とある世界のとある星
その日、少年は見た
究極の一を
人という存在の極限を、頂を

そして、当然の如くに焦がれた
けれど、少年に才はなかった
憧憬を燃やす、天与のそれはなかった

だが、それがどうしたというのあろう
才がなくとも、それが砂の城であろうとも
積み上げれば、届くのだ

ならば簡単だ
どんなに苦痛だろうとも、諦めなければ夢は必ず叶うのだから


そうして少年が青年になる頃に、青年道の半ばで事切れた
その心は、精神は、魂は
折れず、曲がらず、朽ちなかった
だがその肉体は
折れて、曲がって、朽ちてしまった

青年に悔いはない
頂には至れなかったけれど、指先を届かせた
才はなくとも、あそこへは至れる
その可能性でも、納得できたのだ

そうして事切れて、目覚めた

異なる世界の異なる星で
赤ん坊の姿で……


よくあるベル君憑依モノです。
プロット立てずに、心の赴くままに書いてるんで、興が乗ったらプロットを書くかもしれません。その場合、大きく修正を加えると思うんで、それまで拙作をよろしくお願いします。

X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ