どうも。
まさかの早めの更新!!自分でもビックリです。
頭の中では黒曜編終わりまでは出来てるので、しばらく更新停止がどこかで始まるにしても黒曜編までは書くと思います。確約はしません(笑)
では、どうぞ。
「スゴイね」
「まあ、これぐらいはやってもらわねぇとな」
流石と言うべきなのか。
まだ"超直感"を発揮しているはずはないのに、僕の戦闘を見ただけであの鉄球を捌くことが出来るとは…
ツナの場合は直接手で触れて回転を止めている。
もちろん無理矢理回転を止めるのではなく
あの鉄球に刻まれている溝が気流を生んで、鉄球に吸い込まれるような形になるけど、
まぁもっとスマートな止め方もあるけどね。
「じゃ僕は先に首謀者に会いに行ってくるよ」
「見ていかねぇのか??」
「まぁ、あの怪我は頂けないけど。それを言ったらかなりの過保護と言われそうだからね」
鉄球を止めるために両腕が傷ついている。
黒田としては見逃せないけど、必要なこと。と分かっているからこそここから離れようと考えたのだ。
「十分過保護だぞ」
分かっているよ。言い残して黒田はその場から離れた。
………………………………………
さて、ランチアについてはもう大丈夫だろう。
問題はここから現れる………
「また会ったね」
「……………………」
「そういえば自己紹介したのに名前を教えてもらってなかったね。教えてくれないかい??」
「……………千種」
おっ。まさか教えてくれるとは。
いまからランチアが六道骸の秘密をバラそうとしてそれを止めようと向かう千種を待っていたけど、一度会ったから少しは警戒心を……
「……じゃ、消えてもらうよ」
「物騒だね」
ヨーヨーを取り出してそこから針を飛ばす。
しかしこれ以上面倒事は嫌なので
「これは"教育"だよ」
「ッッ!!!!!!」
千種からはどう映っただろう。
いきなり消えた黒田が、次に目に映った時は懐に入られて腹部に重たい一撃を食らわせられた後だった。
声も出ることもなく倒れ込んだ千種を日の当たる場所へ移動させて横たわらせた。
「ここで寝ているといいよ。"光"が君を守る」
さて、次に行きますか。
……………………………………
「クフフフ。まさかボンゴレの前に貴方が来るとは」
「ということは君が今回の首謀者かな」
「ええ。六道骸といいます」
「僕は並盛中学生徒会長、黒田光明です」
古びたボーリング場。
そこに今回の首謀者である本物の六道骸がいた。
さて、ここに来たのはいいけどどうするか??
骸はツナにとってのターニングポイント。一段階強くなるための経験値と言ってもいい。
だけどそのために獄寺やビアンキ、フゥ太や千種が操られるという事態になるのは避けておきたいのだ。その為には……
「ここに来たのは提案を聞いてもらいたいからなんだけど」
「伺いましょう」
「君の目的はマフィア殲滅。その足がかりとして沢田君の地位であるボンゴレ十代目に目をつけた」
「…………続けてください」
「なら簡単だ。
その言葉に骸の目が見開いた。
あまりの衝撃なのだろう。しばらく放心したあとに急に笑いだした骸は
「クフフフ………ハハハハハッッ!!!!
一介の中学生如きがマフィアを殲滅??あまり笑わせないでください」
「確かに貴方は強い。きっと私よりも。
しかしそれだけでマフィア全てが潰れるほど甘くないんです」
「あまりふざけたことを言わないでもらいたいですね」
その瞬間に何も無いところから猛獣が現れた。
これは素晴らしい!!どう見ても本物しかみえない。
だけど本物じゃないと分かってれば、こうして襲いかかってくる猛獣に対して避ける必要はない。
ほら、通り過ぎていった。
「ほう。幻術に耐性まであるのですね」
「いやいや。怖くて動けなかっただけかもしれませんよ」
「本当に貴方は、面白いことをいう人だ!!」
今度は本気になったのか槍を持ちこっち向かってくる。
実力で勝てないと分かっているのに向かってくるなんて……いかにも罠があるって言っているようなもの。
そして
だから、これ以上は相手はしたくないから任せることにしよう。
………………………………………
「………………………………………」
酷く傷ついた雲雀がある場所で監禁されていた。
普通ならこんな風に閉じ込められているだけで腹が立ち壁を壊して出ていく所だが、正直体力を回復させるのに専念させたほうがいいとただその場所にいた。
しかし何かが変われば考えも変わる。
突然壁が壊れて外へ出ることが出来るようになった。
そして土煙から何かが飛んできてそれを反射的に取るとそれは携帯であり
『あとは自由にするといい』
と、短めの文で書かれた文字が表示されていた。
それを見た雲雀は携帯を落として踏みつぶし
「余計なことをして……噛み殺したくなる………」
誰かは分からないがやった人物を見つけ出すと心に決め、未だにフラフラな足取りでその部屋から出ていった。
……………………………………………
「置いてきて良かったのかな…」
「あれだけヤラれたら動けねえ。というかツナがやったんだろうが」
「だ、だって……六道骸だと思って………」
ランチアに勝ち、そして"六道骸"ではないことを知ったツナ達。
そしてどうしてあんな奴に従っていたのかも教えてくれたあと、一緒に骸を倒そうとしてくれたのだが思ったよりもダメージが酷くそこに置いてきた。
「心配ないッスよ。姉貴も一緒いますから!!!!」
「だな!!」
「そ、そうだね……(ビアンキがいなくなって凄く生き生きしてるな獄寺君……)」
それでも敵であるツナ達に情報を与えたランチアに始末しようとする者が現れるかもしれないとビアンキがその場に残ってくれたのだった。
すると突然目の前の壁が黒い刃のようなもので引き裂かれ壊れた。
「なっ!!!!??」
「十代目ッッ!!!!」
「ッッ!!!!!」
驚くツナに獄寺が前に出て警戒を、山本もバットを手に取り刀へと姿を変えた。土埃から姿を現したのは
「し、"S"ッッ!!!!??」
それを見たツナは更に驚き、獄寺とリボーンは更に警戒心を上げる。一人ついていけてないのは
「うん??ツナの知り合いか??」
「この前話した"S"っていう反壊し屋の人だよ!!!!」
「テメェ!!!何をしにきやがった!!!!」
獄寺は一度"S"に助けられたが、それでもマフィアでも"ボンゴレ"の中でも謎の多い男。警戒しないほうがおかしい。
するとツナの携帯が鳴り出し手にとって見てみると
『お前達の捜し物の元へ案内する』
「またこのパターンッッ!!!!!??」
いくら無口とはいえまた携帯から、文字で会話してきた"S"にツッコミをするツナ。すると拳銃を構えていたリボーンが口を開き
「………なんの真似だ"S"??」
『手出しはしない。だがこんな面倒なことに"アイツ"の時間を引き裂くのは見ていられない』
「………光明か……」
『ついてこい。早く終わらせろ』
リボーンの問に答えない"S"。
追加の文章もなく一人先に進む"S"の背中を見たリボーンは
「………追いかけるぞ」
「いいんですかリボーンさん??」
「"S"と光明。二人が完全に無関係じゃないと分かっただけでいい。
いまは六道骸のほうが優先だ」
「…………分かった。行こう」
ツナ達は"S"の後を追う。
………それが大変な目にあうとも知らずに……
………………………………………
光明に向かい走る骸。
迎え討つ動作もない光明に対し骸は
(余裕の表れ……いや………)
その姿に警戒した途端に二人の間、真上の天井が突然崩れたのだった。何かあると警戒していたので骸は一気に後ろへ跳躍して瓦礫の下敷きになることを回避した。
そしてその土埃の中、瓦礫の上に立っていたのが
「バカじゃねえのか"S"!!!」
「なんか落とし穴みたいだったな!!」
「笑い事じゃないよ山本……」
そこにいたのはターゲットにしていたボンゴレ十代目、沢田綱吉。横には獄寺隼人に山本武。そして家庭教師であるリボーン。…………もう一人奥に誰かがいる。
「ショートカットにしては面白えことするな"S"」
骸の目に映ったのは全身黒ずくめの男。フードで顔が見えず正体不明。そしてマフィアの中でも異質で名の通った……
「壊し屋の"S"ですか………」
骸にとっては想定外。確かに千種から報告を受けていたが"S"はここにはこないと踏んでいたのだ。依頼以外での接触のない"S"がここに来るわけがないと。
いくらボンゴレの後継者であるツナのピンチでも、それでも"S"を使うことはないと踏んでいた。
何故なら自分と同じマフィア嫌いと感じていたからだ。
「まさか、"S"がここに来るとは……想定外でしたね……」
すると"S"が携帯を取り出し文字を打ち、それを骸へと投げた。
罠、と一瞬考えたがそんな小細工はしないと分かった骸はそれを手に取った。相手は壊し屋。肉体と精神を徹底的に壊しはするが決して殺さない。
殺さない"S"が携帯に爆弾なんてものはないと考えたのだ。
『安心しろ。この戦いには手を出さない』
「ほう。それを信じろと」
『こっちは迎えに来ただけだ』
すると一瞬にして光明の隣に立つ"S"。
その姿を捉えたのは誰もおらず皆がそれに驚き"S"の方へ視線を向けた。
「まさか会いに来るなんてね。あまり接触しないんじゃなかったかい」
「あぁ。そういえばもうディーノとリボーンには僕と君が関連性があるって知っていたんだよね」
「だとしてもこんなにもギャラリーがいるのに。
ほら特に知られたくなかった人に知られてしまったよ」
「喋ってないのに会話が成立してるッッ!!!??」
ツナからみたらそうだろう。
無口な"S"だけど、それ以前に僕の"闇"の力で作った影武者だからね。だけど、やっぱりここに彼を呼んだのは失敗だったかなー。一応彼でも骸を倒せない!と思わせて、それでも仲間の為に戦う!!という強い意志を持ってもらおうとしたけど……
「……………なに、群れてるの??」
「ひ、雲雀さんッッ!!!!!!」
「それに光明。……その獲物、僕に隠していたの??」
いつの間にかこの場所に来ていた雲雀。
そして僕の隣にいる"S"を見て目つきが変わった。
そうだよねー街の治安に勝手に関与してきて、そして雲雀を助けた人物だもんねー雲雀からしたら噛み殺したい奴に認定されるわけか…………
しかし、おうおう。
トンファーをブンブン回しながらニヤリと笑い
「まとめて、噛み殺す」
雲雀のやつ、完全にハンターモードだー!!!!