かぐやはなぜか会長に弁当を作ることになり、思いを込めた弁当を作るが…

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かぐや様はお弁当を作る

藤原「あれ、会長は今日お弁当じゃないのですか?」

 

白銀「今朝はいろいろあって、弁当を作る時間がなくてな。だから今日は購買のパンだ」

 

藤原「会長お寝坊さんですか。かわいいですね」

 

四宮「あらら、寝坊とは。お可愛いこと」

 

白銀「勝手に寝坊と決めつけるな。今朝タイミング悪く目覚まし時計が壊れてしまっただけで、決して寝過ごしたわけではない」

 

四宮「あら、私は目覚ましがなくても起きれますが、会長は起きれないのですね」

 

藤原「目覚ましは2つ以上セットしておかないから、寝坊するんですよ」

 

白銀「うぅ、藤原に言われるとかなりへこむな。二人は寝坊したり、弁当を忘れたりしたことは無いのか」

 

四宮「寝坊はしませんし、弁当は専属のシェフが作ってくださるので、問題ないです」

 

藤原「私はお母さんや姉さんが起こしてくれるので、大丈夫です。それに毎日お弁当も作ってもらっているので、完璧です」

 

白銀「完璧ではないと思うがな」

 

四宮「会長も毎日弁当ですが、妹さんが作ったりしないのですか」

 

白銀「昔から俺が弁当を作っていたから、ずっとそのままだな。今更妹に頼むこともできないし、毎日購買で買っていたらお金が勿体ないからな」

 

藤原「でも、毎日お弁当作るのって、大変じゃないですか」

 

白銀「まあ楽ではないが、節約のためには仕方のないことだ」

 

藤原「もし誰かにお弁当を作ってもらえたら、会長はどう思いますか?」

 

白銀「誰かに弁当を作ってもらえたら、もう少し睡眠や勉強に時間を取ることができるから、ありがたいとは思うな」

 

藤原「では、会長にお弁当を作ってあげますよ」

 

白銀&四宮「えっ!?」

 

四宮「藤原さん、いきなりどうしたの?どこかで拾い食いでもして、頭をおかしくしたのですか」

 

白銀「何を企んでるんだ。俺に出せる金はないぞ!」

 

藤原「いつも忙しい会長のことを思って言ったのに、二人とも酷いですよ!まあ、恩を売って部費をちょこっと上げてほしいな~と思っていたりしましたが」

 

白銀「やはりそれが狙いか。政治家の娘が賄賂を使うって、藤原家の教育は大丈夫なのか」

 

藤原「賄賂じゃないですよ。恩を売っているだけですよ」

 

白銀「一緒な気がするけどな。作ってもらえるのはうれしいが、部費を優遇することは無いぞ」

 

藤原「ですよね~。でも面白そうなので、会長のために作ってあげますよ」

 

白銀「作ってくれるのか。それは楽しみに待っているぞ」

 

藤原「めっちゃくちゃおいしいの作りますから、期待しててくださいね。頑張りましょう、かぐやさん」

 

白銀&四宮「えぇっ!?」

 

四宮「なんで私も作ることになっているんですか!」

 

藤原「えぇ~、いいじゃないですか~。私の家にお泊りして一緒に作りましょうよ」

 

四宮:なぜ私が会長のためにお弁当を作らなければいけないのですか。でも、男の胃袋を掴むのは大事だと、前に読んだ雑誌に書いてありましたし、ここは藤原さんに乗って損はないはず。

 

四宮「仕方ありませんね。いつも”多忙な会長”の為に私たち二人で”愛情を込めた”お弁当を作って差し上げましょう。覚悟して待っててくださいね、会長」

 

白銀「お、おう。楽しみにして待ってるぞ」

 

 

・藤原家

藤原「今日はかぐやさんとお泊り~♪」

 

四宮「趣旨が変わっていますよ。まずは、明日の弁当の仕込みをしなくてはいけませんよ」

 

藤原「そうだった。会長の弁当作らないといけないんだった」

 

四宮「言い出して巻き込んだ藤原さんが忘れるとは、いい度胸をしていますね」

 

藤原「じょ、冗談ですよ。忘れるわけないじゃないですか。ははは」

 

四宮「それで、何を作るか決めているんですか」

 

藤原「ハンバーグは欠かせないですね。あとは、卵焼きにデザートの果物もいいですね」

 

冷蔵庫を開けると、あらかた材料は揃っているようだ。

 

四宮「ソーセージがありますから、タコさんウインナーも作りましょうか」

 

藤原「タコさんウインナーいいですね」

 

四宮「そしたら、今日はハンバーグの種、きんぴらごぼうを作っておきましょうか」

 

藤原「わたし、きんぴらごぼう作ります!」

 

四宮「わかりました。そしたら、私はハンバーグの種を作りますね」

 

・・・

 

藤原「ところで、かぐやさんは料理得意なのですか?」

 

四宮「一通りの知識と腕は叩き込まれましたから、大丈夫ですよ」

 

四宮;大丈夫です。学校から藤原さんの家に来るまで、お弁当の教本は数冊読みましたか完璧なはずです。

 

四宮「藤原さんはどうなのですか」

 

藤原「私はたまにお母さんのお手伝いしていますから、任せてくださいよ。それにしても、誰かのために料理を作っているかぐやさんは、とても貴重な気がします」

 

四宮「そうですね。料理は専属のシェフが作ってくれますから、誰かの為に料理を作るのは、もう二度とないかもしれないですね」

 

藤原「そんなことないですよ。かぐやさんが誰かと結婚したら、絶対旦那さんに料理を作りますよ」

 

四宮「け、結婚!?そんなのまだ付き合ってないのに早すぎますよ!」

 

四宮:もし会長と結婚したら、毎日こうやって料理を作るのでしょうか・・・

 

 

四宮「御行さん、今日のお弁当です」

 

白銀「ああ、毎日俺の為に弁当を作ってくれてすまないな」

 

四宮「何を言っているのですか。妻として夫の為に弁当を作るのは当たり前ですよ」

 

白銀「そうか、ありがとう。毎日おいしい弁当が食べれて俺は幸せだよ」

 

四宮「あなた・・・」

 

白銀「行ってくるよかぐや。・・・そうだ、忘れてた。行ってきますのキスだ」

 

四宮「御行さん…」

 

 

かぐやさん。かぐやさん、大丈夫ですか。

 

四宮「は、すみません。ハンバーグの作り方を脳内でシミュレーションしていました」

 

藤原「料理するときにシミュレーションする人、初めて見ましたよ」

 

・数分後

四宮「これで大丈夫そうですね。あとは明日の朝早く起きて、残りのおかずを作っていくだけですね」

 

藤原「うっ、そうだった。朝早く起きなくちゃいけないの忘れていました・・・」

 

四宮「藤原さんは朝弱いのですから、今日は早く寝ましょう」

 

藤原「いえ、今日はかぐやさんが家にお泊りする一大イベント。この機会を逃すわけには行けません。明日の朝頑張って起きるので、少しだけ遊びましょう」

 

四宮「本当に起きるのですか?」

 

藤原「大丈夫です、起きます。それに姉さんや妹たちもかぐやさんが泊りに来ると聞いて、喜んでしましたし少しぐらいいいですよね」

 

四宮「…はあ、朝ちゃんと起きてくださいね」

 

藤原「やったー!今夜は寝かせませんよ~♪」

 

四宮「ね・て・く・だ・さ・い・ね!」

 

 

・翌日の朝

四宮「…昨日は遅かったので、少し眠いですね。藤原さん、起きてください。朝ですよ」

 

藤原「かぐやさん、もう食べれませんよ~zzz」

 

四宮「起きてください、藤原さん。昨夜起きると約束したでしょ」

 

藤原「かぐやさんは辛いですね…」

 

四宮「はぁ、やはりこうなってしまいますか。しかたないですが、私だけで作りますか」

 

 

・昼休みの生徒会室

藤原「さあ、待ちに待ったお弁当の時間ですよ」

 

藤原は踊りながら、会長の前に弁当箱を差し出す。

 

白銀「四宮と藤原書記が弁当を作ってくれたおかげで、今朝は普段よりゆっくりすることができた。ありがとう」

 

四宮「初めてお弁当を作りましたが、栄養バランスや彩り考えないといけないので、毎日作るのは大変ですね」

 

藤原「それに朝早く起きなくちゃいけないので、もう作りたくないですよ」

 

四宮「結局藤原さんは朝起きなくて、昨日の夜に作ったきんぴらごぼうしか作っていませんけどね」

 

藤原「うぅ、ごめんなさい」

 

白銀「この弁当の9割は四宮が作ったということか。ありがとうな、四宮」

 

四宮「いえ、楽しかったですし、お構いなく。お茶を用意しますので、さっそく食べましょうか」

 

藤原「私も1割は作ったんですから、感謝してくださいよー」

 

白銀「わかったわかった。ありがとうな、藤原。では、二人の作ってくれた弁当を頂きますか」

 

白銀の弁当箱は、いっぱい食べるだろうということで、ご飯とおかずが分かれている二段式の弁当箱になっている。

 

白銀「おお、初めて弁当を作ったにしては、栄養バランスや彩がしっかりとなされているな。流石四宮っといった感じか」

 

藤原「会長、私も作っているんですからね!」

 

白銀「はいはい、わかっているよ」

 

白銀はおかずが入っている上段をどけ、下段の白米を隙間から認識した瞬間、反射的に上段を戻した。

 

藤原「会長、どうしたのですか?」

 

白銀「いや、なんでもないぞ。ちょっと腕の筋肉痛が今来ただけだ」

 

白銀;なんだこれは!何かの見間違いじゃないか。一瞬だが白米の上にピンクのデンプンを使ったハートマークが、デカデカと描かれていた気がしたが。

 

白銀「四宮。確認したいんだが、この弁当はほとんどが四宮が作ったと言っていたよな」

 

四宮「はい、藤原さんは朝起きなかったので私が作りましたが、何か問題でもありましたか」

 

白銀「いや、何も問題はないから、大丈夫だ」

 

四宮:ハートマークに気付きましたね、会長。さあ、これをどう受け止め、どう反応するのでしょうか。

 

四宮「どうですか、会長?」

 

白銀「あ、えっと、かわいらしくていいと思うぞ」

 

四宮「かわいい?おいしそうとか、きれいだとかではなく、デコ弁でもないのにかわいいという感想はおかしいですね。私は会長のことを考えて、精一杯作ったのですよ」

 

白銀:俺のことを考えてだと。それは俺のことを考えすぎてやってしまったということなのか。

 

白銀「いや、男の俺が作る弁当に比べると、女性が作った弁当はかわいらしく彩られているなと思ってな」

 

四宮「そうですか、ありがとうございます。さあ、どうぞ召し上がってください。特にそのハンバーグは自信作で、とってもおいしくできたと思うんです」

 

白銀「見た目からも美味しそうなハン?!」

 

白銀:よく見るとこのハンバーグもハート型になっているぞ!まさか他にもハートがあるのか。

 

四宮:今日の会長は少し動揺しすぎな気がしますね。ですが、ここは攻める時です。

 

四宮「ハン?何ですかそれは?愛情を込めて作った弁当なのですから、遠慮せず召し上がってください。その、お口に合うかドキドキして、先ほどからつらいんです」

 

白銀:か、かわええ~。やばいよ、とても可愛すぎだよ。もうハートマークとか藤原の存在とかどうでも良くなってきたわ。

 

白銀「そ、そうだったのか。それはすまなかった。では、そろそろ頂くとするか」

 

白銀は決意を決め、おかずが入っている上段をどかし、ご飯の上のハートマークを公開する。

 

四宮「な、何ですかこれは!こんなハートマーク作った覚えありません!」

 

白銀「えっ?四宮がこれを作ったんじゃないのか?」

 

四宮「こ、こんな恥ずかしいもの作るわけないでしょ!」

 

四宮の顔はみるみる赤くなっていく。

 

白銀&四宮「藤原会計?藤原さん?」

 

藤原「ど、どうしたのですか、二人とも怖い顔をして。ご飯はみんなで、楽しく笑顔で食べましょうよ」

 

四宮「そうですね、楽しく笑顔で食べるためにも、説明していただけますね。藤原さん」

 

藤原「つ、つい出来心で、かぐやさんが身支度をしているときにやってしまいました。かぐやさんがお弁当を作っている姿が可愛くて。ごめんなさ~い」

 

四宮「はぁ~。もうこんな悪戯をしないと誓うなら、私を巻き込んだこと、朝起きなかったこと、お弁当に細工をしたことは許してあげます」

 

藤原「か、かぐやさ~ん」

 

四宮「ただし、もしまたこんなことをしたら、四宮家が総力を挙げて悪い子に制裁を加えますからね」

 

藤原「うえーん」

 

本日の勝敗

藤原の負け

四宮の凍て付く笑顔は、何よりも怖く本気の顔であった。

 

白銀「そういえば四宮、なんでハンバーグがハート型なんだ」

 

四宮「そ、それは本に書いてあったので、やってみただけです。他意などありませんよ!」

 


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