彼女はそこにいた。おそらく、幻想郷が出来る前から、妖怪が生まれる前から、人が己を人として認識したその時から、彼女はそこにいた。肉体を持たなくとも、器を持たなくとも、自我を持たなくとも、彼女という存在は人が人として存在したその時点から、そこにあった。

霊夢はそこにいた。けれども、彼女はずっと後に現れた。幻想郷が出来て幾百年の後、妖怪が生まれてから数万年の後、人が己を人として認識してから数百万年後に、彼女は現れた。肉体を持ち、器を持ち、自我を持ち、他者から霊夢と呼ばれた彼女は、己を霊夢と認識した。

果たして、それは彼女の意思か、あるいは霊夢の無意識か、それとももっと別の……その答えはまだ、誰も知らない
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  春の章:その12018年08月20日(月) 23:54
  春の章:その22018年08月22日(水) 22:09
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  夏の章:その32018年11月16日(金) 23:32
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  ――偏在無異変――2021年02月06日(土) 17:27()
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