最強生物の力を宿した白兎   作:タイルアルゴウ

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二十六話

二十四階層で起こったモンスターの大行進、それは闇派閥(イヴィルス)と呼ばれる邪神の派閥の仕業であることが判明し僕達【ヘスティア・ファミリア】もその渦の中に突っ込んだ結果が主犯格の女との最後の戦闘だった。

 

睨み合う僕と赤髪の女、最初に口火を切ったのは女の方だった。

 

「お前のような子供にかかずらっている暇など無い、早々に死ね」

 

「あ゛?」

 

その言葉とともに剣を振り下ろしてくる女に対して僕は金棒で弾いてみせた。

 

「なにっ!?」

 

「いちいち驚くなよ、こんなのは普通だろ」

 

剣を弾かれたことに驚く女に対してそう言いながら金棒を振りかぶる。

 

「おらぁっ!!」

 

「がはっ!?」

 

振り抜かえた金棒は女の腹部に命中し、そのまま反対側の壁まで吹き飛んだ。

 

「ムハハハッ、ベルさんに喧嘩売るなんざ馬鹿のすることだ!!」

 

「てめぇみてぇな肉塊と意見が合うなんざ気持ちワリィがその通りだ」

 

「てめぇは一言余計なんだよゴラァ!!」

 

「もう、お二人とも喧嘩はやめてください!!」

 

ダマとリガスが喧嘩を始め、リリがそれを止めに入るも物凄い場違いな感じはするが、一応まだ戦闘中である。

 

二十四階層で始まった戦闘は激化の一途を辿っている。

 

「なんですか、あれは…⁉」

 

【ロキ・ファミリア】所属の白妖精(エルフ)レフィーヤ・ウイリディスは目の前で起こっている戦闘に自身の目を疑う。

 

理由はただ一つ、今も戦い続ける白髪赤眼の少年(ベル・クラネル)が異常過ぎる。

 

相手は自身が所属する憧憬の少女(アイズ・ヴァレンシュタイン)と互角以上に戦うことが出来るほどの実力者なのに、その少年の金棒と赤髪の調教師(テイマー)の剣がぶつかり合うもつばぜり合いは起こらず赤髪の調教師の方が宙を舞い壁に激突する。

 

酒場の騒動の後、ロキの口から語られた少年の名前と【ステイタス】はLv.2。

 

しかし、目の前で繰り広げられている戦いは明らかに今の自分では届くことのない領域であることは明白だった。

 

「あの兎野郎・・・」

 

「強い・・・⁉」

 

その戦闘にベートさんとアイズさんも驚きを隠せずにいた。

 

「流石だなベルさん」

 

「ムハハハハハッ、ベルさんなんだから当然だろ‼」

 

「ベル様、凄いです‼」

 

少年の仲間もさっきまで喧嘩してたのにいつの間にか落ち着いていた。

 

「この力Lv.7かそれ以上だな…」

 

「何言ってやがる、僕はLv.2だ」

 

「笑えん冗談だ」

 

僕の言葉に女はそう言いながら剣を構える。

 

「さっさと諦めて死ね」

 

「ふざけるなァ!!」

 

怒声と共に斬り付けてくる女に対して僕は金棒の一振りでなかったことにする。

 

「もういい」

 

「なんだと?」

 

僕の言葉に反応して女がそう言葉を漏らすけど、そんなことはもうどうでもいい。

 

「雷鳴八卦」

 

「ガハッ……⁉」

 

稲妻のように迸る膨大な覇気を纏わせた金棒を雷の如き速さで移動しながら振り抜き、女を一撃の下に粉砕した。

 

そして、女は壁に叩き付けられめり込んでいた。

 

「バケ…モノ…め……」

 

言葉を途切れ途切れに発しながら僕の事を睨んでくる女に僕はゆっくりと近付きながら金棒を振り被る。

 

「待って」

 

そんな時、アイズが声をかけてくる。

 

「何か用か?」

 

「その人には聞かなきゃいけないことがある」

 

「…好きにしろ」

 

そうして、俺達が女への尋問を行おうとした時黒衣の仮面をつけた人物が乱入してくると同時に炎の魔剣で倒れている闇派閥の人間にぶつけ身に付けている火炎石に引火させて爆発を引き起こす。

 

「⁉」

 

僕達が防御を取った一瞬を隙をついて女を回収されてしまう。

 

「アリア、五十九階層へ行け。そうすればお前の知りたいことが分かる。そして、白髪の子供。貴様は必ず私が殺す!!」

 

「っ⁉」

 

「面白くもねぇ冗談だ、今無様を晒してるテメェが俺を殺すなんざ不可能だ」

 

「貴様ぁああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 

女はそう叫び声を上げながら消えていった。

 

 

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