1954年太平洋、小笠原諸島近海で南海サルベージ所属の貨物船「栄光丸」が原因不明の沈没事故を起こす。更に救助に向かった貨物船「備後丸」も同日に沈没する。やがて漁師の一人が大戸島に流れ着き、謎の光と共に何物かに船を沈めたと証言したが誰も信じる者は、遂に一人すらもいなかった。しかし、新聞記者から取材を受けた島の古老は、事件は大戸島の伝説の怪物“呉爾羅”なるものの仕業で、近頃の不漁もそれのせいだと語る。怪物は海に食物が無くなると陸に上がって人間を食らうため、昔は生贄の若い娘を沖に流して鎮めていたという。暴風雨の夜、「何か」が島に上陸し、家屋を破壊して住民や家畜を殺傷する。この事態に政府も重い腰をあげ、大戸島に調査団を派遣することを決めたのであった。
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序 60年前の悲劇
- 呉爾羅 (改)
- 呉爾羅、死す (改)