【思い付き】Chara&Asrielで深夜廻(Undertale×深夜廻)【続かない】 作:UTPlayer
原作:深夜廻
タグ:R-15 残酷な描写 クロスオーバー Undertale プロローグだけ
Undertaleと深夜廻の知識がある程度ないと意味不明です。
Undertaleと深夜廻の重度のネタバレがありますのでその旨ご了承ください。
そして親切な誰か様が作品にしてくれることを祈ります。
*しかし、書き上げるには足りないようだ......
夕暮れ。空は不気味なほど美しく真っ赤に染まり、長く伸びる影は元が見知ったものであるのが嘘のよう。
日が沈む。人々は足早に家路につき、街から人の気配が消えていく。
闇が広がる。暗がりの中、何かの影が蠢いた。
あなたをさらいに夜がくる。
かの神は常に誰かを求めている。全ての縁を失った彼らを哀れんで、その寂しさを埋めてやるために。糸を紡ぎ、縁を結ぶ。
しかし此度選ばれたのは此岸の者ではなかったようだ。
時空の狭間を落ちていく赤色の
子どもの方はソウルに向かって必死に手を伸ばして、悲痛な表情で何度も同じ言葉を叫んでいた。あのソウルの持ち主だった人間の本当の名前だ。
神がその膝元に彼ら招き、世界が開かれ穴が空いた。
おいでおいでこっちにおいで......
落ちたソウルは赤い糸に絡め取られ、この世界の理に従って形を変える。茶の髪、白い肌、桃色の頬、光の加減で赤にも見える茶の瞳......生前と同じ姿だ。まだ歪んでいないらしい。
人間も手を伸ばし相手の名前を呼ぶ。
2人の手が繋がれた。
遥か昔、彼らの世界ではモンスターと人間の間で戦争が発生した。
その戦いでモンスターは数を減らし、人間に降伏することになった。
人間はモンスターを地下世界に閉じ込め、7人の魔法使いがそのソウルの力でバリアを形成した。
入るのは容易いが、出るには強大なソウルの力が必要となるバリアだ。
モンスターのソウルは人間のそれとは比べものにならない程弱い。全てのモンスターのソウルの力を合計しても1人の人間のソウルの力にすら届かないのだ。
脱出は絶望的だった。
地下世界に、ある人間が落ちて来るまでは。
彼らが現れたのは宵の内の展望台。空から青は失われ、痩せた月と星だけが僅かな光を投げかけている。
手を繋いだまま呆然と立ち尽くしていた彼らは我に返ったように辺りを見渡す。
「アズ、ここはどこ? 暗くて何も見えない......というか私ちゃんと死んだよな? 何がどうなっている?」
「ボクにもわかんないよ、キャラ。......キミが、死んじゃって、ボクがキミのソウルを取り込もうとしたら急に空間がひび割れたんだ。その穴にソウルが吸い込まれて、ボクはキミを追いかけて、それから......どうなったっけ?」
彼らはお互いに顔を見合わせ首を傾げた。状況が把握できていないのだろう。
この人間も自ら死を選んだようだ。そしてそれはモンスターの子ども......Asrielに自身のソウルを取り込ませることを目的とした計画的な自殺だったらしい。
モンスターは人間のソウルを取り込むと強大な力を得る。そして地下世界にモンスター達を閉じ込めているバリアを越え、地上に出ることができるようになるのだ。
地下世界からの脱出は全てのモンスターの悲願であり、希望である。
「私と君のソウルの力を合わせて最強になる計画が......外の人間どもから6つのソウルを奪ってみんなを解放する予定だったのに......私はまた穴に落ちたのか」
人間の子ども......Charaは皮肉げな笑顔を浮かべている。
6つのソウル、Charaのものも含めて7つの人間のソウルがあればバリアを打ち消すことができる。
幼い彼らはモンスターの解放という偉業を成し遂げようとしたのだろう。それは失敗に終わったようだが。
「うーん......やっぱり思い出せないや。......ボクはキミが居なくならなくて、またキミと話をすることができて、良かったって思ってる。 わぁ! ねえキャラ! 上を見て! 天井がないよ! どこまでも広がってる!」
「私の目では天井があるかないかわからないのだけど......確かに星の配置が地上と同じだ」
子ども達は上を見上げる。星が回り、雲が流れ、月が傾く。地下世界の天井とは違う、本物の空をその目に映す。
彼らは暫し現状を忘れ、地上の夜空に見入っていた。
「すごい......ボク、本当に地上にいるんだ......」
「夜でなければよかったのに。どうせなら君に太陽を見せたかった」
Asrielは魅せられたように夜空を見つめ続けていた。その隣でCharaは空いた方の手で自分のポケットを探っている。目的の物を見つけたのだろう。その手がポケットから引き抜かれた。
「太陽かぁ......ボクも見たかったけど、父さんと母さんが心配してるだろうからそろそろ......キャラ!? 何してるの!?」
繋いでいる手が強く握られたことで親友の異変に気がついたのだろう。Asrielがその顔に驚愕と焦燥を浮かべた。
Charaの手にはナイフが握られており、自身の胸に突き立てようととしていたのだ。
Asrielがその愚行を止めるには少しばかり時が足りなかった。
Charaから躊躇いは微塵も感じられない。その目に満ちるのは強い、とても強い"決意"。
本来は園芸に用いられ、土を掘ることに適した剣状の刃先。それはいとも簡単に子どもの胸に突き刺さった。
「キャラ!!!」
「アズ......あれ? おかしいな......」
しかし人間は倒れない。当然だ。今人間には肉体が無いのだから。
泣きながら縋りつくAsrielを尻目に数度ナイフを自身の胸に突き立てるChara。ナイフは何の抵抗もなく胸にその刃先を埋め、何も傷つけることなくその刃先を見せる。
「やめてよ! キャラ!! もうボクはキミがいなくなるところなんて見たくないんだよぉ......」
「アズ......でも、私たちは決めただろう? それに約束したじゃないか。ずっと一緒だよって。例え死んでも私は君と共にいるって。まだ疑ってるの?」
そう言いながらもCharaはナイフをしまってAsrielの涙を丁寧に拭った。
「疑ってなんかないさ。でも......やっぱり嫌だよ」
「......。それにしてもどうして死ねない? ......幽霊にでもなっているのか?」
一瞬、Charaが何か言いかけた。しかし言葉を飲み込み疑問を呈する。
「人間からモンスターになるなんてことあるのかな?」
モンスターの1種に幽霊というものがある。彼らは肉体を持たず、主として無機物に憑依することでそれを仮初の肉体として運用する。
人間は勘違いしているようだが、もちろん彼らは死者の魂などではない。他のモンスターと比較して肉体を構成する物理的な要素が非常に薄いだけの歴とした魔法生物である。
「わからない。とにかく、計画は失敗。私たちは弱いまま。これではソウルを集められない」
「帰ろうよ、キャラ。父さんも母さんも心配しすぎて大騒ぎしてるかも......うわぁ、みんなに迷惑かけてないといいけど」
「帰る?......そっか、私には......そうだね。帰ろう、アズ。我が家に」
2人はしっかりと手を繋ぎ直して夜の山に一歩踏み出した。
空気が変わった。
先程までも静かだった。しかし、それに輪をかけて辺りが静まり返った。
虫の声が止み、葉擦れの音すら聞こえない。
全ての生きとし生けるものがその身を竦め、気配を殺している。
見つからないように、さらわれないように。
何から?
「キャラ......なんか......変だ......誰かが、呼んでる?」
「......アズはここで待ってろ。何か来たら迷わず魔法をぶつけろよ」
CharaはAsrielを茂みに隠し、再びナイフを取り出すとひとり夜の闇へと歩き出す。
慎重に歩を進めるCharaの目の前に微かな音を立てて何かが落ちた。
「! なんだろう?......これは......どうしてここに?」
手折られたバターカップの花だ
カワイソウカワイソウカワイソウ
こっちにおいでおいでこっちにこっちにおいで
ずっといっしょだよ
「キャラ?」
Asrielが茂みから恐る恐る顔を覗かせた。
モンスターは人間と比べると夜目がきく。しかし、その目を持ってしても見通すことのできない闇がそこかしこに広がっていた。
「キャラ? またボクのことからかってるんでしょ?」
Asrielは今初めて闇への恐怖と対峙しているのだろう。
それでも震える足を前に出し、友を求めて歩き出した。
「早く出てきてよぉ......」
声が闇に吸い込まれる。応えは無い。
進む先に何かが落ちている。
「あれ? これは......キャラのナイフだ」
そこにあったのは見覚えのあるナイフ。
「キャラ......どこ行っちゃったの......?」
ナイフを握りしめて、Asrielは俯いた。
しかしすぐに顔をはね上げ、緊迫した面持ちで周囲を見渡し始めた。
何かの気配を感じ取ったようだ。
「何かが近づいてくる......どこ?......どこから」
グシャリ
アズ......大丈夫
ずっと一緒だよ
決意
夜はまだ、始まったばかり......
Forgive me......
That’s it for me......
活動報告に雑ですが設定置いてあるので興味のある方はそちらまで。
誰か書いてくれないかなぁ......