あいつの魅力の虜になってしまったpoppin'partyのお話しです。
私達は倉練の後、牛丼を食べに牛丼チェーン店に来た。
「ネギに卵にチーズにキムチ! トッピングがたくさんあって迷っちゃう」
「私ハンバーグ定食好き」
「分かる! 定食とか期間限定メニューとかいろいろあって楽しいよね」
「牛丼屋はどこにでもあるし、まあ便利だよな。ところでりみ、紅生姜多過ぎじゃね?」
りみの頼んだ牛丼に5掴みくらいの紅生姜が乗っている。
「あ、やっちゃった…」
「りみりん、紅生姜好きなの?」
「ううん、そんなことないんだけど、お姉ちゃんが前にやってるのを真似したら癖になっちゃって」
「へー、美味しい…のかな?」
「やめとけ香澄。あんなにいれたら味が分かんなくなるぞ」
小声で興味を持っている香澄に注意する。紅生姜を否定するつもりはないがあんなにいれたら絶対美味しくない。
「えい」
「あ」
香澄は自分の牛丼に紅生姜をたくさんいれてしまった。
「どう、香澄ちゃん? 美味しい?」
「うーん…紅生姜の味しかしない」
「だから言っただろ…」
これでこの騒動は終わってしまえば私は幸せだった。
一週間後、私達は再び牛丼チェーン店に来た。
「またここか」
「ごめん、ちょっと確かめたいことがあってさ」
「どうしたの? 紗綾ちゃん」
「実は紅生姜のことでね」
「紅生姜かよ…」
「ウチで出してる焼きそばパンなんだけど、父さんと紅生姜を入れるべきか入れないべきか争ってて」
「紗綾のパン屋の焼きそばパンは確か入ってないよね」
「そう。入れてないんだけど父さんが突然入れた方が絶対美味しくなるって言うから」
「それで、牛丼?」
「そう。私はそんなに好きじゃないから入れなくても良いと思うんだけど、紅生姜ってそもそもどんな味だったか確かめておこうと思って」
「紅生姜なんてあっても無くても一緒だろ」
「有咲ちゃん、そんなことないよ」
「そうだよ有咲、紅生姜は無くてはならない存在だよ」
「香澄いつの間にりみ側になったんだよ。この前紅生姜の味しかしないって文句言ってたじゃねーか」
「いや~、癖になっちゃって。有咲もやらない?」
「絶対やらねー」
みんなが頼んだ牛丼が運ばれ、りみと香澄は多めに紅生姜を乗っけている。
「あれ? 紗綾それだけでいいの?」
「あれが普通でお前らがおかしいんだよ!」
「まずはちょっとだけね」
紗綾は牛丼と紅生姜を口に運ぶ。何故か周りに緊張が走る。
「うーん…。やっぱり苦手な人多いだろうしやめた方がいいかな」
「がーん」
「よし! やっぱり紅生姜なんて無い方がいいんだよ! 私の勝ち!」
何が私の勝ちなんだと言ってから思う。
「私も紅生姜苦手だからその方がいいな」
「私は紗綾ちゃんちのおいしいチョココロネが食べれれば焼きそばパンはなんでもいいよ。それに…」
ん? なんだ? それに…って。まあいいか。とにかく紅生姜はいらない。これが結論なんだ。
「うちのニュー焼きそばパン。食べてみて」
倉練の休み時間に紗綾が試作品の焼きそばパンを差し入れてくれた…が、これは…どうみても…。
「紅生姜入れすぎだろ!」
三分の一は紅生姜だ…。いくらなんでも多過ぎだ。というより。
「紅生姜無しじゃなかったのか!?」
「焼きそばパンには紅生姜入ってないよ。これはニュー焼きそばパン。別の商品」
「それなら苦手な人でも安心だね! 紗綾あったまいい~」
「というか紗綾いつの間に紅生姜に…」
「最初は紅生姜そんなにだったんだけどそのうちハマっちゃって」
「めっちゃ美味しい~」
「ニュー焼きそばパン美味しい!」
「ありがと。ほら、苦手な人のために焼きそばパンも用意はしたから、おたえも有咲も食べて食べて」
狡猾だ。焼きそばパンは一つしか用意されてない。そしてこれは確か紅生姜が苦手だと言っていたおたえに食べさせなければいけない。私に紅生姜をうまいと言わせるために用意周到だ。
「なら私、ニューの方を貰うね」
「え!?」
「この前りみと一緒に行った豚骨ラーメン屋で紅生姜をいれてみたら意外と美味しくて癖になっちゃった。もしかして有咲、食べたかった?」
「ち、ちげー! 私は焼きそばパン! そのままの方を貰う!」
「じゃあ貰うね。…美味しい! これいいね!」
「ありがと。おたえ」
「こっちも美味しいぞ!」
「有咲もありがと」
…なんだろう。なんか仲間外れにされている感じが…。そんなことないんだろうけど…。
「練習の後、どうする?」
「そりゃもちろん…」
「三回連続かよ…。牛丼好きすぎか…」
「そういうと思って今度はちょっと遠めの別のお店だよ」
「そんなかわんねーだろ」
「そんなことないよ。ここはお味噌汁がつくんだよ」
「一緒だろ…」
「一週間ぶりの牛丼、食べよっか!」
おたえはカレーを頼んだみたいだった。香澄とりみと紗綾が紅生姜を多めにのっけていく。たまには私も紅生姜食べようかな。
「有咲紅生姜嫌いじゃなかったの!?」
「嫌いなんて言ってねー。ただ乗せすぎるのは反対だって話をしてただけだ」
牛丼は牛丼であって、紅生姜は紅生姜だ。牛丼の味が分からなくなったら元も子もない。
「それだけでいいの?」
「お前らがいれすぎなんだよ!」
うん、やっぱりこのくらいが良い。牛丼を美味しく食べられる。
「あれ、おたえどうしたの?」
「カレーにしなければ良かった」
「どうして?」
「お味噌汁飲むと痛い…」
「あー、あるあるだな」
次の日のお昼。今日はうちに誰もいなくなるから自分で料理をしなくてはならない。買ってきてもいいけど自分で作りたい気分だった。しかし、買ってきた材料が良くない。牛肉と玉ねぎ、生姜。さらに紅生姜。
「絶対今までの紅生姜騒動のせいだ。どうしてくれんだよ」
牛丼…作るか…。昨日も食べたのに…。
出来た。我ながら美味しそうに出来た。だけど…。
「ヤバイって。やめとけって」
私は目の前の牛丼に紅生姜を乗せようとしている。それも大量に。
みんなが言っていた癖になるというのがどうしても気になる。どう考えても美味しく食べられる訳がない。なのにみんな虜になってしまった。牛丼の上に赤いあれを大量に乗っけたものが頭に残っている。今日みた夢にも出てきてしまった。
「やっちまった。こんなもん食べるなんてどうかしてる。…いただきます」
私はやってしまった。ついに大量の紅生姜を乗せてしまった。そして…一口目を食べる。
「やっぱり紅生姜の味しかしない」
やっぱり失敗だ。これじゃ牛丼を食べてるとは言えない。
二口目を食べる。逆に二日連続で同じ味じゃないと思えば失敗じゃないんじゃないか。そう考え始める。
三口目。紅生姜だ。それ以上でもそれ以下でもない。
四口目。もうきっと二度とやらない。
そして完食する。私が正しいことが分かった。それで満足しよう。
「なんか久しぶりだね。牛丼食べに行くの」
「そうか?」
「ちょっと行き過ぎだったよね」
「私チーズ牛丼にしよっと」
「私カレー」
「普通のでいいかな」
「キムチも美味しいよね」
「ネギと卵のにしよっかな」
「そういえばニュー焼きそばパンってどうだった?」
「…うーん、話題にはなったけど…買っていってくれる人が限られちゃってる感じ」
「やっぱり買っていく人はいるんだな…」
「ちなみに今は焼きそばパンとの割合は2対8」
「そんなもんか」
「いっぱい作ってもしょうがないしね…生姜だけに」
「天才?」
「わ、早い! もう来た!」
「それじゃ、いただきます」
「あれ? 有咲ちゃん?」
「ん? なんだよ」
「それ…」
「あ! 有咲もやっぱり癖になっちゃった?」
「ち、ちげー! こ、これは…その…間違えただけ! べ、別に紅生姜が癖になったりしてねーからな!」
「あれ? おたえちゃんどうしたの?」
「うぅ…また失敗した…。お味噌汁を最初に飲んじゃえば良かった…」
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
お酒に酔った勢いで大好きなpoppin'partyのメンバーで有咲視点での妄想二次創作小説を書いてしまいました。
特にまともに小説の書き方を調べずに処女作である本作を書いてしまったために、読みずらい部分など多く見受けられると思いますが、何分酒に酔った勢いです。許してください。
大きな反省点としては、セリフが多すぎたかなと思います。もう少し良い文が書けるようになりたいものです。
小説の書き方もそうですが、サイトの使い方等でもアドバイスなど頂けるようでしたらメッセージをお願い致します。次への参考にさせていただきます。