世界には言葉が溢れている。

たとえ世界が現実から虚構の城になったとしても、そこにいるのが人であれば知識の営みがなくなることはない。
人々は本を開き、知識を蓄え、紙に文字を綴る。

あらゆる未知は今の積み重ねられた歴史の先にある未来で記録される既知であり、その知識は人に与えられた唯一の武器であるのだから。

だから、俺は──




──アインクラッドの本を、誰よりも早く全部読みたい。
  ヨハンという男()
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