―――はじめまして、久しぶり。
ソンザイは「全」、名を「森羅干支世(もりあみえとぜ)」って呼ぶの。ヨロシクね☆★

語りたい事は色々と、全として、全てに於いて有るからさ、先ずは其処の椅子にでも座りなよ、お茶を飲もう。全ての茶を汲んで組んで酌まれた「全茶」でも飲みながら――。コレが又美味しんだよ、不味いけど。

扨て、モノローグでプロローグとなって物を語る「プロのモノ物語」のタグはどうしたものだろう、「全て」と言う訳にも行かないからねぇ。
……じゃあ、あの人の、思い想った[別世界]での一時ストーリーをタグにして、語ろうじゃないか。

さあ、では、お立会い。
全の前なる善なお話だよ~。

1 / 1
―――それは、交わる事の無いモノが、夢現にも交わる、二つの物語。


第零話 人生と運命の初歩ーAll to Zeroー

【1.真白】

 

 

 ―――はじめまして、久しぶり。

 ∃ーソンザイーは『全』、名を“森羅(もりあみ)干支是(えとぜ)”……宜しくね★

 

 ∃とは、“人”が自身を呼ぶ時に使う一人称みたいな表現だが、それ即ち、“人”とでは無い。

 ∃は、“概念”と言う一種の個体。

 その内の一つ、『全』。

 『全て』って全く全然一つじゃ無いけどね。

 後、定型句で言わせて頂くと、∃は『完全』では無い、完全では無くなった。

 何せ“人”の身体を得て終って居るのだからねぇ。

 でも不憫は無いよ、∃の棲む世界“(たもつ)”は、真っ白で何も無いけど、何かは有る様になる―――だって『全』であり、『有』がモットーの場だもん。

 無論、『無』も可能だけどね、『全』なのに、『全』だから。

 

 それじゃあ、話に入って行こうか……いや、話と言っても∃の一人語り……いや、一概念?

 全概念? 

 ……まぁ良いや、兎に角、物語、本編に入るのでは無く、只勝手に喋っているよ、って意味でのお話。

 場作りとして∃は、ガーデンチェアに座って、ガーデンテーブルに置いてあるティーポットとティーカップ、具現世界の方法とやらに従って、用途を熟しに達しつつ、一服して語るとしよう。

 ―――然しラッキーな事だよ?

 ∃は、普段はこう話すなんて事は無い、概念故に、具現世界の生物達とね。

 誰に伝わっているかは、まぁ不特定多数or少数?

 じゃあ本題ね……現状、∃の具現の(もと)となる世界では、少々厄介事が生じている。

 その世界、概括的に“空想世界”と称する。

 その世界は、能力とか幻獣とか、様々な想像の創造が蔓延って成り立つ惑星だが、その対義語たる科学、理論には適わず、又、魔法でも及ばず。

 それが空想世界略して“空界”だが、その空界に住む者の一人が、全くの次元と時空を超越した跳躍を果たしてしまったのだよ。

 俗に、異世界転生とか転移とか言ったかな? それが今回、∃が出る幕となってしまった因果。

 だが、いや、今回のケースは少しズレている。

 ∃は、空界に於いて干渉は出来ずとも、傍観は出来るが、その者の行った世界は、干渉も傍観も出来ない。

 コレがどういう事か……まぁ解らない。

 予測だけでの語りだからね。

 仮説の一つは、具現世界に近付く事か、具現世界其のものに辿り着くか。

 言うと具現世界は異世界では無い。

 何故なら空想世界と言う1つの惑星以外にも異なる生物が凡百(あらゆる)文明を築き上げている惑星が存在し、それ等を異世界と呼ぶのだから。

 詰まりは、異世界転生・転移では無く、別世界転生・転移。

 困った事だよ、若しかしたら空界は本当に終焉を迎え、概念である∃達は、消え行く念なのかも知れない。

 だから、『全』乍、概念乍、心配だよ、何せその別世界へと行った者は、∃を創った親みたいな者でね。

 言ってしまえば空想世界の半分を創ったと言っても過言じゃない。

 実際に、我が物では無し我が物顔では無い謙虚な人柄だが、世界の存在を変えてしまう程の能力を兼ね揃えて在る。

 (もとい)在った(・・・)、転移したから。

 こう言った奴は、別世界(向こう)に行った場合……何だっけ? ∃ツエーだったかな? チートだかニートだとも呼ばれていた様な。

 間違ってはいないね、でも彼は否定するだろうね。

 正しさこそが彼の目標で、忌む()きはマチガイ。

 だがどうやら、世界を歪ます迄に至って異界に他界するとは、現界での限界が来たらしい……。

 ―――変わる事を祈ろう、戻る事を願おう、進む事を望もう。

 其れが彼として存在した者の、課せられた枷なのだから。

 

 じゃあ、コレで∃の語りを終わるとしよう、ご清聴有難う。

 次に出会うのは、彼が再び『死』を選んだ時、∃は『始』を送るべく、彼と共に出会うかも知れないね。

 

【2.具現】

 

 ―――其れこそ、何らかの因果に寄って得た能力で有り、出来事が普通だと、個人的に世間的に実感した時、何であれ其れは『現実』と呼ぶだろう。

 だからこそ、うんざりしたのだと想う。

 何処(どこ)迄行ったって、終わりは現実に成る。

 幻想は幻想で、空想は空想。

 己の能を、脳を、極限に迄使い、具現したとして、出力したとして、詰まらない、くだらない、交わらない、混ざらない、適わくて叶わない、叶わなくて適わない、でも退っ引きならない、現実だ。

 

 ―――其れだけとは有るのだろうか……現実が絶対で寄り付かない、幻想。

 有るのなら感じたい、在るのなら行きたい、試したい。

 年中無休の幻想世界へ……

 建て前付けた、意味の無い、意味不明な空っぽの現実世界を捨てて。

 そしてきっと、その行いは、現実的に、こう呼ぶのだろう……

 

「現実逃避する」

 

 適うのなら、二度と会う事が御座いませんように。




と、まぁ、一時期投稿していましたが、満を持して再投稿です。
例大祭も近々、令和にも成ったので連載して行きます。
宜しくです。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。