スラム育ちのメイドさんが実は……

小説家になろうにも掲載してます。

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初投稿かつ試験的に書いた物ですので大目に見ていただけると幸いです。

キャライメージ
ニコチンが切れてちょっと不機嫌なメイドさん

【挿絵表示】

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メイドさんの献身

十日ほど前にタバコを没収されてしまった。

 

体に悪いから、と言われて渋々差し出したが、お嬢様が吸っているのではダメだろう。

むしろ、私がお嬢様から没収するべきなのでは?と思わなくもない。

 

しかし、最近多忙であらせられるお嬢様の息抜きになるのなら、と他の使用人も見逃しているので、私が口出しできることではない。

 

隣国の威嚇行為、王都での旦那様の不祥事、領内での不作、茶会への出席など、あまり休める余裕がない。

お嬢様のご兄弟や、婚約者である第三王子殿下が執務の手伝いをして下さってようやくお嬢様がまともに睡眠を取れるようになる程、面倒事が重なってしまった。

 

私も何かお手伝いが出来れば、と思うものの、事務仕事はからっきしで、私にできることといえばお食事を用意することとお茶を淹れることくらい。

それでもお嬢様は

『いつもありがとう』

と言ってくださるのだ。

 

 

―――さて、つい現実逃避してしまったが、どう言う状況だろうか。

 

なぜ、私はドレスを着せられているのだろう?

なぜ、公爵様がここにいらっしゃるのだろう?

 

いや、知っている。さっき説明された。

私が公爵家の血を引いているからだ。

そして、それを知った公爵様が私を引き取りに来たと。

 

初耳だ。

確かにこの赤に近い錆色の髪は、公爵様と似ている気がしないでもない。

しかしだ、公爵様には既に六人も子供がいたはずだ。

今になって私を引き取る理由はないはず。

 

――そういえば、公爵夫妻は結婚当初、不仲だったと言う噂が流れていた。

その時に、使用人に手を出して孕ませたと言う噂もあった。

そして、それが奥様にバレてその使用人がクビになったとか?

それで私は捨てられた?

 

だが、それだと尚更私を引き取る理由などないはずだ。

言ってしまえば私は、公爵様の汚点であり弱点だ。

私を引き取れば、噂は真実となってしまう。

 

そのデメリットを抱えてでも余りあるナニカが私にあるのだろうか?

いや、ただ我が子をそばに置きたいだけかもしれない。

 

あるいは、私を利用してお嬢様、いや辺境伯との繋がりを得ようとしている?

ここでこの両家が繋がれば、お嬢様は公爵家という後ろ盾ができ、公爵様は隣国の動向を探れる。

 

旦那様のせいで信用をなくしたこの家にとって、公爵家は最高の後ろ盾だ。

そして、国王陛下直々に軍隊と騎士団を任されている――国の防衛を任されている――公爵家にとっては、この家は最高の目となる。

 

公爵様にはそんな考えがあるかは分からないが、どちらにしろお嬢様にとって損はない。

 

―――ならば私は公爵家へと赴きましょう。

それが、お嬢様のためとなるならば。

 

 

でも、わがままを言わせてもらえるのなら……

 

 

 

せめて、お嬢様が成人なさるまではお側に居たかった……


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