宇宙艦これヤマト2199 人類最後の希望の艦隊の物語   作:コスモゼロ

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エンケラドゥスで拐われたフブキを救出したヤマト一向。再び冥王星を叩くか議論が始まる中、ヤマト達の付近を遊星爆弾が通過する……


発令!メ二号作戦〔前編〕

冥王星

 

「反射衛星砲、発射ーーー!」

「反射衛星砲、命中まで、3,2,1、命中、小惑星グリゴーリ、テロンへの予定軌道に入ります。」

 

「愚かなりテロン人、我々の様に共存を望めば生きることも出来たのになぁ」

 

「シュルツ司令、例のテロン艦、ヤマトが進路を戻しました。」

「そうか、だが恐らく、奴等はここを攻めに来る」

「何故そう思うのですか?」

「今に分かる…」

 

 

ソウリュウ

 

「小惑星グリゴーリ、周回軌道から離脱。遊星爆弾になったと思われる。十分後に艦隊左舷を通過」

 

「くっ!ガミラス!」

 

イセが叫ぶ

 

「ヤマト!」

「な、何?イセ、そんなに怒ったように」

「もう、我慢の限界…」

「え、えっと、なんか、ごめんね?」

「違うわ!メ二号作戦をやって冥王星を叩くの!」

 

「い、いいの?」

「ええ!当たり前よ!仲間の仇であり、地球の敵なの、殺るわ。絶対に」

「分かったわ。では、3時間後にブリーフィングを行います。小惑星グリゴーリは、魚雷の射程に入り次第、迎撃します。」

 

「「「了解!」」」

 

三時間後

「皆さんも御存知の通り、ガミラスは、冥王星から遊星爆弾の雨を降らせ続けています。地球の安全を確保するためにも。そして、これまでの戦いで散っていった仲間達の為にも、この基地は叩かねばなりません。今回の作戦概要を説明します。今回の作戦は、ヤマト、イセ、ソウリュウの合同航空隊から成る、四部隊を構成、これを、『アルファ』『ブラボー』『チャーリー』『デルタ』として、冥王星の北極、南極、東、西から、冥王星基地を捜索し、攻撃します。又、敵の基地と言うこともあり、かなりの防衛用火器があると想定されます。そのため、我々は波動防壁を展開、展開可能時間は20分と短いですが、それでも、敵の陽電磁砲は防ぐことが出来ます。いくら敵が深海棲艦と似ているとはいえ、離島棲姫の様なものが居るとは思えません。そこは安心していいはずです。又、今回の作戦での波動砲の使用は、冥王星破壊の危険性があるので禁止します。イセ、ソウリュウは、他の艦を率いて、反対側、カロンの方へ回ってください。恐らく敵に名前が知られているのは私だけです。私が囮に成りますが、死のうとは思って居ません。皆さんも、決して刺し違え様とは思ったりしないで下さい。今回の作戦は、全員が生還することに意義があるんです。作戦開始は、2日後の2130です。それまでは、周辺の警戒を怠らず、装備の点検をお願いします。アカシさんは、皆さんのチェックをお願いします。以上でしゅ」

 

「あ、噛んだ」

「噛んだね」

「うん、噛んだ」

 

「……」

 

「や、ヤマト、大丈夫?」

 

「だ、だいじょうびゅでしゅ、あ…」

 

「…………」

 

「「「……………」」」

 

「さ、さぁ、気を取り直して行きましょうか……」チラ

 

「あ、あの、ハルナさん、何で此方をみるんですか?」

 

「いえ、なんもでもありません。」

 

冥王星

 

通信台には、冥王星基地司令シュルツの上司であるゲールが出ていた。

 

『それで、シュルツ、お前は、捕虜一つ取れなかった上に、浮遊大陸を失ったと言うのか!どうしてくれる!!』

 

「で、ですが、奴等は想像以上に強く…」

 

『言い訳はいい!貴様達が結果を出して初めて私は総統閣下に御報告出来るのだ。』

 

「は、」

 

『シュルツ、お前は何か考えておるのか?』

 

「はい、奴等はここ、プラートを絶対に攻めて来ます。」

 

『何故そう言い切れる』

 

「奴等の星をあの様にした遊星爆弾は、この基地から出ているのです」

 

『成る程。良し!並ば貴様等が敵を倒した暁には、二等臣民から、一等ガミラスへと昇格出来るよう取り合わせよう。これは、青い肌を持たぬ劣等種族が、帝国への忠誠を示す絶好の機会だ』

 

「帝国への忠誠心は、純血ガミラスに引けは取りません!」

 

『ははは、それでこそ、栄えあるガミラス軍人だ!期待しているぞ、シュルツ。ガーレデスラー、総統万歳!』

 

「総統万歳!」

 

「司令、どの様にしてヤマトを叩くのですか?」

「反射衛星砲だよ。ガンツ」

「?」

 

2130

 

「アカシさん、艤装の整備は」

「全員分完了したよ。」

 

すると、ヤマトが腰から銃を取り出した

 

「これは、お願い通りに」

「やったよ。一回引くだけで全機出れるようにしたから、時間はそれほどとらなくなるはず。」

「ありがとうございます。」

 

「ヤマト、全員の準備、整ったよ」

 

「分かりました。では、これより、メ二号作戦を発令します!隼降ろせ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「ヤマトが地球を発って、凡そ一ヶ月。暴動は収まる気配がない。新鋭艦を建造できても。波動エンジンのコアは、もうない。どうするべきか……」

 

「本部長!コアが、波動コアが一つ、確認できました。これで、彼女に命を吹き込めます!」

 

「本当か!完成を急がせろ!」

「後二日で完成します!」




次回、宇宙艦これヤマト2199第二章第七話「発令!メ二号作戦〔中編1〕」人類滅亡まで、後、342日



※今のところ〔中編1〕と表記していますが、話の進め方によっては変化する可能性があります。今のところは問題はない、はずです……、多分

てか、最後の子、誰?

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