_________________________
天地鳴動の星焔竜の読みきりのお話です!
初投稿な上に、もとの作品が消えたあとに出すのもあれですが軽い気持ちでご覧ください。
折角なので完成させてみましたが、文章力皆無なのでお覚悟を!!
ではどうぞ。
ーー女王領域。芽生えることはあれど枯れることはない自然に満ちたその森のなかで、ある一匹のモンスターが生まれようとしていた。
天地鳴動の星焔竜 三次創作
遠き闇夜に静けさを
ここは異常に草木が生い茂る女王領域の入り口付近だ。入り口といってもぽっかりあいた穴なのだが、硬い木々やうっそうと茂る木の葉をいちいち切り開くのも手間がかかるので、モンスターが開けた穴を使う事が多い。皆このような穴を使っているのである。
...まぁ、3日あれば星焔竜が開けた穴ですら元に戻ってしまうのでいちいち探す必要があるが。
さて、そんな森のなかによくみると小さい溝がある。そこをたどれば、この物語の主人公である彼がいるだろう。まだ卵から孵らない一匹の子供、それが彼である。
厳密に言えば彼は新種ではない。一見は普通の女王領域産アプトノスだが、その真の力はモンスターらしからぬ頭脳にあった。彼はなぜか...おっと、卵が孵る。遂に彼の誕生だ。
バキッ パキパキッメリッ
ヴィアー!
遂に生まれた彼。他の個体とは別段変化はなさそうだが、一つ言えば...
足が赤い。
彼の足はペイントの実の色を強くしたような、赤色であった。
そして彼は...いや、彼だと呼びにくいか。ここからはミトと呼ぼう。由来は特になし!以上!閉廷!
早速ミトは鼻をヴァーと鳴らしながら親を探す。女王領域で孤児になれば、死んだものと思った方がいいからである。
やがてその声に答えて二匹のアプトノスがやって来た。やったな親が見つかったぞよかっt
ドォォォォォン!グチャッ
一瞬のことであった。突如として舞い降りた一匹のリオレウスが2匹の頭を潰し体を運んでいったのである。
...だがしかし、これも厳しい自然の宿命。こんなことはよくある光景である。
残されたミトはしばらく呆然としていたが、親が来た方にはきっと仲間がいるはず、と思いそちらへ歩いていった。
ヴモー ヴモーヴォ という鳴き声が聞こえてくる。生体のアプトノスの鳴き声である。...だがしかし、何かがおかしい。みんなの知る通り、モンスターが近くにいる場合アプトノスはヴモーヴモーと鳴き声をあげる。
それを本能で理解したのだろう。ミトはゆっくりとそこへ近づき、草木の間から覗いた。
この光景をアプトノスに言わせると、地獄である。
一匹のアイルーがリノプロスの皮を裂き、肉を削ぐ。
このアプトノスは知らないが、このアイルーが所謂ニャンターというやつだ。
出血が限界になり倒れていくアプトノス達。そのなかで、一匹のアプトノスがアイルーを吹き飛ばした。いくら強くても体格の差は埋められない。アイルーは吹き飛ばされ...見事に着地して斬りかかってきた。
だがそれほど俊敏でも、隙が空いたことにはかわりない。
その隙に5頭のアプトノスがミトのいる方へと走ってくる。アプトノス達は先の方まで足跡をつけて、その足跡を踏んで戻ってきた。ウサギの逃げかたを使ったのだ。これで追っ手にはあちらへにげたと思わせる事ができる。
やがてミトに気付いたアプトノス達はミトを口にくわえて、少し離れたところまで移動した。
安全なところ(少なくともさっきよりは)に移動したアプトノス達はミトについて心当たりがあるそうだ。やはりもともと親はこの群れの者であったそうで、話は聞いているらしい。
そしてここでミトはふと思ったことがあった。ミトは思ったことはその場でいうタイプだったので、それはすぐ伝わることになった。
「僕たち、自分で自分を守らないといけないよね。何か方法を考えよう。」
それがミトの出した意見であった。他のアプトノスも生まれたての子供がそんなことを提案したのには驚いていたが、それには同意した。さっきの圧倒的な強さのアイルーをみて、このままでは死ぬのみと思ったようだ。
そこでまず原点、つまりリノプロスができる攻撃方法について話し合った。その結果、体当たりと尻尾振り、頭突きと踏み潰しが大体の攻撃方法であるということになった。
...しかし思わないだろうか。リオレウスがサマーソルトと突進、尻尾なぎにブレス、咆哮という大量の攻撃方法と破壊力をもっているのに対し、ミトたちはたったそれだけというのはひどすぎると。
ミトはこの女王領域のヌシであるリオレイアとリオレウスを見習ってみようと提案し、その攻撃方法を増やそうと考えた。
今の状態では先ほどのアイルーのように、死角に入られてはどうしようもない。ならばどうするか?そこで役に立つのが踏み潰しである。
しかし踏み潰しでは、足を持ち上げる隙にさらに攻撃される可能性がある。なので腹で押しつぶすという戦法にいたった。これならば隙も少なく、確実に死角をなくすことができる。
そもそも腹の下にもぐれるものというのはそう多くない。虫や先ほどのようなアイルーという、すばやくても耐久力は他ほどではないというものが多い。少なくとも女王領域産リノプロスの強さでのしかかれば無事ではすまない。
次にその他の相手への攻撃である。尻尾払いと頭突きと体当たりがメインだ。
正直言えば、女王領域産リノプロスの彼らなら頭突きと体当たりでも近接はどうにかなっちゃうのだ。あたれば恐ろしい威力を発揮する。
けれども彼らは遠距離攻撃を有していない。そこで考え出したのが、尻尾払いで近くの石などをぶつけるという方法だ。ぶつけられればなんでもいい、女王領域のものはどんなものでも恐ろしく硬いのだ。
だがこれはまだどのリノプロスもやっていない方法だ。前例がないことには、試さねば実践で役に立たない。だから近くにあった木を実験台にしていろいろなものをぶつけてみることにした。
結果はそれぞれこうだ。
一つ目:相手の木より少し堅い木
結果:すり鉢のような穴を作り出したが貫通はせず。
二つ目:石
結果:木を貫通し、次の木にぶつかって止まった。
三つ目:牙獣の牙
結果:木に刺さり、木を倒した。
この結果から、木なら相手を少しひるませる程度の威力があり、石なら相手をスタンさせたり、小型モンスターなら確実なダメージを与えることができ、鱗がある敵などは外殻を壊したりでき、モンスター素材なら物にもよるが何にも勝る威力を発揮して相手を殺そうとするだろう。出血や裂傷を与えることもできるはずだ。
この攻撃は地味に見えて意外と強い。実際に移動途中で腹をすかせたであろう下位リオレウスが襲ってきたとき、逃げはしたものの撃ち落してリンチすることに成功している。...ちなみにリオレウスだから逃げたのではない。戦っているさなか、女王領域の者たちが一番恐れている存在の視線を感じたからである。
まぁその存在は襲う気などなく、ただリオレウスを撃ち落したのを見て感嘆の声をあげていただけのようだが。
この時点で2日経っていた。戦っていた仲間の様子を見にいくことにしたミト達はもと来たほうへと戻っていった。万が一生きていたときのことを考え、薬草をいくらか咥えてからだ。
戻ってきた彼らが目にしたのは一匹の倒れたリノプロスと剥ぎ取られた形跡のある死体だった。
ミト達が「やはりか・・・」と帰ろうとしたその矢先、倒れたほうに近づいていったランゴスタが地に落ちて絶命した。
ミト達は驚き、倒れたリノプロスに近づいていった。やがて目の先まで来ると突然むっくりと起き上がった。倒れていたリノプロスは生きていたのだ。どうやら見ていたのが同種だとわかって安心したようだった。
「ブモー ブモブッ」
どうやら腹に傷ができ、どうしようもないので死ぬふりついでに傷を草にくっつけて出血を防いでいたようだ。
持ってきていた薬草を貼り付けようと近づいたとき、ミトが待ったをかけた。
「そのまま貼るよりいい方法があるのでは?」
...ということらしい。そこで仲間が歯ですりつぶしてから傷口に塗りつけると、驚きの速さで出血が止まっていく。さすがはモンハン世界の薬草である。
合計7匹のリノプロス達はこの先どうしようか迷っていた。孤児となったミトのこともあるし、群れの大半が殺されてしまったことも問題だ。皆この二日で大分立ち直っているが、それでもまだ心の傷は残っている。それに、死んだふりをしてやり過ごした敵がまだ近くに残っているはずだ。アイルーもさすがに二日すれば他の場所に行っている。
張本人は気配で死んだふりをしていたと言うし、急いでここから逃げようということでまとまった。
Escape now...
餌が豊富な日当たりの良い小さな平原。そこにミト達は腰を落ち着けることにした。
しかもここには薬草も生えている。軽い怪我なら治せるくらいの量はある。
草を食み、腰を落とし、たまに戦う訓練を行ってゆったりと過ごす日常。気づけば腰を落ち着けてから2年が過ぎた。ミトは大人になり、赤い足を立派な長の証としてこの群れの頂点に立っていた。そらのおーじゃ(下位レウス)3体討伐、空の王者撃退(上位とGの中間くらいのレウス)、雑多な小型モンスター掃討。信頼もある強きリーダーだ。ミトがその頭で考え、放った攻撃は、それほどまでに強い物であったのだ。
しかし攻撃だけではない。1人ずば抜けて頭がいいことを見抜いた仲間はありったけのことをミトに教えた。
ミトはそれに加えて、自分で試したり調べたりしながら知識を蓄え、いまでは群れの子供に物事を教えている。
...だが、そんな日常は唐突に終わりを迎えた。
突如飛来した古龍。夜で誰も気付かなかったこと、古龍が静かに訪れたこと。これらが重なって...
最悪の環境が生み出された。
まず以前より増えていた成体16匹の群れのうち2匹が音もなく切り裂かれ、逃げた手負いの3匹は出血などで倒れていった。
4匹が暴風に巻き込まれて吹き飛んでいく。なすすべもなく見上げたミト達の瞳に映ったのは青黒く輝くクシャルダオラだった。
恐ろしい竜巻が迫ってくる。避けることは出来ない。
...ならば、ならばせめて最後に。
ミトの足が強く輝く。それは日の光だろうか。古龍の輝きだろうか。
力強く地面を踏みしめて思いきり尻尾を叩きつける。地面から露出した大きなリオレウスの尻尾。こんな時のために埋めていた武器だ。
そしてミトは、その"武器"に向かって思いきり尻尾を振り抜いた。
そして次の瞬間、頭に尻尾があたり、クシャルダオラはバランスを崩して地面に叩きつけられた。
仲間がここぞとばかりに群がって攻撃していく。
だがしかし、奇襲をかけられた際の被害はあまりにも大きかった。いま戦えるのは、生き残った9匹の内子供を先導して逃げた一匹を覗いて合計8匹のリノプロスだけだ。
そんな数で女王領域の古龍を撃退できるか?答えは、noだ。
すぐに起き上がり体制を立て直した古龍は怒りに身を任せて竜巻を巻き起こす。
群れの誰もが、もうダメだと感じた。子供たちに未来を託し、自らめ冥福を祈った。
しかしその時、ミトの脚はまたもや紅く光輝いた。
ミトは強かった。
ミトは賢かった。
だが何よりも。
"紅咆哮の草食竜"は。
ーー諦めなかった。
クシャルダオラは体に溶解したハンターたちの武器をも自分の強さに変える。
しかし、ミトがやったことはその逆だった。
クシャルダオラの体に刺さった剣の柄を思い切り打ち付けたのだ。
それはクシャルダオラにとって致命的な傷をもたらした。
普通の剣ならばどうしようもなかっただろう。しかし、何を隠そうその剣はこの女王領域の主が落とした鱗で作られていたのだ。
ミトが吠えるたびに、それに応えた仲間が体に刺さった剣を打ち付けていく。
ミトが吠えるたびに、クシャルダオラの体から鮮血が溢れ出す。
気付けば、クシャルダオラは物言わぬ塊となっていた。
彼が咆哮したあとには鮮血と死体しか残らない。
やがて彼が吼えた咆哮は
彼方へと消えていく。