻れ!

 

そんな言葉が頭の中に浮かんでくる。

 

だけどよ、マスターが苦虫を噛み潰したような顔をしてるのに、

 

俺だけが部屋に戻るなんてのはできねえよ。

 

甘い誘惑を振り払って、しっかりとマスターの目を見て言葉を待った。

 

 たっぷり十秒ほどかけて、マスターが重い口を開いたんだ。

 

 

 

 

 

 

「・・そうなんだよ、実はなぜかアタランテが子供の姿になってるんだ」

 

 

 

 

 

 

 あ、これ聞かなかったほうが良かったやつだ。

 

顔を両手で覆った俺は、そんなことを思いながら重い溜息を吐いた。

 

 

-----------------------------------------------------------------------------------

 

「で、三人とも心当たりはないんだね?」

 

 

 

俺たちにあらかたの説明をしたマスターは、次に放送で名指しで呼んだ三人にジト目を向けながら質問した。

 

 

 

「はい・・。私はここ最近、マスターからのお呼びもなければ訓練もしていなかったので、ただ部屋で研究をしていました・・。

 

ああ、しかし。あの子供好きの英雄を子供にしてしまうとは・・なんという悪辣な。ぜひとも私にも声をかけてしかった・・。」

 

 

 

「貴方に声をかけなくて正解です。余計に面倒になるだけだからね。んで、メディアも?」

 

 

 

「私はボトルシップとドレスを作っていたわ。ほら、あのセイバー・・アーサー王のほうね?に息娘(むすこ)がいるそうじゃない?背丈も容姿もほぼ同じっていうじゃない。

 

今度召喚されたときに、ぜひとも着てほしくって・・」

 

 

 

「気持ちはわからんでもないけど、あっちからすごいオーラを感じるから押さえて。ナーサリーは?」

 

 

 

「私はジャックとアンデルセンと、アレキサンダーさんで鬼ごっこをしていたわ。だからそんなことが起きてるなんて知らなかったのだわ」

 

 

 

「えーっと。ハサン先生、ほんと?」

 

 

 

 ここでマスターがハサンに質問した理由を説明しとくぜ。うちのマスターは子供には結構な心配性でな、アンデルセンやアレキサンダーのような壮年期の記憶がある

 

サーヴァント以外・・つまり、ジャックやナーサリーのような無垢な子供のサーヴァントには、変な虫(NOUMIN、スパルタ、黒ひげなど)や危険人物(メッフィーや汚い旦那など)

 

が寄り付かないように、最高ランクにまで強化したハサンに陰から警護させている。

 

強さは・・そうだな。ドラゴン相手でも単独で仕留めることができるぐらいには強いな。

 

ちなみに俺は戦いたくねえ。なんかアイツには相性が悪いっつうか、なんか苦手なんだよな・・。

 

 

 

「は。確かに、ナーサリー嬢はジャック、アンデルセン殿、アレキサンダー殿と鬼ごっこやかくれんぼ等で楽しそうに遊んでおいででした。」

 

 

 

「う~ん、そっか・・・。三人で彼女がどうしてああなったか、調べることはできる?」

 

 

 

「それくらいなら、ここでもできるわよ。あの子がおとなしくしていたら、ものの数分で解析完了よ」

 

 

 

「ならナーサリー、あの子をおとなしくさせる絵本とかは出せる?内容は任せるからさ」

 

 

 

「ん~・・じゃ【Alice In wonderland】でいいかしら。」

 

 

 

「いいよ。じゃあアタランテ、こっちにおいで・・って、なんでアーチャーにひっついてるの」

 

 

 

「いや、私はただお茶を入れてきただけなのだが・・」

 

 

 

「あーちゃ?あーちゃ!あーちゃ!」

 

 

 

「こら、そんな悪趣味な色をした男になんてひっついちゃだめよ?ほら、こっちにおいで?」

 

 

 

「むらさき・・やー!」

 

 

 

「ゴフッ!?」

 

 

 

「キャスターが死んだ!」

 

 

 

「この人でなし・・いや、ランサー殿ではないのでノーカンですな」

 

 

 

「まあ、幼い子供に思いっきり嫌がられたらショックだよな・・」

 

 

 

「ここに幼子が居ると聞いてきたのですが!」

 

 

 

「召喚されたばっかの頼光さん!?ドクターの説明を受けていたのでは!?」

 

 

 

「どくたー・・ああ、あの頼りない陰陽師ですか。あの方なら、

 

筋肉お化けが『女性を部屋に閉じ込めている貴様は圧制者だな!』と満面の笑みでどこかに連れていかれましたが・・」

 

 

 

『ザザッ・・だっ、誰か助けてっ!スパルタクスが謀『フハハハハハ!見つけたぞ、圧制者よ!我が抱擁を受け入れるがいい!』イヤアアアアア!?』ブッ

 

 

 

「ドクターっ!?す、すぐに行かないと『まあまあ、少しお待ちくださいな。その前に私と少しお話しませんか、かわいらしいお嬢さん?・・ボソボソ』

 

えっ・・それ、本当ですか・・?本当に、先輩を・・?」

 

 

 

 ・・・なんだこれ。部屋の中はもうてんやわんや状態だ。マスターがバーサーカー(スパルタクスを除く)全員に出撃指令出して、

 

アーチャーがミニ姐さんを引っぺがそうとして姐さんに噛みつかれてるわ、キャスター(メディア)はナーサリーとハサンに介護してもらってるわ、

 

パラケルススは面白そうだとばかりに部屋の端で壁に寄りかかりながらニヤニヤと笑って見てるわ、盾の嬢ちゃんはあの新入りの・・ライコウ?ヨリミツ?に唆されて

 

何かを熱心に聞き入ってドクターのこと忘れっちまってるし・・自由すぎんだろ・・。

 

 

 あん、俺?何もしてなかった。だから安全だったのk

 

 

「ファーハハハハハ!!マスター(圧制者)は此処かあああああ!!??む、圧制者の走狗よ、安らかに眠るがいい!」ブオン!

 

 

「・・へ?っうおっ!?なにしやがる、あぶねえだろ『源流闘争!!』・・へ?ぎゃああああああ!?」ズドドド!!

 

 

「またランサーが巻き込まれて死んだ!」

 

 

「何度アイツは死ねばいいんだ!?この人でなし!」

 

 

 俺は薄れゆく意識の中で、たった一つのシンプルな願いを考えていた。この場の理性を持つ誰もが願っていることだ・・。

 

 

誰かこの状況に収集つけてくれ・・・。

 

 




へいよーかるでらっくす(挨拶)。

なんていうか、もう大混乱ですね。あれもこれもと頭に浮かんだネタをぶち込んだ結果、こうなりました。めちゃくちゃにもほどがあるな・・。

さて、吹っ飛ばされた兄貴ですが、ふと思いついたことでスパPを鎮めます。
まあカルデアの電力がかなり圧迫されますが・・。

イベント・・また茨木システムか。あんだけのHP吹っ飛ばすのだって容易じゃないんだから少しは自重しろって思いました。が・・ガチ勢すごいっすね、イベント開始から1週間足らずでもう最終ステージ開いてくれましたよ。
俺ですか?ゆっくりのんびりやってますよ。うちに来た茨木ちゃんと頼光さんの分の種火回収キッツイです(汗

それにしても、最近日本系のイベ多いですね。本能寺、京都、鬼ヶ島・・。
三国志イベとか来ないかな。ライダー呂布とか陳宮とか、もしくは始皇帝とか実装してほしいです。
もしくはセイヴァー実装。でも彼来たらクラスどうするんだろ・・アヴェンジャー以外に対するダメージ増加、被ダメージ減少ですかね?

まあそれは来るとしても、6章と水着イベの終わったころでしょうね。9月か10月くらいかな?

ではここまでにします。たぶん次話でこのお話は終わると思いますので、ゆっくり待ってください。

では、また次話で!


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ある1日 終

や、やっと書けた・・!
5時間くらい机の上で全力で書きとおしました!何度か完全に書き直したりもしましたが・・まあそれはいいです!重要なことじゃないです!
最新話、どうぞ!


お、ひさしぶりだな。ん?少し焼けたか?

あ~、まあちょっとあってな・・。

まあそれよりもだ、姐さんの話の続きだ。

そろそろ終わりにしろとマスターからお叱り受けちまったからな。

今日で終わりにするぜ。

んじゃ、どこまで話したっけな・・ああ、思い出した。

あの後か・・

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あの後、しばらく経っても姐さんの幼児化は治んなかったんだ。

キャスター組曰く『なんか強力な呪いというか加護というか、そんなのが取り付いてる。ぶっちゃけ魔術ではどうにもなんない』らしいので、

自然に治るのを待つようにした。んで、ここんとこの記憶があるのか、アーチャー・・ああ、あの赤いやろうな?に世話を任せることにしたんだ。

んで、今はナーサリーライムと遊んでるからこの食堂でデザートを作ってる最中だそうだ。

 

エミヤ(弓)「・・さて、できたぞ。今日のデザートはアップルジュースにリンゴゼリーだ。あの子の願いでリンゴ系でまとめてしまったが、良かったかな、マスター?」

 

ぐだ男「剥きリンゴがあるなら許す。リンゴはいい。果物の中で最もうまい。そうは思わないか、オリオン?」モグモグ

 

オリオン「いや、俺どっちかっていうとブドウの方が好きだな~。ワインにもできるし、炭酸で飲んでもうまいし」

 

ぐだ「ええ~?じゃあ叔父貴は?ケルトにあったものでも今の果物でもどっちでもいいよ?」

 

叔父貴「むう、果物か・・あまりあの時代はうまい果物はなかったからな。あえて言うならいちじくか」ウーン

 

ぐだ「へえ。いちじくか。確かキリスト教とも縁が深い果物だよね」

 

???「そうね。アダムとイヴが腰みのを作った時に使った葉がいちじくの葉ともいわれてるし、あの人が呪いをかけた木としても有名ね」

 

ぐだ「うおっ、気配を感じさせないで話に混ざるとは・・これも聖女パワーかな、マルタ姐さん?」

 

マルタ「聖女関係ないわよ。姐さんもやめなさい。それよりそっちのエセ侍と忠犬(キチガイ)はないわけ?」

 

話に混ざったマルタの姉貴が振り返った先に、別の聖杯戦争のときに戦ったサムライと・・恰好がいろいろやばい嬢ちゃんが歩いてきた。

 

NOUMIN「エセ侍とはおことばですなあマルタ殿?拙者、確かに真の侍ではあらずとも、そこらの武者に遅れは取らぬと自負してるのでござるがなぁ」

 

牛若丸「それより私のどこがキチガイなのですか!特段おかしなところなどないでしょう!」プンプン

 

ぐだ「牛若丸、君がデーモンの首を血まみれになりながら笑顔で『どうぞ主殿!とれたての悪鬼の首です!』と手渡ししてきたことをオレは忘れてないよ」

 

アニキ「確かあんときゃマスター青い顔しながら倒れたっけな。マシュの嬢ちゃんはマスターが倒れて泣きわめくし、血の匂いに誘われてキメラまで出て

    きやがるし、オメェ(牛若丸)は『新たな首ですね!?しばしのお待ちを、主殿!この牛若、あの獅子の首を見事もいでまいりますので!』とか

    ぬかして一人でつっこんで・・ホントに大変だったんだからな?」

 

牛若丸「あ、あれは1つでも多く主殿に首級をあげたくて・・」

 

ぐだ「ああ、あったねぇそんなこと・・。気が付いたときに頭のそばにデーモンとキメラの首が添えられてたっけな」チュー

 

マルタ「あの時、思いっきりマスター叫んでたわねぇ・・。一瞬女の子の悲鳴かと思ったくらい甲高い声だったわよね」

 

実はほんの一瞬だけホントに女になってたんだが・・マスターも気づいてないみたいだし、喋らないでおくか。

 

ぐだ「てか話それちゃってるね。牛若丸と小次郎は好きな果物と買ってある?」

 

NOUMIN「ふむ。拙者は柿が好きでござるなあ。よく干し柿にしたり、焼いて食べたものよ」

 

牛若丸「私も柿は好きですね。とは言っても渋柿が多かったので、多くは干して食べましたが」

 

ぐだ「やっぱ日本だと柿がメジャーなんだね。桃か栗っていうかと思ったよ・・」パクッ

 

牛若丸「桃は高級品でしたから。皇族の方々なら食すことも多かったでしょうが、武士には過ぎたものです」

 

NOUMIN「栗はいがをとるのが大変ゆえな。庭先に植えると道にいがごと落ちるものよ。植えられたのは広い屋敷を持つ公家か武家のみだろうよ」

 

牛若丸「そうなんだ・・知らなかったなぁ」

 

アニキ「・・・・・・」ジーッ

 

ぐだ「ん・・なに、どうしたのアニキ?」ジューッ

 

アニキ「いや。こうして見っと、まるで授業してるみたいだなって思ってよ?」

 

???「授業ですと!?ならば数学をやるべきです、マスター!数学はいいですぞ!?」

 

ぐだ「レオニダスはそのなんでも数学に結び付ける数学脳筋思考をどうにか直してね?でも、確かに歴史の勉強をしてるみたいだね」

 

オリオン「時代も文化も違うところからいろんなサーヴァントが集まって話してるからな。確かに授業といえなくもないんじゃないか?」

 

マルタ「そうね・・どうせなら教えてあげたらいいんじゃないの?オリオン、貴方もそれなりに知恵あるんでしょ?」

 

オリオン「否定はしねえけどヤダよ。この前なんてダビデの兄さんと話してたら『ダーリンがホモになっちゃったー!』とか言ってポカポカ殴ってきてよ、

     三日くらい魔力供給ギリギリの状態にしたんだぜ?マスターの兄さんには悪いけどよ、他の奴から教わってくれな?」

 

ぐだ「わかってるよ。っと、話してる間に飲み物もなくなったね。エミヤ・・「おかわりだろう?承知しているよ、グラスを」あ、ありがとう・・」コポコポ

 

エミヤ(弓)「さて、私はあの子の様子を見てくる。何かあったら念話で読んでくれて構わない」スタスタ

 

小次郎「・・そういえば、お父君には作っていかないのかな?」

 

エミヤ(弓)「ッ!?」

 

マルタ「あ、そういえば彼の平行世界のお父さんとお母さんが召喚されてるんだっけ?だったら作ってあげればいいじゃない?」

 

エミヤ(弓)「・・・あの二人用のも作ってある。冷蔵庫の中にあるから、誰も食べないでくれよ」スタスタ

 

そう言ってアイツは食堂から去っていきやがった。・・にしても、平行世界の存在とはいえ親が召喚されるなんてどれだけの確立なんだろうな。

師匠曰く、『並行世界とは無限に連なる合わせ鏡。無限の《もしもの世界》そのもの。言葉通りにとらえるならば、その世界の数はゆうに星の数を超えるだろう』

なんて言ってたからな。

・・もしかしたら、《コンラがカルデアに召喚され、俺と師匠、叔父貴と邂逅する》なんて並行世界もあるかもしれんのか・・。

もし、そんな世界があったら・・。

 

アニキ「・・ねえわな、そんなの」ガタッ

 

ぐだ「ん?何が?」

 

アニキ「いーや?もしもの世界なんぞ考えても意味がねえって思っただけさ。マスター、盾の嬢ちゃん借りるぜ。シミュレーター使いたいからな」コツコツ

 

ぐだ「いいけど、マシュに手を出したら自害命じるからね」

 

アニキ「おいバカやめろ。戦闘続行のスキルはあっても戦闘中じゃなきゃ意味ねえんだからよ」

 

そんなことを話しながら、食堂を出た。目的はマスターにも説明した通り、嬢ちゃんを見つけることだ。

 

----------------------------------------------------------------------------------------------

 

廊下に出た俺は、ひとまずあのロマンとかいう医者の部屋に向かった。よくあそこで診察を受けていたり、菓子を抱えて出てきたりするところを見かけるからだ。

 

アニキ「さーて、嬢ちゃんはあそこかなっと・・。あ、ついでに姐さんの様子も見てくか・・」

 

姐さんはフリールームとかかった部屋にいるはずだ。あそこなら女子寮にも近いし、目的地の診察室へも数分歩けば着く距離だから、片手間で様子を見に行ける。

そんなことを考えたり、ぼやきながら歩くこと数分。すぐに【診察室】とプレートのかかった部屋に着いた。

 

アニキ「おーい、ロマニの兄さんはいるかー?」コンコン

 

一応ノックしながら声をかける。前にノックなしで入ったら、メイヴのバカがメディカルチェック?してたらしく面倒なことになったからな・・。

過去を思い出しながらしばらく返答を待つが、反応がない。部屋に誰もいないのかとも思ったが、ロマニの兄さんもここのスタッフの連中も、誰もいない部屋で電気を

つけっぱなしで出るなんてことはしない。誰かがいるのは確実なんだが・・

 

アニキ「・・入るぜー・・。・・お」シュンッ

 

いぶかしみながら部屋に入ると、理由がすぐにわかった。

 

アタランテ(幼)「スー・・スー・・」

 

姐さんが毛布にくるまりながら寝てたんだよ。近くに童話の本も落ちているから、おおかたナーサリーとここへ遊びに来て、疲れて眠ったところでロマニの兄さんが出たんだろう。

んで、ちょうど入れ違いのタイミングで俺が来たと・・。

 

アタランテ(幼)「んぅ~・・」コロン

 

姐さんは毛布が暑いのか、足で蹴とばしながら寝返りをうった。あ~あ、寝相で腹まで出して・・。

 

アニキ「しょーがねえな・・」バサッ

 

俺は毛布を姐さんの腹の上にかけ直した。服の方も直そうかを思ったが、俺の幸運を思い返してやめた。たぶん直してる最中に誰かが見て誤解するだろうからな・・。

 

アタランテ(幼)「んぁ・・あーちゃ・・?」ボー

 

アニキ「わりぃがあの野郎じゃねえよ。そのまま寝てな」ナデナデ

 

アタランテ(幼)「ふあ~・・きもちぃぃ・・」エヘヘ

 

・・・コンラとはこんな感じで接したことなかったからな・・。生きてる間は子供とか考えるより、どれだけ強くなるかしか考えてなかったからな・・。

どれだけ戦って、どれだけ殺して、どれだけ人生を楽しむかしか考えなかったからな・・。アルスターの戦士としては正しいのはわかってる。

けど・・こんな風に、穏やかに過ごすこともできたんだろうかね・・。

 

アニキ「・・意味ないってわかってんだけどな・・なんでだろうなぁ・・」ボソッ

 

アタランテ(幼)「・・おにいちゃん、ないてるの・・?」ボー

 

アニキ「・・泣いてねえよ。俺のことは気にせず、ゆっくり寝てろ。」

 

そう言って空中にルーンを描く。書くのはダエグのルーンだ。これには『変質するという』意味があり、主に移り変わりを表す。太陽が沈んで夜になるように。生きているものがいずれ

死に絶えるように。そういった効果と意味を持つ。今のは覚醒している状態から眠りへといざなったんだ。

 

アニキ「ふう・・部屋に戻って寝るかあ。まったく、考えごとなんざ俺らしくないな」スクッ

 

そのまま部屋を後にしようと立ち上がったその時、『パキン!!』と後ろから音が鳴った。

 

アニキ「・・あ?なんだってん・・だ・・?」

 

後ろを振り向いてみると・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタランテ(少女)「スー・・スー・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜか元の大きさに戻った姐さんが寝てた・・(幼児服を着たまま)。

着ていたのが幼児服だったからか、あちこちが破れていてあぶねえところまで見えかけてたぜ・・。

 

アニキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

しばらく大口開けて驚いていたが、すぐさまマスターに連絡を入れた。眼福だが、姐さんにとっちゃ不幸な事故だろうしな。

また説明とか考察とか俺のガラじゃないことしなくちゃなぁ・・やれやれ。

 

-------------------------------------------------------------------

あのあと直ぐにマスターとキャスター(メディア)、パラケルススとロマニの兄さんたちが駆け込んできて、すぐさま検査を行った。ちなみに俺のルーンで寝かしたから、

もう一度使って起こした。

 

なぜ幼児化したかはわからなかったが、元に戻った理由は俺のルーンかもしれないということだ。

俺のあのルーン・・ダエグの『移り変わり』の効果で肉体(霊基)が元に戻ったんじゃないかと言われたが・・ぶっちゃけどうでもいいんだよな。

おりゃあ確かにルーンを使うけどよ、ランサーとして現界してる以上、ルーンはたまに使う程度のモンで言いていうか・・そんなモンなんだよ。

 

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とまあ、こんな感じの話だったわけだが・・どうだったよ?

終わり方がアッサリ気味でつまらん?そりゃあすまねえが、元々俺は語り手なんてキャラじゃないしな、許してくれ。

 

さて、これで俺の話は終わりだ。今度は誰が話すのか?そりゃマスターが決めることだから、俺は話せねえな。そこ、ブーブー騒ぐんじゃねえ。

ん?あそこにいるのは・・マスターか?なんだってあんなに矢が突き刺さって・・あ・・。

 

え~・・俺は怒り心頭の姐さんから逃げなきゃなんねえ。理由はわかるな?そういう訳で今日は此処まで!俺は逃げるッ!じゃあなッ!




へいよ~かるでらっくす(挨拶)!
作者です!だいぶ遅くなってしまいましたが、何とか書き続けてます!
これもひとえに皆さんの感想のおかげです、本当にありがとうございました!

さて、FGOでは水着イベが始まりましたね。水着のモーさん、アンメア、マルタさん、マリー、青王改め水着王に玉藻、きよひーに師匠・・ここがアヴァロンか(恍惚)

さっそくガチャ回しました!といっても夏コミを控えてるので無課金ですが・・(汗
結果としては散々でしたね。まあ単発4回程度じゃダメなのはわかってましたが(;´・ω・)

しかし、今回のイベはなかなか面倒そうですね。家を建てたり、交換用素材も集めたり・・ダメージポイント形式がかわいく見えますね(;'∀')

さて、作者は明日と明後日に夏コミにてFGOおよび東方、艦これ系の戦利品を手に入れてきます!え、諭吉さんブッコミのために金は残しとけ?
モーマンタイ(死語)ですよ!月末にはバイト代が入りますから、その中で最高2万程度ならつぎ込めます!

っとと、そろそろいい感じの時間(AM・2:55)なので、ここらで失礼します。
では、また感想欄か最新話で会いましょう!


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一発ネタ集

サブタイ通りです。ネタは3つと少ないので、今回は短めです。


 

 

〜〜〜〜〜〜〜王様〜〜〜〜〜〜〜〜

(ベディ卿召喚間もない時)

 

ベディ「マスター。その、唐突で申し訳ないのですが、我が王に渡したいものがあるので、アーサー王にお会いさせてもらえないでしょうか…」

 

ぐだ「ん?んーと…どのアーサー王?」ウ-ン

 

ベディ「は?」

 

………………………………………………

……………………………………

……………………

 

黒王(剣)「ん、貴様は……ベディヴィエール卿か?卿もここに呼ばれたのだな。ところでその銀の腕はなんだ?話さないのならばそれでも良いがな。ハンバーガー、食うか?」モッキュモッキュ

 

 

 

白王「初めまして、ベディヴィエールさん!

未熟な私ですが、共に戦っていきましょう!まずは一緒に特訓です!」パアア...!

 

 

 

黒王(槍)「……む。ベディヴィエール卿、私の顔と胸に何かついているか?何、本当にアーサー王かだと?ほう……?ならば、卿の恥ずかしい秘密を事細かに話してやろうか?」ニヤリ

 

 

 

水鉄砲王「ベディヴィエール卿、どうかしましたか?え、水着になっているのはなぜか?

その…さっきまで海で遊んでいて…」

 

 

 

ヒロインX「む、ベディヴィエール卿。貴方もセイバークラスで召喚されたのですか?

……まあ、男性のセイバーなら良いでしょう。

あ、ちなみに私は現在ヒロインXとして現界しているので、そう呼んでくださいね」

 

 

 

おき太「へ?アーサー王?人違いです。顔が同じ?ほら、よく言うじゃないですか、世の中に同じ顔の人間は3人いるって。だからよく似てる別の人ですよ、私は。ていうか英吉利なんて国どこにあるんです?」

 

 

 

赤王「む、そなた……美青年だな!?どうだ?今夜余の閨に来ないか?

……あっ、な、なぜ後ずさりをする?

よ、余は何もひどいことはしないぞっ!?

そ、そんなに余と寝るのが嫌なのか…?

余は…余はっ…!泣くぞっ、泣いちゃうぞっ!?」ウルウル

 

 

 

………………………………………………

……………………………………

……………………

 

ベディ「」チ-ン

 

 

 

サーモーさん「ベディ?ベディ?(ペチペチ)…………ダメだ、完全にフリーズしてる」

 

 

 

獅子上「モードレッド卿、何をしている?その騎士は……まさか、ベディヴィエール卿か?」

 

 

 

青王「ああ…数多くの私を見て処理限界を超えたのでしょう。仕方ありません、私とよく似た顔の英霊もいますからね…」

 

 

 

ベディ「アーサー王が1人…アーサー王が2人…アレ、でも私の仕える王はアーサー王ただ1人で、それが何人もいて……ア"ア"ア"ア"ッ!?」

 

 

 

ぐだ「ベディヴィエールが壊れたッ!?」

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

〜〜〜〜水着イベ終了後のカルデア〜〜〜〜

 

ぐだ「あの、スカサハ師匠。霊基の直し方、やっぱ思い出せませんか?」

 

 

水着師匠「うむ…すまんな。まあ戦闘には支障はない。問題はないだろう?」

 

 

ぐだ「いや、そういうことじゃなくて……今回のイベに参加できなかったサーヴァントが『自分たちも水着着たいから弄ってくれ』と注文きて……」

 

 

水着師匠「……………………………………無理と伝えよ。戻し方がわからんから危険であると」

 

 

ぐだ「伝えはしたんですけど、『それでもいいから』と言うんです……ぶっちゃけ自分の手には負えないので、師匠がハッキリ言ってやってください」

 

 

水着師匠「…………仕方ないのう…………」

 

 

 

………………………………………………

……………………………………

……………………

 

 

ぐだ「…………師匠?ブーディカさんとかフランとかアイリさんまで水着なんだけど……どういうことです?」

 

 

 

水着師匠「………………………………その、すまん…………幼子には勝てんかった…。涙目は卑怯であろう……」ボソッ

 

 

ぐだ「まあ俺は仕方ないと思いますけど……あそこの水着姿の女性陣に囲まれて焦ってるエミヤとゴールデンを助けてやってくださいよ。ゴールデンには特にキツイでしょうし……」

 

 

水着師匠「うむ、それならば責任を持って治めるとしよう。では、また後で。おい、そこの駄狐と緑髪とミニ魔女と白い……」トコトコ

 

 

ぐだ「ふう……(危なかった……あの人の格好も大概エロいから顔の形固めるの大変だった……。それに清姫が見てないとも限らないし……)。なんか…凄く疲れたな。今日はもう休むk……」

 

 

ズドン....ゴゴオォン...

イマナントイッタ!

イイトシシテソンナミズギヲキテハズカシクナインデスカッ!

モウスコシツツマシイミズギガホシカッタ...

アノッ!ミンナナカヨク...!

 

 

 

ぐだ「………………また始末書…………ハァ……」

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

〜〜〜〜〜〜マスター達の会議〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ぐだ1「さて、今回の会議のテーマは、【今回の水着イベで1番誰がかわいいか】だ。礼装もアリとする。各自の意見を発表してくれ。まずばぐだ子1から」

 

 

ぐだ子1「決まってます。水着玉藻こそNo. 1でしょう。あのアホらしくもかわいく、更に最終再臨の絵の素晴らしさ!議論の余地なく、1番かわいいでしょう。異論は認めません」

 

 

ぐだ1「ハイ、次はぐだ2さん、お願いします」

 

 

ぐだ2「オレはモーさんかな。マイルームでの会話で納得できると思うが、いつものツンがなくなってマスターにデレデレなところがイイ!気持ち悪いが、ニヤニヤしちまってな、へへ。ともかく、オレはモーさん推しだ。ぐだ子2は?」

 

 

ぐだ子2「ん〜。好きってわけじゃないんだけど、気に入ってる鯖でもいい?」

 

 

ぐだ1「いいよ、水着鯖なら何でも。あ、YARIOの連中はナシな?」

 

 

ぐだ子2「ハーイ。あたしはマルタさんだよ。ベオウルフからは凄女とか呼ばれたり、宝具がロードローラーだったりしてるけど、夏のテンションだからそれでもいい、って思えるしね。でもルーラーになって、偉大なる神祖とほぼ同じステータスになるのはちょっと予想外だったけどね……」

 

 

ぐだ1「なるほど。じゃあぐだ3は?」

 

 

ぐだ3「もち、きよひー1択しかないっスね。理由はかわいいのとボイス、そんでもってCMが最高すぎたことっス。ヤンデレだけどいいのか?逆に考えるんスよ……ヤンデレになるほど深い愛があるんだと……!」

 

 

ぐだ1「お、おう。ぐだ子3は?」

 

 

ぐだ子3「ブリリアントサマーのアタランテちゃんかな。理由はおへそペロペロしたいから……じゃダメかな?」

 

 

ぐだ3「好きなら別にいいんじゃないっスかね?まあ実行したら間違いなく宝具ブッパされるでしょうが」

 

 

ぐだ子3「フフッ……甘いわね。令呪を使っての指令ならば、宝具ブッパも怖くないわッ!三画もあるんだし!」

 

 

ぐだ3「変態に力を与えちゃいけない見本っスね。いい反面教師アザッス」

 

 

ぐだ1「ハイハイそこまでだ。それにしても、アンケートをとって人気キャラを確認したかったが……見事にバラバラだな」

 

 

ぐだ子2「まあ、人の好みは十人十色だしね。ヤンデレが好きな人もいれば、へそフェチの変態もいるし。」

 

 

ぐだ子3「やだなぁ、そんなに褒めないでよぉ。背中がかゆくなっちゃうじゃんかぁ」テレテレ

 

 

ぐだ2「さっきので褒められてると勘違いできるのか。たまげたなぁ…」

 

ぐだ1「まあ、今回の会議はこれでお開きにしよう。話が逸れてきたし、もうじき昼食の時間だ。各自マイルームに戻って食事をとるといい。では、解散だ」

 

 

ぐだ子2「てか、なんでアンケートにするならアンケート用紙とか作らなかったの?その方が簡単じゃん?」

 

 

 

ぐだ1「…………………………その手があったか」

 

 

 




へいよーかるでら(ry
どうも、大学生カッコカリです。
だいぶ前に夏コミも終わり、夏休みも殆どの学校、会社で終わり……夏も終わりにさしかかってきましたね。
そして台風が接近中という、少々危ない状態です。皆さんも気をつけてくださいね。

さて、fgoは作者は素材集めに苦心しています。第1部は素材もクリアしましたが、2部はまだまだ残ってます。師匠は交換し終えましたが、種火、フォウ君、各種再臨素材の回収ホント大変ですε-(´∀`; )

ガチャの方は、前回の投稿後にサーモーさんが来てくれました!
絆ボイス、マスターにデレッデレじゃないですか…ホントかわいい…!2部のガチャではマルタさん狙いで単発撃ちまくったら弓王が来ました。嬉しいけど……違う、そうじゃないって気持ちになりましたね…。自分の幸運は…通常でC−くらいでしょうかね?ジークさんの黄金律と同じくらいかな?条件付きでC+〜B+くらいになる、みたいな?条件は大抵オカルトですけど(笑)

さて、また次の話の作成に取り掛からなきゃ……。青王にしようか……それとも日本系鯖で酒盛りでもさせるか……悩むなぁ(ーー;)


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閑話 その1

お久しぶりです!前回の投稿から2ヶ月も空いてしまい、申し訳ありません!え、謝罪はいいからとっとと見せろ?はいぃ!
こちらになりまぁす!どうぞ!




「アニマルセラピー?」

 

いつもの種火周回が終わってカルデアに帰り、メディカルチェックを受けている最中、ロマンがいきなり言い出した。

 

「そう。だいぶ敵も手強くなってきてるし、君もそろそろ疲労がピークに達するんじゃないかと思ってね。どうだい?」

 

「どうだいもなにも、カルデアには動物はフォウ君以外はいないじゃないか。わざわざそれだけのためにレイシフトするのは…」

 

「まあ言われればそうだけど、僕らは君に大役を押し付けてしまってる訳だから。ゆっくり休んでほしいな〜って思ってたんだ。

それにほら、最近はイベント続きでだいぶ疲れたでしょ?」

 

それを言われると、言葉に詰まってしまう。

確かに復刻イベント、新ハロウィンと続いて疲れがたまっているのは事実。少しゆっくりしたいとは思っていたけど…

 

「でもそれなら、後ろで指揮をしてるだけの俺よりもサーヴァントのみんなの方が疲れてると思うんだけど」

 

「ああ、彼らもちゃんと休めるようにしてあるから、大丈夫だよ。というか、君の休みを提案したのは彼らだからね」

 

「えっ?……なして?」

 

思わず、素の口調になってしまった。みんなには疲れなんて見せないようにしてた筈なんだけど…

 

「ほら、最近レベル上げしたアステリオス君やティーチを連れていって高難度クエに挑んでいたでしょ?それも結構な頻度で」

 

「…あっ」

 

「今まで高難度の時はいつも高ランクサーヴァントしか使ってなかった君が、いきなり低ランクサーヴァントを使って苦戦しながら頑張ってるんだもの。誰だって気づくよ?」

 

「そ、それもそうか…」

 

ドクターに言われて記憶を掘り起こしてみたら、心当たりが多すぎた。

ネロ祭再びの時に超強化されたジークフリートの相手に、レベル上げしたスパさんとその介護パで挑んだり…

 

バカみたいに火力を上げていくAUOにアステリオスで無限迷宮しながら挑戦したり…

 

挙げ句の果てには某動画の人の真似をしてスパさんでネロ祭フィナーレを令呪4画使用してクリアしたりして…

うん、気づかない方がおかしいか!

 

「じゃあ、みんなの気遣いなら受け取らないと失礼になるか。その提案、喜んで受けさせてもらうよ」

 

「うん、そうしてくれると嬉しい…ってアレ?その言い方だと僕の提案なら断ってたってことに…?」

 

「それより、レイシフトするならどこに飛ばすの?オケアノスの無人島?それともセプテムの森?」

 

「いや、レイシフトはなしだよ。えっと、ここの…あった、この部屋に動物が数匹いるから、触れてくるといいよ」

 

ここの一室に動物が?なんのために…

 

「一応、動物実験用に用意されたんだけどね。今はそんな実験をやってる最中じゃないから、ほとんど放置状態だったんだよ。で、最近になって思い出したから、有効活用しようとなって、ね」

 

「地の文まで読まないでよ、ドクター」

 

けど納得はできた。よっと、と声を出して立ち上がり、ドアの前まで歩く。あ、その前にドクターに言っとかなきゃいけないことがあった。ドアノブに手をかけながら振り向いて

 

「ありがとね。それとドクター、社会の窓が全開になってるよ」

 

「ファッ!?」

 

あたふたしながらチャックを閉めるロマンを尻目に、俺は部屋を出た。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ええっと、あっちの方か…」

 

地図を片手に長い廊下を歩いていく。小学生の町探検を思い出すなぁ、とか考えながら歩いてると、反対側から一人の英霊が歩いてきた

 

「や、レオニダス。トレーニングの帰りかい?」

 

「おや、マスターではないですか!ええ、今しがた水泳のトレーニングを終えて戻るところです。マスターもトレーニングに?」

 

前も紹介したと思うが、彼はレオニダス。

ランサーのサーヴァントで、うちのカルデアではマシュ、ゲオルギウスに並ぶタンカーの一人だ。性格は真面目ないい人なんだが、極度のトレーニングマニアなのだ。

 

「いや、ドクターにアニマルセラピーを勧められてね。この先の部屋に行く途中なんだ」

 

「ほう!アニマルセラピーですか。良いですねぇ〜、動物はかわいい…猫の頭を撫でた時に目を細めてゴロゴロ喉を鳴らす時など、思わず顔がへにゃっと崩れるほど愛らしい…あ、私も着いてよろしいですか?」ニヘラ

 

「あ、その気持ちわかる。うちの婆ちゃん家にも猫いてな?首の後ろを軽く掻いてやると凄く気持ちよさそうにするんだよ〜。

んで止めると『もっと!』って言わんばかりに頭を手に擦り付けてきて、もうニヤニヤしながら相手しちまうんだよ〜。もち。一緒に行こうか」フフフ...

 

などと話しながら廊下を歩いてると、あっという間に着いてしまった。思ったより動物で話し込んじまったな。えっと、カードキーを扉に差し込んで…おし、空いた。

 

「(ガチャ)ここであってるよな…って部屋暗っ!?部屋の電気電気…」フラフラ

 

「マスター、電気のスイッチならこちらにありましたぞ。カチッとな」パチッ

 

 

パッ

 

 

「あ、サンキュー。さて、動物は一体どこ…に……。…………………………………」

 

「?マスター、いかがなさ……い……」

 

思わず言葉を失ってしまった。言葉を失うほどの衝撃だった…。今、俺たちの前にはある生き物が入った水槽が所狭しと並べられている。そして唐突に思い出す。ここに来る前、確かにドクターはこう言った。

【アニマルセラピーなんてどうだい?君に大役を押し付けてしまっているのだから、ゆっくり休んでほしい】と…。

その気持ちそのものに非はない。しかし…

 

 

 

 

 

 

いくら何でも………

 

 

 

 

 

『キシキシ...』

 

 

『ガキッ!カリカリッ..パキッ!』

 

 

『ブブブブ.....ブブブ.....』

 

 

『カンッ....ゴソゴソ...コッコッ...』

 

 

 

 

昆虫で癒されるのは無理があると思うな…。

 

 

「ヒェッ………!」

 

「お、おおぅ…!これは……どの水槽を見ても、昆虫しかおりませんな……一体何を考えて…」

 

「い、いくら何でも虫をアニマルとは呼べないと思うな、俺は〜…。あと癒し効果も全く期待できなさそう…」ピクピク

 

「……この部屋は、見なかったことにしましょう。そしてこれを集めた本人以外の立ち入りを…」

 

「うん、立ち入りを禁止するよ。虫が苦手な人や心臓が弱い人はそれだけでショック死しかねない…」

 

「あとは…」

 

「ドクターロマンに制裁、で…いいかい…?」

 

「それで万事解決です。正直、焼却したいところですが……」

 

「臭い物に蓋、だけど…まあ…うん、人の喜びを奪うのもアレだしな…」

 

そんな感じで、二人は部屋を出た。その後はアイコンタクトのみで会話を行い、それぞれの部屋へ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

その後、ドクターロマンに1発グーパンを叩き込み話を通したところ、間違ってスタッフの個室に案内してしまったらしい。

ドクターのうっかりは今に始まったことじゃないけど、今回はレオニダスにも迷惑をかけたってことで、ドクターの休日の時間を少しだけ借り、2人で少しだけパシラせる事にした。

あ、ちゃんとアニマルセラピーはレオニダスと行ってきました。

猫と犬だけだったけど、めっちゃモフモフして甘えてきて、幸せだった〜…(^ω^)

 

 

 

 

あ、ちなみにあの部屋は女性スタッフの部屋だったらしい。昆虫好きなのはいいけど、ちょっと引いた…なまじっか少しかわいい子だったのに、残念…(´・ω・)




改めて…投稿遅れてしまい、ごめんなさい!
なかなかやる気が出なかったのと、イメージがわかなかったこと、リアルでの忙しさなどで遅れました…本当にごめんなさいm(_ _)m

それと、お気に入り登録200件以上、UA43.927ありがとうございます!失踪はしないよう頑張っていくので、これからもよろしくお願いします!

この2ヶ月の間に、いろんなイベントがありましたね…。
ネロ祭再び、イージー版となったハロウィンイベ、そしてニューハロウィンイベ…石が足りませんね(笑顔)
ネロ祭では何とか嫁王を貯めた石で当てましたが、最後のファラオはまだお迎えしてません…玉藻で石を使いすぎました…(´・ω・)

現在は某低コスト鯖で攻略する人の動画を見てから、真似してプレイしてます。いやー、相変わらずゲオル先生は硬い!アンデルセン(スキルレベルマ)はサポートがほんと優秀!牛君はデバフヤバすぎ!

最近は楽しいFGOライフを楽しんでます。では、皆さんも良いFGOライフを!


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一発ネタ集

お久しぶりです。大変久しぶりなので、ちょっとネタ頑張って引っ張ってきました。


〜たくさんいます〜

 

ぐだ「おーい、アルトリアいる〜?」

 

 

 

青王「はい?」

 

黒王「もっきゅ?」

 

サンタオルタ「なんだトナカイ?」

 

弓王「なんでしょう?」

 

Xオルタ「なんですか…」

 

百合王「はいっ?」

 

槍王「呼びました?」

 

乳上「なんだ?」

 

X「私以外のセイバー氏ね…ってセイバー以外にも増えてるっ!?」

 

 

 

兄貴「増えすぎじゃね?」

 

プニキ「俺らも大概だろ」

 

キャスニキ「また増えたりしないよな…?」

 

オルタニキ「くだらん…」

 

_________________________________________

 

〜無敵〜

 

ぐだ「そういえばさ?ジャンヌたちってスキルや宝具に無敵付与されるじゃん?ジャンヌの宝具は分かるんだけど、スキルのはなんで?」

 

 

サンタリリィ「それは私も気になります!」

 

 

邪ンヌ「はあ?そんなのどうだって良いじゃない。そんな無駄なことを考える時間があるならさっさとQPやら種火やら回収に行ったら?」

 

 

ぐだ「おうやめーや」

 

 

黒髭「ムフフwwそんなの簡単でごじゃるよマスター?ww要するに、恋する乙女はむて『吼えたてよ、我が憤怒(ラ・グロントメント・デュ・ヘイン)!!』アッツウイ!!死ぬ死ぬ死んだガッツで生きかえるう!」

 

 

ぐだ「相変わらず騒がしいやっちゃ…」

 

_________________________________________

 

〜最弱王決定戦〜

 

アンリ「最弱ぅ?そんなの俺様に決まってんだろ?見ろよこの宝具!見事なまでに原作再現したクソッタレにも程があるだろ?

全くダメージが入らなくて当たり前、入ってもカスダメレベルなんて使えないにも程が」

 

 

ジル(剣)「果たして」LV30

 

 

ジル(術)「どうですかな?」LV30

 

 

アンリ「………その、えっと…」LV65

 

_________________________________________

 

〜一家+知り合い集結〜

 

アイリ「キリツグ、こっちのオデンも食べてみて。とっても美味しいわよ。はい、あ〜ん♡」ア-ン

 

ケリィ「……っ。あ、あ〜ん…」ア-ン

 

 

イシュタル「ほふっほふっ…。透きとおったスープ、味が染み込んだ野菜とお肉の団子…どこか懐かしいわね、この料理。この身体の出身の料理なのかしら」

 

 

ジャガー「くんくん、くんくん…。ん〜肉の匂いが足りない。弓兵くん、お肉出し渋ってるのかにゃ〜?不敬?不敬?神罰いっちゃう?」

 

 

イリヤ「お、おでんは元々そういう料理だから勘弁して欲しいかな〜…なんて」エヘヘ

 

 

クロ「てかタイガーがジャガーって、もう訳わかんないわね…」

 

 

アンリ「俺からしたらなんで一家揃ってココに来れるのかが分かんねえけどな。

てか俺は厳密には一家じゃないし、知り合いってほど仲良くもねえだろ」

 

 

青王「仕方ありません、貴方は彼に憑いていたのだから、彼の代理としているのは当然でしょう。それよりアーチャー、おかわりを」

 

 

 

 

エミヤ「おうちかえりたい」

 

 

エミヤオルタ「俺もだ。全く嬉しくない同調だがな」

 

_________________________________________

 

〜お母さん〜

 

ぐだ「その時居眠りしててさ。その時間違えて、先生を間違えてお母さんって言っちゃって。

恥ずかしかったなあ」

 

 

マシュ「寝ぼけてたんですね、それは仕方ないかと」

 

 

頼光「呼びましたか?」ガチャ

 

ブーディカ「呼んだかい?」

 

ジャック「おかあさんがいるの?」

 

 

ぐだ「なんでみんなお母さんの一言でこんなに集まるの?」

 

マシュ「もはや言霊のレベルですね…」

 

_________________________________________

 

〜聖杯〜

 

アンリ「そういやマスターさんよ?アンタ聖杯は使わないのかい?結構貯まってんだろ」

 

ぐだ「あー…うん。使うに使えないというか。辞めざるを得ないというか…。みんなが来て間もない頃、

みんなそろってる前で『聖杯かぁ…』って呟いたらエミヤ一家の顔色が変わっちゃって。

 

アサシンのエミヤはキャリコ構えるし、

弓兵のエミヤは干将・莫耶を投影するし、

青王は武装して前に立つし、

ライダーはアイマスク外す準備してるし、

クロは姿勢低くして飛びかかろうとするし、

アイリさんはなんか黒かったし、

イリヤは戦闘モードに転身するし。

 

しかも揃いも揃って『外道!』とか『それでも人の心があるのかね!』とか『どうなるか…わかってるな…』とか言われて。

 

しぬかとおもいました(白目)」

 

 

アンリ「くひゃっ……はははっ………きひひっ………(息も途切れ途切れになりながら笑っている)」

 

 

 

ぐだ「その後ちゃんと説明したら納得して謝ってくれたよ。すっごく落ち込んでたけど」

 

 

アンリ「…ッ!…ッ!!」(声も出ないほど笑っている)

 

 

 

_________________________________________

 

〜王様〜

 

ぐだ「突然だけど王様ゲーーム!さあみんな、棒を引いt」

 

青王「私はすでに王ですが」

 

黒王「同じく」

 

槍王・乳上・弓王「「「以下同文」」」

 

スカサハ「儂も女王だが?」

 

メイヴ「あら。あたしだって女王よ?」

 

ネロ「余は王ではないが、皇帝であるな」

 

カリギュラ「ウオオオオオ王ウウウ!!」

 

カエサル「私は厳密には皇帝でもないのだがな。まあ、王のようなものであった故、良いだろう」

 

ローマ「王。それもまた、ローマの一部であり、ローマを治めるものだ…」

 

オジマン「王だと?フン!真の王たるファラオは天上天下ただ一人!このオレ以外にあり得ん!」

 

ニトクリス「ハッ!その通りでございます、ファラオ・オジマンディアス。しかし、今回はどうやら毛色が違うような…?」

 

クレオパトラ「妾も女王として君臨したわ!

それにとても繁栄させたもの、カエサル様にだって認められてるのよ!」

 

イスカンダル「ガッハハハハ!おうおう、王の話なら余を除け者にするでない!余にも喋らせよ」

 

ラーマ「余もコサラの王だが?」

 

ギル「フン、ここに集う王なぞ雑種の集まりにすぎん。この我こそが天上天下ただ一人の王である!」

 

術ギル「何とも大人気ない。されど事実である故、止めることも躊躇われるが」

 

子ギル「アッハハ、そうですね」

 

ヴラド「フム。余も公国の王ではあるが、良いか?」

 

レオニダス「私も、スパルタの王でしたがッ!」

 

エイリーク「………」(何かを期待した目で見つめる)

 

ベオウルフ「おう、俺も王だぜ」

 

ダレイオス「➖➖➖➖ッ!!」

 

 

 

ぐだ「王様ゲームって、そういうゲームじゃねえから!てか、3.4年前に公式でやんなかったっけ?!」

 

沖田「このグダグダなまま終わらせる作者の手抜き!天誅案件ですよ!?」

 

ノッブ「是非もないよネ!」




へいよーかるでら(ry

みなさん、良いカルデアライフを過ごしておりますか。作者です。
投稿してない半年近くの間、すごいストーリー進みましたね。
私?もちろん最新までクリアしてますよ。(^_^)
そして今日はfgoのサントラの発売日。所用があってまだ買えてませんが、直ぐに買いに行きます。
では、あとは活動報告に載せますので。またのお越しを。


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黒き騎士王のマチアソビ 前編

今回は前編、後編の2部構成です。
ちょっと短めですがご容赦ください(土下座)

UA64,640、お気に入り件数328件、総合評価411PT、ありがとうございます!
また、評価をつけてくださった方々、本当にありがとうございます!
これからも失踪せずにがんばりますので、よろしくお願いします!


人理修復が成功し、亜種特異点の証明が完了した次の日。

マスターは自室にて録画しておいた映画を観るべく、飲み物を持って戻る途中だった。

そこへ聞き慣れた少女の声が聞こえた。

 

 

黒王「む、マスターか。それほどの大量の菓子とドリンクを持ってどこへ行くのだ?」

 

 

ぐだ「あ、アルトリア…オルタか。これから自室で映画を観ようと思ってね。」

 

 

声をかけてきたのは、アルトリア・ペンドラゴン。一般的にセイバーオルタと呼ばれる少女だ。アルトリアの反転した姿であり、目的のため必要ならば非情になれるが、根本は変わってないため、気軽に話しかけられる少女である。ぐだが初めに召喚した星4のサーヴァントであり、これまでの絆からぐだはアルトリア・オルタと呼ぶことを許されていた。

 

 

ぐだ「生物災害っていうSFモノだけど、一緒に観る?ポップコーンもコーラもハンバーガーもあるよ」

 

 

ちなみにアルトリア・オルタが好きなものばかりである。彼女はジャンクフードか大好物なのだ。

 

 

黒王「.………………それは大変魅力的な話だが辞めておこう。マスター、新宿へ行くぞ」

 

 

ぐだ「新宿へ?何をしに?」

 

 

新宿は先の特異点ともなった都市である。

何があったかは省かせてもらうが、簡潔に説明するならば、無法地帯とも言える状態だった。

 

ぐだ「フリクエも終わったし、歪みが生まれそうなとこはスタッフの皆さんが確認してるし。理由が思いつかないけど…」

 

 

黒王「なに、理由は簡単だ。私とデートしろ。もちろん、他の連中には知らせるなよ」

 

 

ぐだ「…What?」

 

 

黒王「発音は最悪だな。あとで正しい英語を教えてやろう。1時間後に部屋に行く、それまでに用意は整えておけ」

 

 

そう言い残すと、アルトリア・オルタは去っていった。ぐだの目が点になっているのにも気づかずに。

アルトリア・オルタが去っても、ぐだは呆然としたまましばらく立ち尽くしていた。

 

 

 

________________________________________

 

〜30分後〜

 

ぐだ「さて、こんな感じかな。」

 

 

自室に戻ったぐだは、早速着替えて準備を済ませた。アルトリア・オルタは短気な性格ではないが、女性を待たせるのは失礼だと思い直ぐに着替えた。

 

 

ぐだ「それにしても、アルトリア・オルタの事だから何かしらあるのかとも思ったけど、それにしてはマシュにも伝えるなっていうのはおかしいし。どういうことなんだ?」

 

 

黒王「言ったろう、デートに行くと。それ以外の何があると思っているのだ」ガチャ

 

 

ぐだが眉間にしわを寄せながら考えていると、その問いに答えるようにドアを開けながらアルトリア・オルタが口を開いた。

 

 

ぐだ「うおっ!?突然ドアを開けるのはやめてくれよ、マジびびるからさ」

 

 

黒王「フン、その程度で驚いているなら、その指先を下ろすのだな。さすがの私とて神霊さえも拘束するガンドをくらいたくはない」

 

 

ぐだ「おっと、ゴメン。条件反射でつい」フッ

 

 

そう言い、ガンドを消すぐだ。

そして改めてアルトリア・オルタを見ると

 

 

ぐだ「…ホントにデートなのか。その格好を見る限り」

 

 

黒王「初めからそう言っているだろう。私とて、デートと称して戦闘に行くほど空気の読めぬ女ではない。」

 

 

アルトリア・オルタの格好は新宿での異変の時に出会った時と同じ服装だった。

 

 

ぐだ「その格好でも良いけどね。よく似合ってるし」

 

 

黒王「む…っ。ンッ、ン!それはともかく、時間は有限だ。さっさと行くぞ、準備は整ったか?」///

 

 

ぐだ「あ、もうちょい待って。財布とカードケースと…よし、大丈夫だ。待たせたね、行こうか」

 

_____________________________________

 

〜新宿〜

 

ぐだ「はー…やっぱ人多いな〜。」

 

 

それもそのはず、彼は亜種特異点を証明した事により、新宿はもとに戻りつつある。そのため、大勢の人間が新宿に現れているのだ。

 

 

黒王「貴様は日本出身だろう?こういう光景は見慣れたものではないのか?」

 

 

ぐだ「俺は東京のような大都会じゃなくて、ちょっとした地方に住んでたから。

学校の修学旅行とかで何度か来たことはあるけど、行く機会はそんなにないんだ」

 

 

黒王「そうなのか。なら、今日は楽しめ。貴様はいつも他の者のことばかりを考えて、ろくに楽しまないからな。いいな、これは命令だ」

 

 

顔を近づけて睨みつけるアルトリア・オルタ。彼女が使っているシャンプーのいい香りが鼻をくすぐり、思わず赤面する。

 

 

ぐだ「も、もちろん。デートの最中に寝他のことを考えるほど器用じゃないから」///

 

 

黒王「どうだか。まあ良い、まずは…そうだな、まずはあの店だ。行くぞ」

 

 

ぐだ「はいよ。どこまでもついて行くよ」

 

 

そう言うと、アルトリア・オルタと並んで歩きはじめる。

しかし、ぐだ男は気づかなかった。カルデアの通信機に連絡が入っていたことを。

そして忘れていた。彼のことを異常なほど気にかけているサーヴァントがいたことを…

 

 

 

 

 

 

「ふふふっ…旦那様(ますたぁ)?待っていてくださいね…?」

「…………………………………気に入らないわね」

 

 

 

 

 

 

 

〜後編に続く〜




へいよーかるでら(ry)
そろそろ花粉の季節になってきましたね。作者は鼻水と目の痒みが止まりません…薬飲んでるからだいぶ収まりますけど。
さて、fgoはボーイズコレクション始まりましたね。このタイミングでプロトアーサー出してくるとは思いませんでしたが(汗
そういえば、前々回の投稿は10月の最期でしたね。
そこからのガチャの結果が知りたい方は、気軽に感想欄にコメントしていただいてOKです(^_^)


さて、近いうちに後編をあげますので、少々お待ちください。
それでは、しーゆーねくすとあげいん!


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黒き騎士王のマチアソビ 中編

何度か聴き直してたら流れそのものまで変えてた…ドウシテコウナッタ


若者の街、新宿。かつて私は、特異点となったこの街に現れ、天文台の魔術師––−今は召喚されマスターと呼んでいる–––と共に戦い、苦難を乗り越えた地として記憶している。

今回この地を再び踏んだのは、マスターに礼をしようと思い、ここへ連れてきた。

今までなんだかんだと文句を言いながらも、私に好きなようにやらせてくれた、その恩返しとも言うべきものだ。

とは言ったものの、恩返しの仕方などわからん。故に、私の休暇に付き合う形で恩返しをすることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒王「–––––ふと思ったが、貴様との付き合いもだいぶ長いものになったな」

 

ハンバーガーを含み、コーラで流し込んでからそう言い出す。

口の周りを拭きつつマスターを見よると、キョトンとした顔で動きが止まっていた。

 

 

ぐだ「あー…。言われればそうだね。確か初めて会ったのが一昨年の10月だから…」

 

 

黒王「今年で2年だ。貴様と出会い、私が敗北して召喚されたのが、な。」

 

 

ぐだ「ああ、そうそう!召喚の時で思い出した!オルタを召喚した時、やたら不機嫌だったけどなんであそこまで怒ってたんだ?」

 

む?召喚された時…ああ、アレか。

 

黒王「そんなの当然だろう。誰が好き好んで自分を打ち負かした相手に召喚されたがるか!しかも倒して日が浅いうちに」

 

※作者がゲームを始めたのが2015年10月10日。オルタを召喚したのが同年10月12日。

そりゃ不機嫌にもなりますヨネ!

 

 

ジト目でマスターを睨む。頬をかりかりと小さくかきながら彼は情けない声で言った。

 

 

ぐだ「むぐっ、それを言われると弱るな…。

でも、それからは良く俺たちのことを助けてくれたよな。今まで一緒に行った特異点全てでさ」

 

 

黒王「……一体、何のことだ。」

 

 

ぐだ「知ってるよ。特異点で野宿してた時、よく見張りをしてくれてたじゃないか。

他にもマシュのことを気にかけてくれたり、ジャックやナーサリーの面倒も見てくれたり」

 

黒王「…………さて、そうだったか?」

 

 

––––––知っていたのか。一体誰から––––––

 

 

ぐだ「前にね、ロマンから聞いたんだ。オルタが頑張ってくれてたこと」

 

 

––––––––あの男の顔が脳裏にちらつく。夕焼けに色づく街並みの中、笑顔で手を振っていた。

 

 

ぐだ「ほんの数人しかいないサーヴァントたち。ボロボロのカルデアと疲弊した職員たち。その中で率先してみんなを助けようと尽力してくれたってね」

 

 

黒王「…いいのか?」

 

 

ぐだ「へ?」

 

 

黒王「あの男の話をして、良いのか。もう、大丈夫なのか」

 

 

…私が一番懸念しているのはそこだ。

あの最終決戦からしばらく経った後、1週間ほど彼は自分の部屋に閉じこもってしまっていたのだ。

理由はやはり、あの男…Dr.ロマンがいなくなったのが堪えたという。

気にかけたサーヴァントたちが部屋の扉越しに声をかけている場面を私も何度か見た。

 

 

ぐだ「ああ、それか。うん、大丈夫だよ。

あれから流石にニ月以上経ってるんだ、問題ない『嘘だな』…。」

 

 

黒王「貴様は気づいていないのだろうが、嘘をつく時、不自然な笑みを浮かべるのだ。

ただ、口元を笑みの形に歪めただけ。分かりやすすぎて呆れるほどにな」

 

 

ぐだ「…オルタに隠しごとはできないな。

うん、そうだね。まだロマ二のことは話すのは難しい」

 

 

黒王「ならばあまり無理するな。我々を繋ぎ止めるものが倒れられては、たとえ私といえど全力を出せん。

辛ければ近くのものに頼れ。マシュや変態(ダ・ヴィンチちゃん)、おせっかいなサーヴァントどもがいるだろう?」

 

 

コーラを一口。喉を潤してからまた口を開く。

 

 

黒王「貴様が誰に話をもちかけようが貴様の勝手だ。だが自分の胸の内に秘めて苦しみ続けることだけは絶対にするな。

そんなもの、ただの自己満足のための自虐でしかない。

誰かに声をかけてもらいたいという浅ましさが透けて見えるからな」

 

 

どこかの時代。どこかの世界線で苦しんだ少女を知っている。憧れた青年にいつか振り向いて欲しい。しかし自らに相応しくない故遠くから見ているしかないと全てを諦めた、藤色の髪の少女を。

 

 

–––––だが、その少女は反転した。

実の姉へのコンプレックス。

願望から欲望への変質。

自らが受けた仕打ちへの恨み。

–––––そして、それらを許容した世界への憎しみ。

 

 

黒王「誰かを頼ることは恥ではない。それは決して悪いことではない。

だが、頼ることもせずに初めから全て諦め、解決策を練ることを放棄したのならば…。その時は愚か者と断じられるだろう」

 

 

そこまで言い切って、再びハンバーガーとコーラを口に含む。座に記録されたこととはいえ、他人事に思えず熱く語ってしまった。

通常、座に記録されたことに実感を得ることは難しい。理解はできても、どこか他人事に捉えてしまうことが多いのだ。

だが、先ほどの記憶はなぜか強い実感を得ていた。なぜか疑問に思うが、今は考えずとも良い、何事も例外はあると捨て置く事にした。

 

 

ぐだ「…その通りだ。ゴメンね、オルタ。

ちょっと弱気になってたみたいだ。

近い内に誰かに相談するよ」

 

 

再び笑みを浮かべるマスター。弱々しいが、先ほどよりはマシな笑みだ。

 

 

黒王「フン。言われずとも、その程度はこなしてもらいたかったがな」

 

 

ぐだ「耳が痛いな…『prrr…』っと、ゴメン。

ちょっと電話に出るね」

 

 

そう言って席を立つ。まったく、デートの最中だというのに無粋なことだ。マナーモードに設定くらいしておけと、そこまで考えて気づいた。

確か、ここは修復されつつある新宿。こちらで知り合った者は私たちのことも忘れている頃だろう。ならば、()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

ぐだ「ゴメン、オルタ!清姫とジャンヌオルタがこっちにレイシフトしてるみたい!

ちょっと探しに行ってくるから、待ってて欲し『私も探してやる』…へ?」

 

 

黒王「私も探してやるとと言ったのだ。さあさっさと探すぞ、モタモタするならば置いていく」

 

 

きっと私の顔はとても不機嫌ですとでもいうような顔になっているだろう。マスターの顔が引きつっていることから容易に想像がつく。だが察して欲しい。

説教のような形になってしまったとはいえ、語り合っている最中に水を差されただけでなく、(恐らく)面倒ごとまで連れているだろう愚か者どもを迎えに行かなければならないのだ。しかもそれが喧嘩腰で絡んでくる突撃バカ女と会話が成立しないヘビ女なのだから、なおさらだ。

 

 

黒王「マスター、あの二人を捕まえたら処罰は私に任せてもらおう」

 

 

ぐだ「…あまり酷いことはやめてあげてね?

殺し合いに発展しそうなら止めるから」

 

 

黒王「相変わらず甘いな。貴様も一度教育し直すとして…居場所は掴めるか」

 

 

ぐだ「謹んで遠慮したいな。あのデカい百貨店の裏路地にいるみたい。行こう」

 

 

こうして、私とマスターのデートは終わってしまった。が、意外にも残念という気持ちは浮かんでこなかった。代わりに浮かんだのは喜悦。あの二人をどうしてやろうかという思いで、顔はニヤリと笑っていた。

 

 

黒王「うむ、行くか。

 

 

トカゲ狩りだ、決して逃さん」




お久しぶりです、作者です。
一月経ってしまい申し訳ございません。
ちゃうんや、ちゃうんや…元々二話で終わらすつもりやったんや。
けど『なんか違うなー』と思いながら変更加えてったらいつの間にか三話分にまで伸びちゃったんや…。
後半は多分短くなると思います。確約できないけど…(汗)。

さて、fgoはエイプリフール、ぐだぐだイベ復刻と続編の明治維新まできましたね。
fgogo楽しかったですね〜。けど最後のロマンは反則。
あんなん卑怯ですやん…裏話聞いたら更に切なくなりますやん…。
それはそうと、本能寺では必要な素材は全部交換しました!
維新の方はやっと礼装交換が終わったとこです。
次は素材だ…周回しなきゃ…採集シナキャ…(お目目ぐるぐる)。

沖田さんガチャ回しまくりましたが見事に爆死しましたよHAHAHA!

知ってた(絶望)

土方さんガチャは石がないんで回せないですね〜。単発数回でエレナと六天魔きましたけど、さすがにこれ以上は狙えそうにないです…。

そうそう。作者は前にも書きましたが、失踪する気はないので安心してください!
更新ペースが遅いのは大変申し訳ないですが、それでも頑張ってあげていきますので!それでは!


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黒き騎士王のマチアソビ 後編

3ヶ月も空けてすいません…


結果として、私たちの休日は次に持ち越しとなった。

あの蛇娘とロケット女の事もあるが、解析班が新たな特異点になりそうな揺らぎを観測したのだ。

それを知ったマスターはすぐさま揺らぎのある時代へレイシフトし、私たちは居残り組として残ることになった。

未だ特異点になっていないとはいえ、慎重に修復しなければどんな影響があるかわからない。そのため、1週間はマスターは戻らないという。

全く、事件は私たちを待ってはくれないとはいえ、少しくらい融通がきいても良いではないか、とため息をつきたくなる。

 

 

「…それで、なぜ俺のところに話しに来た」

 

 

相変わらずの仏頂面でこちらを睨むのは、クー・フーリン・オルタ。あの青い槍兵の別側面ーーーいや、此奴の場合は願望の具現か。 第五特異点で私たちの前に立ちはだかったことのある男だ。

 

 

「貴様とも長い付き合いだからな。少しくらい話しに付き合え」

 

 

何せ、青い方の此奴とはそれなりに出会っている。冬木での邂逅から、月の聖杯、アーネンエルベ、そしてカルデア。

あの弓兵ほどではないが、私もやはりこの男とはなにかしらの縁を感じずにはいられない。

 

 

「断る。戦い以外のことに興味はない。

貴様は俺に話しかけるより、あの未熟な貴様に王のあり方を説くべきだろう」

 

 

「そんなものはあの娘が勝手に学んでゆく。私が教えたところで暴君の治世として反面教師にしかならん。そしてあの娘は既に理解している」

 

 

「ならば修行でもつけてやれ。 弱いままでは遠くないうちに捻り潰されるだろう」

 

 

「ならば修行不足として、また鍛錬に励むだろうさ。 それに非常に不本意だが、マーリンもいる。私の剣術の師でもある夢魔だ。

彼奴ならば、適切な修行の仕方を教えるだろうよ」

 

 

次々に出される問いを1つ1つ潰していく。ーーーそれほどまでに私と会話をするのが嫌なのか、眉間にしわを寄せて考え始めた。

と、ちょうどそこへ自動ドアがスライドする。

 

 

「いたわね。ちゃんと連れてきたわよ、どういうことか説明してちょうだい」

 

 

「あっ、サンタじゃない方のオルタさん!

こんにちは!」

 

 

「もぐもぐ…む、貴様もいたのか。

ターキーが欲しければ此奴に言うといい。

私の方をじっと見てもくれてやらんぞ」

 

 

「俺にふるんじゃない。頼まれたところで作りはしないからな」

 

 

「作れないと言わないあたり、作ることそのものはできるのだな。流石は錬鉄の英霊。

たとえ中身が腐っても培った技術は失われないものだな」

 

 

「では、きっとお菓子も作れますよね。

私はみたらし団子と水羊羹を所望します」

 

 

ぞろぞろとやってきたのは、それぞれの英霊の【オルタナティブ】と呼ばれるものたち。

 

ジャンヌ・オルタ。 JDASL。

サンタオルタ。 エミヤ・オルタ。

ランサー・オルタ。 謎のヒロインXオルタ。

 

半数が自分の別側面ーーまたは別時空の自分だがーーであることに頭痛を感じつつ、

あの突撃女に返答する。

 

 

「良くやったな、ご苦労。さて、今回私が貴様たちを集めたのは、とある理由のためだ」

 

 

「とある理由…ですか?」

 

 

「そう。これは我々サーヴァントにおいて重要なことであり、今後の関係性にも影響を与えるであろう命題だ」

 

 

その言葉に全員の顔つきが変わる。

ジャンヌリリィは目を輝かせ、槍の私はニヤリと笑みを浮かべる。学生服の私は持参した菓子をつまみながらアホ毛をゆらゆらと動かし、クー・フーリンオルタ口の端を髪に歪める。ーー彼奴は本当にサーヴァントから好かれているな…なぜだか面白くはないが。

心の中にもやもやした感情が渦巻くが、それを払うように頭を振り、机に手をつく。

 

「それはーーーー

 

『マスターがどのオルタが一番気に入っているか』

 

だ!」

 

 

 

「あんた馬鹿なの?!シェイクスピアに騙されたの、それか狂化付与されたの!?」

 

 

顔を真っ赤にした爆撃女が怒鳴る。まったく、失礼な奴だ。私は狂化もなければ劇作家と会話すらしていないというのに。

 

 

「それなら当然私でしょう。マスターさんといつもマイルームでイチャイチャしてますし」

 

 

「私も、トナカイさんとナーサリーやジャックと一緒にお茶会してますよ!ですので、私が一番お気に入りでしょう!論理的です♪」

 

 

「俺や狂王が気にいられると思うか?

確かに目をかけているようだが、それはなんの理由にもなりはしない。俺は下がらせてもらおうか」

 

 

「好きにしろ。私の場合は部屋で…おっと、言わぬ方が良いか。子供には刺激が強すぎるか」フッ

 

 

「ほう。疾く答えるが良い、槍の私よ。

私のトナカイに手を出すとは、いい度胸をしているな。

我が聖剣もその答えを待ちわびているようだ」

 

 

「…くだらねえ」

 

 

「あんた達も何やってんのよ!?まだ理性的なメンツが色黒アーチャーとバーサーカーってどういう事よ?!」

 

 

周りのオルタたちも悪ノリしだした。

うむ、私が焚きつけたのが原因だが、私の別側面もいい具合に頭のネジが飛んでいるな。

頭が痛くなってきた。

 

 

「あんたも何『頭痛が…』って言わんばかりにこめかみ揉んでるのよ!?あんたが原因でしょうが!?」

 

 

「キャンキャンうるさいぞ貴様。カヴァス二世を思い出して見習え、あれ程までに見事に躾けられた犬はいなかったぞ」

 

 

「え、これ私がおかしいの?なんでアンタ達まで『早く認めれば良いのに…』みたいな顔してるのよ!?」

 

 

うああああ!?と取り乱す突撃女。

だが助けない。放置している方が面白い反応を返してくれるからだ。

 

 

「誰が一番強いのか、だと思っていたのだが…はずれたか。俺もそこの弓兵と同じだ、辞退させてもらう」

 

 

「いえ、是非ともあなたも一緒に話をしてくれませんか? みたらし団子あげるので、お願いします」

 

 

「…それだけか?」

 

 

「むぅ、欲張りですね…じゃあ後で赤い人に抹茶パフェお願いするので、それをお渡ししましょう」

 

 

「いいだろう。選ばれることはないだろうが、話には乗ってやる」

 

 

「ちょっと、セーラー服のアンタも黒ケルトを巻き込まないでくださる?もう手一杯なんだからほんとやめて!?」

 

 

と、今までだんまりを決めていた別宇宙の私が狂王を仲間に引き入れていた。

ふむ、抜け目ないな…流石は私の別側面。

 

 

「全く。男女の睦事を聞き出そうとは、礼節がなっていないぞ、サンタの私よ。

そこの小さい聖女よ、貴様はどう思うか?」

 

 

「えっと…それは、その…」

 

 

「おい、まだこいつには早いだろう。小さいの、ターキーを食堂からもってこい。赤い弓兵に言えば三ケースほど持たせてくれるはずだ」

 

 

「あっ、はい!わかりました!」

 

 

あのサンタの小娘はサンタの私にパシリをさせられていた。まあ内容が子供には早いとしてパシッたのだろうが…やり方が大人気なくないか?

 

 

 

「それで?結局誰が一番なのかね?」

 

 

と、そこで静観をしていた黒いアーチャーが切り込んだ。

ふふん、と、胸を張って堂々と宣言するように告げる。

 

 

「勿論私だ。第一特異点から亜種特異点まで、あの男を支えてきたのだからな」

 

 

「ふん、よく言うわ。第六特異点では専ら出番がなくて暇そうにしていたって聞いてるわよ。その点、私は第五特異点からとはいえ、殆どの敵に等倍で強力なダメージを与えられますから、一番信頼されてると言っても過言じゃない?」

 

 

「それを言うなら、私とクーオルタさんもそうですが。バーサーカークラスだから打たれ弱いけど、相性でカバーできます。クーオルタさんは生存能力が高い上、火力も十分。私は特殊スキルで皆さんをサポートしつつセイバーに特攻。バッチリです」

 

 

「バスターブレイブチェインもできぬ小娘が大きく出たものだな。全体宝具でバスターブレイブ、更にクリティカル強化+バスター強化の私こそ信頼されるに足るだろう」

 

 

「それならば私が一番だろう。単体回復スキルを持ち、バスター強化にクラス補正によるスター集中、スター獲得もできる上、宝具倍率も非常に強力だ。私が選ばれぬはずがない」

 

 

「「「「「…………………埒があかない(ですね)(わね)(な)」」」」」

 

 

「……念のために言っておく。戦闘はレイシフトしてからにしろ。拠点を味方が壊すなど笑えねえ冗談だ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「…それで、また勝手にレイシフトしたと。

そして人里には被害はないが、山の中をメチャクチャにしてきたと。ふーん…」

 

 

あの後、レイシフトした私たちはマスターの言う通り、人里から離れた山にて大ゲンカを行なっていた。

しかし、その事を問題に思った職員がマスターに連絡したのか、とんぼ返りで戻ってきたマスターに令呪を使われ全員で正座をしていた。

 

 

 

「「「「その…マスター(さん)(トナカイ)(〇〇)?怒ってる(ます?)(のか)?」」」」

 

 

「おこだよ。激おこだよ。てか私的なレイシフト一回分で俺の給料も半分吹っ飛ぶんだからマジでやめて?や、ホントに」

 

 

「その、トナカイさん。私が止めてれば…ゴメンなさい!」

 

 

「ジャンヌサンタは謝らなくていいよ。

全く、誰が一番信頼してるかなんて、分かり切ってるだろうに」

 

 

「「「「……は?」」」」

 

 

「みんなそれぞれ役割違うんだから、全員等しく信頼してるに決まってるだろ?

この争いは、果物で言えばリンゴとブドウとモモとサクランボでどれが一番美味いか、なんて言ってるようものだぞ?

どれも味どころか種類もサイズも、ましてや食べる人の好みすら違うのに、争う理由なんてないでしょ?」

 

 

「それも、そうだが…」

 

 

「そもそもなんでこんな争いを始めたん?

オルタニキとエミヤオルタに聞いても答えてくれないし」

 

 

「……話したくありません」

 

 

「…そう。ならいいかな。じゃあ罰として、今後1週間、君たちには俺の抱き枕となってもらおうかな」

 

 

「「「「ファッ!?///」」」」

 

 

「嫌なら断っていいよ。けど、その場合は食事抜き1ヶ月になるけどね」

 

 

「ま、マスターさん。ほ、本気…ですか?

そにょ、抱き枕…っていうのは///」

 

 

「おう。異論がないならこれで終わり!

罰は今夜から、夜になったら呼びに行くから待っているように。順番は俺が決めるから、もう喧嘩するんじゃないよ」

 

 

そう言い残すと、部屋を出ていった。

……あの男が?私たちをどうすると?

………………………………………………………。

 

 

「…ちょっと?どうしたのよ?」

 

 

「おやおや、思考停止してますね。思考回路がオーバーヒートしてしまったのでしょう。

ちゃんと糖分をとっていないからです。

その点私は常に補給してるので問題ないです。やりました、ぶいぶい」

 

 

「お前は少し節制しろ。あいつが甘味の出費が激しすぎると嘆いていたぞ」

 

 

「…湯浴みをしてこなければ。あの錬金術師も呼ばなくてはならぬ」

 

 

「おいあの男を呼んでどうするつもりだ貴様。事と次第によっては–––「貴様も混ざるか?」–––仕方ないな、おかしな事をしないよう、見張っているとしよう」

 

 

「全く、なんという変わり身の早さだ。芸人になれるんじゃないか?2ヶ月と持たないだろうがな」

 

 

やいのやいのと騒ぐ私以外のオルタたち。

しかし、私の頭は先ほどの言葉でいっぱいだった。

ヤツは、私たちを抱き枕にするといった…つ、つまり…!

 

 

 

『いつまでそこに突っ立ってるんだ、オルタ。ほら、俺の隣においで……』

 

 

「〜〜〜〜〜〜ッ!!!/////(ボフン!)」

 

 

「うわっ、顔赤くしたと思ったら爆発した!?」

 

 

「いったいどんなことを想像したんですかね。ちょっと気になります。

ネクロカリバーで頭を開いてもいいですか?」

 

 

「そのまま座に帰るかもしれないからやめておけ。誰か医者を呼んで–––『患者はここですかッ!』–––ヒィッ、ナイチンゲール!?」

 

 

「患者の容体は!?原因はなんですか!?」

 

 

「どうせマスターの発言を深読みしたのだろう。病や怪我が原因ではないさ。

しばらく放っておけば頭が冷えるだろうよ」

 

 

「なら………と、マス………」

 

 

「了……おい、そ……………ま……」

 

 

だんだんと声が遠くなっていく。

ああ、全く。あいつの声が耳から離れぬ。

 

 

『夜になったら呼びにいくから』

 

 

クハッ…なら、部屋で眠りながら待っているとしよう。はやく、くるのだぞ…まって、いるぞ。マ、ス…ター………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、オルタを抱えた少年がマイルームに入っていったが、何があったかは誰も知らない。ただわかるのは、その日からしばらく

セイバーオルタの姿が見えなくなったこと。そしてオルタの女性陣の顔がしばらく赤いままだったということだけである–––––––––




もう絶対一話完結の話しか書かない、そう決めた作者です。

小説を何度か書き直している間に、FGO ではいろんなイベントが起きてましたね。復刻羅生門&鬼ヶ島、CCCイベ、そしてアガルタ…目白押しでした。
FGO のストーリーはホントよく出来てる。改めてそう実感しました。とくにアガルタとCCC。那須さんと運営に感謝。

さて、次のお話は《女神》たちのお話です。
自由気ままな彼女たちは日々を送っているのか…。


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女神

お久しぶりです。

イベント盛りだくさんすぎて消化できない…執筆速度をどうにかしなければ…!


《女神》

 

諸君はこの言葉にどんなイメージを持つだろうか。

 

慈愛に満ちた精神性の女性?

想像を絶する美貌を持つ女性?

均整のとれた、美しい女性の肉体?

 

おそらくどちらも間違ってはいないだろう。

しかし、我がカルデアにおけるカルデアにおける《女神》とは–––––––––

 

 

「ウフフフフ…宝石が1つ、2つ、3つ…」

 

「ダーリン、お料理作ったわよー!

食べて食べて〜♪」

 

「あらあらまあまあ。やっぱりメドューサは駄メドューサね。私を見下ろすなんて…何様のつもりなのかしら。そう思わない?私(エウリュアレ)」

 

「全くね。いっそのこと、メドューサは小さい方だけで良いかもしれないわね。まだあっちの方が可愛げがあるわよね、私(ステンノ)」

 

「ぐ、む。むぅ…あ、あまり虐めないでくれないか、姉上…」

 

「クンクン…こっちから美味しいものの匂いが…あったー!(左右を見渡す)…しめしめ、誰も見ていないうちに…」

 

「ハァーイ、ジャガー?私が見ていますよ〜?残念でした、コレはちゃんと元の場所に返しなさい」

 

「…やはりあの神霊、依り代の人格が強く出ている…あなたはどの世界でも

変わらないのですね、タイガ」

 

「女神ってこんなに召喚されていたのね…そのうち、私たちの元となった神霊も召喚されるかもしれないわね」

 

「うん。あっ、でもブリュンヒルデさんとアルテミスさんは召喚されてたよ?」

 

「わざと紹介しないのではないのですか?

まあ、私なら自分の元の女神があんなんだったら認めたくないってしばらく遠ざかりますしね〜」

 

「ふむ、それもそうなのだな。ところでキャットのニボシはまだか?あとオリジナルは〇す。そこなジャッカル耳の、ビールを持って来るのだな。今夜はアタシも飲む故、無礼講である♪」

 

「…極東の国の太陽神の化身が、こんなブレブレな方とは思いませんでした。

いえ、ある種ブレてませんが」

 

「あの…私、こんな騒がしいところにいるのは苦手なのですが…女神の集まりだから退出禁止?…そんな、困ります…あの人の…シグルドの元へ行かなくては…」

 

「やめておけ。会うたびに刺される奴の身が持たんぞ」

 

 

 

 

 

––––––面倒くさい人物、または自由すぎる人物(神性持ち)のことを指す代名詞なのである––––––––

 

 

 

 

 

信仰が足りない。

 

 

この言葉を発したのは一体誰だったか。

オリンポス十二神の一柱、アルテミスだったかもしれないし、南米にて信仰されていた悪の神(ただしトラ)のジャガーマンかもしれない。はたまた女神の源流とも言われるイシュタルとも思われる。

しかし、今となっては些細なことだ。

何せ誰が言い出したにしろ、もうその事実は覆ようがない。そして今の状況を変えることもできないのだから–––––––

 

 

「はいマスター、あーん♡」

 

 

「待って待って待ってその真っ黒いやつ何なのちょっとマジで待ってなんか泡立ってるし湯気も登ってるんだけどマジで何なのちょっとタンマタンマ」

 

 

「もー、そんなに喋ってたら食べられないじゃない。何も変なの入れてないから安心して!隠し味にネクタルを混ぜたくらいだから、きっと大丈夫よ!」

 

 

「神酒!それ不死になる神酒!一般ピーポーの俺が飲んだら間違いなく死ぬから!いや死なないか?どっちみち人として死ねなくなるからアウトォ!」

 

 

今ならオリオンの気持ちがよくわかる。確かにこんなことを毎回されれば他の女性に目移りするのも当たり前だ。

今の状況は察してもらえているだろう。

オリオン(オリべえ抜き)に拉致られ、椅子に縛りつけられ、信仰がどうたらと説明された上で得体の知れないモノを食わされそうになっている。

–––––俺何かしたかなぁ?オリべえと男だけの会話がそんなにダメなのかなぁ?

 

 

何だか無性に泣きたくなってきた。

 

 

 

「ダイジョブ!不死になっても死にたくなれば私に不死を預けてくれればいいから!

そしたらダーリンとずっと一緒に…きゃっ♡」

 

 

「あーうん、その未来予想図は俺は止めないからまずはその黒いの向こうに持ってってほしいなってちょっとなんか触手っぽいの伸びてきてんだけどぉぉぉ!?」

 

 

「うん!新鮮なタコを使ったのよ、活きが良いでしょ?」

 

 

「活きが良いっていうか良すぎるっていうかゔお"お"お"お"べちょっとした触手が首筋と頬にいいいいい!?ヘルプウウウウウ!!」

 

 

 

 

「ゴメンねマスター、ちゃんと仕留めたと思ったんだけど、まだ生きてたんだね。ごめんねっ♩」

 

 

「マジで勘弁して下さいよ…うぇぇ、まだ感触が残って気持ち悪い…」

 

 

あの後、死力を尽くして俺に襲いかかったタコだったが、アルテミスの素早い一矢で仕留められた。哀れなりタコ。

エミヤの料理の素材になれればお前も本望だったろうに…。

 

 

「ね、ね、これで私を信仰してくれる?」

 

 

「信仰って…アルテミス様素敵ですー、とでも言えば良いんですか?」

 

「うん!1日1回、私の目の前で讃えてくれれば良いから、お願いね♡」

 

「そりゃ良いですけど…さっきの食事のくだり、いりました?」

 

 

「うん!あれダーリンが残したご飯の処理だったから」

 

 

「オリべえ…お前、漢だよ…」

 

 

女神は理不尽。はっきりわかんだね。

オリべえへ尊敬の念を抱きつつ、部屋にあったお菓子を捧げものとして渡し、丁重にお戻りいただいた。

 

 

 

 

 

 

 

「ぬっふっふ〜…今度はあたしの番だニャ。

あたしの信仰は頭を撫でられることで獲得できるのニャ。さあ早く撫でるが良い。

ハリーハリーハリーイィィィィ!!」

 

「むっ、ご主人に近づく悪いトラを確認……あたしのポジションを奪う気なのだな、策士である。しかしそうは問屋がキャット。

キャラが被ってるので後で始末するが、まずはキャットの位置を守るのを優先するのだ。

という訳でご主人。ナデナデを所望するのだな」

 

イロモノ枠の女神コンビ。

オルメカ文明、アステカ文明にて信仰されていたケツァル・コアトルの因縁の相手、ジャガーマン。本来なら当然召喚できないが、今回はとある人物の肉体に憑依して現界しているようだ。

そしてもう1人は日本神話における太陽神の分け御霊。

どうしてこんなナマモノになったかはさておき、しばらく大人しくさせる。

 

 

「SSF(そこまでにしておけよ藤村)。

そしてYSC(よく喋るなキャット)。

はいはい」

 

 

「「ヌフ〜〜〜〜〜〜……極楽極楽♩」」

 

 

おっさんくさいと思ったが、喉元で飲み込む。まだこの歳で死にたくないのだ。

その後、適当に遊んでやると満足して帰っていった。

あいつらホントにネコ科のナマモノになったんじゃないだろうな…?

謎が一つ増えた。

 

 

 

 

 

 

「なんとなく来るのはわかってた」

 

 

「なら言わなくてもわかるわね?さ、貢ぎ物、ちょうだい♡」

 

 

次の女神様はイシュタル。メソポタミア神話において愛と美と戦の女神にして、ギルガメッシュが語るメソポタミア神族においてNo. 1のトラブルメーカー。

 

 

「ん〜…とは言っても宝石なんてないですし…お菓子くらいしかないですね。食べる?」

 

 

「女神相手に物怖じしないのね、まあここに集まってる連中をまとめるなら当然かもしれないけど。もらっとくわ」

 

 

苦笑しながらお菓子を受け取る女神。なかなか見ることのできない光景ではないだろうか。神とは総じて財宝に目がないものが多いが、食べ物–––庶民の菓子–––を献上されて怒らない神とは珍しいだろう。

かの姉妹の女神であれば、薄い笑みを浮かべた後、気を害したと理由づけ、難題をふっかけるだろう。

 

 

「ところで今日は種火周回の日じゃないの?

こんなところで油売ってていいのかしら?」

 

 

「大丈夫、今はAP回復中だから。リンゴはもう暫く食いたくない…」

 

「いくつ食べたのよアンタ…」

 

 

呆れを含ませたジト目を向けられる。

仕方ないのだ、まだ育成が追いついてないし、QPも秘石も足りないから回らなきゃいけないのだ。

というかイベントで秘石を配らないのが悪い。つまり運営は人類悪…と、ここで思考を打ち切る。

運営とはなにかわからないが、深く考えれば非常に危険な気がする。

 

 

「まあリンゴは置いときましょうか。

それより…ムフフ、どこまでいったのよ♩」

 

 

「え、何のこと?というか笑い方が近所のおばさんくさ『アアン?』すいません何でもないです」

 

 

「何のことって、マシュとあなたの関係に決まってるでしょ?もう2年近くも一緒にいるんでしょ、何かないの?」

 

 

ずいっと顔を近づけて目を覗き込んでくる。

誤魔化したり嘘なんて吐くんじゃないわよ、とでも言うように強く睨みつけられる。

…隠すのは無理か、と小さく呟き。

 

 

「まあ…今はないな。ただ…」

 

 

「ただ?」

 

 

「カルデアから一時的でも降りられる許可が出たら、マシュと街に出て遊びたい。

とは思ってるよ。日本やアメリカ、中国、オーストラリアやフランス、イギリス、イタリア…どこにするかはまだ決めてないけどね」

 

 

「あらあら…うふふ♡頑張ってね、応援してるわ♩」

 

 

「…念のため言っとくけど、内緒で頼むよ?あまりいろんな人に知られるのは恥ずかしいから」

 

 

神様ならいいってわけでもないけどね?と付け足す。イシュタルはそれにクスクス笑って、頷いた。

 

 

–––––英雄王をして最も厄介な女神との交流は、意外にも穏やかに幕を閉じた–––––

 

 

 

 

 

「その後もケツァルさんや女神姉妹、玉藻やランサーアルトリアといった女神様たちと交流を深めた。といっても女神姉妹には召使いとして使えただけ、ケツァルさんにはプロレス技の練習台にされた感じだけど」

 

 

まだマトモなのが素の玉藻とランサーアルトリア、ニトクリスくらいしかいないってどういうことなの…。

疲れ切った表情で語る。

周りから苦笑と憐れみの目を向けられる。

 

 

「まあそれはおいといて。帰省の件、よろしくお願いします。あと護衛に連れて行くサーヴァントですけど…」

 

 

頭を抱えたくなったが、我慢して切り替える。

女神様たちにも話してなかった大事な用事。

そのお話はまた別の機会に…。

 




遅くなりましたが、新話投稿完了です。

2周年イベント、盛り上がってましたね!
作者は仕事疲れで家にいましたが、ニコ生観てました。
ニコ生で放送されたゲーム内更新情報もすごく良くて、思わず布団の上を奇声をあげながら何度も跳ねてしまいました(実話)。

復刻水着イベは完全クリアしました〜!まあ去年もやってますし、素材も足りなかったのでありがたいですね(^ ^)
復刻水着サーヴァントは槍玉藻を除いて全員入手しました!
水着きよひーの宝具レベルが4になりました…。私は安珍だったのか…?(戦慄)

FGOステージガチャは期待しないで回したらモーさんが来ました。
最初ガウェインかなーと思ってたのでひっくり返りましたね(笑)。

ホームズ&2周年星5確定ガチャはもちろん回しました!
星5確定はえっちゃんでした!君もう来てるんだよ…ッ!(血涙)
ホームズは運営から配られた石で来ましたね。
乱数調整のためストーリーでも引いたらヴラド公(狂)も来たので驚きました。

さて、明日からは待望の水着レースイベントですね!
新たな水着サーヴァントは皆さんは誰を狙いますか?
自分はキャスネロとフランちゃんですね〜。
ストライプの模様といい、ツインテといい、もうダメです。
いざとなれば夏コミ用の諭吉も突っ込むことを辞さない覚悟です…!






…あれ?これでアルトリア顔のサーヴァント、全クラス揃った…?


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英霊とは

今回はちょっとした考察回となっております。苦手な方はご注意を


時々、ユメを見る。

 

それは、さまざまな人生のユメ。

 

 

国を救う為に非常になった少女がいた。

正義の味方である為に己を殺した男がいた。

 

 

国に捧げたユメを見た。

 

 

魔女と蔑まされても、神への信仰を捨てなかった少女がいた。

正しい国を目指しながらも、痛みと恐怖に満ちた執政を行った少女がいた。

 

 

栄光と裏切りに彩られたユメを見た。

 

 

富と名声を手にしながら、友人に討たれた英雄がいた。

民を愛したが、愛し方が違った為に国を追われた皇帝がいた。

 

 

憎しみと悲哀に満ちたユメを見た。

 

 

己と娘を辱めた国に復讐を誓った女王がいた。

冷たく暗い監獄の中で、復讐の炎を抱き続けた男がいた。

 

 

武を追い求めたユメを見た。

 

 

生物の最期の到達点たる死を取り上げられてもなお、研鑽を積んだ女王がいた。

飛将軍と持て囃されても、なお強者との邂逅を望んだ武人がいた。

 

 

叡智を持って偉業を成し遂げたユメを見た。

 

 

惑星さえ割って見せると豪語する、雷電の科学者がいた。

表と裏、双方の世界に名を残す錬金術師がいた。

 

 

それら全てが実際にあった、セカイが記録した英雄たちの人生である。

 

 

 

 

 

 

英霊とはなんなのだろうか。

人類史に残る偉業を成し遂げたという定義こそあるが、当てはまらない場合がある。

人並み外れた力を持ち、数多の偉業を成し遂げる。または数多くの怪異や敵を倒し、人々を恐怖から解放する。確かにそれは英霊に召し上げられるだろう。しかし、戦う力もない少女が英霊になることもあった。

童話作家や少女の幻想、嫉妬の果てに蛇になった少女、近代の女スパイ、果てには人類の悪性として生贄にされた青年さえも英霊としてカテゴライズされている。

 

智力か武力のどちらかが高ければなれるのだろうか?しかし、それでは論理が成り立たない。

智力ならば、少女の幻想より科学者の方がよっぽど長けているだろう。

武力ならば、そもそも戦いに向かない彼らが英霊になることすらあり得ない。

 

ならば、何をもって人は英霊として認められるのか。考えても考えても答えが出ない。

一定数以上の人間による信仰の結果として英霊に昇華されるのだろうか?

または特定の活動を成し遂げたから英霊として昇華されるのだろうか?

 

…いいや、多分どちらも違うだろう。

 

前者ならば、蛇に変じた少女などは国内は勿論、海外でも知名度は低い筈だ。

後者も、蛇の少女は愛するものに逃げられ、追いかけて焼き殺し、自らも命を絶つという一切の生産活動がない行動だ。

 

……もしかしたら。

知名度も、武も智も関係なく。

ただ、人々に『自分はここに居た』という証を立てたが為に、【彼ら/彼女ら】は英霊に昇華されたのかもしれな––––

 

 

 

 

 

 

「ヤッホーマスター!歓迎会の準備できてるから行こー!ほらほら、早く早くっ♪」

 

「おわわっ、分かった分かった!あんまり

ひっぱらないでくれアストルフォ、こけるかるぁっ!?」ドテッ!

 

「ぷっ!なにいきなり転んじゃってるのさ、マスターのドジっ子〜w」

 

「いちち…その笑い方、黒ひげっぽいからやめときな。それと廊下は走るの禁止だぞ、全く…」

 

 

アストルフォに引っ張られつつ、廊下を埃が舞わない程度に駆け足で走る。

まだルーズリーフに書きかけだったが…この際、もうどうでも良いか。

 

 

たとえどんな基準で彼らが英霊になったとしても、彼らはそこにいる。

俺が召喚した【彼ら/彼女ら】は、今、俺のカルデアに、確かにいるんだから。

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「お代わりを」」」」」」」

 

「わ、私は大丈夫で(キュ-ッ)…はぅ…///」

 

「マスター、食材が尽きかけ…っ、キャット!ここにあった明日用の食材は!?

…先ほどアルトリアたちに全部調理して出してしまった、だと…!?」

 

「アルトリアはリリィを除いてお代わり禁止っ!」

 

 

 

 

…うん、確かにいるんだ。よく食べるからね…(遠い目)




へいよーかるでら(ry
おはこんばんにちは、作者です。

今回は考察回として、少し私が考えていたことを書いてみました。
本来なら、サーヴァントとしてある事そのものが不思議な方が沢山いると思うのです。
TM公式にはちゃんと設定があるのでしょうが、まあそれは置いといて(ヲイ)

さて、fgoもネロ祭ありましたね〜!皆さんどうでしたか?
自分は最期四つのエキシビションは無理でした…orz
そして間を置かず1000万DW記念と復刻ハロウィン!
1000万DWはマルタさんをお迎えしました!
自分とこにはいなかったんですよね、マルタさん…やっと迎えられて嬉しいです!
更に今月半ばには英霊剣豪七番勝負!盛りだくさんすぎてリンゴが底をつきそうです(汗)
皆さんも良いfgoライフを!


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––––親子––––

お久しぶりです。
前回の投稿より1年以上経ってしまいました…本当に申し訳ありません。作品を書いては納得がいかず、消しては書き、消しては書きを繰り返してました。
では、やっと書き上げたお話をどうぞ。


–––––何者か。

見知らぬ顔であるな。

我は山の翁、ハサン・サッバーハである。

して、汝ら、何者であるか。

偽りを口にする事はならぬ。

真のみを口にするがよい。

 

–––––ほぅ。

我が契約者が招いたと。

友でなく、親しくはなくとも、互いに研鑽を積み、互いを高めあうと語り合ったと?

–––––。

良かろう。

契約者に問い合わせたが、同じ回答であった。

礼を失した事、許されよ。

詫びとして、我が経験を語る故、この先の部屋に参るがよい。

かの語り手のようにはいかぬであろうが、善処する故静聴されたし–––––。

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

午後9時。大多数の家庭では夕食が済み、家族で団欒をしているだろう時間帯。

カルデアの食堂でも大半の者は食事を済ませ、各々の時間を過ごしている。

親しい友人とのお喋り。強さを求める故の自己鍛錬。趣味が合う者との共同作業。

食堂に残る者も多くはないが確かにおり、飲み物を片手に笑いあっていた。

–––だが、1人だけ、食事が皿に残ったまま、席を立たない男がいた。

英霊エミヤ。魔術を使う暗殺者は、同じ銘を持つ赤い弓兵に立つことを禁じられていた。

無論、弓兵のエミヤとて、意味もなく立つことを禁じるような男ではない。

普段は率先してカルデアの厨房に立ち、ブーディカやタマモキャット、源頼光と共に食事を振る舞う好青年である。

そんな彼が、何故アサシンのエミヤを止めるのか。それは、一重に彼の信念からのものだった。

 

「––野菜なんぞ食べなくてもいいだろうに」

 

「良いからさっさと食べてくれ。洗い物がいつまで経っても終わらないのだ」

 

 

お残しは許しません(オカン的理由)であった。

 

 

「サーヴァントに健康の概念はあってないようなものだ。好きなものだけ食べても体調を崩すわけじゃない。残したって良いだろう」

 

「作ったものからしたらあまり良い気分ではないがね。ジャックやナーサリーのような幼い少女でも残さず食べるように頑張っているのに、大人のあなたが手本を見せなくてどうするのだ」

 

「サーヴァントは原則として成長しない。

今頑張ったところで次に召喚した時には別人だ、覚えてもいないだろう。強要しても意味はないと思うが?」

 

「意味のある無しではない。人としての当たり前のことをしてくれということだ。

テーブルに水をこぼしても

『いずれ蒸発して消えるのだから放っておいても良い』と言って拭かずにいるようなものだぞ、それは」

 

「…?何か問題があるのか?」

 

「問題しかないぞ戯けが」

 

叱られる子供と叱る母親のような舌戦が食堂のど真ん中で行われることも、ここではもはや日常茶飯事となった。

弓兵のエミヤはグランドオーダー開始時から、暗殺者のエミヤは弓兵に半年ほど遅れて召喚されたものの、それでも古参のメンバーに食い込んでいる。

始めの頃はブーディカやマタ・ハリらが窘めていたが、もはや見慣れた光景として、苦笑しながらもお喋りを続けている。

と、そこへ3つほど隣の席にいたシトナイと厨房にいたアイリスフィールが割り込んだ。

 

「もう、良い加減にしたらどうなの2人とも?自分の意見を押し付け合うんじゃなくて、妥協点を探すか譲り合うくらいのことはしなさいな。周りにも迷惑になるでしょ」

 

「まぁまぁイリ…シトナイちゃん。

2人とも悪気はないし、私たちだってそれほど迷惑になってないから…」

 

アイリスフィールは苦笑しながら窘めようとするも、シトナイの怒りは収まらないのか、驚愕で身を固めた2人に厳しい視線を向けつつ強い口調で反論する。

 

「おか…アイリさんは優しすぎるの!

こういう時にちゃんと言っておかないと、いつまで経ってもやめないでしょ!」

 

「わ、私も悪いのかね?私はただ、全部食べて欲しいと頼んでいるだけなのだが…」

 

「それでも多少は譲るくらいのことはしなさいな。半分くらいにするとか、飲み物で流し込んでも良いとか…アサシン!

気配遮断と魔術を使って逃げようとしない!」

 

アイリスフィールが驚いてアサシンに視線を向けると、アサシンの姿はいつの間にか透明がかっていた。

が、その声で観念したのか、姿を元に戻していく。

 

「…絶好のチャンスだと思ったんだけどね…」

 

「舐めないでよね。これでも女神の複合体だもの、魔術の気配には敏感なのよ」

 

ふふん、と小さな胸を張ってドヤ顔するシトナイ。

遠くから見ていた職員は微笑ましいと笑み、廊下ではたまたま通りがかった黒髭は

『シトナイたんのドヤ顔ktkr!

アイリスフィールちゃんの微笑みmjmgm!※

ああッこういう時にキャメラを携帯していない拙者マジ無能…ハッ!?

そうだホクサイちゃんに頼んで書いてもらうでござる!そうと決まればいざ!ホクサイちゃーん!』

と騒がしく走っていった。

ちなみに騒がしく廊下を走っていたためルーラー警察に捕まり、溜まっていたカウントにより数週間の無償奉仕という名の便所掃除を行うことになるのだが、完全な余談である。

 

「あー、お風呂気持ち良かった〜。

クロがキスしなきゃもっと良かったけど…」

 

「しょうがないじゃない、私だってお風呂で魔力が切れるとは思ってなかったんだもの」

 

若干疲れた顔とバツが悪そうな顔をして食堂に来たのは、イリヤスフィールとクロエの姉妹。なおどちらが姉かは議論になるため割愛する。

 

「もう、今度から気をつけてよね…ってアレ?エミヤさん達とおか…アイリさんに…」

 

「最近きたっていうシトナイさん…だっけ。

何してるのかしらね。ちょっと声かけてこよっと♪

ねぇねぇ、何してるのー?」

 

「あっちょっ、クロ〜!?」

クロエが声をかけると、一斉にクロエの方に視線が向いた。一般人なら一斉に向けられた視線に多少怯むが、それを無視して明るい声で訪ねたが、途中で怪訝な声色に変わった。

 

「ね、ね、何してるの?エミヤ(殺)さんの前に野菜の乗ってる皿があって、それを囲んで、エミヤ(殺)さんは座ってて…。

いや本当に何してるの?」

 

「あなたは…確かクロエ、だったかしら。

ううん、大したことじゃないわ。

野菜が嫌いな人を立たせないようにして囲んでいるだけよ」

 

「いやホントに何してるの!?

って、野菜が嫌いなんですか?エミヤさん達が作ったものは野菜でも美味しいのに…」

 

「…食べる必要がない、と言うだけだ。

味は問題じゃない。よければ君が食べるかい?」

 

「それだと何の解決にもならないだろう!

〜〜ッ…ええい、仕方ない!

半分でいいから食べてくれ。食べないよりは遥かにマシだ」

 

苦々しい顔でそう告げる弓兵。

だが眉根を寄せて不機嫌そうな顔を隠さないアサシンに、アイリスフィールは意を決したように告げる。

 

「この料理だけど、彼があなたのために一生懸命考えて作ったのよ?

野菜嫌いのあなたが、どう作ったら美味しく食べられるか、って一時間もかけて考えてね」

 

「…なに?」

 

「あなたが他に食べた料理にも、全部野菜を細かく刻んで入れていたのよ?

ただ、サラダだけは細かくできないと残念がってこのままだったけれど」

 

言葉を失うアサシン。よもや栄養補給にもならない、娯楽と同価値となった食事にそれほど手間をかけていることに呆れつつも、何故と強い疑問を抱いた。

件の弓兵はそっぽを向いて顔を見せなかったが、耳が赤く染まっていたため、理由は明白であった。

 

「もう、そんな不思議そうな顔をしないの。

大方、何でそんなに手間をかけてるんだ、と思ったんでしょ?」

 

訳知り顔でシトナイがニヨニヨと笑いながら尋ねる。イリヤスフィールとクロエを見るが、2人も同じ顔をしていた。

 

「そんなの簡単でしょ–––––––美味しくご飯を食べてほしい。たったそれだけ。

それだけが理由なんだよ、キリツグ」

 

「–––––––」

 

理解ができなかった。自分たちはサーヴァント。生身の人間ではなく、食事を必要としない。味など大した問題ではないというのに、と思考したところで、ふとある感情が湧いてくるのをアサシンは感じた。

 

 

 

暖かく、自然と口元が緩む。思わず笑みを浮かべてしまうその感情は–––––––喜悦。

 

 

 

 

「–––––––分かったよ、食べる。半分とは言わないさ。全部、残さず食べさせてもらうよ」

 

 

意識しないでその言葉が出た。

彼らの顔を見ようと顔を上げると、彼らは驚愕に固まっていたが、弓兵を除き、直ぐに元に戻った。

 

 

アイリスフィールは安堵の微笑みを。

シトナイは、やれやれ、と言いたげに笑い。

イリヤはよかったと小さく零して。

クロエはからかうような笑みを。

弓兵は–––––––天井を見上げ、表情を見せなかった。

しかし。その頬には、一筋の雫が流れ。

聞き取れなかったが、なにか一言、小さく呟いていた。




fgoも長く続いたもので、来年で4周年ですね。
皆さんはいつから始められましたか?
自分は15年の10月ほどです。なのに未だにオリオンやアンメアが揃わない事実…なぜだ…うごごご…。
まあさらなる課金をする事を決めて、次回から更新は完全に不定期になります。
失踪だけはしないよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
※mjmgm→マジ女神の意


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例のあの部屋

お久しぶりです。
古めのネタですが、頑張りました。
タイトルで分かる通り、ちょっとエロい話になります
(R-17くらい?)
では、どうぞ!

※インフェルノさんの真名が出ます。未攻略の方はネタバレOKの方のみどうぞ。ダメな人はUターンですぞ!


 

「早く開けなさい!まだ開かないの!?」

 

「今やってますよー!おっかしいですね、なんで開かないんですかー!?」

 

「隔離してから早21時間…そろそろマスターの精神が心配だね」

 

「エドモンは!?アイツなら空間飛び越えられるんじゃなかったの!?」

 

「空間が捩くれ曲がって難しくなってるって!飛ぼうにも空間が安定してないから無事にたどり着けるかもわからないし、そんな中マスターとあの子を連れてくるのは無茶だって!」

 

「他に出入り口は!?解除方は試したの!?」

 

「全部試しましたけど全然効きませーん!

どうしてこうなっちゃうのよもー!」

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

「……………」

 

…あ、お久しぶりです。

今回はBBに騙されました。具体的には……

 

「……………」

 

「……………」

 

巴さんとこの部屋に閉じ込められました。

しかし…あの子も色々と影響されやすいなぁ。

この部屋の出入り口の上に、文字が書かれたプレートに【S○Xしないと出れない部屋♡】と書かれてあったのだ。

ご丁寧に壁や天井をピンク色にして、簡易シャワー(ガラス張り)まで取り付け、タンスの中には色々な道具が。

いや、ホント…影響されやすすぎるって。

それ流行ったの去年だし、旬は過ぎてる……いや、単にそうしたかったのかもしれないけど。

けど、まだそれだけだったら良かったんだ。

まーたBBのイタズラだよアハハって笑って許してやれるんだけど、ちょっと今回は訳が違った。

 

「……ますたー、だいじょぶでひゅか…?」

 

「巴さんほどじゃないから大丈夫だよー…」

 

喉が渇いて冷蔵庫の中のミネラルウオーターを飲んだ俺たちだった。

迂闊だった。あのBBが仕込まないはずがないのに…

 

「…まさか媚薬入りとはねー…」

 

「はー…はー…!す、すみませんますたー、また…!」

 

「あーうん耳栓してるからしてきなー」

 

すごい棒読みで巴さんをシャワー室に行かせた。勿論理由はアレである。知るかって?

助平だなぁ、鎮めに行ったんだよ察しろください。

普段から節度を心がけて己を律していたからか、その分性欲も凄いようで、何度も収めに行っていた。

俺はマシュとの契約のおかげかそれほど強い症状は出てないが、上気した巴さんの顔を見るだけでちょっとクるものがあるからヤバい。

…そういえばここに閉じ込められて何時間経ったんだろ。巴さんは最初は我慢してたけど、今では5分…いや3分くらいかな、その度に鎮めに行ってる。

俺も勿論鎮めに行きたいけど、ねっとりとした視線が背中に突き刺さって変な性癖に目覚めそうになるので耐えている。

ちなみに脳内でスパルタクス、レオニダス、ヘラクレス、ダレイオス3世、叔父貴らがマッスルカーニバルを開催して巻き込まれてる光景を想像してる。

精神的に死にそうになるけど、一線を超えそうにならないようにするには仕方のないことだ。つまりはコラテラルダメージというやつだ。

 

「ますたぁ…ますたぁってばぁ…もぅ…やあっ!」

 

「…んえっ!?だわっ!?」

 

はいはいコラテラルコラテラルと流そうとした矢先、巴さんに引き倒された。

 

「ちょ、巴さん!?おちつ、おつちけ!?

わだすもあなだのようなべっぴんさんどずるのは吝かではござらぬがぷっ!?」

 

「んっ…んんっ…!」

 

落ち着かせようと諭そうとしたらキスされて舌をねじ込まれたでござる。

流石にヤバイと突き放そうとするも、背中に腕を回されて突き放せない。

口の中を舌が蹂躙して、えもいわれぬ快感に理性が揺らぎそうになる。

 

「んっ…とも、さんっ…!い、いき、が、んむぅっ…!?」

 

「ふーっ、ふーっ、んんっ…!」

 

呼吸のために少しだけ顔を離すと、巴さんの角がかなり大きく、ギシギシと軋むような音がしていた。しかしまた顔を引き寄せられ、情欲に濡れた唇を唇に押し付けられた。

 

「んっ、ん、んん…ぷはっ。はぁー…はぁー…」

 

何分もキスをしているうちに腕の力が抜け、されるがままになっていた。

巴さんの目はらんらんと輝き、まるで腹を空かせた肉食獣が獲物を見つけた時のように瞳孔を細めていた。

巴さんは徐に俺の腰に手を伸ばし、ベルトを緩めて…って待て待て待て!!?

 

「と、巴ひゃ…それは、ヤバ…やばたにえんよ……?!」

 

酸素不足か興奮のせいか、口が回らず変な事まで言ってしまった。

すると巴さんは瞳に涙をため、涙声で懇願するかのように願いを口にした。

 

「おねがいです、ますたぁのお情けをくださいませ。苦しいのです辛いのです。

いくら指でかきまわしても足りず、痛みで誤魔化すことももはや叶いませぬ。

下劣な女と罵っても構いませぬ故、どうかその一物と熱で私の中を抉ってくださいませ」

 

おねがいですおねがいです、と涙を流し、よだれを垂らし、着物を乱して俺のベルトに手をかけたまま震えつつも止めた彼女の表情を、俺は初めて見た。

 

「………………」

 

少しだけ迷って、俺は–––––––––––––––

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

「ーーーーーッッッ!!!!」

 

「ッシャァ!ナイスだヘラクレス!マスター、無事か!?」

 

「先輩!ご無事ですか!?」

 

 

 

「ああ、大丈夫だよマシュ。ところでBBは……そこでボロ雑巾になってるか。

じゃあ初代様監視のもとカルデア職員の雑務の三分の二を引き受け、聖人ズの説教及びケイローン先生の肉弾戦キラートレーニング、レオニダスのスパルタトレーニング難度マキシマムをクリアするよう伝えてくれる?」

 

「あっ、はい。それは大丈夫なんですけど…あの、巴さんも一緒にいたと聞いたのですが」

 

「ああ、うん。そこで寝てるよ。薬の効果が切れるまでは寝かせてあげて。かなり効いて苦しんでたから。俺は1人で行けるから、先に2人を送ってあげて」

 

「なるほど。分かりました、ではお2人を医務室にお連れします。すいませんがヘラクレスさん、お願いできますか?」

 

「ーーー」

 

 

 

 

「…で、その後どうしたの?」

 

食堂で冷やし中華を啜ってると、隣に鈴鹿御前が座って話しかけてきた。

 

「どうもないよ。普通に風呂入って飯食って寝たよ。流石に丸一日媚薬の効果があったんだからそうして当たり前でしょ?」

 

「違う違う、そうじゃなくて。あの女武者と寝たんでしょ?その感想は?」

 

ニヤニヤと笑いながら頬をつついてくる。軽く手の甲を叩いてやめさせる。

 

「さて、どうだかね。寝たか寝てないかはシュレディンガーの猫って事で」

 

「しゅ、しゅれ…?」

 

「シュレディンガーの猫。密室に閉じ込められていた彼らは寝たか寝ていないか、それは彼らしか知らない。外にいた我々はわからない、という事だよ。つまり、」

 

「気配消したまま後ろに来ないでホームズ、ビビるから。分かりやすくいうなら『教えてあげない』って奴だよ。この記憶は墓場まで持ってくからね♩」

 

「うわっ似合わねっ。キショー…」

 

「おう喧嘩売ってるね?よしきた令呪で恥ずかしい命令をしてあげようか『ちょちょちょゴメンゴメン冗談だからマジ許してお願い』ダーメーだーねー!じゃあガウェインのマッシュポテトをーーー」

 

ーーーーきゃああああああああああああ

ああーー!!?!?!?!?

 

「! この声って」

 

「起きたっぽいね。じゃあ俺は退散しよっと。ダ・ヴィンチちゃーん、宝物庫行くからメンバー呼んでー」

 

「ん。構わないけど良いのかい?」

 

「多分今あったら首ねじ切られちゃうからね、是非もなしだよネ」

 

「キショッ」

 

「本気で三食芋にしてやろかJKモドキ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーと、そんなお話でしたとさ。

 

全く、俺たちの楽園に大勢で乗り込んできた挙句朗読会とはな。ここはいつから語り部教室になったんだ?図書館に来る理由は本を読む、借りる、返すの3つしかないだろうに。

 

まぁまぁ。図書館も場所によっては朗読会をするところもありますし、DVDを借りることもできると聞きますから…

 

そんなことはわかっている、要はマナーの問題だこの引きこもり虫2号!

せっかく新刊を持ってきたやったというのに、これでは暖炉の薪にするしかないな。

 

も、申し訳ございません、謝罪しますので、その本は是非ともご寄贈を〜…!

 

…ええっと。皆さん、ご静聴いただき、ありがとうございました。

ですが、次にこの場に来館されるときには、もう少しお静かに願います。偶に英雄王様もいらっしゃいますので、お機嫌を損ねてしまっては、死んでしまいますので…どうかよろしくお願いします。

マスターには私たちからお伝えしますので。

では、ありがとうございました。




へいよーかるで(以下略)

お久しぶりです!自分が投稿してない間、色々な事がありましたね。
ロストベルトは2章から4章まで、復刻イベや新規イベ。
作者は時折体調を崩しつつもアレでもないコレでもないとメモ帳に書いては消してを繰り返してました。
サーヴァントのスキルやモーション変更、宝具の強化や霊衣解放など非常に充実しましたね!
そうそう、事件簿コラボではバルバトス君がたった1人の採集合戦という形で復活しましたね。自分は専らラフムになって素材&QP狩りしてました!そしてグレイちゃんカワイイヤッター!赤面した時のあの慌てようが可愛らしいのなんのって…即スキル8まで上げました!スキルマではないのはQP不足です…私は悲しい…(ポロロン)

インドはクリアしました!やー、もう、はぁ、もう…って感想ですね。語彙が消えます。カルナのイケメンレベルに大いなる石像神の中の人、2人の掛け合いや成長が見られて…。ありがとう、この言葉しか出てこないですねぇ…。(;ω;)
ちなみに件の大いなる石像神ですが、ゲットならず…。
代わりに語り部のキャスターが2人、ブラダマンテにフィン、ベオニキ、エミヤ、マハトマの5人がすり抜けました。
ピックアップどうなってんの…?(困惑)
なんとかラクシュミーさんとテル伯父さんはゲットしました。
もう限界まで回しちゃったからピックアップ2厳しいなぁ…皆さんは
計画を立ててガチャってくださいね!

では、また次のお話で!


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【続・例のあの部屋】

前話の裏話的なやつです。


おや。どうしたんだい、アンデルセンたちがいつもの話をしたと聞いたけど?

え?あんなので納得できない?

ただエロいだけで何も面白くない?

うーん…じゃああそこで何があったかを話そうか。

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

「––––––巴さん。ちょっとゴメン」

 

「へ…?ひゃっ!?」

 

少し落ち着くと腰に力が入るようになり、思いっきり押し倒し返す。

そして––––

 

「––––がぷっ」

 

––––思いっきり首に噛み付いた。

もちろんちゃんと意味はある。媚薬にも種類があり、おそらく俺たちが飲んだ水には痛みを快感に変えるものだったのだろう。

我慢していた時に手の甲をつねって気を紛らわそうとしたところ、少し気持ちよかったから気づけた。 ………一瞬Mになったかと不安になったが、気のせいと気づけてよかった。

 

「ひっ…!あ、ぁ、ひ、ゃ、あ…!!?」

 

強くは噛んでいないが、それでも少し歯型が残るようには力を込めた。

巴さんは横目でチラ見してもわかるほど顔を真っ赤にして目を回していた。

そうして噛み付くこと10秒、

 

「あ、あ、あ…! ……あふぅ」

 

ついに興奮が快感かはわからないが、許容範囲限界で意識を飛ばした。

ぐでっと力が抜け、幸せそうな表情で倒れた彼女を部屋のベッドに運び、寝かせると、思いっきり溜息を吐いた。

 

「ハァァァァ〜〜〜……。生殺しってつらいわぁ…」

 

正直辛すぎた。気絶させるのが目的だったとはいえ、女性の首に噛み付く=密着する

(その際一切邪なことはしてはいけない)

ってことは健全な青年にとって拷問とも言える事だからね!

しかも甘い匂いでムラムラしてるのに、巴さんの良い匂い+凄くやわっこい+吐息のエロさで何度狼モードになりそうになったか…。

脳内マッスルカーニバル+マッスルによる、ラッコ鍋後の相撲大会のイメージで乗り切れたが、もうホント勘弁だわ。

…お、扉の向こうが騒がしくなってきた。

巴さんは…起きる様子がないな。マシュたちに連れてってもらおう。俺は寝る。

 

 

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

…とまぁ、これが裏話的なやつさ。

巴さんは一線を超えちまったって思い込んで3日くらい俺を追いかけ回したけどね。

その度に秦良玉さんに取り押さえてもらったよ。クラス相性って大事だネ。

…え、手を出さなかった理由?

そりゃあ義仲様に申し訳ないってのもあるけど、ホラ。一応サーヴァントでも妊娠はできるんだぜ?カルデアでは一時的とはいえ受肉できる訳だし、仮に当たっちまったらあの人の事だから責任やら自己嫌悪やらで精神壊れっちまうよ。

しかも産まれる子供もサーヴァントと人間のハーフになる訳だし、溶岩水泳部やセイバーオルタ達も便乗しそうだし…。

ともあれそんな感じ!

はい、裏話はこれで終わり!カルナ達のスキル上げに行ってくるから、これで失礼するよ。

じゃ、また来てくれよ!




申し訳ない、できてたのに送信してなかったので今更ながら投稿です


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